説明

非崩壊性デュアルフィルタエレメント

液体フィルタ装置であって、ろ材から形成された第1の非崩壊性フィルタエレメント(12、32)と;ろ材から形成された第2の非崩壊性フィルタエレメント(10、30)と、第1のフィルタエレメントが、第2のフィルタエレメント内に、第1の空間がそれらの間に作動可能に形成されるように作動可能に収容され、第1のフィルタエレメントが、その内部に第2の空間を作動可能に形成し、;第1および第2のフィルタエレメントの両方の一端で作動可能に連結された入口プレートと、入口プレートが、外周縁及び中心エリアを有し、第2のフィルタエレメントが、入口プレートの外縁に近接して入口プレートに作動可能に連結され、第1のフィルタエレメントが、中心エリアに近接して入口プレートに連結され、入口プレートが、未ろ過液体の流れが第1の空間内に向けられるように、第1および第2のフィルタエレメントの間の第1の空間と作動可能に連通し;を含む液体フィルタ装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「デュアルフィルタエレメント(Dual Filter Element)」という名称の、2003年9月12日に出願された、Hamlinらの、同一所有者による米国仮特許出願第60/502,387号の一部継続であり、その優先権を主張し、その開示を本開示と不一致でない程度に引用によりここに援用する。
【0002】
本開示は、一般に流体ろ過の分野に関し、より特定的には、現在好ましくは非崩壊性であり、かつ2つの一定の間隔で離して配置したろ材スリーブを有するろ過エレメントの間に形成された空間の使用を組入れる、液体ろ過装置での使用のためのフィルタエレメントに関する。
【背景技術】
【0003】
同心に配列された円筒型スリーブを有するデュアルフィルタエレメントが、当該技術において知られている。両方ともM.Gershensonに発行された米国特許第6,238,560号明細書および米国特許第6,030,531号明細書(「Gershenson特許」)は、可撓性バッグタイプろ材から製造された円筒型フィルタスリーブを利用し、そのため崩壊性である、そのようなフィルタエレメントを記載している。Gershenson特許に記載されたフィルタエレメントは、可撓性媒体がしっかりと取付けられた入口プレートおよびエンドターミナルプレートを利用する。そこで使用される媒体が可撓性バッグタイプ崩壊性媒体であるので、上述の特許のフィルタエレメントは、たとえば、フィルタエレメントを取り出し可能に挿入してもよい、間の環状空間を規定する、同心に配列された円筒型サポートスクリーンを有するリテーナ(retainer)バスケットによってなど、支持されることを必要とする。Gershenson特許に記載されたデュアルフィルタエレメントは崩壊性であり、そのため、入口プレートおよびエンドターミナルプレートは、互いの方にかつ互いに離れて軸方向に移動可能である。Gershensonタイプフィルタエレメントが、可撓性である従来のバッグタイプろ材を利用するので、エレメントは、崩壊性であり、したがって、リストレーナ(restrainer)バスケット内の適切な配置を達成することが困難である。特定の状況において、そのような崩壊性フィルタエレメントの挿入は、それを支持バスケット内に正しく位置決めするために、工具類または操作装置の使用を必要とする。さらに、Gershensonタイプフィルタエレメントが崩壊性であるので、フィルタハウジング内のその使用のためにサポート拘束バスケットが必要である。
【0004】
Gershensonへの米国特許第6,238,560号明細書および米国特許第6,030,531号明細書などは、2つの可撓性または崩壊性円筒型フィルタスリーブを開示しているが、いかなる剛性ろ材の使用も記載していない。
【0005】
Gershensonへの米国特許第6,511,598号明細書は、カートリッジタイプ設計を開示し、これは、支持のためフィルタエレメントに組込まれたコア/バスケットを必要とする可撓性ろ材の使用を記載しているが、剛性媒体について言及していない。
【0006】
米国特許第4,552,661号明細書は、可撓性バッグタイプろ材を開示し、1つの管状形状のろ材を含むが、剛性媒体について言及していない。
【0007】
Haywardへの米国特許第5,075,004号明細書は、可撓性バッグタイプろ材の使用を開示し、1つの管状形状ろ材を含むが、剛性媒体について言及していない。
【0008】
Le Sacへの米国特許第5,840,188号明細書は、1つのフィルタバッグの使用を開示し、これは可撓性ろ材を含む。
【0009】
他の先行技術は、再使用可能な金属支持コアまたはバスケットの上に設置された、プリーツをつけられた、たとえば、Pall、Filterite、および他の製造業者など、コアのない、プリーツをつけられたフィルタエレメントを含む。しかし、本開示は、バスケットが使用される場合、外側から中にまたは内側から外に流れるフィルタアセンブリにつき1つのシリンダのみを含む。
【0010】
剛性フィルタシリンダは、自己支持構造を提供する。したがって、バスケットまたはフィルタバスケットなどの、フィルタエレメントの一部としての付加的なまたは別個の支持構造の必要がない。
【0011】
知られているように、従来のバッグタイプフィルタは可撓性であるが、この可撓性は、可撓性バッグフィルタを容器またはバスケットに挿入するときに、そのような挿入作業が、バスケット内への正しい作動可能な配置を達成するために付加的な工具および労力を必要とすることが多い点で、問題を提示する。
【0012】
可撓性バッグ媒体が、決して最適でも効率的でもないろ材であることがわかっているので、改善効率/保持ろ過装置が、不要な汚染物質をより完全に除去するために必要である。
【0013】
上記を含む、現在市場に出ていると考えられるバッグタイプフィルタはすべて、可撓性ろ材を使用しており現在使用する。上述されたように、これらのバッグタイプフィルタは、歴史的に、フィルタハウジング内へのフィルタの設置の間問題を生じている。これらの先のバッグタイプフィルタは、たとえば、流体からの鉛または塩素除去などの付加的なろ過特徴を提供するために、GACなどの任意の充填剤タイプ吸着媒体を使用するためのフレキシビリティを有さない。さらに、可撓性バッグ媒体は、典型的な剛性デプスカートリッジと比較して同じほど一貫しているか効率的であることがわかっていない。
【0014】
1つのシリンダを備えた、プリーツをつけられたフィルタを利用することは、汚染物質がフィルタの外面上で捕えられること、または流れが内側から外である場合、汚染物質が内側で捕えられることをもたらすが、大きいホールドアップ容量/重量がフィルタを変えることを困難にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、ろ材から形成された第1の非崩壊性フィルタエレメントと、ろ材から形成された第2の非崩壊性フィルタエレメントとを有し、第1のフィルタエレメントが、第2のフィルタエレメント内に、第1の空間がそれらの間に作動可能に形成されるように作動可能に収容され、第1のフィルタエレメントが、その内部に第2の空間を作動可能に形成し、各フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性である、新たなかつ革新的な液体フィルタ装置が必要である。サポートバスケットを必要とせず、かつ加えられる通常の差圧に耐えることができる剛性自己支持ろ材も必要である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本開示は、上で略述された困難を克服する。本開示の1つの特定の代表的な実施形態において、フィルタスリーブは、比較的剛性の材料(Betapure(登録商標)またはPolyKLEAN(商標)として知られている市販のカートリッジタイプフィルタに使用される材料など)から形成され、したがって、フィルタハウジング内のサポートバスケットの必要を回避する。
【0017】
1つの特定の代表的な実施形態において、2つの別個の、剛性の、一定の間隔で離して配置したろ材シリンダが、入口プレートおよびボトムエンドプレートに作動可能に連結され、先行技術に必要なサポートバスケットを使用せずに有効ろ過面積が提供される。換言すれば、本開示のフィルタスリーブの配列は、自己支持フィルタエレメントを提供し、したがって、先行技術に必要とされるようにフィルタ容器内にろ材を作動可能に位置決めするためにいかなる工具も必要としない。したがって、そのような剛性の、一定の間隔で離して配置したろ材は、先行技術において達成されるとは以前には考えられなかった、使用の容易さをもたらす。
【0018】
別の特定の代表的な実施形態において、ろ材は、現在好ましくはその上流側および下流側の両方の支持網を備えた、プリーツをつけられた非崩壊性フィルタ材料(たとえば、Betafine(登録商標)Dとして知られている市販のカートリッジタイプフィルタに使用されるタイプなど)である。そのような構造は、非崩壊性であってもよいが、依然として、このプリーツをつけられた非崩壊性ろ材のための支持バスケットの使用を必要とする。
【0019】
本開示の別の特定の代表的な実施形態において、現在好ましくは環状空間が、現在好ましくは円筒型フィルタスリーブ間に形成され、空間は、任意に、粒状活性炭、イオン交換材料、鉛除去材料、珪藻土、または同様の吸着材料などであるがこれらに限定されない吸着性/吸収性材料で充填される。本開示のこの態様において、第1および第2のフィルタスリーブの間の空間は、図5(a)および図5(b)に示されているような、活性炭粉末、珪藻土、アニオンまたはカチオンビーズ、パーライト、およびシリカゲルを含むがこれらに限定されない吸着性および/または吸収性材料で充填される。
【0020】
これらの吸着性および/または吸収性材料は、現在好ましくは、混合タンク内でばら状材料を分散させ、吸着/吸収が生じることを考慮し、次に、材料をその後のろ過工程によって除去することによって使用される。代替方法は、イオン交換カラムなど、吸着性および/または吸収性材料で充填床を形成し、次に、流体を床深さを通って流して、吸着/吸収が生じることを可能にする。しかし、小さい吸着性/吸収性粒子が、処理流体で充填床から搬送されることが知られており、したがって、下流装置の汚染を防止するためにろ過除去する必要がある・・・。ここで説明されるような、使い捨てフィルタエレメントの空間への吸着性/吸収性材料の挿入は、別個のろ過工程を行わなければならないという欠点を克服し、ろ過処理全体を、より容易に、より速く、かつよりクリーンにする。
【0021】
他の代表的な実施形態としては、液体フィルタ装置であって、ろ材から形成された第1の非崩壊性フィルタエレメントと;ろ材から形成された第2の非崩壊性フィルタエレメントと、第1のフィルタエレメントが、第2のフィルタエレメント内に、第1の空間がそれらの間に作動可能に形成されるように作動可能に位置決めされ、第1のフィルタエレメントが、その内部に第2の空間を作動可能に形成し、;第1および第2のフィルタエレメントの両方の一端で作動可能に連結された入口プレートと、入口プレートが、外周縁と中心エリアとを有し、第2のフィルタエレメントが、入口プレートの外縁に近接して入口プレートに作動可能に連結され、第1のフィルタエレメントが、中心エリアに近接して入口プレートに連結され、入口プレートが、未ろ過液体の流れが第1の空間内に向けられるように、第1および第2のフィルタエレメントの間の第1の空間と作動可能に連通し、各フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性であり、入口プレートが、フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように作動可能に位置決めされ、それにより、液体が、入口プレートを通って、第1および第2のフィルタエレメントの間の第1の空間内に進み、そのろ過のためフィルタエレメントを横切り;を含む液体フィルタ装置が挙げられるが、これに限定されない。
【0022】
したがって、本開示の少なくとも1つの代表的な実施形態の1つの目的は、トッププレートおよびボトムプレートに作動可能に連結された、2つの剛性の、一定の間隔で離して配置したろ材構造を組入れて、液体ろ過用途での使用のためのフィルタエレメントを作ることであり、そのような構造は、支持バスケットを使用せずに有効ろ過面積を提供する(自己支持フィルタエレメント)。
【0023】
本開示の少なくとも1つの代表的な実施形態の別の目的は、上/下流側に支持網を備えた、プリーツをつけられた材料を有するろ材を提供することであり、そのような構造は、非崩壊性であるが、媒体のための支持バスケットの使用を必要とする。
【0024】
本開示の少なくとも1つの代表的な実施形態のさらに別の目的は、ボトムプレートのない剛性フィルタエレメント構造を提供することであり、そのような構造は、Polymericsフィルタカートリッジなどの、ボトムプレートを有するものと比較して、より大きい有効ろ過面積を提供する。
【0025】
本開示の少なくとも1つの代表的な実施形態のさらに別の目的は、2つの一定の間隔で離して配置したろ材の間の空間/容量を、GAC(活性炭粉末)、イオン交換、鉛除去、珪藻土、または同様の粉末吸着媒体などであるがこれらに限定されない吸着性材料で充填することであり、そのような構造は、充填剤吸着媒体による流体からの溶解したまたは溶解していない汚染物質の除去に備え、機械的ろ過が外側媒体シリンダで行われる。
【0026】
本開示の他の目的および利点は、次の説明、添付の図面、および特許請求の範囲から明らかであろう。
【0027】
本開示の他の特徴、利点、および詳細を、添付の図面と関連して以下でさらに説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本開示で使用されるように、「ろ材」という用語は、液体のためのろ過手段を提供するものを意味するものとする。ろ材構造は、剛性でもプリーツをつけられてもよく、現在好ましくは円筒型形態である。
【0029】
本開示で使用されるように、「剛性ろ材」という用語は、フィルタエレメントアセンブリが完成された後サポートバスケットが必要でない、軸方向に崩壊性でなくかつ自己支持である、幾何学的または不規則な形状で形成された媒体を意味するものとし、多くの可能性のうちの少しだけを挙げると、Cuno Micro−Klean(登録商標)、Betapure(登録商標)、およびPolyKLEAN(商標)媒体または等級密度媒体のような例を含むがこれらに限定されない。
【0030】
本開示で使用されるように、「プリーツをつけられたろ材」という用語は、フィルタエレメントアセンブリが完成された後軸方向に崩壊性でない、幾何学的形状または不規則な形状で形成された媒体を意味するものとする。
【0031】
本開示で使用されるように、「吸着媒体」という用語は、粒状炭素(GAC)を含むがこれに限定されない、2つの一定の間隔で離して配置したろ材の間の空間に充填することができ、かつ機械的ろ過によってではなく、吸着によって汚染物質を除去する媒体を意味するものとする。
【0032】
本開示で使用されるように、「入口またはトッププレート」という用語は、流体がフィルタに入り、ハウジングおよび/または支持バスケットと接触することを可能にするための開口を備えた剛性または半可撓性プレートを意味するものとする。このプレートは、ともに組み立てられた2片構造からなってもよい。ろ材はこのプレートに作動可能に連結される。
【0033】
本開示で使用されるように、「ボトムプレート」という用語は、内側媒体エレメントと外側媒体エレメントとの間のボトム空間を作動可能に閉じるために、ろ材を取付けるための手段を提供する剛性または半可撓性プレートを意味するものとする。
【0034】
本開示で使用されるように、「バスケット」という用語は、センタ開口、および2つの部材、現在好ましくはシリンダの間の作動可能な連結(必ずしも堅固な連結でない)が確立されるようにボトムプレートに作動可能に連結された、穴のあいた、2つの幾何学的な形状のまたは不規則な形状のエレメントを意味するものとする。
【0035】
本開示で使用されるように、「GAC」という用語は、水ろ過に使用される粒状活性炭媒体を意味するものとする。
【0036】
本開示で使用されるように、「MK」という用語は、Cuno,Inc.によって製造されるようなRigid Micro−Klean(登録商標)ろ材を意味するものとする。
【0037】
本開示で使用されるように、「BP」という用語は、Betapure(登録商標)ろ材を意味するものとする。
【0038】
ここで図1および図3を参照すると、所定の幾何学的形状または不規則な形状を有する2つの一定の間隔で離して配置した剛性ろ材エレメント10、12が、現在好ましくはシリンダとして示され、かつフィルタカートリッジ20を形成するようにトップ入口プレート14およびボトムプレート16に作動可能に連結される。剛性媒体構造によって、支持バスケットが必要でない。いったん形成されると、フィルタカートリッジ20は、従来のフィルタバッグハウジング22内に作動可能に位置決めされる。図3に示されているように、ハウジングカバー26は、トッププレート14を押し、したがって、流入液から流出液へのバイパスを防止する。示されているように、MK媒体またはBP媒体の利用が、適切な用途において理想的であろう。
【0039】
ここで図2を参照すると、有効ろ過面積を増加させるために、ろ過媒体30、32にプリーツをつけることができる。そのようなプリーツをつけられた設計は、ろ過媒体の表面積がプリーツをつけることによって増加されるので、より長いフィルタライフをもたらすであろう。そのようなプリーツをつけられたろ過媒体を利用することは、ろ材崩壊を防止するために、バスケット、コア、またはバスケット(図示せず)などの支持構造を必要とする。現在好ましくは、有効フィルタエリアを最大にするために、その開示を本開示と不一致でない程度に引用によりここに援用する米国特許第6,315,130号明細書に開示されたプリーツをつけられた構造を含むがこれらに限定されないプリーツをつけられた構造が、作動可能に機能すると考えられる。使用されるプリーツをつけられた媒体は、現在好ましくは、上記米国特許第6,315,130号明細書に開示されたCuno Betafine(登録商標)XLまたはBetafine(登録商標)Dカートリッジと同様であろう。利用されるプリーツジオメトリが、Cuno Advanced Pleat技術標準プリーツ、または使用の環境において作動可能に機能するいかなるプリーツジオメトリであってもよいと考えられる。
【0040】
次に、当業者に知られているように、内側プリーツ32パックが外側プリーツ30パックの内側に配置され、その後、トップおよびボトムエンドキャップがそれらに組み立てられる。次に、このアセンブリは、いったん完成すると、たとえば米国特許第6,238,560号明細書および米国特許第6,030,531号明細書に示されているようなDuoFlo(登録商標)フィルタエレメントに似ており、各々の開示を本開示と不一致でない程度に引用によりここに援用する。
【0041】
ここで図4を参照すると、ろ材は、たとえばPolymericsまたは他の均等物など、剛性であることができる。この実施形態において、媒体エレメント40、42は、内側プレート44および外側プレート46に作動可能に連結される。したがって、ボトムが他方の2つの媒体エレメント40、42を作動可能に連結する剛性ろ材エレメント48を含むので、ボトムプレートの必要がない。
【0042】
示されているように、外側プレート46は、たとえばオーリングまたは鋳込みエラストマー50などの封止手段を含んでもよい。このフィルタサブアセンブリは、ハウジングサンプ54内に位置決めされ、ハウジングカバー56は、さまざまな構成要素を作動可能な位置に固定するように緊締される。カバー56が緊締されると、オーリング50は圧縮され、したがって、必要な封止をもたらす。図4に矢印で示されているように、流体が、ハウジングカバーのセンタ入口58から流れ、ろ材エレメント40、42、48を通って、サンプ54のボトム60から外に進む。
【0043】
ここで図5(a)を参照すると、示された実施形態は、GAC、イオン交換、鉛除去、DE、または同様の粒状媒体を含むがこれらに限定されない他のろ過媒体で、現在好ましくはシリンダとして成形された、2つの一定の間隔で離して配置したろ材エレメント72、74の間の空間/容量70を充填することに備える。示された実施形態は、2つの一定の間隔で離して配置した媒体エレメントにおいて機械的ろ過が行われる間の、充填剤吸着媒体による流体からの溶解したまたは溶解していない汚染物質の除去のための付加的な特徴を提供する。さらに、2つの一定の間隔で離して配置したろ材シリンダは、吸着媒体がすべて流出液中に逃げるのを防止する。さらに、この実施形態は、輸送/取り扱いの間吸着媒体を所定位置に保つために、トッププレート78の開口76を同様のろ材で封止することを必要とする。
【0044】
当業者には明らかなはずであるように、上述された実施形態のすべてが、先の従来のバッグタイプフィルタエレメントと比較して改善された液体ろ過エレメントを作る。それらの剛性非崩壊性構造は、ほとんどすべての説明された実施形態において支持バスケットの必要をなくす。さらに、上述された実施形態のいくつかは、付加的なろ過媒体で充填されるべき、2つの一定の間隔で離して配置したフィルタエレメントの間の容量に備える。
【0045】
ここに含まれる物品を製造するための物品、装置、および方法が、本発明の好ましい実施形態を構成するが、本開示は、これらの厳密な物品、装置、および方法に限定されないこと、ならびに特許請求の範囲に規定される本開示の範囲から逸脱することなく、そこに変更を行ってもよいことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本開示の剛性フィルタスリーブの、一定の間隔で離して配置した配列を示す断面図である。
【図2】本開示のプリーツをつけられた材料から製造された非崩壊性フィルタスリーブの、一定の間隔で離して配置した配列を示す断面図である。
【図3】サポートバスケットを備えた本開示のろ過装置を示す縦断面図である。
【図4】本開示の入口プレートを備えた剛性ろ材の配列を示す断面図である。
【図5(a)】空間が吸着性/吸収性材料で充填された、本開示の代表的な実施形態を示す概略図である。
【図5(b)】空間が吸着性/吸収性材料で充填された、本開示の代表的な実施形態を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体フィルタエレメントであって、
ろ材から形成された第1のフィルタスリーブと;
ろ材から形成された第2のフィルタスリーブと、前記第1のフィルタスリーブが、前記第2のフィルタスリーブ内に作動可能に配列されることにより、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間に第1の空間を形成し、前記第1のフィルタスリーブが、前記第1のフィルタスリーブの内部に第2の空間を形成し、;
前記第1および前記第2のフィルタスリーブの両方の長手方向の1つの端部で作動可能に連結された入口プレートと、前記入口プレートが、外縁と、前記第2の空間の断面エリアに対応する中心エリアとを有し、前記第2のフィルタスリーブが、前記入口プレートの前記外縁に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記第1のフィルタスリーブが、中心円形エリアに近接して前記入口プレートに連結され、前記入口プレートが、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間の前記第1の空間と連通することにより前記第1の空間内への未ろ過液体の流れを可能にし、前記フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性であり、前記入口プレートが、前記フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように配向されることにより、液体が、前記入口プレートを通って、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間の前記第1の空間内に進み、前記液体のろ過のため前記フィルタスリーブを通り;
流体流れを前記第1および前記第2のフィルタスリーブを通るように向けるための、前記第1および前記第2のフィルタスリーブに作動可能に連結された構造と;
を含む液体フィルタエレメント。
【請求項2】
前記第1および前記第2のフィルタスリーブが、前記スリーブの軸方向に非可撓性であるろ材から形成される、請求項1に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項3】
前記ろ材が、剛性である、請求項1に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項4】
前記ろ材が、プリーツ付きである、請求項1に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項5】
前記2つのろ材の間の前記空間/容量が、吸着性材料で充填される、請求項1に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項6】
前記吸着性材料が、活性炭粉末、イオン交換樹脂、鉛除去媒体、珪藻土、またはそのような吸着材料の組合せを含む群から選択される、請求項5に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項7】
前記プリーツ付きろ材が、
前記プリーツ付きろ材の上/下流側に支持網を含む、請求項4に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項8】
液体フィルタエレメントであって、
ろ材から形成された第1および第2の円筒型フィルタスリーブと、前記第1のフィルタスリーブが、前記第2のフィルタスリーブ内に作動可能に配列され、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間に環状空間を形成し、前記第1のフィルタスリーブが、前記第1のフィルタスリーブの内部に円筒型空間を形成し;
前記第1および前記第2のフィルタスリーブの両方の長手方向の1つの端部で連結された円形の入口プレートと、前記入口プレートが、外周縁と、前記円筒型空間の断面エリアに対応する中心円形エリアとを有し、前記第2のフィルタスリーブが、前記入口プレートの前記外周縁に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記第1のフィルタスリーブが、前記中心円形エリアの周囲に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記入口プレートが、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間の前記環状空間と連通して、前記環状空間内への未ろ過液体の流れに備え、前記フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性であり、前記入口プレートが、前記フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように配向されることにより、液体が、前記入口プレートを通って、前記第1および前記第2のフィルタスリーブの間の前記環状空間内に進み、前記液体のろ過のため前記フィルタスリーブを通り;
流体流れを前記第1および前記第2のフィルタスリーブを通るように向けるための、前記第1および前記第2のフィルタスリーブに作動可能に連結された構造と;
を含む液体フィルタエレメント。
【請求項9】
前記第1および前記第2のフィルタスリーブが、前記スリーブの軸方向に非可撓性であるろ材から形成される、請求項8に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項10】
前記ろ材が、剛性である、請求項8に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項11】
前記ろ材が、プリーツ付きである、請求項8に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項12】
前記2つの一定の間隔で離して配置したろ材の間の前記空間/容量が、吸着性材料で充填される、請求項8に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項13】
前記吸着性材料が、活性炭粉末、イオン交換樹脂、鉛除去媒体、珪藻土、またはそのような吸着材料の組合せを含む群から選択される、請求項12に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項14】
前記プリーツ付きろ材が、
前記プリーツ付きろ材の上/下流側に支持網を含む、請求項11に記載の液体フィルタエレメント。
【請求項15】
液体フィルタ装置であって、
ろ材から形成された第1の非崩壊性フィルタエレメントと;
ろ材から形成された第2の非崩壊性フィルタエレメントと、前記第1のフィルタエレメントが、前記第2のフィルタエレメント内に、第1の空間が前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間に作動可能に形成されるように作動可能に位置決めされ、前記第1のフィルタエレメントが、第1のフィルタエレメントの内部に第2の空間を作動可能に形成し;
前記第1および前記第2のフィルタエレメントの両方の一端で作動可能に連結された入口プレートと、前記入口プレートが、外縁と中心エリアとを有し、前記第2のフィルタエレメントが、前記入口プレートの前記外縁に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記第1のフィルタエレメントが、前記中心エリアに近接して前記入口プレートに連結され、前記入口プレートが、未ろ過液体の流れが前記第1の空間内に向けられるように、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間と作動可能に連通し、各フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性であり、前記入口プレートが、前記フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように作動可能に位置決めされることにより、液体が、前記入口プレートを通って、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間内に進み、前記液体のろ過のため前記フィルタエレメントを横切り;
流体流れを前記第1および前記第2のフィルタスリーブを通るように向けるための、前記第1および前記第2のフィルタスリーブに作動可能に連結された構造と;
を含む液体フィルタ装置。
【請求項16】
前記第1および前記第2のフィルタエレメントを作動可能に相互連結するろ材から形成された少なくとも1つの付加的な非崩壊性フィルタエレメントを含む、請求項15に記載の液体フィルタ装置。
【請求項17】
前記第1および前記第2のフィルタスリーブが、前記スリーブの軸方向に非可撓性であるろ材から形成される、請求項15に記載の液体フィルタ装置。
【請求項18】
前記ろ材が、剛性である、請求項15に記載の液体フィルタ装置。
【請求項19】
前記2つの一定の間隔で離して配置したろ材の間の前記空間/容量が、吸着性材料で充填される、請求項15に記載の液体フィルタ装置。
【請求項20】
前記吸着性材料が、活性炭粉末、イオン交換、鉛除去媒体、珪藻土、またはそのような吸着材料の組合せを含む群から選択される、請求項19に記載の液体フィルタ装置。
【請求項21】
前記構造が、ボトムプレートである、請求項15に記載の液体フィルタ装置。
【請求項22】
液体フィルタシステムであって、
フィルタエレメントと、前記フィルタエレメントが、
ろ材から形成された第1の非崩壊性フィルタエレメントと;
ろ材から形成された第2の非崩壊性フィルタエレメントと、前記第1のフィルタエレメントが、前記第2のフィルタエレメント内に、第1の空間が前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間に作動可能に形成されるように作動可能に位置決めされ、前記第1のフィルタエレメントが、前記第1のフィルタエレメントの内部に第2の空間を作動可能に形成し;
前記第1および前記第2のフィルタエレメントの両方の一端で作動可能に連結された入口プレートと、前記入口プレートが、外縁と中心エリアとを有し、前記第2のフィルタエレメントが、前記入口プレートの前記外縁に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記第1のフィルタエレメントが、前記中心エリアに近接して前記入口プレートに連結され、前記入口プレートが、未ろ過液体の流れが前記第1の空間内に向けられるように、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間と作動可能に連通し、各フィルタエレメントが、軸方向に非崩壊性であり、前記入口プレートが、前記フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように作動可能に位置決めされることにより、液体が、前記入口プレートを通って、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間内に進み、前記液体のろ過のため前記フィルタエレメントを横切り;
流体流れを前記第1および前記第2のフィルタスリーブを通るように向けるための、前記第1および前記第2のフィルタスリーブに作動可能に連結された構造と;を含み、
フィルタハウジングと、前記フィルタエレメントが、前記フィルタハウジング内に作動可能に位置決めされ、
を含む、液体フィルタシステム。
【請求項23】
サポートバスケットであって、前記フィルタエレメントが、前記サポートバスケット内に作動可能に位置決めされ、前記サポートバスケットが、前記フィルタハウジング内に作動可能に位置決めされる、サポートバスケットを含む、請求項22に記載の液体フィルタシステム。
【請求項24】
液体フィルタ装置であって、
ろ材から形成された第1の崩壊性フィルタエレメントと;
ろ材から形成された第2の崩壊性フィルタエレメントと、前記第1のフィルタエレメントが、前記第2のフィルタエレメント内に、第1の空間が前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間に作動可能に形成されるように作動可能に位置決めされ、ここで前記第1の空間が、吸着性材料で充填され、前記第1のフィルタエレメントが、前記第1のフィルタエレメントの内部に第2の空間を作動可能に形成し;
前記第1および前記第2のフィルタエレメントの両方の一端で作動可能に連結された入口プレートと、前記入口プレートが、外縁と中心エリアとを有し、前記第2のフィルタエレメントが、前記入口プレートの前記外縁に近接して前記入口プレートに作動可能に連結され、前記第1のフィルタエレメントが、前記中心エリアに近接して前記入口プレートに連結され、前記入口プレートが、未ろ過液体の流れが前記第1の空間内に向けられるように、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間と作動可能に連通し、各フィルタエレメントが、軸方向に崩壊性であり、前記入口プレートが、前記フィルタエレメントがろ過装置内に配列されたときに、未ろ過液体を受容するように作動可能に位置決めされることにより、液体が、前記入口プレートを通って、前記第1および前記第2のフィルタエレメントの間の前記第1の空間内に進み、前記液体のろ過のため前記フィルタエレメントを横切り;
流体流れを前記第1および前記第2のフィルタスリーブを通るように向けるための、前記第1および前記第2のフィルタスリーブに作動可能に連結された構造と;
を含む液体フィルタ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2007−504948(P2007−504948A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526404(P2006−526404)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/030031
【国際公開番号】WO2005/028072
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506067903)スリーエム イノベーティブ プロパティーズ カンパニー (23)
【Fターム(参考)】