説明

静電容量型近接スイッチ装置

【課題】被検出体の検出を、低コストでありながら高精度でかつ確実に行うことができるようにする。
【解決手段】この発明の静電容量型近接スイッチ装置1は、現時点が被検出体2の検出タイミングであるか否かを判別する検出タイミング判定手段11と、現時点が検出タイミングの場合、高周波パルス信号を出力する高周波パルス信号出力手段12と、被検出体2の近接に伴い静電容量が変化し、その静電容量変化に応じて高周波パルス信号の周波数を変調させて出力する検出用電極13と、その高周波パルス信号を検出電圧値Vとして出力する電圧変換手段14と、その検出電圧値Vが所定時間にわたって所定値以上であれば定常値Vsとして設定する定常値設定手段15と、検出電圧値Vの定常値Vsからの低下幅が予め設定されている閾値を越えたとき被検出体2が近接したと判別する近接判別手段17と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検出体の近接を検出する静電容量型近接スイッチ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のように、静電容量型近接スイッチ装置は、人の指等の被検出体が検出用電極に近接した時の検出用電極の静電容量変化を検出することで当該被検出体の近接を検出する装置である。なお「近接」とは、ここでは検出用電極への接触に至る場合も含む用語とする。
【0003】
こうした静電容量型近接スイッチ装置は、他のスイッチ装置に比べて低コストで非接触の装置が実現できる外、タクトスイッチ等における機械的可動部分が殆ど無いため、耐久性にも優れる。また、機構的に機器筐体から突出する部分も殆ど無くせるため、機器に組み込む際にデザイン性を損なうことも無いし、感度の微調整を行い易いといった数々の利点がある。
【0004】
機器に組み込む場合の回路方式としては様々なものがあるが、例えば下記特許文献1に認められるように、検出用電極に高周波発振回路を接続して高周波パルス信号を印加し、静電容量の変化による発振パルスの周波数や振幅の変化を検出する高周波発振方式がある。
【特許文献1】特開平7−29467号公報
【0005】
しかし、上記のような利点の多い静電容量型近接スイッチ装置も、検出用電極で検出される静電容量変化がごく微小なものであるため、温度ドリフトや周囲のノイズなどの外的要因が無視できず、場所や環境の違いによる影響が多大に出てしまう欠点もある。
【0006】
それゆえ、感度を一定に保とうとすると高い精度が要求され、これを満たす為に高価な専用ICなどを使用すると、タクトスイッチなどを使用するよりもコスト高になりがちである。
【0007】
また、例えば食器洗い乾燥機のような機器の内側に静電容量型近接スイッチ装置を組み込み、ドアや引き出しなどの可動部分を移動させた上でその内側に設けられているスイッチの操作を行うようになっている場合、この可動部分が導電性のフレームで形成されていると、この可動部分を被検出体と誤認識してしまう。このような場合の誤認識を防止し、被検出体の検出を確実なものとする必要性が高くなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、被検出体の検出を、低コストでありながら高精度でかつ確実に行うことができる静電容量型近接スイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検出体の検出用電極への近接を検出する静電容量型近接スイッチ装置において、現時点が被検出体の近接を検出する検出タイミングであるか否かを判別する検出タイミング判定手段と、現時点が検出タイミングであると判別された場合、上記検出用電極に印加する高周波パルス信号を出力する高周波パルス信号出力手段と、上記被検出体の近接に伴い静電容量が変化するとともに、その静電容量変化に応じて高周波パルス信号の周波数を変調させて出力する検出用電極と、上記検出用電極からの高周波パルス信号を電圧変換し検出電圧値として出力する電圧変換手段と、上記検出電圧値を読み取り所定時間にわたって所定値以上であれば、その検出電圧値を定常値として設定し、スイッチ状態をスイッチオフ状態として認識する定常値設定手段と、上記検出電圧値が、定常値から低下し、その低下幅が予め設定されている閾値を越えたとき被検出体が近接したと判別し、スイッチ状態をスイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り替える近接判別手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明において、上記スイッチオフ状態において、検出電圧値が、設定された定常値に対して所定範囲を越えて変化し、その検出電圧値に所定時間にわたって保持されたとき定常値をその検出電圧値に更新する定常値更新手段を備えるようにしたものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明において、現時点が検出タイミングでないと判別された場合、高周波パルス信号の印加を行わず、検出電圧値の読み取りを行わないようにしたものである。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、上記した請求項1から3の何れか1項に記載の発明において、上記検出タイミングの判別を、当該静電容量型近接スイッチ装置が配置されている機器の可動部の移動を検知するセンサのオンオフに基づいて行うようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明の静電容量型近接スイッチ装置では、現時点が被検出体の近接を検出する検出タイミングであると判別したときにのみ装置を駆動させるようにしたので、不要なタイミングでの検出を防止でき、このため、誤った検出となる確率を大幅に低減でき、被検出体の検出を、低コストでありながら高精度でかつ確実なものとすることができる。
【0014】
また、定常値設定後、検出電圧値が設定された定常値に対して所定範囲を越えて変化し、その検出電圧値に所定時間にわたって保持されたとき定常値をその検出電圧値に更新するようにしたので、周囲の温度や環境の変化に対応して定常値が更新され、定常値の変化を的確に吸収し補正することができる。
【0015】
また、この定常値更新も、スイッチ状態がスイッチオフ状態のときにのみ行うようにしたので、不要なタイミングでの定常値更新は行われず、誤った定常値更新による検出精度の低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1はこの発明の静電容量型近接スイッチ装置の全体構成を示す図、図2は検出電圧値Vの時間変化を示す図である。これらの図において、この発明の静電容量型近接スイッチ装置1は、人の指等の被検出体2が検出用電極13に近接した時の検出用電極13の静電容量変化を検出することで当該被検出体2の近接を検出する装置であり、各種機器に組み込まれてスイッチとしての機能を発揮している。「近接」とは、ここでは検出用電極13への接触に至る場合も含む用語とする。
【0018】
本発明の静電容量型近接スイッチ装置1は、現時点が被検出体2の近接を検出する検出タイミングであるか否かを判別する検出タイミング判定手段11と、現時点が検出タイミングであると判別された場合、高周波パルス信号を出力する高周波パルス信号出力手段12と、被検出体2の近接に伴い静電容量が変化するとともに、その静電容量変化に応じて高周波パルス信号の周波数を変調させて出力する検出用電極13と、その検出用電極13からの高周波パルス信号を電圧変換し検出電圧値Vとして出力する電圧変換手段14と、その検出電圧値Vを読み取り所定時間(例えば0.5秒)にわたって所定値Vm以上であれば、その検出電圧値Vを定常値Vsとして設定し、スイッチ状態をスイッチオフ状態として認識する定常値設定手段15と、検出電圧値Vが、定常値Vsから低下し、その低下幅が予め設定されている閾値ΔVthを越えたとき被検出体2が近接したと判別し、スイッチ状態をスイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り替える近接判別手段17と、を備えている。
【0019】
上記の静電容量型近接スイッチ装置1は、CPU、ROM、RAMからなるマイクロコンピュータ(マイコン)を中心にして構成され、上記の検出用電極13は、例えば回路基板上にプリントパタンとして形成されている。また、高周波パルス信号出力手段12、電圧変換手段14、定常値設定手段15、および近接判別手段17は、静電容量型近接スイッチ装置1において、CPUがプログラムに従って実行するソフトウェアの機能を含めて構成され、本発明に係る制御動作を行う。なお、高周波パルス信号出力手段12および電圧変換手段14は、ソフトウェアとしてでなく、回路として構成してもよい。
【0020】
この実施形態における静電容量型近接スイッチ装置1は、機器の可動部を移動させた上で、例えばドアを開いたり引き出しを引いた状態にした上で、指等の被検出体2をこの静電容量型近接スイッチ装置1に近づけることができるように、機器内における配置がなされている。そして、この静電容量型近接スイッチ装置1が配置されている機器の可動部(ドアや引き出し)には、例えば遮光型の開閉センサである検知センサ3が設けられ、可動部の移動(ドアの開閉や引き出しの移動)を検知している。
【0021】
上記の検出タイミング判定手段11は、この検知センサ3のオンオフに基づいて判定を行い、オンになればドアが開いたり、引き出しが引き出されたと判定し、続いて使用者が静電容量型近接スイッチ装置1を操作して機器をスイッチオンとする可能性があるとして、被検出体2の近接を検出する検出タイミングになったと判別する。
【0022】
検知センサ3がオンとなり検出タイミング判定手段11により現時点が検出タイミングであると判定されると、高周波パルス信号出力手段12が一定周期の高周波パルス信号を発生させ検出用電極13に出力する。
【0023】
その後、被検出体2が検出用電極13に近接すると、それに伴い当該検出用電極13と被検出体2との間の静電容量が増加する。検出用電極13では、その静電容量増加に伴って高周波パルス信号の周波数が変化し、その静電容量増加に応じて高周波パルス信号の周波数を変調させて出力する。
【0024】
電圧変換手段14は、その検出用電極13からの高周波パルス信号を電圧変換しデジタル化し検出電圧値Vとして出力し、定常値設定手段15が、そのデジタル化された検出電圧値Vを読み取る。この検出電圧値Vは、被検出体2が近接していない場合、ある一定の安定した電圧値を示す。
【0025】
定常値設定手段15は、読み取った検出電圧値Vが、図2に示すように、所定時間(例えば0.5秒)にわたって所定値Vm(例えば3V)以上であれば、その検出電圧値Vを定常値Vsとして設定するとともに、現在のスイッチ状態をスイッチオフ状態として認識する。
【0026】
そして、近接判別手段17は、読み取った検出電圧値Vが、図2に示すように、定常値Vsから低下し、その低下幅が予め設定されている閾値ΔVthを越えたとき被検出体2が近接したと判別し、スイッチ状態をスイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り替える。またそのスイッチオン状態に切り替わった時点での電圧値をオン電圧値Vonとして記憶する。
【0027】
その後、被検出体2が検出用電極13から離れると、今度は上記とは逆に検出用電極13と被検出体2との間の静電容量が減少することに伴い、検出電圧値Vも上昇して行く。この上昇して行く検出電圧値Vがオン電圧値Vonを越えてさらにオフセット値Voffset以上上昇したとき、被検出体2が離れたと判別し、スイッチ状態がスイッチオン状態からスイッチオフ状態に戻ったと認識する。
【0028】
ところで、実際には定常値Vsは常に一定値とは限らず、機器が設置されている周囲の温度や環境により変化するため、その変化に対応するため定常値Vsを補正する必要がある。そこで、本発明の静電容量型近接スイッチ装置1は、定常値更新手段16を備えている。この定常値更新手段16は、定常値Vsが設定された直後のスイッチオフ状態において、検出電圧値Vが、図2において点線Aで示すように、設定された定常値Vsに対して所定範囲(例えば±0.3V)を越えて変化し、その検出電圧値Vに所定時間(例えば0.5秒)にわたって保持されたとき定常値Vsをその検出電圧値Vに更新する。
【0029】
一方、定常値Vsが設定された直後のスイッチオフ状態において、検出電圧値Vが急激且つ短時間に変動した場合は、ノイズとみなして定常値Vsの更新は行わないようにしている。
【0030】
このように、この発明の静電容量型近接スイッチ装置1では、検知センサ3がオンとなり現時点が被検出体2の近接を検出する検出タイミングであると判別したときにのみ、高周波パルス信号を出力し装置全体を駆動させるようにしたので、不要なタイミングでの検出を防止でき、このため、誤った検出となる確率を大幅に低減でき、被検出体2の検出を、低コストでありながら高精度でかつ確実なものとすることができる。また、感度を一定に保つための高価な専用ICを用いる必要もない。
【0031】
また、定常値Vsの設定後、検出電圧値Vが、設定された定常値Vsに対して所定範囲を越えて変化し、その検出電圧値Vに所定時間にわたって保持されたとき定常値Vsをその検出電圧値に更新するようにしたので、周囲の温度や環境の変化に対応して定常値が更新され、定常値Vsの変化を的確に吸収し補正することができる。
【0032】
また、この定常値Vsの更新も、現時点がスイッチオフ状態であると判別したときにのみ行われるので、不要なタイミングでの定常値更新は行われず、誤った定常値更新による検出精度の低下を防止することができる。
【0033】
次に上記の静電容量型近接スイッチ装置1の制御内容を図3、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0034】
図3、図4は静電容量型近接スイッチ装置の制御内容を示すフローチャートであり、図3はステップ1〜ステップ11およびステップ15を、図4はステップ12〜ステップ14をそれぞれ示している。まず、ステップ1において機器に備えられた検知センサ3がオンとなりスイッチの検出が必要である(現時点が検出タイミングである)と判断された場合、ステップ2に示すように、高周波パルス信号出力手段12を駆動させて制御を開始させる。しかし、この立ち上がり直後の検出電圧値Vは不安定であり、なおかつ立ち上がり前から被検出体2が近接している可能性もあるため、ステップ3と4に示すように、検出電圧値Vが所定値Vm(例えば3V)以上で、所定時間(例えば0.5秒)以上の間安定するまで定常値Vsの確定はせず、スイッチの検出も行わないこととする。検出電圧値Vが所定値Vm(例えば3V)以上で、所定時間(例えば0.5秒)以上の間安定した場合は、ステップ5において、その検出電圧値Vを定常値Vsとして記憶し、スイッチの検出(被検出体2の近接の判別)を開始する。また、ステップ6によりスイッチ状態をスイッチオフ状態として認識する。
【0035】
図示していないが、検出電圧値Vが所定時間が過ぎても安定しない、または所定値Vmを下回る状態が継続した場合、静電容量型近接スイッチ装置1の異常であることを報知させるようにしてもよい。
【0036】
このスイッチオフ状態と認識している間は検出電圧値Vの変化を監視し、ステップ8により、その検出電圧値Vが予め設定された一定範囲(例えば±0.3V)内で変化した場合、現在の定常値Vsと検出電圧値Vとを比較し、ステップ9により、読み取った検出電圧値Vが、定常値Vsからの低下幅が予め設定されている閾値ΔVthを越えたとき被検出体2が近接したと判別し、スイッチ状態をスイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り替える(ステップ12(図4))。またそのスイッチオン状態に切り替わった時点での電圧値をオン電圧値Vonとして記憶する。
【0037】
一方、ステップ8において、検出電圧値Vが変化し、予め設定された一定範囲(例えば±0.3V)を越えた場合、ステップ10に分岐し、その値に所定時間(例えば0.5秒)にわたって保持されたか否かの判別を行う。所定時間保持された場合は、定常値Vsをその検出電圧値Vに更新する(ステップ11)。この定常値更新は、定常値設定後のスイッチオフ状態と認識されている期間のみ行い、スイッチオン状態へ切り替わった後は行わない。
【0038】
一方、検出電圧値Vが急激且つ短時間に変動した場合(ステップ10で「No」の場合)は、ノイズとみなして定常値Vsの更新は行わないようにしている。
【0039】
ステップ12でスイッチオン状態に切り替わった後、被検出体2が検出用電極13から離れると、それに応じて検出電圧値Vが上昇する。そして、検出電圧値Vがオン電圧値Vonを越えてさらにオフセット値Voffset以上上昇したとき、被検出体2が離れたと判別し、スイッチ状態がスイッチオン状態からスイッチオフ状態に戻ったと認識する(ステップ14)。
【0040】
また、ステップ1,7,13に示すように、機器に備えられた検知センサ3がオフで、スイッチの検出が不要である(現時点が検出タイミングでない)と判断された場合、直ちに高周波パルス信号出力手段12からの出力を行わず、制御は行わないようにする(ステップ15(図3))。当然その間は定常値Vsの補正も行われないため、検出感度の変化するような誤った値で補正されることを防ぐことができる。以後、再度スイッチの検出が必要と判断されるまでスイッチの制御は実施しない。
【0041】
なお、上記の説明では補正した定常値VsはRAMに記憶させておくだけであるが、EEPROMなどの不揮発性素子に記憶させておくことで、立ち上がり時の時間短縮に用いたり、停電などの不意な電源遮断時からの復帰に備える構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】この発明の静電容量型近接スイッチ装置の全体構成を示す図である。
【図2】検出電圧値Vの時間変化を示す図である。
【図3】静電容量型近接スイッチ装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図4】静電容量型近接スイッチ装置の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1 静電容量型近接スイッチ装置
2 被検出体
3 検知センサ
11 検出タイミング判定手段
12 高周波パルス信号出力手段
13 検出用電極
14 電圧変換手段
15 定常値設定手段
16 定常値更新手段
17 近接判別手段
V 検出電圧値
Vm 定常値判別用の閾値
Vs 定常値
ΔVth スイッチオン状態判別用の閾値
Voffset オフセット値
Von オン電圧値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出体の検出用電極への近接を検出する静電容量型近接スイッチ装置において、
現時点が被検出体の近接を検出する検出タイミングであるか否かを判別する検出タイミング判定手段と、
現時点が検出タイミングであると判別された場合、上記検出用電極に印加する高周波パルス信号を出力する高周波パルス信号出力手段と、
上記被検出体の近接に伴い静電容量が変化するとともに、その静電容量変化に応じて高周波パルス信号の周波数を変調させて出力する検出用電極と、
上記検出用電極からの高周波パルス信号を電圧変換し検出電圧値として出力する電圧変換手段と、
上記検出電圧値を読み取り所定時間にわたって所定値以上であれば、その検出電圧値を定常値として設定し、スイッチ状態をスイッチオフ状態として認識する定常値設定手段と、
上記検出電圧値が、定常値から低下し、その低下幅が予め設定されている閾値を越えたとき被検出体が近接したと判別し、スイッチ状態をスイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り替える近接判別手段と、
を備えることを特徴とする静電容量型近接スイッチ装置。
【請求項2】
上記スイッチオフ状態において、検出電圧値が、設定された定常値に対して所定範囲を越えて変化し、その検出電圧値に所定時間にわたって保持されたとき定常値をその検出電圧値に更新する定常値更新手段を備える、請求項1に記載の静電容量型近接スイッチ装置。
【請求項3】
現時点が検出タイミングでないと判別された場合、高周波パルス信号の印加を行わず、検出電圧値の読み取りを行わない、請求項1または2に記載の静電容量型近接スイッチ装置。
【請求項4】
上記検出タイミングの判別は、当該静電容量型近接スイッチ装置が配置されている機器の可動部の移動を検知するセンサのオンオフに基づいて行う、請求項1から3の何れか1項に記載の静電容量型近接スイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−117153(P2009−117153A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−288329(P2007−288329)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【出願人】(000174426)阪神エレクトリック株式会社 (291)
【Fターム(参考)】