電子的価値保存証券の処理
【課題】証券プロセッサが、オンラインマーチャントと関連付けて消費者に価値保存証券を発行し、マーチャントの製品またはサービスについて受取られた価値として受取人に対して証券を引換える、電子的価値保存証券処理システムを提供する。
【解決手段】証券プロセッサ112は、マーチャントの名前でグラフィックのバーチャル価値保存証券を発行する。有価ギフト券プロセッサは、論理的および排他的にマーチャントと対話し、マーチャントは消費者との対話を制御する。販促用証券を用いて、マーチャントは、消費者のEメールアドレスのファイルおよび各証券の額または価値を有価ギフトプロセッサに送信する。有価ギフトプロセッサは、Eメールを使用して販促用証券を生成し、ロードし、発行する。販促用証券を受取る消費者は、商品およびサービスと引換えにマーチャントのオンラインの店でそれを使用する。
【解決手段】証券プロセッサ112は、マーチャントの名前でグラフィックのバーチャル価値保存証券を発行する。有価ギフト券プロセッサは、論理的および排他的にマーチャントと対話し、マーチャントは消費者との対話を制御する。販促用証券を用いて、マーチャントは、消費者のEメールアドレスのファイルおよび各証券の額または価値を有価ギフトプロセッサに送信する。有価ギフトプロセッサは、Eメールを使用して販促用証券を生成し、ロードし、発行する。販促用証券を受取る消費者は、商品およびサービスと引換えにマーチャントのオンラインの店でそれを使用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
この出願は、ウィリアム・エル・ホンネフ(William L.Honnef)およびドナルド・エル・エンドレス(Donald L.Endres)の発明者名で、1999年2月25日に出願された、「価値保存証券システム」(Stored Value Certificate System)と題された、先行する米国特許仮出願連続番号第60/121,956号から国内優先権およびパリ条約による優先権を主張し、本明細書中に完全に述べられたのと同じように、その内容全体がここに引用により援用されている。
【0002】
この発明は一般的にデータ処理に関する。この発明は、より特定的には、電子的価値保存証券(electronic stored value certificates)を提供する方法、装置、システムおよび製品に関する。
【背景技術】
【0003】
買い手が製品をオンラインでオーダしかつ支払うことができる電子商取引システムは世界中で広く利用を獲得している。いくつかの電子商取引システムは、個別の消費者とのトランザクションを処理するのに用いられ、別のものは、企業対企業の電子商取引として公知の、企業間のトランザクションを実行するのに用いられることがある。
【0004】
消費者と対話する電子商取引システムは一般的に、公衆データネットワーク上で個別の消費者が送信したオンラインオーダを集める。通常は、製品をオーダしたい消費者はオンラインフォームに記入して送信するかまたは、電子商取引システムからの一連のプロンプトに答える。電子商取引システムは、オーダを履行するマーチャントにオーダ情報を送る。そのような電子商取引システムは、インターネットとして公知のネットワーク間ネットワークの世界的なパケット交換ネットワークならびにそのワールドワイドウェブとして公知のブラウザおよびサーバのシステムと関連して現在広く用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
伝統的な従来方式の小売店を含む消費者対消費者商取引では、価値を転送するのにギフト券を広く用いる。この方策では、第1の消費者(ギフト券の贈答者)は、マーチャントと関連付けられる小売店またはカタログにコンタクトする。第1の消費者は特定の額のギフト券を要求し、ギフト券の額面価値と等しい額分の資金をマーチャントに転送する。場合によっては、マーチャントは、第2の消費者(ギフト券受取人)の名前および識別情報を要求しかつ受取る。マーチャントは紙の形でのギフト券を第1の消費者に配達し、第1の消費者はそれを第2の消費者に配達する。これに代えて、マーチャントが証券を第2の消費者に配達してもよい。配達後のどこかの点で、第2の消費者はマーチャントにコンタクトしてマーチャントが提供する商品を選択し、商品に対する支払としてギフト券を差し出す。時にはギフト券受取人は、ギフト券の額面価値よりも大きい費用を有する商品を選択するが、この場合、受取人は価値の差をカバーするさらなる資金も差し出す。
【0006】
この方策は消費者にとっては馴染み深いものであるが、それは大きな欠点を有する。さらに、ギフト券は、さまざまな理由により電子商取引においては容易に利用可能ではない。
【0007】
第1に、オンラインマーチャントが電子的ギフト券メカニズムを実現するためには、一般的にオンラインマーチャントは、サポートするソフトウェアおよびハードウェアインフラストラクチャ自体を構築するかまたはその開発に対して契約する必要がある。これは、実現するにはかなりの資源および時間を必要とする。オンラインマーチャントは、開発コストおよび遅延を招くことなく、電子的ギフト券機能をそれらのオンライン店舗またはサイトに加えることができるということから大いに利益を得るであろう。
【0008】
第2に、贈答者は、部分的には、贈答品の選択に関するより多くの支配権を受取人に与えるためにギフト券を購入する。しかしながら、伝統的なギフト券はマーチャントに専用、すなわちそれらは証券を販売したマーチャントでしか引換えできない。消費者は、多数のマーチャントおよびオンライン店舗と物理的店舗との両者で引換可能な証券をより好む。複数のマーチャントで引換可能な伝統的な紙ベースのギフト券の例がアメリカンエキスプレス(登録商標)ギフトチェックである。オンラインのギフト受取人が複数のオンラインマーチャントのどれとでも電子的ギフト券を引換ることを可能にする電子的ギフト券メカニズムに対する必要性が存在する。
【0009】
公知のギフト券の第3の欠点は、それらをクーポンまたは割引メカニズムとして用いることができないことである。現在、オンラインマーチャントは、クーポンおよび割引を含む販売促進を提供することによって新規顧客をそれらのオンライン店舗に引きつけるために多大な資源を投資している。これら2つの販売促進メカニズムには限界がある。たとえば、顧客は多くのクーポンおよび割引の提供を受取ることがあるが、クーポンおよび割引の提供を用いることは、マーチャントの製品につけられている値段が高いというメッセージを伝えがちである。さらに、消費者は、1つの販売促進メカニズムを用いてオンラインマーチャントを訪問するかもしれないが、実際にオンラインマーチャントで買い物をしたり製品を購入したりするのは、そのような顧客訪問者のうちごくわずかな割合である。マーチャントサイトで実際に買物をして購入過程を完了する新規顧客を引きつけるには、より訴求力のある販売促進ツールが必要である。
【0010】
マーチャントは、新規顧客ごとに固定費用を有する販売促進メカニズムにも興味を持つ。また、あるマーチャントは、販促用証券を異なるマーチャントで引換可能にする販売促進活動を行なう希望を有する。たとえば、新規顧客をそれらのサイトに引きつけたい発行者は、多数の他のマーチャントサイトで引換可能な証券を発行してもよい。別の例として、マーチャントは、アフィリエイトのマーチャントサイトで引換可能な証券を発行する希望を有するかもしれない。さまざまな紙ギフト券方策が伝統的な店舗およびカタログの販売促進において利用可能であるが、単一のおよび多数のオンラインマーチャント店舗で引換可能な証券を提供する、オンライン電子的ギフト券方策に対する必要性が存在する。
【0011】
既存の方策の別の欠点は、マーチャントが一旦新規顧客を有すると、マーチャントは、その顧客をマーチャントのオンライン店舗に戻らせ続けるツールを必要とすることである。あるマーチャントは、顧客が、航空会社のマイルまたはマーチャントが提供していない他の製品もしくはサービスと引換可能なポイントを稼ぐ、普遍的なご愛顧プログラムに加わっている。より魅力的なマーチャントプログラムは、コストを減じかつ顧客とより密な関係を保つために、常連買物客にマーチャント自身の製品で報いることを含むであろう。
【0012】
現在では、オンラインマーチャントが、常連または優良顧客にオンラインの電子的ご愛顧券を配達可能なメカニズムは存在しない。さらに、特定のマーチャントの商品およびサービスのみと引換可能なご愛顧券を提供するご愛顧用証券プログラムに対する必要性が存在する。
【0013】
マーチャントは、特定の目標を達成することと結びつく奨励用プログラムを用いて従業員の動機付けをする方法も引続き探している。ある会社は、従業員奨励として紙ベースのギフト券を用いていたが、従業員に報奨を与える目的のためにネットワーク上で奨励用証券を電子的に発行しかつ引換える、現在利用可能な方法はない。雇用者と従業員との両者に利益を与える目的の、そのような報奨プログラムに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上の必要性および目的ならびに以下の説明から明らかになるその他の必要性および目的は、証券プロセッサが電子的バーチャル証券の発行、通知および引換に関するすべての詳細を扱う証券処理システムを1つの局面で含むこの発明によって達成される。証券プロセッサは、実際にマーチャント自身の証券であるように見えかつ感じられるグラフィックのバーチャル証券を発行する。マーチャントのオプションにより、プロセッサはバーチャル証券の紙での表示も発行する。証券プロセッサはマーチャントのみと論理的かつ契約的に対話し、マーチャントが顧客との対話を制御する。証券プロセッサは証券の未払い価値を追跡する。1つの実施例では、マーチャントは、購入時から引換までを通して連続的に資金を保持する。これに代えて、特定のマーチャントで引換可能な証券が、そのマーチャントが制御または所有しないサーバまたはサイトから発行されてもよい。サーバまたはサイトを所有または制御する当事者が証券の発行者の役割を果たし、証券購入時から引換までを通して、保存価値の形で資金を保持する。マーチャント管理アプリケーションにより、マーチャントが証券情報を管理することが可能になる。
【0015】
システムは、マーチャントが顧客をそれらのオンライン店舗に引きつけるために電子的販促用証券を大量発行できるようにする販促用証券メカニズムを含む。販促用証券を用いると、マーチャントは、消費者の電子メールアドレスおよび各々の証券の額または価値のファイルを価値保存証券プロセッサに電子的に送ることができる。価値保存証券プロセッサは、販促用証券を作成し、ロードしかつ発行し、電子メール(email)を用いて受取人に通知する。販促用証券を受取る消費者は、選択された商品およびサービスと交換で、指定されたマーチャントオンライン店舗でそれを使うことができる。
【0016】
システムは、オンラインマーチャントが、そのマーチャントの商品またはサービスの賞品を結果的に与える、顧客用ご愛顧プログラムを設けるのを可能にするご愛顧券も含む。顧客が特定のオンラインマーチャントサイトで買物するたびに、マーチャントは、購入合計の予め定められた率に基づいてご愛顧券にクレジットする。消費者はいつでもご愛顧券の残高をチェックし、それをマーチャントの他の商品またはサービスと引換えることができる。
【0017】
別の実施例では、奨励用証券を発行しかつネットワークを介して配達して、従業員の行動および成果にプラスに影響する新たなツールを雇用者に与える。雇用者は、雇用者の奨励用証券プランの一部である各従業員の電子的リストを提供する。特定の従業員が特定の目標を達成すると、雇用者はその従業員に関連付けられる奨励用証券に価値を加える。雇用者は、システムに接続しかつ適切な値の額を計上することまたは各証券ごとに価値もしくは「ロード」額を含む電子ファイルをシステムに周期的に送ることにより、そのような価値を加えてもよい。従業員はいつでもその従業員の奨励用証券の残高をチェックし、どの参加マーチャントでも選択された商品およびサービスと交換でそれを引換えることができる。
【0018】
この発明は、以上のステップを実行するために構成されるであろう装置、システムおよびコンピュータで読出可能な媒体も包含する。
【0019】
この発明は、制限の目的ではなく、例示の目的のために添付の図面に図示され、ここでは同じ参照番号は同じ要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】価値保存証券処理システムのブロック図である。
【図1B】第2の価値保存証券処理システムのブロック図である。
【図2A】価値保存証券プロセッサおよび、プロセッサが対話し得るクライアントと対話し得る価値保存証券処理システムの機能的要素のブロック図である。
【図2B】価値保存証券プロセッサが実行し得る機能のブロック図である。
【図3】証券購入機能のフローチャートの図である。
【図3A】証券購入機能のフローチャートの図である。
【図3B】通知および確認機能のフローチャートの図である。
【図3C】証券引換(単一の弁済提供)機能のフローチャートの図である。
【図3D】証券引換(単一の弁済提供)機能のフローチャートの図である。
【図3E】証券オーダフォームの例の図である。
【図4A】証券管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図4B】証券管理(購入者−通知ステータス)機能のフローチャートの図である。
【図4C】マーチャント管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図4D】マーチャント管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図5A】1つのマーチャントまたは発行者でのみ引換可能な価値保存証券の引換の方法のブロック図である。
【図5B】複数のマーチャントまたは発行者で引換可能な価値保存証券の引換の方法のブロック図である。
【図6】ある実施例が実現され得るコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
電子的価値保存証券処理を提供する方法および装置が説明される。以下の説明では、説明の目的のために、数多くの具体的な詳細が述べられ、この発明の完全な理解を与える。しかしながら、この発明はこれら具体的な詳細なしで実践し得ることが当業者には明らかであろう。他の例では、周知の構造およびデバイスがブロック図の形で示され、この発明を不必要にわかりにくくすることを回避している。
【0022】
動作コンテキスト
‐‐ネットワーク構造
図1Aは、ある実施例が実践され得るコンテキストを表わす電子的価値保存証券処理システムのブロック図である。
【0023】
ブラウザ104を実行するクライアント102がネットワーク106に論理的に結合される。クライアント102は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションまたは、プロセッサを有する他のデバイスなどの、いずれかのネットワークエンドステーションである。1つのクライアント102が図1に示されるが、実際的なシステムでは、ネットワーク106に結合されたどのような数のクライアントが存在してもよい。
【0024】
ブラウザ104は、協働して、オープンプロトコルに従ってフォーマットされた電子文書を読出しかつ表示する1つまたはそれ以上のソフトウェアまたはハードウェア要素である。ブラウザ104を実現するのに用い得る商用製品の例はネットスケープナビゲータ(登録商標)である。ネットワーク106は、オープンプロトコルを用いてデータ通信をサポートする、1つまたはそれ以上のデバイスおよび相互接続要素の集まりである。1つの実施例では、ネットワーク106は、インターネットなどの公衆パケット交換データネットワークである。
【0025】
1つまたはそれ以上のマーチャントサーバ108A、108B、108N(図示せず)などが証券発行アプリケーション110を実行し得、またネットワーク106に論理的に結合される。各マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、1つの特定のオンラインマーチャントまたは証券発行者によって所有され、運用され、制御されまたはそれと関連付けられる。マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、クライアント102のユーザと、1つまたはそれ以上の製品またはサービスを販売する業務を行なうマーチャントとの間の接点を提供する1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。マーチャントサーバ108A、108B、108Nをマーチャントの業務場所に設けてもよいが、これは必要ではない。通常はマーチャントサーバ108A、108B、108Nは、ワールドワイドウェブとともに用いるのに好適な安全な商用サーバであり、HTTP(ウェブ)サーバも含む。マイクロソフト(登録商標)インターネットインフォメーションサーバは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nとして用いるのに好適な商用製品の例である。
【0026】
発行アプリケーション110は、協働して、価値保存証券プロセッサ112と協働して証券発行を実行する1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。発行アプリケーションは、以下にさらに説明されるように、価値保存証券発行、ビュー、通知、引換および管理機能を実現する機能およびルーチンを含んでもよい。
【0027】
1つまたはそれ以上の別個のマーチャントアプリケーションをマーチャントサーバ108A、108B、108Nが実行してもよく、協働して消費者に製品またはサービスを提供し、製品またはサービスについての情報を表示しかつ、製品またはサービスに対するオーダをとる、1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素を含んでもよい。そのようなマーチャントアプリケーションは、顧客またはユーザへの、マーチャントの主要商用インターフェイスを一般的に提供する。マーチャントアプリケーションは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび発行アプリケーションに論理的に結合されたデータベース111の中で、製品、サービス、消費者およびオーダについてのデータを検索しかつ記憶してもよい。
【0028】
クレジットカード決済ネットワーク、自動手形交換ネットワーク、電信送金ネットワークなどに支払トランザクションを送信する目的のために、支払プロセッサ113をマーチャントサーバ108Aなどに結合してもよい。たとえば、支払プロセッサ113は、マーチャントサーバ108Aなどからクレジットカード番号および他のクレジットカード情報を受取ることができ、ビザ(登録商標)、マスターカード(登録商標)、アメリカンエキスプレス(登録商標)およびその他が運用するクレジットカードネットワークを介して課金トランザクションを実行することができる。その結果、購入者のアカウントからマーチャントサーバ108の所有者またはオペレータと関連付けられるアカウントに価値が転送される。
【0029】
「マーチャント」という用語は、マーチャントサーバ108を識別するのに用いられるが、それは、サードパーティ発行者、クレジットカード会社、同業者組合、マーチャント組合、銀行、クレジットユニオン、政府機関などの、マーチャントでない発行者が所有、運用または制御してもよい。
【0030】
価値保存証券プロセッサ112は、1つまたはそれ以上のバーチャル電子的価値保存証券を発行、通知、引換、管理しおよびそのステータスを報告する、クライアントからのマーチャントの要求を扱う、1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。それはマーチャントサーバ108A、108B、108Nから遠隔であっても、マーチャントサーバと同じ場所に設置されてもよい。好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nから離れており、予め合意したプロトコル(agreed-upon protocol)を用いてネットワーク106を介してマーチャントサーバと通信する。
【0031】
これに代えて、価値保存証券プロセッサ112は、証券の残高を維持しかつトランザクションを管理する、別個の場所で並列で走る2つのサーバを含む。たとえばインターネットサービスプロバイダなどの異なるアクセスメカニズムを介して公衆ネットワークに接続された2つのサーバにより、部分的なネットワーク障害の場合の接続性が確実になる。
【0032】
価値保存証券プロセッサ112は、証券情報のコアリポジトリとして働くリレーショナルデータベース115を用いて情報を記憶しかつ検索してもよい。データベース115は、残高、トランザクション、清算および顧客サービス情報に加えて、証券購入者、受取人およびマーチャント情報を管理する、記憶済プログラムおよび手順を含む。データベース115は、証券に属するすべての情報を収容する各証券ごとの記録も収容する。1つの実施例では、データベース115は、証券情報用に1つまたはそれ以上のフィールドを含む証券テーブルを有するリレーショナルデータベースシステムである。フィールドおよびそれらの使用の具体的な性質が以下にさらに説明される。
【0033】
図1Bは、ある実施例が実践され得るコンテキストを表わす代替的な電子的価値保存証券処理システムのブロック図である。
【0034】
図1Bの実施例では、マーチャントサーバ108には発行アプリケーションがなく、支払プロセッサ113が価値保存証券プロセッサ112に結合される。この配置では、証券プロセッサ112は証券発行機能のためのホストとして働く。したがって、証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108と関連付けられるマーチャントの代わりに証券を発行する。特に、証券プロセッサ112は、ブランド付け、ページの内容などを介して複数のマーチャントの1つとのみ関連付けられるように見える1つまたはそれ以上のサーバ、電子文書またはウェブサイトをホストしてもよい。この構成では証券プロセッサ112がすべての証券処理タスクを実行するため、マーチャントがそれらのサーバまたはサイトでそのような機能を実現する必要がない。クライアントはマーチャントサーバ108に接続し、証券発行ハイパーリンクを選択し、マーチャントサーバのドメインを離れたことにクライアント側では気づかずに、証券プロセッサ112にリダイレクトされ得る。次にクライアントは、クライアントのために用いられる同様のトランザクション全体の中の証券処理機能を実行して、マーチャントサーバ108から製品またはサービスをオーダしてもよい。
【0035】
図2Aは、価値保存証券プロセッサと対話し得る価値保存証券処理システムの機能的要素のブロック図である。
【0036】
1つの実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、価値保存証券処理にかかわる種々の役割および機能と関連付けられる複数のサーバまたはウェブと対話する。1つの好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210と対話する。サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210の各々は、ウェブサーバの形でまたは、別個のサーバが実行するかもしくは単一のサーバがまとめて実行するウェブサイトとして実現されてもよい。このアーキテクチャは、機能エリアおよびアプリケーションタイプによって、ウェブページ、スクリプトおよび他のソフトウェア要素を分離しかつ編成する。サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210の各々は、1つもしくはそれ以上のハイパーリンクまたはスクリプト呼出を介して価値保存証券プロセッサにリンクする。
【0037】
価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバおよびクライアントブラウザと通信するため、公衆インターネットであり得るネットワーク106と、安全な通信プロトコルとを用いる。そのクライアントとして、価値保存証券プロセッサ112は、個別のコンピュータ10A、多数のクライアントコンピュータを含むローカルエリアネットワーク12、ワークステーション14などと対話してもよい。
【0038】
1つの好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、2つの並列のコンピュータシステムを含み、その各々が別個のネットワークサービスプロバイダを介してネットワーク106に論理的に接続される。これは途切れることのない運用を確実にすることになる。第1のシステムがオフラインになっても、第2のシステムがすべての処理を引き継ぐ。
【0039】
図2Bは、価値保存証券プロセッサおよびプロセッサが対話するであろうクライアントが実行し得る機能のブロック図である。1つの実施例では、価値保存証券プロセッサは、証券購入機能222、通知および確認機能224、証券引換機能226、証券管理機能228ならびにマーチャント管理機能230を実行することができる。そのような機能が以下にさらに説明される。
【0040】
‐‐通信プロトコル
1つの実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、SSL(セキュアソケットレイヤ)接続上でHTTP(ハイパーテキストトランスポートプロトコル)を用いて価値保存証券プロセッサ112と通信する。名前および値の対をパラメータとして用いて、1つまたはそれ以上のHTTP GET動作を行なうことによりメッセージを交換する。名前および値の対は、マーチャントサーバ108の上にあるクライアントソフトウェアによって生成される。マーチャントサーバは、透過的に受取られかつ翻訳されてクライアントに戻される結果ページとともに、1組の名前および値の対を戻す。
【0041】
この文書に対する付録は、データベース115および以上の通信プロトコルを用いるメッセージ中で用い得るフィールドの、フィールド名、フィールド値を用いる機能呼出、フィールドのフォーマットおよび、各フィールドごとに用いられるデータベース記憶の量を述べている。価値保存証券プロセッサ112と通信しかつ本明細書中に説明される機能を実行するため、マーチャントサーバ108またはサードパーティ証券発行者の別のサーバ間のメッセージでそのようなフィールドを用いてもよい。
【0042】
代替的な実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、文書http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-arnold-scmp-01.txtに定義されるシンプルコマースメッセージングプロトコル(Simple Commerce Messaging Protocol)(SCMP)を用いて価値保存証券プロセッサ112と通信する。SCMPは、送り側のアプリケーション間の安全な、認証された商用メッセージング機能を受取側のサーバに与える公開標準である。受取側のサーバによる送り側への応答は、メッセージ中のデータのセットが表わすトランザクションに対する返答である。SCMPにより、マーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび価値保存証券プロセッサ112がオンラインビジネストランザクションを行なうことが可能になり、それによりマーチャントが完全に認証され、メッセージを拒否できないようになる。
【0043】
好ましい実施例では、商用アプリケーション112の使用を要求するSCMPメッセージは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nから価値保存証券プロセッサ112に送られる。各メッセージは、アプリケーション要求を記述しかつ消費者またはエンドユーザ、マーチャントおよび価値保存証券についての必要な情報を与えるフィールドを含む。好ましくは、SCMPメッセージはデジタルで署名され、ハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)接続上での伝送のためにASCIIフォーマットに変換され、メッセージがファイアウォールおよびプロキシサーバを通れるようになる。
【0044】
SCMPメッセージを送りかつ受取ることができるソフトウェア要素がマーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび価値保存証券プロセッサ112にインストールされるかまたはそれらによって実行される。
【0045】
‐‐価値保存証券処理を実現するステップ
1つの実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nからの入力を要求するSCMPメッセージを送る1つまたはそれ以上のスクリプトを作成することによって開発され得る。スクリプトは、予め規定されたC/C++、JAVA(登録商標)またはPerlライブラリを用いて、コモンゲートウェイインターフェイス(CGI)、アクティブサーバプロトコル(ASP)、インターネットサーバアプリケーションプログラミングインターフェイス(ISAPI)またはネットスケープアプリケーションプログラミングインターフェイス(NSAPI)下で書かれる。ライブラリはCyberSource Corporationから市販されている。
【0046】
これに代えて、インターフェイスは、SCMPスクリプティングを自動化する、CyberSourceのデジタルコマースコンポーネント(DCC)などのオブジェクトソフトウェアを用いて開発されてもよい。DCCはSCMPメッセージングをサポートし、インターフェイスを提供して開発の労力を減じる。アプリケーション開発者は、顧客のために要求の結果を解釈する適切なスクリプトを追加してもよい。
【0047】
‐‐メッセージ通信およびフォーマット
動作においては、クライアント102は、ネットワーク106を介してマーチャントサーバ108A、108B、108Nに接続する。クライアント102およびブラウザ104を操作している消費者はブラウザを用いて、製品およびサービス情報を表示するページを含む、マーチャントサーバ108A、108B、108Nに記憶された1つまたはそれ以上の電子文書を表示する。ページの1つは、バーチャル電子的価値保存証券の発行または引換に関するであろう。価値保存証券処理要求が入力されると、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、ネットワーク106上で1つまたはそれ以上のメッセージを価値保存証券プロセッサ112と交換してオーダ処理機能を実行する。
【0048】
各メッセージは、要求されている価値保存証券処理機能についての情報を価値保存証券プロセッサ112に与える。情報は、合法的なマーチャントとしてのマーチャントのベリファイ;証券の購入、配達の確認、証券の引換などの機能の識別もしくは管理機能;または、要求された価値保存証券機能が求めるエンドユーザ情報、を含み得る。
【0049】
1つの実施例では、メッセージはSCMPプロトコルを用い、メッセージは、ライブラリ機能を呼出すC/C++またはPerlのスクリプトを用いて作成されてメッセージを送る。別の実施例では、商業利用可のサードパーティサーバ(コマースレディプラットホーム)へのインターフェイスが用いられ、インターフェイスがメッセージを構成しかつそれを送る。市販のコマースレディサードパーティサーバの例は、マイクロソフト(登録商標)サイトサーバ3.0、コマースエディション;マイクロソフト(登録商標)アクティブサーバページおよびブロードビジョン(BroadVision)(登録商標)である。1つまたはそれ以上のスクリプトを用いて所望の価値保存証券機能を呼出し、その結果を解釈する。
【0050】
SCMPメッセージ内では、別個のフィールドが、(a)発行アプリケーション110が価値保存証券プロセッサ112から要求している特定の価値保存証券機能、(b)必要な場合、関連付けられた価値保存証券の値および(c)オーダしている消費者についての情報を特定する。価値保存証券プロセッサ112がこの情報を処理し、返信SCMPメッセージ中のフィールドとして他の情報を戻す。
【0051】
SCMPメッセージ中のフィールドは、フィールドの名前および値からなる。したがって、SCMPメッセージは、復帰改行文字で分離された、名前−値の対の一連のフィールドからなる。2つのタイプのフィールドが認識される。すなわちオーダレベルフィールドおよび提供レベルフィールドである。
【0052】
発行アプリケーション110が価値保存証券プロセッサ112の関数ライブラリを用いて働いているとき、オーダレベルフィールドをC/C++、PerlまたはJAVA(登録商標)スクリプト内で用いてもよい。発行アプリケーション110は、フィールドを直接的に参照して、この章の後のセクションで説明されるように名前−値の対を特定する。発行アプリケーション110がコマースレディプラットホームを用いて働いているとき、マーチャントアプリケーションはインターフェイスを用いて、フィールド値またはデータベースもしくはウェブフォーム内のどこにフィールド値を見出すかを特定する。
【0053】
証券処理方法
オンラインの電子的バーチャル証券のための具体的な処理方法がこれから説明される。この説明では、「証券」という用語は、価値保存証券、ギフト券、販促用証券、奨励用証券、報奨もしくはご愛顧券または賞品用証券を広く指す。さらに、「発行者」という用語は、証券を発行し、購入資金または証券価値を受取りかつ保持する当事者を広く指すのに用いられる。発行者はマーチャントであってもよく、または発行者は、複数のマーチャントが認識する証券を購入者が入手し得るサイトをホストするサードパーティであってもよい。さらに別の代替例では、発行者は、特定のマーチャントに対して独自にブランド付けされ、それによりサイトまたはサーバが1つの特定のマーチャントが所有または運用するように見えるサイトまたはサーバをホストするサードパーティであってもよい。
【0054】
‐‐証券購入機能
一般的に、証券購入機能222においては、購入者または贈答者は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nと通信することによりまたは代替的な実施例では価値保存証券プロセッサ112のサードパーティ発行者サイト202に接続することにより、時にはインターネットギフト券(IGC)と呼ばれるバーチャル電子的価値保存証券を購入することができる。購入者は、証券の額、受取人名および電子メールアドレス、購入者名、支払タイプ、支払情報および電子メール情報および購入者から受取人へのメッセージを明記する。他の情報を集めることができる。購入者は、いつ通知を送ってほしいかも明記することができる。証券が作成され、ロードされて、適切なときに通知が送られる。
【0055】
販促用証券、ご愛顧券および奨励用証券は典型的に、スポンサーのマーチャントまたは会社が準備した電子ファイルの形での入力に基づいて価値保存証券プロセッサ112が大量発行する。電子ファイルは、価値保存証券プロセッサ112が受取り、スポンサーの指示に従って処理される。
【0056】
図3および図3Aは、証券購入機能のフローチャートである。ブロック301で、購入者は証券購入機能を要求する。1つの実施例では、ブロック301は、オンラインマーチャントのウェブサイトの証券アイコンを購入者がクリックするステップを含む。応答して、マーチャントは、ブロック302に示されたように、新たな証券に対して一意の識別子を要求する。1つの実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nが実行するサーブレットソフトウェア要素は、価値保存証券プロセッサのアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)で機能を特定するネットワークメッセージを用いて、価値保存証券プロセッサ112の証券購入機能222を呼出す。
【0057】
応答して、価値保存証券プロセッサ112は、ブロック303で示されるように、一意の識別子の値をマーチャントに戻す。1つの実施例では、価値保存証券プロセッサのデータベース115が実行する記憶済手順が一意のオーダ番号またはイベント番号を生成する。イベント番号は順次生成されて、遅いネットワーク条件のために購入者が証券購入キーを二度以上押してしまう事象においてトランザクションが二重にならないことを確実にする。
【0058】
ブロック304で、マーチャントは証券のイメージを生成し、イメージをクライアントに送り、クライアントはそれを表示する。図3Eは、オーダフォームの一部としてバーチャル電子的価値保存証券のイメージ300を含む画面ディスプレイの例の図である。好ましい実施例では、イメージは、購入者が証券そのものに記入している印象を与えるデータエントリフィールドで構成される。フィールドはグラフィックイメージ内に埋込まれてもよい。必須データエントリフィールドは、色をつけてまたはメッセージを用いて強調してもよい。
【0059】
証券の例は、記念日、休暇、誕生日またはその他の贈答の機会のためのマーチャントまたは消費者ギフト券;ご愛顧プログラム賞品用証券;特定の目標の達成に対して与えられる従業員報奨用証券;マーチャントの製品またはサービスに顧客の興味を引く目的のために、購入することなくマーチャントが受取人に与える販促用証券など、を含む。マーチャントギフト券は1つのマーチャントで購入される証券であり、そのマーチャントの商品またはサービスとのみ引換可能である。消費者ギフト券は、サードパーティ資金ホルダから消費者が購入する証券であり、そのような証券を受け付けるどのマーチャントでも引換可能である。
【0060】
ブロック305では、クライアントシステムと関連付けられる購入者は、証券のオーダについての情報を入力する。たとえば、クライアントのユーザは、図3Eに示されたオーダフォームのフィールドにデータを入力してもよい。情報は、受取人名、電子メールアドレスなどの受取人のネットワークアドレスおよび証券の初期額面価値すなわち購入者による購入額を含む。
【0061】
1つの実施例では、図3Eに示されたタイプのオーダフォームは、お届け日フィールド330、額のラジオボタン332、受取人名フィールド334、336、受取人場所識別子338、メッセージフィールド340、購入者名フィールド342、購入者アドレスフィールド344を含む。クライアントまたはユーザは、お届け日フィールド330に、受取人に証券を送る日付を入力してもよい。たとえば、購入者は、休暇、誕生日、記念日の日などに証券を送りたいかもしれない。購入者は、額のラジオボタン332の1つを選択して証券の初期額面価値を示す。
【0062】
受取人名フィールド334、336は、証券の受取人の名前を識別する値を受ける。受取人場所識別子338は、受取人への証券をどこに送るかを識別する情報を受ける。好ましい実施例では、受取人の電子メールアドレスが与えられる。メッセージフィールド340は、証券の一部として配達される、購入者から受取人への挨拶またはその他のメッセージを受ける。購入者名フィールド342は購入者を識別し、証券の一部として配達される。購入者アドレスフィールド344は、購入者に確認および関連情報を送るのに用いるためのアドレスを識別する。典型的には、購入者アドレスは電子メールアドレスである。
【0063】
フィールドの各々に適切な情報を入力した後、ブロック305で、購入者は、パスワードを入力して、証券のために入力された情報を保護する機会を与えられる。1つの実施例では、オーダエントリフォームに検索ボタンが表示される。購入者が検索ボタンを選択すると、マーチャントは、購入者が以前のトランザクションでパスワードを既に入力したことがあるか否かを判断する。そのような判断を行なうため、ブロック307で、マーチャントは価値保存証券プロセッサから現在の購入者用の顧客支払情報を要求する。ブロック307−1で、価値保存証券プロセッサは、現在の購入者用のそのデータベース中のいずれの顧客支払情報もマーチャントに戻す。ブロック307−2で、マーチャントは、購入者が以前にパスワードを入力したか否かを判断する。入力していれば、マーチャントは、ブロック307−3に示されたように、オーダフォーム300のパスワードフィールドにパスワードを入力する。
【0064】
購入者が、システム、たとえばデータベース115中に情報を有しなければ、購入者は新規購入者である。したがって、購入者は、電子メールアドレス、パスワード、購入者の支払タイプおよび他の支払情報、カード上の名前、有効期限、購入者の電子メール情報、購入者および贈答者の住所、町、州、郵便番号および電話番号などの識別情報を入力するよう促される。
【0065】
その後、ブロック309に示されるように、購入のサマリーに加えて購入情報が記入され、証券が再表示される。購入サマリーは、証券費用、適用可能な場合のサービス料および購入者のクレジットカードまたは他の購入メカニズムに課金される購入総額を含み得る。購入総額フィールドは自動的に計算される。証券購入ボタンが表示されることがある。必要なフィールドは、それらが価値保存証券プロセッサに送られる前にフォーム上で確認され、それらが有効な値を確実に含むようにする。
【0066】
ブロック309−1で、購入者は購入を完了する。1つの実施例では、購入者は、クライアントコンピュータを用いて購入情報を入力し、購入情報および購入確認信号をマーチャントに送信する。応答して、ブロック310で、マーチャントは、証券購入機能を実行するように価値保存証券プロセッサに要求する。1つの実施例では、マーチャントサーブレットが価値保存証券プロセッサの証券購入機能を呼出す。
【0067】
ブロック313に示されるように、価値保存証券プロセッサが購入機能を実行し、証券と関連付けられるオーダ番号をマーチャントに戻す。購入機能は、受取ったデータを確認して、すべてのフィールドが記入され適切なデータを含むことを確実にするステップを含んでもよい。1つの実施例では、額の値をテストして、それが確実にマーチャントの最小および最大額内にあるようにする。電子メールアドレスは、各々が、英数文字で分離されて、そのオーダの中に「@」記号と「.」記号との両者を有しなければならない。クレジットカード番号フィールドは、「0」から「9」の間の15個または16個のみの数字、有効日付値および価値を送る有効日付を有しなければならない。価値を送る日付には過去の日付を指定できない。
【0068】
支払トランザクションを許可するため、支払ゲートウェイルーチンが呼出される。支払ゲートウェイルーチンは、価値保存証券プロセッサ、マーチャントサーバまたは別個の商用サーバが実行する1つまたはそれ以上のソフトウェア要素を含む。支払ゲートウェイルーチンへの呼出は、他の製品の販売を許可するためにマーチャントが実行する機能呼出と同種類のものである。たとえば、クレジットカード課金トランザクションが開始される。
【0069】
マーチャントに戻されるオーダ番号は、支払トランザクションが成功したかまたは失敗したかを示す許可または拒否コードを含んでもよい。支払トランザクションが失敗すれば、マーチャントは拒否メッセージを購入者に通信する。
【0070】
許可コードが受取られれば、マーチャントから価値保存証券プロセッサに呼出が行なわれて証券を作成し、ロードしかつアクティブにする。呼出は、証券ホルダの名前および電子メールアドレス、購入者名、電子メールアドレス、アクティブにされた日付、短い挨拶のメッセージ、マーチャント名ならびにマーチャント識別子に加えて引換場所コードを含んでもよい。アクティブにされた日付は、その当時の日付かまたは、異なっていれば、通知の送付日付である。
【0071】
価値保存証券プロセッサは、呼出の中で受取られた情報に基づいて、証券データベース中に証券記録を作成しかつアクティブにする。顧客番号およびカード番号フィールドは、各々が、一意の識別子の値を割当てられる。好ましい実施例では、各々の識別子の値は、15桁の無作為に生成された番号およびチェックサム桁を含む。取消日付の値も作成されかつ記憶される。取消日付の値は、現在の日付値に予め定められた証券寿命値を加えた和である。証券寿命値は、特定のマーチャントとデータベース内に一意に関連付けられるマーチャント管理記録に作成されかつ記憶される。典型的な証券寿命値は1年である。さらに、通知送付済フラグは「N」または「NO」にセットされる。一意の識別子の値も、後の使用のために通知ユーティリティデータ値に追加される。
【0072】
価値保存証券プロセッサは、指定された初期額面価値(保存価値)を備えるアクティブにされた証券をロードし、一意のオーダ番号を生成する。オーダ番号は、証券がロードされるときに生成されるトランザクション番号である。次に価値保存証券プロセッサは、ロードトランザクション番号をマーチャントサーバに戻す。ロードトランザクション番号は、顧客サービス参照番号として購入者が使用可能である。
【0073】
ブロック319では、課金トランザクションが成功すれば、マーチャントサーブレットは、購入者のクライアントに適切な情報を通信することにより、確認または「ありがとうございました」のページを表示する。
【0074】
‐‐通知および確認機能
図3Bは、通知および確認機能のフローチャートである。一般的に通知は、証券が受取人に送られたことを示すメッセージを適切な日付に受取人に送るステップを含む。受取人通知は、証券、購入者または贈答者の名前および実際の証券を見るために埋込まれた証券番号を備えるハイパーリンクを記述するメッセージを含む。確認メッセージはほぼ同時に購入者に送られて、通知が送られたことを購入者に知らせる。確認メッセージは、確認メッセージが配達不可能ならば購入者は通知失敗メッセージを受取るということも述べている。
【0075】
図3Bを参照すると、ブロック401で、価値保存証券プロセッサは受取人に通知メッセージを送る。1つの実施例では、通知は、たとえば夜などネットワーク活動の低い期間にバッチで送られる。現在日付のお届け日を有する証券に関する通知は、ブロック401−2で示されるように、即時に送られてもよい。
【0076】
ブロック402で、受取人は、証券番号を含むハイパーリンクを含む通知メッセージを受取る。通知メッセージは通知返信アドレスも含む。ブロック403で、通知メッセージのお届け日がデータベース中に記憶され、証券に対するメッセージのステータスがデータベース中で「保留送信済」にセットされる。通知ステータス日付/時間の値は、通知メッセージが送られた日付および時間に、データベース中にセットされる。
【0077】
ブロック404では、確認メッセージが購入者に送られる。
ブロック405−1を参照すると、ある将来の時間に、価値保存証券プロセッサは、通知メッセージが配達不可能として戻されたか否かを判断する。たとえば、通知メッセージが送られる時間より約1日から3日後の予め定められた時間に、ブロック405−1を実行してもよい。通知メッセージが配達不可能として戻されれば、ブロック405−2に示されたように、通知失敗メッセージが購入者に送られる。通知失敗メッセージは、トランザクション番号を用いる通知ステータスページへのハイパーリンクを含む。
【0078】
通知メッセージが配達不可能として戻されなければ、ブロック407で、返信メッセージの内容、日付および時間を含むように、証券用のデータベース記録の通知ステータスフィールドが更新される。ブロック408で、マーチャントは、証券プロセッサにマーチャント顧客サービス設備と関連付けられるアドレスを与える。たとえば、マーチャントは、証券プロセッサにそのマーチャント顧客サービスメールボックスの電子メールアドレスを送る。その後のメッセージはそのアカウントに転送される。ブロック409で、特定の数の日の後に、価値保存証券プロセッサは、通知ステータスフィールドの値を「保留送信済」から「送信済」にセットする。このステータス変更は配達が成功したことを示す。
【0079】
‐‐証券引換機能
図3Cおよび図3Dは、1回の弁済提供および分割弁済提供の証券引換を可能にする証券引換機能のフローチャートである。
【0080】
一般的に、証券受取人には証券を引換える3つの方法が与えられる。第1に、受取人は、そのクライアントおよびブラウザを用いて直接的に価値保存証券プロセッサに接続し、それに応答してさまざまなマーチャント向け引換リンクを含む1つまたはそれ以上の電子文書を受取ってもよい。そのサイトで、受取人は、証券を発行したマーチャントのリンクまたはロゴを選択する。
【0081】
第2に、自社ブランドの動作方法においては、受取人はクライアントおよびブラウザを用いて価値保存証券プロセッサ112に接続してもよく、これは、特定のマーチャントと関連付けられる1つまたはそれ以上の電子文書を表示する。たとえば、価値保存証券プロセッサ112は複数の自社ブランドのウェブサイトをサポートするが、その各々が異なるマーチャントと関連付けられている。クライアントがそのようなサイトに接続すると、たとえ価値保存証券プロセッサ112がそれをホストしかつ運用していても、マーチャントのサイトであるように見える。
【0082】
第3に、受取人はそのクライアントおよびブラウザを用いて、マーチャントサーバ108またはいずれの他のサーバもしくはサイトで証券を発行したマーチャントのリンクまたはロゴを選択してもよい。
【0083】
1つの動作モードでは、証券受取人(顧客)は、マーチャントサイトで買物をして、マーチャントにかかわるどの他の製品購入トランザクションにおいてと同様に、製品またはサービスをバーチャルショッピングカートに追加する。適宜、顧客は製品の配送方法を選択する。支払方法および配送情報を示すフォームとともにバーチャル送り状が表示される。支払エリアは、受取人が証券番号を入力するフィールドを含む。オプションで、受取人のメッセージ用のアドレス(たとえば電子メールアドレス)がベリファイ目的のために与えられる。マーチャントが提供するいくつかのタイプの中から証券のタイプを選択するために、バーチャル送り状の中にドロップダウンリストを設けてもよい。
【0084】
購入額が証券のその当時の保存価値よりも大きければ、顧客は、支払方法および支払情報、たとえばクレジットカード番号、を入力するように促される。支払としての証券の受付がうまくいった後に、顧客はオーダの確認を受取り、証券の保存価値の残高が表示される。
【0085】
図3Cおよび図3Dを参照すると、ブロック501−1で、受取人または顧客はマーチャントサイトで買物をして、「チェックアウト」オプションを選択して、購入トランザクションのために送り状を計算するようにマーチャントに要求する。その結果、顧客が選択した製品またはサービスを識別する情報が顧客からマーチャントに転送される。応答して、マーチャントはトランザクションのための情報のバーチャル送り状を作成する。ブロック501−2で、マーチャントは、価値保存証券プロセッサからイベント番号を要求する。
【0086】
ブロック501−3で、価値保存証券プロセッサは、トランザクションの追跡のために用いられ得るおよび関連付けられる一意のイベント番号を戻す。イベント番号を生成するステップは、データベース115の記憶済手順を用いて実行してもよい。イベント番号は順次生成されて、遅いネットワーク条件により購入者が二度以上証券引換ボタンを押してもトランザクションが二重にならないことを確実にし得る。
【0087】
ブロック501−4では、マーチャントは、価格とともに最終送り状を表示する。送り状は、たとえば支払タイプ、証券番号および受取人住所などの、顧客からのさらなる情報を受けるデータ入力フィールドを含んでもよい。マーチャントの必要性に基づいて、名前、住所および電話番号などの配達情報を受けてもよい。ブロック503−1で、顧客は支払情報を入力する。ブロック503−2で、顧客は購入ボタンまたは同等物を選択して、顧客がその商品を購入したいということを確認する。ブロック504で、マーチャントはオーダ情報を確認し、価値保存証券プロセッサの証券引換機能を呼出す。機能呼出はオーダの合計残高を含む。ブロック506で、価値保存証券プロセッサは結果コードおよび関連情報を戻す。
【0088】
ブロック506は、ブロック507からブロック510−4までと関連して示されるステップを含んでもよい。1つの実施例では、ブロック506の一部として、価値保存証券プロセッサは、証券の保存価値を適用した後に残る購入額、証券上に残る保存価値の残高、トランザクション番号および結果コードの値を与えることによって応答する。結果コードは、たとえば、受取人アドレスの無効アカウント番号が入力される場合、証券がアクティブでないまたは期限切れである場合に、エラーを示し得る。
【0089】
ブロック507で、価値保存証券プロセッサは、証券のその当時の保存価値の値を適用した後に、支払うべき金額がオーダに残っているか否かを判断する。ブロック507は、結果コードを評価し、エラーが起これば適切なアクションをとるステップも含んでもよい。不足額が存在すれば、ブロック509で、以前に消費者が指定した支払方法を用いて不足額が集められる。たとえば、消費者がクレジットカード番号を提供していれば、不足額に対する課金トランザクションが開始される。ブロック510−1で、残高がうまく集められたか否かの判断が行なわれる。集められれば、コントロールはブロック508に進み、ここでマーチャントが購入確認メッセージを作成しそれを顧客に配達する。またコントロールは、ブロック507のテストが否であれば、すなわちオーダに対して不足額が存在しなければ、ブロック508に進む。
【0090】
残高が顧客によって特定された支払方法を用いて収集不可能であるというように、ブロック510−1のテストが否であれば、ブロック510−2において、マーチャントは、顧客に拒絶メッセージを送信する。さらに、ブロック510−3において、マーチャントは、引換トランザクションをロールバックし、かつトランザクションが開始した前に存在していたとおりに証券の保存価値をリストアするように価値保存証券プロセッサに要求する。これに応答して、価値保存証券プロセッサは、ロールバック機能を行ない、マーチャントに、証券の更新された現在の価値の残高を戻す。
【0091】
このように、分割弁済の提供の機能は、消費者が価値保存証券の額を超える購買を行ない、証券と他の支払方法とに総売上を分割することを可能にすることにより、収入を増大させる。
【0092】
図5Aは、1つのみのマーチャントまたは発行者で引換可能である価値保存証券を引換える方法のブロック図である。
【0093】
証券発行者902は、価値保存証券プロセッサ112に、証券を発行するよう要求し、証券パラメータを価値保存証券プロセッサ112に送る。証券パラメータは、証券を具体的に識別する。たとえば、証券パラメータは、証券の価値、受取人名および住所、メッセージなどを含む。
【0094】
証券パラメータは、複数個のマーチャント910の1つと一意に関連付けられるマーチャント識別子905も含む。各マーチャントは、一意のマーチャント識別子およびマーチャントグループ識別子を有する。マーチャントグループ識別子は、グループに1つ以上のマーチャントを関連付け、それらのすべては、商品またはサービスのための弁済の提供として特定の証券を引受ける。図5Aにおいて、マーチャント910の各々は、“1A”、“3A”、“9C”などの記号で識別される。各記号において、数字の位は、マーチャントの識別子を表わし、アルファベット文字は、マーチャントグループの識別子を表わす。
【0095】
パラメータを受取ることに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券906を発行し、かつマーチャント識別子905を証券と結び付けるかまたは関連付ける。たとえば、マーチャント識別子はデータベース115に値として記憶される。受取人908が証券を引換えたいとき、マーチャント識別子“3”はマーチャント3Aのみと関連付けられるので、マーチャント3Aのみが証券906を承認または引受ける。さらに、価値保存証券プロセッサ112は、関連付けられたマーチャントに適合するマーチャント識別子を有する証券についてのみ引換機能をうまく行なう。
【0096】
図5Bは、複数個のマーチャントまたは発行者で引換可能である価値保存証券を引換える方法のブロック図である。
【0097】
図5Aにおいてのように、証券発行者902は、証券を発行するように価値保存証券プロセッサ112に要求し、価値保存証券プロセッサ112に証券パラメータを送る。証券パラメータは、証券を具体的に識別する。たとえば、証券パラメータは、証券の価値、受取人名および住所、メッセージなどを含む。
【0098】
証券パラメータは、複数個のマーチャント910の中の1つ以上のグループと一意に関連付けられるマーチャントグループ識別子909も含む。たとえば、マーチャント910は、マーチャント914などの複数個のマーチャントを含む第1のグループ912(グループ“A”)、および他のマーチャントを含む他のグループ916を含む。
【0099】
パラメータを受取るのに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券906を発行し、マーチャントグループ識別子909を証券に結び付けるかまたは関連付ける。たとえば、マーチャント識別子は、データベース115に値として記憶される。受取人908が証券を引換えたいとき、マーチャントグループ識別子と関連付けられるグループのマーチャントのみが、証券906を承認または引受ける。図5Bの例において、マーチャントグループ識別子“A”はマーチャント914とのみ関連付けられるので、マーチャント914のみが証券906を引受ける。さらに、価値保存証券プロセッサ112は、関連付けられたマーチャントグループに適合するマーチャントグループ識別子を有する証券についてのみ、引換機能をうまく行なう。
【0100】
このように、証券の使用は制限されてもよいし、または柔軟に拡張されてもよい。証券は、証券が引換られ得るところを示すメタデータを担持する。1つのみのマーチャントに強い販促用証券、または種々のマーチャントに強い非特定的な証券の発行が、促進される。
【0101】
‐‐証券管理機能
図4Aは、証券管理(受取人−−証券ビュー)機能の流れ図である。一般的に、受取人は、証券番号を含む通知メッセージにおけるハイパーリンク(“ホットリンク”)を介して、マーチャントのサーバもしくはサイトのリンクを介して、または、価値保存証券プロセッサ112もしくは証券プロセッサの別のサイトまたはサーバのリンクを介して、証券にリンクしかつ見てもよい。
【0102】
図4Aを参照し、ブロック621において、受取人は証券ビュー機能を選択する。ブロック621は、3つの方法を伴い得る。第1に、受取人は、通知メッセージにおける証券番号を含むホットリンクを選択してもよい;第2に、受取人は、マーチャントサーバまたはサイトのリンクを選択してもよい;第3に、受取人は、価値保存証券プロセッサと関連付けられるサーバまたはサイトのリンクを選択してもよい。
【0103】
ブロック622において、証券番号がリンクにないか他の形で受取人から受取られてしまっているか、または不正であるかどうかが決定される。いずれかのそのような条件が存在すれば、ブロック623において、マーチャントは、受取人に有効な証券番号を入力するよう要求するデータエントリフォームまたはプロンプトを表示する。制御はブロック624に移り、ここで受取人は証券番号を入力し、その後、制御はブロック622に移り、証券番号を再チェックする。
【0104】
有効な証券番号が受取られると、ブロック620において、マーチャントは、価値保存証券プロセッサに証券番号と関連付けられる証券のための証券情報を要求する。この要求は、サーチキーとして証券番号を用いて証券レコードを検索するために、価値保存証券プロセッサへのJava(登録商標)機能呼出を含んでもよい。受取人のeメールアドレスを二次キーとして使用してさらなるセキュリティを提供してもよい。
【0105】
これに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券番号に基づいてデータベースから証券情報を検索しようとする。証券番号が有効であれば、価値保存証券プロセッサは、ブロック630に示すように、証券情報を戻す。戻された証券情報は、受取人名、購入者名、メッセージまたはグリーティング、保存価値の残高、有効期限、およびトランザクション履歴を含んでもよい。
【0106】
ブロック640において、マーチャントは、証券情報を表示する。ブロック640は、紙の証券に似ているフォーマットされたディスプレイを生成し、ディスプレイ情報を受取人のクライアントに送信することを伴い得る。
【0107】
図4Bは、証券管理(購入者−−通知ステータス)機能の流れ図である。一般的に、購入者−通知ステータス機能は、証券購入者が、通知および配達に関するステータスについてチェックすることを可能にする。それは、受取人のeメールアドレス、通知日、およびメッセージまたはグリーティングについての記憶された値に変更を加えることも可能にする。
【0108】
ブロック651において、証券の購入者は、通知ステータス機能を選択する。好ましくは、購入者−通知ステータス機能は、埋込まれたオーダ番号および購入者アドレスを含む、通知失敗メッセージからリンクすることにより、またはマーチャントのサイトからリンクすることにより、アクセスされ得る。ブロック652において、マーチャントサーバは、機能選択がオーダ番号を含むかどうかを決定する。これは、購入者のクライアントから受取られたHTTP要求を調べてオーダ番号がパラメータとして含まれているかどうか決定することを伴い得る。
【0109】
オーダ番号が与えられていなければ、またはオーダ番号が無効なフォーマットを有していれば、ブロック653において、マーチャントは、購入者に有効なオーダ番号を入力することを要求する、購入者のクライアントへのプロンプトまたはオーダフォームを生成する。ブロック654において、購入者は、オーダ番号を入力し、制御は652に移り、オーダ番号を再チェックする。
【0110】
有効なオーダ番号が受取られると、ブロック660において、マーチャントは、価値保存証券プロセッサにオーダ情報を要求する。ブロック660は、主キーとしてオーダ番号を用いて価値保存証券プロセッサへの機能呼出を行なうことを伴い得る。さらなるセキュリティ手段として、購入者のeメールアドレスを二次キーとして用いてもよい。
【0111】
これに応答して、ブロック670において、価値保存証券プロセッサは、データベースからのオーダ情報をマーチャントに戻す。オーダ情報は、受取人の名前およびeメールアドレス、購入者の名前およびeメールアドレス、メッセージまたはグリーティング、証券の額、通知日、通知ステータス情報、カスタマサービスの住所、およびカスタマサービス電話番号を含んでもよい。ブロック680において、マーチャントは、証券情報のためのディスプレイ情報を生成し、ディスプレイ情報をクライアントに送信し、クライアントがこれを表示する。ブロック680は、受取られた情報を紙の証券に似せた形でフォーマットし、それを通知ステータスページの一部として表示することを伴い得る。
【0112】
ブロック682において、購入者は、クライアントにより更新された受取人情報を入力する。しかしながら、通知ステータス情報の値が、証券が受取人によって引取られたかまたは引換えられたということを示すならば、受取人情報は更新不可能である。データベース中の情報を更新するために、購入者は、ブロック691によって示すように、送信ボタンまたはその等価物を選択する。これに応答して、マーチャントは、価値保存証券プロセッサの受取人更新機能を呼出す。これは、受取人の住所および通知日の値が変わっているならば、それらを更新する価値保存証券プロセッサの機能を呼出すことを伴い得る。マーチャントはまた、購入者が通知ステータスページにアクセスした日付および時間が付加される、通知ステータスフィールドを“送信済み”に更新し、かつ、購入者によって取られたいかなる行動をも示す情報を加えるように、価値保存証券プロセッサに要求する。
【0113】
ブロック610において、価値保存証券プロセッサは、受取人情報を更新し、通知送信済みフィールドの値を“送信済み”にセットする。たとえば、購入者が受取人のeメールアドレスを変更したときなど、必要に応じて、通知メッセージが受取人に再送信される。証券のための送信日の値が現在の日付に変更されたならば、価値保存証券プロセッサは、通知ユーティリティデータファイルに証券番号を記憶することにより、送信用の証券を待ち行列に入れる。価値保存証券プロセッサはまた、購入者に確認メッセージを戻す。
【0114】
ブロック612において、マーチャントは、更新された情報を表示する。ブロック612は、確認メッセージを価値保存証券プロセッサからマーチャントに送信し、通知ステータス情報が更新されたということを確認することも伴い得る。
【0115】
‐‐マーチャント管理機能
図4C,Dは、価値保存証券プロセッサと関連して実現され得る、マーチャント管理(受取人−−証券ビュー)アプリケーションの流れ図である。一般的に、マーチャント管理は、マーチャント情報を記憶しかつ検索するためにブラウザと対話することのできるアプリケーションである。マーチャント管理アプリケーションは、価値保存証券プロセッサと論理的には別個のものであるが関連付けられてもよいサーバによって実行される。代替的に、マーチャント管理アプリケーションは、価値保存証券プロセッサとして動作する同じサーバによって実行されるかまたはこれと同じ場所に設けられてもよい。マーチャント管理は、マーチャントがビジネスパラメータデータならびに証券売上および在庫レポートを見ることを可能にする。好ましくは、マーチャント管理アプリケーションは、発行者にのみ利用可能であり、購入者または受取人には利用可能でない。
【0116】
ブロック701において、マーチャントは、マーチャント管理機能を選択する。これに応答して、マーチャント管理アプリケーションは、ブロック712に示すように、ユーザの名前およびパスワードを受入れるデータエントリフォームを提供する。マーチャントは、ブロック713に示すように、ユーザ名およびパスワードを入力し、その値をマーチャント管理アプリケーションに提出する。マーチャントは、ブロック720に示すように、価値保存証券プロセッサにマーチャント情報を要求する。これは、価値保存証券プロセッサへの機能呼出を行ない、ユーザ名およびパスワードを認証または確認することを伴い得る。ブロック730において、価値保存証券プロセッサは、データベース中のマーチャントレコードを参照し、パスワードを確認し、マーチャント識別子を戻す。ある実施例において、価値保存証券プロセッサは、データベースのマーチャントテーブルからマーチャントパラメータレコードをロードし、パスワードを確認する。
【0117】
ブロック741において、マーチャントが正しいパスワードを入力したかどうかが決定される。正しくなければ、ブロック742において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャントのクライアントにエラーメッセージを戻す。確認が成功すれば、ブロック743において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャントセットアップ、マーチャントレポート、顧客サービス、出口などの機能オプションを提示する初期ページ(“ウェルカムページ”)を戻す。
【0118】
ブロック751において、マーチャントセットアップ機能が選択される。マーチャントセットアップ機能は、マーチャントに関する基本的ビジネスパラメータを入力または変更するために使用される。これに応答して、価値保存証券プロセッサは、マーチャント番号に基づいてデータを検索する。それは、パスワードを確認し、データで応答する。たとえば、ブロック761に示すように、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャント識別子およびパスワードをキーとして用いてデータベース115からマーチャントパラメータレコードを検索するために、価値保存証券プロセッサへの機能呼出を用いる。ブロック762において、価値保存証券プロセッサは、マーチャント管理アプリケーションにデータを戻す。
【0119】
これに応答して、マーチャントサーバは、ブロック771に示すように、各フィールドに割当てられる読出プロパティおよび修正プロパティに従ってデータを表示する。マーチャント識別子は、システムに専用のものであり、表示されない。修正するためにマーチャントに利用可能であるフィールドが表示される。マーチャントは、ブロック772に示すように、情報を見たり変更したりし、送信ボタンまたはOKボタンを押して変更をマーチャント管理アプリケーションに転送する。
【0120】
ブロック780において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャント情報を更新する。たとえば、いずれかの修正可能なフィールドに変更がなされれば、価値保存証券プロセッサへ機能呼出がなされ、ビジネスパラメータレコードを更新する。呼出を行なう前に、フィールドが適切なデータのために確認される。ブロック790において、価値保存証券プロセッサは、情報をさらに確認し、マーチャントパラメータファイルに更新されたレコードを記憶する。ブロック710に示すように、更新が完了すると、それはマーチャントサーバに応答し返す。マーチャントサーバは、データがうまく更新されたということをクライアントに通知してもよい。
【0121】
ブロック711−1において、マーチャントはレポート機能を選択する。ブロック711−1は、マーチャントのクライアントコンピュータに利用可能なレポートのリストを表示することを伴い得る。マーチャントは、リストから所望のレポートを選択する。これに応答して、マーチャント管理アプリケーションは、ブロック711−4に示すように、価値保存証券プロセッサを呼出し、レポートに関連付けられるレポートコードを用いて所望のレポートを要求する。レポートコードは、価値保存証券プロセッサがマーチャントレポートを追加および修正することを可能にするサードパーティのレポートパッケージから生成されてもよい。
【0122】
ブロック711−2において、価値保存証券プロセッサは、マーチャント管理アプリケーションにレポートデータを戻す。ブロック711−3において、マーチャント管理アプリケーションは、フォーマットされたレポートを表示する。
【0123】
実現化例において有用なハードウェアの概要
図6は、この発明の実施例が実現され得るコンピュータシステム800を例示するブロック図である。
【0124】
コンピュータシステム800は、情報を交信するためのバス802または他の通信メカニズムと、バス802に結合され情報を処理するためのプロセッサ804とを含む。コンピュータシステム800は、バス802に結合され、プロセッサ804によって実行されるべき命令および情報を記憶するための、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミック記憶装置などの、主メモリ806も含む。主メモリ806はまた、プロセッサ804によって実行されるべき命令の実行中、一時的変数または他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。コンピュータシステム800は、バス802に結合され、プロセッサ804のための命令および静的情報を記憶するためのリードオンリメモリ(ROM)808または他の静的記憶装置をさらに含む。磁気ディスクまたは光ディスクなどの記憶装置810が設けられ、バス802に結合され、情報および命令を記憶する。
【0125】
コンピュータシステム800は、コンピュータユーザに情報を表示するための、陰極線管(CRT)などのディスプレイ812にバス802を介して結合されてもよい。アルファベット数字および他のキーを含む入力装置814が、バス802に結合され、プロセッサ804に情報およびコマンド選択を交信する。ユーザ入力装置の別のタイプは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ804に交信し、かつディスプレイ812上のカーソルの動きを制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キーなどのカーソル制御816である。この入力装置は、典型的には、装置が平面における位置を特定することを可能にする、第1の軸(たとえばx)および第2の軸(たとえばy)の、2軸における2自由度を有する。
【0126】
この発明は、アドレス情報を自動的にベリファイするためのコンピュータシステム800の使用に関する。この発明のある実施例に従えば、アドレス情報を自動的にベリファイすることは、主メモリ806に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ804に応答してコンピュータシステム800によって提供される。そのような命令は、記憶装置810などの別のコンピュータ読出可能媒体から主メモリ806に読込まれてもよい。主メモリ806に含まれる命令のシーケンスの実行により、プロセッサ804は、ここに記載されるプロセスステップを行なう。代替の実施例では、この発明を実現するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはこれと組合せて、ハードワイヤード回路を使用してもよい。このように、この発明の実施例は、ハードウェア回路およびソフトウェアのいずれの特定の組合せにも限られるものでない。
【0127】
ここに使用される“コンピュータ読出可能媒体”という言葉は、プロセッサ804に命令を与えて実行させるのに関与する任意の媒体のことを言う。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体および伝送媒体を含むがこれに限られるものでない、多くの形を取り得る。不揮発性媒体は、たとえば、記憶装置810などの光ディスクまたは磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、主メモリ806などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、バス802を含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線および光ファイバを含む。伝送媒体は、無線データ通信および赤外線データ通信の際生成されるものなど、音波または光波の形を取ることもできる。
【0128】
コンピュータ読出可能媒体のよくある形は、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、もしくは任意の他の磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、ペーパーテープ、孔のパターンを備える任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、以下に記載するような搬送波、またはコンピュータが読出すことのできる任意の他の媒体を含む。
【0129】
コンピュータ読出可能媒体のさまざまな形は、プロセッサ804に1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを運び実行させるのに必要とされ得る。たとえば、命令は、最初に遠隔コンピュータの磁気ディスク上に担持されてもよい。遠隔コンピュータは、そのダイナミックメモリに命令をロードし、モデムを用いて電話線により命令を送信することができる。コンピュータシステム800にローカルなモデムは、電話線でデータを受信し、赤外線送信器を用いてデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器は、赤外線信号で運ばれるデータを受信することができ、適切な回路がデータをバス802に与えることができる。バス802は、データを主メモリ806に運び、プロセッサ804は、主メモリ806から命令を取出し実行する。主メモリ806によって受取られた命令は、場合により、プロセッサ804による実行の前または後のいずれかに記憶装置810に記憶されてもよい。
【0130】
コンピュータシステム800は、バス802に結合される通信インターフェイス818も含む。通信インターフェイス818は、ローカルネットワーク822に接続されるネットワークリンク820に結合する双方向のデータ通信を提供する。たとえば、通信インターフェイス818は、統合サービスデジタル網(ISDN)カード、または、対応するタイプの電話線へのデータ通信接続を提供するモデムであってもよい。別の例として、通信インターフェイス818は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。ワイヤレスリンクが実現されてもよい。いずれのそのような実現化例においても、通信インターフェイス818は、さまざまなタイプの情報を表わすデジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号または光信号を送信および受信する。
【0131】
ネットワークリンク820は、典型的には、他のデータ装置への1つ以上のネットワークを介するデータ通信を提供する。たとえば、ネットワークリンク820は、ホストコンピュータ824へのまたは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)826によって作動されるデータ機器への、ローカルネットワーク822を介する接続を提供してもよい。ISP826は、現在通常“インターネット”828と呼ばれているワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介するデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク822およびインターネット828はどちらも、デジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号または光信号を使用する。コンピュータシステム800へおよびそれからデジタルデータを運ぶ、さまざまなネットワークを介する信号、ならびにネットワークリンク820でのおよび通信インターフェイス818を介する信号は、情報を転送する搬送波の例示的形である。
【0132】
コンピュータシステム800は、ネットワーク、ネットワークリンク820および通信インターフェイス818を介して、プログラムコードを含む、メッセージを送信しかつデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ830は、インターネット828、ISP826、ローカルネットワーク822および通信インターフェイス818を介してアプリケーションプログラムのための要求されたコードを伝送し得る。この発明に従えば、あるそのようなダウンロードされたアプリケーションは、ここに記載されるようにアドレス情報を自動的にベリファイすることを可能にする。
【0133】
受信されたコードは、受信されたときにプロセッサ804によって実行されてもよく、かつ/または、記憶装置810または他の不揮発性記憶装置に記憶され後に実行されてもよい。このように、コンピュータシステム800は、搬送波の形でアプリケーションコードを獲得し得る。
【0134】
開示の範囲
前の明細書において、この発明は、その特定の実施例を参照して記載された。しかしながら、この発明のより広い精神および範囲から逸脱することなしに、これにさまざまな変形および変更を加え得ることは明らかである。したがって、この明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味に見なされるべきである。
【0135】
前の説明のように構成されたシステムおよびプロセスは、先行技術に対してさまざまな利点を提供する。たとえば、そのようなシステムまたはプロセスにより、特定のオンラインマーチャントサイトでの初回購入者を増大し、買物客を購入者に転換し、売上を増大し得る。証券プロセッサは、消費者、価値保存証券購入者および受取人には見えず、証券発行、引換、ステートメントおよびトランザクション処理の詳細のすべてを処理する。分割弁済の提供機能は、消費者が価値保存証券の額を超える購入を行ない証券と他の支払方法とに総売上を分割することを可能にすることにより、マーチャントの収入を増大させる。
【0136】
そのような利点は重要であるが、前掲の特許請求の範囲内にあるシステムまたはプロセスは、そのようなシステムまたはプロセスがここに述べられた利点を実際に達成するかどうかにかかわらず、企図されたこの発明の範囲内にある。したがって、利点は、クレームに適合する要件としてではなく一実施例の例示として見なされるべきである。
【0137】
[付録]
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
この出願は、ウィリアム・エル・ホンネフ(William L.Honnef)およびドナルド・エル・エンドレス(Donald L.Endres)の発明者名で、1999年2月25日に出願された、「価値保存証券システム」(Stored Value Certificate System)と題された、先行する米国特許仮出願連続番号第60/121,956号から国内優先権およびパリ条約による優先権を主張し、本明細書中に完全に述べられたのと同じように、その内容全体がここに引用により援用されている。
【0002】
この発明は一般的にデータ処理に関する。この発明は、より特定的には、電子的価値保存証券(electronic stored value certificates)を提供する方法、装置、システムおよび製品に関する。
【背景技術】
【0003】
買い手が製品をオンラインでオーダしかつ支払うことができる電子商取引システムは世界中で広く利用を獲得している。いくつかの電子商取引システムは、個別の消費者とのトランザクションを処理するのに用いられ、別のものは、企業対企業の電子商取引として公知の、企業間のトランザクションを実行するのに用いられることがある。
【0004】
消費者と対話する電子商取引システムは一般的に、公衆データネットワーク上で個別の消費者が送信したオンラインオーダを集める。通常は、製品をオーダしたい消費者はオンラインフォームに記入して送信するかまたは、電子商取引システムからの一連のプロンプトに答える。電子商取引システムは、オーダを履行するマーチャントにオーダ情報を送る。そのような電子商取引システムは、インターネットとして公知のネットワーク間ネットワークの世界的なパケット交換ネットワークならびにそのワールドワイドウェブとして公知のブラウザおよびサーバのシステムと関連して現在広く用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
伝統的な従来方式の小売店を含む消費者対消費者商取引では、価値を転送するのにギフト券を広く用いる。この方策では、第1の消費者(ギフト券の贈答者)は、マーチャントと関連付けられる小売店またはカタログにコンタクトする。第1の消費者は特定の額のギフト券を要求し、ギフト券の額面価値と等しい額分の資金をマーチャントに転送する。場合によっては、マーチャントは、第2の消費者(ギフト券受取人)の名前および識別情報を要求しかつ受取る。マーチャントは紙の形でのギフト券を第1の消費者に配達し、第1の消費者はそれを第2の消費者に配達する。これに代えて、マーチャントが証券を第2の消費者に配達してもよい。配達後のどこかの点で、第2の消費者はマーチャントにコンタクトしてマーチャントが提供する商品を選択し、商品に対する支払としてギフト券を差し出す。時にはギフト券受取人は、ギフト券の額面価値よりも大きい費用を有する商品を選択するが、この場合、受取人は価値の差をカバーするさらなる資金も差し出す。
【0006】
この方策は消費者にとっては馴染み深いものであるが、それは大きな欠点を有する。さらに、ギフト券は、さまざまな理由により電子商取引においては容易に利用可能ではない。
【0007】
第1に、オンラインマーチャントが電子的ギフト券メカニズムを実現するためには、一般的にオンラインマーチャントは、サポートするソフトウェアおよびハードウェアインフラストラクチャ自体を構築するかまたはその開発に対して契約する必要がある。これは、実現するにはかなりの資源および時間を必要とする。オンラインマーチャントは、開発コストおよび遅延を招くことなく、電子的ギフト券機能をそれらのオンライン店舗またはサイトに加えることができるということから大いに利益を得るであろう。
【0008】
第2に、贈答者は、部分的には、贈答品の選択に関するより多くの支配権を受取人に与えるためにギフト券を購入する。しかしながら、伝統的なギフト券はマーチャントに専用、すなわちそれらは証券を販売したマーチャントでしか引換えできない。消費者は、多数のマーチャントおよびオンライン店舗と物理的店舗との両者で引換可能な証券をより好む。複数のマーチャントで引換可能な伝統的な紙ベースのギフト券の例がアメリカンエキスプレス(登録商標)ギフトチェックである。オンラインのギフト受取人が複数のオンラインマーチャントのどれとでも電子的ギフト券を引換ることを可能にする電子的ギフト券メカニズムに対する必要性が存在する。
【0009】
公知のギフト券の第3の欠点は、それらをクーポンまたは割引メカニズムとして用いることができないことである。現在、オンラインマーチャントは、クーポンおよび割引を含む販売促進を提供することによって新規顧客をそれらのオンライン店舗に引きつけるために多大な資源を投資している。これら2つの販売促進メカニズムには限界がある。たとえば、顧客は多くのクーポンおよび割引の提供を受取ることがあるが、クーポンおよび割引の提供を用いることは、マーチャントの製品につけられている値段が高いというメッセージを伝えがちである。さらに、消費者は、1つの販売促進メカニズムを用いてオンラインマーチャントを訪問するかもしれないが、実際にオンラインマーチャントで買い物をしたり製品を購入したりするのは、そのような顧客訪問者のうちごくわずかな割合である。マーチャントサイトで実際に買物をして購入過程を完了する新規顧客を引きつけるには、より訴求力のある販売促進ツールが必要である。
【0010】
マーチャントは、新規顧客ごとに固定費用を有する販売促進メカニズムにも興味を持つ。また、あるマーチャントは、販促用証券を異なるマーチャントで引換可能にする販売促進活動を行なう希望を有する。たとえば、新規顧客をそれらのサイトに引きつけたい発行者は、多数の他のマーチャントサイトで引換可能な証券を発行してもよい。別の例として、マーチャントは、アフィリエイトのマーチャントサイトで引換可能な証券を発行する希望を有するかもしれない。さまざまな紙ギフト券方策が伝統的な店舗およびカタログの販売促進において利用可能であるが、単一のおよび多数のオンラインマーチャント店舗で引換可能な証券を提供する、オンライン電子的ギフト券方策に対する必要性が存在する。
【0011】
既存の方策の別の欠点は、マーチャントが一旦新規顧客を有すると、マーチャントは、その顧客をマーチャントのオンライン店舗に戻らせ続けるツールを必要とすることである。あるマーチャントは、顧客が、航空会社のマイルまたはマーチャントが提供していない他の製品もしくはサービスと引換可能なポイントを稼ぐ、普遍的なご愛顧プログラムに加わっている。より魅力的なマーチャントプログラムは、コストを減じかつ顧客とより密な関係を保つために、常連買物客にマーチャント自身の製品で報いることを含むであろう。
【0012】
現在では、オンラインマーチャントが、常連または優良顧客にオンラインの電子的ご愛顧券を配達可能なメカニズムは存在しない。さらに、特定のマーチャントの商品およびサービスのみと引換可能なご愛顧券を提供するご愛顧用証券プログラムに対する必要性が存在する。
【0013】
マーチャントは、特定の目標を達成することと結びつく奨励用プログラムを用いて従業員の動機付けをする方法も引続き探している。ある会社は、従業員奨励として紙ベースのギフト券を用いていたが、従業員に報奨を与える目的のためにネットワーク上で奨励用証券を電子的に発行しかつ引換える、現在利用可能な方法はない。雇用者と従業員との両者に利益を与える目的の、そのような報奨プログラムに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上の必要性および目的ならびに以下の説明から明らかになるその他の必要性および目的は、証券プロセッサが電子的バーチャル証券の発行、通知および引換に関するすべての詳細を扱う証券処理システムを1つの局面で含むこの発明によって達成される。証券プロセッサは、実際にマーチャント自身の証券であるように見えかつ感じられるグラフィックのバーチャル証券を発行する。マーチャントのオプションにより、プロセッサはバーチャル証券の紙での表示も発行する。証券プロセッサはマーチャントのみと論理的かつ契約的に対話し、マーチャントが顧客との対話を制御する。証券プロセッサは証券の未払い価値を追跡する。1つの実施例では、マーチャントは、購入時から引換までを通して連続的に資金を保持する。これに代えて、特定のマーチャントで引換可能な証券が、そのマーチャントが制御または所有しないサーバまたはサイトから発行されてもよい。サーバまたはサイトを所有または制御する当事者が証券の発行者の役割を果たし、証券購入時から引換までを通して、保存価値の形で資金を保持する。マーチャント管理アプリケーションにより、マーチャントが証券情報を管理することが可能になる。
【0015】
システムは、マーチャントが顧客をそれらのオンライン店舗に引きつけるために電子的販促用証券を大量発行できるようにする販促用証券メカニズムを含む。販促用証券を用いると、マーチャントは、消費者の電子メールアドレスおよび各々の証券の額または価値のファイルを価値保存証券プロセッサに電子的に送ることができる。価値保存証券プロセッサは、販促用証券を作成し、ロードしかつ発行し、電子メール(email)を用いて受取人に通知する。販促用証券を受取る消費者は、選択された商品およびサービスと交換で、指定されたマーチャントオンライン店舗でそれを使うことができる。
【0016】
システムは、オンラインマーチャントが、そのマーチャントの商品またはサービスの賞品を結果的に与える、顧客用ご愛顧プログラムを設けるのを可能にするご愛顧券も含む。顧客が特定のオンラインマーチャントサイトで買物するたびに、マーチャントは、購入合計の予め定められた率に基づいてご愛顧券にクレジットする。消費者はいつでもご愛顧券の残高をチェックし、それをマーチャントの他の商品またはサービスと引換えることができる。
【0017】
別の実施例では、奨励用証券を発行しかつネットワークを介して配達して、従業員の行動および成果にプラスに影響する新たなツールを雇用者に与える。雇用者は、雇用者の奨励用証券プランの一部である各従業員の電子的リストを提供する。特定の従業員が特定の目標を達成すると、雇用者はその従業員に関連付けられる奨励用証券に価値を加える。雇用者は、システムに接続しかつ適切な値の額を計上することまたは各証券ごとに価値もしくは「ロード」額を含む電子ファイルをシステムに周期的に送ることにより、そのような価値を加えてもよい。従業員はいつでもその従業員の奨励用証券の残高をチェックし、どの参加マーチャントでも選択された商品およびサービスと交換でそれを引換えることができる。
【0018】
この発明は、以上のステップを実行するために構成されるであろう装置、システムおよびコンピュータで読出可能な媒体も包含する。
【0019】
この発明は、制限の目的ではなく、例示の目的のために添付の図面に図示され、ここでは同じ参照番号は同じ要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】価値保存証券処理システムのブロック図である。
【図1B】第2の価値保存証券処理システムのブロック図である。
【図2A】価値保存証券プロセッサおよび、プロセッサが対話し得るクライアントと対話し得る価値保存証券処理システムの機能的要素のブロック図である。
【図2B】価値保存証券プロセッサが実行し得る機能のブロック図である。
【図3】証券購入機能のフローチャートの図である。
【図3A】証券購入機能のフローチャートの図である。
【図3B】通知および確認機能のフローチャートの図である。
【図3C】証券引換(単一の弁済提供)機能のフローチャートの図である。
【図3D】証券引換(単一の弁済提供)機能のフローチャートの図である。
【図3E】証券オーダフォームの例の図である。
【図4A】証券管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図4B】証券管理(購入者−通知ステータス)機能のフローチャートの図である。
【図4C】マーチャント管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図4D】マーチャント管理(受取人−証券ビュー)機能のフローチャートの図である。
【図5A】1つのマーチャントまたは発行者でのみ引換可能な価値保存証券の引換の方法のブロック図である。
【図5B】複数のマーチャントまたは発行者で引換可能な価値保存証券の引換の方法のブロック図である。
【図6】ある実施例が実現され得るコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
電子的価値保存証券処理を提供する方法および装置が説明される。以下の説明では、説明の目的のために、数多くの具体的な詳細が述べられ、この発明の完全な理解を与える。しかしながら、この発明はこれら具体的な詳細なしで実践し得ることが当業者には明らかであろう。他の例では、周知の構造およびデバイスがブロック図の形で示され、この発明を不必要にわかりにくくすることを回避している。
【0022】
動作コンテキスト
‐‐ネットワーク構造
図1Aは、ある実施例が実践され得るコンテキストを表わす電子的価値保存証券処理システムのブロック図である。
【0023】
ブラウザ104を実行するクライアント102がネットワーク106に論理的に結合される。クライアント102は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションまたは、プロセッサを有する他のデバイスなどの、いずれかのネットワークエンドステーションである。1つのクライアント102が図1に示されるが、実際的なシステムでは、ネットワーク106に結合されたどのような数のクライアントが存在してもよい。
【0024】
ブラウザ104は、協働して、オープンプロトコルに従ってフォーマットされた電子文書を読出しかつ表示する1つまたはそれ以上のソフトウェアまたはハードウェア要素である。ブラウザ104を実現するのに用い得る商用製品の例はネットスケープナビゲータ(登録商標)である。ネットワーク106は、オープンプロトコルを用いてデータ通信をサポートする、1つまたはそれ以上のデバイスおよび相互接続要素の集まりである。1つの実施例では、ネットワーク106は、インターネットなどの公衆パケット交換データネットワークである。
【0025】
1つまたはそれ以上のマーチャントサーバ108A、108B、108N(図示せず)などが証券発行アプリケーション110を実行し得、またネットワーク106に論理的に結合される。各マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、1つの特定のオンラインマーチャントまたは証券発行者によって所有され、運用され、制御されまたはそれと関連付けられる。マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、クライアント102のユーザと、1つまたはそれ以上の製品またはサービスを販売する業務を行なうマーチャントとの間の接点を提供する1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。マーチャントサーバ108A、108B、108Nをマーチャントの業務場所に設けてもよいが、これは必要ではない。通常はマーチャントサーバ108A、108B、108Nは、ワールドワイドウェブとともに用いるのに好適な安全な商用サーバであり、HTTP(ウェブ)サーバも含む。マイクロソフト(登録商標)インターネットインフォメーションサーバは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nとして用いるのに好適な商用製品の例である。
【0026】
発行アプリケーション110は、協働して、価値保存証券プロセッサ112と協働して証券発行を実行する1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。発行アプリケーションは、以下にさらに説明されるように、価値保存証券発行、ビュー、通知、引換および管理機能を実現する機能およびルーチンを含んでもよい。
【0027】
1つまたはそれ以上の別個のマーチャントアプリケーションをマーチャントサーバ108A、108B、108Nが実行してもよく、協働して消費者に製品またはサービスを提供し、製品またはサービスについての情報を表示しかつ、製品またはサービスに対するオーダをとる、1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素を含んでもよい。そのようなマーチャントアプリケーションは、顧客またはユーザへの、マーチャントの主要商用インターフェイスを一般的に提供する。マーチャントアプリケーションは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび発行アプリケーションに論理的に結合されたデータベース111の中で、製品、サービス、消費者およびオーダについてのデータを検索しかつ記憶してもよい。
【0028】
クレジットカード決済ネットワーク、自動手形交換ネットワーク、電信送金ネットワークなどに支払トランザクションを送信する目的のために、支払プロセッサ113をマーチャントサーバ108Aなどに結合してもよい。たとえば、支払プロセッサ113は、マーチャントサーバ108Aなどからクレジットカード番号および他のクレジットカード情報を受取ることができ、ビザ(登録商標)、マスターカード(登録商標)、アメリカンエキスプレス(登録商標)およびその他が運用するクレジットカードネットワークを介して課金トランザクションを実行することができる。その結果、購入者のアカウントからマーチャントサーバ108の所有者またはオペレータと関連付けられるアカウントに価値が転送される。
【0029】
「マーチャント」という用語は、マーチャントサーバ108を識別するのに用いられるが、それは、サードパーティ発行者、クレジットカード会社、同業者組合、マーチャント組合、銀行、クレジットユニオン、政府機関などの、マーチャントでない発行者が所有、運用または制御してもよい。
【0030】
価値保存証券プロセッサ112は、1つまたはそれ以上のバーチャル電子的価値保存証券を発行、通知、引換、管理しおよびそのステータスを報告する、クライアントからのマーチャントの要求を扱う、1つまたはそれ以上のハードウェアまたはソフトウェア要素である。それはマーチャントサーバ108A、108B、108Nから遠隔であっても、マーチャントサーバと同じ場所に設置されてもよい。好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nから離れており、予め合意したプロトコル(agreed-upon protocol)を用いてネットワーク106を介してマーチャントサーバと通信する。
【0031】
これに代えて、価値保存証券プロセッサ112は、証券の残高を維持しかつトランザクションを管理する、別個の場所で並列で走る2つのサーバを含む。たとえばインターネットサービスプロバイダなどの異なるアクセスメカニズムを介して公衆ネットワークに接続された2つのサーバにより、部分的なネットワーク障害の場合の接続性が確実になる。
【0032】
価値保存証券プロセッサ112は、証券情報のコアリポジトリとして働くリレーショナルデータベース115を用いて情報を記憶しかつ検索してもよい。データベース115は、残高、トランザクション、清算および顧客サービス情報に加えて、証券購入者、受取人およびマーチャント情報を管理する、記憶済プログラムおよび手順を含む。データベース115は、証券に属するすべての情報を収容する各証券ごとの記録も収容する。1つの実施例では、データベース115は、証券情報用に1つまたはそれ以上のフィールドを含む証券テーブルを有するリレーショナルデータベースシステムである。フィールドおよびそれらの使用の具体的な性質が以下にさらに説明される。
【0033】
図1Bは、ある実施例が実践され得るコンテキストを表わす代替的な電子的価値保存証券処理システムのブロック図である。
【0034】
図1Bの実施例では、マーチャントサーバ108には発行アプリケーションがなく、支払プロセッサ113が価値保存証券プロセッサ112に結合される。この配置では、証券プロセッサ112は証券発行機能のためのホストとして働く。したがって、証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108と関連付けられるマーチャントの代わりに証券を発行する。特に、証券プロセッサ112は、ブランド付け、ページの内容などを介して複数のマーチャントの1つとのみ関連付けられるように見える1つまたはそれ以上のサーバ、電子文書またはウェブサイトをホストしてもよい。この構成では証券プロセッサ112がすべての証券処理タスクを実行するため、マーチャントがそれらのサーバまたはサイトでそのような機能を実現する必要がない。クライアントはマーチャントサーバ108に接続し、証券発行ハイパーリンクを選択し、マーチャントサーバのドメインを離れたことにクライアント側では気づかずに、証券プロセッサ112にリダイレクトされ得る。次にクライアントは、クライアントのために用いられる同様のトランザクション全体の中の証券処理機能を実行して、マーチャントサーバ108から製品またはサービスをオーダしてもよい。
【0035】
図2Aは、価値保存証券プロセッサと対話し得る価値保存証券処理システムの機能的要素のブロック図である。
【0036】
1つの実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、価値保存証券処理にかかわる種々の役割および機能と関連付けられる複数のサーバまたはウェブと対話する。1つの好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210と対話する。サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210の各々は、ウェブサーバの形でまたは、別個のサーバが実行するかもしくは単一のサーバがまとめて実行するウェブサイトとして実現されてもよい。このアーキテクチャは、機能エリアおよびアプリケーションタイプによって、ウェブページ、スクリプトおよび他のソフトウェア要素を分離しかつ編成する。サードパーティ発行者202、消費者204、マーチャント206、販促用アプリケーション208、奨励用アプリケーション212およびご愛顧アプリケーション210の各々は、1つもしくはそれ以上のハイパーリンクまたはスクリプト呼出を介して価値保存証券プロセッサにリンクする。
【0037】
価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバおよびクライアントブラウザと通信するため、公衆インターネットであり得るネットワーク106と、安全な通信プロトコルとを用いる。そのクライアントとして、価値保存証券プロセッサ112は、個別のコンピュータ10A、多数のクライアントコンピュータを含むローカルエリアネットワーク12、ワークステーション14などと対話してもよい。
【0038】
1つの好ましい実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、2つの並列のコンピュータシステムを含み、その各々が別個のネットワークサービスプロバイダを介してネットワーク106に論理的に接続される。これは途切れることのない運用を確実にすることになる。第1のシステムがオフラインになっても、第2のシステムがすべての処理を引き継ぐ。
【0039】
図2Bは、価値保存証券プロセッサおよびプロセッサが対話するであろうクライアントが実行し得る機能のブロック図である。1つの実施例では、価値保存証券プロセッサは、証券購入機能222、通知および確認機能224、証券引換機能226、証券管理機能228ならびにマーチャント管理機能230を実行することができる。そのような機能が以下にさらに説明される。
【0040】
‐‐通信プロトコル
1つの実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、SSL(セキュアソケットレイヤ)接続上でHTTP(ハイパーテキストトランスポートプロトコル)を用いて価値保存証券プロセッサ112と通信する。名前および値の対をパラメータとして用いて、1つまたはそれ以上のHTTP GET動作を行なうことによりメッセージを交換する。名前および値の対は、マーチャントサーバ108の上にあるクライアントソフトウェアによって生成される。マーチャントサーバは、透過的に受取られかつ翻訳されてクライアントに戻される結果ページとともに、1組の名前および値の対を戻す。
【0041】
この文書に対する付録は、データベース115および以上の通信プロトコルを用いるメッセージ中で用い得るフィールドの、フィールド名、フィールド値を用いる機能呼出、フィールドのフォーマットおよび、各フィールドごとに用いられるデータベース記憶の量を述べている。価値保存証券プロセッサ112と通信しかつ本明細書中に説明される機能を実行するため、マーチャントサーバ108またはサードパーティ証券発行者の別のサーバ間のメッセージでそのようなフィールドを用いてもよい。
【0042】
代替的な実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、文書http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-arnold-scmp-01.txtに定義されるシンプルコマースメッセージングプロトコル(Simple Commerce Messaging Protocol)(SCMP)を用いて価値保存証券プロセッサ112と通信する。SCMPは、送り側のアプリケーション間の安全な、認証された商用メッセージング機能を受取側のサーバに与える公開標準である。受取側のサーバによる送り側への応答は、メッセージ中のデータのセットが表わすトランザクションに対する返答である。SCMPにより、マーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび価値保存証券プロセッサ112がオンラインビジネストランザクションを行なうことが可能になり、それによりマーチャントが完全に認証され、メッセージを拒否できないようになる。
【0043】
好ましい実施例では、商用アプリケーション112の使用を要求するSCMPメッセージは、マーチャントサーバ108A、108B、108Nから価値保存証券プロセッサ112に送られる。各メッセージは、アプリケーション要求を記述しかつ消費者またはエンドユーザ、マーチャントおよび価値保存証券についての必要な情報を与えるフィールドを含む。好ましくは、SCMPメッセージはデジタルで署名され、ハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)接続上での伝送のためにASCIIフォーマットに変換され、メッセージがファイアウォールおよびプロキシサーバを通れるようになる。
【0044】
SCMPメッセージを送りかつ受取ることができるソフトウェア要素がマーチャントサーバ108A、108B、108Nおよび価値保存証券プロセッサ112にインストールされるかまたはそれらによって実行される。
【0045】
‐‐価値保存証券処理を実現するステップ
1つの実施例では、価値保存証券プロセッサ112は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nからの入力を要求するSCMPメッセージを送る1つまたはそれ以上のスクリプトを作成することによって開発され得る。スクリプトは、予め規定されたC/C++、JAVA(登録商標)またはPerlライブラリを用いて、コモンゲートウェイインターフェイス(CGI)、アクティブサーバプロトコル(ASP)、インターネットサーバアプリケーションプログラミングインターフェイス(ISAPI)またはネットスケープアプリケーションプログラミングインターフェイス(NSAPI)下で書かれる。ライブラリはCyberSource Corporationから市販されている。
【0046】
これに代えて、インターフェイスは、SCMPスクリプティングを自動化する、CyberSourceのデジタルコマースコンポーネント(DCC)などのオブジェクトソフトウェアを用いて開発されてもよい。DCCはSCMPメッセージングをサポートし、インターフェイスを提供して開発の労力を減じる。アプリケーション開発者は、顧客のために要求の結果を解釈する適切なスクリプトを追加してもよい。
【0047】
‐‐メッセージ通信およびフォーマット
動作においては、クライアント102は、ネットワーク106を介してマーチャントサーバ108A、108B、108Nに接続する。クライアント102およびブラウザ104を操作している消費者はブラウザを用いて、製品およびサービス情報を表示するページを含む、マーチャントサーバ108A、108B、108Nに記憶された1つまたはそれ以上の電子文書を表示する。ページの1つは、バーチャル電子的価値保存証券の発行または引換に関するであろう。価値保存証券処理要求が入力されると、マーチャントサーバ108A、108B、108Nは、ネットワーク106上で1つまたはそれ以上のメッセージを価値保存証券プロセッサ112と交換してオーダ処理機能を実行する。
【0048】
各メッセージは、要求されている価値保存証券処理機能についての情報を価値保存証券プロセッサ112に与える。情報は、合法的なマーチャントとしてのマーチャントのベリファイ;証券の購入、配達の確認、証券の引換などの機能の識別もしくは管理機能;または、要求された価値保存証券機能が求めるエンドユーザ情報、を含み得る。
【0049】
1つの実施例では、メッセージはSCMPプロトコルを用い、メッセージは、ライブラリ機能を呼出すC/C++またはPerlのスクリプトを用いて作成されてメッセージを送る。別の実施例では、商業利用可のサードパーティサーバ(コマースレディプラットホーム)へのインターフェイスが用いられ、インターフェイスがメッセージを構成しかつそれを送る。市販のコマースレディサードパーティサーバの例は、マイクロソフト(登録商標)サイトサーバ3.0、コマースエディション;マイクロソフト(登録商標)アクティブサーバページおよびブロードビジョン(BroadVision)(登録商標)である。1つまたはそれ以上のスクリプトを用いて所望の価値保存証券機能を呼出し、その結果を解釈する。
【0050】
SCMPメッセージ内では、別個のフィールドが、(a)発行アプリケーション110が価値保存証券プロセッサ112から要求している特定の価値保存証券機能、(b)必要な場合、関連付けられた価値保存証券の値および(c)オーダしている消費者についての情報を特定する。価値保存証券プロセッサ112がこの情報を処理し、返信SCMPメッセージ中のフィールドとして他の情報を戻す。
【0051】
SCMPメッセージ中のフィールドは、フィールドの名前および値からなる。したがって、SCMPメッセージは、復帰改行文字で分離された、名前−値の対の一連のフィールドからなる。2つのタイプのフィールドが認識される。すなわちオーダレベルフィールドおよび提供レベルフィールドである。
【0052】
発行アプリケーション110が価値保存証券プロセッサ112の関数ライブラリを用いて働いているとき、オーダレベルフィールドをC/C++、PerlまたはJAVA(登録商標)スクリプト内で用いてもよい。発行アプリケーション110は、フィールドを直接的に参照して、この章の後のセクションで説明されるように名前−値の対を特定する。発行アプリケーション110がコマースレディプラットホームを用いて働いているとき、マーチャントアプリケーションはインターフェイスを用いて、フィールド値またはデータベースもしくはウェブフォーム内のどこにフィールド値を見出すかを特定する。
【0053】
証券処理方法
オンラインの電子的バーチャル証券のための具体的な処理方法がこれから説明される。この説明では、「証券」という用語は、価値保存証券、ギフト券、販促用証券、奨励用証券、報奨もしくはご愛顧券または賞品用証券を広く指す。さらに、「発行者」という用語は、証券を発行し、購入資金または証券価値を受取りかつ保持する当事者を広く指すのに用いられる。発行者はマーチャントであってもよく、または発行者は、複数のマーチャントが認識する証券を購入者が入手し得るサイトをホストするサードパーティであってもよい。さらに別の代替例では、発行者は、特定のマーチャントに対して独自にブランド付けされ、それによりサイトまたはサーバが1つの特定のマーチャントが所有または運用するように見えるサイトまたはサーバをホストするサードパーティであってもよい。
【0054】
‐‐証券購入機能
一般的に、証券購入機能222においては、購入者または贈答者は、マーチャントサーバ108A、108B、108Nと通信することによりまたは代替的な実施例では価値保存証券プロセッサ112のサードパーティ発行者サイト202に接続することにより、時にはインターネットギフト券(IGC)と呼ばれるバーチャル電子的価値保存証券を購入することができる。購入者は、証券の額、受取人名および電子メールアドレス、購入者名、支払タイプ、支払情報および電子メール情報および購入者から受取人へのメッセージを明記する。他の情報を集めることができる。購入者は、いつ通知を送ってほしいかも明記することができる。証券が作成され、ロードされて、適切なときに通知が送られる。
【0055】
販促用証券、ご愛顧券および奨励用証券は典型的に、スポンサーのマーチャントまたは会社が準備した電子ファイルの形での入力に基づいて価値保存証券プロセッサ112が大量発行する。電子ファイルは、価値保存証券プロセッサ112が受取り、スポンサーの指示に従って処理される。
【0056】
図3および図3Aは、証券購入機能のフローチャートである。ブロック301で、購入者は証券購入機能を要求する。1つの実施例では、ブロック301は、オンラインマーチャントのウェブサイトの証券アイコンを購入者がクリックするステップを含む。応答して、マーチャントは、ブロック302に示されたように、新たな証券に対して一意の識別子を要求する。1つの実施例では、マーチャントサーバ108A、108B、108Nが実行するサーブレットソフトウェア要素は、価値保存証券プロセッサのアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)で機能を特定するネットワークメッセージを用いて、価値保存証券プロセッサ112の証券購入機能222を呼出す。
【0057】
応答して、価値保存証券プロセッサ112は、ブロック303で示されるように、一意の識別子の値をマーチャントに戻す。1つの実施例では、価値保存証券プロセッサのデータベース115が実行する記憶済手順が一意のオーダ番号またはイベント番号を生成する。イベント番号は順次生成されて、遅いネットワーク条件のために購入者が証券購入キーを二度以上押してしまう事象においてトランザクションが二重にならないことを確実にする。
【0058】
ブロック304で、マーチャントは証券のイメージを生成し、イメージをクライアントに送り、クライアントはそれを表示する。図3Eは、オーダフォームの一部としてバーチャル電子的価値保存証券のイメージ300を含む画面ディスプレイの例の図である。好ましい実施例では、イメージは、購入者が証券そのものに記入している印象を与えるデータエントリフィールドで構成される。フィールドはグラフィックイメージ内に埋込まれてもよい。必須データエントリフィールドは、色をつけてまたはメッセージを用いて強調してもよい。
【0059】
証券の例は、記念日、休暇、誕生日またはその他の贈答の機会のためのマーチャントまたは消費者ギフト券;ご愛顧プログラム賞品用証券;特定の目標の達成に対して与えられる従業員報奨用証券;マーチャントの製品またはサービスに顧客の興味を引く目的のために、購入することなくマーチャントが受取人に与える販促用証券など、を含む。マーチャントギフト券は1つのマーチャントで購入される証券であり、そのマーチャントの商品またはサービスとのみ引換可能である。消費者ギフト券は、サードパーティ資金ホルダから消費者が購入する証券であり、そのような証券を受け付けるどのマーチャントでも引換可能である。
【0060】
ブロック305では、クライアントシステムと関連付けられる購入者は、証券のオーダについての情報を入力する。たとえば、クライアントのユーザは、図3Eに示されたオーダフォームのフィールドにデータを入力してもよい。情報は、受取人名、電子メールアドレスなどの受取人のネットワークアドレスおよび証券の初期額面価値すなわち購入者による購入額を含む。
【0061】
1つの実施例では、図3Eに示されたタイプのオーダフォームは、お届け日フィールド330、額のラジオボタン332、受取人名フィールド334、336、受取人場所識別子338、メッセージフィールド340、購入者名フィールド342、購入者アドレスフィールド344を含む。クライアントまたはユーザは、お届け日フィールド330に、受取人に証券を送る日付を入力してもよい。たとえば、購入者は、休暇、誕生日、記念日の日などに証券を送りたいかもしれない。購入者は、額のラジオボタン332の1つを選択して証券の初期額面価値を示す。
【0062】
受取人名フィールド334、336は、証券の受取人の名前を識別する値を受ける。受取人場所識別子338は、受取人への証券をどこに送るかを識別する情報を受ける。好ましい実施例では、受取人の電子メールアドレスが与えられる。メッセージフィールド340は、証券の一部として配達される、購入者から受取人への挨拶またはその他のメッセージを受ける。購入者名フィールド342は購入者を識別し、証券の一部として配達される。購入者アドレスフィールド344は、購入者に確認および関連情報を送るのに用いるためのアドレスを識別する。典型的には、購入者アドレスは電子メールアドレスである。
【0063】
フィールドの各々に適切な情報を入力した後、ブロック305で、購入者は、パスワードを入力して、証券のために入力された情報を保護する機会を与えられる。1つの実施例では、オーダエントリフォームに検索ボタンが表示される。購入者が検索ボタンを選択すると、マーチャントは、購入者が以前のトランザクションでパスワードを既に入力したことがあるか否かを判断する。そのような判断を行なうため、ブロック307で、マーチャントは価値保存証券プロセッサから現在の購入者用の顧客支払情報を要求する。ブロック307−1で、価値保存証券プロセッサは、現在の購入者用のそのデータベース中のいずれの顧客支払情報もマーチャントに戻す。ブロック307−2で、マーチャントは、購入者が以前にパスワードを入力したか否かを判断する。入力していれば、マーチャントは、ブロック307−3に示されたように、オーダフォーム300のパスワードフィールドにパスワードを入力する。
【0064】
購入者が、システム、たとえばデータベース115中に情報を有しなければ、購入者は新規購入者である。したがって、購入者は、電子メールアドレス、パスワード、購入者の支払タイプおよび他の支払情報、カード上の名前、有効期限、購入者の電子メール情報、購入者および贈答者の住所、町、州、郵便番号および電話番号などの識別情報を入力するよう促される。
【0065】
その後、ブロック309に示されるように、購入のサマリーに加えて購入情報が記入され、証券が再表示される。購入サマリーは、証券費用、適用可能な場合のサービス料および購入者のクレジットカードまたは他の購入メカニズムに課金される購入総額を含み得る。購入総額フィールドは自動的に計算される。証券購入ボタンが表示されることがある。必要なフィールドは、それらが価値保存証券プロセッサに送られる前にフォーム上で確認され、それらが有効な値を確実に含むようにする。
【0066】
ブロック309−1で、購入者は購入を完了する。1つの実施例では、購入者は、クライアントコンピュータを用いて購入情報を入力し、購入情報および購入確認信号をマーチャントに送信する。応答して、ブロック310で、マーチャントは、証券購入機能を実行するように価値保存証券プロセッサに要求する。1つの実施例では、マーチャントサーブレットが価値保存証券プロセッサの証券購入機能を呼出す。
【0067】
ブロック313に示されるように、価値保存証券プロセッサが購入機能を実行し、証券と関連付けられるオーダ番号をマーチャントに戻す。購入機能は、受取ったデータを確認して、すべてのフィールドが記入され適切なデータを含むことを確実にするステップを含んでもよい。1つの実施例では、額の値をテストして、それが確実にマーチャントの最小および最大額内にあるようにする。電子メールアドレスは、各々が、英数文字で分離されて、そのオーダの中に「@」記号と「.」記号との両者を有しなければならない。クレジットカード番号フィールドは、「0」から「9」の間の15個または16個のみの数字、有効日付値および価値を送る有効日付を有しなければならない。価値を送る日付には過去の日付を指定できない。
【0068】
支払トランザクションを許可するため、支払ゲートウェイルーチンが呼出される。支払ゲートウェイルーチンは、価値保存証券プロセッサ、マーチャントサーバまたは別個の商用サーバが実行する1つまたはそれ以上のソフトウェア要素を含む。支払ゲートウェイルーチンへの呼出は、他の製品の販売を許可するためにマーチャントが実行する機能呼出と同種類のものである。たとえば、クレジットカード課金トランザクションが開始される。
【0069】
マーチャントに戻されるオーダ番号は、支払トランザクションが成功したかまたは失敗したかを示す許可または拒否コードを含んでもよい。支払トランザクションが失敗すれば、マーチャントは拒否メッセージを購入者に通信する。
【0070】
許可コードが受取られれば、マーチャントから価値保存証券プロセッサに呼出が行なわれて証券を作成し、ロードしかつアクティブにする。呼出は、証券ホルダの名前および電子メールアドレス、購入者名、電子メールアドレス、アクティブにされた日付、短い挨拶のメッセージ、マーチャント名ならびにマーチャント識別子に加えて引換場所コードを含んでもよい。アクティブにされた日付は、その当時の日付かまたは、異なっていれば、通知の送付日付である。
【0071】
価値保存証券プロセッサは、呼出の中で受取られた情報に基づいて、証券データベース中に証券記録を作成しかつアクティブにする。顧客番号およびカード番号フィールドは、各々が、一意の識別子の値を割当てられる。好ましい実施例では、各々の識別子の値は、15桁の無作為に生成された番号およびチェックサム桁を含む。取消日付の値も作成されかつ記憶される。取消日付の値は、現在の日付値に予め定められた証券寿命値を加えた和である。証券寿命値は、特定のマーチャントとデータベース内に一意に関連付けられるマーチャント管理記録に作成されかつ記憶される。典型的な証券寿命値は1年である。さらに、通知送付済フラグは「N」または「NO」にセットされる。一意の識別子の値も、後の使用のために通知ユーティリティデータ値に追加される。
【0072】
価値保存証券プロセッサは、指定された初期額面価値(保存価値)を備えるアクティブにされた証券をロードし、一意のオーダ番号を生成する。オーダ番号は、証券がロードされるときに生成されるトランザクション番号である。次に価値保存証券プロセッサは、ロードトランザクション番号をマーチャントサーバに戻す。ロードトランザクション番号は、顧客サービス参照番号として購入者が使用可能である。
【0073】
ブロック319では、課金トランザクションが成功すれば、マーチャントサーブレットは、購入者のクライアントに適切な情報を通信することにより、確認または「ありがとうございました」のページを表示する。
【0074】
‐‐通知および確認機能
図3Bは、通知および確認機能のフローチャートである。一般的に通知は、証券が受取人に送られたことを示すメッセージを適切な日付に受取人に送るステップを含む。受取人通知は、証券、購入者または贈答者の名前および実際の証券を見るために埋込まれた証券番号を備えるハイパーリンクを記述するメッセージを含む。確認メッセージはほぼ同時に購入者に送られて、通知が送られたことを購入者に知らせる。確認メッセージは、確認メッセージが配達不可能ならば購入者は通知失敗メッセージを受取るということも述べている。
【0075】
図3Bを参照すると、ブロック401で、価値保存証券プロセッサは受取人に通知メッセージを送る。1つの実施例では、通知は、たとえば夜などネットワーク活動の低い期間にバッチで送られる。現在日付のお届け日を有する証券に関する通知は、ブロック401−2で示されるように、即時に送られてもよい。
【0076】
ブロック402で、受取人は、証券番号を含むハイパーリンクを含む通知メッセージを受取る。通知メッセージは通知返信アドレスも含む。ブロック403で、通知メッセージのお届け日がデータベース中に記憶され、証券に対するメッセージのステータスがデータベース中で「保留送信済」にセットされる。通知ステータス日付/時間の値は、通知メッセージが送られた日付および時間に、データベース中にセットされる。
【0077】
ブロック404では、確認メッセージが購入者に送られる。
ブロック405−1を参照すると、ある将来の時間に、価値保存証券プロセッサは、通知メッセージが配達不可能として戻されたか否かを判断する。たとえば、通知メッセージが送られる時間より約1日から3日後の予め定められた時間に、ブロック405−1を実行してもよい。通知メッセージが配達不可能として戻されれば、ブロック405−2に示されたように、通知失敗メッセージが購入者に送られる。通知失敗メッセージは、トランザクション番号を用いる通知ステータスページへのハイパーリンクを含む。
【0078】
通知メッセージが配達不可能として戻されなければ、ブロック407で、返信メッセージの内容、日付および時間を含むように、証券用のデータベース記録の通知ステータスフィールドが更新される。ブロック408で、マーチャントは、証券プロセッサにマーチャント顧客サービス設備と関連付けられるアドレスを与える。たとえば、マーチャントは、証券プロセッサにそのマーチャント顧客サービスメールボックスの電子メールアドレスを送る。その後のメッセージはそのアカウントに転送される。ブロック409で、特定の数の日の後に、価値保存証券プロセッサは、通知ステータスフィールドの値を「保留送信済」から「送信済」にセットする。このステータス変更は配達が成功したことを示す。
【0079】
‐‐証券引換機能
図3Cおよび図3Dは、1回の弁済提供および分割弁済提供の証券引換を可能にする証券引換機能のフローチャートである。
【0080】
一般的に、証券受取人には証券を引換える3つの方法が与えられる。第1に、受取人は、そのクライアントおよびブラウザを用いて直接的に価値保存証券プロセッサに接続し、それに応答してさまざまなマーチャント向け引換リンクを含む1つまたはそれ以上の電子文書を受取ってもよい。そのサイトで、受取人は、証券を発行したマーチャントのリンクまたはロゴを選択する。
【0081】
第2に、自社ブランドの動作方法においては、受取人はクライアントおよびブラウザを用いて価値保存証券プロセッサ112に接続してもよく、これは、特定のマーチャントと関連付けられる1つまたはそれ以上の電子文書を表示する。たとえば、価値保存証券プロセッサ112は複数の自社ブランドのウェブサイトをサポートするが、その各々が異なるマーチャントと関連付けられている。クライアントがそのようなサイトに接続すると、たとえ価値保存証券プロセッサ112がそれをホストしかつ運用していても、マーチャントのサイトであるように見える。
【0082】
第3に、受取人はそのクライアントおよびブラウザを用いて、マーチャントサーバ108またはいずれの他のサーバもしくはサイトで証券を発行したマーチャントのリンクまたはロゴを選択してもよい。
【0083】
1つの動作モードでは、証券受取人(顧客)は、マーチャントサイトで買物をして、マーチャントにかかわるどの他の製品購入トランザクションにおいてと同様に、製品またはサービスをバーチャルショッピングカートに追加する。適宜、顧客は製品の配送方法を選択する。支払方法および配送情報を示すフォームとともにバーチャル送り状が表示される。支払エリアは、受取人が証券番号を入力するフィールドを含む。オプションで、受取人のメッセージ用のアドレス(たとえば電子メールアドレス)がベリファイ目的のために与えられる。マーチャントが提供するいくつかのタイプの中から証券のタイプを選択するために、バーチャル送り状の中にドロップダウンリストを設けてもよい。
【0084】
購入額が証券のその当時の保存価値よりも大きければ、顧客は、支払方法および支払情報、たとえばクレジットカード番号、を入力するように促される。支払としての証券の受付がうまくいった後に、顧客はオーダの確認を受取り、証券の保存価値の残高が表示される。
【0085】
図3Cおよび図3Dを参照すると、ブロック501−1で、受取人または顧客はマーチャントサイトで買物をして、「チェックアウト」オプションを選択して、購入トランザクションのために送り状を計算するようにマーチャントに要求する。その結果、顧客が選択した製品またはサービスを識別する情報が顧客からマーチャントに転送される。応答して、マーチャントはトランザクションのための情報のバーチャル送り状を作成する。ブロック501−2で、マーチャントは、価値保存証券プロセッサからイベント番号を要求する。
【0086】
ブロック501−3で、価値保存証券プロセッサは、トランザクションの追跡のために用いられ得るおよび関連付けられる一意のイベント番号を戻す。イベント番号を生成するステップは、データベース115の記憶済手順を用いて実行してもよい。イベント番号は順次生成されて、遅いネットワーク条件により購入者が二度以上証券引換ボタンを押してもトランザクションが二重にならないことを確実にし得る。
【0087】
ブロック501−4では、マーチャントは、価格とともに最終送り状を表示する。送り状は、たとえば支払タイプ、証券番号および受取人住所などの、顧客からのさらなる情報を受けるデータ入力フィールドを含んでもよい。マーチャントの必要性に基づいて、名前、住所および電話番号などの配達情報を受けてもよい。ブロック503−1で、顧客は支払情報を入力する。ブロック503−2で、顧客は購入ボタンまたは同等物を選択して、顧客がその商品を購入したいということを確認する。ブロック504で、マーチャントはオーダ情報を確認し、価値保存証券プロセッサの証券引換機能を呼出す。機能呼出はオーダの合計残高を含む。ブロック506で、価値保存証券プロセッサは結果コードおよび関連情報を戻す。
【0088】
ブロック506は、ブロック507からブロック510−4までと関連して示されるステップを含んでもよい。1つの実施例では、ブロック506の一部として、価値保存証券プロセッサは、証券の保存価値を適用した後に残る購入額、証券上に残る保存価値の残高、トランザクション番号および結果コードの値を与えることによって応答する。結果コードは、たとえば、受取人アドレスの無効アカウント番号が入力される場合、証券がアクティブでないまたは期限切れである場合に、エラーを示し得る。
【0089】
ブロック507で、価値保存証券プロセッサは、証券のその当時の保存価値の値を適用した後に、支払うべき金額がオーダに残っているか否かを判断する。ブロック507は、結果コードを評価し、エラーが起これば適切なアクションをとるステップも含んでもよい。不足額が存在すれば、ブロック509で、以前に消費者が指定した支払方法を用いて不足額が集められる。たとえば、消費者がクレジットカード番号を提供していれば、不足額に対する課金トランザクションが開始される。ブロック510−1で、残高がうまく集められたか否かの判断が行なわれる。集められれば、コントロールはブロック508に進み、ここでマーチャントが購入確認メッセージを作成しそれを顧客に配達する。またコントロールは、ブロック507のテストが否であれば、すなわちオーダに対して不足額が存在しなければ、ブロック508に進む。
【0090】
残高が顧客によって特定された支払方法を用いて収集不可能であるというように、ブロック510−1のテストが否であれば、ブロック510−2において、マーチャントは、顧客に拒絶メッセージを送信する。さらに、ブロック510−3において、マーチャントは、引換トランザクションをロールバックし、かつトランザクションが開始した前に存在していたとおりに証券の保存価値をリストアするように価値保存証券プロセッサに要求する。これに応答して、価値保存証券プロセッサは、ロールバック機能を行ない、マーチャントに、証券の更新された現在の価値の残高を戻す。
【0091】
このように、分割弁済の提供の機能は、消費者が価値保存証券の額を超える購買を行ない、証券と他の支払方法とに総売上を分割することを可能にすることにより、収入を増大させる。
【0092】
図5Aは、1つのみのマーチャントまたは発行者で引換可能である価値保存証券を引換える方法のブロック図である。
【0093】
証券発行者902は、価値保存証券プロセッサ112に、証券を発行するよう要求し、証券パラメータを価値保存証券プロセッサ112に送る。証券パラメータは、証券を具体的に識別する。たとえば、証券パラメータは、証券の価値、受取人名および住所、メッセージなどを含む。
【0094】
証券パラメータは、複数個のマーチャント910の1つと一意に関連付けられるマーチャント識別子905も含む。各マーチャントは、一意のマーチャント識別子およびマーチャントグループ識別子を有する。マーチャントグループ識別子は、グループに1つ以上のマーチャントを関連付け、それらのすべては、商品またはサービスのための弁済の提供として特定の証券を引受ける。図5Aにおいて、マーチャント910の各々は、“1A”、“3A”、“9C”などの記号で識別される。各記号において、数字の位は、マーチャントの識別子を表わし、アルファベット文字は、マーチャントグループの識別子を表わす。
【0095】
パラメータを受取ることに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券906を発行し、かつマーチャント識別子905を証券と結び付けるかまたは関連付ける。たとえば、マーチャント識別子はデータベース115に値として記憶される。受取人908が証券を引換えたいとき、マーチャント識別子“3”はマーチャント3Aのみと関連付けられるので、マーチャント3Aのみが証券906を承認または引受ける。さらに、価値保存証券プロセッサ112は、関連付けられたマーチャントに適合するマーチャント識別子を有する証券についてのみ引換機能をうまく行なう。
【0096】
図5Bは、複数個のマーチャントまたは発行者で引換可能である価値保存証券を引換える方法のブロック図である。
【0097】
図5Aにおいてのように、証券発行者902は、証券を発行するように価値保存証券プロセッサ112に要求し、価値保存証券プロセッサ112に証券パラメータを送る。証券パラメータは、証券を具体的に識別する。たとえば、証券パラメータは、証券の価値、受取人名および住所、メッセージなどを含む。
【0098】
証券パラメータは、複数個のマーチャント910の中の1つ以上のグループと一意に関連付けられるマーチャントグループ識別子909も含む。たとえば、マーチャント910は、マーチャント914などの複数個のマーチャントを含む第1のグループ912(グループ“A”)、および他のマーチャントを含む他のグループ916を含む。
【0099】
パラメータを受取るのに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券906を発行し、マーチャントグループ識別子909を証券に結び付けるかまたは関連付ける。たとえば、マーチャント識別子は、データベース115に値として記憶される。受取人908が証券を引換えたいとき、マーチャントグループ識別子と関連付けられるグループのマーチャントのみが、証券906を承認または引受ける。図5Bの例において、マーチャントグループ識別子“A”はマーチャント914とのみ関連付けられるので、マーチャント914のみが証券906を引受ける。さらに、価値保存証券プロセッサ112は、関連付けられたマーチャントグループに適合するマーチャントグループ識別子を有する証券についてのみ、引換機能をうまく行なう。
【0100】
このように、証券の使用は制限されてもよいし、または柔軟に拡張されてもよい。証券は、証券が引換られ得るところを示すメタデータを担持する。1つのみのマーチャントに強い販促用証券、または種々のマーチャントに強い非特定的な証券の発行が、促進される。
【0101】
‐‐証券管理機能
図4Aは、証券管理(受取人−−証券ビュー)機能の流れ図である。一般的に、受取人は、証券番号を含む通知メッセージにおけるハイパーリンク(“ホットリンク”)を介して、マーチャントのサーバもしくはサイトのリンクを介して、または、価値保存証券プロセッサ112もしくは証券プロセッサの別のサイトまたはサーバのリンクを介して、証券にリンクしかつ見てもよい。
【0102】
図4Aを参照し、ブロック621において、受取人は証券ビュー機能を選択する。ブロック621は、3つの方法を伴い得る。第1に、受取人は、通知メッセージにおける証券番号を含むホットリンクを選択してもよい;第2に、受取人は、マーチャントサーバまたはサイトのリンクを選択してもよい;第3に、受取人は、価値保存証券プロセッサと関連付けられるサーバまたはサイトのリンクを選択してもよい。
【0103】
ブロック622において、証券番号がリンクにないか他の形で受取人から受取られてしまっているか、または不正であるかどうかが決定される。いずれかのそのような条件が存在すれば、ブロック623において、マーチャントは、受取人に有効な証券番号を入力するよう要求するデータエントリフォームまたはプロンプトを表示する。制御はブロック624に移り、ここで受取人は証券番号を入力し、その後、制御はブロック622に移り、証券番号を再チェックする。
【0104】
有効な証券番号が受取られると、ブロック620において、マーチャントは、価値保存証券プロセッサに証券番号と関連付けられる証券のための証券情報を要求する。この要求は、サーチキーとして証券番号を用いて証券レコードを検索するために、価値保存証券プロセッサへのJava(登録商標)機能呼出を含んでもよい。受取人のeメールアドレスを二次キーとして使用してさらなるセキュリティを提供してもよい。
【0105】
これに応答して、価値保存証券プロセッサは、証券番号に基づいてデータベースから証券情報を検索しようとする。証券番号が有効であれば、価値保存証券プロセッサは、ブロック630に示すように、証券情報を戻す。戻された証券情報は、受取人名、購入者名、メッセージまたはグリーティング、保存価値の残高、有効期限、およびトランザクション履歴を含んでもよい。
【0106】
ブロック640において、マーチャントは、証券情報を表示する。ブロック640は、紙の証券に似ているフォーマットされたディスプレイを生成し、ディスプレイ情報を受取人のクライアントに送信することを伴い得る。
【0107】
図4Bは、証券管理(購入者−−通知ステータス)機能の流れ図である。一般的に、購入者−通知ステータス機能は、証券購入者が、通知および配達に関するステータスについてチェックすることを可能にする。それは、受取人のeメールアドレス、通知日、およびメッセージまたはグリーティングについての記憶された値に変更を加えることも可能にする。
【0108】
ブロック651において、証券の購入者は、通知ステータス機能を選択する。好ましくは、購入者−通知ステータス機能は、埋込まれたオーダ番号および購入者アドレスを含む、通知失敗メッセージからリンクすることにより、またはマーチャントのサイトからリンクすることにより、アクセスされ得る。ブロック652において、マーチャントサーバは、機能選択がオーダ番号を含むかどうかを決定する。これは、購入者のクライアントから受取られたHTTP要求を調べてオーダ番号がパラメータとして含まれているかどうか決定することを伴い得る。
【0109】
オーダ番号が与えられていなければ、またはオーダ番号が無効なフォーマットを有していれば、ブロック653において、マーチャントは、購入者に有効なオーダ番号を入力することを要求する、購入者のクライアントへのプロンプトまたはオーダフォームを生成する。ブロック654において、購入者は、オーダ番号を入力し、制御は652に移り、オーダ番号を再チェックする。
【0110】
有効なオーダ番号が受取られると、ブロック660において、マーチャントは、価値保存証券プロセッサにオーダ情報を要求する。ブロック660は、主キーとしてオーダ番号を用いて価値保存証券プロセッサへの機能呼出を行なうことを伴い得る。さらなるセキュリティ手段として、購入者のeメールアドレスを二次キーとして用いてもよい。
【0111】
これに応答して、ブロック670において、価値保存証券プロセッサは、データベースからのオーダ情報をマーチャントに戻す。オーダ情報は、受取人の名前およびeメールアドレス、購入者の名前およびeメールアドレス、メッセージまたはグリーティング、証券の額、通知日、通知ステータス情報、カスタマサービスの住所、およびカスタマサービス電話番号を含んでもよい。ブロック680において、マーチャントは、証券情報のためのディスプレイ情報を生成し、ディスプレイ情報をクライアントに送信し、クライアントがこれを表示する。ブロック680は、受取られた情報を紙の証券に似せた形でフォーマットし、それを通知ステータスページの一部として表示することを伴い得る。
【0112】
ブロック682において、購入者は、クライアントにより更新された受取人情報を入力する。しかしながら、通知ステータス情報の値が、証券が受取人によって引取られたかまたは引換えられたということを示すならば、受取人情報は更新不可能である。データベース中の情報を更新するために、購入者は、ブロック691によって示すように、送信ボタンまたはその等価物を選択する。これに応答して、マーチャントは、価値保存証券プロセッサの受取人更新機能を呼出す。これは、受取人の住所および通知日の値が変わっているならば、それらを更新する価値保存証券プロセッサの機能を呼出すことを伴い得る。マーチャントはまた、購入者が通知ステータスページにアクセスした日付および時間が付加される、通知ステータスフィールドを“送信済み”に更新し、かつ、購入者によって取られたいかなる行動をも示す情報を加えるように、価値保存証券プロセッサに要求する。
【0113】
ブロック610において、価値保存証券プロセッサは、受取人情報を更新し、通知送信済みフィールドの値を“送信済み”にセットする。たとえば、購入者が受取人のeメールアドレスを変更したときなど、必要に応じて、通知メッセージが受取人に再送信される。証券のための送信日の値が現在の日付に変更されたならば、価値保存証券プロセッサは、通知ユーティリティデータファイルに証券番号を記憶することにより、送信用の証券を待ち行列に入れる。価値保存証券プロセッサはまた、購入者に確認メッセージを戻す。
【0114】
ブロック612において、マーチャントは、更新された情報を表示する。ブロック612は、確認メッセージを価値保存証券プロセッサからマーチャントに送信し、通知ステータス情報が更新されたということを確認することも伴い得る。
【0115】
‐‐マーチャント管理機能
図4C,Dは、価値保存証券プロセッサと関連して実現され得る、マーチャント管理(受取人−−証券ビュー)アプリケーションの流れ図である。一般的に、マーチャント管理は、マーチャント情報を記憶しかつ検索するためにブラウザと対話することのできるアプリケーションである。マーチャント管理アプリケーションは、価値保存証券プロセッサと論理的には別個のものであるが関連付けられてもよいサーバによって実行される。代替的に、マーチャント管理アプリケーションは、価値保存証券プロセッサとして動作する同じサーバによって実行されるかまたはこれと同じ場所に設けられてもよい。マーチャント管理は、マーチャントがビジネスパラメータデータならびに証券売上および在庫レポートを見ることを可能にする。好ましくは、マーチャント管理アプリケーションは、発行者にのみ利用可能であり、購入者または受取人には利用可能でない。
【0116】
ブロック701において、マーチャントは、マーチャント管理機能を選択する。これに応答して、マーチャント管理アプリケーションは、ブロック712に示すように、ユーザの名前およびパスワードを受入れるデータエントリフォームを提供する。マーチャントは、ブロック713に示すように、ユーザ名およびパスワードを入力し、その値をマーチャント管理アプリケーションに提出する。マーチャントは、ブロック720に示すように、価値保存証券プロセッサにマーチャント情報を要求する。これは、価値保存証券プロセッサへの機能呼出を行ない、ユーザ名およびパスワードを認証または確認することを伴い得る。ブロック730において、価値保存証券プロセッサは、データベース中のマーチャントレコードを参照し、パスワードを確認し、マーチャント識別子を戻す。ある実施例において、価値保存証券プロセッサは、データベースのマーチャントテーブルからマーチャントパラメータレコードをロードし、パスワードを確認する。
【0117】
ブロック741において、マーチャントが正しいパスワードを入力したかどうかが決定される。正しくなければ、ブロック742において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャントのクライアントにエラーメッセージを戻す。確認が成功すれば、ブロック743において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャントセットアップ、マーチャントレポート、顧客サービス、出口などの機能オプションを提示する初期ページ(“ウェルカムページ”)を戻す。
【0118】
ブロック751において、マーチャントセットアップ機能が選択される。マーチャントセットアップ機能は、マーチャントに関する基本的ビジネスパラメータを入力または変更するために使用される。これに応答して、価値保存証券プロセッサは、マーチャント番号に基づいてデータを検索する。それは、パスワードを確認し、データで応答する。たとえば、ブロック761に示すように、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャント識別子およびパスワードをキーとして用いてデータベース115からマーチャントパラメータレコードを検索するために、価値保存証券プロセッサへの機能呼出を用いる。ブロック762において、価値保存証券プロセッサは、マーチャント管理アプリケーションにデータを戻す。
【0119】
これに応答して、マーチャントサーバは、ブロック771に示すように、各フィールドに割当てられる読出プロパティおよび修正プロパティに従ってデータを表示する。マーチャント識別子は、システムに専用のものであり、表示されない。修正するためにマーチャントに利用可能であるフィールドが表示される。マーチャントは、ブロック772に示すように、情報を見たり変更したりし、送信ボタンまたはOKボタンを押して変更をマーチャント管理アプリケーションに転送する。
【0120】
ブロック780において、マーチャント管理アプリケーションは、マーチャント情報を更新する。たとえば、いずれかの修正可能なフィールドに変更がなされれば、価値保存証券プロセッサへ機能呼出がなされ、ビジネスパラメータレコードを更新する。呼出を行なう前に、フィールドが適切なデータのために確認される。ブロック790において、価値保存証券プロセッサは、情報をさらに確認し、マーチャントパラメータファイルに更新されたレコードを記憶する。ブロック710に示すように、更新が完了すると、それはマーチャントサーバに応答し返す。マーチャントサーバは、データがうまく更新されたということをクライアントに通知してもよい。
【0121】
ブロック711−1において、マーチャントはレポート機能を選択する。ブロック711−1は、マーチャントのクライアントコンピュータに利用可能なレポートのリストを表示することを伴い得る。マーチャントは、リストから所望のレポートを選択する。これに応答して、マーチャント管理アプリケーションは、ブロック711−4に示すように、価値保存証券プロセッサを呼出し、レポートに関連付けられるレポートコードを用いて所望のレポートを要求する。レポートコードは、価値保存証券プロセッサがマーチャントレポートを追加および修正することを可能にするサードパーティのレポートパッケージから生成されてもよい。
【0122】
ブロック711−2において、価値保存証券プロセッサは、マーチャント管理アプリケーションにレポートデータを戻す。ブロック711−3において、マーチャント管理アプリケーションは、フォーマットされたレポートを表示する。
【0123】
実現化例において有用なハードウェアの概要
図6は、この発明の実施例が実現され得るコンピュータシステム800を例示するブロック図である。
【0124】
コンピュータシステム800は、情報を交信するためのバス802または他の通信メカニズムと、バス802に結合され情報を処理するためのプロセッサ804とを含む。コンピュータシステム800は、バス802に結合され、プロセッサ804によって実行されるべき命令および情報を記憶するための、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミック記憶装置などの、主メモリ806も含む。主メモリ806はまた、プロセッサ804によって実行されるべき命令の実行中、一時的変数または他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。コンピュータシステム800は、バス802に結合され、プロセッサ804のための命令および静的情報を記憶するためのリードオンリメモリ(ROM)808または他の静的記憶装置をさらに含む。磁気ディスクまたは光ディスクなどの記憶装置810が設けられ、バス802に結合され、情報および命令を記憶する。
【0125】
コンピュータシステム800は、コンピュータユーザに情報を表示するための、陰極線管(CRT)などのディスプレイ812にバス802を介して結合されてもよい。アルファベット数字および他のキーを含む入力装置814が、バス802に結合され、プロセッサ804に情報およびコマンド選択を交信する。ユーザ入力装置の別のタイプは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ804に交信し、かつディスプレイ812上のカーソルの動きを制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キーなどのカーソル制御816である。この入力装置は、典型的には、装置が平面における位置を特定することを可能にする、第1の軸(たとえばx)および第2の軸(たとえばy)の、2軸における2自由度を有する。
【0126】
この発明は、アドレス情報を自動的にベリファイするためのコンピュータシステム800の使用に関する。この発明のある実施例に従えば、アドレス情報を自動的にベリファイすることは、主メモリ806に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ804に応答してコンピュータシステム800によって提供される。そのような命令は、記憶装置810などの別のコンピュータ読出可能媒体から主メモリ806に読込まれてもよい。主メモリ806に含まれる命令のシーケンスの実行により、プロセッサ804は、ここに記載されるプロセスステップを行なう。代替の実施例では、この発明を実現するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはこれと組合せて、ハードワイヤード回路を使用してもよい。このように、この発明の実施例は、ハードウェア回路およびソフトウェアのいずれの特定の組合せにも限られるものでない。
【0127】
ここに使用される“コンピュータ読出可能媒体”という言葉は、プロセッサ804に命令を与えて実行させるのに関与する任意の媒体のことを言う。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体および伝送媒体を含むがこれに限られるものでない、多くの形を取り得る。不揮発性媒体は、たとえば、記憶装置810などの光ディスクまたは磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、主メモリ806などのダイナミックメモリを含む。伝送媒体は、バス802を含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線および光ファイバを含む。伝送媒体は、無線データ通信および赤外線データ通信の際生成されるものなど、音波または光波の形を取ることもできる。
【0128】
コンピュータ読出可能媒体のよくある形は、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、もしくは任意の他の磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、ペーパーテープ、孔のパターンを備える任意の他の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップもしくはカートリッジ、以下に記載するような搬送波、またはコンピュータが読出すことのできる任意の他の媒体を含む。
【0129】
コンピュータ読出可能媒体のさまざまな形は、プロセッサ804に1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを運び実行させるのに必要とされ得る。たとえば、命令は、最初に遠隔コンピュータの磁気ディスク上に担持されてもよい。遠隔コンピュータは、そのダイナミックメモリに命令をロードし、モデムを用いて電話線により命令を送信することができる。コンピュータシステム800にローカルなモデムは、電話線でデータを受信し、赤外線送信器を用いてデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器は、赤外線信号で運ばれるデータを受信することができ、適切な回路がデータをバス802に与えることができる。バス802は、データを主メモリ806に運び、プロセッサ804は、主メモリ806から命令を取出し実行する。主メモリ806によって受取られた命令は、場合により、プロセッサ804による実行の前または後のいずれかに記憶装置810に記憶されてもよい。
【0130】
コンピュータシステム800は、バス802に結合される通信インターフェイス818も含む。通信インターフェイス818は、ローカルネットワーク822に接続されるネットワークリンク820に結合する双方向のデータ通信を提供する。たとえば、通信インターフェイス818は、統合サービスデジタル網(ISDN)カード、または、対応するタイプの電話線へのデータ通信接続を提供するモデムであってもよい。別の例として、通信インターフェイス818は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。ワイヤレスリンクが実現されてもよい。いずれのそのような実現化例においても、通信インターフェイス818は、さまざまなタイプの情報を表わすデジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号または光信号を送信および受信する。
【0131】
ネットワークリンク820は、典型的には、他のデータ装置への1つ以上のネットワークを介するデータ通信を提供する。たとえば、ネットワークリンク820は、ホストコンピュータ824へのまたは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)826によって作動されるデータ機器への、ローカルネットワーク822を介する接続を提供してもよい。ISP826は、現在通常“インターネット”828と呼ばれているワールドワイドパケットデータ通信ネットワークを介するデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク822およびインターネット828はどちらも、デジタルデータストリームを運ぶ電気信号、電磁信号または光信号を使用する。コンピュータシステム800へおよびそれからデジタルデータを運ぶ、さまざまなネットワークを介する信号、ならびにネットワークリンク820でのおよび通信インターフェイス818を介する信号は、情報を転送する搬送波の例示的形である。
【0132】
コンピュータシステム800は、ネットワーク、ネットワークリンク820および通信インターフェイス818を介して、プログラムコードを含む、メッセージを送信しかつデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ830は、インターネット828、ISP826、ローカルネットワーク822および通信インターフェイス818を介してアプリケーションプログラムのための要求されたコードを伝送し得る。この発明に従えば、あるそのようなダウンロードされたアプリケーションは、ここに記載されるようにアドレス情報を自動的にベリファイすることを可能にする。
【0133】
受信されたコードは、受信されたときにプロセッサ804によって実行されてもよく、かつ/または、記憶装置810または他の不揮発性記憶装置に記憶され後に実行されてもよい。このように、コンピュータシステム800は、搬送波の形でアプリケーションコードを獲得し得る。
【0134】
開示の範囲
前の明細書において、この発明は、その特定の実施例を参照して記載された。しかしながら、この発明のより広い精神および範囲から逸脱することなしに、これにさまざまな変形および変更を加え得ることは明らかである。したがって、この明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味に見なされるべきである。
【0135】
前の説明のように構成されたシステムおよびプロセスは、先行技術に対してさまざまな利点を提供する。たとえば、そのようなシステムまたはプロセスにより、特定のオンラインマーチャントサイトでの初回購入者を増大し、買物客を購入者に転換し、売上を増大し得る。証券プロセッサは、消費者、価値保存証券購入者および受取人には見えず、証券発行、引換、ステートメントおよびトランザクション処理の詳細のすべてを処理する。分割弁済の提供機能は、消費者が価値保存証券の額を超える購入を行ない証券と他の支払方法とに総売上を分割することを可能にすることにより、マーチャントの収入を増大させる。
【0136】
そのような利点は重要であるが、前掲の特許請求の範囲内にあるシステムまたはプロセスは、そのようなシステムまたはプロセスがここに述べられた利点を実際に達成するかどうかにかかわらず、企図されたこの発明の範囲内にある。したがって、利点は、クレームに適合する要件としてではなく一実施例の例示として見なされるべきである。
【0137】
[付録]
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置と通信するように構成されたマーチャントサーバと通信するように構成され、かつ、データベースに結合された価値保存証券プロセッサにおいて、前記価値保存証券プロセッサが電子的価値保存証券を処理するための方法であって、前記方法は、前記価値保存証券プロセッサによって実行されるものであり、前記方法は、
証券の受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する証券情報を前記マーチャントサーバから受取りかつ、前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントに関連付けられた第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
前記方法はさらに、
電子的価値保存証券を発行する一部として証券情報に関連付けて電子的価値保存証券のための一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを含み、
前記一意の識別値は、ランダムな値であり、
前記一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記価値保存証券プロセッサと前記マーチャントとの通信により前記マーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、方法。
【請求項2】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
電子的価値保存証券の一意の識別子を証券発行者から受取るステップと、
一意の識別子を有する電子的価値保存証券と関連付けられる証券情報を検索するステップと、
証券情報を証券発行者に予め定められた形で戻すステップと、
更新された受取人識別情報を証券発行者から受取り、更新された受取人情報で証券情報を更新するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
一意の識別値を生成し記憶するステップは、
ランダムな数値を生成するステップと、
ランダムな数値を1つ以上の定数値と組合わせることにより結果として得られる数値を生成および記憶するステップと、
結果として得られる数値が別の既存の証券と現在関連付けられているかを決定するステップと、
結果として得られる数値が別の既存の証券と現在関連付けられていない場合、一意の識別値を記憶するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャント以外のパーティの電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
前記マーチャント以外のパーティに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
オーダーのための支払として電子的価値保存証券を弁済として提供するための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することにより、オーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、証券の価値をゼロに減らし、証券から引換えられた総額をマーチャントに戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
受取人が、証券を引換えるマーチャントから商品またはサービスの、受取人の最初の購入を行なうときにのみ、商品またはサービスの支払のすべてまたは一部の弁済の提供として電子的価値保存証券を引換えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
商品およびサービスの支払の弁済の提供を処理するための要求をマーチャントから受取るステップを含み、要求は、(a)電子的価値保存証券の一意の識別値、オーダの額、および電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダのいかなる適用可能な税金、出荷または取扱料金と、(b)受取人の掛売口座または借方口座と関連付けられる口座番号とを含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、証券の価値をゼロに減らし、掛売口座または借方口座に不足額をつけるステップと、
マーチャントに対して証券から引換えられた総額と、掛売口座または借方口座につけられた不足額とを含む応答をマーチャントに対して生成するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出される、オーダの額、いかなる適用可能な税金、出荷または取扱料金、および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、受取人に価値を証券に付加することを促す情報を生成するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
クライアント装置と通信するように構成されて、かつ、電子的価値保存証券を処理するよう構成されたコンピュータシステムであって、
電子的価値保存証券を記憶するデータベースと、
データベースに結合される1つ以上のプロセッサと、
データベースおよびプロセッサに結合され、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに以下のステップを実行させる命令とを含み、前記以下のステップは、
証券の受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する証券情報を前記データベースから受取り前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントと関連付けられる第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
前記以下のステップは、
電子的価値保存証券を発行する一部として証券情報と関連付けて電子的価値保存証券のための一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを含み、
一意の識別値は、ランダムな値であり、
一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記コンピュータシステムとマーチャントとの通信によりマーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、コンピュータシステム。
【請求項12】
電子的価値保存証券を処理するための命令の1つ以上のシーケンスを担持するコンピュータ読出可能な記憶媒体であって、クライアント装置と通信するように構成されたマーチャントサーバと通信するように構成され、かつ、データベースに結合されたコンピュータシステムの1つ以上のプロセッサによる命令の1つ以上のシーケンスの実行により、前記1つ以上のプロセッサに、
受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する価値保存証券情報を前記マーチャントサーバから受取り前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントと関連付けられる第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
電子的価値保存証券をアクティブにする一部として価値保存証券情報と関連付けて一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを実行させ、
一意の識別値は、ランダムな値であり、
一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記コンピュータシステムとマーチャントとの通信によりマーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、コンピュータ読出可能な記憶媒体。
【請求項13】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを実行させる、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを実行させる、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを実行させる、請求項12に記載のコンピュータ読出可能な記憶媒体。
【請求項16】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを実行させる、請求項12に記載のコンピュータ読出可能な記憶媒体。
【請求項1】
クライアント装置と通信するように構成されたマーチャントサーバと通信するように構成され、かつ、データベースに結合された価値保存証券プロセッサにおいて、前記価値保存証券プロセッサが電子的価値保存証券を処理するための方法であって、前記方法は、前記価値保存証券プロセッサによって実行されるものであり、前記方法は、
証券の受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する証券情報を前記マーチャントサーバから受取りかつ、前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントに関連付けられた第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
前記方法はさらに、
電子的価値保存証券を発行する一部として証券情報に関連付けて電子的価値保存証券のための一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを含み、
前記一意の識別値は、ランダムな値であり、
前記一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記価値保存証券プロセッサと前記マーチャントとの通信により前記マーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、方法。
【請求項2】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
電子的価値保存証券の一意の識別子を証券発行者から受取るステップと、
一意の識別子を有する電子的価値保存証券と関連付けられる証券情報を検索するステップと、
証券情報を証券発行者に予め定められた形で戻すステップと、
更新された受取人識別情報を証券発行者から受取り、更新された受取人情報で証券情報を更新するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
一意の識別値を生成し記憶するステップは、
ランダムな数値を生成するステップと、
ランダムな数値を1つ以上の定数値と組合わせることにより結果として得られる数値を生成および記憶するステップと、
結果として得られる数値が別の既存の証券と現在関連付けられているかを決定するステップと、
結果として得られる数値が別の既存の証券と現在関連付けられていない場合、一意の識別値を記憶するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
前記マーチャント以外のパーティの電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
前記マーチャント以外のパーティに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
オーダーのための支払として電子的価値保存証券を弁済として提供するための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することにより、オーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、証券の価値をゼロに減らし、証券から引換えられた総額をマーチャントに戻すステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
受取人が、証券を引換えるマーチャントから商品またはサービスの、受取人の最初の購入を行なうときにのみ、商品またはサービスの支払のすべてまたは一部の弁済の提供として電子的価値保存証券を引換えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
商品およびサービスの支払の弁済の提供を処理するための要求をマーチャントから受取るステップを含み、要求は、(a)電子的価値保存証券の一意の識別値、オーダの額、および電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダのいかなる適用可能な税金、出荷または取扱料金と、(b)受取人の掛売口座または借方口座と関連付けられる口座番号とを含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、証券の価値をゼロに減らし、掛売口座または借方口座に不足額をつけるステップと、
マーチャントに対して証券から引換えられた総額と、掛売口座または借方口座につけられた不足額とを含む応答をマーチャントに対して生成するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記価値保存証券プロセッサによって実行される以下のステップをさらに含み、前記以下のステップは、
電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを含み、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出される、オーダの額、いかなる適用可能な税金、出荷または取扱料金、および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定し、もしそうであれば、受取人に価値を証券に付加することを促す情報を生成するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
クライアント装置と通信するように構成されて、かつ、電子的価値保存証券を処理するよう構成されたコンピュータシステムであって、
電子的価値保存証券を記憶するデータベースと、
データベースに結合される1つ以上のプロセッサと、
データベースおよびプロセッサに結合され、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに以下のステップを実行させる命令とを含み、前記以下のステップは、
証券の受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する証券情報を前記データベースから受取り前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントと関連付けられる第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
前記以下のステップは、
電子的価値保存証券を発行する一部として証券情報と関連付けて電子的価値保存証券のための一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを含み、
一意の識別値は、ランダムな値であり、
一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記コンピュータシステムとマーチャントとの通信によりマーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、コンピュータシステム。
【請求項12】
電子的価値保存証券を処理するための命令の1つ以上のシーケンスを担持するコンピュータ読出可能な記憶媒体であって、クライアント装置と通信するように構成されたマーチャントサーバと通信するように構成され、かつ、データベースに結合されたコンピュータシステムの1つ以上のプロセッサによる命令の1つ以上のシーケンスの実行により、前記1つ以上のプロセッサに、
受取人、受取人の住所、および電子的価値保存証券の額を識別する価値保存証券情報を前記マーチャントサーバから受取り前記データベースに記憶するステップと、
電子的価値保存証券の購入者と関連付けられる第1のアカウントから、マーチャントと関連付けられる第2のアカウントに、価値を転送する購入トランザクションの実行が成功するのに応答して、電子的価値保存証券を発行するステップとを含み、前記マーチャントは、前記電子的価値保存証券の引換まで、前記転送された価値を連続的に保持するものであり、
電子的価値保存証券をアクティブにする一部として価値保存証券情報と関連付けて一意の識別値を生成し前記データベースに記憶するステップと、
前記マーチャントにおいて、商品またはサービスを当初の額面の一部と引換えることを示す情報の受信に応答して、前記当初の額面の一部だけ、前記電子的価値保存証券の前記当初の額面を引き下げることにより、新たな額面を決定するステップと、
前記クライアント装置に表示されるべき前記電子的価値保存証券の前記新たな額面を与えるステップとを実行させ、
一意の識別値は、ランダムな値であり、
一意の識別値は、引換トランザクションにおいて前記コンピュータシステムとマーチャントとの通信によりマーチャントでの電子的価値保存証券の引換のために作動可能である、コンピュータ読出可能な記憶媒体。
【請求項13】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを実行させる、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを実行させる、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、前記要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
オーダの額分だけ電子的価値保存証券の現在の価値を減じるステップと、
電子的価値保存証券が引換えられてもよいマーチャントに対して引換えられた額を生成し戻すステップとを実行させる、請求項12に記載のコンピュータ読出可能な記憶媒体。
【請求項16】
前記命令は追加の命令をさらに含み、前記追加の命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
前記マーチャントサーバから、電子的価値保存証券を引換えるための要求を受取るステップを実行させ、要求は、電子的価値保存証券の受取人によって出されるオーダの額および一意の識別値を含み、さらに、
一意の識別値と関連付けられる電子的価値保存証券の現在の価値を決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をオーダの額に適用することによりオーダについて不足額が生じるかどうかを決定するステップと、
電子的価値保存証券の現在の価値をゼロに減じ、電子的価値保存証券の受取人と関連付けられるアカウントから電子的価値保存証券が引換られてよいマーチャントに価値を転送する課金トランザクションを行なうことによりオーダについての不足額を受取ろうとすることによって、電子的価値保存証券をオーダに適用するステップと、
課金トランザクションの失敗に応答して、電子的価値保存証券をその前に決定された現在の価値にリストアするステップとを実行させる、請求項12に記載のコンピュータ読出可能な記憶媒体。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【公開番号】特開2011−159318(P2011−159318A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90579(P2011−90579)
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【分割の表示】特願2000−601583(P2000−601583)の分割
【原出願日】平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願人】(500131376)サイバーソース コーポレイション (4)
【氏名又は名称原語表記】CyberSource Corporation
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月15日(2011.4.15)
【分割の表示】特願2000−601583(P2000−601583)の分割
【原出願日】平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願人】(500131376)サイバーソース コーポレイション (4)
【氏名又は名称原語表記】CyberSource Corporation
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