説明

電気機器

【課題】 電気機器の奥行寸法を短くしてそのコンクト化を図ることによって梱包費用や搬送費用を削減する。電磁障害に対する対策を講じることより、電気機器がコンパクトであるにもかかわらず高い性能安定性を得られるようにする。
【解決手段】 箱形筐体1に、電気機器本体5と配線基板3とが内蔵されている電気機器において、電気機器本体5が、横並びに配置した磁気テープ装置6と光ディスク装置7との組合せでなる。配線基板3を、制御回路を有するメイン基板32と電源回路を有する電源基板33とに分割し、電気機器本体5の下側に水平姿勢でメイン基板32を設置するのに対して、電源基板33を光ディスク装置7の後側で箱形筐体1の背板11aに沿って起立姿勢で設置する。電源基板33を、電気絶縁体でなる樹脂で成形した被覆ケース9で取り囲むことにより、電源基板33に至る沿面距離を増大させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器、詳しくは、磁気テープ装置や光ディスク装置といったオーディオビジュアル機器(AV機器)などの電気機器本体と共に電源回路や制御回路を備えた配線基板が箱形筐体に内蔵されている電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光ディスクローダを内蔵している箱形筐体に、電源基板とデジタル基板とを内蔵させる場合に、それらの電源基板とデジタル基板とを分けて光ディスククローダを挟む両側に個別に水平姿勢で配置することによって、不要輻射による電磁障害(EMI)のレベルを下げる技術が提案されていた(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
また、電子機器において、光信号処理部と制御部と電源部とを筐体内に分離して収容配置する場合に、それら3者の接続を、接続ケーブルに代えてパターン接続で行うことによって機器の小形化を図ることも提案されていた(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、フラットパネルディスプレイ一体型情報処理装置のメイン基板と電源ユニットとの配置に関し、フラットパネルでなる表示部の背部にその表示部に沿う起立姿勢でメイン基板を配置し、そのメイン基板の背部に電源ユニットを配置することが提案されていた(たとえば、特許文献3参照)。
【0005】
さらに、レーザスキャナユニットなどの画像形成装置では、エンジン制御基板と高圧電源基板と低圧電源基板とを水平姿勢で配置することによって接続線を短くすることも提案されていた(たとえば、特許文献4参照)。
【0006】
一方、図4には電気機器本体5を内蔵している横長の偏平な箱形筐体1に、電源回路や制御回路を備えた配線基板3を内蔵した電気機器の一例を一部省略概略断面図で説明的に示してあり、図5には箱形筐体1内での電気機器本体5と配線基板3との配置を概略平面図で説明的に示してある。
【0007】
この事例では、1枚の矩形の配線基板3に、電気機器本体5が使用する電力を供給する電源回路とその電源回路から電力の供給を受けて上記電気機器本体に対する制御信号を入出力する制御回路とが形成されていて、その配線基板3が、箱形筐体1の底板にビス止めなどの手段で固定されて水平姿勢に配備されている。そして、このように配線基板3が水平姿勢に配置されていることにより、箱形筐体の外部からその電源基板に至る必要な沿面距離が確保され、そのことが、不要輻射による電磁障害のレベルを下げることに役立っている。また、電気機器本体5は、箱形筐体1の左右幅方向に並べて配備された磁気テープ装置6と光ディスク装置7との組合せでなる。なお、図4において、31は上記配線基板3の電源回路に接続されたトランスやコンデンサなどの電気部品を示している。
【0008】
一方、箱形筐体1は、リアパネル11、ボトムケース12、トップケース13及びフロントパネル14を合わせて箱形に形成されていて、そのフロントパネル14には、上記した磁気テープ装置6や光ディスク装置7を制御するための操作ボタン(不図示)のほか、磁気テープ装置6に対して着脱される磁気テープカセットの出入口(不図示)と、光ディスク装置7に出退可能に組み付けられているディスクトレイ71の出入口(不図示)とが具備されている。さらに、リアパネルには、冷却用ファンユニットの樹脂成形体でなるファンフレーム8がビス止めされていて、そのファンユニットの動作によって箱形筐体1の内部を冷却風が通過するようになっている。
【0009】
ところで、図4及び図5に示した電気機器では、箱形筐体1の左右幅方向Wの寸法(横幅寸法)、前後幅方向Dの寸法(奥行寸法)又は上下幅方向Hの寸法(高さ寸法)をできるだけ短くしてそのコンパクト化を図ることが、梱包費用や搬送費用の削減に役立つことが判っていて、上記した配線基板3を箱形筐体1の底板に水平姿勢で固定し、その上に磁気テープ装置6と光ディスク装置7とを横並びに配置してあるという設置パターンもそのようなコンパクト化のための工夫が講じられたものの1例である。すなわち、図4又は図5の電気機器では、配線基板3の上に電気機器本体5を構成している磁気テープ装置6と光ディスク装置7とを横並びパターンで配備することによって、配線基板3の組付け性や電気機器本体5の操作性などを損なわずに箱形筐体1の横幅寸法をできるだけ短くしてある。
【特許文献1】特開2005−18849号公報
【特許文献2】特開2003−224871号公報
【特許文献3】特開2001−42970号公報
【特許文献4】特開2004−157463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記した状況の下で、本願発明者は、電気機器のさらなるコンパクト化を図って梱包費用や搬送費用を削減することについて鋭意調査を行った。そして、図4又は図5を参照して説明した電気機器にあっては、水平姿勢で設置されている配線基板3に電源回路と制御回路とが個別に形成されていること、磁気テープ装置6及び光ディスク装置7によって構成されている電気機器本体5と箱形筐体1のリアパネル11との間には不可避的なスペースが形成されていること、さらには、配線基板3の電源回路はその形成領域の幅寸法を箱形筐体1の高さ寸法に見合うように形成することができること、などを見出し、そのことに着目して本発明をなすに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、配線基板を、制御回路を有するメイン基板と電源回路を有する電源基板とに分割した上で、それらの各基板の配置に工夫を講じることによって、当該電気機器の奥行寸法を図4又は図5の事例よりも縮小し、そうすることによって当該電気機器のさらなるコンパクト化を図って梱包費用及び搬送費用の削減を可能にすることを目的としている。
【0012】
また、本発明は、当該電気機器のコンパクト化を図ったものでありながら、電磁障害のレベルが上がることを防いで性能安定性を確保することのできる電気機器を提供することを目的とする。
【0013】
さらに、本発明は、上記電磁障害のレベルが上がることを抑制するために電源基板を被覆ケースで覆うという対策を採用した場合でも、その被覆ケースを冷却ファンユニットのファンフレームと一体化するという工夫を講じることによって必要部品点数が増えないようにした電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る電気機器は、箱形筐体に、電気機器本体と共にその電気機器本体が使用する電力を供給する電源回路とその電源回路から電力の供給を受けて上記電気機器本体に対する制御信号を入出力する制御回路とを備える配線基板が内蔵されている電気機器において、上記配線基板が、上記制御回路を有するメイン基板と上記電源回路を有する電源基板とに分割されていると共に、水平姿勢で設置された上記メイン基板に対して、上記電源基板が上記筐体の背板に沿って起立姿勢で設置されている。
【0015】
この構成であれば、配線基板から分離して形成された制御基板の奥行寸法を、元の配線基板よりも短くすることが可能になり、併せて、電源基板が起立姿勢で設置されるので、図4や図5で説明したような1枚の配線基板を水平姿勢で設置したものに比べて当該電気機器の奥行寸法が短くなり、そのことが梱包費用や搬送費用を削減することに役立つ。
【0016】
本発明では、上記電源基板の背面とその周囲とを電気絶縁体でなる被覆ケースで取り囲むことにより、上記筐体の背面からその電源基板に至る沿面距離を増大させてあることが望ましい。このように電気絶縁体でなる被覆ケースで電源基板の背面と周囲とを取り囲んでおくと、その被覆ケースが箱形筐体の外部から電源基板に至るまでの沿面距離を増大させることに役立つ。そのため、当該電気機器の奥行寸法を短くしてそのコンパクト化を図っても、電磁障害のレベルの上がることが抑制されて当該電気機器の性能安定性が良好に確保されるようになる。
【0017】
本発明では、上記被覆ケースが電気絶縁体である樹脂で成形されていると共に、その被覆ケースと一体に、上記筐体の背板に取り付けられた冷却ファンユニットのファンフレームが樹脂で成形されている、という構成を採用することが望ましく、その場合には、上記被覆ケースが、上記電源基板の背面を覆う後板部と、その後板部の周囲端部から前向きに突き出されて上記電源基板の周囲を覆う側板部とを備えていると共に、その側板部の一部が、上記ファンフレームによって置き換えられているという構成を採用することが望ましい。この構成であると、被覆ケースがその被覆ケースに一体成形されたファンフレームと共に1部品として取り扱われるようになって必要部品点数が増えないという利点があることに加え、被覆ケースの側板部の一部をファンフレームによって置き換えたことによって、被覆ケースとファンフレームとの一体化が高度に達成されてその取扱いが容易になるという利点がある。
【0018】
本発明では、上記電気機器本体が、筐体の左右幅方向に並べて配備された磁気テープ装置と上記電源基板が背部に間隔を隔てて配備された光ディスク装置との組合せでなるという構成を採用することが可能である。これによれば、磁気テープと光ディスクとを使い分けることのできるオーディオビジュアル機器(AV機器)の複合機を提供することが可能であることに加え、磁気テープ装置や光ディスク装置を制御するための制御回路を備える制御基板を、それら両装置を横並びに配備した場合の設置スペースの広さに見合う大きさに形成することが可能であるために、箱形筐体の内部のスペースが、水平姿勢の制御基板と横並びに配備された両装置との設置に無駄なく有効に活用されるようになる。
【0019】
本発明に係る電気機器は、箱形筐体に、電気機器本体と共にその電気機器本体が使用する電力を供給する電源回路とその電源回路から電力の供給を受けて上記電気機器本体に対する制御信号を入出力する制御回路とを備える配線基板が内蔵されている電気機器において、上記電気機器本体が、筐体の左右幅方向に並べて配備された磁気テープ装置と上記電源基板が背部に間隔を隔てて配備された光ディスク装置との組合せでなり、上記配線基板が、上記制御回路を有するメイン基板と、上記電源回路を有する電源基板とに分割されていると共に、上記電気機器本体の下側に水平姿勢で設置された上記メイン基板に対して、上記電源基板が上記光ディスク装置の後側で上記筐体の背板に沿って起立姿勢で設置され、上記電源基板の背面とその周囲とを、上記電源基板の背面を覆う後板部とその後板部の周囲端部から前向きに突き出されて上記電源基板の周囲を覆う側板部とを備えた電気絶縁体でなる樹脂で成形された被覆ケースで取り囲むことにより、上記筐体の背面からその電源基板に至る沿面距離を増大させてあり、その被覆ケースの側板部の一部を、その被覆ケースと一体に樹脂で成形した冷却ファンユニットのファンフレームで置き換えられてそのファンフレームが上記筐体の背板に取り付けられている、という構成を採用することによっていっそう具体化される。この発明の作用などについては、後述する実施形態を参照して詳細に説明する。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明によれば、電気機器の奥行寸法が短くなってそのコンクト化が図られるために、電気機器の梱包費用や搬送費用を削減することが可能にあることにとどまらず、ユーザ側では電気機器の設置に必要なスペースが狭くてすむという利点がある。また、被覆ケースを設置して電磁障害に対する対策を講じたものでは、電気機器がコンパクトであるにもかかわらず高い性能安定性が得られるようになるという効果が奏される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は本発明の実施形態に係る電気機器を説明的に示した一部省略概略断面図、図2は箱形筐体1内での電気機器本体5と配線基板3との配置を説明的に示した概略平面図、図3は被覆ケース9に冷却用ファンユニットのファンフレーム8を一体成形したものの概略正面図である。
【0022】
図1又は図2のように、この電気機器は、偏平な箱形筐体1が、リアパネル11、ボトムケース12、トップケース13及びフロントパネル14を合わせて箱形に形成されていて、その箱形筐体1に、左右幅方向Wに並べて配備された磁気テープ装置6と光ディスク装置7とが内蔵されて、それらの磁気テープ装置6と光ディスク装置7との組合せによって電気機器本体5が構成されている。そして、箱形筐体1のフロントパネル14に、磁気テープ装置6や光ディスク装置7を制御するための操作ボタン(不図示)のほか、磁気テープ装置6に対して着脱される磁気テープカセットの出入口(不図示)と、光ディスク装置7に出退可能に組み付けられているディスクトレイ71の出入口(不図示)とが具備されている。さらに、リアパネルには、冷却用ファンユニットの樹脂成形体でなるファンフレーム8がビス止めされていて、そのファンユニットの動作によって箱形筐体1の内部を冷却風が通過するようになっている。以上の構成は、図4又は図5を参照して説明した事例と同様である。
【0023】
この実施形態では、配線基板3が、制御回路を有するメイン基板32と電源回路を有する電源基板33とに分割されていて、メイン基板32は、電気機器本体5を形成している磁気テープ装置6と光ディスク装置7との両方の下側に水平姿勢で設置されている。これに対し、電源基板33は、光ディスク装置7の後側で箱形筐体1のリアパネル11に備わっている背板11aとの重なり箇所でその背板11aに沿って起立姿勢で設置されている。
【0024】
この構成を採用したことにより、光ディスク装置7と電源基板33との相互間隔をそれほど狭くすることなく、制御基板32の奥行寸法を、制御回路と電源回路との両方を備えている元の配線基板3よりも短くすることができた。そして、そのことと併せて、電源基板33を、箱形筐体1のリアパネル11の背板11aに沿う起立姿勢で設置したことにより、その電源基板33に設置に要する水平スペースがそれを水平姿勢で設置する場合に比べて極端に狭くて済むようになった。その結果、電気機器の奥行寸法が図4や図5で説明したものに比べて短くなった。
【0025】
図1には、この実施形態に係る電気機器の奥行寸法の長さを図4や図5で説明した電気機器のそれと対比するために、両者の前端の位置を合わせて両者を対比して図示してあり、図2には、同様の対比を行うために、両者の前端の位置を合わせた場合について、図4や図5で説明した電気機器の箱形筐体1の後端の位置を仮想線で示してある。これらによって判るように、実施形態に係る電気機器では、水平姿勢で設置されている制御基板32の奥行寸法が、制御回路と電源回路とを共に形成した1枚の配線基板3のそれよりも短くなっており、しかも、箱形筐体1の奥行寸法がD1で示した長さだけ短くなっている。そのため、この実施形態に係る電気機器では、図4や図5で説明したものによりも梱包費用が安くて済み、コンテナなどを用いる搬送費用もそれに見合って安くなる。
【0026】
次に、この実施形態の電気機器では、図1〜図3のように、矩形の電源基板33の背面とその周囲とが、その電源基板33の背面を覆う矩形の後板部91とその後板部91の周囲端部から前向きに突き出されて電源基板33の周囲を覆う側板部92とを備えた電気絶縁体でなる樹脂で成形された被覆ケース9で取り囲まれている。このように、電気絶縁体でなる樹脂成形した被覆ケース9で電源基板33の背面と周囲とを取り囲んでおくと、その被覆ケース9が箱形筐体1の外部から電源基板33に至るまでの沿面距離を増大させることに役立つため、当該電気機器の奥行寸法を短くしてそのコンパクト化が図られているとしても、電磁障害のレベルの上がることが抑制されて当該電気機器の性能安定性が良好に確保されるようになった。
【0027】
また、この実施形態では、図3のように、被覆ケース9と一体に、冷却ファンユニットのファンフレーム8を樹脂で成形してあり、このファンフレーム8の通風口81に図示していないファンが配備される。こうしておくと、被覆ケース9に電源基板33を取り付けた後、その被覆ケース9を箱形筐体1のリアパネル11にビス止めなどの適宜固定手段を用いて取り付ける際に、ファンフレーム8もリアパネル11の取付け箇所に配備されるために、被覆ケース9とファンフレーム8とを別々にその取付け箇所に配備する手間が不要になるという利点がある。すなわち、被覆ケース9とファンフレーム8とを1部品として取り扱うことができるようになるために、必要部品点数を増やさずに済んでそりらの取付け作業を簡略化されるようになる。
【0028】
さらに、この実施形態では、被覆ケース9の側板部92の一部、具体的には、四角筒形に形成されている側板部92の一面部分を、ファンフレーム8によって置き換えてある。言い換えると、側板部92の一面部分を省略してその省略箇所にファンフレーム8を一体成形してある。これにより、被覆ケース9とファンフレーム8との一体化が高度に達成されてその取扱いが容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る電気機器を説明的に示した一部省略概略断面図である。
【図2】箱形筐体内での電気機器本体と配線基板との配置を説明的に示した概略平面図である。
【図3】被覆ケースにファンフレームを一体成形したものの概略正面図である。
【図4】電気機器の一例を説明的に示した一部省略概略断面図である。
【図5】図4の電気機器の箱形筐体内での電気機器本体と配線基板との配置を説明的に示した概略平面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 箱形筐体
3 配線基板
5 電気機器本体
6 磁気テープ装置
7 光ディスク装置
8 ファンフレーム
9 被覆ケース
11a 背板
32 メイン基板
33 電源基板
91 後板部
92 側板部
W 筐体の左右幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱形筐体に、電気機器本体と共にその電気機器本体が使用する電力を供給する電源回路とその電源回路から電力の供給を受けて上記電気機器本体に対する制御信号を入出力する制御回路とを備える配線基板が内蔵されている電気機器において、
上記電気機器本体が、筐体の左右幅方向に並べて配備された磁気テープ装置と上記電源基板が背部に間隔を隔てて配備された光ディスク装置との組合せでなり、
上記配線基板が、上記制御回路を有するメイン基板と上記電源回路を有する電源基板とに分割されていると共に、上記電気機器本体の下側に水平姿勢で設置された上記メイン基板に対して、上記電源基板が上記光ディスク装置の後側で上記筐体の背板に沿って起立姿勢で設置され、
上記電源基板の背面とその周囲とを、上記電源基板の背面を覆う後板部とその後板部の周囲端部から前向きに突き出されて上記電源基板の周囲を覆う側板部とを備えた電気絶縁体でなる樹脂で成形された被覆ケースで取り囲むことにより、上記筐体の背面からその電源基板に至る沿面距離を増大させてあり、その被覆ケースの側板部の一部を、その被覆ケースと一体に樹脂で成形した冷却ファンユニットのファンフレームで置き換えられてそのファンフレームが上記筐体の背板に取り付けられていることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
箱形筐体に、電気機器本体と共にその電気機器本体が使用する電力を供給する電源回路とその電源回路から電力の供給を受けて上記電気機器本体に対する制御信号を入出力する制御回路とを備える配線基板が内蔵されている電気機器において、
上記配線基板が、上記制御回路を有するメイン基板と上記電源回路を有する電源基板とに分割されていると共に、水平姿勢で設置された上記メイン基板に対して、上記電源基板が上記筐体の背板に沿って起立姿勢で設置されていることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
上記電源基板の背面とその周囲とを電気絶縁体でなる被覆ケースで取り囲むことにより、上記筐体の背面からその電源基板に至る沿面距離を増大させてある請求項2に記載した電気機器。
【請求項4】
上記被覆ケースが電気絶縁体である樹脂で成形されていると共に、その被覆ケースと一体に、上記筐体の背板に取り付けられた冷却ファンユニットのファンフレームが樹脂で成形されている請求項3に記載した電気機器。
【請求項5】
上記被覆ケースが、上記電源基板の背面を覆う後板部と、その後板部の周囲端部から前向きに突き出されて上記電源基板の周囲を覆う側板部とを備えていると共に、その側板部の一部が、上記ファンフレームによって置き換えられている請求項4に記載した電気機器。
【請求項6】
上記電気機器本体が、筐体の左右幅方向に並べて配備された磁気テープ装置と上記電源基板が背部に間隔を隔てて配備された光ディスク装置との組合せでなる請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載した電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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