説明

電極間に基板トレンチを有する制御可能な電気光学デバイス

【課題】実質的に低損失であり電圧低下を改善する、電気光学ニオブ酸リチウム基板を有する変調器を提供する。
【解決手段】本基板は、その表面に沿って延びる第1、第2および第3のリッジを有する。第1および第2のリッジに沿って第1および第2の導波路が延びている。RF電極が第1の導波路の上を延び、第1のセクションを含むスロット付きの第2の電極が第2の導波路の上を延びている。かかるスロット付き電極の第2のセクションが、第3のリッジ上を第1のセクションに平行し隣接して延びている。要約すると、本発明は、スロットがスロット付き電極間の基板内に形成されたスロット付き接地電極を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変調器などの電気光学デバイスの改良に関する。本発明の特定の態様は、電気光学変調器において十分な高速性能を確保しながら周囲温度および印加RF(無線周波数)信号に対するバイアス点感度を低下させる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、進行波電極の組と共に、2つの経路4aおよび4bに分岐し後で再結合される光導波路4で構成される従来技術のZカット・ニオブ酸リチウム変調器2の上面図を示す。2つの導波路4aおよび4bは、マッハ・ツェンダ干渉計のアームを形成している。この電極は、導波路4aのうちの1つの上面の直上に配置される信号電極5aと2つの接地電極5b、5cからなり、接地電極の一方5bが第2の導波路4bの上にある。動作中、電極からの電界は、印加される電圧に応答してこの干渉計の2つのアーム間に光位相差をもたらす。2つの導波路中の光波間で強め合う干渉および弱め合う干渉が、電圧に応じた輝度変調をもたらす。通常動作中は、高速変調電圧と共に直流バイアス電圧が印加される。変調電圧がないときに、ゆっくり変化するバイアス電圧を用いて、干渉計を名目上電力半値点に設定する。このバイアス電圧は、干渉計を名目上電力半値点または中点に保持して、時間とともに起こる光位相差(differential optical phase)の変化を追跡する。恐らくは周囲温度の変化に起因して光位相差の変化が大きい場合には、所要バイアス電圧Vbが極めて大きくなり、デジタルまたはアナログ信号の伝送に障害または誤差をもたらす。Zカット変調器については、米国特許出願第10/720796号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。同様の開発分野における他の従来技術の特許としては、米国特許第5790719号、第6544431号、第6584240号、および第6721085号があり、これらも参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
図2を参照すると、コプレーナ・ストリップ電極10、12および14が単一の駆動電圧しか有していない、従来型マッハ・ツェンダ干渉計変調器の部分断面図が示されている。この外部変調システムは、X軸またはXカット結晶方位を有する変調器に通常必要な駆動電圧よりも低い駆動電圧しか必要としないZカットLiNbO3基板を備えている。このZカットLiNbO3基板は、広帯域低駆動電圧変調器をもたらす電気光学効果を有する。上記電極は、導波路15および17の上に配置されるように示されている。Zカット・ニオブ酸リチウム変調器は、基板にスロットがない。バッファ層が、電極を基板から部分的に分離している。基板の誘電率が高いため、電極インピーダンスおよびマイクロ波速度が望ましくない低い値に低下してしまう。バッファ層の分離効果により、変調効果を犠牲にして所望のインピーダンスおよびマイクロ波速度が回復される。駆動回路から変調器へ電力を効率的に伝達するためには、40〜50オームのインピーダンスが望ましい。さらに、マイクロ波速度は一般に、選択された電極長に対してできるだけ広い帯域幅が得られるように、光速度と同じになるように設計されている。このバッファ層は、電極を導波路から光学的にも分離する。これらの電極が導波路の上面の直上に形成されていれば、導波路における光の損失は劇的に増大するはずである。
【0004】
次に図3を参照すると、K.Noguchiら、「Millimeter−wave TiLiNbO3 optical modulators」、IEEE Journal of Lightwave Technology、Vol.16、No.4、1998年4月、615〜619頁に記載されている変調器と同様の従来技術の変調器が示されている。基板30の表面は、導波路32、34が位置する場所以外のどこもエッチングまたは機械加工されている。基板を除去することにより、電極からの電束(field flux)が導波路領域に閉じ込められ、それによって変調量を増大させる導波路32、34を含むリッジ35a、35bが形成される。これらのリッジ35a、35bは、インピーダンスおよび速度も増大させ、それによってより薄いバッファ層が可能になり、したがって駆動電圧がさらに低減される。最後に、リッジ35a、35bは、導波路内の光ビーム幅を狭くすることができ、変調効率がさらにいくらかずつ漸進的に改善される。本明細書で使用するリッジという語は、細長い隆起部または条線を意味する。本明細書によれば、リッジは、そのピーク部または台地部の下方に少なくとも1つの谷またはスロットを有する。いくつかの例では、リッジは、そのピーク部または頂部の両側にスロットまたは谷を有することもできる。たとえば、互いに隣接し平行に配置されている3つのリッジR、RおよびRが、Rのようにそれらの間に2つの谷V、Vを有する。ただし、互いに隣接し平行に配置されている3つのリッジR、RおよびRは、Vのようにそれらに隣接する4つの谷を有してもよく、あるいは、VまたはRのように3つの谷を有してもよい。
【0005】
図3に示した導波路領域およびリッジは、基板の表面から突出しており、ウェハ加工中により損傷しやすくなる。さらに、幅の狭い信号電極34aは、左側の接地電極34cよりも高くなっており、ウェハ加工中にこの電極はさらに損傷しやすくなる。信号電極34cの高さを接地電極34bまたは34cよりも低くすることが望ましい。こうした場合、接地電極は細い信号電極34aの保護をもたらす。
【0006】
図4は、JDS Uniphase社において開発された、変調駆動電圧を低下させるための、基板内に画定されたスロット40a、40bを有する別の従来技術の変調器を示す。これらのスロットは、信号電極42と接地電極44a、44bとの間の電極間隙中にある。材料の除去またはエッチングによってスロットを形成するのは、リッジを設けるべき場所に電気光学材料を成長させることによってリッジを形成するよりも簡単なプロセスである。それにかかわらず、どちらの技法も本発明の範囲内にある。所与の電極インピーダンスおよびマイクロ波速度に対する駆動電圧の低下は、リッジがある場合とほぼ同じである。図4では、信号電極42の高さが、常にグランド44aまたは44bと同じか、それよりも低くなっており、ウェハ加工に対してより堅固な設計になっている。図5は、米国特許第6545791号に記載されている、変調電圧を低下させるように設計された、狭いスロット51a、51b、51c、51dを有する他の従来技術の変調器を示す。
【0007】
図4に示した設計は、図5の設計よりも効率的であることが分かる。一般に、スロットをより深くし、スロット幅をより広くし、ニオブ酸リチウムをより多く除去するほど、大きな電圧低下が可能となる。しかし、これらのスロットの深さには製作上の限度がある。さらに、スロットおよび薄いバッファが存在すると、導波路の光損失が増大する。したがって、電圧改善と光損失増大との間にはトレードオフがある。
【特許文献1】米国特許第5790719号
【特許文献2】米国特許第6544431号
【特許文献3】米国特許第6584240号
【特許文献4】米国特許第6721085号
【特許文献5】米国特許第6545791号
【特許文献6】米国特許第6449080号
【非特許文献1】K. Noguchiら、「Millimeter−wave TiLiNbO3 optical modulators」、IEEE Journal of Lightwave Technology、Vol.16、No.4、1998年4月、615〜619頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、実質的に低損失であるとともに電圧低下を改善する変調器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、表面に沿って延びる第1、第2および第3のリッジを含む電気光学基板と、
第1および第2のリッジ内をそれぞれ延びる第1および第2の導波路と、
第1の導波路の上を延びる第1の電極と、
第2の導波路の上を延びる第1のセクションおよび第3のリッジ上を第1のセクションと平行し隣接して延び第1のセクションと電気的に結合される第2のセクションを含むスロット付きの第2の電極とを備える制御可能な光学デバイスが提供される。
【0010】
本発明によれば、
表面に沿って延びる第1、第2および第3のリッジを含むZカット電気光学基板と、
第1および第2のリッジ内をそれぞれ延び、マッハ・ツェンダ干渉計として構成される第1および第2の導波路と、
第1の導波路の上を延びる第1の電極と、
第2の導波路の上を延びる第1のセクションおよび第3のリッジ上を第1のセクションと平行し隣接して延び第1のセクションと電気的に結合される第2のセクションを含むスロット付きの第2の電極とを備え、このスロット付きの第2の電極の第1のセクションと第2のセクションとの間に画定されたトレンチを複数の導電ブリッジがまたいでいる、電気光学変調器がさらに提供される。
【0011】
本発明の非常に幅広い態様においては、分割接地電極が電気光学基板内で分割された電極間にスロットを有する、制御可能な導波路デバイスが示されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図6および図7はそれぞれ、本願と同じ発明者の米国特許出願第10/720796号に記載のスロット付き接地電極62a、62bを備える変調器の断面および上面を示す。接地電極62a、62bには、周囲温度が変化したときに導波路が受ける機械的応力の様々な変化を軽減するために、スロットが設けられている。スロット付き接地電極については、JDS Uniphase社(サンノゼ、カリフォルニア州)に譲渡された、McBrienら名義の米国特許第6449080号に記載されている。スロット付き電極は間隙で隔てられた2つの平行電極であり、これらの電極は、導電スパン(conducting spans)が2つの分割電極を互いに断続的に接続して、所定の位置で電気的に橋絡することができる。それにかかわらず、1つの大きな間隙または複数の間隙が2つの電極間に存在し、それらの間にスロットを画定する。図6は、従来のスロット付き電極を例示したものである。図7は、2つの電極間の所定の位置にある短絡バー77を示している。
【0013】
図4および図6に示すように基板にスロットを設けることの一欠点は、温度による機械的応力の変化が2つの導波路の位置で異なることである。基板表面ならびにバッファおよびブリード層(bleed layer)のトポグラフィの非対称性が、応力変化の差(differential stress change)をもたらし、それによって光位相差が温度と共に変化するようになる。温度による位相差のこうした変化は、通常、温度によるバイアス点変化と呼ばれる。さらに、基板表面ならびにバッファおよびブリード層のトポグラフィの非対称性は、光損失の差(differential optical loss)をもたらし、それによってデバイスの消光比が減少するようになる。
【0014】
図8および図9はそれぞれ、本発明の好ましい実施形態による変調器の断面および上面を示す。これらの図は、原寸に比例して描かれていない。この基板には、接地電極内のスロット内の領域87a、87bにスロットが設けられている。図8の対称構造は、中央に配置されたホットRF信号電極82aが、中に配置された導波路83aを備えるリッジ84aの上に載っている、あるいはリッジ84aによって支持されていることを示す。部分821b、822bおよび821c、822cをそれぞれ含む2つのスロット付き電極82bおよび82cが、基板に形成された4つのリッジ上に載っているのが示されている。したがって、隣接する各電極間に谷が形成される。スロット付き電極82bおよび82c内に示されている谷またはスロット87aおよび87bの幅は、2つの導波路83aと83bの間に示されているスロットの幅の約1/4であるが、このスロット87aおよび87bは、信号電極の両側にあるスロットの幅の1/2〜2倍の幅を有することが好ましい。従来技術に対するこの設計の利点は、温度による応力の変化が電極内でも基板内でも低減され、光損失の差が抑制または除去されることである。
【0015】
図10は、接地電極の下にある基板のスロット102がセグメント化されず連続的になっている、本発明の他の実施形態を示す。短絡バー104は、このスロットを横切り、このスロットの両端間で電気的導通を保持しなければならない。この設計は、図9の設計よりも製造が困難かもしれないが、連続的なスロットは、短絡バー104の下の非エッチング領域によってもたらされる基板内の応力をなくす。
【0016】
図11は、端部が先細になった、接地電極スロット内における基板内のエッチングされたスロット110を示す。先細にするのは、スロットの幅に対してでも、スロットの深さに対してでもよい。図12aのスロット112a、112bおよび112cの拡大図は、スロット幅に対して先細にした様々なタイプを示す。図12bのスロットの側面114a、上面114bおよび端面114cの拡大図は、スロット深さに対して先細にしたもの示す。先細のスロットは、ブリード層がこのスロットの周辺付近で薄くなりすぎるのを妨げようとする。スロット114aは、ブリードの連続性を促進するための浅い端面壁116を有している。それにかかわらず、この端面壁は、スロットの主要機能を損なうほど、すなわちスロットの長手方向に沿った機械的応力と平衡するほど浅くはなく、あるいは、ホット電極に隣接するトレンチの電圧Vpiを低下させる主要機能を損なうほど浅くはない。次に、端面図を参照すると、所与のトレンチ深さに対して十分な電圧(Vip)低下を実現するように、比較的急勾配のたとえば約70度傾斜の側壁を有するスロット114cが示されている。
【0017】
図13の断面図および図14の上面図は、第2の導波路132の近くの接地電極134だけにスロットが設けられている単一スロット設計を示す。単一スロット付き電極を1つだけ備えるこの実施形態によれば、接地電極134のスロットによって囲まれた領域にあるただ1組の応力緩和スロット136が基板内に含まれている。
【0018】
図15の断面図および図16の上面図は、接地電極151a、151bのどちらにもスロットが設けられ、基板内で第2の導波路155の近傍に特別のスロット150が1つだけある、単一スロット設計を示す。基板に第2の特別のスロットを付加せずに、接地電極151a、151bの両方にスロットを設けるのが、できるだけ電気的対称性を保つために望ましいかもしれない。
【0019】
全ての実施形態において、導波路を含む隆起部分の幅を同じにすることができるが、あるいは、他の実施形態においては異なっていてもよい。信号電極と接地電極の間の電極間隙は、Zカット・ニオブ酸リチウム変調器の場合、通常20ミクロン以上である。これらの電極間隙内における基板のスロットの幅は、基板のスロットの上部および電極間隙の下部で測定すると、一般に2〜6ミクロン狭い。接地電極内のスロットの幅は、通常、約10〜20ミクロンである。グラウンドスロット内の基板の特別のスロットは、2ミクロン以上狭い。
【0020】
一般に、最良の変調効率を得るには、信号電極と接地電極の間の谷またはトレンチをできるだけ幅広くすべきであるが、これは主として、リッジ側に電極を置くことができる位置合せ誤差によって制限される。最良の機械的対称性を得るには、リッジ幅は互いにできるだけ近接しているべきであると考えられる。機械的対称性を保持すると、2つの導波路が受ける温度による応力変化を整合させ、それによって温度によるバイアス点ドリフトを低減させる助けとなる。
【0021】
もちろん、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの他の実施形態を想定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来技術のマッハ・ツェンダ干渉計の上面図である。
【図2】図1に示した従来技術の断面図である。
【図3】段付き接地電極を備えた従来技術の変調器の断面図である。
【図4】ピーク状または台地状の高い領域および谷状の低い領域を有する電気光学基板を備えた従来技術の変調器の断面図である。
【図5】基板内にスロットを有する従来技術の変調器の断面図である。
【図6】基板内にスロットを有しスロット付き電極を備える従来技術の変調器の断面図である。
【図7】図6の従来技術の上面図である。
【図8】スロット付き電極が設けられ、これらのスロット付き電極間の基板にスロットが設けられている、本発明によるマッハ・ツェンダ干渉計の断面図である。
【図9】図8の上面図である。
【図10】接地電極下の基板のスロットが分割されず連続的になっている本発明の代替実施形態を示す図である。
【図11】基板内で接地電極のスロット内のエッチングされたスロットが両端部で先細になっている本発明の代替実施形態を示す図である。
【図12a】異なる端部形状を有する3つの先細のスロットの上面図である。
【図12b】本発明によるスロットの側面および上面図である。
【図13】第2の導波路近くの接地電極だけにスロットが設けられた単一スロット設計の本発明の一実施形態の断面図である。
【図14】第2の導波路近くの接地電極だけにスロットが設けられた単一スロット設計の本発明の一実施形態の上面図である。
【図15】どちらの接地電極にもスロットが設けられ、基板内で第2の導波路の近傍に特別のスロットが1つだけ設けられた単一スロット設計の断面図である。
【図16】どちらの接地電極にもスロットが設けられ、基板内で第2の導波路の近傍に特別のスロットが1つだけ設けられた単一スロット設計の上面図である。
【符号の説明】
【0023】
82a RF信号電極
82b スロット付き電極
82c スロット付き電極
83a 導波路
83b 導波路
84a リッジ
87a 谷、スロット
87b 谷、スロット
821b 部分
821c 部分
822b 部分
822c 部分
102 スロット
104 短絡バー
110 スロット
112a スロット
112b スロット
112c スロット
114a スロット側面
114b スロット上面
114c スロット端面
132 第2の導波路
134 接地電極
136 応力緩和スロット
150 特別スロット
151a 接地電極
151b 接地電極
155 第2の導波路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に沿って延びる第1、第2および第3のリッジを含む電気光学基板と、
前記第1および第2のリッジ内をそれぞれ延びる第1および第2の導波路と、
前記第1の導波路の上を延びる第1の電極と、
前記第2の導波路の上を延びる第1のセクションおよび前記第3のリッジ上を前記第1のセクションと平行し隣接して延びる第2のセクションを含むスロット付きの第2の電極とを備える制御可能な光学デバイス。
【請求項2】
スロットが前記基板内で前記スロット付きの第2の電極の前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に画定され、前記第2のセクションが動作中に前記第1のセクションに高い周波数で電気的に結合される、請求項1に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項3】
前記第1のセクションと前記第2のセクションが共に前記第1の導波路の同じ側に配置される、請求項1に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項4】
前記第1の電極が信号電極であり、前記スロット付きの第2の電極が接地電極を形成し、前記接地電極が2つの電気的に結合された導体を有し、前記導体の一部が互いに平行する、請求項1に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項5】
前記第1の電極と少なくともその一部が平行する第3の電極を含み、前記第1の電極が前記第2の電極と前記第3の電極との間に配置される、請求項1に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項6】
前記第3の電極が、スロット付き電極であり、第4のリッジの上に延びる第1のセクションおよび第5のリッジの上に延びる平行な第2のセクションを有する、請求項5に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項7】
スロットが隣接するリッジ間に画定され、前記デバイスが、Zカットニオブ酸リチウム変調器であり、マッハ・ツェンダ干渉計を形成するように構成される、請求項2に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項8】
前記スロットが、電気光学基板をエッチングして電気光学材料を除去することによって形成される、請求項7に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項9】
隣接するリッジ間で前記基板内に画定された前記スロットが、実質的に均一な高さをもつ隣接するリッジに対して実質的に均一な深さをもつ、請求項8に記載の制御可能な光学デバイス。
【請求項10】
少なくとも前記スロットの一部が、ブリードの連続性を促進するための浅い端面壁を有し、十分な電圧低下を達成するための急勾配の側壁を有し、そのため前記側壁が前記端面壁よりも実質的に急勾配となる、請求項7に記載の制御可能なマッハ・ツェンダ干渉計。
【請求項11】
表面に沿って延びる第1、第2および第3のリッジを含むZカット・ニオブ酸リチウム電気光学基板と、
前記第1および第2のリッジ内をそれぞれ延び、マッハ・ツェンダ干渉計として構成される第1および第2の導波路と、
前記第1の導波路の上を延びる第1の電極と、
前記第2の導波路の上を延びる第1のセクションおよび前記第3のリッジ上を前記第1のセクションと平行し隣接して延びる第2のセクションを含むスロット付きの第2の電極とを備え、前記スロット付きの第2の電極の前記第1のセクションと前記第2のセクションとの間に画定されたトレンチを複数の導電ブリッジがまたいでいる、電気光学変調器。
【請求項12】
前記基板から電気光学材料を除去することによって、谷が、前記第1、第2および第3のリッジに隣接しそれらの間に画定される、請求項11に記載の電気光学変調器。
【請求項13】
スロット付きの第3の電極をさらに備え、前記第1の電極が前記スロット付きの第3の電極と前記スロット付きの第2の電極との間に配置され、前記第2のセクションが動作中に前記第1のセクションに高い周波数で電気的に結合される、請求項12に記載の電気光学変調器。
【請求項14】
前記第3の電極が、スロット付き電極であり、第4のリッジの上を延びる第1のセクションおよび第5のリッジの上を延びる平行な第2のセクションを有する、請求項13に記載の電気光学変調器。
【請求項15】
前記第1、第2および第3のリッジが前記基板内でそれらの間に画定されたスロットを有し、前記スロットの一部が幅Wを有し、他のスロットが幅Woを有し、Woが2W以下であり、かつWoが1/2W以上である、請求項11に記載の電気光学変調器。
【請求項16】
前記第1の導波路の上を延びる前記第1の電極がRF電極であり、前記スロット付きの第2の電極が接地電極である、請求項11に記載の電気光学変調器。
【請求項17】
前記第2のセクションが動作中に前記第1のセクションに高い周波数で電気的に結合され、前記第1および第2のセクションが直流で電気的に分離される、請求項11に記載の電気光学変調器。
【請求項18】
前記スロット付きの第3の電極が、前記スロット付きの第3の電極のスロット付き電極部分間の前記基板内に画定されたスロットを有する、請求項13に記載の電気光学変調器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−154831(P2006−154831A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−345199(P2005−345199)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】