説明

電池

【課題】 自身の構成が簡単で、製造容易な電池を提供する。電池の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 電池1は、電極体50と、電池ケース本体30及び温度センサ部20を有する電池ケース10と、を備え、温度センサ部は、電池ケース本体の内部で電極体の外部に位置し、電極体の温度を検知する温度検知部21、この温度検知部から電池ケース本体を通じて外部に延出する配線22、及び、温度検知部及び配線のうちケース内配線22Aを保持すると共に、自身を介してこの温度検知部及びケース内配線を電池ケース本体に保持させて、温度検知部を電池ケース本体の内部の所定位置に配置してなり、配線のうちケース内配線より外側の部位22Bを自身を通じて電池ケース本体の外部に延出させてなる保持部23を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池ケースに電極体の温度を検知する温度センサ部を有する電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハイブリッド自動車、電気自動車などの車両や、ノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器の駆動用電源に、充放電可能な電池が利用されている。
このような電池の中には、電池の温度、さらに具体的には、電極体の温度を検知するべく、電池ケース内に温度センサを設けた電池がある。例えば、温度センサ部を通じて検知した電極体の温度を、電池の充放電の制御に用いるためである。
このような温度センサを備える電池として、例えば、特許文献1には、発電体(電極体)をなす正極電極及び負極電極の間に、セパレータと共に、被覆材で被覆した温度センサの温度検出部を配置した電池が開示されている。また、特許文献2には、正極版及び負極板をセパレータを介して中空の巻芯の外周に捲回してなる内部電極体(電極体)を用いた電池において、内部電極体の中心に位置する巻芯の内部に温度センサを配置した電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−313431号公報
【特許文献2】特開2000−277176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電池では、温度検知部を電極体の内部に、また、特許文献2の電池では、温度センサを巻芯の内側にそれぞれ保持している。そして、いずれの電池も、温度センサのリード線(配線)を電池ケース本体の外部に延出させている。このため、電極体或いは巻芯に温度センサを取り付けた状態で電極体や巻芯をパッケージ(電池ケース本体)内に配置し、これらを封止するにあたって、この温度センサのほか、これから延びるリード線(配線)の配置についても考慮しつつ、電極体や巻芯をパッケージ内に収容し、このパッケージの封止を行う必要があり、電池の製造にあたり、配線の取り扱いが面倒である。
【0005】
本発明は、かかる問題点を鑑みてなされたものであって、内部に温度センサを有しながらも、製造容易で、温度センサを適切に配置できる電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、電極体と、上記電極体を収容する電池ケース本体、及び、上記電極体の温度を検知する温度センサ部、を有する電池ケースと、を備える電池であって、上記温度センサ部は、上記電池ケース本体の内部で、上記電極体の外部に位置し、上記電極体の温度を検知する温度検知部、上記温度検知部から上記電池ケース本体を通じて外部に延出する配線、及び、上記温度検知部及び上記配線のうち上記電池ケース本体の内部に位置するケース内配線を保持すると共に、自身を介して上記温度検知部及び上記ケース内配線を上記電池ケース本体に保持させて、上記温度検知部を上記電池ケース本体の内部の所定位置に配置してなり、上記配線のうち上記ケース内配線より外側の部位を自身から上記電池ケース本体の外部に延出させてなる保持部、を含む電池である。
【0007】
上述の電池では、温度センサ部の保持部は、温度検知部及び配線のうち電池ケース本体の内部に位置するケース内配線を保持すると共に、自身を介して温度検知部及びケース内配線を電池ケース本体に保持させて、この温度検知部を電池ケース本体の内部の所定位置に配置してなり、配線のうちケース内配線より外側の部位を自身から電池ケース本体の外部に延出させてなる。このため、特許文献1,2の各電池のように、電池ケース本体に電極体を収容するにあたり、温度センサ部(温度検知部)から延びる配線と電極体との配置関係を考慮する必要がなく、電池の製造が容易である。しかも、電池ケース本体内において温度センサ部(温度検知部)を適切に配置した電池となし得る。
【0008】
なお、温度センサ部(温度検知部)としては、電極体に接触してその温度を検知する接触型温度検知部や、電極体が放射する赤外線などを通じて、電極体に非接触で電極体の温度を検知する非接触型温度検知部が挙げられる。また、余剰電解液に接触して、電極体の温度を間接的に検知するものも挙げられる。
このうち、接触型温度検知部としては、例えば、熱電対やサーミスタが挙げられる。また、非接触型温度検知部としては、例えば、電極体の放射する赤外線を検知する赤外線センサ(放射温度センサ等)が挙げられる。
【0009】
また、電池ケースとしては、電池ケース本体に温度センサ部を一体に成形したものや、電池ケース本体と温度センサ部とを別々に形成し、その後組み合わせて、電池ケースを構成するものが挙げられる。
また、電極体としては、例えば、それぞれ平板形状の正極板と負極板とを、セパレータを介して交互に積層してなる積層型の電極体や、帯状の正極と負極との間にセパレータを介在させて捲回してなる捲回型の電極体が挙げられる。
【0010】
さらに、上述の電池であって、前記温度検知部は、前記電極体に接触して、その温度を検知する接触型温度検知部であり、前記温度センサ部は、自身の弾性変形により、上記温度検知部を上記電極体に当接する方向に付勢してなる電池とすると良い。
【0011】
ところで、温度検知部として、電極体に接触してその温度を検知する接触型温度検知部を用いる場合には、電極体や保持部の寸法のバラツキなどによって、温度検知部と電極体との当接に強弱が生じる。すると、強く当っている場合には、温度検知部及び保持部の、一方あるいは両者に徐々に変形が生じ、温度検知部と電極体との接触状態が経時的に変化する虞がある。また、弱く当っている場合は、接触が不十分となることもある。
これに対し、上述の電池では、温度検知部が接触型温度検知部で、温度センサ部が自身の弾性変形により、温度検知部を電極体に当接する方向に付勢している。このため、温度検知部と電極体との接触状態の経時変化が生じにくい。また、温度検知部が電極体に当接する方向についての、電極体の寸法や位置のバラツキや振動に対し、これらを吸収して温度検知部を電極体に確実に当接させることができる。
【0012】
なお、温度センサ部の弾性変形の態様としては、温度検知部自身が弾性変形するパターンのほか、保持部が弾性変形するパターン、及び、両者が変形するパターンが挙げられる。
【0013】
さらに、上述の電池であって、前記温度検知部は、自身の弾性変形により、自身を前記電極体に当接する方向に付勢してなる電池とすると良い。
【0014】
上述の電池では、温度検知部が自身の弾性変形により、自身を電極体に当接する方向に付勢しているので、保持部の弾性変形の有無に拘わらず、温度検知部を電極体に確実に当接させ、かつ、温度検知部と電極体との接触状態の経時変化を生じにくくすることができる。
【0015】
なお、弾性温度検知部としては、例えば、樹脂フィルムの間に箔状の熱電対を挟んで弾性をもたせた(あるいは、一方のフィルム上に箔状の熱電対を形成し、これを他方のフィルムで覆った)フィルム状の熱電対が挙げられる。
また、サーミスタ素子及びこれから延出するサーミスタ素子近傍の配線を、樹脂フィルムの間に挟んで弾性をもたせたフィルム状のサーミスタも挙げられる。
【0016】
さらに、上述のいずれかの電池であって、前記電池ケース本体は、自身の内部と外部との間を貫通する貫通孔を有し、前記温度センサ部は、上記電池ケース本体とは別体で形成され、前記配線が上記貫通孔に挿通されてなり、前記保持部が上記貫通孔を閉塞する形態で上記電池ケース本体に取り付けられてなる電池とすると良い。
【0017】
上述の電池では、電池ケースを、電池ケース本体と、これとは別体の温度センサ部とで構成してなる。そして、温度センサ部の保持部が電池ケース本体の貫通孔を閉塞する形態で電池ケース本体に取り付けられてなる。このため、電池ケース本体と温度センサ部とを一体成形した電池(電池ケース)に比べて、電池ケース本体及び温度センサ部の形態や材質、製造方法などの自由度を高くできる。
【0018】
さらに、上述の電池であって、前記電池ケース本体は、前記電極体を収容する凹部をなすメインケース部材と、上記メインケース部材を封止する蓋体と、を含み、前記貫通孔は、上記蓋体に形成された蓋体貫通孔であり、前記温度センサ部は、上記蓋体に取り付けられてなる電池とすると良い。
【0019】
上述の電池では、温度センサ部が蓋体に取り付けられてなるので、電極体をメインケース部材に収容して、そのメインケース部材に蓋体を重ねるまで、温度センサ部やその配線について考慮する必要が無く、製造容易である。
【0020】
或いは、電極体と、上記電極体を収容する電池ケース本体、及び、上記電極体の温度を検知する温度センサ部、を有する電池ケースと、を備える電池の製造方法であって、上記電池ケースは、自身の内部と外部との間を貫通する貫通孔を有し、上記温度センサ部は、上記電池ケース本体の内部で、上記電極体の外部に位置し、上記電極体の温度を検知する温度検知部、上記温度検知部から上記電池ケース本体を通じて外部に延出する配線、及び、上記温度検知部及び上記配線のうち上記電池ケース本体の内部に位置するケース内配線を保持すると共に、自身を介して上記温度検知部及び上記ケース内配線を上記電池ケース本体に保持させて、上記温度検知部を上記電池ケース本体の内部の所定位置に配置してなり、上記配線のうち上記ケース内配線より外側の部位を自身から上記電池ケース本体の外部に延出させてなる保持部、を含み、上記配線が上記貫通孔に挿通されて、外部に延出し、上記保持部が上記貫通孔を閉塞する形態に取り付けられてなり、上記温度センサ部の上記保持部は、上記貫通孔の周囲に固定される被固定部と、上記被固定部から延出し、上記配線の周囲を被覆する棒状で、先端に上記温度検知部を保持し、上記貫通孔に挿通されて、上記電池ケース内に配置される棒状部と、を含んでなり、上記電池ケース本体に、前記電極体を収容する収容工程と、上記貫通孔に、上記温度センサ部の上記温度検知部及び上記棒状部を挿通する挿通工程と、上記被固定部を上記電池ケース本体に固定して封止する固定工程と、を備える電池の製造方法とするのが好ましい。
【0021】
上述の電池の製造方法では、電極体を電池ケース本体に収容した後に、温度センサ部の温度検知部と棒状部とを、貫通孔に挿通し固定する。このため、電極体を電池ケース本体に収容するまでの間、温度センサ部やその配線を考慮する必要が無く、電極体の収容(電極体の電池ケース本体への配置、電池ケース本体の封止など)が容易である。
【0022】
なお、棒状部としては、例えば、直棒形状としたものや、弾性変形を容易とすべく螺旋形状や湾曲形状としたものが挙げられる。
【0023】
さらに、上述の電池の製造方法であって、前記電池は、前記電池ケース本体の内部に電解液を備え、前記収容工程の後、前記挿通工程の前に、前記貫通孔を通じて、上記電解液を上記電池ケース本体内に注液する注液工程を備える電池の製造方法とするのが好ましい。
【0024】
上述の電池の製造方法の注液工程では、温度センサ部の温度検知部及び棒状部を挿通する貫通孔を、電解液の注液口としても用いているので、電池ケース本体の形状が簡単になる。また、注液口の封止を、固定工程とは別に行う必要が無いので、工程も簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態1にかかる電池の斜視図である。
【図2】実施形態1にかかる電池の部分拡大断面図(図1のA−A部)である。
【図3】実施形態1の温度センサ部の斜視図である。
【図4】実施形態1にかかる電池の製造方法の説明図である。
【図5】実施形態2にかかる電池の斜視図である。
【図6】実施形態2にかかる電池の部分拡大断面図(図5のB−B部)である。
【図7】実施形態2にかかる電池の製造方法の説明図である。
【図8】変形形態の温度センサ部の説明図(部分拡大図)である。
【図9】変形形態の温度センサ部の説明図(部分拡大図)である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1にかかる電池1について説明する。図1に電池1の斜視図を、図2に電池1の部分断面図を、図3に温度センサ20の斜視図をそれぞれ示す。
この電池1は、電極体50と、電解液60と、電極体50の温度を検知する温度センサ20を有する電池ケース10とを備える。なお、この電池1は、充放電の際に、正極板51と負極板52との間でリチウムイオンの授受を行うリチウムイオン二次電池である。
【0027】
このうち、電解液60は、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジメチルカーボネートを調整した混合有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加した有機電解液である。
【0028】
また、電極体50は、帯状の正極板51及び負極板52が、帯状のセパレータ53を介して扁平形状に捲回されてなる(図1参照)。なお、この電極体50の正極板51及び負極板52はそれぞれ、クランク状に屈曲した板状の正極集電部材91又は負極集電部材92と接合されている(図1参照)。
このうち、正極板51は、帯状のアルミニウム箔のうち、一方辺に沿う正極リード部51fを残して、その両面に図示しない正極活物質層を担持してなる(図1参照)。また、負極板52は、帯状の銅箔のうち、一方辺に沿う負極リード部52fを残して、その両面に図示しない負極活物質層を担持してなる(図1参照)。
【0029】
一方、電池ケース10は、電極体50,電解液60を収容する電池ケース本体30、及び、温度センサ20を有する。このうち、電池ケース本体30は、共にアルミニウム製のメインケース部材36及び蓋体31を含む。
メインケース部材36は、開口36Kを有し有底矩形箱状の凹部をなす。なお、このメインケース部材36と電極体50との間には、漏電防止のため、樹脂からなり箱状に折り曲げた絶縁フィルム(図示しない)が介在する。
【0030】
また、蓋体31は矩形板状であり、メインケース部材36の開口36Kを閉塞して、このメインケース部材36を封止する。この蓋体31には、電極体50と接続している正極集電部材91及び負極集電部材92のうち、それぞれ先端に位置する正極端子部91A及び負極端子部92Aが貫通しており、図1中、上方に向く蓋表面31Aから突出している。これら正極端子部91A及び負極端子部92Aと蓋体31との間には、それぞれ絶縁性の樹脂からなる絶縁部材95が介在し、互いを絶縁している。また、この蓋体31には矩形板状の安全弁97も封着されている。
さらに、この蓋体31は、自身の内部と外部との間を貫通する貫通孔32を有する(図2参照)。この貫通孔32は、温度センサ20が挿通されているほか、後述する電池1の製造方法において、電解液60を電池ケース本体30の内部に注液する注液孔として用いられる。
【0031】
また、温度センサ20は、電池ケース本体30の内部で、前述した電極体50の外部に位置し、その電極体50に直接接触して電極体50の温度を検知する温度検知部21、この温度検知部21から電池ケース本体30を通じて外部に延出する信号線22を有する(図1,2,3参照)。このうち、信号線22は、図1〜3に示すように、電池ケース本体30の内部に位置するケース内線部22A、及び、このケース内線部22Aより外側の部位、即ち電池ケース本体30の外部に位置する部位のケース外線部22Bからなる。
また、温度センサ20のうち保持部材23は、温度検知部21及びケース内線部22Aを保持すると共に、自身を介してこの温度検知部21及びケース内線部22Aを電池ケース本体30に保持させて、温度検知部21を電池ケース本体30の内部の所定位置に配置している。さらに、この保持部材23は、ケース外線部22Bを、自身から電池ケース本体30の外部に延出させている(図1〜3参照)。
【0032】
金属からなり、蓋体31の貫通孔32を閉塞する保持部材23は、円板状(径R1が8mm、軸方向の高さH1が0.5mm)をなし、蓋体31に固定される被固定部23Hと、この被固定部23Hから延出した円筒棒状(径R2が4mm、軸方向の高さH2が5mm)の棒状部23Gとを有する(図2,3参照)。このうち、棒状部23Gの先端EFには、スリットSLが形成されており、このスリットSLに温度検知部21の基端部分を挿入した状態で樹脂で固定することにより、先端EFに温度検知部21を保持している。また、被固定部23H,棒状部23Gには、これらの軸線方向に延びる貫通孔SHが形成されており、温度検知部21の基端から延びる信号線22のケース外線部22Bは、被固定部23Hから電池1の外部に延出している。なお、この貫通孔SHと信号線22(ケース内線部22A)との間にも樹脂(図示しない)が充填されているので、貫通孔SH内は気密に閉塞されている。これと共に、信号線22(ケース内線部22A)は、保持部材23に保持されている。
【0033】
しかも、この保持部材23は、一体の金属部材からなるので、図2に示すように、被固定部23Hを蓋体31の貫通孔32に挿通し、被固定部23Hを蓋体31に当接させた状態で被固定部23Hの周囲を蓋体31に溶接することができ、蓋体31の貫通孔32を気密に閉塞することができる。また、これと同時に、この保持部材23を介して、温度検知部21及び信号線22(ケース内線部22A)を電池ケース本体30に保持させることができる。
【0034】
なお、本実施形態1の温度センサ20では、その温度検知部21に、OMEGA社製の熱電対TC(品番:SA1−T)を加工して用いた(図4参照)。この熱電対TCは、4フッ化エチレン樹脂(PFA)で被覆された金属からなる2本の信号線22,22と、銅とコンスタンタンとの接点CPとを有する、JIS規格でいうT熱電対である。
そこで、本実施形態1の温度センサ20では、この温度センサ20の信号線22として、上述の熱電対TCの信号線22及びこれに接続した配線を、また、温度検知部21として、熱電対TCの接点CPをそれぞれ用いた。
【0035】
熱電対TCの接点CP(とその周囲部)は、2枚の樹脂フィルムPF,PF(厚み0.15mmの平板状の樹脂部材)でラミネート加工され、これら樹脂フィルムPF,PFに挟まれている。また、このうちの一方の樹脂フィルムPFの外表面KPは、接着剤が塗布された接着面になっている(図4参照)。そこで本実施形態1では、さらに1枚の平板状の樹脂フィルムPAを接着面に重ねて貼り合わせて、この接着面を被覆した。このため、温度検知部21は、複数(3枚)の樹脂フィルムPF,PAを平板状に積層した層間に接点CPを配置された形態となる。なお、このような形態としたことにより、この温度検知部21は、自身が厚み方向DTに片持ち湾曲状に弾性変形することができる。
【0036】
上述の温度センサ20は、棒状部23Gが貫通孔32に挿通され、貫通孔32を閉塞する形態で蓋体31に取り付けられている(図1,2参照)。具体的には、温度センサ20の保持部材23の被固定部23Hの周囲が、レーザ溶接で蓋体31に接合され固定されている。なお、これにより、棒状部23Gの先端EF側に保持された温度検知部21は、電池ケース本体30内で、電極体50の側面(具体的には、例えば、電極体50の軸線方向(図1中、左右方向)の中央部分の外表面)に片持ち湾曲状に弾性変形しつつ直接当接した状態にされている(図1,2参照)。即ち、本実施形態1においては、温度検知部21は電極体50に当接して、その電極体50の温度を検知する接触型温度検知部であり、この温度検知部21が湾曲した状態で、電極体50に当接するよう、保持部材23(棒状部23G)及び電極体50の寸法及び配置が定められている。かくして、温度検知部21が、自身の弾性変形により、温度検知部21自身を電極体50に当接する当接方向DAに付勢している(図2参照)。
【0037】
以上より、本実施形態1にかかる電池1では、温度センサ20の保持部材23は、温度検知部21及びケース内線部22Aを保持すると共に、保持部材23自身を介して温度検知部21及びケース内線部22Aを電池ケース本体30に保持させて、この温度検知部21を電池ケース本体30の内部の所定位置に配置する。そして、ケース外線部22Bを、保持部材23自身から電池ケース本体30の外部に延出させてなる。このため、前述した特許文献1,2の各電池のように、電池ケース本体30に電極体50を収容するにあたり、温度センサ20(温度検知部21)から延びる信号線22と電極体50との配置関係を考慮する必要がなく、電池1の製造が容易である。しかも、電池ケース本体30内において温度センサ20(温度検知部21)を適切に配置した電池1となし得る。
【0038】
また、この電池1では、温度検知部21が接触型温度検知部で、温度センサ20がこの温度センサ20自身(本実施形態1では、この温度センサ20のうち温度検知部21)の弾性変形により、温度検知部21を当接方向DAに付勢している。このため、温度検知部21と電極体50との接触状態の経時変化が生じにくい。また、当接方向DAについての、電極体50の寸法や位置のバラツキや振動を生じても、これらを吸収して温度検知部21を電極体50に確実に当接させることができる。
【0039】
また、温度検知部21が、温度検知部21自身の弾性変形により、温度検知部21自身を当接方向DAに付勢しているので、温度検知部21を電極体50に確実に当接させ、かつ、温度検知部21と電極体50との接触状態の経時変化を生じにくくすることができる。
【0040】
また、この電池1では、電池ケース10を、電池ケース本体30と、これとは別体の温度センサ20とで構成してなる。そして、温度センサ20の保持部材23が、電池ケース本体30の貫通孔32を閉塞する形態で、電池ケース本体30に取り付けられてなる。このため、電池ケース本体30と温度センサ20とを一体成形した電池(電池ケース)に比べて、電池ケース本体30及び温度センサ20の形態や材質、製造方法などの自由度を高くできる。
【0041】
また、温度センサ20が蓋体31に取り付けられてなるので、後述するように電極体50をメインケース部材36に収容して、そのメインケース部材36に蓋体31を重ねる(例えば、メインケース部材36を蓋体31で封止する)まで、温度センサ20やその信号線22について考慮する必要が無く、製造容易である。
【0042】
次に、本実施形態1にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
この電池1の製造方法には、電池ケース本体30に電極体50を収容する収容工程と、貫通孔32を通じて、電解液60を電池ケース本体30内に注液する注液工程と、貫通孔32に温度センサ20の温度検知部21及び棒状部23Gを挿通する挿通工程と、被固定部23Hを電池ケース本体30に固定して封止する固定工程とを備える。
【0043】
まず、温度センサ20の製造について説明する。
図4に示すように、前述のOMEGA社製の熱電対TC(品番:SA1−T)と、樹脂フィルムPFと、金属からなる金属部材(保持部材23)とを用意する。このうち、金属部材(保持部材23)は、円板状の被固定部23Hと、この中央から同軸で延び円筒棒状の棒状部23Gとからなる、概略シルクハット形状をなしている。さらに、棒状部23Gの先端EFには、矩形状のスリットSLが、また、棒状部23G,被固定部23Hの軸芯には、これらを貫通する貫通孔SHが設けられている(図4参照)。
まず、熱電対TCの一方の樹脂フィルムPFの外表面KPに樹脂フィルムPAを貼付して、温度検知部21を作製する。ついで、金属部材(保持部材23)の貫通孔SHに、熱電対TCの信号線22を挿通し、スリットSL内に温度検知部21の基端部分を位置させ、接着剤を用いて、スリットSLに温度検知部21の基端部分を固定する。さらに、信号線22が挿通された貫通孔SHの外側の開口部分を、樹脂からなるポッティング剤で封止する。
以上により、保持部材23、信号線22及び温度検知部21を備える温度センサ20ができあがる(図1,2,3参照)。
【0044】
これと並行して、既知の方法で電極体50を作製する。
即ち、正極活物質粒子、結着材及び導電材を、有機溶媒中にそれぞれ投入し混練してできたペースト(図示しない)を、帯状の正極集電箔(図示しない)に塗布した。塗布後、正極集電箔上のペーストを乾燥させた。正極集電箔の裏側についても、同様にペーストを塗布し、乾燥させた。その後、図示しないロールプレスで、正極集電箔の両主面上で乾燥させたペーストを圧縮した、帯状の正極板51を作製した。
一方、負極活物質粒子及び結着材を、有機溶媒中にそれぞれ投入し混練してできたペースト(図示しない)を、帯状の負極集電箔(図示しない)に塗布した。塗布後、負極集電箔上のペーストを乾燥させた。裏側についても、同様にペーストを塗布し、乾燥させた。その後、図示しないロールプレスで、負極集電箔の両主面上で乾燥させたペーストを圧縮した、帯状の負極板52を作製した。
上述のように作製した正極板51と負極板52との間に、セパレータ53を介在させて捲回し、扁平状に押し潰して、扁平捲回型の電極体50とした(図1参照)。
【0045】
さらに、この電極体50のうち、正極板51の正極リード部51fに正極集電部材91を、負極板52の負極リード部52fに負極集電部材92を、それぞれ溶接する。さらに、正極集電部材91及び負極集電部材92を蓋体31に貫通させる。具体的には、正極集電部材91の先端に位置する正極端子部91A、及び、負極集電部材92の先端に位置する負極端子部92Aを、蓋体31に貫通させ、蓋体31の蓋表面31Aから突出させ
る。そして、正極端子部91Aと蓋体31との間、及び、負極端子部92Aと蓋体31との間に樹脂の絶縁部材95をそれぞれ介在させて、正極端子部91A及び負極端子部92Aを蓋体31に固定する。ただし、後の挿通工程において、蓋体31の貫通孔32を挿通した温度検知部21が、この温度検知部21自身の弾性変形により、温度検知部21自身を電極体50に付勢しつつ、確実に当接できる位置関係となるように、電極体50を蓋体31に固定する。これにより、電極体50と蓋体31とは一体となる。
【0046】
電池ケース本体30に電極体50を収容する収容工程では、まず、メインケース部材36に蓋体31と一体となった電極体50を収容する。なお、メインケース部材36の開口36K側に蓋体31が位置するよう、蓋体31よりも先に電極体50をメインケース部材36に収容する。そして、メインケース部材36の開口36Kが蓋体31で覆われたら、メインケース部材36と蓋体31とをレーザ溶接を用いて接合する。これにより、電池ケース本体30ができあがる(図1参照)。
【0047】
次いで、注液工程では、蓋体31の貫通孔32を通じて、電解液60を電池ケース本体30内に所定量、注液する。
【0048】
さらに挿通工程では、蓋体31の貫通孔32に、作製した温度センサ20の温度検知部21及び棒状部23Gを挿通する。すると、温度検知部21は、電池ケース本体30内に収容された電極体50に、屈曲して当接する。
【0049】
その後、固定工程で、被固定部23Hの周囲を電池ケース本体30に溶接し、貫通孔32を閉塞すると共に、温度センサ20の保持部材23を電池ケース本体30(蓋体31)に固定する。かくして、電池1が完成する(図1参照)。
【0050】
本実施形態1にかかる電池1の製造方法では、電極体50を電池ケース本体30に収容した後に、温度センサ20の温度検知部21と棒状部23Gとを、貫通孔32に挿通し固定する。このため、電極体50を電池ケース本体30に収容するまでの間、温度センサ20やその信号線22を考慮する必要が無く、電極体50の収容(収容工程における、電極体50の電池ケース本体30への配置、電池ケース本体30の封止など)が容易である。
【0051】
また、上述の電池1の製造方法の注液工程では、温度センサ20の温度検知部21及び棒状部23Gを挿通する貫通孔32を、電解液60の注液口としても用いているので、電池ケース本体30の形状が簡単になる。また、注液口をなした貫通孔32の封止を、固定工程とは別に行う必要が無いので、工程も簡単になる。
【0052】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2にかかる電池101ついて、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態2は、温度センサ部の保持部材が樹脂からなり、蓋体に一体成形されてなる点で実施形態1と異なる。
そこで、実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略又は簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
本実施形態2の電池101は、実施形態1と同様の電極体50及び電解液60のほか、電極体50の温度を検知する温度センサ部120を有する電池ケース110を備える。
【0053】
この電池ケース110は、電極体50,電解液60を収容する電池ケース本体130、及び、温度センサ部120を有する。このうち、電池ケース本体130は、実施形態1と同様のメインケース部材36、及び、蓋体131を含む。
【0054】
電池ケース本体130の蓋体131は矩形板状であり、メインケース部材36を封止する。この蓋体131は、自身の内部と外部との間を貫通する貫通孔133と、この貫通孔133とは別に図示しない注液孔を有する。この注液孔は、電池101の製造において、電解液60を電池ケース本体130の内部に注液するときに用いられ、注液後は封止される。一方、貫通孔133は、実施形態1の貫通孔32と異なり、注液には用いない。
【0055】
また、温度センサ部120には、実施形態1と同様、OMEGA社製の熱電対TC(品番:SA1−T)を加工して用いた(図6参照)。
この温度センサ部120の保持部材123は、一体成形された樹脂からなり、蓋体131の貫通孔133を閉塞している。この保持部材123は、信号線22のうち、電池ケース本体130の内部に位置するケース内線部22Aの周囲を被覆しつつ、蓋体131の貫通孔133を閉塞して蓋体131に固定されてなる被固定部123Hと、この被固定部123Hから延び、ケース内線部22Aの周囲を被覆する円筒棒状の棒状部123Gとを有する(図5参照)。
なお、この保持部材123は、蓋体131及び温度センサ部120のインサート成形により、これらと一体に成形されており、蓋体131(電池ケース本体130)の貫通孔133を気密に閉塞する。また、信号線22(ケース内線部22A)は保持部材123に保持されている。
また、この保持部材123の棒状部123Gは、被固定部123Hから電池ケース本体130の内方に向けて延びており、その先端EFで温度検知部21を保持している(図6参照)。
【0056】
一方、温度センサ部120の温度検知部21は、前述した実施形態1で説明したように、複数の樹脂フィルムPF,PAでラミネート加工されてなるので、自身が厚み方向DTに片持ち湾曲状に弾性変形することができる。
【0057】
上述の温度センサ部120は、棒状部123Gの先端EF側に保持された温度検知部21が、電池ケース本体130内で、片持ち湾曲状に弾性変形しつつ、電極体50の側面(具体的には、例えば、電極体50の軸線方向(図1中、左右方向)の中央部分の外表面)に直接当接した状態にされている(図5,6参照)。即ち、本実施形態2においては、温度検知部21は、実施形態1と同様、接触型温度検知部であり、この温度検知部21が湾曲した状態で、電極体50に当接するよう、保持部材123(棒状部123G)及び電極体50の寸法及び配置が定められている。かくして、温度検知部21が、自身の弾性変形により、温度検知部21自身を当接方向DAに付勢している(図6参照)。
【0058】
上述の本実施形態2の電池101では、実施形態1の電池1と同様、温度センサ部120の保持部材123は、温度検知部21及びケース内線部22Aを保持すると共に、保持部材123自身を介して温度検知部21とケース内線部22Aを電池ケース本体130に保持させて、この温度検知部21を電池ケース本体130の内部の所定位置に配置する。そして、ケース外線部22Bを、保持部材123自身から電池ケース本体130の外部に延出させてなる。このため、電池101の製造が容易で、電池ケース本体130内において温度センサ部120(温度検知部21)を適切に配置した電池101となし得る。
また、実施形態1と同様、温度検知部21が接触型温度検知部で、温度センサ部120がこの温度センサ120(本実施形態2では、この温度センサ120のうち温度検知部21)の弾性変形により、温度検知部21を当接方向DAに付勢している。このため、温度検知部21と電極体50との接触状態の経時変化が生じにくい。また、当接方向DAについての、電極体50の寸法や位置のバラツキや振動を生じても、これらを吸収して温度検知部21を電極体50に確実に当接させることができる。
さらに、温度検知部21が、温度検知部21自身の弾性変形により、温度検知部21自身を当接方向DAに付勢しているので、温度検知部21を電極体50に確実に当接させ、かつ、温度検知部21と電極体50との接触状態の経時変化を生じにくくすることができる。
【0059】
次に、本実施形態2にかかる電池101の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、この電池101の製造方法のうち、温度センサ部120を有する蓋体131の製造について説明する。
まず、図7(a)に示すように、実施形態1と同様に作製した温度検知部21から延びる信号線22を、蓋体131の貫通孔133に挿通し、蓋体131と温度検知部21と信号線22とを図示しない金型にセットする。
次いで、樹脂を射出し、保持部材123を成形すると共に、この保持部材123と蓋体131と温度検知部21及び信号線22とを一体とする。これにより、保持部材123、信号線22及び温度検知部21を備える温度センサ部120を有する蓋体131ができあがる(図6,7(b)参照)。
【0060】
これと並行して、既知の方法で作製した電極体50において、正極板51(正極リード部51f)に正極集電部材91を、負極板52(負極リード部52f)に負極集電部材92をそれぞれ溶接する。さらに、正極集電部材91及び負極集電部材92を蓋体131に貫通させる。そして、正極端子部91Aと蓋体131との間、及び、負極端子部92Aと蓋体131との間に樹脂の絶縁部材95をそれぞれ介在させて、正極端子部91A及び負極端子部92Aを蓋体131に固定する。ただし、蓋体131に形成された温度センサ部120の温度検知部21が、温度検知部21自身の弾性変形により、温度検知部21自身を電極体50に付勢しつつ当接した態様(位置関係)に、電極体50を蓋体131に固定する。
【0061】
電池ケース本体130に電極体50を収容する収容工程では、まず、メインケース部材36に蓋体131と一体となった電極体50を収容する。そして、メインケース部材36の開口36Kが蓋体131で覆われたら、メインケース部材36と蓋体131とをレーザ溶接を用いて接合する。これにより、電池ケース本体130ができあがる(図5参照)。
次いで、注液工程では、蓋体131の図示しない注液孔を通じて、電解液60を電池ケース本体130内に所定量注液し、その後、この注液孔を封止する。
かくして、電池101が完成する(図5参照)。
【0062】
以上において、本発明を実施形態1,実施形態2に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1,2では、温度センサ部(温度検知部)として、電極体50に直接接触してその温度を検知するものを示した。しかし、例えば、電極体が放射する赤外線などを通じて、電極体に非接触で(離間して)検知するものとしても良い。また、例えば、余剰電解液に温度センサ部(温度検知部)を接触させて、電極体の温度を間接的に検知するものとしても良い。
また、実施形態1,2では、温度センサ部(温度センサ)の弾性変形の態様として、温度検知部21自身が弾性変形するものを示した。しかし、例えば、図8に示す螺旋形状の棒状部223Gや、図9に示す湾曲形状の棒状部323Gなど、保持部材223,323が弾性変形する構成としたり、両者(温度検知部及び保持部材)が変形する構成の温度センサ部(温度センサ)を用いても良い。
【符号の説明】
【0063】
1,101 電池
10,110 電池ケース
20 温度センサ(温度センサ部)
21 温度検知部(弾性温度検知部)
22 信号線(配線)
22A ケース内線部(ケース内配線)
22B ケース外線部(配線のうちケース内配線より外側の部位)
23,123,223,323 保持部材(保持部)
23G,123G,223G,323G 棒状部
23H,123H 被固体部
30,130 電池ケース本体
31,131 蓋体
32,133 貫通孔(蓋体貫通孔)
36 メインケース部材
50 電極体
60 電解液
120 温度センサ部
DA 当接方向(保持部が電極体に当接する方向)
EF 先端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極体と、
上記電極体を収容する電池ケース本体、及び、上記電極体の温度を検知する温度センサ部、を有する
電池ケースと、を備える
電池であって、
上記温度センサ部は、
上記電池ケース本体の内部で、上記電極体の外部に位置し、上記電極体の温度を検知する温度検知部、
上記温度検知部から上記電池ケース本体を通じて外部に延出する配線、及び、
上記温度検知部及び上記配線のうち上記電池ケース本体の内部に位置するケース内配線を保持すると共に、自身を介して上記温度検知部及び上記ケース内配線を上記電池ケース本体に保持させて、上記温度検知部を上記電池ケース本体の内部の所定位置に配置してなり、上記配線のうち上記ケース内配線より外側の部位を自身から上記電池ケース本体の外部に延出させてなる保持部、を含む
電池。
【請求項2】
請求項1に記載の電池であって、
前記温度検知部は、
前記電極体に接触して、その温度を検知する接触型温度検知部であり、
前記温度センサ部は、
自身の弾性変形により、上記温度検知部を上記電極体に当接する方向に付勢してなる
電池。
【請求項3】
請求項2に記載の電池であって、
前記温度検知部は、
自身の弾性変形により、自身を前記電極体に当接する方向に付勢してなる
電池。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電池であって、
前記電池ケース本体は、
自身の内部と外部との間を貫通する貫通孔を有し、
前記温度センサ部は、
上記電池ケース本体とは別体で形成され、
前記配線が上記貫通孔に挿通されてなり、
前記保持部が上記貫通孔を閉塞する形態で上記電池ケース本体に取り付けられてなる
電池。
【請求項5】
請求項4に記載の電池であって、
前記電池ケース本体は、
前記電極体を収容する凹部をなすメインケース部材と、
上記メインケース部材を封止する蓋体と、を含み、
前記貫通孔は、上記蓋体に形成された蓋体貫通孔であり、
前記温度センサ部は、上記蓋体に取り付けられてなる
電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−243506(P2011−243506A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116639(P2010−116639)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】