電子書籍表示装置、方法およびプログラム
【課題】電子書籍における広告挿入方法において、訴求力の高い広告を、コンテンツの理解を損なうことなく、適切なタイミングでユーザに提供する。
【解決手段】コンテンツ画像の表示に同期した適切なタイミングで広告が表示され、ユーザに広告を効果的に伝えることができる。特に、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のセリフに広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を伝えることができる。
【解決手段】コンテンツ画像の表示に同期した適切なタイミングで広告が表示され、ユーザに広告を効果的に伝えることができる。特に、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のセリフに広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を伝えることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンガ、新聞、雑誌、書類、教科書、参考書などの紙ベースのコンテンツを電子化した各種のコンテンツを表示する電子書籍表示装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報技術革新に伴い、雑誌やコミックなどの紙にプリントされることを前提とした書籍をデジタル化し、iPadやKindleなどの専用の電子書籍ビューアで視聴するという情報配信形態が確立されてきた。従来の書籍の収益モデルは、書籍コンテンツ自体を商品とする方法と、書籍内の広告を挿入し広告料を得る方法の2つに大別される。電子書籍の場合、デジタルコンテンツの編集・加工が容易であり、様々な方法で電子書籍に広告を挿入する方法が提案されている。
【0003】
特許文献1によると、ブログサイト上で、マンガの人気キャラクタのセリフを広告に書き換える。また、アニメやドラマの1シーンを有効利用して、ブログ記事等を作成する。
【0004】
特許文献2によると、電子書籍の漫画のコマの空き領域に広告表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-158602号公報
【特許文献2】特開2002-109359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子書籍に広告を挿入する場合、問題となるのは挿入位置とタイミングである。特許文献1のように予めコンテンツのせりふ内に広告を挿入すると、元のコミック内のせりふを理解できなくなってしまう。
【0007】
また、特許文献2のように、空白領域に広告を挿入するという手法でも、コマ割りというコミックの芸術表現を損なってしまう。
【0008】
本発明は、電子書籍における広告挿入方法において、訴求力の高い広告を、コンテンツの理解を損なうことなく、適切なタイミングでユーザに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するコンテンツ解析部と、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶する広告情報記憶部と、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する広告レイアウト決定部と、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示する表示制御部と、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得する閲覧履歴取得部と、閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、表示制御部が所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定する表示タイミング決定部と、を備え、表示制御部は、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示する電子書籍表示装置を提供する。
【0010】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部は、ユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間を取得し、閲覧履歴取得部の取得したユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間から、各コンテンツの要素の平均閲覧時間を算出する平均閲覧時間算出部を備える。
【0011】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、表示タイミング決定部は、読み順とコンテンツの要素の表示開始から経過した時間と平均閲覧時間算出部の算出した各コンテンツの要素の平均閲覧時間から、閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素を推測し、表示制御部は、表示タイミング決定部が推測した閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素のレイアウトに適合する広告を表示する。
【0012】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴から、各コンテンツの要素の人気度を算出する人気度算出部と、所望の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素のうち、人気度算出部が算出した人気度の高いコンテンツの要素を優先的に抽出する人気コンテンツ要素抽出部と、を備え、表示制御部は、人気コンテンツ抽出部の抽出したコンテンツの要素のレイアウトに従い、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで広告を表示する。
【0013】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部は、ページの閲覧時間を取得し、人気度算出部は、ページにおける特定のコマの相対的な閲覧時間を算出することで、特定のコマの人気度を算出する。
【0014】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、ページの閲覧時間をページ内の総セリフ数で除算しかつページの特定のコマのセリフ数を乗算して特定のコマの推定閲覧時間を算出することで、特定のコマの人気度を算出する。
【0015】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、特定のコマの相対的な閲覧時間と特定のコマのサイズと特定のコマ内のセリフのサイズとから特定のコマの人気度を算出する。
【0016】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、特定のコマの相対的な閲覧時間と特定のコマのサイズと特定のコマ内のセリフのサイズとを乗算することで特定のコマの人気度を算出する。
【0017】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツ解析部は、読み順が連続する一連のコンテンツの要素と読み順が連続するコンテンツの要素のレイアウトを解析し、広告情報記憶部は、読み順が連続する一連の広告群と一連の広告を構成する複数の広告の各々に対応するレイアウトを記憶し、広告レイアウト決定部は、コンテンツ解析情報に含まれる複数のコンテンツの要素の各々のレイアウトと広告情報に含まれる一連の広告を構成する複数の広告の各々のレイアウトとを照合することで、一連の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有する一連のコンテンツの要素である一連の広告配置要素を決定し、表示制御部は、一連の広告配置要素のレイアウトに適合する一連の広告を構成する各々の広告を、広告群の読み順に従い、一連の広告配置要素の個々の要素の表示に合わせて順次表示する。
【0018】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツの要素のレイアウトは、コンテンツの要素のサイズを含み、広告のレイアウトは、広告のサイズを含み、広告レイアウト決定部は、コンテンツの要素のサイズと広告のサイズを照合し、広告のサイズ以上のサイズを有するコンテンツの要素を決定することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する。
【0019】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツの要素はマンガのセリフを含み、表示制御部は、広告のレイアウトに適合するマンガのセリフのレイアウトに従い、広告をセリフの代わりに表示する。
【0020】
本発明は、電子書籍表示装置が、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示するステップと、を実行する電子書籍表示方法を提供する。
【0021】
本発明は、電子書籍表示装置が、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示するステップと、を実行するための電子書籍表示プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のコンテンツの要素に適合するレイアウトの広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を効果的に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図
【図2】データベースに格納される情報の一例を示す図
【図3】ページ情報テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図4】各広告を配置するセリフ領域の一例を示す図
【図5】広告テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図6】セリフ番号ごとの広告の配置の一例を示す図
【図7】配信処理のフローチャート
【図8】表示処理のフローチャート
【図9】第2実施形態に係る電子書籍ビューワの概略構成図
【図10】マンガレイアウト情報テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図11】第2実施形態の広告表示処理のフローチャート
【図12】人気コママンガ広告の表示例を示す図
【図13】電子書籍ビューワの他の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1実施形態>
図1は本発明の好ましい実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す。このシステムは、サーバ1と電子書籍ビューワ2とを含む。サーバ1は、演算装置(CPU)、記憶装置、入出力回路などを備えたコンピュータ(情報処理装置)で構成される。電子書籍ビューワ2は、画像を再生可能な表示手段、通信手段、演算装置(CPU)、記憶装置、入出力回路、操作手段などを備えた情報端末であり、例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータで構成される。なお、サーバ1にアクセスする電子書籍ビューワ2は不特定多数であってもよいものとする。
【0025】
具体的には、サーバ1は、ページ情報解析部10、データベース(DB)11、操作部16、通信部17、閲覧履歴取得部19を備える。
【0026】
DB11は、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を有する。
【0027】
ページ情報解析部10、閲覧履歴取得部19は、CPUなどの情報処理装置で構成される。DB11は、ハードディスクやメモリなどの記憶媒体で構成される。操作部16は、キーボード、マウス、タッチパッドなどの操作手段である。
【0028】
ページテーブル12は、ページ番号に対応づけられたコンテンツ画像を格納する。コンテンツ画像は、スキャナーなどでオリジナルコンテンツを電子データ化したものである。オリジナルコンテンツは、マンガ、新聞、週刊誌の記事、オフィス文書(プレゼンテーション文書など)、教科書、参考書など、ページ単位で組まれている。また、オリジナルコンテンツ画像はページ番号と対応づけられている。オリジナルコンテンツ画像の保存形式は任意であり、PDFファイルやJPEG画像ファイルなどの形式で保存される。オリジナルコンテンツ画像には付帯情報が記録されていてもよい。この付帯情報は、コンテンツの作者、タイトル、総ページ数、巻の番号、エピソードの番号などが含まれうる。
【0029】
ページ情報テーブル13はページ情報を格納する。ページ情報は、ページ情報解析部10から出力されたコンテンツ画像の解析結果である。
【0030】
ページ情報解析部10は、DB11に蓄積されたコンテンツ画像およびその付帯情報を解析し、コンテンツ解析情報を出力する。コンテンツ解析情報は、コンテンツの種類(マンガ、新聞、週刊誌の記事、オフィス文書、教科書、参考書など)、コンテンツの作者、コンテンツのタイトル、コンテンツが複数の巻やエピソードからなるシリーズものであればそのエピソード番号、コンテンツのページ数、各ページのページ番号、ページごとのコンテンツの要素(コマ、描画、描画内の登場キャラクタの種類、吹き出し、セリフ、テキスト、表、図など)のレイアウト、コンテンツの要素の読み順、キャラクタの特徴(キャラクタ名、キャラクタの視線方向、キャラクタのサイズ、位置など)、セリフなどのテキストの内容、位置、量(文字数)、ページ/セクション/章などの区切りを含む。コンテンツの要素の位置、サイズ、種類は顔その他の物体の特徴量に基づき自動検出されてもよい。コンテンツの要素の自動検出はマシンラーニングに基づいて行われてもよい。例えば、学習用のサンプルマンガに基づき、コマや吹き出しの外縁の検出確度、矩形以外の領域のコマや吹き出しとしての妥当性の判断閾値などを経験的に設定する。
【0031】
あるいは、OCRにより、吹き出し内部のテキスト文章(セリフ)を認識し、それを囲む領域をセリフ領域と認識してもよい。読み出されたセリフの各文字は、文字の向きに応じてソートされる。例えば、セリフが縦書きなら列の先頭から最後尾にかけてソートされ、かつ右の列から左の列にかけてソートされる。
【0032】
コマ番号またはセリフ番号は、所定のルールに従って決定される。例えば、コンテンツの種類がマンガの場合、コンテンツ解析情報に含まれるコマまたは吹き出しの位置が最も右上のものから最も左下のものにかけて各コマまたは吹き出しの代表点(コマまたは吹き出しの中心や重心など)を順次水平方向に走査することでページ番号またはセリフ番号が決定される。
【0033】
あるいは、図示は省略するが、コンテンツの作者に応じたルールに従ってページ番号またはセリフ番号が決定されることもできる。
【0034】
あるいは、コンテンツ解析ルールは、コンテンツの作者や種類に応じた規定のルールだけでなく、人工知能により学習されたコンテンツの作者や種類に応じたルールでもよい。
【0035】
ルール学習は、例えば次のように行う。まず、複数の基本パターンについてそれぞれ正解ルールを予め用意しておく。ページ情報解析部10は、複数の基本パターンについてそれぞれ特徴量(コマ境界線の太さや長さなど)を抽出する。そしてページ情報解析部10は、抽出された特徴量から、コンテンツ作成者の想定しているコマの読み進み順を推定する。ページ情報解析部10は、基本パターンごとに推定した読み進み順と正解ルールとを比較して、コマの読み進み順を推定するパラメータを最適化する。ページ情報解析部10は、この最適化されたパラメータに従ってマンガのコマの読み順を推定する。
【0036】
説明の簡略のため、オリジナルコンテンツはマンガであり、オリジナルコンテンツ画像は、マンガの各ページに対応する画像であるとする。マンガとは、絵(実写、描画を問わない)とセリフの双方からなるコンテンツである。
【0037】
この場合、ページ情報解析部10によって解析された、ページ番号、コマ番号、セリフ番号(同一コマ内での各吹き出しの読み順)、セリフ位置(吹き出しの位置)、セリフサイズ(吹き出しの幅、高さ)は、ページ情報テーブル13に記憶される。以下、セリフ番号、セリフ位置およびセリフサイズをまとめて、セリフ情報と呼ぶこともある。
【0038】
閲覧履歴取得部19は、電子書籍ビューワ2によるコンテンツの各要素(解析済みのページ、コマ、セリフ)の閲覧履歴を取得し、閲覧履歴テーブル18に格納する。閲覧履歴テーブル18のページ、コマ、セリフは、ページ情報テーブル13のページ、コマ、セリフと対応している。すなわち、閲覧履歴取得部19は、ページ情報解析部10が解析できたページ、コマ、セリフに対応する各ユーザの閲覧時間を格納している。閲覧時間は、推測によるものも含まれる。閲覧履歴は、特定のセットのコンテンツ画像(例えばマンガ1巻分のコンテンツ画像)ごとに分類されている。
【0039】
各ユーザのページなどの閲覧時間は、閲覧履歴取得部により取得され、ユーザIDなどの一意的な識別情報と対応づけられて閲覧履歴テーブル28に格納される。あるいは、ユーザごとの閲覧時間を格納するのでなく、各ユーザによる各コンテンツ(ページ、コマ、セリフなど)の平均閲覧時間を格納してもよい。さらに、平均閲覧時間は単一のユーザの閲覧時間であってもよい。
【0040】
一例として、閲覧履歴取得部19は、現在表示されているページ(カレントページ)の表示開始指示が入力された時点から次のページの表示開始指示が入力された時点までの時間を、カレントページの閲覧時間とみなして取得し、閲覧履歴テーブル18に格納する。ページの表示開始指示は、操作部27へのシングルタップ、ダブルタップなどで電子書籍ビューワ2に入力される。サーバ1は、この表示開始指示を通信部17経由でリアルタイムで検知し、カレントページの閲覧時間を取得する。無論、電子書籍ビューワ2にて閲覧時間が取得されてもよい。このカレントページの閲覧時間の取得を、コンテンツの全てのページについて、かつ、全てのユーザについて行うことで、各ユーザの各ページの閲覧時間が取得できる。
【0041】
図2はDB11に格納される情報の構造を示す。また、図3は、ページ情報テーブル13に格納される情報の一例を示す。また、図4は、閲覧履歴テーブル18に格納される情報の一例を示す。
【0042】
再び図1を参照すると、電子書籍ビューワ2はスマートフォン、タブレットコンピュータなどの携帯型情報端末で構成され、画像を再生可能な表示手段、通信手段、操作検知手段、情報処理装置などを備えている。
【0043】
具体的には、電子書籍ビューワ2は、広告配置決定部15、データベース(DB)21、ページ表示部35、コンテンツ表示制御部25、広告タイミング判断部26、操作部27、通信部29を備える。
【0044】
ページ表示部35は、LCDなどの表示装置で構成される表示手段である。操作部27は、タッチパネルなどで構成される操作検知手段である。好ましくは、操作部27は、ページ表示部35に積層されており、ページ表示部35に対するシングルタップ、ダブルタップ、スワイプ、長押しなどの各種操作を検知できる。
【0045】
通信部29は、サーバ1の通信部17と接続して情報を送受信する通信手段である。
【0046】
DB21は、ページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28を有し、それぞれ、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18と同等の情報を格納する。すなわち、電子書籍ビューワ2が、サーバ1に電子書籍の送信を要求すると、サーバ1は、通信部29を介してDB11の各情報をDB21にエクスポートし、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18の情報が、ページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28の情報としてDB21に格納される。ただし、DB11の情報とDB21の情報は完全に同じである必要はない。DB11は、様々なユーザからの要求にこたえるため、様々な種類のコンテンツ画像、例えば、異なる作者のマンガの各巻のコンテンツ画像を格納するライブラリである。DB21には、電子書籍ビューワ2のユーザが閲覧したいコンテンツに関係する各テーブルの情報のみが格納されていれば足りる。
【0047】
コンテンツ表示制御部25は、ページ表示部35に対するコンテンツの表示制御と、広告の表示制御を行う。
【0048】
広告配置決定部15は、ページ情報テーブル23に格納されたセリフ情報(セリフの位置とサイズ)に基づき、コンテンツ画像上における広告の配置位置を決定する。この配置位置は再び広告情報テーブル24に記憶される。
【0049】
例えば、広告配置決定部15は、以下のようにして広告の配置位置を決定する。
【0050】
まず、広告配置決定部15は、ページテーブル12に格納された広告の最小サイズ(広告の表示に最低限必要な領域のサイズ)から、広告の表示に必要なセリフ領域の面積Aを算出する。1つの広告に対し、複数のセリフが存在する場合は、その全てのセリフについて必要な面積を算出する。
【0051】
次に、広告配置決定部15は、ページ情報テーブル13のセリフサイズから、広告を表示可能なセリフ領域の面積Bを算出する。1ページに複数のセリフが存在する場合は、その全てのセリフについて当該面積を算出する。
【0052】
次に、広告配置決定部15は、面積Aと面積Bをマッチングすることで、各広告を配置することができるセリフ領域、すなわち、面積B≧面積Aとなるセリフ領域を決定する。セリフが複数の場合、同一ページ内のセリフをコマ番号・セリフ番号の順で並べ、複数の広告の各々が、連続するコマ番号・セリフ番号のセリフ領域にそれぞれ順次全て収まるセリフの並びを判断する。
【0053】
例えば、図5のようなページ情報テーブル23・広告情報テーブル24がDB11に格納されているとする。この場合、広告配置決定部15は、広告番号1・セリフ番号1、広告番号1・セリフ番号2、広告番号1・セリフ番号3の広告に対応する広告の配置位置は、それぞれコマ番号1・セリフ番号3、コマ番号2・セリフ番号1、コマ番号2・セリフ番号2と決定する。この結果、図6のようなセリフ番号ごとの広告の配置位置の決定(広告とセリフ位置の対応づけが)行われる。
【0054】
なお、複数の広告を連続するセリフ番号のセリフ領域に配置できない場合は、不連続なセリフ番号のセリフ領域に広告を配置する。ただしこの場合も、配置される広告の広告番号・セリフ番号の並びは、コンテンツの要素の読み順に従う。決定された広告の配置位置は、広告情報テーブル24に格納されてもよい。
【0055】
広告タイミング判断部26は、閲覧中の各コンテンツの要素に対応する広告の配置タイミングの到来を判断する。コンテンツ表示制御部25は、広告タイミング判断部26が広告の配置タイミングが到来したと判断したことに応じて、対応する配置位置に当該広告を配置し表示する。上述の通り、広告の配置位置は、広告配置決定部15の決定したもので、広告情報テーブル24に格納されている。
【0056】
一例として、広告タイミング判断部26による広告配置タイミング到来の判断は、次のように行われる。
【0057】
1.広告タイミング判断部26は、閲覧履歴テーブル28から、コンテンツの各要素の閲覧履歴を取得する。閲覧履歴テーブル18(図4参照)と同様、この閲覧履歴には、ユーザの各ページ、各コマ、あるいは各セリフの閲覧時間が含まれている。広告タイミング判断部26は、コンテンツの要素(ページ、コマ、あるいはセリフ)の平均閲覧時間を算出する。
【0058】
広告タイミング判断部26は、あるコンテンツの要素の表示開始から当該コンテンツの要素に対応する平均閲覧時間が経過した場合、そのコンテンツの要素、あるいはそのコンテンツの要素の前後の読み順のコンテンツの要素に関する広告配置タイミングが到来したと判断する。
【0059】
例えば、広告タイミング判断部26は、あるページ、コマ、あるいはセリフの表示開始から、ページ、コマ、あるいはセリフに対応する平均閲覧時間が経過した場合、そのページ、コマ、あるいはセリフに関する広告配置タイミング到来と判断する。
【0060】
この判断が各コンテンツの要素の表示ごとに繰り返されることにより、コンテンツの要素のレイアウトに適合する広告が、コンテンツの要素の表示に従って表示される。より好適には、セリフの閲覧の開始前に広告を配置するパターン、セリフの閲覧の終了後に広告を配置するパターンの双方を用意し、いずれか適当な方を実施する。
【0061】
セリフの閲覧の開始前に広告を配置するパターンは以下の通りである。すなわち、広告タイミング判断部26は、ページ内のセリフ数と各ユーザの平均ページ閲覧時間から、平均セリフ閲覧時間を算出する。広告タイミング判断部26は、ページ表示開始時からの経過時間を測定し、その経過時間が平均セリフ閲覧時間に達したとき、次のセリフの閲覧が開始すると推測し、次のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。以後同様、n番目のセリフの表示開始から平均セリフ閲覧時間が経過するごとに、n+1番目のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。
【0062】
セリフの閲覧の終了後に広告を配置するパターンは以下の通りである。すなわち、広告タイミング判断部26は、ページ内のセリフ数と各ユーザの平均ページ閲覧時間から、平均セリフ閲覧時間を算出する。広告タイミング判断部26は、ページ表示開始時からの経過時間を測定し、その経過時間が平均セリフ閲覧時間に達したとき、最初のセリフの閲覧が終了したと推測し、最初のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。以後同様、n番目のセリフの表示開始から平均セリフ閲覧時間が経過するごとに、n番目のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。いずれのパターンも、ユーザのセリフの閲覧を妨げないように広告の配置タイミングを配慮しており、この点が従来技術と相違する。広告は、表示開始から所定時間経過後(例えば5秒後)に消去され、同時にオリジナルのセリフの表示が復帰する。これによりオリジナルのセリフの閲覧に大きな支障が生じることがない。
【0063】
ページ、コマ、あるいはセリフに対応する平均閲覧時間は、次の式で算出される。
【0064】
ページの平均閲覧時間=コンテンツの総閲覧時間/コンテンツのページ総数
コマの平均閲覧時間=コンテンツの総閲覧時間/コンテンツのコマ総数
セリフの平均閲覧時間=セリフの存在するコマの総数×コマの平均閲覧時間/コンテンツのセリフ総数
ここで、ページ総数、コマ総数、セリフ総数は、ページ情報テーブル13(図3参照)に格納された値である。コンテンツの総閲覧時間は、閲覧履歴取得部19により取得される。ページ、コマ、セリフの各閲覧時間が取得可能であれば、それらの各閲覧時間から対応する平均閲覧時間を求めることができる。よって、上記の式は平均閲覧時間算出の一例にすぎない。また、これらの平均閲覧時間は、サーバ1により算出され、閲覧履歴テーブル18に保存されてもよいし、電子書籍ビューワ2により算出され、閲覧履歴テーブル28に保存されてもよい。
【0065】
あるいは、より簡易な広告配置タイミング到来の判断は、以下のように行うこともできる。
【0066】
2.ページを開いた後(ページの閲覧開始)から所定の時間(固定値)が経過した場合、そのページに関する広告配置タイミング到来と判断される。
【0067】
3.ページを開いた場合、そのページに関する広告配置タイミング到来と判断される。
【0068】
4.ページ表示部35に表示されたセリフ領域に対する所定のユーザ操作、例えば、シングルタップ、ダブルタップ、長押しが検知された場合、そのセリフ領域に対応する広告配置タイミング到来と判断される。
【0069】
5.コンテンツ表示開始後のランダムなタイミングで広告配置タイミング到来と判断される。
【0070】
広告の表示態様は任意である。広告の文字を太字体にしたり色を変えるなどして強調してもよい。また、広告の表示の妨げにならないよう、セリフ文字は消去する。複数の広告を1つのセリフ領域に表示する場合は、一度に表示するか、それぞれ順番に表示する。
【0071】
図7はサーバ1と電子書籍ビューワ2との間で実行される配信処理のフローチャートを示す。S1・S5は電子書籍ビューワ2が実行し、S2〜S4はサーバ1が実行する。この処理をサーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ実行させるプログラムは、サーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ備えられたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(RAM、ROM、CDROMなど)に記憶されている。
【0072】
S1では、電子書籍ビューワ2は、通信部29を介して、コンテンツ要求をサーバ1に送信する。
【0073】
S2では、サーバ1は、コンテンツ要求を待機しており、通信部17を介して電子書籍ビューワ2からコンテンツ要求を受信すると、S3に進む。
【0074】
S3では、サーバ1のページ情報解析部10は、要求のあったコンテンツを解析し、その結果をページ情報テーブル13に格納する。
【0075】
S4では、サーバ1のページ情報解析部10は、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を、通信部17を介して電子書籍ビューワ2に送信する。なお、電子書籍ビューワ2が閲覧履歴取得部19を有している場合、サーバ1から閲覧履歴テーブル18を送信する必要はない。
【0076】
S5では、電子書籍ビューワ2は、通信部29を介して、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を受信し、これらをページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28としてDB21に格納する。そして、後述の表示処理に進む。なお、ページテーブル12内のコンテンツ画像の送信は、ページ単位あるいはコマ単位で行われてもよく、他のテーブルの情報も、送信されたコンテンツ画像の単位に対応する情報のみを送信してもよい。
【0077】
図8は電子書籍ビューワ2の実行する表示処理のフローチャートを示す。
【0078】
S10では、コンテンツ表示制御部25は、DB21のページテーブル22とページ情報テーブル23に基づき、コンテンツ画像の表示を開始する。コンテンツ画像は、操作部27に入力されるコンテンツ画像送り指示に従って切り替わる。コンテンツ画像がマンガを含む場合、切り替わる単位は、ページ(あるいはコマ)となる。また、切り替わる順序は、ページ番号(あるいはコマ番号)に従う。ただし、ユーザがページの読みとばしなどの不規則な閲覧を希望する場合もあるため、この順序を無視したコンテンツ画像の切り替わり操作が許容されてもよい。
【0079】
S11では、広告配置決定部15は、ページ情報テーブル23に格納されたセリフ情報(セリフの位置とサイズ)に基づき、コンテンツ画像のセリフ上における広告の配置位置を決定する。
【0080】
S12では、コンテンツ表示制御部25は、表示中のコマのセリフ領域が、S11で決定された広告の配置領域を有しているか否かを判断する。Yesの場合はS13に進み、Noの場合はS10に戻り、ユーザ操作に基づいたコンテンツ画像の表示を継続する。
【0081】
S13では、広告タイミング判断部26は、表示中のコマについて、広告表示を開始する条件が満たされたか否かを判断する。Yesの場合はS14に進み、Noの場合はS10に戻る。
【0082】
S14では、広告タイミング判断部26は、表示中のコマの広告の配置領域に対応する広告を表示する。これにより、セリフが広告に置き換わって表示される(図6参照)。広告は所定時間経過後に消去され、セリフが再び表示されてもよい。そして、操作部27にコンテンツ画像の送り指示が入力されたことに応じ、S10に戻り、指示されたコンテンツ画像の表示と、表示されたコンテンツ画像やセリフ領域に対応する広告の表示が繰り返される。
【0083】
このように、コンテンツ画像の表示に同期した適切なタイミングで広告が表示され、ユーザに広告を効果的に伝えることができる。特に、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のセリフに広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を伝えることができる。
【0084】
<第2実施形態>
図9は第2実施形態の電子書籍ビューワ200の構成を示す。第2実施形態と同一機能のブロックには同一の符号が付されており、説明は省略する。また、電子書籍ビューワ200は、通信部29を介して、サーバ1と接続し、各種のデータを送受信することができる。
【0085】
電子書籍ビューワ200は、人気コマ判断部30、人気コママンガ作成部31を備える。また、DB21には、マンガレイアウト情報テーブル32が記憶されている。
【0086】
図10はマンガレイアウト情報テーブル32に格納される情報の一例を示す。マンガレイアウト情報テーブル32では、レイアウト番号、コマ数、コマ数分のセリフ領域の位置情報、各セリフ領域に対応する広告が組になっている。レイアウト番号はレイアウトの識別番号である。コマ数は、広告の配置に必要なコマの数を示し、セリフ配置領域の座標はそれらの広告の配置に対応するセリフ領域の位置情報(ここではxy座標で表される)を示す。
【0087】
図11は第2実施形態の広告表示処理のフローチャートを示す。この処理を電子書籍ビューワ2にそれぞれ実行させるプログラムは、サーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ備えられたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(RAM、ROM、CDROMなど)に記憶されている。
【0088】
S101では、電子書籍ビューワ200は、閲覧履歴テーブル28の閲覧履歴を取得する。あるいは、電子書籍ビューワ200が閲覧履歴取得部19を備えていれば、この閲覧履歴取得部19から閲覧履歴を取得してもよい。
【0089】
S102では、電子書籍ビューワ200は、ページ情報テーブル23のページ情報を取得する。あるいは、電子書籍ビューワ200がページ情報解析部10を備えていれば、このページ情報解析部10でページ情報を取得してもよい。
【0090】
S103では、人気コマ判断部30は、ページテーブル22に格納された各コンテンツの要素の人気度を、閲覧履歴に基づいて算出し、当該人気度に基づいて、所定の個数の人気コンテンツ要素を抽出する。一例として、人気コンテンツ要素の抽出は、次のように行う。
【0091】
まず、人気コマ判断部30は、ページ情報解析部10の解析したコンテンツの要素の閲覧レシオ(コンテンツの要素の閲覧に当てた時間の推定割合)を算出する。特定のコマの閲覧レシオは、あるユーザ(単数または複数)による、当該特定のコマを含むページの総閲覧時間(ユーザが複数の場合は平均閲覧時間)、当該特定のコマ内の総セリフ数、当該ページの総セリフ数から算出される値である。コマ数、セリフ数は、取得されたページ情報に基づく。
【0092】
例えば、あるページのあるコマの閲覧レシオvは
v=f(x、y、z)
ここでx:当該ページの総閲覧時間、y:当該コマ内のセリフ数、z:当該ページ内の総セリフ数である。fは、当該ページの総閲覧時間および当該コマ内のセリフ数の2つのパラメータに関して単調増加関数であり当該、ページ内の総セリフ数に関して単調減少関数である。すなわち、当該コマ内のセリフ数が大ければ、コマの閲覧レシオは大きくなる(ページ全体の閲覧時間の中で、そのコマのセリフ閲覧に費やす時間が相対的に長くなる)。また、ページ内の総セリフ数が多ければ、コマの閲覧レシオは小さくなる(そのコマの閲覧に費やす時間が相対的に短くなる)。例えばf=x×y/zである。なお、平均閲覧時間は単一のユーザの閲覧時間であってもよい。
【0093】
次に、人気コマ判断部30は、各コマの閲覧レシオに基づいて、各コマの人気度を算出する。例えば、コマの要素の人気度は、次の式で算出される。
【0094】
人気度v=g(u、v、w)
ここで、u:コマのサイズ、v:コマの閲覧レシオ、w:コマの各セリフ領域の合計サイズ
例えば、g=u×y×wである。すなわち、コマのサイズが大きい、コマの相対的閲覧時間が長い、あるいはセリフ領域の総サイズが大きいほど人気度が高くなる。
【0095】
そして、人気コマ判断部30は、マンガレイアウト情報テーブル32のうち、操作部16から任意に指定されたレイアウト番号に対応するセリフ領域の位置情報に合致するレイアウトを有するセリフ領域を、人気度の高いコマから優先的に所定の個数だけ(例えば上位4つ)抽出し、これを人気コマと判断する。なお、第1実施形態と同様、この位置情報同士のマッチングは、広告配置決定部15により行われてもよい。
【0096】
S103では、人気コママンガ作成部31は、人気コマ判断部30の判断した各人気コマのセリフ領域に広告を配置することで、人気コママンガ広告を作成する。広告タイミング判断部26は、作成された人気コママンガ広告をページ表示部35に表示する。広告の表示のタイミングは第1実施形態と同様と行うことができる。すなわち、人気コマ内のオリジナルのセリフの閲覧開始前か、閲覧終了後に広告を配置する。オリジナルのセリフを全く表示せず、最初から広告だけを表示するようにしてもよい。図12は人気コママンガ広告の表示例である。
【0097】
このように、広告主などが、操作部16から所望のレイアウト番号を指定すると、その指定されたレイアウト番号に対応するセリフ配置領域を確保できるマンガの人気コマを抽出する。そして、抽出された人気コマを用いたマンガを創作し、このマンガに指定された広告を配置することで、コンテンツ視聴者に対して広告を効果的に伝えることができる。
【0098】
なお、第1および第2実施形態において、図7、8、11の処理に関係するブロックの全部または一部は、サーバ1に備えられていてもよいし、電子書籍ビューワ2に備えられてもよい。例えば、人気コマ判断部30、人気コママンガ作成部31は、サーバ1に備えられていてもよい。あるいは、図13のように、電子書籍ビューワ2は、ページ情報解析部10や閲覧履歴取得部19を備えてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1:サーバ、2:電子書籍ビューワ
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンガ、新聞、雑誌、書類、教科書、参考書などの紙ベースのコンテンツを電子化した各種のコンテンツを表示する電子書籍表示装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報技術革新に伴い、雑誌やコミックなどの紙にプリントされることを前提とした書籍をデジタル化し、iPadやKindleなどの専用の電子書籍ビューアで視聴するという情報配信形態が確立されてきた。従来の書籍の収益モデルは、書籍コンテンツ自体を商品とする方法と、書籍内の広告を挿入し広告料を得る方法の2つに大別される。電子書籍の場合、デジタルコンテンツの編集・加工が容易であり、様々な方法で電子書籍に広告を挿入する方法が提案されている。
【0003】
特許文献1によると、ブログサイト上で、マンガの人気キャラクタのセリフを広告に書き換える。また、アニメやドラマの1シーンを有効利用して、ブログ記事等を作成する。
【0004】
特許文献2によると、電子書籍の漫画のコマの空き領域に広告表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-158602号公報
【特許文献2】特開2002-109359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子書籍に広告を挿入する場合、問題となるのは挿入位置とタイミングである。特許文献1のように予めコンテンツのせりふ内に広告を挿入すると、元のコミック内のせりふを理解できなくなってしまう。
【0007】
また、特許文献2のように、空白領域に広告を挿入するという手法でも、コマ割りというコミックの芸術表現を損なってしまう。
【0008】
本発明は、電子書籍における広告挿入方法において、訴求力の高い広告を、コンテンツの理解を損なうことなく、適切なタイミングでユーザに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するコンテンツ解析部と、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶する広告情報記憶部と、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する広告レイアウト決定部と、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示する表示制御部と、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得する閲覧履歴取得部と、閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、表示制御部が所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定する表示タイミング決定部と、を備え、表示制御部は、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示する電子書籍表示装置を提供する。
【0010】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部は、ユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間を取得し、閲覧履歴取得部の取得したユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間から、各コンテンツの要素の平均閲覧時間を算出する平均閲覧時間算出部を備える。
【0011】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、表示タイミング決定部は、読み順とコンテンツの要素の表示開始から経過した時間と平均閲覧時間算出部の算出した各コンテンツの要素の平均閲覧時間から、閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素を推測し、表示制御部は、表示タイミング決定部が推測した閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素のレイアウトに適合する広告を表示する。
【0012】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴から、各コンテンツの要素の人気度を算出する人気度算出部と、所望の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素のうち、人気度算出部が算出した人気度の高いコンテンツの要素を優先的に抽出する人気コンテンツ要素抽出部と、を備え、表示制御部は、人気コンテンツ抽出部の抽出したコンテンツの要素のレイアウトに従い、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで広告を表示する。
【0013】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、閲覧履歴取得部は、ページの閲覧時間を取得し、人気度算出部は、ページにおける特定のコマの相対的な閲覧時間を算出することで、特定のコマの人気度を算出する。
【0014】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、ページの閲覧時間をページ内の総セリフ数で除算しかつページの特定のコマのセリフ数を乗算して特定のコマの推定閲覧時間を算出することで、特定のコマの人気度を算出する。
【0015】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、特定のコマの相対的な閲覧時間と特定のコマのサイズと特定のコマ内のセリフのサイズとから特定のコマの人気度を算出する。
【0016】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、人気度算出部は、特定のコマの相対的な閲覧時間と特定のコマのサイズと特定のコマ内のセリフのサイズとを乗算することで特定のコマの人気度を算出する。
【0017】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツ解析部は、読み順が連続する一連のコンテンツの要素と読み順が連続するコンテンツの要素のレイアウトを解析し、広告情報記憶部は、読み順が連続する一連の広告群と一連の広告を構成する複数の広告の各々に対応するレイアウトを記憶し、広告レイアウト決定部は、コンテンツ解析情報に含まれる複数のコンテンツの要素の各々のレイアウトと広告情報に含まれる一連の広告を構成する複数の広告の各々のレイアウトとを照合することで、一連の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有する一連のコンテンツの要素である一連の広告配置要素を決定し、表示制御部は、一連の広告配置要素のレイアウトに適合する一連の広告を構成する各々の広告を、広告群の読み順に従い、一連の広告配置要素の個々の要素の表示に合わせて順次表示する。
【0018】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツの要素のレイアウトは、コンテンツの要素のサイズを含み、広告のレイアウトは、広告のサイズを含み、広告レイアウト決定部は、コンテンツの要素のサイズと広告のサイズを照合し、広告のサイズ以上のサイズを有するコンテンツの要素を決定することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する。
【0019】
好ましくは、上記電子書籍表示装置において、コンテンツの要素はマンガのセリフを含み、表示制御部は、広告のレイアウトに適合するマンガのセリフのレイアウトに従い、広告をセリフの代わりに表示する。
【0020】
本発明は、電子書籍表示装置が、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示するステップと、を実行する電子書籍表示方法を提供する。
【0021】
本発明は、電子書籍表示装置が、電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、広告と広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、広告配置要素を含むコンテンツの要素を、読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、広告を所定の表示装置に表示するステップと、を実行するための電子書籍表示プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のコンテンツの要素に適合するレイアウトの広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を効果的に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図
【図2】データベースに格納される情報の一例を示す図
【図3】ページ情報テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図4】各広告を配置するセリフ領域の一例を示す図
【図5】広告テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図6】セリフ番号ごとの広告の配置の一例を示す図
【図7】配信処理のフローチャート
【図8】表示処理のフローチャート
【図9】第2実施形態に係る電子書籍ビューワの概略構成図
【図10】マンガレイアウト情報テーブルに格納される情報の一例を示す図
【図11】第2実施形態の広告表示処理のフローチャート
【図12】人気コママンガ広告の表示例を示す図
【図13】電子書籍ビューワの他の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1実施形態>
図1は本発明の好ましい実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成を示す。このシステムは、サーバ1と電子書籍ビューワ2とを含む。サーバ1は、演算装置(CPU)、記憶装置、入出力回路などを備えたコンピュータ(情報処理装置)で構成される。電子書籍ビューワ2は、画像を再生可能な表示手段、通信手段、演算装置(CPU)、記憶装置、入出力回路、操作手段などを備えた情報端末であり、例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータで構成される。なお、サーバ1にアクセスする電子書籍ビューワ2は不特定多数であってもよいものとする。
【0025】
具体的には、サーバ1は、ページ情報解析部10、データベース(DB)11、操作部16、通信部17、閲覧履歴取得部19を備える。
【0026】
DB11は、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を有する。
【0027】
ページ情報解析部10、閲覧履歴取得部19は、CPUなどの情報処理装置で構成される。DB11は、ハードディスクやメモリなどの記憶媒体で構成される。操作部16は、キーボード、マウス、タッチパッドなどの操作手段である。
【0028】
ページテーブル12は、ページ番号に対応づけられたコンテンツ画像を格納する。コンテンツ画像は、スキャナーなどでオリジナルコンテンツを電子データ化したものである。オリジナルコンテンツは、マンガ、新聞、週刊誌の記事、オフィス文書(プレゼンテーション文書など)、教科書、参考書など、ページ単位で組まれている。また、オリジナルコンテンツ画像はページ番号と対応づけられている。オリジナルコンテンツ画像の保存形式は任意であり、PDFファイルやJPEG画像ファイルなどの形式で保存される。オリジナルコンテンツ画像には付帯情報が記録されていてもよい。この付帯情報は、コンテンツの作者、タイトル、総ページ数、巻の番号、エピソードの番号などが含まれうる。
【0029】
ページ情報テーブル13はページ情報を格納する。ページ情報は、ページ情報解析部10から出力されたコンテンツ画像の解析結果である。
【0030】
ページ情報解析部10は、DB11に蓄積されたコンテンツ画像およびその付帯情報を解析し、コンテンツ解析情報を出力する。コンテンツ解析情報は、コンテンツの種類(マンガ、新聞、週刊誌の記事、オフィス文書、教科書、参考書など)、コンテンツの作者、コンテンツのタイトル、コンテンツが複数の巻やエピソードからなるシリーズものであればそのエピソード番号、コンテンツのページ数、各ページのページ番号、ページごとのコンテンツの要素(コマ、描画、描画内の登場キャラクタの種類、吹き出し、セリフ、テキスト、表、図など)のレイアウト、コンテンツの要素の読み順、キャラクタの特徴(キャラクタ名、キャラクタの視線方向、キャラクタのサイズ、位置など)、セリフなどのテキストの内容、位置、量(文字数)、ページ/セクション/章などの区切りを含む。コンテンツの要素の位置、サイズ、種類は顔その他の物体の特徴量に基づき自動検出されてもよい。コンテンツの要素の自動検出はマシンラーニングに基づいて行われてもよい。例えば、学習用のサンプルマンガに基づき、コマや吹き出しの外縁の検出確度、矩形以外の領域のコマや吹き出しとしての妥当性の判断閾値などを経験的に設定する。
【0031】
あるいは、OCRにより、吹き出し内部のテキスト文章(セリフ)を認識し、それを囲む領域をセリフ領域と認識してもよい。読み出されたセリフの各文字は、文字の向きに応じてソートされる。例えば、セリフが縦書きなら列の先頭から最後尾にかけてソートされ、かつ右の列から左の列にかけてソートされる。
【0032】
コマ番号またはセリフ番号は、所定のルールに従って決定される。例えば、コンテンツの種類がマンガの場合、コンテンツ解析情報に含まれるコマまたは吹き出しの位置が最も右上のものから最も左下のものにかけて各コマまたは吹き出しの代表点(コマまたは吹き出しの中心や重心など)を順次水平方向に走査することでページ番号またはセリフ番号が決定される。
【0033】
あるいは、図示は省略するが、コンテンツの作者に応じたルールに従ってページ番号またはセリフ番号が決定されることもできる。
【0034】
あるいは、コンテンツ解析ルールは、コンテンツの作者や種類に応じた規定のルールだけでなく、人工知能により学習されたコンテンツの作者や種類に応じたルールでもよい。
【0035】
ルール学習は、例えば次のように行う。まず、複数の基本パターンについてそれぞれ正解ルールを予め用意しておく。ページ情報解析部10は、複数の基本パターンについてそれぞれ特徴量(コマ境界線の太さや長さなど)を抽出する。そしてページ情報解析部10は、抽出された特徴量から、コンテンツ作成者の想定しているコマの読み進み順を推定する。ページ情報解析部10は、基本パターンごとに推定した読み進み順と正解ルールとを比較して、コマの読み進み順を推定するパラメータを最適化する。ページ情報解析部10は、この最適化されたパラメータに従ってマンガのコマの読み順を推定する。
【0036】
説明の簡略のため、オリジナルコンテンツはマンガであり、オリジナルコンテンツ画像は、マンガの各ページに対応する画像であるとする。マンガとは、絵(実写、描画を問わない)とセリフの双方からなるコンテンツである。
【0037】
この場合、ページ情報解析部10によって解析された、ページ番号、コマ番号、セリフ番号(同一コマ内での各吹き出しの読み順)、セリフ位置(吹き出しの位置)、セリフサイズ(吹き出しの幅、高さ)は、ページ情報テーブル13に記憶される。以下、セリフ番号、セリフ位置およびセリフサイズをまとめて、セリフ情報と呼ぶこともある。
【0038】
閲覧履歴取得部19は、電子書籍ビューワ2によるコンテンツの各要素(解析済みのページ、コマ、セリフ)の閲覧履歴を取得し、閲覧履歴テーブル18に格納する。閲覧履歴テーブル18のページ、コマ、セリフは、ページ情報テーブル13のページ、コマ、セリフと対応している。すなわち、閲覧履歴取得部19は、ページ情報解析部10が解析できたページ、コマ、セリフに対応する各ユーザの閲覧時間を格納している。閲覧時間は、推測によるものも含まれる。閲覧履歴は、特定のセットのコンテンツ画像(例えばマンガ1巻分のコンテンツ画像)ごとに分類されている。
【0039】
各ユーザのページなどの閲覧時間は、閲覧履歴取得部により取得され、ユーザIDなどの一意的な識別情報と対応づけられて閲覧履歴テーブル28に格納される。あるいは、ユーザごとの閲覧時間を格納するのでなく、各ユーザによる各コンテンツ(ページ、コマ、セリフなど)の平均閲覧時間を格納してもよい。さらに、平均閲覧時間は単一のユーザの閲覧時間であってもよい。
【0040】
一例として、閲覧履歴取得部19は、現在表示されているページ(カレントページ)の表示開始指示が入力された時点から次のページの表示開始指示が入力された時点までの時間を、カレントページの閲覧時間とみなして取得し、閲覧履歴テーブル18に格納する。ページの表示開始指示は、操作部27へのシングルタップ、ダブルタップなどで電子書籍ビューワ2に入力される。サーバ1は、この表示開始指示を通信部17経由でリアルタイムで検知し、カレントページの閲覧時間を取得する。無論、電子書籍ビューワ2にて閲覧時間が取得されてもよい。このカレントページの閲覧時間の取得を、コンテンツの全てのページについて、かつ、全てのユーザについて行うことで、各ユーザの各ページの閲覧時間が取得できる。
【0041】
図2はDB11に格納される情報の構造を示す。また、図3は、ページ情報テーブル13に格納される情報の一例を示す。また、図4は、閲覧履歴テーブル18に格納される情報の一例を示す。
【0042】
再び図1を参照すると、電子書籍ビューワ2はスマートフォン、タブレットコンピュータなどの携帯型情報端末で構成され、画像を再生可能な表示手段、通信手段、操作検知手段、情報処理装置などを備えている。
【0043】
具体的には、電子書籍ビューワ2は、広告配置決定部15、データベース(DB)21、ページ表示部35、コンテンツ表示制御部25、広告タイミング判断部26、操作部27、通信部29を備える。
【0044】
ページ表示部35は、LCDなどの表示装置で構成される表示手段である。操作部27は、タッチパネルなどで構成される操作検知手段である。好ましくは、操作部27は、ページ表示部35に積層されており、ページ表示部35に対するシングルタップ、ダブルタップ、スワイプ、長押しなどの各種操作を検知できる。
【0045】
通信部29は、サーバ1の通信部17と接続して情報を送受信する通信手段である。
【0046】
DB21は、ページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28を有し、それぞれ、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18と同等の情報を格納する。すなわち、電子書籍ビューワ2が、サーバ1に電子書籍の送信を要求すると、サーバ1は、通信部29を介してDB11の各情報をDB21にエクスポートし、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18の情報が、ページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28の情報としてDB21に格納される。ただし、DB11の情報とDB21の情報は完全に同じである必要はない。DB11は、様々なユーザからの要求にこたえるため、様々な種類のコンテンツ画像、例えば、異なる作者のマンガの各巻のコンテンツ画像を格納するライブラリである。DB21には、電子書籍ビューワ2のユーザが閲覧したいコンテンツに関係する各テーブルの情報のみが格納されていれば足りる。
【0047】
コンテンツ表示制御部25は、ページ表示部35に対するコンテンツの表示制御と、広告の表示制御を行う。
【0048】
広告配置決定部15は、ページ情報テーブル23に格納されたセリフ情報(セリフの位置とサイズ)に基づき、コンテンツ画像上における広告の配置位置を決定する。この配置位置は再び広告情報テーブル24に記憶される。
【0049】
例えば、広告配置決定部15は、以下のようにして広告の配置位置を決定する。
【0050】
まず、広告配置決定部15は、ページテーブル12に格納された広告の最小サイズ(広告の表示に最低限必要な領域のサイズ)から、広告の表示に必要なセリフ領域の面積Aを算出する。1つの広告に対し、複数のセリフが存在する場合は、その全てのセリフについて必要な面積を算出する。
【0051】
次に、広告配置決定部15は、ページ情報テーブル13のセリフサイズから、広告を表示可能なセリフ領域の面積Bを算出する。1ページに複数のセリフが存在する場合は、その全てのセリフについて当該面積を算出する。
【0052】
次に、広告配置決定部15は、面積Aと面積Bをマッチングすることで、各広告を配置することができるセリフ領域、すなわち、面積B≧面積Aとなるセリフ領域を決定する。セリフが複数の場合、同一ページ内のセリフをコマ番号・セリフ番号の順で並べ、複数の広告の各々が、連続するコマ番号・セリフ番号のセリフ領域にそれぞれ順次全て収まるセリフの並びを判断する。
【0053】
例えば、図5のようなページ情報テーブル23・広告情報テーブル24がDB11に格納されているとする。この場合、広告配置決定部15は、広告番号1・セリフ番号1、広告番号1・セリフ番号2、広告番号1・セリフ番号3の広告に対応する広告の配置位置は、それぞれコマ番号1・セリフ番号3、コマ番号2・セリフ番号1、コマ番号2・セリフ番号2と決定する。この結果、図6のようなセリフ番号ごとの広告の配置位置の決定(広告とセリフ位置の対応づけが)行われる。
【0054】
なお、複数の広告を連続するセリフ番号のセリフ領域に配置できない場合は、不連続なセリフ番号のセリフ領域に広告を配置する。ただしこの場合も、配置される広告の広告番号・セリフ番号の並びは、コンテンツの要素の読み順に従う。決定された広告の配置位置は、広告情報テーブル24に格納されてもよい。
【0055】
広告タイミング判断部26は、閲覧中の各コンテンツの要素に対応する広告の配置タイミングの到来を判断する。コンテンツ表示制御部25は、広告タイミング判断部26が広告の配置タイミングが到来したと判断したことに応じて、対応する配置位置に当該広告を配置し表示する。上述の通り、広告の配置位置は、広告配置決定部15の決定したもので、広告情報テーブル24に格納されている。
【0056】
一例として、広告タイミング判断部26による広告配置タイミング到来の判断は、次のように行われる。
【0057】
1.広告タイミング判断部26は、閲覧履歴テーブル28から、コンテンツの各要素の閲覧履歴を取得する。閲覧履歴テーブル18(図4参照)と同様、この閲覧履歴には、ユーザの各ページ、各コマ、あるいは各セリフの閲覧時間が含まれている。広告タイミング判断部26は、コンテンツの要素(ページ、コマ、あるいはセリフ)の平均閲覧時間を算出する。
【0058】
広告タイミング判断部26は、あるコンテンツの要素の表示開始から当該コンテンツの要素に対応する平均閲覧時間が経過した場合、そのコンテンツの要素、あるいはそのコンテンツの要素の前後の読み順のコンテンツの要素に関する広告配置タイミングが到来したと判断する。
【0059】
例えば、広告タイミング判断部26は、あるページ、コマ、あるいはセリフの表示開始から、ページ、コマ、あるいはセリフに対応する平均閲覧時間が経過した場合、そのページ、コマ、あるいはセリフに関する広告配置タイミング到来と判断する。
【0060】
この判断が各コンテンツの要素の表示ごとに繰り返されることにより、コンテンツの要素のレイアウトに適合する広告が、コンテンツの要素の表示に従って表示される。より好適には、セリフの閲覧の開始前に広告を配置するパターン、セリフの閲覧の終了後に広告を配置するパターンの双方を用意し、いずれか適当な方を実施する。
【0061】
セリフの閲覧の開始前に広告を配置するパターンは以下の通りである。すなわち、広告タイミング判断部26は、ページ内のセリフ数と各ユーザの平均ページ閲覧時間から、平均セリフ閲覧時間を算出する。広告タイミング判断部26は、ページ表示開始時からの経過時間を測定し、その経過時間が平均セリフ閲覧時間に達したとき、次のセリフの閲覧が開始すると推測し、次のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。以後同様、n番目のセリフの表示開始から平均セリフ閲覧時間が経過するごとに、n+1番目のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。
【0062】
セリフの閲覧の終了後に広告を配置するパターンは以下の通りである。すなわち、広告タイミング判断部26は、ページ内のセリフ数と各ユーザの平均ページ閲覧時間から、平均セリフ閲覧時間を算出する。広告タイミング判断部26は、ページ表示開始時からの経過時間を測定し、その経過時間が平均セリフ閲覧時間に達したとき、最初のセリフの閲覧が終了したと推測し、最初のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。以後同様、n番目のセリフの表示開始から平均セリフ閲覧時間が経過するごとに、n番目のセリフに対応する広告配置タイミングが到来したと判断する。いずれのパターンも、ユーザのセリフの閲覧を妨げないように広告の配置タイミングを配慮しており、この点が従来技術と相違する。広告は、表示開始から所定時間経過後(例えば5秒後)に消去され、同時にオリジナルのセリフの表示が復帰する。これによりオリジナルのセリフの閲覧に大きな支障が生じることがない。
【0063】
ページ、コマ、あるいはセリフに対応する平均閲覧時間は、次の式で算出される。
【0064】
ページの平均閲覧時間=コンテンツの総閲覧時間/コンテンツのページ総数
コマの平均閲覧時間=コンテンツの総閲覧時間/コンテンツのコマ総数
セリフの平均閲覧時間=セリフの存在するコマの総数×コマの平均閲覧時間/コンテンツのセリフ総数
ここで、ページ総数、コマ総数、セリフ総数は、ページ情報テーブル13(図3参照)に格納された値である。コンテンツの総閲覧時間は、閲覧履歴取得部19により取得される。ページ、コマ、セリフの各閲覧時間が取得可能であれば、それらの各閲覧時間から対応する平均閲覧時間を求めることができる。よって、上記の式は平均閲覧時間算出の一例にすぎない。また、これらの平均閲覧時間は、サーバ1により算出され、閲覧履歴テーブル18に保存されてもよいし、電子書籍ビューワ2により算出され、閲覧履歴テーブル28に保存されてもよい。
【0065】
あるいは、より簡易な広告配置タイミング到来の判断は、以下のように行うこともできる。
【0066】
2.ページを開いた後(ページの閲覧開始)から所定の時間(固定値)が経過した場合、そのページに関する広告配置タイミング到来と判断される。
【0067】
3.ページを開いた場合、そのページに関する広告配置タイミング到来と判断される。
【0068】
4.ページ表示部35に表示されたセリフ領域に対する所定のユーザ操作、例えば、シングルタップ、ダブルタップ、長押しが検知された場合、そのセリフ領域に対応する広告配置タイミング到来と判断される。
【0069】
5.コンテンツ表示開始後のランダムなタイミングで広告配置タイミング到来と判断される。
【0070】
広告の表示態様は任意である。広告の文字を太字体にしたり色を変えるなどして強調してもよい。また、広告の表示の妨げにならないよう、セリフ文字は消去する。複数の広告を1つのセリフ領域に表示する場合は、一度に表示するか、それぞれ順番に表示する。
【0071】
図7はサーバ1と電子書籍ビューワ2との間で実行される配信処理のフローチャートを示す。S1・S5は電子書籍ビューワ2が実行し、S2〜S4はサーバ1が実行する。この処理をサーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ実行させるプログラムは、サーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ備えられたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(RAM、ROM、CDROMなど)に記憶されている。
【0072】
S1では、電子書籍ビューワ2は、通信部29を介して、コンテンツ要求をサーバ1に送信する。
【0073】
S2では、サーバ1は、コンテンツ要求を待機しており、通信部17を介して電子書籍ビューワ2からコンテンツ要求を受信すると、S3に進む。
【0074】
S3では、サーバ1のページ情報解析部10は、要求のあったコンテンツを解析し、その結果をページ情報テーブル13に格納する。
【0075】
S4では、サーバ1のページ情報解析部10は、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を、通信部17を介して電子書籍ビューワ2に送信する。なお、電子書籍ビューワ2が閲覧履歴取得部19を有している場合、サーバ1から閲覧履歴テーブル18を送信する必要はない。
【0076】
S5では、電子書籍ビューワ2は、通信部29を介して、ページテーブル12、ページ情報テーブル13、広告情報テーブル14、閲覧履歴テーブル18を受信し、これらをページテーブル22、ページ情報テーブル23、広告情報テーブル24、閲覧履歴テーブル28としてDB21に格納する。そして、後述の表示処理に進む。なお、ページテーブル12内のコンテンツ画像の送信は、ページ単位あるいはコマ単位で行われてもよく、他のテーブルの情報も、送信されたコンテンツ画像の単位に対応する情報のみを送信してもよい。
【0077】
図8は電子書籍ビューワ2の実行する表示処理のフローチャートを示す。
【0078】
S10では、コンテンツ表示制御部25は、DB21のページテーブル22とページ情報テーブル23に基づき、コンテンツ画像の表示を開始する。コンテンツ画像は、操作部27に入力されるコンテンツ画像送り指示に従って切り替わる。コンテンツ画像がマンガを含む場合、切り替わる単位は、ページ(あるいはコマ)となる。また、切り替わる順序は、ページ番号(あるいはコマ番号)に従う。ただし、ユーザがページの読みとばしなどの不規則な閲覧を希望する場合もあるため、この順序を無視したコンテンツ画像の切り替わり操作が許容されてもよい。
【0079】
S11では、広告配置決定部15は、ページ情報テーブル23に格納されたセリフ情報(セリフの位置とサイズ)に基づき、コンテンツ画像のセリフ上における広告の配置位置を決定する。
【0080】
S12では、コンテンツ表示制御部25は、表示中のコマのセリフ領域が、S11で決定された広告の配置領域を有しているか否かを判断する。Yesの場合はS13に進み、Noの場合はS10に戻り、ユーザ操作に基づいたコンテンツ画像の表示を継続する。
【0081】
S13では、広告タイミング判断部26は、表示中のコマについて、広告表示を開始する条件が満たされたか否かを判断する。Yesの場合はS14に進み、Noの場合はS10に戻る。
【0082】
S14では、広告タイミング判断部26は、表示中のコマの広告の配置領域に対応する広告を表示する。これにより、セリフが広告に置き換わって表示される(図6参照)。広告は所定時間経過後に消去され、セリフが再び表示されてもよい。そして、操作部27にコンテンツ画像の送り指示が入力されたことに応じ、S10に戻り、指示されたコンテンツ画像の表示と、表示されたコンテンツ画像やセリフ領域に対応する広告の表示が繰り返される。
【0083】
このように、コンテンツ画像の表示に同期した適切なタイミングで広告が表示され、ユーザに広告を効果的に伝えることができる。特に、閲覧終了後、あるいは閲覧開始前のセリフに広告を配置することで、ユーザによるコンテンツ閲覧を妨げることなく広告を伝えることができる。
【0084】
<第2実施形態>
図9は第2実施形態の電子書籍ビューワ200の構成を示す。第2実施形態と同一機能のブロックには同一の符号が付されており、説明は省略する。また、電子書籍ビューワ200は、通信部29を介して、サーバ1と接続し、各種のデータを送受信することができる。
【0085】
電子書籍ビューワ200は、人気コマ判断部30、人気コママンガ作成部31を備える。また、DB21には、マンガレイアウト情報テーブル32が記憶されている。
【0086】
図10はマンガレイアウト情報テーブル32に格納される情報の一例を示す。マンガレイアウト情報テーブル32では、レイアウト番号、コマ数、コマ数分のセリフ領域の位置情報、各セリフ領域に対応する広告が組になっている。レイアウト番号はレイアウトの識別番号である。コマ数は、広告の配置に必要なコマの数を示し、セリフ配置領域の座標はそれらの広告の配置に対応するセリフ領域の位置情報(ここではxy座標で表される)を示す。
【0087】
図11は第2実施形態の広告表示処理のフローチャートを示す。この処理を電子書籍ビューワ2にそれぞれ実行させるプログラムは、サーバ1および電子書籍ビューワ2にそれぞれ備えられたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(RAM、ROM、CDROMなど)に記憶されている。
【0088】
S101では、電子書籍ビューワ200は、閲覧履歴テーブル28の閲覧履歴を取得する。あるいは、電子書籍ビューワ200が閲覧履歴取得部19を備えていれば、この閲覧履歴取得部19から閲覧履歴を取得してもよい。
【0089】
S102では、電子書籍ビューワ200は、ページ情報テーブル23のページ情報を取得する。あるいは、電子書籍ビューワ200がページ情報解析部10を備えていれば、このページ情報解析部10でページ情報を取得してもよい。
【0090】
S103では、人気コマ判断部30は、ページテーブル22に格納された各コンテンツの要素の人気度を、閲覧履歴に基づいて算出し、当該人気度に基づいて、所定の個数の人気コンテンツ要素を抽出する。一例として、人気コンテンツ要素の抽出は、次のように行う。
【0091】
まず、人気コマ判断部30は、ページ情報解析部10の解析したコンテンツの要素の閲覧レシオ(コンテンツの要素の閲覧に当てた時間の推定割合)を算出する。特定のコマの閲覧レシオは、あるユーザ(単数または複数)による、当該特定のコマを含むページの総閲覧時間(ユーザが複数の場合は平均閲覧時間)、当該特定のコマ内の総セリフ数、当該ページの総セリフ数から算出される値である。コマ数、セリフ数は、取得されたページ情報に基づく。
【0092】
例えば、あるページのあるコマの閲覧レシオvは
v=f(x、y、z)
ここでx:当該ページの総閲覧時間、y:当該コマ内のセリフ数、z:当該ページ内の総セリフ数である。fは、当該ページの総閲覧時間および当該コマ内のセリフ数の2つのパラメータに関して単調増加関数であり当該、ページ内の総セリフ数に関して単調減少関数である。すなわち、当該コマ内のセリフ数が大ければ、コマの閲覧レシオは大きくなる(ページ全体の閲覧時間の中で、そのコマのセリフ閲覧に費やす時間が相対的に長くなる)。また、ページ内の総セリフ数が多ければ、コマの閲覧レシオは小さくなる(そのコマの閲覧に費やす時間が相対的に短くなる)。例えばf=x×y/zである。なお、平均閲覧時間は単一のユーザの閲覧時間であってもよい。
【0093】
次に、人気コマ判断部30は、各コマの閲覧レシオに基づいて、各コマの人気度を算出する。例えば、コマの要素の人気度は、次の式で算出される。
【0094】
人気度v=g(u、v、w)
ここで、u:コマのサイズ、v:コマの閲覧レシオ、w:コマの各セリフ領域の合計サイズ
例えば、g=u×y×wである。すなわち、コマのサイズが大きい、コマの相対的閲覧時間が長い、あるいはセリフ領域の総サイズが大きいほど人気度が高くなる。
【0095】
そして、人気コマ判断部30は、マンガレイアウト情報テーブル32のうち、操作部16から任意に指定されたレイアウト番号に対応するセリフ領域の位置情報に合致するレイアウトを有するセリフ領域を、人気度の高いコマから優先的に所定の個数だけ(例えば上位4つ)抽出し、これを人気コマと判断する。なお、第1実施形態と同様、この位置情報同士のマッチングは、広告配置決定部15により行われてもよい。
【0096】
S103では、人気コママンガ作成部31は、人気コマ判断部30の判断した各人気コマのセリフ領域に広告を配置することで、人気コママンガ広告を作成する。広告タイミング判断部26は、作成された人気コママンガ広告をページ表示部35に表示する。広告の表示のタイミングは第1実施形態と同様と行うことができる。すなわち、人気コマ内のオリジナルのセリフの閲覧開始前か、閲覧終了後に広告を配置する。オリジナルのセリフを全く表示せず、最初から広告だけを表示するようにしてもよい。図12は人気コママンガ広告の表示例である。
【0097】
このように、広告主などが、操作部16から所望のレイアウト番号を指定すると、その指定されたレイアウト番号に対応するセリフ配置領域を確保できるマンガの人気コマを抽出する。そして、抽出された人気コマを用いたマンガを創作し、このマンガに指定された広告を配置することで、コンテンツ視聴者に対して広告を効果的に伝えることができる。
【0098】
なお、第1および第2実施形態において、図7、8、11の処理に関係するブロックの全部または一部は、サーバ1に備えられていてもよいし、電子書籍ビューワ2に備えられてもよい。例えば、人気コマ判断部30、人気コママンガ作成部31は、サーバ1に備えられていてもよい。あるいは、図13のように、電子書籍ビューワ2は、ページ情報解析部10や閲覧履歴取得部19を備えてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1:サーバ、2:電子書籍ビューワ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するコンテンツ解析部と、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶する広告情報記憶部と、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する広告レイアウト決定部と、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示する表示制御部と、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得する閲覧履歴取得部と、
前記閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記表示制御部が前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定する表示タイミング決定部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示する電子書籍表示装置。
【請求項2】
前記閲覧履歴取得部は、ユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間を取得し、
前記閲覧履歴取得部の取得したユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間から、各コンテンツの要素の平均閲覧時間を算出する平均閲覧時間算出部を備える請求項1に記載の電子書籍表示装置。
【請求項3】
前記表示タイミング決定部は、前記読み順と前記コンテンツの要素の表示開始から経過した時間と前記平均閲覧時間算出部の算出した各コンテンツの要素の平均閲覧時間から、閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素を推測し、
前記表示制御部は、前記表示タイミング決定部が推測した閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素のレイアウトに適合する広告を表示する請求項2に記載の電子書籍表示装置。
【請求項4】
前記閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴から、各コンテンツの要素の人気度を算出する人気度算出部と、
所望の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素のうち、前記人気度算出部が算出した人気度の高いコンテンツの要素を優先的に抽出する人気コンテンツ要素抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記人気コンテンツ抽出部の抽出したコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで前記広告を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項5】
前記閲覧履歴取得部は、ページの閲覧時間を取得し、
前記人気度算出部は、前記ページにおける特定のコマの相対的な閲覧時間を算出することで、前記特定のコマの人気度を算出する請求項4に記載の電子書籍表示装置。
【請求項6】
前記人気度算出部は、前記ページの閲覧時間を前記ページ内の総セリフ数で除算しかつ前記ページの特定のコマのセリフ数を乗算して前記特定のコマの推定閲覧時間を算出することで、前記特定のコマの人気度を算出する請求項5に記載の電子書籍表示装置。
【請求項7】
前記人気度算出部は、前記特定のコマの相対的な閲覧時間と前記特定のコマのサイズと前記特定のコマ内のセリフのサイズとから前記特定のコマの人気度を算出する請求項5または6に記載の電子書籍表示装置。
【請求項8】
前記人気度算出部は、前記特定のコマの相対的な閲覧時間と前記特定のコマのサイズと前記特定のコマ内のセリフのサイズとを乗算することで前記特定のコマの人気度を算出する請求項7に記載の電子書籍表示装置。
【請求項9】
前記コンテンツ解析部は、読み順が連続する一連のコンテンツの要素と前記読み順が連続するコンテンツの要素のレイアウトを解析し、
前記広告情報記憶部は、読み順が連続する一連の広告群と前記一連の広告を構成する複数の広告の各々に対応するレイアウトを記憶し、
前記広告レイアウト決定部は、前記コンテンツ解析情報に含まれる複数のコンテンツの要素の各々のレイアウトと前記広告情報に含まれる一連の広告を構成する複数の広告の各々のレイアウトとを照合することで、前記一連の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有する一連のコンテンツの要素である一連の広告配置要素を決定し、
前記表示制御部は、前記一連の広告配置要素のレイアウトに適合する一連の広告を構成する各々の広告を、前記広告群の読み順に従い、前記一連の広告配置要素の個々の要素の表示に合わせて順次表示する請求項1に記載の電子書籍表示装置。
【請求項10】
前記コンテンツの要素のレイアウトは、コンテンツの要素のサイズを含み、
前記広告のレイアウトは、広告のサイズを含み、
前記広告レイアウト決定部は、前記コンテンツの要素のサイズと前記広告のサイズを照合し、前記広告のサイズ以上のサイズを有するコンテンツの要素を決定することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項11】
前記コンテンツの要素はマンガのセリフを含み、
前記表示制御部は、前記広告のレイアウトに適合するマンガのセリフのレイアウトに従い、前記広告を前記セリフの代わりに表示する請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項12】
電子書籍表示装置が、
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、
前記取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、
前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示するステップと、
を実行する電子書籍表示方法。
【請求項13】
電子書籍表示装置が、
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、
前記取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、
前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示するステップと、
を実行するための電子書籍表示プログラム。
【請求項1】
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するコンテンツ解析部と、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶する広告情報記憶部と、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する広告レイアウト決定部と、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示する表示制御部と、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得する閲覧履歴取得部と、
前記閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記表示制御部が前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定する表示タイミング決定部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示する電子書籍表示装置。
【請求項2】
前記閲覧履歴取得部は、ユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間を取得し、
前記閲覧履歴取得部の取得したユーザごとの各コンテンツの要素の閲覧時間から、各コンテンツの要素の平均閲覧時間を算出する平均閲覧時間算出部を備える請求項1に記載の電子書籍表示装置。
【請求項3】
前記表示タイミング決定部は、前記読み順と前記コンテンツの要素の表示開始から経過した時間と前記平均閲覧時間算出部の算出した各コンテンツの要素の平均閲覧時間から、閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素を推測し、
前記表示制御部は、前記表示タイミング決定部が推測した閲覧の開始するコンテンツの要素または閲覧の終了したコンテンツの要素のレイアウトに適合する広告を表示する請求項2に記載の電子書籍表示装置。
【請求項4】
前記閲覧履歴取得部の取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴から、各コンテンツの要素の人気度を算出する人気度算出部と、
所望の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素のうち、前記人気度算出部が算出した人気度の高いコンテンツの要素を優先的に抽出する人気コンテンツ要素抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記人気コンテンツ抽出部の抽出したコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで前記広告を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項5】
前記閲覧履歴取得部は、ページの閲覧時間を取得し、
前記人気度算出部は、前記ページにおける特定のコマの相対的な閲覧時間を算出することで、前記特定のコマの人気度を算出する請求項4に記載の電子書籍表示装置。
【請求項6】
前記人気度算出部は、前記ページの閲覧時間を前記ページ内の総セリフ数で除算しかつ前記ページの特定のコマのセリフ数を乗算して前記特定のコマの推定閲覧時間を算出することで、前記特定のコマの人気度を算出する請求項5に記載の電子書籍表示装置。
【請求項7】
前記人気度算出部は、前記特定のコマの相対的な閲覧時間と前記特定のコマのサイズと前記特定のコマ内のセリフのサイズとから前記特定のコマの人気度を算出する請求項5または6に記載の電子書籍表示装置。
【請求項8】
前記人気度算出部は、前記特定のコマの相対的な閲覧時間と前記特定のコマのサイズと前記特定のコマ内のセリフのサイズとを乗算することで前記特定のコマの人気度を算出する請求項7に記載の電子書籍表示装置。
【請求項9】
前記コンテンツ解析部は、読み順が連続する一連のコンテンツの要素と前記読み順が連続するコンテンツの要素のレイアウトを解析し、
前記広告情報記憶部は、読み順が連続する一連の広告群と前記一連の広告を構成する複数の広告の各々に対応するレイアウトを記憶し、
前記広告レイアウト決定部は、前記コンテンツ解析情報に含まれる複数のコンテンツの要素の各々のレイアウトと前記広告情報に含まれる一連の広告を構成する複数の広告の各々のレイアウトとを照合することで、前記一連の広告のレイアウトに適合するレイアウトを有する一連のコンテンツの要素である一連の広告配置要素を決定し、
前記表示制御部は、前記一連の広告配置要素のレイアウトに適合する一連の広告を構成する各々の広告を、前記広告群の読み順に従い、前記一連の広告配置要素の個々の要素の表示に合わせて順次表示する請求項1に記載の電子書籍表示装置。
【請求項10】
前記コンテンツの要素のレイアウトは、コンテンツの要素のサイズを含み、
前記広告のレイアウトは、広告のサイズを含み、
前記広告レイアウト決定部は、前記コンテンツの要素のサイズと前記広告のサイズを照合し、前記広告のサイズ以上のサイズを有するコンテンツの要素を決定することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定する請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項11】
前記コンテンツの要素はマンガのセリフを含み、
前記表示制御部は、前記広告のレイアウトに適合するマンガのセリフのレイアウトに従い、前記広告を前記セリフの代わりに表示する請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子書籍表示装置。
【請求項12】
電子書籍表示装置が、
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、
前記取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、
前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示するステップと、
を実行する電子書籍表示方法。
【請求項13】
電子書籍表示装置が、
電子書籍のコンテンツを解析し、コンテンツの要素の読み順とコンテンツの要素のレイアウトを含むコンテンツ解析情報を取得するステップと、
広告と前記広告のレイアウトとを含む広告情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ解析情報に含まれるコンテンツの要素のレイアウトと前記広告情報に含まれる広告のレイアウトとを照合することで、前記広告のレイアウトに適合するレイアウトを有するコンテンツの要素を決定するステップと、
前記広告配置要素を含むコンテンツの要素を、前記読み順に従って所定の表示装置に表示するステップと、
各コンテンツの要素の閲覧履歴を取得するステップと、
前記取得した各コンテンツの要素の閲覧履歴に従い、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のうち、閲覧が開始するコンテンツの要素または閲覧が終了するコンテンツの要素を推測し、前記推測したコンテンツの要素のレイアウトに適合するレイアウトを有する広告の表示タイミングを決定するステップと、
前記表示タイミング決定部の決定した表示タイミングで、前記所定の表示装置に表示中のコンテンツの要素のレイアウトに従い、前記広告を前記所定の表示装置に表示するステップと、
を実行するための電子書籍表示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−123093(P2012−123093A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272479(P2010−272479)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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