電気的火炎
【課題】改良された模擬火炎効果装置を提供する。
【解決手段】模擬燃料ベッドなどの開口ベッド12、超音波トランスデューサなどの蒸気発生手段14、及び、開口ベッドを通じて蒸気を運搬するために空気の上昇流を提供するための手段16と、を含む。光源16は、局所的な照明を提供するために、燃料ベッドの下に設けられている。
【解決手段】模擬燃料ベッドなどの開口ベッド12、超音波トランスデューサなどの蒸気発生手段14、及び、開口ベッドを通じて蒸気を運搬するために空気の上昇流を提供するための手段16と、を含む。光源16は、局所的な照明を提供するために、燃料ベッドの下に設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、模擬火炎に関しかつ特定的に、石炭や薪などの固体の燃料の燃焼をシミュレーションするための装置に関する。装置は、必須ではないが、好適には、部屋の暖房のように構成された熱源を含む。さらに具体的には、本開示は、固体の燃料を燃やすことによって生成される炎をシミュレーションすることおよび/または、固体の燃料を燃やす時に生成されるような煙をシミュレーションする装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体の燃料の燃焼をシミュレーションするための多くの装置が公知である。例えば、特許文献1と特許文献2に開示されている。一般に、従来の火炎シミュレーション装置は、燃えさしベッドに置かれた石炭または薪と似るようにプラスチック成形され、かつ、着色した程度の簡単である模擬燃料構成を含む。より複雑な構成には、形づくられ着色されたプラスチック成型品である別個の燃えさしベッドとこの燃えさしベッドに置かれた別個の模擬燃料の断片が含まれる。他の構成は、模擬暖炉に置かれている模擬燃料片を与える。一般的に、模擬燃料構成は、下から強度が変化する光により下方から照明され、それにより、燃え盛る火の赤熱する性質をシミュレーションする。
【0003】
特許文献3は、火格子細工のサポートに置かれた複数の燃料片を含む模擬火炎を教示する。燃料片の下では、超音波トランスデューサを含む水容器が設けられる。トランスデューサは、水蒸気雲を付与するように動作する。ファンヒーターが模擬燃料の上に設置され、燃料片の間のギャップを通して水蒸気を吸い込むように作用する。燃料ベッドを通って出現する水蒸気は、煙に似せるためのものである。水蒸気はファンヒーターにより熱せられ、それにより、煙に対する類似性を失い、装置から排出される。燃料ベッドは、好適には水容器内に置かれる光源により下から照明される。光源は赤色またはオレンジ色で着色することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第02/099338号明細書
【特許文献2】国際公開第97/41393号明細書
【特許文献3】国際公開第03/063664号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、炎と煙の改良されたシミュレーションを提供し、模擬煙を生み出すための改良された方法および装置を提供することを目的とする。本開示は、実物の火をシミュレーションするための改良された装置を提供することをさらに目的とするかつ特定的に、改良された炎および/または煙シミュレーション効果を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の観点によると、開口ベッドと、液体を動作可能に収容する容器であって、貫通孔を有する少なくとも一の壁を含む容器と、容器の外部に配置され、前記貫通孔において液体と動作可能に流体接触する関係にあるように配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、を備える模擬火炎効果装置が備える。
【0007】
本開示の第2の観点によると、開口ベッドと、水を収容するように適合した容器を含む蒸気発生装置であって、蒸気を開口ベッドの下側に供給するように配置された出力を有する蒸気発生装置と、容器の液体と液体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサであって、最低約1.7MHzの周波数で動作するように構成される超音波トランスデューサとを備える模擬火炎効果装置が備える。
【0008】
第2の観点の1つの好適な実施形態においては、超音波トランスデューサ装置は容器の外側に配置され、変換部分は容器の貫通孔において液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置されている。
【0009】
本開示の第1および第2の観点の好適な実施例によると、超音波トランスデューサは、約2MHzの周波数で動作するように構成される。
【0010】
好適には、超音波トランスデューサは、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0011】
本開示の第1及び第2の観点の好適な実施形態において、装置は、開口ベッドの下の少なくとも一の位置に超音波トランスデューサにより生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。好適には、開口ベッドの下の少なくとも一の位置に超音波トランスデューサにより生成された蒸気を移送する手段は、容器に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0012】
好適には、これら第1および第2の観点において、装置は、開口ベッドの実質的に下に配置された蒸気分配要素をさらに含み、この蒸気分配要素は、上側および下側の壁を持ち、少なくとも一の開口を、前記各上側及び下側の壁に有する。
【0013】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0014】
好適には、装置は、蒸気分配要素の下に位置し、開口ベッドを通して空気の上昇流を動作可能に与える手段をさらに含む。
【0015】
好適な実施形態においては、開口ベッドを通して空気の上昇流を動作可能に与える手段は、少なくとも一の光源を含む。
【0016】
好適には、これらの実施形態の装置は、開口ベッドの下で構成された少なくとも一の光源をさらに含む。
【0017】
好適な構造においては、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを含み、このディスクは、液体接触表面を有する。
【0018】
これらの実施形態の好適な構成において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数、例えば、最低約2MHzの周波数、より特定的には約2.4MHzから約3MHzまでの範囲にある周波数で動作するように構成される。
【0019】
本開示の第3の観点によると、開口ベッドと、液体を収容するように適合した容器を含む蒸気発生装置とを備える模擬火炎効果装置が備える。この装置は、蒸気を開口ベッドの下側に供給するように配置された出力と、容器内で液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサと、動作可能に容器と流体連通している液体供給リザーバと、実質的に一定量の液体を容器に提供するために、リザーバから容器への液体の流れを調節する手段とを有する。
【0020】
本開示の第4の観点によると、開口ベッドと、開口ベッドの下方の位置に蒸気を動作可能に供給するように構成された蒸気出力ポートを有する蒸気発生装置と、開口ベッドの下に配置された少なくとも1つの熱源であって、当該少なくとも一の熱源からの熱が開口ベッドから上方へ向かう空気流を誘導するように設けられた少なくとも1つの熱源とを備える模擬火炎効果装置が備える。
【0021】
本開示のこの観点の好適な実施形態においては、少なくとも一の熱源は、少なくとも一の熱生成光源(すなわち、光と同様に相当量の熱を生み出す光源)を含む。
【0022】
好適には、この実施形態の装置は、蒸気発生装置のため開口ベッドの下の少なくとも一の位置に生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。好適には、蒸気を移送するための前記方法は、蒸気発生装置に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0023】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において、装置は、蒸気発生要素からの蒸気を受容する蒸気分配要素をさらに含み、前記蒸気分配要素は、開口ベッドの実質的に下方に配置され、上側及び下側の壁を持ち、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有する。
【0024】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0025】
好適には、少なくとも一の熱源は、開口、または各開口の下で下側の壁で動作可能に配置される。
【0026】
本開示のこの観点のよりさらなる好適な実施形態においては、動作可能に液体を収容するように適合された容器と、液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、を備える。
【0027】
好適には、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0028】
本開示のこの観点の好適な構成において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように構成され、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHzの周波数で動作するように構成され、特定的には、超音波トランスデューサ装置は、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0029】
本開示の第5の観点による模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、少なくとも一の蒸気出力ポートを有する蒸気発生装置と、少なくとも一の壁により画定された蒸気分配チャンバとを備え、前記蒸気分配チャンバは、前記蒸気出力ポートと流体連通する少なくとも一の蒸気入口ポートと、少なくとも一の蒸気出口と、前記チャンバの下方の部分に配置された少なくとも一の開口と、前記開口の近くに配置され、前記チャンバを通して空気の上昇流を付与するための手段と、を備える。
【0030】
本開示のこの第5の観点の好適な実施形態においては、蒸気分配チャンバは、開口ベッドの直下に置かれる。
【0031】
好適には、空気の上昇流を提供する手段は、加熱手段を含む。
【0032】
代替的には、空気の上昇流を提供する手段は、ファンを含む。
【0033】
本開示のこの観点の他の好適な実施例では、空気の上昇流を提供する手段は、少なくとも一の熱生成光源であり、それは、代替としてまたは付加的に上記の熱源またはファンに採用される。
【0034】
好適には、光源または複数の光源は、空気の上昇流を提供するための単独の手段である。好適には、チャンバは少なくとも一の蒸気導き壁またはバッフルを含む。
【0035】
本開示のこの第5の観点の好適な実施形態において、装置は、蒸気発生装置により蒸気分配チャンバに生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。
【0036】
好適には前記手段は、蒸気発生装置に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0037】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において蒸気分配要素は、開口ベッドの直下に配置され、前記蒸気分配要素は、上側及び下側の壁を持ち、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有し、前記上側の壁の少なくとも一の開口は、前記少なくとも一の蒸気出口を画定している。
【0038】
本開示のこの観点に係る装置の好適な構成において、上側及び下側の壁の各開口が実質的に垂直に整列されている。
【0039】
さらに好適な構成には、蒸気発生装置は、蒸気発生装置は、液体を収容するように動作可能に適合された容器と、液体と流体連通するように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と含む。
【0040】
超音波トランスデューサ装置が、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、好適には、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0041】
本開示のこの観点の好適な実施形態において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように設定されて、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHz以上の周波数で超音波トランスデューサ装置が動作するように構成され、特に、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0042】
本開示の第6の観点によると、模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、液体を収容するように適合された容器であって、液体の上方にヘッドスペースを提供し、かつ、蒸気出口ポートを含む容器と、動作可能に液体と液体接触する関係にあり、前記ヘッドスペースで蒸気を生成するように作動する変換表面を有する超音波トランスデューサ装置と、ヘッドスペース内へ、および、蒸気出口ポートから延びる経路に沿って空気の流れを付与する手段と、を備え、出口ポートは前記空気流の経路が開口ベッドの下方の容器から出るように設けられ、空気流を付与する手段は開口ベッドから上方へ向けて導く。
【0043】
本開示のこの観点の1つの好適な実施形態においては、空気流を付与する手段は、容器に空気の流れを付与するように構成されたファンを備える。
【0044】
好適には、蒸気出口ポートから蒸気を受容する開口ベッドの実質的に下方に配置されている蒸気分配要素をさらに備える。
【0045】
この観点の好適な構成には、蒸気分配要素は、上側及び下側の壁を備え、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有する。
【0046】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0047】
この観点の好適な実施形態において、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、加熱手段を有する。
【0048】
代替または付加的には、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、ファンを含む。
【0049】
好適な実施形態において、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、少なくとも一の熱生成光源であり、これは、付加的に、又は、さらに好適には、上記熱源又はファンに対する代替として採用される。この観点の本会時において、光源又は複数の光源は、空気の上昇流を付与するための単独の手段である、ことが特に好ましい。
【0050】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態においては、超音波トランスデューサ装置は容器の外側に配置され、変換部分は容器の貫通孔において液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置されている。
【0051】
好適には、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0052】
好適な実施形態において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように構成され、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHzの周波数で動作するように構成され、超音波トランスデューサ装置は、特に、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0053】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において、装置は、液体を容器に供給するために容器と動作可能に連通する液体供給リザーバをさらに含む。 好適には、装置は、実質的に一定量の液体が容器に維持されるように、リザーバから容器への液体の流れをコントロールするように作動する制御手段をさらに備える。
【0054】
本開示の第7の観点によると、模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、液体を動作可能に収容する容器と、液体と流体連通するように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、超音波トランスデューサ装置により生成された蒸気を容器から開口ベッドの下方の位置へ移送する手段と、を備え、超音波トランスデューサ装置は、開口ベッドの最も低い部分よりも低くない位置に配置されている。
【0055】
この第7の観点の好適な実施形態においては、蒸気を移送する手段は、容器から開口ベッドの下方の位置へ延びている導管を含む、好適には、導管及び容器は、部分的に、共通の壁により画定されている。
【0056】
本開示の第8の観点によると、開口ベッドを与え、液体を収容する容器および超前記液体と接触する超音波トランスデューサを与え、前記超音波トランスデューサ装置により液体から蒸気を発生させ、前記蒸気を前記開口ベッドの下側領域に搬送し、開口ベッドの下に熱源を提供し、前記熱源で前記開口ベッドを通しての上方に向かう空気流を発生させる、ことを備える火炎シミュレーション方法が提供される。
【0057】
好適には、熱源は、熱生成光源を1つ以上含む。
【0058】
本明細書における「開口ベッド」という用語は、空気が上昇流に運び去られる時に、(超音波トランスデューサなどの)蒸気生成手段により生成された蒸気が通過するギャップまたは開口を有する物体、質量体、または組立体を意味すること、および/または、含むことを意図している。開口ベッドは、例えば、燃料ベッド(特に、模擬燃料ベッド)であり、これは、模擬石炭又は薪、実物の石炭又は薪、小石、小さい岩石、又はガラス又は合成樹脂又はプラスチック片などのより大きな一般的な質量体を形成するように一緒に配置される複数の別々の物体を含み、蒸気は、個々の物体の周りや間を通過することができる。複数のより小さな物体が使用される時には、蒸気生成手段により形成された蒸気の通過を許容するフレーム上にそれらを支持することが適切である。
【0059】
代替の構成では、開口ベッドは、各々が蒸気の通過を許容する1つ以上の開口を有する、1つ以上のより大きい物体の形態であってもよい。例えば、開口ベッドは、その下表面からその上側の表面へ延在する複数の通路を有する単一のブロックの材料を含んでいても良い。炎シミュレーション効果を達成するために、開口ベッドは、開口ベッドの下方で構成された光源から光の透過を許容するギャップまたは開口を含む必要があり、その結果、開口ベッドの上方に上昇する蒸気がこのギャップまたは開口を通過する光により局所的にかつ特定的に照明される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本開示の一実施形態に係る装置の概略分解図である。
【図2】本開示に係る水蒸気生成器の1回の典型的な構成を概略的に示している図である。
【図3】本開示に係る水蒸気生成器の1つの典型的な超音波トランスデューサの概略平面図を示している図である。
【図4】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を示している図である。
【図5A】本開示の水蒸気生成器への水の供給のための典型的な構成を概略的に示している図である。
【図5B】本開示の水蒸気生成器への水の供給のための典型的な構成を概略的に示している図である。
【図6A】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を概略的に示している図である。
【図6B】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を概略的に示している図である。
【図7A】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図7B】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図7C】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図8】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図9】図8の実施形態の1つの変形例を示している図である。
【図10】図8の実施形態の別の変形例を示している図である。
【図11A】蒸気ガイド構成を含む本開示の一実施形態に係る水蒸気生成器、光源および模擬燃料の構成を概略的に示している図である。
【図11B】蒸気ガイド構成の構造の1つの例を概略的に示している図である。
【図12】本開示の一実施形態に係る装置での使用のための光源の典型的な構造を示している図である。
【図13】本開示の一実施形態に係る装置での使用のための光源の典型的な構造を示している図である。
【図14】色または強度が変化する光を提供するための構成を示している図である。
【図15A】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15B】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15C】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15D】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15E】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15F】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15G】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15H】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図16】本開示の実施形態に係る1つの好適な装置の概略横断面図である。
【図17】本開示の別の好適な実施例に係る第2の好適な装置を通じた概略横断面図である。
【図18】本開示の実施形態に係る装置の部分を通じた概略横断面図である。
【図19A】本開示に係る装置のさらなる実施形態を示している図である。
【図19B】本開示に係る装置のさらなる実施形態を示している図である。
【図20】着色された光を提供するための本開示の実施形態に係る装置の構成を示す図である。
【図21A】本開示に係る装置の実施形態における、一又は複数の光源の形態および典型的な蒸気生成器の構成を示す図である。
【図21B】本開示に係る装置の実施形態における、一又は複数の光源の形態および典型的な蒸気生成器の構成を示す図である。
【図22A】本開示に係る、模擬火炎装置の燃料ベッドのさらなる代替の構成を示している図である。
【図22B】本開示の実施形態での使用に適当な燃料片または要素の一実施形態を示している図である。
【図23】本開示の実施形態の装置のさらなる代替の構造を概略的に示している図である。
【図24】図23の構造において使用のための燃料ベッド要素のさらなる詳細を示している図である。
【図25】図23の構造と類似する、さらなる代替の構造を示している図である。
【図26】暖房のための暖気の出力が提供される本開示の実施形態に係る装置のさらなる変形例を示している図である。
【図27】本開示の実施形態に係る装置のための熱交換システムの原理を図解しているフローチャートである。
【図28】熱交換器を含む本開示の実施形態に係る装置の概略説明図である。
【図29】「ウェット」加熱システムを持つ使用のための本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図30A】蒸気を再循環するためのさらなる手段を含む本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図30B】蒸気を再循環するためのさらなる手段を含む本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図31】本開示に係る装置の燃料ベッドのための典型的な模擬薪の図である。
【図32】本開示に係る装置の燃料ベッドのための2つのパーツ構造を有する模擬薪の実施形態の1つのパーツの内側面の平面図である。
【図33】本開示に係る装置の燃料ベッドのための2つのパーツ構造を有する模擬薪の実施形態の横断面図である。
【図34】本開示において使用のための光ファイバーケーブル群の典型的な初期構成を示す図である。
【図35】本開示に係る、装置のための燃えさしベッドの模擬薪の典型的な構成を示す図である。
【図36】本開示に係る装置の燃料ベッドを形成している模擬薪群の構成を示す図である。
【図37】本開示に係る装置の燃料ベッドでの使用のためのユニット構造を有する模擬薪の第2の実施形態の図である。
【図38】本開示の装置が組み入れられる典型的な模擬ストーブの外観図である。
【図39】本開示の一実施形態に係る炎効果生成器の主要な要素を示している図38のストーブの概略横断面図である。
【図40】図39の炎効果生成器の概略正面図である。
【図41】特定の要素が取り外された図40の炎効果生成器の概略等角図である。
【図42A】図41のラインX−Xに沿った概略断面図である。
【図42B】本開示の実施形態に係る接続構成の詳細を示す図である。
【図43】図42Aと類似の炎効果生成器内での空気流れの詳細を含む図である。
【図44】図42AのラインY−Yに沿った概略断面図である。
【図45】図41から図44の炎効果生成器の後部の概略等角図である。
【図46】図40から図45の炎効果生成器の蒸気分配要素の分解斜視図である。
【図47】図41のラインA-Aに沿った、拡大されたスケールの概略断面図である。
【図48】図46と類似しており、そして、追加の機能を示している図である。
【図49】図41と類似しており、そして、装置の追加の機能を示す図である。
【図50】図47と類似しており、そして、空気と蒸気流路の詳細を示している図である。
【図51】光源と蒸気分配要素の構成の詳細で示している図である。
【図52】図51と類似しており、そして、空気と蒸気流路の詳細を含む図である。
【図53】独立している火炎ユニットとして構成された本開示の炎効果生成器を示している図である。
【図54】開かれた状態にある図52のユニットを示している図である。
【図55A】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図55B】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図55C】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図56】本開示の別の実施形態に係る装置を通じた概略断面図である。
【図57】図56の装置の詳細を示している図である。
【図58】図56のそれと類似する装置の概略分解図である。
【図59】本開示に係る装置のさらなる実施形態の部分分解斜視図である。
【図60】図59の装置を横断する概略断面図である。
【図61】本開示に係る装置のさらなる実施形態の部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本開示のよりよい理解のために、及び、本開示がどのように効果的に実施できるかを示すために、添付図面を例示としてのみ参照する。
【0062】
ここで、特に図1を参照すると、概略的には、本開示の装置10は、一実施形態において、12で総称的に示された燃料ベッド、14で総称的に示された蒸気生成器、少なくとも一の光源16および光修飾手段18,20を備える。好適には、蒸気は水蒸気である。好適な液体は水である。文中で違った形で必要としない限り、ここにおいては、水と水蒸気の参照は、他の適当な液体およびそれらの各々の蒸気の参照を含む。蒸気ガイド22は、所望の流路に生成器14により生成された水蒸気を追いやるために備わる。装置10は、1つ以上の水蒸気生成器14を備える。使用において、水蒸気生成器14は、実質的に閉じられたハウジング24内で水蒸気を生み出す。ファン26は、水蒸気を運び去る流れまたは空気を容器24に与える。水蒸気は、適当な開口、出口、またはオリフィス28を通してハウジング24から排出される。水蒸気は、蒸気ガイド22を通り、最終的には燃料ベッド12を通してファン26より生成された空気の流れに運ばれる。水蒸気は、煙の印象を与えるために、燃料ベッドの上方に空気流れにより運ばれる。光源16は、燃焼する燃料の印象を与えるために、燃料ベッド12を照明する。フィルタ20は、光に適切な色を与えるために備わる。フィルタは、局所的にのみ、または、より広いエリアに光を着色することができる。光修飾手段18は、種々の形態を取ることができるけれども、一般には、実物の火に生じる燃焼強度の変化に似せるために、光の強度において認識される変化を与えるように光源からの光を遮断する。
【0063】
図2は、本開示に係る装置において使用するための水蒸気生成器114の一実施形態の一般化された構成を示している。生成器114は、使用において、最も好適でかつ便宜的には水である液体32を収容する液密の容器30、および1つ以上の超音波トランスデューサ34を備える。超音波トランスデューサ34は、周知であり、一般的には、ディスク、プレート、パドルの形態または他の構造を有する1つ以上の振動要素36を備え、これは、水32と連通し、超音波の振動を水に伝えるように作用する。液体中のトランスデューサの作動は、液体の蒸気雲の構成を結果として生じさせるキャビテーション及び泡の形成を引き起こす。いくつかの好適な構成においては、容器は、超音波トランスデューサ34を備え、各々が複数の振動要素36を備える。一の好適な構成は、図3において描かれるように、2つの超音波トランスデューサ34を備え、各々が3つの振動要素36を備える。いくつかの好適な構成においては、障壁またはバッフル35は、各トランスデューサ34の間の干渉を防止するために、各超音波トランスデューサ34の間に備わる。
【0064】
水蒸気生成器は、好適には、空気入口38と出口28を含む。ファン26は、入口38に近接して配置され、容器30に空気を導く。空気は、1つ以上の出口28を経て容器30から流出する。空気が容器30を通じて流れると、水32の表面の上方で、超音波トランスデューサ34により生成された水蒸気は、空気の流れに運び去られて、それにより、容器30から出口28を通して運ばれる。
【0065】
煙噴霧ユニットなどで使われる、従来の蒸気生成器や国内の加湿器は、2MHz未満の周波数、一般には、約1.7MHzで動作する傾向にある。この周波数では、結果的に生じる蒸気の液滴寸法が相対的に大きく、その結果、液滴が重く、すぐに下方へ下降しやすい。この影響は、蒸気が運び去られる空気の上昇流れを付与するために、模擬炎効果装置上に設置されたファンを使って改善できる。そのような構成の例は図16及び図17において示される。しかし、液滴が上向きの空気流からそれて、それにより、再び下方へ下降する傾向にある。本発明者は、2MHz以上、具体的には、約2.4MHzから約3MHz以上の範囲のような、より高い周波数の蒸気生成器を使うことによって、良好な蒸気がより小さい液滴寸法により生成されることを見出した。模擬炎効果装置の上方へ追加のファンを設けることなく。蒸気がの下方への下降が大幅に減少する。このケースでは、暖かな上昇空気の小さい流は、運び去られた蒸気を上昇させるのに十分であり、火炎シミュレーションは大きく改善される。以下において詳細に説明するように、上昇する暖かな空気の適切な流れは、燃料ベッドの下方の1つ以上の光源の適切な配置により、生成される。
【0066】
蒸気が超音波トランスデューサ34により生成され、出口28を通して運び出されると、最終的に装置の作動には不十分な水32だけが容器に残るまで容器内の水の量が減少することは明らかである。この理由のために、容器30は、最低水位センサー40及び、好適には、最高水位センサー42を備える。適したセンサーは周知であり、例えば、光学式のセンサーである。最高水位センサー42は、容器30の過充填を防止するためのものである。最低水位センサー40は種々の方法で作動する。例えば、最低水位に達したとき、最低センサー40は、装置10あるいは、装置の関連する部分をシャットダウンさせる信号を出力する。例えば、超音波トランスデューサ34は、ファン26と同様に、停止する。さらに、最低センサー40は、光などの可視の警告および/またはピーピー音などの可聴信号などの、ユーザーに知らせるための警告信号を発生させる。他の構成において、最高および最低センサー40,42は、容器30の充填及び再充填を自動的に調節するために、適当なコントロール手段と協働する。さらに別の構成において、本質的にメカニカルなフロー制御手段を備え、これは、上記したセンサーとは独立であってもよく、例えばリザーバから容器30への水の流れを調節するために備わる。
【0067】
図5Aおよび5Bは、容器30を補給するための代替の方法および装置を概略的に図解している。図5Aにおいて図解された実施形態において、装置10は、一般に最低5リットルの液体、好適には水を収容する高容量の保管タンク44を備える。最低センサー40が、容器30の水位がその最低に達したと決定する場合には、水はタンク44から容器30に移される。手動構成において、最低水位センサー40は警告燈やピーピー音などのユーザーの認識可能な出力を与える。ユーザーは、その時、水がタンク44から容器30に流れることを許容されるように、コントロールバルブ46を開く。容器30が、最高の所望のレベルまで充填される時には、最高水位センサーは、ユーザーが認識可能な出力を与え、ユーザーはコントロールバルブ46を閉じる。自動構成において、装置10は電気制御システムなどの制御システム48をさらに備える。最低水位センサー40が、最低水位に達したのを検出する時には、それは制御システム48に出力を与える。制御システムは、順に、バルブ46を、容器30の水位が上昇するように開く。最高水位が最高水位センサー42により検出される時には、センサー42は、バルブ46を閉じる出力を制御システム48に与える。変形例において、センサー40,42、バルブ46、および制御システム48は、タンク44から容器30への実質的に連続するコントロールされた水の流れを許容することによって、容器30内の水位を実質的に一定に維持するように作用し、この水の流れは、蒸気として容器30からの水の目減りの割合に合致している。例えば、バルブ46は、容器30に水の「水滴供給(ドリップ・フィード)」を提供するためにコントロールされる。
【0068】
図5Bの構成は、水タンク44が必要ではないことを除いて、図5Aの構成と同様である。代替のに、コントロールバルブ46は、メイン給水50に直接接続している。フィルタがメイン給水からの水を濾過するために備わっている。
【0069】
蒸気生成のための超音波トランスデューサ34の最適な性能のために、液体32のトランスデューサ34の最適な作動深さを決定し、容器30内の液体(水)の量とは概して無関係なその深さにトランスデューサを維持することが有利である。図4、図7A、図7B、および、図7Cにおいて図解された実施形態は、この事項を対象としている。
【0070】
図4において図解された実施形態において、各トランスデューサ34は1本以上のガイドロッド又はバー52に設置される。トランスデューサ34はバー52の長さに沿って自由にスライドし、バー52は(装置10の使用構成に関して)実質的に垂直に配置される。トランスデューサ34には十分に浮力があり、水32の表面よりも下の最適な深さに浮かぶ。水位が上昇及び下降すると、トランスデューサ34もまた上昇及び下降し、それにより、最適な深さを維持する。トランスデューサ34は、ガイド52への装着により上下の動きを除いてタンク30における動きが制約される。トランスデューサ34は、ガイド52の軸線回りのいくらかの回転運動が許容されている。
【0071】
図7A、図7B、および図7Cは、シールされた容器54に超音波トランスデューサ34が設置される構成のさらなる変形例を示している。シールされた容器54は、順に、ガイドロッドまたはバーに設置され、バー52’に沿って自由にスライドする。トランスデューサ34は、振動を液体32に伝えるためにシールされた容器54の壁に作用する。その内部にトランスデューサ34が配置されるシールされた容器54は、(例えば、大量の空気を含んでいることによって)浮力が本来的にあり、または、フロート56を内部または外面的にさらに含む。また、シールされた容器の浮力は、液体32の最適な深さで単一のトランスデューサまたは複数のトランスデューサ34が維持されるように選択される。トランスデューサ34をシールされた環境に備えることによって、トランスデューサの作動を阻害する石灰かす(ライムスケール)等のトランスデューサへの残留物の堆積を防止する追加された有利さを与える。トランスデューサ34’のさらなる代替構成は、図6Aおよび図6Bにおいて示される。この構成においては、トランスデューサ34’は、容器30で外部に設置されて、容器30の壁を通って作用する。この構成は、トランスデューサ34への残留物の堆積を避けることに加えて、必要な点検サービス、修理または交換のためのトランスデューサ34の取り外しも容易にする。
【0072】
トランスデューサの構成の別の代替の構成は、図56及び図57において図解される。図56は、蒸発する液体32を作動可能に含んでいる容器452を含む装置450を示している。図56の装置は以下においてに詳細に説明される。容器452は、少なくとも一の開口456を画定する下側表面454を含むことに注意する。トランスデューサ組立体458は、変換表面460が容器452の液体32に対して露出するように、1つの開口456又はそれぞれの各開口456に気密に置かれる。特に、図57から分かるように、トランスデューサ組立体458は、超音波ディスク462の上側表面である変換表面460を含む。ディスク462は、シール466を介してサポートプレート、または、鋳鋳物品464に設置される。シール466は、好適には、弾性材料で形成されて、容器452からの水漏れを防止するように作用する。鋳物品464は、ねじ468などの適当な手段によって容器452に固定されて、好適には、弾性材料からなる(Oリングなどの)さらなるシール470は、鋳造品のまわりの液漏れを防止するために、鋳鋳物品464とハウジング452の間に、介在する。保護バックプレート472は、ディスク462の下側をカバーする。電子制御回路は、トランスデューサ組立体458の下方に配置されたサブ組立体474に設置される。(図56に示されたものを除く他の蒸気生成器に適用可能である)この構造は、クリーニング、修理または交換のためのトランスデューサ組立体の容易な取り外しと、さらに、製造の際にトランスデューサ組立体の容器452への容易な設置を提供する点で、有利である。
【0073】
図8は、図2に関連してすでに上記した作動原理をさらに図解している。それにより、容器30は、水または他の液体32を有する。2つの超音波トランスデューサ34が水32の中に設けられている。容器30は、入口38と出口28を備える。ファン26は、入口38を通して容器に空気を流入させる。空気および運び去られた蒸気は、出口28を通して容器30から排出される。図8は、装置10の変形例を示し、そこにおいて、装置10は、チャンバ30から放出される蒸気の存在、好適には、蒸気の量をも検出するセンサー58をさらに備えている。例えば、センサー58は、周知のタイプの湿度センサーである。蒸気センサー58は、制御システム48’(これは制御システム48の機能をも含んでいたもよい)に出力を与える。制御システム48’は、蒸気の出力を変えるためにファン26のスピードおよび/またはトランスデューサ34の動作を変えるように適合している。ファン26の速度、および、容器30を通り、続いて、装置10の残りを通じた、その結果としての空気の流速は、認識される不透明性と少なくとも部分的に相関している蒸気の認識される濃さを決定する。例えば、ファン速度が増大するならば、蒸気の量と蒸気の不透明性は増大する傾向にある。それにより、制御システムは、蒸気生成量に応じたファンのスピードおよび燃焼模擬燃料の所望の外観を決定するように、適当なアルゴリズム等によって、プログラムされる。
【0074】
図9は、図8に示された構成の概略平面図である。図解された実施形態では、センサー58は、光学式のセンサーであり、ユニット58’がレシーバー58”に向けた光線を提供する。例えば、ユニット58’はレーザーである。レシーバー58”は、ユニット58’とレシーバー58”の間の蒸気の濃さに依存する出力を制御システム48’に与える。蒸気の濃さは、レシーバー58”により受け取られた光の強度に関係し、レシーバー58”はそれに応じて出力を与える。
【0075】
図10は、さらなる代替構成を示しており、装置10は、水32に存在する可能性があり、それゆえ、トランスデューサ34により生成された蒸気に存在するかもしれない、潜在的に感染性の生体(エンティティ)を殺菌あるいは無害化する手段をさらに備える。図解された実施形態においては、上述の手段は、蒸気の流れに光をあてるために置かれる紫外線光(U.V.ランプ)60のエミッターを備える。
【0076】
蒸気生成器のさらに代替の構造は、図39、図42、図43、図44、図56、および図57に関連して以下で説明される。
【0077】
図11は、本開示の実施形態に係る装置の構成を図解しており、蒸気の流れ、より具体的には、燃料ベッドの局所的な領域への蒸気の流れの一部を方向付けるための手段を備えている。(例えば容器30の)蒸気生成器の出口28に介在するこの実施形態においては、蒸気が燃料ベッド12の特定の位置にだけ流れるように導くガイド構成62を備える。それにより、蒸気は、燃料ベッドを通って別個の局所的なポイントまたは領域にのみ出現する。これは、実物の固形燃料の火炎の煙生成をシミュレーションする時に有利であり、炎のシミュレーションにおいてさらに利益を与える。具体的な構造において、蒸気ガイド構成62は、燃料ベッドの全体の寸法との関係において、それぞれが小さい直径または断面積を有する複数の流路、通路または導管64を備えている。一般に、流路64は、20mm以下、より具体的には、15mm以下の最大断面寸法を有する。流路64は、(備わっている場合には)燃料ベッド12の分離した開口と連通している。この流路は、1つ以上の単一体66に形成され、その各々は、複数の通路64を有し、従って、図11Bに示ように、略ハニカムに似た外観を有する。蒸気ガイド構成62は、図11Aにおいて図解された実施形態において、燃料ベッド12の直下で、かつ、下方から燃料ベッド12を照明する光源16の直上に設置されている。それにより、蒸気ガイド構成は、望ましくは、プラスチックなどの透明なまたは半透明の材料などの透明なまたは少なくとも半透明な材料から形成される。図11Aにおいて、特に説明されないけれども、最も好適には、容器ウトレット28から蒸気ガイド構成の入力側に蒸気を導く手段を備える。
【0078】
図20は、本開示に係る装置の一実施形態において燃料ベッドに向けられた光を着色するための構成を図解している。相似の構成は、図1及び図18においても図解されている。装置10は、上記の実施形態のうちの1つにおいて記述される蒸気生成器、および、図1に関連して典型的に概説された燃料ベッド12を含む。燃料ベッドに色を与え、赤々とした燃えさしの錯覚を提供するために、光源16(または複数の光源)から燃料ベッド12の下側に向けられた光は、実物の固形燃料火炎に認識されるように、主に、赤色、オレンジ色、青色、および緑色で適切に着色される。光源16からの光は、以下において詳述されるように、炎のシミュレーションにおいても使用される。一般に、光源16は、白色のまたは白色に近い光を放出する。したがって、適切な色の光を提供する手段が必要である、そのような手段としては、カラーフィルタ20aよび20bいう形態である。必要な場合には、さらなる色の追加フィルタが与えられる。図20に図解された実施形態において、フィルタ20aは、赤色又はオレンジ色であり、フィルタ20bは青色であるが、他の色の組み合わせは本開示の範囲内にある。フィルタ20aおよび20bは、大きい管または導管として作用し、蒸気の流れを蒸気生成器14の出口28から燃料ベッド12の下側に導く役割をする、ハウジングまたは集風器68に設置され又は保持される。オレンジ色/赤色フィルタ20aは、集風器68の横断面の直径より小さい寸法であり、集風器68の壁の内部の面70とおよびフィルタ20aの(具体的な形状に依存する)サイドエッジとの間にギャップが画定される。したがって、蒸気生成器14により生成された蒸気は、フィルタ20aのエッジと集風器68の壁との間を自由に流通できる。フィルタ20bは、反対の方法で構成され、その中心に少なくとも一の穴を画定するが、内面70の近くで終端する外周部の堅い(蒸気不透過性の)部分を有する。したがって、蒸気がフィルタ20bの中心穴(s)72を通過可能である。この構造により、この構造により、蒸気がフィルタ20a、20を貫通して又はまわりを通過することにより、集風器68を通過することができて、それにより、燃料ベッド12に到達でき、一方で、同時に燃料ベッド12の種々のエリアは、種々の色の光で照らされ(イルミネーションされ)る。特定的には、燃料ベッド12の外のエリアは、フィルタ20bにより伝達される青色の光で主に照らされ(イルミネーションされ)、燃料ベッド12の内側のエリアは、フィルタ20aを通して伝えられた赤色/オレンジ色の光で主に照らされる(イルミネーションされる)。他の色の組み合わせおよび具体的な構成が提供され得る。2以上のフィルタが使用され、光は一以上のフィルタを通過し得る。特定のフィルタは、燃料ベッド12の特定のエリアを局所的に着色するようなサイズに形成されかつ配置され、通過流れ経路が蒸気のために維持されることのみが与えられる。
【0079】
代替の構造においては、フィルタは、いくぶん下方の高さに配置され、蒸気は、燃料ベッド12のすぐ下方でかつフィルタ20の上方の燃料ベッド12の下側に向けられる。したがって、蒸気がフィルタを通過するあるいはそのまわりを通過するための要件は取り除かれるが、燃料ベッド12の下方の蒸気の分配のコントロールは妨げられる。図43乃至図46に関連して図解されたタイプの蒸気分配要素が、この潜在的な問題を緩和するために提供される。
【0080】
光源16は、原理的には、通常の光源のいずれでもよい。しかしながら、より強烈なまたはより高い出力の光源には、例えばLEDなどの非常に明るい光源が有利である。適切な光源は、白熱灯、ハロゲンランプ、2色性のスポットランプ、クオーツランプなどを含む。赤外ランプは、加熱源、または追加の加熱光源を提供するために使用される。
【0081】
図12および図13は、本開示に係る装置のいくつかの実施形態で使用するための光源の典型的な構造を示している。図解された構造は、特に、ハロゲンとクオーツランプに適している。これらの実施形態においては、ランプは、一般に、フロントガラス74を含むハウジングに設置される。有利には、ランプガラス74は、燃料ベッドの必要な燃焼シミュレーションを提供するのに適当な色に着色される。オレンジ色および赤色は最も適している。ガラス74は、また、青色や緑色などの他の色で局所的に着色してもよい。代替の、あるいは、加えて、ランプのバルブ76は、適当な半透明の着色されたペイントまたはニスでバルブにペイントすること、またはバルブに、着色されたスリーブ78を設けることによってそれ自体を適切に着色することができる。
【0082】
着色された光は、代替的に、または、付加的に、種々の色の範囲で着色された複数の光源を使うことにより提供される。例えば、装置は、複数の赤色、黄色、オレンジ色、緑色、および青色のLED、または、それぞれが適切に着色されたフィルタを持つ、ハロゲンランプなど複数の別個の光源を含む。
【0083】
図14において図解されたさらなる実施形態において、燃料ベッド12の下側に着色入射光線を提供するための代替手段が示される。図14の構成において、光源16は実質的に白色光を放射する。少なくとも1つのディスク80が光源の上方に配置される。一以上のディスク80が好ましい。ディスクは、少なくともその一部が、光源16から燃料ベッド12に向かう光の経路にあるように構成される。単一のディスクまたは複数のディスク80は、それらの入射光を修正する種々の領域に分割されている。この領域は、単に異なるの色であってもよく、いくつかの領域が無色であってもよい。他の構造においては、いくつか領域は不透明性か、または部分的に不透明性である。領域は、それらの入射光が種々の形で屈折するように、不規則な表面を持つ。その、または各々のディスク80は、ディスク80を、光源と対して回転させる電気モーター(図示せず)などのドライバーに設置される。ディスクの種々の領域は、光源に順に提示される。それにより、常に表面的にランダムに変化する強度と色の燃料ベッド12を下から照明する光が達成される。
【0084】
本開示の実施形態において、燃料ベッドを通過し、実物の火炎の煙と炎をシミュレーションする役割を果たした後の蒸気は、単に大気中に放出される。水蒸気は、もちろんこの点で無害である。この一般的構造の実施形態は、図16及び図17において概略的に示され、放出は、矢印Dにより示されている。図16及び図17の各装置は、ここに説明されるように、燃料ベッド12、蒸気生成器14、および、一以上の光源16を含む。放出の時に、目に対して明らかではないように蒸気が分散されることがもちろん望ましい。
【0085】
具体的な実施形態において、放出の場所、一般には装置の上側の部分に向けて設置された、第2のファンまたはブロワー82を含むことが望ましく、かつ、有利である。この第2のファン82は、実物の煙を効果的にシミュレーションし、および/または、炎をさらに効果的にシミュレーションできる方法において、空気の流れで燃料ベッドから上方へ蒸気(普通、空気より重い)が運ばれることを保証する。しかしながら、以下で議論されるように、本発明者は、第2のファンが、上昇煙効果を提供する最も効果的な方法ではないことを見出した。
【0086】
図15A、図15B、および図15Cは、代替の構成を図解し、蒸気生成器14、114により生成された蒸気は、さらなる使用のために再循環される。原理上は、再循環構成は、蒸気の収集、蒸気の凝縮および蒸気の液体32への回帰に関係する。図15Aにおいて示された実施形態は、それを通して模擬火炎が観察されるフロントガラス84を含む閉じたユニット86である。蒸気生成器14、光源16及び燃料ベッド12の詳細は示されず、これらは、ここで他の実施形態に関連して説明したとおりである。シールされたユニット86は、最上壁88、底壁90及び後ろ壁92によりさらに画定される。閉じられた装置を完成させる側壁は示されていない。装置の模擬燃焼スペース(言い換えれば、例えば煙突の最下側で火が燃えるの部分)94は、内部最上壁96、内部底壁98、内部後ろ壁100および図示されていないオプションの内部側壁により画定される。内部最上壁96は、外部最上壁88から間隔をおいて配置され、その間に空間または空所102を画定する。同様に、内部後ろ壁100は、外部後ろ壁86から間隔をおいて配置され、空所104を画定している。内部最上壁は、管、パイプ、または、他の導管108を導く開口またはオリフィス106を含む。最も好適には、第2のファン82が導管内に置かれる。導管106は、装置の下方の部分に蒸気を戻す。その間に、蒸気は好適には、凝縮して液体に戻る。導管106の第2の端部は、(図15Cにあるように)容器30または蒸気生成器、または、タンク44などの保管タンクと連通する。
【0087】
図15Bは、さらなる代替の実施形態を図解し、この模擬火炎装置は、閉じられたユニットを備えていない。装置のベース部分において、本開示の他の実施形態のと関連して説明したように、燃料ベッド12、蒸気生成器14、および光源16を備える。燃料ベッド12の上には、ドーム形のカバー110が置かれる。いくつかの好適な実施形態において、カバー110は無色のプラスチック製品などの無色の材料から形成される。代替の形態において、不透明性なカバーが使用され、例えば、金属カバーと似るように選択され得る。カバーの上側部分は、導管106’の入口に連通する。望ましくは、換気ファン82が導管106’に設けられる。導管106’は、蒸気を装置の下側の部分に返す。その間に、蒸気は、好適には、凝縮して液体に戻る。導管106’の第2の端部は、(図15Cにあるように)容器30または蒸気生成器、または、タンク44などの保管タンクと連通する。
【0088】
図15Aにおいて示された実施形態のさらなる変形例において、図15D、図15E、および、図15Fは、1つ以上のファンが配置され得る種々の位置を示している。図15Dにおいて、導管106は、その下端部でファン26の入口において終端し、容器30の入口38と順に連通する。第2のファン82は、内部上側壁96の開口106に近接する導管の端部に設けられている。図15Eでは、第2のファン82は、存在せず、空気と蒸気の循環はファン26だけにより行われる。図15Fでは、第2のファン82が存在するけれども、その構成はファン26が導管106と別であるという点で図15Dのそれと異なる。すなわち、容器30の入口38は、導管106が容器と連通する所の入口116とは違う位置にある。
【0089】
図15Gおよび15Hは、さらなる変形例を示し、装置は、壁に対して設置され、この壁は、好適には、偽の(すなわち、非構造的である)壁である。装置の上側の部分は、金属煙突またはストーブパイプ166と似るように形成され、これは、その最上部分168で曲げられ、壁170を経由する。壁170の後ろには、ユーザーには見えないが、装置の下側部分を後ろに経由する再帰導管172がある。それにより、ストーブパイプ166および再帰導管172は、必要に応じて、容器30または保管タンク44に戻る蒸気の再循環のための通路を与える。蒸気の移送を補助するために、好適には、ストーブパイプ166または再帰導管172にファン82が備わる。蒸気は再帰通路に沿って凝縮して液体に戻る。
【0090】
多くの光源は、光に加えて、大量の熱を生み出すことがよく知られている。本開示の具体的な実施形態において、典型的な例が図21Aおよび図21Bに図解され、この特徴は、利益を得るために用いられる。図21Bに示す構成において、蒸気生成器214は、その構造は、例えば、蒸気生成器14、114に関連して説明されるように1対の光源16の間に直接置かれる。もちろん、2つ以上の光源16(ハロゲンスポットライトなど)が蒸気生成器214のまわりに配置される。光源16により放出された熱は、上方に向かう経路に沿って生成器214により放出された蒸気の運搬を補助する上昇気流を起こし、実物の固形燃料火炎のシミュレーションにさらなる現実感を与える。図21Aに示された構成は、光源16の間に蒸気生成器が直接には配置されていないことを除いて、本質的には同様である。出口120を有する移送導管118は、蒸気を容器30の出口28から複数の光源16(または、隣接している単一の光源)に近接するポイントに移送する。
【0091】
図16および図17は、上記した構造の具体例を図解している。これら2つの図の各々において図解された実施形態において、装置は、ここで性質が記述され、燃料ベッド12の下方の、火炎の下側部分に置かれ蒸気発生装置14を備える。図21A及び図21Bに関連して説明されるように、蒸気生成器14の蒸気出力は、光源16、または、複数の光源16に近接する。光源により放出された熱が、装置を通じた上方への蒸気の運搬を補助する上昇気流を与える。追加の熱源は、もし必要ならば、燃料ベッド12の下に設けてもよい。各装置のそれぞれの上側の部分に置かれたファン82は、必要ならば、蒸気が運ばれる空気の上昇流をさらに提供できるけれども、光源または複数の光源16により生成された熱はしばしば十分である。光源及び存在する場合には追加の熱源により暖められた空気は、装置から部屋に放出され、空間に熱を提供する。別の代替において、ファン82は、加熱された空気を装置が置かれる部屋に放出する従来の構造のファンヒーターにより置換し、あるいは当該ファンヒータの一部であってもよい。
【0092】
図19Aおよび19Bは、本開示に係る装置に含められる、さらなる有利な特徴を図解している。図19Aは、例えば、いわゆる「差込み」火である、煙突の最下側の暖炉内に配置するのに適する模擬火炎装置を示している。この装置は、図15Aに示された火と同様に、ここで記述されたタイプの光源16、燃料ベッド12及び蒸気生成器14と共に。上端、底、および、後ろ壁90,88,92を含む。側壁も存在するけれども、図示されていない。前壁122は、ガラスパネル124により少なくとも部分的に画定され、これを通して、ユーザー126が模擬燃料ベッドを観察する。煙のシミュレーションのための蒸気を使う際の潜在的な問題は、ガラスパネルにおいて蒸気が凝縮することである。したがって、本開示の実施形態は、そのような凝縮を阻止することまたは取り除くことについて十分な温度に熱せられるガラスパネル124を使用する。1つの変形例において、ガラスパネル124は、実質的に透明な薄膜抵抗ヒーターを備える。そのようなフィルムは加熱の分野で周知である。この熱源は、比較的低い電力で、装置が置かれる部屋の低い位置の空間の加熱を提供するという点であらに有利である。代替の構成において、ガラスパネル124は、その内部の表面128を横切る暖められた空気の流れを与えることにより熱せられる。加熱された空気の流れは、装置のベースに置かれたファンヒーターによって生成され、ガラスパネル124の最低の部分に近い燃料ベッドの開口を通して暖かな空気を放出する。
【0093】
図19Bの構成は、装置が、支柱なしで立っている、あるいは、壁に立てかけられるように設計されていることを除いて、原理上は同様である。装置は、2以上のガラスパネルを備える。図解された実施形態において、4つのそのようなガラスパネル124A、124B、124C、および124Dが備わっている。各々は、図19Aに関連して上述したように熱せられる。
【0094】
上記したように、本開示に係る蒸気生成器14、114は、燃料ベッド12を通して示された手段により移送される蒸気雲を発生させる。蒸気は、燃料ベッド12の上方に上昇し、実物の固形燃料火の煙に似ている。しかし、本開示の装置により達成されたシミュレーションは、さらに有利な特徴を備える。特に、本開示の装置は、燃料ベッド12の上方に上昇する蒸気を局所的に照明することによって炎をシミュレーションすることを目的とする。照明された蒸気は、燃料ベッド12の上方に上昇する炎の印象を与える。この点について具体的に図1、図18、および図20が具体的に参照される。
【0095】
上記したように、蒸気生成器14、114は、最も好適には、ファン28の補助により、出口28から蒸気を放出する。蒸気は、好適には、1つ以上の光源16に近接して排出され、熱は、蒸気が運ばれる上昇空気流れを提供することを補助する。蒸気は、燃料ベッドに達する前に、蒸気ガイド22または集風器68(これらの用語は同義であってもよい)を通じ、光フィルタ20aおよび20b(必要な場合には他のフィルタ)を通じ又はのまわりを通過して導かれる。蒸気の経路は、図11Bの蒸気ガイド62と同様のまたは類似の蒸気ガイドによりさらにガイドされてもよい。図解された実施形態では、赤色またはオレンジ色の光は、燃料ベッドの内側のほうに入射し、青色の光は燃料ベッド12の外側の部分に入射する。燃料ベッド12の種々のエリアに異なる色を与えるために、フィルタ20a、20b、および追加のフィルタを配置してもよい。
【0096】
図解された実施形態(図1を参照)においては、燃料ベッド12は、好適には、少なくとも局所的に半透明の実質的に平面のサポートプレート130を含む。プレート130は、例えばガラスまたは半透明のプラスチックから形成される。したがって、フィルタ20により着色されるように光源16からの光は、プレート130を通して、少なくとも選択された領域に送られる。プレート130は、大きな中心開口132を有し、この上方に模擬固形燃料片138を含む火格子136が置かれている。模擬薪は図解されているが、石炭または他の燃料を同様に採用可能である。
【0097】
プレート130の大きい開口132は、オプションであり、適当な通路を蒸気、および、光源からの光に与える。例えば、他のタイプの固形燃料火のシミュレーションのためには、火格子136および大きい開口は存在していなくてもよく、模擬燃料片138の積み上げは、プレート130に直接置いてもよい。そのとき、小さな蒸気を送くる開口は、燃料片138の下に設けられる。他の変形例においては、模擬燃料は、石(例えば小石)やガラスビーズなどの他の装飾または美的鑑賞物で置換してもよい。
【0098】
さらなる代替において、プレート130は、模擬燃料片138が置かれる燃えさしベッドと似るようにプラスチック成型されかつ着色されたものと置換してもよい。
【0099】
上記の構造のいずれにおいても、開口(もし存在するならば、大きい開口132を含む)は、燃料ベッド12を通過する蒸気が、燃料片138の下方およびまわりから排出されるように配置され、それにより、煙と似て、および/または、炎の効果をシミュレーションする。開口は、(燃料ベッドの他の要素をとの組み合わせにおいて)観察者にはそれらが見えないように配置される。
【0100】
特に図1および図18をさらに参照すると、燃料ベッドの内側または中間部分は、実物の燃焼火の一般的な赤熱効果を提供するために、赤色またはオレンジ色の光でイルミネーションされる。外側の領域は、青色の光(図示されるような)、または、緑色、赤オレンジなどの他の色でイルミネーションされる。 プレート130(または、ケースとしては、プラスチック成型品であり)は、局所的な開口140を備え、これを上昇する蒸気及び光が通過する。それにより、開口140を通過する蒸気は、赤色、オレンジ色、青色または緑色(または、他の適当な色)により局所的に及び選択的に照明され、そして、これは、燃料ベッド12から局所的に上昇する炎の効果を与える。燃料片138の下方と周りから出現する蒸気は、同様に、炎の外観を与えるために照明される。
【0101】
具体的構成において、手段18は、ユーザーによりランダムであるように認識されるように、好適にはランダムなまたは擬似ランダムな間欠的な照明またはちらつき効果を与えるために、光源16からの光のさらなる修飾のために備わる。そのような光修飾手段18の一実施形態は、光源16からの光の経路で移動する部材142(図1)などの1つ以上の要素を含む。部材は、不透明性または部分的に不透明性、あるいは局所的に不透明性である。好都合なことに、部材は軸線のまわりでモーターにより回転する。他の可能な構成は、その軸線のまわりで回転させられるシャフトのまわりに配置された反射性複数のの要素を含む。代替的には、または付加的には、複数の光源を備え、制御手段が、所定の光源によって提供された照明を変化させるために使用され、これは、特定の光源を順番にオン・オフし、および/または、特定の光源により放出される光の強度を順番に変化させることにより照明を変化させる。それにより、光修飾手段は、実物の燃焼火において生じる、赤熱の強度並びに炎の強度及び位置における変化のシミュレーションを可能にする。炎のシミュレーションに特に関連して、所定の局所的な開口140を通る光は、手段18により遮断され、この開口における炎は、光が遮断されている間、効果的に消える。
【0102】
燃料ベッドの好適な構成において、例えば合成樹脂、ガラス、またはプラスチックなどから形成された透明なまたは半透明の材料の断片144は、開口140のまわりに配置される。断片144は、例えば、赤色、オレンジまたは青色に着色される。これらの断片は、プレート130の局所的領域および/または開口144を通過する光源からの光により照明され、そして、好適には光修飾手段18と連携して赤々とした燃えさしの効果を提供する。断片144の部分は、燃えさし効果を強化するために、より暗色および/または不透明性な材料(例えば塗料)でコーティングされ、または、そうでない場合には着色される。すなわち、暗色のコーティングの相対的な量が大きいほど、赤々とした燃えさしの効果は少ない。言い換えれば、暗色のコーティングの程度が大きい断片144は、燃焼の後の段階、即ち、燃料片が燃え尽きる際の燃料片に似ている。特に良好なシミュレーションを提供する好適な構成においては、(灰に似せるように着色している灰色も含む)暗色の断片の割合が、燃料ベッド12の領域で模擬火炎の中心から放射状にさらに離れて増大し、それにより、より温度の低い火の一層燃え尽きた領域をシミュレーションする。
【0103】
図18は、赤色/オレンジ色のフィルタ20aの上方に配置された大きい開口132、および、模擬火炎の中心からさらに離れかつ青色のフィルタ20Bの上方に配置されたより小さな局所的な開口140を具体的に示している。オレンジ色に着色されたガラスまたは合成樹脂断片144は、開口140の近くに配置され、実質的に燃えた燃料の断片に似せるために、暗色又は黒色及び灰色に着色された断片144aは、開口140に直接に配置される。開口140を通過している蒸気は主に青色に着色され、したがって、燃焼燃料ベッドの縁において頻繁に認識される小さな青色の炎146と似ている。より大きい量の蒸気は、中心開口132を通過し、主に赤色またはオレンジ色に着色され、燃焼する火の主要な炎148のシミュレーションを提供する。
【0104】
図22は、燃料ベッド12を照明するための、特に、炎の印象を与えるために燃料ベッド12から上昇する蒸気を照明するための、代替のまたは追加の技術を図解している。図22に図解された実施形態において、(レーザーダイオードなどの)一以上のレーザー150、またはレーザーの列152は、燃料ベッド12の下方に配置されている。レーザー150は、燃料ベッドを通してレーザー光線を上方へ向くように配置される。各レーザー光線は、各局所的開口140と位置合わせされ、または、レーザーの少なくとも一の列152が火格子136の燃料片138の下方の大きな中心開口132と整列されている。レーザーは、炎をシミュレーションする及び間欠的に出現する上昇スパークをシミュレーションするのに効果的な、特に強烈で、局所的な光ビームを放射する。これらの効果は、レーザー光線が燃料ベッド12の開口132、140を通って上昇する蒸気に入射する際に認識される。好適な構成において、燃料片138の側方および下側部分154は、(反射性の金属箔や塗料などの)光反射材料により処理される。レーザー光線は、このような部分に向けられ、燃料片138のスパークおよび赤熱効果が強化される。レーザー150、152は、ランダム、擬似ランダムまたは他のプリセットパターンにおいてレーザーが動作するように、好適には、個々またはグループにおいて、適当な電子コントローラにより制御される。レーザー150、152は上記したような光源16に加えて使用される。
【0105】
図23及び図24は、レーザーも利用する本開示に係る装置のためのさらなる代替の燃料ベッドを示す。この構成において、燃料ベッド12の下に集風器68が配置される。例えば、ガラスまたは透明なまたは半透明のプラスチックから形成された1対の半透明のプレート156A、156Bは、集風器68の最下部に配置される。青色及び赤色/オレンジ色の光フィルタ220b、220aは、プレート156A、156Bにはさまれている。代替の構成においては、単一のプレート156が使用され、このプレートは必要に応じて青色及び赤色/オレンジ色に着色され、あるいは、その基端部の近くに配置された青色および赤色/オレンジ色のフィルタを有する。蒸気生成器14の出力28は、プレート156の上方の集風器68の下側部分に配置され、その結果、蒸気は集風器68に入り、燃料ベッド12に向けて、および、ベッドを通して上昇する。プレート156の下方において、1つ以上の独立したレーザー150又は一以上のレーザーの列152が配置される。蒸気ガイド要素158は、集風器68内に配置される。蒸気ガイド要素158は、好適には、実質的に気密に集風器68の壁と係合し、その結果、蒸気は要素158の開口により画定された通路だけを通過するように規制される。要素は、平面状または少なくとも略平面状のベース部分160を有し、これから図解された実施形態において略裁頭円錐形状である上向きの構造162が延在している。他の構造の形態も適切である。開口164は、構造162の上側面に設けられている。それにより、集風器68を通って上昇する蒸気は、開口164だけを通過するように規制される。したがって、蒸気は、模擬煙および/または炎のシミュレーションの放出のための燃料ベッド12の所望の位置、典型的には、燃料片138の下側部分、と対応するように選択される画定された位置に燃料ベッド12を通じて上昇する。
【0106】
図22、図23および図24に示された実施形態は、蒸気生成器14により与えられるような、煙シミュレーションのない固体燃料の燃焼の有益なシミュレーションを提供することが容易に理解される。それにもかかわらず、さらに向上した効果は、蒸気生成器14を使用して煙及び炎効果を可能にすることで得られる。
【0107】
図25は、図23の構成と同様な構成を図解する。この構成において、レーザー150、152は使用されない(しかし、必要ならば含めることもできる)。装置は、光源16(または、複数の光源)、光源16に近接する出口28を有する蒸気生成器14、および、蒸気生成器14を通して空気を送るためのファン26を含む。着色された(青色とオレンジ色/赤色)フィルタ220a、220bにより挟まれた1対の透明なプレート156a、156bは、図23に関連して説明されるように、光源16の上方に配置される。プレート156aおよび156bは、上記したように、単一のプレート156で置換できる。集風器68が設けられ、プレート156aと燃料ベッド12の下側の間で延在する。蒸気生成器14の出口28は、プレート156aの上の集風器68の下側の部分に向けて開口し、蒸気は、集風器68だけを通じて燃料ベッド12に通過するように規制されている。図25の実施形態では、燃料片138を収容する火格子136は、半透明のサポートプレート130の開口132の上方に設置されて示される。燃料ベッド12の他の構成は代替的に使用できる。上記した光修正手段18もまた、好適には、組み込まれ、特に、プレート156bおよび光源16との間に組み込まれる。オプションのパイプまたは導管174は、蒸気生成器14の容器30へ戻る、または、タンク44に戻る蒸気再循環経路を示している。
【0108】
図26において図解された実施形態は、図25の構成と同様であるけれども、暖房のための暖かな空気の出力を与えるための改良された手段を有する。図25に示された加熱構成の原理は、他の実施形態にも適用可能である。図26において、前に説明したように、透明なまたは半透明のパネル156a,bの下にフィルタ220a、bを挟む光源が配置される。集風器68は、プレート156aと燃料ベッド12の下側の間に設けられる。蒸気生成器14は、集風器68の下側部分に配置された出口28を持ち、蒸気は集風器に放出され、燃料ベッド12を通って上昇する。ファン26は、蒸気生成器14を通りそして集風器68を通じて流れる空気の流れを付勢する。図26の装置は、その間に空気流路をもつ空気入口176と空気出口178とをさらに有する。入口176を通して空気を装置に引き入れ、空気を出口178から排出するために、ファン180が動作可能に配置される。空気流路は、光源16が空気流路にあるように組み立てられる、または、構成される。上記したように、光源16は、いくつかの実施形態において、1000Wの光源であってもよく、多量の熱を生み出す。光源を越えて空気を導くことによって、光源は冷却され、暖かな空気は暖房のための部屋に発散される。図26において示された構成もまた、内部の表面での蒸気の凝縮の回避に加えて有益な暖房を提供する1つ以上の加熱されたガラスパネル124を有する。蒸気の再循環のためのオプションの再帰導管172もまた設けても良い。さらなる変形例において、空気フィルタ182を好適には入口176の近くに備えてもよい。
【0109】
本開示に係る装置の効率の向上のために、装置のユーザーが視認可能な部分を通過した後に、蒸気および蒸気が運び去られる空気から熱を取り出すために、熱交換システムを備えることができる。この点ついて図27及び図28、最初に、特に図27を参照する。この装置において、ここで説明された蒸気生成器14が備わる。蒸気生成器により放出された蒸気は、熱源184から熱を取得し、および/または、蒸気は、熱源184により加熱された空気と混ざることを許される。適当な熱源は、1つ以上のハロゲンや石英バルブなどの光源16である。燃料ベッド12を通過した後に、運び去られた蒸気を含む暖められた空気は、上記したように、蒸気再循環ステップに関連して獲得され、そして、適当な導管を通して熱交換器186に(ファンの可能な補助によって)送られる。熱交換器において、熱は空気及び運び去られた蒸気から取り出されて、蒸気は凝縮される。凝縮物は、蒸気生成器14、または、(ゴーストラインにおける矢印Cにより示される)蒸気生成器のための液体供給源に返される。熱せられるスペース(部屋)からの涼しい空気190は、ファン等によりおよび熱交換器186を通過することによって装置に引き入れられる。燃料ベッドを通過した暖められた空気および蒸気からの熱は、涼しい空気に取り出され、その結果、空気が暖められ、暖かな空気192が暖房のための部屋に吐き出される。具体的な実施形態のさらなる詳細は、要素が図27について同じ参照符号を与えられる図28において参照できる。
【0110】
図29は、いわゆる「温水循環式」タイプの暖房構成を含む、本開示に係る模擬火炎装置の変形例を示している。温水循環式のヒーターは、最も一般的には、水がボイラーまたはストーブにより加熱され、建物にはりめぐらしたパイプで送られる「ウェット」セントラルヒーティングシステムの一部としての加熱れた水を採用する。この実施形態の装置において、1つ以上のパイプは、本開示の装置を通過する加熱された水の流れを有する。熱交換構成(熱交換器)が装置のハウジング内に備わる。熱交換器は、フィン196などを有することによって増大した表面エリアを備えるパイプ又は各パイプの一部分である。空気入口からハウジング176への空気出口178へ向かう空気の流れは、ファン180により与えられる。空気が熱交換器194を越えて流れて、その結果、熱交換器194により熱せられるように、入口176と出口178の間の空気流路が構成される。したがって、暖められた空気は、暖房のための出口178を通して装置から排出される。有利な構成において、図26に関連して説明されるように、空気の流れが光源に冷却効果を提供し、暖房のための暖かな空気によって熱出力も押し上げるように、空気流路に1つ以上の光源16が配置される。
【0111】
図30Aは、蒸気生成器により生成された蒸気を再循環させるための手段を含む、本開示に係る模擬火炎のさらなる変形例を示す。図解された実施形態において、装置は、空気入口200と空気出口202とを有するハウジングを含む。装置は、前に説明したいずれかの形態の、蒸気生成器14、ファン26、光源16および燃料ベッド12を備える。ハウジングは、それを通して燃料ベッドが観察できる前面ガラスパネルを含む。このガラスパネルは、好適には、加熱されたパネル124である。ハウジング198は、燃料ベッド12を含みかつユーザーにより観察できる第1の領域208とユーザにより観察できない第2の領域210である内部で別個の領域に分割されている内部分割壁204、206を含む。この構造のこの観点は、図15Aにおいて図解されたものと概ね同じである。したがって、蒸気生成器14により生成された蒸気は、燃料ベッド12に供給され、燃料ベッド12の上方に上昇し、煙と炎をシミュレーションする。蒸気は、光源16から、暖められた空気の流により上方へ運ばれる。ファン82は、装置の上側の部分に望ましくは設けられ、蒸気および蒸気が運び去られる空気を上方に向けて壁204の上の空所の中に吸い込む。装置は、空所210に都合よく配置された凝縮器209をさらに含む。凝縮器は蒸気を冷却し、それを凝縮して液体へ戻すように作用する。そして、凝縮された液体は、便宜的には相対的に小さい直径のパイプである適当な流路211に沿って蒸気生成器の容器30または保管タンク44に移されて戻る。
【0112】
図30Bは、例えば、部屋に壁から離隔して配置される、独立のストーブまたは炉床に適用される変形例を示している。装置は、蒸気生成器14、光源16、ファン26、フィルタ20、220などの機能的な要素を含み、そして、燃料ベッド12を支持するベース212を含む。ドーム形状のカバー214は、燃料ベッドの上方に設けられ、その目的は、主として美観のためであるが、蒸気の漏洩を防止するまたは最小化する役割も果たす。模擬煙突216は、カバー214から上方へ向けて延在する。カバー214は、望ましくは、しかし不可欠ではないが、透明である。煙突216は、好適には不透明性で、金属と似るように着色される(例えば鉄)。蒸気を上に向けて吸い込むファンと、凝縮器は煙突216内に配置される。凝縮された液体のための流路は煙突216の内部の下に設けられる。特に有利な特徴において、カバー214はで燃料ベッドの再構成またはベース212における要素のメンテナンスなどのために、アクセスドア218を備える。ドアフレームまたはトリム222は、蒸気生成器14へ戻る凝縮される液体のための流路を提供するように構成され、または、適合され、この流路はユーザーにより容易には観察できない。
【0113】
記述したように、図示された実施形態の燃料ベッド12は、火格子136に置かれている複数の模擬薪138を備える。しかしながら、本開示は、石炭、泥炭などの他の固体燃料を含む燃料ベッド12に等しく適用可能である。図解された実施形態では、薪138は、固形燃料火の薪とよく似るように、好適には、所定の配置で一緒に置かれている。一般的に周知の種々の材料が、薪138の製造のために使用できる。例えば、ポリウレタンまたは同様な発泡材料、あるいは、着色されたまたは無色の樹脂材料から成型品を生み出すための技術が当該技術分野で周知である。金型は、所望の形状の薪138を生産するために構成され、それにより製造された薪形状物は、実物の薪と似るように、塗装またはそうでなければ着色される。薪138は、下方から照明される時に赤々と燃焼する薪の印象を改善するために、望ましく少なくとも部分的に半透明、または、特定の領域が半透明である。本開示の薪138は、図31に示すように、実物の火における一組の天然の薪と似るように形づくられる。もちろん、好適には、各々の薪の形状は、それらが、最も現実的な印象を与える所定の配置に確実に一緒に配置されるように慎重に決定される。
【0114】
本開示の好適な実施形態において、本開示の少なくともいくつかの薪138は、上側パーツ及び下側パーツ又は前側パーツ及び後側パーツなどの2つのパーツで形成される。薪12の一のパーツ414が図32に示され、前側及び後側パーツ414,416は、共に図33に示される。各パーツ414、416は、使用時に結合され、薪138は単一物であるように見え、すなわち、各パーツの間の連結箇所がユーザーに容易に見えない。パーツ414、416は、適当な手段により連結される。図解された例(図33)においては、協働する形状が、それぞれパーツ414、416に形成される。パーツ414は、複数の突起414aを含み、パーツ416は、突起414aを受容する対応する凹部416aを含む。代替の構成においては、パーツ414、416は互いに接着される。
【0115】
本開示の代替の実施形態では、少なくともいくつかの薪138は、単一要素であり、すなわち、それらは1つパーツに成形される。単一パーツ514を有する薪は、図37に示されている。
【0116】
薪は、好適には、実物の火の改善されたシミュレーションをさらに提供するために、光ファイバーを使用する。光ファイバー420の端部418は、端部418および端部418から放出された光が、ユーザーにより直接的に見られるように、組み立てられた薪138の表面で露出されている。薪138の単一または2つのパーツ構造は、この構成を得ることを可能にする。
【0117】
図34を参照すると、光ファイバー420は、群または束422にされ、一端部424に、合成樹脂または他の硬化可能な材料で結合するなどの適切な永久的手段によって纏められる。以下でさらに詳細に説明するように、端部424は、使用において光源426の近くに配置される。光ファイバー420は、もちろん可撓性を有する。
【0118】
薪138が2つのパーツ構造を備える時には、ファイバーは、薪パーツ414、416の内部の表面428の上に(すなわち、薪138がパーツ414、416から組み立てられた時には見えない表面上に)配置され、それらは、パーツ414、416の外側の表面又はその近くの選択されたポイントまで延在する。図32及び図33を参照のこと。パーツ414、416から組み立てられた薪138は、中空の内部を有し、光ファイバー420は、その内部内の選択された経路に沿って配置される。したがって、ファイバー420は薪138の外側の表面または表面の近くで終端し、そして、必要に応じて製造の間に適切な長さに調整される。必要な場合には、光ファイバー420は、それらの所望の位置で、接着剤、ステープル留め、ピン留め、接着テープによるテーピングなどの適当な手段により固定される。薪138を形成するパーツ414,416の組立体において、光ファイバー420はそれぞれのパーツ414間に「サンドイッチ」される。それにより、光ファイバー420は、図36に示すように、それ自体はユーザーに見えないが、それらの端部418が単に十分にパーツ414、416の間の接合部に露出されて、それらから放出された光がユーザーにより直接的に認識されることを可能にし、必要がある場合には、炎の錯覚を提供するために燃料ベッドを通じて上昇する煙を照明する。パーツ414、416は、実物の薪とより似せるために、薪138がキャビティ及び突起を含む複雑な外部の形状を有するように構成される。光ファイバー420は、それらの端部が相対的に分離して配置される、または、前記キャビティの中にまたは前記突起などの局所的な領域により大きい光強度を提供するために、端部418がグループ分けされるように配置することができる。薪138のキャビティ内の端部418でファイバー420が終端する所では、光ファイバー420は薪138の表面(すなわち、パーツ414または416の表面)を越えて延在する。薪138が使用において特定の基準位置に配置されることを踏まえると、ファイバーのほんの端部だけがユーザーに見える。
【0119】
パーツ414、416が燃料ベッドに置かれる時にユーザーに見えないパーツ414、416のうちの1つの一面は、開口430を備え、これを通じて光ファイバー420が通過する。便宜的には、光ファイバー420の束422の端部424は、開口430に設置される。図35から認識できるように、光ファイバー束422の端部424もまた燃えさしベッドの対応した開口を通過する(備わる場合には)。開口及び端部424は、お互いに摩擦嵌合するような寸法に形成され、それらは、組み立てられた薪138を燃料ベッドの所望の位置に配置する役割を果たす。
【0120】
薪138がユニット構造を備える場合には、光ファイバーは、外側表面または本体514の表面又はその近くの選択されたポイントまで延在するように、内側の表面528(すなわち、使用のために薪138が設置された時に見えない表面上)に代替的に配置される。光ファイバー420は、内側の表面に沿った選択されたルートに沿って配置されてもよい。光ファイバー420は、薪138の外側の表面またはその近くで終端し、製造中、必要に応じて、適切な長さに調整される。必要な場合には、光ファイバーは、接着剤、ステープル留めて、ピン留め、接着テープによるテーピングなどの適当な手段により、それらの所望の位置に固定される。燃料ベッドの組立においては、薪138はユーザーに光ファイバー420が見えないように設置され位置決めされるが、それらから放出された光がユーザーに直接的に認識されることを可能にするために、そして、必要があれば、炎の錯覚を提供するために燃料ベッドを通って上昇する煙を照明するために、それらの各端部418は十分に本体514のエッジ部分または外側の表面で露出されている。光ファイバー420は、それらの端部が相対的に分離されるように、内部の表面528で配置され、または、キャビティまたは突出部などの局所的な領域により大きい光強度を与えるために、いくつかの端部418がグループ分けされる。
【0121】
光ファイバー420の束422の端部424は光源426と並列される。光源が照明される時には、光は光ファイバーの端部418から放出され、ユーザーにより認識される。最も好適には、ファイバー420により受け取られる光の色と強度を時間と共に変えるための手段が備わる。光源が標準的な白熱しているバルブやハロゲンバルブなどの白色または白色に近い光の単純な光源である場合には、フィルタ434は、光源426と光ファイバー420の端部424との間に配置される。図解された例では、フィルタは、(実物の火に認識される典型的な色である)オレンジ色、黄色、赤色、緑色及び青色などの種々の色の、光源426に対して順に露出される部分を有する半透明のディスクである。ディスクは、例えば、電気モーターなどの適当なドライブ手段(図示せず)により、その軸線436のまわりで回転する。代替の構成には、光源426は、種々に着色された部分を有する半透明のシリンダ内に設置される。その軸線周りのシリンダの回転は、種々に着色された部分を光ファイバー420の端部424と光源との間で通過させる。このような方法で、光ファイバー420の端部424に入射する光の色が変えられ、その結果、光ファイバーの端部418により放出された光の色は変化する。ディスク434またはシリンダは、不透明性、および/または、多かれ少なかれ光を伝達する領域を含み、光ファイバー420の端部424に入射し端部18から放出される光の強度は変化する。
【0122】
機械的な手段もまた、端部424に光源から入射する光の強度を変えるために使用できる。周知のように、いわゆる「スピナー」は、白熱している電球の上方に設置される。スピナーは、その軸線のまわりで自由に回転する開口されたディスクである。光源から上昇する熱は、スピナーを回転させる。
【0123】
他の構成においては、それから伸びる略放射状の複数のストリップ材料を有するシャフトが、光源426と端部424との間に設置され、当該シャフトはその軸線のまわりでモーターなどの適当な手段によって回転される。
【0124】
代替の構成においては、光ファイバー420の束422の端部424は、LED(光放出ダイオード)またはLED群の近くに配置される。いわゆる超高輝度LEDもまたこの点で特に適当である。LED群を備える場合には、その群は、好適には、種々の色のLEDを含む。LEDは、好適には、光ファイバー420の端部424に入射する光の強度および色の変更が達成される電子制御手段のコントロールのもとで照明される。
【0125】
光源426は、必ずしも必須ではないが、端部424の直ぐ隣に配置される。例えば、光源から光ファイバー420の束422の端部424に光を導くために、1つ以上のミラーを使用すると便利である。
【0126】
光ファイバー420の端部418で認識される光の色および/または強度におけるさらなる変化を与えるために、与えられた薪138は、光ファイバー420の一以上の束422を備える。各束422は、それ自身の光源426と、光の強度及び色を変化させる構成とを備える。
【0127】
本開示は、単一の本体514または2つの独立なパーツ414、416を有する薪138に関連して上述されたけれども、同じまたは同様な結果を達成する他の構造は排除されることはない。例えば、燃えさしベッドは薪の第1の(通常は下側)部分と似るように、形づくられ、局所的に着色され、第2の(上側)部分414または416は、その時独立して形成され、薪138を形成するために、燃えさしベッドに直接的に設置される。このケースにおいて、光ファイバー420は、パーツ414または416と燃えさしベッドとの間にはさまれる。また、薪138を形成している部分414,416は、等しい寸法である必要はない。例えば、薪の上側の部分414は、薪の下側の一端部の部分のみを形成する役割のだけの下側のパーツ416を備える薪の大部分を構成する。また、本開示の薪は、2つのパーツに制限されるわけではない。上側部分414は、例えば薪の前後の位置の間で延在する外側表面を有する薪138の大部分を構成し、ユーザーは薪138の端部面だけを構成する2以上のパーツ416を備える燃えさしベッドに置かれているものと認識する。光ファイバー420は、概ねパーツ414と416にはさまれている。ユーザーに見えないパーツ414,416は、通常の使用において薪と似せるために形成し着色する必要がない。例えば、パーツ416の下側は、全く装飾していない表面を有する、あるいは、下にある薪または燃えさしベッドに対応するように形成される。
【0128】
実物の火の改善されたシミュレーションを提供する光ファイバーの使用は、石炭、泥炭などの他の固体燃料のシミュレーションに等しく適用可能である。
【0129】
図38は、従来からあるストーブ229の形態における模擬炎効果火の典型的な例を示している。ストーブは、最上壁230A、側壁230B,230C、後ろ壁230D、床230E、および、前壁230Fを含む外部ケーシング230を備える。前壁230Fは、それを通して模擬火炎が認識される「ガラス張り」パネル230Gを備えるストーブのドアに似るようにデザインされる。パネル230Gは、ガラス、透明なプラスチックなどから形成される。ハウジング230は、金属、プラスチック、木材、パーティクルボード、繊維板、などの適当な材料から形成され、例えば鋳鉄加熱ストーブに似るように適切に着色(一般には黒色)される。ハウジング230は、床230Eがストーブ229が置かれる表面(すなわち、部屋の床)から離れて配置されるように、脚230Hにより支持される。
【0130】
図39は、実施例によって、ストーブ229内に配置された炎効果生成器の要素を示している。図解されたタイプの炎効果生成器は、もちろん、暖炉の中に配置するために意図された「差込み」火などの模擬炎効果火の他のタイプに搭載または配置される。
【0131】
炎効果生成器は、模擬燃料ベッド232を含み、これは、図解された実施例において、模擬燃えさしベッド236に置かれ、模擬火格子238により支持された複数の模擬薪234を備える。燃料ベッド232は、模擬石炭などの他の種類の模擬燃料で代替的に形成される。他の構成において、種々の材料は、違う効果を達成するために採用される。例えば、より現代的な効果のために、燃料ベッドは、第一に、小石、ガラスビーズ、プラスチック、合成樹脂ビーズなどの石から主に構成される。燃料ベッド232は、ストーブ229のユーザーのために、それが、ガラス張りパネル230Gを通して見える位置に配置される。燃料ベッド232は、照明及び蒸気発生組立体の上方で、かつ、ユーザーの視野から後者を隠す前壁230Fの下側部分とともに設置される。
【0132】
照明及び蒸気発生組立体は、少なくとも一の光源240(好適には、一以上の光源、例えば2乃至8の光源、特に、3乃至6の光源、さらに具体的には4つの光源)、少なくとも一の空気流ガイド242、オプションのファン244及び蒸気生成器246を備える。蒸気生成器246は、蒸気発生ユニット254および液体リザーバ256を含む。ハウジング230の床230は空気入口ルーバー248を備え、後ろ壁230Dは、空気出口ルーバー250を備える。ハウジング230内で空気を循環させるために、ファン252を備える。不透明性なパネル258は、ユーザーの視野からリザーバ256などの要素を遮蔽するために、燃料ベッド232の後ろに配置される。空気流れギャップ258Aがパネル258の最上縁と最上壁230Aとの間に設けられる。例えば、パネル258は、黒色の前表面を有する、または、耐火れんがの表現などの表面パターン等を備える。燃料ベッド232のすぐ下には、以下で詳細にする蒸気分配要素260が配置されている。
【0133】
要約すると、炎効果生成器の作動は、以下の通りである。水がリザーバ256から蒸気発生ユニット254に供給される。水蒸気は、蒸気発生ユニット254から蒸気分配要素260へむけて、好適には直接吐き出される。空気は、ルーバー248を通して選択的にはファン244の補助を伴って、ハウジング230に入り、そして、光源240を過ぎて蒸気分配要素260へ向かうように上昇する。光源240は、かなりの量の熱を発生させ、生成された熱は、上昇空気流を与える。上昇空気流は、燃料ベッド232の上方に蒸気が上昇するように、燃料ベッド232を通じて水蒸気を運ぶ。蒸気は光源240により局所的に照明されて、炎262のリアルなシミュレーションを提供する。空気と蒸気は、選択的には、ファン252の補助によって、ハウジング230を循環する。運び去られた水蒸気を含む空気流は、ルーバー250を通してハウジング230から排出される。代替的には、水蒸気は、継続使用のために再循環される。
【0134】
図40は、炎効果生成器の正面図であり、蒸気生成器246の上方の火格子238に設置された燃料ベッド232を示している。図40及び図41から分かるように、2つの空気フローガイド242が備わり、蒸気発生ユニット254のいずれかの側にそれぞれ配置される。空気流れガイド242は、燃料ベッドの下に置かれて、それぞれは2つの光源240を取り囲む。他の個数の光源を設けてもよい。
【0135】
好ましい光源は、25Wから50Wの出力、一般的には、約35Wのハロゲンバルブである。光源240は、好適には、着色された塗料、ニス、ラッカー、光源に直接貼られるフィルム、などの着色されたフィルタ、あるいは、別個の着色された半透明の要素を備え、光源により生み出された光は着色される。炎に近似する色が、もちろん、好ましく、典型的な色は赤色、オレンジ色、青色、および、場合により緑色である。異なる光源240は種々の色を備える。各光源は、一般的には、相対的に狭い光線を与え、燃料ベッドの領域232が局所的に照明され、あるいは、少なくとも局所的に相対的により強く照明されて、それにより、光は燃料ベッドにおけるギャップを局所的に通過する。
【0136】
図40及び図41は、空気取り込みルーバー248が、好適には、それぞれの空気流ガイド242の開口する下側面に位置合わせされていることを示している。空気取り込みルーバーは、光源からの光がルーバー248を通してハウジング230の外へ通過するのを防止する光バッフルを有する、または、備える。図40は、燃料ベッド232が延長されている、または、蒸気分配要素260の周縁部分の上および/またはまわりに使用において存在する追加のゾーン264を有することも示しており、これにより、蒸気分配要素260はユーザーの視野から隠される。例えば、ゾーン264は、実物の火の周縁部で発生するような灰の領域に似るように構成される。代替の構造において、燃料ベッド232は、蒸気分配要素260と一体的に形成される。 各空気フローガイド242にはファン244がオプションで含まれている。ファン244は、空気が光源240によって十分に加熱された時などの十分な上方に向かう空気の流れがある場合には、必要ではない。好適な変形例には、ファン244は含まれない。各光源240は、蒸気分配要素260において画定された通路266を通して流れに位置合わせされる。
【0137】
図42Aは、蒸気生成ユニット254の1つの好適な形態の構造をより詳細に示している。ユニット254は、一般的にはプラスチックである、適当な材料から形成されたハウジング268を備え、このハウジングには、蒸気発生ユニット254の種々の要素が配置または設置される。蒸気発生ユニット254は、ハウジング268の接続部分270によって、リザーバ256(図42Aにおいて示されていない)に作動可能に接続される。リザーバ256は、水(または、他の適当な液体)で再充填するために取り外し可能である。図42Bは、リザーバ256と蒸気発生ユニット254のハウジング268との間の適当な接続272の詳細を示している。リザーバ256は、出口開口276を画定する壁274の部分274Aを備える。壁部分274Aの外側に面する部分はねじ山を備える。キャップ278は、相応的にねじ壁部分278Aを備え、これにより、出口開口276を閉じるためにリザーバ256にキャップ278を装着可能となる。キャップ278は、バネなどの付勢手段280Cによってバルブシート280Bに付勢される直線的に可動のバルブ部材280Aを備えるバルブ280を有する。バルブ部材280Aは、バルブシート280Bに対して付勢さえる閉鎖位置では、バルブ280は閉じられ、液体はそれを通過できない。しかしながら、バルブ部材280Aは、リザーバ256とハウジング268が接合される時に、ハウジング268の直立部分270Aに接触するように構成された下側端部分280Dを含む。それにより、リザーバ256がハウジング268と接続されて、構造270Aがバネ280Cの作用に抗してバルブ部材280Aを上方へ押しやる。それにより、バルブ部材280Aは、バルブシート280Bから離れ、液体は、リザーバ256からバルブ部材280Aのまわりを通って蒸気発生ユニット254のハウジング268の中に流出可能である。バルブ280は、実質的に、または少なくともおおよそ一定体積の蒸気発生ユニットの液体を提供するように構成される。好適には、蒸気発生ユニットの水の深さは、約プラスマイナス10mmの範囲内の所望の深さに維持される。
【0138】
ハウジング268は、一般的には、上記したタイプの、1つ以上(好適には、少なくとも2つ)の超音波トランスデューサ34(または、34’)をさらに含む。トランスデューサ34は、各トランスデューサ34の間の干渉を防止するために各超音波トランスデューサ34の間に設けられた障壁またはバッフル35により分離される。チャンネルまたはポート35’は、バッフルのそれぞれの側部の間で延在し、液体32の貫通する流れを許容する。トランスデューサは、水またはリザーバ256から供給された他の適当な液体32内に配置される。作動可能な時には、トランスデューサ34は、液体32の上方に画定されたスペース282のハウジングの蒸気(好適には水蒸気)を発生させる。蒸気生成器ユニット254の作動は、液体32を消費させ、リザーバ256が空になる時間までハウジング268の液体32はリザーバから補給される。 その段階では、ハウジング269の液体32のレベルは低下する。コントロールスイッチ284は、液体32が、所定のレベルを下回っている時に超音波トランスデューサ34を停止させるために備わる。適当なコントロールスイッチを用いることができる。図42Aにおいて図解された例においては、スイッチ284は、液体のレベルにしたがって柱288で上昇および下降するフロート286を備える。フロート286は、液体が、所定のレベルを下回り、トランスデューサ34が停止される際にリードスイッチ290を開放する磁石を持っている。
【0139】
ハウジング268は、ハウジング268に空気を引き込むファンまたはブロワー292をさらに含む。空気は、出口294を通してファン292から排出される。なお、出口294がトランスデューサ34から離れる方向に向いている。したがって、気流は、ハウジング268の隣接した壁によってハウジングの本体に向けて曲げられる。これは、蒸気生成器から生成された蒸気を運ぶための適切に優しい気流を達成する。
【0140】
ハウジング268の上側部分は、ハウジング268と一体化され、または、ハウジングから分離可能である蒸気分配要素260により閉じられる。空気と蒸気は、入口296を通じて蒸気分配要素260に運ばれ、流れ貫通通路266を通じて蒸気分配要素260から排出される。ハウジング268における空気および蒸気の流経路は、図43に図解される。空気流は、矢印298Aにより示されて、蒸気は渦298Bにより示される。
【0141】
蒸気分配要素260の構造のさらなる詳細は、図45及び図46に示される。蒸気分配要素260は、チャンバ300を共に画定する、上側の壁260A、下側の壁260B、側壁260C,260D,260Eおよび260Fを含む。下側の壁260Bは空気入口開口266Bを含み、上側の壁260Aは空気と蒸気出口開口266Aを画定する。蒸気分配要素260の上側及び下側の壁は、最も好適には、半透明であり、特に赤色またはオレンジ色の適当な火に似た色に着色される。各入口開口266Bは、対応する出口開口266Aと整列されている。空気は、空気流れガイド242から入口開口266Bを通して蒸気分配要素260に入る。空気と蒸気の混合物は、蒸気発生ユニット254から入口296を通して蒸気分配要素260に入る。蒸気分配要素260は、各出口266Aへの蒸気の所望の分配を達成するために置かれる、内部壁またはバッフル302、304を含む。バッフル302、304の構造は、各出口266Aに蒸気の等しい分配を達成し、または、各出口266Aに蒸気の不均衡な分配を達成するために、所望の炎効果の特定の性質に依存して選択される。
【0142】
図47、図48、図50、図51および図52は、光源240と、蒸気分配要素260と、通路266を通る流れとの間の関係を示している。各流れ貫通通路266は入口266Bと出口266Aにより画定される。各流れ貫通通路266は、関連した光源240を備える。光源240は、空気流れガイド242に置かれて、入口266Bのすぐ下に配置される。光源240と壁260Bの周縁部との間にはギャップ306が構成され、これは、光源のまわりおよび蒸気分配要素260への空気の流れのための通路を提供する入口266Bを画定する。光源240からの熱は、空気流ガイド242および入口266Bを通じて空気を吸い込む上昇気流を生じさせる。光源により暖められた空気は上昇し続けて、出口266Aを通して蒸気分配要素から排出される。蒸気分配要素260を通過する時に、光源240により暖められた上昇する空気が、蒸気分配要素260内で蒸気を運び去り、出口266Aを通って、運び去られた蒸気を運び出す。空気の上方に向かう動きは必要に応じてファン244によって補助されるが、光源240が、空気の上昇流を提供するための単独の手段を構成していることが好ましい。空気および運び去られた蒸気は、模擬燃料の各断片の間などの燃料ベッド232に付与されたギャップを通過し、燃料ベッドの上方に上昇して、出口266Aから排出される。上昇する空気に運び去られた蒸気は幾分不透明性なので、燃料ベッド232から上昇する煙の束に似せることができる。しかしながら、さらに重要なこととして、光源240により上昇する蒸気の照明は、蒸気に(光源の色に依存する)明確な色を与え、これは、照明された蒸気を、燃料ベッドから上昇する炎に似させる。照明された蒸気の自然な動きは、炎を強く想起させ、優れた炎シミュレーションが達成される。蒸気が分散すると、光源240による照明の効果が中断し、炎は全体的に自然な高さを有するように見える。
【0143】
空気の光源240からの最適な空気の上昇流を達成するために、本発明者は、入口266Bが関連する光源の寸法より若干大きくなるように寸法が決められるべきであることを見出した。一般的には、約5mmから25mmまで、好適には、約10mmから20mmまで、特に、約15mmのギャップ306が効果的である。したがって、入口266Bおよび光源240が両方とも円形状である好適な構成では、入口266Bの直径は、光源240のそれより約30mm大きい。出口266Aの寸法は、好適には、入口266Bより小さいように選択される。出口266Aは、一般に、光源240と略同じ寸法、または光源240より少し大きい。例えば、出口266Aは、光源240のそれより約5mm大きい直径を有する。このように、上昇する蒸気は、主として、光源により照明されたエリアに制限され続けて、炎シミュレーションは改善される。
【0144】
ここで、図55A、図55Bおよび図55Cを参照することによって、蒸気生成器の種々の構成のための蒸気パターンが説明される。図55Aにおいて、約1.7MHzの周波数で動作している蒸気発生器のための典型的な蒸気パターンが図解される。蒸気の粒子の液滴寸法が相対的に大きく、それにより、液滴が相対的に重いので、蒸気Vは、蒸気生成器VG1から排出されたすぐ後に、ほとんど下へ落ちる傾向を有するのが分かる。したがって、この周波数で生成された蒸気による炎のシミュレーションは、それほど効果的ではなく、通常、蒸気生成器の上方に配置されたファンは、運び去られた蒸気を上方へ運ぶ空気の重要な上方に向かう流れを提供することが必要とされる。図55Bにおいて、2.4MHz以上で動作している蒸気発生器のための典型的な蒸気パターンが示される。液滴寸法が非常に小さく、その結果、非常に容易に多くの蒸気が上昇し、蒸気生成器VG2から排出される際に直ちには落下しないので、蒸気Vは「より軽い」ことが分かる。図55Cは、2.4MHz以上の周波数で動作している蒸気発生器VG3が光源LSと結合されるさらなる構成を概略的に示している。光源LSは、熱を生み出し、矢印Hで示される暖められた空気の上昇流を起こす。蒸気Vは、上昇する空気に運び去られて、上方へ運ばれて、光源LSにより放射された光線内に残留する。したがって、図55Cの構成は、大まかに言えば、本開示に係る好適な構成を示している。
【0145】
図40に関連して上記したように、燃料ベッド232が延長されている、または、蒸気分配要素260の周縁部分の上および/またはまわりに使用において存在する追加のゾーン264を有することも示しており、これにより、蒸気分配要素260はユーザーの視野から隠される。この構成はまた、図48と図49において示される。図48は、例えば、燃え尽きたまたは燃焼中の燃えさしあるいは灰をシミュレーションする、燃料ベッド232が相対的に高くなった部分を有することをさらに示し、この高くなった部分は、蒸気分配要素260の出口266Aを包囲し、出口266Aと僅かにオーバラップしている。それにより、出口266A(そして好適には、出口266Aの全体)のエッジは、ユーザーの視野から隠れる。
【0146】
局所的な寿命を有するので図38から図54に示すような装置の作動作動において、時々、電球240を取り替えることが必要である。このような電球は、限られた寿命有するからである。ハロゲンバルブは、一般に、約2000時間の寿命を有する。電球240の置換を可能にするためのアクセスが備わる。図48および図49に図解された構成において、燃料ベッド232は蒸気分配要素260に装着又は設置され、これら2つは効果的に単一のユニットを形成する。蒸気発生要素は、ハウジング242と蒸気分配要素260において提供された協働する構成によって空気流れガイド242を構成するハウジングの適切な位置に配置される。図解された例において、蒸気発生要素260は、空気流ガイドハウジング242の一部に設けられた穴310に受け入れられる下方へ方向付けられた複数のペグ308を備える。それにより、蒸気分配要素260は定位置に固定的にかつ正確に配置されるが、燃料ベッド232とともに容易に持ち上げられ、故障および交換すべきバルブ240へのアクセスが容易に得られる。
【0147】
図53および図54は、本開示に係る炎シミュレーション装置を含む模擬火炎の例を図解している。模擬火炎322は、図解された実施形態において、台座326に座するハウジング324を含む。ハウジング324は、最上壁328、側壁330A,330B及び前面332を含む。燃料ベッド12、232は、ハウジング324内に配置され、光源や蒸気生成器などの炎効果生成器の作動要素はユーザーの視野から隠され、燃料ベッド12、232の下に配置される。ハウジング328は、図54において図解された位置に手動または自動で開かれるように蝶番がサイド336に付けられる、斜めに向いたフロントパネル334をさらに含む。パネル334の他の構成は等しく可能である。例えば、それらは、前面332に平行に配置される。パネル334は放射熱源338をもつ。適当な放射熱源も用いることができ、その例は、下方に赤外線放射要素と珪素管放射要素を含む。パネル334を開くことにより、リザーバまたは複数のリザーバ356にアクセスでき、これは、蒸気生成器のための液体を収容している。それにより、リザーバは必要なときに、容易に補充される。構成の変形例においては、パネル334は、それらの上端部と下端部の中心にピボットを備え、そのまわりにおいて回転可能である。それにより、放射熱源338を露出させるためにパネルが回転する時には、リザーバ356はユーザーの視野から遮蔽される。しかし、リザーバ356は、パネル334をら約90度まで回すことによってアクセス可能である。不使用の時に放射熱ソースを隠すためにパネル334を備えるハウジング324の構造は、もちろん、本出願において説明されるものだけではなく、模擬火炎の他の構造に等しく適用可能である。同様に、本出願の模擬火炎は、従来のファンヒーターなどの種々の熱源を備えてもよい。
【0148】
ここで、特に図56と57を参照することによって、本開示に係る装置450の別の好適な実施例を説明する。
【0149】
この装置は、模擬燃料ベッド232を有し、これは図解された実施例において、模擬燃えさしベッド236に置かれた複数の模擬薪234を備え、かつ、模擬暖炉238により支持される。燃料ベッド232は、代替的には、模擬石炭などの他の種類の模擬燃料で形成される。他の構成において、種々の材料は、様々な効果を達成するために採用される。例えば、より現代的な効果のために、燃料ベッドは、小石、ガラスビーズ、プラスチック、合成樹脂ビーズなどの石から主に成る。燃料ベッド232は、ストーブ装置のユーザーにそれが見える位置に配置される。燃料ベッド232は、照明と蒸気発生組立体の上に設置され、以下に説明するように、ユーザーの視野から後者を隠す。
【0150】
装置450は、蒸発させるべき液体の供給を動作可能に収容するリザーバまたはタンク476を含む。リザーバ476は、バルブ構成280と同様な構成480によって蒸気生成器478に接続される(図42B)。蒸気生成器478は、前に説明したように、容器452および超音波トランスデューサ458を備える。それにより、液体は、リザーバ476からバルブ構成280を通じて容器452に供給され、少なくとも略一定の量の液体が、容器452に維持される。好適には、容器内の液体の量は、約プラスマイナス10mmの範囲内の所望の深さに維持される。超音波トランスデューサ458は、前に説明したように、蒸気を発生させるために、容器452の液体32に作用する。容器452は、蒸気分配要素484の入口486に通じている出口ポート482を含む。蒸気分配要素484は、上記した蒸気分配要素260と概ね同じである。容器452は、ファン492及びモーター494を収納するサブハウジング490と連通する入口ポート488を有する。ファン492は、モーター494により駆動され、空気をサブハウジング490に引き入れて、入口ポート488を通して容器452に空気を吐き出すように構成される。それにより、空気の流れは、容器452の入口ポート488から容器452の出口ポート482へ向かい、そして、入口486を通して蒸気分配要素484に提供される。空気の流れは、液体の上方の容器452のヘッドスペース496に蒸気を運び去り、運び去られた蒸気を蒸気分配要素484に運ぶ。
【0151】
蒸気分配要素484は、側壁または端部壁に設けられた蒸気のための1つ以上の入口486を含む点で蒸気分配要素260とは異なる(一方、蒸気分配要素260は底壁に入口296を有する)。蒸気分配要素484は1つ以上の内部壁又はバッフル498を有し、これは、バッフル302、304(図46)と同様に作用して、蒸気分配要素484内で蒸気の所望の分配を達成する。蒸気分配要素484は、上側の壁部分484Aで画定された開口500Aと下側の壁部分484Bで画定された下側の開口500Bとをさらに含む。開口500A、500Bは、好適には、(しかし、必須ではない)垂直に位置合わせされ、そして、好適には、(しかし、必須ではない)実質的に円形である。好適な構造においては、開口500Aは開口500Bより小さい寸法からなる。熱源は、最も好適には光源502の形態であり、開口500Bの下方に配置され、又は、複数の開口500Bの場合には、開口500Bの少なくともいくつか、好適にはすべての下方に配置される。
【0152】
ギャップ504は、好適には、光源502と開口500Bを画定する壁484Bの周縁部の間に設けられ、ギャップ504は、光源のまわり、および、蒸気分配要素260の中への空気の流れのための通路を備える。光源502からの熱は上昇気流を生じさせる。光源により暖められた空気は上昇し、出口開口500Aを通して蒸気分配要素484から排出される。光源502により暖められた上昇空気は、蒸気分配要素484内にある蒸気を運び去り、そして、運び去られた蒸気を出口開口500Aを通って運び出す。空気(しかし、好適にはそうではない)の上方に向かうの動きは、(図示されていない)1つ以上のファンによって補助される。しかし、光源502が、空気の上昇流を提供するための単独の手段を構成していることが好ましい。出口開口500Aから排出される空気および運び去られた蒸気は、模擬燃料の各断片の間などの燃料ベッド232に提供されたギャップを通過し、燃料ベッドの上方に上昇する。上昇空気に運び去られた蒸気はいくぶん不透明性なので、燃料ベッド232から立ち昇る煙のたなびきに似せることができる。しかしながら、さらに重要なこととして、光源240により上昇する蒸気の局所的な照明は、蒸気に、照明された蒸気を、燃料ベッドから上昇する炎と似せる明確な色(光源の色に依存する)を与える。照明された蒸気の自然な動きは、炎を特に想起させ、優れた炎シミュレーションが達成される。蒸気が分散すると、光源502による照明の効果が停止し、炎は全体的に自然な高さを有するように見える。なお、光源502から熱により生成された空気の上方に向かう移動がない状態で、蒸気分配要素484内の蒸気は、開口500Aを通って上昇するよりも、むしろ開口500Bを通して下方へ落下する傾向がある。このことは、2MHzを超える周波数で動作する超音波トランスデューサにより生成された相対的に小さい液滴寸法の蒸気でさえそうである。
【0153】
ここで、図58を参照すると、図解された装置は、バルブ構成480を経由して容器452’に接続されている液体のためのリザーバ476’を含む。それにより、リザーバ476’は、実質的に一定量の液体が、容器に維持されるように、バルブ構成480を介して容器452’と連通する。リザーバ476’は、液体を再充填するための装置から取り外し可能である。超音波トランスデューサは、その変換表面が容器内の液体と接触するように、容器452’の開口に、図56と図57に関連して説明されたのと同様の方法で気密に設置される。容器452’は、モーター(図58において示されていない)を収納するサブハウジング490’および液体容器452’の上方の容器のヘッドスペースに空気を引き込むファン492’も備える。容器452’は、4つの蒸気出口ポート482’も備え、これを通して、ファン492’からの空気の流れに運び去られた蒸気が容器452’から排出される。各蒸気出口ポートは、蒸気分配要素484’の各入口486’に連通する。蒸気分配要素484’は、蒸気分配要素484(図56)と同様であり、上側壁484A、下側の壁484B及び側壁484C、484D’、484E’、484F’を含み、望ましくは、バッフル302、304(図46)と同様に作用して蒸気分配要素484内で蒸気の所望の分配を達成する、1つ以上の内部壁または蒸気分配要素498’を含む。蒸気分配要素484’は、上側の壁部分484A’で画定された開口500A’と、下側の壁部分484B’で画定された下側の開口500B’とをさらに含む。開口500A’、500B’は、好適には、(必須ではないが)垂直方向において位置合わせされ、また、好適には(必須ではないが)実質的に円形である。好適な構造においては、開口500Aは、開口500B'より小さい寸法からなる。1つの構造において、所定の入口486を通じて、蒸気分配要素484’に入る蒸気は、各バッフル498’により所定の開口500A’に方向付けられる。
【0154】
図56及び図58に示された装置は、壁506A、506B、506C、および506D(図58)並びにベース506E(図56)により便宜的に画定される下側サブアセンブリ506をさらに含む。少なくとも前壁506Aは、実物の火またはストーブの特徴を表すようにデザインされた装飾形状506Fを含む。サブアセンブリ506(必然的に、装置全体である)は、複数の脚506Gにより選択的に支持される。複数の光源502は、サブアセンブリ506内に設置される。光源は、最も好適には、開口500B(図56)および500B’にごく近く接近して、開口500B(図56)および500B’(図58)に一直線上に設置される。図58において図解された実施形態においては、開口500A’および500B’並びに光源502は、直線状の配列に構成されて示される。しかしながら、そのような構成は必須ではなく、光源と開口は、所望の煙および/または炎効果を達成するのに適当な構成に置換することができる。さらに、装置は、4つの開口および光源に制限されず、6または8つの各開口及び光源などの他の数を使用可能である。光源502は、好適には、一般的には約10Wから50W、特に、20Wから35Wのハロゲンライトである。適当なハロゲンバルブは周知であり、容易に入手可能である。
【0155】
それにより、図58を参照すると、蒸気分配要素484’は、使用においてサブアセンブリ506に設置され、各要素は、光源502がそれらの各開口と整列されているように構成される。図58の装置が動作可能な時には、容器452’において生成された蒸気は、ファン492’により生成された空気の流れに運び去られて、出口ポート482’を通して容器452’から排出される。空気および運び去られた蒸気は、入口486’を通して蒸気分配要素484’に入る。図56に関連して説明されるように、光源502により生成された熱は、空気の上昇流を生じさせ、これは、燃料ベッドの上方に蒸気が上昇し、燃料ベッドから上昇する煙のリアルなシミュレーションを付与するように、蒸気を開口500A’と燃料ベッド234を通じて運ぶ。さらに、光源の局所的な性質のため、光の局部的な「ビーム」が開口500A,500Bを通して導かれ、上昇する蒸気が局所的に照明され、すなわち、具体的であるだけである 燃料ベッド232の上方のスペースの特定の相対的に密接に制限されたまたは狭い領域は、光源502により直接的に照明される。この局所的な照明は、上昇する蒸気の炎の印象を与え、炎の非常にリアルなシミュレーションが達成される。なお、燃料ベッド232の全体的な照明は、それ自体、リアルな印象の炎を十分には生じさせない。
【0156】
図56及び図58に図解された実施形態においては、図39ないし図50の実施形態に比べると、容器452、452’及び関連する超音波トランスデューサが燃料ベッド232の後方に設置されていることが容易に理解される。この構造は、燃料ベッド232および蒸気分配要素484、484’のすぐ下の装置の深さを削減を許容する利点を有し、この構成は、実際の火の特定のスタイルのシミュレーションにおいて、より大きな程度の現実感を達成する点で有利である。
【0157】
本開示に係る装置のさらなる実施形態は、図59、図60および図61において説明される。図59及び図60を特に参照すると、この実施形態の作動原理は図56において58に図解された実施形態のそれらと実質的に同じである。図59及び図60の実施形態は、便宜上、単一の要素として形成される液体容器652と蒸気分配要素684とを含む。蒸気分配要素684は、燃料ベッド232の後方で上方に向けて延在し、そして、分離壁702により容器652から分離されている導管(または、少なくとも一の導管)700によって容器652と接続される。それにより、容器652はまた、燃料ベッドの後ろに前記(または各)超音波トランスデューサ658と共に配置され、それにより、燃料ベッド232の最下の部分より低くない部分に(好適にはそれよりも上に)配置される。容器652に空気の供給を提供するために、モーター駆動ファン692が適当な位置に置かれる。図59において図解された実施形態においては、ファン692は、容器652の一端部に設置されるが、他の位置も可能である。容器は、また、少なくとも略一定量の液体を容器652に維持するために作動する適当なバルブ組立体(特に説明しない)を介して適当な液体リザーバと接続される。リザーバは、例えば、液だめ部分652Aにおいて容器652へ接続される。
【0158】
したがって、上記の図解された実施形態と同様に、ヘッドスペース652Bで生成された蒸気は、ファン692により生成された空気の流れにより運び去られて、導管700を通じて蒸気分配要素684へ運ばれる。
蒸気分配要素は、開口500A”および500B”を備え、そして、空気により運び去られた蒸気は、光源502からの熱により生成された空気の上昇流に開口500A"を通して排出される。蒸気は、燃料ベッド232を通過し上方に上昇し、煙のシミュレーションを生成し、光源502の近くの蒸気の局所的な照明により、炎のシミュレーションも生成する。
【0159】
図61に示された実施形態は、蒸気分配チャンバ784が、その各端部に置かれた2つの導管700Xを有するという点で、図59と図60の実施形態とは異なる。液体容器752および各容器を持つ導管700X各通信は、容器の液体の上のヘッドスペースの蒸気を発生させるように、少なくとも一の超音波トランスデューサを含む。各容器は、蒸気を運び去り容器を通して空気の流れを提供するために、それを蒸気分配要素784に搬送するために、ファン792を備える。取り外し可能なリザーバ776は、各液だめ752Aを介して各容器752と連通する。図61の実施形態は、図56、図58、図59、および図60の実施形態のそれと類似し、かつ、類似する方法で機能する光源と開口を有する。
【0160】
上記した本開示の種々の実施形態は、蒸気を運び去り、それを燃料ベッドの上方に上昇する空気の上昇流を提供するために、光源により生成された熱を使う利点を図解している。しかしながら、有利に局部の光のビームを生み出すことについて、相当量の熱を発生しない他の適当な光源を使用可能である。そのような光源の例は、LED、種々の色で入手可能な特にいわゆる超高輝度LEDである。そのような光源を採用する構造において、抵抗加熱手段、赤外加熱手段、ハロゲン加熱手段などの別個の加熱手段は、必要な上方に向かう空気の流れを提供するために、光源と連携して用いることができる。
【0161】
別個の加熱手段は、好適には、蒸気分配要素の下に配置される。加熱光源を使っている代替の実施形態においては、非蒸気分配要素の下方に配置されたファンは、そのような別個の加熱手段の代替または追加で使われる。
【0162】
ここで使用されるように、用語「蒸気」または「蒸気」は、厳密な科学的な定義に限定されるわけではなく、すなわち、「その沸点以下の固体または液体の状態の同一の物質と平衡の状態、または、少なくとも蒸気の温度でを形成可能である状態のガス相」に制限されるべきではない。むしろ、「蒸気」または「蒸気」は、超音波トランスデューサの作用により生成された浮遊する液体の粒子、または、1つ以上の液体の液滴など、さらには、そのような粒子または液滴の雲またはストリームと称するものと取られるべきである。
【0163】
この明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲を通じて、用語「備える(comprise)」、「含む(contain)」およびその用語の変形、例えば、「有する(comprising)」、「含む(comprises)」は、「有するがそれに限定されるものではない」という意味であり、他の部分、付加物、要素、整数、またはステップを除外することを意図していないし、(そして、実際に除外しない)。
【0164】
本明細書における説明及び請求項を通じて、文中の言葉の前後関係において必要としない限り、単数形は複数を含んでいる。特に、不定冠詞が使われる場合には、文中の言葉の前後関係において必要としない限り、単数だけでなく複数を考慮していることと理解される。
【0165】
本開示の具体的な観点、実施形態、または実施例と連携して記述された、特徴、整数、性質、化合物、化学的な部分あるいはグループは、互換性がなくならない限り、ここに説明された他の観点、実施形態または実施例に適用可能であることが理解される必要がある。
【技術分野】
【0001】
本開示は、模擬火炎に関しかつ特定的に、石炭や薪などの固体の燃料の燃焼をシミュレーションするための装置に関する。装置は、必須ではないが、好適には、部屋の暖房のように構成された熱源を含む。さらに具体的には、本開示は、固体の燃料を燃やすことによって生成される炎をシミュレーションすることおよび/または、固体の燃料を燃やす時に生成されるような煙をシミュレーションする装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体の燃料の燃焼をシミュレーションするための多くの装置が公知である。例えば、特許文献1と特許文献2に開示されている。一般に、従来の火炎シミュレーション装置は、燃えさしベッドに置かれた石炭または薪と似るようにプラスチック成形され、かつ、着色した程度の簡単である模擬燃料構成を含む。より複雑な構成には、形づくられ着色されたプラスチック成型品である別個の燃えさしベッドとこの燃えさしベッドに置かれた別個の模擬燃料の断片が含まれる。他の構成は、模擬暖炉に置かれている模擬燃料片を与える。一般的に、模擬燃料構成は、下から強度が変化する光により下方から照明され、それにより、燃え盛る火の赤熱する性質をシミュレーションする。
【0003】
特許文献3は、火格子細工のサポートに置かれた複数の燃料片を含む模擬火炎を教示する。燃料片の下では、超音波トランスデューサを含む水容器が設けられる。トランスデューサは、水蒸気雲を付与するように動作する。ファンヒーターが模擬燃料の上に設置され、燃料片の間のギャップを通して水蒸気を吸い込むように作用する。燃料ベッドを通って出現する水蒸気は、煙に似せるためのものである。水蒸気はファンヒーターにより熱せられ、それにより、煙に対する類似性を失い、装置から排出される。燃料ベッドは、好適には水容器内に置かれる光源により下から照明される。光源は赤色またはオレンジ色で着色することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第02/099338号明細書
【特許文献2】国際公開第97/41393号明細書
【特許文献3】国際公開第03/063664号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、炎と煙の改良されたシミュレーションを提供し、模擬煙を生み出すための改良された方法および装置を提供することを目的とする。本開示は、実物の火をシミュレーションするための改良された装置を提供することをさらに目的とするかつ特定的に、改良された炎および/または煙シミュレーション効果を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の観点によると、開口ベッドと、液体を動作可能に収容する容器であって、貫通孔を有する少なくとも一の壁を含む容器と、容器の外部に配置され、前記貫通孔において液体と動作可能に流体接触する関係にあるように配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、を備える模擬火炎効果装置が備える。
【0007】
本開示の第2の観点によると、開口ベッドと、水を収容するように適合した容器を含む蒸気発生装置であって、蒸気を開口ベッドの下側に供給するように配置された出力を有する蒸気発生装置と、容器の液体と液体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサであって、最低約1.7MHzの周波数で動作するように構成される超音波トランスデューサとを備える模擬火炎効果装置が備える。
【0008】
第2の観点の1つの好適な実施形態においては、超音波トランスデューサ装置は容器の外側に配置され、変換部分は容器の貫通孔において液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置されている。
【0009】
本開示の第1および第2の観点の好適な実施例によると、超音波トランスデューサは、約2MHzの周波数で動作するように構成される。
【0010】
好適には、超音波トランスデューサは、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0011】
本開示の第1及び第2の観点の好適な実施形態において、装置は、開口ベッドの下の少なくとも一の位置に超音波トランスデューサにより生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。好適には、開口ベッドの下の少なくとも一の位置に超音波トランスデューサにより生成された蒸気を移送する手段は、容器に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0012】
好適には、これら第1および第2の観点において、装置は、開口ベッドの実質的に下に配置された蒸気分配要素をさらに含み、この蒸気分配要素は、上側および下側の壁を持ち、少なくとも一の開口を、前記各上側及び下側の壁に有する。
【0013】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0014】
好適には、装置は、蒸気分配要素の下に位置し、開口ベッドを通して空気の上昇流を動作可能に与える手段をさらに含む。
【0015】
好適な実施形態においては、開口ベッドを通して空気の上昇流を動作可能に与える手段は、少なくとも一の光源を含む。
【0016】
好適には、これらの実施形態の装置は、開口ベッドの下で構成された少なくとも一の光源をさらに含む。
【0017】
好適な構造においては、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを含み、このディスクは、液体接触表面を有する。
【0018】
これらの実施形態の好適な構成において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数、例えば、最低約2MHzの周波数、より特定的には約2.4MHzから約3MHzまでの範囲にある周波数で動作するように構成される。
【0019】
本開示の第3の観点によると、開口ベッドと、液体を収容するように適合した容器を含む蒸気発生装置とを備える模擬火炎効果装置が備える。この装置は、蒸気を開口ベッドの下側に供給するように配置された出力と、容器内で液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサと、動作可能に容器と流体連通している液体供給リザーバと、実質的に一定量の液体を容器に提供するために、リザーバから容器への液体の流れを調節する手段とを有する。
【0020】
本開示の第4の観点によると、開口ベッドと、開口ベッドの下方の位置に蒸気を動作可能に供給するように構成された蒸気出力ポートを有する蒸気発生装置と、開口ベッドの下に配置された少なくとも1つの熱源であって、当該少なくとも一の熱源からの熱が開口ベッドから上方へ向かう空気流を誘導するように設けられた少なくとも1つの熱源とを備える模擬火炎効果装置が備える。
【0021】
本開示のこの観点の好適な実施形態においては、少なくとも一の熱源は、少なくとも一の熱生成光源(すなわち、光と同様に相当量の熱を生み出す光源)を含む。
【0022】
好適には、この実施形態の装置は、蒸気発生装置のため開口ベッドの下の少なくとも一の位置に生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。好適には、蒸気を移送するための前記方法は、蒸気発生装置に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0023】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において、装置は、蒸気発生要素からの蒸気を受容する蒸気分配要素をさらに含み、前記蒸気分配要素は、開口ベッドの実質的に下方に配置され、上側及び下側の壁を持ち、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有する。
【0024】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0025】
好適には、少なくとも一の熱源は、開口、または各開口の下で下側の壁で動作可能に配置される。
【0026】
本開示のこの観点のよりさらなる好適な実施形態においては、動作可能に液体を収容するように適合された容器と、液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、を備える。
【0027】
好適には、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0028】
本開示のこの観点の好適な構成において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように構成され、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHzの周波数で動作するように構成され、特定的には、超音波トランスデューサ装置は、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0029】
本開示の第5の観点による模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、少なくとも一の蒸気出力ポートを有する蒸気発生装置と、少なくとも一の壁により画定された蒸気分配チャンバとを備え、前記蒸気分配チャンバは、前記蒸気出力ポートと流体連通する少なくとも一の蒸気入口ポートと、少なくとも一の蒸気出口と、前記チャンバの下方の部分に配置された少なくとも一の開口と、前記開口の近くに配置され、前記チャンバを通して空気の上昇流を付与するための手段と、を備える。
【0030】
本開示のこの第5の観点の好適な実施形態においては、蒸気分配チャンバは、開口ベッドの直下に置かれる。
【0031】
好適には、空気の上昇流を提供する手段は、加熱手段を含む。
【0032】
代替的には、空気の上昇流を提供する手段は、ファンを含む。
【0033】
本開示のこの観点の他の好適な実施例では、空気の上昇流を提供する手段は、少なくとも一の熱生成光源であり、それは、代替としてまたは付加的に上記の熱源またはファンに採用される。
【0034】
好適には、光源または複数の光源は、空気の上昇流を提供するための単独の手段である。好適には、チャンバは少なくとも一の蒸気導き壁またはバッフルを含む。
【0035】
本開示のこの第5の観点の好適な実施形態において、装置は、蒸気発生装置により蒸気分配チャンバに生成された蒸気を移送する手段をさらに含む。
【0036】
好適には前記手段は、蒸気発生装置に空気の流れを付与するように構成されたファンを含む。
【0037】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において蒸気分配要素は、開口ベッドの直下に配置され、前記蒸気分配要素は、上側及び下側の壁を持ち、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有し、前記上側の壁の少なくとも一の開口は、前記少なくとも一の蒸気出口を画定している。
【0038】
本開示のこの観点に係る装置の好適な構成において、上側及び下側の壁の各開口が実質的に垂直に整列されている。
【0039】
さらに好適な構成には、蒸気発生装置は、蒸気発生装置は、液体を収容するように動作可能に適合された容器と、液体と流体連通するように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と含む。
【0040】
超音波トランスデューサ装置が、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、好適には、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0041】
本開示のこの観点の好適な実施形態において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように設定されて、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHz以上の周波数で超音波トランスデューサ装置が動作するように構成され、特に、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0042】
本開示の第6の観点によると、模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、液体を収容するように適合された容器であって、液体の上方にヘッドスペースを提供し、かつ、蒸気出口ポートを含む容器と、動作可能に液体と液体接触する関係にあり、前記ヘッドスペースで蒸気を生成するように作動する変換表面を有する超音波トランスデューサ装置と、ヘッドスペース内へ、および、蒸気出口ポートから延びる経路に沿って空気の流れを付与する手段と、を備え、出口ポートは前記空気流の経路が開口ベッドの下方の容器から出るように設けられ、空気流を付与する手段は開口ベッドから上方へ向けて導く。
【0043】
本開示のこの観点の1つの好適な実施形態においては、空気流を付与する手段は、容器に空気の流れを付与するように構成されたファンを備える。
【0044】
好適には、蒸気出口ポートから蒸気を受容する開口ベッドの実質的に下方に配置されている蒸気分配要素をさらに備える。
【0045】
この観点の好適な構成には、蒸気分配要素は、上側及び下側の壁を備え、前記各上側及び下側の壁に少なくとも一の開口を有する。
【0046】
好適には、上側及び下側の壁の各開口は実質的に垂直に整列されている。
【0047】
この観点の好適な実施形態において、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、加熱手段を有する。
【0048】
代替または付加的には、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、ファンを含む。
【0049】
好適な実施形態において、開口ベッドから上方へ導かれる空気流を付与する手段は、少なくとも一の熱生成光源であり、これは、付加的に、又は、さらに好適には、上記熱源又はファンに対する代替として採用される。この観点の本会時において、光源又は複数の光源は、空気の上昇流を付与するための単独の手段である、ことが特に好ましい。
【0050】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態においては、超音波トランスデューサ装置は容器の外側に配置され、変換部分は容器の貫通孔において液体と流体接触する関係にあるように動作可能に配置されている。
【0051】
好適には、超音波トランスデューサ装置は、サポートプレートに気密に設置されたトランスデューサディスクを備え、当該ディスクは液体接触表面を有する。
【0052】
好適な実施形態において、超音波トランスデューサ装置は、最低1.7MHzの周波数で動作するように構成され、さらに好ましくは、超音波トランスデューサ装置は、最低約2MHzの周波数で動作するように構成され、超音波トランスデューサ装置は、特に、約2.4MHzから約3MHzまでの範囲の周波数で動作するように構成される。
【0053】
本開示のこの観点のさらなる好適な実施形態において、装置は、液体を容器に供給するために容器と動作可能に連通する液体供給リザーバをさらに含む。 好適には、装置は、実質的に一定量の液体が容器に維持されるように、リザーバから容器への液体の流れをコントロールするように作動する制御手段をさらに備える。
【0054】
本開示の第7の観点によると、模擬火炎効果装置は、開口ベッドと、液体を動作可能に収容する容器と、液体と流体連通するように動作可能に配置された変換部分を有する超音波トランスデューサ装置と、超音波トランスデューサ装置により生成された蒸気を容器から開口ベッドの下方の位置へ移送する手段と、を備え、超音波トランスデューサ装置は、開口ベッドの最も低い部分よりも低くない位置に配置されている。
【0055】
この第7の観点の好適な実施形態においては、蒸気を移送する手段は、容器から開口ベッドの下方の位置へ延びている導管を含む、好適には、導管及び容器は、部分的に、共通の壁により画定されている。
【0056】
本開示の第8の観点によると、開口ベッドを与え、液体を収容する容器および超前記液体と接触する超音波トランスデューサを与え、前記超音波トランスデューサ装置により液体から蒸気を発生させ、前記蒸気を前記開口ベッドの下側領域に搬送し、開口ベッドの下に熱源を提供し、前記熱源で前記開口ベッドを通しての上方に向かう空気流を発生させる、ことを備える火炎シミュレーション方法が提供される。
【0057】
好適には、熱源は、熱生成光源を1つ以上含む。
【0058】
本明細書における「開口ベッド」という用語は、空気が上昇流に運び去られる時に、(超音波トランスデューサなどの)蒸気生成手段により生成された蒸気が通過するギャップまたは開口を有する物体、質量体、または組立体を意味すること、および/または、含むことを意図している。開口ベッドは、例えば、燃料ベッド(特に、模擬燃料ベッド)であり、これは、模擬石炭又は薪、実物の石炭又は薪、小石、小さい岩石、又はガラス又は合成樹脂又はプラスチック片などのより大きな一般的な質量体を形成するように一緒に配置される複数の別々の物体を含み、蒸気は、個々の物体の周りや間を通過することができる。複数のより小さな物体が使用される時には、蒸気生成手段により形成された蒸気の通過を許容するフレーム上にそれらを支持することが適切である。
【0059】
代替の構成では、開口ベッドは、各々が蒸気の通過を許容する1つ以上の開口を有する、1つ以上のより大きい物体の形態であってもよい。例えば、開口ベッドは、その下表面からその上側の表面へ延在する複数の通路を有する単一のブロックの材料を含んでいても良い。炎シミュレーション効果を達成するために、開口ベッドは、開口ベッドの下方で構成された光源から光の透過を許容するギャップまたは開口を含む必要があり、その結果、開口ベッドの上方に上昇する蒸気がこのギャップまたは開口を通過する光により局所的にかつ特定的に照明される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本開示の一実施形態に係る装置の概略分解図である。
【図2】本開示に係る水蒸気生成器の1回の典型的な構成を概略的に示している図である。
【図3】本開示に係る水蒸気生成器の1つの典型的な超音波トランスデューサの概略平面図を示している図である。
【図4】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を示している図である。
【図5A】本開示の水蒸気生成器への水の供給のための典型的な構成を概略的に示している図である。
【図5B】本開示の水蒸気生成器への水の供給のための典型的な構成を概略的に示している図である。
【図6A】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を概略的に示している図である。
【図6B】本開示に係る水蒸気生成器の別の実施形態を概略的に示している図である。
【図7A】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図7B】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図7C】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図8】本開示に係る水蒸気生成器のさらに他の実施形態を概略的に示している図である。
【図9】図8の実施形態の1つの変形例を示している図である。
【図10】図8の実施形態の別の変形例を示している図である。
【図11A】蒸気ガイド構成を含む本開示の一実施形態に係る水蒸気生成器、光源および模擬燃料の構成を概略的に示している図である。
【図11B】蒸気ガイド構成の構造の1つの例を概略的に示している図である。
【図12】本開示の一実施形態に係る装置での使用のための光源の典型的な構造を示している図である。
【図13】本開示の一実施形態に係る装置での使用のための光源の典型的な構造を示している図である。
【図14】色または強度が変化する光を提供するための構成を示している図である。
【図15A】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15B】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15C】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15D】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15E】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15F】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15G】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図15H】本開示に係る装置において生成される蒸気を再循環させる種々の構成を概略的に示している図である。
【図16】本開示の実施形態に係る1つの好適な装置の概略横断面図である。
【図17】本開示の別の好適な実施例に係る第2の好適な装置を通じた概略横断面図である。
【図18】本開示の実施形態に係る装置の部分を通じた概略横断面図である。
【図19A】本開示に係る装置のさらなる実施形態を示している図である。
【図19B】本開示に係る装置のさらなる実施形態を示している図である。
【図20】着色された光を提供するための本開示の実施形態に係る装置の構成を示す図である。
【図21A】本開示に係る装置の実施形態における、一又は複数の光源の形態および典型的な蒸気生成器の構成を示す図である。
【図21B】本開示に係る装置の実施形態における、一又は複数の光源の形態および典型的な蒸気生成器の構成を示す図である。
【図22A】本開示に係る、模擬火炎装置の燃料ベッドのさらなる代替の構成を示している図である。
【図22B】本開示の実施形態での使用に適当な燃料片または要素の一実施形態を示している図である。
【図23】本開示の実施形態の装置のさらなる代替の構造を概略的に示している図である。
【図24】図23の構造において使用のための燃料ベッド要素のさらなる詳細を示している図である。
【図25】図23の構造と類似する、さらなる代替の構造を示している図である。
【図26】暖房のための暖気の出力が提供される本開示の実施形態に係る装置のさらなる変形例を示している図である。
【図27】本開示の実施形態に係る装置のための熱交換システムの原理を図解しているフローチャートである。
【図28】熱交換器を含む本開示の実施形態に係る装置の概略説明図である。
【図29】「ウェット」加熱システムを持つ使用のための本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図30A】蒸気を再循環するためのさらなる手段を含む本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図30B】蒸気を再循環するためのさらなる手段を含む本開示の実施形態に係る模擬火炎の概略説明図である。
【図31】本開示に係る装置の燃料ベッドのための典型的な模擬薪の図である。
【図32】本開示に係る装置の燃料ベッドのための2つのパーツ構造を有する模擬薪の実施形態の1つのパーツの内側面の平面図である。
【図33】本開示に係る装置の燃料ベッドのための2つのパーツ構造を有する模擬薪の実施形態の横断面図である。
【図34】本開示において使用のための光ファイバーケーブル群の典型的な初期構成を示す図である。
【図35】本開示に係る、装置のための燃えさしベッドの模擬薪の典型的な構成を示す図である。
【図36】本開示に係る装置の燃料ベッドを形成している模擬薪群の構成を示す図である。
【図37】本開示に係る装置の燃料ベッドでの使用のためのユニット構造を有する模擬薪の第2の実施形態の図である。
【図38】本開示の装置が組み入れられる典型的な模擬ストーブの外観図である。
【図39】本開示の一実施形態に係る炎効果生成器の主要な要素を示している図38のストーブの概略横断面図である。
【図40】図39の炎効果生成器の概略正面図である。
【図41】特定の要素が取り外された図40の炎効果生成器の概略等角図である。
【図42A】図41のラインX−Xに沿った概略断面図である。
【図42B】本開示の実施形態に係る接続構成の詳細を示す図である。
【図43】図42Aと類似の炎効果生成器内での空気流れの詳細を含む図である。
【図44】図42AのラインY−Yに沿った概略断面図である。
【図45】図41から図44の炎効果生成器の後部の概略等角図である。
【図46】図40から図45の炎効果生成器の蒸気分配要素の分解斜視図である。
【図47】図41のラインA-Aに沿った、拡大されたスケールの概略断面図である。
【図48】図46と類似しており、そして、追加の機能を示している図である。
【図49】図41と類似しており、そして、装置の追加の機能を示す図である。
【図50】図47と類似しており、そして、空気と蒸気流路の詳細を示している図である。
【図51】光源と蒸気分配要素の構成の詳細で示している図である。
【図52】図51と類似しており、そして、空気と蒸気流路の詳細を含む図である。
【図53】独立している火炎ユニットとして構成された本開示の炎効果生成器を示している図である。
【図54】開かれた状態にある図52のユニットを示している図である。
【図55A】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図55B】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図55C】蒸気生成器から典型的な蒸気流路を示している図である。
【図56】本開示の別の実施形態に係る装置を通じた概略断面図である。
【図57】図56の装置の詳細を示している図である。
【図58】図56のそれと類似する装置の概略分解図である。
【図59】本開示に係る装置のさらなる実施形態の部分分解斜視図である。
【図60】図59の装置を横断する概略断面図である。
【図61】本開示に係る装置のさらなる実施形態の部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本開示のよりよい理解のために、及び、本開示がどのように効果的に実施できるかを示すために、添付図面を例示としてのみ参照する。
【0062】
ここで、特に図1を参照すると、概略的には、本開示の装置10は、一実施形態において、12で総称的に示された燃料ベッド、14で総称的に示された蒸気生成器、少なくとも一の光源16および光修飾手段18,20を備える。好適には、蒸気は水蒸気である。好適な液体は水である。文中で違った形で必要としない限り、ここにおいては、水と水蒸気の参照は、他の適当な液体およびそれらの各々の蒸気の参照を含む。蒸気ガイド22は、所望の流路に生成器14により生成された水蒸気を追いやるために備わる。装置10は、1つ以上の水蒸気生成器14を備える。使用において、水蒸気生成器14は、実質的に閉じられたハウジング24内で水蒸気を生み出す。ファン26は、水蒸気を運び去る流れまたは空気を容器24に与える。水蒸気は、適当な開口、出口、またはオリフィス28を通してハウジング24から排出される。水蒸気は、蒸気ガイド22を通り、最終的には燃料ベッド12を通してファン26より生成された空気の流れに運ばれる。水蒸気は、煙の印象を与えるために、燃料ベッドの上方に空気流れにより運ばれる。光源16は、燃焼する燃料の印象を与えるために、燃料ベッド12を照明する。フィルタ20は、光に適切な色を与えるために備わる。フィルタは、局所的にのみ、または、より広いエリアに光を着色することができる。光修飾手段18は、種々の形態を取ることができるけれども、一般には、実物の火に生じる燃焼強度の変化に似せるために、光の強度において認識される変化を与えるように光源からの光を遮断する。
【0063】
図2は、本開示に係る装置において使用するための水蒸気生成器114の一実施形態の一般化された構成を示している。生成器114は、使用において、最も好適でかつ便宜的には水である液体32を収容する液密の容器30、および1つ以上の超音波トランスデューサ34を備える。超音波トランスデューサ34は、周知であり、一般的には、ディスク、プレート、パドルの形態または他の構造を有する1つ以上の振動要素36を備え、これは、水32と連通し、超音波の振動を水に伝えるように作用する。液体中のトランスデューサの作動は、液体の蒸気雲の構成を結果として生じさせるキャビテーション及び泡の形成を引き起こす。いくつかの好適な構成においては、容器は、超音波トランスデューサ34を備え、各々が複数の振動要素36を備える。一の好適な構成は、図3において描かれるように、2つの超音波トランスデューサ34を備え、各々が3つの振動要素36を備える。いくつかの好適な構成においては、障壁またはバッフル35は、各トランスデューサ34の間の干渉を防止するために、各超音波トランスデューサ34の間に備わる。
【0064】
水蒸気生成器は、好適には、空気入口38と出口28を含む。ファン26は、入口38に近接して配置され、容器30に空気を導く。空気は、1つ以上の出口28を経て容器30から流出する。空気が容器30を通じて流れると、水32の表面の上方で、超音波トランスデューサ34により生成された水蒸気は、空気の流れに運び去られて、それにより、容器30から出口28を通して運ばれる。
【0065】
煙噴霧ユニットなどで使われる、従来の蒸気生成器や国内の加湿器は、2MHz未満の周波数、一般には、約1.7MHzで動作する傾向にある。この周波数では、結果的に生じる蒸気の液滴寸法が相対的に大きく、その結果、液滴が重く、すぐに下方へ下降しやすい。この影響は、蒸気が運び去られる空気の上昇流れを付与するために、模擬炎効果装置上に設置されたファンを使って改善できる。そのような構成の例は図16及び図17において示される。しかし、液滴が上向きの空気流からそれて、それにより、再び下方へ下降する傾向にある。本発明者は、2MHz以上、具体的には、約2.4MHzから約3MHz以上の範囲のような、より高い周波数の蒸気生成器を使うことによって、良好な蒸気がより小さい液滴寸法により生成されることを見出した。模擬炎効果装置の上方へ追加のファンを設けることなく。蒸気がの下方への下降が大幅に減少する。このケースでは、暖かな上昇空気の小さい流は、運び去られた蒸気を上昇させるのに十分であり、火炎シミュレーションは大きく改善される。以下において詳細に説明するように、上昇する暖かな空気の適切な流れは、燃料ベッドの下方の1つ以上の光源の適切な配置により、生成される。
【0066】
蒸気が超音波トランスデューサ34により生成され、出口28を通して運び出されると、最終的に装置の作動には不十分な水32だけが容器に残るまで容器内の水の量が減少することは明らかである。この理由のために、容器30は、最低水位センサー40及び、好適には、最高水位センサー42を備える。適したセンサーは周知であり、例えば、光学式のセンサーである。最高水位センサー42は、容器30の過充填を防止するためのものである。最低水位センサー40は種々の方法で作動する。例えば、最低水位に達したとき、最低センサー40は、装置10あるいは、装置の関連する部分をシャットダウンさせる信号を出力する。例えば、超音波トランスデューサ34は、ファン26と同様に、停止する。さらに、最低センサー40は、光などの可視の警告および/またはピーピー音などの可聴信号などの、ユーザーに知らせるための警告信号を発生させる。他の構成において、最高および最低センサー40,42は、容器30の充填及び再充填を自動的に調節するために、適当なコントロール手段と協働する。さらに別の構成において、本質的にメカニカルなフロー制御手段を備え、これは、上記したセンサーとは独立であってもよく、例えばリザーバから容器30への水の流れを調節するために備わる。
【0067】
図5Aおよび5Bは、容器30を補給するための代替の方法および装置を概略的に図解している。図5Aにおいて図解された実施形態において、装置10は、一般に最低5リットルの液体、好適には水を収容する高容量の保管タンク44を備える。最低センサー40が、容器30の水位がその最低に達したと決定する場合には、水はタンク44から容器30に移される。手動構成において、最低水位センサー40は警告燈やピーピー音などのユーザーの認識可能な出力を与える。ユーザーは、その時、水がタンク44から容器30に流れることを許容されるように、コントロールバルブ46を開く。容器30が、最高の所望のレベルまで充填される時には、最高水位センサーは、ユーザーが認識可能な出力を与え、ユーザーはコントロールバルブ46を閉じる。自動構成において、装置10は電気制御システムなどの制御システム48をさらに備える。最低水位センサー40が、最低水位に達したのを検出する時には、それは制御システム48に出力を与える。制御システムは、順に、バルブ46を、容器30の水位が上昇するように開く。最高水位が最高水位センサー42により検出される時には、センサー42は、バルブ46を閉じる出力を制御システム48に与える。変形例において、センサー40,42、バルブ46、および制御システム48は、タンク44から容器30への実質的に連続するコントロールされた水の流れを許容することによって、容器30内の水位を実質的に一定に維持するように作用し、この水の流れは、蒸気として容器30からの水の目減りの割合に合致している。例えば、バルブ46は、容器30に水の「水滴供給(ドリップ・フィード)」を提供するためにコントロールされる。
【0068】
図5Bの構成は、水タンク44が必要ではないことを除いて、図5Aの構成と同様である。代替のに、コントロールバルブ46は、メイン給水50に直接接続している。フィルタがメイン給水からの水を濾過するために備わっている。
【0069】
蒸気生成のための超音波トランスデューサ34の最適な性能のために、液体32のトランスデューサ34の最適な作動深さを決定し、容器30内の液体(水)の量とは概して無関係なその深さにトランスデューサを維持することが有利である。図4、図7A、図7B、および、図7Cにおいて図解された実施形態は、この事項を対象としている。
【0070】
図4において図解された実施形態において、各トランスデューサ34は1本以上のガイドロッド又はバー52に設置される。トランスデューサ34はバー52の長さに沿って自由にスライドし、バー52は(装置10の使用構成に関して)実質的に垂直に配置される。トランスデューサ34には十分に浮力があり、水32の表面よりも下の最適な深さに浮かぶ。水位が上昇及び下降すると、トランスデューサ34もまた上昇及び下降し、それにより、最適な深さを維持する。トランスデューサ34は、ガイド52への装着により上下の動きを除いてタンク30における動きが制約される。トランスデューサ34は、ガイド52の軸線回りのいくらかの回転運動が許容されている。
【0071】
図7A、図7B、および図7Cは、シールされた容器54に超音波トランスデューサ34が設置される構成のさらなる変形例を示している。シールされた容器54は、順に、ガイドロッドまたはバーに設置され、バー52’に沿って自由にスライドする。トランスデューサ34は、振動を液体32に伝えるためにシールされた容器54の壁に作用する。その内部にトランスデューサ34が配置されるシールされた容器54は、(例えば、大量の空気を含んでいることによって)浮力が本来的にあり、または、フロート56を内部または外面的にさらに含む。また、シールされた容器の浮力は、液体32の最適な深さで単一のトランスデューサまたは複数のトランスデューサ34が維持されるように選択される。トランスデューサ34をシールされた環境に備えることによって、トランスデューサの作動を阻害する石灰かす(ライムスケール)等のトランスデューサへの残留物の堆積を防止する追加された有利さを与える。トランスデューサ34’のさらなる代替構成は、図6Aおよび図6Bにおいて示される。この構成においては、トランスデューサ34’は、容器30で外部に設置されて、容器30の壁を通って作用する。この構成は、トランスデューサ34への残留物の堆積を避けることに加えて、必要な点検サービス、修理または交換のためのトランスデューサ34の取り外しも容易にする。
【0072】
トランスデューサの構成の別の代替の構成は、図56及び図57において図解される。図56は、蒸発する液体32を作動可能に含んでいる容器452を含む装置450を示している。図56の装置は以下においてに詳細に説明される。容器452は、少なくとも一の開口456を画定する下側表面454を含むことに注意する。トランスデューサ組立体458は、変換表面460が容器452の液体32に対して露出するように、1つの開口456又はそれぞれの各開口456に気密に置かれる。特に、図57から分かるように、トランスデューサ組立体458は、超音波ディスク462の上側表面である変換表面460を含む。ディスク462は、シール466を介してサポートプレート、または、鋳鋳物品464に設置される。シール466は、好適には、弾性材料で形成されて、容器452からの水漏れを防止するように作用する。鋳物品464は、ねじ468などの適当な手段によって容器452に固定されて、好適には、弾性材料からなる(Oリングなどの)さらなるシール470は、鋳造品のまわりの液漏れを防止するために、鋳鋳物品464とハウジング452の間に、介在する。保護バックプレート472は、ディスク462の下側をカバーする。電子制御回路は、トランスデューサ組立体458の下方に配置されたサブ組立体474に設置される。(図56に示されたものを除く他の蒸気生成器に適用可能である)この構造は、クリーニング、修理または交換のためのトランスデューサ組立体の容易な取り外しと、さらに、製造の際にトランスデューサ組立体の容器452への容易な設置を提供する点で、有利である。
【0073】
図8は、図2に関連してすでに上記した作動原理をさらに図解している。それにより、容器30は、水または他の液体32を有する。2つの超音波トランスデューサ34が水32の中に設けられている。容器30は、入口38と出口28を備える。ファン26は、入口38を通して容器に空気を流入させる。空気および運び去られた蒸気は、出口28を通して容器30から排出される。図8は、装置10の変形例を示し、そこにおいて、装置10は、チャンバ30から放出される蒸気の存在、好適には、蒸気の量をも検出するセンサー58をさらに備えている。例えば、センサー58は、周知のタイプの湿度センサーである。蒸気センサー58は、制御システム48’(これは制御システム48の機能をも含んでいたもよい)に出力を与える。制御システム48’は、蒸気の出力を変えるためにファン26のスピードおよび/またはトランスデューサ34の動作を変えるように適合している。ファン26の速度、および、容器30を通り、続いて、装置10の残りを通じた、その結果としての空気の流速は、認識される不透明性と少なくとも部分的に相関している蒸気の認識される濃さを決定する。例えば、ファン速度が増大するならば、蒸気の量と蒸気の不透明性は増大する傾向にある。それにより、制御システムは、蒸気生成量に応じたファンのスピードおよび燃焼模擬燃料の所望の外観を決定するように、適当なアルゴリズム等によって、プログラムされる。
【0074】
図9は、図8に示された構成の概略平面図である。図解された実施形態では、センサー58は、光学式のセンサーであり、ユニット58’がレシーバー58”に向けた光線を提供する。例えば、ユニット58’はレーザーである。レシーバー58”は、ユニット58’とレシーバー58”の間の蒸気の濃さに依存する出力を制御システム48’に与える。蒸気の濃さは、レシーバー58”により受け取られた光の強度に関係し、レシーバー58”はそれに応じて出力を与える。
【0075】
図10は、さらなる代替構成を示しており、装置10は、水32に存在する可能性があり、それゆえ、トランスデューサ34により生成された蒸気に存在するかもしれない、潜在的に感染性の生体(エンティティ)を殺菌あるいは無害化する手段をさらに備える。図解された実施形態においては、上述の手段は、蒸気の流れに光をあてるために置かれる紫外線光(U.V.ランプ)60のエミッターを備える。
【0076】
蒸気生成器のさらに代替の構造は、図39、図42、図43、図44、図56、および図57に関連して以下で説明される。
【0077】
図11は、本開示の実施形態に係る装置の構成を図解しており、蒸気の流れ、より具体的には、燃料ベッドの局所的な領域への蒸気の流れの一部を方向付けるための手段を備えている。(例えば容器30の)蒸気生成器の出口28に介在するこの実施形態においては、蒸気が燃料ベッド12の特定の位置にだけ流れるように導くガイド構成62を備える。それにより、蒸気は、燃料ベッドを通って別個の局所的なポイントまたは領域にのみ出現する。これは、実物の固形燃料の火炎の煙生成をシミュレーションする時に有利であり、炎のシミュレーションにおいてさらに利益を与える。具体的な構造において、蒸気ガイド構成62は、燃料ベッドの全体の寸法との関係において、それぞれが小さい直径または断面積を有する複数の流路、通路または導管64を備えている。一般に、流路64は、20mm以下、より具体的には、15mm以下の最大断面寸法を有する。流路64は、(備わっている場合には)燃料ベッド12の分離した開口と連通している。この流路は、1つ以上の単一体66に形成され、その各々は、複数の通路64を有し、従って、図11Bに示ように、略ハニカムに似た外観を有する。蒸気ガイド構成62は、図11Aにおいて図解された実施形態において、燃料ベッド12の直下で、かつ、下方から燃料ベッド12を照明する光源16の直上に設置されている。それにより、蒸気ガイド構成は、望ましくは、プラスチックなどの透明なまたは半透明の材料などの透明なまたは少なくとも半透明な材料から形成される。図11Aにおいて、特に説明されないけれども、最も好適には、容器ウトレット28から蒸気ガイド構成の入力側に蒸気を導く手段を備える。
【0078】
図20は、本開示に係る装置の一実施形態において燃料ベッドに向けられた光を着色するための構成を図解している。相似の構成は、図1及び図18においても図解されている。装置10は、上記の実施形態のうちの1つにおいて記述される蒸気生成器、および、図1に関連して典型的に概説された燃料ベッド12を含む。燃料ベッドに色を与え、赤々とした燃えさしの錯覚を提供するために、光源16(または複数の光源)から燃料ベッド12の下側に向けられた光は、実物の固形燃料火炎に認識されるように、主に、赤色、オレンジ色、青色、および緑色で適切に着色される。光源16からの光は、以下において詳述されるように、炎のシミュレーションにおいても使用される。一般に、光源16は、白色のまたは白色に近い光を放出する。したがって、適切な色の光を提供する手段が必要である、そのような手段としては、カラーフィルタ20aよび20bいう形態である。必要な場合には、さらなる色の追加フィルタが与えられる。図20に図解された実施形態において、フィルタ20aは、赤色又はオレンジ色であり、フィルタ20bは青色であるが、他の色の組み合わせは本開示の範囲内にある。フィルタ20aおよび20bは、大きい管または導管として作用し、蒸気の流れを蒸気生成器14の出口28から燃料ベッド12の下側に導く役割をする、ハウジングまたは集風器68に設置され又は保持される。オレンジ色/赤色フィルタ20aは、集風器68の横断面の直径より小さい寸法であり、集風器68の壁の内部の面70とおよびフィルタ20aの(具体的な形状に依存する)サイドエッジとの間にギャップが画定される。したがって、蒸気生成器14により生成された蒸気は、フィルタ20aのエッジと集風器68の壁との間を自由に流通できる。フィルタ20bは、反対の方法で構成され、その中心に少なくとも一の穴を画定するが、内面70の近くで終端する外周部の堅い(蒸気不透過性の)部分を有する。したがって、蒸気がフィルタ20bの中心穴(s)72を通過可能である。この構造により、この構造により、蒸気がフィルタ20a、20を貫通して又はまわりを通過することにより、集風器68を通過することができて、それにより、燃料ベッド12に到達でき、一方で、同時に燃料ベッド12の種々のエリアは、種々の色の光で照らされ(イルミネーションされ)る。特定的には、燃料ベッド12の外のエリアは、フィルタ20bにより伝達される青色の光で主に照らされ(イルミネーションされ)、燃料ベッド12の内側のエリアは、フィルタ20aを通して伝えられた赤色/オレンジ色の光で主に照らされる(イルミネーションされる)。他の色の組み合わせおよび具体的な構成が提供され得る。2以上のフィルタが使用され、光は一以上のフィルタを通過し得る。特定のフィルタは、燃料ベッド12の特定のエリアを局所的に着色するようなサイズに形成されかつ配置され、通過流れ経路が蒸気のために維持されることのみが与えられる。
【0079】
代替の構造においては、フィルタは、いくぶん下方の高さに配置され、蒸気は、燃料ベッド12のすぐ下方でかつフィルタ20の上方の燃料ベッド12の下側に向けられる。したがって、蒸気がフィルタを通過するあるいはそのまわりを通過するための要件は取り除かれるが、燃料ベッド12の下方の蒸気の分配のコントロールは妨げられる。図43乃至図46に関連して図解されたタイプの蒸気分配要素が、この潜在的な問題を緩和するために提供される。
【0080】
光源16は、原理的には、通常の光源のいずれでもよい。しかしながら、より強烈なまたはより高い出力の光源には、例えばLEDなどの非常に明るい光源が有利である。適切な光源は、白熱灯、ハロゲンランプ、2色性のスポットランプ、クオーツランプなどを含む。赤外ランプは、加熱源、または追加の加熱光源を提供するために使用される。
【0081】
図12および図13は、本開示に係る装置のいくつかの実施形態で使用するための光源の典型的な構造を示している。図解された構造は、特に、ハロゲンとクオーツランプに適している。これらの実施形態においては、ランプは、一般に、フロントガラス74を含むハウジングに設置される。有利には、ランプガラス74は、燃料ベッドの必要な燃焼シミュレーションを提供するのに適当な色に着色される。オレンジ色および赤色は最も適している。ガラス74は、また、青色や緑色などの他の色で局所的に着色してもよい。代替の、あるいは、加えて、ランプのバルブ76は、適当な半透明の着色されたペイントまたはニスでバルブにペイントすること、またはバルブに、着色されたスリーブ78を設けることによってそれ自体を適切に着色することができる。
【0082】
着色された光は、代替的に、または、付加的に、種々の色の範囲で着色された複数の光源を使うことにより提供される。例えば、装置は、複数の赤色、黄色、オレンジ色、緑色、および青色のLED、または、それぞれが適切に着色されたフィルタを持つ、ハロゲンランプなど複数の別個の光源を含む。
【0083】
図14において図解されたさらなる実施形態において、燃料ベッド12の下側に着色入射光線を提供するための代替手段が示される。図14の構成において、光源16は実質的に白色光を放射する。少なくとも1つのディスク80が光源の上方に配置される。一以上のディスク80が好ましい。ディスクは、少なくともその一部が、光源16から燃料ベッド12に向かう光の経路にあるように構成される。単一のディスクまたは複数のディスク80は、それらの入射光を修正する種々の領域に分割されている。この領域は、単に異なるの色であってもよく、いくつかの領域が無色であってもよい。他の構造においては、いくつか領域は不透明性か、または部分的に不透明性である。領域は、それらの入射光が種々の形で屈折するように、不規則な表面を持つ。その、または各々のディスク80は、ディスク80を、光源と対して回転させる電気モーター(図示せず)などのドライバーに設置される。ディスクの種々の領域は、光源に順に提示される。それにより、常に表面的にランダムに変化する強度と色の燃料ベッド12を下から照明する光が達成される。
【0084】
本開示の実施形態において、燃料ベッドを通過し、実物の火炎の煙と炎をシミュレーションする役割を果たした後の蒸気は、単に大気中に放出される。水蒸気は、もちろんこの点で無害である。この一般的構造の実施形態は、図16及び図17において概略的に示され、放出は、矢印Dにより示されている。図16及び図17の各装置は、ここに説明されるように、燃料ベッド12、蒸気生成器14、および、一以上の光源16を含む。放出の時に、目に対して明らかではないように蒸気が分散されることがもちろん望ましい。
【0085】
具体的な実施形態において、放出の場所、一般には装置の上側の部分に向けて設置された、第2のファンまたはブロワー82を含むことが望ましく、かつ、有利である。この第2のファン82は、実物の煙を効果的にシミュレーションし、および/または、炎をさらに効果的にシミュレーションできる方法において、空気の流れで燃料ベッドから上方へ蒸気(普通、空気より重い)が運ばれることを保証する。しかしながら、以下で議論されるように、本発明者は、第2のファンが、上昇煙効果を提供する最も効果的な方法ではないことを見出した。
【0086】
図15A、図15B、および図15Cは、代替の構成を図解し、蒸気生成器14、114により生成された蒸気は、さらなる使用のために再循環される。原理上は、再循環構成は、蒸気の収集、蒸気の凝縮および蒸気の液体32への回帰に関係する。図15Aにおいて示された実施形態は、それを通して模擬火炎が観察されるフロントガラス84を含む閉じたユニット86である。蒸気生成器14、光源16及び燃料ベッド12の詳細は示されず、これらは、ここで他の実施形態に関連して説明したとおりである。シールされたユニット86は、最上壁88、底壁90及び後ろ壁92によりさらに画定される。閉じられた装置を完成させる側壁は示されていない。装置の模擬燃焼スペース(言い換えれば、例えば煙突の最下側で火が燃えるの部分)94は、内部最上壁96、内部底壁98、内部後ろ壁100および図示されていないオプションの内部側壁により画定される。内部最上壁96は、外部最上壁88から間隔をおいて配置され、その間に空間または空所102を画定する。同様に、内部後ろ壁100は、外部後ろ壁86から間隔をおいて配置され、空所104を画定している。内部最上壁は、管、パイプ、または、他の導管108を導く開口またはオリフィス106を含む。最も好適には、第2のファン82が導管内に置かれる。導管106は、装置の下方の部分に蒸気を戻す。その間に、蒸気は好適には、凝縮して液体に戻る。導管106の第2の端部は、(図15Cにあるように)容器30または蒸気生成器、または、タンク44などの保管タンクと連通する。
【0087】
図15Bは、さらなる代替の実施形態を図解し、この模擬火炎装置は、閉じられたユニットを備えていない。装置のベース部分において、本開示の他の実施形態のと関連して説明したように、燃料ベッド12、蒸気生成器14、および光源16を備える。燃料ベッド12の上には、ドーム形のカバー110が置かれる。いくつかの好適な実施形態において、カバー110は無色のプラスチック製品などの無色の材料から形成される。代替の形態において、不透明性なカバーが使用され、例えば、金属カバーと似るように選択され得る。カバーの上側部分は、導管106’の入口に連通する。望ましくは、換気ファン82が導管106’に設けられる。導管106’は、蒸気を装置の下側の部分に返す。その間に、蒸気は、好適には、凝縮して液体に戻る。導管106’の第2の端部は、(図15Cにあるように)容器30または蒸気生成器、または、タンク44などの保管タンクと連通する。
【0088】
図15Aにおいて示された実施形態のさらなる変形例において、図15D、図15E、および、図15Fは、1つ以上のファンが配置され得る種々の位置を示している。図15Dにおいて、導管106は、その下端部でファン26の入口において終端し、容器30の入口38と順に連通する。第2のファン82は、内部上側壁96の開口106に近接する導管の端部に設けられている。図15Eでは、第2のファン82は、存在せず、空気と蒸気の循環はファン26だけにより行われる。図15Fでは、第2のファン82が存在するけれども、その構成はファン26が導管106と別であるという点で図15Dのそれと異なる。すなわち、容器30の入口38は、導管106が容器と連通する所の入口116とは違う位置にある。
【0089】
図15Gおよび15Hは、さらなる変形例を示し、装置は、壁に対して設置され、この壁は、好適には、偽の(すなわち、非構造的である)壁である。装置の上側の部分は、金属煙突またはストーブパイプ166と似るように形成され、これは、その最上部分168で曲げられ、壁170を経由する。壁170の後ろには、ユーザーには見えないが、装置の下側部分を後ろに経由する再帰導管172がある。それにより、ストーブパイプ166および再帰導管172は、必要に応じて、容器30または保管タンク44に戻る蒸気の再循環のための通路を与える。蒸気の移送を補助するために、好適には、ストーブパイプ166または再帰導管172にファン82が備わる。蒸気は再帰通路に沿って凝縮して液体に戻る。
【0090】
多くの光源は、光に加えて、大量の熱を生み出すことがよく知られている。本開示の具体的な実施形態において、典型的な例が図21Aおよび図21Bに図解され、この特徴は、利益を得るために用いられる。図21Bに示す構成において、蒸気生成器214は、その構造は、例えば、蒸気生成器14、114に関連して説明されるように1対の光源16の間に直接置かれる。もちろん、2つ以上の光源16(ハロゲンスポットライトなど)が蒸気生成器214のまわりに配置される。光源16により放出された熱は、上方に向かう経路に沿って生成器214により放出された蒸気の運搬を補助する上昇気流を起こし、実物の固形燃料火炎のシミュレーションにさらなる現実感を与える。図21Aに示された構成は、光源16の間に蒸気生成器が直接には配置されていないことを除いて、本質的には同様である。出口120を有する移送導管118は、蒸気を容器30の出口28から複数の光源16(または、隣接している単一の光源)に近接するポイントに移送する。
【0091】
図16および図17は、上記した構造の具体例を図解している。これら2つの図の各々において図解された実施形態において、装置は、ここで性質が記述され、燃料ベッド12の下方の、火炎の下側部分に置かれ蒸気発生装置14を備える。図21A及び図21Bに関連して説明されるように、蒸気生成器14の蒸気出力は、光源16、または、複数の光源16に近接する。光源により放出された熱が、装置を通じた上方への蒸気の運搬を補助する上昇気流を与える。追加の熱源は、もし必要ならば、燃料ベッド12の下に設けてもよい。各装置のそれぞれの上側の部分に置かれたファン82は、必要ならば、蒸気が運ばれる空気の上昇流をさらに提供できるけれども、光源または複数の光源16により生成された熱はしばしば十分である。光源及び存在する場合には追加の熱源により暖められた空気は、装置から部屋に放出され、空間に熱を提供する。別の代替において、ファン82は、加熱された空気を装置が置かれる部屋に放出する従来の構造のファンヒーターにより置換し、あるいは当該ファンヒータの一部であってもよい。
【0092】
図19Aおよび19Bは、本開示に係る装置に含められる、さらなる有利な特徴を図解している。図19Aは、例えば、いわゆる「差込み」火である、煙突の最下側の暖炉内に配置するのに適する模擬火炎装置を示している。この装置は、図15Aに示された火と同様に、ここで記述されたタイプの光源16、燃料ベッド12及び蒸気生成器14と共に。上端、底、および、後ろ壁90,88,92を含む。側壁も存在するけれども、図示されていない。前壁122は、ガラスパネル124により少なくとも部分的に画定され、これを通して、ユーザー126が模擬燃料ベッドを観察する。煙のシミュレーションのための蒸気を使う際の潜在的な問題は、ガラスパネルにおいて蒸気が凝縮することである。したがって、本開示の実施形態は、そのような凝縮を阻止することまたは取り除くことについて十分な温度に熱せられるガラスパネル124を使用する。1つの変形例において、ガラスパネル124は、実質的に透明な薄膜抵抗ヒーターを備える。そのようなフィルムは加熱の分野で周知である。この熱源は、比較的低い電力で、装置が置かれる部屋の低い位置の空間の加熱を提供するという点であらに有利である。代替の構成において、ガラスパネル124は、その内部の表面128を横切る暖められた空気の流れを与えることにより熱せられる。加熱された空気の流れは、装置のベースに置かれたファンヒーターによって生成され、ガラスパネル124の最低の部分に近い燃料ベッドの開口を通して暖かな空気を放出する。
【0093】
図19Bの構成は、装置が、支柱なしで立っている、あるいは、壁に立てかけられるように設計されていることを除いて、原理上は同様である。装置は、2以上のガラスパネルを備える。図解された実施形態において、4つのそのようなガラスパネル124A、124B、124C、および124Dが備わっている。各々は、図19Aに関連して上述したように熱せられる。
【0094】
上記したように、本開示に係る蒸気生成器14、114は、燃料ベッド12を通して示された手段により移送される蒸気雲を発生させる。蒸気は、燃料ベッド12の上方に上昇し、実物の固形燃料火の煙に似ている。しかし、本開示の装置により達成されたシミュレーションは、さらに有利な特徴を備える。特に、本開示の装置は、燃料ベッド12の上方に上昇する蒸気を局所的に照明することによって炎をシミュレーションすることを目的とする。照明された蒸気は、燃料ベッド12の上方に上昇する炎の印象を与える。この点について具体的に図1、図18、および図20が具体的に参照される。
【0095】
上記したように、蒸気生成器14、114は、最も好適には、ファン28の補助により、出口28から蒸気を放出する。蒸気は、好適には、1つ以上の光源16に近接して排出され、熱は、蒸気が運ばれる上昇空気流れを提供することを補助する。蒸気は、燃料ベッドに達する前に、蒸気ガイド22または集風器68(これらの用語は同義であってもよい)を通じ、光フィルタ20aおよび20b(必要な場合には他のフィルタ)を通じ又はのまわりを通過して導かれる。蒸気の経路は、図11Bの蒸気ガイド62と同様のまたは類似の蒸気ガイドによりさらにガイドされてもよい。図解された実施形態では、赤色またはオレンジ色の光は、燃料ベッドの内側のほうに入射し、青色の光は燃料ベッド12の外側の部分に入射する。燃料ベッド12の種々のエリアに異なる色を与えるために、フィルタ20a、20b、および追加のフィルタを配置してもよい。
【0096】
図解された実施形態(図1を参照)においては、燃料ベッド12は、好適には、少なくとも局所的に半透明の実質的に平面のサポートプレート130を含む。プレート130は、例えばガラスまたは半透明のプラスチックから形成される。したがって、フィルタ20により着色されるように光源16からの光は、プレート130を通して、少なくとも選択された領域に送られる。プレート130は、大きな中心開口132を有し、この上方に模擬固形燃料片138を含む火格子136が置かれている。模擬薪は図解されているが、石炭または他の燃料を同様に採用可能である。
【0097】
プレート130の大きい開口132は、オプションであり、適当な通路を蒸気、および、光源からの光に与える。例えば、他のタイプの固形燃料火のシミュレーションのためには、火格子136および大きい開口は存在していなくてもよく、模擬燃料片138の積み上げは、プレート130に直接置いてもよい。そのとき、小さな蒸気を送くる開口は、燃料片138の下に設けられる。他の変形例においては、模擬燃料は、石(例えば小石)やガラスビーズなどの他の装飾または美的鑑賞物で置換してもよい。
【0098】
さらなる代替において、プレート130は、模擬燃料片138が置かれる燃えさしベッドと似るようにプラスチック成型されかつ着色されたものと置換してもよい。
【0099】
上記の構造のいずれにおいても、開口(もし存在するならば、大きい開口132を含む)は、燃料ベッド12を通過する蒸気が、燃料片138の下方およびまわりから排出されるように配置され、それにより、煙と似て、および/または、炎の効果をシミュレーションする。開口は、(燃料ベッドの他の要素をとの組み合わせにおいて)観察者にはそれらが見えないように配置される。
【0100】
特に図1および図18をさらに参照すると、燃料ベッドの内側または中間部分は、実物の燃焼火の一般的な赤熱効果を提供するために、赤色またはオレンジ色の光でイルミネーションされる。外側の領域は、青色の光(図示されるような)、または、緑色、赤オレンジなどの他の色でイルミネーションされる。 プレート130(または、ケースとしては、プラスチック成型品であり)は、局所的な開口140を備え、これを上昇する蒸気及び光が通過する。それにより、開口140を通過する蒸気は、赤色、オレンジ色、青色または緑色(または、他の適当な色)により局所的に及び選択的に照明され、そして、これは、燃料ベッド12から局所的に上昇する炎の効果を与える。燃料片138の下方と周りから出現する蒸気は、同様に、炎の外観を与えるために照明される。
【0101】
具体的構成において、手段18は、ユーザーによりランダムであるように認識されるように、好適にはランダムなまたは擬似ランダムな間欠的な照明またはちらつき効果を与えるために、光源16からの光のさらなる修飾のために備わる。そのような光修飾手段18の一実施形態は、光源16からの光の経路で移動する部材142(図1)などの1つ以上の要素を含む。部材は、不透明性または部分的に不透明性、あるいは局所的に不透明性である。好都合なことに、部材は軸線のまわりでモーターにより回転する。他の可能な構成は、その軸線のまわりで回転させられるシャフトのまわりに配置された反射性複数のの要素を含む。代替的には、または付加的には、複数の光源を備え、制御手段が、所定の光源によって提供された照明を変化させるために使用され、これは、特定の光源を順番にオン・オフし、および/または、特定の光源により放出される光の強度を順番に変化させることにより照明を変化させる。それにより、光修飾手段は、実物の燃焼火において生じる、赤熱の強度並びに炎の強度及び位置における変化のシミュレーションを可能にする。炎のシミュレーションに特に関連して、所定の局所的な開口140を通る光は、手段18により遮断され、この開口における炎は、光が遮断されている間、効果的に消える。
【0102】
燃料ベッドの好適な構成において、例えば合成樹脂、ガラス、またはプラスチックなどから形成された透明なまたは半透明の材料の断片144は、開口140のまわりに配置される。断片144は、例えば、赤色、オレンジまたは青色に着色される。これらの断片は、プレート130の局所的領域および/または開口144を通過する光源からの光により照明され、そして、好適には光修飾手段18と連携して赤々とした燃えさしの効果を提供する。断片144の部分は、燃えさし効果を強化するために、より暗色および/または不透明性な材料(例えば塗料)でコーティングされ、または、そうでない場合には着色される。すなわち、暗色のコーティングの相対的な量が大きいほど、赤々とした燃えさしの効果は少ない。言い換えれば、暗色のコーティングの程度が大きい断片144は、燃焼の後の段階、即ち、燃料片が燃え尽きる際の燃料片に似ている。特に良好なシミュレーションを提供する好適な構成においては、(灰に似せるように着色している灰色も含む)暗色の断片の割合が、燃料ベッド12の領域で模擬火炎の中心から放射状にさらに離れて増大し、それにより、より温度の低い火の一層燃え尽きた領域をシミュレーションする。
【0103】
図18は、赤色/オレンジ色のフィルタ20aの上方に配置された大きい開口132、および、模擬火炎の中心からさらに離れかつ青色のフィルタ20Bの上方に配置されたより小さな局所的な開口140を具体的に示している。オレンジ色に着色されたガラスまたは合成樹脂断片144は、開口140の近くに配置され、実質的に燃えた燃料の断片に似せるために、暗色又は黒色及び灰色に着色された断片144aは、開口140に直接に配置される。開口140を通過している蒸気は主に青色に着色され、したがって、燃焼燃料ベッドの縁において頻繁に認識される小さな青色の炎146と似ている。より大きい量の蒸気は、中心開口132を通過し、主に赤色またはオレンジ色に着色され、燃焼する火の主要な炎148のシミュレーションを提供する。
【0104】
図22は、燃料ベッド12を照明するための、特に、炎の印象を与えるために燃料ベッド12から上昇する蒸気を照明するための、代替のまたは追加の技術を図解している。図22に図解された実施形態において、(レーザーダイオードなどの)一以上のレーザー150、またはレーザーの列152は、燃料ベッド12の下方に配置されている。レーザー150は、燃料ベッドを通してレーザー光線を上方へ向くように配置される。各レーザー光線は、各局所的開口140と位置合わせされ、または、レーザーの少なくとも一の列152が火格子136の燃料片138の下方の大きな中心開口132と整列されている。レーザーは、炎をシミュレーションする及び間欠的に出現する上昇スパークをシミュレーションするのに効果的な、特に強烈で、局所的な光ビームを放射する。これらの効果は、レーザー光線が燃料ベッド12の開口132、140を通って上昇する蒸気に入射する際に認識される。好適な構成において、燃料片138の側方および下側部分154は、(反射性の金属箔や塗料などの)光反射材料により処理される。レーザー光線は、このような部分に向けられ、燃料片138のスパークおよび赤熱効果が強化される。レーザー150、152は、ランダム、擬似ランダムまたは他のプリセットパターンにおいてレーザーが動作するように、好適には、個々またはグループにおいて、適当な電子コントローラにより制御される。レーザー150、152は上記したような光源16に加えて使用される。
【0105】
図23及び図24は、レーザーも利用する本開示に係る装置のためのさらなる代替の燃料ベッドを示す。この構成において、燃料ベッド12の下に集風器68が配置される。例えば、ガラスまたは透明なまたは半透明のプラスチックから形成された1対の半透明のプレート156A、156Bは、集風器68の最下部に配置される。青色及び赤色/オレンジ色の光フィルタ220b、220aは、プレート156A、156Bにはさまれている。代替の構成においては、単一のプレート156が使用され、このプレートは必要に応じて青色及び赤色/オレンジ色に着色され、あるいは、その基端部の近くに配置された青色および赤色/オレンジ色のフィルタを有する。蒸気生成器14の出力28は、プレート156の上方の集風器68の下側部分に配置され、その結果、蒸気は集風器68に入り、燃料ベッド12に向けて、および、ベッドを通して上昇する。プレート156の下方において、1つ以上の独立したレーザー150又は一以上のレーザーの列152が配置される。蒸気ガイド要素158は、集風器68内に配置される。蒸気ガイド要素158は、好適には、実質的に気密に集風器68の壁と係合し、その結果、蒸気は要素158の開口により画定された通路だけを通過するように規制される。要素は、平面状または少なくとも略平面状のベース部分160を有し、これから図解された実施形態において略裁頭円錐形状である上向きの構造162が延在している。他の構造の形態も適切である。開口164は、構造162の上側面に設けられている。それにより、集風器68を通って上昇する蒸気は、開口164だけを通過するように規制される。したがって、蒸気は、模擬煙および/または炎のシミュレーションの放出のための燃料ベッド12の所望の位置、典型的には、燃料片138の下側部分、と対応するように選択される画定された位置に燃料ベッド12を通じて上昇する。
【0106】
図22、図23および図24に示された実施形態は、蒸気生成器14により与えられるような、煙シミュレーションのない固体燃料の燃焼の有益なシミュレーションを提供することが容易に理解される。それにもかかわらず、さらに向上した効果は、蒸気生成器14を使用して煙及び炎効果を可能にすることで得られる。
【0107】
図25は、図23の構成と同様な構成を図解する。この構成において、レーザー150、152は使用されない(しかし、必要ならば含めることもできる)。装置は、光源16(または、複数の光源)、光源16に近接する出口28を有する蒸気生成器14、および、蒸気生成器14を通して空気を送るためのファン26を含む。着色された(青色とオレンジ色/赤色)フィルタ220a、220bにより挟まれた1対の透明なプレート156a、156bは、図23に関連して説明されるように、光源16の上方に配置される。プレート156aおよび156bは、上記したように、単一のプレート156で置換できる。集風器68が設けられ、プレート156aと燃料ベッド12の下側の間で延在する。蒸気生成器14の出口28は、プレート156aの上の集風器68の下側の部分に向けて開口し、蒸気は、集風器68だけを通じて燃料ベッド12に通過するように規制されている。図25の実施形態では、燃料片138を収容する火格子136は、半透明のサポートプレート130の開口132の上方に設置されて示される。燃料ベッド12の他の構成は代替的に使用できる。上記した光修正手段18もまた、好適には、組み込まれ、特に、プレート156bおよび光源16との間に組み込まれる。オプションのパイプまたは導管174は、蒸気生成器14の容器30へ戻る、または、タンク44に戻る蒸気再循環経路を示している。
【0108】
図26において図解された実施形態は、図25の構成と同様であるけれども、暖房のための暖かな空気の出力を与えるための改良された手段を有する。図25に示された加熱構成の原理は、他の実施形態にも適用可能である。図26において、前に説明したように、透明なまたは半透明のパネル156a,bの下にフィルタ220a、bを挟む光源が配置される。集風器68は、プレート156aと燃料ベッド12の下側の間に設けられる。蒸気生成器14は、集風器68の下側部分に配置された出口28を持ち、蒸気は集風器に放出され、燃料ベッド12を通って上昇する。ファン26は、蒸気生成器14を通りそして集風器68を通じて流れる空気の流れを付勢する。図26の装置は、その間に空気流路をもつ空気入口176と空気出口178とをさらに有する。入口176を通して空気を装置に引き入れ、空気を出口178から排出するために、ファン180が動作可能に配置される。空気流路は、光源16が空気流路にあるように組み立てられる、または、構成される。上記したように、光源16は、いくつかの実施形態において、1000Wの光源であってもよく、多量の熱を生み出す。光源を越えて空気を導くことによって、光源は冷却され、暖かな空気は暖房のための部屋に発散される。図26において示された構成もまた、内部の表面での蒸気の凝縮の回避に加えて有益な暖房を提供する1つ以上の加熱されたガラスパネル124を有する。蒸気の再循環のためのオプションの再帰導管172もまた設けても良い。さらなる変形例において、空気フィルタ182を好適には入口176の近くに備えてもよい。
【0109】
本開示に係る装置の効率の向上のために、装置のユーザーが視認可能な部分を通過した後に、蒸気および蒸気が運び去られる空気から熱を取り出すために、熱交換システムを備えることができる。この点ついて図27及び図28、最初に、特に図27を参照する。この装置において、ここで説明された蒸気生成器14が備わる。蒸気生成器により放出された蒸気は、熱源184から熱を取得し、および/または、蒸気は、熱源184により加熱された空気と混ざることを許される。適当な熱源は、1つ以上のハロゲンや石英バルブなどの光源16である。燃料ベッド12を通過した後に、運び去られた蒸気を含む暖められた空気は、上記したように、蒸気再循環ステップに関連して獲得され、そして、適当な導管を通して熱交換器186に(ファンの可能な補助によって)送られる。熱交換器において、熱は空気及び運び去られた蒸気から取り出されて、蒸気は凝縮される。凝縮物は、蒸気生成器14、または、(ゴーストラインにおける矢印Cにより示される)蒸気生成器のための液体供給源に返される。熱せられるスペース(部屋)からの涼しい空気190は、ファン等によりおよび熱交換器186を通過することによって装置に引き入れられる。燃料ベッドを通過した暖められた空気および蒸気からの熱は、涼しい空気に取り出され、その結果、空気が暖められ、暖かな空気192が暖房のための部屋に吐き出される。具体的な実施形態のさらなる詳細は、要素が図27について同じ参照符号を与えられる図28において参照できる。
【0110】
図29は、いわゆる「温水循環式」タイプの暖房構成を含む、本開示に係る模擬火炎装置の変形例を示している。温水循環式のヒーターは、最も一般的には、水がボイラーまたはストーブにより加熱され、建物にはりめぐらしたパイプで送られる「ウェット」セントラルヒーティングシステムの一部としての加熱れた水を採用する。この実施形態の装置において、1つ以上のパイプは、本開示の装置を通過する加熱された水の流れを有する。熱交換構成(熱交換器)が装置のハウジング内に備わる。熱交換器は、フィン196などを有することによって増大した表面エリアを備えるパイプ又は各パイプの一部分である。空気入口からハウジング176への空気出口178へ向かう空気の流れは、ファン180により与えられる。空気が熱交換器194を越えて流れて、その結果、熱交換器194により熱せられるように、入口176と出口178の間の空気流路が構成される。したがって、暖められた空気は、暖房のための出口178を通して装置から排出される。有利な構成において、図26に関連して説明されるように、空気の流れが光源に冷却効果を提供し、暖房のための暖かな空気によって熱出力も押し上げるように、空気流路に1つ以上の光源16が配置される。
【0111】
図30Aは、蒸気生成器により生成された蒸気を再循環させるための手段を含む、本開示に係る模擬火炎のさらなる変形例を示す。図解された実施形態において、装置は、空気入口200と空気出口202とを有するハウジングを含む。装置は、前に説明したいずれかの形態の、蒸気生成器14、ファン26、光源16および燃料ベッド12を備える。ハウジングは、それを通して燃料ベッドが観察できる前面ガラスパネルを含む。このガラスパネルは、好適には、加熱されたパネル124である。ハウジング198は、燃料ベッド12を含みかつユーザーにより観察できる第1の領域208とユーザにより観察できない第2の領域210である内部で別個の領域に分割されている内部分割壁204、206を含む。この構造のこの観点は、図15Aにおいて図解されたものと概ね同じである。したがって、蒸気生成器14により生成された蒸気は、燃料ベッド12に供給され、燃料ベッド12の上方に上昇し、煙と炎をシミュレーションする。蒸気は、光源16から、暖められた空気の流により上方へ運ばれる。ファン82は、装置の上側の部分に望ましくは設けられ、蒸気および蒸気が運び去られる空気を上方に向けて壁204の上の空所の中に吸い込む。装置は、空所210に都合よく配置された凝縮器209をさらに含む。凝縮器は蒸気を冷却し、それを凝縮して液体へ戻すように作用する。そして、凝縮された液体は、便宜的には相対的に小さい直径のパイプである適当な流路211に沿って蒸気生成器の容器30または保管タンク44に移されて戻る。
【0112】
図30Bは、例えば、部屋に壁から離隔して配置される、独立のストーブまたは炉床に適用される変形例を示している。装置は、蒸気生成器14、光源16、ファン26、フィルタ20、220などの機能的な要素を含み、そして、燃料ベッド12を支持するベース212を含む。ドーム形状のカバー214は、燃料ベッドの上方に設けられ、その目的は、主として美観のためであるが、蒸気の漏洩を防止するまたは最小化する役割も果たす。模擬煙突216は、カバー214から上方へ向けて延在する。カバー214は、望ましくは、しかし不可欠ではないが、透明である。煙突216は、好適には不透明性で、金属と似るように着色される(例えば鉄)。蒸気を上に向けて吸い込むファンと、凝縮器は煙突216内に配置される。凝縮された液体のための流路は煙突216の内部の下に設けられる。特に有利な特徴において、カバー214はで燃料ベッドの再構成またはベース212における要素のメンテナンスなどのために、アクセスドア218を備える。ドアフレームまたはトリム222は、蒸気生成器14へ戻る凝縮される液体のための流路を提供するように構成され、または、適合され、この流路はユーザーにより容易には観察できない。
【0113】
記述したように、図示された実施形態の燃料ベッド12は、火格子136に置かれている複数の模擬薪138を備える。しかしながら、本開示は、石炭、泥炭などの他の固体燃料を含む燃料ベッド12に等しく適用可能である。図解された実施形態では、薪138は、固形燃料火の薪とよく似るように、好適には、所定の配置で一緒に置かれている。一般的に周知の種々の材料が、薪138の製造のために使用できる。例えば、ポリウレタンまたは同様な発泡材料、あるいは、着色されたまたは無色の樹脂材料から成型品を生み出すための技術が当該技術分野で周知である。金型は、所望の形状の薪138を生産するために構成され、それにより製造された薪形状物は、実物の薪と似るように、塗装またはそうでなければ着色される。薪138は、下方から照明される時に赤々と燃焼する薪の印象を改善するために、望ましく少なくとも部分的に半透明、または、特定の領域が半透明である。本開示の薪138は、図31に示すように、実物の火における一組の天然の薪と似るように形づくられる。もちろん、好適には、各々の薪の形状は、それらが、最も現実的な印象を与える所定の配置に確実に一緒に配置されるように慎重に決定される。
【0114】
本開示の好適な実施形態において、本開示の少なくともいくつかの薪138は、上側パーツ及び下側パーツ又は前側パーツ及び後側パーツなどの2つのパーツで形成される。薪12の一のパーツ414が図32に示され、前側及び後側パーツ414,416は、共に図33に示される。各パーツ414、416は、使用時に結合され、薪138は単一物であるように見え、すなわち、各パーツの間の連結箇所がユーザーに容易に見えない。パーツ414、416は、適当な手段により連結される。図解された例(図33)においては、協働する形状が、それぞれパーツ414、416に形成される。パーツ414は、複数の突起414aを含み、パーツ416は、突起414aを受容する対応する凹部416aを含む。代替の構成においては、パーツ414、416は互いに接着される。
【0115】
本開示の代替の実施形態では、少なくともいくつかの薪138は、単一要素であり、すなわち、それらは1つパーツに成形される。単一パーツ514を有する薪は、図37に示されている。
【0116】
薪は、好適には、実物の火の改善されたシミュレーションをさらに提供するために、光ファイバーを使用する。光ファイバー420の端部418は、端部418および端部418から放出された光が、ユーザーにより直接的に見られるように、組み立てられた薪138の表面で露出されている。薪138の単一または2つのパーツ構造は、この構成を得ることを可能にする。
【0117】
図34を参照すると、光ファイバー420は、群または束422にされ、一端部424に、合成樹脂または他の硬化可能な材料で結合するなどの適切な永久的手段によって纏められる。以下でさらに詳細に説明するように、端部424は、使用において光源426の近くに配置される。光ファイバー420は、もちろん可撓性を有する。
【0118】
薪138が2つのパーツ構造を備える時には、ファイバーは、薪パーツ414、416の内部の表面428の上に(すなわち、薪138がパーツ414、416から組み立てられた時には見えない表面上に)配置され、それらは、パーツ414、416の外側の表面又はその近くの選択されたポイントまで延在する。図32及び図33を参照のこと。パーツ414、416から組み立てられた薪138は、中空の内部を有し、光ファイバー420は、その内部内の選択された経路に沿って配置される。したがって、ファイバー420は薪138の外側の表面または表面の近くで終端し、そして、必要に応じて製造の間に適切な長さに調整される。必要な場合には、光ファイバー420は、それらの所望の位置で、接着剤、ステープル留め、ピン留め、接着テープによるテーピングなどの適当な手段により固定される。薪138を形成するパーツ414,416の組立体において、光ファイバー420はそれぞれのパーツ414間に「サンドイッチ」される。それにより、光ファイバー420は、図36に示すように、それ自体はユーザーに見えないが、それらの端部418が単に十分にパーツ414、416の間の接合部に露出されて、それらから放出された光がユーザーにより直接的に認識されることを可能にし、必要がある場合には、炎の錯覚を提供するために燃料ベッドを通じて上昇する煙を照明する。パーツ414、416は、実物の薪とより似せるために、薪138がキャビティ及び突起を含む複雑な外部の形状を有するように構成される。光ファイバー420は、それらの端部が相対的に分離して配置される、または、前記キャビティの中にまたは前記突起などの局所的な領域により大きい光強度を提供するために、端部418がグループ分けされるように配置することができる。薪138のキャビティ内の端部418でファイバー420が終端する所では、光ファイバー420は薪138の表面(すなわち、パーツ414または416の表面)を越えて延在する。薪138が使用において特定の基準位置に配置されることを踏まえると、ファイバーのほんの端部だけがユーザーに見える。
【0119】
パーツ414、416が燃料ベッドに置かれる時にユーザーに見えないパーツ414、416のうちの1つの一面は、開口430を備え、これを通じて光ファイバー420が通過する。便宜的には、光ファイバー420の束422の端部424は、開口430に設置される。図35から認識できるように、光ファイバー束422の端部424もまた燃えさしベッドの対応した開口を通過する(備わる場合には)。開口及び端部424は、お互いに摩擦嵌合するような寸法に形成され、それらは、組み立てられた薪138を燃料ベッドの所望の位置に配置する役割を果たす。
【0120】
薪138がユニット構造を備える場合には、光ファイバーは、外側表面または本体514の表面又はその近くの選択されたポイントまで延在するように、内側の表面528(すなわち、使用のために薪138が設置された時に見えない表面上)に代替的に配置される。光ファイバー420は、内側の表面に沿った選択されたルートに沿って配置されてもよい。光ファイバー420は、薪138の外側の表面またはその近くで終端し、製造中、必要に応じて、適切な長さに調整される。必要な場合には、光ファイバーは、接着剤、ステープル留めて、ピン留め、接着テープによるテーピングなどの適当な手段により、それらの所望の位置に固定される。燃料ベッドの組立においては、薪138はユーザーに光ファイバー420が見えないように設置され位置決めされるが、それらから放出された光がユーザーに直接的に認識されることを可能にするために、そして、必要があれば、炎の錯覚を提供するために燃料ベッドを通って上昇する煙を照明するために、それらの各端部418は十分に本体514のエッジ部分または外側の表面で露出されている。光ファイバー420は、それらの端部が相対的に分離されるように、内部の表面528で配置され、または、キャビティまたは突出部などの局所的な領域により大きい光強度を与えるために、いくつかの端部418がグループ分けされる。
【0121】
光ファイバー420の束422の端部424は光源426と並列される。光源が照明される時には、光は光ファイバーの端部418から放出され、ユーザーにより認識される。最も好適には、ファイバー420により受け取られる光の色と強度を時間と共に変えるための手段が備わる。光源が標準的な白熱しているバルブやハロゲンバルブなどの白色または白色に近い光の単純な光源である場合には、フィルタ434は、光源426と光ファイバー420の端部424との間に配置される。図解された例では、フィルタは、(実物の火に認識される典型的な色である)オレンジ色、黄色、赤色、緑色及び青色などの種々の色の、光源426に対して順に露出される部分を有する半透明のディスクである。ディスクは、例えば、電気モーターなどの適当なドライブ手段(図示せず)により、その軸線436のまわりで回転する。代替の構成には、光源426は、種々に着色された部分を有する半透明のシリンダ内に設置される。その軸線周りのシリンダの回転は、種々に着色された部分を光ファイバー420の端部424と光源との間で通過させる。このような方法で、光ファイバー420の端部424に入射する光の色が変えられ、その結果、光ファイバーの端部418により放出された光の色は変化する。ディスク434またはシリンダは、不透明性、および/または、多かれ少なかれ光を伝達する領域を含み、光ファイバー420の端部424に入射し端部18から放出される光の強度は変化する。
【0122】
機械的な手段もまた、端部424に光源から入射する光の強度を変えるために使用できる。周知のように、いわゆる「スピナー」は、白熱している電球の上方に設置される。スピナーは、その軸線のまわりで自由に回転する開口されたディスクである。光源から上昇する熱は、スピナーを回転させる。
【0123】
他の構成においては、それから伸びる略放射状の複数のストリップ材料を有するシャフトが、光源426と端部424との間に設置され、当該シャフトはその軸線のまわりでモーターなどの適当な手段によって回転される。
【0124】
代替の構成においては、光ファイバー420の束422の端部424は、LED(光放出ダイオード)またはLED群の近くに配置される。いわゆる超高輝度LEDもまたこの点で特に適当である。LED群を備える場合には、その群は、好適には、種々の色のLEDを含む。LEDは、好適には、光ファイバー420の端部424に入射する光の強度および色の変更が達成される電子制御手段のコントロールのもとで照明される。
【0125】
光源426は、必ずしも必須ではないが、端部424の直ぐ隣に配置される。例えば、光源から光ファイバー420の束422の端部424に光を導くために、1つ以上のミラーを使用すると便利である。
【0126】
光ファイバー420の端部418で認識される光の色および/または強度におけるさらなる変化を与えるために、与えられた薪138は、光ファイバー420の一以上の束422を備える。各束422は、それ自身の光源426と、光の強度及び色を変化させる構成とを備える。
【0127】
本開示は、単一の本体514または2つの独立なパーツ414、416を有する薪138に関連して上述されたけれども、同じまたは同様な結果を達成する他の構造は排除されることはない。例えば、燃えさしベッドは薪の第1の(通常は下側)部分と似るように、形づくられ、局所的に着色され、第2の(上側)部分414または416は、その時独立して形成され、薪138を形成するために、燃えさしベッドに直接的に設置される。このケースにおいて、光ファイバー420は、パーツ414または416と燃えさしベッドとの間にはさまれる。また、薪138を形成している部分414,416は、等しい寸法である必要はない。例えば、薪の上側の部分414は、薪の下側の一端部の部分のみを形成する役割のだけの下側のパーツ416を備える薪の大部分を構成する。また、本開示の薪は、2つのパーツに制限されるわけではない。上側部分414は、例えば薪の前後の位置の間で延在する外側表面を有する薪138の大部分を構成し、ユーザーは薪138の端部面だけを構成する2以上のパーツ416を備える燃えさしベッドに置かれているものと認識する。光ファイバー420は、概ねパーツ414と416にはさまれている。ユーザーに見えないパーツ414,416は、通常の使用において薪と似せるために形成し着色する必要がない。例えば、パーツ416の下側は、全く装飾していない表面を有する、あるいは、下にある薪または燃えさしベッドに対応するように形成される。
【0128】
実物の火の改善されたシミュレーションを提供する光ファイバーの使用は、石炭、泥炭などの他の固体燃料のシミュレーションに等しく適用可能である。
【0129】
図38は、従来からあるストーブ229の形態における模擬炎効果火の典型的な例を示している。ストーブは、最上壁230A、側壁230B,230C、後ろ壁230D、床230E、および、前壁230Fを含む外部ケーシング230を備える。前壁230Fは、それを通して模擬火炎が認識される「ガラス張り」パネル230Gを備えるストーブのドアに似るようにデザインされる。パネル230Gは、ガラス、透明なプラスチックなどから形成される。ハウジング230は、金属、プラスチック、木材、パーティクルボード、繊維板、などの適当な材料から形成され、例えば鋳鉄加熱ストーブに似るように適切に着色(一般には黒色)される。ハウジング230は、床230Eがストーブ229が置かれる表面(すなわち、部屋の床)から離れて配置されるように、脚230Hにより支持される。
【0130】
図39は、実施例によって、ストーブ229内に配置された炎効果生成器の要素を示している。図解されたタイプの炎効果生成器は、もちろん、暖炉の中に配置するために意図された「差込み」火などの模擬炎効果火の他のタイプに搭載または配置される。
【0131】
炎効果生成器は、模擬燃料ベッド232を含み、これは、図解された実施例において、模擬燃えさしベッド236に置かれ、模擬火格子238により支持された複数の模擬薪234を備える。燃料ベッド232は、模擬石炭などの他の種類の模擬燃料で代替的に形成される。他の構成において、種々の材料は、違う効果を達成するために採用される。例えば、より現代的な効果のために、燃料ベッドは、第一に、小石、ガラスビーズ、プラスチック、合成樹脂ビーズなどの石から主に構成される。燃料ベッド232は、ストーブ229のユーザーのために、それが、ガラス張りパネル230Gを通して見える位置に配置される。燃料ベッド232は、照明及び蒸気発生組立体の上方で、かつ、ユーザーの視野から後者を隠す前壁230Fの下側部分とともに設置される。
【0132】
照明及び蒸気発生組立体は、少なくとも一の光源240(好適には、一以上の光源、例えば2乃至8の光源、特に、3乃至6の光源、さらに具体的には4つの光源)、少なくとも一の空気流ガイド242、オプションのファン244及び蒸気生成器246を備える。蒸気生成器246は、蒸気発生ユニット254および液体リザーバ256を含む。ハウジング230の床230は空気入口ルーバー248を備え、後ろ壁230Dは、空気出口ルーバー250を備える。ハウジング230内で空気を循環させるために、ファン252を備える。不透明性なパネル258は、ユーザーの視野からリザーバ256などの要素を遮蔽するために、燃料ベッド232の後ろに配置される。空気流れギャップ258Aがパネル258の最上縁と最上壁230Aとの間に設けられる。例えば、パネル258は、黒色の前表面を有する、または、耐火れんがの表現などの表面パターン等を備える。燃料ベッド232のすぐ下には、以下で詳細にする蒸気分配要素260が配置されている。
【0133】
要約すると、炎効果生成器の作動は、以下の通りである。水がリザーバ256から蒸気発生ユニット254に供給される。水蒸気は、蒸気発生ユニット254から蒸気分配要素260へむけて、好適には直接吐き出される。空気は、ルーバー248を通して選択的にはファン244の補助を伴って、ハウジング230に入り、そして、光源240を過ぎて蒸気分配要素260へ向かうように上昇する。光源240は、かなりの量の熱を発生させ、生成された熱は、上昇空気流を与える。上昇空気流は、燃料ベッド232の上方に蒸気が上昇するように、燃料ベッド232を通じて水蒸気を運ぶ。蒸気は光源240により局所的に照明されて、炎262のリアルなシミュレーションを提供する。空気と蒸気は、選択的には、ファン252の補助によって、ハウジング230を循環する。運び去られた水蒸気を含む空気流は、ルーバー250を通してハウジング230から排出される。代替的には、水蒸気は、継続使用のために再循環される。
【0134】
図40は、炎効果生成器の正面図であり、蒸気生成器246の上方の火格子238に設置された燃料ベッド232を示している。図40及び図41から分かるように、2つの空気フローガイド242が備わり、蒸気発生ユニット254のいずれかの側にそれぞれ配置される。空気流れガイド242は、燃料ベッドの下に置かれて、それぞれは2つの光源240を取り囲む。他の個数の光源を設けてもよい。
【0135】
好ましい光源は、25Wから50Wの出力、一般的には、約35Wのハロゲンバルブである。光源240は、好適には、着色された塗料、ニス、ラッカー、光源に直接貼られるフィルム、などの着色されたフィルタ、あるいは、別個の着色された半透明の要素を備え、光源により生み出された光は着色される。炎に近似する色が、もちろん、好ましく、典型的な色は赤色、オレンジ色、青色、および、場合により緑色である。異なる光源240は種々の色を備える。各光源は、一般的には、相対的に狭い光線を与え、燃料ベッドの領域232が局所的に照明され、あるいは、少なくとも局所的に相対的により強く照明されて、それにより、光は燃料ベッドにおけるギャップを局所的に通過する。
【0136】
図40及び図41は、空気取り込みルーバー248が、好適には、それぞれの空気流ガイド242の開口する下側面に位置合わせされていることを示している。空気取り込みルーバーは、光源からの光がルーバー248を通してハウジング230の外へ通過するのを防止する光バッフルを有する、または、備える。図40は、燃料ベッド232が延長されている、または、蒸気分配要素260の周縁部分の上および/またはまわりに使用において存在する追加のゾーン264を有することも示しており、これにより、蒸気分配要素260はユーザーの視野から隠される。例えば、ゾーン264は、実物の火の周縁部で発生するような灰の領域に似るように構成される。代替の構造において、燃料ベッド232は、蒸気分配要素260と一体的に形成される。 各空気フローガイド242にはファン244がオプションで含まれている。ファン244は、空気が光源240によって十分に加熱された時などの十分な上方に向かう空気の流れがある場合には、必要ではない。好適な変形例には、ファン244は含まれない。各光源240は、蒸気分配要素260において画定された通路266を通して流れに位置合わせされる。
【0137】
図42Aは、蒸気生成ユニット254の1つの好適な形態の構造をより詳細に示している。ユニット254は、一般的にはプラスチックである、適当な材料から形成されたハウジング268を備え、このハウジングには、蒸気発生ユニット254の種々の要素が配置または設置される。蒸気発生ユニット254は、ハウジング268の接続部分270によって、リザーバ256(図42Aにおいて示されていない)に作動可能に接続される。リザーバ256は、水(または、他の適当な液体)で再充填するために取り外し可能である。図42Bは、リザーバ256と蒸気発生ユニット254のハウジング268との間の適当な接続272の詳細を示している。リザーバ256は、出口開口276を画定する壁274の部分274Aを備える。壁部分274Aの外側に面する部分はねじ山を備える。キャップ278は、相応的にねじ壁部分278Aを備え、これにより、出口開口276を閉じるためにリザーバ256にキャップ278を装着可能となる。キャップ278は、バネなどの付勢手段280Cによってバルブシート280Bに付勢される直線的に可動のバルブ部材280Aを備えるバルブ280を有する。バルブ部材280Aは、バルブシート280Bに対して付勢さえる閉鎖位置では、バルブ280は閉じられ、液体はそれを通過できない。しかしながら、バルブ部材280Aは、リザーバ256とハウジング268が接合される時に、ハウジング268の直立部分270Aに接触するように構成された下側端部分280Dを含む。それにより、リザーバ256がハウジング268と接続されて、構造270Aがバネ280Cの作用に抗してバルブ部材280Aを上方へ押しやる。それにより、バルブ部材280Aは、バルブシート280Bから離れ、液体は、リザーバ256からバルブ部材280Aのまわりを通って蒸気発生ユニット254のハウジング268の中に流出可能である。バルブ280は、実質的に、または少なくともおおよそ一定体積の蒸気発生ユニットの液体を提供するように構成される。好適には、蒸気発生ユニットの水の深さは、約プラスマイナス10mmの範囲内の所望の深さに維持される。
【0138】
ハウジング268は、一般的には、上記したタイプの、1つ以上(好適には、少なくとも2つ)の超音波トランスデューサ34(または、34’)をさらに含む。トランスデューサ34は、各トランスデューサ34の間の干渉を防止するために各超音波トランスデューサ34の間に設けられた障壁またはバッフル35により分離される。チャンネルまたはポート35’は、バッフルのそれぞれの側部の間で延在し、液体32の貫通する流れを許容する。トランスデューサは、水またはリザーバ256から供給された他の適当な液体32内に配置される。作動可能な時には、トランスデューサ34は、液体32の上方に画定されたスペース282のハウジングの蒸気(好適には水蒸気)を発生させる。蒸気生成器ユニット254の作動は、液体32を消費させ、リザーバ256が空になる時間までハウジング268の液体32はリザーバから補給される。 その段階では、ハウジング269の液体32のレベルは低下する。コントロールスイッチ284は、液体32が、所定のレベルを下回っている時に超音波トランスデューサ34を停止させるために備わる。適当なコントロールスイッチを用いることができる。図42Aにおいて図解された例においては、スイッチ284は、液体のレベルにしたがって柱288で上昇および下降するフロート286を備える。フロート286は、液体が、所定のレベルを下回り、トランスデューサ34が停止される際にリードスイッチ290を開放する磁石を持っている。
【0139】
ハウジング268は、ハウジング268に空気を引き込むファンまたはブロワー292をさらに含む。空気は、出口294を通してファン292から排出される。なお、出口294がトランスデューサ34から離れる方向に向いている。したがって、気流は、ハウジング268の隣接した壁によってハウジングの本体に向けて曲げられる。これは、蒸気生成器から生成された蒸気を運ぶための適切に優しい気流を達成する。
【0140】
ハウジング268の上側部分は、ハウジング268と一体化され、または、ハウジングから分離可能である蒸気分配要素260により閉じられる。空気と蒸気は、入口296を通じて蒸気分配要素260に運ばれ、流れ貫通通路266を通じて蒸気分配要素260から排出される。ハウジング268における空気および蒸気の流経路は、図43に図解される。空気流は、矢印298Aにより示されて、蒸気は渦298Bにより示される。
【0141】
蒸気分配要素260の構造のさらなる詳細は、図45及び図46に示される。蒸気分配要素260は、チャンバ300を共に画定する、上側の壁260A、下側の壁260B、側壁260C,260D,260Eおよび260Fを含む。下側の壁260Bは空気入口開口266Bを含み、上側の壁260Aは空気と蒸気出口開口266Aを画定する。蒸気分配要素260の上側及び下側の壁は、最も好適には、半透明であり、特に赤色またはオレンジ色の適当な火に似た色に着色される。各入口開口266Bは、対応する出口開口266Aと整列されている。空気は、空気流れガイド242から入口開口266Bを通して蒸気分配要素260に入る。空気と蒸気の混合物は、蒸気発生ユニット254から入口296を通して蒸気分配要素260に入る。蒸気分配要素260は、各出口266Aへの蒸気の所望の分配を達成するために置かれる、内部壁またはバッフル302、304を含む。バッフル302、304の構造は、各出口266Aに蒸気の等しい分配を達成し、または、各出口266Aに蒸気の不均衡な分配を達成するために、所望の炎効果の特定の性質に依存して選択される。
【0142】
図47、図48、図50、図51および図52は、光源240と、蒸気分配要素260と、通路266を通る流れとの間の関係を示している。各流れ貫通通路266は入口266Bと出口266Aにより画定される。各流れ貫通通路266は、関連した光源240を備える。光源240は、空気流れガイド242に置かれて、入口266Bのすぐ下に配置される。光源240と壁260Bの周縁部との間にはギャップ306が構成され、これは、光源のまわりおよび蒸気分配要素260への空気の流れのための通路を提供する入口266Bを画定する。光源240からの熱は、空気流ガイド242および入口266Bを通じて空気を吸い込む上昇気流を生じさせる。光源により暖められた空気は上昇し続けて、出口266Aを通して蒸気分配要素から排出される。蒸気分配要素260を通過する時に、光源240により暖められた上昇する空気が、蒸気分配要素260内で蒸気を運び去り、出口266Aを通って、運び去られた蒸気を運び出す。空気の上方に向かう動きは必要に応じてファン244によって補助されるが、光源240が、空気の上昇流を提供するための単独の手段を構成していることが好ましい。空気および運び去られた蒸気は、模擬燃料の各断片の間などの燃料ベッド232に付与されたギャップを通過し、燃料ベッドの上方に上昇して、出口266Aから排出される。上昇する空気に運び去られた蒸気は幾分不透明性なので、燃料ベッド232から上昇する煙の束に似せることができる。しかしながら、さらに重要なこととして、光源240により上昇する蒸気の照明は、蒸気に(光源の色に依存する)明確な色を与え、これは、照明された蒸気を、燃料ベッドから上昇する炎に似させる。照明された蒸気の自然な動きは、炎を強く想起させ、優れた炎シミュレーションが達成される。蒸気が分散すると、光源240による照明の効果が中断し、炎は全体的に自然な高さを有するように見える。
【0143】
空気の光源240からの最適な空気の上昇流を達成するために、本発明者は、入口266Bが関連する光源の寸法より若干大きくなるように寸法が決められるべきであることを見出した。一般的には、約5mmから25mmまで、好適には、約10mmから20mmまで、特に、約15mmのギャップ306が効果的である。したがって、入口266Bおよび光源240が両方とも円形状である好適な構成では、入口266Bの直径は、光源240のそれより約30mm大きい。出口266Aの寸法は、好適には、入口266Bより小さいように選択される。出口266Aは、一般に、光源240と略同じ寸法、または光源240より少し大きい。例えば、出口266Aは、光源240のそれより約5mm大きい直径を有する。このように、上昇する蒸気は、主として、光源により照明されたエリアに制限され続けて、炎シミュレーションは改善される。
【0144】
ここで、図55A、図55Bおよび図55Cを参照することによって、蒸気生成器の種々の構成のための蒸気パターンが説明される。図55Aにおいて、約1.7MHzの周波数で動作している蒸気発生器のための典型的な蒸気パターンが図解される。蒸気の粒子の液滴寸法が相対的に大きく、それにより、液滴が相対的に重いので、蒸気Vは、蒸気生成器VG1から排出されたすぐ後に、ほとんど下へ落ちる傾向を有するのが分かる。したがって、この周波数で生成された蒸気による炎のシミュレーションは、それほど効果的ではなく、通常、蒸気生成器の上方に配置されたファンは、運び去られた蒸気を上方へ運ぶ空気の重要な上方に向かう流れを提供することが必要とされる。図55Bにおいて、2.4MHz以上で動作している蒸気発生器のための典型的な蒸気パターンが示される。液滴寸法が非常に小さく、その結果、非常に容易に多くの蒸気が上昇し、蒸気生成器VG2から排出される際に直ちには落下しないので、蒸気Vは「より軽い」ことが分かる。図55Cは、2.4MHz以上の周波数で動作している蒸気発生器VG3が光源LSと結合されるさらなる構成を概略的に示している。光源LSは、熱を生み出し、矢印Hで示される暖められた空気の上昇流を起こす。蒸気Vは、上昇する空気に運び去られて、上方へ運ばれて、光源LSにより放射された光線内に残留する。したがって、図55Cの構成は、大まかに言えば、本開示に係る好適な構成を示している。
【0145】
図40に関連して上記したように、燃料ベッド232が延長されている、または、蒸気分配要素260の周縁部分の上および/またはまわりに使用において存在する追加のゾーン264を有することも示しており、これにより、蒸気分配要素260はユーザーの視野から隠される。この構成はまた、図48と図49において示される。図48は、例えば、燃え尽きたまたは燃焼中の燃えさしあるいは灰をシミュレーションする、燃料ベッド232が相対的に高くなった部分を有することをさらに示し、この高くなった部分は、蒸気分配要素260の出口266Aを包囲し、出口266Aと僅かにオーバラップしている。それにより、出口266A(そして好適には、出口266Aの全体)のエッジは、ユーザーの視野から隠れる。
【0146】
局所的な寿命を有するので図38から図54に示すような装置の作動作動において、時々、電球240を取り替えることが必要である。このような電球は、限られた寿命有するからである。ハロゲンバルブは、一般に、約2000時間の寿命を有する。電球240の置換を可能にするためのアクセスが備わる。図48および図49に図解された構成において、燃料ベッド232は蒸気分配要素260に装着又は設置され、これら2つは効果的に単一のユニットを形成する。蒸気発生要素は、ハウジング242と蒸気分配要素260において提供された協働する構成によって空気流れガイド242を構成するハウジングの適切な位置に配置される。図解された例において、蒸気発生要素260は、空気流ガイドハウジング242の一部に設けられた穴310に受け入れられる下方へ方向付けられた複数のペグ308を備える。それにより、蒸気分配要素260は定位置に固定的にかつ正確に配置されるが、燃料ベッド232とともに容易に持ち上げられ、故障および交換すべきバルブ240へのアクセスが容易に得られる。
【0147】
図53および図54は、本開示に係る炎シミュレーション装置を含む模擬火炎の例を図解している。模擬火炎322は、図解された実施形態において、台座326に座するハウジング324を含む。ハウジング324は、最上壁328、側壁330A,330B及び前面332を含む。燃料ベッド12、232は、ハウジング324内に配置され、光源や蒸気生成器などの炎効果生成器の作動要素はユーザーの視野から隠され、燃料ベッド12、232の下に配置される。ハウジング328は、図54において図解された位置に手動または自動で開かれるように蝶番がサイド336に付けられる、斜めに向いたフロントパネル334をさらに含む。パネル334の他の構成は等しく可能である。例えば、それらは、前面332に平行に配置される。パネル334は放射熱源338をもつ。適当な放射熱源も用いることができ、その例は、下方に赤外線放射要素と珪素管放射要素を含む。パネル334を開くことにより、リザーバまたは複数のリザーバ356にアクセスでき、これは、蒸気生成器のための液体を収容している。それにより、リザーバは必要なときに、容易に補充される。構成の変形例においては、パネル334は、それらの上端部と下端部の中心にピボットを備え、そのまわりにおいて回転可能である。それにより、放射熱源338を露出させるためにパネルが回転する時には、リザーバ356はユーザーの視野から遮蔽される。しかし、リザーバ356は、パネル334をら約90度まで回すことによってアクセス可能である。不使用の時に放射熱ソースを隠すためにパネル334を備えるハウジング324の構造は、もちろん、本出願において説明されるものだけではなく、模擬火炎の他の構造に等しく適用可能である。同様に、本出願の模擬火炎は、従来のファンヒーターなどの種々の熱源を備えてもよい。
【0148】
ここで、特に図56と57を参照することによって、本開示に係る装置450の別の好適な実施例を説明する。
【0149】
この装置は、模擬燃料ベッド232を有し、これは図解された実施例において、模擬燃えさしベッド236に置かれた複数の模擬薪234を備え、かつ、模擬暖炉238により支持される。燃料ベッド232は、代替的には、模擬石炭などの他の種類の模擬燃料で形成される。他の構成において、種々の材料は、様々な効果を達成するために採用される。例えば、より現代的な効果のために、燃料ベッドは、小石、ガラスビーズ、プラスチック、合成樹脂ビーズなどの石から主に成る。燃料ベッド232は、ストーブ装置のユーザーにそれが見える位置に配置される。燃料ベッド232は、照明と蒸気発生組立体の上に設置され、以下に説明するように、ユーザーの視野から後者を隠す。
【0150】
装置450は、蒸発させるべき液体の供給を動作可能に収容するリザーバまたはタンク476を含む。リザーバ476は、バルブ構成280と同様な構成480によって蒸気生成器478に接続される(図42B)。蒸気生成器478は、前に説明したように、容器452および超音波トランスデューサ458を備える。それにより、液体は、リザーバ476からバルブ構成280を通じて容器452に供給され、少なくとも略一定の量の液体が、容器452に維持される。好適には、容器内の液体の量は、約プラスマイナス10mmの範囲内の所望の深さに維持される。超音波トランスデューサ458は、前に説明したように、蒸気を発生させるために、容器452の液体32に作用する。容器452は、蒸気分配要素484の入口486に通じている出口ポート482を含む。蒸気分配要素484は、上記した蒸気分配要素260と概ね同じである。容器452は、ファン492及びモーター494を収納するサブハウジング490と連通する入口ポート488を有する。ファン492は、モーター494により駆動され、空気をサブハウジング490に引き入れて、入口ポート488を通して容器452に空気を吐き出すように構成される。それにより、空気の流れは、容器452の入口ポート488から容器452の出口ポート482へ向かい、そして、入口486を通して蒸気分配要素484に提供される。空気の流れは、液体の上方の容器452のヘッドスペース496に蒸気を運び去り、運び去られた蒸気を蒸気分配要素484に運ぶ。
【0151】
蒸気分配要素484は、側壁または端部壁に設けられた蒸気のための1つ以上の入口486を含む点で蒸気分配要素260とは異なる(一方、蒸気分配要素260は底壁に入口296を有する)。蒸気分配要素484は1つ以上の内部壁又はバッフル498を有し、これは、バッフル302、304(図46)と同様に作用して、蒸気分配要素484内で蒸気の所望の分配を達成する。蒸気分配要素484は、上側の壁部分484Aで画定された開口500Aと下側の壁部分484Bで画定された下側の開口500Bとをさらに含む。開口500A、500Bは、好適には、(しかし、必須ではない)垂直に位置合わせされ、そして、好適には、(しかし、必須ではない)実質的に円形である。好適な構造においては、開口500Aは開口500Bより小さい寸法からなる。熱源は、最も好適には光源502の形態であり、開口500Bの下方に配置され、又は、複数の開口500Bの場合には、開口500Bの少なくともいくつか、好適にはすべての下方に配置される。
【0152】
ギャップ504は、好適には、光源502と開口500Bを画定する壁484Bの周縁部の間に設けられ、ギャップ504は、光源のまわり、および、蒸気分配要素260の中への空気の流れのための通路を備える。光源502からの熱は上昇気流を生じさせる。光源により暖められた空気は上昇し、出口開口500Aを通して蒸気分配要素484から排出される。光源502により暖められた上昇空気は、蒸気分配要素484内にある蒸気を運び去り、そして、運び去られた蒸気を出口開口500Aを通って運び出す。空気(しかし、好適にはそうではない)の上方に向かうの動きは、(図示されていない)1つ以上のファンによって補助される。しかし、光源502が、空気の上昇流を提供するための単独の手段を構成していることが好ましい。出口開口500Aから排出される空気および運び去られた蒸気は、模擬燃料の各断片の間などの燃料ベッド232に提供されたギャップを通過し、燃料ベッドの上方に上昇する。上昇空気に運び去られた蒸気はいくぶん不透明性なので、燃料ベッド232から立ち昇る煙のたなびきに似せることができる。しかしながら、さらに重要なこととして、光源240により上昇する蒸気の局所的な照明は、蒸気に、照明された蒸気を、燃料ベッドから上昇する炎と似せる明確な色(光源の色に依存する)を与える。照明された蒸気の自然な動きは、炎を特に想起させ、優れた炎シミュレーションが達成される。蒸気が分散すると、光源502による照明の効果が停止し、炎は全体的に自然な高さを有するように見える。なお、光源502から熱により生成された空気の上方に向かう移動がない状態で、蒸気分配要素484内の蒸気は、開口500Aを通って上昇するよりも、むしろ開口500Bを通して下方へ落下する傾向がある。このことは、2MHzを超える周波数で動作する超音波トランスデューサにより生成された相対的に小さい液滴寸法の蒸気でさえそうである。
【0153】
ここで、図58を参照すると、図解された装置は、バルブ構成480を経由して容器452’に接続されている液体のためのリザーバ476’を含む。それにより、リザーバ476’は、実質的に一定量の液体が、容器に維持されるように、バルブ構成480を介して容器452’と連通する。リザーバ476’は、液体を再充填するための装置から取り外し可能である。超音波トランスデューサは、その変換表面が容器内の液体と接触するように、容器452’の開口に、図56と図57に関連して説明されたのと同様の方法で気密に設置される。容器452’は、モーター(図58において示されていない)を収納するサブハウジング490’および液体容器452’の上方の容器のヘッドスペースに空気を引き込むファン492’も備える。容器452’は、4つの蒸気出口ポート482’も備え、これを通して、ファン492’からの空気の流れに運び去られた蒸気が容器452’から排出される。各蒸気出口ポートは、蒸気分配要素484’の各入口486’に連通する。蒸気分配要素484’は、蒸気分配要素484(図56)と同様であり、上側壁484A、下側の壁484B及び側壁484C、484D’、484E’、484F’を含み、望ましくは、バッフル302、304(図46)と同様に作用して蒸気分配要素484内で蒸気の所望の分配を達成する、1つ以上の内部壁または蒸気分配要素498’を含む。蒸気分配要素484’は、上側の壁部分484A’で画定された開口500A’と、下側の壁部分484B’で画定された下側の開口500B’とをさらに含む。開口500A’、500B’は、好適には、(必須ではないが)垂直方向において位置合わせされ、また、好適には(必須ではないが)実質的に円形である。好適な構造においては、開口500Aは、開口500B'より小さい寸法からなる。1つの構造において、所定の入口486を通じて、蒸気分配要素484’に入る蒸気は、各バッフル498’により所定の開口500A’に方向付けられる。
【0154】
図56及び図58に示された装置は、壁506A、506B、506C、および506D(図58)並びにベース506E(図56)により便宜的に画定される下側サブアセンブリ506をさらに含む。少なくとも前壁506Aは、実物の火またはストーブの特徴を表すようにデザインされた装飾形状506Fを含む。サブアセンブリ506(必然的に、装置全体である)は、複数の脚506Gにより選択的に支持される。複数の光源502は、サブアセンブリ506内に設置される。光源は、最も好適には、開口500B(図56)および500B’にごく近く接近して、開口500B(図56)および500B’(図58)に一直線上に設置される。図58において図解された実施形態においては、開口500A’および500B’並びに光源502は、直線状の配列に構成されて示される。しかしながら、そのような構成は必須ではなく、光源と開口は、所望の煙および/または炎効果を達成するのに適当な構成に置換することができる。さらに、装置は、4つの開口および光源に制限されず、6または8つの各開口及び光源などの他の数を使用可能である。光源502は、好適には、一般的には約10Wから50W、特に、20Wから35Wのハロゲンライトである。適当なハロゲンバルブは周知であり、容易に入手可能である。
【0155】
それにより、図58を参照すると、蒸気分配要素484’は、使用においてサブアセンブリ506に設置され、各要素は、光源502がそれらの各開口と整列されているように構成される。図58の装置が動作可能な時には、容器452’において生成された蒸気は、ファン492’により生成された空気の流れに運び去られて、出口ポート482’を通して容器452’から排出される。空気および運び去られた蒸気は、入口486’を通して蒸気分配要素484’に入る。図56に関連して説明されるように、光源502により生成された熱は、空気の上昇流を生じさせ、これは、燃料ベッドの上方に蒸気が上昇し、燃料ベッドから上昇する煙のリアルなシミュレーションを付与するように、蒸気を開口500A’と燃料ベッド234を通じて運ぶ。さらに、光源の局所的な性質のため、光の局部的な「ビーム」が開口500A,500Bを通して導かれ、上昇する蒸気が局所的に照明され、すなわち、具体的であるだけである 燃料ベッド232の上方のスペースの特定の相対的に密接に制限されたまたは狭い領域は、光源502により直接的に照明される。この局所的な照明は、上昇する蒸気の炎の印象を与え、炎の非常にリアルなシミュレーションが達成される。なお、燃料ベッド232の全体的な照明は、それ自体、リアルな印象の炎を十分には生じさせない。
【0156】
図56及び図58に図解された実施形態においては、図39ないし図50の実施形態に比べると、容器452、452’及び関連する超音波トランスデューサが燃料ベッド232の後方に設置されていることが容易に理解される。この構造は、燃料ベッド232および蒸気分配要素484、484’のすぐ下の装置の深さを削減を許容する利点を有し、この構成は、実際の火の特定のスタイルのシミュレーションにおいて、より大きな程度の現実感を達成する点で有利である。
【0157】
本開示に係る装置のさらなる実施形態は、図59、図60および図61において説明される。図59及び図60を特に参照すると、この実施形態の作動原理は図56において58に図解された実施形態のそれらと実質的に同じである。図59及び図60の実施形態は、便宜上、単一の要素として形成される液体容器652と蒸気分配要素684とを含む。蒸気分配要素684は、燃料ベッド232の後方で上方に向けて延在し、そして、分離壁702により容器652から分離されている導管(または、少なくとも一の導管)700によって容器652と接続される。それにより、容器652はまた、燃料ベッドの後ろに前記(または各)超音波トランスデューサ658と共に配置され、それにより、燃料ベッド232の最下の部分より低くない部分に(好適にはそれよりも上に)配置される。容器652に空気の供給を提供するために、モーター駆動ファン692が適当な位置に置かれる。図59において図解された実施形態においては、ファン692は、容器652の一端部に設置されるが、他の位置も可能である。容器は、また、少なくとも略一定量の液体を容器652に維持するために作動する適当なバルブ組立体(特に説明しない)を介して適当な液体リザーバと接続される。リザーバは、例えば、液だめ部分652Aにおいて容器652へ接続される。
【0158】
したがって、上記の図解された実施形態と同様に、ヘッドスペース652Bで生成された蒸気は、ファン692により生成された空気の流れにより運び去られて、導管700を通じて蒸気分配要素684へ運ばれる。
蒸気分配要素は、開口500A”および500B”を備え、そして、空気により運び去られた蒸気は、光源502からの熱により生成された空気の上昇流に開口500A"を通して排出される。蒸気は、燃料ベッド232を通過し上方に上昇し、煙のシミュレーションを生成し、光源502の近くの蒸気の局所的な照明により、炎のシミュレーションも生成する。
【0159】
図61に示された実施形態は、蒸気分配チャンバ784が、その各端部に置かれた2つの導管700Xを有するという点で、図59と図60の実施形態とは異なる。液体容器752および各容器を持つ導管700X各通信は、容器の液体の上のヘッドスペースの蒸気を発生させるように、少なくとも一の超音波トランスデューサを含む。各容器は、蒸気を運び去り容器を通して空気の流れを提供するために、それを蒸気分配要素784に搬送するために、ファン792を備える。取り外し可能なリザーバ776は、各液だめ752Aを介して各容器752と連通する。図61の実施形態は、図56、図58、図59、および図60の実施形態のそれと類似し、かつ、類似する方法で機能する光源と開口を有する。
【0160】
上記した本開示の種々の実施形態は、蒸気を運び去り、それを燃料ベッドの上方に上昇する空気の上昇流を提供するために、光源により生成された熱を使う利点を図解している。しかしながら、有利に局部の光のビームを生み出すことについて、相当量の熱を発生しない他の適当な光源を使用可能である。そのような光源の例は、LED、種々の色で入手可能な特にいわゆる超高輝度LEDである。そのような光源を採用する構造において、抵抗加熱手段、赤外加熱手段、ハロゲン加熱手段などの別個の加熱手段は、必要な上方に向かう空気の流れを提供するために、光源と連携して用いることができる。
【0161】
別個の加熱手段は、好適には、蒸気分配要素の下に配置される。加熱光源を使っている代替の実施形態においては、非蒸気分配要素の下方に配置されたファンは、そのような別個の加熱手段の代替または追加で使われる。
【0162】
ここで使用されるように、用語「蒸気」または「蒸気」は、厳密な科学的な定義に限定されるわけではなく、すなわち、「その沸点以下の固体または液体の状態の同一の物質と平衡の状態、または、少なくとも蒸気の温度でを形成可能である状態のガス相」に制限されるべきではない。むしろ、「蒸気」または「蒸気」は、超音波トランスデューサの作用により生成された浮遊する液体の粒子、または、1つ以上の液体の液滴など、さらには、そのような粒子または液滴の雲またはストリームと称するものと取られるべきである。
【0163】
この明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲を通じて、用語「備える(comprise)」、「含む(contain)」およびその用語の変形、例えば、「有する(comprising)」、「含む(comprises)」は、「有するがそれに限定されるものではない」という意味であり、他の部分、付加物、要素、整数、またはステップを除外することを意図していないし、(そして、実際に除外しない)。
【0164】
本明細書における説明及び請求項を通じて、文中の言葉の前後関係において必要としない限り、単数形は複数を含んでいる。特に、不定冠詞が使われる場合には、文中の言葉の前後関係において必要としない限り、単数だけでなく複数を考慮していることと理解される。
【0165】
本開示の具体的な観点、実施形態、または実施例と連携して記述された、特徴、整数、性質、化合物、化学的な部分あるいはグループは、互換性がなくならない限り、ここに説明された他の観点、実施形態または実施例に適用可能であることが理解される必要がある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを有する模擬火炎効果装置であって、前記火炎効果装置は、照明された霧を動作可能に発生させて、前記ハウジング内で火炎効果を提供するように構成され、前記生成された火炎効果は、ハウジングの2つ以上のサイドを通して視認可能であることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記ハウジングの2つ以上のサイドに配置された2以上のガラスパネル(124)を有し、前記生成された火炎効果 は、前記2以上のパネルを通して視認可能である 、ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記2つ以上のサイドは、お互いに実質的に直交する、こと特徴とする請求項1または2の装置。
【請求項4】
前記2以上のサイドの第1のサイドは、前記ハウジングの前壁(122)であり、前記2つ以上のサイドの第2のサイドは、前記ハウジングの側壁であり、選択的に、前記前壁(122)は、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定され、選択的には、前記側壁は、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングの4つのサイドに配置された4つのガラスパネル(124)を有する、請求項2〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
熱せられた空気を火炎効果装置が配置される部屋において動作可能に放出する熱源を有し、選択的に前記熱源はファンヒータを有する、請求項1ないし5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
液体(32)を収容するように適合されたコンテナ(30、452)と、
前記液体(32)と動作可能に液体接触関係にある変換表面を有し、火炎効果の提供に使用される霧を生成するように作動する超音波トランスデューサ装置(34、458)と、を有する蒸気発生装置(14、478)を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
燃料ベッド(12、232)を有し、前記コンテナ(30、452)は、前記燃料ベッド(12、232)の下に配置されている請求項7の装置。
【請求項9】
前記燃料ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供するための手段を有し、選択的には、前記手段は、光源(16、502)を有する請求項8の装置。
【請求項10】
開口ベッド(12、232)と、
前記液体(32)の上方にヘッドスペース(496)を提供するとともに、蒸気出口ポート(28、482)を含むコンテナ(30、452)と、を有し、
前記超音波トランスデューサ装置(34、458)は、前記ヘッドスペース(496)内で霧を生成するように動作可能であり、
前記ヘッドスペース(496)に延びる通路を通じて前記蒸気出口ポート(28、482)から空気流を提供する手段を有し、
前記出口ポート(28、482)は、空気流路が開口ベッド(12、232)の下方で前記コンテナ(30、452)から排出されるように配置され、
前記開口ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供する手段を有する、請求項7の装置。
【請求項11】
前記蒸気発生装置(14、478)は、前記開口ベッド(12,232)の下方に配置される、請求項10の装置。
【請求項12】
前記霧を照明するための1つ以上の光源(16、502)を有し、選択的には、前記1つ以上の光源(16、502)により動作可能に放たれた熱が、蒸気を前記ハウジングを通じて上方へ運搬することを補助する上昇気流を提供する請求項11の装置。
【請求項13】
壁に立てかける、または、自立するように構成されている請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
液体をコンテナ(30、254、452)に供給するために前記コンテナ(30、254)と動作可能に連通する液体供給リザーバ(256、476)をさらに有し、選択的には、前記リザーバ(256、476)から、前記コンテナ(30、254、452)への液体の流れを、実質的に一定量の液体が前記コンテナ(30、254、452)に維持されるように制御するように作動する制御手段をさらに含む請求項7の装置。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定された前壁(122)、および、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定されたサイド壁と、
前記ハウジング内に配置された開口ベッド(12、232)と、
液体(32)を収容するように適合され、液体の上方にヘッドスペースを提供し、蒸気出口ポート(28、482)を含むコンテナ (30、354、452)と、
前記液体(32)と動作可能に液体接触関係にある変換表面を有し、霧を生成するように動作可能な超音波トランスデューサ装置(34、458)と、を有し、
空気流を前記ヘッドスペース(496)へ延びる流路を通じて蒸気出口ポート(28、482)から供給する手段を有し、前記出口ポート(28、482)は、前記空気流路が前記開口ベッド(12、232)の下方で前記コンテナ(30、452)から排出されるように配置され、
前記 開口ベッド(12、232)の上方の前記トランスデューサ装置(34、458)から生成された霧を運搬するために、前記開口ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供する手段と、
前記開口ベッド(12、232)の下方に配置され、霧を照明するように霧の上に向けられ、前壁(122)およびサイド壁を通して視認可能な火炎効果を生成する光源(16、502)と、を有する請求項1の装置。
【請求項1】
ハウジングを有する模擬火炎効果装置であって、前記火炎効果装置は、照明された霧を動作可能に発生させて、前記ハウジング内で火炎効果を提供するように構成され、前記生成された火炎効果は、ハウジングの2つ以上のサイドを通して視認可能であることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記ハウジングの2つ以上のサイドに配置された2以上のガラスパネル(124)を有し、前記生成された火炎効果 は、前記2以上のパネルを通して視認可能である 、ことを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記2つ以上のサイドは、お互いに実質的に直交する、こと特徴とする請求項1または2の装置。
【請求項4】
前記2以上のサイドの第1のサイドは、前記ハウジングの前壁(122)であり、前記2つ以上のサイドの第2のサイドは、前記ハウジングの側壁であり、選択的に、前記前壁(122)は、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定され、選択的には、前記側壁は、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングの4つのサイドに配置された4つのガラスパネル(124)を有する、請求項2〜4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
熱せられた空気を火炎効果装置が配置される部屋において動作可能に放出する熱源を有し、選択的に前記熱源はファンヒータを有する、請求項1ないし5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
液体(32)を収容するように適合されたコンテナ(30、452)と、
前記液体(32)と動作可能に液体接触関係にある変換表面を有し、火炎効果の提供に使用される霧を生成するように作動する超音波トランスデューサ装置(34、458)と、を有する蒸気発生装置(14、478)を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
燃料ベッド(12、232)を有し、前記コンテナ(30、452)は、前記燃料ベッド(12、232)の下に配置されている請求項7の装置。
【請求項9】
前記燃料ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供するための手段を有し、選択的には、前記手段は、光源(16、502)を有する請求項8の装置。
【請求項10】
開口ベッド(12、232)と、
前記液体(32)の上方にヘッドスペース(496)を提供するとともに、蒸気出口ポート(28、482)を含むコンテナ(30、452)と、を有し、
前記超音波トランスデューサ装置(34、458)は、前記ヘッドスペース(496)内で霧を生成するように動作可能であり、
前記ヘッドスペース(496)に延びる通路を通じて前記蒸気出口ポート(28、482)から空気流を提供する手段を有し、
前記出口ポート(28、482)は、空気流路が開口ベッド(12、232)の下方で前記コンテナ(30、452)から排出されるように配置され、
前記開口ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供する手段を有する、請求項7の装置。
【請求項11】
前記蒸気発生装置(14、478)は、前記開口ベッド(12,232)の下方に配置される、請求項10の装置。
【請求項12】
前記霧を照明するための1つ以上の光源(16、502)を有し、選択的には、前記1つ以上の光源(16、502)により動作可能に放たれた熱が、蒸気を前記ハウジングを通じて上方へ運搬することを補助する上昇気流を提供する請求項11の装置。
【請求項13】
壁に立てかける、または、自立するように構成されている請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
液体をコンテナ(30、254、452)に供給するために前記コンテナ(30、254)と動作可能に連通する液体供給リザーバ(256、476)をさらに有し、選択的には、前記リザーバ(256、476)から、前記コンテナ(30、254、452)への液体の流れを、実質的に一定量の液体が前記コンテナ(30、254、452)に維持されるように制御するように作動する制御手段をさらに含む請求項7の装置。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定された前壁(122)、および、ガラスパネル(124)により少なくとも部分的に画定されたサイド壁と、
前記ハウジング内に配置された開口ベッド(12、232)と、
液体(32)を収容するように適合され、液体の上方にヘッドスペースを提供し、蒸気出口ポート(28、482)を含むコンテナ (30、354、452)と、
前記液体(32)と動作可能に液体接触関係にある変換表面を有し、霧を生成するように動作可能な超音波トランスデューサ装置(34、458)と、を有し、
空気流を前記ヘッドスペース(496)へ延びる流路を通じて蒸気出口ポート(28、482)から供給する手段を有し、前記出口ポート(28、482)は、前記空気流路が前記開口ベッド(12、232)の下方で前記コンテナ(30、452)から排出されるように配置され、
前記 開口ベッド(12、232)の上方の前記トランスデューサ装置(34、458)から生成された霧を運搬するために、前記開口ベッド(12、232)から上方へ方向付けられた空気流を提供する手段と、
前記開口ベッド(12、232)の下方に配置され、霧を照明するように霧の上に向けられ、前壁(122)およびサイド壁を通して視認可能な火炎効果を生成する光源(16、502)と、を有する請求項1の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42A】
【図42B】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55A】
【図55B】
【図55C】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42A】
【図42B】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55A】
【図55B】
【図55C】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【公開番号】特開2013−40759(P2013−40759A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−196229(P2012−196229)
【出願日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【分割の表示】特願2008−558703(P2008−558703)の分割
【原出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(506280052)ベーシック ホールディングス (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−196229(P2012−196229)
【出願日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【分割の表示】特願2008−558703(P2008−558703)の分割
【原出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(506280052)ベーシック ホールディングス (5)
【Fターム(参考)】
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