説明

静電霧化装置

【課題】ミストとして放出するための水の供給を容易に行う。
【解決手段】静電霧化装置52は、吸水性、保水性及び吸い上げ特性を有する多孔質材料で形成された放電極70と、保水性を有する多孔質材料で形成されたものであって、放電極70に接触するように配設され、保水した水を放電極70に供給する保水材67と、放電極70に供給するための水を貯水する貯水タンク部72と、貯水タンク部72内の水を保水材67に供給する吸水部材69と、放電極70に負の高電圧を印加して負に帯電させる導電ロッド71とをユニット化してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミストを放出する静電霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ミスト発生装置を備えた洗濯機が考えられている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、ミスト発生装置は、除菌作用、脱臭作用、汚れ分解作用のうち少なくとも1つの作用を有するミストを生成し、生成したミストを洗濯槽内の洗濯物に噴霧するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−198860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載のミスト発生装置は、タンク内に蓄えられた液体をミスト発生部に供給してミストを発生するようになっている。従って、ミストの放出に伴いタンク内の液体が少なくなってきた場合には、タンク内に液体を供給(補充)する作業が必要である。しかしながら、このミスト発生装置は洗濯機の筐体内部に設置されており、このような部位に設置されたミスト発生装置のタンク内に水を供給する作業は、当該部位に手を伸ばしたり当該部位を覗いたりしなければならず、使用者にとって容易に行えるものではなく面倒である。
ここで、このような作業を不要とする構成として、例えば水道水からの水を給水経路を介してタンク内に供給する構成が考えられる。しかし、このような構成では、構造の複雑化、部品数の増加、製造性の悪化、コスト高などを招いてしまう。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ミストとして放出するための水の供給を容易に行うことができる静電霧化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、吸水性、保水性及び吸い上げ特性を有する多孔質材料で形成された放電極と、保水性を有する多孔質材料で形成されたものであって、前記放電極に接触するように配設され、保水した水を前記放電極に供給する保水手段と、前記放電極に供給するための水を貯水する貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を前記保水手段に供給する水供給手段と、前記放電極に負の高電圧を印加して当該放電極を負に帯電させる高電圧印加手段とをユニット化してなることに特徴を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、放電極と保水手段と貯水タンクと水供給手段と高電圧印加手段とをユニット化してなる静電霧化装置を取り外して、放電極からミストとして放出するための水を貯水タンクに容易に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、静電霧化装置が設置された状態における上部通風ダクト及びその周辺部分を示す縦断側面図
【図2】静電霧化装置を取り外した状態における上部通風ダクト及びその周辺部分を示す斜視図
【図3】洗濯乾燥機の外観斜視図
【図4】洗濯乾燥機の内部構成を概略的に示す縦断側面図
【図5】除菌コースを実行する場合における制御内容を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図3は、ドラム式の洗濯乾燥機1の全体的な外観を示す斜視図である。この図3に示すように、洗濯乾燥機1の外郭を構成する筐体2は、全面が滑らかに傾斜したほぼ矩形箱状をなしており、その左右両側面には、洗濯乾燥機1の移動時などに使用するための取手3が設けられている。また、筐体2の上面には、水道水用給水口4及び天板5が設けられている。
【0010】
筐体2の前面中央部には、ほぼ円形状の扉6が設けられているとともに、当該扉6を開くための操作ボタン7が設けられている。また、筐体2の前面上部には、操作パネル8(選択手段に相当)及び洗剤類投入部9が設けられている。操作パネル8は、筐体2の裏側に設けられた制御装置10(図4参照、報知制御手段,制御手段に相当)に接続されている。また、操作パネル8には、各種情報(洗剤量や運転時間など)を表示するための液晶表示部8a(報知手段に相当)が設けられているとともに、後述する除菌コースを含む各種運転コースを選択するためのスイッチや、運転を開始,停止させるための各種スイッチなどが設けられている。なお、制御装置10は、マイクロコンピュータを主体としてROM,RAMなどを備えて構成されており、各種の入力信号や予め記憶された制御プログラムに基づいて、洗濯乾燥機1の動作全般を制御するようになっている。
【0011】
筐体2の下部には、リントフィルタ(図示せず)が着脱可能に配設されるフィルタ収納部11が設けられている。このリントフィルタは、水槽12(図4参照)からの排水や、水槽12内の水を循環させる循環水路(図示せず)内の水に含まれる異物(糸くずなど)を捕獲するためのものである。
【0012】
次に、洗濯乾燥機1の内部構成について図4を参照しながら説明する。図4は、洗濯乾燥機1の内部構成を概略的に示す縦断側面図である。この図4に示すように、筐体2の内部には水槽12(洗濯槽に相当)が配設され、その水槽12の内部にドラム13が配設されている。
【0013】
これら水槽12及びドラム13は、ともに一端部が閉塞された有底円筒状を成しており、前側(図4では左側)の端面部に、それぞれ開口部14,15を有している。ドラム13の開口部15は、水槽12の開口部14によって囲繞されており、水槽12の開口部14は、筐体2の前面部に形成された開口部16にベローズ17によって連ねられている。開口部16には、上記した扉6が開閉可能に設けられており、これにより、開口部14,15,16からなる洗濯物(衣類など)の出し入れ用の投入口が、扉6によって開閉されるようになっている。
【0014】
ドラム13の開口部15の周囲には、例えば液体封入型の回転バランサ18が設けられており、ドラム13の周側部(胴部)のほぼ全域には、複数の孔19が形成されている(一部のみ図示)。これら孔19は、洗い行程時、すすぎ行程時及び脱水行程時には通水孔として機能し、乾燥行程時には通風孔として機能するものである。ドラム13の周側部の内面には、複数のバッフル20が突設されており、ドラム13の後側の端面部には、その中心軸と同心となる環状配置によって複数の温風導入口21が形成されている。
【0015】
水槽12は、周側部の前側部分の上部(ドラム13の周側部の前側部分に対向する位置)に温風出口22を有し、後側の端面部の上部に上記温風導入口21の回転軌跡に対向させて温風入口23を有している。
【0016】
水槽12の上部には、給水ホース24を介して給水ケース25が接続されている。この給水ケース25には、給水弁26を介して水道水用給水口4が接続されている。これらにより、水道水用給水口4からの水道水が、給水弁26,給水ケース25,給水ホース24を介して水槽12の内部に供給されるようになっている。なお、給水ケース25には、洗剤類投入部9を介して洗剤類(洗剤、柔軟仕上げ剤、漂白剤など)が投入されるようになっており、これら洗剤類が水道水とともに水槽12内に供給されるようになっている。
【0017】
水槽12の底部の最後部には、排水口27が形成されており、この排水口27には、洗濯乾燥機1の外部に連なる排水ホース28が接続されている。排水ホース28の途中には排水弁29が設けられている。これらにより、水槽12内の水が機外に排水できるようになっている。
【0018】
水槽12の背面部には、洗濯機モータ30が取り付けてられており、これの回転軸30aが水槽12内に突出している。回転軸30aの先端部には、ドラム13の後端面部の中心部分が取り付けられている。これにより、ドラム13は、水槽12に同軸状で回転可能に支持されている。即ち、洗濯乾燥機1は、ドラム13を洗濯機モータ30によって直接回転駆動する構成であり、洗濯機モータ30によるダイレクトドライブ方式を採用している。また、洗濯機モータ30は、この場合、アウターロータ型のブラシレスDCモータで構成されている。
【0019】
水槽12は、複数のサスペンション31(1つのみ図示)によって筐体2に弾性支持されており、その支持形態は、水槽12の軸方向が前後方向となる横軸状で、しかも、前上がりの傾斜状である。従って、この水槽12内に上述のように支持されたドラム13も同形態となっている。
【0020】
水槽12の下方(筐体2の底面上)には台板32が配置され、この台板32上には前後方向に延びる下部通風ダクト33が配設されている。この下部通風ダクト33は、前端部の上部に吸風口33aを有しており、この吸風口33aは、接続ホース34及び還風ダクト35を介して、水槽12の上部に配設された前後方向に延びる上部通風ダクト36の前端部に接続されている。この上部通風ダクト36の後端部は、連結ダクト37を介して、水槽12の温風出口22に接続されている。なお、還風ダクト35は、水槽12の開口部14の側部を迂回するようにして上下方向に配管されている。
【0021】
下部通風ダクト33の後端部には、循環用送風機38のケーシング39が連設されており、このケーシング39の出口部40は、接続ホース41及び給風ダクト42を介して、水槽12の温風入口23に接続されている。なお、給風ダクト42は、洗濯機モータ30の側部を迂回するように配管されている。ここで、連結ダクト37、上部通風ダクト36、還風ダクト35,接続ホース34,下部通風ダクト33,循環用送風機38のケーシング39,接続ホース41,給風ダクト42によって、水槽12に連通接続された循環風路43(循環経路に相当)が構成されている。
【0022】
循環用送風機38は、この場合、遠心ファンで構成されている。即ち、循環用送風機38は、ケーシング39の内部に遠心羽根車44を有しているとともに、その遠心羽根車44を回転させるモータ45をケーシング39の外部に有している。循環用送風機38は、水槽12内(ドラム13内)の空気を、図4にて実線矢印及び破線矢印で示すように、循環風路43を通して循環させる送風手段として機能する。
【0023】
循環風路43のうち下部通風ダクト33の内部には、前部に蒸発器46(除湿手段に相当)が配置され、後部に凝縮器47(加熱手段に相当)が配置されている。これら蒸発器46及び凝縮器47は、何れも詳しくは図示しないが、伝熱フィンを細かいピッチで多数配設してなるフィン付きチューブ型のもので、熱交換性に優れており、それら伝熱フィンの各間を、下部通風ダクト33内を流れる風(図4に示す実線矢印参照)が通るようになっている。
【0024】
蒸発器46及び凝縮器47は、圧縮機48、及び、図示しない流量制御弁(例えば、電子式の制御弁)とともにヒートポンプ49を構成している。このヒートポンプ49においては、冷媒流通パイプによって、圧縮機48,凝縮器47,流量制御弁,蒸発器46の順にこれらをサイクル接続しており、冷凍サイクルが構成されている。圧縮機48や流量制御弁の駆動は、制御装置10によって制御されるようになっている。
【0025】
制御装置10は、上記したように、循環用送風機38を作動させることによって、水槽12内の空気を循環風路43を通して循環させるようになっている。また、制御装置10は、圧縮機48や流量制御弁を作動させることによって、冷凍サイクルの冷媒を循環させるようになっている。そして、循環風路43内を流れる空気を、蒸発器46によって冷却除湿し、凝縮器47によって加熱して温風化するようになっている。これにより、制御装置10は、循環用送風機38、蒸発器46、凝縮器47を動作させて水槽12内に温風を供給する乾燥運転を実行可能に構成されている。
【0026】
循環風路43のうち下部通風ダクト33の前部(吸風口33aと蒸発器46との間の部分)には、水槽12から循環風路43内に吹き出された空気の温度を検出するための温度センサ50が配設されている。また、循環風路43のうち給風ダクト42の上流側端部(温風入口23の近傍部分)には、循環風路43から水槽12内に吹き込まれる空気の温度を検出するための温度センサ51が配設されている。これら温度センサ50,51は、例えばサーミスタなどからなるものであって、それぞれ制御装置10に接続されており、本発明の凍結検知手段としての機能を担うものである。
【0027】
このような構成の洗濯乾燥機1において、循環風路43の途中部分を構成する上部通風ダクト36内には、ミストを放出する装置として静電霧化装置52が備えられている。この静電霧化装置52は、上部通風ダクト36において、当該上部通風ダクト36内に設けられたフィルタ(後述する第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56)よりも風下に位置させて着脱可能に設置されている。なお、本実施形態では、温風が吹き込まれる上部通風ダクト36の後側部分(図4では右側部分)を風上、温風が吹き出される上部通風ダクト36の前側部分(図4では左側部分)を風下とする。
【0028】
次に、これら上部通風ダクト36及び静電霧化装置52の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、静電霧化装置52が設置された状態における上部通風ダクト36及びその周辺部分を示す縦断側面図であり、図2は、静電霧化装置52を取り外した状態における上部通風ダクト36及びその周辺部分を示す斜視図である。
【0029】
上部通風ダクト36は、絶縁性材料(例えば、ポリプロピレンなどの樹脂)からなるものであり、前後両端部及び上部が開口したダクト本体53と、当該ダクト本体53の上部の開口部分に着脱可能に設けられた矩形状の蓋板54とから構成されている。ダクト本体53内には、第1のフィルタ55が一体的に設けられており、上部通風ダクト36の内部にて固定された状態となっている。また、ダクト本体53内には、第1のフィルタ55よりも風上側(水槽12側)に位置して、第2のフィルタ56が着脱可能に設置されている。これら第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56は、循環風路43内を流れる空気に含まれる異物(糸くず、埃など)を捕獲するためのものである。
【0030】
ダクト本体53の底部(上部通風ダクト36の底部)には、第1のフィルタ55よりも風下側の近傍部分に位置して、静電霧化装置52が着脱可能に設置される設置部57が設けられている。この設置部57は、図2にも示すように、全体として方形状に開口しており、その内部の風上側に段部57aを有している。また、設置部57には、段部57aよりも風下側に位置して、方形状に開口し下方に窪んだ凹部58、及び、円形状に開口し上下方向に延びる一対の水位センサ用差込口59が設けられている。
【0031】
段部57aの上面中央部には、円形状に開口し上下方向に延びる導電ロッド用差込口60が設けられており、その内部の下端部には導電ロッド用端子61が配設されている。この導電ロッド用端子61は、洗濯乾燥機1の電源回路(図示せず)の高電圧電源62の負極(例えば、−6kV)に接続されている。凹部58内には、制御装置10に接続されたリードスイッチ63(図1参照、設置検知手段に相当)が配設されている。一対の水位センサ用差込口59内部の下端部には、水位センサ用の端子(図示せず)が配設されている。この水位センサ用の端子は、制御装置10に接続されている。
【0032】
一方、蓋板54は、洗濯乾燥機1の上面において着脱可能に配置され、上部通風ダクト36の上部を構成するとともに、洗濯乾燥機1の天板5の一部を構成する(図3参照)。この蓋板54の後部には矩形状に開口した吹出口54aが設けられ、蓋板54の前部には矩形状に開口した吹込口54b(外気吹込口に相当)が設けられている。そして、吹出口54aにはフィルタ64が配設されており、吹込口54bにはフィルタ65が配設されている。
【0033】
図1に示すように、蓋板54がダクト本体53に取り付けられた状態(上部通風ダクト36が形成された状態)では、吹出口54a(フィルタ64)は、上記した第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56よりも風上側(図1では右側)に位置し、吹込口54b(フィルタ65)は、第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56よりも風下側(図1では左側)に位置するようになっている。従って、吹出口54aからは、循環風路43(上部通風ダクト36の風上部分)内を流れる空気の一部が洗濯乾燥機1の外部に吹き出され(図1中、破線矢印A参照)、一方、吹込口54bからは、洗濯乾燥機1外の空気(外気)が循環風路43(上部通風ダクト36の風下部分)内に吹き込まれるようになっている(図1中、破線矢印B参照)。
【0034】
静電霧化装置52は、外郭を構成するケース66に、第1の保水材67(保水手段に相当)、第2の保水材68、吸水部材69(水供給手段に相当)、複数(図1では4つ示す)の放電極70、導電ロッド71(高電圧印加手段に相当)などを備えて構成されている。
【0035】
ケース66は、絶縁性材料(例えば、ポリプロピレンなどの樹脂)からなるものであり、図2にも示すように、上部が開口する方形容器状の貯水タンク部72(貯水タンクに相当)と、当該貯水タンク部72の開口部分に着脱可能に設けられた矩形中空状の蓋部材73とから構成されている。この場合、蓋部材73は、当該蓋部材73に設けられた係合孔部73aを、貯水タンク部72に設けられた係合爪部72aに係合させる構成によって、貯水タンク部72に着脱可能となっている。また、蓋部材73には、当該蓋部材73を上下に貫通する給水口73bが設けられている。この給水口73bは、図示しない蓋によって開閉されるようになっている。
【0036】
図1に示すように、第1の保水材67及び第2の保水材68は、蓋部材73の内部に配設されている。第1の保水材67は、保水性を有する多孔質材料(例えば、ウレタンスポンジ)で形成されており、蓋部材73内の下部に収容されている。第2の保水材68は、保水性を有する多孔質材料(例えば、ウレタンスポンジ)に導電性物質(例えば、グラファイト)を混合して形成したものであり、蓋部材73内の上部(第1の保水材67の上方)に収容されている。なお、第2の保水材68に導電性物質として混入されたグラファイトは、当該第2の保水材68の導電性や硬性を確保するためのものである。
【0037】
吸水部材69は、吸水性、保水性及び水の吸い上げ特性を有する多孔質材料(例えば、繊維状のポリエステルからなるフェルト材)で形成されたものであり、その上下両端部が尖ったピン形状をなしている。吸水部材69の基端部(図1では下側の端部、貯水タンク部72内の水に接触する部分に相当)は、当該吸水部材69を下方から覆うようにして取り付けられる貯水タンク部72内に延びており、当該貯水タンク部72内に貯められた水に接触するようになっている。一方、吸水部材69の先端部(図1では上側の端部、第1の保水材67に接触する部分に相当)は、蓋部材73内にて第1の保水材67に下方から差し込まれるようにして挿入されている。これにより、吸水部材69の先端側部分は、第1の保水材67によって覆われ当該第1の保水材67に接触した状態となっている。
【0038】
放電極70は、吸水性、保水性及び水の吸い上げ特性を有する多孔質材料(例えば、繊維状のポリエステルからなるフェルト材)で形成されたものであり、それぞれ先端部(図1では上端の端部)が尖ったピン形状をなしている。これら複数の放電極70の基端部(図1では下側の端部)は、蓋部材73内にて第1の保水材67に上方から差し込まれるようにして挿入されている。これにより、複数の放電極70の下端側部分がそれぞれ第1の保水材67によって覆われた状態となっている。
【0039】
また、これら複数の放電極70は、蓋部材73内の第2の保水材68と蓋部材73の上面部とを突き抜けるようにして配設されている。従って、これら放電極70は、主として蓋部材73の上面部によって固定されているとともに、硬性を有する第2の保水材68によって補助的に固定されている。これら放電極70は、それぞれの先端部が循環風路43(上部通風ダクト36部分)の内部に突出するように配設されている。また、これら放電極70は、吸水部材69の周囲に同心円状に配置されている。
【0040】
貯水タンク部72は、蓋部材73が取り付けられた状態で、当該蓋部材73の給水口73bを介して外部と連通するようになっている。従って、貯水タンク部72内には、蓋部材73を取り付けたままの状態で、給水口73bから給水可能となっている。また、貯水タンク部72は、蓋部材73が取り外されることによって、その上部が開口した状態となる。これにより、貯水タンク部72内に水を供給したり、貯水タンク部72内部の掃除を行うことができるようになっている。なお、貯水タンク部72内に貯水可能な水量は、この場合、100cc未満に設定されている。
【0041】
貯水タンク部72の底部には、マグネット74及び水位センサ75(水検知手段に相当)が配設されている。マグネット74は、貯水タンク部72の外部において下方に方形状に突出する収納部72b内に配置されている。この収納部72bは、静電霧化装置52が設置部57に取り付けられた状態で、凹部58内に嵌合するようになっている。従って、リードスイッチ63は、静電霧化装置52が設置部57に取り付けられた場合にはマグネット74が近接してオン状態となり、静電霧化装置52が設置部57から取り外された場合にはマグネット74が離間してオフ状態となる。そして、リードスイッチ63がオン状態となると、制御装置10は、静電霧化装置52が循環風路43(設置部57)に設置されたと判断するようになっている。
【0042】
水位センサ75は、一対の水位検知電極75aからなり、これら水位検知電極75aは、その上下両端部を残す周側部の全域が、絶縁性材料からなる被覆部材75bによって覆われている。そして、これら水位検知電極75aの上端部は、貯水タンク部72内に露出しており、水位検知電極75aの下端部は、水位センサ用差込口59(図2参照)内にて水位センサ用端子に接触し、これにより、水位センサ75が制御装置10に接続されるようになっている。
【0043】
水位検知電極75aの上端側部分(貯水タンク部72内に延びる部分)は、吸水部材69の最下端とほぼ同じ高さの位置までが被覆部材75bによって覆われている。従って、水位センサ75は、貯水タンク部72内の水位が被覆部材75bの上端の高さ(吸水部材69の最下端部の高さ)よりも高い場合にはオン状態となり、貯水タンク部72内の水の水位が被覆部材75bの上端の高さよりも低い場合にはオフ状態となる。そして、水位センサ75がオフ状態となると、制御装置10は、貯水タンク部72内に所定量(この場合、水位が吸水部材69の最下端とほぼ同じ高さとなる水量)の水が無いと判断するようになっている。
【0044】
貯水タンク部72内に蓄えられた水は、当該貯水タンク部72内に延びる吸水部材69を介して吸水され(吸い上げられ)、第1の保水材67に供給される。そして、第1の保水材67に供給された水は、当該第1の保水材67内を浸透し、これに伴って、放電極70に水が供給される。なお、放電極70は、吸水部材69を中心として同心円状に配置されていることから、吸水部材69から第1の保水材67内に浸透する水が周囲の放電極70に均等に供給されるようになっている。また、第1の保水材67に含まれる水の一部は、第2の保水材68にも浸透し、従って、当該第2の保水材68からも放電極70に水が供給されるようになっている。
【0045】
導電ロッド71は、その先端部(図1では上側の端部)が蓋部材73内にて第1の保水材67を突き抜けて硬性を有する第2の保水材68に固定されている。また、導電ロッド71は、ケース66の外部において、その基端部(図1では下側の端部)を残す周側部の全域が、絶縁性材料からなる被覆部材71aによって覆われている。導電ロッド71は、静電霧化装置52が設置部57に取り付けられた状態では、導電ロッド用差込口60(図2参照)に差し込まれ、その基端部(下端部)が導電ロッド用端子61に接触するようになっている。これにより、高電圧電源62からの負の高電圧が、導電ロッド用端子61,導電ロッド71,水を含んだ第1の保水材67及び第2の保水材68を介して放電極70に印加され、当該放電極70が負に帯電するようになっている。即ち、導電ロッド71は、放電極70に高電圧電源62からの負の高電圧を印加して当該放電極70を負に帯電させる本発明の高電圧印加手段として機能するようになっている。
【0046】
また、この場合、洗濯乾燥機1の筐体2は、アース線(図示せず)などを介して接地されるようになっており、このように接地された筐体2(放電極70に対向せず且つ当該放電極70から遠方に離れた位置に設けられた部材)が、負に帯電した放電極70に対応する対極として機能するように構成されている。
【0047】
上述した第1の保水材67、第2の保水材68、吸水部材69、複数の放電極70、導電ロッド71は、それぞれ蓋部材73に固定配置されることによってユニット化されており、これにより、放電部ユニット76が構成されている。そして、この放電部ユニット76に貯水タンク部72を着脱可能に取り付けることによって、放電部ユニット76(第1の保水材67、第2の保水材68、吸水部材69、複数の放電極70、導電ロッド71)と貯水タンク部72とをユニット化してなる静電霧化装置52が構成されている。
【0048】
そして、この静電霧化装置52(放電部ユニット76)の上部には、循環風路43内部に突出する複数の放電極70を上方から覆う放電極カバー77が着脱可能に取り付けられている。この放電極カバー77は、絶縁性材料(例えば、ポリプロピレンなどの樹脂)からなるものであり、その周側面及び上面には、多数の孔を有する網状部77aが一体的に設けられている。この網状部77aは、放電極70から放出されるミストを循環風路43内に放出可能としつつ使用者が放電極70に触れてしまうことを防止する機能や、若干ではあるが循環風路43内を流れる空気に含まれる異物(糸くず、埃など)を捕獲する機能を担う。
【0049】
このように構成された静電霧化装置52を備えた洗濯乾燥機1において、制御装置10は、静電霧化装置52を動作させてミストを発生させ当該ミストを循環風路43内を流れる空気とともに水槽12内に供給する除菌コースを実行可能に構成されている。ここで、この除菌コースを実行する場合における制御装置10による制御内容について図5を参照しながら説明する。図5は、その制御内容を示すフローチャートである。
【0050】
操作パネル8を介して除菌コースが選択されると、制御装置10は、この除菌コースの開始に先立って、静電霧化装置52が循環風路43に設置されているか否か(ステップS1)、貯水タンク部72内に所定量の水が有るか否か(ステップS2)、及び、貯水タンク部72内の水が凍結していないか否か(ステップS3)を判断する。
【0051】
ステップS1では、制御装置10は、リードスイッチ63からの入力信号に基づいて、静電霧化装置52が循環風路43に設置されているか否かを判断する(設置検知手段)。この場合、制御装置10は、リードスイッチ63がオン状態であれば、静電霧化装置52が循環風路43に設置されていると判断し(YES)、リードスイッチ63がオフ状態であれば、静電霧化装置52が循環風路43に設置されていないと判断する(NO)。
【0052】
ステップS2では、制御装置10は、水位センサ75からの入力信号に基づいて、貯水タンク部72内に所定量の水が有るか否かを判断する(水検知手段)。この場合、制御装置10は、水位センサ75がオン状態であれば、貯水タンク部72内に所定量の水が有ると判断し(YES)、水位センサ75がオフ状態であれば、貯水タンク部72内に所定量の水が無いと判断する(NO)。
【0053】
ステップS3では、制御装置10は、温度センサ50,51からの入力信号に基づいて、貯水タンク部72内の水が凍結していないか否かを判断する(凍結検知手段)。この場合、制御装置10は、温度センサ50,51による検知温度が0℃を超えていれば、貯水タンク部72内の水が凍結していないと判断し(YES)、温度センサ50,51による検知温度が0℃以下であれば、貯水タンク部72内の水が凍結していると判断する(NO)。
【0054】
制御装置10は、静電霧化装置52が循環風路43に設置されており(ステップS1にて「YES」)、且つ、貯水タンク部72内に所定量の水が有り(ステップS2にて「YES」)、且つ、貯水タンク部72内の水が凍結していない(ステップS3にて「YES」)と判断すると、ステップS4に移行して、除菌コースを開始する。
【0055】
この除菌コースでは、制御装置10は、高電圧電源62から導電ロッド71に通電して静電霧化装置52を動作させる。これにより、高電圧電源62からの負の高電圧が、導電ロッド71,第1の保水材67及び第2の保水材68を介して放電極70に印加されて当該放電極70が負に帯電する。このとき、放電極70の先端部に電荷が集中し、当該先端部に含まれる水に表面張力を超えるエネルギーが与えられる。これにより、放電極70の先端部の水が分裂(レイリー分裂)して、循環風路43の内部にミスト状に放出されるようになる(静電霧化現象)。ここで、ミスト状に放出された水粒子は、負に帯電しており、そのエネルギーによって生成したヒドロキシラジカルを含んでいる。従って、強い酸化作用を有するヒドロキシラジカルが、循環風路43内を流れる空気(温風)とともに水槽12内に供給されるようになり、水槽12内の洗濯物(衣類など)の除菌や脱臭が可能となる。
【0056】
なお、この場合、高電圧電源62からの負の高電圧によって負に帯電した放電極70に対応する対極を、当該放電極70の近傍に設けていない。そのため、放電極70からの放電自体が非常に穏やかになり、コロナ放電の発生がなく、有害ガス(オゾンや、当該オゾンが空気中の窒素を酸化することによって発生する窒素酸化物、亜硝酸、硝酸など)の発生が抑えられるようになっている。
【0057】
上記ステップS1において、静電霧化装置52が循環風路43に設置されていないと判断した場合(NO)、制御装置10は、ステップS5に移行して、液晶表示部8aを介して「静電霧化装置52が設置されていないこと」を表示(報知)する(報知手段,報知制御手段)。
【0058】
また、上記ステップS2において、貯水タンク部72内に所定量の水が無いと判断した場合(NO)、制御装置10は、ステップS6に移行して、液晶表示部8aを介して「貯水タンク部72内の水が不足していること」を表示(報知)する(報知手段,報知制御手段)。
【0059】
また、上記ステップS3において、貯水タンク部72内の水が凍結していると判断した場合(NO)、制御装置10は、静電霧化装置52を動作させることなくステップS7に移行して、乾燥運転を開始する(制御手段)。そして、制御装置10は、乾燥運転を所定時間実行した後に、ステップS4に移行して、静電霧化装置52を動作させて除菌コースを開始するようになっている(制御手段)。即ち、制御装置10は、乾燥運転に伴う温風の熱によって貯水タンク部72内の氷(凍結した水)を融かしてから、除菌コースを実行するようになっている。なお、ステップS7にて乾燥運転を実行する所定時間は、この場合、温度センサ50,51からの入力信号に基づく循環風路43内の循環空気の検知温度が所定温度(例えば5℃)以上となるまでの時間に設定される。
【0060】
以上に説明したように本実施形態によれば、放電部ユニット76(第1の保水材67、第2の保水材68、吸水部材69、複数の放電極70、導電ロッド71)、及び、貯水タンク部72をユニット化してなる静電霧化装置52は、循環風路43において第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56よりも風下に位置させて着脱可能に設置されている。これにより、静電霧化装置52を洗濯乾燥機1(循環風路43)から取り外して、放電極70からミストとして放出するための水を貯水タンク部72に容易に供給(補充)することができる。
【0061】
また、静電霧化装置52が着脱可能に設置されている上部通風ダクト36は、筐体2内において水槽12の上部に配設されており、しかも、この上部通風ダクト36の上部を構成する蓋板54は、洗濯乾燥機1の上部から容易に取り外すことができる。これにより、静電霧化装置52自体も、洗濯乾燥機1の上部から容易に取り外すことができる。
【0062】
また、このように着脱可能に設けられた静電霧化装置52は、さらに、着脱可能な放電部ユニット76と貯水タンク部72とからなる。従って、放電部ユニット76と貯水タンク部72とを分離して、これら放電部ユニット76や貯水タンク部72内の清掃を容易に行うことができる。
【0063】
また、静電霧化装置52は、循環風路43において第1のフィルタ55及び第2のフィルタ56よりも風下に位置させて設置されるので、当該静電霧化装置52(特に放電極70部分)に、循環風路43内を流れる空気に含まれる異物(糸くず、埃など)が付着してしまうことを防止できる。これにより、このような異物の付着に起因する放電極70のミスト放出機能の低下を抑えることができる。
【0064】
また、給水弁26からの水を給水経路を介して貯水タンク部72内に供給するのではなく、静電霧化装置52を洗濯乾燥機1から取り外して貯水タンク部72内に水を供給する構成とした。即ち、貯水タンク部72への水の供給(水の補充)を、給水弁26を含む給水経路とは完全に分離独立した状態にて行う構成としたので、貯水タンク部72への給水時に、高電圧電源62からの負の高電圧が給水弁26、ひいては、この給水弁26に連なる水道の蛇口(図示せず)などに印加されてしまうおそれがなく、安全な給水を行うことができる。
また、給水弁26からの水を貯水タンク部72内に給水するための構造を設ける必要がなく、構造の複雑化、部品数の増加、製造性の悪化、コスト高などを招くことはない。
【0065】
また、制御装置10は、操作パネル8を介して除菌コースが選択されたときにおいて、リードスイッチ63によって静電霧化装置52が設置されたことが検知されない場合には、液晶表示部8aを介して「静電霧化装置52が設置されていないこと」を報知し、水位センサ75によって貯水タンク部72内に所定量の水が無いことが検知された場合には、液晶表示部8aを介して「貯水タンク部72内の水が不足していること」を報知する。これにより、静電霧化装置52の正常な動作に影響する不具合を使用者に知らせることができ、除菌コースにおいて当該静電霧化装置52を確実に動作させることができる。
【0066】
また、制御装置10は、温度センサ50,51によって貯水タンク部72内の水の凍結が検知された場合は、静電霧化装置52を動作させないように構成されており、この場合、乾燥運転を所定時間実行した後に、静電霧化装置52を動作させるように構成されている。これにより、静電霧化装置52を動作させているにもかかわらず水の凍結によってミストが放出されないといった不具合を回避することができる。
【0067】
また、循環風路43内に外気を吹き込む吹込口54bを静電霧化装置52の設置部分近傍(この場合、上部通風ダクト36の風下側部分)に設けた。従って、循環風路43内を流れる循環空気よりも低温の外気が当該循環風路43内に吹き込まれるようになり、循環風路43内に温風の熱が籠ってしまうことを防止できる。これにより、放電極70(特に循環風路43内に突出している部分)の乾燥が防止され、当該放電極70からのミスト放出機能の低下を抑えることができる。
【0068】
また、この吹込口54bに対応して、循環風路43内を流れる循環空気の一部を洗濯乾燥機1の外部に吹き出す吹出口54aを上部通風ダクト36の風上側部分に設けた。従って、循環風路43内を流れる高温の循環空気が当該循環風路43から適度に排出されるようになり、循環風路43内の温度上昇を抑えることができる。また、循環風路43内を流れる循環空気の一部が吹出口54aから排出される分、吹込口54bから外気を吹き込み易くすることができる。これにより、放電極70の乾燥、ひいては、当該放電極70からのミスト放出機能の低下を一層抑えることができる。
【0069】
なお、本発明は、上述の一実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
放電極70を形成する多孔質材料としては、多孔質のセラミック材料や、多孔質の金属材料などを用いてもよい。
放電極70は、その先端部が尖った形状のものに限られるものではなく、例えば、その先端部を滑らかな半球状に丸くした形状としてもよい。
放電極70の基端部を貯水タンク部72内に延ばして、水供給手段としての機能も担うように構成してもよい。
【0070】
吸水部材69は、その先端部側が第1の保水材67によって覆われた状態にするのではなく、放電極70と同様に、第2の保水材68と蓋部材73の上面部とを突き抜けるようにして循環風路43の内部に突出するようにしてもよい。この場合、吸水部材は、貯水タンク部72内の水を第1の保水材67に供給する水供給手段としての機能を担うとともに、ミストを放出する放電極としての機能も担う。
【0071】
吸水部材69の基端部(貯水タンク部72内の水に接触する部分)を尖らせたことによって、貯水タンク部72内の水に含まれる異物(埃など)が吸水部材69内に吸い込まれ難くなり、当該吸水部材69の吸水性能の低下を防止することができる。しかし、吸水部材69の基端部の形状は、これに限られるものではなく、例えば、平坦な形状としてもよい。
【0072】
また、吸水部材69は、図1に示すような上下方向に延びるものに限られない。例えば、貯水タンク部72を放電部ユニット76の側方に着脱可能に設けた場合には、吸水部材が放電部ユニット76内の第1の保水材67と貯水タンク部72内の水とに接触するように、当該吸水部材を横方向に設けるようにしてもよい。
【0073】
高電圧印加手段によって負に帯電した放電極70に対応する対極として、放電極70に対向せず且つ当該放電極70から離れた位置にアース体を設けるようにしてもよい。
貯水タンク部72内に貯水可能な水量は、例えば当該貯水タンク部72の大きさ、形状などを変更することによって適宜変更して実施することができる。
【0074】
水位センサ75によって検知可能な貯水タンク部72内の水位(所定量)は、例えば、貯水タンク部72内における当該水位センサ75の突出量や、当該水位センサ75の周側部を覆う被覆部材75bの上端の高さなどを変更することによって適宜変更して実施することができる。
【0075】
静電霧化装置52は、循環風路43のうちフィルタ55,56よりも風下の位置であれば任意の部分に設置することが可能であるが、本実施形態に示したように循環風路43のうち水槽12の上部に位置する部分に着脱可能に設置するか、或いは、循環風路43のうち水槽12の前部に位置する部分に着脱可能に設置することが望ましい。このような構成によれば、静電霧化装置52を、使用者が手を伸ばし易い洗濯乾燥機1の上部、或いは、前部から容易に着脱することができるからである。
【0076】
報知手段は、液晶表示部8aを介して表示する構成に限られるものではなく、例えば、ブザーなどによる警告音やスピーカなどによる音声などによって報知する構成としてもよい。
【0077】
放電極70に白金ナノコロイドを担持させてもよい。
貯水タンク部51内に除菌剤を設置するようにしてもよい。
例えば、第1の保水材67を繊維状のイオン交換樹脂で形成してもよいし、イオン交換樹脂を貯水タンク部72内に設置するようにしてもよい。この場合、放電極70に導電性物質(例えば、カーボン繊維)を混紡するようにするとよい。
【0078】
本発明は、循環風路43にヒートポンプ49を備えた洗濯乾燥機1のみならず、循環風路内にヒータと水冷式の熱交換器とを備えたヒータ式の洗濯乾燥機にも適用することができる。また、本発明は、洗濯機能を備えていない乾燥機にも適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
図面中、1は洗濯乾燥機、8は操作パネル(選択手段)、8aは液晶表示部(報知手段)、10は制御装置(報知制御手段、制御手段)、12は水槽(洗濯槽)、38は循環用送風機(送風手段)、43は循環風路(循環経路)、46は蒸発器(除湿手段)、47は凝縮器(加熱手段)、50,51は温度センサ(凍結検知手段)、52は静電霧化装置、54bは吹込口(外気吹込口)、55は第1のフィルタ(フィルタ)、56は第2のフィルタ(フィルタ)、63はリードスイッチ(設置検知手段)、67は第1の保水材(保水手段)、69は吸水部材(水供給手段)、70は放電極、71は導電ロッド(高電圧印加手段)、72は貯水タンク部(貯水タンク)、75は水位センサ(水検知手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水性、保水性及び吸い上げ特性を有する多孔質材料で形成された放電極と、保水性を有する多孔質材料で形成されたものであって、前記放電極に接触するように配設され、保水した水を前記放電極に供給する保水手段と、前記放電極に供給するための水を貯水する貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を前記保水手段に供給する水供給手段と、前記放電極に負の高電圧を印加して当該放電極を負に帯電させる高電圧印加手段とをユニット化してなる静電霧化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−245518(P2012−245518A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−155461(P2012−155461)
【出願日】平成24年7月11日(2012.7.11)
【分割の表示】特願2009−71923(P2009−71923)の分割
【原出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】