説明

電源シーケンス測定装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体

【課題】電源の立ち上がり/立ち下がり波形といった電源波形の調整、複数の電源の出力制御、電源供給とシーケンス観測のタイミング調節が可能な電源シーケンス測定装置を提供する。
【解決手段】測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を保存する電源情報保存手段と、電源情報保存手段で保存された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力手段と、電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定手段と、電圧測定手段で測定された結果を測定情報として保存する測定情報保存手段と、判定用のシーケンス情報を保存する判定情報保存手段と、測定情報保存手段で保存された測定情報と判定情報保存手段で保存された判定用シーケンス情報とを比較し、測定情報のOK/NG判定を行う判定手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源シーケンス測定装置、その制御方法、プログラム、及び記録媒体に関し、特に、複数の電圧系をもつ画像形成装置コントローラ等の電源シーケンスの測定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の多チャンネル測定装置として、時間的な関係を持たない全く別々の複数の測定対象を測定する場合を考慮し、最適なタイミングでそれぞれの測定対象を測定する多チャンネル測定装置が知られている(例えば特許文献1)。また、チャンネル切り替えの際の処理時間を短縮し、処理性能を向上させた多チャンネルADコンバータ読込方式が提案されている(例えば特許文献2)。また、被電源供給部において電源シーケンスの異常(低電圧あるいは過電圧の電源異常)を検出することにより、電源供給部から被電源供給部の間で発生した電源シーケンスの異常を検出できる電源シーケンス検出装置及び電源シーケンス検出方法が提案されている(例えば特許文献3)。また、制御部と被制御部の間で授受されるシーケンス制御用の制御信号及び応答信号を確認する場合に、制御部あるいは被制御部がそれぞれ単体であっても、該授受の確認が可能なシーケンス評価装置が提案されている(例えば特許文献4)。
【0003】
また、複数の電圧系を有する画像形成装置において、主電源ON時や省エネモードからの復帰の際にコントローラの各電圧系がそれぞれ順に立ち上がるが、設計したとおりの順番・タイミングで規定の電圧レベルに達しているかを確認しなければならない。その手段としてオシロスコープなどで測定するものがある。
【0004】
多チャンネルの電源シーケンスの測定を行う際にオシロスコープを使う場合、装置そのものが大掛かりで、環境設定が大変であり、利用方法も複雑である。加えて、オシロスコープのチャネル数は4チャネルの製品が多く、数十ものパターンの電圧系がある機器の各電圧を4チャネルずつ測定していくのでは莫大な工数を要し、作業も複雑である。また、測定結果のOK/NGの判定を人間が行うことで、判定ミスや人によって判定が割れてバラつきが生じ得るという問題がある。また、上記多チャンネル測定装置は、複数の被測定対象についてそれぞれA/Dコンバータが必要となり、装置の構成が複雑になっていた。
【0005】
これに対する方策として、例えばA/D変換する手段に送るアナログデータを切り替えて選択し、保存しているシーケンス情報との比較を行って、各チャネルの所定の電圧レベル・タイミング情報をもとにOK/NGの判定を行う測定装置が考えられる。当該測定装置は、画像形成装置が備えるコントローラの主電源のON/OFF制御手段、主電源のON/OFF制御の間隔時間を所定の時間に設定するON/OFF制御時間設定手段をさらに備えるようにしてもよい。このようにすると、主電源のON/OFFを切り替えることでアナログ入力をシーケンシャルに測定することが可能となる。
【特許文献1】特開2006−071445号公報
【特許文献2】特許第2507149号公報
【特許文献3】特開2000−188829号公報
【特許文献4】特開2004−264974号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の測定装置には以下の問題点がある。すなわち、上記測定装置のコントローラの主電源のON/OFF制御手段では、設定できるのはON/OFFの制御の間隔時間のみである。実際の電源装置においては、電源の立ち上がりの傾きは装置により異なることがあり、不具合の原因となる可能性もあるが、上記測定装置では図18のような主電源の立ち上がりの傾きといった電源波形そのものは制御できない。このため、電源の立ち上がり波形に対するマージンの評価試験等が上記測定装置のみでは行えない。加えて、コントローラの制御のみを対象としているため、複数の電源を制御して各電源間の電源投入時間に対するマージン等を評価する試験が上記測定装置のみでは実践できない。こうした評価を行う場合、上記測定装置とは別に専用の電源装置を利用する必要があるが、装置が大掛かりなものとなる。また、上記装置は他の電源装置と連動して測定を行う機能を保持していないため、電源供給とシーケンス観測のタイミングを自動的に調節することができず、時間軸にずれが生じて、正しく測定できない場合がある。
【0007】
そこで、本発明は、電源の立ち上がり/立ち下がり波形といった電源波形の調整、複数の電源の出力制御、電源供給とシーケンス観測のタイミング調節が可能な電源シーケンス測定装置、その制御方法などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明は、測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を保存する電源情報保存手段と、電源情報保存手段で保存された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力手段と、電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定手段と、電圧測定手段で測定された結果を測定情報として保存する測定情報保存手段と、判定用のシーケンス情報を保存する判定情報保存手段と、測定情報保存手段で保存された測定情報と判定情報保存手段で保存された判定用シーケンス情報とを比較し、測定情報のOK/NG判定を行う判定手段と、を有することを特徴とする電源シーケンス測定装置である。
【0009】
また、本発明は、上記の電源シーケンス測定装置において、電源情報保存手段は、電源用のシーケンス情報を複数保存し、電源電圧出力手段は、電源情報保存手段で保存された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とするものであってもよい。
【0010】
また、本発明は、上記の電源シーケンス測定装置において、電源情報保存手段は、電源用のシーケンス情報を複数パターン保存し、電源電圧出力手段は、電源情報保存手段で保存された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とするものであってもよい。
【0011】
また、本発明は、上記の電源シーケンス測定装置において、電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とするものであってもよい。
【0012】
また、本発明は、上記の電源シーケンス測定装置において、外部記憶手段との接続を検知する接続検知手段と、外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知手段と、を有し、測定情報保存手段は、接続検知手段により正常な接続が検知されたとき測定情報を外部記憶手段に転送し、電圧測定手段は、残容量検知手段により残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とするものであってもよい。
【0013】
また、本発明は、上記の電源シーケンス測定装置において、電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を保存するサンプリング情報保存手段を有し、電圧測定手段は、サンプリング情報保存手段で保存される情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とするものであってもよい。
【0014】
他の態様として、本発明は、測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を記憶する第1記憶手段、判定用のシーケンス情報を記憶する第2記憶手段、電圧測定結果を記憶する第3記憶手段を備える電源シーケンス測定装置の制御方法であって、第1記憶手段に記憶された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力ステップと、電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定ステップと、電圧測定ステップで測定された結果を測定情報として第3記憶手段に格納する測定情報格納ステップと、第3記憶手段に格納された測定情報と第2記憶手段に記憶された判定用シーケンス情報とを比較し、測定情報のOK/NG判定を行う判定ステップと、を有することを特徴とする電源シーケンス測定装置の制御方法である。
【0015】
また、本発明は、上記の制御方法において、第1記憶手段には電源用のシーケンス情報が複数記憶され、電源電圧出力ステップは、第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とするものであってもよい。
【0016】
また、本発明は、上記の制御方法において、第1記憶手段には電源用のシーケンス情報を複数パターン記憶され、電源電圧出力ステップは、第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とするものであってもよい。
【0017】
また、本発明は、上記の制御方法において、電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とするものであってもよい。
【0018】
また、本発明は、上記の制御方法において、外部記憶手段との接続を検知する接続検知ステップと、外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知ステップと、を有し、測定情報格納ステップは、接続検知ステップにより正常な接続が検知されたとき測定情報を外部記憶手段に転送し、電圧測定ステップは、残容量検知ステップにより残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とするものであってもよい。
【0019】
また、本発明は、上記の制御方法において、電源シーケンス測定装置は、電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を記憶する第4記憶手段を有し、電圧測定ステップは、第4記憶手段に記憶される情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とするものであってもよい。
【0020】
他の態様として、本発明は、測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を記憶する第1記憶手段、判定用のシーケンス情報を記憶する第2記憶手段、電圧測定結果を記憶する第3記憶手段を備える電源シーケンス測定装置に用いられるプログラムであって、コンピュータに、第1記憶手段に記憶された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力ステップと、電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定ステップと、電圧測定機能で測定された結果を測定情報として第3記憶手段に格納する測定情報格納ステップと、第3記憶手段に格納された測定情報と第2記憶手段に記憶された判定用シーケンス情報とを比較し、測定情報のOK/NG判定を行う判定ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0021】
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、第1記憶手段には電源用のシーケンス情報が複数記憶され、電源電圧出力ステップは、第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とするものであってもよい。
【0022】
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、第1記憶手段には電源用のシーケンス情報を複数パターン記憶され、電源電圧出力ステップは、前記第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とするものであってもよい。
【0023】
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とするものであってもよい。
【0024】
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、外部記憶手段との接続を検知する接続検知ステップと、外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知ステップと、をコンピュータに実行させ、測定情報格納ステップは、接続検知ステップにより正常な接続が検知されたとき測定情報を外部記憶手段に転送し、電圧測定ステップは、残容量検知ステップにより残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とするものであってもよい。
【0025】
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、電源シーケンス測定装置は、電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を記憶する第4記憶手段を有し、電圧測定ステップは、第4記憶手段に記憶される情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とするものであってもよい。
【0026】
他の態様として、本発明は、上述したプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、電源波形の調整、複数の電源の出力制御、電源供給とシーケンス観測のタイミング調節ができ、電源の立ち上がり波形に対するマージンや各電源間の電源投入時間に対するマージンの評価試験が単独で実行可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の述べる実施形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0029】
本実施形態の電源シーケンス測定装置10の構成を図1に示す。電源シーケンス測定装置10は、大きく分けて、電源を出力するための構成と、測定・判定を行うための構成とからなる。
【0030】
(電源を出力するための構成)
電源シーケンス測定装置10は、電源を出力するための構成として、出力電源用のシーケンスの情報を保存する電源情報保存部1、保存した情報を読み込んで電源出力部3に伝える電源制御部2、電源制御部2からの情報に基づいて実際に電圧を出力する電源出力部3を有する。
【0031】
電源用シーケンス情報として図2のような電源の立ち上がり時間と電圧レベルといった立ち上がり波形のデータを電源情報保存部1にあらかじめ保存しておく。具体的には、各時間の電圧レベルの情報をデジタルデータに変換し、図3に示すように電源情報保存部1の各アドレスに保存される。
【0032】
電源制御部2の動作は、全体制御部7からの信号で制御され、測定と電源出力のタイミングが連動するようになっている。また、電源制御部2では、電源を出力し始める際、図3に示す電源情報保存部1に保存された立ち上がり波形のデータを読み込み、その情報を所定時間ごとに電源出力部3に伝える働きを行う。また出力終了時には、終了のタイミングを全体制御部7に伝える働きも行う。
【0033】
電源出力部3は、DAコンバータ、増幅器などから構成されており、電源制御部2から伝えられた波形の情報をD/A変換、増幅し、電圧を出力する。電源が立ち上がった後は一定の電圧を出力する働きを行う。
【0034】
上記の例では、電源制御部2は電源出力を開始すると、電源情報保存部1(通常はRAM)のxx00番地からデータ0を読み出して、電源出力部3のDAコンバータにセットする。続いて、例えば0.1ms後にxx01番地、その後0.1msにxx02番地のデータを読み出して順次DAコンバータに1、4、・・・255をセットする。DAコンバータはデータ0で0V,データ255で5Vが出力されるように設定されており、図2のような立ち上がりの電圧を実現できる。
【0035】
(測定・判定を行うための構成)
電源シーケンス測定装置10は、測定対象30の各シーケンスの測定・判定を行うための構成として、測定対象30の各電圧を測定して全体制御部7にその情報を伝える電圧測定部4、測定したシーケンスのデータを保存する測定結果保存部5、比較用シーケンスを保存する判定用情報保存部6、装置全体の制御を行うとともに、測定結果と判定用情報とを比較してOK/NGの判定を行う全体制御部7、判定結果を出力する判定結果出力部8を有する。
【0036】
測定結果は、先に述べた出力電源用シーケンス情報(立ち上がり波形データ)と同様に、サンプリング間隔ごとの電圧レベルがデジタルデータに変換され、それぞれの保存部の各アドレスに順次保存される。判定用情報は、測定対象30の各電圧における電圧のL、Hのそれぞれの閾値、波形の種類(立ち上がりか立下りか)、立ち上がり(下がり)時間の情報、測定対象の前に立ち上がる(下がる)電源シーケンスの情報とそれとの間隔の情報、関係性(時間の間隔が設定値以上であればOKか、以下ならOKなのか)が保存されている。図5の例でいえば、図4のような情報が所定のデジタルデータの形で保存されている。
【0037】
電圧測定部4は、複数の測定チャネルをもち、測定対象の各電圧値を一定のサンプリング間隔で測定し、A/D変換を行いその情報を全体制御部に伝える。測定された情報は、測定結果保存部5に保存される。判定を行う際には、測定結果保存部5に保存された情報と判定用情報保存部6に保存された情報が読み出され、全体制御部7にて比較され、OK/NGの判定が行われる。判定基準は、図5に示すように、電圧レベル、立ち上がり(下がり)時間、各シーケンスの立ち上がり(下がり)の順番・間隔である。
【0038】
例えばシーケンス2に関して判定を行う場合、
・電圧レベルの判定:測定された電圧値が、VH2minの値を超えているかどうか
・立ち上がりの時間:測定電圧がVL2maxを超えたときからVH2minを超えるまでの時間がt2内であるかどうか
・シーケンス1との順番・間隔:VH1minになってからVL2maxを超えるまでの時間がt1_2を超えているかどうか
という基準で判定を行う。
【0039】
例えば、測定データが図6のように保存されているとし、このときの各判定方法について以下で説明する。
【0040】
<電圧レベルの判定方法>
保存された測定電圧の値を順にチェックし、基準を満たしている測定値があればOKとする。例えばVL2maxの値がデジタル換算値で、231になるように設定されている場合、yy6Fのアドレスに保存された測定値の値が232であるので電圧レベルに関してOKとなる。
【0041】
<立ち上がり(下がり)時間の判定方法>
時間に関しては、上記の例ではアドレス一番地あたりの時間のずれと、各測定値のアドレスがどれだけずれているかで判断する。例えば、立ち上がり時間に関しては、VL2maxのデジタル換算値が25になるように設定しているとすると、VL2maxを超えたとき(yy0F)からVH2minを超えたとき(yy30)まで96番地アドレスがずれている。サンプリング間隔を0.1ms、立ち上がりの時間の規格を10msとすると、10msに相当するアドレスのズレは、100番地であるので規格内の時間で立ち上がっていると判断できる。
【0042】
<シーケンス1との順番・間隔>
立ち上がり(下がり)時間の場合と同様に、時間的な判定を行う。
【0043】
全体制御部7において上記のような判定が行われた後、これらの判定結果は、LCDなどを用いた判定結果出力部8に表示される。
【0044】
(測定開始のタイミング)
測定開始のタイミングは、主電源立ち上がり時の各シーケンスの動きを全て観測できるようにするため、図7に示すように、測定開始後に電源が立ち上がり始めるように電源が立ち上がり始めるタイミングを設定し、全体制御部7で制御するものとする。具体的には、全体制御部7から電圧測定部4に送る測定開始の信号と電源制御部2に送る出力開始の信号の送信時間をずらすことで制御している。
【0045】
(本実施形態における動作(電圧出力、電圧測定、OK/NG判定))
本実施形態における動作を図8、図9のフローチャートに示す。図8は、装置の動作が始まってから出力電圧が立ち上がり定常状態になるまでの動作を表したフローチャートである。図9は、定常状態になってから設定時間経過した後の動作を表したフローチャートである。
【0046】
評価を開始する際、まず電源情報保存部1にアクセスし、出力用のシーケンス情報を読み込む処理を電源制御部2で行う(ステップS1)。そして、読み込み終了後、電源制御部2から全体制御部7に読み込んで完了の信号を送信する(ステップS2)。この信号を全体制御部7が受信した後、全体制御部7から測定開始の信号を電圧測定部4に送り(ステップS3)、電圧測定部4の動作を開始させる。測定開始後は、電圧測定部4にて測定対象30の各電圧を一定のサンプリング間隔で測定し、その結果を測定結果保存部5に格納する(ステップS4)。
【0047】
上記の測定開始の信号に対して設定時間ずらした後に全体制御部7から出力開始の信号を電源制御部2に送り(ステップS3)、信号受信後、電源制御部2から出力用の電源シーケンスの情報を電源出力部3に送り始め、電源出力部3でD/A変換し、増幅することにより、電圧を出力し測定対象30に電圧を供給するものとする(ステップS5)。なお、電源出力部からの電圧が完全に立ち上がった後は、設定された時間の間、出力電圧は定常状態になるものとする。
【0048】
そして、出力電圧が定常状態になったら、全体制御部7から電源制御部2に出力停止信号を送り(ステップS6)、電源の出力を終了する(ステップS7)。また同時に、全体制御部7から電圧測定部4に向けて測定終了信号を送信し(ステップS6)、測定を終了してその後データ保存を終了する(ステップS8)。
【0049】
測定終了後、保存した測定結果と比較用シーケンス情報を測定結果保存部5及び判定用情報保存部6からそれぞれ読み出し、全体制御部7にて比較を行ってOK/NGの判定を行う(ステップS9)。判定処理が終わった後、判定結果を判定結果出力部8にて出力する(ステップS10)。
【0050】
上記の実施形態によれば、電源を出力するための構成と測定・判定を行うための構成を有するため、保存された傾きで立ち上がる電圧を測定対象に供給し、測定対象の各電源シーケンスのOK/NGを判定することで、供給電圧の波形に対するマージン試験を行うことが可能となる。
【0051】
上述した電源シーケンス測定装置において、測定対象に供給する電源を多チャンネルにするようにしてもよい。この場合、電源出力部3が多チャンネルの出力端子を持つように構成される。また、出力電源のシーケンスに関しては、図10に示すように各電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベルに加えて、それぞれの電圧が立ち上がり始める間隔も制御されることになる。立ち上がり波形データに関しては、上述した電源シーケンス測定装置の場合と同様に各時間の電圧レベルをデジタルデータの形式で保存し、D/A変換、増幅を行うことで電圧を出力している。時間間隔もこの波形データにより制御を行い、図10の例では、図11のように電源2の各時間の波形データで0を入れることで、出力間隔を制御している。
【0052】
上記の構成によれば、複数のチャネルの電圧を操作して測定対象に供給することが可能となる。
【0053】
上述した電源シーケンス測定装置において、測定対象に供給する電源の波形を電源OFF時も制御できるようにしてもよい。この場合、電源情報保存部1は、各電圧の立ち上がりの情報に加えて、図12に示すような立ち下がりの情報を保持するように構成される。
【0054】
上記構成を有する電源シーケンス測定装置の動作の流れを図13のフローチャートを用いて説明する。最初に装置の動作がスタートしてから定常状態にいたるまでの過程は、図8のフローチャートで示したものと同様であり、S1〜S5とステップをS11〜S15と置き換える。S15のステップから定常状態になった後の動作を図13に示す。
【0055】
定常状態となり一定時間経過した後、全体制御部7から電源制御部2に向けて定常状態終了の信号を送る(ステップS16)。その信号を受信した後、電源制御部2で電源情報保存部1に保存されている立ち下がり用のシーケンス情報の読み込みを行う(ステップS17)。そして、読み込んだ情報を電源出力部3に伝え、立ち下がりの電圧を出力し始める(ステップS18)。
【0056】
電源の立ち下がりが終わった後、電源制御部2から全体制御部7に信号を送り、立ち下がり終わったことを伝え、またその後に全体制御部7から測定終了信号を電圧測定部4に送る(ステップS19)。測定終了信号を受信した後、電圧の測定及び保存の動作を終了する(ステップS20)。
【0057】
以降は、先に述べた動作と同様に、保存した測定結果と比較用シーケンス情報を読み出して比較し、OK/NG判定を行い(ステップS21)、判定処理後に判定結果を出力する(ステップS22)。
【0058】
上記の構成によれば、電源の立ち下がり時の波形に関するマージンの評価試験を行うことが可能となる。
【0059】
上述した電源シーケンス測定装置において、測定対象に供給する電源シーケンスの情報を図14のように複数パターン用意し、順次異なるパターンの電源での測定ができるようにしてもよい。この場合、これまで説明してきたような動作の流れで、電源情報を順次読み込んで出力し、判定を行っていく。すなわち、まずパターン1の電源情報の読み込んで出力、判定を行い、パターン1で設定された回数の動作を終了した後は、パターン2の電源情報の読み込み、出力、判定の繰り返しというように、順次異なるパターンを読み込み、電圧を出力し、出力電圧を測定するという動作を行う。
【0060】
上記の構成によれば、異なったパターンのシーケンスを順次出力し、連続して測定を行うことが可能となる。
【0061】
上述した電源シーケンス測定装置において、リムーバルメモリを接続する機能を付加し、測定結果をリムーバルメモリに保存するようにしてもよい。この場合の装置の構成を図15に示す。図15の電源シーケンス測定装置11では、リムーバルメモリI/F9にリムーバルメモリを装着して動作を行う。初回起動時に、リムーバルメモリ接続の有無をリムーバルメモリI/F9で判断し、接続時には測定結果が全体制御部7から順次転送され、リムーバルメモリに保存される。
【0062】
電源の出力、測定が終わった後の動作を図16のフローチャートを用いて説明する。測定終了後、リムーバルメモリI/F9において、メモリの残量のチェックを行う(ステップS31)。リムーばるメモリの残容量が十分である場合(ステップS32/Yes)は次の測定を行う。他方、メモリの残容量がなくなった場合(ステップS32/No)は、メモリへのアクセスを停止し(ステップS33)、リムーバルメモリI/F9から全体制御部7に信号を送る(ステップS34)。その後、判定結果表示部8にも残余量がないことを示す表示を行う(ステップS35)。
【0063】
その後、リムーバルメモリの交換を行い(ステップS36)、メモリの装着を検知した後(ステップS37)、容量の確認を行う(ステップS38)。そして、容量がなければ(ステップS39/No)再び出力部で表示し(ステップS35)、容量があれば(ステップS39/Yes)測定作業の再開する。
【0064】
上記の構成によれば、連続試験中にリムーバルメモリの交換を行い、測定結果を全てに保存しながら試験を行うことが可能となる。
【0065】
上述した電源シーケンス測定装置において、あらかじめ設定した時間ごとに電源の測定のサンプリング間隔を変化させる機能を持たせるようにしてもよい。この場合、図17に示すように、事前に時間ごとのサンプリング間隔を指定し、それを保存しておく。そして、装置動作時にその情報を全体制御部で読み出し、その情報に基づいて電圧値の測定、保存を行う間隔を時間ごとに変化させる制御を行う。保存される測定結果は、測定時間ごとの電圧値であるため、不要な時間でのサンプリング間隔を粗くすることで、保存される情報の量を少なくなり、メモリ使用量を節約することができる。
【0066】
上記の構成によれば、サンプリング間隔を調節し、メモリの消費量を抑えた連続試験を行うことが可能となる。
【0067】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0068】
すなわち、本実施形態における電源シーケンス測定装置で実行されるプログラムは、先に述べた各部(全体制御部、電源制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアを用いて具体的手段を実現する。すなわち、コンピュータ(CPU)が所定の記録媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、全体制御部、電源制御部が主記憶装置上に生成される。
【0069】
本実施形態における電源シーケンス測定装置で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供あるいは配布するように構成してもよい。
【0070】
また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、不揮発性のメモリカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムは、ROM等にあらかじめ組み込んで提供するように構成してもよい。
【0071】
この場合、上記記録媒体から読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施形態に係る電源シーケンス測定装置の内部構成を示した機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における電源用シーケンス情報を説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態における電源用シーケンス情報の例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態における判定用シーケンス情報の例を示した図である。
【図5】本発明の実施形態における判定基準を説明するための図である。
【図6】本発明の実施形態における測定情報の例を示した図である。
【図7】本発明の実施形態における測定開始タイミングを説明するための図である。
【図8】本発明の実施形態における電源電圧出力の動作の流れを示したフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態における出力電圧測定及びOK/NG判定の動作の流れを示したフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態における電源用シーケンス情報を説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態における電源用シーケンス情報の例を示した図である。
【図12】本発明の実施形態における電源用シーケンス情報を説明するための図である。
【図13】本発明の実施形態における電源電圧出力、出力電圧測定、OK/NG判定の動作の流れを示したフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態における複数の電源出力パターンを説明するための図である。
【図15】本発明の実施形態に係る電源シーケンス測定装置の内部構成を示した機能ブロック図である。
【図16】本発明の実施形態における外部メモリのメモリ残量チェックの動作の流れを示したフローチャートである。
【図17】本発明の実施形態における出力電源シーケンスとサンプリング間隔の関係を説明するための図である。
【図18】立ち上がり波形の操作による波形の傾きの変化を説明するための図である。
【符号の説明】
【0073】
1 電源情報保存部
2 電源制御部
3 電源出力部
4 電圧測定部
5 測定結果保存部
6 判定用情報保存部
7 全体制御部
8 判定結果出力部
9 リムーバルメモリI/F
10,11 電源シーケンス測定装置
20 ACアダプタ
30 測定対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を保存する電源情報保存手段と、
前記電源情報保存手段で保存された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力手段と、
前記電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定手段と、
前記電圧測定手段で測定された結果を測定情報として保存する測定情報保存手段と、
判定用のシーケンス情報を保存する判定情報保存手段と、
前記測定情報保存手段で保存された測定情報と前記判定情報保存手段で保存された判定用シーケンス情報とを比較し、前記測定情報のOK/NG判定を行う判定手段と、
を有することを特徴とする電源シーケンス測定装置。
【請求項2】
前記電源情報保存手段は、前記電源用のシーケンス情報を複数保存し、
前記電源電圧出力手段は、前記電源情報保存手段で保存された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載の電源シーケンス測定装置。
【請求項3】
前記電源情報保存手段は、前記電源用のシーケンス情報を複数パターン保存し、
前記電源電圧出力手段は、前記電源情報保存手段で保存された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の電源シーケンス測定装置。
【請求項4】
前記電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置。
【請求項5】
外部記憶手段との接続を検知する接続検知手段と、
前記外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知手段と、
を有し、
前記測定情報保存手段は、前記接続検知手段により正常な接続が検知されたとき前記測定情報を前記外部記憶手段に転送し、
前記電圧測定手段は、前記残容量検知手段により残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置。
【請求項6】
電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を保存するサンプリング情報保存手段を有し、
前記電圧測定手段は、前記サンプリング情報保存手段で保存される前記情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置。
【請求項7】
測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を記憶する第1記憶手段、判定用のシーケンス情報を記憶する第2記憶手段、電圧測定結果を記憶する第3記憶手段を備える電源シーケンス測定装置の制御方法であって、
前記第1記憶手段に記憶された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力ステップと、
前記電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定ステップと、
前記電圧測定ステップで測定された結果を測定情報として前記第3記憶手段に格納する測定情報格納ステップと、
前記第3記憶手段に格納された測定情報と前記第2記憶手段に記憶された判定用シーケンス情報とを比較し、前記測定情報のOK/NG判定を行う判定ステップと、
を有することを特徴とする電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項8】
前記第1記憶手段には前記電源用のシーケンス情報が複数記憶され、
前記電源電圧出力ステップは、前記第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とする請求項7に記載の電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項9】
前記第1記憶手段には前記電源用のシーケンス情報を複数パターン記憶され、
前記電源電圧出力ステップは、前記第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とする請求項7又は8に記載の電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項10】
前記電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項11】
外部記憶手段との接続を検知する接続検知ステップと、
前記外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知ステップと、
を有し、
前記測定情報格納ステップは、前記接続検知ステップにより正常な接続が検知されたとき前記測定情報を前記外部記憶手段に転送し、
前記電圧測定ステップは、前記残容量検知ステップにより残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項12】
前記電源シーケンス測定装置は、電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を記憶する第4記憶手段を有し、
前記電圧測定ステップは、前記第4記憶手段に記憶される前記情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載の電源シーケンス測定装置の制御方法。
【請求項13】
測定対象へ供給する電源用のシーケンス情報を記憶する第1記憶手段、判定用のシーケンス情報を記憶する第2記憶手段、電圧測定結果を記憶する第3記憶手段を備える電源シーケンス測定装置に用いられるプログラムであって、
コンピュータに、
前記第1記憶手段に記憶された電源用シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を出力する電源電圧出力ステップと、
前記電源電圧を受けた測定対象が出力する電圧を測定する電圧測定ステップと、
前記電圧測定機能で測定された結果を測定情報として前記第3記憶手段に格納する測定情報格納ステップと、
前記第3記憶手段に格納された測定情報と前記第2記憶手段に記憶された判定用シーケンス情報とを比較し、前記測定情報のOK/NG判定を行う判定ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
前記第1記憶手段には前記電源用のシーケンス情報が複数記憶され、
前記電源電圧出力ステップは、前記第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて複数のチャンネルから測定対象に電源電圧を出力することを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記第1記憶手段には前記電源用のシーケンス情報を複数パターン記憶され、
前記電源電圧出力ステップは、前記第1記憶手段に記憶された各シーケンス情報に基づいて測定対象に電源電圧を順次出力することを特徴とする請求項13又は14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記電源用のシーケンス情報は、電源ON時における電圧の立ち上がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち上がりを開始する間隔、及び、電源OFF時における電圧の立ち下がりの傾き、電圧レベル、各電圧が立ち下がりを開始する間隔を有して構成されることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項17】
外部記憶手段との接続を検知する接続検知ステップと、
前記外部記憶手段の残容量を検知する残容量検知ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記測定情報格納ステップは、前記接続検知ステップにより正常な接続が検知されたとき前記測定情報を前記外部記憶手段に転送し、
前記電圧測定ステップは、前記残容量検知ステップにより残容量が所定量以下となったことが検知されたとき測定対象の出力電圧の測定を中断することを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記電源シーケンス測定装置は、電圧測定におけるサンプリング間隔に関する情報を記憶する第4記憶手段を有し、
前記電圧測定ステップは、前記第4記憶手段に記憶される前記情報に基づくサンプリング間隔で測定対象の出力電圧を測定することを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項19】
請求項13から18のいずれか1項に記載のプログラムを記録しコンピュータ読み取り可能かことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−276201(P2009−276201A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127565(P2008−127565)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】