説明

電子機器

【課題】 冷却管に流れる冷媒の流量を増加させることなく、低流量域でのエレクトロニクスモジュールの冷却性能を向上させ、エレクトロニクスモジュールの高発熱密度化に対応可能とするものである。
【解決手段】 冷却管の円管流路内壁に接触するようにコイルスプリングを挿入して冷媒の流れ方向の段差を設け、低流量領域でも強制的に流れを乱流化することで高い熱伝達性能が得られる。また、コイルスプリングをロー付等により冷却管内壁に接合することで冷却面積拡大効果も得られる。尚、熱伝達性能は、コイルスプリングの線径や巻ピッチにより広範囲に設定できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却を必要とする発熱素子を備えた複数のエレクトロニクスモジュールを、間接的に液冷却する電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6(a)は従来の電子機器の一例として、例えばコンフォーマルアレイレーダの空中線に用いられる電子機器の構成を示す断面図、図6(b)は図6(a)の側面方向からみた断面図である。図に於いて、1は曲面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュール、2はエレクトロニクスモジュール1の内部に実装された高出力増幅器、低雑音増幅器等の発熱素子、3は内部に円管形状の流路を有しその流路に垂直な断面の外形が矩形状であって、エレクトロニクスモジュール1に当接して間接的に液冷却する為に、所定の間隔で互いに並行に配列された複数の冷却管、5はエレクトロニクスモジュール1に電源制御用信号を供給する曲面形状の電源制御基板、4は冷却管3を保持し、電源制御基板5とエレクトロニクスモジュール1を接続する為の電源制御信号用コネクタ、7はエレクトロニクスモジュール1とRF信号を授受し、RF電波を図の下方に放射する複数の放射素子を備えたRF基板、6はエレクトロニクスモジュール1とRF基板7を接続する為のRF信号用コネクタである。又、RF基板7は曲面形状に成形されている。
【0003】従来の電子機器は上記のように構成され、エレクトロニクスモジュール1の内部に実装された発熱素子から発生した熱は、エレクトロニクスモジュール1の発熱素子が時層されている冷却面と接触するように電源制御信号用コネクタ4との間に配置され、エレクトロニクスモジュール1の配列ピッチ内の限られたスペース内に保持された冷却管3に間接的に伝導される。この伝導された熱は、冷却管内部の円管形状の流路を流れるエチレングリコール水溶液等の冷媒により冷却される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電子機器に於いては、最終的に冷却作用を行う冷却管の流路形状が単純な円管であり、また冷媒循環装置の負荷を考慮して流量を節約すると管内の流れは層流領域となり、大きな熱伝達性能を得ることができなかった。熱伝達性能を向上する為に流量を増やして乱流領域で運用すると圧力損失が膨大となり、大きな流量及びそれに伴う膨大な圧力損失が冷媒循環系にも過大な負荷となる為、循環装置の規模や消費電力が許容範囲を超えて現実的ではなかった。また、オリフィス等流路内の流れ方向に断面形状を変化させるように工夫することによって乱流を発生できるが、冷却管の気密に対する信頼性の問題から、冷却管3の成形は押し出し又は引き抜きといった一体成形手法によらざるを得ず、このような工夫が困難であった。
【0005】この発明は、かかる問題点を解決する為になされたものであり、製造上も従来の冷却管の製造法を踏襲したうえで、高い熱伝達性能が得られる冷却管を備え、その冷却管で液冷却される電子機器を実現するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明による電子機器は、冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の円管流路内に、コイルスプリングを挿入して段差流路を形成したものである。
【0007】第2の発明による電子機器は、冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の円管流路内に、綿状熱交換体を挿入して熱交換流路を形成したものである。
【0008】第3の発明による電子機器は、冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板を有し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、複数の平行な薄肉矩形流路に分割して構成したものである。
【0009】第4の発明による電子機器は、冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、複数の放射線薄肉矩形流路に分割して形成したものである。
【0010】第5の発明による電子機器は、冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、薄肉曲面状に分割された外周流路とその内側の円管流路に分割した2重円管流路とし、内側の円管流路内にコイルスプリングを挿入したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1(a)はこの発明の実施の形態1を示す冷媒流れ方向の冷却管断面図であり、図1(b)は冷媒流れ方向に垂直な面での冷却管断面図である。図に於いて3は冷却管、8は冷却管と同じアルミニウム合金で成形されたコイルスプリングである。冷却管3以外のその他の構成品に関しては図6に記載した従来の電子機器と同様である。
【0012】図1に於いて、冷却管3の円管流路内壁に接触するようにコイルスプリング8を挿入し、コイルスプリングによって形成される冷媒の流れ方向の段差により、管壁に付着して発達しかかった冷媒の層流境界層を、低流量領域でも一定間隔で強制的に剥離/再付着させて、境界層の発達過程即ち温度助走区間での高い熱伝達率を管長全域にわたって維持させることができる。また、同時に流れが乱流化される為、流れの中に生じた擾乱により流体層間のエネルギー伝達を促進し、更に高い熱伝達性能を得ることができる。また、コイルスプリングにロー付用のブレージングシートを巻き付け、ロー付により冷却管内壁に接合することで熱伝達面積拡大効果が得られ、熱伝達性能を向上できる。この、熱伝達性能は、コイルスプリングの線径や巻ピッチにより広範囲に設定できる。なお、図6のエレクトロニクスモジュール1は曲面状に配置された例を示しているが、これが例えば平面状に配置されて平面アレイアンテナを構成しても、この実施の形態の冷却管は同様の冷却効果を持つ。
【0013】実施の形態2.図2(a)はこの発明の実施の形態2を示す冷媒流れ方向の冷却管断面図であり、図2(b)は冷媒流れ方向に垂直な面での冷却管断面図である。図に於いて3は冷却管、9は綿状熱交換体である。冷却管3以外のその他の構成品に関しては図6に示す従来の電子機器と同様である。
【0014】図2に於いて、冷却管3の円管流路内に微細金属繊維を束ねた綿状熱交換体9を挿入し、冷却管内の流れに無数の擾乱を発生させて低流量領域での流れを強制的に乱流化して、高い熱伝達性能を得ることができる。
【0015】実施の形態3.図3(a)はこの発明の実施の形態3を示す冷媒流れ方向の冷却管断面図であり、図3(b)は冷媒流れ方向に垂直な面での冷却管断面図である。冷却管3以外のその他の構成品に関しては図6に示す従来の電子機器と同様である。
【0016】図3に於いて、冷却管内部の流路形状を、押し出し或いは引き抜き成形により、平行な複数の薄肉矩形形状に分割成形し、各々の流路の温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより冷却管と冷媒の接触部における温度勾配を大きくし、熱伝達性能を向上することができる。層流による対流熱伝達に於いては、発達した流れ域での冷却性能(熱伝達率)を確保する為に極力流路を薄くして温度境界層を薄くする必要があることは周知の通りである。ここで、対流熱伝達率を計算する式(1)を引用すれば、熱伝達率αはヌセルト数Nu及び熱伝導率λに比例し、発達した流れ域ではNuが一定になることから、流路代表寸法である流路等価直径dに反比例することがわかる。
【0017】
α=Nu×λ/d (1)
【0018】ここで液冷媒の物性値及び流量というパラメータが既知として固定されれば、熱伝達率は流路等価直径に依存することになり、この値が小さい程良好な熱伝達率が得られることになる。図3(b)に示すような薄肉扁平の流路形状において前記の流路等価直径dは流路短辺寸法a及び長辺寸法bを用いて式(2)で求められ、a≪bの場合はb寸法によらずa寸法にほぼ比例することとなる。従って、図3(b)に示すような流路構成とし、各流路を成形可能な限り薄肉扁平とすることで、熱伝達率の向上をはかることができる。
【0019】
α=2×a×b/(a+b) (2)
【0020】更に本形状では、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により個々の矩形流路の全周を熱伝達面とすることができる。一般的には、矩形流路の薄肉流路内における熱伝達性能に関して、矩形長辺の一辺のみが伝熱面である場合に対して、両面がそうである場合は、熱伝達性能の指標であるヌセルト数が8.23/5.38=1.53倍とされており、上記の伝導効果は熱伝達面積の増大のみならず、各々の流路の熱伝達率向上効果にも寄与するものである。
【0021】実施の形態4.図4(a)はこの発明の実施の形態4を示す冷媒流れ方向の冷却管断面図であり、図4(b)は冷媒流れ方向に垂直な面での冷却管断面図である。冷却管3以外のその他の構成品に関しては図6に示す従来の電子機器と同様である。
【0022】図4に於いて、冷却管内部の流路形状を、押し出し或いは引き抜き成形により、放射状に配列された複数の薄肉矩形形状に分割成形し、各々の流路の温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより熱伝達性能を向上できる。本形状においては、冷却管の4辺のいずれの面を冷却面とした場合でも等方的に高い冷却性能を得ることができる。本効果の定性的な根拠に関しては、前記第3の発明によるものと同様である。更に本形状では、第3の発明による電子機器同様、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により個々の矩形流路の全周を熱伝達面とすることができる。本効果についても第3の発明によるものと同様である。
【0023】実施の形態5.図5(a)はこの発明の実施の形態5を示す冷媒流れ方向の冷却管断面図であり、図5(b)は冷媒流れ方向に垂直な面での冷却管断面図である。図において3は冷却管、8はコイルスプリングである。その他の構成品に関しては従来の電子機器と同様である。
【0024】図5に於いて、冷却管の流路を、押し出し或いは引き抜き成形により、薄肉曲面状に分割された外周流路とその内側の円管流路に分割した2重円管流路とし、外周流路については層流流れのまま温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより熱伝達性能を向上させ、更に内側の円管流路には実施の形態1におけるコイルスプリングを挿入して熱伝達性能を向上させるというものである。外周流路の薄肉化による熱伝達率の向上効果の定性的根拠は、第3の発明によるものと同様である。更に本形状では、第3の発明による電子機器同様、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により各々の流路の全周を熱伝達面とすることができる。本効果についても、第3、第4の発明によるものと同様であり、また第1の発明と同様にコイルスプリングの線径や巻ピッチにより内側流路の熱伝達性能を広範囲に設定でき、より高いレベルにおいて熱伝達性能を広範囲に設定することができる。
【0025】尚、上記説明では、この発明について、冷却を要するエレクトロニクスモジュールを配置した電子機器として、コンフォーマルアレイレーダの空中線に関して述べたが、冷却管を有する他の装置にも利用できることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0027】第1の発明によれば、円管流路を有する冷却管内壁に接触するようにコイルスプリングを挿入し、コイルスプリングによって形成される冷媒の流れ方向の段差により、低流量領域でも流れが乱流化される為、高い熱伝達性能を得る効果を生む。また、コイルスプリングをロー付等により冷却管内壁に接合することで冷却面積拡大効果が得られ、熱伝達性能を向上できる。尚、熱伝達性能は、コイルスプリングの線径や巻ピッチにより広範囲に設定できる。
【0028】第2の発明によれば、従来の冷却管の円管流路内に微細繊維を束ねた綿状熱交換体を挿入し、低流量領域での流れを強制的に乱流化して無数の擾乱を発生させ、高い熱伝達性能を得ることができる。
【0029】第3の発明によれば、冷却管内部の流路形状を、平行な複数の薄肉矩形形状に分割し、温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより、熱伝達性能を向上することができる。更に本形状では、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により個々の矩形流路の全周を熱伝達面とすることができる。
【0030】第4の発明によれば、冷却管内部の流路形状を、放射状に配列された複数の薄肉矩形形状に分割し、層流流れのまま温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより熱伝達性能を向上することができる。本形状においては、冷却管の4辺のいずれの面を冷却面とした場合でも等方的に高い冷却性能を得ることができる。更に本形状では、第3の発明による電子機器同様、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により個々の矩形流路の全辺を熱伝達面とすることができる。
【0031】第5の発明によれば、冷却管の流路を薄肉曲面状に分割された外周流路とその内側の円管流路に分割した2重円管流路とし、外周流路については温度境界層厚さを強制的に薄くすることにより熱伝達性能を向上させ、更に内側の円管流路には第1の発明によるコイルスプリングを挿入して熱伝達性能を向上させることができる。
【0032】更に本形状では、第3の発明による電子機器同様、流路を分割することにより冷媒と冷却管の熱伝達面積を増大させるとともに、冷却管の素材を例えばアルミニウム合金のような熱伝導率の大きい金属とすることで、伝導効果により各々の流路の全周を熱伝達面とすることができる。また第1の発明と同様に、コイルスプリングの線径や巻ピッチにより内側流路の熱伝達性能を広範囲に設定でき、より高いレベルにおいて熱伝達性能を広範囲に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す冷却管断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す冷却管断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す冷却管断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4を示す冷却管断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態5を示す冷却管断面図である。
【図6】 従来の電子機器を示す断面図である。
【符号の説明】
1 エレクトロニクスモジュール、2 発熱素子、3 冷却管、4 電源制御信号用コネクタ、5 電源制御基板、6 RF信号用コネクタ、7 RF基板、8 コイルスプリング、9 綿状熱交換体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の円管流路内に、コイルスプリングを挿入して段差流路を形成したことを特徴とする電子機器。
【請求項2】 冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の円管流路内に、綿状熱交換体を挿入して熱交換流路を形成したことを特徴とする電子機器。
【請求項3】 冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板を有し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、複数の平行な薄肉矩形流路に分割して構成したことを特徴とする電子機器。
【請求項4】 冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、複数の放射線薄肉矩形流路に分割して形成したことを特徴とする電子機器。
【請求項5】 冷却を必要とする発熱素子を有し、曲面或いは平面に沿って所定間隔で升目状に配列された複数のエレクトロニクスモジュールと、前記エレクトロニクスモジュールを間接的に液冷却する為に各列のエレクトロニクスモジュールの冷却面に接触するようエレクトロニクスモジュールの直下に配置された複数の冷却管と、前記エレクトロニクスモジュールに電源制御用信号を供給する為の電源制御基板と、前記冷却管を前記エレクトロニクスモジュールの配列ピッチ内の限られたスペース内で保持し、前記エレクトロニクスモジュールと電源制御基板とを接続する為の電源制御信号用コネクタと、前記エレクトロニクスモジュールとRF信号を授受しRF電波を放射する為のRF基板とを具備し、これらを階層状に積層して構成される電子機器に於いて、前記冷却管の流路を、薄肉曲面状に分割された外周流路とその内側の円管流路に分割した2重円管流路とし、内側の円管流路内にコイルスプリングを挿入したことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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