説明

非ヒト動物の免疫方法

【課題】本発明は、抗体産生能の高い細胞を得ることにより、モノクローナル抗体を効率的に製造することを目的とする。
【解決手段】本発明は、担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を初回免疫する工程、及び初回免疫後に少なくとも1回アジュバントに混合した抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、を含む複数回抗原を投与して非ヒト動物を免疫する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的の抗原に対するモノクローナル抗体を効率よく製造するための非ヒト動物の免疫方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モノクローナル抗体は、免疫学研究用の試薬や、臨床診断における種々の血清学的検査に広く用いられているとともに、治療薬としても使用されている。モノクローナル抗体の製造は次のように行われている。まず、マウス等の実験動物を目的の抗原で免疫し、実験動物の体内で目的の抗原に対する抗体産生細胞を作らせる。その後、実験動物の体内から抗体産生細胞が多く存在する脾臓細胞を取り出して、実験動物由来の骨髄腫細胞と融合させ、ハイブリドーマを製造する。ハイブリドーマをクローン化し、目的の抗原に特異性をもつ抗体を産生するハイブリドーマを単離する。この単離したハイブリドーマの培養液から、均一の構造と性質をもつモノクローナル抗体を半永久的に製造することができる。
【0003】
抗原だけを投与した場合、殆どの抗原は免疫原性を示さないか、弱い免疫原性を示すに過ぎない。そのため、抗原に対する強い免疫原性を得るために、アジュバントと混合した抗原を実験動物に投与する方法が一般的に用いられている。アジュバントは、抗原を粒子状に変えることで、抗原を注射部位に長期にとどめ、抗原提示細胞によって取り込まれやすい状態にする。アジュバントが細菌や細菌成分を含んでいると、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞が細菌成分を取り込むことで、炎症性サイトカインが産生され、局所の炎症反応が誘導される。その結果、非特異的免疫応答が活性化され、T細胞に補助刺激シグナルが伝達され、抗原提示が効率的に行われるため、抗体の産生が誘導される。
【0004】
抗原の免疫原性を高める他の方法として、微粒子に抗原を吸着させて実験動物を免疫する方法も用いられている。特許文献1には、微粒子としてスチレン系多孔質ビーズを使用して免疫する方法が開示されている。種々のビーズのなかでも、スチレン系多孔質ビーズは抗原吸着能に優れており、免疫したマウスの抗血清において、最も高い抗体価を示すことが開示されている。スチレン系多孔質ビーズはマウスに投与すると、異物として認識され、免疫担当細胞の凝集が促進されるため、微量の抗原量でも抗体を製造できることが示唆されている。
特許文献1には、スチレン系多孔質ビーズを使用することで、免疫原性の弱いタンパク質であっても免疫反応を誘導することが可能となることについても開示されている。
【0005】
上記したような方法のいずれにおいても、反復して免疫反応を生じさせることで、抗体の親和性と、抗血清中に含まれる抗体量が上昇する。しかしながら、抗血清中の抗体価が高くとも、免疫した動物の脾臓細胞から製造したハイブリドーマ細胞が、必ずしも多くの抗体を産生するとは限らなかった。このため、目的のモノクローナル抗体を効率よく製造する方法は確立されていなかった。
【0006】
【特許文献1】国際公開第2005/053740号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、抗体産生能の高い細胞を得ることにより、モノクローナル抗体を効率的に製造するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑みて研究を重ねた結果、非ヒト動物を、初回免疫は担体に結合させた抗原を投与して免疫し、以後の追加免疫においてアジュバントに混合した抗原を投与して免疫すると、抗体産生能の高い細胞が得られ、該細胞を用いればモノクローナル抗体を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明は、
(1)複数回抗原を投与して、非ヒト動物を免疫する方法であって、
担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を初回免疫する工程、及び
初回免疫後に少なくとも1回アジュバントに混合した抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、
を含む方法;
(2)初回免疫後、前記アジュバント混合抗原による追加免疫工程の前に、少なくとも2回続けて担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、
を含む前記(1)に記載の免疫方法;
(3)前記アジュバント混合抗原による追加免疫を、少なくとも3回続けて行う、前記(1)又は(2)に記載の免疫方法;
(4)前記各免疫において、少なくとも2種類の異なる抗原を用いる、前記(1)〜(3)のいずれか一に記載の免疫方法;
(5)前記非ヒト動物がマウスである、前記(1)〜(4)のいずれか一に記載の免疫方法;
(6)前記担体がスチレンを材質とする多孔質粒子である、前記(1)〜(5)のいずれか一に記載の免疫方法;
(7)前記抗原が物理吸着により前記担体に結合している、前記(1)〜(6)のいずれか一に記載の免疫方法;
(8)前記アジュバントがGMDPを主成分とするアジュバントである、前記(1)〜(7)のいずれか一に記載の免疫方法;
(9)前記(1)〜(8)のいずれか一に記載の免疫方法により免疫された非ヒト動物から抗体産生細胞を取り出す工程、
を含む非ヒト動物細胞から抗体産生細胞を製造する方法;
(10)前記(9)に記載の方法によって製造された抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させる工程、
を含むハイブリドーマを製造する方法;
(11)前記(10)に記載の方法によって製造されたハイブリドーマをクローニングする工程、
を含むモノクローナル抗体を製造する方法;
(12)モノクローナル抗体のサブクラスがIgG1である、前記(11)に記載のモノクローナル抗体を製造する方法;
(13)免疫した非ヒト動物から抗体産生細胞を取り出す工程、及び
前記抗体産生細胞の数及び前記抗体産生細胞の抗体産生量を測定する工程、
を含む、抗体産生細胞1細胞あたりの抗体産生能を評価する方法;
(14)前記(9)に記載の方法によって製造された抗体産生細胞1細胞あたりの抗体産生量を測定して前記抗体産生細胞の抗体産生能を評価する工程、及び
前記抗体産生能が抗体産生細胞1細胞あたり所定の抗体産生量の範囲内にある場合に、前記抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させる工程、
を含むハイブリドーマを製造する方法;
(15)前記所定の抗体産生量の範囲が、1細胞あたりの抗体産生量が1.65x10−7ng/ml以上である、前記(14)に記載のハイブリドーマを製造する方法;
及び
(16)1細胞あたりの抗体産生量が1.65x10−7ng/ml以上である、前記(9)に記載の方法により製造した抗体産生細胞;
に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、抗体産生能の高い抗体産生細胞を得ることができる。該細胞を用いてハイブリドーマを製造し、培養することで、目的の抗原に対するモノクローナル抗体、とりわけ、研究用試薬、体外診断用医薬品、抗体医薬に有用なIgG1サブクラスモノクローナル抗体を、多量に製造することができる。さらに、本発明によれば、投与する抗原の量が微量であり、また短期間で細胞の抗体産生量を増加させることができるため、モノクローナル抗体を製造するためのコストを削減でき、かつ、モノクローナル抗体を早く供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について、その好ましい態様を具体的に説明する。
【0012】
本発明は、担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を初回免疫する工程、及び初回免疫後に少なくとも1回はアジュバントに混合した抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、を含む複数回抗原を投与して非ヒト動物を免疫する方法である。
【0013】
本発明において使用する抗原は、抗原抗体反応を生じる物質であれば特に限定されることはなく、タンパク質をはじめ、核酸、ペプチド、糖類、脂質、化合物、病原菌、ウイルス等を使用することができる。好ましくは、タンパク質等が挙げられ、タンパク質として、組織若しくは細胞より精製したもの、又は遺伝子組換によって作成したもの等を使用することができる。さらに、人工的に合成したペプチドを用いることもできる。抗原は、1種類の抗原のみを用いてよく、少なくとも2種類の抗原を用いてもよい。
【0014】
本発明において使用する担体は、金属、樹脂、生分解性粒子等が挙げられ、その他前記抗原を結合し得るものならば特に限定されない。また、タンパク質、ポリペプチド、多糖、不活性ウイルス粒子等の生物物質等を担体とすることもできる。担体の大きさは特に限定されないが、担体の平均粒子径が、好ましくは10nm〜250μmであり、より好ましくは1μm〜100μmである。担体の形状は、特に限定されないが、粒子状であることが好ましく、粒子状でかつ多孔性であることがより好ましい。担体の材質は、特に限定されないが、スチレンを主成分とするものが好ましく、スチレンを材質とする多孔質粒子である担体がより好ましい。本発明において担体に抗原を結合させる方法は、特に限定されないが、ファンデルワールス力による物理吸着や、共有結合やイオン結合などの化学結合等が挙げられる。担体に抗原を物理吸着により結合させる方法が好ましい。担体に抗原を物理吸着により結合させる方法としては、特に限定されないが、具体的には、生理食塩水やPBS等の緩衝液中に抗原と担体を加え(抗原:担体=0.3〜0.5μg:1μl)、低温(4℃〜10℃)の条件下で、ローター等を用いて30分以上攪拌することにより、結合させる方法等が挙げられる。
【0015】
本発明において使用するアジュバントは、本技術分野で通常用いられるものならば、特に限定されない。例えば、フロイントの完全アジュバント、不完全アジュバント、リン酸アルミニウムゲル、MDP+フロイントアジュバント、ミョウバン、ミョウバン+百日咳菌死菌、結核菌死菌、百日咳菌死菌、ISCOM、GMDPを主成分とするアジュバント、Monophosphoryl lipid Aを主成分とするアジュバント、CRL-8300ポリマーを主成分とするアジュバント等が挙げられる。好ましくは、GMDPを主成分とするアジュバント又はMonophosphoryl lipid Aを含有するアジュバント等が挙げられる。アジュバントの具体例としては、ゲルブ(商標)アジュバント、RIBIアジュバントシステム(商標)等を商業的に入手して用いることができる。これらを単独で使用しても、何れのものを混合して使用してもよい。アジュバントと抗原は、各々のアジュバントに適した方法で混合すればよい。アジュバントと抗原を混合する方法としては、特に限定されないが、アジュバントとして、油水中型のアジュバント、例えばフロイントの完全アジュバント、不完全アジュバント、CRL-8300ポリマーを主成分とするアジュバントを用いる場合には、実験動物がマウスの場合、1匹あたり、抗原液(10〜100μg/50〜100μl)とアジュバントを等量、シリンジを用いて混合しエマルジョン(乳濁液)を形成させる方法等が挙げられる。また、アジュバントとして、水中油型のアジュバント、例えばGMDPを主成分とするアジュバント、Monophosphoryl lipid Aを含有するアジュバントを用いる場合には、実験動物がマウスの場合、1匹あたり、抗原液(10〜100μg/50〜100μl)とアジュバントを等量、攪拌・混合する方法等が挙げられる。
【0016】
本発明において免疫に使用する非ヒト動物は、ヒト以外の動物であれば特に限定されないが、具体的には、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ニワトリ、ウシ、ブタ等が挙げられる。マウスであれば、BALB/C、C57BL/6、ICR系マウス等が好ましい。BALB/C系マウスがより好ましく、性別は雌で、6〜8週齢のマウスを使用することがさらに好ましい。
【0017】
本発明において、非ヒト動物に抗原を投与して免疫する方法は、本技術分野で公知の方法を使用すればよい。例えば、腹腔内、静脈内、皮下等に抗原を投与することにより行う。担体に結合させた抗原は、腹腔内に投与し、アジュバントに結合させた抗原は、腹腔内又は皮下に投与することが好ましい。抗原の量は、必要に応じて適宜増減できるが、非ヒト動物としてマウスを用いる場合、1匹あたり、1回の抗原の投与量は、0.01〜1000μgであることが好ましい。初回免疫では50〜100μg、追加免疫では10〜100μg、最終免疫では30〜100μgを投与することがより好ましい。担体にスチレンを材質とする多孔質粒子を用いた場合、抗原の投与量は0.03〜0.3μg程度の微量であっても免疫することができる。
【0018】
本発明において初回免疫、すなわち最初の抗原投与では、非ヒト動物に、担体に結合させた抗原を投与して免疫する。このとき、樹状細胞やマクロファージを刺激するために、細菌や細菌成分を同時に投与してもよい。細菌や細菌成分として、結核菌死菌、百日咳菌死菌を同時に投与することが好ましく、結核菌死菌を投与することがより好ましい。
【0019】
本発明において初回免疫後は、間隔をあけ、担体に結合させた抗原又はアジュバントに混合した抗原を投与して追加免疫を行う。追加免疫は5〜11回行うことが好ましい。担体に結合させた抗原での追加免疫を、少なくとも2回行うことが好ましく、より好ましくは担体に結合させた抗原での追加免疫を2〜3回行う。さらに好ましくは、担体に結合させた抗原での追加免疫を少なくとも2回続けて行う。アジュバントに混合した抗原を投与しての追加免疫は、少なくとも1回行えばよく、好ましくは3回〜8回行う。より好ましくは、少なくとも3回続けて行う。
追加免疫として、好ましくは、担体に結合させた抗原で追加免疫を2〜3回続けて行った後に、アジュバントに混合した抗原で追加免疫を行う。このとき、アジュバントに混合した抗原での追加免疫は、3回以上続けて行うことが好ましい。
【0020】
本発明において初回免疫から1回目の追加免疫までの間隔、及び追加免疫と追加免疫との間隔は、特に限定されず、抗原の種類、抗原の量、非ヒト動物の種類、抗血清中の抗体価の傾向などに応じて、適宜調節すればよい。例えば、1回目の追加免疫は、初回免疫後1日〜4週、好ましくは2〜3週、より好ましくは2週の間隔をあけて行い、追加免疫と追加免疫との間は1日〜4週、好ましくは1〜3週、より好ましくは1〜2週の間隔をあけて追加免疫を行う。
【0021】
本発明において担体に結合させた抗原又はアジュバントに混合した抗原を用いた免疫の後に、抗原液のみの投与による最終免疫を行うことが好ましい。抗原液のみの投与は、特に限定されないが、静脈内投与又は腹腔内投与等により行われることが好ましく、静脈内投与により行うことがより好ましい。抗原液のみの投与による免疫が行われた場合には、該抗原液のみの投与が最終免疫となり、該抗原液のみの投与が行われなかった場合には、担体に結合させた抗原又はアジュバントに混合した抗原を用いた免疫が最終免疫となる。
【0022】
続いて、本発明では最終免疫から1〜5日後、好ましくは2〜4日後に、抗体産生細胞を採取する。抗体産生細胞は脾臓、リンパ節及び抹消血中などから採取できるが、脾臓又はリンパ節より採取することが好ましい。より好ましくは脾臓から採取する。脾臓からの採取方法としては、ステンレスメッシュやスライドガラスの磨りガラス部分で磨り潰す、又は注射針で脾臓内に培養液を注入して脾臓を破裂させることにより行う。好ましくは、注射針で脾臓内に培養液を注入して脾臓を破裂させる方法を用いる。
【0023】
本発明の方法により得られる抗体産生細胞は、高い抗体産生能を有する。抗体産生能は、1細胞あたりの抗体産生量を算出することにより評価できる。その算出方法は、抗体産生細胞を培養したときに、培養上清中に分泌される抗体分子の濃度を、抗体産生細胞の数で除すことにより求める。
抗体産生細胞数の測定方法は、特に限定されないが、例えば、脾臓から抗体産生細胞を採取した後、採取した抗体産生細胞の一部を10%FBS含有RPMI1640培地に懸濁し、その懸濁液の一部をチュルク液と混合して、血球計算盤を用いて抗体産生細胞数を測定する。
抗体産生量の測定方法は、特に限定されないが、例えば、採取した抗体産生細胞を洗浄し、10%FBS含有RPMI1640培地で懸濁したものを37℃、5%CO2濃度の条件下で3日間培養する。その培養上清をサンプルとし、未標識マウスIgG1及びIgMを固相したプレート、ならびにHRPで標識した抗マウスIgG1及びIgM抗体を用いて、酵素免疫測定法により、抗体の濃度を測定する。得られた抗体濃度を、先に測定した細胞数で割ることで、1細胞あたりの抗体産生量を算出することができる。こうして得た1細胞あたりの抗体産生量が、1.65x10−7ng/ml以上であると、抗体産生能が高いということができる。1細胞あたりの抗体産生量が1.8x10−7ng/ml以上であることが好ましい。
【0024】
本発明の抗体産生能の評価によれば、免疫応答、特に抗体産生の誘導がどの程度もたらされたのかを捉えることができる。また、当該抗体産生能を指標として、抗体産生能の高い抗体産生細胞を選択し、骨髄腫細胞と融合させることにより、抗体産生量の高いハイブリドーマを得ることができる。さらに、当該抗体産生能を評価することで、ハイブリドーマから分泌されうる抗体量を予測することができるようになり、抗体の製造計画を立てる上で役立つ可能性が高い。
【0025】
本発明の抗体産生細胞を用いたハイブリドーマの製造は、特に限定されず、本発明の抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させることにより行えばよい。骨髄腫細胞は、種々のものを使用可能であるが、抗体産生細胞と同種の動物由来の細胞を用いることが好ましい。骨髄腫細胞の性質は、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選択培地で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質を有するものが好ましい。免疫に用いた動物がマウスであれば、具体的には、P3XAg8.653、P3X63Ag8U.1、P3/NS1/1-Ag4-1、Sp2/0-Ag14等が挙げられるが、P3XAg8.653が好ましい。
【0026】
本発明において細胞の融合は、通常行われている方法に基づいて行えばよい。一般的方法として、抗体産生細胞と骨髄腫細胞とを細胞数が1:25〜1:1の割合で混合し、PEG(1000〜6000)を加えて攪拌・振盪、又は遠心して重力により融合させる。その後、RPMI1640培地を加えながら攪拌する。電気刺激による融合も可能である。好ましくは、細胞数の割合を1:5〜1:7になるよう調製した混合液にPEG4000を加え、攪拌・振盪し融合する。その後、RPMI1640培地中を加えながら攪拌する。細胞融合の後は、ハイブリドーマを選択する。その方法として、例えばHAT培地などの選択培地で14日前後培養し、生育可能な細胞をハイブリドーマとして得ることができる。
【0027】
次に、目的の抗原に対して特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマのスクリーニングを行う。スクリーニングは、例えば、ハイブリドーマの培養上清を用いて、酵素免疫測定法において陽性を示すウェルを選択することにより行うことができる。具体的な操作は、例えば、まずプレートに目的抗原(1〜50μg/ml)を固相し、洗浄する。次いで、スキムミルクやBSA等のブロッキング剤でプレートをブロッキングし、洗浄する。そしてウェルに培養上清を添加し、抗原抗体反応を起こさせた後、洗浄する。次に、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)等で標識した抗体(例えば4000〜8000倍 GE社製)を反応させる。o-フェニレンジアミン等を含んだ基質液で発色させ、陽性を示すウェルを選択する。以上の方法でもよく、あるいは次に示すドットブロット法を応用した方法でもよい。その具体的な操作は、まずセルロース膜に目的の抗原(10〜50μg/ml)を固定し、膜を洗浄する。次いで、スキムミルク(Difco社製)等のブロッキング液で膜全体をブロッキングし、再び膜を洗浄する。そして膜上で、ハイブリドーマの培養上清を、抗原を固定した部分と反応させた後、再び膜を洗浄する。次に、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)標識抗IgG抗体を(例えば20000〜50000倍希釈、BETHYL社製)を反応させ、膜を洗浄する。ECL等の発色検出試薬を用いて、陽性を示すウェルを選択する。
【0028】
続いて、目的の抗原に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを単一細胞ごとに単離して、クローニングする。クローニング方法は、通常用いられる方法に従えばよく、例えば限界希釈法、軟寒天法、フィブリンゲル法等が挙げられる。好ましくは、限界希釈法により行う。限界希釈法の具体的な操作は、例えば、先のスクリーニングにおいて陽性であったハイブリドーマ培養液を、96穴プレートで1ウェルあたり200〜1000μlに調製し、96穴プレートで段階希釈する。最終的に、理論上1ウェルあたり1細胞となるよう単離して、培養する。軟寒天法及びフィブリンゲル法の具体的な操作は、陽性であったハイブリドーマの培養液とゲル物質を混合し、形成したコロニーをピペット等で単離して、培養する。
【0029】
本発明において、上述のスクリーニングとクローニングについて、いずれかを数回行ってもよい。クローニングは回数を重ねるほど高確率で単離できるため、クローニングを2〜4回行うことが好ましい。より好ましくは、スクリーニングを2回行った後、クローニングを2回行う。これにより、目的の抗原に強く反応する、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを単離することができる。
【0030】
このようにして得たハイブリドーマを用いれば、目的のモノクローナル抗体を多量に製造することができる。本発明のハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体は、主にIgGクラスモノクローナル抗体であり、特に、サブクラスがIgG1の抗体が多く産生される。IgGはヒトやマウスの免疫グロブリンの大半を占め、ウイルスや毒素の中和、細菌のオプソニン化の主役であるが、とりわけIgG1は、IgGクラスのなかでも最も非特異的反応が少ないため、抗体を主な成分とする試薬や医薬品に有用である。実際、抗体医薬品に含まれる抗体の殆どはIgG1モノクローナル抗体である。
【0031】
本発明において、モノクローナル抗体を製造する方法は、細胞培養法又は腹水形成法等により行うことができる。細胞培養法においては、例えば、ハイブリドーマを通常の培養条件(例えば、37℃、5%CO2濃度)で2〜10日間培養する。その際、培地に血清が添加されていると、血清に含まれるIgGにより、後の精製において精製効率が下がり、濃度測定時に濃度値の誤差が生じ、抗体の品質が低下するおそれがあるため、無血清培地にて培養するとよい。また、徐々に血清濃度を下げて培養する方法を用いてもよい。好ましくは、IgGを除去した5%FBSを添加した培地において、37℃、5%CO2濃度で、10日程度培養する。その培養上清から、モノクローナル抗体を取得することができる。
【0032】
抗体の精製が必要な場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー等の公知の方法に従い、精製することができる。例えば、アフィニティークロマトグラフィーの場合、担体に固定化するものとして、抗体のFC部分に特異的に結合するプロテインGやAを用いる方法、目的の抗体に対する抗原を用いる方法等が挙げられる。イオン交換クロマトグラフィーの場合、イオン交換樹脂に培養上清中の不純物を吸着させる方法等が挙げられる。好ましくは、プロテインGを用いたアフィニティークロマトグラフィーにより精製する。具体的には、ProteinG sepharose(GE社製)を詰めたカラムを作製し、そこに培養上清を徐々に(例えば2ml/min)添加した後、酸でプロテインGに結合した抗体を洗い出し(例えば2ml/min)、溶出液を中和して、抗体を精製することができる。
【実施例】
【0033】
以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0034】
1.担体の吸着能確認
スチレンを主な材質とする多孔質合成吸着剤である、ムロマチテクノス株式会社製のMuromac(商標)SAP-9210(以下「ビーズ」とする)を使用した。ビーズはビーズの10倍量の50%メタノール溶液で2時間振盪後、ビーズの10倍量のリン酸緩衝液で2回洗浄して、ビーズの活性化処理を行った。その後抗原(DNAの複製にかかわる転写因子、MCM2の100アミノ酸をコードするDNA配列をpET32bに入れ、ベクターとして大腸菌に導入してペプチドを発現させたもの)とビーズを12μgと40μlの割合で混合し、低温(4℃)で攪拌し、30分後及び1時間後に上清をサンプリングした後、上清を電気泳動してCBB染色することにより現れてくるバンドの有無により吸着能を確認した。
その結果、1時間の攪拌で、抗原がビーズに十分に吸着したことを確認した(図1)。
【0035】
2.免疫
(1)抗原
DNAをメチル化する酵素の1つであるDNAメチル転移酵素3bの発現を調節する転写因子、DNMT3Bの100アミノ酸の配列に相当するDNA断片(Hisタグ付)をpET32bプラスミドに挿入し、それをベクターとして大腸菌に導入した。導入した大腸菌においてDNMT3Bの100アミノ酸発現を誘導させた後、溶解Bufferを加え攪拌し、大腸菌を破壊して細胞溶解液を得た。そして細胞溶解液を、ニッケルカラムを用いて精製したものを抗原とした。
【0036】
(2)群構成
表1に示すとおり5つの群を設けた。
1群は、初回免疫では抗原を結合させたビーズと結核菌死菌(Difco社製)を投与し、追加免疫では1回目から5回目まで抗原を結合させたビーズのみを投与した。
2群は、初回免疫は同上で、追加免疫では1回目から5回目まで抗原を結合させたビーズとGMDPを主成分とするアジュバント(以下「アジュバント」)を投与した。
3群は、初回免疫は同上で、追加免疫では1回目及び2回目は抗原を結合させたビーズのみを投与し、3回目から5回目はアジュバントに混合した抗原のみを投与した。
4群は、初回免疫はアジュバントに混合した抗原と結核菌死菌を投与し、追加免疫では1回目から5回目までアジュバントに混合した抗原のみを投与した。
5群は、初回免疫は抗原と結核菌死菌をフロインドの完全アジュバント(FCA)に混合したものを投与し、追加免疫の1回目から3回目は抗原をフロインドの不完全アジュバント(FIA)に混合したものを投与した。
最終免疫はいずれの群も抗原液のみを尾静脈投与した。
【0037】
【表1】

【0038】
(3)免疫実験プロトコル
(i)抗原量
抗原量は初回免疫60μg/匹、追加免疫12μg/匹、最終免疫40μg/匹とした。
(ii)ビーズ量
ビーズ量は初回免疫170μl/匹、追加免疫40μl/匹とした。
(iii)アジュバント量
アジュバント量は50μl/匹とした。
(iv)結核菌死菌量
結核菌死菌量(Difco社製)は80μg/匹とした。
(v)投与液量
1群、2群及び3群の初回免疫と1群の追加免疫と3群の1回目及び2回目の追加免疫は500μl/匹、2群の追加免疫は550μl/匹、3群の3〜5回目の追加免疫は250μl/匹とした。4群の初回免疫及び1〜5回目の追加免疫は250μl/匹、5群の初回免疫及び1〜3回目の追加免疫は200μl/匹とした。最終免疫は、いずれの群も400μl/匹とした。
(vi)投与液の調製方法
(a−1,2,3).初回免疫(1群、2群、3群)
抗原と活性化処理したビーズ及び結核菌死菌をリン酸緩衝液で1匹あたり500μlになるよう調製し、低温(4℃〜10℃)で1時間攪拌させたものを投与液とした。
(a−4).初回免疫(4群)
抗原と結核菌死菌をリン酸緩衝液で1匹あたり200μlになるよう調製し、アジュバント1匹あたり50μlと混合したものを投与液とした。
(a−5).初回免疫(5群)
抗原及び結核菌死菌をリン酸緩衝液で100μl/匹に調製し、FCA100μl/匹と混合したものを投与液とした。
(b−1).追加免疫(1群)
抗原と活性化処理したビーズをリン酸緩衝液で500μl/匹になるよう調製し、低温(4℃)で1時間以上攪拌させたものを投与液とした。
(b−2).追加免疫(2群)
(b−1)と同様に調製した溶液に、アジュバントを加え、550μl/匹に調製したものを投与液とした。
(b−3).追加免疫(3群)
1回目及び2回目は(b−1)と同様に調製し投与液とした。3回目から5回目は抗原とアジュバントを混合してリン酸緩衝液で250μl/匹に調製したものを投与液とした。
(b−4).追加免疫(4群)
抗原をリン酸緩衝液で1匹あたり200μlになるよう調製し、アジュバント1匹あたり50μlと混合したものを投与液とした。
(b−5).追加免疫(5群)
抗原をリン酸緩衝液で100μl/匹に調製し、FIA100μl/匹と混合したものを投与液とした。
(c)最終免疫
抗原40μg/匹をリン酸緩衝液で1匹あたり400μlに調製した抗原液を投与液とした。
(d)免疫方法
調製した投与液を、初回投与時7週齢のBalb/cAnNCrlCrlj(メス)に各群2匹ずつ投与した。投与方法は、初回及び追加免疫は腹腔内投与、最終免疫は尾静脈投与を行った。投与間隔は、1群、2群、3群及び4群は、初回免疫の2週間後に追加免疫を開始し、1週間間隔で計5回追加免疫し、5回目の追加免疫の1週間後に最終免疫を行った。5群は、初回免疫の2週間後に追加免疫を開始し、2週間間隔で計3回追加免疫し、3回目の追加免疫の1週間後に最終免疫を行った。
【0039】
3.抗血清中の抗体価測定
1群、2群、3群及び4群は、1回目、3回目及び5回目の追加免疫後3日目に、5群は各追加免疫後3日目に、尾静脈から採血した血液を遠心分離して、得られた血漿を抗血清として抗体価測定を実施した。
抗体価測定は、抗原(1μg/ml)をELISAプレートに固相した後洗浄し、スキムミルク(Difco社製)でプレートをブロッキング後洗浄し、そこにTBSで500倍希釈した抗血清を64000倍まで倍々希釈し、抗原抗体反応を起した後洗浄し、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)で標識した抗マウスIgG抗体(4000倍希釈、GE製)を反応させた後洗浄し、HRPの基質(o‐フェニレンジアミン)液を添加し、10分間反応させ、塩酸で発色を停止し、プレートリーダーで吸光度測定をした。最大吸光度の半分の値の希釈倍率を抗体価として評価した(図2)。
【0040】
4.抗体産生能の評価
最終免疫後にエーテルで深麻酔下状態にしたマウスから脾臓を摘出し、脾臓重量を測定後(図3)、注射針で培地を注入して脾臓を破壊し、脾臓細胞を得た後、血球計算盤を用いて細胞数を測定した(図4)。
その後、脾臓細胞を洗浄後、それぞれ30mlの10%FBS含有RPMI1640培地で懸濁したものを、37℃、5%CO2濃度の条件下で3日間培養し、その培養上清をサンプルとした。抗体価測定は抗原(1μg/ml)をELISAプレートに固相した後洗浄し、スキムミルク(Difco社製)でプレートをブロッキング後洗浄し、そこに培養上清を倍々希釈し、抗原抗体反応を起した後洗浄し、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)で標識した抗マウスIgG1抗体(4000倍希釈、GE製)を反応させた後洗浄し、HRPの基質(o‐フェニレンジアミン)液を添加し、10分間反応させ、塩酸で発色を停止し、プレートリーダーで吸光度測定を行った(図5)。IgG1及びIgM濃度測定は未標識マウスIgG1及びIgM(100倍希釈、BETHYL社製)をELISAプレートに固相後洗浄し、BSA(BETHYL社製)でブロッキング後洗浄し、原液〜50倍希釈した培養上清を加え、反応させた後洗浄し、HRPで標識した抗マウスIgG1及びIgM抗体(20000倍希釈、BETHYL社製)を反応させた後洗浄し、HRP(o‐フェニレジアミン)の基質液を添加し、10分間反応させ、塩酸で発色を停止し、プレートリーダーで吸光度測定を行った(図6)。そして、IgG1濃度を脾臓細胞数で除すことにより、1細胞あたりの抗体産生量を算出した(図7)。
1細胞あたりの抗体産生量は、本発明の方法による3群が最も高い値を示した(図7)。
【0041】
本発明では、免疫の前半に担体を用いることで、免疫担当細胞が効率よく凝集されるため、素早く免疫反応が開始されると考えられる。そして後半にアジュバントを用いたことにより、抗原提示細胞に抗原が捕捉されやすくなり、脾臓等への移行が行われてT細胞やB細胞が活性化され、抗体の産生が促進されると考えられる(図2、図7)。前半に担体、後半にアジュバントを用いることで、短期的に、抗体産生能の高い細胞を得ることが可能になり、これを用いてモノクローナル抗体製造を効率よく行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明によれば、低コストで、早く、多量のモノクローナル抗体を製造することができる。本発明の製造方法は、研究用試薬、体外診断用医薬品、抗体医薬に使用されるIgG1モノクローナル抗体の製造に利用できる点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】抗原がビーズに十分に吸着したことを示す写真である。
【図2】抗血清中の抗体価の推移を示すグラフである。
【図3】脾臓の重量を示すグラフである。
【図4】脾臓の細胞数を示すグラフである。
【図5】脾臓細胞の培養上清中の抗体価を示すグラフである。
【図6】脾臓細胞の培養上清中の抗体産生量を示すグラフである。
【図7】脾臓細胞1細胞あたりの抗体産生量を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数回抗原を投与して、非ヒト動物を免疫する方法であって、
担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を初回免疫する工程、及び
初回免疫後に少なくとも1回アジュバントに混合した抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、
を含む方法。
【請求項2】
初回免疫後、前記アジュバント混合抗原による追加免疫工程の前に、少なくとも2回続けて担体に結合させた抗原を非ヒト動物に投与して非ヒト動物を追加免疫する工程、
を含む請求項1に記載の免疫方法。
【請求項3】
前記アジュバント混合抗原による追加免疫を、少なくとも3回続けて行う、請求項1又は2に記載の免疫方法。
【請求項4】
前記各免疫において、少なくとも2種類の異なる抗原を用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の免疫方法。
【請求項5】
前記非ヒト動物がマウスである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の免疫方法。
【請求項6】
前記担体がスチレンを材質とする多孔質粒子である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の免疫方法。
【請求項7】
前記抗原が物理吸着により前記担体に結合している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の免疫方法。
【請求項8】
前記アジュバントがGMDPを主成分とするアジュバントである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の免疫方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の免疫方法により免疫された非ヒト動物から抗体産生細胞を取り出す工程、
を含む非ヒト動物細胞から抗体産生細胞を製造する方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法によって製造された抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させる工程、
を含むハイブリドーマを製造する方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法によって製造されたハイブリドーマをクローニングする工程、
を含むモノクローナル抗体を製造する方法。
【請求項12】
モノクローナル抗体のサブクラスがIgG1である、請求項11に記載のモノクローナル抗体を製造する方法。
【請求項13】
免疫した非ヒト動物から抗体産生細胞を取り出す工程、及び
前記抗体産生細胞の数及び前記抗体産生細胞の抗体産生量を測定する工程、
を含む、抗体産生細胞1細胞あたりの抗体産生能を評価する方法。
【請求項14】
請求項9に記載の方法によって製造された抗体産生細胞1細胞あたりの抗体産生量を測定して前記抗体産生細胞の抗体産生能を評価する工程、及び
前記抗体産生能が抗体産生細胞1細胞あたり所定の抗体産生量の範囲内にある場合に、前記抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させる工程、
を含むハイブリドーマを製造する方法。
【請求項15】
前記所定の抗体産生量の範囲が、1細胞あたりの抗体産生量が1.65x10−7ng/ml以上である、請求項14に記載のハイブリドーマを製造する方法。
【請求項16】
1細胞あたりの抗体産生量が1.65x10−7ng/ml以上である、請求項9に記載の方法により製造した抗体産生細胞。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−22178(P2009−22178A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186361(P2007−186361)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(503442709)株式会社 バイオマトリックス研究所 (11)
【Fターム(参考)】