電極の製造方法
【課題】 多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続するときに、多重コイルフィラメントの最終ターン部のピッチが狭まってしまうのを有効に防止する。
【解決手段】 多重コイルフィラメント1の足部12の部分にリード線2をかしめるのに先立ち、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された多重コイルフィラメント1の足部12の部分にリード線2をかしめる工程とを有している。
【解決手段】 多重コイルフィラメント1の足部12の部分にリード線2をかしめるのに先立ち、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された多重コイルフィラメント1の足部12の部分にリード線2をかしめる工程とを有している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光ランプ用の電極の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ランプ一本あたりの光量が多い熱陰極蛍光ランプを液晶テレビのバックライトとして使う動きがでてきた。熱陰極蛍光ランプの光量であれば、5本程度で32インチクラスの液晶テレビのバックライトとして成り立つ。また、一般的に使われている熱陰極蛍光ランプは安価でもある。
【0003】
一般的な熱陰極蛍光ランプの電極には、電子放射性物質(エミッタ)を被着(塗布)したコイルフィラメントが用いられる。なお、エミッタとしては、アルカリ土類金属であるバリウム、ストロンチウム、カルシウムの複合酸化物などが一般的に用いられる。蛍光ランプの点灯中にエミッタは主に蒸発によって消耗し、エミッタが無くなると蛍光ランプは寿命となる。従って、寿命を長くするためにエミッタをより多く被着させるのが良い。この目的と寸法的な制約のために、一般的に、コイルフィラメントは、タングステン線を多重に巻回した構造の多重コイルフィラメントになっている。
【0004】
図1には、多重コイルフィラメントの一例が示されている。なお、図1の例では、多重コイルフィラメントは、ダブルコイルフィラメントとなっている。図1を参照すると、多重コイルフィラメント1は、エミッタが塗布される最終ターン部11と、リード線が接続される足部12とからなっている。なお、図1の例では、最終ターン部11のターン数は5である。また、特許文献1に示されているように、多重コイルフィラメントには、ダブルコイルフィラメントの他に、ダブルコイルフィラメントのワイヤ周囲にタングステン細線が緩く巻回されているトリプルコイルフィラメントもある。そして、一般に、ダブルコイルフィラメントは1次巻コイル部のみ、トリプルコイルフィラメントは2次巻コイル部までエミッタが充填されている。
【0005】
図2(a),(b)は、図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する従来の方法を示す図である。図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、従来では、先ず、多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図2(a))、しかる後、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて(図2(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−255991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、液晶テレビのバックライトは、薄型であることが求められ、蛍光ランプをその光源として用いるには、多重コイルフィラメント1は細径の方が良いが、多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)2と接続する上述した従来の方法では、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するときに、図2(b)に示すように、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまい(隣接するターン同士が接触してしまう恐れがあるため)、その分、予め最終ターン部11のピッチをP0よりも広くとっておかねばならず、このため、リード線2の端部と管壁との距離が小さくなったり、または、リード線2の端部が管壁に接触するという問題があった。
【0008】
本発明は、多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続するときに、多重コイルフィラメントの最終ターン部のピッチが狭まってしまうのを有効に防止することの可能な蛍光ランプ用の電極の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめる工程とを有していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の電極の製造方法によって製造された電極が用いられることを特徴とする蛍光ランプである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1乃至請求項3記載の発明によれば、最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工するので、多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続するときに、多重コイルフィラメントの最終ターン部のピッチが狭まってしまうことを有効に防止することができる。
【0013】
特に、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられるので、多重コイルフィラメントをリード線に確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図2】図1に示した多重コイルフィラメントをリード線と接続する従来の方法を示す図である。
【図3】一般的な多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図4】図3(a)に示した断面形状が円形の多重コイルフィラメントをリード線と接続する従来の方法を示す図である。
【図5】断面形状が円形の多重コイルフィラメントの足部にリード線を当てがい、しかる後、リード線を折り曲げ、かしめて、リード線に多重コイルフィラメントの足部を固定するときの多重コイルフィラメントの状態を示す図である。
【図6】図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部の部分が予め潰し加工された多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図7】図6(a)に示した足部の部分の断面形状が楕円形状(リード線を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状)の多重コイルフィラメントをリード線と接続する本発明の工程を示す図である。
【図8】本発明の電極の具体的な製造方法の一例を示す図である。
【図9】図8(a)の側面図である。
【図10】本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。
【図11】図10(a)の側面図である。
【図12】本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。
【図13】本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)を用いた蛍光ランプの構成例を示す図である。
【図14】本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)を用いた蛍光ランプの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
本願の発明者は、多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)2と接続する上述した従来の方法において、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう要因を調べ、本発明を完成させた。
【0017】
図3(a)は一般的な多重コイルフィラメント1の一例を示す図であり、図3(b)は図3(a)の側面図である。なお、図3(a)の一般的な多重コイルフィラメント1も、前述した図1の多重コイルフィラメントと同様のものであり、図1と同様の箇所には同じ符号を付しているが、図3(a)の例では、最終ターン部11のターン数は2となっている。これ以外は、前述した図1の多重コイルフィラメントと同様であり、多重コイルフィラメント1には、タングステン線などが用いられる。また、最終ターン部11には、電子放射性物質(エミッタ)が被着(塗布)されている。なお、エミッタとしては、前述のように、アルカリ土類金属であるバリウム、ストロンチウム、カルシウムの複合酸化物が一般的に用いられる。
【0018】
図3(b)からわかるように、図3(a)に示す一般的な多重コイルフィラメント1は、足部12の部分の断面形状が円形形状のものとなっている。したがって、図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する図2(a),(b)に示した従来の方法で、図3(a)に示す足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続すると、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。図4(a),(b)は、図3(a)に示した足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する従来の方法を示す図である。すなわち、図3(a)に示した足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、従来では、先ず、断面形状が円形の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図4(a))、しかる後、リード線2を折り曲げ、かしめて(図4(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するようにしていたが、この従来の仕方では、図4(a),(b)に示すように、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。
【0019】
図5(a)は、断面形状が円形の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがう図4(a)の工程時における多重コイルフィラメント1の状態を示す図であり、図5(b)は、図4(b)に示す工程を行った後の多重コイルフィラメント1の状態を示す図である。図5(b)を図5(a)と比べるとわかるように、リード線2を折り曲げ、かしめると、多重コイルフィラメント1の足部12のコイルが潰れ、将棋倒しのように、かしめたリード線2の両脇にコイルが倒れ、押し出され、最終ターン部11の長さがL0からL1(L1<L0)に狭まり、これにより、最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。これは、この状態がリード線部分で固定されるので、狭まったままになるためである。
【0020】
このような従来の方法の問題を解決するため、本願の発明者は、リード線2を折り曲げ、かしめる工程に先立ち、リード線が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分を、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工すれば良いことを見出した。
【0021】
図6(a)は図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分が予め潰し加工された多重コイルフィラメント1の一例を示す図であり、図6(b)は図6(a)の側面図である。
【0022】
図6(b)からわかるように、図6(a)に示す多重コイルフィラメント1は、その足部12の部分の断面形状が、リード線2を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状のものとなっている。なお、図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分が予め潰し加工された図6(a)の多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチは、図3(a)の多重コイルフィラメントの最終ターン部11のピッチP0のままであり、狭くはならない。これは、図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分を所定の型で潰しているときには、前述したと同様の原理で、最終ターン部11の長さが狭まり、最終ターン部11のピッチが狭まっているが、足部12の部分を所定の型で潰した後、所定の型をはずすことで、狭まった最終ターン部11への応力が解放され、最終ターン部11の長さが元に戻り、最終ターン部11のピッチも元のピッチP0に戻るためである。なお、図6(b)では、足部12の全ての部分が予め潰し加工されたものとして図示されており、足部12の全ての部分を予め潰し加工しても良いが、足部12のうち、リード線2をかしめる部分だけ予め潰し加工しても良い。その際、リード線2をかしめる部分は、最終ターン部11と接しない位置である。
【0023】
図7(a),(b)は、図6(a)に示した足部12の部分の断面形状が楕円形状(リード線2を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状)の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する本発明の工程を示す図である。すなわち、図6(a)に示した足部12の部分の断面形状が楕円形状の多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、本発明では、先ず、断面形状が楕円形状の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図7(a))、しかる後、リード線2を折り曲げ、かしめて(図7(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定する。このとき、本発明では、多重コイルフィラメント1の足部12の部分が、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工されているので(足部12の部分のコイルはリード線2をかしめる方向に予め潰れているので)、図5(a),(b)に示したようなコイルの将棋倒しが起こらないため、最終ターン部11の長さは狭まらず、元の長さL0のままに維持でき、最終ターン部11のピッチも狭まらず、元のピッチP0のままに維持できる。
【0024】
このように、本発明の電極の製造方法では、リード線2を接続するのに先立ち、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1(図3(a)の多重コイルフィラメント)の足部12の部分を、(リード線2をかしめる方向に)予め潰し加工して図6(a)の多重コイルフィラメント1とする工程(潰し工程)と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメント1(図6(a)の多重コイルフィラメント)の足部12の部分にリード線2をかしめてリード線2に前記多重コイルフィラメント1を固定(接続)する工程(接続工程)とを有しているので、多重コイルフィラメント1をリード線2と接続するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチが狭まってしまうことを有効に防止することができ、隣接するターン同士が接触してしまうという問題がなくなる。換言すれば、多重コイルフィラメント1をリード線2と接続するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11の変形が無いので、信頼性が向上し、本発明の製造方法によって製造される電極では、これを蛍光ランプの電極に用いれば、蛍光ランプの細径化が可能になる。
【0025】
また、多重コイルフィラメント1にトリプルコイルフィラメントを用いれば、多重コイルフィラメント1をリード線2に確実に固定することができる。すなわち、多重コイルフィラメント1がトリプルコイルフィラメントとなっていれば、リード線2との接続部がコイリングされているため、衝撃等を受けても、これがくさびとして働き、リード線2からコイルフィラメント1が抜けにくくなるので、より一層信頼性が向上する。
【0026】
特に、蛍光ランプの細径化を図るには、リード線2間の距離を小さくすることが望ましい。しかし、リード線2間の距離を小さくすると、ターン数を減らさざるを得ない。ターン数を1としたのでは、エミッタの塗布量が少なくなり、寿命が短くなる。一方、ターン数を3以上、特に6以上とすると、リード線2間の距離が大きくなり、蛍光ランプの細径化に不向きとなる。そこで、ターン数を2〜5、好適には細径化を図れるターン数を2とするのが良い。
【0027】
図8(a),(b),(c),(d)は本発明の電極の具体的な製造方法の一例を示す図、図9は図8(a)の側面図である。図8(a),(b),(c),(d)の例では、潰す部分を避けるように多重コイルフィラメント1を保持具50で保持(固定)する(図8(a))。次にリード線2との接続部分を型51で潰し(図8(b))、その後、リード線2でかしめ(図8(c))、電極(ステム)3が完成する(図8(d))。
【0028】
また、図10(a),(b),(c)は本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図、図11は図10(a)の側面図である。図10(a),(b),(c)の例では、吸引機52で多重コイルフィラメント1を吸引しながら固定し(図10(a))、次に、リード線2との接続部分を型51で潰し(図10(b))、その後、リード線2でかしめ、電極(ステム)3が完成する(図10(c))。
【0029】
また、図12(a),(b),(c),(d)は本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。図12(a),(b),(c),(d)の例では、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11の穴に治具53を入れて多重コイルフィラメント1を固定し(図12(a))、次に、リード線2との接続部分を型51で潰し(図12(b))、その後、リード線2でかしめ(図12(c))、電極(ステム)3が完成する(図12(d))。なお、図示していないが、多重コイルフィラメント1の最終ターン11を巻くときに、リード線2との接続部分を同時に潰すことが出来る。
【0030】
図13は本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)3を用いた蛍光ランプの構成例を示す図である。図13の例は、ガラス管60の両端のそれぞれに電極(ステム)3をビード61で封止を行う(ビードステムを用いる)構造である。封止を行うのに、この他にボタンステム等を用いる方法もある。
【0031】
図13の蛍光ランプを製造するには、内壁に蛍光体を塗布したガラス管60の一方の端部に、エミッタが塗布された多重コイルフィラメント1をリード線2と接続した本発明の電極3、すなわちステム(ビード(あるいはボタン)61が取り付けられたビードステム(あるいはボタンステム))3を固定し(ただし、封入ガス、水銀導入用の隙間を設けておく)、ガラス管60の他方の端部は上記と同様の電極3、すなわちステムを封止し、その後、エミッタを活性化し、ガスと水銀を封入し、封止して、蛍光ランプが完成する。
【0032】
また、図14は本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)3を用いた蛍光ランプの他の構成例を示す図である。図14の例では、多重コイルフィラメント1の足部12がリード線2の横に突き出ていないタイプのものとなっているが、この場合でも、かしめ時に多重コイルフィラメント1の部分1aにガラス管60の長さ方向に沿った方向の直進性がでないため、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分は、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工された方がよい。
【0033】
本発明の上述の各例において、リード線2の材質としては、多重コイルフィラメント1をかしめるとき、硬過ぎると多重コイルフィラメント1を傷つけたり、リード線2の接続後にかしめ部が広がったりし、不具合を生じることがあるので、多重コイルフィラメント1の材質(タングステンなど)よりも軟らかいものを選択するのが好ましい。すなわち、リード線2には、例えば、ニッケルやニッケルメッキ材料、ニッケル合金、コバールなどが用いられる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、蛍光ランプなどに利用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 多重コイルフィラメント
2 リード線
3 電極(ステム)
11 最終ターン部
12 足部
50 保持具
51 型
52 吸引機
53 治具
60 ガラス管
61 ビード(あるいはボタン)
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光ランプ用の電極の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ランプ一本あたりの光量が多い熱陰極蛍光ランプを液晶テレビのバックライトとして使う動きがでてきた。熱陰極蛍光ランプの光量であれば、5本程度で32インチクラスの液晶テレビのバックライトとして成り立つ。また、一般的に使われている熱陰極蛍光ランプは安価でもある。
【0003】
一般的な熱陰極蛍光ランプの電極には、電子放射性物質(エミッタ)を被着(塗布)したコイルフィラメントが用いられる。なお、エミッタとしては、アルカリ土類金属であるバリウム、ストロンチウム、カルシウムの複合酸化物などが一般的に用いられる。蛍光ランプの点灯中にエミッタは主に蒸発によって消耗し、エミッタが無くなると蛍光ランプは寿命となる。従って、寿命を長くするためにエミッタをより多く被着させるのが良い。この目的と寸法的な制約のために、一般的に、コイルフィラメントは、タングステン線を多重に巻回した構造の多重コイルフィラメントになっている。
【0004】
図1には、多重コイルフィラメントの一例が示されている。なお、図1の例では、多重コイルフィラメントは、ダブルコイルフィラメントとなっている。図1を参照すると、多重コイルフィラメント1は、エミッタが塗布される最終ターン部11と、リード線が接続される足部12とからなっている。なお、図1の例では、最終ターン部11のターン数は5である。また、特許文献1に示されているように、多重コイルフィラメントには、ダブルコイルフィラメントの他に、ダブルコイルフィラメントのワイヤ周囲にタングステン細線が緩く巻回されているトリプルコイルフィラメントもある。そして、一般に、ダブルコイルフィラメントは1次巻コイル部のみ、トリプルコイルフィラメントは2次巻コイル部までエミッタが充填されている。
【0005】
図2(a),(b)は、図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する従来の方法を示す図である。図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、従来では、先ず、多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図2(a))、しかる後、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて(図2(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−255991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、液晶テレビのバックライトは、薄型であることが求められ、蛍光ランプをその光源として用いるには、多重コイルフィラメント1は細径の方が良いが、多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)2と接続する上述した従来の方法では、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するときに、図2(b)に示すように、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまい(隣接するターン同士が接触してしまう恐れがあるため)、その分、予め最終ターン部11のピッチをP0よりも広くとっておかねばならず、このため、リード線2の端部と管壁との距離が小さくなったり、または、リード線2の端部が管壁に接触するという問題があった。
【0008】
本発明は、多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続するときに、多重コイルフィラメントの最終ターン部のピッチが狭まってしまうのを有効に防止することの可能な蛍光ランプ用の電極の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめる工程とを有していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の電極の製造方法によって製造された電極が用いられることを特徴とする蛍光ランプである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1乃至請求項3記載の発明によれば、最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工するので、多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続するときに、多重コイルフィラメントの最終ターン部のピッチが狭まってしまうことを有効に防止することができる。
【0013】
特に、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられるので、多重コイルフィラメントをリード線に確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図2】図1に示した多重コイルフィラメントをリード線と接続する従来の方法を示す図である。
【図3】一般的な多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図4】図3(a)に示した断面形状が円形の多重コイルフィラメントをリード線と接続する従来の方法を示す図である。
【図5】断面形状が円形の多重コイルフィラメントの足部にリード線を当てがい、しかる後、リード線を折り曲げ、かしめて、リード線に多重コイルフィラメントの足部を固定するときの多重コイルフィラメントの状態を示す図である。
【図6】図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部の部分が予め潰し加工された多重コイルフィラメントの一例を示す図である。
【図7】図6(a)に示した足部の部分の断面形状が楕円形状(リード線を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状)の多重コイルフィラメントをリード線と接続する本発明の工程を示す図である。
【図8】本発明の電極の具体的な製造方法の一例を示す図である。
【図9】図8(a)の側面図である。
【図10】本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。
【図11】図10(a)の側面図である。
【図12】本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。
【図13】本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)を用いた蛍光ランプの構成例を示す図である。
【図14】本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)を用いた蛍光ランプの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
本願の発明者は、多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)2と接続する上述した従来の方法において、リード線2を矢印Rの方向に折り曲げ、かしめて、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう要因を調べ、本発明を完成させた。
【0017】
図3(a)は一般的な多重コイルフィラメント1の一例を示す図であり、図3(b)は図3(a)の側面図である。なお、図3(a)の一般的な多重コイルフィラメント1も、前述した図1の多重コイルフィラメントと同様のものであり、図1と同様の箇所には同じ符号を付しているが、図3(a)の例では、最終ターン部11のターン数は2となっている。これ以外は、前述した図1の多重コイルフィラメントと同様であり、多重コイルフィラメント1には、タングステン線などが用いられる。また、最終ターン部11には、電子放射性物質(エミッタ)が被着(塗布)されている。なお、エミッタとしては、前述のように、アルカリ土類金属であるバリウム、ストロンチウム、カルシウムの複合酸化物が一般的に用いられる。
【0018】
図3(b)からわかるように、図3(a)に示す一般的な多重コイルフィラメント1は、足部12の部分の断面形状が円形形状のものとなっている。したがって、図1に示した多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する図2(a),(b)に示した従来の方法で、図3(a)に示す足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続すると、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。図4(a),(b)は、図3(a)に示した足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する従来の方法を示す図である。すなわち、図3(a)に示した足部12の部分の断面形状が円形の多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、従来では、先ず、断面形状が円形の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図4(a))、しかる後、リード線2を折り曲げ、かしめて(図4(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定するようにしていたが、この従来の仕方では、図4(a),(b)に示すように、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。
【0019】
図5(a)は、断面形状が円形の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがう図4(a)の工程時における多重コイルフィラメント1の状態を示す図であり、図5(b)は、図4(b)に示す工程を行った後の多重コイルフィラメント1の状態を示す図である。図5(b)を図5(a)と比べるとわかるように、リード線2を折り曲げ、かしめると、多重コイルフィラメント1の足部12のコイルが潰れ、将棋倒しのように、かしめたリード線2の両脇にコイルが倒れ、押し出され、最終ターン部11の長さがL0からL1(L1<L0)に狭まり、これにより、最終ターン部11のピッチP0がピッチP1(P1<P0)に狭まってしまう。これは、この状態がリード線部分で固定されるので、狭まったままになるためである。
【0020】
このような従来の方法の問題を解決するため、本願の発明者は、リード線2を折り曲げ、かしめる工程に先立ち、リード線が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分を、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工すれば良いことを見出した。
【0021】
図6(a)は図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分が予め潰し加工された多重コイルフィラメント1の一例を示す図であり、図6(b)は図6(a)の側面図である。
【0022】
図6(b)からわかるように、図6(a)に示す多重コイルフィラメント1は、その足部12の部分の断面形状が、リード線2を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状のものとなっている。なお、図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分が予め潰し加工された図6(a)の多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチは、図3(a)の多重コイルフィラメントの最終ターン部11のピッチP0のままであり、狭くはならない。これは、図3(a)の多重コイルフィラメントに対し足部12の部分を所定の型で潰しているときには、前述したと同様の原理で、最終ターン部11の長さが狭まり、最終ターン部11のピッチが狭まっているが、足部12の部分を所定の型で潰した後、所定の型をはずすことで、狭まった最終ターン部11への応力が解放され、最終ターン部11の長さが元に戻り、最終ターン部11のピッチも元のピッチP0に戻るためである。なお、図6(b)では、足部12の全ての部分が予め潰し加工されたものとして図示されており、足部12の全ての部分を予め潰し加工しても良いが、足部12のうち、リード線2をかしめる部分だけ予め潰し加工しても良い。その際、リード線2をかしめる部分は、最終ターン部11と接しない位置である。
【0023】
図7(a),(b)は、図6(a)に示した足部12の部分の断面形状が楕円形状(リード線2を折り曲げ、かしめる方向に予め潰し加工された楕円形状)の多重コイルフィラメント1をリード線(ステムのリード線)と接続する本発明の工程を示す図である。すなわち、図6(a)に示した足部12の部分の断面形状が楕円形状の多重コイルフィラメント1をリード線と接続するのに、本発明では、先ず、断面形状が楕円形状の多重コイルフィラメント1の足部12にリード線2を当てがい(図7(a))、しかる後、リード線2を折り曲げ、かしめて(図7(b))、リード線2に多重コイルフィラメント1の足部12を固定する。このとき、本発明では、多重コイルフィラメント1の足部12の部分が、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工されているので(足部12の部分のコイルはリード線2をかしめる方向に予め潰れているので)、図5(a),(b)に示したようなコイルの将棋倒しが起こらないため、最終ターン部11の長さは狭まらず、元の長さL0のままに維持でき、最終ターン部11のピッチも狭まらず、元のピッチP0のままに維持できる。
【0024】
このように、本発明の電極の製造方法では、リード線2を接続するのに先立ち、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1(図3(a)の多重コイルフィラメント)の足部12の部分を、(リード線2をかしめる方向に)予め潰し加工して図6(a)の多重コイルフィラメント1とする工程(潰し工程)と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメント1(図6(a)の多重コイルフィラメント)の足部12の部分にリード線2をかしめてリード線2に前記多重コイルフィラメント1を固定(接続)する工程(接続工程)とを有しているので、多重コイルフィラメント1をリード線2と接続するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11のピッチが狭まってしまうことを有効に防止することができ、隣接するターン同士が接触してしまうという問題がなくなる。換言すれば、多重コイルフィラメント1をリード線2と接続するときに、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11の変形が無いので、信頼性が向上し、本発明の製造方法によって製造される電極では、これを蛍光ランプの電極に用いれば、蛍光ランプの細径化が可能になる。
【0025】
また、多重コイルフィラメント1にトリプルコイルフィラメントを用いれば、多重コイルフィラメント1をリード線2に確実に固定することができる。すなわち、多重コイルフィラメント1がトリプルコイルフィラメントとなっていれば、リード線2との接続部がコイリングされているため、衝撃等を受けても、これがくさびとして働き、リード線2からコイルフィラメント1が抜けにくくなるので、より一層信頼性が向上する。
【0026】
特に、蛍光ランプの細径化を図るには、リード線2間の距離を小さくすることが望ましい。しかし、リード線2間の距離を小さくすると、ターン数を減らさざるを得ない。ターン数を1としたのでは、エミッタの塗布量が少なくなり、寿命が短くなる。一方、ターン数を3以上、特に6以上とすると、リード線2間の距離が大きくなり、蛍光ランプの細径化に不向きとなる。そこで、ターン数を2〜5、好適には細径化を図れるターン数を2とするのが良い。
【0027】
図8(a),(b),(c),(d)は本発明の電極の具体的な製造方法の一例を示す図、図9は図8(a)の側面図である。図8(a),(b),(c),(d)の例では、潰す部分を避けるように多重コイルフィラメント1を保持具50で保持(固定)する(図8(a))。次にリード線2との接続部分を型51で潰し(図8(b))、その後、リード線2でかしめ(図8(c))、電極(ステム)3が完成する(図8(d))。
【0028】
また、図10(a),(b),(c)は本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図、図11は図10(a)の側面図である。図10(a),(b),(c)の例では、吸引機52で多重コイルフィラメント1を吸引しながら固定し(図10(a))、次に、リード線2との接続部分を型51で潰し(図10(b))、その後、リード線2でかしめ、電極(ステム)3が完成する(図10(c))。
【0029】
また、図12(a),(b),(c),(d)は本発明の電極の具体的な製造方法の他の例を示す図である。図12(a),(b),(c),(d)の例では、多重コイルフィラメント1の最終ターン部11の穴に治具53を入れて多重コイルフィラメント1を固定し(図12(a))、次に、リード線2との接続部分を型51で潰し(図12(b))、その後、リード線2でかしめ(図12(c))、電極(ステム)3が完成する(図12(d))。なお、図示していないが、多重コイルフィラメント1の最終ターン11を巻くときに、リード線2との接続部分を同時に潰すことが出来る。
【0030】
図13は本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)3を用いた蛍光ランプの構成例を示す図である。図13の例は、ガラス管60の両端のそれぞれに電極(ステム)3をビード61で封止を行う(ビードステムを用いる)構造である。封止を行うのに、この他にボタンステム等を用いる方法もある。
【0031】
図13の蛍光ランプを製造するには、内壁に蛍光体を塗布したガラス管60の一方の端部に、エミッタが塗布された多重コイルフィラメント1をリード線2と接続した本発明の電極3、すなわちステム(ビード(あるいはボタン)61が取り付けられたビードステム(あるいはボタンステム))3を固定し(ただし、封入ガス、水銀導入用の隙間を設けておく)、ガラス管60の他方の端部は上記と同様の電極3、すなわちステムを封止し、その後、エミッタを活性化し、ガスと水銀を封入し、封止して、蛍光ランプが完成する。
【0032】
また、図14は本発明の製造方法によって製造された電極(ステム)3を用いた蛍光ランプの他の構成例を示す図である。図14の例では、多重コイルフィラメント1の足部12がリード線2の横に突き出ていないタイプのものとなっているが、この場合でも、かしめ時に多重コイルフィラメント1の部分1aにガラス管60の長さ方向に沿った方向の直進性がでないため、リード線2が接続されるべき多重コイルフィラメント1の足部12の部分は、リード線2をかしめる方向に予め潰し加工された方がよい。
【0033】
本発明の上述の各例において、リード線2の材質としては、多重コイルフィラメント1をかしめるとき、硬過ぎると多重コイルフィラメント1を傷つけたり、リード線2の接続後にかしめ部が広がったりし、不具合を生じることがあるので、多重コイルフィラメント1の材質(タングステンなど)よりも軟らかいものを選択するのが好ましい。すなわち、リード線2には、例えば、ニッケルやニッケルメッキ材料、ニッケル合金、コバールなどが用いられる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、蛍光ランプなどに利用可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 多重コイルフィラメント
2 リード線
3 電極(ステム)
11 最終ターン部
12 足部
50 保持具
51 型
52 吸引機
53 治具
60 ガラス管
61 ビード(あるいはボタン)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめる工程とを有していることを特徴とする電極の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられることを特徴とする電極の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の電極の製造方法によって製造された電極が用いられることを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項1】
最終ターン部のターン数が複数である多重コイルフィラメントをリード線とかしめて接続する蛍光ランプ用の電極の製造方法であって、前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめるのに先立ち、リード線が接続されるべき前記多重コイルフィラメントの足部の部分を予め潰し加工する工程と、予め潰し加工された前記多重コイルフィラメントの足部の部分にリード線をかしめる工程とを有していることを特徴とする電極の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の電極の製造方法において、前記多重コイルフィラメントには、トリプルコイルフィラメントが用いられることを特徴とする電極の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の電極の製造方法によって製造された電極が用いられることを特徴とする蛍光ランプ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−103239(P2011−103239A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258031(P2009−258031)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
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