説明

電話帳管理システム、電話帳管理方法

【課題】ユーザ端末の電話帳に登録された登録ユーザの情報が複数のユーザのプロフィールデータに含まれる場合にも、当該ユーザ端末のユーザと他のユーザとの間で適切な関連付けを行える。
【解決手段】電話帳管理システムは、ユーザ端末に記憶された電話帳データを取得する電話帳データ取得部と、前記電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを取得するプロフィールデータ取得部と、前記プロフィールデータ取得部によって前記登録ユーザのキー情報を含む複数のプロフィールデータが取得された場合、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を決定する決定部と、前記登録ユーザとの適合度に基づいて選択されたユーザと、前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する生成部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ端末の電話帳データに基づいてユーザ間の関連付けを行う電話帳管理システム、電話帳管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ端末の電話帳データと他のユーザ端末のユーザのプロフィールデータとに基づいてユーザ間の関係性の有無を判断し、ユーザ間の関連付けを行う電話帳管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、例えば、ユーザ端末の電話帳に登録されている登録ユーザの電話番号が、他のユーザ端末のユーザのプロフィールデータに含まれる電話番号と一致する場合、当該ユーザ端末のユーザと当該他のユーザ端末のユーザとに関係性があると判断して関連付けを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−4229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した電話帳管理システムでは、ユーザ端末の電話帳に登録された登録ユーザの情報が、他の複数のユーザ端末のユーザのプロフィールデータに含まれる情報と一致することも想定される。例えば、ユーザ端末Aの電話帳に登録ユーザBの電話番号及びメールアドレスとしてユーザBの電話番号とユーザCのメールアドレスが誤って登録されている場合、当該登録ユーザBの電話番号及びメールアドレスは、ユーザBのプロフィールデータに含まれる電話番号及びユーザCのプロフィールデータに含まれるメールアドレスに一致することになる。このような場合、ユーザ端末AのユーザAが、ユーザB又はユーザCのユーザのいずれとより密接な関係性があるかを判断できないため、ユーザAとユーザB又はユーザCとのユーザ間で適切な関連付けを行うことができない場合がある。
【0005】
以上のように、上述の電話帳管理システムでは、ユーザ端末の電話帳に登録された登録ユーザの情報が複数のユーザのプロフィールデータに含まれる場合、当該ユーザ端末のユーザと他のユーザとの間で適切な関連付けを行うことができない場合があるという問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザ端末の電話帳に登録された登録ユーザの情報が複数のユーザのプロフィールデータに含まれる場合にも、当該ユーザ端末のユーザと他のユーザとの間で適切な関連付けを行うことが可能な電話帳管理システム、電話帳管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1側面に係る電話帳管理システムは、ユーザのプロフィールデータを記憶するプロフィールデータ記憶部と、ユーザ端末に記憶された電話帳データを取得する電話帳データ取得部と、前記電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを、前記プロフィールデータ記憶部から取得するプロフィールデータ取得部と、前記プロフィールデータ取得部によって前記登録ユーザのキー情報を含む複数のプロフィールデータが取得された場合、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を決定する決定部と、前記登録ユーザとの適合度に基づいて選択されたユーザと、前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する生成部と、を具備することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ユーザ端末の登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータが複数取得された場合にも、各プロフィールデータに含まれる当該キー情報の優先順位に従って、各プロフィールデータを有するユーザと登録ユーザとの適合度が決定されるので、当該適合度に基づいて、当該ユーザ端末のユーザと他のユーザとの関連付けを適切に行うことができる。
【0009】
本発明の第2側面に係る電話帳管理方法は、ユーザのプロフィールデータを記憶するプロフィールデータ記憶部を備えた電話帳管理システムで用いられる電話帳管理方法であって、ユーザ端末に記憶された電話帳データを取得する工程と、前記電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを、前記プロフィールデータ記憶部から取得する工程と、前記プロフィールデータが複数取得された場合、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を決定する工程と、前記登録ユーザとの適合度に基づいて選択されたユーザと、前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する工程と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザ端末の電話帳に登録された登録ユーザの情報が複数のユーザのプロフィールデータに含まれる場合にも、当該ユーザ端末のユーザと他のユーザとの間で適切な関連付けを行うことが可能な電話帳管理システム、電話帳管理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態に係る電話帳管理システムを含む通信システムの概略構成図である。
【図2】本実施の形態に係るプロフィールDBの一例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る電話帳DBの一例を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る電話帳管理サーバの一例を示す図である。
【図5】本実施の形態に係るマッチングリストの一例を示す図である。
【図6】本実施の形態に係る優先順位記憶部の一例を示す図である。
【図7】本実施の形態に係る電話帳管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本実施の形態に係る電話帳管理システムの動作を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係るユーザ端末の表示画面を示す図である。
【図10】本実施の形態に係る被片側関係リスト及び片側関係リストを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る電話帳管理システムを含む通信システムの概略構成図である。図1に示されるように、本実施の形態に係る通信システムは、電話帳管理システム1と、電話帳管理システム1にインターネット2を介して接続される複数のソーシャルネットワークサービス(SNS)3A〜3Cと、電話帳管理システム1にコアネットワーク4及び無線基地局5を介して接続されるユーザ端末6A〜6Dとを含む。なお、以下、SNS3A〜3C、ユーザ端末6A〜6Dを区別しない場合は、SNS3、ユーザ端末6と総称する。
【0014】
電話帳管理システム1は、ユーザ端末6のユーザのプロフィールデータとユーザ端末6の電話帳データとに基づいて、ユーザ端末6のユーザ間の関係付けを行う。電話帳管理システム1は、コアネットワーク4及び無線基地局5を介してユーザ端末6に接続されるとともにインターネット2を介してSNS3に接続される電話帳管理サーバ11と、電話帳管理サーバ11に接続されるプロフィールデータベース(DB)12(プロフィールデータ記憶部)及び電話帳データベース(DB)13と、を含む。
【0015】
ここで、プロフィールデータとは、ユーザ端末6のユーザ固有の情報であり、例えば、ユーザ端末6のユーザの氏名、電話番号、メールアドレス、ユーザが参加するSNS3のユーザ識別情報などである。後述するように、プロフィールデータは、SAB−IDと関連付けられてプロフィールDB12で管理される。SAB−IDとは、電話帳管理システム1においてユーザ端末6のユーザを識別するためのユーザ識別情報である。
【0016】
また、電話帳データとは、ユーザ端末6の記憶部に通信相手先として登録された登録ユーザに関する情報であり、例えば、他のユーザ端末6のユーザの氏名、電話番号、メールアドレスなどである。ユーザ端末6の電話帳データでは、登録ユーザ毎にCIDが付与される。CIDとは、ユーザ端末6の電話帳データにおける登録ユーザの登録番号である。
【0017】
電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6からのプロフィールデータの登録要求に応じて、ユーザ端末6のユーザのプロフィールデータをプロフィールDB12に登録する。図2は、プロフィールDB12の一例を示す図である。図2に示すように、プロフィールDB12では、ユーザ端末6のユーザのプロフィールデータ(ここでは、氏名、電話番号、メールアドレス、その他のユーザ固有の情報)がSAB−IDと関連付けて記憶される。電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6からのプロフィールデータの登録要求に応じて、ユーザ端末6にSAB−IDを付与し、付与したSAB−IDとユーザ端末6から受信したプロフィールデータとを関連付けてプロフィールDB12に登録する。
【0018】
また、電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6からの電話帳データの登録要求に応じて、ユーザ端末6の電話帳データを電話帳DB13に登録する。図3は、電話帳DB13の一例を示す図である。図3に示すように、電話帳DB13では、ユーザ端末6の電話帳データ(ここでは、上述のCID、氏名、電話番号、メールアドレス、その他のユーザ固有の情報)がユーザ端末6のSAB−IDと関連付けて記憶される。電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6からの電話帳データの登録要求に応じて、ユーザ端末6のSAB−IDとユーザ端末6から受信した電話帳データとを関連付けて電話帳DB13に登録する。
【0019】
また、電話帳管理サーバ11は、後述するように、電話帳DB13に登録された電話帳データとプロフィールDB12に登録されたプロフィールデータとのマッチング結果に基づいて、ユーザどうしを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0020】
なお、本実施の形態に係る通信システムは、図1に示す構成に限られるものではない。例えば、電話帳管理システム1は、1つのサーバとして構成されていてもよいし、図示されていないインタフェース用ノード等を備えていてもよい。また、SNS3、無線基地局5、ユーザ端末6の数は、図1に示す数に限られるものではない。また、プロフィールDB12及び電話帳DB13は、図2及び図3に例示する構成に限られるものではない。
【0021】
また、本実施の形態に係る通信システムを構成する各装置(すなわち、電話帳管理サーバ11、プロフィールDB12、電話帳DB13、ユーザ端末6など)は、通信インタフェース、プロセッサ、メモリ、送受信回路、ディスプレイ、操作キー、タッチパネルなどを含むハードウェアを有しており、メモリには、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールが記憶されている。後述する各装置の機能構成は、上述のハードウェアによって実現されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、両者の組み合わせによって実現されてもよい。
【0022】
次に、本実施の形態に係る電話帳管理システム1の詳細機能構成を説明する。図4は、電話帳管理サーバ11の機能構成図である。図4に示すように、電話帳管理サーバ11は、電話帳データ取得部111と、プロフィールデータ取得部112と、マッチングリスト生成部113と、優先順位リスト記憶部114と、適合度決定部115と、つながり関係情報生成部116と、送受信部117とを具備する。
【0023】
電話帳データ取得部111は、電話帳DB13からユーザ端末6の電話帳データを取得する。具体的には、電話帳データ取得部111は、ユーザ端末6に付与されたSAB−IDを検索キーとして電話帳DB13を検索し、当該SAB−IDに関連付けられた電話帳データを取得する。例えば、電話帳データ取得部111は、ユーザ端末6Aに付与されたSAB−ID“1001”を検索キーとして、図3に示す電話帳DB13からSAB−ID“1001”に関連付けられた電話帳データをユーザ端末6Aの電話帳データとして取得する。
【0024】
プロフィールデータ取得部112は、電話帳データ取得部111によって取得された電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを、プロフィールDB12から取得する。ここで、登録ユーザのキー情報とは、電話帳DB13においてCIDに関連づけられる各種情報であり、例えば、電話番号、メールアドレス、氏名などである。
【0025】
例えば、図3に示すユーザ端末6Aの電話帳データが取得された場合、プロフィールデータ取得部112は、CID“00001”の登録ユーザCの電話番号“090−xxxx−xxxx”及びメールアドレス“aaa@xxx.com”をそれぞれキー情報として、図2に示すプロフィールDB12を検索し、当該電話番号及びメールアドレスを含むユーザCのプロフィールデータを取得する。
【0026】
また、プロフィールデータ取得部112は、CID“00002”の登録ユーザBの電話番号“090−△△△△−△△△△”及びメールアドレス“ddd@xxx.com”をそれぞれキー情報として、図2に示すプロフィールDB12を検索し、当該電話番号を含むユーザBのプロフィールデータと当該メールアドレスを含むユーザDのプロフィールデータとを取得する。
【0027】
マッチングリスト生成部113は、ユーザ端末6の登録ユーザと、当該登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを有するユーザとを関連付けるマッチングリストを生成する。図5は、マッチングリストの一例を示す図である。図5では、ユーザ端末6Aの登録ユーザC(CID“00001”)及び登録ユーザB(CID“00002”)についてのマッチングリストが示されている。
【0028】
上述のように、プロフィールデータ取得部112によって登録ユーザCのキー情報を含む単独ユーザCのプロフィールデータが取得された場合、図5に示すように、マッチングリスト生成部113は、当該登録ユーザCのCID“00001”と、プロフィールデータが取得されたユーザCのSAB−ID“5001”と、当該プロフィールデータに含まれるキー情報(電話番号“090−xxxx−xxxx”及びメールアドレス“aaa@xxx.com”)とを関連付ける。このように、図5に示すマッチングリストにおいて、CID“00001”の登録ユーザCに対しては、SAB−ID“5001”の単独ユーザCが関連付けられる。
【0029】
また、プロフィールデータ取得部112によって登録ユーザBのキー情報を含む複数ユーザB及びDのプロフィールデータが取得された場合、図5に示すように、マッチングリスト生成部113は、登録ユーザBのCID“00002”と、プロフィールデータが取得されたユーザBのSAB−ID“2002”と、当該プロフィールデータに含まれるキー情報(電話番号“090−△△△△−△△△△”)とを関連付ける。また、マッチングリスト生成部113は、登録ユーザBのCID“00002”と、プロフィールデータが取得されたユーザDのSAB−ID“3003”と、当該プロフィールデータに含まれるキー情報(メールアドレス“ddd@xxx.com”)とを関連付ける。このように、図5に示すマッチングリストにおいて、CID“00002”の登録ユーザBに対しては、SAB−ID“2002”及び“3003”の複数のユーザB及びDが関連付けられる。
【0030】
優先順位リスト記憶部114は、登録ユーザのキー情報の優先順位を示す優先順位リストを記憶する。図6は、優先順位リストの一例を示す図である。例えば、図6に示す優先順位リストでは、電話番号の優先度がメールアドレスよりも高く設定されている。
【0031】
適合度決定部115は、マッチングリスト生成部113によって生成されたマッチングリストにおいて登録ユーザに対して複数のユーザが関連付けられている場合、各ユーザのプロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、当該各ユーザと登録ユーザとの適合度を決定する。具体的には、適合度決定部115は、優先順位リスト記憶部114に記憶された優先順位がより高いキー情報を含むプロフィールデータを有するユーザと登録ユーザとの適合度をより高く決定する。
【0032】
例えば、図5に示すマッチングリストでは、CID“00002”の登録ユーザBに対してSAB−ID“2002”及び“3003”の複数のユーザB及びDが関連づけられる。ここで、SAB−ID“2002”のプロフィールデータには、優先順位がより高いキー情報である電話番号“090−△△△△−△△△△”が含まれる。このため、登録ユーザBとSAB−ID“2002”のユーザBの適合度が、CID“00002”の登録ユーザBとSAB−ID“3003”のユーザDの適合度よりも高く決定される。
【0033】
つながり関係情報生成部116は、マッチングリスト生成部113によって生成されたマッチングリストにおいて登録ユーザに対して複数のユーザが関連付けられている場合、適合度決定部115によって決定された適合度に基づいて選択されたユーザとユーザ端末6のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0034】
具体的には、つながり関係情報生成部116は、適合度決定部115によって決定された登録ユーザとの適合度が最も高いユーザを選択し、選択されたユーザとユーザ端末6のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成してもよい。例えば、図5に示すユーザ端末6Aのマッチングリストにおいて、CID“00002”の登録ユーザBに対してはSAB−ID“2002”及び“3003”のユーザB及びDが関連付けられている。ここで、登録ユーザBとの適合度は、より優先順位が高いキー情報である電話番号を含むユーザBの方がユーザDよりも高いので、つながり関係情報生成部116は、ユーザBとユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0035】
また、つながり関係情報生成部116は、適合度決定部115によって決定された登録ユーザとの適合度に基づいて、ユーザ端末6のユーザによって選択されたユーザとユーザ端末6のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成してもよい。かかる場合、つながり関係情報生成部116は、送受信部117を介して、上記登録ユーザとの適合度を示す適合度情報をユーザ端末6に送信するとともに、ユーザ端末6から当該適合度情報に基づいて選択されたユーザを示す選択情報を受信する。つながり関係情報生成部116は、当該選択情報が示すユーザとユーザ端末6のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0036】
また、つながり関係情報生成部116は、マッチングリスト生成部113によって生成されたマッチングリストにおいて登録ユーザに対して単独ユーザが関連付けられている場合、当該単独ユーザとユーザ端末6のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する。例えば、図5に示すユーザ端末6Aのマッチングリストにおいて、CID“00001”の登録ユーザCに対してはSAB−ID“5001”のユーザCのみが関連付けられているので、つながり関係情報生成部116は、当該ユーザCとユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0037】
送受信部117は、ユーザ端末6との間で情報を送受信する。かかる送受信は、例えば、HTTPプロトコルなどを用いて行われる。
【0038】
次に、本実施の形態に係る電話帳管理システム1の動作について説明する。図7は、電話帳管理システム1の動作を示すシーケンス図である。なお、図7においては、ユーザ端末6AのユーザAについてのつながり関係情報の生成動作について説明する。また、ユーザ端末6A〜6DにはSAB−ID“1001”、“2002”、“5001”、“3003”が付与されるものとする。また、ユーザ端末6B〜6DのユーザB〜Dのプロフィールデータは、図2に示すように予めプロフィールDB12に登録されているものとする。同様に、ユーザ端末6B〜6Dの電話帳データは、図3に示すように予め電話帳DB13に登録されているものとする。
【0039】
図7に示すように、ユーザ端末6Aは、プロフィールDB12に対するプロフィールデータの登録処理を行う(ステップS101)。具体的には、電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6Aからのプロフィールデータの登録要求に対して、ユーザ端末6AにSAB−IDを付与する。電話帳管理サーバ11は、例えば、図2に示すように、SAB−ID“1001”とユーザ端末6Aから受信したプロフィールデータとを関連付けてプロフィールDB12に登録する。
【0040】
ユーザ端末6Aは、電話帳DB13に対する電話帳データの登録処理を行う(ステップS102)。具体的には、電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6Aからの電話帳データの登録要求に対して、例えば、図3に示すように、SAB−ID“1001”とユーザ端末6Aから受信した電話帳データとを関連付けて電話帳DB13に登録する。
【0041】
なお、ステップS101及びS102は、いずれが先に行なわれても良く、プロフィールDB12及び電話帳DB13にユーザ端末6Aのプロフィールデータ及び電話帳データが予め登録されていれば、省略されてもよい。
【0042】
電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6AのSAB−ID“1001”を検索キーとして電話帳DB13を検索し(ステップS103)、当該SAB−IDに関連付けられた電話帳データを取得する(ステップS104)。
【0043】
電話帳管理サーバ11は、ステップS103で取得した電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を検索キーとしてプロフィールDB12に登録された全ユーザのプロフィールデータを検索し(ステップS105)、上記キー情報を含むプロフィールデータを取得する(ステップS106)。
【0044】
電話帳管理サーバ11は、ステップS103で取得した電話帳データとステップS106で取得したプロフィールデータとに基づいてマッチングリストを生成し、生成したマッチングリストに基づいてつながり関係情報を生成する(ステップS107)。
【0045】
図8は、ユーザ端末6AのユーザAについてのつながり関係情報の詳細生成動作を示すフローチャートである。なお、図8では、電話帳管理サーバ11は、一例として、図5に示すように、ユーザ端末6Aのマッチングリストを生成しているものとする。
【0046】
図8に示すように、電話帳管理サーバ11は、ユーザ端末6Aの登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータが複数取得されたか否かを判定する(ステップS201)。具体的には、電話帳管理サーバ11は、図5に示すマッチングリストを参照し、1つのCIDの登録ユーザに対して複数のSAB−IDのユーザが関連付けられているか否かを判定する。
【0047】
ユーザ端末6Aの登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータが複数取得されていない場合、すなわち、当該プロフィールデータが1つのみ取得された場合(ステップS201;No)、電話帳管理サーバ11は、当該プロフィールデータを有するユーザと、ユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する(ステップS202)。
【0048】
例えば、図5のマッチングリストでは、CID“00001”の登録ユーザCのキー情報(電話番号“090−xxxx−xxxx”及びメールアドレス“aaa@xxx.com”)が、SAB−ID“5001”のユーザCのプロフィールデータに含まれることが示されている。このため、ステップS202において、電話帳管理サーバ11は、ユーザCとユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0049】
一方、ユーザ端末6Aの登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータが複数取得された場合(ステップS201;Yes)、電話帳管理サーバ11は、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、各プロフィールデータを有するユーザと登録ユーザとの適合度を決定する(ステップS203)。
【0050】
例えば、図5のマッチングリストでは、CID“00002”の登録ユーザBの電話番号“090−xxxx−xxxx”がSAB−ID“2002”のユーザBのプロフィールデータに含まれ、登録ユーザBのメールアドレス“aaa@xxx.com”がSAB−ID“3003”のユーザDのプロフィールデータに含まれることが示されている。ここで、図6の優先順位リストでは、電話番号の優先順位がメールアドレスの優先順位よりも高い。このため、SAB−ID“2002”のユーザBと登録ユーザBとの適合度が、SAB−ID“3003”のユーザCと登録ユーザBとの適合度よりも高く設定される。
【0051】
電話帳管理サーバ11は、ステップS203で決定された適合度に基づいて、ユーザ端末6Aのユーザと関連付けるユーザを自動選択するか否かを判定する(ステップS204)。
【0052】
自動選択が行なわれる場合(ステップS204;Yes)、電話帳管理サーバ11は、ステップS203で決定された登録ユーザとの適合度が最も高いユーザと、ユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する(ステップS205)。例えば、ステップS203では、SAB−ID“2002”のユーザBと登録ユーザBとの適合度が、SAB−ID“3003”のユーザCと登録ユーザBとの適合度よりも高く設定されるので、電話帳管理サーバ11は、SAB−ID“2002”のユーザBとユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する。
【0053】
一方、手動選択を行う場合(ステップS204;No)、電話帳管理サーバ11は、ステップS203で決定された登録ユーザとの適合度に基づいて、ユーザ端末6AのユーザAにユーザを選択させる(ステップS206)。具体的には、電話帳管理サーバ11は、登録ユーザとの適合度を示す適合度情報をユーザ端末6に送信する。
【0054】
ユーザ端末6Aは、例えば、図9に示すように、受信した適合度情報に基づいて、登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを複数のユーザB及びDと登録ユーザBとの適合度を表示部に表示する。ユーザ端末6Aは、ユーザAからのユーザB又はユーザDの選択指示を受け付け、選択されたユーザを示す選択情報を電話帳管理サーバ11に送信する。電話帳管理サーバ11は、選択情報が示すユーザとユーザ端末6AのユーザAとを関連付けるつながり関係情報を生成する(ステップS207)。
【0055】
以上のように、図7のステップS107では、ユーザ端末6AのユーザAとユーザCとを関連付けるつながり関係情報と、ユーザ端末6AのユーザAとユーザBとを関連付けるつながり関係情報が生成される。
【0056】
ユーザ端末6AのユーザAとユーザCとを関連付けるつながり関係情報は、ユーザAの被片側関係リスト及びユーザCの片側関係リストとも呼ばれる。例えば、ユーザAの被片側関係リストでは、図10Aに示すように、ユーザ端末6Aの電話帳データのCID“00001”において、SAB−ID“5001”のユーザCとユーザ端末6AのユーザAが関連付けられることが示される。また、ユーザCの片側関係リストでは、図10Bに示すように、SAB−ID“1001”が付与されたユーザ端末6Aの電話帳データのCID“00001”において、ユーザ端末6AのユーザAとユーザCとが関連付けられることが示される。
【0057】
また、ユーザ端末6AのユーザAとユーザBとつながり関係情報は、ユーザAの被片側関係リスト及びユーザBの片側関係リストとも呼ばれる。例えば、ユーザAの被片側関係リストでは、図10Aに示すように、ユーザ端末6Aの電話帳データのCID“00002”において、SAB−ID“2002”のユーザBとユーザ端末6AのユーザAが関連づけられることが示される。また、ユーザBの片側関係リストでは、図10Bに示すように、SAB−ID“1001”が付与されたユーザ端末6Aの電話帳データのCID“00002”において、ユーザ端末6AのユーザAとユーザBとが関連づけられることが示される。
【0058】
本実施の形態に係る電話帳管理システムによれば、ユーザ端末6Aの電話帳に登録された登録ユーザBのキー情報が複数のユーザB及びDのプロフィールデータに含まれる場合にも、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、登録ユーザBとユーザB及びDとの適合度が決定されるので、当該適合度に基づいて、当該ユーザ端末6AのユーザAと他のユーザとの関連付けを適切に行うことができ、適切なつながり関係情報を生成できる。
【0059】
このようなつながり関係情報によれば、ソーシャルグラフを構築することができ、例えば、ユーザ端末6Aの電話帳に登録ユーザBの電話番号しか登録されていなくとも、プロフィールDB12の登録内容に基づいて登録ユーザBのSNS3の識別情報をユーザ端末6AのユーザAに提供できるなど、移動通信ネットワークに限られない情報ネットワーク(例えば、SNSなど)を含めたユーザ間の関連付けを行うことが可能となる。
【0060】
また、本実施の形態に係る電話帳管理システムによれば、登録ユーザBとの適合度が高いユーザBが自動的に選択されるので、他のユーザDの情報をユーザ端末6AのユーザAに知られてしまうのを防止することができる。
【0061】
上述の実施の形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び更新態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0062】
1…電話帳管理システム
2…インターネット
3…SNS
4…コアネットワーク
5…無線基地局
6…ユーザ端末
11…電話帳管理サーバ
12…プロフィールDB
13…電話帳DB
111…電話帳データ取得部
112…プロフィールデータ取得部
113…マッチングリスト生成部
114…優先順位リスト記憶部
115…適合度決定部
116…つながり関係情報生成部
117…送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのプロフィールデータを記憶するプロフィールデータ記憶部と、
ユーザ端末に記憶された電話帳データを取得する電話帳データ取得部と、
前記電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを、前記プロフィールデータ記憶部から取得するプロフィールデータ取得部と、
前記プロフィールデータ取得部によって前記登録ユーザのキー情報を含む複数のプロフィールデータが取得された場合、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を決定する決定部と、
前記登録ユーザとの適合度に基づいて選択されたユーザと、前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する生成部と、
を具備することを特徴とする電話帳管理システム。
【請求項2】
前記決定部は、優先順位がより高いキー情報を含むプロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度をより高く決定することを特徴とする請求項1に記載の電話帳管理システム。
【請求項3】
前記生成部は、前記登録ユーザとの適合度が最も高いユーザを選択し、選択されたユーザと前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の電話帳管理システム。
【請求項4】
前記ユーザ端末に対して、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を示す適合度情報を送信する送信部と、
前記適合度情報に基づいて前記ユーザ端末のユーザによって選択されたユーザを示す選択情報を前記ユーザ端末から受信する受信部と、
前記生成部は、前記選択情報が示すユーザと前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の電話帳管理システム。
【請求項5】
ユーザのプロフィールデータを記憶するプロフィールデータ記憶部を備えた電話帳管理システムで用いられる電話帳管理方法であって、
ユーザ端末に記憶された電話帳データを取得する工程と、
前記電話帳データに含まれる登録ユーザのキー情報を含むプロフィールデータを、前記プロフィールデータ記憶部から取得する工程と、
前記プロフィールデータが複数取得された場合、各プロフィールデータに含まれるキー情報の優先順位に従って、前記各プロフィールデータを有するユーザと前記登録ユーザとの適合度を決定する工程と、
前記登録ユーザとの適合度に基づいて選択されたユーザと、前記ユーザ端末のユーザとを関連付けるつながり関係情報を生成する工程と、
を具備することを特徴とする電話帳管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−5269(P2013−5269A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135288(P2011−135288)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】