説明

電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法

【課題】 白紙部の光沢が高く、走行において優れた信頼性を有し、且つ定着後のカールを小さく抑えることができる塗被層を有する、軽量で嵩張らない電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法を提供する。
【解決手段】 パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であって、前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液は、該抽出液を固形分が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる抽出液であることを特徴とする電子写真用転写紙、又は、前記塗被層は、更に顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下の水溶性高分子を含み、かつ、前記水溶性高分子は、該水溶性高分子の濃度が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子であることを特徴とする電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像記録方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間接乾式電子写真方式を利用して画像を形成する複写機およびプリンターに用いられる塗被層を有する電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法に関するものであり、特に軽量の電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オンデマンド出版物の分野では、より手軽に、また小部数への対応が可能なことから、これまで商業オフセット印刷を利用して作製していた出版物をカラー複写機や、カラープリンターを利用して作製しようという傾向が顕著になっている。そのため、カラー複写機、カラープリンターについては、高速化および高画質化が進んでいる。
【0003】
高画質化については、これまで通常に用いられてきたPPC用紙、プリンター用紙に変わり、これまで商業用印刷の分野に用いられてきた高い白紙光沢を有する塗被紙が、得られる画像の鮮やかさから、カラー複写機、カラープリンターに用いられるケースが増えてきている。その中でも、特にオンデマンド性を要求されるカタログあるいは小冊子の本文用紙、チラシ、リーフレットには、より軽量で、且つ、適度な白紙光沢を有する塗被紙を使用したいという要求が高まってきている。
【0004】
しかし、このような商業用印刷の分野で用いられてきた軽量で高い白紙光沢を有する塗被紙をフルカラー複写機あるいはプリンターで用いると、転写部あるいは定着部において走行トラブルが発生する。すなわち、転写部で用紙が帯電しトナーが用紙に転写された直後、帯電状態にある用紙が用紙搬送方向にある転写部材に静電吸着を起こし、走行トラブルを起こす。また、定着部では、トナーを溶融定着する際に、溶融しているトナーと定着部材との間に接着力が生じ、用紙が定着部材から速やかに剥離できず、剥離不良の痕が残る、或いは、剥離できず定着部材に巻き付く走行トラブルが発生することとなる。これらの現象は、用紙の坪量が低い塗被紙、いわゆる軽量塗被紙で、特に、白紙光沢の高い塗被紙において顕著に発生する。
【0005】
軽量で、白紙光沢の高い塗被紙で、特に、顕著に上記の走行トラブルが発生する原因としては、軽量のため、用紙の腰自体が低いこと、また、白紙光沢を得るためのカレンダーによる表面平滑化工程で塗被紙が押しつぶされ、用紙の腰が更に低下することが挙げられる。
【0006】
従来、商業印刷用高白紙光沢用紙の強度あるいは腰を高める目的で、澱粉、変性澱粉、ポリビニルアルコール、ポリビニールアセテート、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等の水性のバインダー作用を有するいわゆる製紙用紙力増強剤をパルプ繊維に対し、1〜2%程度添加することが行われてきた。
【0007】
しかしながら、このような水性のバインダー作用を有する製紙用紙力増強剤をパルプ繊維に添加すると、定着後の用紙のカールが大きくなるという問題も発生する。間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターの場合、トナーを用紙へ熱定着する際に用紙、特に、パルプ繊維間からの水分減少が生じて繊維間距離が小さくなり、それがシート全体に伝播するためにカールが発生するが、上記の如くの水性バインダー作用を有する製紙用紙力増強剤では、各パルプ繊維間距離の収縮のシート全体への伝播がより顕著に発生するため、結果として用紙のカールは大きくなることとなる。
【0008】
そのため、走行性を確保するための用紙の強度不足、定着後のカール制御といった観点から、従来の製造方法による印刷用塗被紙は、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機、プリンターでの使用に耐えられるものはなかった。
【0009】
また、一方、ソフトニップカレンダーによる仕上げ処理などにより、用紙の厚みを上げる、いわゆる、嵩高化により、強度あるいは腰を高める方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。このような方法で製造された用紙は、転写部あるいは定着部での用紙の走行トラブルを回避するのに十分な用紙強度あるいは腰が得られることもあるが、軽量塗被紙に重要なしなやかな触感が得られない、あるいは、小冊子の本文用紙として使用した場合には小冊子自体が嵩張ってしまい、軽量塗被紙を使用した冊子に本来求められている収納性等に大きな問題を有する。
【0010】
したがって、これまで白紙部の光沢が高く、走行において優れた信頼性を有し、且つ定着後のカールを小さく抑えることができる間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターに用いられる塗被層を有する特に軽量で嵩張らない電子写真用転写紙の提供はなされてこなかった。
【特許文献1】特開平6−294100号公報
【特許文献2】特開平11−189993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、白紙部の光沢が高く、走行において優れた信頼性を有し、且つ定着後のカールを小さく抑えることができる塗被層を有する、軽量で嵩張らない電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題は以下の本発明により達成された。
すなわち、本発明は、
<1> パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であって、前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液は、該抽出液を固形分が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる抽出液であることを特徴とする電子写真用転写紙である。
【0013】
<2> パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であって、前記塗被層は、更に顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下の水溶性高分子を含み、かつ、前記水溶性高分子は、該水溶性高分子の濃度が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子であることを特徴とする電子写真用転写紙である。
【0014】
<3> 前記水溶性高分子は、重量平均分子量が15万以上であるデンプン誘導体を含むことを特徴とする<2>に記載の電子写真用転写紙である。
<4> 前記水溶性高分子は、未変性デンプンを含むことを特徴とする<2>又は<3>に記載の電子写真用転写紙である。
【0015】
<5> 前記水溶性高分子は、重量平均分子量が5万以上であるポリビニルアルコールを含むことを特徴とする<2>〜<4>の何れか1つに記載の電子写真用転写紙である。
<6> CD方向の弾性率は、5000MPa以上であることを特徴とする<1>〜<5>の何れか1つに記載の電子写真用転写紙である。
【0016】
<7> 密度は、1.00g/cm3以上であることを特徴とする<1>〜<6>の何れか1つに記載の電子写真用転写紙である。
<8> 白紙光沢度は、30%以上であることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の電子写真用転写紙である。
【0017】
<9> 潜像担体上に潜像を形成する工程、該潜像を電子写真用現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を被転写体に転写する工程、及び該被転写体上のトナー像を加熱圧着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記被転写体は、<1>〜<8>の何れか1つに記載の電子写真用転写紙であることを特徴とする画像形成方法である。
【発明の効果】
【0018】
以上に説明したように本発明によれば、白紙部の光沢が高く、走行において優れた信頼性を有し、且つ定着後のカールを小さく抑えることができる塗被層を有する、軽量で嵩張らない電子写真用転写紙、及びそれを用いる画像形成方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の電子写真用転写紙の1つ(以下、「第一の本発明の電子写真用転写紙」という場合がある。)は、パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であり、前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液は、該抽出液を固形分が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる抽出液であることを特徴とする。
一方、本発明の電子写真用転写紙のもう1つ(以下、「第二の本発明の電子写真用転写紙」という場合がある。)は、パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であり、前記塗被層は、更に顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下の水溶性高分子を含み、かつ、前記水溶性高分子は、該水溶性高分子の濃度が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子であることを特徴とする。
【0020】
本発明者等は、間接乾式電子写真方式を利用した複写機及びプリンターで、軽量塗被紙に画像を形成する場合の転写部での走行トラブルについて、発生メカニズムに関して鋭意検討した結果、転写部での走行トラブルは、帯電した用紙(軽量塗被紙)がトナーが転写された後に、同じく帯電した転写部材に静電吸着するために発生することを認めた。この静電吸着を防ぐ手段として、用紙自体がもつ用紙の姿勢をそのまま維持しようとする力を大きくすることが挙げられ、具体的には用紙の曲げこわさを大きくすることで転写部材への静電吸着による走行トラブルは減少することを認めた。
【0021】
同様に本発明者等は、軽量塗被紙の定着部での走行トラブルについて、発生メカニズムを鋭意検討した結果、定着部での走行トラブルは、溶融したトナーと定着部材との間に接着力が生じ、この接着力が大きい場合に、トナーと用紙が定着部材に巻き込まれることを認めた。この場合も、用紙の曲げこわさを大きくすることで定着部材への用紙の巻き込みによる走行トラブルは減少することを認めた。
【0022】
上述の如く転写部あるいは定着部の走行トラブルを回避するためには用紙に高い曲げこわさを付与させることが必要であるが、本発明者等は、用紙に高い曲げこわさを付与させる方法について、種々検討を重ねた結果、前記塗被層中に、固形分、特に水溶性高分子を含ませることに着目した。
【0023】
第一の本発明の電子写真用転写紙は、既述のように、前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液を固形分が5質量%となるように調整した水溶液(以下「第一の水溶液」という場合がある。)の粘度は、25mPa・s以上であることを必須とする。該粘度は、30mPa・s以上であることが好ましく、50mPa・s以上であることがより好ましい。前記第一の水溶液の粘度が25mPa・s未満であると、転写時あるいは定着時の走行トラブルを回避するのに十分な用紙強度が得られない。
一方、前記第一の水溶液の粘度は、10000mPa・s以下であることが好ましい。前記第一の水溶液の粘度が10000mPa・sを超えるような場合、塗被層を形成するための塗被液を調製する工程、或いは、該塗被液を塗布する工程において、該塗被液の粘度が上がりすぎてしまい、塗被紙が得られないことがある。
【0024】
ここで、前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液は、カッター等の刃物類あるいは紙ヤスリ等のヤスリ類で塗被紙の表面から削り取ってサンプリングした塗被層を、液温90℃に保持した熱水中でスターラーで攪拌しながら5時間浸漬することにより得られる。
得られた抽出液は、固形分量が5質量%となるように加水あるいは濃縮することにより調整して、第一の水溶液が得られる。得られた第一の水溶液の粘度は、下記手順で測定することにより求められる。
前記第一の水溶液の粘度、及び後述する第二の水溶液の粘度は、液温を25℃に調整し、ブルックフィールド型粘度計を使用して60rpm、60回転目で測定することにより求めたものである。
【0025】
前記第一の水溶液の粘度を25mPa・s以上に制御する方法としては、後述する第二の本発明の電子写真用転写紙のように、前記塗被層に、濃度が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子を、顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下含ませることにより、前記第一の水溶液の粘度を25mPa・s以上に制御することができる。
【0026】
第二の本発明の電子写真用転写紙は、塗被層に含ませる水溶性高分子は、その濃度が5質量%となるように調整した水溶液(以下、「第二の水溶液」という場合がある。)の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子であることを必須とする。前記第二の水溶液の粘度が25mPa・s未満であると、フィルム化性能および顔料あるいはパルプ繊維との接着性に劣り、転写部あるいは定着部での走行トラブルを回避できる十分な用紙強度を付与できない。
また、前記第二の水溶液の粘度は、10000mPa・s以下が好ましい。前記第二の水溶液の粘度が10000mPa・sを超えると、後述する塗被層を形成するために塗被液を調製する工程、或いは該塗被液を基材に塗布する工程において、該塗被液の粘度が上がりすぎて、塗被紙が得られなくなってしまうことがある。
前記第二の水溶液の粘度は、30mPa・s以上8000mPa・s以下であることが好ましく、50mPa・s以上6000mPa・s以下であることがより好ましい。
【0027】
また、第二の本発明の電子写真用転写紙は、前記塗被層が、該塗被層に含ませる水溶性高分子を、顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下含むことを必須とする。前記塗被層に含ませる水溶性高分子の顔料100質量部当たりの含有量が0.1質量部未満であると、転写時あるいは定着時の走行トラブルを回避するのに十分な用紙強度が得られない。一方、10質量部を超えると、後述する塗被層を形成するための塗被液を調製する工程、或いは該塗被液を塗布する工程において、該塗被液の粘度が上がりすぎてしまう。
前記塗被層に含ませる水溶性高分子の含有量は、顔料100質量部当り0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、顔料100質量部当り1.0質量部以上9.0質量部以下であることが更に好ましい。
【0028】
第二の本発明の電子写真用転写紙において、塗被層に含ませる水溶性高分子としては、一種の水溶性高分子を単独で用いる、或いは二種以上の水溶性高分子を併用して用いる何れの態様であってもよく、十分な分子量を持つ、又は十分な親水基を有する水溶性高分子を少なくとも含むことが好ましい。前記塗被層に含ませる水溶性高分子としては、以下の水溶性高分子を含むことが好ましい。
【0029】
前記塗被層に含ませる水溶性高分子としては、重量平均分子量が15万以上のデンプン誘導体を含むことが好ましい。該デンプン誘導体としては、重量平均分子量が15万以上50万以下であることがより好ましく、15万以上45万以下であることが更に好ましい。
前記塗被層に含ませる水溶性高分子として、重量平均分子量が15万以上のデンプン誘導体を用いることにより、デンプン誘導体がフィルム化した際に顔料間を強固に結合する作用が大きくなり、転写部あるいは定着部での走行トラブルを回避できる十分な用紙強度を付与することができる。
一方、前記デンプン誘導体の重量平均分子量が15万未満であると、十分な用紙強度が得られない場合がある。また、前記デンプン誘導体の重量平均分子量が50万を超えると、後述する塗被層を形成するために塗被液を調製する工程、或いは該塗被液を塗布する工程において、該塗被液の粘度が上がりすぎてしまう場合がある。
【0030】
第二の本発明の電子写真用転写紙に用いられるデンプン誘導体とは、未加工デンプン、未加工デンプンを化学的、物理的に加工したもの、及びこれらを混合したものをいう。前記未加工デンプンを化学的、物理的に加工したものとしては、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシアルキルデンプン、カチオン化デンプンなどのエーテル化デンプン、酢酸エステル化デンプン、リン酸エステル化デンプン、オクテリルコハク酸エステル化デンプンなどのエステル化デンプン、架橋デンプン、グラフト共重合デンプン、焙焼デキストリン、ブリティッシュガム、酵素変性デンプン、酸分解デンプン、酸化デンプン、アルファ化デンプン等が挙げられる。前記未加工デンプンを化学的、物理的に加工したものとしては、エーテル化デンプン、エステル化デンプン、架橋デンプン、酵素変性デンプン、酸化デンプンなどが好ましく、架橋デンプン、酵素変性デンプン、酸化デンプンがより好ましい。
一方、前記デンプン誘導体の原料となる植物は、後述する未変性デンプンの原料となる植物と同様である。
【0031】
また、第二の本発明の電子写真用転写紙では、水溶性高分子として、未変性デンプンを単独で、或いは他の水溶性高分子と混ぜて用いることが好ましい。特に、未変性デンプンは、未変性デンプンを化学的、物理的に加工したものに比べ、一般に、分子量が大きいため、転写部あるいは定着部での走行トラブルを回避するために必要な用紙強度が得られやすい。未変性デンプンは、未加工デンプンとも称する。未変性デンプンの原料となる植物としては、ジャガイモ、小麦、トウモロコシ、サツマイモ、米、キャッサバ(タピオカ)、クズ、カタクリなどが挙げられ、この中でもトウモロコシ、キャッサバが好ましい。
また、未変性デンプンの重量平均分子量は、200000〜500000であることが好ましく、300000〜450000であることがより好ましい。
【0032】
更に、第二の本発明の電子写真用転写紙では、水溶性高分子として、重量平均分子量が5万以上であるポリビニルアルコールを単独で、或いは他の水溶性高分子と混ぜて用いることが好ましく、前記デンプン誘導体と混ぜて用いることがより好ましい。前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量が5万未満であると、十分な用紙強度が得られない場合がある。一方、前記ポリビニルアルコールの重量平均分子量は20万未満であることが好ましい。該ポリビニルアルコールの重量平均分子量が20万を超えると、水への溶解性が低下する、あるいは、溶解しても粘度が高くなる場合がある。
【0033】
尚、本発明において、水溶性高分子の重量平均分子量の測定は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される。詳しくは、溶離液として0.1規定NaCl水溶液を用い、東ソー(株)製カラム(G3000PW、G5000PW)を用い、カラム温度40℃、検出はRIで行った。分子量の標準物質としてポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキサイド類を用い、検量線を作成した。
【0034】
第一の本発明の電子写真用転写紙本発明及び第二の本発明の電子写真用転写紙(以下、まとめて「本発明の電子写真用転写紙」という。)は、CD方向の弾性率が5000Mpa以上であることが好ましい。用紙の強度、特に、曲げこわさは、用紙の弾性率を大きくするあるいは用紙の紙厚をあげることで向上することができるが、本発明の電子写真用転写紙は、製本時等における収納性を良好にするために、用紙の紙厚自体はできるだけ低下させていることが好ましく、そのため、用紙の弾性率、特に、繊維配向の方向と垂直な方向であるCD方向の弾性率が高いことが好ましい。前記CD方向の弾性率が5000Mpaに満たない場合、十分な用紙強度が得られず、転写部あるいは定着部の走行トラブルが回避されない場合がある。前記CD方向のヤング率は5500MPa以上であることがより好ましく、6000Mpa以上であることが更に好ましい。
【0035】
ここでCD方向の弾性率は、JIS P−8111に規定の方法により、長辺方向がCD方向となるように切断した試料(幅15mm、長さ150mm)を標準状態(温度23℃、湿度50%)に放置して調湿した後、これを、CD方向に対して引張速度が5mm/minとなるようにして評価し、得られた値から算出したものである。
【0036】
本発明の電子写真用転写紙は、その紙密度が1.00g/cm3以上であることが好ましい。紙密度が1.00g/cm3に満たない場合は、製本時等において塗被紙を多数枚重ね合わせたときに用紙が嵩張って収納性が低下してしまう場合がある。前記紙密度は、1.05g/cm3以上であることが好ましく、1.10g/cm3以上であることが更に好ましい。一方、前記紙密度は、従来からの商業印刷用塗被紙と同様の風合い・触感を得られるという点で、1.35g/cm3以下であることが好ましい。
【0037】
本発明の電子写真用転写紙は、JIS P−8142に基づいて測定される白紙光沢度が30%以上であることが好ましい。前記白紙光沢度が30%未満であると、画像形成した場合に、出力後の画像の鮮明さに欠ける場合がある。
また、前記白紙光沢度は、100%に近いほど画像の鮮明さが得られて好ましいが、白紙光沢度が高いほど平滑度も高くなる傾向にあるため、後述する転写部材への吸着力も上がることから、80%以下であることが好ましい。
前記白紙光沢度は、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましい。
【0038】
本発明の電子写真用転写紙の坪量は、40g/m2以上100g/m2以下であることが必要であるが、45g/m2以上90g/m2以下であることが好ましく、45g/m2以上85g/m2以下であることがより好ましい。
前記坪量が40g/m2未満であると、坪量が小さすぎるために、用紙の厚みが薄くなり過ぎてしまい、走行不良が発生してしまう。一方、前記坪量が100g/m2を超えると、塗被紙を薄くすることができず、収納性が低下してしまう。
【0039】
本発明の電子写真用転写紙において基材に使用されるパルプ繊維としては、特に限定されるものではないが、通常の一般塗被紙の基紙に用いられるパルプ繊維、例えば、クラフトパルプ繊維、サルファイトパルプ繊維、セミケミカルパルプ繊維、ケミグラウンドパルプ繊維、砕木パルプ繊維、リファイナーグラウンドパルプ繊維、サーモメカニカルパルプ繊維等を使用することが価格を考慮した場合に好ましい。また、これらの繊維中のセルロースあるいはヘミセルロースを化学的に修飾した繊維も必要に応じて使用することができる。
【0040】
更に、綿パルプ繊維、麻パルプ繊維、ケナフパルプ繊維、ビスコースレーヨン繊維、銅アンモニアレーヨン繊維、セルロースアセテート繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール共重合体、フルオロカーボン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、シリコンカーバイド繊維等を単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。また、必要に応じては、パルプ繊維にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂を含浸あるいは熱融着させて得られた繊維を使用することもできる。
更に、近年の環境問題を考えると、上質系および中質系の古紙パルプを添加することが好ましく、その配合量は用途に応じて決定されるが、全パルプ繊維中10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。
【0041】
また、本発明の電子写真用転写紙を構成する基材には、塗被液との塗被適性を良くするため、並びに、塗被液の塗被後の不透明度および白色度の調整のため、填料を使用することもできる。該填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等の珪酸類や二酸化チタン等の無機填料、および、尿素樹脂、スチレン等の有機顔料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの填料の配合量は、特に限定されるものではないが、パルプスラリーの全固形分に対して1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。
【0042】
また、本発明の電子写真用転写紙を構成する基材に使用するサイズ剤等の各種薬品は、内添または外添により使用することができる。サイズ剤の種類は、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等、適当なサイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせても使用できる。電子写真方式の複写機、プリンター等における画像形成後の用紙保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂等が好ましい。
【0043】
更に、本発明の電子写真用転写紙の電気抵抗値を調整する目的で、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、等の無機物や、アルキルリン酸エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独あるいは混合して使用することができる。
【0044】
前記基材には、必要に応じて紙力増強剤を内添あるいは外添することができる。紙力増強剤としては、デンプン、変性デンプン、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド・エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられ、これらの材料を単独あるいは混合して使用することができる。
また、この他にも、染料、pH調整剤等、通常の塗被紙用基紙に配合される各種助剤が適宜使用される。
【0045】
また、本発明の電子写真用転写紙は、従来の塗被紙と同様な風合いを持たせ、且つ、製造コストを下げるという観点から、少なくとも基材の片面に、顔料および接着剤を主成分とする塗被層が形成されていることが必要であり、基材の両面に塗被層が形成されていることが好ましい。
【0046】
本発明の電子写真用転写紙の塗被層に用いられる顔料としては、通常の一般塗被紙に用いられる顔料、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルムアルデヒド樹脂微粒子、微小中空粒子およびその他の有機系顔料等を単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。
【0047】
本発明の電子写真用転写紙の塗被層に用いられる接着剤としては、合成接着剤や天然系の接着剤が利用できる。
合成接着剤としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等が挙げられる。これらの合成接着剤の中で目的に応じて、1種類以上を使用することができる。これらの接着剤の使用量は、顔料100質量部当たり5〜50質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることが更に好ましい。
【0048】
また、天然系接着剤としては、前述した水溶性高分子であるデンプン誘導体(デンプン誘導体を用いた場合、前述した水溶性高分子と接着剤の役割を果たす。)が挙げられ、未変性デンプン、未変性デンプンを化学的、物理的に加工したもののほかにも、カゼイン、大豆たんぱく等の一般に知られた接着剤を用いることができる。これらの接着剤の使用量は、顔料100質量部当たり0.1〜50質量部であることが好ましく、2〜30質量部であることが更に好ましい。
更に、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等、通常の塗被紙用顔料に配合される各種助剤が適宜使用される。
【0049】
上述したような成分を含むように調製された塗被組成物(塗被液)は、一般の塗被紙製造に使用される塗被装置、例えばブレードコータ、エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ等を用いオンマシンあるいはオフマシンによって、基材上に一層あるいは多層に分けて、塗被量が乾燥重量で片面に2〜15g/m2程度となるように塗被されることが好ましい。
【0050】
塗被液の塗被後の平滑化処理は、通常用いられる平滑化装置、例えば、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー等が用いられ、密度が1.00g/cm3以上、白紙光沢度が30%以上になるように仕上げられることが好ましい。
【0051】
また、以上のような条件で作製された本発明の電子写真用転写紙は、消費者の手元に届くまでの保管時に吸脱湿が発生しないように、通常はポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等で包装される。
この場合、包装を破って開封した直後の塗被紙の水分率が、好ましくは3〜6.5%、より好ましくは、4.5〜5.5%になるように抄紙機、コータのドライヤーおよびカレンダー工程等で調整されていることが好ましい。
【0052】
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、潜像担体上に潜像を形成する工程、該潜像を電子写真用現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を被転写体に転写する工程、及び該被転写体上のトナー像を加熱圧着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記被転写体が既述の本発明の電子写真用転写紙であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法としては、更に感光体と転写体の間に中間的にベルト等を用いてカラートナー像を重ね合わせてから転写体にカラートナー像を一括転写し加熱溶融して定着する方法であってもよい。
【0053】
図1は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、感光体11を備え、感光体11の周りには、ローラー型帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各現像剤を搭載した現像器14a、14b、14c、14dを内蔵した現像装置14、ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、及び光除電器17を、この順序で配置している。中間転写体15は、支軸ローラー18a、18b、18cとで張架されている。支軸ローラー18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接している。支軸ローラー18cは、中間転写体15を介して、転写用ローラー19と圧接している。
また、転写用ローラー19により被転写体7に転写されたトナー像を定着させる加熱ローラー1と加圧ローラー2からなる加熱定着装置を備える。
【0054】
図1に示す画像形成装置を用いて以下のように画像が形成される。帯電器12により帯電させた感光体11を露光装置13により、シアン、マゼンタ、イエローの各画像情報に基づいて露光して感光体11上に潜像を形成させる。この感光体11上の潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14c、14dにてそれぞれ現像されトナー像が形成される。現像されたトナー像は、ベルト状の中間転写体15上に転写される。中間転写体15上のトナー像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、支軸ローラー18cと中間転写体15を介して圧接されている転写用ローラー19との間まで移動する。中間転写体15上のトナー像が、支軸ローラー18cと中間転写体15を介して圧接されている転写用ローラー19との間(ニップ部)を通過する際、該ニップ部に挿通された被転写体7上に転写される。被転写体7上に転写されたトナー像は、被転写体7を加熱ローラー1と加圧ローラー2との間を通過させることにより被転写体7上に定着され、画像が形成される。なお、感光体11上のトナー像を被転写体7に転写した後、感光体11上に残存したトナー像はクリーナー16よって除去され、感光体11上に残存した残留電荷は光除電器17によって除電され、次の画像形成に備える。
【0055】
本発明の画像形成方法に用いる加熱定着装置としては、接触型熱定着装置が使用でき、例えば芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加熱ローラーと、芯金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ローラーとからなる熱ローラー定着装置や、そのローラーとローラーとの組み合わせ、ローラーとベルトとの組み合わせ、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置が使用できる。
【0056】
定着装置の基材(コア)には、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が選択され、ローラー型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等が選択される。ローラー型基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなる弾性ゴム層を表面に設けている。
【0057】
前記定着装置に用いられる部材の表面層には、目的に応じて各種の添加剤等を含有していてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCなどのセラミックス粒子等を含有してもよい。
【0058】
図2を用いて本発明の被転写体を用いた定着工程について詳記する。図2に示す加熱定着装置は、定着部材がローラー形状を有する装置であり、加熱ローラ1と、これに対向配置された加圧ローラー2と、加熱ローラー1を加熱するための加熱源3と、加熱ローラー1の表面の定着部材表面層4とを有してなる。加熱ローラー1の表面には弾性層5が形成されている。トナー像6が形成された被転写体7が加圧ローラー2と加熱ローラー1との間を通過する際に、加熱、加圧されて画像の定着が行われる。
【0059】
図2に示す加熱定着装置は、必要に応じてさらに、加熱ローラー1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材、加圧ローラー2を加熱するための加熱源3、記録材を加熱ローラー1から剥離させる爪(フィンガー)などを有していてもよい。なお、図2に示す加熱定着装置における加熱源3は、温度制御装置(図示せず)により制御されている。
【0060】
加熱ローラー1及び/又は加圧ローラー2には、単層又は積層構造の弾性層5を備えていることが好ましく、弾性層の厚みとしては、0.1〜3mmが好ましく、0.5〜2mmがより好ましい。弾性層5には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度は、60以下が好ましい。加圧ローラー2又は加熱ローラー1が弾性層5を有すると、被転写体7上のトナー画像6の凹凸に追従して前記定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。なお、弾性層の厚みが3mmを超えると、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要し、消費エネルギーも増大してしまう場合がある。また、弾性層の厚みが0.1mm未満であると、加圧ローラー2又は加熱ローラー1の変形がトナー画像の凹凸に追従できなくなり、溶融ムラが発生する場合や、剥離に有効な弾性層の歪みが得られない場合がある。
【0061】
本発明の画像形成方法に用いるトナー、現像剤は、特に限定されないが、次の如きトナーが好適に使用できる。
トナーの樹脂成分としては、一般に、ポリエステル樹脂あるいはスチレン−アクリル樹脂が主に用いられる。
【0062】
トナーの製造方法については粉砕法、重合法等どのような製造方法を用いてもかまわないが、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子及び着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させる方法が好ましい。
また、トナーは、下記式(1)で表されるトナーの形状係数(SF1)が100〜140の範囲にあるものが好ましい。
SF1=(ML2×π/4A)×100 式(1)
(式中、MLはトナーの最大長さを表し、Aはトナーの投影面積を表す。)
【0063】
前記形状係数SF1が140を越えるとトナー流動性の悪化や、初期からの転写性に影響を及ぼす場合がある。ここで、前記トナー形状係数SF1の平均値は、例えば、以下のようにして算出することができる。即ち、スライドガラス上に散布したトナーについて、その光学顕微鏡写真を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個以上のトナーのトナー形状係数SF1を計算し、平均値を求めることにより得られる。
【0064】
本発明においては、トナーの体積平均粒子径としては、2〜8μmの範囲内であることが好ましく、3〜7μmの範囲内であることがより好ましい。トナーの体積平均粒子径が、2μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、現像性が低下する場合があり、一方、7μmを越えると、画像の解像性が低下する場合がある。
【0065】
ここでトナーの体積平均粒子径とは、小径側から累積体積が50%になる粒子径を意味し、例えばコールターカウンターTA−II(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)などの測定器を用いて測定することができる。
【0066】
また、トナーの粒度分布は、体積平均粒度分布GSDvが1.28以下であることが好ましく、1.25以下であることがより好ましく、特に後述の乳化凝集法で製造することにより、かかる粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。GSDvが1.28を越えると、画像の鮮鋭性、解像性が低下するため好ましくない。
【0067】
ここでトナーの平均粒度分布指標GSDvとは、小径側から累積体積が84%になる粒子径D84vに対する、同累積体積が16%になる粒子径D16vの比(D84v/D16v)の平方根のことをいい、体積平均粒子径と同様の装置を用いて測定することができる。
【0068】
静電荷像現像剤は、トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。
静電荷像現像剤は、トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
【0069】
二成分系の静電荷像現像剤として用いられるキャリアとしては、特に制限はなく、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。
前記静電荷像現像剤における、トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0070】
本発明の画像形成方法は、本発明の電子写真用転写紙を用いているため走行、画質において優れた信頼性を有する。
【実施例】
【0071】
以下、本発明の実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。尚、実施例中および比較例中にある「部」とあるのは、特に断らない限り、質量部とし、「%」は質量%を意味する。
【0072】
(実施例1)
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)100部のパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られたろ水度375mlのパルプスラリーに、パルプ繊維の固形分100部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)7部、硫酸アルミニウム0.5部、カチオン化デンプン(商品名:MS4600 日本食品化学工業(株)製)0.7部、アルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.09部を添加し、これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%のパルプスラリーを調製した。
【0073】
このパルプスラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、次いで、この湿紙に、酸化デンプン(エースB、王子コーンスターチ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.5g/m2になるように、サイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し、坪量が49g/m2の基材を得た。
【0074】
次に、塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を25部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を75部〕に対し、水溶性高分子として未変性デンプン(商品名:コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)2.8部、およびエマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)14部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部を配合した塗被組成物を調整した。
続いて、この塗被組成物を基材の両面に、片面当り乾燥重量で7.5g/m2となるようにブレードコータにより塗被し、乾燥後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙光沢度が54%になるように平滑化処理を行い、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0075】
(実施例2)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を40部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を60部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000)75部と未変性デンプン(コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)25部とを混合して調製]を9.2部、およびエマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)9部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部を配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が52%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0076】
(実施例3)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を30部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を70部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000)50部と、未変性デンプン(コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)25部と、ポリビニルアルコール(商品名:PVA224、クラレ(株)製、重量平均分子量:105000)25部とを混合して調製]7.5部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)10部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が54%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0077】
(実施例4)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を25部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を75部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000)25部と、未変性デンプン(コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)75部とを混合して調製]5.7部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)12部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が53%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0078】
(実施例5)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を15部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を85部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000)30部と、未変性デンプン(コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)30部と、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ(株)製、重量平均分子量:75000)40部とを混合して調製]6.0部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)12部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が62%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0079】
(比較例1)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を25部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を75部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000)]6部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)12部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が54%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0080】
(比較例2)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を30部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を70部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースB 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:40000)]8部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)10部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢が52%、坪量64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0081】
(比較例3)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を35部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を65部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースA 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:80000))60部とポリビニルアルコール(商品名:PVA−105、クラレ(株)製、重量平均分子量:22000))40部とを混合して調製)]7部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)11部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が51%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0082】
(比較例4)
スーパーカレンダー処理の圧力を変更して紙厚を小さくしないようにカレンダー処理を施し、白紙光沢度を19%とする以外は、比較例3と同様の方法で坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0083】
(比較例5)
比較例1におけるパルプスラリーの調整において、カチオン化デンプン(商品名:MS4600 日本食品化学工業(株)製)0.7部添加を、ポリアクリルアマイド系紙力増強剤(商品名:ポリストロン117、荒川化学工業(株)製)1.0部添加に変更する以外は、比較例1と同様の方法で白紙光沢度が52%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0084】
(比較例6)
塗被層形成用の塗被液として、顔料成分100部〔軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を15部、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を85部〕に対し、水溶性高分子(及び接着剤)[酸化デンプン(エースB 王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:40000)80部と、未変性デンプン(コーンスターチ、王子コーンスターチ(株)製、重量平均分子量:400000)20部とを混合して調製]9.4部、エマルジョン型接着剤(LX407H、日本ゼオン(株)製)11部、分散剤(アロンT−40 東亜合成(株)製)0.3部配合した塗被液を使用する以外は、実施例1と同様の方法で白紙光沢度が53%、坪量が64g/m2の電子写真用転写紙を得た。
【0085】
以上の実施例および比較例の塗被紙(電子写真用転写紙)に使用した水溶性高分子の粘度、分子量の測定の結果、また、塗被紙の坪量、厚み、密度、白紙光沢度及びCD方向の引張弾性率の測定の結果、更に、走行性テスト、画像コントラスト、定着後のカールの測定及び収納性評価の結果を表1に示す。尚、各測定方法は以下の通りである。
【0086】
<測定方法>
(1)水溶性高分子水溶液及び抽出液の粘度
塗被液中の水溶性高分子の固形分が5%の溶液、及び前記方法により得た抽出液を固形分が5%となるように調整した水溶液を、液温25℃に調整し、これをブルックフィールド型粘度計を使用して60rpm、60回転目での測定を行った。
【0087】
(2)水溶性高分子の重量平均分子量の測定
水溶性高分子の重量平均分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により以下の条件で測定した。溶離液として0.1規定NaCl水溶液を用い、40℃で、東ソー(株)製カラム(G3000PW、G5000PW)を用い、カラム温度40℃、検出はRIで行った。分子量の標準物質としてポリエチレングリコールとポリエチレンオキサイド類を用い、検量線を作成し、重量平均分子量を求めた。
【0088】
(3)坪量
JIS P−8124の方法により測定した。
(4)厚み、密度
JIS P−8118の方法により測定した。
(5)白紙光沢度
JIS P−8142に従い入射角度75度で測定した。
【0089】
(6)CD方向の引張弾性率
JIS P−8111の方法により、長辺方向がCD方向となるように切断した試料(幅15mm、長さ150mm)を標準状態(温度23℃、湿度50%)に放置して調湿した後、これを、CD方向に対して引張速度が5mm/minとなるようにして評価し、得られた値から算出した。
【0090】
(7)転写部及び定着部の走行テスト
塗被紙の走行テストは、富士ゼロックス製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機DocuColor500CPを用いて実施した。走行テストに際しては、塗被紙のサイズをA4サイズ(210×297mm)縦目用紙とし、長辺を先端として走行させた。また、各実施例および比較例で得られた塗被紙についてそれぞれ100枚ずつ走行させ、転写部及び定着部での走行トラブル枚数を確認した。転写部で走行トラブル発生した用紙は、定着部を通過しないため、定着部走行枚数は不良走行枚数(=100―転写部走行枚数)としてカウントした。
【0091】
(8)画像コントラスト
23℃50%RH環境に設置したDocuColor500CP(トナーは、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子及び着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させる方法作成したSF1が130、体積平均粒子径6.2μm、GSDvが1.22のものを用いた)を用い、23℃50%RH環境でシーズニングした用紙についてISO/JIS−SCIDサンプル(日本規格協会発行)の画像識別番号N1(画像名称 ポートレート)を出力し、画像コントラストについて、下記の評価基準で評価した。
◎:画像部光沢と白紙光沢の差がなく優れている。
○:画像部光沢と白紙光沢の差がほとんどなく良好である。
△:画像部光沢と白紙光沢の差がわずかに劣っている。
×:画像部光沢と白紙光沢の差が大きく、著しく劣っている。
【0092】
(9)定着後のカール
DocuColor500CPでISO/JIS−SCIDサンプル(日本規格協会発行)の画像識別番号N3(画像名称 果物かご)を出力し、23℃50%RH環境下に10分間放置した際の、カールについて、下記の評価基準で評価した。
◎:ほとんどカールしない
○:少しカールするが許容できる
△:かなりカールし、許容できない
×:カールが大きく場合によっては、円筒となる。
【0093】
(10)収納性評価
A4サイズのOKコートL(坪量64g/m2、王子製紙(株)製)が丁度100枚入る蓋付きの箱を作製し、この箱に、各々の実施例および比較例で得た塗被紙を100枚収納した際の収納性を以下の基準で確認した。
◎:蓋を閉じる時に力を必要とせず、きれいに閉じる。
○:蓋が閉じるときに抑える力を必要とする。
×:蓋が閉じられない。
【0094】
【表1】

【0095】
表1から明らかなように、本発明の電子写真用転写紙は、軽量で且つ白紙光沢が高いにも関わらず、従来の軽量塗被紙に比べ、電子写真方式の複写機およびプリンターでの走行性、特に、転写部あるいは定着部での走行性において優れた信頼性を有し、且つ、画像コントラストに優れており、また、定着後のカール形状、収納性に優れており、その製品価値は極めて大なるものがあることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の画像形成方法に用いる画像出力装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の画像形成方法に用いる加熱定着装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0097】
1 加熱ローラー
2 加圧ローラー
3 加熱源
4 定着部材表面層
5 弾性層
6 トナー像
7 被転写体(記録材)
11 感光体
12 ローラー型帯電器
13 露光装置
14 現像装置
14a、14b、14c、14d 現像器
15 中間転写体
16 クリーナー
17 光除電器
18a、18b、18c 支軸ローラー
19 転写用ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であって、
前記塗被層を熱水で抽出して得られた抽出液は、該抽出液を固形分が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる抽出液であることを特徴とする電子写真用転写紙。
【請求項2】
パルプ繊維を主体とする基材の少なくとも片面に、顔料及び接着剤を含む塗被層によりなる受像面を有し、坪量(JIS P−8124)が40g/m2以上100g/m2以下の電子写真用転写紙であって、
前記塗被層は、更に顔料100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下の水溶性高分子を含み、
かつ、前記水溶性高分子は、該水溶性高分子の濃度が5質量%となるように調整した水溶液の粘度が25mPa・s以上となる水溶性高分子であることを特徴とする電子写真用転写紙。
【請求項3】
潜像担体上に潜像を形成する工程、該潜像を電子写真用現像剤を用いて現像する工程、現像されたトナー像を被転写体に転写する工程、及び該被転写体上のトナー像を加熱圧着する定着工程を含む画像形成方法であって、
前記被転写体は、請求項1又は2に記載の電子写真用転写紙であることを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−23633(P2006−23633A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203225(P2004−203225)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】