説明

電球用シーリングライト

【課題】本発明は、LED電球を使用して大きな節電効果と照明量が得られると共に、照明カバーを平均的に光らせる電球用シーリングライトを提供する。また、本発明は、構造簡単で、極めて安価に製作でき、各種のLED電球を自由に選択して使用できると共に、必要に応じ、白熱電球、電球形蛍光灯も安全に使用できる電球用シーリングライトを提供する。
【解決手段】本体板10と、照明カバー20と、アダプタ30とを備え、電球40の螺入用ソケット50を、電球40が点灯したとき、本体板10の中央部に、全部の電球の光束を集光できるように配置し、放熱用通気口112と通気口カバー113とを設けたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電球を使用したシーリングライトに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の天井直付け照明器具としてのシーリングライト(Ceiling Light )は、主として環状蛍光灯が使用されてきた。最近ではスパイラル状、直管状のLED(Light Emitting Diode)製のものが使用されるようになったが、高価につく欠点があった。
これに対し、一般電球形のLED(以下、LED電球という。)は、漸次、量産化されてきて価格はかなり低下し、従来型の一般電球形の白熱電球、電球形蛍光灯等が使用されている照明器具に漸次使用されつつあるが、照明器具としての利用用途は殆どが1灯タイプに限定されており、多灯を必要とする密封形のシーリングライトとしての利用は不向きとされていた。その主な理由としては、(1)白熱電球に比べ直下方向には明るいが口金方向には暗い、従って乳白色透光性の照明カバーに入れると、暗くなる部分ができて照明カバー全体が平均的に光らない。(2)照明カバーで密封すると、LED電球のヒートシンク(Heat Sink)やアルマイト加工部分の放熱が不十分になり安全性や球寿命に影響が出る恐れがあるなどである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06−251615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、LED電球を使用した電球用シーリングライトを提供するものである。
また、本発明は、大きな節電効果と照明量が得られると共に照明カバーを平均的に光らせる電球用シーリングライトを提供するものである。
また、本発明は、構造簡単で極めて安価に製作でき、各種のLED電球を自由に選択して使用できる電球用シーリングライトを提供するものである。
さらに、本発明は、必要に応じ、一般電球形のLED電球のほか、一般電球形の白熱電球、電球形蛍光灯、クリプトン電球等も安全に使用できるようにした電球用シーリングライトを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電球用シーリングライトは、上記課題を達成するため、図示するように、請求項1の発明は、トレイ状の本体板と、前記本体板の周縁に着脱可能に前記本体板を被覆できるように形成した乳白色透光性の照明カバーと、前記本体板の中央穴に着脱可能に嵌入できるようにしたアダプタとを備えて、前記本体板に、複数個の電球螺入用ソケットを、螺入した電球が点灯したとき、前記本体板の中央部に向って電球の光を集光できるように、前記各電球を放射状に配置すると共に、前記ソケットの近くに、前記螺入した各電球の点灯による放熱ができる通気口を設けたものである。
また、本発明の電球用シーリングライトは、上記課題を達成するため、図示するように、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記各通気口の上空に、前記各通気口からの照明洩れを遮断できるようにした通気口カバーを設けたものである。
本発明において、アダプタは、天井に取りつけられる丸形又は角形の引掛けシーリングや露出型又は埋込型の引掛けローゼットなどの公知の天井用配線器具の引掛け穴に挿入して着脱可能に固着することにより配線接続してシーリングライト内に給電する公知の装置である。
照明カバーは、一般にセード(Shade)と称せられる乳白色透光性のシーリングライト用の公知の合成樹脂製カバーで、本体板の円形又は方形等の形状に合わせて着脱可能に被覆されるものである。
通気口は、密封構造のシーリングライト内の電球の放熱による熱気を排出するためのもので、必要に応じ、排気口と吸気口に分けることができる。通気口カバーは、通気口からの照明洩れを防止すると共に、本体板と同色にして光反射させるため、通気口からの熱気の排出に支障がないように通気口上空をL字形、コ字形等に成形した金属薄板等で被覆できるようにしたものである。
電球螺入用ソケットは、本体板と同色にした陶器製、合成樹脂製等の公知のものである。電球螺入用ソケットは、螺入した電球が点灯したとき、本体板の中央部に向って電球の光を集合して集光できるように、放射状に配置し、照明カバーで被覆したとき、照明カバーを平均的に光らせるようにする。前記各ソケット後部はL型等の支持板に支持されて本体板に取りつけられる。また、ソケットは、本体板とほぼ平行又はやや上り勾配に取りつけられる。
照明カバーは、一般にセードと称せられる公知の乳白色透光性の合成樹脂製カバーである。
照明カバーは、本体板の周縁に着脱可能に本体板を被覆できるように形成されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、本体板の中央に集光させるので、乳白色透光性の照明カバーを平均的に光らせて多灯電球に拘わらずシーリングライトとして従来の環状蛍光管と同様な照明が発揮できる。
また、本発明によれば、電球の放熱は、本体板に設けられた通気口から排気及び吸気ができるので、シーリングライトの密封構造に拘わらず、シーリングライトの安全性と電球等の寿命の確保ができる。また、通気口は、通気口カバーで被覆されて通気口からの照明洩れが防止されると共に、本体板と同色のため光反射される。
また、本発明シーリングライトは、通気口及びそのカバーがあるので、必要に応じ、白熱電球、電球形蛍光灯等も安全に使用できる。
さらに、従来の蛍光灯を使用したシーリングライトに比べ、構造簡単かつ軽量で、極めて安価に製作でき、特にLED電球を多灯使用した場合、大きな節電効果と照明量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例を示し、照明カバーを取り除いて平面図的にみた概略説明図である。
【図2】図1のX−X線から断面図的にみた概略説明図である。
【図3】図1の使用状態を示した概略説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の最良の形態が実施例1に記載される。
【実施例1】
【0009】
本発明電球用シーリングライトの実施例1が図1、図2及び図3に示されている。
図1では、公知の配線及び公知の照明カバーの着脱装置が省略されている。
図2では、公知の配線が省略されている。
本発明実施例の電球用シーリングライトは、本体板10と、照明カバー20と、アダプタ30とを備えている。
本体板10は金属製で、白色の上板11と白色の側板12とからなり、上板11は、4個のLED電球(消費電力4.0W、光束320ルーメン)40を螺入できるようにした白色のソケット4個50がL形白色の支持板51を介して上板11に取りつけられている。また、上板11の中央穴111には着脱可能に天井の引掛けシーリング60に着脱可能に固着されるアダプタ60が取りつけられ、天井配線と電気的に接続される。
また、4個のソケット50は、上板11の中央穴11に十字状の放射状配置に取りつけられ、螺入した電球40を点灯したとき、本体板10の中央に集光できるようにしている。
また、本体板10の上板11には、螺入した電球40の放熱用ヒートシンク41下に通気口112が設けられ、その上空の電球40と上板11の間に点灯した電球40の照明洩れを遮断できる白色の通気口カバー113が設けられている。
照明カバー20は、本体板10の側板12の縁部121に着脱可能に嵌合できるように形成されている。
本発明は、上述のように構成されるので、アダプタ30を天井70の引掛けシーリング60に引掛けて電気接続し、4個のLED電球40を点灯すると、4個のLED電球40は集光(約1200ルーメン)されて照明カバー20は、平均的に照らされることになる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明電球用シーリングライトは、製作容易で安価に量産できる。
【符号の説明】
【0011】
10 本体板
11 本体板の上板
111 中央穴
112 通気口
113 通気口カバー
12 本体板の側板
121 側板縁部
20 照明カバー
30 アダプタ
40 電球
41 電球のヒートシンク
42 電球の発光部分
50 電球螺入用ソケット
60 天井引掛けシーリング又は引掛けローゼット
70 天井

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイ状の本体板と、前記本体板の周縁に着脱可能に前記本体板を被覆できるように形成した乳白色透光性の照明カバーと、前記本体板の中央穴に着脱可能に嵌入できるようにしたアダプタとを備えて、前記本体板に、複数個の電球螺入用ソケットを、螺入した電球が点灯したとき、前記本体板の中央部に向って電球の光を集光できるように、前記各電球を放射状に配置すると共に、前記ソケットの近くに、前記螺入した各電球の点灯による放熱ができる通気口を設けたことを特徴とした電球用シーリングライト。
【請求項2】
前記各通気口の上空に、前記各通気口からの照明洩れを遮断できるようにした通気口カバーを設けたことを特徴とした請求項1記載の電球用シーリングライト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−26060(P2013−26060A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160615(P2011−160615)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(391042232)ワタナベ株式会社 (41)
【Fターム(参考)】