説明

電気掃除機およびその吸込口体

【課題】紫外線によって回転ブラシを効果的に除菌できる床ブラシを提供する。
【解決手段】床ブラシ23は、吸込口38を備えたケース体35を有する。床ブラシ23は、可撓性のブレード46およびブラシ毛47を外周に備え、ケース体35の吸込口38に回転可能に配置した回転ブラシ42を有する。床ブラシ23は、回転ブラシ42を回転駆動させる電動機を有する。床ブラシ23は、回転ブラシ42に向けて紫外線を照射する紫外線照射手段41を有する。床ブラシ23は、所定のタイミングで電動機により回転ブラシ42を掃除時よりも低速で所定時間回転させ、回転させている間に紫外線照射手段41により紫外線を回転ブラシ42へと照射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、吸込口に回転可能に配置された回転清掃体を有する電気掃除機の吸込口体およびこれを備えた電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体は、電動送風機の吸込側に連通する集塵部を有している。また、電気掃除機は、集塵部に連通する吸込口体としての床ブラシを備えている。この床ブラシには、被掃除面としての床面に対向する下面に吸込口が形成されている。この吸込口には、回転清掃体としての回転ブラシが回転可能に配置されている。そして、この床ブラシの内部には、紫外線照射手段(紫外線ランプ)が配置されており、床ブラシが床面上を移動しているときにのみ吸込口から紫外線照射手段により紫外線を床面へと照射して床面を除菌(殺菌)する。
【0003】
このような紫外線照射手段により回転ブラシを除菌(殺菌)する場合、単に回転ブラシに紫外線を照射しただけでは、回転ブラシの隅々まで紫外線の除菌(殺菌)効果を充分に作用させることができず、除菌(殺菌)の効果が充分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−13526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、紫外線によって回転清掃体を効果的に除菌できる電気掃除機の吸込口体およびこれを備えた電気掃除機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電気掃除機の吸込口体は、吸込口を備えたケース体を有する。また、この電気掃除機の吸込口体は、可撓性の清掃部材を外周に備え、ケース体の吸込口に回転可能に配置された回転清掃体を有する。さらに、この電気掃除機の吸込口体は、回転清掃体を回転駆動させる駆動手段を有する。また、この電気掃除機の吸込口体は、回転清掃体に向けて紫外線を照射する紫外線照射手段を有する。そして、この電気掃除機の吸込口体は、所定のタイミングで駆動手段により回転清掃体を掃除時よりも低速で所定時間回転させ、この回転させている間に紫外線照射手段により紫外線を回転清掃体へと照射する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施形態の吸込口体の回転清掃体の紫外線照射モード時の回転状態を示す断面図である。
【図2】同上吸込口体の回転清掃体の掃除モード時の回転状態を示す断面図である。
【図3】同上吸込口体を備えた電気掃除機を示す斜視図である。
【図4】同上電気掃除機の内部構造を示すブロック図である。
【図5】同上吸込口体の紫外線照射モードの制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
【0009】
図3において、11はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、掃除機本体12と、この掃除機本体12に着脱可能に接続される風路形成体である管部13とを有している。
【0010】
掃除機本体12は、被掃除面としての床面F(図1)上を旋回および走行可能であり、内部に電動送風機18と、この電動送風機18に給電するための図示しない電源コードを巻回した電源部である図示しないコードリール装置とが収容されている。また、この掃除機本体12は、電動送風機18の吸込側に連通する集塵部を備えている。そして、掃除機本体12の前部には、集塵部に連通するとともに管部13の基端側が接続される本体吸込口19が開口形成されている。
【0011】
また、管部13は、ホース体21と、このホース体21に対して着脱可能な延長管22と、この延長管22に対して着脱可能な吸込口体としての床ブラシ23とを備えている。
【0012】
ホース体21は、可撓性を有するホース部25と、このホース部25の基端側(下流側)に設けられ本体吸込口19に接続される接続管部26と、ホース部25の先端側(上流側)に設けられた手元操作部27とを有している。
【0013】
手元操作部27には、延長管22の基端側(下流側)が着脱可能に接続される。また、この手元操作部27には、作業者が把持する把持部28が基端側に突出して形成されており、この把持部28には電動送風機18の動作モードを設定するための複数の設定ボタン部29が配置されている。この設定ボタン部29は、電動送風機18を動作させるための複数の動作スイッチ31と、電動送風機18を停止させるための停止手段としての停止スイッチ32とを備えている。
【0014】
また、図1ないし図3に示すように、床ブラシ23は、左右幅方向に長手状、すなわち横長に形成されたケース体35と、このケース体35の後部に突出し延長管22の先端側(上流側)に着脱可能に接続される接続管36とを備えている。そして、この床ブラシ23は、床面F上を走行可能となっている。
【0015】
ケース体35の内部には、接続管36の上流側に連通する吸込室37が、前部寄りの位置にて左右方向に長手状、すなわち横長に区画されている。さらに、この吸込室37の下部、すなわち床面Fに対向する位置には、横長の吸込口38が開口形成されている。そして、この吸込室37の内部には、紫外線照射手段41と、回転清掃体としての回転ブラシ42とがそれぞれ配置されている。さらに、ケース体35の内部には、回転ブラシ42を回転駆動させる駆動手段としての電動機43が吸込室37と異なる位置に収容されている。
【0016】
紫外線照射手段41は、例えば紫外線ランプなどであり、長手状に形成され、回転ブラシ42の上方、すなわち回転ブラシ42に対して床面Fと反対側の位置に配置されて、この回転ブラシ42に向けて下方へと紫外線Lを照射可能となっている。この紫外線照射手段41は、任意の個数を配置することが可能であるが、例えば本実施形態では2つ配置されており、回転ブラシ42の両端部近傍で、かつ、回転ブラシ42の中心軸の直上に位置し、回転ブラシ42と略平行に配置されている。
【0017】
また、回転ブラシ42は、略円柱状(軸状)の取付軸部としてのブラシ台45と、このブラシ台45の外周面から径方向に沿って放射状に突出する複数の清掃部材としてのブレード46および複数の清掃部材としてのブラシ毛47とを有している。
【0018】
ブラシ台45は、例えば合成樹脂、あるいはアルミニウムなどの剛性を有する部材により長尺状に形成されている。このブラシ台45は、両端部が図示しない軸受を介して吸込室37の左右両側に軸支されている。また、このブラシ台45の外周面には、ブレード46およびブラシ毛47の基端部が取り付けられる取付凹部49が周方向に離間されて複数形成されている。これら取付凹部49は、例えばブラシ台45の両端間に亘って、このブラシ台45の軸方向に沿って直線状に形成されている。
【0019】
また、各ブレード46は、例えばフローリングなどの硬質で平坦な床面Fに付着した塵埃をそれぞれ掻き取るものであり、例えばゴムなどの可撓性および弾性を有する部材により帯状に形成され、基端側が取付凹部49にそれぞれ取り付けられて、ブラシ台45の軸方向に沿って壁状に連続して配置されている。さらに、これらブレード46は、ブラシ台45の外周面からの突出量がブラシ毛47よりも小さく設定されている。
【0020】
また、ブラシ毛47は、例えば絨毯などの床面Fに入り込んだ塵埃を掻き出すものであり、例えば合成樹脂により細長く形成されて可撓性を有し、基端側が取付凹部49に取り付けられて、ブラシ台45の軸方向に沿って略隙間なく壁状に連続して配置されている。さらに、このブラシ毛47の先端側は、吸込室37の内壁37aに対して略隙間なく位置し、かつ、吸込口38から下方へと突出するように構成されている。
【0021】
そして、これらブレード46およびブラシ毛47は、ブラシ台45の周方向に交互に配置されている。
【0022】
また、電動機43は、図示しない動力伝達手段を介して回転ブラシ42のブラシ台45と連結されている。そして、この電動機43は、動力伝達手段によって回転ブラシ42のブラシ台45へと動力(回転力)を伝達することで、回転ブラシ42を回転させるように構成されている。
【0023】
次に、上記一実施の形態の内部構造を説明する。
【0024】
掃除機本体12内には、図4に示すように、電動送風機18および電動機43の動作をそれぞれ図示しない制御素子などにより制御する制御手段51が配置されている。この制御手段51には、各スイッチ31,32、各紫外線照射手段41、(第1の)タイマである運転時間計時手段52、(第2の)タイマである照射時間計時手段53、および、床ブラシ23を床面F(図1)に接地しているかどうかを検出する接地検出手段54などがそれぞれ電気的に接続されている。
【0025】
制御手段51は、例えばスイッチ31,32による操作を判定する操作判定手段、および、各種データを記憶した記憶手段などが電気的に接続されてこれらとともにマイコンを構成しており、例えば電動送風機18の排気風路内などに配置されている。また、この制御手段51は、例えば図示しない電源コードを介して商用交流電源eから給電される。そして、この制御手段51には、使用者による動作スイッチ31の操作によって設定された動作モードに対応して電動送風機18および電動機43の入力を設定して駆動させる通常の掃除モードと、この掃除モードから使用者による停止スイッチ32の操作によって切り換わる紫外線照射モードとがそれぞれ設定されている。
【0026】
また、運転時間計時手段52は、電動送風機18(電気掃除機11)の駆動時間、すなわち運転時間を計測するものであり、電動送風機18を駆動させるために使用者が動作スイッチ31を操作したときに計時を開始し、電動送風機18の駆動状態で電動送風機18を停止させるために使用者が停止スイッチ32を操作したときに計時を終了するように構成されている。
【0027】
また、照射時間計時手段53は、紫外線照射手段41により回転ブラシ42(図1)に対して紫外線L(図1)を照射した時間を計測するものであり、例えば電動送風機18の駆動状態から電動送風機18を停止させるために使用者が停止スイッチ32を操作したときに計時を開始するように構成されている。
【0028】
また、接地検出手段54は、例えば床ブラシ23の下面に配置され床ブラシ23を床面F(図1)に載置したときの床ブラシ23の自重に対する床面F(図1)からの反力によって動作するスイッチなどである。そして、この接地検出手段54は、床ブラシ23を床面F(図1)に対して持ち上げた(床面F(図1)から離間した)状態で回転ブラシ42などを強制的に停止させるように制御手段51が制御をするための安全装置となっている。
【0029】
次に、上記一実施形態の動作を、図1ないし図5を参照しながら説明する。
【0030】
掃除機本体12に対して管部13を接続し、電源コードを壁面などのコンセントに接続して商用交流電源eに電気的に接続した状態で、把持部28を把持した使用者が動作スイッチ31を操作すると、制御手段51は掃除モードとなり、運転時間計時手段52が計時を開始する。この掃除モードにおいて、制御手段51は、操作された動作スイッチ31に対応する動作モードで電動送風機18を駆動させる。そして、使用者は、床ブラシ23を床面F上で前後に走行させることで、電動送風機18の駆動により集塵部、本体吸込口19、ホース体21、延長管22および床ブラシ23と順次作用した負圧によって床ブラシ23の吸込口38から空気とともに塵埃を吸い込む。また、制御手段51は、接地検出手段54により床ブラシ23が床面Fに接地していることを検出している間、電動機43を駆動させて回転ブラシ42を回転駆動させる。このとき、各ブレード46および各ブラシ毛47は、回転ブラシ42(ブラシ台45)の回転速度により、先端側が回転方向後側へと撓んだ状態となる(図2)。そして、この回転ブラシ42の回転により、各ブレード46が床面Fの塵埃を掻き取ったり、各ブラシ毛47が床面Fの塵埃を掻き出したりする。
【0031】
吸込口38から空気とともに吸い込まれた塵埃は、延長管22、ホース体21および本体吸込口19を介して集塵部へと吸い込まれ、この集塵部において分離捕集される。そして、塵埃が分離された空気は電動送風機18へと吸い込まれ、この電動送風機18を冷却して排気風となった後、掃除機本体12から外部へと排気される。
【0032】
また、掃除モードから使用者が掃除を終了するために停止スイッチ32を操作すると、制御手段51が紫外線照射モードに切り換わるとともに、運転時間計時手段52が計時を終了する。この紫外線照射モードにおいて、制御手段51は、まず、電動送風機18を停止させるとともに、電動機43を掃除モード時よりも低速で駆動することで回転ブラシ42を掃除モード時よりも低速で回転させ、かつ、各紫外線照射手段41を動作させることで、回転ブラシ42に対して上方から紫外線Lを照射する(ステップ1)。
【0033】
このとき、回転ブラシ42が掃除モード時よりも低速回転することにより、各ブレード46および各ブラシ毛47の回転ブラシ42(ブラシ台45)の撓みが抑制され、回転ブラシ42(ブラシ台45)の径方向に沿って略直線状、すなわち放射状となるように起立する(図1)。このため、紫外線Lが各ブレード46および各ブラシ毛47の基端部(根元)まで届き、これらブレード46およびブラシ毛47、さらにはブラシ台45を効果的に除菌(殺菌)する。しかも、特に各ブレード46の先端側が吸込室37の内壁37aに対して略隙間なく位置するため、紫外線Lがこれらの隙間から吸込口38を介して床面Fへと照射されることを抑制する。
【0034】
さらに、制御手段51は、ステップ1での紫外線Lの照射と同時に照射時間計時手段53により計時を開始する(ステップ2)。そして、この照射時間計時手段53により計測した時間が所定時間t以上であるかどうかを判断する(ステップ3)。
【0035】
ここで、掃除モードの長さ、すなわち電動送風機18の運転時間の長さが長いほど回転ブラシ42への菌の付着が多くなるため、所定時間tは、運転時間計時手段52により計測した電動送風機18の運転時間の長さに対応して設定され、本実施形態においては、例えば電動送風機18の運転時間が長いほど、所定時間tは長く設定される。なお、標準的には、所定時間tは例えば5秒程度である。
【0036】
そして、ステップ3において、紫外線Lの照射時間が所定時間t以上でないと制御手段51が判断した場合にはステップ3に戻り、紫外線Lの照射時間が所定時間t以上であると判断した場合には、制御手段51は、電動機43の動作を停止させて回転ブラシ42を停止させ、各紫外線照射手段41の動作を停止させて回転ブラシ42への紫外線Lの照射を停止させるとともに、運転時間計時手段52および照射時間計時手段53をリセットし(ステップ4)、紫外線照射モードを終了する。
【0037】
なお、紫外線照射モード中に、接地検出手段54により床ブラシ23が床面Fから持ち上げられた(床面Fから離間した)ことを検出した場合には、制御手段51は各紫外線照射手段41および電動機43の動作を強制的に中断する。この中断後に床ブラシ23を再度床面F上に載置した場合には、紫外線照射モードを再開してもよいし、そのまま紫外線照射モードを終了してもよい。
【0038】
以上説明した一実施形態によれば、所定のタイミング、本実施形態では停止スイッチ32を操作して掃除を終了するタイミングで、電動機43により回転ブラシ42を掃除時(掃除モード時)よりも低速で所定時間t回転させ、この回転させている間に各紫外線照射手段41により紫外線Lを回転ブラシ42へと照射する紫外線照射モードに切り換わることにより、可撓性を有する各ブレード46および各ブラシ毛47が起立した状態で回転ブラシ42の全周に満遍なく紫外線Lを照射できる。したがって、紫外線Lによって回転ブラシ42を効果的に除菌でき、衛生性を確保できる。
【0039】
また、各紫外線照射手段41を、回転ブラシ42に対して床面Fと反対側である回転ブラシ42の上方に配置することにより、紫外線Lが回転ブラシ42により遮られて床面Fへと照射されにくくなり、紫外線Lによって床面Fを傷めることを防止できる。特に、各ブレード46は、紫外線照射モードにおいて回転ブラシ42が掃除モード時よりも低速で回転することによって起立して吸込室37の内壁37aと略隙間がない状態となるので、紫外線Lを床面Fに対して、より効果的に遮断できる。
【0040】
さらに、このような床ブラシ23を備えることで、使い勝手が良好で衛生的な電気掃除機11を提供できる。
【0041】
また、操作により停止させる停止スイッチ32を操作した際に紫外線照射モードに切り換わるので、紫外線照射モードに切り換えるための構成を別途必要とせず、電気掃除機11の構成を簡略化できるとともに、使用者が特に意識をすることなく回転ブラシ42を掃除の度に必ず除菌(殺菌)して衛生性を確保できるので、使い勝手が良好になる。
【0042】
さらに、所定時間tを、電動送風機18の運転時間の長さに対応して設定することにより、運転時間が長いほど回転ブラシ42への付着量が多くなる菌を、確実に除菌(殺菌)できる。すなわち、電動送風機18の運転時間の長短に拘らず、回転ブラシ42を確実に除菌(殺菌)できる。
【0043】
そして、床ブラシ23を床面Fから持ち上げた(床面Fから離間した)状態では、各紫外線照射手段41の動作が停止するので、誤って人などに紫外線Lを照射することも確実に防止できる。
【0044】
なお、上記一実施形態において、掃除を終了する際に操作する停止スイッチ32を紫外線照射モードへの切り換えのタイミングを指示するスイッチとして共用したが、例えば紫外線照射モードへの切り換えの専用のスイッチなどを別途設けて、このスイッチを操作したタイミングで紫外線照射モードに切り換えるように構成することなどもできる。
【0045】
また、紫外線照射モードを継続する所定時間tは、例えば運転時間計時手段52により計測した電動送風機18(電気掃除機11)の運転時間の長さに対応してリニアに設定してもよいし、閾値を設けて、これら閾値と照射時間計時手段53により計測した時間との大小関係に対応して予め設定されたテーブルなどを用いて設定してもよい。さらに、この所定時間tの設定には、紫外線照射モードに切り換わる直前の掃除モードでの電動送風機18の入力や動作モードなどを反映させてもよい。
【0046】
さらに、上記一実施形態において、紫外線照射手段41は、紫外線照射モードで、回転ブラシ42の回転の開始と同時に紫外線Lの照射を開始し、回転ブラシ42の回転の停止まで継続して紫外線Lを照射する構成としたが、電動機43を掃除モード時よりも低速で駆動することで回転ブラシ42を掃除モード時よりも低速で回転させている間であれば、紫外線Lの照射の開始および終了のタイミングは任意に設定できる。この場合、照射時間計時手段53は、紫外線照射手段41による紫外線Lの照射開始のタイミングと同時に計時を開始するものとする。
【0047】
また、電動送風機18について、制御手段51は、紫外線照射モード中の任意のタイミングで停止させてもよいし、紫外線照射モードを終了するときに停止させてもよい。
【0048】
さらに、電動送風機18および制御手段51などに対して商用交流電源eにより給電する構成としたが、例えば二次電池などの電池を電源部として掃除機本体12に内蔵する構成などでもよい。
【0049】
また、床ブラシ23は、キャニスタ型の電気掃除機11だけでなく、例えば上下方向に長手状の掃除機本体の下部に接続管36が接続された、いわゆるアップライト型の電気掃除機などにも適用できる。
【0050】
そして、本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0051】
11 電気掃除機
12 掃除機本体
18 電動送風機
23 吸込口体としての床ブラシ
32 停止手段としての停止スイッチ
35 ケース体
38 吸込口
41 紫外線照射手段
42 回転清掃体としての回転ブラシ
43 駆動手段としての電動機
46 清掃部材としてのブレード
47 清掃部材としてのブラシ毛

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口を備えたケース体と、
可撓性の清掃部材を外周に備え、前記ケース体の前記吸込口に回転可能に配置された回転清掃体と、
この回転清掃体を回転駆動させる駆動手段と、
前記回転清掃体に向けて紫外線を照射する紫外線照射手段とを具備し、
所定のタイミングで前記駆動手段により前記回転清掃体を掃除時よりも低速で所定時間回転させ、この回転させている間に前記紫外線照射手段により紫外線を前記回転清掃体へと照射する
ことを特徴とした電気掃除機の吸込口体。
【請求項2】
紫外線照射手段は、回転清掃体に対して被掃除面と反対側に配置されている
ことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機の吸込口体。
【請求項3】
電動送風機を収容した掃除機本体と、
前記電動送風機の吸込側に連通する請求項1または2記載の吸込口体と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。
【請求項4】
電動送風機を操作により停止させる停止手段を具備し、
この停止手段を操作した際に、駆動手段により回転清掃体を掃除時よりも低速で所定時間回転させ、この回転させている間に紫外線照射手段により紫外線を前記回転清掃体へと照射する
ことを特徴とした請求項3記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記所定時間は、電動送風機の運転時間の長さに対応して設定されている
ことを特徴とした請求項3または4記載の電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−245218(P2012−245218A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120310(P2011−120310)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】