説明

電子ゲーム制御装置

【課題】ユーザーに2種類以上の手持ち形態を提供でき、電子ゲームの画面に表示される所定のポインタを制御できる電子ゲーム制御装置を提供する。
【解決手段】第1の端面11と、長手方向E1と直交しない第2の端面12とが備えられる前ロッド1と、前ロッド1の第2の端面12に平行して長手方向E2に直交しない第3の端面21と、第4の端面22とが備えられる後ロッド2と、前ロッド1上及び/或いは後ロッド2上に設置される複数の機能ボタン3と、前ロッド1の第2の端面12と後ロッド1の第3の端面21とを連結し、回転軸Rの方向が、前ロッド1の第2の端面12と後ロッド2の第3の端面21に直交し、前ロッド1と後ロッド2とが、回転機構4により、互いに枢着し、後ロッド2が、前ロッド1に対して、回転して定位できる回転機構4と、を備えた電子ゲーム制御装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ゲーム制御装置に関し、特に、ユーザーが手で持ち、電子ゲーム表示画面上の所定のポインタを操作制御する電子ゲーム制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲーム機の操作器は、ユーザーが両手で操作器を持ち、操作器上のボタンを押すことや、片手で操作器を持ち、操作器上の操作レバーを操作して、電子ゲーム表示画面に応じて信号を入力することで、より簡単に操作できる。
【0003】
しかしながら、電子ゲームの種類は様々であるため、単一の手持ち式ゲーム操作器では、各種類の電子ゲームに対応できない。例えば、野球やテニス等の球技ゲームのゲーム操作器である場合には、直線棒状形態(レバー式)が好ましい。また、射撃ゲーム等のゲーム操作器である場合には、ピストルに類似する形態が好ましく、これにより、ユーザーがピストルを握って射撃することができる。ところが、上記のゲーム操作器は、いずれもレバー式やピストル式といった単一の形態で操作するため、そのゲーム操作器の操作に対応する相互作用式(インターアクティブ)電子ゲームの種類が限られてしまい、ユーザーは十分に相互作用式電子ゲームを楽しむことができない。
【0004】
そこで本発明者は、上記の欠点を改善するため、慎重に研究開発し、そして、学理に合わせて、設計が合理的で、有効に、上記の問題を改善できる本発明を提案する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、ユーザーに2種類以上の手持ち形態を提供でき、相互作用式電子ゲームの画面に表示される所定のポインタを制御できる電子ゲーム制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するため、第1の端面と、長手方向と直交しない第2の端面とが備えられる前ロッドと、前ロッドの第2の端面に平行して長手方向に直交しない第3の端面と、第4の端面とが備えられる後ロッドと、前ロッド上及び/或いは後ロッド上に設置される複数の機能ボタンと、前ロッドの第2の端面と後ロッドの第3の端面とを連結し、回転軸の方向が、前ロッドの第2の端面と後ロッドの第3の端面に直交し、前ロッドと後ロッドとが、回転機構により、互いに、枢着し、後ロッドが、前ロッドに対して、回転して定位できる回転機構と、を有することを特徴とする電子ゲーム制御装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、前ロッドと後ロッドとが、回転機構により互いに枢着されるため、本発明の後ロッドが、前ロッドに対して回転できる。これにより、例えば、レバー式やピストル式といった、二種類以上の握り形態が実現され、より多くの相互作用式電子ゲームに対応できる。そして、ユーザーが前ロッドに対して、後ロッドを回転して、最も握りやすい位置に調整することができるため、ユーザーの電子ゲームを遊ぶ楽しさを向上することができる。
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の特徴や技術内容について、詳しく説明するが、本発明は、それによって制限されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
まず、図1乃至図3を参照しながら、本発明に係る電子ゲーム制御装置を説明する。実施例の電子ゲーム制御装置は、前ロッド1と、後ロッド2と、機能ボタンセット3と、回転機構4と、方位検知入力モジュール5(図7参照)とを備える。前ロッド1は、第1の端面11と、第2の端面12と、収納部13とを設ける。第1の端面11は前ロッド1の前部に位置し、第2の端面12は前ロッド1の後部に位置する。また、前ロッド1の第2の端面12は、前ロッド1の長手方向E1に直交せず、本実施例において、前ロッド1の第2の端面12は斜面となっている。また、前ロッド1の上表面と第2の端面12は、45度より大きく、90度より小さい夾角となっている。収納部13は、凹部や突起或いは前ロッドの長手方向を横切る方向に沿った貫通穴等である形状であり、前ロッド1の下方に位置する。本実施例において、収納部13は凹部であり、収納部13には前凹面131と後凹面132とがある。
【0010】
後ロッド2は、第3の端面21と、第4の端面22と、電池収納部23と、蓋24とが備えられ、第3の端面21が、後ロッド2の前部に位置し、第4の端面22が、後ロッド2の後部に位置する。また、後ロッド2の第3の端面21は、後ロッド2の長手方向E2に直交せず、本実施例において、後ロッド2の第3の端面21は、斜面となっている。また、後ロッド2の第3の端面21は、前ロッド1の第2の端面12と平行となっている。電池収納部23は、後ロッド2の下側面において、第4の端面22の近くに形成され、蓋24が、電池収納部23上に設置される。
【0011】
機能ボタンセット3は、第1のボタン31と、第2のボタン32と、方向キー33と、複数の機能選択キー34とからなる。機能ボタンセット3は、前ロッド1及び/或いは後ロッド2上に設置される。本実施例においては、第1のボタン31が、前ロッド1の収納部13の後凹面132上に設置され、第2のボタン32が、後ロッド2上の、第3の端面21の近くに設置され、方向キー33が、前ロッド1の上表面の、第2の端面12の近くに設置され、機能選択キー34が、前ロッド1の上表面に設置されるように配列される。
【0012】
回転機構4は、前ロッド1の第2の端面12と後ロッド2の第3の端面21を連結し、前ロッド1と後ロッド2とが、回転機構4により、互いに枢着される。また、回転機構4の回転軸の方向Rが、前ロッド1の第2の端面12と後ロッド2の第3の端面21に直交する。回転機構4は、回転し、定位できる機能を有するヒンジと中空軸体とから組み立てられてもよく、本発明において、回転機構4の形態に制限は無い。本実施例において、回転機構4により、後ロッド2が、前ロッド1に対して、回転し、定位することができ、また、後ロッド2が、前ロッド1に対して、時計廻りと反時計廻りに360度回転でき、また、図4乃至図6のように、180度回転し、定位できる。これにより、後ロッド2は前ロッド1とあわせて、ピストル形態に組み立てられる。
【0013】
方位検知入力モジュール5は、図7のように、方位検知モジュール51と、制御ユニット52と、検知信号処理ユニット53と、無線伝送モジュール54とを備える。方位検知モジュール51は、マイクロ慣性検知モジュール、磁気検知モジュール、光学検知モジュール或いは超音波検知モジュールであり、ユーザーの肢体動作を検知して信号を発生する。本実施例において、方位検知モジュール51は、マイクロ慣性検知モジュールである。制御ユニット52は、方位検知モジュール51が発生した信号を受信して対応する制御信号を発生する。検知信号処理ユニット53は、制御ユニット52が発生した制御信号を受信して処理し、ゲームホストやコンピュータが読み取れる信号を発生して、信号を制御ユニット52へ送信する。無線伝送モジュール54は、検知信号処理ユニット53から送信されて制御ユニット52で受信した信号を、ゲームホストやコンピュータへ送信する。方位検知入力モジュール5は、前ロッド1や後ロッド2内に設置される。
【0014】
ユーザーが、ゲームホストやコンピュータに合わせ、本発明に係る電子ゲーム制御装置を利用して、相互作用式電子ゲームを行う時、片手や両手で、後ロッド2を持ち、指で、個別や同時に、第1のボタン31、第2のボタン32、方向キー33或いはそれらの機能選択キー34を押すことにより、電子ゲームに対応する制御信号を入力する。更に、ユーザーが本発明に係る電子ゲーム制御装置を持つ手の動作を、前ロッド1や後ロッド2の内部に設置された方位検知入力モジュール5で検知して運算し、信号を発生してゲームホストやコンピュータに送信することにより、電子ゲーム表示画面の所定のポインタを制御でき、相互作用できる娯楽を楽しめる。
【0015】
上記の実施例から分かるように、本発明に係る電子ゲーム制御装置は、後ロッド2が、前ロッド1に対して回転していない場合、つまり、前ロッド1と後ロッド2との長手方向E1とE2とが互いに重なり合う時には、前ロッド1と後ロッド2とが直線棒状形態(レバー式)になり、後ロッド2が、前ロッド1に対して、時計廻りや反時計廻りに180度に回転される時、前ロッド1と後ロッド2とが、ピストル形態になる。本発明に係る電子ゲーム制御装置の後ロッド2は、回転機構4により、前ロッド1に対して回転でき、2種類以上のユーザーの手持ち形態が実現され、より多い種類の相互作用式電子ゲームに対応でき、また、より人間工学的になり、ユーザーが電子ゲームの相互作用を利用して遊ぶ時の面白さが向上される。
【0016】
以上は、ただ、本発明のより良い実施例であり、本発明は、それによって制限されることが無く、本発明に係わる特許請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る電子ゲーム制御装置の側面図である。
【図2】同上の上面図である。
【図3】同上の斜視図である。
【図4】同上の後ロッドが前ロッドに対して180度回転したときの側面図である。
【図5】同上の後ロッドが前ロッドに対して180度回転したときの上面図である。
【図6】同上の後ロッドが前ロッドに対して180度回転したときの斜視図である。
【図7】同上の方位検知入力モジュールのブロック図である。
【符号の説明】
【0018】
1 前ロッド
11 第1の端面
12 第2の端面
13 収納部
131 前凹面
132 後凹面
2 後ロッド
21 第3の端面
22 第4の端面
23 電池収納部
24 蓋
3 機能ボタンセット
31 第1のボタン
32 第2のボタン
33 方向キー
34 機能選択キー
4 回転機構
5 方位検知入力モジュール
51 方位検知モジュール
52 制御ユニット
53 検知信号処理ユニット
54 無線伝送モジュール
E1 前ロッドの長手方向
E2 後ロッド的長手方向
R 回転機構の回転軸の方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前ロッドと、後ロッドと、複数の機能ボタンと、回転機構とで構成された電子ゲーム制御装置であって、
前ロッドは、第1の端面と、長手方向と直交しない第2の端面を備え、
後ロッドは、前ロッドの第2の端面に平行して長手方向に直交しない第3の端面と、第4の端面とを備え、
複数の機能ボタンは、前ロッド上及び/或いは後ロッド上に設け、
回転機構は、前ロッドの第2の端面と後ロッドの第3の端面とを連結し、回転軸の方向が前ロッドの第2の端面と後ロッドの第3の端面に直交し、前ロッドと後ロッドとが回転機構により互いに枢着し、後ロッドが前ロッドに対して回転して定位できること、
を特徴とする電子ゲーム制御装置。
【請求項2】
前記前ロッドの下方に、収納部が形成され、
収納部が、凹部、突起或いは前ロッドの長手方向を横切る方向に沿った貫通穴で、少なくとも一つの機能ボタンが、収納部に設置されること、
を特徴とする請求項1に記載の電子ゲーム制御装置。
【請求項3】
前記後ロッドの一面に、電池収納部が形成され、
後ロッドには、電池収納部上に設置される蓋があること、
を特徴とする請求項1に記載の電子ゲーム制御装置。
【請求項4】
前記前ロッドには、方位検知入力モジュールが設置され、
方位検知入力モジュールは、方位検知モジュールと、制御ユニットと、検知信号処理ユニットと、無線伝送モジュールと、で構成され、
方位検知モジュールは、マイクロ慣性検知モジュール、磁気検知モジュール、光学検知モジュール或いは超音波検知モジュールであること、
を特徴とする請求項1に記載の電子ゲーム制御装置。
【請求項5】
前記後ロッドには、方位検知入力モジュールが設置され、
方位検知入力モジュールは、方位検知モジュールと、制御ユニットと、検知信号処理ユニットと、無線伝送モジュールと、で構成され、
方位検知モジュールは、マイクロ慣性検知モジュール、磁気検知モジュール、光学検知モジュール或いは超音波検知モジュールであること、
を特徴とする請求項1に記載の電子ゲーム制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−112407(P2009−112407A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286529(P2007−286529)
【出願日】平成19年11月2日(2007.11.2)
【出願人】(507364768)サイウイ グループ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】