電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法
【課題】複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶部に記憶することが可能な電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法を提供する。
【解決手段】電子機器は、メモリ44と、ファイル情報(第1ファイル情報及び第2ファイル情報)がテーブルと対応付けて記憶されている外部メモリ48を装着可能とする装着部と、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶される第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報が対応付けられているテーブルに第2ファイル情報をも対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する制御部45とを備える。
【解決手段】電子機器は、メモリ44と、ファイル情報(第1ファイル情報及び第2ファイル情報)がテーブルと対応付けて記憶されている外部メモリ48を装着可能とする装着部と、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶される第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報が対応付けられているテーブルに第2ファイル情報をも対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する制御部45とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能な電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、外部記憶部(例えば、メモリカード)が装着部に装着された場合に、メモリカードに記憶されるファイル情報へのアクセスを高速化する観点から、記憶部(例えば、RAM:Random Access Memory)にファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶する。
なお、メモリカードに記憶される情報をRAMに展開することについて開示したものには、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−54433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の電子機器では、メモリカードが装着部に装着される度に、メモリカードに記憶される全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をRAMに記憶させている。電子機器は、全てのキャッシュ情報がRAMに記憶されるのを待って、ファイル情報にアクセスすることになるため、メモリカードが装着部に装着されてからメモリカード内のファイル情報にアクセスするまでの所要時間が長くなるという問題が発生する。
【0005】
本発明は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶部に記憶することが可能な電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子機器は、キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部記憶部を装着可能とする装着部と、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶すると共に、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記制御部は、前記装着部に装着されている前記外部記憶部が取り外される場合に、前記第1記憶領域が前記第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、前記第2記憶領域を消去することが好ましい。
【0008】
また、前記制御部は、前記外部記憶部が前記装着部から取り外された後、再度、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶することが好ましい。
【0009】
また、前記制御部は、アクセスされる前記第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の前記第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶することが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記第1記憶領域と前記第2記憶領域とを前記外部記憶部毎に生成することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る電子機器は、キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部記憶部を装着可能とする装着部と、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記記憶部に記憶すると共に、前記第1ファイル情報に関連付けられている前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記記憶部に記憶し、前記外部記憶部が前記装着部から取り外される場合に、前記記憶部から第2キャッシュ情報を消去し、前記記憶部に第1キャッシュ情報を記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、前記記憶部は、前記第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域と、前記第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域とを備えることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能とする電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法であって、ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部記憶部が装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶する工程と、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する工程と、を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶部に記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】携帯電話機が機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。
【図4】携帯電話機におけるキャッシュ情報の構築方法について説明するためのフローチャートである。
【図5】携帯電話機において行われる処理について説明するための第1のシーケンス図である。
【図6】携帯電話機において行われる処理について説明するための第2のシーケンス図である。
【図7】携帯電話機において行われる処理について説明するための第3のシーケンス図である。
【図8】携帯電話機において行われる処理について説明するための第1の図である。
【図9】携帯電話機において行われる処理について説明するための第2の図である。
【図10】キャッシュ候補の判定処理について説明するためのフローチャートである。
【図11】ステップS202の処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図12】携帯電話機の処理について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
まず、本発明の電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機1の基本構造について、図1を参照しながら説明する。図1は、電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。
【0017】
携帯電話機1は、筐体としての操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを連結するヒンジ機構4とを備える。
操作部側筐体2は、前面10に、操作部11とマイク12とを備える。操作部側筐体2の前面10は、携帯電話機1を折り畳んだ状態で表示部側筐体3と向かい合う面である。
操作部11は、各種設定機能や辞書機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、数字や文字を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15とから構成されている。
マイク12は、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声を入力するために用いられる。
【0018】
表示部側筐体3は、前面20に、表示部21とスピーカ22とを備える。表示部側筐体3の前面20は、携帯電話機1を折り畳んだ状態で操作部側筐体2と向かい合う面である。
表示部21は、通話の相手側の電話番号やメールアドレス、及びメールの内容等の各種情報(文字情報や画像情報)を表示する。スピーカ22は、通話の相手側の音声を出力する。
【0019】
ヒンジ機構4は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが相対的に動くようにこれらを連結している。携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを互いに開いた状態(開状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(閉状態)にしたりできる。
【0020】
なお、図1は、いわゆる折り畳み式の携帯電話機1を挙げているが、携帯電話機としては、特にこれに限らない。すなわち、操作部側筐体と表示部側筐体とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式や、操作部側筐体と表示部側筐体とを2軸ヒンジを介して連結したもの、さらには、操作部側筐体と表示部側筐体とが1つの筐体に配置されたもの(いわゆる、ストレートタイプ、フリップタイプ)であってもよい。
【0021】
次に、図2を参照しながら、携帯電話機1の機能構成について説明する。
図2は、携帯電話機1の機能構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、操作部11と、マイク12と、画像処理部42と、音声処理部43と、メモリ44(記憶部)と、制御部45と、通信部46と、表示部21と、スピーカ22と、ドライバIC23とを操作部側筐体2又は表示部側筐体3に備える。
【0022】
通信部46は、メインアンテナ40とRF回路部41とを備え、所定の通信先と通信を行う。通信部46が通信を行う通信先としては、携帯電話機1と電話やメールの送受信を行う外部装置や、携帯電話機1がインターネットの接続を行う外部のwebサーバ等の外部装置が挙げられる。
【0023】
メインアンテナ40は、所定の使用周波数帯で外部装置と通信を行う。
RF回路部41は、メインアンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部45に供給する。また、RF回路部41は、制御部45から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ40を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0024】
画像処理部42は、制御部45の制御にしたがって、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、画像処理部42から供給された画像データをフレームメモリ(図示せず)に蓄え、所定のタイミングで表示部21に出力する。
【0025】
音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。
【0026】
また、音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をメインアンテナ40に供給し、メインアンテナ40により電波として外部に出力させる。
【0027】
メモリ44は、RAM(ワーキングメモリ)を含み、制御部45による演算処理に利用される。
制御部45は、携帯電話機1の全体を制御しており、通信部46、画像処理部42、表示部21及び音声処理部43に対して所定の制御を行う。
【0028】
このように構成される携帯電話機1は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ(記憶部)44に記憶する機能を有する。
以下に、携帯電話機1に係る上記機能を発揮するための構成と動作について詳述する。
まず、本実施形態に係る携帯電話機1の上記機能を発揮するための構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、携帯電話機1が上記機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。
【0029】
携帯電話機1は、メモリ44と、装着部47と、制御部45とを備える。
メモリ44は、キャッシュ情報を記憶可能とする。
装着部47は、ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部メモリ(外部記憶部)48を装着可能とする。また、装着部47は、装着されている外部メモリ48を取り外し可能とする。外部メモリ48は、メモリカード等のリムーバブルメディアである。外部メモリ48には、単数又は複数のテーブル(セクタ、クラスタ、ページ、ブロック等)が形成されており、各テーブルに対応させた単数又は複数のファイル情報が記憶される。
【0030】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶されるファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルにファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0031】
キャッシュ情報とは、ファイル情報についての設定や著作権情報等を示す属性情報のことである。
第1記憶領域441は、ユーザによってアクセスされることにより優先度が高く設定される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶する。第1記憶領域441は、後述するように、外部メモリ48が装着部47から取り出された場合でも消去されることはない。
【0032】
第2記憶領域442は、第1ファイル情報が記憶されているテーブルと同一のテーブルに記憶されている第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を記憶する。このような第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することは、ユーザが第1ファイル情報にアクセスし、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報が第1記憶領域441に記憶されることに付随して行われる。
第1ファイル情報と同一のテーブルに記憶されている第2ファイル情報は、ユーザが第1ファイル情報にアクセスすることのみで、リードされることが可能な状態となる。このため、ユーザが第1ファイル情報にアクセスする場合、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報は、第2記憶領域442に記憶されることになる。
第2記憶領域442は、後述するように、外部メモリ48が装着部47から取り出された場合に消去される。
【0033】
次に、上記の構成となっている携帯電話機1の制御方法について説明する。図4は、携帯電話機1におけるキャッシュ情報の構築方法について説明するためのフローチャートである。
携帯電話機1の制御部45は、第1記憶工程S1と、第2記憶工程S2とを行う。
【0034】
第1記憶工程S1において、制御部45は、ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部メモリ48が装着される状態において、外部メモリ48に記憶されるファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。
【0035】
第2記憶工程S2において、制御部45は、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルにファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0036】
したがって、携帯電話機1は、アクセスされた第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報が記憶されるテーブルと同一のテーブルに記憶される第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶するので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
【0037】
また、制御部45は、装着部47に装着されている外部メモリ48が取り外される場合に、第1記憶領域441が第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、第2記憶領域442を消去することが好ましい。
【0038】
第1キャッシュ情報に対応する第1ファイル情報は、ユーザによりアクセスされた情報であるため重要度が高い。このため、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第1記憶領域441をメモリ44から消去せず、重要度が高い第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報が第1記憶領域441に記憶される状態を維持する。
【0039】
一方、第2ファイル情報は、第1ファイル情報にアクセスすることに付随して、対応する第2キャッシュ情報が第2記憶領域442に記憶される情報であるため、第1ファイル情報に比べて重要度が低い。このため、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第2記憶領域442をメモリ44から消去する。この場合、第2キャッシュ情報は、メモリ44から消去される。
【0040】
したがって、携帯電話機1は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、優先度が高い第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報をメモリ44(第1記憶領域441)に記憶させておくので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
さらに、携帯電話機1は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第2記憶領域442(第2キャッシュ情報)をメモリ44から消去することにより、メモリ44の記憶容量を回復(増加)することができる。
【0041】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルに第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
【0042】
制御部45は、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される場合には、第1ファイル情報又は他のファイル情報にアクセスしなくとも、第2記憶領域442をメモリ44に生成し、第1記憶領域441に記憶される第1キャッシュ情報に基づいて、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。すなわち、制御部45は、第1キャッシュ情報と第1ファイル情報とを対応させる処理を行った後、第1ファイル情報に関連する他のファイル情報を特定する処理を行い、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶させる処理を行う。
【0043】
他のファイル情報とは、第2ファイル情報、又は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後から再度外部メモリ48が装着部47に装着されるまでの間に、新たに外部メモリ48に記憶された第3ファイル情報のことである。したがって、制御部45は、第1ファイル情報が記憶されているテーブルと同一のテーブルに第2ファイル情報又は第3ファイル情報が記憶されている場合、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報、又は第3ファイル情報に対応する第3キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0044】
なお、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後から再度外部メモリ48が装着部47に装着されるまでの間に、第1ファイル情報が更新(上書き)されている場合には、再度、外部メモリ48が装着部47に装着されたときに、更新されている第1ファイル情報に対応する新たな第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶して、第1キャッシュ情報を更新(上書き)してもよい。
【0045】
したがって、携帯電話機1は、従来のように外部メモリ48に記憶される全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するのではなく、過去にユーザによってアクセスされた第1ファイル情報に関連する他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶するので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
また、携帯電話機1は、適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するので、従来のように全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶する場合に比べて、キャッシュ情報の再構築を行うための所要時間が短くなる。
また、携帯電話機1は、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される場合に、他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶させているので、キャッシュ情報の記憶数が従来の電子機器に比べて劣ることはない。
また、携帯電話機1は、従来のように外部メモリ48に対応する全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するのではないので、メモリ44の記憶容量が小さくなり過ぎることを防止することができる。
【0046】
また、制御部45は、アクセスされる第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
【0047】
例えば、制御部45は、同一のテーブルに記憶される2つの第1ファイル情報(第1ファイル情報A及び第1ファイル情報B)に対してアクセスした場合、第1ファイル情報Aに対応する第1キャッシュ情報Aのみを第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報Bに対応する第1キャッシュ情報Bを第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
なお、アクセスされた複数の第1ファイル情報のうち第1記憶領域441に記憶する1つの第1ファイル情報を選択するには、例えば、更新日時が最も新しい第1ファイル情報を第1記憶領域441に記憶すればよい。すなわち、第1ファイル情報Aと第1ファイル情報Bとのうち、第1ファイル情報Bよりも第1ファイル情報Aの更新日時の方が新しい場合に、第1ファイル情報Aを第1記憶領域441に記憶する。
これにより、携帯電話機1は、第1ファイル情報A及び第1ファイル情報Bのそれぞれに対応する第1キャッシュ情報A及び第1キャッシュ情報Bをメモリ44に記憶するので、第1ファイル情報A及び第1ファイル情報Bへのアクセスを高速化することができる。
【0048】
また、制御部45は、第1記憶領域441と第2記憶領域442とを外部メモリ48毎に生成することが好ましい。
制御部45は、外部メモリ48の製造識別番号やファイルシステム番号等の固有情報に基づいて、外部メモリ48を識別する。
【0049】
制御部45は、外部メモリ48(メディアA)が装着部47に装着された場合に、固有情報を判別することにより外部メモリ48がメディアAであることを識別する。この場合、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441と第2記憶領域442とをメモリ44に生成する。そして、制御部45は、メディアAに記憶される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を、メディアAに対応する第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を、メディアAに対応する第2記憶領域442に記憶する。さらに、制御部45は、メディアAが装着部47から取り外された場合に、第2記憶領域442をメモリ44から削除する。
【0050】
次に、制御部45は、外部メモリ48(メディアB)が装着部47に装着された場合に、固有情報を判別することにより外部メモリ48がメディアBであることを識別する。この場合、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441と第2記憶領域442とをメモリ44に生成する。そして、制御部45は、メディアBに記憶される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を、メディアBに対応する第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を、メディアBに対応する第2記憶領域442に記憶する。さらに、制御部45は、メディアBが装着部47から取り外された場合に、メディアBに対応する第2記憶領域442をメモリ44から削除する。
【0051】
したがって、携帯電話機1は、外部メモリ48毎に第1記憶領域441と第2記憶領域442とを生成するので、外部メモリ48毎に、適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
【0052】
次に、携帯電話機1において行われる処理について説明する。図5は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第1のシーケンス図である。図6は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第2のシーケンス図である。図7は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第3のシーケンス図である。図8は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第1の図である。図9は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第2の図である。
【0053】
まず、外部メモリ48(メディアA及びメディアB)が用意されている(図8(A)参照)。
メディアAには、複数のデータ(ファイル情報)が記憶されている。複数のデータのうちのデータ0は、第1テーブル(第1ページ)TA1に記憶される。また、複数のデータのうちのデータ2及びデータ5は、第2テーブル(第2ページ)TA2に記憶される。
メディアBには、複数のデータ(ファイル情報)が記憶されている。複数のデータのうちのデータ6及びデータ8は、第1テーブル(第1ページ)TB1に記憶される。また、複数のデータのうちのデータ7及びデータ9は、第2テーブル(第2ページ)TB2に記憶される。
【0054】
次に、図5に示すように、ステップS100において、メディアAは、装着部47に装着される(図8(B)参照)。
ステップS101において、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441Aがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Aが生成されていない場合には、ステップS102に進む。第1記憶領域441Aが生成されている場合には、ステップS103に進む。
【0055】
ステップS102において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A及び第2記憶領域442Aをメモリ44に生成する(図8(B)参照)。
ステップS103において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0056】
ステップS104において、第2テーブルTA2に記憶されるデータ2は、ユーザによりアクセスされる。
ステップS105において、制御部45は、データ2が記憶されている第2テーブルTA2をリードする。
【0057】
ステップS106において、制御部45は、データ2をキャッシュする。すなわち、制御部45は、データ2に対応するキャッシュ情報(キャッシュ2)を第1記憶領域441Aに記憶する(図8(C)参照)。さらに、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ2と、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ2)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。なお、図8(C)に示す場合では、整合性フラグがONにされたことを示す記号「○」がデータ2に付されている。
【0058】
ステップS107において、制御部45は、第2テーブルTA2内に、リードすべき他のデータが有るか無いかを判断する。リードすべき他のデータが有る場合には、ステップS108に進む。リードすべき他のデータが無い場合には、次の処理に進む。
【0059】
ステップS108において、制御部45は、他のデータをキャッシュする。すなわち、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ5に対応するキャッシュ情報(キャッシュ5)を、メディアAに対応する第2記憶領域442Aに記憶する(図8(C)参照)。さらに、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ5と、第2記憶領域442Aに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ5)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。
【0060】
次の処理としてのステップS109において、メディアAは、装着部47から排出される(取り出される)。
ステップS110において、制御部45は、第1記憶領域441Aの整合性フラグをOFFにする(図8(D)参照)。なお、図8(D)に示す場合では、整合性フラグがOFFにされたことを示す記号「−」がデータ2に付されている。
【0061】
ステップS111において、制御部45は、メディアAに対応する第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されているか否かを判断する。第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されている場合には、ステップS112に進む。第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されていない場合には、次の処理に進む。
ステップS112において、制御部45は、第2記憶領域442Aに記憶されているデータ5を消去する(図8(D)参照)。
【0062】
図6に示すように、次の処理としてのステップS113において、メディアBは、装着部47に装着される(図9(A)参照)。
ステップS114において、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441Bがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Bが生成されていない場合には、ステップS115に進む。第1記憶領域441Bが生成されている場合には、ステップS116に進む。
【0063】
ステップS115において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441B及び第2記憶領域442Bをメモリ44に生成する(図9(A)参照)。
ステップS116において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0064】
ステップS117において、第1テーブルTB1に記憶されるデータ6は、ユーザによりアクセスされる。
ステップS118において、制御部45は、データ6が記憶されている第1テーブルTB1をリードする。
【0065】
ステップS119において、制御部45は、データ6をキャッシュする。すなわち、制御部45は、データ6に対応するキャッシュ情報(キャッシュ6)を第1記憶領域441Bに記憶する(図9(B)参照)。さらに、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ6と、第1記憶領域441Bに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ6)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。なお、図9(B)に示す場合では、整合性フラグがONにされたことを示す記号「○」がデータ6に付されている。
【0066】
ステップS120において、制御部45は、第1テーブルTB1内に、リードすべき他のデータが有るか無いかを判断する。リードすべき他のデータが有る場合には、ステップS121進む。リードすべき他のデータが無い場合には、次の処理に進む。
【0067】
ステップS121において、制御部45は、他のデータをキャッシュする。すなわち、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ8に対応するキャッシュ情報(キャッシュ8)を、メディアBに対応する第2記憶領域442Bに記憶する(図9(B)参照)。さらに、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ8と、第2記憶領域442Bに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ8)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。
【0068】
次の処理としてのステップS122において、メディアBは、装着部47から排出される(取り出される)。
ステップS123において、制御部45は、第1記憶領域441Bの整合性フラグをOFFにする(図9(C)参照)。なお、図9(C)に示す場合では、整合性フラグがOFFにされたことを示す記号「−」がデータ6に付されている。
【0069】
ステップS124において、制御部45は、メディアBに対応する第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されているか否かを判断する。第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されている場合には、ステップS125に進む。第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されていない場合には、次の処理に進む。
ステップS125において、制御部45は、第2記憶領域442Bに記憶されるデータ8を消去する(図9(C)参照)。
【0070】
図7に示すように、次の処理としてのステップS126において、メディアAは、再度、装着部47に装着される。
ステップS127において、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441Aがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Aが生成されていない場合には、ステップS128に進む。第1記憶領域441Aが生成されている場合には、ステップS129に進む。
【0071】
ステップS128において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A及び第2記憶領域442Aをメモリ44に生成する。
【0072】
ステップS129において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。すなわち、制御部45は、データ2と同一のテーブルに記憶されるデータ5に対応するキャッシュ情報(キャッシュ5)を第2記憶領域442Aに記憶する(図9(D)参照)。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0073】
次に、ステップS103、ステップS116及びステップS129におけるキャッシュの再構築について説明する。まず、キャッシュ候補の判定処理について説明する。図10は、キャッシュ候補の判定処理について説明するためのフローチャートである。
【0074】
ステップS200において、制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着された場合に、キャッシュ候補の有無を判定する。すなわち、制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着された場合に、外部メモリ48に対応する第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在しているか否かを判断する。第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在している(キャッシュ候補あり)場合には、ステップS201に進む。第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在していない(キャッシュ候補なし)場合には、ステップS204に進む。
【0075】
ステップS201において、制御部45は、キャッシュ候補をキャッシュテーブルに設定する。例えば、制御部45は、図9(C)に示すように、メディアAに対応する第1記憶領域441A(キャッシュ候補)と、メディアBに対応する第1記憶領域441B(キャッシュ候補)とがメモリ44に生成されている場合において、図8(A)に示すメディアAが装着部47に装着されたときには、メディアAに対応する第1記憶領域441Aをキャッシュテーブルに設定する。
【0076】
ステップS202において、制御部45は、キャッシュテーブル内の優先順にキャッシュ情報を再構築する。なお、詳細については、後述する。
ステップS203において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を完了する。
【0077】
ステップS204において、制御部45は、新規キャッシュテーブルを作成する。例えば、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A(キャッシュ候補)と、メディアBに対応する第1記憶領域441B(キャッシュ候補)とがメモリ44に生成されている場合(図9(C)参照)において、メディアCが装着部47に装着されたときには、メディアCに対応する第1記憶領域及び第2記憶領域をメモリ44に生成する。
【0078】
次に、ステップS202の処理を詳細に説明する。図11は、ステップS202の処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【0079】
ステップS2021において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。例えば、制御部45は、図9(C)に示すように、メディアAに対応する第1記憶領域441Aと、メディアBに対応する第1記憶領域441Bとがメモリ44に生成されている場合において、図8(A)に示すメディアAが装着部47に装着されたときには、メディアAからデータ2をリードする。
【0080】
ステップS2022において、制御部45は、S2021の処理によりリードしたデータのキャッシュ情報(新たなキャッシュ情報)と、メモリ44の第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とを比較する。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とが一致する(キャッシュと一致する)場合には、ステップS2023に進む。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とが一致しない(キャッシュと一致しない)場合には、ステップS2024に進む。
【0081】
ステップS2023において、制御部45は、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報を更新しない。さらに、制御部45は、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
ステップS2024において、制御部45は、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報を更新する。すなわち、制御部45は、新たなキャッシュ情報を第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報に上書きする。さらに、制御部45は、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0082】
次に、キャッシュ情報が再構築された後、外部メモリ48に記憶されるデータをリードする場合における携帯電話機1の処理について説明する。図12は、携帯電話機1の処理について説明するためのフローチャートである。
【0083】
ステップS300において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
ステップS301において、制御部45は、S300の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報が第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されているか否かを判断する。キャッシュ情報が記憶されていない(キャッシュなし)場合には、ステップS302に進む。キャッシュ情報が記憶されている(キャッシュあり)場合には、ステップS304に進む。
【0084】
ステップS302において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
ステップS303において、制御部45は、S302の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報を第1記憶領域441に追加(記憶)する。さらに、制御部45は、追加したキャッシュ情報についての整合性フラグをONにする。
【0085】
ステップS304において、制御部45は、第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されている、S301の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報の整合性フラグがONになっているか否かを判断する。整合性フラグがONになっている場合には、ステップS305に進む。整合性フラグがOFFになっている場合には、ステップS306に進む。
【0086】
ステップS305において、制御部45は、第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されているキャッシュ情報、すなわち、ステップS304の判断において、整合性フラグがONになっていると判断されたキャッシュ情報に基づいてデータをリードする。
ステップS306において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
【0087】
ステップS307において、制御部45は、S306の処理によりリードしたデータのキャッシュ情報(新たなキャッシュ情報)と、メモリ44の第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とを比較する。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とが一致する(キャッシュと一致する)場合には、ステップS308に進む。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とが一致しない(キャッシュと一致しない)場合には、ステップS309に進む。
【0088】
ステップS308において、制御部45は、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報を更新しない。さらに、制御部45は、第1記憶領域441に記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0089】
ステップS309において、制御部45は、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報を更新する。すなわち、制御部45は、新たなキャッシュ情報を第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報に上書きする。さらに、制御部45は、第1記憶領域441に記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0090】
なお、上述した第1実施形態では、ファイル情報がテーブルと対応付けて外部メモリ48に記憶されている場合について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されることはなく、ファイル情報がファイルと対応付けて外部メモリ48に記憶されていてもよい。この変形例の場合、制御部は、ファイルに記憶される第1ファイル情報にアクセスすると、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。また、制御部は、第1ファイル情報が記憶されるファイルと同一のファイルに第2ファイル情報が存在する場合には、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。したがって、本発明の「ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている」という事項には、「ファイル情報がファイルと対応付けて記憶されている」という事項が含まれる。
【0091】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る携帯電話機1の外観及び概略構成は、図1及び図2を用いて説明した第1実施形態に係る携帯電話機1と同一である。このため、本実施形態では、第1実施形態の携帯電話機1と同じ概略構成部分には同符号を付し、外観及び概略構成についての説明を省略する。
本実施形態の携帯電話機1は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ(記憶部)44に記憶する機能を有する。本実施形態に係る携帯電話機1の上記機能を発揮するための詳細構成について、図3を参照しながら説明する。
【0092】
携帯電話機1は、キャッシュ情報を記憶可能とするメモリ44と、装着部47と、制御部45とを備える。
装着部47は、第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部メモリ48(外部記憶部)を装着可能とする。第1ファイル情報と第2ファイル情報との関連付けは、例えば、外部メモリ48に設定されている同一のテーブル(セクタ、クラスタ、ページ、ブロック等)に第1ファイル情報と第2ファイル情報とが記憶されている、又は外部メモリ48に設定されている同一のファイルに第1ファイル情報と第2ファイル情報とが記憶されている等というものであればよい。
【0093】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶される第1ファイル情報にアクセスする場合に、第1ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第1キャッシュ情報をメモリ44記憶すると共に、第1ファイル情報に関連付けられている第2ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第2キャッシュ情報をメモリ44に記憶する。さらに、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、メモリ44から第2キャッシュ情報を消去し、メモリ44に第1キャッシュ情報を記憶させる。
【0094】
メモリ44は、ユーザによってアクセスされることにより、優先度が高く設定される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶する。また、メモリ44は、ユーザが第1ファイル情報にアクセスすることにより、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶することに付随して、第1ファイル情報に関連付けられている第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を記憶する。
【0095】
第1ファイル情報は、ユーザによりアクセスされた情報であるため重要度が高い。このため、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合でも、メモリ44に記憶された状態を維持する。
一方、第2ファイル情報は、第1ファイル情報に比べて重要度が低い。このため、第2キャッシュ情報は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合にメモリ44から消去される。
したがって、携帯電話機1は、第1の実施形態において説明した携帯電話機1と同様の効果を奏する。
【0096】
また、メモリ44は、第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域441と、第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域442とを備えることが好ましい。
これにより、携帯電話機1は、メモリ44に記憶させておく第1ファイル情報と、メモリ44から削除される可能性がある第2ファイル情報とを、それぞれ分けてメモリ44に記憶させておくことができる。
【0097】
以上説明したように、上述した第1、第2実施形態では、機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15がハードキーから構成される場合について説明した。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されることはなく、これらのキーが表示部21と一体に形成されたタッチパネルに表示(配置)されていてもよい。
【0098】
また、上述した第1、第2実施形態では、本発明が携帯電話機1に適用される場合を例示して説明した。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されることはなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)やPDA(Personal Digital Assistant)やポータブルゲーム機やポータブルナビゲーションデバイス等の電子機器にも適用することができる。
【符号の説明】
【0099】
1 携帯電話機(電子機器)
44 メモリ(記憶部)
441 第1記憶領域
442 第2記憶領域
45 制御部
47 装着部
48 外部メモリ(外部記憶部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能な電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、外部記憶部(例えば、メモリカード)が装着部に装着された場合に、メモリカードに記憶されるファイル情報へのアクセスを高速化する観点から、記憶部(例えば、RAM:Random Access Memory)にファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶する。
なお、メモリカードに記憶される情報をRAMに展開することについて開示したものには、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−54433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の電子機器では、メモリカードが装着部に装着される度に、メモリカードに記憶される全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をRAMに記憶させている。電子機器は、全てのキャッシュ情報がRAMに記憶されるのを待って、ファイル情報にアクセスすることになるため、メモリカードが装着部に装着されてからメモリカード内のファイル情報にアクセスするまでの所要時間が長くなるという問題が発生する。
【0005】
本発明は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶部に記憶することが可能な電子機器及び電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子機器は、キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部記憶部を装着可能とする装着部と、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶すると共に、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記制御部は、前記装着部に装着されている前記外部記憶部が取り外される場合に、前記第1記憶領域が前記第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、前記第2記憶領域を消去することが好ましい。
【0008】
また、前記制御部は、前記外部記憶部が前記装着部から取り外された後、再度、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶することが好ましい。
【0009】
また、前記制御部は、アクセスされる前記第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の前記第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶することが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記第1記憶領域と前記第2記憶領域とを前記外部記憶部毎に生成することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る電子機器は、キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部記憶部を装着可能とする装着部と、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記記憶部に記憶すると共に、前記第1ファイル情報に関連付けられている前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記記憶部に記憶し、前記外部記憶部が前記装着部から取り外される場合に、前記記憶部から第2キャッシュ情報を消去し、前記記憶部に第1キャッシュ情報を記憶させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、前記記憶部は、前記第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域と、前記第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域とを備えることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能とする電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法であって、ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部記憶部が装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶する工程と、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する工程と、を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報を記憶部に記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】携帯電話機が機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。
【図4】携帯電話機におけるキャッシュ情報の構築方法について説明するためのフローチャートである。
【図5】携帯電話機において行われる処理について説明するための第1のシーケンス図である。
【図6】携帯電話機において行われる処理について説明するための第2のシーケンス図である。
【図7】携帯電話機において行われる処理について説明するための第3のシーケンス図である。
【図8】携帯電話機において行われる処理について説明するための第1の図である。
【図9】携帯電話機において行われる処理について説明するための第2の図である。
【図10】キャッシュ候補の判定処理について説明するためのフローチャートである。
【図11】ステップS202の処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図12】携帯電話機の処理について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
まず、本発明の電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機1の基本構造について、図1を参照しながら説明する。図1は、電子機器の第1実施形態に係る携帯電話機1の外観斜視図である。
【0017】
携帯電話機1は、筐体としての操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを連結するヒンジ機構4とを備える。
操作部側筐体2は、前面10に、操作部11とマイク12とを備える。操作部側筐体2の前面10は、携帯電話機1を折り畳んだ状態で表示部側筐体3と向かい合う面である。
操作部11は、各種設定機能や辞書機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、数字や文字を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15とから構成されている。
マイク12は、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声を入力するために用いられる。
【0018】
表示部側筐体3は、前面20に、表示部21とスピーカ22とを備える。表示部側筐体3の前面20は、携帯電話機1を折り畳んだ状態で操作部側筐体2と向かい合う面である。
表示部21は、通話の相手側の電話番号やメールアドレス、及びメールの内容等の各種情報(文字情報や画像情報)を表示する。スピーカ22は、通話の相手側の音声を出力する。
【0019】
ヒンジ機構4は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが相対的に動くようにこれらを連結している。携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを互いに開いた状態(開状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(閉状態)にしたりできる。
【0020】
なお、図1は、いわゆる折り畳み式の携帯電話機1を挙げているが、携帯電話機としては、特にこれに限らない。すなわち、操作部側筐体と表示部側筐体とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式や、操作部側筐体と表示部側筐体とを2軸ヒンジを介して連結したもの、さらには、操作部側筐体と表示部側筐体とが1つの筐体に配置されたもの(いわゆる、ストレートタイプ、フリップタイプ)であってもよい。
【0021】
次に、図2を参照しながら、携帯電話機1の機能構成について説明する。
図2は、携帯電話機1の機能構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、操作部11と、マイク12と、画像処理部42と、音声処理部43と、メモリ44(記憶部)と、制御部45と、通信部46と、表示部21と、スピーカ22と、ドライバIC23とを操作部側筐体2又は表示部側筐体3に備える。
【0022】
通信部46は、メインアンテナ40とRF回路部41とを備え、所定の通信先と通信を行う。通信部46が通信を行う通信先としては、携帯電話機1と電話やメールの送受信を行う外部装置や、携帯電話機1がインターネットの接続を行う外部のwebサーバ等の外部装置が挙げられる。
【0023】
メインアンテナ40は、所定の使用周波数帯で外部装置と通信を行う。
RF回路部41は、メインアンテナ40によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を制御部45に供給する。また、RF回路部41は、制御部45から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ40を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0024】
画像処理部42は、制御部45の制御にしたがって、所定の画像処理を行い、処理後の画像データをドライバIC23に出力する。ドライバIC23は、画像処理部42から供給された画像データをフレームメモリ(図示せず)に蓄え、所定のタイミングで表示部21に出力する。
【0025】
音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、RF回路部41から供給された信号に対して所定の音声処理を行い、処理後の信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。
【0026】
また、音声処理部43は、制御部45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号を処理し、処理後の信号をRF回路部41に出力する。RF回路部41は、音声処理部43から供給された信号に所定の処理を行い、処理後の信号をメインアンテナ40に供給し、メインアンテナ40により電波として外部に出力させる。
【0027】
メモリ44は、RAM(ワーキングメモリ)を含み、制御部45による演算処理に利用される。
制御部45は、携帯電話機1の全体を制御しており、通信部46、画像処理部42、表示部21及び音声処理部43に対して所定の制御を行う。
【0028】
このように構成される携帯電話機1は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ(記憶部)44に記憶する機能を有する。
以下に、携帯電話機1に係る上記機能を発揮するための構成と動作について詳述する。
まず、本実施形態に係る携帯電話機1の上記機能を発揮するための構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、携帯電話機1が上記機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。
【0029】
携帯電話機1は、メモリ44と、装着部47と、制御部45とを備える。
メモリ44は、キャッシュ情報を記憶可能とする。
装着部47は、ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部メモリ(外部記憶部)48を装着可能とする。また、装着部47は、装着されている外部メモリ48を取り外し可能とする。外部メモリ48は、メモリカード等のリムーバブルメディアである。外部メモリ48には、単数又は複数のテーブル(セクタ、クラスタ、ページ、ブロック等)が形成されており、各テーブルに対応させた単数又は複数のファイル情報が記憶される。
【0030】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶されるファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルにファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0031】
キャッシュ情報とは、ファイル情報についての設定や著作権情報等を示す属性情報のことである。
第1記憶領域441は、ユーザによってアクセスされることにより優先度が高く設定される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶する。第1記憶領域441は、後述するように、外部メモリ48が装着部47から取り出された場合でも消去されることはない。
【0032】
第2記憶領域442は、第1ファイル情報が記憶されているテーブルと同一のテーブルに記憶されている第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を記憶する。このような第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することは、ユーザが第1ファイル情報にアクセスし、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報が第1記憶領域441に記憶されることに付随して行われる。
第1ファイル情報と同一のテーブルに記憶されている第2ファイル情報は、ユーザが第1ファイル情報にアクセスすることのみで、リードされることが可能な状態となる。このため、ユーザが第1ファイル情報にアクセスする場合、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報は、第2記憶領域442に記憶されることになる。
第2記憶領域442は、後述するように、外部メモリ48が装着部47から取り出された場合に消去される。
【0033】
次に、上記の構成となっている携帯電話機1の制御方法について説明する。図4は、携帯電話機1におけるキャッシュ情報の構築方法について説明するためのフローチャートである。
携帯電話機1の制御部45は、第1記憶工程S1と、第2記憶工程S2とを行う。
【0034】
第1記憶工程S1において、制御部45は、ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部メモリ48が装着される状態において、外部メモリ48に記憶されるファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、メモリ44に第1記憶領域441を生成して、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。
【0035】
第2記憶工程S2において、制御部45は、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルにファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0036】
したがって、携帯電話機1は、アクセスされた第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報が記憶されるテーブルと同一のテーブルに記憶される第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶するので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
【0037】
また、制御部45は、装着部47に装着されている外部メモリ48が取り外される場合に、第1記憶領域441が第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、第2記憶領域442を消去することが好ましい。
【0038】
第1キャッシュ情報に対応する第1ファイル情報は、ユーザによりアクセスされた情報であるため重要度が高い。このため、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第1記憶領域441をメモリ44から消去せず、重要度が高い第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報が第1記憶領域441に記憶される状態を維持する。
【0039】
一方、第2ファイル情報は、第1ファイル情報にアクセスすることに付随して、対応する第2キャッシュ情報が第2記憶領域442に記憶される情報であるため、第1ファイル情報に比べて重要度が低い。このため、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第2記憶領域442をメモリ44から消去する。この場合、第2キャッシュ情報は、メモリ44から消去される。
【0040】
したがって、携帯電話機1は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、優先度が高い第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報をメモリ44(第1記憶領域441)に記憶させておくので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
さらに、携帯電話機1は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、第2記憶領域442(第2キャッシュ情報)をメモリ44から消去することにより、メモリ44の記憶容量を回復(増加)することができる。
【0041】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、第1ファイル情報と対応付けられているテーブルと同一のテーブルに第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、メモリ44に第2記憶領域442を生成して、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
【0042】
制御部45は、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される場合には、第1ファイル情報又は他のファイル情報にアクセスしなくとも、第2記憶領域442をメモリ44に生成し、第1記憶領域441に記憶される第1キャッシュ情報に基づいて、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。すなわち、制御部45は、第1キャッシュ情報と第1ファイル情報とを対応させる処理を行った後、第1ファイル情報に関連する他のファイル情報を特定する処理を行い、他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶させる処理を行う。
【0043】
他のファイル情報とは、第2ファイル情報、又は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後から再度外部メモリ48が装着部47に装着されるまでの間に、新たに外部メモリ48に記憶された第3ファイル情報のことである。したがって、制御部45は、第1ファイル情報が記憶されているテーブルと同一のテーブルに第2ファイル情報又は第3ファイル情報が記憶されている場合、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報、又は第3ファイル情報に対応する第3キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。
【0044】
なお、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外された後から再度外部メモリ48が装着部47に装着されるまでの間に、第1ファイル情報が更新(上書き)されている場合には、再度、外部メモリ48が装着部47に装着されたときに、更新されている第1ファイル情報に対応する新たな第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶して、第1キャッシュ情報を更新(上書き)してもよい。
【0045】
したがって、携帯電話機1は、従来のように外部メモリ48に記憶される全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するのではなく、過去にユーザによってアクセスされた第1ファイル情報に関連する他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶するので、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
また、携帯電話機1は、適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するので、従来のように全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶する場合に比べて、キャッシュ情報の再構築を行うための所要時間が短くなる。
また、携帯電話機1は、再度、外部メモリ48が装着部47に装着される場合に、他のキャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶させているので、キャッシュ情報の記憶数が従来の電子機器に比べて劣ることはない。
また、携帯電話機1は、従来のように外部メモリ48に対応する全てのファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶するのではないので、メモリ44の記憶容量が小さくなり過ぎることを防止することができる。
【0046】
また、制御部45は、アクセスされる第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
【0047】
例えば、制御部45は、同一のテーブルに記憶される2つの第1ファイル情報(第1ファイル情報A及び第1ファイル情報B)に対してアクセスした場合、第1ファイル情報Aに対応する第1キャッシュ情報Aのみを第1記憶領域441に記憶し、第1ファイル情報Bに対応する第1キャッシュ情報Bを第2記憶領域442に記憶することが好ましい。
なお、アクセスされた複数の第1ファイル情報のうち第1記憶領域441に記憶する1つの第1ファイル情報を選択するには、例えば、更新日時が最も新しい第1ファイル情報を第1記憶領域441に記憶すればよい。すなわち、第1ファイル情報Aと第1ファイル情報Bとのうち、第1ファイル情報Bよりも第1ファイル情報Aの更新日時の方が新しい場合に、第1ファイル情報Aを第1記憶領域441に記憶する。
これにより、携帯電話機1は、第1ファイル情報A及び第1ファイル情報Bのそれぞれに対応する第1キャッシュ情報A及び第1キャッシュ情報Bをメモリ44に記憶するので、第1ファイル情報A及び第1ファイル情報Bへのアクセスを高速化することができる。
【0048】
また、制御部45は、第1記憶領域441と第2記憶領域442とを外部メモリ48毎に生成することが好ましい。
制御部45は、外部メモリ48の製造識別番号やファイルシステム番号等の固有情報に基づいて、外部メモリ48を識別する。
【0049】
制御部45は、外部メモリ48(メディアA)が装着部47に装着された場合に、固有情報を判別することにより外部メモリ48がメディアAであることを識別する。この場合、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441と第2記憶領域442とをメモリ44に生成する。そして、制御部45は、メディアAに記憶される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を、メディアAに対応する第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を、メディアAに対応する第2記憶領域442に記憶する。さらに、制御部45は、メディアAが装着部47から取り外された場合に、第2記憶領域442をメモリ44から削除する。
【0050】
次に、制御部45は、外部メモリ48(メディアB)が装着部47に装着された場合に、固有情報を判別することにより外部メモリ48がメディアBであることを識別する。この場合、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441と第2記憶領域442とをメモリ44に生成する。そして、制御部45は、メディアBに記憶される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を、メディアBに対応する第1記憶領域441に記憶する。また、制御部45は、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を、メディアBに対応する第2記憶領域442に記憶する。さらに、制御部45は、メディアBが装着部47から取り外された場合に、メディアBに対応する第2記憶領域442をメモリ44から削除する。
【0051】
したがって、携帯電話機1は、外部メモリ48毎に第1記憶領域441と第2記憶領域442とを生成するので、外部メモリ48毎に、適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ44に記憶することができる。
【0052】
次に、携帯電話機1において行われる処理について説明する。図5は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第1のシーケンス図である。図6は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第2のシーケンス図である。図7は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第3のシーケンス図である。図8は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第1の図である。図9は、携帯電話機1において行われる処理について説明するための第2の図である。
【0053】
まず、外部メモリ48(メディアA及びメディアB)が用意されている(図8(A)参照)。
メディアAには、複数のデータ(ファイル情報)が記憶されている。複数のデータのうちのデータ0は、第1テーブル(第1ページ)TA1に記憶される。また、複数のデータのうちのデータ2及びデータ5は、第2テーブル(第2ページ)TA2に記憶される。
メディアBには、複数のデータ(ファイル情報)が記憶されている。複数のデータのうちのデータ6及びデータ8は、第1テーブル(第1ページ)TB1に記憶される。また、複数のデータのうちのデータ7及びデータ9は、第2テーブル(第2ページ)TB2に記憶される。
【0054】
次に、図5に示すように、ステップS100において、メディアAは、装着部47に装着される(図8(B)参照)。
ステップS101において、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441Aがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Aが生成されていない場合には、ステップS102に進む。第1記憶領域441Aが生成されている場合には、ステップS103に進む。
【0055】
ステップS102において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A及び第2記憶領域442Aをメモリ44に生成する(図8(B)参照)。
ステップS103において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0056】
ステップS104において、第2テーブルTA2に記憶されるデータ2は、ユーザによりアクセスされる。
ステップS105において、制御部45は、データ2が記憶されている第2テーブルTA2をリードする。
【0057】
ステップS106において、制御部45は、データ2をキャッシュする。すなわち、制御部45は、データ2に対応するキャッシュ情報(キャッシュ2)を第1記憶領域441Aに記憶する(図8(C)参照)。さらに、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ2と、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ2)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。なお、図8(C)に示す場合では、整合性フラグがONにされたことを示す記号「○」がデータ2に付されている。
【0058】
ステップS107において、制御部45は、第2テーブルTA2内に、リードすべき他のデータが有るか無いかを判断する。リードすべき他のデータが有る場合には、ステップS108に進む。リードすべき他のデータが無い場合には、次の処理に進む。
【0059】
ステップS108において、制御部45は、他のデータをキャッシュする。すなわち、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ5に対応するキャッシュ情報(キャッシュ5)を、メディアAに対応する第2記憶領域442Aに記憶する(図8(C)参照)。さらに、制御部45は、第2テーブルTA2に記憶されているデータ5と、第2記憶領域442Aに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ5)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。
【0060】
次の処理としてのステップS109において、メディアAは、装着部47から排出される(取り出される)。
ステップS110において、制御部45は、第1記憶領域441Aの整合性フラグをOFFにする(図8(D)参照)。なお、図8(D)に示す場合では、整合性フラグがOFFにされたことを示す記号「−」がデータ2に付されている。
【0061】
ステップS111において、制御部45は、メディアAに対応する第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されているか否かを判断する。第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されている場合には、ステップS112に進む。第2記憶領域442Aにキャッシュ情報が記憶されていない場合には、次の処理に進む。
ステップS112において、制御部45は、第2記憶領域442Aに記憶されているデータ5を消去する(図8(D)参照)。
【0062】
図6に示すように、次の処理としてのステップS113において、メディアBは、装着部47に装着される(図9(A)参照)。
ステップS114において、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441Bがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Bが生成されていない場合には、ステップS115に進む。第1記憶領域441Bが生成されている場合には、ステップS116に進む。
【0063】
ステップS115において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアBに対応する第1記憶領域441B及び第2記憶領域442Bをメモリ44に生成する(図9(A)参照)。
ステップS116において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0064】
ステップS117において、第1テーブルTB1に記憶されるデータ6は、ユーザによりアクセスされる。
ステップS118において、制御部45は、データ6が記憶されている第1テーブルTB1をリードする。
【0065】
ステップS119において、制御部45は、データ6をキャッシュする。すなわち、制御部45は、データ6に対応するキャッシュ情報(キャッシュ6)を第1記憶領域441Bに記憶する(図9(B)参照)。さらに、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ6と、第1記憶領域441Bに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ6)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。なお、図9(B)に示す場合では、整合性フラグがONにされたことを示す記号「○」がデータ6に付されている。
【0066】
ステップS120において、制御部45は、第1テーブルTB1内に、リードすべき他のデータが有るか無いかを判断する。リードすべき他のデータが有る場合には、ステップS121進む。リードすべき他のデータが無い場合には、次の処理に進む。
【0067】
ステップS121において、制御部45は、他のデータをキャッシュする。すなわち、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ8に対応するキャッシュ情報(キャッシュ8)を、メディアBに対応する第2記憶領域442Bに記憶する(図9(B)参照)。さらに、制御部45は、第1テーブルTB1に記憶されているデータ8と、第2記憶領域442Bに記憶されるキャッシュ情報(キャッシュ8)とが整合していることを示す整合性フラグをONにする。
【0068】
次の処理としてのステップS122において、メディアBは、装着部47から排出される(取り出される)。
ステップS123において、制御部45は、第1記憶領域441Bの整合性フラグをOFFにする(図9(C)参照)。なお、図9(C)に示す場合では、整合性フラグがOFFにされたことを示す記号「−」がデータ6に付されている。
【0069】
ステップS124において、制御部45は、メディアBに対応する第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されているか否かを判断する。第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されている場合には、ステップS125に進む。第2記憶領域442Bにキャッシュ情報が記憶されていない場合には、次の処理に進む。
ステップS125において、制御部45は、第2記憶領域442Bに記憶されるデータ8を消去する(図9(C)参照)。
【0070】
図7に示すように、次の処理としてのステップS126において、メディアAは、再度、装着部47に装着される。
ステップS127において、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441Aがメモリ44に生成されているか否かを判断する。第1記憶領域441Aが生成されていない場合には、ステップS128に進む。第1記憶領域441Aが生成されている場合には、ステップS129に進む。
【0071】
ステップS128において、制御部45は、キャッシュ情報の格納先を生成する。すなわち、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A及び第2記憶領域442Aをメモリ44に生成する。
【0072】
ステップS129において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を行う。すなわち、制御部45は、データ2と同一のテーブルに記憶されるデータ5に対応するキャッシュ情報(キャッシュ5)を第2記憶領域442Aに記憶する(図9(D)参照)。なお、キャッシュ情報の再構築については、後述する。
【0073】
次に、ステップS103、ステップS116及びステップS129におけるキャッシュの再構築について説明する。まず、キャッシュ候補の判定処理について説明する。図10は、キャッシュ候補の判定処理について説明するためのフローチャートである。
【0074】
ステップS200において、制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着された場合に、キャッシュ候補の有無を判定する。すなわち、制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着された場合に、外部メモリ48に対応する第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在しているか否かを判断する。第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在している(キャッシュ候補あり)場合には、ステップS201に進む。第1記憶領域441及び第2記憶領域442が既にメモリ44に存在していない(キャッシュ候補なし)場合には、ステップS204に進む。
【0075】
ステップS201において、制御部45は、キャッシュ候補をキャッシュテーブルに設定する。例えば、制御部45は、図9(C)に示すように、メディアAに対応する第1記憶領域441A(キャッシュ候補)と、メディアBに対応する第1記憶領域441B(キャッシュ候補)とがメモリ44に生成されている場合において、図8(A)に示すメディアAが装着部47に装着されたときには、メディアAに対応する第1記憶領域441Aをキャッシュテーブルに設定する。
【0076】
ステップS202において、制御部45は、キャッシュテーブル内の優先順にキャッシュ情報を再構築する。なお、詳細については、後述する。
ステップS203において、制御部45は、キャッシュ情報の再構築を完了する。
【0077】
ステップS204において、制御部45は、新規キャッシュテーブルを作成する。例えば、制御部45は、メディアAに対応する第1記憶領域441A(キャッシュ候補)と、メディアBに対応する第1記憶領域441B(キャッシュ候補)とがメモリ44に生成されている場合(図9(C)参照)において、メディアCが装着部47に装着されたときには、メディアCに対応する第1記憶領域及び第2記憶領域をメモリ44に生成する。
【0078】
次に、ステップS202の処理を詳細に説明する。図11は、ステップS202の処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【0079】
ステップS2021において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。例えば、制御部45は、図9(C)に示すように、メディアAに対応する第1記憶領域441Aと、メディアBに対応する第1記憶領域441Bとがメモリ44に生成されている場合において、図8(A)に示すメディアAが装着部47に装着されたときには、メディアAからデータ2をリードする。
【0080】
ステップS2022において、制御部45は、S2021の処理によりリードしたデータのキャッシュ情報(新たなキャッシュ情報)と、メモリ44の第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とを比較する。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とが一致する(キャッシュと一致する)場合には、ステップS2023に進む。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報とが一致しない(キャッシュと一致しない)場合には、ステップS2024に進む。
【0081】
ステップS2023において、制御部45は、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報を更新しない。さらに、制御部45は、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
ステップS2024において、制御部45は、第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報を更新する。すなわち、制御部45は、新たなキャッシュ情報を第1記憶領域441Aに既に記憶されているキャッシュ情報に上書きする。さらに、制御部45は、第1記憶領域441Aに記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0082】
次に、キャッシュ情報が再構築された後、外部メモリ48に記憶されるデータをリードする場合における携帯電話機1の処理について説明する。図12は、携帯電話機1の処理について説明するためのフローチャートである。
【0083】
ステップS300において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
ステップS301において、制御部45は、S300の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報が第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されているか否かを判断する。キャッシュ情報が記憶されていない(キャッシュなし)場合には、ステップS302に進む。キャッシュ情報が記憶されている(キャッシュあり)場合には、ステップS304に進む。
【0084】
ステップS302において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
ステップS303において、制御部45は、S302の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報を第1記憶領域441に追加(記憶)する。さらに、制御部45は、追加したキャッシュ情報についての整合性フラグをONにする。
【0085】
ステップS304において、制御部45は、第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されている、S301の処理においてリードしたデータに対応するキャッシュ情報の整合性フラグがONになっているか否かを判断する。整合性フラグがONになっている場合には、ステップS305に進む。整合性フラグがOFFになっている場合には、ステップS306に進む。
【0086】
ステップS305において、制御部45は、第1記憶領域441又は第2記憶領域442に記憶されているキャッシュ情報、すなわち、ステップS304の判断において、整合性フラグがONになっていると判断されたキャッシュ情報に基づいてデータをリードする。
ステップS306において、制御部45は、外部メモリ48からデータをリードする。
【0087】
ステップS307において、制御部45は、S306の処理によりリードしたデータのキャッシュ情報(新たなキャッシュ情報)と、メモリ44の第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とを比較する。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とが一致する(キャッシュと一致する)場合には、ステップS308に進む。新たなキャッシュ情報と、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報とが一致しない(キャッシュと一致しない)場合には、ステップS309に進む。
【0088】
ステップS308において、制御部45は、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報を更新しない。さらに、制御部45は、第1記憶領域441に記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0089】
ステップS309において、制御部45は、第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報を更新する。すなわち、制御部45は、新たなキャッシュ情報を第1記憶領域441に既に記憶されているキャッシュ情報に上書きする。さらに、制御部45は、第1記憶領域441に記憶されるキャッシュ情報の整合性フラグをONにする。
【0090】
なお、上述した第1実施形態では、ファイル情報がテーブルと対応付けて外部メモリ48に記憶されている場合について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されることはなく、ファイル情報がファイルと対応付けて外部メモリ48に記憶されていてもよい。この変形例の場合、制御部は、ファイルに記憶される第1ファイル情報にアクセスすると、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を第1記憶領域441に記憶する。また、制御部は、第1ファイル情報が記憶されるファイルと同一のファイルに第2ファイル情報が存在する場合には、第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を第2記憶領域442に記憶する。したがって、本発明の「ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている」という事項には、「ファイル情報がファイルと対応付けて記憶されている」という事項が含まれる。
【0091】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る携帯電話機1の外観及び概略構成は、図1及び図2を用いて説明した第1実施形態に係る携帯電話機1と同一である。このため、本実施形態では、第1実施形態の携帯電話機1と同じ概略構成部分には同符号を付し、外観及び概略構成についての説明を省略する。
本実施形態の携帯電話機1は、複数のファイル情報のうち適切なファイル情報に対応するキャッシュ情報をメモリ(記憶部)44に記憶する機能を有する。本実施形態に係る携帯電話機1の上記機能を発揮するための詳細構成について、図3を参照しながら説明する。
【0092】
携帯電話機1は、キャッシュ情報を記憶可能とするメモリ44と、装着部47と、制御部45とを備える。
装着部47は、第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部メモリ48(外部記憶部)を装着可能とする。第1ファイル情報と第2ファイル情報との関連付けは、例えば、外部メモリ48に設定されている同一のテーブル(セクタ、クラスタ、ページ、ブロック等)に第1ファイル情報と第2ファイル情報とが記憶されている、又は外部メモリ48に設定されている同一のファイルに第1ファイル情報と第2ファイル情報とが記憶されている等というものであればよい。
【0093】
制御部45は、外部メモリ48が装着部47に装着される状態において、外部メモリ48に記憶される第1ファイル情報にアクセスする場合に、第1ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第1キャッシュ情報をメモリ44記憶すると共に、第1ファイル情報に関連付けられている第2ファイル情報に対応するキャッシュ情報としての第2キャッシュ情報をメモリ44に記憶する。さらに、制御部45は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合に、メモリ44から第2キャッシュ情報を消去し、メモリ44に第1キャッシュ情報を記憶させる。
【0094】
メモリ44は、ユーザによってアクセスされることにより、優先度が高く設定される第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶する。また、メモリ44は、ユーザが第1ファイル情報にアクセスすることにより、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を記憶することに付随して、第1ファイル情報に関連付けられている第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を記憶する。
【0095】
第1ファイル情報は、ユーザによりアクセスされた情報であるため重要度が高い。このため、第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合でも、メモリ44に記憶された状態を維持する。
一方、第2ファイル情報は、第1ファイル情報に比べて重要度が低い。このため、第2キャッシュ情報は、外部メモリ48が装着部47から取り外される場合にメモリ44から消去される。
したがって、携帯電話機1は、第1の実施形態において説明した携帯電話機1と同様の効果を奏する。
【0096】
また、メモリ44は、第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域441と、第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域442とを備えることが好ましい。
これにより、携帯電話機1は、メモリ44に記憶させておく第1ファイル情報と、メモリ44から削除される可能性がある第2ファイル情報とを、それぞれ分けてメモリ44に記憶させておくことができる。
【0097】
以上説明したように、上述した第1、第2実施形態では、機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15がハードキーから構成される場合について説明した。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されることはなく、これらのキーが表示部21と一体に形成されたタッチパネルに表示(配置)されていてもよい。
【0098】
また、上述した第1、第2実施形態では、本発明が携帯電話機1に適用される場合を例示して説明した。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されることはなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)やPDA(Personal Digital Assistant)やポータブルゲーム機やポータブルナビゲーションデバイス等の電子機器にも適用することができる。
【符号の説明】
【0099】
1 携帯電話機(電子機器)
44 メモリ(記憶部)
441 第1記憶領域
442 第2記憶領域
45 制御部
47 装着部
48 外部メモリ(外部記憶部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、
ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部記憶部を装着可能とする装着部と、
前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶すると共に、
前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する制御部と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記装着部に装着されている前記外部記憶部が取り外される場合に、前記第1記憶領域が前記第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、前記第2記憶領域を消去する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記外部記憶部が前記装着部から取り外された後、再度、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、アクセスされる前記第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の前記第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1記憶領域と前記第2記憶領域とを前記外部記憶部毎に生成する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、
第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部記憶部を装着可能とする装着部と、
前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記記憶部に記憶すると共に、前記第1ファイル情報に関連付けられている前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記記憶部に記憶し、
前記外部記憶部が前記装着部から取り外される場合に、前記記憶部から前記第2キャッシュ情報を消去し、前記記憶部に前記第1キャッシュ情報を記憶させる制御部と、を備える電子機器。
【請求項7】
前記記憶部は、前記第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域と、前記第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域とを備える請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能とする電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法であって、
ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部記憶部が装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶する工程と、
前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する工程と、を行う電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法。
【請求項1】
キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、
ファイル情報がテーブルと対応付けて記憶されている外部記憶部を装着可能とする装着部と、
前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶すると共に、
前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する制御部と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記装着部に装着されている前記外部記憶部が取り外される場合に、前記第1記憶領域が前記第1キャッシュ情報を記憶する状態を維持し、前記第2記憶領域を消去する請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記外部記憶部が前記装着部から取り外された後、再度、前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記第1ファイル情報とは異なる他のファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記他のファイル情報に対応する他のキャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、アクセスされる前記第1ファイル情報が複数ある場合には、複数の前記第1ファイル情報のうちのいずれか1つの第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶し、その他の第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1記憶領域と前記第2記憶領域とを前記外部記憶部毎に生成する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
キャッシュ情報を記憶可能とする記憶部と、
第1ファイル情報と第2ファイル情報とが関連づけられて記憶される外部記憶部を装着可能とする装着部と、
前記外部記憶部が前記装着部に装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記第1ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第1キャッシュ情報を前記記憶部に記憶すると共に、前記第1ファイル情報に関連付けられている前記第2ファイル情報に対応する前記キャッシュ情報としての第2キャッシュ情報を前記記憶部に記憶し、
前記外部記憶部が前記装着部から取り外される場合に、前記記憶部から前記第2キャッシュ情報を消去し、前記記憶部に前記第1キャッシュ情報を記憶させる制御部と、を備える電子機器。
【請求項7】
前記記憶部は、前記第1キャッシュ情報を記憶する第1記憶領域と、前記第2キャッシュ情報を記憶する第2記憶領域とを備える請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
記憶部を備えると共に、外部記憶部を装着可能とする電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法であって、
ファイル情報がテーブルと対応付けられて記憶されている外部記憶部が装着される状態において、前記外部記憶部に記憶される前記ファイル情報としての第1ファイル情報にアクセスする場合に、前記記憶部に第1記憶領域を生成して、前記第1ファイル情報に対応する第1キャッシュ情報を前記第1記憶領域に記憶する工程と、
前記第1ファイル情報と対応付けられている前記テーブルと同一のテーブルに前記ファイル情報としての第2ファイル情報が対応付けられている場合に、前記記憶部に第2記憶領域を生成して、前記第2ファイル情報に対応する第2キャッシュ情報を前記第2記憶領域に記憶する工程と、を行う電子機器におけるキャッシュ情報の構築方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−113350(P2011−113350A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269884(P2009−269884)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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