説明

電子メール・メッセージを介してビデオ処理装置を動作させる方法

【課題】 電子メール・メッセージを用いてビデオ処理装置を動作させる方法を提供すること。
【解決手段】 ビデオ処理装置は、インターネットに相互接続されている装置からインターネットを介して制御情報を含む電子メッセージを受信する。そのメッセージは、ビデオ処理装置によって使用されてその動作モードを制御するための制御情報を含んでいる。その制御情報は、時間およびチャンネル・データとタイマをプログラムするための記録命令とを含んでいてもよい。メッセージは、メッセージの認証を検証するのに用いられるパスワードを含んでいてもよい。あるいは、制御情報は、上記プログラム・データに関連する時間およびチャンネル情報を決定するために電子プログラム・ガイドに渡されるプログラム・データだけを含んでいてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、制御情報を供給するために電子メール・メッセージを用いてビデオ処理装置を動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子番組ガイド(Electronic Program Guide:EPG)によって、視聴者は、或る期間における任意の時間に、将来までの、例えば7日先までの任意のチャンネルを選択できる。いったん或る特定の番組が例えばハイライト(hilight:強調表示)等によって選択されると、視聴者はその選択された番組に関係する諸機能を実行できるようになる。例えば、その番組が現在放送中である場合に、視聴者は瞬時にその番組に切換えることもできる。また、テレビジョンが適正に構成(設定)されて記録装置に適正に接続されている場合は、視聴者はワンタッチによるビデオ・カセット記録(Video Cassette Recording:VCR)等をプログラム(program:予約設定)することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子番組ガイド(EPG)は便利な制御インタフェースを提供するが、EPGの利用は、ユーザがその場に居てそのEPGを見てそのEPGと対話(interact)している場合(状況)に制限されている。従って、この技術分野において、ビデオ処理装置を動作させるために必要な制御情報を供給するための電子メール・メッセージを遠隔的に用いて、ビデオ処理装置を動作させることができる便利な方法に対するニーズ(need:必要性)が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の問題の認識に一部基づくものであり、その問題の解決法を実現することに一部関する。本発明は、例えばテレビジョン受信機、ビデオ記録装置(例えばVCR)、衛星受信機、ディジタル・ビデオ・ディスク(Digital Video Disk:DVD)、セットトップ・ボックス等のようなビデオ処理装置を動作させるのに使用し得る制御情報を電子メッセージに組み込む便利な方法を実現する。本発明は、その解決法を実現するために、ビデオ処理装置の従来の機能をパーソナル・コンピュータの機能に、特にインターネットを介した電子通信機能にリンクさせる。本発明をイントラ・ネットワークまたはローカル・ネットワーク等に用いることも本発明の範囲に含まれる。
【0005】
一般的には、本発明は、ビデオ処理装置を動作させる方法を定める。この方法は、インターネットを介してインターネットに相互接続された装置から制御情報を含む電子メール・メッセージを受信し、上記ビデオ処理装置において上記メッセージを処理して上記制御情報を決定し(確認し)、上記制御情報に応答して上記ビデオ処理装置を動作させることを含んでいる。
【0006】
本発明の1つの特徴によれば、メッセージに含まれているパスワードを検証(verify)したことに応答して、ビデオ処理装置は所望の時間にターンオン(付勢)され、この時間とチャンネル・データに応じて番組が選択される。
【0007】
本発明の別の特徴によれば、制御情報は、時間とチャンネル・データに関連付けられた番組を記録するように、そのビデオ処理装置に相互接続されたビデオ記録装置を制御する記録命令(コマンド)を含んでいる。特に、この制御ステップは、上記時間とチャンネル・データを用いて上記ビデオ記録装置に関連付けられたイベント(event)タイマをプログラムすることを含んでいる。
【0008】
本発明の更に別の特徴によれば、制御情報は記録命令および番組データを含んでいる。この番組データは電子番組ガイドにパスされて(渡されて)、番組データに関連付けられた時間とチャンネル情報が決定される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明によるテレビジョン・システムの例を示す図である。
【図2】本発明によるディジタル・ビデオ処理装置の例を示す図である。
【図3】本発明によるソフトウェア・フローチャートである。
【図4】本発明の実施形態によるEPGメニューを示す図である。
【図5】本発明の実装による電子メッセージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示されているテレビジョン受信機(受像機)は、アナログのNTSC方式テレビジョン信号とインターネット情報の双方を処理できる。図1に示されているテレビジョン受信機における残りの周知の機能については、本発明の理解に必要な場合を除いて説明しない。チューナ1105およびIFプロセッサ1130は、信号RF_IN(RF入力)に含まれている特定のテレビジョン信号に同調しその信号を復調するように通常の形態で動作する。また、図1に示されているシステムは、例えば、チューナ(同調器)1105、ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)処理ユニット(プロセッサ)1140、ビデオ信号プロセッサ1155およびジェムスタ(Gemstar(登録商標))データ処理モジュール1160のようなテレビジョン受信機の諸構成要素を制御するための主(メイン)マイクロプロセッサ1110をも含んでいる。
【0011】
主マイクロプロセッサ1110は、インターネットに情報をアップロード(upload)し、インターネットから情報をダウンロード(download)する機能を実行する通信インタフェース・ユニット1113の動作をも制御する。通信インタフェース・ユニット1113は、例えば電話回線を介してまたはケーブル・テレビジョン回線を介して、インターネット・サービス・プロバイダに接続するための例えばモデムを含んでいる。この通信機能によって、図1に示されているシステムは、テレビ番組を受信する機能に加えて、電子メッセージ機能および例えばウェブ(web)ブラウズ機能のようなインターネット関係の諸機能を実行することができる。CPU1112は、マイクロプロセッサ1110内に含まれている諸機能を、例えば補助データ・プロセッサ1115およびオンスクリーン表示(On−Screen Display:OSD)プロセッサ1117を制御する。補助データ・プロセッサ1115は、ビデオ信号PIPVから例えばジェムスタ(Gemstar(登録商標))データのような補助データを抽出する。
【0012】
ジェムスタ(Gemstar(登録商標))データは、既知のフォーマットで番組ガイド・データ(例えば、EPG)情報を与えるものであって、典型的には、特定のテレビジョン・チャンネル上だけで受信される。そのテレビジョン受信機は、通常、典型的には、そのテレビジョン受信機が使用されていない或る期間(例えば、午前2時)において、そのチャンネルに同調してジェムスタ(Gemstar(登録商標))データを抽出しなければならない。その時、CPU1112は、ジェムスタ(Gemstar(登録商標))データに用いられる例えばライン16のような水平ライン期間からその補助データが抽出されるように復号器(デコーダ)1115を構成する。EPG表示のために、そのEPG表示に含まれている表示データが、OSDプロセッサ1117によって生成され、高速スイッチ(切換)信号FSWに応答してビデオ信号プロセッサ1155によって出力信号に含められる。
【0013】
ここまで説明した図1に示されているシステムの諸機能の典型例の実施形態は、SGSトムソン・マイクロエレクトロニクス社(Thomson Microelectronics)製のST9296マイクロプロセッサ、三菱製のM65616ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)プロセッサ、および三洋製のLA7612ビデオ信号プロセッサを具えている。
【0014】
図2は、放送番組を表すMPEG符号化トランスポート・ストリームを受信するMPEG互換(compatible)システムを示しており、それは電子メッセージを含むインターネット情報を処理することができる。また、ユーザ・インタフェース・システムは、その他のタイプの符号化データストリームに関係する非MPEG互換システム(例えば、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)システム)を含めたその他のタイプのディジタル信号処理装置にも適用できる。以下に説明する典型例のシステムは放送番組を処理するものとして説明する。“番組”という用語は、例えば、電話メッセージ、コンピュータ・プログラム、インターネット・データ、オーディオ・プレゼンテーション(audio presentation:音響表現)(例えば、遠隔ソース(供給源)からのもの、またはローカル・ソースからのもの)、ビジュアル・プレゼンテーション(visual presentation:視覚表現)、オーディオ・ビジュアル・プレゼンテーション(例えば、遠隔ソースからのもの、またはローカル・ソースからのもの)、またはその他の通信のような任意の形態のパケット化データを表すものとして用いられる。図2に示されているテレビジョン受信機における残りの周知の諸機能については、本発明の理解に必要な場合を除いて説明しない。
【0015】
ビデオ・データで変調されたキャリア(搬送波)はアンテナ10により受信され、入力プロセッサ・ユニット15により処理される。その結果得られるディジタル出力信号は復調器20により復調され、復号器30により復号される。復号器30からの出力はトランスポート・システム25により処理される。このトランスポート・システム25は圧縮されたデータ出力を供給して、それが格納され、さらに復号されまたはその他の装置へ転送(通信)されるようにする。ビデオ復号器85およびオーディオ復号器80は、システム25からの圧縮データを復号して表示用の出力を供給する。
【0016】
選択器(セレクタ)35からマルチプレクサ(mux)37に供給されるデータは、MPEGシステム標準2.4に規定されているMPEG準拠のパケット化トランスポート・データストリームの形式になっており、番組ガイド情報と1つ以上の番組チャンネルのデータ・コンテンツ(data content)とを含んでいる。パケット識別子(Packet Identifier:PID)は、特定の番組チャンネルを含んでいる個々のパケットを識別する。このトランスポート・ストリームは番組固有の情報(Program Specific Information:PSI)を含んでいる。この番組固有の情報を用いて、パケット識別子を識別して個々のデータ・パケットが組み立てられて、パケット化データストリームを含んでいる全ての番組チャンネルのコンテンツが復元される。トランスポート・システム25は、システム制御器(コントローラ)115の制御の下で、入力トランスポート・ストリームから、記憶装置90から、または通信インタフェース・ユニット116を介してインターネット・サービス・プロバイダから、番組ガイド情報を得てコレート(collate:照合)する。個々のパケットは、特定の番組チャンネル・コンテンツまたは番組ガイド情報の何れかを含んでおり、ヘッダ情報内に含まれているパケット識別子(PID)によって識別される。
【0017】
図2に示されているビデオ受信機に組み込まれているユーザ・インタフェースによって、ユーザは、オンスクリーン表示(OSD)メニューの中から所望の機能(feature)を、例えば電子番組ガイド(EPG)を選択することによって、種々の機能を起動することができる。
【0018】
復号器55によってユニット45および50から受け取られたパケットは、オーディオ、ビデオ、キャプションおよびその他の情報を含む番組コンテンツを含んでおり、ユニット65によって復号器55からパケット・バッファ60における指定されたアプリケーション装置バッファに送られる。アプリケーション制御ユニット70は、バッファ60における指定されたバッファからオーディオ、ビデオ、キャプション(caption)およびその他のデータを順次取り出し(検索し)て、得られたデータをオーディオ復号器80およびビデオ復号器85および高速データ・ポート75に供給する。
【0019】
さらに、制御器115は、図1のインタフェース・ユニット1113と同様の形態で動作する通信インタフェース・ユニット116に結合されている。即ち、ユニット116は、インターネットへ情報をアップロードしインターネットから情報をダウンロードする機能を実行する。通信インタフェース・ユニット116は、例えば電話回線を介してまたはケーブル・テレビジョン回線を介してインターネット・サービス・プロバイダに接続するための例えばモデム等を含んでいる。この通信機能によって、図2に示されているシステムは、テレビ番組の受信機能に加えて、電子メッセージ機能および例えばウェブ・ブラウズ機能のようなインターネット関係の諸機能を実行する。
【0020】
図3は、本発明に従って、図1の制御器1110によって、図2の制御器115によって、または、電子ホスト装置の適当にプログラムされたその他の制御構成によって実行され得る典型例のプログラムのソフトウェア・フローチャートを示している。ここで用いられる“電子ホスト装置”という用語は、テレビジョン受信機、ビデオ記録装置、ディジタル・ビデオ・ディスクまたはセットトップ・ボックスに限定されることなく、テレビジョン受信機またはパーソナル・コンピュータに組み込まれているかまたはその外部に接続されているかに関係なく、ハイブリッド(hybrid:混成形態)(例えば、PCTV)、衛星テレビジョンおよび/またはデータ信号変換器、および番組ガイド受信機ユニット等をも含むものとして用いられる。
【0021】
典型例のプログラム300は、それが実行されたときに、受信電子メッセージの処理を容易にし、電子メッセージのプログラミング情報への電子的なリンク形成を容易にする。以下、その典型例のプログラムを、図1に示された電子ホスト装置の典型例のハードウェア実装(インプレメンテーション)のみに関して説明する。
【0022】
典型例のプログラムによると、マイクロプロセッサ1110は、最初、電子メッセージ302の受信に応答してプログラム300を実行する。オプション(任意選択)のステップ304および306は、メッセージに含まれているまたはメッセージに関連付けられているパスワードの適正さについてチェック(検査)を行い、それが適正でなかった場合は、マイクロプロセッサ1110は適正な応答メッセージの発生を開始する。ステップ308において、電子メッセージが、将来の記録(レコーディング、録画)イベントのセットアップ(設定)に、または設定(定規)された時間におけるその装置の自動的ターンオンの開始に関係しているかどうかについての決定が行われる。ステップ310および312の期間において、“記録”スケジューラ(スケジュール手段)または“電源投入(パワーオン)”スケジューラにおける適当なタイマが初期化される。ステップ314において、電子メッセージがチェックされて、チャンネルおよび時間情報が与えられているかどうかが判定される。それが与えられている場合は、適当なスケジューラがプログラムされて、応答メッセージがステップ316および318における送信者または送信機(sender)に送られる。
【0023】
電子メッセージがチャンネルおよび時間情報を含んでいない場合には、ステップ320において、メッセージがサーチされて例えば番組名のような任意の番組情報が与えられているかどうかが判定される。そのような情報も与えられていない場合には、マイクロプロセッサ1110は、ステップ322において、適当な応答メッセージの発生を開始する。番組情報が与えられている場合には、マイクロプロセッサ1110は、ステップ324において、電子番組ガイドのサーチ(検索)を開始して、その基準(番組情報)を満たす全ての番組を決定する。サーチ基準を満たす番組が見つからなかった場合は、ステップ322において適当なメッセージがユーザに送られる。ステップ324の期間に番組が見つかった場合は、ステップ316において、適正なスケジューラ中に対応するチャンネルおよび時間情報がプログラムされ、同様にステップ318においてユーザに通知される。
【0024】
本発明によれば、ユーザは、電子メッセージをユーザのビデオ処理装置(例えば、テレビジョン受信機)に送る。その電子メッセージには、従来の電子メール(Eメール)メッセージ、電子インスタント・メッセージ(Instant Message:IM)(例えば、AOL(登録商標)のユーザに利用可能なメッセージ)が含まれる。さらに、この発明は、そのメッセージの伝達手段(vehicle:ビークル)として発呼者ID(識別)機能と共に電話を利用することを含んでいる。電子メッセージは、ビデオ処理装置を動作させるための制御情報を含んでいる。テレビジョンのアドレスは、例えばTV@RCA.comであってもよい。ユーザは固有のパスワードをテレビジョンに割り当て、パスワードを用いてメッセージの発信元をベリファイ(verify:検証)できる。即ち、別のテレビジョンが偶発的に制御されることが防止される。
【0025】
次いで、電子メッセージをテレビジョンに送ることによって、ユーザはテレビジョンを遠隔的に制御することができる。例えば、たぶんオフィスから送られた電子メッセージを介して、ユーザは、所望の時間にターンオンして或る番組を選択するようにテレビジョンを“プログラム”することができる。そのようにして、ユーザは、6時にターンオンしてイブニング・ニュースを選択するようにテレビジョンをプログラムして、自宅に入ったときに、ニュースがオンになるようにすることができる。他の例は、ユーザが遠隔位置からイベントの記録をセットアップ(設定)できるようにすることである。例えば、ユーザが自宅を出る前に自分のVCRをプログラムし忘れた場合に、ユーザは、電子メッセージを送ることにより所望の記録をセットアップすることができる。
【0026】
このような記録は、記録装置においてタイマを直接プログラムすることによって、またはテレビジョン受信機において“ワンタッチ(one−touch)”記録をセットアップすることによって行うことができる。メッセージが記録装置に直接送られる場合は、そのメッセージは、タイマをプログラムするのに必要な時間およびチャンネル情報を含んでいるはずである。テレビジョン受信機に、または電子番組ガイドを受信して処理することができるその他の任意のビデオ処理装置にメッセージが送られた場合に、そのメッセージは、例えば番組の名称等の番組情報だけを含んでいてもよい。このような場合、その基準(例えば、番組情報)を満たす番組を求めて電子番組ガイドをサーチすればよい。必要な時間およびチャンネル情報は電子番組ガイドから決定できる。
【0027】
記録を要求すると、ビデオ記録装置における先に存在するプログラム済みのイベントとの競合(conflict:コンフリクト)が生じることがある。そのような場合は、最新のイベントを優先させることもでき、またはリターン・メッセージをユーザに送ってこの競合を知らせてユーザにその競合を解決させる機会を与えることもできる。その競合は、たぶん、先に存在するプログラム済みイベントをオーバライド(override:優先する、覆す)することによって、または要求した記録をキャンセル(取り消す)ことによって、解決することもできる。
【0028】
メッセージのコンテクスト(context)は、パスワード、チャンネル番号、開始および停止時間、日付およびテープ速度を含んでいてもよい。ビデオ処理装置は、例えば“記録(RECORD)”等の一貫(整合)したサブジェクト(主題)ヘッダを用いて、特定の入来電子メッセージが制御情報を含んでいるかどうかを判定することもできる。さらに、メッセージ用の一貫した構成を用いてもよく、例えば、ワード“レコーディング(RECODING)”を含んでいる特定のフィールドを用いることもできる。さらに、専用のウェブ・サイトを用いて、ユーザが適正なメッセージを組立てるのを支援してもよい。専用のウェブ・サイトの利点は、安全な(即ち、暗号化された)電子メッセージを送る機能である。それによって、他の誰かのビデオ処理装置を偶発的にプログラムする可能性を無くすことができる。さらに、パスワードを用いて、メッセージがユーザからのものであることを検証してもよい。即ち、それによって、許可されていない誰かからのメッセージに応動する可能性を無くす。
【0029】
図4には、典型的なEPGメニュー400が示されている。メニュー400は“格子状のガイド”400Aを含んでおり、ガイド400Aは、新聞にリストアップされているテレビジョン・スケジュールに類似した時間およびチャンネルのフォーマットの番組スケジュールを示している。メニュー400において、複数の番組識別子(例えば、チャンネル番号410〜416、チャンネル局名420〜426、ウェブ・サイト識別子470、インターネット識別子450、および電子メッセージ識別子460等)の各々は、番組のそれぞれのものを設定するように、ユーザによって選択することができる。選択された番組識別子がオーディオ番組、ビデオ番組、またはオーディオビジュアル番組と関連付けられているとき、制御器1110は、電子ホスト装置または関連する受信機を適当なチャンネルに同調させることにより、またはその番組を表示するおよび/または可聴形態で放送することにより応答する。
【0030】
図5には、電子メッセージ表示500が示されている。電子メッセージ表示500は、少なくとも、SENDER(送信者または送信機)502、SUBJECT(サブジェクト、主題、対象)506(メッセージのタイプを識別するためのもの、即ちRECORD(記録))、およびメッセージ部分508を含んでいる。上述のように、メッセージ部分508は、特定の番組の時間およびチャンネル情報を含んでいてもよく、または番組情報を含んでいてもよい。
【0031】
番組情報は単なる番組名であってもよく、またはより詳しい情報を含んでいてもよく、例えば、番組開始時間、番組終了時間、番組持続時間(時間的長さ)、番組が送信されるチャンネル、特性情報、およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。その特性情報の例には、番組タイトル、番組テーマ、番組カテゴリ、番組キーワード、番組説明、番組タイプ(例えば、オーディオ、ビデオ、オーディオビジュアル、コンピュータおよびインターネット等)、および番組繰り返し頻度(例えば、週に1回、毎日、等)が含まれている。
【0032】
図1の典型例の実施形態において、制御器1110は、インターネットから通信インタフェース1113を介して電子メッセージを受信する。おそらく、このメッセージは、意図した動作を行えるようにするための興味ある番組に関する充分な情報を含んでいることが好ましい。
【0033】
電子メッセージ受信機および/またはプログラム実行装置(例えば、図1および2に示されているタイプの装置)は、番組が現在放送中の場合は、その番組に自動的に同調することにより、それが未だ放送されておらず後の時間に放送されるようスケジュール(予定)されている場合は、将来においてその番組に自動的に同調することにより(例えば、適当なタイマ等をセットすることにより)、またはその番組を自動的に記録することにより受信メッセージに応動する。
【0034】
以上説明したように、本発明のインタフェースは、電子番組ガイド(EPG)との連係で用いるのに特に良く適している。この点について、電子番組ガイド(EPG)は、メニュー400の全てまたはその一部を構成してもよい。
【0035】
図1に示されたホスト装置のテレビジョンを含むバージョン(version:形態)(テレビジョンを含むホスト装置)は記録装置(図示せず)に関連付けられていることが好ましく、選択器は、ユーザが記録を要求していることを電子メッセージが示しているときに、テレビ番組の記録を行わせるように作動させることのできることが好ましい。
【0036】
本発明では、テレビジョン装置に接続されたまたはテレビジョン装置により定められた電子ホスト装置の分野において大きな有用性を見い出したが、本発明は、そのような電子ホスト装置に限定されるものではない。本発明は、電子ホスト装置としてコンピュータを用いて実現してもよい。ここで示し説明した実施形態および変形例は例示のために過ぎず、この分野の専門家であれば本発明の範囲および本質を逸脱することなく種々の変形を行い得ることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ処理装置を動作させる方法であって、
電子メール・メッセージを遠隔のユーザから受信するステップであって、該電子メール・メッセージが、番組を記録するイベントの要求、および前記番組を視聴するために前記ビデオ処理装置の電源を入れるイベントの要求のうちの1つを表す動作制御命令と、前記番組のチャンネルおよび時間情報を表す第1のタイプの番組識別情報、および前記番組の名称を表す第2のタイプの番組識別情報のうち少なくとも1つを含む番組識別情報とを含む、前記受信するステップと、
前記電子メール・メッセージを処理して該電子メール・メッセージが前記第1のタイプの番組識別情報を含むかどうかを判定するステップと、
前記電子メール・メッセージが前記第1のタイプの番組識別情報を含む場合は、前記第1のタイプの番組識別情報によって識別される前記番組に関連する前記イベントを、前記動作制御命令に従ってスケジュールするステップと、
前記電子メール・メッセージが前記第1のタイプの番組識別情報を含まない場合にのみ、前記電子メール・メッセージを継続して処理して該電子メール・メッセージが前記第2のタイプの番組識別情報を含むかどうかを判定するステップと、
前記電子メール・メッセージが前記第2のタイプの番組識別情報を含む場合は、前記第2のタイプの番組識別情報によって識別される前記番組を求めて、前記第2のタイプの番組識別情報に含まれる前記番組の前記名称に基づいて番組ガイド情報をサーチするステップと、
前記サーチするステップの間に前記第2のタイプの番組識別情報によって識別される前記番組が見つかった場合は、前記第2のタイプの番組識別情報によって識別された前記番組に関連する前記イベントを、前記動作制御命令に従ってスケジュールするステップと、
前記イベントと先に存在するタイマイベントとの間に競合が存在するとき、前記ビデオ処理装置からの第2の電子メール・メッセージを前記ユーザに送信するステップと、
を含む前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−246170(P2010−246170A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177945(P2010−177945)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【分割の表示】特願2000−591794(P2000−591794)の分割
【原出願日】平成11年12月22日(1999.12.22)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】