説明

電子秤

本発明は、一体型コンピュータを含む電子秤であって、選択データを入力する入力ユニット、入力した前記選択データに従って特定機能のパラメータに割り当てられる複数のパラメータ値を格納するメモリ、特定機能のパラメータの部分量に従って秤量業務を行うデータプロセシングユニット、特定機能のパラメータの部分量に従って機械的および/または電子的構成要素と情報交換するための少なくとも1つのインターフェイス、を含む、前記電子秤に関する。特定ユーザーおよび/または特定適用業務に適合するために、複数の異なるプロファイル(24;24’)を個別の値のセットとして格納することができ、特定プロファイル(24;24’)の選択により、これに含まれた値が対応するパラメータに共同して割り当てられる。本発明は、パラメータが複数の重複しないパラメータ群(26、28、30)に割り当てられること、各個別のプロファイル(24’)が、正確に1つのパラメータ群(26、28、30)のパラメータに割り当てられる値のみを含むこと、および、少なくとも1つのプロファイル(24)のパラメータ値を、各パラメータ群に割当てできることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体型コンピュータを有する電子秤であって、
−選択データを入力する入力ユニット、
−入力した前記選択データに依存して、特定機能のパラメータに割当て可能な複数のパラメータ値を格納するメモリ、
−特定機能のパラメータのサブセットに依存して秤量業務を行うデータプロセシングユニット、
−特定機能のパラメータのサブセットに依存して機械的および/または電子的構成要素と情報交換するための、少なくとも1つのインターフェイス、
を含む、前記電子秤に関する。
複数の異なるプロファイルを、個々のパラメータ値のセットとして格納することができ、特定のプロファイルを選択することにより、該プロファイルに収められている値が対応するパラメータに一緒に割り当てられることで、特定ユーザーおよび/または特定適用業務の要求に適合される。
【背景技術】
【0002】
この種類の秤は、ドイツ国実用新案91 07 757 U1から知られている。
電子秤は、秤の操作に関与する種々のタスクを行う一体型コンピュータを有する。一方で、これは秤量結果を決定するのに必要な計算も実行する。これには、例えば、記録され測定された値に所定の規則を適用すること、および/または、例えば温度などの環境影響を考慮するために必要な補正計算を含むことができる。一体型コンピュータの他のタスクは、所望の適用業務に応じてフローチャートを規定することである。現代の秤は、差分秤量(differential weighing)、計数、動物の秤量などの種々の適用業務を行うことができる。これによりしばしば、複数の測定値を所定の順序で記録および格納し、特定の規則に従って処理することが必要となる。一体型コンピュータは、かかる順序を、オペレータが実施すべきタスクを特定した後に規定する。最後に、一体型コンピュータの他のタスクは、秤の機械的および/または電子的構成要素を、ハードウェア構成要素との情報交換において特定状態に適合させることである。これには例えば、フロントガラスの開口方向などの人間工学的設定、または外部ハードウェアとのインターフェイス、例えばプリンタ、チップカードリーダー、バーコードリーダーもしくはトランスポンダリーダー、キーボード等が関連する。コンピュータが動作する特定の方法は、特に、実行すべき適用業務、それぞれのユーザーの選好、設置場所の状態、および秤の周辺装置の構成に依存する。これらの依存性は複数のパラメータにより規定することができ、該パラメータには、特定ケースにおいて具体的なパラメータ値が割り当てられなければならない。
【0003】
この具体的なパラメータ値の割当てを促進するために、異なる適用業務および/またはユーザーに対して異なるプロファイルを作成して格納することが知られている。この場合のプロファイルは、パラメータ値のセットまたは具体的パラメータ値のリストであり、特定のプロファイル識別子にアクセスすることによって一緒に活性化することができる。これは、このプロファイルに格納された全てのパラメータ値が、対応するパラメータに割り当てられることを意味する。格納されたプロファイルの各々は、設定可能なパラメータの各々に対して1つの値を含む。複数のプロファイルを格納するには、対応する大容量のメモリが必要である。この問題は、秤の各ユーザーが1つのみのプロファイルを格納するのでなく、各ユーザーが該秤で実行するそれぞれの適用業務について別々のプロファイルを格納する場合には、さらに重大となる。これはしかし、秤を便利に使用するためには必要である。
【0004】
大容量メモリの必要性の問題に加えて、これらの非常に大きいプロファイルの、時間のかかる、エラーの多い作成についての問題がある。プロファイルをコピーし、適切に修正して、新しい識別子のもとに格納することが知られている。しかしこの方法では、プロファイルのその後のコピーで、エラーを容易に転送して増加させる。プロファイルの作成については、ドイツ国出願公開DE 100 39 668 A1およびDE 100 40 744 A1から類似のデバイスが知られている。これらの刊行物は、上記の問題の解決に何のヒントも与えない。
【0005】
発明の目的
本発明の目的は、汎用の秤であって、異なる要求に対して容易に、エラーの少ない、メモリが少ない様式で適合させることができる、前記汎用秤を開発することである。
【発明の開示】
【0006】
発明の概要
この目的は、請求項1のプレアンブル部の特性に関連して達成され、ここで、パラメータを複数の重複しないパラメータ群に割り当て、個別のプロファイルの各々は、正確に1つのパラメータ群のパラメータに割り当てることができる値のみを含み、各パラメータ群には、少なくとも1つのプロファイルのパラメータ値を割り当てることができる。
【0007】
これは、パラメータのセット全体がまずサブセットに分類され、分類された群は、好ましくは群に含まれるパラメータの行為範囲に従って選択される。有利な群分類は、例えば、適用業務プロファイル、ユーザープロファイル、および一般デバイス設定プロファイルである。適用業務プロファイルに割り当てられるパラメータは、例えば計測、差分秤量、動物の秤量などの特定適用業務のための、順序、表示および計算規則を決定するパラメータであることができる。ユーザープロファイルに割り当てられるパラメータは、例えば、秤の人間工学的設定に関連するパラメータ、例えばドアの開く方向、キーの割付、表示の図示構成などであることができる。一般デバイス設定プロファイルに割り当てられるパラメータは、例えば、接続された周辺装置との情報交換に関連するパラメータであることができる。
【0008】
本発明の本質的な要素は、異なるパラメータ群は重複しないことであり、すなわち、各パラメータは一意的に1つの群に割り当てられる。これにより、より小さい、群に特定されたプロファイルを定義することが可能となる。したがって本発明によるかかるプロファイルは、1つのパラメータ群に割り当てることができる値だけを含む。一方で、本発明では、各パラメータ群に対して少なくとも1つのプロファイルが格納される。
その結果、個別の識別子を有する小さな特定機能プロファイルを格納することができる。異なるパラメータ群に割り当てられるプロファイルは、互いに独立して起動することができる。プロファイルを「起動」するとは、該プロファイルに含まれたパラメータ値を、対応するパラメータに割り当てることを意味する。
【0009】
メモリの必要性を低減することに加えて、本発明はまた、プロファイルが作成される場合にエラーが生じる尤度も減少させる。プロファイルを作成または修正する場合に、ユーザーはユーザーの現在の問題に関連するパラメータのみに対面する。ユーザーが、現在関連のないパラメータに影響を与えるリスクはない。本発明はまた、検出されたエラーの訂正も、大幅に容易にする。個別のエラーは、先行技術におけるエラーとは異なり、格納されたプロファイル全てにおいて訂正される必要はなく、影響を受けるパラメータ群に対応するプロファイルのみにおいて、訂正される。
【0010】
意図するように秤を操作するには、一般に各パラメータ群に対し、正確に1つのプロファイル中の値を実際に割り当てることが必要であり、すなわち、1つのプロファイルが、各パラメータ群に対して起動されなければならない。しかしパラメータ群の分類は、例えば、別の群に組みこまれたあるパラメータ類が、ある適用業務については関連がないような様式で設計されていることもあり得る。かかる場合において、秤は、このパラメータ群に割り当てられたプロファイルを起動することなく、正常に動作することができる。
上記のように、秤の適用業務を規定するパラメータが、いわゆる適用業務パラメータ群に組み込まれている場合は、特に有利である。これらは、特定適用業務情報に関連するパラメータである。これは、特定アルゴリズム、特定の秤量プロセスのプロセス段階の順序、および/または測定結果の表示のための表示要求などの選択であることができる。
【0011】
好ましくはさらに、機械的および/または電子的構成要素の設定を規定するパラメータも、いわゆる設定パラメータ群に組み込むことが、より有利であると見出された。この種類のパラメータ群は、ハードウェア構成要素に関連するパラメータとの全ての情報交換を含むことができる。本発明の好ましいさらなる改善において提供されるように、少なくとも1つのインターフェイスが、秤内部の機械的および/または電子的構成要素と情報交換する内部インターフェイスとして構成され、さらに、好ましくは代替としてまたは追加として、少なくとも1つのインターフェイスが外部周辺装置と情報交換する外部インターフェイスとして構成されている場合、設定パラメータ群はさらに分類することができる。本発明のこの特に好ましい態様において、秤内部の機械的および/または電子的構成要素の設定を規定するパラメータは、いわゆる内部設定パラメータ群に組み込まれ、外部周辺装置の設定を規定するパラメータは、いわゆる外部設定パラメータ群に組み込まれる。これは、設定パラメータ群を内部および外部設定パラメータ群に分類することに相当する。これは、特に、本発明による秤を人間工学的に彼または彼女の特別の要求に適合させたいと望むユーザーが、例えばログ目的で設置された外部周辺装置と秤との情報交換に影響を及ぼすリスクを犯すことがないという利点がある。
【0012】
プロファイルを修正および/または格納するための、特定パラメータ群へのアクセス認可は、有利に発行することができる。本発明の教示に基づくと、これは特に実装が容易であり、なぜならば、発行すべきアクセス認可は、パラメータ群にリンク可能だからである。一方、先行技術のシステムにおいてアクセス認可を発行する場合、これらは各々が、個別のパラメータにリンクしていなければならず、これは時間がかかり、またエラーを生じやすい。
【0013】
プロファイルを作成する場合に導入されるエラーの尤度をさらに低下させるために、本発明の好ましいさらなる改善は、対話ベースのメニュー形式ナビゲーションを提供し、これはユーザーに対して、プロファイルの作成および修正においていくつかの一連のパラメータ値入力オプションを提供するものである。メニュー形式ナビゲーションの適切な構成により、不可欠なパラメータ入力が、不注意により削除されることを防ぐことができる。これは特に、作成または修正されたプロファイルが、メニュー全体がナビゲートされた後にのみ格納される場合に、実現可能である。この発明のさらなる改善は、提供される入力オプションが、前に入力したパラメータ値に依存する場合に実現される。メニュー形式のナビゲーションが適切に構成されている場合、不適合なパラメータ値の入力は高い信頼性で防がれる。このように、ユーザーの入力オプションは、かかる不適合性を防ぐために限定される。
【0014】
パラメータ値の入力後に、所定の規則に従って入力パラメータ値から導出された、1または2以上の追加のパラメータ値が自動的に設定される場合は、特に有益である。1つの例は、適用業務の「計数」を規定するパラメータの入力であり、これは、所定のアルゴリズム(例えば測定値をオフセットすること)の自動入力および、重量表示の代わりに個数表示の設定をもたらすことができる。
本発明の他の特徴および利点は、以下の特別な説明および図から明らかとなる。
【0015】
好ましい態様の詳細な説明
図1は、例を用いて、本発明の秤のユーザーインターフェイスを示す。ユーザーインターフェイスの中心はディスプレイ10であり、これはタッチスクリーンとして構成されるのが好ましい。ディスプレイの領域内にはコンテキスト依存のソフトキーがあり、これはそれ自体周知である。好適で周知のセンサーが、ソフトキーへのタッチを検出するために用いられ、これは対応する機能の選択として解釈される。
【0016】
示された態様において、いくつかのハードキーがディスプレイ10の外側に提供される。本事例ではこれらは、オン/オフスイッチ12、秤において頻繁に用いられる風袋機能を直接起動させる2つの風袋キー14、および秤に任意に接続できるプリンタの印刷機能を起動させる印刷キー16である。ユーザーメニューキー18および適用業務メニューキー20もまた提供される。ユーザーメニューキー18を押すと、ディスプレイは、ユーザープロファイルと呼ばれる格納されたパラメータ値セットの識別子を示し、これには、特定ユーザー用の例えば人間工学パラメータなどの値を含み、これらは、例えばタッチスクリーンを操作することにより選択および起動することができる。同様に、適用業務メニューキー20を押すと、ディスプレイ10は複数の実行可能なタスクを示し、これは例えば、タッチスクリーンを操作することにより選択および起動させることができる。
【0017】
本発明の特徴は、図2と図3の比較において特に明確になる。図2は、本発明による秤のデータ構造の概略図である。図3は、先行技術の秤の、従来のデータ構造を示す。2つの構造は共通してパラメータ空間22を有し、これは、秤の設定可能なパラメータ全てを含む。各パラメータは、秤の可変機能または特性を規定する。あるパラメータにより規定される機能または特性を起動するためには、該パラメータに特定のパラメータ値を割り当てなければならない。人間工学パラメータの例は、例えば、モーター駆動フロントガラスを、ユーザーの選好に応じて右または左に開くことを可能にする、秤の特性である。特性「右」または「左」を起動するために、このパラメータには2つの可能な特定値の1つが割り当てられなければならない。特定適用業務パラメータの例は、例えば、秤量結果の物理単位の表示である。具体的な適用業務に応じて、重量(例えば通常の秤量に対してはmg)、個数(例えば計数業務において)、または密度(例えば、密度測定に対してはg/cm)を表示することが必要であろう。実際のオプションは、表示パラメータに特定のパラメータ値を割り当てることにより、可能となる。
【0018】
パラメータ空間22は、多数のこれらおよび類似のパラメータを含む。プロファイルは格納することができ、秤のセットアップ、すなわち設定すべき全てのパラメータへの特定パラメータ値の割当てを容易にする。本発明によるデータ構造と従来のデータ構造の差を、図2および図3に示す例を参照して以下に検討する。
【0019】
ここで、秤が、異なる選好および/または必要性を有する3人の異なるユーザーA、BおよびCにより用いられると仮定する。例えば、Aは右利きで通常の視力を有し、Bは左利きで通常の視力を有し、Cは左利きで赤緑色盲であるとする。これはすなわち、Aは、フロントガラスが右に向かって開き、さらにモノクロ表示を望むことを意味する。ここでさらに、秤が、3種類の秤量業務(a)、(b)および(c)を定期的に実施する研究室に設置されていると仮定し、これらの適用業務は、例えば、動物の秤量、差分秤量および計数であるとする。最後に、差分秤量プロセスは、2つの異なるプロトコル条件αおよびβを用いて行うことができると仮定する。例えば、書面の差分秤量プロトコルのみが印刷されるか、または、接続された大容量記憶装置内のデジタル保存が行われ、サンプルは接続のトランスポンダリーダーにより識別される。これに基づくと、18種類の異なる設定オプション:(ユーザー数合計)×(適用業務数合計)×(プロトコルの変形の合計)=18が存在する。先行技術18によるデータ構造中でこれらの変形の各々を考慮すると、全パラメータ値リストのプロファイル24’を適切に修正したコピーを、個々の識別子のもとで格納する必要がある。しかし実際にはこれは、時間がかかり、エラーが生じやすく、大きなメモリが必要であるため不便である。したがってプロファイル24’の作成は、実際は通常用いられる変形のみに削減されるであろう。図3の例において、実際、Aはタスク(a)および(b)のみを実施し、後者においては両方の変形αおよびβを実施すること、Bは全てのタスク(a)、(b)(両方の変形(αおよびβ)で)および(c)を実施し、Cは、タスク(b)のみを両方の変形αおよびβで実施することが見出されたと仮定する。したがって、9つのプロファイルを格納する必要があり、これらの各々は、各設定可能パラメータに対する値を含む。
【0020】
一方、図2に示す本発明によるデータ構造においては、パラメータ空間22は3つの異なるパラメータ群26、28、30に分割されている。これらの群はそれぞれ機能関連パラメータを含み、重複はしていない。例えば、パラメータ群26はユーザーに特定的な全てのパラメータ、例えば人間工学などのパラメータを含み、パラメータ群28は全て適用業務に特定のパラメータを含み、またパラメータ群30は、ハードウェアに特定されたパラメータを含む。このグループ分けにより、対象に特定のプロファイルを格納することが可能となり、先行技術と比べて、パラメータ空間22に含まれる設定可能パラメータより大幅に少ない入力のみが必要とされる。むしろユーザープロファイル24A、24Bおよび24Cは、ユーザーパラメータ群26のパラメータに対する値のみを含むことが必要である。適用業務プロファイル24a、24bおよび24cは、適用業務パラメータ群に組み込まれたパラメータに対する値のみを含む。ハードウェア設定プロファイル24αおよび24βは、パラメータ群30に組み込まれたハードウェア設定パラメータの値のみを含む。(プロファイルに対する参照番号24の拡張子は、ユーザー(A、B、C)、タスク(a、b、c)およびプロトコル変形(α、β)を表す)。
【0021】
選択された例は、8個のプロファイルの格納を必要とする。図3に示す例は、客観的に同一のシナリオを実装するものであり、9個のプロファイルの格納が必要である。各プロファイル24は、図3によるプロファイル24’よりも大幅に小さい。さらに、全18個の理論的に可能な変形も、新しいプロファイルを作成することなく実装可能である。例えば、同時にプロファイル24Cおよび24aを起動することは、ユーザーCが、このユーザーが個人的に好むユーザー設定を用いて、適用業務(a)を実行可能となる状況もカバーすることができる。これは先行技術によれば、追加のプロファイル24’の作成が必要である。
【0022】
したがって、本発明によるデータ構造はメモリの要求を大幅に低減し、同時にフレキシビリティを増加させる。プロファイル作成時にエラーを導入する尤度も低下し、これは、結果的に追跡の容易な、関連のある対象のプロファイルのみを、作成または修正することが必要だからである。
新しいプロファイルは、図1に示すユーザーインターフェイスを用いて作成するのが好ましい。このため、ユーザーにはスクリーン10に異なる入力オプションが連続して与えられ、これは、1つのパラメータ値の入力が、次の入力ステップにおける選択を意味あるやり方で制限するような様式で行われる。前段階の入力から必然的にもたらされる他のパラメータ設定は自動的に行うことができ、ユーザーが新しく明示的に入力を行う必要はない。
【0023】
図に示され、特別な記載により説明された態様は、当然ながら、本発明の例示のみを意図する。特にパラメータ空間22を正確に3個のパラメータ群26、28、30に分割することは、本発明に関連しない。これより多いかまたは少ない群も実現できるが、選択されたパラメータ群の数とともに、本発明の概念の好ましい効果は増加する。一方、選択されたパラメータ群の数が多すぎると、過剰な複雑性が生じて、使用効率に不の効果を及ぼす。異なるパラメータ群にはまた、異なるアクセスハードルが割り当てられ得る。例えば、いかなるユーザーも、ユーザープロファイル、すなわちユーザーパラメータ群26のパラメータ用のパラメータ値を作成するよう、認可されてよいが、しかし、ハードウェア設定プロファイルの作成、すなわち、ハードウェア設定群30のパラメータ用の値のセットの作成は、特別に訓練された人材のみに留保される。アクセスの特権は、それ自体知られた様式で、異なるユーザーの身元認定に基づき―手動または自動で―管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による秤のユーザーインターフェイスの例を示す図である。
【図2】本発明による秤のデータ構造の概略図である。
【図3】先行技術による秤のデータ構造を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体型コンピュータを有する電子秤であって、
−選択データを入力する入力ユニット、
−入力した前記選択データに依存して、特定機能のパラメータに割り当てられる複数のパラメータ値を格納するメモリ、
−特定機能のパラメータのサブセットに依存して秤量業務を行うデータプロセシングユニット、
−特定機能のパラメータのサブセットに依存して機械的および/または電子的構成要素と情報交換するための、少なくとも1つのインターフェイス、
を含み、ここで、特定ユーザーおよび/または特定用途の要求に適合するために、複数の異なるプロファイル(24;24’)を個別パラメータ値のセットとして格納し、ここで、特定プロファイル(24;24’)の選択により、これに含まれた値が対応するパラメータに一緒に割り当てられ、パラメータが、複数の重複しないパラメータ群(26、28、30)に割り当てられること、各個別のプロファイル(24’)が、正確に1つのパラメータ群(26、28、30)のパラメータに割り当てられる値のみを含むこと、および各パラメータ群(26、28、30)には、少なくとも1つのプロファイル(24)のパラメータ値が割り当てられることを特徴とする、前記電子秤。
【請求項2】
秤を意図するように動作させるために、各パラメータ群に、正確に1つのプロファイルのパラメータ値を割り当てねばならないことを特徴とする、請求項1に記載の秤。
【請求項3】
秤量業務を規定するパラメータが、適用業務パラメータ群(28)に組み込まれていることを特徴とする、請求項1または2に記載の秤。
【請求項4】
機械的および/または電子的構成要素の設定を規定するパラメータが、設定パラメータ群(30)に組み込まれていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の秤。
【請求項5】
少なくとも1つのインターフェイスが、外部周辺装置と情報交換する外部インターフェイスであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の秤。
【請求項6】
外部周辺装置の設定を規定するパラメータが、外部設定パラメータ群(30)に組み込まれていることを特徴とする、請求項5に記載の秤。
【請求項7】
少なくとも1つのインターフェイスが、秤内機械的および/または電子的構成要素と情報交換する内部インターフェイスであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の秤。
【請求項8】
秤内機械的および/または電子的構成要素の設定を規定するパラメータが、内部設定パラメータ群(26)に組み込まれていることを特徴とする、請求項7に記載の秤。
【請求項9】
プロファイル(24)を修正および/または格納するための、特定パラメータ群へのアクセス認可を発行することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の秤。
【請求項10】
ユーザーに対して複数の連続パラメータ値入力オプションを提供する、対話ベースのメニュー形式ナビゲーションが提供されて、プロファイル(24)を作成および/または修正することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の秤。
【請求項11】
提供される入力オプションが、前に入力したパラメータ値に依存することを特徴とする、請求項10に記載の秤。
【請求項12】
パラメータ値を入力した後、入力したパラメータから所定の規則に従って誘導される1または2以上の追加パラメータ値が、自動的に設定されることを特徴とする、請求項10または11に記載の秤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−529685(P2009−529685A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558687(P2008−558687)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001998
【国際公開番号】WO2007/104466
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(595142750)ザトーリウス アクチエン ゲゼルシャフト (22)