説明

電子装置用のカーソル

ディスプレイに表示したい情報がディスプレイの面積よりかなり大きい場合、デジタル資料の全体的な大きさが不明であり、座標はデジタル資料内での現在位置の直観的なイメージを与えないため、座標がわかっても実際には役に立たない。通常はディスプレイの大きさが小さいため、一度に仮想ビューの一部しかディスプレイに表示されないので、電子装置のユーザーが、ディスプレイ上の仮想ビューの表示部分を変更する操作に応じて、ディスプレイ上のカーソル位置が、仮想ビュー全体に比例して、仮想ビューの表示部分の位置を反映するように、ディスプレイ上のカーソル位置と、仮想ビュー全体の中での仮想ビューの表示部分の位置との相互関係が決定される。これにより、ユーザーは、例えば仮想デスクトップ上、または電子装置のディスプレイ上に表示された大量デジタル情報内における正確な位置を素早く認識することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子装置に関する。特に、本発明はコンピュータプログラムおよび電子装置が物理ディスプレイよりも大きい仮想ビューにおける現在位置を認識するための新規および改良された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子装置のディスプレイの大きさは、ディスプレイ上に情報を表示する際に一定の制約を加える。小型ディスプレイは、大量の情報を表示するには最適な場所ではない。情報の量が多く、全ての情報を同時にディスプレイに表示する場合、詳細内容が読み難くなる恐れがある。この問題に対する一つの解決策が、いわゆる「仮想デスクトップ」である。ここではデジタル情報の全量を、装置のディスプレイに一度に表示する実際の情報量よりも大きい空間に表現する。従って、可視領域外で表現されている情報にアクセスする手段が必要である。これは例えば、ディスプレイに配置されたスクロールバーで実現される。
【0003】
本出願の参考となる構成において以下の概念を用いる。
【0004】
「カーソル」は、データ内の相対可変位置を示す任意のポインタを意味する。カーソルは、マウスその他のナビゲーション・ツールがどこを指しているか、あるいは書き込んだテキストを対象データのどこへ挿入するか、等を示すものであってよい。
【0005】
「仮想ビュー」は、ある時点でユーザーがナビゲートする可能性がある、空間的に配置されたデータセット全体を意味する。
【0006】
「仮想ビューの表示部分」は、上述の仮想ビューへアクセス可能な電子装置のディスプレイに表示されているか、または表示可能な上述の仮想ビューの一部を意味する。
【0007】
ディスプレイに表示したい情報がディスプレイの面積よりかなり大きい場合、情報内における現在位置を首尾よく見ることができない。例えば、携帯情報端末(PDA)等の電子装置)が地図アプリケーションを提供する場合などである。地図は、電子装置のディスプレイ上に閲覧可能な形式で一度に全体の1/10000しか表示できない領域を含んでいる。このような詳細ビューにおいて、地図全体は、電子装置のプロセッサ用に100×100二次元行列として論理的に表現されている。電子装置のユーザーは地図内を、例えばスクロールバーその他何らかの方法や手段により「移動」することができる。しかし、ユーザーには現在位置が地図全体の中でどこであるかの情報が与えられていない。
【0008】
従来技術による解決策とみなせるものが存在する。一つの解決策は、例えば地図内でユーザーに座標を読み取らせるものである。さらに別の解決策は、カーソルの座標読み取りをディスプレイ上に表示するものである。さらに別の解決策は、ディスプレイ上に格子を表示するものである。上述の解決策は典型的にコンピュータで利用できるものであるが、そのいくつかは、PDA、携帯電話、遠隔制御装置その他の移動機器でも利用できる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述の解決策にはいくつかの短所がある。座標の読み取りには、装置のユーザーが意識すべき一定の最大値がある。座標は、デジタル情報内の正確な位置を与えることができる。しかし、デジタル資料の全体的な大きさが不明であり、座標はデジタル資料内での現在位置の直観的なイメージを与えないため、座標がわかっても実際には役に立たない。換言すれば、座標を用いる場合、ユーザーはデジタル資料全体における自身の相対位置を知らない。その代わりに、座標はデジタル情報の特定の相対的な測定縮尺しか表わしていない。特に、座標によりナビゲーションが素早く行なえる訳ではない。
【0010】
別の解決策として、ディスプレイ内に小さい別領域を提供することができる。この別領域は、デジタル資料全体におけるユーザーの現在位置を示す。この解決策における問題は、例えば電子装置を使用する際に、上述の別領域に割く十分なスペースが無い点である。たとえデジタル資料全体におけるユーザーの現在位置を示す別領域が提供されたにしても、その大きさが小さ過ぎて有効利用できないであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述の問題を大幅に軽減する。特に、本発明により、ユーザーが例えば電子装置のディスプレイにより表現される「仮想デスクトップ」上で、または膨大なデジタル情報の中で、正確な位置を素早く認識することができる。
【0012】
本発明は、電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する方法、電子装置およびコンピュータプログラムについて記述する。ディスプレイの大きさが小さいため、一度に仮想ビューの一部しかディスプレイに表示されない。電子装置のユーザーが、ディスプレイ上の仮想ビューの表示部分を変更する。本発明において、ディスプレイ上のカーソル位置が、仮想ビュー全体に比例して、仮想ビューの表示部分の位置を反映するように、ディスプレイ上のカーソル位置と、仮想ビュー全体の中での仮想ビューの表示部分の位置との相互関係が決定される。換言すれば、ユーザーは、例えば仮想デスクトップ上または電子装置のディスプレイ上に表示された大量デジタル情報内における正確な位置を素早く認識することができる。
【0013】
好適な実施形態において、電子装置の向きを変えることにより、ディスプレイ上のビューを変更する。他の実施形態では、スクロールバー、マウス等を用いてビューを変更する。
【0014】
一実施形態において、カーソル位置と仮想ビューの表示部分との相互関係は線形である。他の実施形態では、この相互関係は非線形である。
【0015】
本発明はまた、電子装置のディスプレイ上で部分毎に見る必要がある膨大なデジタル資料の中で極めて素早く所望の領域へ移動することを可能にする。ユーザーは、カーソルをディスプレイ上の所望の位置へ動かす。ディスプレイ上におけるカーソルの特定の位置がデジタル資料全体の特定のビューに紐付けられているため、素早い動きを実現することができる。
【0016】
好適な実施形態において、電子装置は携帯電話または携帯情報端末(PDA)、遠隔制御装置、ウェブタブレット、デジタルカメラ、または位置指示装置を備えた電子装置である。
【0017】
本発明は、従来技術の解決策に対していくつかの利点を有する。本発明を用いれば、ユーザーが仮想デスクトップ上または膨大なデジタル資料内での表示部分の正確な位置を素早く認識することが可能である。さらに、ユーザーはカーソル位置に注目することで、広域仮想ビューにおける自身の位置を決定することができる。ユーザーはまた、広域仮想ビューの隅を物理ディスプレイの中心へスクロールする必要なしに、広域仮想表示の隅の方へカーソルを動かすことができる。
【0018】
本発明のいくつかの実施形態は、従属請求項に記述されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を詳細に参照するが、これらの実施例は添付の図面に示している。
【実施例1】
【0020】
図1およびステップ100を参照するに、仮想ビュー全体の一部がディスプレイ上に表示されている。この表示部分は、仮想ビュー全体に対して任意の比率または縮尺であってよい。ステップ110において、カーソルがディスプレイ上を移動している。カーソルは、マウス、キー選択、タッチパッド、ジョイスティック、あるいはカーソルを動かすのに適した他の任意の装置により移動させることができる。ステップ120において、カーソル位置と表示対象ビューの位置との関係が決定される。
【0021】
いくつかの実施形態において、上記関係は線形であり、他の実施形態では原点等からの変位に対して累進的である。いくつかの実施形態において、カーソル、仮想ビューおよび/または表示部分は同一の原点を有する。ステップ130において、カーソル位置と表示部分の位置は、上述の関係に従って変化する。
【0022】
図2およびステップ200を参照するに、仮想ビュー全体の一部がディスプレイ上に表示されている。ステップ210において、仮想ビューの表示部分がディスプレイ上へ移動している。仮想ビューの表示部分は、マウス、キー選択、タッチパッド、ジョイスティック、あるいはカーソルを動かすのに適した他の任意の装置により移動させることができる。ステップ220において、カーソル位置と表示対象ビューの位置との関係が決定される。
【0023】
ステップ230において、カーソル位置および表示部分の位置が、ユーザー操作に応答して、上述の関係に従って変化する。
【0024】
図3およびステップ300を参照するに、仮想ビュー全体の一部がディスプレイ上に表示されている。この表示部分は、仮想ビュー全体に対して任意の比率または縮尺であってよい。ステップ310において、カーソルがディスプレイ上を移動している。ステップ320において、仮想ビューの表示部分が、カーソルの移動に応答して、カーソルと同じまたは異なる速度で、カーソルと同じ方向へスクロールされる。ステップ330において、例えばユーザー操作に応答して、カーソルの移動方向が変化する。これに応答して、仮想ビューの表示部分のスクロール方向が、カーソルの移動方向と同じ方向に変えられる。速度は同じあっても、異なっていてもよい。
【0025】
ユーザーが本発明に従ってカーソルまたは表示部分の動きのいずれかを制御することにより、さらに他のものの動きを制御できることは明らかである。同様に、ステップ100、110、120、130、200、210、220、230、300、310、320、330および/または340は自在に入れ替えることができ、従って異なる順序で実行されてもよいことは明らかである。
【0026】
図4を参照するに、電子装置のメモリ20を用いて、ディスプレイ上へ一度に都合よく表示可能な文字、画像、線、リンク、ビデオまたはピクセルに必要な、および関係する、全てのデータを計算して保存する。通常、ディスプレイ40には仮想ビューの一部しか一度に表示することができない。従って、ビュー制御手段50が提供される。制御手段50は、好適には各種の動作センサ等の動作コントロール手段を参照するが、相対的な動作および/または向きの決定に用いる他の指示装置等の従来技術システムであってもよい。
【0027】
電子装置の位置および向きを決めるための異なる種類のセンサ、例えば加速センサ、ジャイロスコープ、および位置解析用のビデオ画像等がある。例えば、ビュー制御手段50により、電子装置の傾斜動作を測定することが可能である。プロセッサ10は、測定結果を受信し、これらを解釈する。動作センサは、例えば、加速度に比例するアナログ電圧を発生する圧電型または容量型であってよい。動作センサにより、1、2または3次元加速度を測定することが可能である。傾斜動作の測定は、最大加速度が地球重力と平行であるという事実に基づいている。従って、電子装置の向きは、地球に対して決定することができる。また、ジャイロスコープをさまざまな形状で用いて電子装置の向きを測定するも可能である。測定される数量は、例えば傾斜角度および加速度である。
【0028】
好適な実施形態において、電子装置が傾けられるのに伴い、ディスプレイ40上のビューが同じ方向へ移動する。さらに、電子装置を特定の方向へ向けると、仮想ビュー全体の中で同一ビューをディスプレイ40上に表示することができる。従って、ビューの変化を管理することが極めて容易かつ論理的である。ビュー制御手段50はまた、スクロールバーまたはマウスの使用を称する場合がある。
【0029】
電子装置はまた、ディスプレイ40およびプロセッサ10に接続されたディスプレイ・アダプタを含んでいてよい。プロセッサ10を有するディスプレイ・アダプタは、ディスプレイ40を制御する。ディスプレイ関連情報を保存する目的で、データメモリ20aを使用しないために、ディスプレイ・アダプタはディスプレイ40に表示される情報が保存されているデータバッファを含んでいてよい。
【0030】
電子装置はまた、閲覧を実行した際にこれを通知する閲覧ロック80を含んでいてよい。好適な実施形態において、閲覧ロックは押しボタンを指す。閲覧ロックは、ビュー制御手段50と合わせて、カーソルまたは表示部分を所望の位置へ移動させる手段70を形成する。換言すれば、閲覧ロックが解除されている場合、電子装置のユーザーは、表示部分を固定したままカーソルをディスプレイ上の所望の位置へ動かすことができる。
【0031】
図5に、電子装置のディスプレイ40上におけるカーソル60の位置を示す。物理ディスプレイ10上におけるカーソル60の実際の位置は、スクロールされる間、物理ディスプレイ40の中心点が広域仮想ビュー64に関係付けられているため、これと相対的に同一であるか、または同様の傾向を辿る。換言すれば、ディスプレイ40上のカーソル60の位置が、仮想ビュー64全体に比例して、仮想ビューの表示部分62の位置を反映するように、ディスプレイ4上のカーソル60の位置と、仮想ビュー全体の中での仮想ビュー64の表示部分62の位置との相互関係が決定される。スクロールを制御するのと同じユーザー操作により、同時にカーソル60を制御することもできる。図5において、「x」印はカーソル60を表わす。しかし、他の形状のカーソルも当然ながら利用することができ、本発明によればカーソル60の形状は極めて可変的である。
【0032】
本発明は、物理ディスプレイ10よりも広い仮想ビュー64をスクロールする際に、(例えばスクロール・ボール、動作コントロール、マウスその他により実行可能な)スクロール操作をカーソル60の動きにどのように紐付けるかという問題を解決すると同時に、直感的な利用も可能にする。
【0033】
ユーザーが(ディスプレイ40上の画像を左へ移動させるために)広域仮想ビュー64を右へスクロールした場合、ディスプレイ40上のカーソル60は右へ移動する。多くの実施形態において、カーソル60は常に、ディスプレイ40上でユーザーが広域仮想ビュー64をスクロールする方向と同じ方向へ移動する。これらの動作間の関係は、線形でも非線形でもよい。以下に、線形の場合について述べる。
【0034】
本例において、座標系は二次元である。以下のパラメータが定義さられている。
広域ビューの中心点=(0,0)
広域ビューの左上隅=(−vxmax,−vymax)
広域ビューの右下隅=(vxmax,vymax)
物理ディスプレイの中心点=(0,0)
物理ディスプレイの左上隅=(−pxmax,−pymax)
物理ディスプレイの右下隅=(−pxmax,−pymax)
広域ビュー上における物理ディスプレイの中心点の位置=(vx,vy)
物理ディスプレイ上のカーソル位置=(x,y)
【0035】
物理ディスプレイ40において、広域仮想ビュー座標系における1ステップは、物理ディスプレイ40座標系における1ステップに等しい。簡便のため、以下の式では1:1の拡大係数および線形アルゴリズムを用いる。
x=pxmax*(vx/(vxmax−pxmax))
y=pymax*(vy/(vymax−pymax))
広域仮想ビュー上のカーソル位置は、
CursorX=vx+x
CursorY=vy+y
である。
【0036】
図5に見られるように、カーソル60は、ディスプレイ40上の特定の瞬間に見える部分を直観的かつ論理的に示唆する。ビュー62は、一度にディスプレイ40に表示される、広域仮想ビュー64の閲覧された部分を指す。
【0037】
本発明の利点は、ユーザーがカーソル位置を見ることにより、広域仮想ビュー上での自身の位置を特定できる点である。さらに、ユーザーは、広域ビューの隅を物理ディスプレイの中心へパンニングすることなく、広域仮想ビューの隅へカーソルを動かすことができる。
【0038】
技術の発展により、本発明の基本的な考えを各種の方法で実装できることが当業者には明らかである。本発明および実施形態は従って上述の例に限定されず、添付の請求項の範囲内で変更されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態において、カーソルを動かして、広域仮想ビューの中でカーソル位置および表示部分の位置を割り当てる方法を示すフロー図である。
【図2】本発明の実施形態において、表示部分を動かして、広域仮想ビューの中でカーソル位置および表示部分の位置を割り当てる方法を示すフロー図である。
【図3】本発明の実施形態における、広域仮想ビューの中でカーソル位置および表示部分の位置を割り当てる方法を示すフロー図である。
【図4】本発明の実施形態による電子装置を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態における、カーソル位置を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの大きさが小さいため、一度に仮想ビューの一部しかディスプレイに表示されないような電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する方法であって、
前記方法は、ユーザーの操作に応答して前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの表示部分を変更するステップと、
前記ディスプレイ上に前記カーソルを表示するステップとを含み、
前記方法はさらに、
前記ディスプレイ上の前記カーソル位置が、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置に関係付けられるように、前記ディスプレイ上の前記カーソル位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記仮想ビューがスクロールされるのに伴い、前記カーソルが同じ方向へ移動することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記関係が線形または非線形であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記方法はさらに、
前記カーソルを所望の位置へ移動させるステップと、
前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの対応する部分を表示するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記電子装置の向きを変えると、前記ディスプレイ上の前記ビューが変更されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一の原点を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例することを特徴とする方法。
【請求項8】
電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する電子装置であって、
電子装置は少なくとも、
プロセッサ(10)と、
前記プロセッサ(10)に接続されたメモリ(20)であって、前記電子装置のユーザーに情報を伝達するのに適した仮想ビューを含むメモリ(20)と、
前記プロセッサ(10)に接続されたディスプレイ(40)と、
前記ディスプレイ(10)上のビューを変更するためのビュー制御手段(50)と、
前記ディスプレイ(10)上のカーソル(60)と、を含み、
電子装置はさらに、
前記ディスプレイ(40)上の前記カーソル(60)の位置が、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置に関係付けられるような、前記ディスプレイ(40)上の前記カーソル(60)の位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を含む電子装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記ビュー制御手段(50)が、動作制御手段、スクロールバー(群)またはマウスを指すことを特徴とする電子装置。
【請求項10】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が、
前記カーソル(60)を所望の位置へ移動させる手段(70)と、
前記移動に応答して、前記ディスプレイ(40)上に前記仮想ビューの対応する部分を表示する手段と、を有することを特徴とする電子装置。
【請求項11】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が携帯電話であることを特徴とする電子装置。
【請求項12】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が携帯情報端末(PDA)、遠隔制御装置、ゲーム・コンソール、webタブレット、無線装置、移動カメラ、またはインターネット装置であることを特徴とする電子装置。
【請求項13】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一原点を有するように配置されていることを特徴とする電子装置。
【請求項14】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例するように構成されていることを特徴とする電子装置。
【請求項15】
コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムが、電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する方法を実行すべくコンピュータ可読媒体に記録されたプログラムステップを実行し、前記電子装置の前記ディスプレイ上には一度に前記仮想ビューの一部だけが表示され、
前記プログラムは、ユーザーの操作に応答して前記ディスプレイ上における前記仮想ビューの前記表示部分を変更するステップと、
前記ディスプレイ上にカーソルを表示するステップと、を含み、
前記プログラムは、さらに、
前記ディスプレイ上の前記カーソル位置が、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置に関係付けられるように、前記ディスプレイ上の前記カーソル位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を決定するステップを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記仮想ビューがスクロールされるのに伴い、前記カーソルが同じ方向へ移動することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記関係が線形または非線形であることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記プログラムはさらに、
前記カーソルを所望の位置へ移動させるステップと、
前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの対応する部分を表示するステップとを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項19】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記電子装置の向きを変えると、前記ディスプレイ上の前記ビューが変更されることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一の原点を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項21】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例することを特徴とするコンピュータプログラム。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの大きさが小さいため、一度に仮想ビューの一部しかディスプレイに表示されないような電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する方法であって、
前記方法は、ユーザーの操作に応答して前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの表示部分を変更するステップと、
前記ディスプレイ上に前記カーソルを表示するステップとを含み、
前記方法はさらに、
前記ディスプレイ上の前記カーソル位置が、前記仮想ビュー全体に比例して、前記仮想ビューの表示部分の位置を反映するように、前記ディスプレイ上の前記カーソル位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記仮想ビューがスクロールされるのに伴い、前記カーソルが同じ方向へ移動することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記関係が線形または非線形であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記方法はさらに、
前記カーソルを所望の位置へ移動させるステップと、
前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの対応する部分を表示するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記電子装置の向きを変えると、前記ディスプレイ上の前記ビューが変更されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一の原点を有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例することを特徴とする方法。
【請求項8】
電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する電子装置であって、
電子装置は少なくとも、
プロセッサ(10)と、
前記プロセッサ(10)に接続されたメモリ(20)であって、前記電子装置のユーザーに情報を伝達するのに適した仮想ビューを含むメモリ(20)と、
前記プロセッサ(10)に接続されたディスプレイ(40)と、
前記ディスプレイ(10)上のビューを変更するためのビュー制御手段(50)と、
前記ディスプレイ(10)上のカーソル(60)とを含み、
電子装置はさらに、
前記ディスプレイ(40)上の前記カーソル(60)の位置が、前記仮想ビュー全体に比例して、前記仮想ビューの表示部分の位置を反映するような、前記ディスプレイ(40)上の前記カーソル(60)の位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を含む電子装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記ビュー制御手段(50)が、動作制御手段、スクロールバー(群)またはマウスを指すことを特徴とする電子装置。
【請求項10】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が、
前記カーソル(60)を所望の位置へ移動させる手段(70)と、
前記移動に応答して、前記ディスプレイ(40)上に前記仮想ビューの対応する部分を表示する手段と、を有することを特徴とする電子装置。
【請求項11】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が携帯電話であることを特徴とする電子装置。
【請求項12】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記電子装置が携帯情報端末(PDA)、遠隔制御装置、ゲーム・コンソール、webタブレット、無線装置、移動カメラ、またはインターネット装置であることを特徴とする電子装置。
【請求項13】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一原点を有するように配置されていることを特徴とする電子装置。
【請求項14】
請求項8に記載の電子装置であって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例するように構成されていることを特徴とする電子装置。
【請求項15】
コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムが、電子装置のディスプレイ上にカーソルを表示する方法を実行すべくコンピュータ可読媒体に記録されたプログラムステップを実行し、前記電子装置の前記ディスプレイ上には一度に前記仮想ビューの一部だけが表示され、
前記プログラムは、ユーザーの操作に応答して前記ディスプレイ上における前記仮想ビューの前記表示部分を変更するステップと、
前記ディスプレイ上にカーソルを表示するステップとを含み、
前記プログラムは、さらに、
前記ディスプレイ上の前記カーソル位置が、前記仮想ビュー全体に比例して、前記仮想ビューの表示部分の位置を反映するように、前記ディスプレイ上の前記カーソル位置と、前記仮想ビュー全体の中での前記仮想ビューの表示部分の位置と、の関係を決定するステップを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記仮想ビューがスクロールされるのに伴い、前記カーソルが同じ方向へ移動することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記関係が線形または非線形であることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記プログラムはさらに、
前記カーソルを所望の位置へ移動させるステップと、
前記ディスプレイ上の前記仮想ビューの対応する部分を表示するステップとを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項19】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記電子装置の向きを変えると、前記ディスプレイ上の前記ビューが変更されることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記カーソル、前記仮想ビューの表示部分、および/または前記仮想ビューが同一の原点を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項21】
請求項15に記載のコンピュータプログラムであって、
前記仮想ビューの表示部分の中心からの前記カーソルの変位が、前記仮想ビューの原点からの前記表示部分の変位に比例することを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2006−502476(P2006−502476A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540831(P2004−540831)
【出願日】平成14年10月7日(2002.10.7)
【国際出願番号】PCT/FI2002/000785
【国際公開番号】WO2004/031934
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(503422387)
【Fターム(参考)】