説明

電子メール装置およびプログラム

【課題】電子メールに添付しようとする画像または電子メールにより通知しようとする画像データに、表画像または写真画像が含まれる場合でも、添付された画像データまたは通知しようとする画像データの画像内容を把握可能とする。
【解決手段】画像データ受付部41は、電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付ける。オブジェクト分離部42は、画像データ受付部41により受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離する。文字コード化部45は、オブジェクト分離部42により分離された表画像または写真画像の概要を文字により表現した文字表現データを生成する。電子メール生成部48は、文字コード化部45により生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像データを電子メール本文に埋め込み可能なファイル形式に変換して電子メール本文中に埋め込んだ電子メールを作成するようにした電子メール装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−114855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、電子メールに添付しようとする画像または電子メールにより通知しようとする画像データに、表画像または写真画像が含まれる場合でも、添付された画像データまたは通知しようとする画像データの画像内容を把握可能な電子メールを生成することができる電子メール装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[電子メール装置]
請求項1に係る本発明は、電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換する変換手段と、
前記分離手段により分離された表画像または写真画像の概要が文字により表現された文字表現データを生成する文字表現データ生成手段と、
前記変換手段により変換された文字データおよび前記生成手段により生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを生成する電子メール生成手段とを備えた電子メール装置である。
【0006】
請求項2に係る本発明は、前記文字表現データ生成手段が、前記分離手段により分離された表画像に含まれる表内の文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換し、得られた文字データを表内の文字として表現した文字表現データを生成する請求項1記載の電子メール装置である。
【0007】
請求項3に係る本発明は、前記文字表現データ生成手段が、前記分離手段により分離された写真画像に対して、それぞれの領域の濃度値を文字により表現した文字表現データを生成する請求項1記載の電子メール装置である。
【0008】
請求項4に係る本発明は、前記電子メール生成手段が、画像データにおける文字画像、写真画像または表画像の位置関係が表現されるように電子メールを生成する請求項1から3のいずれか1項記載の電子メール装置である。
【0009】
請求項5に係る本発明は、前記変換手段により変換された文字データから、特定の条件を満たす文字データを部分的に抽出する抽出手段をさらに備えた請求項1から4のいずれか1項記載の電子メール装置である。
【0010】
請求項6に係る本発明は、前記抽出手段が、前記変換手段により変換された文字データから、重要度が高いと判定された文字データを部分的に抽出する請求項5記載の電子メール装置である。
【0011】
請求項7に係る本発明は、生成する電子メールの形式をHTLM形式にするのかテキスト形式にするのかを指示する指示手段をさらに備え、
前記文字表現データ生成手段が、前記指示手段により指示された電子メールの形式に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える請求項1から6のいずれか1項記載の電子メール装置である。
【0012】
請求項8に係る本発明は、前記受付手段により受け付けられた画像データの文書種類を判定する判定手段をさらに備え、
前記文字表現データ生成手段が、前記判定手段により判定された文書種類に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える請求項1から7のいずれか1項記載の電子メール装置である。
【0013】
[プログラム]
請求項9に係る本発明は、電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付けるステップと、
受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離するステップと、
分離された文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換するステップと、
分離された表画像または写真画像の概要が文字により表現された文字表現データを生成するステップと、
変換された文字データおよび生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを生成するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る本発明によれば、電子メールに添付しようとする画像または電子メールにより通知しようとする画像データに、表画像または写真画像が含まれる場合でも、添付された画像データまたは通知しようとする画像データの画像内容を把握可能な電子メールを生成することができる電子メール装置を提供することができる。
【0015】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、表内の文字と表外の文字とが区別可能な電子メールを生成することができる電子メール装置を提供することができる。
【0016】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、写真画像の濃淡の概要を把握可能な電子メールを生成することができる電子メール装置を提供することができる。
【0017】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1から3のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、文字画像、写真画像または表画像の位置関係を把握可能な電子メールを生成することができる電子メール装置を提供することができる。
【0018】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1から4のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、電子メール内において表現しようとする画像データの文書レイアウトを維持することが可能な電子メールを生成することができる電子メール装置を提供することができる。
【0019】
請求項6に係る本発明によれば、請求項5に係る本発明により得られる効果に加えて、文字データを部分的に抽出する際に、重要な文字が省かれることを防ぐことができる電子メール装置を提供することができる。
【0020】
請求項7に係る本発明によれば、請求項1から6のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、電子メールの形式に応じた適切な表現で表画像または写真画像を表現した電子メールを生成することが可能な電子メール装置を提供することができる。
【0021】
請求項8に係る本発明によれば、請求項1から7のいずれか1項に係る本発明により得られる効果に加えて、画像データの文書種類に応じた適切な表現で表画像または写真画像を表現した電子メールを生成することが可能な電子メール装置を提供することができる。
【0022】
請求項9に係る本発明によれば、電子メールに添付しようとする画像または電子メールにより通知しようとする画像データに、表画像または写真画像が含まれる場合でも、添付された画像データまたは通知しようとする画像データの画像内容を把握可能な電子メールを生成することができるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は電子メール(Eメール)の送受信機能を有する各種装置がインターネット等のネットワーク30により相互に接続されている様子を示すシステム図である。
【図2】本発明の一実施形態における電子メール装置40のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における電子メール装置40の機能構成を示すブロック図である。
【図4】画像データ受付部41により受け付けられた画像の元となる原稿の一例を示す図である。
【図5】図4に示した画像データを文字表現データとして表現して電子メールの本文に含めるようにした場合の一例を示す図である。
【図6】図3中に示された部分文字抽出部43の詳細な構成を説明するための図である。
【図7】部分文字抽出部43により重要度の高い文字または行のみが抽出される様子を示す図である。
【図8】電子メールの形式に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える際に使用するテーブルの一例を示す図である。
【図9】写真画像または表画像をテキストデータにより表現した場合の一例を示す図である。
【図10】写真画像または表画像をテキストデータにより表現した場合の他の例を示す図である。
【図11】文書種類に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える場合に使用されるテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は電子メール(Eメール)の送受信機能を有する各種装置がインターネット等のネットワーク30により相互に接続されている様子を示すシステム図である。
【0025】
図1に示したシステムでは、電子メールの送受信可能な2台の画像形成装置11、12と、電子メールの送受信可能な3台の端末装置21〜23とがネットワーク30を介して接続された構成となっている。画像形成装置11、12は、印刷(プリント)機能、スキャン機能、複写(コピー)機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0026】
本発明の一実施形態の電子メール装置は、上記のような電子メールの送受信を行う各種装置に含まれ、他の装置からの電子メールを受信したり、他の装置へ電子メールを送信する機能を有する。
【0027】
このような本実施形態の電子メール装置40のハードウェア構成を図2に示す。
【0028】
本実施形態の電子メール装置40は、図2に示されるように、CPU31、メモリ32、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置33、ネットワーク30を介して他の電子メール装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)34、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置35を有する。これらの構成要素は、制御バス36を介して互いに接続されている。
【0029】
CPU31は、メモリ32または記憶装置33に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、本実施形態の電子メール装置40の動作を制御する。なお、本実施形態では、CPU31は、メモリ32または記憶装置33内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU31に提供することも可能である。
【0030】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される電子メール装置40の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
本実施形態の電子メール装置40は、図3に示されるように、画像データ受付部41と、オブジェクト分離部42と、テキストデータ変換部43と、部分文字抽出部44と、文字コード化部45と、文書種類判定部46と、メール形式指示部47と、電子メール生成部48と、電子メール送信部49とを備えている。
【0032】
なお、本実施形態では、説明を簡単にするために、電子メールを受信するための機能についての説明は省略する。
【0033】
画像データ受付部41は、電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付ける。
【0034】
オブジェクト分離部42は、画像データ受付部41により受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離する。
【0035】
テキストデータ変換部43は、オブジェクト分離部42により分離された文字画像に対して、いわゆるOCR(Optical Character Reader)処理と呼ばれるような文字認識処理を行うことにより、その文字画像をテキスト(文字)データに変換する。
【0036】
部分文字抽出部44は、テキストデータ変換部43により変換されたテキストデータから、特定の条件を満たすテキストデータを部分的に抽出する。具体的には、部分文字抽出部44は、テキストデータ変換部43により変換されたテキストデータから、重要度が高いと判定されたテキストデータを部分的に抽出する。
【0037】
文字コード化部45は、オブジェクト分離部42により分離された表画像または写真画像の概要を文字により表現した文字表現データを生成する。
【0038】
具体的には、文字コード化部45は、オブジェクト分離部42により分離された表画像に含まれる表内の文字画像に対して文字認識を行うことにより、その文字画像をテキストデータに変換し、得られたテキストデータを表内の文字として表現した文字表現データを生成する。
【0039】
また、文字コード化部45は、オブジェクト分離部42により分離された写真画像に対して、それぞれの領域の濃度値を文字により表現した文字表現データを生成する。
【0040】
文書種類判定部46は、オブジェクト分離部42により分離された文字画像、表画像および写真画像に基づいて、画像データ受付部41により受け付けられた画像データの文書種類を判定する。
【0041】
具体的には、文書種類判定部46は、画像データ受付部41により受け付けられた画像データが、文字画像のみの画像なのか、文字画像と表画像からなる画像なのか、文字画像と写真画像からなる画像なのか、文字画像、表画像および写真画像が含まれる画像なのか等の文書種類を判定する。
【0042】
メール形式指示部47は、生成する電子メールの形式をHTML(Hyper Text Markup Language)形式にするのかテキスト形式にするのかを、電子メール生成部48に対して指示する。
【0043】
なお、メール形式指示部47は、ユーザからの入力に基づいて、生成する電子メールの形式を電子メール生成部48に対して指示するようにしてもよいし、電子メールを送信しようとする宛先から過去に受信した電子メールに基づいて、宛先の電子メール装置が受信可能なメール形式の情報を取得して生成する電子メールの形式を電子メール生成部48に対して指示するようにしてもよい。
【0044】
電子メール生成部48は、テキストデータ変換部43により変換された文字データおよび文字コード化部45により生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを生成する。その際、電子メール生成部48は、画像データにおける文字画像、写真画像または表画像の位置関係が表現されるように電子メールを生成する。
【0045】
例えば、画像データ受付部41により受け付けられた画像の元となる原稿が、図4に示すような原稿80であったものとして説明する。この原稿80は、図4に示すように、写真画像81と、表画像82と、文字画像83とを含んでいるものとして説明する。このような画像データを文字表現データとして表現して電子メールの本文に含めるようにした場合の一例を図5に示す。
【0046】
図5に示した例では、写真画像81は、“H”という文字により概略が表現され、表画像82は、表内の文字を表現したテキストデータおよび“|”や“−”等のテキストデータにより表現されていることが分かる。また、文字画像83については、部分文字抽出部44により重要と判定された文字のみが抽出されてテキストコードとして表現されている
【0047】
また、電子メール生成部48は、メール形式指示部47により指示された電子メールの形式に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替えるようにしてもよい。
【0048】
さらに、電子メール生成部48は、文書種類判定部46により判定された文書種類に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替えるようにしてもよい。
【0049】
電子メール送信部49は、電子メール生成部48により生成された電子メールを、指定された宛先に送信する。
【0050】
次に、図3中に示された部分文字抽出部43の詳細な構成を図6を参照して説明する。
【0051】
部分文字抽出部43は、図6に示されるように、形態素解析部51と、重要度算出部52と、重要行抽出部53と、重要語抽出部54と、不要文字・行削除部55とから構成されている。
【0052】
形態素解析部51は、テキストデータ変換部43により変換されたテキストデータに対して、形態素解析(構文解析)を行うことにより、文章を各単語に分割し、分割した単語のそれぞれの品詞を判別する。
【0053】
重要度算出部52は、形態素解析部51により分割された各単語の重要度を算出する。ここで、重要度が高いとは、文書を特定するためのキーワードになる可能性が高いことを意味し、例えば出現頻度が高い名詞は重要度が高いと判定するようにする。
【0054】
重要行抽出部53は、重要度算出部52により算出された各単語毎の重要度に応じて、文章の意味上において重要な行を元の文章から抽出する。重要語抽出部54は、重要度算出部52により算出された各単語毎の重要度に応じて、重要度の高い単語を抽出する。
【0055】
不要文字・行削除部55は、重要行抽出部53により抽出された重要度の高い行の情報、および重要語抽出部54により抽出された重要度の高い単語の情報に基づいて、テキストデータ変換部43によりテキストデータに変換された文書から、不要な文字および不要な行を削除して電子メール生成部48に出力する。
【0056】
上記のような構成の部分文字抽出部43により重要度の高い文字または行のみが抽出される様子を図7に示す。図7に示した例では、元の文章に対して、重要度の高いと判定された単語や行のみが抽出されて残っていることが分かる。
【0057】
次に、電子メール生成部48が、電子メールの形式に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える場合の具体例について説明する。
【0058】
電子メール生成部48は、例えば、図8に示すようなテーブルに基づいて、生成する文字表現データの種類を切り替える。
【0059】
例えば、電子メールの形式としてHTML形式が指示されている場合、電子メール作成部48は、表画像については、HTMLのテーブルタグにより表画像を表現するか、“|”、“−”というテキストを用いて罫線を表現した文字表現データを用いるようにする。
【0060】
また、電子メールの形式としてテキスト形式が指示されている場合、電子メール作成部48は、“|”、“−”というテキストを用いて罫線を表現した文字表現データを用いるか、所定のテキストを配置して表画像を表現する。
【0061】
写真画像については、電子メールの形式としてHTML形式が指示されている場合、電子メール作成部48は、HTMLのテーブルタグにより写真画像を表現するか、写真画像の各領域の濃淡(濃度値)をテキスト色で表現したような文字表現データを用いる。
【0062】
また、電子メールの形式としてテキスト形式が指示されている場合、電子メール作成部48は、写真画像の各領域の濃淡をテキストの画数で表現したような文字表現データを用いるか、所定のテキストを配置して写真画像を表現する。つまり、濃度値が高いほど画数の多い文字を配置するようにして、写真画像の濃淡を表現する。
【0063】
このようにして写真画像および表画像をテキストデータにより表現した場合の一例を図9および図10に示す。
【0064】
図9(A)は、写真画像を所定テキストの配置により表現した場合の一例を示す図であり、“*”という文字により写真画像が表現されている。
【0065】
また、図9(B)は、写真画像の濃淡をテキスト画像で表現した場合の一例を示す図であり、濃度値が低い領域は“・”という文字により表現され濃度値が高い領域は“H”という文字により表現されている。
【0066】
さらに、図10(A)は、写真画像の濃淡をテキスト画数で表現した場合の一例を示す図であり、濃度値が低い領域は“山”という画数の少ない文字により表現され濃度値が高い領域は“鑑”という画数が高い文字により表現されている。
【0067】
また、図10(B)は、表画像を所定テキストの配置により表現した場合の一例を示す図であり、罫線部分が“*”という文字により現されていることが分かる。
【0068】
次に、電子メール生成部48が、文書種類判定部46により判定された文書種類に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える場合の具体例について説明する。
【0069】
電子メール生成部48は、例えば、図11に示すようなテーブルに基づいて、生成する文字表現データの種類を切り替える。図11に示すテーブルでは、電子メールの形式としてHTML形式が指定されている場合の一例が示されている。
【0070】
例えば、文書種類が、表、写真、文字が含まれるものである場合、電子メール生成部48は、文字画像についてはテキストデータで表現し、表画像については“|”、“−”というテキスト等により表現し、写真画像については所定のテキストを配置して表現を行う。
【0071】
また、文書種類が、写真、文字が含まれるものである場合、電子メール生成部48は、写真画像については濃淡をテキスト色で表現した文字表現データを採用する。
【0072】
また、文書種類が、写真、表が含まれるものである場合、電子メール生成部48は、HTMLのテーブルタグにより表画像を表現し、所定のテキストを配置して写真画像を表現する。
【0073】
さらに、文書種類が全面写真のような場合、写真画像をテキストデータにみで表現しただけでは画像内容を把握することが困難なため、電子メール生成部48は、HTMLのテーブルタグによりサムネイル画像を電子メール本文に埋め込むようにする。
【符号の説明】
【0074】
11、12 画像形成装置
21〜23 端末装置
30 ネットワーク
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
34 通信インタフェース(IF)
35 ユーザインタフェース(UI)装置
36 制御バス
41 画像データ受付部
42 オブジェクト分離部
43 テキストデータ変換部
44 部分文字抽出部
45 文字コード化部
46 文書種類判定部
47 メール形式指示部
48 電子メール生成部
49 電子メール送信部
51 形態素解析部
52 重要度算出部
53 重要行抽出部
54 重要語抽出部
55 不要文字・行削除部
80 原稿
81 写真画像
82 表画像
83 文字画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換する変換手段と、
前記分離手段により分離された表画像または写真画像の概要が文字により表現された文字表現データを生成する文字表現データ生成手段と、
前記変換手段により変換された文字データおよび前記生成手段により生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを作成する電子メール生成手段と、
を備えた電子メール装置。
【請求項2】
前記文字表現データ生成手段は、前記分離手段により分離された表画像に含まれる表内の文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換し、得られた文字データを表内の文字として表現した文字表現データを生成する請求項1記載の電子メール装置。
【請求項3】
前記文字表現データ生成手段は、前記分離手段により分離された写真画像に対して、それぞれの領域の濃度値を文字により表現した文字表現データを生成する請求項1記載の電子メール装置。
【請求項4】
前記電子メール生成手段は、画像データにおける文字画像、写真画像または表画像の位置関係が表現されるように電子メールを生成する請求項1から3のいずれか1項記載の電子メール装置。
【請求項5】
前記変換手段により変換された文字データから、特定の条件を満たす文字データを部分的に抽出する抽出手段をさらに備えた請求項1から4のいずれか1項記載の電子メール装置。
【請求項6】
前記抽出手段は、前記変換手段により変換された文字データから、重要度が高いと判定された文字データを部分的に抽出する請求項5記載の電子メール装置。
【請求項7】
生成する電子メールの形式をHTLM形式にするのかテキスト形式にするのかを指示する指示手段をさらに備え、
前記文字表現データ生成手段は、前記指示手段により指示された電子メールの形式に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える請求項1から6のいずれか1項記載の電子メール装置。
【請求項8】
前記受付手段により受け付けられた画像データの文書種類を判定する判定手段をさらに備え、
前記文字表現データ生成手段は、前記判定手段により判定された文書種類に応じて、表画像または写真画像の概要を文字により表現する際に生成する文字表現データの種類を切り替える請求項1から7のいずれか1項記載の電子メール装置。
【請求項9】
電子メールに添付しようとする画像データまたは電子メールにより通知しようとする画像データを受け付けるステップと、
受け付けられた画像データから文字画像、表画像または写真画像を分離するステップと、
分離された文字画像に対して文字認識を行うことにより、当該文字画像を文字データに変換するステップと、
分離された表画像または写真画像の概要が文字により表現された文字表現データを生成するステップと、
変換された文字データおよび生成された文字表現データが電子メール本文に埋め込まれた電子メールを生成するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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