説明

電気集塵機

【課題】平行電極板に高電圧を印加して集塵する電気集塵機において、平行電極板の洗浄を確実に実施でき、定期的または効率的に自動で洗浄できる電気集塵機の提供を目的とする。
【解決手段】電気集塵部3を密閉する密閉手段としての電動のダンパー6を持ち、第1洗浄液4のミスト状に噴霧することと第1洗浄液排出経路に、密閉空間の空気を排出する排気送風機9を備え、第1洗浄液4を噴霧する際に、排気送風機9にて密閉空間より第1洗浄液を含んだ空気を排気し、洗浄液が漏れることなく最適な使用量にて洗浄することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、含塵ガス中の粉塵粒子を捕集する電気集塵機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気集塵機の集塵ユニットの平行電極板の洗浄方法は洗浄水を噴霧することで電極板を洗浄する方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、その従来の電気集塵機の平行電極板の洗浄方法について図3,4を参照しながら説明する。
【0004】
図3は従来の電気集塵機の平行電極板洗浄システム図である。図4は電気集塵機の平行電極板洗浄システムの正面図である。
【0005】
図4に示すように、電気集塵機100の平行電極板101に洗浄液102を噴霧し、その後、洗浄液と吸着成分とを洗い流すために水103を平行電極板101にまんべんなく噴霧し洗浄する。図3に示すように、噴霧された洗浄液102と水103と平行電極板101に吸着された汚れ成分は全て混合され、ドレン板104等の捕集効果のある底板等に集められ排水管を通し油などの分離回収装置105に投入することで、排水処理を実施する。この場合の洗浄液噴霧を効率よく実施するために、ミスト噴霧とするが完全な密閉空間にてミストを噴霧すれば効率的な洗浄液の使用を行うことができるが、密閉空間を実現する設備には多大な費用を要する。排水処理は多量の水を洗浄液の処理、汚れ成分の処理に分けられる。洗浄液はアルカリ性の洗浄液を用いられる事が多く、PH調整装置106にて処理される。汚れ成分は油分であり固形化回収される装置にて分離し、水を清浄にして排出される。
【特許文献1】特開平11−104519号公報(図1,図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来の電気集塵機の洗浄方法では、密閉空間を実現することが難しく、ミスト噴霧した洗浄液の漏れが発生し、ダクトを通して洗浄液が居室空間等へ流れていく恐れがある。また、洗浄液を使用して洗浄をする場合、多量の水を使用することになり、排出経路が一つの場合洗浄液と多量の水が混合され、この排水を処理するには大規模な水の処理システムにする必要がある。また、洗浄液であるアルカリ性の材料を含んだ水を処理するには大量の水で薄めるか、酸性の物質を投入し中和する必要がある。油分の除去には固形剤等の投入により油分の分離が必要で、固形後分離する装置をも必要になってくる。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、洗浄時に洗浄液の漏れ等を無くし確実にミスト噴霧し、洗浄時に排出される洗浄液、汚れ成分、水を効率よく適正に処理できて、イニシャル、ランニング共にコストを抑えた自動洗浄機能付電気集塵機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電気集塵機は上記目的を達成するために、平行電極板に荷電して空気中の粉塵を帯電させて集塵する電気集塵機において、平行電極板を備えた電気集塵部と、電気集塵部を密閉する密閉手段と、前記密閉手段を閉鎖した上で、洗浄液を電気集塵部内に充満するようミスト状に噴霧する洗浄手段と、洗浄液を排出する排出経路とを備え、排出経路に前記密閉手段を閉鎖してできる密閉空間の空気を排出する排出手段を備えたものである。
【0009】
また、他の手段は、平行電極板に荷電して空気中の粉塵を帯電させて集塵する電気集塵機において、平行電極板を備えた電気集塵部と、電気集塵部を密閉する密閉手段と、前記密閉手段を閉鎖した上で、第1洗浄液を電気集塵部内に充満するようミスト状に噴霧する第1洗浄手段と、第2洗浄液を電気集塵機の前記平行電極板にあてるように噴霧する第2洗浄手段と、第1洗浄液を排出する第1排出経路と、第2洗浄液を排出する第2排出経路とを備え、第1排出経路に前記密閉手段を閉鎖してできる密閉空間の空気を排出する排出手段を備えたものである。
【0010】
これにより、複数毎並んだ平行電極板に付着した汚れ成分に効果的に洗浄液で汚れを落とすことができ、洗浄液噴霧時に密閉手段より洗浄液が漏れないように第1排出手段より空気の排出手段により送風することができる。
【0011】
また、他の手段は、第1洗浄手段において密閉手段により密閉された空間の圧力を検知する圧力検知手段と検知手段からの出力信号により空気の排出手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0012】
これにより、密閉空間の圧力を検知し空気の排出手段に圧力のデータを送信することで、密閉空間の圧力をプラスにすることなく空気の排出手段を運転することができ、洗浄液噴霧時に密閉手段からの洗浄液の漏れを防ぐことができる。
【0013】
また、他の手段は、第1洗浄手段において、第1排出経路に第1洗浄液の再生回収する回収手段を備えたものである。
【0014】
これにより、第1洗浄液の使用量を減らすことができ、洗浄にかかるコストを減らすことができる。
【0015】
また、他の手段は、第2洗浄手段において、第2排出経路に第2洗浄液の再生回収する回収手段を備えたものである。
【0016】
これにより、前記第2洗浄液の使用量を減らすことができ、洗浄にかかるコストを減らすことができる。また、水処理設備への負担も減少し、設備増強等の投資の必要がなくなる。
【0017】
また、他の手段は、第1排出経路と第2排出経路を自動で切替のできる切替手段を備えたものである。
【0018】
これにより、第1洗浄液噴霧後に第2洗浄液噴霧を自動で実施することができる。また、別途汚れ検出手段により汚れ濃度を検出することで、第1洗浄液の使用量をその噴霧時間を変更することで減少させることができる。
【0019】
また、他の手段は、第1洗浄液を貯める第1洗浄タンクを備え、第1排出手段の後回収された第1洗浄液を第1洗浄タンクへ移動する移動手段を備えたものである。
【0020】
これにより、第1洗浄液を洗浄後回収手段により回収して第1洗浄液タンク配管で接続し、移動することにより、再利用できるようになり、コストを抑えることができる。
【0021】
また、他の手段は、第2洗浄手段の第2排出経路に排水を貯めるタンクを備え、汚れ物質を第2洗浄液より分離する分離手段を備えたものである。
【0022】
これにより、第2洗浄液を瞬時に回収するのではなく、一度タンクに貯めて適量になったところで分離回収することができる。これにより、回収装置の容量を小さくでき時間をかけて分離することができる。
【0023】
また、他の手段は、第2洗浄液を貯める第2洗浄液タンクを備え、第2排出手段の後汚れ物質を分離した第2洗浄液を第2洗浄液タンクへ移動する移動手段を備えたものである。
【0024】
これにより、第2洗浄液を再利用し、第2洗浄液の使用量を減らすことができ、コストを下げることができる。
【0025】
また、他の手段は、第1洗浄液のミスト状に噴霧する洗浄手段として2流体ノズルと高圧発生手段を備えたものである。
【0026】
これにより、複数並んだ平行電極板に第1洗浄液をくまなく噴霧することができ、極板の洗浄が効果的にできるだけでなく、第1洗浄液および空気の2流体ノズルへの経路の途中に電磁弁等を用いることで、自動での噴霧を可能にし洗浄の自動化ができる。
【0027】
また、他の手段は、電気集塵部の密閉手段は電動または空気圧および油圧を用いたダンパーとするものである。
【0028】
これにより、密閉手段を電気もしくは空気圧もしくは油圧の制御により開閉することができ、洗浄を開始もしくは終了時に制御装置よりの信号により制御することができ、洗浄動作を自動化することができる。
【0029】
また、他の手段は、第1洗浄液に少なくとも界面活性剤剤、溶剤系洗浄液またはアルカリ性電解水を用いたものである。
【0030】
これにより、粘着性のある物質、たとえばオイルミスト等の集塵にも効果的に洗浄が可能でメンテナンスの回数を減らすことができる。
【0031】
また、他の手段は、第2洗浄液に水または温水を用いたものである。
【0032】
これにより、第1洗浄液を洗い流すことができる。また水圧をかけることで衝突による洗浄も期待できる。温水をつかうことでより効果的に汚れを洗い流すことができる。
【0033】
また、他の手段は、ノズルへの第2洗浄液の供給経路となるノズル配管の切替手段として電動ボールバルブもしくは電磁弁を用いたものである。
【0034】
これにより、第2洗浄液の供給が制御装置などの信号により、制御することが可能となり、自動運転による洗浄が可能となる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、洗浄液をミスト状に噴霧して充満させ、平行電極板に付着した汚れ成分に効果的に汚れを落とすことができ、洗浄液噴霧時に密閉し、排気送風機による密閉空間から空気を排出することによって洗浄液が漏れないようにすることができる。
【0036】
また、洗浄液を回収し、再度利用することができる電気集塵機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1は本発明の実施の形態1に示す電気集塵機洗浄システムのシステム図である。図2は本発明の実施の形態1に示す電気集塵機の概要図である。
【0038】
図1に示すように、電気集塵機1は、送風機など(図示せず)により、汚れを含んだ空気を送り込んで(あるいは吸い込んで)、電圧を印加した複数の平行電極板2により構成される電気集塵部3によって空気中に含まれる汚れを集塵するものである。前記電気集塵部3の極板には、汚れ成分が付着し、性能劣化を引起こすので、洗浄で付着物を除去し集じん性能の回復を図る。
【0039】
洗浄は第1洗浄液4の噴霧と第2洗浄液5の噴霧、水抜き、乾燥工程と4つの工程からなる。
【0040】
第1洗浄液を噴霧する第1洗浄手段には、第1洗浄液をミスト状に噴霧する2流体ノズル13等を用い、電気集塵部3の上方より平行電極板2全体に行き渡るように噴霧する。第1洗浄液4の噴霧工程においては、密閉手段となるダンパー6などで密閉空間をつくり、第1洗浄液4をミスト状に噴霧する。噴霧は密閉空間内に常時第1洗浄液4のミストが漂っている状況を作り出すように噴霧し、約1時間噴霧を実施する。第1洗浄液4は密閉空間でミスト状に充填され平行電極板2に付着し、汚れやオイルを分解し平行電極板2から浮かせる作用をもつ。噴霧された第1洗浄液4は結露して液化し、電気集塵機1のドレン板23により集められ、第1排出経路7にて排出される。排出された第1洗浄液4には油とほこりなどの浮遊成分がふくまれれており、そのままで再利用できない。このため処理途中に、第1洗浄液4の分離機能をもった第1洗浄液回収装置8にて第1洗浄液4を回収する。
【0041】
第1排出経路の先端には、密閉空間より空気を吸込む排気送風機9を設置する。ミスト状の第1洗浄液4は密閉空間に充満するが、密閉空間の静圧がプラスとなった場合、ミスト状の第1洗浄液4が密閉手段であるダンパー6や密閉空間を構成する板金などの繋ぎ目より漏れ出す恐れがある。これらの部品の精度をあげて密閉度を高めることもできるが、コストがかかる。そこでドレン板23に設置された第1排出経路7に排気送風機9を設置し、静圧がマイナスとなるように密閉空間の空気を吸込むことで第1洗浄液4の漏れを防止する。排気送風機9は、密閉空間がプラス圧となることのないように送風を実施し、密閉空間内からミスト噴霧時のミストが漏れることのないようにし、さらに、密閉空間内に漂う第1洗浄液を回収する。密閉空間より吸込んだ空気は第1洗浄液4を含んでいるため液化装置10にて液化し第1洗浄液回収装置8に投入する。なお、第1洗浄液回収装置8にはろ過装置や比重分離装置を使用することで実現可能である。また、液化装置10には凝縮装置や冷却による結露装置も使用することができる。
【0042】
このように、ダンパー6などで密閉空間を作り、その中で第1洗浄液をミスト噴霧し、さらに、その密閉空間内がプラス圧となることのないように排気送風機9にて吸込みながら第1洗浄液4を噴霧することで、ミスト噴霧した第1洗浄液4が電気集塵機1内から外へ漏れ出すことなく、また再利用のため回収することができる。
【0043】
また、密閉空間に空間の圧力を検知する圧力検知手段11を設置し、この圧力情報を制御装置12に通信し、制御装置12よりの信号にて密閉空間の空気を排気送風機9の風量をインバータなどの風量制御装置にて制御することで、密閉空間をプラス圧にすることなくダンパー6などの密閉装置より第1洗浄液4を漏れることなく運転ができ、第1洗浄液4を回収し再利用することも可能となる。圧力検知手段11としては、微差圧計11を用い、外部より前記微差圧計11の電圧を確認し密閉空間の圧力がマイナスとなるように、排気送風機9を制御し運転し密閉空間の内部圧力を調整する。
【0044】
洗浄時に噴霧した第1洗浄液4は、第1排出経路7を通り、第1洗浄液廃排出タンク14に排出するが、洗浄時にオイルや汚れ成分を含み排出されてくる。このため、回収した第1洗浄液4をそのまま再利用することはできないが、不純物を取り除く手段としての遠心分離機にかけることで第1洗浄液4として再生できる。また、不純物を除去する方法としてろ過も有効である。ろ過には時間がかかるが、洗浄から次の洗浄までに完了すればよいので、洗浄により回収し、次回洗浄までに再生できるものであればよい。
【0045】
また、回収した第1洗浄液4は第1洗浄液廃排出タンク14に貯留し、高低差やポンプにより配管を通して第1洗浄液タンク15に送ることで再利用することができる(図示せず)。これにより第1洗浄液4の洗浄に使用する量を減らす事ができ、コストを安く抑えることができる。
【0046】
第1洗浄液4の噴霧後、第2洗浄液5を噴霧し、極板に付着した汚れ成分とオイルを洗浄液と共に除去する。第2洗浄液5を噴霧する第2洗浄手段としては、洗浄ノズル21を複数個用い、平行電極板2全体に噴霧できるように配置する。噴霧した第2洗浄液5はドレン板23より排水口に集められ、第2排出経路16を通過し第2洗浄液排水タンク17に集められる。第2洗浄液5は水などが用いられ、第1洗浄液4やオイル、汚れ成分を洗い流す必要があり、大量の水を必要とする。このため第2洗浄液5として用いられる水の再利用も求められる。第2洗浄液5は第1洗浄液4、オイル、汚れ成分を含んでいるため、それぞれを分離する必要がある。再利用できるように分離する分離手段としては、沈殿槽による分離などがある。分離された記第2洗浄水5は第2洗浄液排水タンク17などに貯留し、移動手段であるポンプにて第2洗浄液タンク18に送られ、再利用する。
【0047】
このように洗浄液と汚れ成分を分離することで、第2洗浄液5の廃棄する際にも洗浄液や汚れ成分の濃度が低く、設備への負荷を軽減することができる。
【0048】
電動ボールバルブ19などを用いて、第1洗浄液4と第2洗浄液5の噴霧系統の切替え、および、第1排出経路と第2排出経路との切替えを行うことによって、洗浄動作の自動化が図れる。自動化することでメンテナンスのコストを下げることができる。
【0049】
第1洗浄液4の噴霧は、高い圧力にして噴霧すると効果的である。そのために、第1洗浄液4は、2流体ノズル13を用いて噴霧し、さらにその系統に高圧発生手段としてコンプレッサー22を接続して、第1洗浄液4を高い圧力で噴霧すると良い。
【0050】
このことにより平行電極板2が確実に洗浄できるだけでなく、浸漬による洗浄よりも洗浄液が少なくてよくコストを下げることができる。
【0051】
洗浄のための電気集塵部3の密閉には電動、空気圧もしくは油圧を用いたダンパー6を利用することで、制御装置によりダンパーの開閉を制御できるようになり、洗浄の自動化が可能になり、メンテナンスにかかるコストを下げることができる。
【0052】
本電気集塵機をオイルミストなど粘性の高い汚れの除去に使用する場合、平行電極板2に付着した汚れを落とすために、第1洗浄液4には、界面活性剤、溶剤系洗浄剤やアルカリ性電解水を用いるとよい。
【0053】
また、前記第1洗浄液4を洗い流すために第2洗浄液5は水もしくは温水により、前記第1洗浄液4を装置内部に残さないように洗い流す必要がある。
【0054】
これらの洗浄液を使用することで、オイルミストなど粘性の高い汚れを洗浄する場合でも平行電極板2に付着した汚れを確実に除去し、平行電極板2の再生を可能とすることができ、洗浄動作を自動で実施することにより、長期間に渡って使用することのできる電気集塵機を提供できる。また洗浄の自動化によりメンテナンスコストを大幅に減少することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
平行電極板に高電圧を印加して集塵する電気集塵機に電極板を自動で洗浄する装置を設置し、定期的な洗浄動作を実施することでメンテナンスを省力化しコストダウンができるとするものである。粘着性のある集塵物質にも対応できるため塵や埃だけでなくオイルミストや焼却施設の煤塵処理、食堂等の飲食店の厨房などの油汚れの洗浄用途にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態1の電気集塵機洗浄システムのシステム図
【図2】本発明の実施の形態1の電気集塵機の概要図
【図3】従来の電気集塵機の平行電極板洗浄システム図
【図4】従来の電気集塵機の電気集塵機の平行電極板洗浄システムの正面図
【符号の説明】
【0057】
1 電気集塵機
2 平行電極板
3 電気集塵部
4 第1洗浄液
5 第2洗浄液
6 ダンパー
7 第1排出経路
8 第1洗浄液回収装置
9 排気送風機
10 液化装置
11 微差圧計(圧力検知手段)
12 制御装置
13 2流体ノズル
14 第1洗浄液廃排出タンク
15 第1洗浄液タンク
16 第2排出経路
17 第2洗浄液排水タンク
18 第2洗浄液タンク
19 電動ボールバルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵を帯電させて集塵する電気集塵機において、平行電極板を備えた電気集塵部と、電気集塵部を密閉する密閉手段と、前記密閉手段を閉鎖した上で、洗浄液を電気集塵部内に充満するようミスト状に噴霧する洗浄手段と、洗浄液を排出する排出経路とを備え、排出経路に前記密閉手段を閉鎖してできる密閉空間の空気を排出する排出手段を備えた電気集塵機。
【請求項2】
平行電極板に荷電して空気中の粉塵を帯電させて集塵する電気集塵機において、平行電極板を備えた電気集塵部と、電気集塵部を密閉する密閉手段と、前記密閉手段を閉鎖した上で、第1洗浄液を電気集塵部内に充満するようミスト状に噴霧する第1洗浄手段と、第2洗浄液を電気集塵機の前記平行電極板にあてるように噴霧する第2洗浄手段と、第1洗浄液を排出する第1排出経路と、第2洗浄液を排出する第2排出経路とを備え、第1排出経路に前記密閉手段を閉鎖してできる密閉空間の空気を排出する排出手段を備えた電気集塵機。
【請求項3】
第1洗浄手段において、密閉手段により密閉された空間の圧力を検知する圧力検知手段と検知手段からの出力信号により空気の排出手段を制御する制御手段とを備えた請求項2に記載の電気集塵機。
【請求項4】
第1洗浄手段において、第1排出経路に第1洗浄液の再生回収する回収手段を備えた請求項2または3に記載の電気集塵機。
【請求項5】
第2洗浄手段において、第2排出経路に第2洗浄液の再生回収する回収手段を備えた請求項2〜4いずれかに記載の電気集塵機。
【請求項6】
第1排出経路と第2排出経路を自動で切替のできる切替手段を備えた請求項1〜4いずれかに記載の電気集塵機。
【請求項7】
第1洗浄液を貯める第1洗浄タンクを備え、回収された第1洗浄液を第1洗浄タンクへ移動する移動手段を備えた請求項2〜6いずれかに記載の電気集塵機。
【請求項8】
第2排出経路に排水を貯めるタンクを備え、汚れ物質を第2洗浄液から分離する分離手段を備えた請求項2〜7いずれかに記載の電気集塵機。
【請求項9】
第2洗浄液を貯める第2洗浄液タンクを備え、汚れ物質を分離した第2洗浄液を第2洗浄液タンクへ移動する移動手段を備えた請求項2〜8いずれかに記載の電気集塵機。
【請求項10】
第1洗浄液のミスト状に噴霧する洗浄手段として2流体ノズルと高圧発生手段を備えた請求項2〜9のいずれかに記載の電気集塵機。
【請求項11】
電気集塵部の密閉手段は電動、空気圧または油圧を用いたダンパーとする請求項2〜10のいずれかに記載の電気集塵機。
【請求項12】
第1洗浄液に少なくとも界面活性剤、溶剤系洗浄液またはアルカリ性電解水を用いた請求項2〜11のいずれかに記載の電気集塵機。
【請求項13】
第2洗浄液に水または温水を用いた請求項2〜12のいずれかに記載の電気集塵機。
【請求項14】
ノズルへの第2洗浄液の供給経路となるノズル配管の切替手段として電動ボールバルブもしくは電磁弁を用いた請求項2〜13のいずれかに記載の電気集塵機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−183913(P2009−183913A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28817(P2008−28817)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】