説明

電子機器の筐体及びその筐体を備えた電子機器

【課題】従来の筐体では、金属プレート層品のように自由な形状を形作ることができず、また、モールド部品に対して強固な固定ができないため強度が劣る。
【解決手段】カメラ本体100の少なくとも一部を覆う表示装置側パネル42であって、その表示装置側パネル42は、ダイカスト成型される偏平の金属プレート層60を内面に配し、その金属プレート層60の外面の略全体を覆うように外面にモールド成型される偏平の樹脂プレート層61,62を配し、金属プレート層60と樹脂プレート層61,62による2層構造として構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置や音響機器その他の電子機器に用いられる筐体及び、その筐体を備えた電子機器に関し、特に、偏平の金属プレート層を内面に配し、外面に偏平の樹脂プレート層を配して、金属プレート層と樹脂プレート層との2層構造として構成した筐体及びその筐体を備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器の筐体としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、電子回路及び種々の機構部を外筐体内に収納して構成された電子機器に関するものが記載されている。この特許文献1に記載された電子機器(以下「第1の従来例」という。)は、「マグネシウムダイカストより形成されたメインシャーシを有し、上記メインシャーシは、外筐体の外殻部の少なくとも一部を構成すると共に、該外筐体内に収納される部材を保持している」ことを特徴としている。
【0003】
このような構成を有する電子機器によれば、「外筐体が充分な強度、堅牢性を有しながら、重量が抑えられ、また、該外筐体の構成が簡素化され、組立て、製造が容易化された電子機器を提供することができる。」(明細書の段落[0066])という効果を得ることができる。
【0004】
また、従来の電子機器の他の例としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、ディスク状記録媒体を情報記憶メディアとして使用する撮像装置に用いて好適であって、外装ケース内に発熱源を有するディスク記録及び/又は再生装置に関するものが記載されている。この特許文献2に記載されたディスク記録及び/又は再生装置(以下「第2の従来例」という。)は、「着脱自在に装着されるディスク状記録媒体を回転駆動するテーブル回転装置と、前記テーブル回転装置により回転駆動される前記ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ装置と、前記テーブル回転装置及び前記ピックアップ装置を駆動制御するための制御回路が搭載されたプリント基板と、前記テーブル回転装置、前記ピックアップ装置及び前記プリント基板が収納される外装ケースと、を備えたディスク記録及び/又は再生装置において、前記外装ケースに、両端が一面又は二面に開口される流体通路を設けると共に、前記流体通路内にファンを設けた」ことを特徴としている。
【0005】
このような構成を有するディスク記録及び/又は再生装置によれば、「流体通路を通して外装ケースの外から外へと冷却用の空気を流すことにより、外装ケース内の熱を流体通路から外部に排出することができる。これにより、外装ケース内の発熱源で発生した熱を外部に放熱させ、テーブル回転装置やピックアップ装置が熱影響を受けて高温になるのを防止又は抑制して、テーブル回転装置等が必要以上に高温となって誤動作を生じたり、回転効率が悪くなるのを防止又は抑制することができる。」(明細書の段落[0020])という効果を得ることができる。
【特許文献1】特開平8−236951号公報
【特許文献2】特開2005−63534号公報
【0006】
しかしながら、上述した第1の従来例の場合には、外筐体の一部をなすメインシャーシをマグネットダイカストにより形成しているため、薄くても十分な強度を有し、堅牢性を維持することができるという特徴を有するが、マグネットダイカストの表面は一般にザラザラしており、外観上の見栄えが悪かった。そのため、マグネットダイカストを外装体に用いる場合には、その表面を研磨等して磨いたり、塗料を塗布して塗装を施す等によって外観上の体裁を良くする処理が行われていた。その結果、ダイカストを筐体として使用する場合には、その肉厚を薄くすることができる一方、表面の処理に手間と費用が掛り、不経済であるという問題があった。更に、マグネットダイカストにおいても、肉厚を薄くするためにはリブ等の補強部が必要となるが、補強用のリブ等を設けると、表面側にヒケ(鋳肌の表面にできるくぼみ)が出てしまうことがある。そのため、マグネットダイカストをそのまま外筐体に使う場合においても、その肉厚は所定以上の厚さにする必要があった。
【0007】
これに対して、上述した第2の従来例の場合には、外装ケースがプラスチックによって形成されており、プラスチック自体の表面が綺麗であるため、成型後の後処理を必要とせず、外観上の見栄えが優れていた。ところが、一般に、プラスチックの強度が低いために、外装ケースとして用いる場合には、その肉厚を大きくして強度を高める必要があった。しかも、プラスチックは比較的熱伝導性が劣るため、高温となる熱源からの熱を外部に放熱するための放熱構造が複雑になっていた。そのため、プラスチックを外筐体に使う場合には、その表面が綺麗であって表面処理が不要であることからその分のコストダウンを図ることができるが、強度が弱いために肉厚を厚くする必要があり、結果として、装置全体の薄型化、小型化に反することになるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、筐体をダイカストによる金属で形成すると、その肉厚を薄くすることができるが、表面処理が必要となるため、手間と費用が掛かることになる。一方、筐体をプラスチックで形成すると、その外観上の見栄えを良くすることができるが、強度が十分でないため肉厚を厚くする必要があり、装置全体の薄型化、小型化に反することになるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願の電子機器の筐体は、電子機器本体の少なくとも一部を覆う筐体であって、その筐体は、ダイカスト成型される偏平の金属プレート層を内面に配し、その金属プレート層の外面の略全体を覆うように外面にモールド成型される偏平の樹脂プレート層を配し、金属プレート層と樹脂プレート層による2層構造として構成したことを最も主要な特徴とする。
【0010】
また、本出願の電子機器は、電子機器本体の少なくとも一部を筐体で覆うようにした電子機器であって、筐体は、ダイカスト成型される偏平の金属プレート層を内面に配し、その金属プレート層の外面の略全体を覆うように外面にモールド成型される偏平の樹脂プレート層を配し、金属プレート層と樹脂プレート層による2層構造として構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
このように構成することにより、本出願の電子機器の筐体及びその筐体を備えた電子機器によれば、筐体の外面を樹脂プレート層とし、内面を金属プレート層として、樹脂プレート層と金属プレート層の2層構造で一体的に構成する。そして、剛性を金属プレート層で受け持ち、体裁は樹脂プレート層で受け持つようにした。そのため、樹脂プレート層と金属プレート層のどちらの肉厚も薄くすることができ、肉厚が薄いにも係わらずある程度の強度を有する筐体を提供することができる。従って、ダイカストを体裁面としたときに比べて安価に製造できると共に、外観上の見栄えの良い筐体を得ることができる。しかも、金属プレート層が高温となった場合にも、その高温部を樹脂プレート層で覆うことにより、その高温部に手が触れるおそれをなくして安全性の向上を図ることができると共に、放熱の効率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
筐体を樹脂プレート層と金属プレート層の2層構造にて一体的に構成し、剛性を金属プレート層で受け持ち、体裁を樹脂プレート層で受け持つ。これにより、体裁面の良さを確保しつつ強度の向上を図ることができる筐体を、安価に製造することができる電子機器の筐体、及びその筐体を備えた電子機器を、簡単な構成によって実現した。
【0013】
図1〜図16は、本発明の実施の形態の例を示すものである。即ち、図1〜図3は、本発明の筐体を有する電子機器の第1の実施の例を示すビデオカメラの前側外観斜視図、後側外観斜視図、側面図である。図4〜図6は、本発明の筐体を示すもので、外面図、外面斜視図、内面斜視図である。図7〜図9は、同じく筐体を示すもので、金属プレート層と樹脂プレート層の外側から見た分解斜視図、樹脂プレート層の内面斜視図、金属プレート層の内面斜視図である。図10A,10Bは操作ボタン連結体の説明図である。図11は図3のX−X線断面図である。図12は図4のY−Y線断面図、図13は図4のZ−Z線断面図である。図14は筐体と電子機器本体の関係を示す説明図、図15A,15Bは電子機器本体及び金属プレート層の側面図とその熱分布を示す説明図、図16A,16Bは電子機器本体及び金属プレート層の底面図とその熱分布を示す説明図である。
【実施例1】
【0014】
まず、本発明の筐体を有する電子機器の第1の実施の例としてあげる撮像装置について、図1乃至図3を参照して説明する。図1〜図3に示す装置は、撮像装置の第1の実施の例として適用したデジタルビデオカメラ1である。このデジタルビデオカメラ1は、情報記憶媒体の一具体例を示す光ディスクを情報記憶メディアとして使用し、光学的な画像を、撮像機構の一具体例を示す撮像素子{例えば、CCD(電荷結合素子)、CMOSイメージセンサ等}で電気的な信号に変換して、その画像情報を光ディスクに記録したり、液晶ディスプレイ等の平面パネルからなる表示装置に表示できるようにしたものである。
【0015】
しかしながら、本発明の電子機器の一具体例を示す撮像装置に使用される情報記憶媒体としては、この実施例で示す光ディスク(DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等)に限定されるものではなく、例えば、MO、FDその他の記録可能な光磁気ディスク、磁気ディスク等のディスク状記録媒体を用いることができる。これらのディスク状記録媒体を使用する電子機器としては、例えば、光磁気ディスクを用いる場合には光磁気ディスク式スチルカメラとして適用可能であり、更に、磁気ディスクを用いる場合には磁気ディスク式電子手帳として実現することができる。
【0016】
また、本発明に適用可能な情報記憶媒体としては、上述したようなディスク状記録媒体に限定されるものではなく、例えば、磁気テープを使用したテープ状記憶媒体、半導体メモリを使用した半導体記憶媒体、メモリカードを使用したカード状記憶媒体等のように各種の記憶媒体を用いることができるものである。
【0017】
図1〜図3に示すように、デジタルビデオカメラ1は、外観形態を構成する筐体の一具体例を示す外装ケース2と、この外装ケース2の内部に収納されると共に着脱自在に装着される光ディスクを回転駆動して情報信号の記録(書き込み)及び再生(読み出し)を行うディスクドライブ装置と、このディスクドライブ装置の駆動制御等を行う制御回路と、被写体の像を光として取り込んで撮像素子に導くレンズ装置3と、外装ケース2に回動自在に取り付けられた表示装置4等を備えて構成されている。
【0018】
外装ケース2は、略直方体をなす中空の筐体からなり、図11等に示すように、左右方向に対向させて配置された駆動装置側パネル41及び表示装置側パネル42と、両パネル41,42を組み合わせることによって構成される筒体の前側開口部を閉じるフロントパネル43と、その筒体の後側開口部を閉じるリアパネル44を有している。この外装ケース2は、長手方向を前後方向に設定すると共に幅方向に立ち上げたような状態で使用されている。この外装ケース2の上部に、レンズ系の撮像レンズである対物レンズ5を正面に露出させた状態でレンズ装置3が配設されている。
【0019】
レンズ装置3は、そのレンズ系の光軸を水平方向に向けた状態で外装ケース2に取り付けられている。この外装ケース2の内部において、レンズ装置3の後部に撮像素子が取り付けられている。そして、レンズ装置3の後方に、そのレンズ装置3から入力された被写体の画像を写し出すビューファインダ装置6が配置されている。更に、外装ケース2の上部には、ビデオライトや外付けマイクロホン等のアクセサリーが着脱自在に装着されるアクセサリーシューを露出させる開口部が設けられている。アクセサリーシューはビューファインダ装置6の直前に配置されており、通常は、開口部を開閉するシューキャップ7によって着脱可能に覆われている。更に、外装ケース2の前面には、フラッシュ装置の発光部8が配置され、また、ステレオ方式のマイクロホン9が内蔵されて配置されている。
【0020】
外装ケース2の一方の側面である表示装置側パネル42には、表示装置4が姿勢変更可能に取り付けられている。表示装置4は、平板状の液晶ディスプレイ等からなる平面パネル10と、この平面パネル10が収納されたパネルケース11と、このパネルケース11を外装ケース2に対して姿勢変更可能に支持するパネル支持部12とを備えて構成されている。パネル支持部12は、垂直軸を回動中心としてパネルケース11を水平方向に略90度回動可能とした水平回動部と、水平軸を回動中心としてパネルケース11を前後方向に略180度回動可能とした前後回動部とを有している。
【0021】
これにより、表示装置4は、図1に示すように外装ケース2の側面に収納した収納状態と、図2に示すようにパネルケース11を水平方向へ90度回動させて平面パネル10を後方へ対向させた状態と、その後方対向状態からパネルケース11を180度回動させて平面パネル10を前方へ対向させた状態と、それらの中間位置の状態とを任意に取ることができるようになっている。この表示装置4の上方の外装ケース2の上面には、複数の操作ボタンからなる操作部13が設けられている。
【0022】
外装ケース2の表示装置4と反対側の側面である駆動装置側パネル41には、光ディスクが着脱可能に装着されるディスク装着部を開閉自在に覆うディスクカバー14が開閉可能に設けられている。ディスクドライブ装置は、ターンテーブルに装着された光ディスクを所定速度(例えば、線速度一定)で回転駆動すると共に、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させ、光ディスクの情報記録面に対して情報信号の記録(書き込み)及び/又は再生(読み出し)を行う装置である。このディスクドライブ装置を覆うディスクカバー14には、モード選択スイッチを兼ねる電源スイッチ15と、静止画の撮影を行うシャッタボタン16と、所定の範囲内で画像を連続的に拡大(テレ)又は縮小(ワイド)させるズームボタン17と、ディスクカバー14のロックとそのロック解除を行う開閉スイッチ18と、動画撮影を行う録画ボタン19等が設けられている。
【0023】
電源スイッチ15は、回動操作によって電源をオン・オフ切り換える機能と、電源をオンした状態で回動操作することにより複数の機能モードを繰り返すように切り換える機能とを有している。更に、図示しないが、ディスクカバー14にはハンドベルトが取り付けられており、そのハンドベルトにはハンドパッドが装着されている。ハンドベルト及びハンドパッドは、外装ケース2を握るユーザーの手を支え、デジタルビデオカメラ1の取り落とし等を防止するものである。
【0024】
外装ケース2の背面であるリアパネル44には、携帯用電源である図示しないバッテリー装置が着脱可能に装着されるバッテリー収納部21が設けられている。バッテリー収納部21は、外装ケース2の背面の略中央に配設されており、外装ケース2の背面を構成するリアパネル44において後方へ開口するように設けられている。このリアパネル44のバッテリー収納部21の右側には前記録画ボタン19が配置されている。
【0025】
また、図2〜図4に示すように、駆動装置側パネル41の外側に表示装置4が配置されている。表示装置4のパネルケース11の前部にパネル支持部12が設けられており、このパネル支持部12を回動中心としてパネルケース11が水平方向及び垂直方向へ回動自在に構成されている。パネルケース11の内面には、横長とされた長方形の開口窓45が設けられており、この開口窓45に平面パネル10が嵌め込まれている。そして、パネルケース11の内面の下辺に、メニュー切換ボタン46とズームボタン47とスタート・ストップボタン48が配設されている。
【0026】
駆動装置側パネル41には、図示しない外部記憶装置が着脱可能に装着される記憶媒体挿入口50と、4つの操作ボタン51〜54と、スピーカ装置のための多数の微小な透孔55と、平面パネル10を保護する防傷シート56と、パネルケース11のクッション材57が設けられている。記憶媒体挿入口50は、使用される情報記憶媒体の大きさに対応する大きさのスリット穴として形成されており、その長手方向を上下方向に延在させて設けられている。この記憶媒体挿入口50は、駆動装置側パネル41のパネル支持部12と反対側において、パネルケース11の開口窓45の内側となる位置に配置されている。
【0027】
4つの操作ボタン51〜54のうち、第1の操作ボタン51は再生ボタン、第2の操作ボタン52は電池残量チェックボタン、第3の操作ボタン53はメニュー簡易操作ボタン、第4の操作ボタン54はリセットボタンである。これら4つの操作ボタン51〜54は、駆動装置側パネル41の下辺側において、パネルケース11の開口窓45の内側となる位置に横並びに配置されている。多数の微小な透孔55は、記憶媒体挿入口50の斜め上方であって、同じくパネルケース11の開口窓45の内側となる位置に設けられている。これら透孔55の内側に、図に表れないスピーカ装置が配置されている。
【0028】
防傷シート56は、駆動装置側パネル41の金属プレート層が体裁面として表面に出ないようにして平面パネル10を保護するものである。そのため、防傷シート56は、その一部がパネルケース11の開口窓45の外側に設けられた枠部分、特に、パネル支持部12側の縦枠部分と重なり合う形状とされている。この防傷シート56の材質としては、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリプロピレン(PP)等が好適である。また、駆動装置側パネル41の防傷シート56と反対側に2つのクッション材57,57が配置されている。2つのクッション材57,57は、上下方向へ適宜な間隔をあけると共に、パネルケース11の縦枠部分と重なり合う位置に配置されている。
【0029】
駆動装置側パネル41は、いわばハイブリッド筐体を構成するものであり、表面をプラスチックによる樹脂プレート層とすると共に、その内側をマグネシウム合金等の金属プレート層で構成し、樹脂プレート層と金属プレート層との2層構造として構成されている。このように構成したハイブリッド筐体によれば、プラスチックで形成した筐体と同じ程度の安さでありながら、強度の高いフレームとして使用することができ、ダイカストをそのまま表面に使用する場合に比べて極めて安価に製造することができる。しかも、このハイブリッド筐体によれば、スイッチその他の電子部品や、小物の機械部品等をそのまま取り付けることができ、従って、内部のフレーム構造等を簡略化することができる。更に、ハイブリッド筐体の表面に防傷シート56等を貼り付けることにより、使用者の触感温度を下げることができると共に、放熱効率を高めることができるという効果が得られる。
【0030】
図5〜図9に示すように、駆動装置側パネル41は、この実施例では、1つの金属プレート層60と、別部材で形成された2つの樹脂プレート層61,62との組み合わせによって構成されている。2つの樹脂プレート層61,62は、上下方向に連結された第1の樹脂プレート層61と第2の樹脂プレート層62とからなり、第1の樹脂プレート層61が側面部の大部分を占めており、第2の樹脂プレート層62は側面部の下部とその下端に連続して90度折り曲げられた下面部に亘る部分を占めるように構成されている。そして、2つの樹脂プレート層61,62は、互いに重なり合う部分の複数個所に設けたカシメ部64(図8を参照)をカシメ止めすることにより一体的に構成されている。
【0031】
図5〜図8に示すように、第1の樹脂プレート層61は、側面に現れる平面部61aと、この平面部61aの上下に連続する上面部61b及び下面部61cと、平面部61aのパネル支持部12と反対側に連続する側面部61dとを有しており、平面部61aのパネル支持部12側には金属プレート層60の一対の軸受部65a,65bが係合される係合部61e,61fが設けられている。上面部61bと下面部61cと側面部61dは、それぞれ背面側に突出されている。そして、下面部61cには第1の係合爪66aが設けられ、側面部61dには第2の係合爪66bと第3の係合爪66cが設けられている。これら3つの係合爪66a〜66cは、それぞれ内側に突出されていて、金属プレート層60を係合して脱落しないように保持する。
【0032】
この第1の樹脂プレート層61には、上述した記録媒体挿入口50を有する記録媒体収納ホルダ67が嵌合される嵌合穴68と、4つの操作ボタン51〜54が嵌合される4つのボタン穴69a,69b,69c,69dと、金属プレート層60の放熱部70が嵌合される放熱嵌合穴71と、前述した多数の透孔55等が、それぞれ表裏面間を貫通するように設けられている。前記複数のカシメ部64は下面部61cに設けられており、その下面部61cに第2の樹脂プレート層62の平面部62aの上部が重ね合わされ、カシメ止めされている。
【0033】
4つのボタン穴69a,69b,69c,69dのうち、第1のボタン穴69aには再生ボタン51が嵌合され、第2のボタン穴69bには電池残量チェックボタン52が嵌合されている。そして、第3のボタン穴69cにはメニュー簡易操作ボタン53が嵌合され、第4のボタン穴69dにはリセットボタン54が臨まれている。これら4つの操作ボタン51〜54の操作部51a,52a,53a,54aは、図10A,10Bに示すように、樹脂材料によってボタン部成型体73として一体に成型されている。
【0034】
ボタン部成型体73は、4つの操作部51a〜54aと、その4つの操作部51a〜54aを所定間隔あけて所定位置に支持するベース部74と、このベース部74と各操作部51a〜54aとの間を連結するアーム部74a,74b,74c,74dとを有している。各アーム部74a〜74dは、各操作部51a〜54aを両側から支持するように、それぞれ一対設けられている。各アーム部74a〜74dには、それぞれ弾性が付与されており、ことにより各操作部51a〜54aが前後方向へ弾性的に移動可能とされている。更に、各操作部51a〜54aの略中央部には、それぞれ背面側に突出する操作突起51b,52b,53b,54bがそれぞれ設けられている。
【0035】
ボタン部成型体73のベース部74には、ボタン部成型体73を第1の樹脂プレート層61に取り付けるための複数の挿通孔75と、そのボタン部成型体73を所定位置に位置決めするための2つの位置決め孔76a,76bが設けられている。このボタン部成型体73は、平面部62aの内面の所定位置に設けた複数のカシメ用突起77を各挿通孔75に挿通した後、そのカシメ用突起77をカシメることによって第1の樹脂プレート層61に固定されている。
【0036】
第2の樹脂プレート層62は、第1の樹脂プレート層61の平面部61aと同一平面となる前記平面部62aと、この平面部62aの下部に連続して背面側に突出された底面部62bとを有している。第2の樹脂プレート層62の平面部62aには、HDMI用出力端子が内側に臨まれる第1の出力端子用穴81と、コンポーネント出力端子が内側に臨まれる第2の出力端子用穴82と、イヤホンの接続ジャックが臨まれるイヤホン用穴83と、マイクロホンの接続ジャックが臨まれるマイク用穴84が設けられている。図1〜図4に示すように、2つの出力端子用穴81,82は、平面部62aに着脱可能に装着される第1のキャップ体86aによって開閉可能とされている。そして、2つの穴83,84は、同じく平面部62aに着脱可能に装着される第2のキャップ体86bによって開閉可能とされている。
【0037】
2つの出力端子用穴81,82と2つの穴83,84の平面部62aの内面周囲には、図6及び図8に示すように、それぞれの出力端子や接続ジャックを保持する保持部85a,85b,85c,85dが設けられている。また、第2の樹脂プレート層62の底面部62bには、三脚用のナット部が嵌合される嵌合穴87aと、そのナット部を位置決めする位置決め穴87bが設けられている。
【0038】
また、第1の樹脂プレート層61の平面部61aの内面には、その一部の肉厚を他の部分よりも薄くした薄肉部88aと、その一部の肉厚を他の部分よりも厚くした厚肉部88bが設けられている。薄肉部88aは、金属プレート層60の後述する厚肉部を収容するためのものである。この薄肉部88aを第1の樹脂プレート層61に設けることにより、金属プレート層60の対応する部分における肉厚を厚くしつつ両部を加えた合計した肉厚を他の部分の肉厚と同じ値にすることができる。また、厚肉部88bは、補強のために厚肉とされた部分である。
【0039】
更に、平面部61aの内面には、金属プレート層60を樹脂プレート層61,62にネジ止めするための複数のネジ止め凸部89aと、ネジの軸部が挿通される複数の挿通孔89bが設けられている。なお、図6及び図8に示す符号90は、表示装置4のパネルケース11を収納位置に保持するロック爪が収納されるロック爪収納部である。このロック爪収納部90にロック爪を収納することにより、その爪部が平面部61aの外面に突出される。この爪部にパネルケース11の先端部を係合することにより、表示装置4が収納位置においてロックされる。
【0040】
金属プレート層60は、樹脂プレート層61,62の内側に一体的に組み付けられる骨子となる部分であり、金属プレート層60と樹脂プレート層61,62によって筐体である外装ケースの一部をなす表示装置側パネル42が構成されている。図9に示すように、金属プレート層60は、第1の樹脂プレート層61の内側に配置される平面部60aと、この平面部60aと一体的に形成されると共に第2の樹脂プレート層62の内側に突出されて底面部62bに当接される支持部60bとを有している。
【0041】
金属プレート層60の平面部60aは、第1の樹脂プレート層61の上面部61bと下面部61cと側面部61dとで囲まれた空間内に収納されるようにその空間部に見合う外形を有している。この平面部60aに、記録媒体収納ホルダ67が貫通する嵌合穴91と、第1の樹脂プレート層61の透光55と連通される通気穴92と、第1の樹脂プレート層61に取り付けられたボタン部成型体73の背面側を露出させる成型体用穴93が設けられている。嵌合穴91は、嵌合穴68よりも一回り大きく形成されている。通気穴92は、多数の透孔55が寄せ集まったと同様の形状を有しており、この実施例では横長の楕円形とされている。また、成型体用穴93は、ボタン部成型体73の4つの操作部51a〜54aを連続させた形に見合った形状とされている。
【0042】
更に、金属プレート層60の平面部60aのうち、第1の樹脂プレート層61のロック爪収納部90と対応する位置には、図示しないロック爪機構が収納される第1の切欠き部94が設けられている。この第1の切欠き部94の上下両側に、第1の樹脂プレート層61の側面部61dに設けた第2及び第3の係合爪66b,66cに対して着脱可能に係合される凹部からなる2つの爪受部95が設けられている。平面部60aの第1の切欠き部94と反対側には、第1の樹脂プレート層61の厚肉部88bが係合される第2の切欠き部96が設けられている。この平面部60aのうち、第2の切欠き部96の内側に連続する部分に、他の部分よりも肉厚を厚くした厚肉部97aが設けられている。この厚肉部97aの第2の切欠き部96側に前述した放熱部70が外面側へ突出するように設けられている。
【0043】
金属プレート層60の支持部60bは、平面部60aの下端に連続されると共に横方向に所定の隙間をあけて設けた2つのL字状をなす脚体部98a,98aと、2つの脚体部98a,98a間を連結するベース部98bを有している。この2つの脚体部98a,98aとベース部98bとで囲まれた空間内に前記第2の出力端子用穴82とイヤホン用穴83とマイク用84とが臨まれる。そして、ベース部98bが第2の樹脂プレート層62の支持部62bに当接される。この金属プレート層60の適当な位置には、必要な数のネジ止め凸部99aや挿通孔99bが設けられている。これらネジ止め凸部99a及び挿通孔99bは、金属プレート層60を樹脂プレート層61,62と締結したり、次に述べる電子機器本体100を固定するために使用したり、その電子機器本体100や他の装置等のために必要とされる電子部品や機械部品その他を取り付けるため等に使用される。
【0044】
このような構成を有する金属プレート層60と樹脂プレート層組立体59を、図7に示すように対向させる。そして、金属プレート層60に設けた2つの爪受部95,95を、第1の樹脂プレート層61に設けた2つの係合爪66b,66cに係合させ、両係合爪66b,66cを差し込みながら金属プレート層60を押し付けて、第1の樹脂プレート層61に設けた第1の係合爪66aを乗り越えさせる。これにより、金属プレート層60の平面部60aが第1の樹脂プレート層61の平面部61aに密着されると共に、金属プレート層60の支持部60bが第2の樹脂プレート層62に設けた底面部62bに密着される。その結果、金属プレート層60と樹脂プレート層組立体59は、図6、図12及び図13に示すように、互いに密着されて一体化された状態に結合される。なお、ボタン部成型体73は、金属プレート層60と樹脂プレート層組立体59を合体する前に第1の樹脂プレート層61に取り付けておく。
【0045】
この場合、金属プレート層60の放熱部70は第1の樹脂プレート層61の放熱嵌合穴71に嵌合される。そして、金属プレート層60の嵌合穴91が第1の樹脂プレート層61の嵌合穴68に対向され、通気穴92が透孔55に対向されると共に、4つのボタン穴69a〜69dに対向される。更に、金属プレート層60の厚肉部97aが第1の樹脂プレート層61の薄肉部88aに嵌り込み、第2の切欠き部96に第1の樹脂プレート層61の厚肉部88bが嵌り合う。
【0046】
金属プレート層60の材質としては、例えば、マグネシウム合金が好適である。しかしながら、その他の金属、例えば、アルミニウム合金、銅合金、ステンレス鋼、スチール鋼等を用いることができることは勿論である。また、樹脂プレート層61,62の材質としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)、PC(ポリカーボネート)とABSの混合材料等のプラスチックが好適である。しかしながら、樹脂プレート層61,62の材料として、その他のエンジニアリングプラスチックを適用できることは勿論である。
【0047】
図11〜図14に示すように、上述したような構成を有する表示装置側パネル42と駆動装置側パネル41との間に挟まれるようにして電子機器本体の一具体例を示すカメラ本体100が取り付けられている。図11は、外装ケース2をレンズ装置3の光軸方向と直交する縦方向に断面すると共に、カメラ本体100を取り除いた状態を示すものである。表示装置側パネル42と駆動装置側パネル41によって中空の筒体が構成されている。図14は、表示装置側パネル42の金属プレート層60にカメラ本体100を取り付けると共に、二点鎖線によって樹脂プレート層組立体59と駆動装置側パネル41とを書き加えた状態を模式図的に示している。
【0048】
カメラ本体100は、その概略の形態のみを示しているが、レンズ装置3を保持するフレーム部と、そのフレーム部に取り付けられる制御回路部等を備えて構成されている。フレーム部は、主に強度を確保するために使用されるステンレス鋼等の板金材料からなるベースプレートと、主に熱を効率よく伝達するために使用される銅板等の板金材料からなる熱伝導プレートとによって構成されている。このフレーム部に熱伝導プレートを用いるのは、カメラ本体100には、動作時に大きく発熱する電子部品や装置が含まれているためである。
【0049】
この種の発熱を生じる発熱部である電子部品や装置等としては、例えば、撮像素子(CCDやCMOS等)や制御回路部に使用されているマイクロコンピュータ、コンデンサ、抵抗その他の電子部品、或いはバッテリー電源等を挙げることができる。そのため、これらの発熱部品と金属プレート層60を熱伝導プレートによって熱的に伝導効率良く連結し、発熱部品から発生した熱を早期に金属プレート層60まで伝導できるようにする。そして、金属プレート層60の放熱部70や外装ケース2のその他の放熱部から積極的に放熱できるようにする。
【0050】
図12及び図13は、フレーム部の熱伝導プレート101に、撮像素子102や多数の電子部品103が搭載された回路基板104を接触させた状態を説明するそれぞれ説明図である。回路基板104の一面には撮像素子102が実装され、その他面には多数の電子部品が実装されている。この回路基板104の一面に熱伝導プレート101の一部が対向されていて、その熱伝導プレート101に膨出部101aを設け、その膨出部101aを回路基板104の一面に接触させている。
【0051】
熱伝導プレート101の一部は、放熱シート105を介して金属プレート層60の平面部60aに接続されており、この放熱シート105によって熱を積極的に金属プレート層60へ伝導するように構成している。放熱シート105としては、例えば、シリコンゴムシート等をあげることができる。しかしながら、放熱シートの材質としては、このシリコンゴムに限定されるものではなく、放熱性に優れた他の材料を用いることができることは勿論である。
【0052】
この際、金属プレート層60に伝達された熱は、肉厚とされた厚肉部97aを介して放熱部70に集められるが、放熱部70の外面には防傷シート56が貼り付けられており、その防傷シート56に操作者が直接触ることがない。そのため、操作者が高い触感温度を感じることがなく、違和感の発生を防止することができる。
【0053】
図15A,15B及び図16A,16Bは、カメラ本体100とその側面に取り付けた金属プレート層60の温度状態を説明するもので、図15Aは側面図、図15Bは図15Aの発熱状態を写真で撮影した説明図、図16Aは底面図、図16Bは図16Aの発熱状態を写真で撮影した説明図である。図15B及び図16Bにおいて、白色で現れた略四角形をなす部分は、カラー写真では黄色として現れており、この枠部分の内側が高温領域(色では赤色)で、外側が低温領域(色では緑色若しくは青色)である。本願発明によれば、金属プレート層60の略全体を万遍なく高温とすることができるため、放熱効率を高めることができる。
【0054】
以上説明したように、本発明によれば、電子機器において、高温となる基板実装部品は、放熱グリスや放熱シートを介し、熱伝導率の高い金属に接続され、外気に放熱を行っているが、放熱金属部品において金属プレート層は板金部品に比べると自由な形状にすることが可能であるため、マグネシウム合金のような金属プレート層が筐体として採用されることが多い。しかしながら、金属は樹脂プレート層に比べて表面の触感温度が高いため、機器の使用者が触れることが多い箇所に金属プレート層が露出していると、低温火傷を起こすおそれがある。そのため、本願発明のように、樹脂プレート層で金属プレート層を完全に覆うことにより、上記のような不具合の発生を防止することができる。そして、樹脂プレート層を貫通させて金属プレート層にネジ止めすることにより、樹脂プレート層と金属プレート層を完全に一体化させることができる。しかも、肉厚の制限から2層構造とできない部分は、金属プレート層のみの1層構造とする一方、その表面に防傷シートのようなシート部材を接着することにより、総肉厚を増加させることなく、安全性の向上を図ることができる。
【0055】
今後、携帯型電子機器は、更なる小型化高機能化が予想され、高機能化により発熱量が増加する一方、小型化によって放熱面積が減少するため、電子機器の内部温度は更に上昇していくものと思われる。従って、放熱効果を高めるためには、マグネシウム合金のような熱伝導率の高い材料のダイカスト品が機器の筐体として用いられることが予想されるが、その際にも、内部温度が高温となる電子機器の場合には、使用者に熱的な異常を感じさせる程に体感温度が高温となることがある。このような場合においても、本願発明によれば、金属プレート層の外側を樹脂プレート層で覆うため、電子機器に対する使用者の体感温度を低下させることが可能となる。
【0056】
更に、電子機器の筐体の剛性の点についても、金属プレート層を樹脂プレート層内部の骨格とすることでプラスチック単体の構造よりも大幅な剛性の向上を図ることができる。しかも、余分な肉厚は削除できるため、電子機器の小型化、軽量化も実現することができる。更に、電子機器の体裁面を樹脂プレート層とすることにより、体裁面をダイカスト品とする場合に比べて、塗装、スパッタ、印刷、刻印等の加飾の選択幅を増やすことができ、高品位な体裁を実現することができる。また、ダイカスト部品は、モールド部品のように常に同じレベルのものが鋳造できるわけではなく、外観不良も出やすく体裁として問題のない物が鋳造できる歩留まりはモールド部品に比べて低く、結果として体裁加飾を行うダイカスト品は高コストになるが、本発明によれば、樹脂プレート層と金属プレート層との2層構造とすることにより、相対的に低コストが実現可能となる。
【0057】
また、ダイカスト部品が他部品と電気的導通を取るには、その接触面は塗装等の抵抗があってはいけないため、ダイカスト部品を加飾する際には、電気的導通面はマスキング等の処理を行わなければならず、加飾コストが増加していた。しかしながら、本発明によれば、樹脂プレート層を体裁面に出すことにより、内部の金属プレート層は自由に電気的導通を取ることができることから、外部の思わぬ静電気が内部回路に影響を及ぼすことがない、等の効果が得られる。
【0058】
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、撮像装置の具体例としてデジタルビデオカメラに適用した例について説明したが、アナログビデオカメラに適用できることは勿論のこと、電子スチルカメラ、DSC等の撮像装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PHS、通信機器、パソコンの端末装置、電子辞書、DVDプレーヤ、カーナビゲーションその他各種の電子機器に適用できるものである。特に、小型で種類の多い物(仕向け地、機種が多い物)等に用いると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の筐体を備えた電子機器の第1の実施の例を示すもので、デジタルビデオカメラを正面側から見た斜視図である。
【図2】本発明の筐体を備えた電子機器の第1の実施の例を示すもので、デジタルビデオカメラの表示装置を開いて背面側から見た斜視図である。
【図3】本発明の筐体を備えた電子機器の第1の実施の例を示すもので、デジタルビデオカメラの表示装置を開いた側面図である。
【図4】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示す外面から見た説明図である。
【図5】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示す外面から見た斜視図である。
【図6】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示す内面から見た斜視図である。
【図7】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示すもので、樹脂プレート層と金属プレート層の結合前の状態の斜視図である。
【図8】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示すもので、樹脂プレート層を内面から見た斜視図である。
【図9】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例を示すもので、金属プレート層を内面から見た斜視図である。
【図10】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例に係るボタン部成型体を示すもので、図10Aは正面側から見た斜視図、図10Bは背面側から見た斜視図である。
【図11】図3のX−X線断面図である。
【図12】図4のY−Y線断面図である。
【図13】図4のZ−Z線断面図である。
【図14】本発明の電子機器の筐体の第1の実施の例と電子機器本体との関係を示す説明図である。
【図15】本発明の電子機器の筐体の金属プレート層と電子機器本体との関係を説明するもので、図15Aは側面図、図15Bは図15Aの熱分布を示す説明図である。
【図16】本発明の電子機器の筐体の金属プレート層と電子機器本体との関係を説明するもので、図16Aは底面図、図16Bは図16Aの熱分布を示す説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1…デジタルビデオカメラ(電子機器)、 2…外装ケース(筐体)、 3…レンズ装置、 4…表示装置、 41…駆動装置側パネル、 42…表示装置側パネル、 56…防傷シート、 59…樹脂プレート層組立体、 60…金属プレート層、 60a…平面部、 60b…支持部、 61,62…樹脂プレート層、 61a,62a…平面部、 70…放熱部、 71…放熱嵌合穴、 73…ボタン部成型体、 88a…薄肉部、 97a…厚肉部、 100…カメラ本体(電子機器本体)、 101…熱伝導プレート、 102…撮像素子(発熱部)、 103…電子部品、 104…回路基板、 105…放熱シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器本体の少なくとも一部を覆う筐体であって、
前記筐体は、ダイカスト成型される偏平の金属プレート層を内面に配し、当該金属プレート層の外面の略全体を覆うように外面にモールド成型される偏平の樹脂プレート層を配し、前記金属プレート層と前記樹脂プレート層による2層構造として構成した
ことを特徴とする電子機器の筐体。
【請求項2】
前記樹脂プレート層に、その表裏面間を貫通する開口部を設け、当該開口部から前記金属プレート層の一部を露出させると共に、当該露出部の表面に外装シートを貼着した
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項3】
前記樹脂プレート層に、その表裏面間を貫通する樹脂側開口部を設けると共に、前記金属プレート層に、前記樹脂側開口部と重なり合ってその表裏面間を貫通する金属側開口部とネジ穴を設け、前記金属側開口部を貫通させて前記樹脂側開口部から前記電子機器本体の部品の一部を露出させると共に当該部品を前記ネジ穴を用いて前記金属プレート層にネジ止めした
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項4】
前記金属プレート層にネジ穴を設け、当該金属プレート層に前記電子機器本体又は当該電子機器本体の部品をネジ止めした
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項5】
前記金属プレート層に、その表裏面間を貫通する金属側開口部を設けると共に、前記樹脂プレート層の前記金属側開口部と対応する位置に通気孔を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項6】
前記筐体の、強度を必要とする部分では前記金属プレート層の厚さを前記樹脂プレート層の厚さよりも厚くし、強度を必要としない部分では前記樹脂プレート層の厚さを前記金属プレート層の厚さよりも厚くした
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項7】
前記金属プレート層は、マグネシウムダイカストによって形成した
ことを特徴とする請求項1記載の電子機器の筐体。
【請求項8】
電子機器本体の少なくとも一部を筐体で覆うようにした電子機器であって、
前記筐体は、ダイカスト成型される偏平の金属プレート層を内面に配し、当該金属プレート層の外面の略全体を覆うように外面にモールド成型される偏平の樹脂プレート層を配し、前記金属プレート層と前記樹脂プレート層による2層構造として構成した
ことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−164799(P2008−164799A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−352607(P2006−352607)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】