説明

電気泳動表示装置

【課題】表示のコントラストの低下を抑えることが可能な電気泳動表示装置を提供すること。
【解決手段】電気泳動粒子を含んだ電気泳動素子を一対の基板間に挟持してなる電気泳動表示装置であって、一方の前記基板に画素ごとに設けられる第1電極と、他方の前記基板に設けられ、複数の前記画素に共通の第2電極と、前記画素ごとに設けられ、走査線及びデータ線に接続される画素スイッチング素子と、前記画素スイッチング素子に接続されるメモリ回路と、前記メモリ回路に接続される第1電源線及び第2電源線と、前記メモリ回路及び前記画素電極に接続されるスイッチ回路と、前記スイッチ回路に接続される制御線とを備え、前記第2電極及び前記制御線のうち少なくとも一方には、容量素子が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気泳動表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス型の電気泳動表示装置として、画素内にスイッチング用トランジスタとメモリ回路とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1記載の表示装置は、スイッチング用トランジスタや画素電極が形成された基板上に、帯電粒子を内蔵したマイクロカプセルが接着された構成である。この電気泳動表示装置は、マイクロカプセルを挟持する画素電極と共通電極との間に発生させた電界により帯電粒子を制御することで画像を表示するものである。
【0003】
また、電気泳動表示装置の画素回路は、メモリ回路としてラッチ回路と、当該ラッチ回路に保存されたデータによって外部からの信号を画素電極に伝達するよう制御されるスイッチ回路を備えた構成も知られている。スイッチ回路としては、例えば2つのトランスミッションゲートなどが知られている。この回路構成においては、ラッチ回路に画像データを保持しながらディスプレイの状態を全黒、全白、反転画像と変化させることができる。新たな画像を表示させる場合以外はドライバ回路を動作させる必要がなく、より柔軟的な表示方法が可能となる。
【特許文献1】特開2005−114822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気泳動表示装置に画像を表示させる際には、メモリ回路に画像データを書き込み、マクロカプセルに電界を印加して所望のコントラストとした後、メモリ回路に接続される電源線、トランスミッションゲートに接続される制御線、共通電極に接続される配線などの電気的接続を切断し、高インピーダンス状態とする。
【0005】
この電気的接続の切断の際、画素電極に蓄積された電荷がさまざまなリーク経路によってリークすることがある。当該電荷のリークが急激に発生すると、画素電極の電位が低下し、白色及び黒色の帯電粒子がマイクロカプセルの表面に固定されずに拡散することになる。このため、表示のコントラストの低下を招くことになる。
【0006】
上記のような事情に鑑みて、本発明の目的は、表示のコントラストの低下を抑えることが可能な電気泳動表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気泳動表示装置は、電気泳動粒子を含んだ電気泳動素子を一対の基板間に挟持してなる電気泳動表示装置であって、一方の前記基板に画素ごとに設けられる第1電極と、他方の前記基板に設けられ、複数の前記画素に共通の第2電極と、前記画素ごとに設けられ、走査線及びデータ線に接続される画素スイッチング素子と、前記画素スイッチング素子に接続されるメモリ回路と、前記メモリ回路に接続される第1電源線及び第2電源線と、前記メモリ回路及び前記画素電極に接続されるスイッチ回路と、前記スイッチ回路に接続される制御線とを備え、前記第2電極及び前記制御線のうち少なくとも一方には、容量素子が接続されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、複数の画素に共通の第2電極及びスイッチ回路に接続される制御線のうち少なくとも一方に容量素子が接続されているので、第2電極、スイッチ回路を介してリークする電荷を容量素子によって保持することができる。容量素子がリーク電荷を保持することにより、各部の電気的接続を切断した場合に電荷の急激なリークを抑えることができるので、電位の低下するのを防ぐことができる。これにより、表示のコントラストの低下を抑えることができる。
【0009】
上記の電気泳動表示装置は、前記容量素子は、平面視で前記制御線に重なる位置に配置される容量電極を有することを特徴とする。
本発明によれば、容量素子が平面視で制御線に重なる位置に配置される容量電極を有することとしたので、制御線と容量電極との間で容量素子を形成することができる。これにより、制御線と容量素子との接続の構成をシンプルにすることができる。
【0010】
上記の電気泳動表示装置は、前記制御線は、延在方向に直交する方向の寸法が他の部分よりも大きい拡幅部を有し、前記容量電極は、平面視で前記制御線の前記拡幅部に重なる位置に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、制御線が延在方向に直交する方向の寸法が他の部分よりも大きい拡幅部を有し、容量電極が平面視で制御線の拡幅部に重なる位置に配置されることとしたので、より大きな容量を確保することができる。制御線の拡幅部としては、当該制御線と他の配線等との接続部などが挙げられる。
【0011】
上記の電気泳動表示装置は、前記画素スイッチング素子は、前記一方の基板上に設けられる半導体層を有し、前記容量電極は、前記半導体層と同一層に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、画素スイッチング素子が上記一方の基板上に設けられる半導体層を有し、容量電極が半導体層と同一層に設けられることとしたので、容量電極を形成する際には半導体層と同一の工程で形成することができる。
【0012】
上記の電気泳動表示装置は、前記画素スイッチング素子は、前記一方の基板上に設けられる半導体層と、前記半導体層上に設けられるゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層を介して前記半導体層上に設けられるゲート電極とを有し、前記容量電極は、前記ゲート電極と同一層に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、画素スイッチング素子が、上記他方の基板上に設けられる半導体層と、半導体層上に設けられるゲート絶縁層と、ゲート絶縁層を介して半導体層上に設けられるゲート電極とを有し、容量電極がゲート電極と同一層に設けられることとしたので、容量電極を形成する際にはゲート電極と同一層に形成することができる。また、容量電極を半導体層と同一層にも形成する場合には、ゲート絶縁層を容量電極間の誘電体として利用することができる。
【0013】
上記の電気泳動表示装置は、前記画素スイッチング素子は、前記他方の基板上に設けられる半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極とを有し、前記容量電極は、前記ソース電極と同一層に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、画素スイッチング素子が上記他方の基板上に設けられる半導体層と、半導体層に接続されるソース電極とを有し、容量電極がソース電極と同一層に設けられることとしたので、容量電極を形成する際には、ソース電極と同一の工程で形成することができる。
【0014】
上記の電気泳動表示装置は、前記容量電極は、前記第1電極を兼ねていることを特徴とする。
本発明によれば、容量電極が第1電極を兼ねていることとしたので、別途容量電極を形成する工程を省略することができる。
【0015】
上記の電気泳動表示装置は、前記制御線を駆動する駆動回路を更に備え、前記容量素子は、前記駆動回路内に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、制御線を駆動する駆動回路を更に備え、容量素子が駆動回路内に設けられていることとしたので、画素内における配線等の設計が複雑化するのを回避することができる。
【0016】
上記の電気泳動表示装置は、前記スイッチ回路は、第1トランスミッションゲート及び第2トランスミッションゲートを有し、前記制御線は、前記第1トランスミッションゲートに接続される第1制御線と、前記第2トランスミッションゲートに接続される第2制御線とを有し、前記容量素子は、前記第1制御線及び前記第2制御線のうち少なくとも一方について設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、スイッチ回路として、第1トランスミッションゲート及び第2トランスミッションゲートが設けられている場合に、各トランスミッションゲートに接続される制御線(第1制御線及び第2制御線)の少なくとも一方について容量素子が設けられていることとしたので、当該容量素子が設けられている制御線を介して電荷がリークする場合には、このリークした電荷を保持することができる。これにより、電位が急激に低下するのを防ぐことができ、コントラストの低下を防止することができる。
【0017】
本発明に係る電気泳動表示装置は、電気泳動粒子を含んだ電気泳動素子を一対の基板間に挟持してなる電気泳動表示装置であって、一方の前記基板に画素ごとに設けられた第1電極と、他方の前記基板に設けられ、複数の前記画素に共通の第2電極と、前記画素ごとに設けられ、走査線及びデータ線に接続された画素スイッチング素子と、前記画素スイッチング素子に接続されるメモリ回路と、前記メモリ回路に接続された第1電源線及び第2電源線とを備え、前記第2電極には容量素子が接続されていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、複数の画素に共通の第2電極に容量素子が接続されていることとしたので、当該第2電極を介してリークする電荷を容量素子によって保持することができる。容量素子がリーク電荷を保持することにより、各部の電気的接続を切断した場合に電荷の急激なリークを抑えることができるので、電位が低下するのを防ぐことができる。これにより、表示のコントラストの低下を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施形態では、アクティブマトリクス方式により駆動される電気泳動表示装置を例に挙げて説明する。以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
【0020】
図1は、本実施形態に係る電気泳動表示装置1の概略構成を示す平面図である。電気泳動表示装置1は、複数の画素20が配列された表示部3と、走査線駆動回路90と、データ線駆動回路70とを含んで構成されている。
【0021】
表示部3には、走査線駆動回路90から延びる複数の走査線40(Y1、Y2、…、Ym)と、データ線駆動回路70から延びる複数のデータ線50(X1、X2、…、Xn)とが形成されている。画素20は走査線40とデータ線50との交差部に対応して配置されており、各画素20は走査線40及びデータ線50にそれぞれ接続されている。
【0022】
なお、図示は省略しているが、表示部3の周辺には、走査線駆動回路90,データ線駆動回路70に加えて、共通電源変調回路や、コントローラが配置されている。当該コントローラは、上位装置から供給される画像データや同期信号に基づき、前記各回路を総合的に制御する。
【0023】
また、各々の画素20には、走査線40,データ線50に加えて、後述する図2の回路構成においては、高電位電源線と、低電位電源線とが接続されている。また、後述する図6の回路構成においては、さらに、第1制御線と、第2制御線とが接続されている。
【0024】
共通電源変調回路は、コントローラの制御のもと、上記の配線の各々に供給すべき各種信号を生成する一方、これら各配線の電気的な接続及び切断(ハイインピーダンス化)を行う。
【0025】
図2は、画素20の回路構成を示す図である。
同図に示すように、画素20は、画素スイッチング素子24と、ラッチ回路(メモリ回路)25と、画素電極21と、共通電極22と、電気泳動素子23とを備えている。
【0026】
画素スイッチング素子24は、電界効果型のN型トランジスタである。画素スイッチング素子24のゲート端子には走査線40が接続され、ソース端子にはデータ線50が接続され、ドレイン端子にはラッチ回路25の入力端子N1が接続されている。
【0027】
ラッチ回路25は、転送インバータ25aと帰還インバータ25bとを有しており、SRAM(Static Random Access Memory)セルに相当する回路である。
【0028】
転送インバータ25aの出力端子は帰還インバータ25bの入力端子に接続されており、帰還インバータ25bの出力端子は転送インバータ25aの入力端子に接続されている。すなわち、転送インバータ25aと帰還インバータ25bとは、互いの入力端子に他方の出力端子を接続したループ構造になっている。また、転送インバータ25aの入力端子(帰還インバータ25bの出力端子)はラッチ回路25の入力端子N1となっており、転送インバータ25aの出力端子(帰還インバータ25bの入力端子)がラッチ回路25の出力端子N2となっている。ラッチ回路25の高電位電源端子PHは高電位電源線78に接続され、低電位電源端子PLは低電位電源線77に接続されている。
【0029】
転送インバータ25aは、N型トランジスタ31とP型トランジスタ32とを有している。N型トランジスタ31及びP型トランジスタ32のゲート端子は、ラッチ回路25の入力端子N1に接続されている。N型トランジスタ31のソース端子は低電位電源線77に接続され、ドレイン端子は出力端子N2に接続されている。P型トランジスタ32のソース端子は高電位電源線78に接続され、ドレイン端子は出力端子N2に接続されている。
【0030】
帰還インバータ25bは、N型トランジスタ33とP型トランジスタ34とを有している。N型トランジスタ33及びP型トランジスタ34のゲート端子は、ラッチ回路25の出力端子N2(N型トランジスタ31及びP型トランジスタ32のドレイン端子)に接続されている。N型トランジスタ33のソース端子は低電位電源線77に接続され、ドレイン端子は入力端子N1に接続されている。P型トランジスタ34のソース端子は高電位電源線78に接続され、ドレイン端子は入力端子N1に接続されている。出力端子N2は配線35を介して画素電極21に接続されている。
【0031】
共通電極22は、配線15を介して共通電極電源COMに接続されている。配線15には、容量素子60の一端側が接続されている。容量素子60の他端側は接地されている。容量素子60は、共通電極22を介してリークする電荷を保持することが可能になっている。
【0032】
図3は、表示部3における電気泳動表示装置1の部分断面図である。電気泳動表示装置1は、素子基板28と対向基板29との間に、複数のマイクロカプセル80を配列してなる電気泳動素子23を挟持した構成を備えている。素子基板28と対向基板29とは、一対の基板に対応し、このうち素子基板28が一方の基板に、また対向基板29が他方の基板に、それぞれ対応する。
【0033】
表示部3において、素子基板28の電気泳動素子23側には複数の画素電極21が配列形成されており、電気泳動素子23は接着剤層30を介して画素電極21と接着されている。対向基板29の電気泳動素子23側には複数の画素電極21と対向する平面形状の共通電極22が形成されており、共通電極22上に電気泳動素子23が設けられている。画素電極21は、第1電極に対応し、共通電極22は、第2電極に対応する。
【0034】
素子基板28は、ガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示面とは反対側に配置されるため透明なものでなくてもよい。図示は省略しているが、画素電極21と素子基板28との間には、図1、図2に示した走査線40、データ線50、画素スイッチング素子24、ラッチ回路25などが形成されている。
【0035】
素子基板28のうち表示部3の外側の領域には、上記の配線15及び容量素子60が形成されている。配線15は表示部3を囲うように引き回されており、不図示の上下導通材を介して共通電極22に接続されている。容量素子60は、例えば対向配置された一対の容量電極60aと、当該一対の容量電極60aに挟持された誘電体層28cとを有している。容量素子60では、当該一対の容量電極60aの間で電荷が保持されるようになっている。図中上側の容量電極60aは配線15に接続されており、図中下側の容量電極60aは接地されている。
【0036】
対向基板29はガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示側に配置されるため透明基板とされる。対向基板29上に形成された共通電極22は、MgAg(マグネシウム銀)、ITO(インジウム・スズ酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)等の透明導電材料を用いて形成されている。
【0037】
なお、電気泳動素子23は、あらかじめ対向基板29側に形成され、接着剤層30までを含めた電気泳動シートとして取り扱われるのが一般的である。また、接着剤層30側には、保護用の剥離紙が貼り付けられている。
【0038】
製造工程においては、別途製造された、画素電極21や前記回路などが形成された素子基板28に対して、剥離紙を剥がした当該電気泳動シートを貼り付けることによって、表示部3を形成している。このため、接着剤層30は画素電極21側のみに存在することになる。
【0039】
図4は、マイクロカプセル80の模式断面図である。マイクロカプセル80は、例えば50μm程度の粒径を有しており、内部に分散媒81と、複数の白色粒子(電気泳動粒子)82と、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)83とを封入した球状体である。マイクロカプセル80は、図3に示すように共通電極22と画素電極21とで挟持され、1つの画素20内に1つ又は複数のマイクロカプセル80が配置される。
【0040】
マイクロカプセル80の外殻部(壁膜)は、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどのアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成される。
【0041】
分散媒81は、白色粒子82と黒色粒子83とをマイクロカプセル80内に分散させる液体である。分散媒81としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボン酸塩などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独又は混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
【0042】
白色粒子82は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されて用いられる。黒色粒子83は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されて用いられる。
【0043】
これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
【0044】
以上の構成を有する画素20において、ラッチ回路25にローレベルが入力されると、入力端子N1はローレベル、出力端子N2はハイレベルとなる。したがって、出力端子N2に接続された画素電極21にハイレベルが入力される。一方、ラッチ回路25にハイレベルが入力されると、入力端子N1はハイレベル、出力端子N2はローレベルとなる。したがって、出力端子N2に接続された画素電極21にはローレベルが入力される。このように、画素電極21には、ラッチ回路25に入力された画像データに基づいた電位が配線35を介して入力される。
【0045】
表示部3に画像を表示させる際には、画素20ごとにラッチ回路25に画像データを書き込み、マイクロカプセル80に電界を印加して所望のコントラストとした後、ラッチ回路25に接続される電源線77及び78、共通電極22に接続される配線15の電気的接続を切断し、高インピーダンス状態とする。
【0046】
この電気的接続の切断の際、画素電極21に蓄積された電荷が電気泳動表示装置1内のさまざまなリーク経路、例えば共通電極22などを介してリークする。電荷が急激にリークすると、画素電極21及び共通電極22の電位が低下し、白色粒子82及び黒色粒子83がマイクロカプセル80の表面に固定されずに拡散することになる。このため、表示のコントラストの低下を招くことになる。
【0047】
これに対して、本実施形態によれば、電荷のリーク経路の1つである共通電極22に容量素子60が接続されていることとしたので、当該共通電極22を介してリークする電荷を容量素子60によって保持することができる。容量素子60がリーク電荷を保持することにより、各部の電気的接続を切断した場合の電荷の急激なリークを抑えることができるので、画素電極21の電位が低下するのを防ぐことができる。これにより、白色粒子82及び黒色粒子83の拡散を抑えることができ、表示部3における表示のコントラストの低下を抑えることができる。
【0048】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態に係る電気泳動表示装置101は、第1実施形態の図2に示された画素20に、電位制御用のスイッチ回路としてのトランスファゲートを設けた構成になっている。したがって、以下で参照する図面において、図2の画素20と共通の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明は省略する。
【0049】
図5は電気泳動表示装置101の画素120の回路構成を示す図であり、第1実施形態における図2に対応している。
同図に示すように、画素120は、画素スイッチング素子24と、ラッチ回路(メモリ回路)25と、電位制御用スイッチ回路であるトランスミッションゲートTG1、TG2と、画素電極21と、共通電極22と、電気泳動素子23とを備えている。画素スイッチング素子24及びラッチ回路25の構成は第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0050】
トランスミッションゲートTG1は、電界効果型のP型トランジスタT11と電界効果型のN型トランジスタT12とを備えている。P型トランジスタT11のソース端子とN型トランジスタT12のソース端子とが接続されており、これらが第1制御線S1に接続されている。P型トランジスタT11のドレイン端子とN型トランジスタT12のドレイン端子とが接続されており、これらが画素電極21に接続されている。P型トランジスタT11のゲート端子はラッチ回路25の入力端子N1に接続され、N型トランジスタT12のゲート端子はラッチ回路25の出力端子N2に接続されている。
【0051】
トランスミッションゲートTG2は、電界効果型のP型トランジスタT21と電界効果型のN型トランジスタT22とを備えている。P型トランジスタT21のソース端子とN型トランジスタT22のソース端子とが接続されており、これらが第2制御線S2に接続されている。P型トランジスタT21のドレイン端子とN型トランジスタT22のドレイン端子とが接続されており、これらが配線35を介して画素電極21に接続されている。
【0052】
P型トランジスタT21のゲート端子は、トランスミッションゲートTG1のN型トランジスタT12のゲート端子とともに、ラッチ回路25の出力端子N2に接続されており、N型トランジスタT22のゲート端子は、トランスミッションゲートTG1のP型トランジスタT11のゲート端子とともに、ラッチ回路25の入力端子N1に接続されている。
【0053】
第1制御線S1には、容量素子61の一端側が接続されている。容量素子61の他端側は接地されている。第2制御線S2には、容量素子62の一端側が接続されている。容量素子62の他端側は接地されている。容量素子61及び容量素子62は、トランスミッションゲートTG1及びトランスミッションゲートTG2を介してリークする電荷を保持することが可能になっている。
【0054】
第1制御線S1、第2制御線S2、低電位電源線77及び高電位電源線78は、それぞれ駆動回路63に接続されている。
【0055】
図6は、画素120の平面視での概略構成を示す図である。図7は、画素120の断面視での概略構成を示す図である。
図6に示すように画素120は平面視矩形に設けられており、図7に示すように画素120は断面視で4層構造になっている。素子基板28上の第1層にはゲート絶縁層24bが設けられている。ゲート絶縁層24b上の第2層には絶縁層28aが設けられている。絶縁層28a上の第3層には絶縁層28bが設けられている。絶縁層28b上の第4層には画素電極21が設けられている。
【0056】
図6に示すように、画素120は、平面視で当該画素120の上辺に沿って形成された走査線40、左辺に沿って形成されたデータ線50、下辺に沿って形成された低電位電源線77、第1制御線S1並びに第2制御線S2、右辺に沿って形成された高電位電源線78の6本のグローバル配線によって囲まれている。このうち、走査線40、低電位電源線77、第1制御線S1及び第2制御線S2は、ゲート絶縁層24b上の第2層に設けられている。また、データ線50及び高電位電源線78は、絶縁層28a上の第3層に設けられている。
【0057】
図6中で画素120左上の領域には、画素スイッチング素子24の一部である半導体層24aが設けられている。半導体層24aは平面視でU字状に形成されており、図6においては図中下方にU字の開口部が設けられるように配置されている。半導体層24aは、素子基板28上の第1層に形成されており、一部が平面視で走査線40に重なる位置に配置されている。
【0058】
半導体層24aのうち走査線40に平面視で重なる部分はチャネル領域となっている。半導体層24aのうちチャネル領域以外の領域には不純物がドーピングされている。半導体層24aのU字の先端のうち図中左側はコンタクトホールを介して配線36に接続されており、この配線36の他端側はコンタクトホールを介してデータ線50に接続されている。このため、半導体層24aのうち図中左側の先端は画素スイッチング素子24のソース領域24sとして機能することになる。また、半導体層24aのU字の先端のうち図中右側はコンタクトホールを介して配線37に接続されている。このため、半導体層24aの図中右側の先端は画素スイッチング素子24のドレイン領域24dとして機能している。走査線40のうち半導体層24aのチャネル領域に平面視で重なる領域は、画素スイッチング素子24のゲート電極となる。ゲート電極とチャネル領域との間は、ゲート絶縁層24bによって隔てられている。配線36及び配線37は、共に第2層に設けられている。
【0059】
平面視で画素120のほぼ中央の領域にはラッチ回路25が設けられている。ラッチ回路25の入力端子N1には上記の配線37が接続されている。配線37は半導体層24aのドレイン領域24dに接続されている。高電位電源端子PHには配線38が接続されている。配線38はコンタクトホールを介して高電位電源線78に接続されている。低電位電源端子PLには配線39が接続されている。配線39はコンタクトホールを介して低電位電源線77に接続されている。配線38は、第2層に設けられている。配線39は、第1層に設けられている。
【0060】
画素120の中央から右側の領域にはトランスミッションゲートTG1、TG2が配置されている。トランスミッションゲートTG1及びTG2は、配線51及び52を介してラッチ回路25に接続されている。また、トランスミッションゲートTG1は第1層に設けられた配線53を介して第1制御線S1に接続されており、トランスミッションゲートTG2は第1層に設けられた配線54を介して第2制御線S2に接続されている。配線53と第1制御線S1との間はコンタクトホール53aによって接続されている。配線54と第2制御線S2との間はコンタクトホール54aによって接続されている。トランスミッションゲートTG1及びTG2には配線35が接続されている。配線35はコンタクトホール35bを介して画素電極21に接続されている。
【0061】
配線53と第1制御線S1との接続部分には、容量電極61aが設けられている。容量電極61aは、第1制御線S1に平面視で重なる領域に当該第1制御線S1に沿って設けられている。容量電極61aは、例えば半導体層24aと同一層である第1層に設けられており、第1制御線S1の下層側に設けられていることになる。容量電極61aと第1制御線S1との間には画素スイッチング素子24のゲート絶縁層24bが設けられている。当該ゲート絶縁層24bを介して容量電極61aと第1制御線S1との間で容量素子61が形成されている。
【0062】
配線54と第2制御線S2との接続部分には、容量電極62aが設けられている。容量電極62aは、第2制御線S2に平面視で重なる領域に当該第2制御線S2に沿って設けられている。容量電極62aは、例えば半導体層24aと同一層である第1層に設けられており、第2制御線S2の下層側に設けられていることになる。容量電極62aと第2制御線S2との間には画素スイッチング素子24のゲート絶縁層24bが設けられている。当該ゲート絶縁層24bを介して容量電極62aと第2制御線S2との間で容量素子62が形成されている。
【0063】
以上の構成を有する画素120において、データ線50から画素スイッチング素子24を介してラッチ回路25にローレベルの画像データが入力されると、ラッチ回路25の入力端子N1からローレベル、出力端子N2からハイレベルが出力される。したがって、トランスミッションゲートTG1を構成するP型トランジスタT11及びN型トランジスタT12のみがオンされる。これにより、画素電極21は配線35を介して第1制御線S1に電気的に接続される。
【0064】
一方、データ線50から画素スイッチング素子24を介してラッチ回路25にハイレベルの画像データが入力されると、入力端子N1からハイレベル、出力端子N2からローレベルが出力される。したがって、トランスミッションゲートTG2を構成するP型トランジスタT21及びN型トランジスタT22のみがオンされる。これにより、画素電極21は配線35を介して第2制御線S2に電気的に接続される。
【0065】
この回路構成によれば、第1制御線S1,S2に印加される電位を前述した共通電源変調回路によって個別に制御可能であるため、どちらのトランスミッションゲートがオンしていた場合であっても、全ての画素電極に同一の電位を印加することが可能である。
【0066】
これにより、ラッチ回路25に画像データを保持しながら(保持データに係らず)ディスプレイの状態を全黒、全白、反転画像と変化させることが可能となり、新たな画像を表示させる場合以外はドライバ回路を動作させる必要がなく、より柔軟的な表示方法が可能となる。
【0067】
上記構成の電気泳動表示装置101において、表示部3に画像を表示させる際、画像データの書き込み後、ラッチ回路25に接続される電源線77及び78、トランスミッションゲートTG1及びTG2に接続される第1制御線S1及び第2制御線S2、共通電極22に接続される配線15の電気的接続を切断し、高インピーダンス状態とする。
【0068】
この電気的接続の切断の際においても、画素電極21に蓄積された電荷が電気泳動表示装置101内のさまざまなリーク経路、例えば共通電極22、トランスミッションゲートTG1及びTG2、第1制御線S1、第2制御線S2などによってリークする。電荷が急激にリークすると、画素電極21及び共通電極22の電位が低下し、白色粒子82及び黒色粒子83がマイクロカプセル80の表面に固定されずに拡散することになる。このため、表示のコントラストの低下を招くことになる。
【0069】
これに対して、本実施形態によれば、電荷のリーク経路である共通電極22、第1制御線S1及び第2制御線S2において、共通電極22に容量素子60が接続されていると共に、第1制御線S1に容量素子61が接続され、第2制御線S2に容量素子62が接続されていることとしたので、当該共通電極22、第1制御線S1及び第2制御線S2を介してリークする電荷を容量素子60、容量素子61及び容量素子62によって保持することができる。容量素子60〜62がリーク電荷を保持することにより、各部の電気的接続を切断した場合の電荷の急激なリークを抑えることができるので、画素電極21の電位が低下するのを防ぐことができる。これにより、白色粒子82及び黒色粒子83の拡散を抑えることができ、表示部3における表示のコントラストの低下を抑えることができる。
【0070】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態においては、共通電極22に接続される容量素子60を素子基板28側に配置する構成であったが、これに限られることは無く、例えば対向基板29側に配置する構成であっても構わない。この場合、例えば容量電極60aを共通電極22に平面視で重なる位置に配置する構成などが挙げられる。
【0071】
また、上記第2実施形態においては、共通電極22に容量素子60が接続され、第1制御線S1に容量素子61が接続され、第2制御線S2に容量素子62が接続された構成であったが、これに限られることは無く、例えば共通電極22、第1制御線S1及び第2制御線S2の3つのうちいずれか1つに容量素子が接続された構成や、3つのうちいずれか2つに容量素子が接続された構成など、少なくとも3つのうち1つに容量素子が接続された構成であれば、他の構成であっても構わない。
【0072】
また、上記第2実施形態においては、容量電極61a及び容量電極62aが第1制御線S1及び第2制御線S2に平面視で重なる位置にそれぞれ配置された構成であったが、これに限られることは無い。例えば平面視で第1制御線S1及び第2制御線S2から外れた位置に容量電極61a及び容量電極62aを配置する構成であっても構わない。
【0073】
また、上記第2実施形態においては、第1制御線S1の幅(延在方向に直交する方向の寸法)が延在方向において等しくなっている構成であったが、これに限られることは無い。例えば第1制御線S1が、配線53との接続部に、他の部分に比べて幅が大きい拡幅部を有する構成であっても構わない。この場合、容量電極61aを当該拡幅部に平面視で重なる位置に配置する構成とすることができる。この構成であれば、より大きな容量を確保することができる。容量電極62aについても同様である。
【0074】
また、上記第2実施形態においては、画素スイッチング素子24を構成する半導体層24aと同一層(上記の第1層)に容量電極61a及び容量電極62aを形成する構成であったが、これに限られることは無く、例えば第2層、第3層、第4層に容量電極61a及び容量電極62aを形成する構成であっても構わない。この場合、第2層、第3層及び第4層に配置される他の配線等と同一工程で容量電極61a及び容量電極62aを形成することができる。
【0075】
例えば、第2実施形態においては、容量電極61a及び62aが第1制御線S1及び第2制御線S2とは異なる層であって平面視で重なる位置に配置された構成である。このため、容量電極61a及び容量電極62aを第2層に設ける場合には、第1制御線S1及び第2制御線S2を他の層に配置する必要がある。
【0076】
容量電極61a及び容量電極62aを第3層に設ける場合には、例えば図7の破線に示す位置に配置することができる。この場合、配線36や配線37等と同一の構成で形成することができる。容量電極61a及び容量電極62aを第4層に設ける場合には、例えば画素電極21が容量電極を兼ねる構成としても構わない。
【0077】
容量電極60aを素子基板28側に形成する場合も同様である。例えば図7に示すように、一対の容量電極60aを第1層〜第4層のうちいずれの2層に形成することも可能である。この場合であっても、容量電極60aは、各層に配置される他の配線等と同一工程で形成することができる。
【0078】
また、上記第2実施形態の構成に加えて、駆動回路63のうち第1制御線S1及び第2制御線S2を駆動する回路内に容量素子61及び容量素子62をそれぞれ接続させる構成であってもよい。この場合であっても、トランスミッションゲートTG1及びトランスミッションゲートTG2を介してリークする電荷を保持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成図。
【図2】本実施形態に係る電気泳動表示装置の画素の回路構成図。
【図3】本実施形態に係る電気泳動表示装置の部分断面図。
【図4】本実施形態に係る電気泳動表示装置のマイクロカプセルの断面構成図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電気泳動表示装置の画素の回路構成図。
【図6】本実施形態に係る電気泳動表示装置の1画素の構成を示す平面図。
【図7】本実施形態に係る電気泳動表示装置の1画素の構成を示す断面図。
【符号の説明】
【0080】
1…電気泳動表示装置、3…表示部、20、120…画素、21…画素電極、22…共通電極、23…電気泳動素子、24…画素スイッチング素子、25…ラッチ回路、35…配線、35a…切断可能部分、40…走査線、50…データ線、60〜62…容量素子 60a〜62a…容量電極 63…駆動回路 77…低電位電源線、78…高電位電源線、TG1,TG2…トランスミッションゲート、S1…第1制御線(第1信号線)、S2…第2制御線(第2信号線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気泳動粒子を含んだ電気泳動素子を一対の基板間に挟持してなる電気泳動表示装置であって、
一方の前記基板に画素ごとに設けられる第1電極と、
他方の前記基板に設けられ、複数の前記画素に共通の第2電極と、
前記画素ごとに設けられ、走査線及びデータ線に接続される画素スイッチング素子と、
前記画素スイッチング素子に接続されるメモリ回路と、
前記メモリ回路に接続される第1電源線及び第2電源線と、
前記メモリ回路及び前記画素電極に接続されるスイッチ回路と、
前記スイッチ回路に接続される制御線と
を備え、
前記第2電極及び前記制御線のうち少なくとも一方には、容量素子が接続されている
ことを特徴とする電気泳動表示装置。
【請求項2】
前記容量素子は、平面視で前記制御線に重なる位置に配置される容量電極を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置。
【請求項3】
前記制御線は、延在方向に直交する方向の寸法が他の部分よりも大きい拡幅部を有し、
前記容量電極は、平面視で前記制御線の前記拡幅部に重なる位置に配置される
ことを特徴とする請求項2に記載の電気泳動表示装置。
【請求項4】
前記画素スイッチング素子は、前記一方の基板上に設けられる半導体層を有し、
前記容量電極は、前記半導体層と同一層に設けられる
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電気泳動表示装置。
【請求項5】
前記画素スイッチング素子は、前記一方の基板上に設けられる半導体層と、前記半導体層上に設けられるゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層を介して前記半導体層上に設けられるゲート電極とを有し、
前記容量電極は、前記ゲート電極と同一層に設けられる
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項6】
前記画素スイッチング素子は、前記一方の基板上に設けられる半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極とを有し、
前記容量電極は、前記ソース電極と同一層に設けられる
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項7】
前記容量電極は、前記第1電極を兼ねている
ことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項8】
前記制御線を駆動する駆動回路を更に備え、
前記容量素子は、前記駆動回路内に設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項9】
前記スイッチ回路は、第1トランスミッションゲート及び第2トランスミッションゲートを有し、
前記制御線は、前記第1トランスミッションゲートに接続される第1制御線と、前記第2トランスミッションゲートに接続される第2制御線とを有し、
前記容量素子は、前記第1制御線及び前記第2制御線のうち少なくとも一方について設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項10】
電気泳動粒子を含んだ電気泳動素子を一対の基板間に挟持してなる電気泳動表示装置であって、
一方の前記基板に画素ごとに設けられた第1電極と、
他方の前記基板に設けられ、複数の前記画素に共通の第2電極と、
前記画素ごとに設けられ、走査線及びデータ線に接続された画素スイッチング素子と、
前記画素スイッチング素子に接続されるメモリ回路と、
前記メモリ回路に接続された第1電源線及び第2電源線と
を備え、
前記第2電極には容量素子が接続されている
ことを特徴とする電気泳動表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−300771(P2009−300771A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155708(P2008−155708)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】