説明

電気外科用発電機のためのコネクタシステム

【課題】種々の外科用器具が、対応する電気外科用発電機に選択的に連結されることを可能にする、電気外科用発電機のための連結システムを提供する。
【解決手段】電気外科用器具を電気外科用発電機14に結合するためのコネクタシステム10が提供される。このコネクタシステム10は、電気外科用器具12に連結可能なプラグ部分102およびこの電気外科用発電機14に支持されるプラグ差込部分104を備える。この電気外科用器具のプラグ部分は、特定の製造者に特有の形状を有し、このプラグ差込部分104は、特定の製造者の電気外科用器具のプラグ部分102および任意の他の製造者の電気外科用器具のプラグ部分を受容する形状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(1.技術分野)
本開示は、電気外科用器具システムに、より具体的には、電気外科用器具と電気外科用発電機とを互いに選択的に連結するためのコネクタシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
(2.背景)
近年、電気外科用器具システムは、外科医により広範に使用されるようになってきた。従って、取り扱いおよび操作が容易で、確実かつ安全な機器に対して、必要性が増している。たいてい、ほとんどの電気外科用器具システムは、代表的に、電気外科用エネルギーの供給源(例えば、電気外科用発電機)に電気的に連結された、手で持つ電気外科用器具または電気外科用ペンシルを備える。電気外科用器具は、高周波(RF)電気的エネルギーを、組織部位へ伝達する。この電気外科用エネルギーは、患者の下に位置する戻り電極パッド(return electrode pad)(すなわち、単極システム構成)あるいは身体に接触するかまたは外科手術部位にすぐに隣接して配置可能なより小さな戻り電極(すなわち、双極システム構成)を介して、その電気外科用発電機に戻される。その電気外科用発電機により生成される波形は、電気外科的放電治療として一般的に公知な、既定の電気外科的効果をもたらす。
【0003】
最近ますます、電気外科用器具システムは、電気外科用器具を電気外科用発電機に取り外し可能に連結するための、結合システムおよび/または連結システム(例えば、プラグ)を備えている。代表的には、その電気外科用器具は、いわゆる「オス」コネクタを備え、一方、その電気外科用発電機は、対応する「メス」コネクタを備える。
【0004】
電気外科は、手術する組織部位へ高周波のエネルギーを制御して適用することを必要とするため、適切な電気外科用発電機が、特定の電気外科用手順のための電気外科用器具と、正確かつ/または適当に嵌合されることが重要である。操作的な電気外科手順の多様性は、取り付けられる器具からの種々のレベルの高周波エネルギーの送達を必要とするので、電気外科用器具と電気外科用発電機との不一致の問題が生じている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、種々の外科用器具が、対応する電気外科用発電機に選択的に連結されることを可能にする、電気外科用発電機のための連結システムに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(要旨)
本開示は、電気外科用器具を電気外科用発電機に連結するためのコネクタシステムに関する。本開示の1つの特定の有利な実施形態に従うと、このコネクタシステムは、その電気外科用器具に連結され、そしてプラグ差込部分と選択的に嵌合可能な輪郭または形状を備えるプラグ部分を備える。有利には、そのプラグ差込部分は、その電気外科用発電機内に保持され、旧型のものにも互換性がある(すなわち、古いフライングリード電気外科用器具または2−ピン、3−ピンもしくは4−ピンの電気器具の両方を受容し得、かつ複数の電気的連結を有する増強された外科用デバイスを選択的に受容し得る)。
【0007】
一実施形態において、上記プラグ部分はプラグハウジングを備え、そのプラグハウジングは、そこから延びる電力ピンを有する。この電力ピンは、有利には、そのプラグハウジングの第二の側縁部よりもその第一の側縁部の近くに位置し、ここでその第二の側縁部は、その第一の側縁部に対向している。
【0008】
有利には、そのプラグ部分は、そのプラグハウジングから延びる少なくとも1つの位置決めピンを備える。好ましくは、第一の位置決めピンは、そのプラグハウジングの中心から、上記電力ピンと実質的に同じ方向で延びる。第二の位置決めピンが備えられ得、これは、プラグハウジングから、その中心からずれた位置で、かつ電力ピンと同じ方向で延びる。
【0009】
このコネクタシステムはまた有利には、そのプラグハウジングから電力ピンと実質的に同じ方向に延びる突起を備え得る。この突起は、望ましくは、プラグハウジングの第二の側縁部よりもプラグハウジングの第一の側縁部の近くに位置され、ここでこの第二の側縁部は、プラグハウジングの第一の側縁部に対向している。
【0010】
その突起は、好ましくは、上記電気外科用発電機への電気的連続性を提供する、複数の電気的接触点を備える。一実施形態において、この突起は、6箇所接触電気外科用システムと一緒に使用するために、ほぼL字型の断面輪郭を有する。別の実施形態において、この突起は、4箇所接触システムと一緒に使用するために、ほぼ直線の断面または輪郭を有する。有利には、このL字型の断面輪郭は、逆さまなプラグ部分のプラグ差込部分への挿入をブロックする。他の形状(例えば、より小さな接触システム(例えば、4箇所接触システム)のための、ほぼ矩形)もまた、企図される。
【0011】
好ましくは、上記プラグ差込部分は、上記電気外科用発電機内に動作可能に保持され、かつその中に上記プラグ部分を受容するための凹部を規定する。このプラグ差込部分は、有利には、その中に形成される突起差込部を備え、この突起差込部は、その中に上記突起を受容する形状および寸法である。このプラグ差込部分は、上記電力ピンおよび上記位置決めピンを受容するために、その中に形成される複数の開口部を備え得ることが、企図される。好ましくは、各開口部は、そこに動作可能に結合された接触端子を備える。そのプラグ差込部分は、有利には、そこを通って延びる少なくとも1つの接触ピンを備える。この接触ピンは、上記突起の電気的接触点の1つとそれぞれ接触するように配置される。
【0012】
その突起は、望ましくは、L字型の6箇所接触突起に対して、約0.43インチ未満の全幅および約0.38インチ未満の全高を有する。6箇所未満の接触点を有する突起(例えば、4箇所の接触点)に対しては、この全高はより小さいものであり得る。上記突起差込部は、望ましくは、約0.39インチより長い全幅および約0.324インチより長い全高を有する。
【0013】
上記コネクタシステムの一実施形態において、このコネクタシステムは、触知性フィードバック機構を備える。このフィードバックシステムは、上記プラグ部分が上記プラグ差込部分に適切に挿入されたという正の触知性フィードバックを使用者に提供する。有利には、この触知性フィードバック機構は、そのプラグ差込部分を通り、かつその上に旋回可能に支持される第一の支柱、およびそのプラグ差込部分を通り、かつその上に支持される第二の支柱を備える。好ましくは、その第一の支柱は、ばねで偏向されている。この触知性フィードバック機構はまた、第一の支柱と第二の支柱との間を延びる結合部材を備える。この結合部材は、この第一の支柱から放射状に延びる第一のアーム、およびその第二の支柱上に支持され、そしてそこから延びる第二のアームを備える。
【0014】
カムピンは、この第一のアームの遠位端を通って延びる。このカムピンは、好ましくは、その第二のアームに形成される細長い穴に、スライド可能に受容され得る第一の部分を備える。第二の部分は、突起差込部に形成される弓形の穴に、スライド可能に受容され得
る。第二の部分は、突起の下面に形成される溝を係合するために、延長可能である。ばねは、その第一の位置を、細長い穴における最遠位へ偏向させるために配置される。
【0015】
一実施形態において、上記プラグ部分は、その表面上に提供される記号を備える。この記号は、電気外科用器具の動作パラメーターに関する情報を備える。
【0016】
本開示はまた、プラグ部分と、発電機に配置されるプラグ差込部分とを備える、電気外科用器具を電気外科用発電機に連結するためのコネクタシステムに関する。このプラグ部分は、そのプラグ差込部分における対応する複数の機械的接点と選択的に嵌合する複数の機械的接点を備える。触知性フィードバック機構が、使用者に、そのプラグ部分の機械的接点が適切に、対応するプラグ差込部分の機械的接点と嵌合されているという正のフィードバックを提供するために、備えられる。
【0017】
この触知性フィードバック機構は、プラグ差込部分を通って延び、かつその上に旋回可能に支持される、一対の第一の支柱および第二の支柱、ならびにこの第一の支柱と第二の支柱との間を延びる結合部材を備える。この結合部材は、この第一の支柱から放射状に延びる第一のアーム、およびその第二の支柱上に支持され、かつその第二の支柱から延びる第二のアームを有する。この第一のアームの遠位端を通って延びるカムピンが、備えられる。この差込部分へのプラグ部分の挿入に際して、このカムピンは、この第二のアームに配置される穴に載り、最初にばねを圧縮する。カムピンが穴に沿って既定の点まで載った後、そのばねが続いて伸長し、このカムピンをその穴を通して動かし、これによりこの突起部分を突起差込部分に引っ張る。
【0018】
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(請求項1)
電気外科用器具を電気外科用発電機に連結するためのコネクタシステムであって、該コネクタシステムは、以下:
該電気外科用器具に連結可能なプラグ部分であって、該プラグ部分は、該プラグ部分から外側に延びる複数のピンと、該プラグ部分から外側に延びる電気的突起とを備える、プラグ部分;および
該発電機内に配置されるプラグ差込部分であって、該プラグ差込部分は、該プラグ部分を該プラグ差込部分に受容するための凹部を規定し、該プラグ差込部分は、該プラグ部分からの該ピンを受容するための対応する複数のピン差込部を備え、そして該プラグ差込部はまた、該突起を受容するための突起差込部を備え、該突起差込部は、旧型のものに互換性がある高性能の連結を備える、プラグ差込部分、
を備える、コネクタシステム。
(請求項2)
上記プラグ部分がプラグハウジングを備え、該プラグハウジングは、該プラグハウジングから延びる電力ピンを有する、請求項1に記載のコネクタシステム。
(請求項3)
上記電力ピンが、上記プラグハウジングの第二の側縁部よりも、該プラグハウジングの第一の側縁部の近くに配置され、ここで該第二の側縁部が、該プラグハウジングの第一の側縁部に対向している、請求項1または2のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項4)
上記プラグ部分が、上記プラグハウジングから延びる少なくとも1つの位置決めピンをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項5)
第一の位置決めピンが、上記プラグハウジングの中心から、かつ上記電力ピンと実質的に同じ方向に延びる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項6)
第二の位置決めピンが、上記プラグハウジングから、該プラグハウジングの中心からずれた位置にて、かつ上記電力ピンと同じ方向に延びる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項7)
上記プラグハウジングから、かつ上記電力ピンと実質的に同じ方向に延びる突起をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項8)
上記突起が、上記プラグハウジングの第二の側縁部よりも、該プラグハウジングの第一の側縁部の近くに配置され、ここで該第二の側縁部は該プラグハウジングの該第一の側縁部に対向している、請求項1〜7のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項9)
上記プラグ部分が、上記プラグハウジングの中心から、かつ上記電力ピンと実質的に同じ方向に延びる第一の位置決めピンを備え、ここで上記突起が、該電力ピンと該第一の位置決めピンとの間に配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項10)
上記突起が、複数の電気的接触点を備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項11)
上記突起が第一の構造を有し、かつ上記差込部は、該突起の該第一の構造と嵌合適合性である第二の構造を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項12)
上記突起は、ほぼL字型の断面輪郭および直線型の輪郭のうちの少なくとも1つを有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項13)
上記プラグ差込部分が、上記電気外科用発電機において動作可能に保持され、かつ上記プラグ部分を受容するための凹部を規定するハウジングを備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項14)
上記プラグ差込部分が、該プラグ差込部分内に形成される突起差込部を備え、該突起差込部は、上記突起を該突起差込部内に受容する形状および寸法である、請求項1〜13のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項15)
上記プラグ差込部分が、上記電力ピンおよび位置決めピンを受容するための、該プラグ差込部分に形成される複数の開口部を備える、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項16)
各開口部が、該開口部に動作可能に結合された接触端子を備える、請求項1〜15のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項17)
上記プラグ差込部分が、該プラグ差込部分を通って延びる少なくとも1つの接触ピンを備える、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項18)
上記接触ピンが、上記突起の電気的接触点のそれぞれ1つと接触するように配置される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項19)
上記突起が、約0.43インチ未満の全幅および約0.38インチ未満の全高を有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項20)
上記突起差込部が、約0.39インチよりも長い全幅および約0.324インチより長い全高を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項21)
上記プラグ部分が上記プラグ差込部分に適切に挿入されているという正のフィードバックを、使用者に提供するための、触知性フィードバック機構をさらに備える、請求項1〜20のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項22)
上記触知性フィードバック機構が、以下:
上記プラグ差込部分を通って延び、かつ該プラグ差込部分上に旋回可能に支持される第一の支柱であって、該第一の支柱はばねで偏向されている、第一の支柱;
該プラグ差込部分を通って延び、かつ該プラグ差込部分上に支持される、第二の支柱;
該第一の支柱と該第二の支柱との間を延びる結合部材であって、該結合部材は、該第一の支柱から放射状に延びる第一のアーム、および該第二の支柱上に支持され、かつ該第二の支柱から延びる第二のアームを備える、結合部材;ならびに
該第一のアームの遠位端を通って延びる、カムピン、
を備え、
該カムピンは、以下:
該第二のアームに形成される細長い穴にスライド可能に受容され得る、第一の部分;
該プラグ差込部に形成される弓形の穴にスライド可能に受容され得る第二の部分であって、該第二の部分は、上記突起の下面に形成される溝を係合するのに十分な分延びる、第二の部分;および
該第一の部分を、該細長い穴の最遠位に偏向させるように配置される、ばね、
を備える、
請求項1〜21のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項23)
上記プラグ部分が、該プラグ部分の表面上に提供される記号を備える、請求項1〜22のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項24)
上記記号は、上記電気外科用器具の動作パラメーターに関する情報を含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載のコネクタシステム。
(請求項25)
電気外科用器具を電気外科用発電機に結合させるためのコネクタシステムであって、該コネクタシステムは、以下:
電気外科用器具に連結可能なプラグ部分であって、該電気外科用器具の該プラグ部分は、特定の製造者に特有の形状を有する、プラグ部分;ならびに
該電気外科用発電機上に支持されるプラグ差込部分であって、該プラグ差込部分は、該特定の製造者の該電気外科用器具の該プラグ部分および任意の他の製造者の該電気外科用器具の該プラグ部分を受容する形状である、プラグ差込部分、
を備える、コネクタシステム。
(請求項26)
上記プラグ差込部分が、該プラグ差込部分に形成される突起差込部を備え、該突起差込部は、該突起差込部に突起を受容する構成および寸法である、請求項26に記載のコネクタシステム。
(請求項27)
上記プラグ部分が、上記プラグ差込部分に適切に挿入されているという正のフィードバックを、使用者に提供するための、触知性フィードバック機構をさらに備える、請求項26または27に記載のコネクタシステム。
(請求項28)
上記突起差込部が、不適切な方向でのプラグ部分の該突起差込部への挿入をブロックする構成および寸法である、請求項26、27または28に記載のコネクタシステム。
(請求項29)
電気外科用器具を電気外科用発電機に連結するためのコネクタシステムであって、該コネクタシステムは、以下:
該発電機上に配置されるプラグ部分およびプラグ差込部分であって、該プラグ部分は、該プラグ差込部分における対応する複数の機械的接点と選択的に嵌合する複数の機械的接点を備える、プラグ部分およびプラグ差込部分;
該プラグ部分の機械的接点が、該プラグ差込部分の該対応する機械的接点と適切に嵌合されているという正のフィードバックを使用者に提供するための触知性フィードバック機構であって、該触知性フィードバック機構は、以下:
該プラグ差込部分を通って延び、かつ該プラグ差込部分上に旋回可能に支持される、一対の第一の支柱および第二の支柱;
該第一の支柱と該第二の支柱との間を通って延びる結合部材であって、該結合部材は、該第一の支柱から放射状に延びる第一のアーム、および該第二の支柱上に支持され、かつ該第二の支柱から延びる第二のアームを備える、結合部材;ならびに
該第一のアームの遠位端を通って延びるカムピンであって、ここで該プラグ部分の該差込部分への挿入の際に、該カムピンは、該第二のアームに配置される穴に載り、まずばねを圧縮し、該ばねはその後伸長して、該カムピンを該穴を通って駆動させ、これにより該突起部分を突起差込部分内に牽引する、カムピン、
を備える、触知性フィードバック機構、
を備える、コネクタシステム。

本開示の他の目的および特徴は、添付の図面と合わせて以下の説明を考慮することにより、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の他の目的および特徴は、添付の図面と組み合わせて考慮される、以下の詳細な説明により明らかになる。しかし、図面は例示のみの目的で示されていること、および本発明の限定の規定として示されているのではないことが、理解されるべきである。
【図1】図1は、本開示に従う電気外科用器具システムの概略図である。
【図2】図2は、上から見た、本開示の実施形態に従うコネクタシステムの拡大斜視図である。
【図3】図3は、下から見た、図2のコネクタシステムの拡大斜視図である。
【図4】図4は、図2〜3のコネクタシステムのプラグ部分の、分解された拡大斜視図である。
【図5】図5は、図2〜3のコネクタシステムの差込部分の正面立面図である。
【図6】図6は、図2〜3のコネクタシステムの差込部分の正面斜視図である。
【図7】図7は、図2〜3のコネクタシステムの上面拡大斜視図である。差込部分の部分を切り離し、プラグ部分と差込部分との嵌合および/または接合を図示する。
【図8】図8は、図2〜3のコネクタシステムの上面拡大斜視図である。差込部分の部分を切り離し、プラグ差込部分と嵌合したプラグ部分を示す。
【図9】図9は、図2〜3のコネクタシステムの底面拡大斜視図である。差込部分の部分は切り離され、差込部分と嵌合したプラグ部分を示す。
【図10】図10は、上から見た、本開示の代替的実施形態に従うプラグ部分の斜視図である。
【図11】図11は、下から見た、図10のプラグ部分の斜視図である。
【図12】図12は、本開示の代替的実施形態に従う差込部分の正面立面図である。
【図13】図13は、図12の差込部分の背面の斜視図である。
【図14】図14は、本開示のなお別の実施形態に従うプラグ部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(詳細な説明)
ここで開示される電気外科用発電機のためのコネクタシステムの実施形態が、図面を参照しながら、本明細書中で詳細に説明される。図面において、類似の参照番号は、類似または同一の要素を特定する。図面および以下の記載において、用語「近位」は、慣習通り、操作者に最も近い装置および/またはデバイスの端部をいい、一方で、用語「遠位」は、操作者から最も遠い装置および/またはデバイスの端部をいう。
【0021】
最初に図1を参照すると、本開示の例示的実施形態に従った、電気外科用器具システムの斜視図が見られる。このシステムは、一般的に参照番号10で示される。電気外科用器具システム10は、電気外科用エネルギーの供給源14(例えば、電気外科用発電機)に電気的に連結可能な、電気外科用器具12(例えば、電気外科用ペンシル)を備える。
【0022】
電気外科用ペンシル12はハウジング16を備え、このハウジング16は、その遠位端にブレード差込部18を支持するように構成および適応される。このブレード差込部18は、次にその中に取替え可能な電気焼灼器ブレード20を受容する。電気外科用ペンシル12はさらに、ハウジング16の外面に支持される少なくとも1個の起動ボタン22を備える。起動ボタン22は、電気外科用発電機14からブレード20への、RF電気的エネルギーの供給を制御するように操作可能である。
【0023】
例のみとして、電気外科用発電機14は、以下の任意の1つまたはその等価物であり得る:Boulder,CO.のValleylab,Inc.により製造される「FORCE FX」発電機、「FORCE 2」発電機または「FORCE 4」発電機。電気外科用発電機14は、組織切断のための適切な第一の規定のRF信号(例えば、約1〜300ワット)および組織凝固のための適切な第二の規定RF信号(例えば、約1〜120ワット)を、選択的に提供するように前もって設定され得ることが、企図される。しかし、以下により詳細に説明されるように、電気外科用発電機14は、好ましくは、自動的にそれ自体を設定し、その発電機に連結される特定の電気外科用器具に依存して、特定のRF信号を送信するように適応される。
【0024】
図1〜9において分かるように、電気外科用器具システム10は、コネクタシステム100を備える。図2において最もよく分かるように、このコネクタシステム100は、特定の電気外科用器具(例えば、電気外科用ペンシル12)を、特定の電気外科用エネルギーの供給源(例えば、電気外科用発電機14)に選択的に連結するように、構成および適応される。コネクタシステム100は、プラグ部分またはオス部分102ならびに差込部分、ソケット部分またはメス部分104を備える。プラグ部分またはオス部分102は、電気外科用器具12に、連結ワイア24を介して動作可能に結合される。差込部分、ソケット部分またはメス部分104は、電気外科用発電機14と動作可能に結合される。好ましくは、差込部分104は、「旧型のものに互換性がある」、すなわち、本明細書中に開示される種々の電気外科用器具のプラグ部分102を受容または連結可能であり、そして同様により少ないピンまたは突起しか備えない他の先行技術の電気外科用器具も受容または連結可能である。
【0025】
図4を参照すると、プラグ部分102はハウジング部分106を備え、このハウジング部分106は、好ましくはスナップばめ係合を介して互いに動作可能に係合可能な、第一の半分切片106aおよび第二の半分切片106bを有する。以下により詳細に説明されるように、半分切片106a、106bは、共通の電力ピン108および複数の電気的接触点110をそれらの間に保持するように、構成および適応される。
【0026】
プラグ部分102は、好ましくは第一の半分切片106aと第二の半分切片106bとの間の位置にて、ハウジング106から遠位に延びる電力ピン108を備える。好ましくは、電力ピン108は、中心からずれて(すなわち、ハウジング106の一方の側縁部よりも他方の側縁部のより近くに)配置される。プラグ部分102はさらに、少なくとも1つ(好ましくは、一対)の位置決めピン112を備える。この位置決めピン112もまた、ハウジング106から延びる。位置決めピン112は、好ましくは、半分切片106aと106bとの間に配置され、そして電力ピン108と同じ方向に向けられる。望ましくは、第一の位置決めピン112aは、ハウジング106の中心近くに近接して配置され、第二の位置決めピン112bは中心からずれて、電力ピン108と比較してハウジング106の反対の側縁部近くに近接して配置される。ピン112a、112bおよび108は、好ましくは、プラグ部分102上に、以前の公知の発電機と互換的な、以前の連結のピンの位置に対応する位置に、設置される。
【0027】
プラグ部分102はさらに、ハウジング106から延びる突起114を備える。具体的には、突起114は、ハウジング106の第二の半分切片106bから延びる本体部分116、およびハウジング106の第一の半分切片106aから延びるカバー部分118をを備える(図4を参照のこと)。この様式において、半分切片106a、106bが互いに接合される場合、突起114のカバー部分118は、本体部分116を囲む。好ましくは、突起114は、電力ピン108と第一の位置決めピン112aとの間に配置される。突起114は、その中に電気的接触点110を保持するように構成および適応され、その結果、接触点110の各々の一部が、その先端または遠位端に沿って曝される。4個の接触点110が示されているが、任意の数(2個、6個または8個が挙げられるが、これらに限定されない)の接触点110が提供され得ることが企図される。突起114は、約0.43インチ未満の全幅および約0.38インチ未満の全高を有する寸法である。
【0028】
図4への参照を続けて、連結ワイア24は、電力ピン108に電気的に連結される電力供給ワイア120、および接触点110に電気的に連結される複数の制御ワイア122を備える。
【0029】
図2および5〜6を参照すると、コネクタシステム100の差込部分104は、ハウジング130(ここに形成される凹部132を有する)を備える。凹部132は、プラグ部分102をそこに受容する構成および寸法である。凹部132は、その背面壁136に形成される複数の開口部134を備える。好ましくは、3個の開口部134a〜134cが提供される。開口部134a〜134cは、好ましくは、プラグ部分102が差込部分104に挿入される際に、その中に電力ピン108および位置決めピン112をそれぞれ受容するような配置およびサイズである。上述のように、好ましくは、開口部134a〜134cは、先行技術の公知のコネクタからのコネクタピンを受容するように配置され、これはこのコネクタシステムを、旧型のものに互換性があるようにする。
【0030】
図2において、そして図7〜9において非常に詳細に分かるように、差込部分104はさらに、背面壁136の後ろに、かつそれぞれの開口部134a〜134cに位置合わせして配置される接触端子138a〜138cを備える。接触端子138a〜138cは、その中に電力ピン108および位置決めピン112を受容する構成および寸法である。接触端子138aのみが電力ピン108との電気的接点を作り出すように構成および適応される必要があるが、各接触端子138a〜138cが電気的接点を提供するように構成および適応させることは、本開示の範囲内にある。例えば、接触端子138a〜138cは、導電性材料から加工され得、その結果、プラグ部分102が差込部分104に挿入され、かつ電力ピン108が開口部134aを通って対応する接触端子138aに挿入された場合、接触端子138aは、電力ピン108と電気的に係合され、続いて電気外科用発電機14から電気外科用器具12へのRFエネルギーの送達を可能にする。1つの実施可能な例は、安全機構として、接触端子138a、138b内へのピン112a、112bの正の係合を利用することである。すなわち、発電機に、器具にエネルギーを供給させるためには、ピン112a、112bが、端子138a、138b内に正確かつ完全に固定されなければならない。
【0031】
図5および6への参照を続けて、差込部分104はさらに、背面壁136に形成される突起差込部140を備える。突起差込部140は、好ましくは、開口部134aと開口部134bとの間に形成される。突起差込部140は、プラグ部分102が差込部分104に挿入される場合に、突起114をその中に受容するサイズおよび形状である。
【0032】
突起114は、プラグ部分102のハウジング106の第二の半分切片106bから延びるため、プラグ部分102が適切な方向を向いていない限り、プラグ部分102は差込部分104に入らない。この様式において、電力ピン108は、対応する接触端子138aと電気的に接触することが保証される。認識され得るように、突起114を備えないコネクタもなお、差込部分104に連結可能(すなわち、旧型のものに互換性がある)である。しかし、突起114と結合する電気的接触点110は、器具と発電機との間の電気的連結をさらに増強し、かつ手術部位において外科医にさらなるフィードバックを与えるように設計される。例えば、発明の名称「ELECTROSURGICAL PENCIL
WITH IMPROVED CONTROLS」の、共有に係りかつ同時に出願された米国特許出願番号[11697(203−3624)]、および発明の名称「ELECTROSURGICAL PENCIL WITH DRAG SENSING CAPABILITY」のPCT出願番号PCT/US03/22900は、手術部位にて、外科医へのフィードバック(例えば、モードまたは電力の設定、あるいは動作、位置、支障または温度のためのセンサー)を増強するように、突起114におけるさらなる電気的接触点110を代表的に利用する、いくつかの特徴を説明する。
【0033】
好ましくは、図5および6において分かるように、突起差込部140は、上記のように、突起114を受容する構成および寸法の下部140aを備える。突起差込部140は、約0.39インチよりも長い全幅および約0.324インチよりも長い全高を有する寸法である。突起差込部140が、上部140bをさらに備え得ることが企図される。上部140bは、下部140aと一体となり、かつ「L字型」の断面輪郭を有する突起差込部140を規定する。この様式において、突起差込部140は、任意の数の断面輪郭を有する突起を受容し得、この断面輪郭としては、矩形(例えば、突起114)、正方形および「L字型」(図10および11を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、「L字型」の突起差込部140は、慣習的な3ピンプラグが逆さまに挿入されている場合に、慣習的な3ピンプラグの挿入をブロックする形状およびサイズである、角140cを規定する。
【0034】
図5および6への参照を続けて、突起差込部140は、接触ピン146(好ましくは、ばね型の接触ピン)がその突起差込部140を通過するのを可能にするために、その背面壁144に形成された複数の開口を142備える。この様式において、プラグ部分102が差込部分104に挿入される場合、突起114の電気的接触点110は、ピン146を電気的に係合する。
【0035】
図5において最もよく分かるように、突起差込部140は、下部140aに形成される4個の開口142および上部140bに形成される2個の開口142を備え得る。このような並びが示され、そして説明されるが、種々の数のピン146を備える種々の他の並びを含むことは、本開示の範囲内にある。
【0036】
図2〜9を参照すると、コネクタシステム100はさらに、プラグ部分102を差込部分104に固定するために、プラグ部分102が完全に差込部分104に挿入されているという正のフィードバックを使用者に提供するために、そして突起114が突起差込部140へ入り、そしてピン146を係合する際に生じる抵抗の増加を補填するために、触知性フィードバック機構150を備える(図9を参照のこと)。
【0037】
触知性フィードバック機構150は、差込部分104を通って延び、かつその上に旋回可能に支持される第一の支柱152を備える。好ましくは、第一の支柱152は、ばね部材154により、ばねで偏向されている。触知性フィードバック機構150はさらに、差込部分104を通って延び、かつその上に支持される第二の支柱156を備える。結合部材158は、第一の支柱152と第二の支柱156との間を延びる。結合部材158は、第一の支柱152から放射状に延びる第一のアーム158a、および第二の支柱156上に支持され、かつこの第二の支柱156から延びる第二のアーム158bを備える。
【0038】
カムピン160は、第一のアーム158aの遠位端を通って延び、そして第二のアーム158bに形成される細長い穴162(図2を参照のこと)にスライド可能に受容され得る第一の部分160a、ならびに第一の部分160aとは反対の方向に延び、突起差込部140に形成される弓形の穴164(図3、6および7を参照のこと)にスライド可能に受容され得る第二の部分160bを備える。第一の部分160aは、第二のアーム158b内に配置されるばね166により、細長い穴162の最遠位に偏向される。第二の部分160bは、弓形の穴164を通って、差し込み型(bayonet−type)の係合を規定するために、突起114の下面に形成される「L字型」の溝および/または凹部148(図3、4および9を参照のこと)と係合可能であるのに十分な分延びる。あるいは、第二のアーム158bは、第一の支柱152と「逆方向に」延び得、そして第一の支柱152に張力ばね(示さず)により結合され得る。
【0039】
使用の際に、カムピン160は、最初は、突起差込部140の入口付近に配置され、突起140が突起差込部140に入る際に、カムピン160の第二の部分160bは、突起114の溝148に入り、これを係合する。突起114がさらに前進すると、カムピン160は、弓形の穴164および細長い穴162に沿って載り、これによりばね166を圧縮する。一旦突起114が臨界点を過ぎて前進されると、ばね166が伸長し、これによりカムピン160を弓形の穴164の残りの部分を通して動かし、それにより突起114を突起差込部140内に引き込む。
【0040】
ばね154が、さらなる安全性の特徴も同様に提供し得ることが企図される。例えば、ばね154は、ピン152内に提供され、ピン152上の嵌合斜面153(図12)に、プラグ102上の斜面151(図3)を載り越えさせる。これは、最後に挿入されていたプラグ102を外す際に、カムが外された後に近位の位置に引き戻される場合において、プラグ102が挿入されるのに必要とされる。
【0041】
図1、2、4および7〜8において分かるように、コネクタシステム100は、プラグ部分102の表面上、好ましくはハウジング106の最初の半分切片106aの外面上に提供される記号170をさらに備える。記号170としては、以下のうちの少なくとも1つが挙げられ得るが、これに限定されない:バーコード、UPCコード、Postnet、Data Matrix、Maxiコード、Aztecコードなど。好ましくは、記号170は、少なくとも1つのAztecコードを備え、好ましくは、並んで配置される一対のAztecコードを備える。
【0042】
Aztecコードは、高密度の2次元マトリックス様式のバーコード記号であり、これは256バイトのASCII文字セット全体から、3750個までの文字をコードし得る。このAztecコードのシンボルは、正方形の格子上に設けられ、その中心に、牛の目の模様を有する。データは、この牛の目の模様を回りに円を描く一連の「層(layer)」にコードされる。各々追加の層は、先の層を完全に取り囲むので、より多くのデータがコードされるとそのシンボルのサイズも大きくなるが、なおそのシンボルは正方形のままである。
【0043】
この様式において、各電気外科用器具12は、上記の特定の電気外科用器具のための動作パラメーターに関する情報を含む、特徴的な記号170を備える。この動作パラメーターは、例えば、動作RFエネルギー設定、動作波形設定および接触点110およびピン146における信号を解釈するためのアルゴリズムである。
【0044】
コネクタシステム100はさらに、差込部分104に動作可能に支持される記号読み取り器および/またはスキャナ(示さず)を備え得る。従って、プラグ部分102が差込部分104と嵌合される場合、この読み取り器は、特徴的記号170に含まれる動作パラメーターをスキャンし、読み取る。そしてこの読み取り器は、この動作パラメーターを電気外科用発電機14に送信する。次にこの電気外科用発電機14は、自動的にそれ自身を構成および/または設定し、電気外科用器具12に動作パラメーター(例えば、前もって設定された範囲、好ましい設定など)を供給する。あるいは、電気外科用発電機14は、データ表と係合され得る。このデータ表は、一旦その器具が同定されると、その同定された器具へ適切なRFパラメーターを送信する。さらに、上記のように、記号170はまた、正の係合機構としても使用され得る。例えば、この記号は、その器具を動作させるか、またはその器具を強化された形態で動作させる位置に、整列または配置されなければならない。
【0045】
例えば、図6に関して、差込部140は、プラグ12上の記号と同様に、スキャナ窓に対向する内面に、さらなる記号170’を備え得る。この記号170’は、電力ピンと次に隣接するピンとの間に配置される。このスキャナは次いで、プラグが挿入されていないときはいつでも、その記号170’を読み取る。プラグが挿入された場合、その記号170’はブロックされ、そしてそのスキャナは次いで、プラグ102上の記号170を読み取り、ペンシルの型およびその特定のペンシルに関連する適切な電気外科用の設定を決定する。この記号170’がブロックされるが、新しい記号170が同定されない場合、上記発電機は次いで、そのプラグ102が、増強された性能を有さない古い様式のペンシル(例えば、ColoradoのTyco Healthcare LPのValleylab部門から販売される、E2525またはE2516電気外科用ペンシル)のものであることを決定する。古い様式のペンシルは、ピン138bおよび138cの信号を切り替えるように応答し、外科医により要求される通りにピン138にRFを出力する。その差込部における記号170’は、好ましくは、存在するデバイスからのフライングリードが、その記号170’を覆い隠し、これにより電気外科用発電機がピン108を通してRFを出力不能になるようにさせないように配置される。
【0046】
コネクタシステム100は、電気外科用器具12を起動させる前に、差込部分104内における突起部分102の適切な係合を保証するように構成および適応される、正の係合機構を備え得ることが企図される。例えば、この正の係合機構は、光学カプラー(optical coupler)対(例えば、突起部分102に動作可能に結合された光学カプラー部材、および差込部分104に動作可能に結合された協働するカプラー部材(例えば、反射ダイオード(reflective diode)))、機械的カプラー対、電気機械的カプラー対、および/またはバーコード読み取り器を備え得る。さらに、この正の係合機構は、先行技術の器具からの「フライングリード」の、差込部分104への挿入により、起動および/または誘発されないように構成および適応され得、これによりこのような器具の起動を妨げる。
【0047】
ここで図10および図11に移って、本開示の代替的実施形態に従うプラグ部分が、一般的に202で示される。プラグ部分202は、プラグ部分102と類似しており、構造および/または動作の差異を同定するのに必要な範囲だけが詳細に説明される。
【0048】
プラグ部分202は、ハウジング206から延びる突起214を備える。具体的には、突起214は、ハウジング206の第一の半分切片206aから延びる第一の部分216、およびハウジング206の第二の半分切片206bから延びる第二の部分218を備える。
好ましくは、突起214の第二の部分218は、第一の部分216の幅よりも長い幅を有する。この様式において、ハウジング206の第一の半分切片206aおよび第二の半分切片206bが互いに接合される場合、突起214は、L字型の横断面輪郭を有する。具体的には、突起214は、差込部分104の、相補的な形状の突起差込部140(図4および5を参照のこと)に受容される構成および寸法である。
【0049】
突起214は、その前面に沿って露出する複数の接触点210を備える。具体的には、突起214は、突起214の第一の部分216の前面に沿って露出する、接触点210aの第一のセット(好ましくは、2個)、および突起214の第二の部分218の前面に沿って露出する、接触点210bの第二のセット(好ましくは、4個)を備える。
【0050】
従って、この接触点210aの第一のセットは、突起差込部140の上部140bに形成される開口142から延びるピン146を、電気的に係合する。さらに、その接触点210bの第二のセットは、突起差込部140の下部140aに形成される開口142から延びるピン146を、電気的に係合する。
【0051】
ここで図12および13に移って、本開示の代替的実施形態に従う差込部分は、一般的に204で示される。差込部分204は、差込部分104と類似しており、構造および/または動作の差異を同定するのに必要な範囲だけが詳細に説明される。
【0052】
差込部分204は、実質的に矩形の断面輪郭を有する突起差込部240を備える。突起差込部240は、突起114および/または突起214を、その中に受容するような構成および寸法である。突起差込部240は、その背面壁244に形成される複数の開口242を備える。好ましくは、2列の開口242が形成され、1列目は3個の開口を備え、2列目は4個の開口を備える。ピン146(示さず)は、接触点210との電気的係合のために、各開口242から延び得る。
【0053】
ここで図14に移って、本開示のなお別の代替的実施形態に従うプラグ部分が、一般的に302で示される。プラグ部分302は、第一の半分切片306aおよび第二の半分切片306b(これらの間に面を規定する)を備えるハウジング306を備える。ハウジング306はさらに、第一の側面部分308aと第二の側面部分308bとを備える。好ましくは、第二の側面部分308bは、第一の側面部分308aの長さよりも長い長さを有する。
【0054】
図14において分かるように、電力ピン108は、第一の側面部分308aから遠位に延びる。好ましくは、電力ピン108は、電力ピン108の最遠位端が、第二の側面部分308bの最も遠位の表面と実質的に同じ高さであるように、十分な長さ、第一の側面部分308aから延びる。
【0055】
第二の側面部分308bは、最も遠位の表面に沿って露出する、複数の接触点310を備える。具体的には、第二の側面部分308bは、最も遠位の表面に沿って露出する8個の接触点310を備える。好ましくは、接触点310は、電力ピン108と同じ面に存在する。
【0056】
電気外科用発電機14は、プラグ部分302を受容および嵌合するような構成および寸法の差込部分(示さず)を備えることが、企図される。
【0057】
本開示のいくつかの実施形態が図面において示されるが、本開示がそれらに限定されることは意図されない。なぜなら、本開示は、当該分野が許容するのと同程度の範囲の広さであること、および本明細書がそのように読まれることが意図されるからである。従って、上記の説明は、限定と解釈されるべきではなく、単に好ましい実施形態の例示であると解釈されるべきである。
【0058】
当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の、範囲および精神の中で、他の改変を予測する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書中に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−57944(P2010−57944A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253548(P2009−253548)
【出願日】平成21年11月4日(2009.11.4)
【分割の表示】特願2005−512386(P2005−512386)の分割
【原出願日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【出願人】(300044528)コヴィディエン アクチェンゲゼルシャフト (87)
【Fターム(参考)】