説明

電子機器およびテレビジョン装置

【課題】スタンバイ時の消費電力を小さくすることが可能な電子機器およびテレビジョン装置を提供する。
【解決手段】この液晶テレビジョン装置1(電子機器)は、1次側に配置され、100Vの電圧が供給される1次側電源回路111と、1次側電源回路111から出力される電圧を2次側の電圧に変換する電源トランス13と、2次側に配置され、電源トランス13から出力される2次側の3Vの電圧が入力される2次側電源回路121と、1次側に配置され、リモコン2からの赤外線キャリアを受信する1次側リモコン受光部112と、2次側に配置され、スタンバイ時の制御を行うスタンバイマイコン122とを備え、1次側に配置された1次側リモコン受光部112がスタンバイ時に赤外線キャリアを受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイマイコン122が起動されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器およびテレビジョン装置に関し、特に、リモコン受信部を備える電子機器およびテレビジョン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リモコン受信部を備える電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、リモコンからの赤外線(操作信号)を受光(受信)するリモコン受光部(リモコン受信部)と、スタンバイ時の制御を行うマイコン(スタンバイ用制御部)とを備える電子機器が開示されている。この電子機器では、マイコンは、リモコンからの赤外線の信号を判断するためにスタンバイ時も起動している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−9255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の電子機器では、マイコン(スタンバイ用制御部)をスタンバイ時にも起動させる必要があるので、マイコンの電力消費がスタンバイ時に生じるという不都合がある。このため、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることが困難であるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることが可能な電子機器およびテレビジョン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の第1の局面による電子機器は、1次側に配置され、所定の電圧が供給される1次側電源回路と、1次側電源回路から出力される電圧を2次側の電圧に変換する電源トランスと、2次側に配置され、電源トランスから出力される2次側の電圧が入力される2次側電源回路と、1次側に配置され、リモコンからの操作信号を受信する第1リモコン受信部と、2次側に配置され、スタンバイ時の制御を行うスタンバイ用制御部とを備え、1次側に配置された第1リモコン受信部がスタンバイ時に操作信号を受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイ用制御部が起動されるように構成されている。
【0008】
この第1の局面による電子機器では、1次側に配置された第1リモコン受信部がスタンバイ時に操作信号を受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイ用制御部が起動されるように構成することによって、スタンバイ時にスタンバイ用制御部を起動させていない状態でも第1リモコン受信部により操作信号が受信された場合に自動的にスタンバイ用制御部が起動される。これにより、スタンバイ時にスタンバイ用制御部を起動させておく必要がない分、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。また、スタンバイ時に2次側に配置されたスタンバイ用制御部を停止させておくことができるので、2次側に電力を供給するための2次側電源回路を停止させておくことができる。これにより、スタンバイ時に電源トランスにより電圧を変換する必要がないので、電源トランスを動作させることによる電力消費の発生を抑制することができる。これによっても、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。
【0009】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動されて操作信号が電子機器を起動させるための信号であるか否かを判断するとともに、電子機器を起動させるための信号であると判断した場合にスタンバイ状態から電子機器を起動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、スタンバイ時に第1リモコン受信部が電子機器を起動させるための信号を受信した場合にスタンバイ用制御部により確実に電子機器を起動させることができる。
【0010】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、1次側電源回路は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動され、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて1次側電源回路および電源トランスを介して2次側電源回路から電力が供給されることにより起動されるとともに、操作信号が電子機器を起動させるための信号である場合に2次側電源回路から電力を供給させてスタンバイ状態から電子機器を起動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、スタンバイ時に1次側電源回路を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。また、電子機器を起動させるための信号を受信するまで2次側電源回路から電力を供給しないで電子機器をスタンバイ状態にしておくことができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。
【0011】
この場合、好ましくは、通常動作時の制御を行う通常動作用制御部をさらに備え、2次側電源回路は、第1電源回路と、第2電源回路とを含み、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて第1電源回路から電力が供給されて起動されるとともに、操作信号が電子機器を起動させるための信号である場合に第2電源回路から電力を供給させて通常動作用制御部を起動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、スタンバイ時に通常動作用制御部を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。また、電子機器を起動させるための信号を受信するまで2次側の第2電源回路を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。
【0012】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動されて操作信号が電子機器を起動させるための信号であるか否かを判断するとともに、電子機器を起動させるための信号ではないと判断した場合に1次側電源回路を停止する制御を行うことによって、停止するように構成されている。このように構成すれば、受信した操作信号が電子機器を起動させるための信号ではない場合に1次側電源回路およびスタンバイ用制御部を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力を小さくすることができる。
【0013】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、2次側に配置され、操作信号を受信する第2リモコン受信部をさらに備え、第2リモコン受信部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動され、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動されるとともに、第2リモコン受信部が受信した操作信号が電子機器を起動させるための信号である場合に電子機器を起動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、スタンバイ用制御部および第2リモコン受信部が同じ2次側に配置されるので、スタンバイ用制御部および第2リモコン受信部の間で操作信号を容易に送受信することができる。
【0014】
この第1の局面による電子機器において、好ましくは、スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に第1リモコン受信部が操作信号を受信したことに基づいて起動されるとともに、第1リモコン受信部が受信した操作信号が電子機器を起動させるための信号である場合に電子機器を起動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、スタンバイ用制御部を起動させるための信号を受信する受信部と電子機器を起動させるための信号を受信する受信部とを共通化することができるので、受信部を複数設ける必要がない。
【0015】
この発明の第2の局面によるテレビジョン装置は、テレビジョン放送信号を受信するチューナと、チューナにより受信されたテレビジョン放送を表示する表示部と、1次側に配置され、所定の電圧が供給される1次側電源回路と、1次側電源回路から出力される電圧を2次側の電圧に変換する電源トランスと、2次側に配置され、電源トランスから出力される2次側の電圧が入力される2次側電源回路と、1次側に配置され、リモコンからの操作信号を受信する第1リモコン受信部と、2次側に配置され、スタンバイ時の制御を行うスタンバイ用制御部とを備え、1次側に配置された第1リモコン受信部がスタンバイ時に操作信号を受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイ用制御部が起動されるように構成されている。
【0016】
この第2の局面によるテレビジョン装置では、1次側に配置された第1リモコン受信部がスタンバイ時に操作信号を受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイ用制御部が起動されるように構成することによって、スタンバイ時にスタンバイ用制御部を起動させていない状態でも第1リモコン受信部により操作信号が受信された場合に自動的にスタンバイ用制御部が起動される。これにより、スタンバイ時にスタンバイ用制御部を起動させておく必要がない分、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。また、スタンバイ時に2次側に配置されたスタンバイ用制御部を停止させておくことができるので、2次側に電力を供給するための2次側電源回路を停止させておくことができる。これにより、スタンバイ時に電源トランスにより電圧を変換する必要がないので、電源トランスを動作させることによる電力消費の発生を抑制することができる。これによっても、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。このような効果は、特に、省電力が望まれるテレビジョン装置において有効である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置の概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置の起動動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置のスタンバイマイコンによる電源制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置の概略図である。
【図6】本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置の構成を示したブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置の起動動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置のスタンバイマイコンによる電源制御処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
(第1実施形態)
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置1の構成について説明する。なお、液晶テレビジョン装置1は、本発明の「電子機器」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0020】
本発明の第1実施形態による液晶テレビジョン装置1は、リモコン2(図1参照)により操作可能に構成されている。
【0021】
液晶テレビジョン装置1は、図2に示すように、1次側回路11と、2次側回路12と、電源トランス13と、ホトカプラ14とを備えている。1次側回路11は、1次側電源回路111と、1次側赤外線受光部112とを含んでいる。2次側回路12は、2次側電源回路121と、スタンバイマイコン122と、メインマイコン123と、2次側赤外線受光部124と、チューナ125と、表示部126と、スピーカ127とを含んでいる。なお、1次側赤外線受光部112および2次側赤外線受光部124は、それぞれ、本発明の「第1リモコン受信部」および「第2リモコン受信部」の一例である。また、スタンバイマイコン122およびメインマイコン123は、それぞれ、本発明の「スタンバイ用制御部」および「通常動作用制御部」の一例である。
【0022】
1次側電源回路111は、AC電源3に接続され100Vの電圧を入力可能に構成されている。また、1次側電源回路111は、電源トランス13に100Vの電圧を供給可能に構成されている。また、1次側電源回路111は、1次側赤外線受光部112から送信される後述するキャリア検出信号により起動するように構成されている。また、1次側電源回路111は、ホトカプラ14を介したスタンバイマイコン122から送信される停止信号により停止するように構成されている。
【0023】
1次側赤外線受光部112は、赤外線受光素子112aと、キャリア検出回路112bとを有している。また、1次側赤外線受光部112は、AC電源3から直接電力が供給されて起動している。赤外線受光素子112aは、リモコン2からの赤外線キャリアを受信可能に構成されている。キャリア検出回路112bは、赤外線受光素子112aが受信した赤外線キャリアを検出可能に構成されている。具体的には、キャリア検出回路112bは、38kHzの周波数で変調している赤外線キャリアを検出可能に構成されている。また、キャリア検出回路112bは、赤外線キャリアを検出した場合にキャリア検出信号を1次側電源回路111に送信するように構成されている。なお、赤外線キャリアは、本発明の「操作信号」の一例である。
【0024】
2次側電源回路121は、スタンバイ電源121aと、主電源121bとを有している。また、スタンバイ電源121aは、電源トランス13に接続されて電源トランス13により変圧された3Vの電圧が入力可能に構成されている。また、スタンバイ電源121aは、電源トランス13から3Vの電圧が入力された場合に自動的に起動してスタンバイマイコン122および2次側赤外線受光部124に3Vの電圧を供給するように構成されている。また、スタンバイ電源121aは、電源トランス13からの電圧の供給が停止した場合に停止するように構成されている。主電源121bは、電源トランス13に接続されて電源トランス13により変圧された3Vの電圧が入力可能に構成されている。また、主電源121bは、スタンバイマイコン122から送信される後述する主電源起動信号により起動してメインマイコン123に3Vの電圧を供給するように構成されている。また、主電源121bは、電源トランス13からの電圧の供給が停止した場合に停止するように構成されている。なお、スタンバイ電源121aおよび主電源121bは、それぞれ、本発明の「第1電源回路」および「第2電源回路」の一例である。
【0025】
スタンバイマイコン122は、スタンバイ電源121aから3Vの電圧が供給された場合に起動するように構成されている。また、スタンバイマイコン122は、スタンバイ電源121aからの電圧の供給が停止した場合に停止するように構成されている。また、スタンバイマイコン122は、2次側赤外線受光部124が受信した赤外線キャリアに含まれるリモコンコードを判定可能に構成されている。また、スタンバイマイコン122は、液晶テレビジョン装置1のスタンバイ時の制御を行うように構成されている。具体的には、スタンバイマイコン122は、ホトカプラ14を介して1次側電源回路111を停止させるための停止信号を送信可能に構成されている。また、スタンバイマイコン122は、主電源121bを起動させるための主電源起動信号を送信可能に構成されている。
【0026】
メインマイコン123は、映像処理部123aと、音声処理部123bとを有している。また、メインマイコン123は、主電源121bから3Vの電圧が供給された場合に起動するように構成されている。また、メインマイコン123は、液晶テレビジョン装置1の通常動作時の制御を行うように構成されている。具体的には、映像処理部123aは、チューナ125が受信したテレビジョン放送信号の処理を行い表示部126に映像を表示させるように構成されている。音声処理部123bは、チューナが受信したテレビジョン放送信号の処理を行いスピーカに音声を出力させるように構成されている。
【0027】
2次側赤外線受光部124は、赤外線受光素子124aと、キャリア検出回路124bとを有している。また、2次側赤外線受光部124は、スタンバイ電源121aから3Vの電圧が供給された場合に起動するように構成されている。また、2次側赤外線受光部124は、スタンバイ電源121aからの電圧の供給が停止した場合に停止するように構成されている。赤外線受光素子124aは、リモコン2からの赤外線キャリアを受信可能に構成されている。キャリア検出回路124bは、赤外線受光素子124aが受信した赤外線キャリアを検出可能に構成されている。また、キャリア検出回路124bは、検出した赤外線キャリアに基づく信号をスタンバイマイコン122に送信可能に構成されている。
【0028】
チューナ125は、テレビジョン放送信号を受信可能に構成されている。表示部126は、チューナ125により受信されたテレビジョン放送の映像を表示可能に構成されている。スピーカ127は、チューナ125により受信されたテレビジョン放送の音声を出力可能に構成されている。
【0029】
電源トランス13は、1次側電源回路111から出力される100Vの電圧を2次側電源回路121に入力される3Vの電圧に変換可能に構成されている。
【0030】
ホトカプラ14は、スタンバイマイコン122からの信号を1次側電源回路111に伝達可能に構成されている。具体的には、スタンバイマイコン122から入力された電気信号を光に変換して1次側電源回路111に伝達可能に構成されている。
【0031】
リモコン2は、図1に示すように、赤外線送信部21と、操作ボタン22とを主に備えている。赤外線送信部21は、液晶テレビジョン装置1に赤外線キャリアを送信可能に構成されている。操作部ボタン22は、電源ボタン22aと、選局ボタン22bとを含んでいる。また、リモコン2は、ユーザにより電源ボタン22aが押下された場合に赤外線送信部21から液晶テレビジョン装置1を起動するためのリモコンコードを含む赤外線キャリアを出力するように構成されている。なお、リモコン2は、ユーザにより選局ボタン22bが押下された場合にも赤外線送信部21から液晶テレビジョン装置1を起動するためのリモコンコードを含む赤外線キャリアを出力するように構成されていてもよい。
【0032】
次に、図3および図4を参照して、液晶テレビジョン装置1が起動する際の処理について説明する。
【0033】
ユーザによりリモコン2の操作ボタン22が操作されると赤外線送信部21から赤外線キャリアが出力される。ここでは、ユーザにより0.5秒間(500ms間)(図3参照)リモコン2の操作ボタン22が押下された場合の例について説明する。出力された赤外線キャリアは、1次側赤外線受光部112の赤外線受光素子112aにより受信される。そして、赤外線キャリアの出力が開始されてから50ms後に、キャリア検出回路112bにより、赤外線キャリアが検出される。赤外線キャリアを検出したキャリア検出回路112bにより、1次側電源回路111にキャリア検出信号が出力される。1次側電源回路111がキャリア検出信号を受信することにより起動される。起動された1次側電源回路111から出力された電圧は、電源トランス13により電圧が100Vから3Vに変換されてスタンバイ電源121aに供給される。そして、キャリア検出回路112bにより赤外線キャリアが検出されてから100ms後にスタンバイ電源121aが起動される。
【0034】
起動されたスタンバイ電源121aから出力された電圧は、スタンバイマイコン122に供給される。そして、スタンバイ電源121aが起動されてから100ms後にスタンバイマイコン122が起動される。これに並行して、起動されたスタンバイ電源121aから出力された電圧は、2次側赤外線受光部124に供給されて2次側赤外線受光部124が起動される。また、リモコン2から出力された赤外線キャリアは、2次側赤外線受光部124の赤外線受光素子124aに受信される。キャリア検出回路124bにより、検出された赤外線キャリアに基づく信号がスタンバイマイコン122に送信される。そして、スタンバイマイコン122が起動されてから10ms後に、スタンバイマイコン122により、2次側赤外線受光部124のキャリア検出回路124bから出力された赤外線キャリアに含まれるリモコンコードの判定が開始される。判定されたリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードであれば(ユーザにより電源ボタン22aが押下されていれば)、スタンバイマイコン122により、主電源121bに主電源起動信号が送信される。そして、リモコンコードの判定が開始されてから200ms後に、主電源121bが起動される。これにより、主電源121bからメインマイコン123に電圧が供給されてメインマイコン123が起動される。つまり、液晶テレビジョン装置1がスタンバイ状態から起動される。また、メインマイコン123起動後のリモコン2から出力された赤外線キャリアは2次側赤外線受光部124により受信してメインマイコン123により操作制御が行われる。
【0035】
次に、液晶テレビジョン装置1のスタンバイマイコン122が行う電源制御の処理について説明する。
【0036】
スタンバイマイコン122が起動されると、図4のステップS1において、スタンバイマイコン122は、リモコンコードを判定する。具体的には、スタンバイマイコン122は、2次側赤外線受光部124から受信したリモコンコードがテレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードであるか否かを判断する。ステップS2において、スタンバイマイコン122は、受信したリモコンコードがテレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードである場合は、ステップS3に進み、主電源121bを起動させる制御を行い、電源制御の処理を終了する。これにより、主電源121bからメインマイコン123に電圧が供給されてメインマイコン123が起動され、液晶テレビジョン装置1がスタンバイ状態から起動される。一方、受信したリモコンコードがテレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードでない場合は、ステップS4に進み、1次側電源回路111を停止させる制御を行い電源制御の処理を終了する。これにより、1次側電源回路111から電源トランス13を介してスタンバイ電源121aに供給される電圧が停止されるので、スタンバイマイコン122および2次側赤外線受光部124が停止される。
【0037】
第1実施形態では、上記のように、1次側に配置された1次側赤外線受光部112がスタンバイ時に赤外線キャリアを受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイマイコン122が起動されるように構成することによって、スタンバイ時にスタンバイマイコン122を起動させていない状態でも1次側赤外線受光部112により赤外線キャリアが受信された場合に自動的にスタンバイマイコン122が起動される。これにより、スタンバイ時にスタンバイマイコン122を起動させておく必要がない分、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。また、スタンバイ時に2次側に配置されたスタンバイマイコン122を停止させておくことができるので、2次側に電力を供給するための2次側電源回路121を停止させておくことができる。これにより、スタンバイ時に電源トランス13により電圧を変換する必要がないので、電源トランス13を動作させることによる電力消費の発生を抑制することができる。これによっても、スタンバイ時の消費電力をより小さくすることができる。このような効果は、特に、省電力が望まれる液晶テレビジョン装置1において有効である。
【0038】
また、第1実施形態では、スタンバイマイコン122を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいて起動されて赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードであるか否かを判断するとともに、液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードであると判断した場合にスタンバイ状態から液晶テレビジョン装置1を起動させる制御を行うように構成することによって、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードを含む赤外線キャリアを受信した場合にスタンバイマイコン122により確実に液晶テレビジョン装置1を起動させることができる。
【0039】
また、第1実施形態では、1次側電源回路111を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいて起動するように構成し、スタンバイマイコン122を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいて1次側電源回路111および電源トランス13を介して2次側電源回路121から電力が供給されることにより起動されるとともに、赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードである場合に2次側電源回路121から電力を供給させてスタンバイ状態から液晶テレビジョン装置1を起動させる制御を行うように構成することによって、スタンバイ時に1次側電源回路111を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。また、液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードを含む赤外線キャリアを受信するまで2次側電源回路121から電力を供給しないで液晶テレビジョン装置1をスタンバイ状態にしておくことができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。
【0040】
また、第1実施形態では、2次側電源回路121に、スタンバイ電源121aと、主電源121bとを設け、スタンバイマイコン122を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいてスタンバイ電源121aから電力が供給されて起動されるとともに、赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードである場合に主電源121bから電力を供給させてメインマイコン123を起動させる制御を行うように構成することによって、スタンバイ時にメインマイコン123を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。また、液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードを含む赤外線キャリアを受信するまで2次側の主電源121bを停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力をさらに小さくすることができる。
【0041】
また、第1実施形態では、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいてスタンバイマイコン122が起動されて赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードであるか否かを判断するとともに、液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードではないと判断した場合に1次側電源回路111を停止する制御を行うことにより停止するようにスタンバイマイコン122を構成することによって、受信した赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードではない場合に1次側電源回路111およびスタンバイマイコン122を停止させることができるので、その分スタンバイ時の消費電力を小さくすることができる。
【0042】
また、第1実施形態では、2次側赤外線受光部124を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいて起動するように構成し、スタンバイマイコン122を、スタンバイ時に1次側赤外線受光部112が赤外線キャリアを受信したことに基づいて起動されるとともに、2次側赤外線受光部124が受信した赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置1を起動させるためのリモコンコードである場合に液晶テレビジョン装置1を起動させる制御を行うように構成することによって、スタンバイマイコン122および2次側赤外線受光部124が同じ2次側に配置されるので、スタンバイマイコン122および2次側赤外線受光部124の間でホトカプラなどを介さずにリモコンコードを容易に送受信することができる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置4の構成について説明する。この第2実施形態では、1次側回路および2次側回路の両方に赤外線受光部を設けた上記第1実施形態と異なり、1次側回路にのみ赤外線受光部を設けた液晶テレビジョン装置4について説明する。なお、液晶テレビジョン装置4は、本発明の「電子機器」および「テレビジョン装置」の一例である。
【0044】
本発明の第2実施形態による液晶テレビジョン装置4は、リモコン2(図5参照)により操作可能に構成されている。
【0045】
液晶テレビジョン装置4は、図6に示すように、1次側回路41と、2次側回路42と、電源トランス43と、ホトカプラ44および45とを備えている。1次側回路41は、1次側電源回路111と、赤外線受光部412とを含んでいる。2次側回路42は、2次側電源回路121と、スタンバイマイコン422と、メインマイコン123と、チューナ125と、表示部126と、スピーカ127とを含んでいる。なお、赤外線受光部412は、本発明の「第1リモコン受信部」の一例である。また、スタンバイマイコン422およびメインマイコン123は、それぞれ、本発明の「スタンバイ用制御部」および「通常動作用制御部」の一例である。
【0046】
赤外線受光部412は、赤外線受光素子412aと、キャリア検出回路412bとを有している。また、赤外線受光部412は、AC電源3から直接電力が供給されて起動している。赤外線受光素子412aは、リモコン2からの赤外線キャリアを受信可能に構成されている。キャリア検出回路412bは、赤外線受光素子412aが受信した赤外線キャリアを検出可能に構成されている。具体的には、キャリア検出回路412bは、38kHzの周波数で変調している赤外線キャリアを検出可能に構成されている。また、キャリア検出回路412bは、赤外線キャリアを検出した場合にキャリア検出信号を1次側電源回路111に送信するように構成されている。また、キャリア検出回路412bは、検出した赤外線キャリアに基づく信号をホトカプラ45を介してスタンバイマイコン422に送信可能に構成されている。なお、赤外線キャリアは、本発明の「操作信号」の一例である。
【0047】
スタンバイマイコン422は、スタンバイ電源121aから3Vの電圧が供給された場合に起動するように構成されている。また、スタンバイマイコン422は、スタンバイ電源121aからの電圧の供給が停止した場合に停止するように構成されている。また、スタンバイマイコン422は、赤外線受光部412が受信した赤外線キャリアに含まれるリモコンコードを判定可能に構成されている。また、スタンバイマイコン422は、液晶テレビジョン装置4のスタンバイ時の制御を行うように構成されている。具体的には、スタンバイマイコン422は、ホトカプラ44を介して1次側電源回路111を停止させるための停止信号を送信可能に構成されている。また、スタンバイマイコン422は、主電源121bを起動させるための主電源起動信号を送信可能に構成されている。
【0048】
電源トランス43は、1次側電源回路111から出力される100Vの電圧を2次側電源回路121に入力される3Vの電圧に変換可能に構成されている。
【0049】
ホトカプラ44は、スタンバイマイコン422からの信号を1次側電源回路111に伝達可能に構成されている。具体的には、スタンバイマイコン422から入力された電気信号を光に変換して1次側電源回路111に伝達可能に構成されている。ホトカプラ45は、キャリア検出回路412bからの信号をスタンバイマイコン422に伝達可能に構成されている。
【0050】
次に、図7および図8を参照して、液晶テレビジョン装置4が起動する際の処理について説明する。
【0051】
ユーザによりリモコン2の操作ボタン22が操作されると赤外線送信部21から赤外線キャリアが出力される。ここでは、ユーザにより0.5秒間(500ms間)(図7参照)リモコン2の操作ボタン22が押下された場合の例について説明する。出力された赤外線キャリアは、赤外線受光部412の赤外線受光素子412aにより受信される。そして、赤外線キャリアの出力が開始されてから50ms後に、キャリア検出回路412bにより、赤外線キャリアが検出される。赤外線キャリアを検出したキャリア検出回路412bにより、1次側電源回路111にキャリア検出信号が出力される。1次側電源回路111がキャリア検出信号を受信することにより起動される。起動された1次側電源回路111から出力された電圧は、電源トランス43により電圧が100Vから3Vに変換されてスタンバイ電源121aに供給される。そして、キャリア検出回路412bにより赤外線キャリアが検出されてから100ms後にスタンバイ電源121aが起動される。
【0052】
起動されたスタンバイ電源121aから出力された電圧は、スタンバイマイコン422に供給される。そして、スタンバイ電源121aが起動されてから100ms後にスタンバイマイコン422が起動される。また、キャリア検出回路412bにより、検出された赤外線キャリアに基づく信号がスタンバイマイコン422に送信される。そして、スタンバイマイコン422が起動されてから10ms後に、スタンバイマイコン422により、赤外線受光部412のキャリア検出回路412bから出力された赤外線キャリアに含まれるリモコンコードの判定が開始される。判定されたリモコンコードが液晶テレビジョン装置4を起動させるためのリモコンコードであれば(ユーザにより電源ボタン22aが押下されていれば)、スタンバイマイコン422により、主電源121bに主電源起動信号が送信される。そして、リモコンコードの判定が開始されてから200ms後に、主電源121bが起動される。これにより、主電源121bからメインマイコン123に電圧が供給されてメインマイコン123が起動される。つまり、液晶テレビジョン装置4がスタンバイ状態から起動される。
【0053】
次に、液晶テレビジョン装置4のスタンバイマイコン422が行う電源制御の処理について説明する。
【0054】
スタンバイマイコン422が起動されると、図8のステップS11において、スタンバイマイコン422は、リモコンコードを判定する。具体的には、スタンバイマイコン422は、赤外線受光部412から受信したリモコンコードがテレビジョン装置4を起動させるためのリモコンコードであるか否かを判断する。ステップS12において、スタンバイマイコン422は、受信したリモコンコードがテレビジョン装置4を起動させるためのリモコンコードである場合は、ステップS3に進み、主電源121bを起動させる制御を行い、電源制御の処理を終了する。これにより、主電源121bからメインマイコン123に電圧が供給されてメインマイコン123が起動され、液晶テレビジョン装置4がスタンバイ状態から起動される。一方、受信したリモコンコードがテレビジョン装置4を起動させるためのリモコンコードでない場合は、ステップS4に進み、1次側電源回路111を停止させる制御を行い電源制御の処理を終了する。これにより、1次側電源回路111から電源トランス43を介してスタンバイ電源121aに供給される電圧が停止されるので、スタンバイマイコン422が停止される。
【0055】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0056】
上記のように、第2実施形態の構成においても、1次側に配置された赤外線受光部412がスタンバイ時に赤外線キャリアを受信したことに基づいて、2次側に配置されたスタンバイマイコン422が起動されるように構成することによって、上記第1実施形態と同様に、スタンバイ時の消費電力を小さくすることができる。
【0057】
さらに、第2実施形態では、上記のように、スタンバイマイコン422を、スタンバイ時に赤外線受光部412が赤外線キャリアを受信したことに基づいて起動されるとともに、赤外線受光部412が受信した赤外線キャリアに含まれるリモコンコードが液晶テレビジョン装置4を起動させるためのリモコンコードである場合に液晶テレビジョン装置4を起動させる制御を行うように構成することによって、スタンバイマイコン422を起動させるための赤外線キャリアを受信する赤外線受光部と液晶テレビジョン装置4を起動させるため赤外線キャリアを受信する赤外線受光部とを共通化することができるので、赤外線受光部を複数設ける必要がない。
【0058】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0059】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0060】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の電子機器を液晶テレビジョン装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の電子機器および液晶テレビジョン装置を、液晶テレビジョン装置以外のテレビジョン装置に適用してもよいし、液晶テレビジョン装置以外の電子機器に適用してもよい。たとえば、リモコン受信部を備えるBD(ブルーレイディスク)プレイヤーやレコーダ、セットトップボックスなどに本発明の電子機器を適用してもよいし、リモコン受信部を備えるエアコンやオーディオプレイヤーなどに本発明の電子機器を適用してもよい。
【0061】
また、上記第1および第2実施形態では、説明の便宜上、スタンバイ用制御部としてのスタンバイマイコンの処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、スタンバイ用制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【0062】
また、上記第1および第2実施形態では、操作信号として赤外線キャリアを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、操作信号として電磁波や音波などを用いてもよい。
【0063】
また、上記第1および第2実施形態では、スタンバイ用制御部(スタンバイマイコン)と通常動作用制御部(メインマイコン)とを別個に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、スタンバイ用制御部(スタンバイマイコン)と通常動作用制御部(メインマイコン)とを共通の制御部にする構成であってもよい。
【0064】
また、上記第1および第2実施形態では、2次側電源回路に、第1電源回路としてのスタンバイ電源と第2電源回路としての主電源とを別個に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1電源回路と第2電源回路とを共通の2次側電源回路にする構成であってもよい。この場合、通常動作用制御部は、2次側電源回路が起動しただけでは起動せずに、2次側電源回路が起動して、さらに電子機器を起動させるための操作信号を受信した場合にスタンバイ用制御部により制御されてはじめて起動されるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1、4 液晶テレビジョン装置(電子機器)
2 リモコン
13、43 電源トランス
111 1次側電源回路
112 1次側赤外線受光部(第1リモコン受信部)
121 2次側電源回路
121a スタンバイ電源(第1電源回路)
121b 主電源(第2電源回路)
122、422 スタンバイマイコン(スタンバイ用制御部)
123 メインマイコン(通常動作用制御部)
124 2次側赤外線受光部(第2リモコン受信部)
125 チューナ
126 表示部
412 赤外線受光部(第1リモコン受信部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1次側に配置され、所定の電圧が供給される1次側電源回路と、
前記1次側電源回路から出力される電圧を2次側の電圧に変換する電源トランスと、
前記2次側に配置され、前記電源トランスから出力される2次側の電圧が入力される2次側電源回路と、
前記1次側に配置され、リモコンからの操作信号を受信する第1リモコン受信部と、
前記2次側に配置され、スタンバイ時の制御を行うスタンバイ用制御部とを備え、
前記1次側に配置された前記第1リモコン受信部がスタンバイ時に前記操作信号を受信したことに基づいて、前記2次側に配置された前記スタンバイ用制御部が起動されるように構成されている、電子機器。
【請求項2】
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動されて前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号であるか否かを判断するとともに、前記電子機器を起動させるための信号であると判断した場合にスタンバイ状態から前記電子機器を起動させる制御を行うように構成されている、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記1次側電源回路は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動され、
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて前記1次側電源回路および前記電源トランスを介して前記2次側電源回路から電力が供給されることにより起動されるとともに、前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号である場合に前記2次側電源回路から電力を供給させてスタンバイ状態から前記電子機器を起動させる制御を行うように構成されている、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
通常動作時の制御を行う通常動作用制御部をさらに備え、
前記2次側電源回路は、第1電源回路と、第2電源回路とを含み、
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて前記第1電源回路から電力が供給されて起動されるとともに、前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号である場合に前記第2電源回路から電力を供給させて前記通常動作用制御部を起動させる制御を行うように構成されている、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動されて前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号であるか否かを判断するとともに、前記電子機器を起動させるための信号ではないと判断した場合に前記1次側電源回路を停止する制御を行うことによって、停止するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記2次側に配置され、前記操作信号を受信する第2リモコン受信部をさらに備え、
前記第2リモコン受信部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動され、
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動されるとともに、前記第2リモコン受信部が受信した前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号である場合に前記電子機器を起動させる制御を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記スタンバイ用制御部は、スタンバイ時に前記第1リモコン受信部が前記操作信号を受信したことに基づいて起動されるとともに、前記第1リモコン受信部が受信した前記操作信号が前記電子機器を起動させるための信号である場合に前記電子機器を起動させる制御を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
テレビジョン放送信号を受信するチューナと、
前記チューナにより受信されたテレビジョン放送を表示する表示部と、
1次側に配置され、所定の電圧が供給される1次側電源回路と、
前記1次側電源回路から出力される電圧を2次側の電圧に変換する電源トランスと、
前記2次側に配置され、前記電源トランスから出力される2次側の電圧が入力される2次側電源回路と、
前記1次側に配置され、リモコンからの操作信号を受信する第1リモコン受信部と、
前記2次側に配置され、スタンバイ時の制御を行うスタンバイ用制御部とを備え、
前記1次側に配置された前記第1リモコン受信部がスタンバイ時に前記操作信号を受信したことに基づいて、前記2次側に配置された前記スタンバイ用制御部が起動されるように構成されている、テレビジョン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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