説明

電解精製用電極及びそれを用いた電解精製方法

【課題】長期間の使用でも母板とエッジストリップとの間の接着剤が劣化せず、母板の両側辺部への銅電着を良好に抑制することができる電解精製用電極及びそれを用いた電解精製方法を提供する。
【解決手段】電解精製用電極10は、母板20と、前記母板の両側辺部21に沿って、該両側辺部21を覆うように設けられ、且つ、ウレタン系接着剤30により該両側辺部21に接着されたエッジストリップ40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解精製用電極及びそれを用いた電解精製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パーマネントカソード法による銅の電解精製では、母板に、その両側辺部への電着を防止するための手段が施されている。当該手段としては、従来、母板の両側辺部へ直接エッジストリップを装着するか、又は、絶縁テープを用いて母板の両側辺部をマスキングした後、エッジストリップを装着している。
【0003】
しかしながら、エッジストリップは通常樹脂製であるため、電解液による酸や熱により徐々に劣化し、母板との密着性が低下するという問題がある。また、母板に直接エッジストリップを装着した場合、ある期間使用するとエッジストリップの劣化により、緩んだ隙間部分からエッジストリップの内側部分に電解液が侵入し、母板の両側辺部(エッジストリップの内側)に銅が電着してしまう。この場合、電着銅の剥離工程にて、エッジストリップの内側の電着銅が強制的に剥がされるため、エッジストリップが破損するという問題がある。
【0004】
さらに、エッジストリップの内側部分に絶縁テープを貼り付けてからエッジストリップを装着した場合、電解液中で徐々に絶縁テープの接着力が低下し、最終的に絶縁テープが製品である電着銅に巻き込まれ、製品の品質が低下してしまうという問題が生じる。
【0005】
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、電極部材の所望の外周辺部に所定の幅にてシリコーンゴム系接着剤又はコーキング剤を介して絶縁性部材を接着したことを特徴とする金属電解精製用電極が開示されている。そして、これによれば、母板とその周辺に形成される絶縁性部材との接着が極めて良好に行われ、高温環境下での使用にも耐えることができ、且つ、寿命の長い金属電解精製用電極を得ることができると記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、パーマネントカソード法に用いるカソード板とエッジストリップを強固に密着するために、シリコンシーラントを用いるエッジストリップとカソード板の密着方法が開示されている。そして、これによれば、カソード板とエッジストリップの密着性を向上させ、エッジストリップ内側への電解液の侵入、及び、カソード板側面部への銅の電着を長期間に渡って防ぐことで、エッジストリップの使用期間を延長させることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭63−166986号公報
【特許文献2】特開2006−265699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、硫酸を電解液に用いた銅電解精製では、母板とエッジストリップとの間の接着剤の劣化が激しく、上述の特許文献1及び2等の電解精製用電極を半年程使用すると、接着剤が溶解してしまう。接着剤が溶解すると、母板とエッジストリップとの間に隙間が生じ、その隙間へ電解液が浸入し、母板の両側辺部に銅が電着してしまう。このような場合、上述したように、電着銅の剥離工程において、エッジストリップの内側の電着銅が母板表面に電着した電着銅と一繋がりとなり、母板表面の電着銅を剥ぎ取る際、エッジストリップ内部の電着銅も母板上の電着銅と共に強制的に剥がされるため、エッジストリップが破損するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、長期間の使用でも母板とエッジストリップとの間の接着剤が劣化せず、母板の両側辺部への銅電着を良好に抑制することができる電解精製用電極及びそれを用いた電解精製方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討の結果、母板とエッジストリップとの間の接着剤として、ウレタン系接着剤を用いると、電解精製用電極を長期間使用しても接着剤が劣化せず、母板の両側辺部への銅電着を良好に抑制することができることを見出した。
【0011】
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、母板と、母板の両側辺部に沿って、両側辺部を覆うように設けられ、且つ、ウレタン系接着剤により両側辺部に接着されたエッジストリップとを備えた電解精製用電極である。
【0012】
本発明に係る電解精製用電極の一実施形態においては、エッジストリップは、母板の側辺部を嵌め込むためのガイド溝と、エッジストリップの一端部に形成されてガイド溝へ嵌め込まれた母板の側辺部を止め置くためのエンドキャップとを備える。
【0013】
本発明に係る電解精製用電極の別の一実施形態においては、ウレタン系接着剤は、エッジストリップのガイド溝とガイド溝に嵌め込まれた母板の側辺部との間であって、且つ、エンドキャップの下端から少なくとも20cmまでの領域に設けられている。
【0014】
本発明に係る電解精製用電極の更に別の一実施形態においては、母板の側辺部には、母板の厚さ方向に貫通するインナーピン差込孔が形成されており、エッジストリップは、母板のインナーピン差込孔に差し込まれたインナーピンで母板に固定されている。
【0015】
本発明に係る電解精製用電極の更に別の一実施形態においては、母板の側辺部及びエッジストリップには、それぞれ母板及び該エッジストリップの厚さ方向に貫通するトップピン差込孔が形成されており、母板の側辺部及びエッジストリップは、トップピン差込孔に差し込まれたトップピンで固定されている。
【0016】
本発明に係る電解精製用電極の更に別の一実施形態においては、母板の両側辺部の末端部は、エッジストリップのエンドキャップに嵌り込んで止め置かれるようにエンドキャップの形状に対応する形状に形成された嵌合部を備えている。
【0017】
本発明は別の一側面において、本発明に係る電解精製用電極を用いた電解精製方法である。
【0018】
本発明は更に別の一側面において、母板を準備する工程と、母板の両側辺部に沿って、両側辺部を覆うように、ウレタン系接着剤によってエッジストリップを接着する工程とを備えた電解精製用電極の製造方法である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、長期間の使用でも母板とエッジストリップとの間の接着剤が劣化せず、母板の両側辺部への銅電着を良好に抑制することができる電解精製用電極及びそれを用いた電解精製方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る電解精製用電極の平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】本発明に係る母板の平面図である。
【図4】本発明に係るインナーピンの外観写真である。
【図5】本発明に係るエッジストリップの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(電解精製用電極)
電解精製用電極10は、図1及び図2に示すように、母板20と、母板20の両側辺部21に沿って、両側辺部21を覆うように設けられ、且つ、ウレタン系接着剤30により該両側辺部21に接着されたエッジストリップ40とを備えている。
【0022】
母板20は、図3に示すように、例えば数ミリメートル〜数十ミリメートルの厚さの矩形の板状に形成されている。母板20は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼等の一般に用いられる電解精製用母板材料で形成されている。母板20の両側辺部21の末端部は、後述のエッジストリップ40のエンドキャップ42に止め置かれるため、エンドキャップ42の形状に対応するような形状の嵌合部25が形成されている。本実施形態では、エンドキャップ42のエッジストリップ40を支持する部分が母板20の差込方向に対して垂直に形成されているため、母板20の嵌合部25も図3に示すように末端部を矩形状に切り取って形成されている。なお、母板20の嵌合部25はエンドキャップ42の形状によって様々な形状に形成することができる。例えば、エンドキャップ42のエッジストリップ40を支持する部分が多段状に形成されていれば、母板20の嵌合部25もそれに対応して多段状に形成され、エンドキャップ42のエッジストリップ40を支持する部分が凹状に形成されていれば、母板20の嵌合部25もそれに対応して凸状に形成される。母板20の側辺部21の先端部には、後述するトップピンを差し込んで固定するための、母板20の厚さ方向に貫通するトップピン差込孔23が形成されている。また、母板20の側辺部21には、母板20の厚さ方向に貫通するインナーピン差込孔22が形成されている。インナーピン差込孔22は、側辺部21に沿って複数形成されている。母板20の先端部には、当該先端部に沿って延びるように細長板状のビーム24が設けられている。ビーム24は、例えば銅等の金属を用いて形成されており、電導体として、及び、母板の落下防止用部材として機能している。
【0023】
インナーピン50は、図4に示すように、細長板状に形成されたインナーピン本体52と、インナーピン差込孔22に差し込むための複数の突起部51とを備えている。インナーピン本体52と突起部51とは例えばABS樹脂等を用いて一体形成されている。
【0024】
エッジストリップ40は、図5に示すように、例えばABS樹脂等を用いて長尺状に形成された本体部41を備えている。エッジストリップ40の本体部41は、母板20の側辺部21を嵌め込むためのガイド溝43が本体部41の長さ方向に沿って形成されている。母板20の側辺部21をガイド溝43に沿ってスライドさせることにより、母板20をエッジストリップ40に容易に嵌め込むことができる。本体部41の一端部には、ガイド溝43へ嵌め込まれた母板20の側辺部21を止め置くための、ABS樹脂等で形成されたエンドキャップ42が設けられている。ガイド溝43へ嵌め込まれた母板20の側辺部21がエンドキャップ42で止め置かれるため、母板20をエッジストリップ40内の適切な位置に容易に嵌め込むことができる。また、エッジストリップ40は、母板20のインナーピン差込孔22に差し込まれたインナーピンで母板20に固定されている。エッジストリップ40には、エッジストリップ40の厚さ方向に貫通するトップピン差込孔44が形成されている。
【0025】
エッジストリップ40のガイド溝43と、ガイド溝43に嵌め込まれた母板20の側辺部21との間であって、且つ、エンドキャップ42の下端から20cmまでの領域には、ウレタン系接着剤30が設けられている。ウレタン系接着剤30は、エッジストリップ40のガイド溝43と、ガイド溝43に嵌め込まれた母板20の側辺部21との間に生じる隙間を埋め、且つ、エッジストリップ40と母板20とを固定するために用いられている。ウレタン系接着剤30をエンドキャップ42の下端から20cmまでの領域に設けるのは、エンドキャップ42近辺にガイド溝43とエッジストリップ40との隙間が生じやすく、エンドキャップ42から20cmまでの領域にウレタン系接着剤30を設けておけば、確実にこの隙間をほぼ埋めることができるためである。なお、ウレタン系接着剤30は、エンドキャップ42の下端から少なくとも20cmまでの領域に設けられていればよい。必要であれば、ウレタン系接着剤30を、エンドキャップ42の下端から20cmを超えて設けてもよく、エッジストリップ40のガイド溝43と、ガイド溝43に嵌め込まれた母板20の側辺部21との間の全体に設けても良い。ウレタン系接着剤30は、ウレタン樹脂系接着剤であってもよい。ウレタン樹脂系接着剤は、構造式中にウレタン基(−NHCOO−)を有する接着剤を示し、さらに種々の添加物が加えられていても良い。また、ウレタン系接着剤30は、ウレタン樹脂溶剤系接着剤であってもよい。ウレタン樹脂溶剤系接着剤は、ポリウレタン樹脂を溶剤に溶融させて構成されている。さらに、ウレタン系接着剤30は、ウレタン樹脂エマルジョン接着剤であってもよい。ウレタン樹脂エマルジョン接着剤は、ウレタン樹脂を機械乳化法またはビニルと結合することでエマルジョン化させて構成されている。
【0026】
母板20の側辺部21及び当該側辺部21に差し込まれたエッジストリップ40は、互いのトップピン差込孔23、44が重なり合う。そして、当該トップピン差込孔23、44にトップピンが差し込まれ、これにより母板20の側辺部21及び当該側辺部21に差し込まれたエッジストリップ40が良好に固定されている。トップピンは、例えばABS樹脂等で形成されている。
【0027】
(電解精製用電極の製造方法)
次に、電解精製用電極10の製造方法について説明する。まず、母板20を準備する。母板20には、両側辺部21の末端部にエンドキャップ42の形状に対応するような形状の嵌合部25を形成しておく。また、母板20には、両側辺部21の先端部に、母板20の厚さ方向に貫通するトップピン差込孔23及びインナーピン差込孔22を形成しておく。
【0028】
次に、母板20の先端部にビーム24を取り付ける。続いて、両側辺部21のインナーピン差込孔22にウレタン系接着剤30を塗布した後、インナーピン50を差し込む。さらに、母板20の両側辺部21の下方から20cmまでの領域に、ウレタン系接着剤30を塗布しておく。
【0029】
次に、エッジストリップ40を2つ準備する。エッジストリップ40のガイド溝43には、エンドキャップ42から20cmまでの領域にあらかじめウレタン系接着剤30を塗布しておく。続いて、上述のように準備した母板20を、母板20の両側辺部21が2つのエッジストリップ40のガイド溝43内へスライドするようにして当該エッジストリップ40に嵌め込む。嵌め込まれた母体は、その末端の嵌合部25がエッジストリップ40のエンドキャップ42に止め置かれる。次に、母板20とエッジストリップ40とを、それらのトップピン差込孔23、44にトップピンを差し込むことで固定する。続いて、室温で半日程度放置し、接着剤を硬化させる。このようにして、電解精製用電極10が完成する。
また、本発明に係る電解精製用電極の製造方法は、通常の電解精製用電極が電解槽において使用されて、エッジストリップが劣化してしまった場合の修理にも有効である。具体的には、母板から、劣化したエッジストリップと共に、インナーピン及びトップピンを取り外す。続いて、母板の表面をサンダー等で研磨した後、インナーピンを取り付ける。次に、母板の側辺部に、エンドキャップから20cmまでの領域にあらかじめウレタン系接着剤を塗布したエッジストリップを差し込み、トップピンを取り付け、交換作業が完成する。
【0030】
(電解精製用電極を用いた電解精製方法)
上述のようにして作製した電解精製用電極10は、長期間の使用でも母板20とエッジストリップ40との間の接着剤30が劣化せず、母板20の両側辺部21への銅電着を良好に抑制することができる電解精製の陰極として用いることができる。なお、電解精製用電極10は、電解液に浸漬する前に、ウレタン系接着剤30によって母板20とエッジストリップ40とが完全に接着していることを確認してから行う。
特に、硫酸液を電解液とした銅電解精製の場合、従来、長期間(約半年を超える期間)の使用により母板20とエッジストリップ40との隙間に設けた接着剤が劣化しやすいという問題がある。そのため、電解液が当該隙間に流れ込んで母板20のエッジ部分に銅の電着が生じてしまう。これに対し、本発明に係る電解精製用電極10は、母板20とエッジストリップ40との間の接着剤としてウレタン系接着剤30を用いているため硫酸液に対して良好な耐性を有し、半年を超える長期間の使用によっても劣化せず、母板20のエッジ部分への銅の電着を良好に抑制することができる。
【実施例】
【0031】
以下、本発明の実施例を示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
【0032】
(実施例)
まず、先端部にビームを取り付け、銅めっきされた母板(SUS板:厚さ3.2mm)を準備する。続いて、両側辺部のインナーピン差込孔にウレタン系接着剤を塗布した後、インナーピンを差し込んだ。さらに、母板の両側辺部の下方から20cmまでの領域に、ウレタン系接着剤(コニシ社製ボンドウレタンコーク)を塗布した。
次に、ガイド溝のエンドキャップから20cmまでの領域にあらかじめウレタン系接着剤を塗布したエッジストリップを2つ準備した。続いて、上述のように準備した母板を、母板の両側辺部が2つのエッジストリップのガイド溝内へスライドするようにしてエッジストリップに嵌め込んだ。次に、母板とエッジストリップとを、それらのトップピン差込孔にトップピンを差し込むことで固定した。続いて、室温で半日程度放置し、接着剤を硬化させた。このようにして、実施例に係る電解精製用電極を作製した。
次に、ウレタン系接着剤によって母板とエッジストリップとが完全に接着していることを確認した後、電解精製用電極を電解液(硫酸液)中に浸漬して陰極とし、銅電解精製を実施したところ、9ヶ月間経過してもウレタン系接着剤が劣化せず、母板とエッジストリップとの隙間への電解液の侵入は生じなかった。その結果、エッジストリップの破損が発生していないことから、エッジストリップの修理および交換作業の頻度が低減し、部品代等のコストも低減した。
【0033】
(比較例)
ウレタン系接着剤の代わりにシリコン系接着剤(セメダイン社製セメダイン8000シリコンシーラント)を用いた以外は、実施例と同様の方法によって電解精製用電極を作製した。
次に、シリコン系接着剤によって母板とエッジストリップとが完全に接着していることを確認した後、電解精製用電極を電解液(硫酸液)中に浸漬して陰極とし、銅電解精製を実施したところ、使用開始から半年程度経過した頃、シリコン系接着剤が劣化し、母板とエッジストリップとの隙間へ電解液が侵入するようになった。そして、上記電着銅の剥離工程において、エッジストリップの内側の電着銅が母板表面に電着した電着銅と一連に繋がり、電着銅を剥ぎ取る際に、エッジストリップ内部に電着した銅も強制的に剥がされ、エッジストリップが破損するという問題が発生した。
【符号の説明】
【0034】
10 電解精製用電極
20 母板
21 側辺部
22 インナーピン差込孔
23 トップピン差込孔
24 ビーム
25 嵌合部
30 ウレタン系接着剤
40 エッジストリップ
41 本体部
42 エンドキャップ
43 ガイド溝
44 トップピン差込孔
50 インナーピン
51 突起部
52 インナーピン本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
母板と、
前記母板の両側辺部に沿って、該両側辺部を覆うように設けられ、且つ、ウレタン系接着剤により該両側辺部に接着されたエッジストリップと、
を備えた電解精製用電極。
【請求項2】
前記エッジストリップは、前記母板の側辺部を嵌め込むためのガイド溝と、該エッジストリップの一端部に形成されて該ガイド溝へ嵌め込まれた該母板の側辺部を止め置くためのエンドキャップとを備える請求項1に記載の電解精製用電極。
【請求項3】
前記ウレタン系接着剤は、前記エッジストリップのガイド溝と該ガイド溝に嵌め込まれた前記母板の側辺部との間であって、且つ、前記エンドキャップの下端から少なくとも20cmまでの領域に設けられている請求項1又は2に記載の電解精製用電極。
【請求項4】
前記母板の側辺部には、該母板の厚さ方向に貫通するインナーピン差込孔が形成されており、
前記エッジストリップは、前記母板のインナーピン差込孔に差し込まれたインナーピンで該母板に固定されている請求項1〜3のいずれかに記載の電解精製用電極。
【請求項5】
前記母板の側辺部及び前記エッジストリップには、それぞれ該母板及び該エッジストリップの厚さ方向に貫通するトップピン差込孔が形成されており、
前記母板の側辺部及び前記エッジストリップは、前記トップピン差込孔に差し込まれたトップピンで固定されている請求項1〜4のいずれかに記載の電解精製用電極。
【請求項6】
前記母板の両側辺部の末端部は、前記エッジストリップのエンドキャップに嵌り込んで止め置かれるように該エンドキャップの形状に対応する形状に形成された嵌合部を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の電解精製用電極。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の電解精製用電極を用いた電解精製方法。
【請求項8】
母板を準備する工程と、
前記母板の両側辺部に沿って、該両側辺部を覆うように、ウレタン系接着剤によってエッジストリップを接着する工程と、
を備えた電解精製用電極の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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