電気生理信号を測定する電極アレイ
【課題】患者の頭部のサイズに容易に調節可能な電極アレイを提供する。
【解決手段】生理電気信号をモニターするための、3体の電極12a,12b,12cのみを含んだ電極アレイ10であって、 本体14と、衛星体15と、本体と衛星体とを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、 前記3体の電極のうちの2体の電極12a,12bは本体上に配置され、残りの電極12cは衛星体上に配置されている。前記フレキシブル体にはコンダクタ16が配線されており、電極からの信号を運搬する。
【解決手段】生理電気信号をモニターするための、3体の電極12a,12b,12cのみを含んだ電極アレイ10であって、 本体14と、衛星体15と、本体と衛星体とを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、 前記3体の電極のうちの2体の電極12a,12bは本体上に配置され、残りの電極12cは衛星体上に配置されている。前記フレキシブル体にはコンダクタ16が配線されており、電極からの信号を運搬する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電気生理信号を測定する電極アレイ 発明の背景本願発明は生理電気信号モニター(physiological electrical signal monitor)に関し、さらに特定すれば、そのようなモニターに接続するための自動準備型多電極アレイ(self-prepping multiple electrode array)に関する。
【背景技術】
【0002】
手術はますます無侵襲式(non-invasive)となってきており、その結果、手術中の患者の状態の全体的変化を診断するための無侵襲式電気生理信号モニター(non-invasive electrophysiological monitor)の使用は大幅に増加した。例えば、現在、EEGモニターはイントラオペラティブ(intra-operative)治療中の脳機能のモニターに使用されている。特に、麻酔の効果の診断、脳虚血(cerebral ischemia)を検出するための右脳と左脳との不均整活動の評価、及びバーストサプレッション(burst suppression)の検出に利用されている。
【0003】
医療におけるイントラオペラティブEEGモニターの幅広い活用を妨げている要因の1つは、伝統的に、頭部、主として頭皮に標準国際規格(10-20)電極配置(International Electrode Placement)に従って多数の電極を使用していることである。電極の装着には相当な時間と技術を要し、さらに頭皮の装着部分の処理にも時間がかかる。加えて、患者の頭皮と毛髪に少なからずダメージを与える。
【0004】
この処理のスピード化を図るため、異なるスタイルの電極が装着された多様なヘッドセットやキャップが存在するが、このようなヘッドセットやキャップは一般的に使い捨てとはなっておらず(使用後に洗浄が必要)、個々の患者の頭部の形状に合せて調整しなければならない。また比較的に高価である。今日の医療環境においては、このようなヘッドセットやキャップを使い捨てとするには他の問題も絡んでくる。使い捨てであるべきそのような装置が再使用され、感染が広がる可能性も否定できない。経費的な理由からそのようなヘッドセットやキャップが非専用機器や器具と共に使用されることもあり、装置の性能を低下させていた。
【0005】
最も利用されているタイプの電極は再使用可能な“ゴールドカップ(gold cup)”型電極であり、適当な長さの非シールドワイヤの先端に固定された小型の無垢錫、銀あるいは金メッキが施された金属カップである。このような電極では、まず頭部を計測し、装着マークを施して頭皮及び前頭部での複数の電極部位を決定することが要求される。そのように決定された電極部位は良好な電気接触を得るために電極の取り付けに先立って表面処理が必要である。この表面処理は、電気接触不良を引き起こす外側皮膚層を除去するため、通常は電極部位を微粒体含有溶液あるいは他の研磨手段で擦ることで行われる。国際規格(10-20)電極配置に従った頭皮上への19個までの電極は血液が豊富な皮膚層と接触状態にて、準備された部位に接着剤で個々に固定され、さらに、電極の上部に設けられた穴を介して導電性電解質クリームが注入されて比較的に低い電気接触インピーダンスが提供される。この処理によって患者の頭皮には研磨部位、接着剤及び電解質クリームが残される。金属電極と皮膚との間には頻繁に直接的接触状態が発生し、“ベースライン不安定現象(baseline wander)”の原因となる経時変動オフセツト電圧(time-varying offset voltage)が発生する。加えて、標準的な配置すなわちモンタージュ(montage)を得るために電極は正確に配置されねばならず、後日、同一条件下での測定が反復可能でなければならない。
【0006】
多数の個別準備作業の必要性は、そのような準備を非常に時間がかかる作業としており、小型セットの国際規格(10-20)電極配置の場合でさえも医療技術者の貴重な時間を30分程度奪ってしまう。このような準備に必要な専門知識と時間とはイントラオペラティブEEGモニターの利用性を妨げている要因である。さらに、電気ノイズ妨害を減少させるため、非シールドワイヤの結束にも注意が必要である。また、使い捨てではないため、測定完了後には電極や配置器具には洗浄及び殺菌処理が必要である。
【0007】
EEGモニターのためにいくつかの従来式多電極装置が開発されている。ジョーンズの米国特許第4,595,013号、ヘンダーソンの米国特許第4,638,807号、ライダーの米国特許第4,072,145号、シルバの米国特許第4,072,145号、ロルストンの米国特許第3,490,439号等が存在する。これら多電極装置では、身体上への設置に先立って皮膚との接触インピーダンスを減少させるために前述のごとき面倒で時間がかかる皮膚準備が要求される。これらの別々に実施される皮膚準備は、電極が患者に設置されてから、あるいは検出開始後の接触インピーダンスの改善を困難にしている。多電極装置が適用されるときに皮膚準備が不充分であると、電極を取り外して皮膚を再び研磨し、大抵の場合には新しい電極装置を取り付け直さなければならない。これにはさらに時間がかかる。皮膚を擦る過ぎると皮膚にダメージが及び、出血したり、傷が残ることもある。皮膚を擦るために別器具を使用すると、取扱者が血液と接触する機会が増大し、皮膚準備中に疾患に感染する危険が発生する。
【0008】
いくつかの従来型自動準備式多電極装置も存在する。シャーウィンの米国特許第4,709,702号と米国特許第4,640,290号は、再使用可能なヘッドセットにスプリング式金属“チューリップ”電極のアレイを利用している。このアレイは外側の皮膚層内に侵入し、低い接触インピーダンスを達成させる。また、シュミットの米国特許第4,770,180号と米国特許第4,706,679号は患者の皮膚と接触して侵入する剛性の結束金属ワイヤのアレイを利用する。これら両アレイの弱点は、皮膚との金属接触で身体の弱小信号電圧の高感度測定を妨害する非常に不都合な経時変動オフセット電圧を発生させることである。さらに、これら両アレイ並びにゲビンの米国特許第4,967,038号に開示されたもののごときヘッドセットやキャップを利用するものは、電極の適正な設置位置を患者の多様な頭部形状とサイズとに合せて調整しなければならない。加えて、経費が高くつき、使用後の洗浄も必要である。
【0009】
ドティの米国特許第4,936,306号は一般的に金属製である螺旋状コイル電極を利用し、患者の皮膚内にコルク栓用スクリュー型器具を侵入させ、低接触インピーダンスを提供している。確かに低接触インピーダンスは提供されようが、患者には痛みが伴い、螺旋コイルによって提供される深い皮膚穴は感染症の原因ともなる。金属製であれば、そのような螺旋コイルは経時変動電圧の要因となろう。それら電極も個別に適用される。なぜなら、患者の皮膚にネジ式に侵入させなければならないからであり、準備に時間がかかることになる。
【0010】
ジョハンソンの米国特許第4,683,892号は圧縮空気で作動する多電極を備えたヘッドセットを利用するものである。これら電極は患者の頭皮に押圧され、電解質ペーストを排出させて接触を改善させている。この装置は複雑で高価であり、イントラオペラティブ環境で一般的に利用されるように意図されたものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4,595,013号
【特許文献2】米国特許第4,638,807号
【特許文献3】米国特許第4,072,145号
【特許文献4】米国特許第4,072,145号
【特許文献5】米国特許第3,490,439号
【特許文献6】米国特許第4,709,702号
【特許文献7】米国特許第4,640,290号
【特許文献8】米国特許第4,770,180号
【特許文献9】米国特許第4,706,679号
【特許文献10】米国特許第4,967,038号
【特許文献11】米国特許第4,936,306号
【特許文献12】米国特許第4,683,892号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本願発明の主たる目的は、使い捨てであって、皮膚の電極設置個所を容易且つ確実に準備させ、比較的に低い接触インピーダンスを提供するゲル付着式自動準備型多電極アレイを提供することである。
【0013】
本願発明の別目的は、準備する人物により扱われる器材を1つに押さえ、大抵の患者の頭部にフィットする自動準備型多電極アレイを提供することである。
【0014】
本願発明のさらに別な目的は、頭皮内に配置される電極を使用することなく脳機能をモニターすることができ、頭部上に容易に整合配置できる多電極アレイを提供することである。
本願発明のまたさらに別な目的は、意図されていないモニター機器との使用を妨害する多電極アレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
患者の頭部サイズにフィットするように容易に調整できる電極アレイが提供される。この電極アレイは自己接着、ゲル付着式の使い捨てである。この電極アレイは患者の‘こめかみ’領域と額領域に容易にフィットする。これら両領域はEEG信号が特製モニターで取得できる領域であり、例えば、麻酔の深さ、虚血症状、バーストサプレッション等の多様な身体現象がモニターできる。このアレイはこの使い捨て装置と一体となったタブ型コネクタを介してモニターに接続されている。このタブ型コネクタはモニターシステムの一部である再利用可能なコネクタ内に挿入が可能である。
【0016】
この再利用可能なコネクタはキー型凹部内に並べて配置された剛体コンタクト部で提供されている。これらコンタクト部は使い捨てアレイのコンダクタを、再使用可能なコネクタの凹部内にこれらコンダクタが挿入されるときに押圧する。
使い捨てアレイのこれらコンダクタは、バッキングと支持部としてのプラスチック製クリップを有したポリエステル製基板で提供されているフレキシブルな回路上に搭載される。このフレキシブルな回路はそのクリップ内を通過してタブ型コネクタを形成する。このセンサータブ型コネクタは、再利用可能コネクタの凹部に挿入されると電極をモニターに電気的に接続し、電気生理信号を取得させる。
【0017】
このタブ型コネクタのクリップは自己固定型であり、フレキシブルな回路を固定させるための追加的固定機構を不要としている。再利用可能コネクタと使い捨てコネクタは相互補完的ロッキング機構を有しており、安定した接続を提供する。
【0018】
このアレイの適用形態と個別の特徴によっては、タブ型コネタタはキーを含んでおり、特定のモニターにのみフィットするように提供できる。このアレイはモニターと交信することができ、それら電極を利用する適用タイプと、必要なチャンネル数を指示する。
【0019】
このアレイは、皮膚に対して押し付けられると皮膚に対する接触インピーダンスを低下させて信号の質を高めることができる複数の要素を含んでいる。これら要素は内蔵型ブローアウトポケットを有しており、圧力が加えられると自動的にゲルを調整させることができる。このようなポケットはゲルの接着領域への侵入や他の要素領域への移動をも防止し、チャンネル間の短絡を防止する。
【0020】
本願発明のこれら及び他の目的は添付の図面を参照に付した以下の詳細な説明によりさらにその理解が深まるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本願発明の電極アレイの好適実施例の斜視図である。
【図2】図3の2‐2線に沿った電極アレイの側断面図である。
【図3】図1の電極アレイの平面図である。
【図4】図2の電極アレイの底断面図である。
【図5】図5(a)から図5(c)は図1に示す電極アレイによって利用されるタブ型クリップ構造体の斜視図であり、基板には配線処理が施されている。
【図6】図6(a)と図6(b)は図1の電極アレイに使用されるEEGコネクタシステムの平面図であり、図6(a)は接続された状態のコネクタを図示しており、図6(b)は外された状態のコネクタを図示している。
【図7】図7(a)から図7(e)は図6(a)と図6(b)に図示されているEEGコネクタシステムにおいて使用されるキーの側面図である。
【図8】図6(a)と図6(b)のEEGコネタタシステムによって利用される配線形態の概略図である。
【図9】電極アレイタイプを特定するためのステップを示すフローチャート図である。
【図10】図1の電極アレイの底面図である。
【図11】2チャンネルモニター用の患者頭部での電極配置を示す概略図である。
【図12】図1の電極アレイによって利用されるゲルブローアウトポケットと塩ブリッジバリヤの概略図である。
【図13】図13(a)と図13(b)は1チャンネルモニターのための患者頭部での電極配置図である。
【図14】枝体上スポンジ構造である本願発明の電極を示す側面図である。
【図15】図15(a)は‘こめかみ’接続のための2要素を含んだ本願発明の電極アレイの別例の平面図である。図15(b)は図15(a)の電極アレイの底面図である。
【図16】電極アレイの別例を利用した状態の患者頭部を図示しており、コネクタは別位置に配置されている。
【図17】患者頭部に配置された本願発明の電極の別実施例を図示しており、2体の衛星電極を配置させるための乳頭型配置が使用されている。
【図18】本願発明に使用されるコネクタの別実施例の雌部分の側面図と平面図である。
【図19】図1の電極アレイを利用したシステムの構成要素の配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図4にかけて電極アレイ10が図示されている。1好適実施例においては、電極アレイ10は3体の電極12を含んでおり、それらは額とこめかみに対して自己接着/自動準備型であり、電気生理(EEG)信号の取得に利用される。このアレイ10はポリエステル基板上に銀/塩化銀(Ag/AgCl)コンダクタ(電線)16を含んだフレキシブルな回路14を含んでいる。これらコンダクタは特定のモンタージュ位置から1体のコネクションタブ18にまで配線されている。同時進行的に捕捉が可能なEEGデータ用の8本の信号ラインまで提供する8本までのコンダクタ16の利用が可能である。このタブ18はアレイに剛性、ロッキング機構、自動整合、極性及びキー機構を追加させるクリップ20を含んでいる。このクリップ20はフレキシブル回路14に固形コンタクト領域をも追加する。
【0023】
アレイ10は、本実施例においては2体の電極12aと12bを含んだ本体と、1体の電極12cを含んだ衛星体15とを含んでいる。衛星体15はモニター取得人に患者の頭部サイズに合せて衛星体15に搭載された電極12cの配置個所を調整させる。コンダクタ16を通過させている延長部17は本体14と衛星体15とを連結している。
【0024】
図3と図14とに示すように、アレイ10に搭載された3体の電極12のそれぞれは自動準備ディスク30を含んでいる。ディスク30は接着剤45が塗布された1セットのフレキシブルな枝体44を含んでいる。フレキシブルな枝体44はゲル40の表面を越えて延びており、皮膚32への電極12の通常な適用の一部として皮膚32と接触する。電極12に圧力がかけられると、フレキシブルな枝体44はフォーム層42を介して皮膚32に押し付けられ、皮膚を擦ることなく皮膚32の高インピーダンンスである外側層のを低インピーダンスである血液豊富な層にコンバートする。この準備ディスクはナイロン等のプラスチック材料で提供されており、いわゆるベルクロタイプ面ファスナーのフック部を提供する。これらフック部は適正な高さと剛性とを付与するためにせん断される。電極12は接着剤が裏打ちされたフォーム層43によって囲まれている。アレイは望む皮膚インピーダンスを達成させるための適正な押し付け位置を示すマーカー13を含んでいる。
【0025】
図4と図12に図示するように、アレイはベースパッド39に内蔵された2体のブローアウトポケット38を含んでおり、大きな面積に渡ってゲル40に容積を調整させ、隣接した2体の要素が短絡するような不都合な場所への移動が防止される。
【0026】
このブローアウトポケット38はベースパッド39のフォーム材料に筒型の切込みを入れることで提供される。このブローアウトポケット38に加えて、アレイ10は2体の塩ブリッジバリヤ(salt bridge barrier)46を含むこともできる。これらバリヤは信号を短絡させるような、片方の電解質からのゲル40と他方の電解質からのゲル40との接触を妨害する。これらバリヤ46も接着ベースバッド39に切込み加工される。
【0027】
この好適実施例においては、液体水酸化アルミニウムゲル(liquid hydrogel)が使用されており、ベースパッド材料39に提供されたポケット上に提供される。ゲル40はポリウレタン製のフォームスポンジ42によってポケット内で保持される。このスポンジは充分に大きな孔部を含んでおり、枝体44を通過させてその使用中に皮膚32と接触させる。枝体44は米国特許第5,305,746号の記述内容と同様に作用する。その教示内容を本願に援用する。
【0028】
いくつかの実施例において、アレイ10は額の中央部に基準電極12bを合致させて搭載される。図13(a)と図13(b)に図示するように、接地電極12aも額に配置される。衛星体15の第3電極12cはこめかみ領域に配置される。
大抵の場合、左右いずれのこめかみでも構わない。このようなアレイは顔面領域でのEMG検出にも利用が可能である。
【0029】
本願発明のタブ型コネクタは図5(a)から図5(c)に図示されている。図5(a)に示すように、フレキシブルな材料上に搭載されたコンダクタ16はタリップ20のエッジ46を越えてクリップ20内に挿入されている。クリップ20はヒンジ47を含んでおり、図5(b)に図示するように裏側に向けて180度折り曲げられている(図5(b))。スリット48がクリップ20の各側に提供されて延長部49とロッキングし、図5(c)に示すようにクリップ20をロックされた閉鎖位置に保ち、使用準備状態としている。
【0030】
図10に図示するように、この好適実施例のアレイ10のタブ型コネクタ18は8本のコンダクタを有している。これら8本のコンダクタのうちで3本はEEG信号ライン16a、16b、16cであり、4本は論理信号ライン(logical signal line)16e、16f、16q、16hであり、接続される適当なアレイタイプの特定に使用される。この実施例においては、8番目のコンダクタ16dは使用されない。使用されないこのコンダクタ16dは他の実施例においては追加EEG信号ラインあるいはアレイタイプの特定のための追加手段として使用が可能である。センサーが特定用情報をモニターに送り、頭部に使用されている作動要素の数とそれぞれの位置とを決定させることは重要である。これでモニターは特定のEEGモニタ一用に自動準備するであろう。
【0031】
この好適実施例は、米国特許願第08/545,981号に記述された識別方法のごとき3ビットバイナリコード識別スキームを使用する。この出願は本願出願人に譲渡されており、その内容を本願に援用する。このような識別スキームにおいて、コードは特定のアレイ10のフレキシブル回路に固定配線される。モニターのデジタル信号コンバータはアレイのID信号を検出する。図8に示すように、このコードは共通ドライブ信号ライン(common drive signal line)[SEN DRV]60を3コード信号ライン[SEN 0:2]62,64,66に選択的にショートさせてセットされている。これらは3アレイ特定信号ラインである。この[SEN DRV]ラインはモニターのデジタル信号コンバータに提供されているパルス発生器によって8,192Hzにて論理高(logic high)にパルス(ドライブ)される。
【0032】
このラインのパルスは、断絶状態のごとき異常状態によってIEC‐601‐1のごとき医療機器基準値である50マイクロアンペア以上の電流が患者体内に流れることを防止している。
【0033】
このパルスの周波数はディジタイザのナイキスト周波数で選択される。これらパルスはEEG信号を妨害しない。なぜなら、この周波数では第1段階のデシメーション(decimation)でのみ自身にエリアシング(alias)し、続いてデジタルプロセッサによって完全にフィルター処理されるからである。
【0034】
患者のインターフェースコネクタコード信号ラインは、好適実施例ではD‐フリップ‐フロップであるレシーバ回路76に対する入力で、デジタル信号コンバータ146に位置する抵抗70,72,74で論理(logic)“0”に引き下げられる。共通(common)[SEN DRV]ライン60がパルス発生器で高状態にドライブされると、患者インターフェースコネクタコードライン[SEN 0:2]62、64、66はレシーバ回路76で読み取られる(すなわち、クロックインされる)。それはバイナリコードをモニター150に伝達する。ドライブ信号にショートされた患者インターフェースコネクタコード信号ラインは論理“1”として読み取られよう。開かれた状態の患者インターフェースコネクタコード信号
ラインは論理“0”として読み取られよう。このようなコード化スキームは以下のごとく8つの異なるPICケーブルタイプを許容する。
【0035】
# コード ケーブルタイプ
1 000 PIC非接続
2 001 2チャンネル2極(5信号ワイヤ使用)
3 010 2チャンネル基準(4信号ワイヤ使用)
4 011 1チャンネル電極接続
5 100 1チャンネルセンサー接続
6、7、8 非稼動スペア
【0036】
図9と図19を利用して適当なPICを決定するプロセスを解説する。ステップ82において、モニター150のCPUはPICコードを周期的、1好適実施例においては1.75秒、ごとに読み取る。ステップ84において、モニター150のCPUは図8に関して前述したようにPICのIDを読み取る。もしそのPICのIDがステップ86で“000”であると決定されたら(PICは非接続)、本システムはこのプロセスを1.75秒ごとに反復し、新しいPICのIDを読み取り続ける。
【0037】
もしPICのIDがステップ88で“010”であると決定されたら、2チャンネルの基準EEG電極セットは検出され、モニター150はステップ90で2‐チャンネル基準EEGプロセス用に準備される。デジタル信号コンバータはステップ92で基準モードにセットされる。もしステップ94でPICのIDが“010”であれば、本システムは2チャンネル双極EEG電極セットを認識し、モニター150はステップ96で適当なEEGプロセス用に準備される。
【0038】
このデジタル信号コンバータ146はステップ98で双極モードにセットされる。
もしPICのIDがステップ100で“011”であると決定されたら、本システムは1チャンネルEEGプロセスケーブルを検出したことになり、モニター150はステップ102で1チャンネルEEGプロセス用に準備される。ステップ106でデジタル信号コンバータは双極モードにセットされる。もし別のPICのIDが検出されるとエラーメッセージが発生し、ステップ107で不法なPICのIDが検出されたことを表示し、EEGプロセスは進行しない。モニター150のCPUがPICのIDが有効であると決定した後、モニターはそのPICのIDが新しいPICのIDであるかどうかをチェックする。もし新しいPICのIDであると認識されれば、モニターはステップ108で自己診断トを開始し、ステップ109で電極インピーダンステストを実施する。これら一連のステップの後に、本システムは1.75秒後にリンターンし、ステップ82で追加的なPICのIDを読み取る。
【0039】
PICのIDに対して4本のピンが提供された別実施例においては、デジタル信号コンバータ146は15までの異なる組合せのピグテール、PICあるいはコネクタタイプを認識できる。
【0040】
このコネクタシステムは今のところ1チャンネル電極アレイあるいは2チャンネル電極アレイのいずれかに対応する。図7(a)から図7(e)にかけて示すように、それは何を物理的にプラグ挿入できるかをコネクタに選択させるキー式確認装置をも提供する。コネクタ突起50の高さを修正することで特定のアレイをマスターキー(図7(a))として利用し、他のアレイを特定のコネクターに対応するようにすることができる。このキー機構は、例えば、アレイタイプに物理的差異を提供するのにも使用することができる。例えば、1チャンネル及び2チャンネルモニター用のアレイと、2チャンネルモニターのみのアレイとに区別することができる。このマスターキーは全てのモニターと差異なく接続させるのに利用が可能である。例えば、それはテスト回路を挿入してモニターを作動させる場合にも、多目的アレイを挿入にも使用できる。
【0041】
図6(a)と図6(b)に示すように、アレイのタブ型接続はロック機構を含んでおり、延長部120と、再使用可能なコネクタ124にそれを固定させるリセプタ領域122を含んでいる。このロック作用はユーザに触知あるいは可聴フィードバックを提供する。
【0042】
この再使用可能なコネクタ124は、コンタクトと、取り付けられたケーブルからのワイヤとを有したプリント回路ボードを含んでいる。このプリント回路ボードは超音波溶着で固定された2体の成型収容体内に挿入される。
【0043】
前述の電極アレイ10は、脳の麻酔の効果や他の脳現象を測定するための新非標準電極ポジショニング(モンタージュ)に対して使用される。
【0044】
図13(a)と図13(b)にはこのモンタージュの1実施例が図示されている。
基準電極12は額の中央に配置されており、衛星電極12は耳の上方の目のレベルでこめかみに装着されている。このモンタージュは説明してきたモンタージュに優るいくつかの利点を有している。まず、患者への電極の装着場所が容易に見つけられ、電極の患者への装着が容易であり、EEG信号やその強度は使用目的に充分なことである。
【0045】
電極の位置は麻酔の効果のモニターに重要である。麻酔の効果をモニターする従来技術は2から19のEEGチャンネルを使用したEEGシステムを説明している。電極位置は国際規格10‐20システムで特定されてきた。前述の電極アレイは1あるいは2のEEGチャンネルを使用する。本願に記載された特定の電極位置は患者の頭部の前方領域であり、従来ではそこからはEEG信号は採取されていなかった。これら前頭部に配置されたアレイは脳の麻酔効果の全体的な特性の情報を収集する。すなわち、麻酔の全体的な効果は前方の脳皮質近辺で検出される。選択された内側の電極間隔が広いために前述の電極アレイは相当に大きなEEG信号を提供する。しかし、患者によって発生されるノイズ信号(例:EKG)を増加させるほどには電極は広く間隔を置かれていない。いかなる信号処理システムにおいても、ノイズの強度を増加させないで信号強度を増加させることは望ましいことである。このことは特にEEGモニターでは望ましい。なぜなら、EEGは心電図(EKG)よりも100分の1程度の強度だからである。電極アレイ10は容易に見つけられるマーク(額の中央部、眼窩等)を基準にして電極12を配置させる。さらに、電極位置は患者の毛髪の完全に外側にある。これで毛髪を剃ったりせずに電極を患者の頭部に設置することができる。
【0046】
本願発明の電極アレイを利用するシステムは1チャンネルあるいは2チャンネルモニターシステムとして提供できる。図15(a)と図15(b)に示す2チャンネルモードに対しては、1つのEEGチャンネルは患者の額の1電極位置から左眼窩近辺の左こめかみの下側(顎骨)位置まで測定する。第2のEEGチャンネルは同一の額電極から右側眼窩付近のこめかみまで測定する。測定しない接地電極も患者の額に配置される。この2チャンネルシステムは信号多重性(1チャンネルではなく2チャンネルの信号)を利用しており、信号とノイズとの比を改善している。図1のごとき1チャンネルの場合には、額中央電極と左右いずれかの電極と接地電極とを使用する。1チャンネル形態は患者の頭部の少ない面積を利用するため、余った広い面積での作業を容易にしている。1チャンネル形態は電極の数が少なく、その分だけ利用が容易である。
【0047】
図15(a)と図15(b)には本願発明の別実施例が図示されており、電極12のアレイ10は2つのこめかみ電極12cを含んでおり、麻酔の深さ、バーストサプレッション、虚血モニター、及びEEG記録並びにEMG検出を可能にしている。2チャンネルシステムが使用されると、信号は平均化されるか、第2チャンネルが第1チャンネルのバックアップ信号として使用される。このような2チャンネルシステムでの患者頭部への電極の設置は図11に示されている。図10ではコンダクタ16dは第2こめかみから信号を提供するように使用される。
【0048】
図16は、図1に関して前述したものと同一のアレイ10が異なる方法で使用されており、アレイ10の本体14の中央部はこめかみ上に置かれ、衛星体15の電極12cは基準電極となっている。この形態では患者の顔からケーブルを遠ざける利点を提供する。
【0049】
図17に図示するように、電極12の別アレイ12は、接地接続12a、2つの前方接続及び2つの乳頭接続を備えており、麻酔の深さ、バーストサプレッション、虚血モニター、及びEEG記録並びにEMG検出に使用される。図15(a)と図15(b)の実施例と同様に、図17の形態は2極の読み取りを提供するため、側頭部それぞれから半球信号を捕捉するのに使用される。
【0050】
別実施例においては、電極のアレイは抵抗、キャパシタ、ジャンパ等の他の受身装置を自動準備のためのコードの発生に含むであろう。
【0051】
図18に示す別実施例においては、多電極12のアレイ10は、ダブルサイドのタブ型コネクションで終結するコンダクタを備えたフレキシブルな回路を含んでいる。連結コネクタ124は上部と下部にコンタクト部125を有している。
【0052】
これでコネクタのサイズを小さく保ったまま回路の密度が増加する。さらに、デジタル特性の信号を生理電気特性のものと区別させる。これでEEG信号のノイズ量が減少する。
図19に示す電極アレイ10はEEGモニターと共に使用されている。この電極アレイ10はコネクタ20を介して患者のインターフェースケーブル142に接続されており、そのケーブルはピグテールケーブル144に接続されている。
【0053】
ピグテールケーブル144はデジタル信号コンバータ146に接続されており、そのコンバータはモニターインターフェースケーブル148を介してモニター150に接続されている。別実施例においては、デジタル信号コンバータはモニターに埋め込まれており、ケーブル144、148を不用としている。あるいは電極アレイ10もケーブル144に接続され、ケーブル142を不要としている。
【0054】
以上、いくつかの好適実施例を基にして本願発明を解説してきたが、当業技術者であればそれら実施例に多様な変更や改良を施すことが可能であろう。そのような変更や改良は以下の「請求の範囲」に属するものである。
【技術分野】
【0001】
電気生理信号を測定する電極アレイ 発明の背景本願発明は生理電気信号モニター(physiological electrical signal monitor)に関し、さらに特定すれば、そのようなモニターに接続するための自動準備型多電極アレイ(self-prepping multiple electrode array)に関する。
【背景技術】
【0002】
手術はますます無侵襲式(non-invasive)となってきており、その結果、手術中の患者の状態の全体的変化を診断するための無侵襲式電気生理信号モニター(non-invasive electrophysiological monitor)の使用は大幅に増加した。例えば、現在、EEGモニターはイントラオペラティブ(intra-operative)治療中の脳機能のモニターに使用されている。特に、麻酔の効果の診断、脳虚血(cerebral ischemia)を検出するための右脳と左脳との不均整活動の評価、及びバーストサプレッション(burst suppression)の検出に利用されている。
【0003】
医療におけるイントラオペラティブEEGモニターの幅広い活用を妨げている要因の1つは、伝統的に、頭部、主として頭皮に標準国際規格(10-20)電極配置(International Electrode Placement)に従って多数の電極を使用していることである。電極の装着には相当な時間と技術を要し、さらに頭皮の装着部分の処理にも時間がかかる。加えて、患者の頭皮と毛髪に少なからずダメージを与える。
【0004】
この処理のスピード化を図るため、異なるスタイルの電極が装着された多様なヘッドセットやキャップが存在するが、このようなヘッドセットやキャップは一般的に使い捨てとはなっておらず(使用後に洗浄が必要)、個々の患者の頭部の形状に合せて調整しなければならない。また比較的に高価である。今日の医療環境においては、このようなヘッドセットやキャップを使い捨てとするには他の問題も絡んでくる。使い捨てであるべきそのような装置が再使用され、感染が広がる可能性も否定できない。経費的な理由からそのようなヘッドセットやキャップが非専用機器や器具と共に使用されることもあり、装置の性能を低下させていた。
【0005】
最も利用されているタイプの電極は再使用可能な“ゴールドカップ(gold cup)”型電極であり、適当な長さの非シールドワイヤの先端に固定された小型の無垢錫、銀あるいは金メッキが施された金属カップである。このような電極では、まず頭部を計測し、装着マークを施して頭皮及び前頭部での複数の電極部位を決定することが要求される。そのように決定された電極部位は良好な電気接触を得るために電極の取り付けに先立って表面処理が必要である。この表面処理は、電気接触不良を引き起こす外側皮膚層を除去するため、通常は電極部位を微粒体含有溶液あるいは他の研磨手段で擦ることで行われる。国際規格(10-20)電極配置に従った頭皮上への19個までの電極は血液が豊富な皮膚層と接触状態にて、準備された部位に接着剤で個々に固定され、さらに、電極の上部に設けられた穴を介して導電性電解質クリームが注入されて比較的に低い電気接触インピーダンスが提供される。この処理によって患者の頭皮には研磨部位、接着剤及び電解質クリームが残される。金属電極と皮膚との間には頻繁に直接的接触状態が発生し、“ベースライン不安定現象(baseline wander)”の原因となる経時変動オフセツト電圧(time-varying offset voltage)が発生する。加えて、標準的な配置すなわちモンタージュ(montage)を得るために電極は正確に配置されねばならず、後日、同一条件下での測定が反復可能でなければならない。
【0006】
多数の個別準備作業の必要性は、そのような準備を非常に時間がかかる作業としており、小型セットの国際規格(10-20)電極配置の場合でさえも医療技術者の貴重な時間を30分程度奪ってしまう。このような準備に必要な専門知識と時間とはイントラオペラティブEEGモニターの利用性を妨げている要因である。さらに、電気ノイズ妨害を減少させるため、非シールドワイヤの結束にも注意が必要である。また、使い捨てではないため、測定完了後には電極や配置器具には洗浄及び殺菌処理が必要である。
【0007】
EEGモニターのためにいくつかの従来式多電極装置が開発されている。ジョーンズの米国特許第4,595,013号、ヘンダーソンの米国特許第4,638,807号、ライダーの米国特許第4,072,145号、シルバの米国特許第4,072,145号、ロルストンの米国特許第3,490,439号等が存在する。これら多電極装置では、身体上への設置に先立って皮膚との接触インピーダンスを減少させるために前述のごとき面倒で時間がかかる皮膚準備が要求される。これらの別々に実施される皮膚準備は、電極が患者に設置されてから、あるいは検出開始後の接触インピーダンスの改善を困難にしている。多電極装置が適用されるときに皮膚準備が不充分であると、電極を取り外して皮膚を再び研磨し、大抵の場合には新しい電極装置を取り付け直さなければならない。これにはさらに時間がかかる。皮膚を擦る過ぎると皮膚にダメージが及び、出血したり、傷が残ることもある。皮膚を擦るために別器具を使用すると、取扱者が血液と接触する機会が増大し、皮膚準備中に疾患に感染する危険が発生する。
【0008】
いくつかの従来型自動準備式多電極装置も存在する。シャーウィンの米国特許第4,709,702号と米国特許第4,640,290号は、再使用可能なヘッドセットにスプリング式金属“チューリップ”電極のアレイを利用している。このアレイは外側の皮膚層内に侵入し、低い接触インピーダンスを達成させる。また、シュミットの米国特許第4,770,180号と米国特許第4,706,679号は患者の皮膚と接触して侵入する剛性の結束金属ワイヤのアレイを利用する。これら両アレイの弱点は、皮膚との金属接触で身体の弱小信号電圧の高感度測定を妨害する非常に不都合な経時変動オフセット電圧を発生させることである。さらに、これら両アレイ並びにゲビンの米国特許第4,967,038号に開示されたもののごときヘッドセットやキャップを利用するものは、電極の適正な設置位置を患者の多様な頭部形状とサイズとに合せて調整しなければならない。加えて、経費が高くつき、使用後の洗浄も必要である。
【0009】
ドティの米国特許第4,936,306号は一般的に金属製である螺旋状コイル電極を利用し、患者の皮膚内にコルク栓用スクリュー型器具を侵入させ、低接触インピーダンスを提供している。確かに低接触インピーダンスは提供されようが、患者には痛みが伴い、螺旋コイルによって提供される深い皮膚穴は感染症の原因ともなる。金属製であれば、そのような螺旋コイルは経時変動電圧の要因となろう。それら電極も個別に適用される。なぜなら、患者の皮膚にネジ式に侵入させなければならないからであり、準備に時間がかかることになる。
【0010】
ジョハンソンの米国特許第4,683,892号は圧縮空気で作動する多電極を備えたヘッドセットを利用するものである。これら電極は患者の頭皮に押圧され、電解質ペーストを排出させて接触を改善させている。この装置は複雑で高価であり、イントラオペラティブ環境で一般的に利用されるように意図されたものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第4,595,013号
【特許文献2】米国特許第4,638,807号
【特許文献3】米国特許第4,072,145号
【特許文献4】米国特許第4,072,145号
【特許文献5】米国特許第3,490,439号
【特許文献6】米国特許第4,709,702号
【特許文献7】米国特許第4,640,290号
【特許文献8】米国特許第4,770,180号
【特許文献9】米国特許第4,706,679号
【特許文献10】米国特許第4,967,038号
【特許文献11】米国特許第4,936,306号
【特許文献12】米国特許第4,683,892号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本願発明の主たる目的は、使い捨てであって、皮膚の電極設置個所を容易且つ確実に準備させ、比較的に低い接触インピーダンスを提供するゲル付着式自動準備型多電極アレイを提供することである。
【0013】
本願発明の別目的は、準備する人物により扱われる器材を1つに押さえ、大抵の患者の頭部にフィットする自動準備型多電極アレイを提供することである。
【0014】
本願発明のさらに別な目的は、頭皮内に配置される電極を使用することなく脳機能をモニターすることができ、頭部上に容易に整合配置できる多電極アレイを提供することである。
本願発明のまたさらに別な目的は、意図されていないモニター機器との使用を妨害する多電極アレイを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
患者の頭部サイズにフィットするように容易に調整できる電極アレイが提供される。この電極アレイは自己接着、ゲル付着式の使い捨てである。この電極アレイは患者の‘こめかみ’領域と額領域に容易にフィットする。これら両領域はEEG信号が特製モニターで取得できる領域であり、例えば、麻酔の深さ、虚血症状、バーストサプレッション等の多様な身体現象がモニターできる。このアレイはこの使い捨て装置と一体となったタブ型コネクタを介してモニターに接続されている。このタブ型コネクタはモニターシステムの一部である再利用可能なコネクタ内に挿入が可能である。
【0016】
この再利用可能なコネクタはキー型凹部内に並べて配置された剛体コンタクト部で提供されている。これらコンタクト部は使い捨てアレイのコンダクタを、再使用可能なコネクタの凹部内にこれらコンダクタが挿入されるときに押圧する。
使い捨てアレイのこれらコンダクタは、バッキングと支持部としてのプラスチック製クリップを有したポリエステル製基板で提供されているフレキシブルな回路上に搭載される。このフレキシブルな回路はそのクリップ内を通過してタブ型コネクタを形成する。このセンサータブ型コネクタは、再利用可能コネクタの凹部に挿入されると電極をモニターに電気的に接続し、電気生理信号を取得させる。
【0017】
このタブ型コネクタのクリップは自己固定型であり、フレキシブルな回路を固定させるための追加的固定機構を不要としている。再利用可能コネクタと使い捨てコネクタは相互補完的ロッキング機構を有しており、安定した接続を提供する。
【0018】
このアレイの適用形態と個別の特徴によっては、タブ型コネタタはキーを含んでおり、特定のモニターにのみフィットするように提供できる。このアレイはモニターと交信することができ、それら電極を利用する適用タイプと、必要なチャンネル数を指示する。
【0019】
このアレイは、皮膚に対して押し付けられると皮膚に対する接触インピーダンスを低下させて信号の質を高めることができる複数の要素を含んでいる。これら要素は内蔵型ブローアウトポケットを有しており、圧力が加えられると自動的にゲルを調整させることができる。このようなポケットはゲルの接着領域への侵入や他の要素領域への移動をも防止し、チャンネル間の短絡を防止する。
【0020】
本願発明のこれら及び他の目的は添付の図面を参照に付した以下の詳細な説明によりさらにその理解が深まるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本願発明の電極アレイの好適実施例の斜視図である。
【図2】図3の2‐2線に沿った電極アレイの側断面図である。
【図3】図1の電極アレイの平面図である。
【図4】図2の電極アレイの底断面図である。
【図5】図5(a)から図5(c)は図1に示す電極アレイによって利用されるタブ型クリップ構造体の斜視図であり、基板には配線処理が施されている。
【図6】図6(a)と図6(b)は図1の電極アレイに使用されるEEGコネクタシステムの平面図であり、図6(a)は接続された状態のコネクタを図示しており、図6(b)は外された状態のコネクタを図示している。
【図7】図7(a)から図7(e)は図6(a)と図6(b)に図示されているEEGコネクタシステムにおいて使用されるキーの側面図である。
【図8】図6(a)と図6(b)のEEGコネタタシステムによって利用される配線形態の概略図である。
【図9】電極アレイタイプを特定するためのステップを示すフローチャート図である。
【図10】図1の電極アレイの底面図である。
【図11】2チャンネルモニター用の患者頭部での電極配置を示す概略図である。
【図12】図1の電極アレイによって利用されるゲルブローアウトポケットと塩ブリッジバリヤの概略図である。
【図13】図13(a)と図13(b)は1チャンネルモニターのための患者頭部での電極配置図である。
【図14】枝体上スポンジ構造である本願発明の電極を示す側面図である。
【図15】図15(a)は‘こめかみ’接続のための2要素を含んだ本願発明の電極アレイの別例の平面図である。図15(b)は図15(a)の電極アレイの底面図である。
【図16】電極アレイの別例を利用した状態の患者頭部を図示しており、コネクタは別位置に配置されている。
【図17】患者頭部に配置された本願発明の電極の別実施例を図示しており、2体の衛星電極を配置させるための乳頭型配置が使用されている。
【図18】本願発明に使用されるコネクタの別実施例の雌部分の側面図と平面図である。
【図19】図1の電極アレイを利用したシステムの構成要素の配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図4にかけて電極アレイ10が図示されている。1好適実施例においては、電極アレイ10は3体の電極12を含んでおり、それらは額とこめかみに対して自己接着/自動準備型であり、電気生理(EEG)信号の取得に利用される。このアレイ10はポリエステル基板上に銀/塩化銀(Ag/AgCl)コンダクタ(電線)16を含んだフレキシブルな回路14を含んでいる。これらコンダクタは特定のモンタージュ位置から1体のコネクションタブ18にまで配線されている。同時進行的に捕捉が可能なEEGデータ用の8本の信号ラインまで提供する8本までのコンダクタ16の利用が可能である。このタブ18はアレイに剛性、ロッキング機構、自動整合、極性及びキー機構を追加させるクリップ20を含んでいる。このクリップ20はフレキシブル回路14に固形コンタクト領域をも追加する。
【0023】
アレイ10は、本実施例においては2体の電極12aと12bを含んだ本体と、1体の電極12cを含んだ衛星体15とを含んでいる。衛星体15はモニター取得人に患者の頭部サイズに合せて衛星体15に搭載された電極12cの配置個所を調整させる。コンダクタ16を通過させている延長部17は本体14と衛星体15とを連結している。
【0024】
図3と図14とに示すように、アレイ10に搭載された3体の電極12のそれぞれは自動準備ディスク30を含んでいる。ディスク30は接着剤45が塗布された1セットのフレキシブルな枝体44を含んでいる。フレキシブルな枝体44はゲル40の表面を越えて延びており、皮膚32への電極12の通常な適用の一部として皮膚32と接触する。電極12に圧力がかけられると、フレキシブルな枝体44はフォーム層42を介して皮膚32に押し付けられ、皮膚を擦ることなく皮膚32の高インピーダンンスである外側層のを低インピーダンスである血液豊富な層にコンバートする。この準備ディスクはナイロン等のプラスチック材料で提供されており、いわゆるベルクロタイプ面ファスナーのフック部を提供する。これらフック部は適正な高さと剛性とを付与するためにせん断される。電極12は接着剤が裏打ちされたフォーム層43によって囲まれている。アレイは望む皮膚インピーダンスを達成させるための適正な押し付け位置を示すマーカー13を含んでいる。
【0025】
図4と図12に図示するように、アレイはベースパッド39に内蔵された2体のブローアウトポケット38を含んでおり、大きな面積に渡ってゲル40に容積を調整させ、隣接した2体の要素が短絡するような不都合な場所への移動が防止される。
【0026】
このブローアウトポケット38はベースパッド39のフォーム材料に筒型の切込みを入れることで提供される。このブローアウトポケット38に加えて、アレイ10は2体の塩ブリッジバリヤ(salt bridge barrier)46を含むこともできる。これらバリヤは信号を短絡させるような、片方の電解質からのゲル40と他方の電解質からのゲル40との接触を妨害する。これらバリヤ46も接着ベースバッド39に切込み加工される。
【0027】
この好適実施例においては、液体水酸化アルミニウムゲル(liquid hydrogel)が使用されており、ベースパッド材料39に提供されたポケット上に提供される。ゲル40はポリウレタン製のフォームスポンジ42によってポケット内で保持される。このスポンジは充分に大きな孔部を含んでおり、枝体44を通過させてその使用中に皮膚32と接触させる。枝体44は米国特許第5,305,746号の記述内容と同様に作用する。その教示内容を本願に援用する。
【0028】
いくつかの実施例において、アレイ10は額の中央部に基準電極12bを合致させて搭載される。図13(a)と図13(b)に図示するように、接地電極12aも額に配置される。衛星体15の第3電極12cはこめかみ領域に配置される。
大抵の場合、左右いずれのこめかみでも構わない。このようなアレイは顔面領域でのEMG検出にも利用が可能である。
【0029】
本願発明のタブ型コネクタは図5(a)から図5(c)に図示されている。図5(a)に示すように、フレキシブルな材料上に搭載されたコンダクタ16はタリップ20のエッジ46を越えてクリップ20内に挿入されている。クリップ20はヒンジ47を含んでおり、図5(b)に図示するように裏側に向けて180度折り曲げられている(図5(b))。スリット48がクリップ20の各側に提供されて延長部49とロッキングし、図5(c)に示すようにクリップ20をロックされた閉鎖位置に保ち、使用準備状態としている。
【0030】
図10に図示するように、この好適実施例のアレイ10のタブ型コネクタ18は8本のコンダクタを有している。これら8本のコンダクタのうちで3本はEEG信号ライン16a、16b、16cであり、4本は論理信号ライン(logical signal line)16e、16f、16q、16hであり、接続される適当なアレイタイプの特定に使用される。この実施例においては、8番目のコンダクタ16dは使用されない。使用されないこのコンダクタ16dは他の実施例においては追加EEG信号ラインあるいはアレイタイプの特定のための追加手段として使用が可能である。センサーが特定用情報をモニターに送り、頭部に使用されている作動要素の数とそれぞれの位置とを決定させることは重要である。これでモニターは特定のEEGモニタ一用に自動準備するであろう。
【0031】
この好適実施例は、米国特許願第08/545,981号に記述された識別方法のごとき3ビットバイナリコード識別スキームを使用する。この出願は本願出願人に譲渡されており、その内容を本願に援用する。このような識別スキームにおいて、コードは特定のアレイ10のフレキシブル回路に固定配線される。モニターのデジタル信号コンバータはアレイのID信号を検出する。図8に示すように、このコードは共通ドライブ信号ライン(common drive signal line)[SEN DRV]60を3コード信号ライン[SEN 0:2]62,64,66に選択的にショートさせてセットされている。これらは3アレイ特定信号ラインである。この[SEN DRV]ラインはモニターのデジタル信号コンバータに提供されているパルス発生器によって8,192Hzにて論理高(logic high)にパルス(ドライブ)される。
【0032】
このラインのパルスは、断絶状態のごとき異常状態によってIEC‐601‐1のごとき医療機器基準値である50マイクロアンペア以上の電流が患者体内に流れることを防止している。
【0033】
このパルスの周波数はディジタイザのナイキスト周波数で選択される。これらパルスはEEG信号を妨害しない。なぜなら、この周波数では第1段階のデシメーション(decimation)でのみ自身にエリアシング(alias)し、続いてデジタルプロセッサによって完全にフィルター処理されるからである。
【0034】
患者のインターフェースコネクタコード信号ラインは、好適実施例ではD‐フリップ‐フロップであるレシーバ回路76に対する入力で、デジタル信号コンバータ146に位置する抵抗70,72,74で論理(logic)“0”に引き下げられる。共通(common)[SEN DRV]ライン60がパルス発生器で高状態にドライブされると、患者インターフェースコネクタコードライン[SEN 0:2]62、64、66はレシーバ回路76で読み取られる(すなわち、クロックインされる)。それはバイナリコードをモニター150に伝達する。ドライブ信号にショートされた患者インターフェースコネクタコード信号ラインは論理“1”として読み取られよう。開かれた状態の患者インターフェースコネクタコード信号
ラインは論理“0”として読み取られよう。このようなコード化スキームは以下のごとく8つの異なるPICケーブルタイプを許容する。
【0035】
# コード ケーブルタイプ
1 000 PIC非接続
2 001 2チャンネル2極(5信号ワイヤ使用)
3 010 2チャンネル基準(4信号ワイヤ使用)
4 011 1チャンネル電極接続
5 100 1チャンネルセンサー接続
6、7、8 非稼動スペア
【0036】
図9と図19を利用して適当なPICを決定するプロセスを解説する。ステップ82において、モニター150のCPUはPICコードを周期的、1好適実施例においては1.75秒、ごとに読み取る。ステップ84において、モニター150のCPUは図8に関して前述したようにPICのIDを読み取る。もしそのPICのIDがステップ86で“000”であると決定されたら(PICは非接続)、本システムはこのプロセスを1.75秒ごとに反復し、新しいPICのIDを読み取り続ける。
【0037】
もしPICのIDがステップ88で“010”であると決定されたら、2チャンネルの基準EEG電極セットは検出され、モニター150はステップ90で2‐チャンネル基準EEGプロセス用に準備される。デジタル信号コンバータはステップ92で基準モードにセットされる。もしステップ94でPICのIDが“010”であれば、本システムは2チャンネル双極EEG電極セットを認識し、モニター150はステップ96で適当なEEGプロセス用に準備される。
【0038】
このデジタル信号コンバータ146はステップ98で双極モードにセットされる。
もしPICのIDがステップ100で“011”であると決定されたら、本システムは1チャンネルEEGプロセスケーブルを検出したことになり、モニター150はステップ102で1チャンネルEEGプロセス用に準備される。ステップ106でデジタル信号コンバータは双極モードにセットされる。もし別のPICのIDが検出されるとエラーメッセージが発生し、ステップ107で不法なPICのIDが検出されたことを表示し、EEGプロセスは進行しない。モニター150のCPUがPICのIDが有効であると決定した後、モニターはそのPICのIDが新しいPICのIDであるかどうかをチェックする。もし新しいPICのIDであると認識されれば、モニターはステップ108で自己診断トを開始し、ステップ109で電極インピーダンステストを実施する。これら一連のステップの後に、本システムは1.75秒後にリンターンし、ステップ82で追加的なPICのIDを読み取る。
【0039】
PICのIDに対して4本のピンが提供された別実施例においては、デジタル信号コンバータ146は15までの異なる組合せのピグテール、PICあるいはコネクタタイプを認識できる。
【0040】
このコネクタシステムは今のところ1チャンネル電極アレイあるいは2チャンネル電極アレイのいずれかに対応する。図7(a)から図7(e)にかけて示すように、それは何を物理的にプラグ挿入できるかをコネクタに選択させるキー式確認装置をも提供する。コネクタ突起50の高さを修正することで特定のアレイをマスターキー(図7(a))として利用し、他のアレイを特定のコネクターに対応するようにすることができる。このキー機構は、例えば、アレイタイプに物理的差異を提供するのにも使用することができる。例えば、1チャンネル及び2チャンネルモニター用のアレイと、2チャンネルモニターのみのアレイとに区別することができる。このマスターキーは全てのモニターと差異なく接続させるのに利用が可能である。例えば、それはテスト回路を挿入してモニターを作動させる場合にも、多目的アレイを挿入にも使用できる。
【0041】
図6(a)と図6(b)に示すように、アレイのタブ型接続はロック機構を含んでおり、延長部120と、再使用可能なコネクタ124にそれを固定させるリセプタ領域122を含んでいる。このロック作用はユーザに触知あるいは可聴フィードバックを提供する。
【0042】
この再使用可能なコネクタ124は、コンタクトと、取り付けられたケーブルからのワイヤとを有したプリント回路ボードを含んでいる。このプリント回路ボードは超音波溶着で固定された2体の成型収容体内に挿入される。
【0043】
前述の電極アレイ10は、脳の麻酔の効果や他の脳現象を測定するための新非標準電極ポジショニング(モンタージュ)に対して使用される。
【0044】
図13(a)と図13(b)にはこのモンタージュの1実施例が図示されている。
基準電極12は額の中央に配置されており、衛星電極12は耳の上方の目のレベルでこめかみに装着されている。このモンタージュは説明してきたモンタージュに優るいくつかの利点を有している。まず、患者への電極の装着場所が容易に見つけられ、電極の患者への装着が容易であり、EEG信号やその強度は使用目的に充分なことである。
【0045】
電極の位置は麻酔の効果のモニターに重要である。麻酔の効果をモニターする従来技術は2から19のEEGチャンネルを使用したEEGシステムを説明している。電極位置は国際規格10‐20システムで特定されてきた。前述の電極アレイは1あるいは2のEEGチャンネルを使用する。本願に記載された特定の電極位置は患者の頭部の前方領域であり、従来ではそこからはEEG信号は採取されていなかった。これら前頭部に配置されたアレイは脳の麻酔効果の全体的な特性の情報を収集する。すなわち、麻酔の全体的な効果は前方の脳皮質近辺で検出される。選択された内側の電極間隔が広いために前述の電極アレイは相当に大きなEEG信号を提供する。しかし、患者によって発生されるノイズ信号(例:EKG)を増加させるほどには電極は広く間隔を置かれていない。いかなる信号処理システムにおいても、ノイズの強度を増加させないで信号強度を増加させることは望ましいことである。このことは特にEEGモニターでは望ましい。なぜなら、EEGは心電図(EKG)よりも100分の1程度の強度だからである。電極アレイ10は容易に見つけられるマーク(額の中央部、眼窩等)を基準にして電極12を配置させる。さらに、電極位置は患者の毛髪の完全に外側にある。これで毛髪を剃ったりせずに電極を患者の頭部に設置することができる。
【0046】
本願発明の電極アレイを利用するシステムは1チャンネルあるいは2チャンネルモニターシステムとして提供できる。図15(a)と図15(b)に示す2チャンネルモードに対しては、1つのEEGチャンネルは患者の額の1電極位置から左眼窩近辺の左こめかみの下側(顎骨)位置まで測定する。第2のEEGチャンネルは同一の額電極から右側眼窩付近のこめかみまで測定する。測定しない接地電極も患者の額に配置される。この2チャンネルシステムは信号多重性(1チャンネルではなく2チャンネルの信号)を利用しており、信号とノイズとの比を改善している。図1のごとき1チャンネルの場合には、額中央電極と左右いずれかの電極と接地電極とを使用する。1チャンネル形態は患者の頭部の少ない面積を利用するため、余った広い面積での作業を容易にしている。1チャンネル形態は電極の数が少なく、その分だけ利用が容易である。
【0047】
図15(a)と図15(b)には本願発明の別実施例が図示されており、電極12のアレイ10は2つのこめかみ電極12cを含んでおり、麻酔の深さ、バーストサプレッション、虚血モニター、及びEEG記録並びにEMG検出を可能にしている。2チャンネルシステムが使用されると、信号は平均化されるか、第2チャンネルが第1チャンネルのバックアップ信号として使用される。このような2チャンネルシステムでの患者頭部への電極の設置は図11に示されている。図10ではコンダクタ16dは第2こめかみから信号を提供するように使用される。
【0048】
図16は、図1に関して前述したものと同一のアレイ10が異なる方法で使用されており、アレイ10の本体14の中央部はこめかみ上に置かれ、衛星体15の電極12cは基準電極となっている。この形態では患者の顔からケーブルを遠ざける利点を提供する。
【0049】
図17に図示するように、電極12の別アレイ12は、接地接続12a、2つの前方接続及び2つの乳頭接続を備えており、麻酔の深さ、バーストサプレッション、虚血モニター、及びEEG記録並びにEMG検出に使用される。図15(a)と図15(b)の実施例と同様に、図17の形態は2極の読み取りを提供するため、側頭部それぞれから半球信号を捕捉するのに使用される。
【0050】
別実施例においては、電極のアレイは抵抗、キャパシタ、ジャンパ等の他の受身装置を自動準備のためのコードの発生に含むであろう。
【0051】
図18に示す別実施例においては、多電極12のアレイ10は、ダブルサイドのタブ型コネクションで終結するコンダクタを備えたフレキシブルな回路を含んでいる。連結コネクタ124は上部と下部にコンタクト部125を有している。
【0052】
これでコネクタのサイズを小さく保ったまま回路の密度が増加する。さらに、デジタル特性の信号を生理電気特性のものと区別させる。これでEEG信号のノイズ量が減少する。
図19に示す電極アレイ10はEEGモニターと共に使用されている。この電極アレイ10はコネクタ20を介して患者のインターフェースケーブル142に接続されており、そのケーブルはピグテールケーブル144に接続されている。
【0053】
ピグテールケーブル144はデジタル信号コンバータ146に接続されており、そのコンバータはモニターインターフェースケーブル148を介してモニター150に接続されている。別実施例においては、デジタル信号コンバータはモニターに埋め込まれており、ケーブル144、148を不用としている。あるいは電極アレイ10もケーブル144に接続され、ケーブル142を不要としている。
【0054】
以上、いくつかの好適実施例を基にして本願発明を解説してきたが、当業技術者であればそれら実施例に多様な変更や改良を施すことが可能であろう。そのような変更や改良は以下の「請求の範囲」に属するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理電気信号をモニターするための、3体の電極のみを含んだ電極アレイであって、 本体と、衛星体と、該本体と衛星体とを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、 前記3体の電極のうちの2体の電極は前記本体上に配置され、残りの電極は前記衛星体上に配置されていることを特徴とする電極アレイ。
【請求項2】
前記フレキシブル体にはコンダクタが配線されており、前記電極からの信号を運搬することを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項3】
前記アレイはタブ型コネクションをさらに含んでおり、前記コンダクタは該タブ型コネクタ内に挿入されてロックされていることを特徴とする請求項2記載の電極アレイ。
【請求項4】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタが挿入され、第1端と第2端とを有した構造体と、 該第1端と第2端との間に提供されるヒンジポジションであって、その周囲で該第2端を回転させて該第1端の近辺に配置させるヒンジポジションと、該第1端に隣接させて該第2端をロックさせるロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項3記載の電極アレイ。
【請求項5】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項6】
患者の皮膚層を分離させるためにそれぞれの電極下に非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項7】
電解質ゲルを他の電極からのゲルと非接触状態に保存するためにブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項8】
前記枝体を通過させて患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項6記載の電極アレイ。
【請求項9】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させ、特定の適用のための独特な寸法/形状を有した少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項3記載の電極アレイ。
【請求項10】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項11】
前記電極の1つと接触している電解質ゲルと別の電極と接触している電解質ゲルとを接触させないように塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項12】
前記アレイに取り付けられたコネクタ内に独自コードを保存させる手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項13】
生理電気信号をモニターするための、4体の電極のみを含んだ電極アレイであって、 本体と、少なくとも1体の衛星体と、該本体と該衛星体のそれぞれとを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、前記4体の電極のうちの少なくとも2体の電極は前記本体に配置されており、前記衛星体のそれぞれに1体の電極が配置されていることを特徴とする電極アレイ。
【請求項14】
前記フレキシブル体上にコンダクタが配線されており、前記電極からの信号を運搬することを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項15】
前記アレイは前記コンダクターを挿入させてロックするタブ型コネクションをさらに含んでいることを特徴とする請求項14記載の電極アレイ。
【請求項16】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタを挿入させ、第1端と第2端とを有した構造体と、該第1端と第2端との間に提供されるヒンジポジションであって、その周囲で該第2端を回転させて該第1端に近接して配置させるヒンジポジションと、該第2端を該第1端に隣接させてロックするためのロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項15記載の電極アレイ。
【請求項17】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項18】
各電極下に配置され、患者の皮膚層を分離させるための非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項19】
電解質ゲルを別の電極からのゲルと非接触状態に保存するためのブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項20】
前記枝体を通過させ、患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項18記載の電極アレイ。
【請求項21】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させる、特定の適用のための寸法/形状を有した少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載の電極アレイ。
【請求項22】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項23】
前記電極の1つと接触する電解質ゲルと別の電極と接触する電解質ゲルとの接触を妨害するために塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項24】
前記フレキシブル体に取り付けられたコネクタ内に前記アレイに対する独特のコードを保存するための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項25】
生理電気信号をモニターするための電極アレイであって、 少なくとも1体の電極と、 該電極アレイに取り付けられたコネクタ内に該アレイに対する独特なコードを保存させる手段と、含んでいることを特徴とする電極アレイ。
【請求項26】
前記フレキシブル体上に配置されており、前記電極からの信号を運搬するコンダクタを含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項27】
前記アレイは前記コンダクタを挿入させてロックするタブ型コネクションをさらに含んでいることを特徴とする請求項26記載の電極アレイ。
【請求項28】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタを挿入させ、第1端と第2端とを備えた構造体と、該第1端と第2端との間に提供され、その周囲で該第2端を回転させて該第1端の近辺で配置させるヒンジポジションと、 該第2端を該第1端に隣接させてロックするロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項27記載の電極アレイ。
【請求項29】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項30】
患者の皮膚層を分離させるため、各電極下に配置された非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項31】
電解質ゲルを別の電極からのゲルと非接触状態に保存するためのブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項32】
前記枝体を通過させ、患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項30記載の電極アレイ。
【請求項33】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させ、特定の適用のために独特の寸法/形状を備えた少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項27記載の電極アレイ。
【請求項34】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項35】
前記電極の1つと接触する電解質ゲルと別の電極と接触する電解質ゲルとを非接触状態に保つための塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項36】
生理電気信号をモニターするための電極配置方法であって、 モニター対象者の額に第1電極を配置するステップと、 該対象者の第1こめかみに第2電極を配置するステップと、を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項37】
第3電極を前記額の第1電極に近接させて配置するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項36記載の方法。
【請求項38】
第3電極を前記モニター対象者の額に前記第1電極に近接させて配置し、第4電極を該対象者の第2こめかみに配置するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項36記載の方法。
【請求項1】
生理電気信号をモニターするための、3体の電極のみを含んだ電極アレイであって、 本体と、衛星体と、該本体と衛星体とを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、 前記3体の電極のうちの2体の電極は前記本体上に配置され、残りの電極は前記衛星体上に配置されていることを特徴とする電極アレイ。
【請求項2】
前記フレキシブル体にはコンダクタが配線されており、前記電極からの信号を運搬することを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項3】
前記アレイはタブ型コネクションをさらに含んでおり、前記コンダクタは該タブ型コネクタ内に挿入されてロックされていることを特徴とする請求項2記載の電極アレイ。
【請求項4】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタが挿入され、第1端と第2端とを有した構造体と、 該第1端と第2端との間に提供されるヒンジポジションであって、その周囲で該第2端を回転させて該第1端の近辺に配置させるヒンジポジションと、該第1端に隣接させて該第2端をロックさせるロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項3記載の電極アレイ。
【請求項5】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項6】
患者の皮膚層を分離させるためにそれぞれの電極下に非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項7】
電解質ゲルを他の電極からのゲルと非接触状態に保存するためにブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項8】
前記枝体を通過させて患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項6記載の電極アレイ。
【請求項9】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させ、特定の適用のための独特な寸法/形状を有した少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項3記載の電極アレイ。
【請求項10】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項11】
前記電極の1つと接触している電解質ゲルと別の電極と接触している電解質ゲルとを接触させないように塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項12】
前記アレイに取り付けられたコネクタ内に独自コードを保存させる手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項1記載の電極アレイ。
【請求項13】
生理電気信号をモニターするための、4体の電極のみを含んだ電極アレイであって、 本体と、少なくとも1体の衛星体と、該本体と該衛星体のそれぞれとを接続するフレキシブルなコネクタとを備えたフレキシブル体を含んでおり、前記4体の電極のうちの少なくとも2体の電極は前記本体に配置されており、前記衛星体のそれぞれに1体の電極が配置されていることを特徴とする電極アレイ。
【請求項14】
前記フレキシブル体上にコンダクタが配線されており、前記電極からの信号を運搬することを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項15】
前記アレイは前記コンダクターを挿入させてロックするタブ型コネクションをさらに含んでいることを特徴とする請求項14記載の電極アレイ。
【請求項16】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタを挿入させ、第1端と第2端とを有した構造体と、該第1端と第2端との間に提供されるヒンジポジションであって、その周囲で該第2端を回転させて該第1端に近接して配置させるヒンジポジションと、該第2端を該第1端に隣接させてロックするためのロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項15記載の電極アレイ。
【請求項17】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項18】
各電極下に配置され、患者の皮膚層を分離させるための非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項19】
電解質ゲルを別の電極からのゲルと非接触状態に保存するためのブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項20】
前記枝体を通過させ、患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項18記載の電極アレイ。
【請求項21】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させる、特定の適用のための寸法/形状を有した少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載の電極アレイ。
【請求項22】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項23】
前記電極の1つと接触する電解質ゲルと別の電極と接触する電解質ゲルとの接触を妨害するために塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項24】
前記フレキシブル体に取り付けられたコネクタ内に前記アレイに対する独特のコードを保存するための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項13記載の電極アレイ。
【請求項25】
生理電気信号をモニターするための電極アレイであって、 少なくとも1体の電極と、 該電極アレイに取り付けられたコネクタ内に該アレイに対する独特なコードを保存させる手段と、含んでいることを特徴とする電極アレイ。
【請求項26】
前記フレキシブル体上に配置されており、前記電極からの信号を運搬するコンダクタを含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項27】
前記アレイは前記コンダクタを挿入させてロックするタブ型コネクションをさらに含んでいることを特徴とする請求項26記載の電極アレイ。
【請求項28】
前記タブ型コネクションは、 前記コンダクタを挿入させ、第1端と第2端とを備えた構造体と、該第1端と第2端との間に提供され、その周囲で該第2端を回転させて該第1端の近辺で配置させるヒンジポジションと、 該第2端を該第1端に隣接させてロックするロック機構と、を含んでいることを特徴とする請求項27記載の電極アレイ。
【請求項29】
前記アレイは前記フレキシブル体の1面に接着剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項30】
患者の皮膚層を分離させるため、各電極下に配置された非導電性枝体をさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項31】
電解質ゲルを別の電極からのゲルと非接触状態に保存するためのブローアウトポケットをさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項32】
前記枝体を通過させ、患者の皮膚と接触させるフォームスポンジをさらに含んでいることを特徴とする請求項30記載の電極アレイ。
【請求項33】
前記タブ型コネクタは、該コネクタを前記モニターの再使用可能なコネクタ内に案内させ、特定の適用のために独特の寸法/形状を備えた少なくとも2本の突起体をさらに含んでいることを特徴とする請求項27記載の電極アレイ。
【請求項34】
前記コンダクタはAg/AgClコンダクタであることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項35】
前記電極の1つと接触する電解質ゲルと別の電極と接触する電解質ゲルとを非接触状態に保つための塩ブリッジバリヤをさらに含んでいることを特徴とする請求項25記載の電極アレイ。
【請求項36】
生理電気信号をモニターするための電極配置方法であって、 モニター対象者の額に第1電極を配置するステップと、 該対象者の第1こめかみに第2電極を配置するステップと、を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項37】
第3電極を前記額の第1電極に近接させて配置するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項36記載の方法。
【請求項38】
第3電極を前記モニター対象者の額に前記第1電極に近接させて配置し、第4電極を該対象者の第2こめかみに配置するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項36記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−46502(P2010−46502A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−239118(P2009−239118)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【分割の表示】特願平10−518626の分割
【原出願日】平成9年10月10日(1997.10.10)
【出願人】(500568240)アスペクト メディカル システムズ,インク. (8)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【分割の表示】特願平10−518626の分割
【原出願日】平成9年10月10日(1997.10.10)
【出願人】(500568240)アスペクト メディカル システムズ,インク. (8)
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