説明

電源プレート

【課題】ケーブル導出孔の形成位置が異なる電子機器にも共用できる電源プレートを提供する。
【解決手段】ホスト機器40のバッテリ収容部41に収容されるプレート本体2と、一端がプレート本体2に保持され、他端がバッテリ収容部41の導出孔45よりホスト機器40外部に導出されるとともに電源と接続されるコネクタ5が形成されたケーブル3とを備え、ホスト機器40に駆動電源を供給する電源プレート1において、プレート本体2には、ケーブル3の一端を保持する保持部15と、保持部15よりプレート本体2の外周方向に向かって形成され、ホスト機器40に形成された導出孔45の位置に応じてケーブル3の導出方向を変える複数の導出路16が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のバッテリ収容部に収容されるとともに、電源と接続され、該電子機器に電力を供給する電源プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、乾電池などの一次電池や、リチウムイオン二次電池などの二次電池を用いるデジタルスチルカメラなどの電子機器においては、電池収容部内に一次電池や二次電池に替えて家庭電源等に接続された電源プレートが用いられ、家庭内や店頭展示などにおける長時間使用に供されている。
【0003】
この種の電源プレート50は、一次電池や二次電池と外形寸法を略同一に形成され、例えば図14に示すように、電源本体51と、AC/DCコンバーター53とを備える。電源本体51は、一次電池や二次電池と同様な形状をなし、電池収容部61に対応して第1、第2の円筒部52a,52bが長手方向と直交する方向に隣接して設けられている。このうち、第2の円筒部52bは、長手方向の略中間部から挿入方向後端面にかけて断面略半円状に切り欠かれた切欠き部54が形成され、この切欠き部54の挿入方向前側の端面54aよりAC/DCコンバーター53と接続されるケーブル55が延設されている。AC/DCコンバーター53の他端には、ケーブル53aが接続されており、このケーブル53aの先端にはACプラグ53bが設けられている。
【0004】
かかる電源プレート50は、デジタルスチルカメラ60の電池収容部61内に収容されて用いられる。デジタルスチルカメラ60には、電池収容部61に隣接して第2の円筒部52bのケーブル55を外部に導出させるケーブル導出孔62と、ケーブル導出孔62を開閉するキャップ63と、電池収容部61を閉塞する電池蓋64とが設けられている。ケーブル導出孔62は、電池収容部61の一端側からカメラ本体の右側面下部に亘って開口されている。キャップ63は、カメラ本体の右側面に支持されると共に、ケーブル導出孔62に嵌合されることによりカメラ本体の右側面の一部をなしている。
【0005】
そして電源プレート50は、電源本体51が電池収容部61内に収容されると、ケーブル導出孔62にケーブル55が挿通され、カメラ本体の外部へ導出される。そして、AC/DCコンバーター53のACプラグ53bを家庭や店内にあるコンセントに接続する。これにより、電源プレート50は、ACプラグ53bから供給された交流がAC/DCコンバーター53で直流に変換され、その直流を、第2の円筒部52bを介して電源本体51からデジタルスチルカメラ60に供給する。
【0006】
このようなケーブル導出孔62を設けることにより、デジタルスチルカメラ60は、電池収容部61内に電源本体51を収容して電池蓋64により電池収容部61を閉じた状態において、電源プレート50のケーブル55をデジタルスチルカメラ60の外部に引き出すことができ、デジタルスチルカメラ60に家庭電源等から交流を取り入れ直流に変換して電源として供給することができる。これによりデジタルスチルカメラ60は、一次電池や二次電池のように電池容量を気にすることなく、長時間連続して使用することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2006−229357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、かかる電源プレートや一次電池、二次電池が用いられる電子機器においては、電池収容部の形状を統一させ、二次電池や電源プレートを共用させたものが提案されている。これにより、電子機器に付属の二次電池に換えて、電池容量が増大された別売りの二次電池を用いて当該電子機器を使用したり、一の電源プレートを複数の電子機器で共用することが可能となる。
【0009】
しかし、一の電源プレートを共用させる場合、電子機器によっては、ケーブル55を外部へ導出するケーブル導出孔の位置が電源本体のケーブルの引き出し位置から離れてしまい、電池収容部内からケーブル55を導出させることができない場合がある。また電源プレートは、電源端子の位置と電子機器本体側の端子位置とを合わせて挿入する必要があるため、ケーブルの引き出し位置とケーブル導出孔の位置とが必ずしも近接するように収容できるとは限らない。この場合に無理にケーブルを電池収容部内で引き回して外部へ導出させようとすると、ケーブルに捻れ部や屈曲部が発生するなどして、電池蓋が閉まらなくなる事態や、ケーブルあるいは電池収容部内に過剰な負荷がかかる場合がある。
【0010】
そこで、本発明は、ケーブル導出孔の形成位置が異なる電子機器にも共用できる電源プレートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明に係る電源プレートは、ホスト機器のバッテリ収容部に収容されるプレート本体と、一端が上記プレート本体に保持され、他端が上記バッテリ収容部の導出孔よりホスト機器外部に導出されるとともに電源と接続されるコネクタが形成されたケーブルとを備え、上記ホスト機器に駆動電源を供給する電源プレートにおいて、上記プレート本体には、上記ケーブルの一端を保持する保持部と、該保持部より上記プレート本体の外周方向に向かって形成され、上記ホスト機器に形成された導出孔の位置に応じて上記ケーブルの導出方向を変える複数の導出路が設けられているものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る電源プレートによれば、導出路によってケーブルの導出方向がホスト機器の導出孔の位置に応じて導出方向が規制されているため、バッテリ収容部内に収容された場合にも、ケーブルに捻れや屈曲などをおこすことなく外部へ導出させることができる。したがって本発明に係る電源プレートは、異なるホスト機器のバッテリ収容部に収容することができるとともに、各ホスト機器毎に設けられたケーブルの導出孔に応じて、プレート本体からのケーブルの導出方向を変えることができ、ケーブルに捻れや屈曲などをおこすことなくケーブルをホスト機器外部へ導出させることができるため、各機種毎に電源プレートを用意する必要がない。したがって、例えば量販店などで複数の異なる機種を店頭展示する場合など長時間に亘って電力の供給を必要とする場合に、一の電源プレートを各機種共用とすることができ、また電源プレートの入れ間違いなども防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明が適用された電源プレートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された電源プレート1は、電子機器のバッテリ収容部に収容される二次電池と形状や大きさを略同じとされ、二次電池に換えてバッテリ収容部に収容されて用いられるものであり、図1に示すように、全体を矩形平板状に形成されたプレート本体2と、プレート本体2より引き出され電源と接続されるケーブル3とを有する。ケーブル3の先端にはAC/DCコンバーター4と接続される接続コネクタ5が形成されている。
【0014】
そして電源プレート1は、図2に示すように、接続コネクタ5を介してAC/DCコンバーター4に接続されるとともに、AC/DCコンバーター4に家庭内などにあるコンセントに接続されるコード6が接続されることにより、電源と接続される。これにより電源プレート1は、家庭用電源から電子機器側に電力を供給することができ、バッテリ残量を気にすることなく連続して電子機器を駆動させる。
【0015】
この電源プレート1のプレート本体2は、図3に示すように、上下一対のハーフ10,11が突き合わせ結合されることにより略矩形平板状に形成されている。上ハーフ10は、電子機器側のバッテリ収容部への挿入端となる前面壁10aが形成され、この前面壁10aには、バッテリ収容部内に設けられている電子機器側の電源端子と接触する正極端子部31、負極端子部32及び情報伝達用の端子部33を前面側に臨ませる複数の端子孔12が形成されている。また上ハーフ10は、両側面の背面側が厚さ方向に立ち上がることにより薄く形成され、後述するケーブル3の導出領域24を構成している。なお上ハーフ10は、下方に向かって図示しないボスが立設され、下ハーフ11側から挿通されたネジ13が螺合されることにより下ハーフ11と接続される。
【0016】
また下ハーフ11は、電源と接続されるケーブル3を挟持して保持する保持部15と、ケーブル3の導出方向を規制する導出路16が設けられた導出部17が形成されている。また、下ハーフ11は、上ハーフ10と同様にバッテリ収容部への挿入端となる前面壁11aが形成され、ケーブル3の導線と接続された正極タブ18及び負極タブ19が挿通されるとともに、正極端子部31、負極端子部32及び情報端子部33が形成された端子板20を支持している。
【0017】
ケーブル3を保持する保持部15は、下ハーフ11の主面の略中央部に設けられ、相対向して立設されたコ字状の支持壁22,22を有し、ケーブル3の外周部に嵌合された嵌合片23が、支持壁22,22間に挟持されて形成されている。保持部15は、嵌合片23が支持壁22,22に挟持されることにより、ケーブル3をプレート本体2内に保持し、引っ張り等の外力に対してもケーブル3の抜けや切断などを防止する。
【0018】
導出部17は、プレート本体2の背面側に設けられ、保持部15に保持されたケーブル3の導出方向を規制するものである。この導出部17は、図3及び図4に示すように、下ハーフ11の背面壁11bよりも背面側が主面部よりも低く形成されることにより、背面壁11bから引き出されたケーブル3が外部に導出される導出領域24が設けられ、この導出領域24に形成される。具体的に導出部17は、下ハーフ11の背面壁11bに開口された開口部25より引き出されたケーブル3を、プレート本体2の背面側の両角部2a,2bの何れか一方に分岐させる分岐部26が形成されている。
【0019】
開口部25は、背面壁11bの略中央が前面壁11a側に向かって略V字状に形成され、その最も前面側に形成されている。開口部25からは、保持部15に保持されたケーブル3が導出領域24に導出される。
【0020】
また、分岐部26は、下ハーフ11の背面壁11bよりもさらに背面側に形成され、略三角形状をなしその頂部が開口部25と対峙されている。また分岐部26は、頂部より一方の斜面がプレート本体2の背面側の一方の角部2aに向かって形成され、他方の斜面がプレート本体2の背面側の他方の角部2bに向かって形成されている。なお、分岐部26は、三角形状の底辺が下ハーフ11の背面側の側縁となり、上ハーフ10と接合されることにより、該上ハーフ10の背面壁と連続される。
【0021】
これにより導出部17は、分岐部26の斜面と下ハーフ11の背面壁11bとで、ケーブル3をプレート本体2の背面側の角部2a,2bの何れか一方に導出させる導出路16a,16bが形成される。そして導出部17は、開口部25より外方に引き出されたケーブル3を分岐部26を介して導出路16a,16bの何れか一方に規制し、プレート本体2の背面側の角部2a,2bの何れかより導出させることができる。
【0022】
なお、ケーブル3は、可撓性を有するため、保持部15に保持された状態でも、開口部25より先に導出された部分は、導出部17によって左右いずれにも方向を換えることができる。そしてケーブル3は、導出部17に導出方向を規制されることにより、図5に示すように、プレート本体2の背面側の一方の角部2aと、略90°移動させた他方の角部2bとにおいて、導出でき、また両角部2a,2bにおいてプレート本体2の背面方向や側方、斜め方向など、自在に導出できる。
【0023】
また導出路16には、ケーブル3を挟持する挟持片27が立設されている。挟持片27は、分岐部26によって導出方向が規制されたケーブル3を挟持することにより、ケーブル3の揺動を防止するものであり、各導出路16a,16bに設けられている。挟持片27は、図6に示すように、分岐部26の両側壁26a,26bにそれぞれ設けられた第1の挟持片27aと、背面壁11bの分岐部26の両側壁26a,26bと対峙する位置にそれぞれ設けられた第2の挟持片27bとを有し、これら第1,第2の挟持片27a,27bとが相対向して立設されている。
【0024】
第1の挟持片27aは、下ハーフ11の導出領域24より立設され、上方には第2の挟持片27b側に向かって膨出することによりケーブル3の抜け止めを図る膨出部28が形成されている。また第1の挟持片27aは、分岐部26の側壁26aに第1の挟持片27aを囲むように凹部が形成されることにより、揺動可能に形成されている。第2の挟持片27bは、背面壁11bより第1の挟持片27a側に膨出する膨出部29が形成されている。
【0025】
そして挟持片27は、第1の挟持片27aが撓んでケーブル3が圧入されることにより、これを挟持する。挟持片27に挟持されることにより、ケーブル3は、揺動することなくプレート本体2の背面側の角部2a,2bの何れか一方に導出される。
【0026】
下ハーフ11の前面壁11aには、正極タブ18及び負極タブ19が挿通、保持される挿通孔が形成されている。前面壁11aに保持される正極タブ18及び負極タブ19は、ニッケル(Ni)等の金属薄板からなり、下ハーフ11内に配設されケーブル3の正極導線又は負極導線と接合される接合板部18a,19aと、前面壁11aの挿通孔を介して前面側に突出され、端子板20と溶接される溶接板部18b,19bとを有する。各溶接板部18b,19bは、端子板20と接合された後、前面壁11aの挿通孔にガイドされて前面壁11aに沿うように約90°に折り曲げられ、端子板20を前面壁11aに当接させる。
【0027】
また下ハーフ11の前面壁11aには前面側に端子板20を支持する支持凹部30が形成されている。支持凹部30は、端子板20が前面壁11aの側縁部に当接されると、端子板20に実装されている半導体チップや、正極タブ18及び負極タブが溶接された溶接板が位置される。
【0028】
前面壁11aに支持される端子板20は、いわゆるリジット配線基板であり、前面側には上ハーフ10の端子孔12より外方に臨まされる正極端子部31、負極端子部32及び情報端子部33が形成されている。正極端子部31は、基板に形成された配線パターンにより背面側に設けられた溶接板を介して正極タブ18と接続され、負極端子部32は、同様に負極タブ19と接続されている。情報端子部33は、電子機器あるいは電源プレート1の識別情報などを送受信する情報伝達用の端子であり、端子板20に実装された半導体素子と接続されている。
【0029】
かかる電源プレート1は、開口部25を挿通したケーブル3を保持部15で保持した後、下ハーフ11の前面壁11aに挿通、保持されている正極タブ18及び負極タブ19の各接合板部18a,19aと、ケーブル3の正極導線及び負極導線とを半田などで接合する。次いで、前面壁11aの前面側に突出されている正極タブ18及び負極タブ19の溶接板部18b,19bと、端子板20の溶接板とを重ね、スポット溶接などにより溶接する。これにより端子板20の正極端子部31と正極タブ18とが接続され、負極端子部32と負極タブ19とが接続される。
【0030】
次いで、溶接板部18b,19bを折り曲げることにより端子板20を前面壁11aの前面側に当接させる。最後に上ハーフ10と下ハーフ11とをネジ13で接続する。これにより電源プレート1は、上ハーフ10に形成された端子孔12より、端子板20の正極端子部31、負極端子部32及び情報端子部33が臨まされる。また端子板20は、下ハーフ11の前面壁11aと上ハーフ10の前面壁10aとに挟持されることによって位置が固定される。また端子板20は、各端子部31〜33が押圧された場合にも、当該押圧力が下ハーフ11の前面壁11aによって受け止められることから、端子位置がずれることもない。
【0031】
次いで、電源プレート1が用いられる電子機器のバッテリ収容部について説明する。この電子機器は、例えば図7(a)(b)に示すようなデジタルスチルカメラ40であり、図8に示すように、一側面に二次電池や電源プレート1が挿入されるバッテリ収容部41が形成されている。バッテリ収容部41は、デジタルスチルカメラ40の一側面の下部に凹面部43が形成され、この凹面部43に二次電池や電源プレート1のサイズに応じた略矩形状の収容凹部44と、ケーブル3を導出する導出部45とが形成されている。
【0032】
収容凹部44は、最深部に正極端子、負極端子及び排出用の付勢部材などが設けられている。また収容凹部44は、電池蓋42によって開閉される。
【0033】
導出部45は、凹面部43の収容凹部44と隣接して設けられキャップ46によって閉塞されている。キャップ46は、弾性部材によって形成され、一辺を片持ち梁状にデジタルスチルカメラ40に支持されることにより、電池蓋42側を自由端とされている。そして導出部45は、電源プレート1が収容凹部44に収容されると(図2参照)、図9に示すように、キャップ46が外側に撓んで開放され、ケーブル3を外部に導出させることができる。
【0034】
デジタルスチルカメラ40は、二次電池を用いる場合には、バッテリ収容部41に二次電池を収容した後、詳細を省略する係止片によって二次電池をバッテリ収容部41内に保持し、電池蓋42が閉められる。このときデジタルスチルカメラ40は、キャップ46が閉塞されることにより電池蓋42と面一とされているため、収容凹部44が完全に閉塞される。
【0035】
また電源プレート1を使用する際には、まず、導出部17によって、電子機器のバッテリ収容部41に形成された導出部45の形成方向に応じてケーブル3の導出方向を変える。具体的に、図2及び図9に示すように、デジタルスチルカメラ40のバッテリ収容部41内へ収容する場合には、図10に示すように、ケーブル3を一方の角部2a側に導出させる。
【0036】
そして電源プレート1は、プレート本体2を収容凹部44に収容すると共に、ケーブル3を導出部45より導出する。このときデジタルスチルカメラ40は、キャップ46が外方に撓まされることで、ケーブル3を外方に導出させている。その後、電源プレート1は、接続コネクタ5を介してAC/DCコンバーター4に接続されるとともに、AC/DCコンバーター4に家庭内などにあるコンセントに接続されるコード6が接続されることにより、電源と接続される。これにより電源プレート1は、家庭用電源からデジタルスチルカメラ40側に電力を供給することができ、バッテリ残量を気にすることなく連続してデジタルスチルカメラ40を駆動させることができる。
【0037】
電源プレート1は、導出部17によってケーブル3の導出方向がデジタルスチルカメラ40の導出部45の位置に応じて角部2a方向に規制されているため、バッテリ収容部41内に収容された場合にも、ケーブル3に捻れや屈曲などをおこすことなく外部へ導出させることができる。したがって電源プレート1は、ケーブル3やバッテリ収容部41の破損や過剰な負荷などの不具合を防止しながら家庭用電源を供給することができる。
【0038】
また電源プレート1は、バッテリ収容部を同じ規格で形成された他の電子機器に用いる場合には、当該他の電子機器に形成されたケーブル3の導出部に応じて、ケーブル3の導出方向を変える。例えば、図11に示すデジタルスチルカメラ47のバッテリ収容部に収容する場合には、ケーブル3の導出部48に応じて図12に示すように、ケーブル3を他方の角部2b側に導出させる。これにより電源プレート1は、ケーブル3に捻れや屈曲などをおこすことなく、デジタルスチルカメラ47のバッテリ収容部にも収容することができる。
【0039】
このように電源プレート1は、異なる機種のバッテリ収容部に収容することができるとともに、各機種毎に設けられたケーブルの導出孔に応じて、プレート本体2からのケーブル3の導出方向を変えることができ無理なくケーブル3を導出させることができるため、各機種毎に電源プレートを用意する必要がない。したがって、例えば量販店などで複数の異なる機種を店頭展示する場合など長時間に亘って電力の供給を必要とする場合に、電源プレートを機種毎に用意する必要が無く、また電源プレートの入れ間違いなども防止できる。
【0040】
なお、本発明は、上述した電源プレート1のように、導出部が分岐部によってプレート本体の背面側の両角部2a,2bに分岐されるのみならず、例えば図13に示すように、分岐部によって、両角部2a,2bに加えて背面方向へ導出させるようにしてもよい。
【0041】
この場合、分岐部には下ハーフ11の背面壁11bとの間に導出路16a,16bが形成され、さらに開口部25と対峙するように第3の導出路16cが形成される。この第3の導出路16cにも、挟持片27a又は27bを形成することができる。
【0042】
かかる第3の導出路16cが形成された導出部17を備えることにより、本発明が適用された電源プレートは、ケーブル3の導出方向の選択肢を増やすことができ、さらにバッテリ収容部に形成されたケーブル導出部の位置が異なる複数の電子機器間で共用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明が適用された電源プレートを示す斜視図である。
【図2】本発明が適用された電源プレートの使用状態を示す斜視図である。
【図3】本発明が適用された電源プレートを示す分解斜視図である。
【図4】本発明が適用された電源プレート底面側から示す斜視図である。
【図5】ケーブルの導出方向を示す底面図である。
【図6】挟持片を示す斜視図である。
【図7】本発明が適用された電源プレートが用いられるデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図8】バッテリ収容部を示す斜視図である。
【図9】バッテリ収容部に電源プレートが収容されたデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図10】ケーブルを一方の角部側から導出させている電源プレートを示す底面図である。
【図11】本発明が適用された電源プレートが用いられる他のデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図12】ケーブルを他方の角部側から導出させている電源プレートを示す底面図である。
【図13】プレート本体の背面方向に向かう第3の導出路を備えた電源プレートを示す底面図である。
【図14】従来の電子機器及び電源プレートを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1 電源プレート、2 プレート本体、3 ケーブル、4 AC/DCコンバーター、5 接続コネクタ、6 コード、10 上ハーフ、11 下ハーフ、15 保持部、16 導出路、17 導出部、20 端子板、25 開口部、26 分岐部、27 挟持片、40 デジタルスチルカメラ、41 バッテリ収容部、42 電池蓋、45 導出部、46 キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト機器のバッテリ収容部に収容されるプレート本体と、一端が上記プレート本体に保持され、他端が上記バッテリ収容部の導出孔よりホスト機器外部に導出されるとともに電源と接続されるコネクタが形成されたケーブルとを備え、上記ホスト機器に駆動電源を供給する電源プレートにおいて、
上記プレート本体には、上記ケーブルの一端を保持する保持部と、該保持部より上記プレート本体の外周方向に向かって形成され、上記ホスト機器に形成された導出孔の位置に応じて上記ケーブルの導出方向を変える複数の導出路が設けられていることを特徴とする電源プレート。
【請求項2】
上記プレート本体は、上記バッテリ収容部に収容可能な略矩形の板状体をなし、
上記保持部が上記プレート本体の略中央部に設けられ、
上記導出路が、上記バッテリ収容部に収容された上記プレート本体の上記バッテリ収容部の開放端側の両角部に向かって形成されていることを特徴とする請求項1記載の電源プレート。
【請求項3】
上記導出路には、上記ケーブルを挟持する挟持片が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電源プレート。
【請求項4】
さらに上記プレート本体の上記バッテリ収容部の開放端側の側縁部に向かう導出路が形成されていることを特徴とする請求項2記載の電源プレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−118393(P2008−118393A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299427(P2006−299427)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】