電子新聞システム
【課題】新聞を閲覧するにあたって、紙新聞を購入して閲覧する方法が一般的であった。しかしながら、技術の進歩により現在では携帯電話などの携帯端末を用いて閲覧することが可能となり普及してきている。しかしながら、携帯電話などの携帯端末の表示画面は、小さいため紙面全体を画面に出力させると、表示される文字のサイズが小さくなりすぎ、読むことが難しくなるという課題がある。
【解決手段】そこで、本発明では、新聞印刷用画像データから見出しを取得し、取得した見出領域を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの矩形領域に集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【解決手段】そこで、本発明では、新聞印刷用画像データから見出しを取得し、取得した見出領域を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの矩形領域に集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新聞の紙面における見出し画像をリンクオブジェクトとして、集約した電子新聞ページを出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、新聞を閲覧するにあたって、紙新聞を購入して閲覧する方法が一般的であった。しかしながら、技術の進歩により現在では携帯電話などの携帯端末を用いて、新聞などに掲載されている記事などの情報を取得し閲覧することが可能となり普及してきている。
【0003】
現在、携帯端末を用いて記事などの情報を取得し閲覧する方法として、表示画面上に新聞記事の一覧として各記事の見出しをハイパーリンクとして表示し、操作者がその見出しを選択することにより選択した記事を表示するといった方法が一般的に採られている。なぜならば、携帯電話などの携帯端末の表示画面は、小さいため紙面全体を画面に出力させると、表示される文字のサイズが小さくなりすぎ、読むことが難しくなるからである。
【0004】
ところで、実際の新聞などでは、記事の重要性や話題性などに応じて、それが一目でわかるように紙面上に工夫されて配置されている。例えば、タイトルのサイズを記事の重要性に応じて調整するなどである。したがって、携帯端末などの表示画面に新聞紙面の内容を表示させる場合においても、紙面全体を表示させることは大切な要素である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−249746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記で述べたとおり、現在では各記事の見出し部分をテキストで一覧表示し、見出し部分を選択することで見出しに対応する記事へ遷移する形式が一般的である。つまり、紙面全体を見ることで得られる各記事の重要性などの情報を得ることができないという課題がある。
【0007】
そこで、特許文献に記載のような紙面イメージから読みたい記事を選択できる技術が提供されている。特許文献1では、画面に展開された紙面イメージ上の任意の場所を拡大機能を用いて拡大させる技術が提供されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術では、毎回読みたい場所を移動させる必要があり、また記事の段が変わると次の段を探したりする必要があり、非常に煩わしい。特に、表示画面が小さいほどその表示領域は限られており、さらに大きな紙面上においては、読もうと考えている記事への移動は容易ではない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明では、新聞印刷用画像データから見出しを取得し、取得した見出領域を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの矩形領域に集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置を提供する。具体的には、以下のような電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0010】
第一発明では、印刷して配布される紙新聞の見出画像を携帯端末装置で閲覧する新聞記事へのリンクオブジェクトとしてこれを集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置であって紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出領域情報を取得する見出領域情報取得部と、取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する集約配置部と、集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンク付けるためのリンク情報を取得するリンク情報取得部と、各見出しの画像情報を取得する見出画像情報取得部と、集約配置部から集約配置情報を取得する集約配置情報取得部と、取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出しの画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する出力部と、を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0011】
第二発明では、第一発明を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約配置する新聞記事内容除外配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0012】
第三発明では、第一発明又は第二発明を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は、紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約配置する相似配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0013】
第四発明では、第一発明から第三発明のいずれか一を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の上下関係を保ったまま集約配置する上下固定集約配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0014】
第五発明では、第一発明から第四発明のいずれか一を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する左右固定集約配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、紙面に配置された見出しに対応した記事へのリンクを関連付けた見出画像を携帯端末の画面でも閲覧可能なサイズに集約した電子新聞ページを出力することが可能となる。これにより、携帯電話などのような携帯端末の小さな表示画面においても、紙面全体で得られる各記事の重要性などの情報を得ることが可能な電子新聞ページの出力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1の電子新聞ページ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図2】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞印刷用画像データから見出しの領域情報を取得する過程の一例を説明するための図
【図3】実施例1の電子新聞ページ出力装置における集約配置情報を説明するための一例を示した図
【図4(a)】実施例1の電子新聞ページ出力装置における出力部で出力される電子新聞ページの一例を示した図(a)
【図4(b)(c)】実施例1の電子新聞ページ出力装置における出力部で出力される電子新聞ページの一例を示した図(b)(c)
【図5】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図6】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞記事内容除外配置を行う一例を説明する図
【図7】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図8】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置を行う一例を説明する図
【図9】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図10】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置を行う一例を説明する図
【図11】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図12】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置を行う一例を説明する図
【図13】実施例1の電子新聞ページ出力装置において集約配置最適化手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図14】実施例1の電子新聞ページ出力装置において集約配置最適化を用いて配置を行う一例を説明する図
【図15】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズム配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図16】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて配置を行うためのアルゴリズムのフローチャートの一例を表す図
【図17(a)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(a)
【図17(b)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(b)
【図17(c)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(c)
【図18】実施例1の電子新聞ページ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図19】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図20】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図21】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図22】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図23】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図24】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図25】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図26】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図27】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0018】
なお、実施例1は主に請求項1、2、3、4、5について説明する。
【0019】
≪実施例1≫
【0020】
<概要>
【0021】
本実施例の電子新聞ページ出力装置は、紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用のデータから紙新聞に配置されている見出を取得し、見出に対応する記事情報へのリンクが関連付けられている見出画像を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの領域に集約した電子新聞ページを出力することを特徴とする電子新聞ページ出力装置である。
【0022】
<機能的構成>
【0023】
以下に記載する本実施例の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バスあるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ)、それらのハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどがあげられる。
【0024】
またこれらのハードウェアやソフトウェアは、主メモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェイスを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然この発明の技術的な範囲に含まれる。(本明細書の全体を通じて同様である)
【0025】
図1は、本実施例の電子新聞ページ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の電子新聞ページ出力装置は、「見出領域情報取得部」(0101)と「集約配置部」(0102)と「リンク情報取得部」(0103)と「見出画像情報取得部」(0104)と、「集約配置情報取得部」(0105)と「出力部」(0106)で構成されている。
【0026】
「見出領域情報取得部」(0101)は、紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出し領域情報を取得する機能を有する。具体的には、ユーザの操作等によって引き渡された紙新聞を印刷するためのデータである新聞印刷用画像データから、紙面に配置される見出しの領域情報を取得する。
【0027】
ここで、新聞印刷用画像データとは、レイアウト情報と、新聞紙面を構成する見出し、記事、広告、写真(画像)や装飾などの情報で構成されるデータである。例えば、図2に示すようなデータである。図2(b)は、紙面に実際に配置される画像データの一例であり、図2(a)は画像データのレイアウト情報の一例を示している。本実施例の「見出領域情報取得部」(0101)は、ユーザの操作等によって外部から受け取る図2に示すような新聞印刷用画像データから見出しの領域情報を取得する。
【0028】
なお、これらのデータはそれぞれが一つのデータ(ファイル)として構成されていてもよいし、複数のデータで一つの新聞印刷用画像データを構成していてもよい。具体的には、紙面の段単位のデータや、記事単位のデータであってもよい。さらには、ページ単位のデータや、部単位のデータであってもよい。
【0029】
また、見出し領域情報とは前記新聞印刷用画像データに含まれる見出しの領域情報である。例えば、矩形の見出しである場合には、四角の座標(x1,y1)(x1,y2)(x2,y1)(x2,y2)などという具合である。また、円形の見出しである場合には、中心点の座標(x,y)と円の外周の任意の点の座標(x,y)などという具合である。ここで、座標(x,y)は相対的座標、絶対的座標のいずれであってもよい。
【0030】
「集約配置部」(0102)は、取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(0101)で取得した見出し領域の情報をもとに携帯電話の表示画面程度の広さの領域に取得した見出しを集約・配置する。
【0031】
ここで、携帯端末の表示画面とは、携帯電話であればVGA(480×640)や、携帯待受(480×854)などの画面サイズである。ここで、実際に画面サイズの一例を挙げたが、実際にはそれに限らない。携帯電話であってもメーカー、機種によって画面サイズは異なる。また、携帯電話に限らず、携帯端末がPDAなどであることも考えられる。
【0032】
なお、集約配置方法の一例については後ほど説明する。
【0033】
「リンク情報取得部」(0103)は、集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンクづけるためのリンク情報を取得する機能を有する。具体的には、前記「集約配置部」において、集約・配置された各見出しに対応する記事へ遷移するためのリンクであるリンク情報を外部より取得する。例えば、図4(c)に示すような、見出しに対応する記事情報が保持・保存されている先のURLやディレクトリ・パスなどである(見出領域Aであれば、「//article/INDEX_A.html」を取得する)。ここで、本実施例におけるリンク情報は、取得する際に外部から取得することとしたが、あらかじめローカルに記録された記事情報をユーザが選択することによってリンク情報を生成する構成であってもよいし、ユーザが直接入力することでリンク情報を生成する構成であってもよい。
【0034】
ここで、見出しとリンクづけられる記事情報は、インターネットなどのネットワークを介してその都度、取得する構成であってもよいし、あらかじめローカル(携帯端末装置)に記事情報を取得しておく構成であってもよい。このとき、取得されるリンク情報は、前者の場合にはURLなどであり、後者の場合にはディレクトリ・パスなどという具合になる。
【0035】
「見出画像情報取得部」(0105)は、各見出しの画像情報を取得する機能を有する。具体的には、「見出領域情報取得部」(0102)で、取得された見出領域情報に対応する各見出しの画像情報を外部から取得する。例えば、図4(c)に示すような、見出しの識別に対応する見出し画像を取得する(見出領域Aであれば、INDEX_A.jpgを取得する)。ここで、本実施例における見出しの画像情報は、取得する際に外部から取得することとしたが、あらかじめローカルに記録された見出しの画像情報をユーザが選択することによって選択する構成であってもよいし、ユーザがパス等を直接入力することで画像情報を選択する構成であってもよい。なお、取得される画像は、通常の画像(静止画)に限らず、映像(動画)であってもよいし、その組み合わせであってもよい。
【0036】
見出画像情報取得部は、取得した見出画像を前記「集約配置部」(0103)で、集約配置された見出領域に配置される文字が正しく画面に表示されるようにサイズを調整(縮小・拡大)するための機能を有することが好ましい。具体的には、見出しの文字が大きく表示される場合には、フォントサイズを小さくする(若しくは、見出しの文字がフォントサイズ相当の大きさになるように画像を小さくする)。例えば30pから20pに縮小する(見出しが30p相当から20p相当になるように画像を縮小する)また、見出しの文字が小さくて表示ができない場合には、フォントサイズを大きくする(若しくは、見出しの文字がフォントサイズ相当の大きさに差になるように画像を拡大する)。例えば、5pから20pに拡大する(見出しが5p相当から20p相当になるように画像を拡大する)。これにより、集約配置部において集約配置された見出領域の見出しすべてを表示することが可能になる。さらには、取得した見出画像のデータ量を減らすために、画像を圧縮する機能や、画像フォーマットを変換する機能を有することが好ましい。これにより、携帯端末が処理するデータ量の軽減が可能となり、さらには携帯端末が受信するデータ量の軽減若しくは携帯端末が保存するデータ量の軽減を図ることが可能となる。
【0037】
「集約配置情報取得部」(0106)は、集約配置部から集約配置情報を取得する機能を有する。具体的には、前記「集約配置部」(0103)から、見出し領域を携帯端末で表示される電子ページを想定した矩形領域内に集約した結果である集約配置情報を取得する。
【0038】
ここで、集約配置情報とは、集約配置された見出し領域の携帯端末装置で表示される電子ページを想定した矩形領域内における位置情報である。例えば、見出領域が矩形である場合には、図3に示すように、矩形領域内(0301)に集約配置された見出領域(本例では見出領域A)における四角の座標情報A〜Dなどという具合である。
【0039】
なお、本例では見出し領域が矩形であると仮定したため、集約配置情報を各見出領域における四角の座標情報としたが、実際にはそれだけには限らない。例えば、見出領域が円形で構成される場合には、配置された見出領域における中心点の座標と外周の任意の点で集約配置情報が構成されることが考えられる。このように、集約配置情報は、集約配置された見出領域の形状を再現できる情報であればそれに限らない。
【0040】
「出力部」(0107)は、取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出し画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する機能を有する。具体的には、「集約配置情報取得部」で取得した集約配置情報と、「リンク情報取得部」で取得したリンク情報と、「見出画像取得部」で取得した見出画像をもとに、新聞記事へのリンクが関連付けられた見出画像が集約配置された電子新聞ページを出力する。
【0041】
図4は、実際に「出力部」で出力される電子新聞ページの一例を示したものである。図4
(a)は、携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページを示している。図4(b)は、図4(a)に示す電子新聞ページを構成する各見出領域の集約配置情報と、各見出領域に表示される見出し(見出画像情報)を示している。図4(c)は、図4(a)に示す電子新聞ページを構成する見出画像(領域)に関連付けられたリンク情報を示している。これらの図を用いて、出力部で出力する電子新聞ページについて説明する。
【0042】
まず、電子新聞ページがインターフェイス画面に出力される仕組みについて図4(a)を用いて説明する。
【0043】
図4(a)に示す電子新聞ページは、図4(b)に示す、各見出領域の集約配置情報と、各見出領域に表示される見出し(見出画像情報)をもとに構成されている。例えば、「見出領域A(IndexArea_A)」であれば、集約配置情報は「(矩形)、(5,5)、(5,230)、(25,5)、(25,230)」という具合である。また見出しは「INDEX_A.jpg」で識別される見出しの画像情報で構成されているという具合である。これにより、「見出領域A」として、集約配置情報に示された座標で構成される領域に、「INDEX_A.jpg」を出力させることが可能となる。他の見出領域についても、同様である。
【0044】
次に、携帯端末のインターフェイス画面に出力される電子新聞ページを構成する見出しから新聞記事へ遷移するその仕組みについて図4(a)を用いて説明する。
【0045】
本実施例では、電子新聞ページを構成する見出しから新聞記事への遷移をリンクオブジェクトを用いて実現している。具体的には、図4(c)に示すように、各見出領域に対応する記事情報が保持されている先へのリンクを関連付けている。これによって、任意の見出領域を選択することによって、見出領域に関連付けられているリンクの先から記事情報を取得することが可能となる(例えば、「見出領域A」を選択したのであれば、これに関連付けられているリンクである「//:article/INDEX_A.html」から記事情報を取得するという具合である。)
【0046】
≪見出領域の集約配置方法≫
【0047】
一般的に見出領域の集約配置方法として、最適化アルゴリズムや組み合わせ最適化等のアルゴリズムが用いられるが、以下に上記アルゴリズムのほかの方法について説明する。これらの方法は、一つの方法を用いて集約配置を行う構成であってもよいし、複数の方法(通常の方法と及び下記説明の方法を含む)を組み合わせて集約配置を行う構成であってもよい。
【0048】
≪新聞記事内容除外配置≫
【0049】
まず、複数の見出領域を集約配置する際に電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約する手段が考えられる。この場合には、図5に示すように「集約配置部」(0503)が「新聞記事内容除外配置手段」(0508)を新たに有する。以下にこの場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0050】
「新聞記事内容除外配置手段」(0508)は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞のページには新聞記事の内容が配置されないように集約する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(0502)で取得された見出領域情報を元に「集約配置部」(0503)にて集約・配置する際に、見出領域以外の記事の部分が、電子新聞ページに配置されないように集約する。
【0051】
図6は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、新聞記事内容除外配置を行う一例を説明する図である。(a)は、見出領域情報(図斜線部)が特定された新聞印刷用画像データを示しており、(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が集約配置された場合の一例を示した図である。
【0052】
図6に示すように、新聞記事内容除外配置手段は、(a)に示すような新聞印刷用画像データから、(b)に示すように矩形領域内に見出領域を集約した際に記事情報の内容が配置されないように集約するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0053】
≪相似配置手段≫
【0054】
次に、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係をほぼ同一となるように集約する手段が考えられる。この場合には、図7に示すように「集約配置部」(0703)が「相似配置手段」(0709)を新たに有する。以下に、この場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0055】
「相似配置手段」(0709)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」で取得された複数の見出領域を見出領域の相対的な大きさを略同一に保つように集約配置する。
【0056】
図8は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に相似配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に、(a)に示した見出領域を集約配置した場合の一例を示したものである。(c)は、(b)で集約配置された見出領域を各見出領域の相対的大きさを同一に保ちつつ矩形領域に収まるように縮小した一例を示したものである。
【0057】
図8に示すように、相似配置手段は、(a)に示すような新聞印刷用画像データから(b)に示すように矩形領域内に見出領域を集約した際に全景が矩形領域内に収まらない若しくは全景が矩形領域内において小さい場合に、各見出領域の相対的な大きさを同一に保ちつつ全景が矩形領域内に適正に収まるように、(c)に示すように縮小・拡大を行うという具合である(本例では縮小を行っている)。
【0058】
≪上下固定集約配置手段≫
【0059】
次に、複数の見出領域を配置する際に、見出し領域相互の上下関係を保ったまま集約配置する手段が考えられる。この場合には、図9に示すように「集約配置部」(0903)が「上下固定集約配置手段」(0910)を新たに有する。以下に、この場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0060】
「上下固定集約配置手段」(0910)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の上下関係を保ったまま集約配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」()で取得された見出領域情報を元に矩形領域に集約配置する際に、取得された各見出領域相互の上下関係を保った状態で集約を行う。
【0061】
図10は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に上下固定集約配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が、上下固定集約手段を用いて集約配置された場合の一例を示した図である。
【0062】
図10に示すように、上下固定集約配置手段は、(a)に示す新聞印刷用画像データから、(b)に示すように、矩形領域内に見出領域を集約した際に新聞用印刷画像データにおける各見出領域相互の上下関係を保ったままに集約配置するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0063】
≪左右固定集約配置手段≫
【0064】
次に、複数の見出領域を配置する際に、見出し領域相互の左右関係を保ったまま集約配置する手段が考えられる。この場合には、図11に示すような「集約配置部」(1103)が「左右固定集約配置手段」(1111)を有する構成が考えられる。以下に、この場合において新たに有する構成要件について説明する。
【0065】
「左右固定集約配置手段」(1111)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(1102)で取得された見出領域情報を元に矩形領域に集約配置する際に、取得されて各見出し領域相互の左右関係を保った状態で集約を行う。
【0066】
図12は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に左右固定集約配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が、左右固定集約配置手段を用いて集約配置された場合の一例を示した図である。
【0067】
図12に示すように、左右固定集約配置手段は、(a)に示す新聞印刷用画像データから、(b)に示すように、矩形領域内に見出領域を集約した際に新聞用印刷画像データにおける各見出領域相互の左右関係を保ったままに集約配置するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0068】
≪集合配置最適化手段≫
【0069】
次に、紙面上の配置関係を考慮することなく、紙面領域全体の面積に対して各見出領域の以外の領域の面積が最も小さくなるように見出領域を配置する手段が考えられる。この場合には、図13に示すような「集約配置部」(1303)が「集約配置最適化手段」(1312)を有する構成が考えられる。以下に、その手段について説明する。
【0070】
「集約配置最適化手段」()は、任意の大きさの紙面全体の面積に占める各見出領域の面積以外の面積(余白領域)が最も小さくなるように各見出し領域の配置を行う機能である。
【0071】
具体的には、図14(a)に示すように紙面領域がX軸Y軸に分解される場合、紙面内に配置される任意の矩形の見出しの座標は(Xi1,Yi1), (Xi2,Yi2),(Xi2,Yi2),(Xi2,Yi2)で表現される。なお、これらの座標Xij及びYijは、0より大きくXmaxもしくはYmaxより小さな値である。
【0072】
これらの座標を用いて紙面全体の面積はS=Xmax×Ymaxで表現さる。また、任意の矩形領域の見出しの面積Siは、Si=(Yi2−Yi1)(Xi4−Xi1)=(Yi3−Yi4)(Xi3−Xi1)=(Yi2−Yi4)(Xi3−Xi1)=(Yi3−Yi4)(Xi4−Xi1)で表現される。また、見出矩形の高さをhi、見出矩形の幅をwiとすると、見出しの面積Siは、Si=hi×wiで表現される。なお、hi=(Xi3−Xi2)=(Xi4−Xi1)、wi=(Yi2−Yi1)=(Yi3−Yi4)である。
【0073】
以上から、任意の面積の紙面全体Sに占める見出し領域Si以外の領域を求めると、図14(b)のような関数になる。つまり、任意の紙面全体の領域Sから各見出し領域の面積の総和Si=S1+S2+S3+・・・・Snを引いた面積(余白領域)が最も小さくなるように配置を行う。
【0074】
≪発見的アルゴリズム配置手段≫
【0075】
次に、紙面上の見出しの配置を可能な限り保持しつつ、余白領域を最小化する手段が考えられる。この場合には、図15に示すような「集約配置部」(1503)が「発見的アルゴリズム配置手段」(1513)を有する構成が考えられる。以下に、その手段について図16、図17を用いて説明する。なお、図16は配置を行うためのアルゴリズムのフローチャートであり、図17は、実際に本アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図である。
【0076】
まず、図17(a)に示すように、紙面イメージの縦横比を「出力部」で出力する画面の縦横比に合わせるために、紙面イメージの上下(若しくは左右に)余白を付加する(S1601)。次に、図17(b)に示すように、見出の相対的な大きさを保持しつつ見出を縦軸若しくは横軸でこれ以上見出しが拡大できなくなるまで拡大する(本例では、拡大していく過程で「見出B」が「見出A」及び「見出C」に挟まれることで拡大が終了する)。ここで、見出しの1辺でも他の見出の1辺に接触した場合には、接触がない方向へ拡大させる(S1602)。つまり、接触した場合には接触辺が拡大の起点となる。なお、本ステップが2回目以降であって(S1603)、拡大が行われない場合には処理を終了させる(S1604)。拡大が完了すると、次に図17(c)に示すように、拡大後の紙面上で余ったスペースを図17(c)の破線で示すような矩形スペースとして取得する(S1605)。次に、横若しくは縦に詰まった見出し(本例では「見出A」、「見出B」、「見出C」)から中間サイズの見出しを取得する(本例では「見出B」が該当する)(S1606)。見出しを取得すると、見出しの領域を拡大することで一致する先に取得した矩形スペースを取得し(本例では、斜線の領域が該当する)(S1606)、図17(d)に示すように見出しの移動を行う。ここで、矩形スペースが見つからない場合には、移動は行わない(S1607)。次に、図17(e)に示すように見出を右上に詰める処理を行う(S1608)。これが完了すると、見出しの拡大へ戻り、拡大が行われなくなるまで同じサイクルをくりかえすという具合である。
【0077】
<ハードウェア的構成>
【0078】
図18は、本実施例の電子新聞ページ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の顧客情報管理システムにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0079】
図18に示すように、本実施例の電子新聞出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1801)と、「主メモリ」(1802)とを備えている。また、新聞印刷用画像データや、記事情報などを格納する「記憶装置」(1803)や、「携帯端末装置」(1806)と通信するための「I/O」(1804)なども備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0080】
ここで、新聞印刷用画像データを「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「見出領域情報取得プログラム」(1807)が読み出しを行ったとする。「見出領域情報取得プログラム」(1807)は、新聞印刷用データを読み出すと、新聞印刷用データから、見出しの領域を示す情報である見出領域情報を見出しごとに取得を行う。取得を行うと、見出領域情報を「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「集約配置プログラム」(1812)に引き渡す。「集約配置プログラム」(1812)は、見出領域情報を引き渡されると、引き渡された見出領域情報をもとに、見出領域をあらかじめ指定されている大きさの矩形領域内に収まるように集約配置を行う。
【0081】
ここで、「集約配置プログラム」(1812)は、見出領域の集約配置方法に応じて異なるサブプログラムが呼び出される構成であってもよい。例えば、集約配置方法として新聞記事内容除外配置を行う場合には図19に示すように、「集約配置プログラム」(1912)から「新聞記事内容除外配置プログラム」(1913)を呼び出す構成が考えられる。これと同様に、集約配置方法として相似配置を行う場合には図20に示すように、「集約配置プログラム」(2012)から「相似配置プログラム」(2014)を呼び出す構成が考えられる。また、集約配置方法として上下固定集約配置を行う場合には、図21に示すように「集約配置プログラム」(2113)から「上下固定集約配置プログラム」(2115)を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として左右固定集約配置を行う場合には、図22に示すように「集約配置プログラム」(2213)から「左右固定集約配置プログラム」(2216)を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として集約配置最適化を行う場合には、「集約配置最適化プログラム」を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として、発見的アルゴリズムを用いて配置を行う場合には、「発見的アルゴリズム配置プログラム」を呼び出す構成が考えられる。なお、これらのプログラムは、「集約配置プログラム」から呼び出される構成であってもよいし、直接「見出領域情報取得プログラム」から呼び出される構成であってもよい。また、これらサブプログラムは必要に応じて相互に呼び出しを行うことで、複数の異なる集約配置方法を用いて集約配置することが可能である。
【0082】
見出領域の集約配置が行われると、「集約配置プログラム」(1812)は、集約配置結果を一時的に「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)に記憶させ、「主メモリ」(1802)のワーク領域の他領域に展開されている「リンク情報取得プログラム」(1808)を呼び出す。呼び出された「リンク情報取得プログラム」(1808)は、「集約配置プログラム」(1812)によって記憶された集約配置結果を参照し各見出領域の情報を取得する。そして取得した各見出領域に対応する記事情報へのリンクを生成する。リンクの生成が行われると、リンク情報を一時的に「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)に記憶させ、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「見出画像情報取得プログラム」(1809)の呼び出しを行う。呼び出された「見出画像情報取得プログラム」(1809)は、「集約配置プログラム」(1812)によって一時的に記憶された集約配置結果を参照し各見出領域の情報を取得する。そして、各見出し領域に該当する見出しの画像情報を「記憶装置」(1803)に記憶されている新聞印刷用画像データから取得する。画像情報の取得が行われると、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「集約配置情報取得プログラム」(1810)の呼び出しを行う。「集約配置情報取得プログラム」(1810)は、「集約配置プログラム」(1812)によって一時的に記憶された集約配置結果を「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)から取得する。
【0083】
ここで、本実施例においては「集約配置情報取得プログラム」(1810)、「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)は、それぞれ「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)、「集約配置情報取得プログラム」(1810)の順番で呼び出しを行う構成としたが、実際にはその順番に限らず、3つのプログラムの動作順番が異なる構成であってもよい。さらには、同時に動作する構成であってもよい。
【0084】
「集約配置情報取得プログラム」(1810)、「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)から、それぞれ集約配置結果、リンク情報、見出画像情報が取得されたことを検知すると、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「出力プログラム」(1811)が呼び出される。呼びだされた「出力プログラム」(1811)は、集約配置結果、リンク情報、見出画像情報を取得し、電子新聞ページの生成を行う。電子新聞ページの生成が行われると、「I/O」(1804)を介して接続されている「携帯端末装置」(1806)からの要求に応じて、電子新聞ページの送信を行う。
【0085】
<処理の流れ>
【0086】
図23は、本実施例の電子新聞ページ出力装置において新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され、計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであってもかまわない。
【0087】
ここで、新聞印刷用画像データの取得を検知したとする(S2301)。新聞印刷用画像データの取得を行うと、新聞印刷用画像データから見出領域情報の取得を行う(S2302)。見出領域情報の取得が行われると、見出領域の集約配置を行う(S2303)。見出領域の集約配置が行われると、集約配置された各見出しに対応する記事情報へのリンクであるリンク情報の取得を行う(S2304)。リンク情報の取得が行われると、各見出領域の見出画像情報の取得を行う(S2305)。画像の取得が行われると、見出領域の集約配置情報の取得を行う(S2306)。集約配置情報の取得が行われると、取得した集約配置情報とリンク情報と、各見出しの画像情報とを元に電子新聞ページの出力を行う(S2307)。
【0088】
ここで、見出領域の集約配置(S2303)において、集約配置の方法として、新聞記事内容除外配置を行う場合には、図24に示すように、見出領域の集約配置(S2403)のステップにおいて見出領域の新聞記事内容除外配置のステップ(S2408)を経て見出領域の集約配置を行う。同様に集約配置の方法として、相似配置を行う場合には、図25に示すように、見出領域の集約配置(S2503)のステップにおいて見出領域の相似配置のステップ(S2509)を経て見出領域の集約配置を行う。また、集約配置の方法として、上下固定集約配置を行う場合には、図26に示すように、見出領域の集約配置(S2603)のステップにおいて見出領域の上下固定集約配置のステップ(S2610)を経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置の方法として、左右固定集約配置を行う場合には、図27に示すように、見出領域の集約配置(S2703)のステップにおいて見出領域の左右固定集約配置のステップ(S2711)を経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置方法として集約配置最適化を行う場合には、集約配置最適化ステップを経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置方法として、発見的アルゴリズムを用いて配置を行う場合には、発見的アルゴリズム配置ステップを経て見出領域の集約配置を行う。
【0089】
<効果の簡単な説明>
【0090】
本実施例の電子新聞ページ出力装置によって、取得した新聞印刷用画像データから、画像中に占める見出領域を取得し、取得した見出領域の集約配置を行うことが可能となる。これにより、携帯端末装置が有する程度の大きさの画面サイズにおいても閲覧可能な新聞記事中の見出しを集めた電子新聞ページを出力することが可能となる。さらには、集約された見出しに対応する新聞記事へのリンクを関連付けることにより、見出しを選択させることでそれに対応する新聞記事へ画面遷移させることが可能となる。
【符号の説明】
【0091】
0101 電子新聞ページ出力装置
0102 見出領域情報取得部
0103 集約配置部
0104 リンク情報取得部
0105 集約配置情報取得部
0106 見出画像情報取得部
0107 出力部
0508 新聞記事内容除外配置手段
0709 集約配置情報取得部
0910 上下固定集約配置手段
1111 左右固定集約配置手段
1312 集約配置最適化手段
1513 発見的アルゴリズム配置手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、新聞の紙面における見出し画像をリンクオブジェクトとして、集約した電子新聞ページを出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、新聞を閲覧するにあたって、紙新聞を購入して閲覧する方法が一般的であった。しかしながら、技術の進歩により現在では携帯電話などの携帯端末を用いて、新聞などに掲載されている記事などの情報を取得し閲覧することが可能となり普及してきている。
【0003】
現在、携帯端末を用いて記事などの情報を取得し閲覧する方法として、表示画面上に新聞記事の一覧として各記事の見出しをハイパーリンクとして表示し、操作者がその見出しを選択することにより選択した記事を表示するといった方法が一般的に採られている。なぜならば、携帯電話などの携帯端末の表示画面は、小さいため紙面全体を画面に出力させると、表示される文字のサイズが小さくなりすぎ、読むことが難しくなるからである。
【0004】
ところで、実際の新聞などでは、記事の重要性や話題性などに応じて、それが一目でわかるように紙面上に工夫されて配置されている。例えば、タイトルのサイズを記事の重要性に応じて調整するなどである。したがって、携帯端末などの表示画面に新聞紙面の内容を表示させる場合においても、紙面全体を表示させることは大切な要素である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−249746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記で述べたとおり、現在では各記事の見出し部分をテキストで一覧表示し、見出し部分を選択することで見出しに対応する記事へ遷移する形式が一般的である。つまり、紙面全体を見ることで得られる各記事の重要性などの情報を得ることができないという課題がある。
【0007】
そこで、特許文献に記載のような紙面イメージから読みたい記事を選択できる技術が提供されている。特許文献1では、画面に展開された紙面イメージ上の任意の場所を拡大機能を用いて拡大させる技術が提供されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術では、毎回読みたい場所を移動させる必要があり、また記事の段が変わると次の段を探したりする必要があり、非常に煩わしい。特に、表示画面が小さいほどその表示領域は限られており、さらに大きな紙面上においては、読もうと考えている記事への移動は容易ではない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明では、新聞印刷用画像データから見出しを取得し、取得した見出領域を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの矩形領域に集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置を提供する。具体的には、以下のような電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0010】
第一発明では、印刷して配布される紙新聞の見出画像を携帯端末装置で閲覧する新聞記事へのリンクオブジェクトとしてこれを集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置であって紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出領域情報を取得する見出領域情報取得部と、取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する集約配置部と、集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンク付けるためのリンク情報を取得するリンク情報取得部と、各見出しの画像情報を取得する見出画像情報取得部と、集約配置部から集約配置情報を取得する集約配置情報取得部と、取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出しの画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する出力部と、を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0011】
第二発明では、第一発明を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約配置する新聞記事内容除外配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0012】
第三発明では、第一発明又は第二発明を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は、紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約配置する相似配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0013】
第四発明では、第一発明から第三発明のいずれか一を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の上下関係を保ったまま集約配置する上下固定集約配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【0014】
第五発明では、第一発明から第四発明のいずれか一を基本として集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する左右固定集約配置手段を有する電子新聞ページ出力装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、紙面に配置された見出しに対応した記事へのリンクを関連付けた見出画像を携帯端末の画面でも閲覧可能なサイズに集約した電子新聞ページを出力することが可能となる。これにより、携帯電話などのような携帯端末の小さな表示画面においても、紙面全体で得られる各記事の重要性などの情報を得ることが可能な電子新聞ページの出力が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1の電子新聞ページ出力装置における機能的構成の一例を表す図
【図2】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞印刷用画像データから見出しの領域情報を取得する過程の一例を説明するための図
【図3】実施例1の電子新聞ページ出力装置における集約配置情報を説明するための一例を示した図
【図4(a)】実施例1の電子新聞ページ出力装置における出力部で出力される電子新聞ページの一例を示した図(a)
【図4(b)(c)】実施例1の電子新聞ページ出力装置における出力部で出力される電子新聞ページの一例を示した図(b)(c)
【図5】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図6】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞記事内容除外配置を行う一例を説明する図
【図7】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図8】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置を行う一例を説明する図
【図9】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図10】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置を行う一例を説明する図
【図11】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図12】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置を行う一例を説明する図
【図13】実施例1の電子新聞ページ出力装置において集約配置最適化手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図14】実施例1の電子新聞ページ出力装置において集約配置最適化を用いて配置を行う一例を説明する図
【図15】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズム配置手段を備える場合の機能的構成の一例を表す図
【図16】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて配置を行うためのアルゴリズムのフローチャートの一例を表す図
【図17(a)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(a)
【図17(b)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(b)
【図17(c)】実施例1の電子新聞ページ出力装置において発見的アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図(c)
【図18】実施例1の電子新聞ページ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図
【図19】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図20】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図21】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図22】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置の機能を有する場合のハードウェア構成の一例を表す概念図
【図23】実施例1の電子新聞ページ出力装置における新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図24】実施例1の電子新聞ページ出力装置において新聞記事内容除外配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図25】実施例1の電子新聞ページ出力装置において相似配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図26】実施例1の電子新聞ページ出力装置において上下固定集約配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【図27】実施例1の電子新聞ページ出力装置において左右固定集約配置を行う場合の新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【0018】
なお、実施例1は主に請求項1、2、3、4、5について説明する。
【0019】
≪実施例1≫
【0020】
<概要>
【0021】
本実施例の電子新聞ページ出力装置は、紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用のデータから紙新聞に配置されている見出を取得し、見出に対応する記事情報へのリンクが関連付けられている見出画像を携帯端末で表示される電子新聞ページサイズの領域に集約した電子新聞ページを出力することを特徴とする電子新聞ページ出力装置である。
【0022】
<機能的構成>
【0023】
以下に記載する本実施例の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バスあるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ)、それらのハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどがあげられる。
【0024】
またこれらのハードウェアやソフトウェアは、主メモリ上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェイスを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然この発明の技術的な範囲に含まれる。(本明細書の全体を通じて同様である)
【0025】
図1は、本実施例の電子新聞ページ出力装置における機能的構成の一例を表す図である。本実施例の電子新聞ページ出力装置は、「見出領域情報取得部」(0101)と「集約配置部」(0102)と「リンク情報取得部」(0103)と「見出画像情報取得部」(0104)と、「集約配置情報取得部」(0105)と「出力部」(0106)で構成されている。
【0026】
「見出領域情報取得部」(0101)は、紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出し領域情報を取得する機能を有する。具体的には、ユーザの操作等によって引き渡された紙新聞を印刷するためのデータである新聞印刷用画像データから、紙面に配置される見出しの領域情報を取得する。
【0027】
ここで、新聞印刷用画像データとは、レイアウト情報と、新聞紙面を構成する見出し、記事、広告、写真(画像)や装飾などの情報で構成されるデータである。例えば、図2に示すようなデータである。図2(b)は、紙面に実際に配置される画像データの一例であり、図2(a)は画像データのレイアウト情報の一例を示している。本実施例の「見出領域情報取得部」(0101)は、ユーザの操作等によって外部から受け取る図2に示すような新聞印刷用画像データから見出しの領域情報を取得する。
【0028】
なお、これらのデータはそれぞれが一つのデータ(ファイル)として構成されていてもよいし、複数のデータで一つの新聞印刷用画像データを構成していてもよい。具体的には、紙面の段単位のデータや、記事単位のデータであってもよい。さらには、ページ単位のデータや、部単位のデータであってもよい。
【0029】
また、見出し領域情報とは前記新聞印刷用画像データに含まれる見出しの領域情報である。例えば、矩形の見出しである場合には、四角の座標(x1,y1)(x1,y2)(x2,y1)(x2,y2)などという具合である。また、円形の見出しである場合には、中心点の座標(x,y)と円の外周の任意の点の座標(x,y)などという具合である。ここで、座標(x,y)は相対的座標、絶対的座標のいずれであってもよい。
【0030】
「集約配置部」(0102)は、取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(0101)で取得した見出し領域の情報をもとに携帯電話の表示画面程度の広さの領域に取得した見出しを集約・配置する。
【0031】
ここで、携帯端末の表示画面とは、携帯電話であればVGA(480×640)や、携帯待受(480×854)などの画面サイズである。ここで、実際に画面サイズの一例を挙げたが、実際にはそれに限らない。携帯電話であってもメーカー、機種によって画面サイズは異なる。また、携帯電話に限らず、携帯端末がPDAなどであることも考えられる。
【0032】
なお、集約配置方法の一例については後ほど説明する。
【0033】
「リンク情報取得部」(0103)は、集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンクづけるためのリンク情報を取得する機能を有する。具体的には、前記「集約配置部」において、集約・配置された各見出しに対応する記事へ遷移するためのリンクであるリンク情報を外部より取得する。例えば、図4(c)に示すような、見出しに対応する記事情報が保持・保存されている先のURLやディレクトリ・パスなどである(見出領域Aであれば、「//article/INDEX_A.html」を取得する)。ここで、本実施例におけるリンク情報は、取得する際に外部から取得することとしたが、あらかじめローカルに記録された記事情報をユーザが選択することによってリンク情報を生成する構成であってもよいし、ユーザが直接入力することでリンク情報を生成する構成であってもよい。
【0034】
ここで、見出しとリンクづけられる記事情報は、インターネットなどのネットワークを介してその都度、取得する構成であってもよいし、あらかじめローカル(携帯端末装置)に記事情報を取得しておく構成であってもよい。このとき、取得されるリンク情報は、前者の場合にはURLなどであり、後者の場合にはディレクトリ・パスなどという具合になる。
【0035】
「見出画像情報取得部」(0105)は、各見出しの画像情報を取得する機能を有する。具体的には、「見出領域情報取得部」(0102)で、取得された見出領域情報に対応する各見出しの画像情報を外部から取得する。例えば、図4(c)に示すような、見出しの識別に対応する見出し画像を取得する(見出領域Aであれば、INDEX_A.jpgを取得する)。ここで、本実施例における見出しの画像情報は、取得する際に外部から取得することとしたが、あらかじめローカルに記録された見出しの画像情報をユーザが選択することによって選択する構成であってもよいし、ユーザがパス等を直接入力することで画像情報を選択する構成であってもよい。なお、取得される画像は、通常の画像(静止画)に限らず、映像(動画)であってもよいし、その組み合わせであってもよい。
【0036】
見出画像情報取得部は、取得した見出画像を前記「集約配置部」(0103)で、集約配置された見出領域に配置される文字が正しく画面に表示されるようにサイズを調整(縮小・拡大)するための機能を有することが好ましい。具体的には、見出しの文字が大きく表示される場合には、フォントサイズを小さくする(若しくは、見出しの文字がフォントサイズ相当の大きさになるように画像を小さくする)。例えば30pから20pに縮小する(見出しが30p相当から20p相当になるように画像を縮小する)また、見出しの文字が小さくて表示ができない場合には、フォントサイズを大きくする(若しくは、見出しの文字がフォントサイズ相当の大きさに差になるように画像を拡大する)。例えば、5pから20pに拡大する(見出しが5p相当から20p相当になるように画像を拡大する)。これにより、集約配置部において集約配置された見出領域の見出しすべてを表示することが可能になる。さらには、取得した見出画像のデータ量を減らすために、画像を圧縮する機能や、画像フォーマットを変換する機能を有することが好ましい。これにより、携帯端末が処理するデータ量の軽減が可能となり、さらには携帯端末が受信するデータ量の軽減若しくは携帯端末が保存するデータ量の軽減を図ることが可能となる。
【0037】
「集約配置情報取得部」(0106)は、集約配置部から集約配置情報を取得する機能を有する。具体的には、前記「集約配置部」(0103)から、見出し領域を携帯端末で表示される電子ページを想定した矩形領域内に集約した結果である集約配置情報を取得する。
【0038】
ここで、集約配置情報とは、集約配置された見出し領域の携帯端末装置で表示される電子ページを想定した矩形領域内における位置情報である。例えば、見出領域が矩形である場合には、図3に示すように、矩形領域内(0301)に集約配置された見出領域(本例では見出領域A)における四角の座標情報A〜Dなどという具合である。
【0039】
なお、本例では見出し領域が矩形であると仮定したため、集約配置情報を各見出領域における四角の座標情報としたが、実際にはそれだけには限らない。例えば、見出領域が円形で構成される場合には、配置された見出領域における中心点の座標と外周の任意の点で集約配置情報が構成されることが考えられる。このように、集約配置情報は、集約配置された見出領域の形状を再現できる情報であればそれに限らない。
【0040】
「出力部」(0107)は、取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出し画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する機能を有する。具体的には、「集約配置情報取得部」で取得した集約配置情報と、「リンク情報取得部」で取得したリンク情報と、「見出画像取得部」で取得した見出画像をもとに、新聞記事へのリンクが関連付けられた見出画像が集約配置された電子新聞ページを出力する。
【0041】
図4は、実際に「出力部」で出力される電子新聞ページの一例を示したものである。図4
(a)は、携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページを示している。図4(b)は、図4(a)に示す電子新聞ページを構成する各見出領域の集約配置情報と、各見出領域に表示される見出し(見出画像情報)を示している。図4(c)は、図4(a)に示す電子新聞ページを構成する見出画像(領域)に関連付けられたリンク情報を示している。これらの図を用いて、出力部で出力する電子新聞ページについて説明する。
【0042】
まず、電子新聞ページがインターフェイス画面に出力される仕組みについて図4(a)を用いて説明する。
【0043】
図4(a)に示す電子新聞ページは、図4(b)に示す、各見出領域の集約配置情報と、各見出領域に表示される見出し(見出画像情報)をもとに構成されている。例えば、「見出領域A(IndexArea_A)」であれば、集約配置情報は「(矩形)、(5,5)、(5,230)、(25,5)、(25,230)」という具合である。また見出しは「INDEX_A.jpg」で識別される見出しの画像情報で構成されているという具合である。これにより、「見出領域A」として、集約配置情報に示された座標で構成される領域に、「INDEX_A.jpg」を出力させることが可能となる。他の見出領域についても、同様である。
【0044】
次に、携帯端末のインターフェイス画面に出力される電子新聞ページを構成する見出しから新聞記事へ遷移するその仕組みについて図4(a)を用いて説明する。
【0045】
本実施例では、電子新聞ページを構成する見出しから新聞記事への遷移をリンクオブジェクトを用いて実現している。具体的には、図4(c)に示すように、各見出領域に対応する記事情報が保持されている先へのリンクを関連付けている。これによって、任意の見出領域を選択することによって、見出領域に関連付けられているリンクの先から記事情報を取得することが可能となる(例えば、「見出領域A」を選択したのであれば、これに関連付けられているリンクである「//:article/INDEX_A.html」から記事情報を取得するという具合である。)
【0046】
≪見出領域の集約配置方法≫
【0047】
一般的に見出領域の集約配置方法として、最適化アルゴリズムや組み合わせ最適化等のアルゴリズムが用いられるが、以下に上記アルゴリズムのほかの方法について説明する。これらの方法は、一つの方法を用いて集約配置を行う構成であってもよいし、複数の方法(通常の方法と及び下記説明の方法を含む)を組み合わせて集約配置を行う構成であってもよい。
【0048】
≪新聞記事内容除外配置≫
【0049】
まず、複数の見出領域を集約配置する際に電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約する手段が考えられる。この場合には、図5に示すように「集約配置部」(0503)が「新聞記事内容除外配置手段」(0508)を新たに有する。以下にこの場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0050】
「新聞記事内容除外配置手段」(0508)は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞のページには新聞記事の内容が配置されないように集約する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(0502)で取得された見出領域情報を元に「集約配置部」(0503)にて集約・配置する際に、見出領域以外の記事の部分が、電子新聞ページに配置されないように集約する。
【0051】
図6は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、新聞記事内容除外配置を行う一例を説明する図である。(a)は、見出領域情報(図斜線部)が特定された新聞印刷用画像データを示しており、(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が集約配置された場合の一例を示した図である。
【0052】
図6に示すように、新聞記事内容除外配置手段は、(a)に示すような新聞印刷用画像データから、(b)に示すように矩形領域内に見出領域を集約した際に記事情報の内容が配置されないように集約するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0053】
≪相似配置手段≫
【0054】
次に、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係をほぼ同一となるように集約する手段が考えられる。この場合には、図7に示すように「集約配置部」(0703)が「相似配置手段」(0709)を新たに有する。以下に、この場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0055】
「相似配置手段」(0709)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」で取得された複数の見出領域を見出領域の相対的な大きさを略同一に保つように集約配置する。
【0056】
図8は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に相似配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に、(a)に示した見出領域を集約配置した場合の一例を示したものである。(c)は、(b)で集約配置された見出領域を各見出領域の相対的大きさを同一に保ちつつ矩形領域に収まるように縮小した一例を示したものである。
【0057】
図8に示すように、相似配置手段は、(a)に示すような新聞印刷用画像データから(b)に示すように矩形領域内に見出領域を集約した際に全景が矩形領域内に収まらない若しくは全景が矩形領域内において小さい場合に、各見出領域の相対的な大きさを同一に保ちつつ全景が矩形領域内に適正に収まるように、(c)に示すように縮小・拡大を行うという具合である(本例では縮小を行っている)。
【0058】
≪上下固定集約配置手段≫
【0059】
次に、複数の見出領域を配置する際に、見出し領域相互の上下関係を保ったまま集約配置する手段が考えられる。この場合には、図9に示すように「集約配置部」(0903)が「上下固定集約配置手段」(0910)を新たに有する。以下に、この場合において新たに有することとなる構成要件について説明する。
【0060】
「上下固定集約配置手段」(0910)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の上下関係を保ったまま集約配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」()で取得された見出領域情報を元に矩形領域に集約配置する際に、取得された各見出領域相互の上下関係を保った状態で集約を行う。
【0061】
図10は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に上下固定集約配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が、上下固定集約手段を用いて集約配置された場合の一例を示した図である。
【0062】
図10に示すように、上下固定集約配置手段は、(a)に示す新聞印刷用画像データから、(b)に示すように、矩形領域内に見出領域を集約した際に新聞用印刷画像データにおける各見出領域相互の上下関係を保ったままに集約配置するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0063】
≪左右固定集約配置手段≫
【0064】
次に、複数の見出領域を配置する際に、見出し領域相互の左右関係を保ったまま集約配置する手段が考えられる。この場合には、図11に示すような「集約配置部」(1103)が「左右固定集約配置手段」(1111)を有する構成が考えられる。以下に、この場合において新たに有する構成要件について説明する。
【0065】
「左右固定集約配置手段」(1111)は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する機能を有する。具体的には、前記「見出領域情報取得部」(1102)で取得された見出領域情報を元に矩形領域に集約配置する際に、取得されて各見出し領域相互の左右関係を保った状態で集約を行う。
【0066】
図12は、実際に本実施例の電子新聞ページ出力装置を用いて、実際に左右固定集約配置を行う一例を説明する図である。(a)は、図斜線部が見出領域情報として取得された新聞印刷用画像データの一例を示したものである。(b)は実際に矩形領域内に(a)に示したデータ中の見出領域が、左右固定集約配置手段を用いて集約配置された場合の一例を示した図である。
【0067】
図12に示すように、左右固定集約配置手段は、(a)に示す新聞印刷用画像データから、(b)に示すように、矩形領域内に見出領域を集約した際に新聞用印刷画像データにおける各見出領域相互の左右関係を保ったままに集約配置するという具合である。ここで、(b)に示した見出しの集約配置結果は、その一例であり実際にはそれに限らない。
【0068】
≪集合配置最適化手段≫
【0069】
次に、紙面上の配置関係を考慮することなく、紙面領域全体の面積に対して各見出領域の以外の領域の面積が最も小さくなるように見出領域を配置する手段が考えられる。この場合には、図13に示すような「集約配置部」(1303)が「集約配置最適化手段」(1312)を有する構成が考えられる。以下に、その手段について説明する。
【0070】
「集約配置最適化手段」()は、任意の大きさの紙面全体の面積に占める各見出領域の面積以外の面積(余白領域)が最も小さくなるように各見出し領域の配置を行う機能である。
【0071】
具体的には、図14(a)に示すように紙面領域がX軸Y軸に分解される場合、紙面内に配置される任意の矩形の見出しの座標は(Xi1,Yi1), (Xi2,Yi2),(Xi2,Yi2),(Xi2,Yi2)で表現される。なお、これらの座標Xij及びYijは、0より大きくXmaxもしくはYmaxより小さな値である。
【0072】
これらの座標を用いて紙面全体の面積はS=Xmax×Ymaxで表現さる。また、任意の矩形領域の見出しの面積Siは、Si=(Yi2−Yi1)(Xi4−Xi1)=(Yi3−Yi4)(Xi3−Xi1)=(Yi2−Yi4)(Xi3−Xi1)=(Yi3−Yi4)(Xi4−Xi1)で表現される。また、見出矩形の高さをhi、見出矩形の幅をwiとすると、見出しの面積Siは、Si=hi×wiで表現される。なお、hi=(Xi3−Xi2)=(Xi4−Xi1)、wi=(Yi2−Yi1)=(Yi3−Yi4)である。
【0073】
以上から、任意の面積の紙面全体Sに占める見出し領域Si以外の領域を求めると、図14(b)のような関数になる。つまり、任意の紙面全体の領域Sから各見出し領域の面積の総和Si=S1+S2+S3+・・・・Snを引いた面積(余白領域)が最も小さくなるように配置を行う。
【0074】
≪発見的アルゴリズム配置手段≫
【0075】
次に、紙面上の見出しの配置を可能な限り保持しつつ、余白領域を最小化する手段が考えられる。この場合には、図15に示すような「集約配置部」(1503)が「発見的アルゴリズム配置手段」(1513)を有する構成が考えられる。以下に、その手段について図16、図17を用いて説明する。なお、図16は配置を行うためのアルゴリズムのフローチャートであり、図17は、実際に本アルゴリズムを用いて見出を移動させる一例を説明する図である。
【0076】
まず、図17(a)に示すように、紙面イメージの縦横比を「出力部」で出力する画面の縦横比に合わせるために、紙面イメージの上下(若しくは左右に)余白を付加する(S1601)。次に、図17(b)に示すように、見出の相対的な大きさを保持しつつ見出を縦軸若しくは横軸でこれ以上見出しが拡大できなくなるまで拡大する(本例では、拡大していく過程で「見出B」が「見出A」及び「見出C」に挟まれることで拡大が終了する)。ここで、見出しの1辺でも他の見出の1辺に接触した場合には、接触がない方向へ拡大させる(S1602)。つまり、接触した場合には接触辺が拡大の起点となる。なお、本ステップが2回目以降であって(S1603)、拡大が行われない場合には処理を終了させる(S1604)。拡大が完了すると、次に図17(c)に示すように、拡大後の紙面上で余ったスペースを図17(c)の破線で示すような矩形スペースとして取得する(S1605)。次に、横若しくは縦に詰まった見出し(本例では「見出A」、「見出B」、「見出C」)から中間サイズの見出しを取得する(本例では「見出B」が該当する)(S1606)。見出しを取得すると、見出しの領域を拡大することで一致する先に取得した矩形スペースを取得し(本例では、斜線の領域が該当する)(S1606)、図17(d)に示すように見出しの移動を行う。ここで、矩形スペースが見つからない場合には、移動は行わない(S1607)。次に、図17(e)に示すように見出を右上に詰める処理を行う(S1608)。これが完了すると、見出しの拡大へ戻り、拡大が行われなくなるまで同じサイクルをくりかえすという具合である。
【0077】
<ハードウェア的構成>
【0078】
図18は、本実施例の電子新聞ページ出力装置におけるハードウェア構成の一例を表す概念図である。この図を利用して、本実施例の顧客情報管理システムにおけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0079】
図18に示すように、本実施例の電子新聞出力装置は、各種演算処理や制御を行う「CPU」(1801)と、「主メモリ」(1802)とを備えている。また、新聞印刷用画像データや、記事情報などを格納する「記憶装置」(1803)や、「携帯端末装置」(1806)と通信するための「I/O」(1804)なども備えている。そして、これらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0080】
ここで、新聞印刷用画像データを「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「見出領域情報取得プログラム」(1807)が読み出しを行ったとする。「見出領域情報取得プログラム」(1807)は、新聞印刷用データを読み出すと、新聞印刷用データから、見出しの領域を示す情報である見出領域情報を見出しごとに取得を行う。取得を行うと、見出領域情報を「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「集約配置プログラム」(1812)に引き渡す。「集約配置プログラム」(1812)は、見出領域情報を引き渡されると、引き渡された見出領域情報をもとに、見出領域をあらかじめ指定されている大きさの矩形領域内に収まるように集約配置を行う。
【0081】
ここで、「集約配置プログラム」(1812)は、見出領域の集約配置方法に応じて異なるサブプログラムが呼び出される構成であってもよい。例えば、集約配置方法として新聞記事内容除外配置を行う場合には図19に示すように、「集約配置プログラム」(1912)から「新聞記事内容除外配置プログラム」(1913)を呼び出す構成が考えられる。これと同様に、集約配置方法として相似配置を行う場合には図20に示すように、「集約配置プログラム」(2012)から「相似配置プログラム」(2014)を呼び出す構成が考えられる。また、集約配置方法として上下固定集約配置を行う場合には、図21に示すように「集約配置プログラム」(2113)から「上下固定集約配置プログラム」(2115)を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として左右固定集約配置を行う場合には、図22に示すように「集約配置プログラム」(2213)から「左右固定集約配置プログラム」(2216)を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として集約配置最適化を行う場合には、「集約配置最適化プログラム」を呼び出す構成が考えられる。さらには、集約配置方法として、発見的アルゴリズムを用いて配置を行う場合には、「発見的アルゴリズム配置プログラム」を呼び出す構成が考えられる。なお、これらのプログラムは、「集約配置プログラム」から呼び出される構成であってもよいし、直接「見出領域情報取得プログラム」から呼び出される構成であってもよい。また、これらサブプログラムは必要に応じて相互に呼び出しを行うことで、複数の異なる集約配置方法を用いて集約配置することが可能である。
【0082】
見出領域の集約配置が行われると、「集約配置プログラム」(1812)は、集約配置結果を一時的に「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)に記憶させ、「主メモリ」(1802)のワーク領域の他領域に展開されている「リンク情報取得プログラム」(1808)を呼び出す。呼び出された「リンク情報取得プログラム」(1808)は、「集約配置プログラム」(1812)によって記憶された集約配置結果を参照し各見出領域の情報を取得する。そして取得した各見出領域に対応する記事情報へのリンクを生成する。リンクの生成が行われると、リンク情報を一時的に「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)に記憶させ、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「見出画像情報取得プログラム」(1809)の呼び出しを行う。呼び出された「見出画像情報取得プログラム」(1809)は、「集約配置プログラム」(1812)によって一時的に記憶された集約配置結果を参照し各見出領域の情報を取得する。そして、各見出し領域に該当する見出しの画像情報を「記憶装置」(1803)に記憶されている新聞印刷用画像データから取得する。画像情報の取得が行われると、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「集約配置情報取得プログラム」(1810)の呼び出しを行う。「集約配置情報取得プログラム」(1810)は、「集約配置プログラム」(1812)によって一時的に記憶された集約配置結果を「記憶装置」(1803)若しくは「主メモリ」(1802)から取得する。
【0083】
ここで、本実施例においては「集約配置情報取得プログラム」(1810)、「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)は、それぞれ「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)、「集約配置情報取得プログラム」(1810)の順番で呼び出しを行う構成としたが、実際にはその順番に限らず、3つのプログラムの動作順番が異なる構成であってもよい。さらには、同時に動作する構成であってもよい。
【0084】
「集約配置情報取得プログラム」(1810)、「リンク情報取得プログラム」(1808)、「見出画像情報取得プログラム」(1809)から、それぞれ集約配置結果、リンク情報、見出画像情報が取得されたことを検知すると、「主メモリ」(1802)のワーク領域に展開されている「出力プログラム」(1811)が呼び出される。呼びだされた「出力プログラム」(1811)は、集約配置結果、リンク情報、見出画像情報を取得し、電子新聞ページの生成を行う。電子新聞ページの生成が行われると、「I/O」(1804)を介して接続されている「携帯端末装置」(1806)からの要求に応じて、電子新聞ページの送信を行う。
【0085】
<処理の流れ>
【0086】
図23は、本実施例の電子新聞ページ出力装置において新聞印刷用画像データから見出領域の取得から、電子新聞ページ出力までの流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、媒体に記録され、計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであってもかまわない。
【0087】
ここで、新聞印刷用画像データの取得を検知したとする(S2301)。新聞印刷用画像データの取得を行うと、新聞印刷用画像データから見出領域情報の取得を行う(S2302)。見出領域情報の取得が行われると、見出領域の集約配置を行う(S2303)。見出領域の集約配置が行われると、集約配置された各見出しに対応する記事情報へのリンクであるリンク情報の取得を行う(S2304)。リンク情報の取得が行われると、各見出領域の見出画像情報の取得を行う(S2305)。画像の取得が行われると、見出領域の集約配置情報の取得を行う(S2306)。集約配置情報の取得が行われると、取得した集約配置情報とリンク情報と、各見出しの画像情報とを元に電子新聞ページの出力を行う(S2307)。
【0088】
ここで、見出領域の集約配置(S2303)において、集約配置の方法として、新聞記事内容除外配置を行う場合には、図24に示すように、見出領域の集約配置(S2403)のステップにおいて見出領域の新聞記事内容除外配置のステップ(S2408)を経て見出領域の集約配置を行う。同様に集約配置の方法として、相似配置を行う場合には、図25に示すように、見出領域の集約配置(S2503)のステップにおいて見出領域の相似配置のステップ(S2509)を経て見出領域の集約配置を行う。また、集約配置の方法として、上下固定集約配置を行う場合には、図26に示すように、見出領域の集約配置(S2603)のステップにおいて見出領域の上下固定集約配置のステップ(S2610)を経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置の方法として、左右固定集約配置を行う場合には、図27に示すように、見出領域の集約配置(S2703)のステップにおいて見出領域の左右固定集約配置のステップ(S2711)を経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置方法として集約配置最適化を行う場合には、集約配置最適化ステップを経て見出領域の集約配置を行う。さらには、集約配置方法として、発見的アルゴリズムを用いて配置を行う場合には、発見的アルゴリズム配置ステップを経て見出領域の集約配置を行う。
【0089】
<効果の簡単な説明>
【0090】
本実施例の電子新聞ページ出力装置によって、取得した新聞印刷用画像データから、画像中に占める見出領域を取得し、取得した見出領域の集約配置を行うことが可能となる。これにより、携帯端末装置が有する程度の大きさの画面サイズにおいても閲覧可能な新聞記事中の見出しを集めた電子新聞ページを出力することが可能となる。さらには、集約された見出しに対応する新聞記事へのリンクを関連付けることにより、見出しを選択させることでそれに対応する新聞記事へ画面遷移させることが可能となる。
【符号の説明】
【0091】
0101 電子新聞ページ出力装置
0102 見出領域情報取得部
0103 集約配置部
0104 リンク情報取得部
0105 集約配置情報取得部
0106 見出画像情報取得部
0107 出力部
0508 新聞記事内容除外配置手段
0709 集約配置情報取得部
0910 上下固定集約配置手段
1111 左右固定集約配置手段
1312 集約配置最適化手段
1513 発見的アルゴリズム配置手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷して配布される紙新聞の見出画像を携帯端末装置で閲覧する新聞記事へのリンクオブジェクトとしてこれを集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置であって
紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出領域情報を取得する見出領域情報取得部と、
取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する集約配置部と、
集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンク付けるためのリンク情報を取得するリンク情報取得部と、
各見出しの画像情報を取得する見出画像情報取得部と、
集約配置部から集約配置情報を取得する集約配置情報取得部と、
取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出しの画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する出力部と、
を有する電子新聞ページ出力装置。
【請求項2】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約配置する新聞記事内容除外配置手段を有する請求項1に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項3】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は、紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約配置する相似配置手段を有する請求項1または2に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項4】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の上下関係を保ったまま集約配置する上下固定集約配置手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項5】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する左右固定集約配置手段を有する請求項1から4のいずれか一に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項1】
印刷して配布される紙新聞の見出画像を携帯端末装置で閲覧する新聞記事へのリンクオブジェクトとしてこれを集約した電子新聞ページを出力する電子新聞ページ出力装置であって
紙新聞を印刷するために準備される新聞印刷用画像データの中の見出しが占めている領域を示す情報である見出領域情報を取得する見出領域情報取得部と、
取得した見出領域情報を利用して複数の見出領域を、利用が想定される携帯端末で表示される電子新聞ページを想定した矩形領域内に集約して配置する集約配置部と、
集約配置された各見出しの配置領域とその見出しに対応した記事情報とをリンク付けるためのリンク情報を取得するリンク情報取得部と、
各見出しの画像情報を取得する見出画像情報取得部と、
集約配置部から集約配置情報を取得する集約配置情報取得部と、
取得した矩形領域内の各見出しの集約配置情報と、取得したリンク情報と、取得した各見出しの画像情報と、を集約された各見出しが携帯端末装置のインターフェイス画面上に表示される電子新聞ページにて新聞記事へのリンクオブジェクトを構成するように出力する出力部と、
を有する電子新聞ページ出力装置。
【請求項2】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、電子新聞ページには新聞記事の内容が配置されないように集約配置する新聞記事内容除外配置手段を有する請求項1に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項3】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し領域相互の大きさ関係は、紙新聞に印刷される見出し同士の大きさ関係と略同一となるように集約配置する相似配置手段を有する請求項1または2に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項4】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の上下関係を保ったまま集約配置する上下固定集約配置手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の電子新聞ページ出力装置。
【請求項5】
集約配置部は、複数の見出領域を集約配置する際に、見出し相互の左右関係を保ったまま集約配置する左右固定集約配置手段を有する請求項1から4のいずれか一に記載の電子新聞ページ出力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)(c)】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)】
【図17(b)】
【図17(c)】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)(c)】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17(a)】
【図17(b)】
【図17(c)】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2010−257333(P2010−257333A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108282(P2009−108282)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(501432195)株式会社ウェイズジャパン (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(501432195)株式会社ウェイズジャパン (3)
【Fターム(参考)】
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