説明

非常に強い強電解水を生成する方法

【課題】 従来は、水の電気分解によりpH12以上の強アルカリ性水を造るのは極めて困難であった。そのため、その非常に強い強アルカリ性水(pH12〜14)をできるだけ容易に、かつ大量に生成する電解水製造装置を作る。
【解決手段】 電解槽は、強アルカリ性水又は強酸性水のどちらか一方のみを生成することができる電解槽を用いる。この電解槽で強アルカリ性水(又は強酸性水)を造り、出来上がった強アルカリ性水(又は強酸性水)をさらにまた電解する。これを繰り返すことにより、pH12〜14の非常に強い強アルカリ性水(又はpH0〜2の非常に強い強酸性水)を造ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、強アルカリ性水又は強酸性水のどちらか一方のみを生成することができる電解槽を用いて製造した強アルカリ性水(又は強酸性水)を繰返し電気分解することにより、より強い強アルカリ性水(又は強酸性水)を生成する方法である。
【背景技術】
【0002】
電気分解により非常に強い強アルカリ性水(又は強酸性水)を生成するためには、バッチ式電解水製造装置(電解槽に所定量の水を貯水しておき、貯水しておいた水を所定時間電解することにより電解水を生成する方式の電解水製造装置。)で長時間かけて造っていたのではあるが、pH12以上の強アルカリ性水を造るのは困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
非常に強い強アルカリ性水(又は強酸性水)をできるだけ容易に、かつ大量に生成する電解水製造装置を作る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
電解槽は、強アルカリ性水又は強酸性水のどちらか一方のみを生成することができる電解槽を用いる。この電解槽で強アルカリ性水(又は強酸性水)を造り、出来上がった強アルカリ性水(又は強酸性水)をさらにまた電解する。これを繰り返すことにより、pH12〜14の非常に強い強アルカリ性水(又はpH0〜2の非常に強い強酸性水)を造ることができる。
【発明の効果】
【0005】
比較的簡単な装置で、非常に強い強アルカリ性水(又は強酸性水)を容易に生成することができる。このようにして製造した非常に強い強アルカリ性水(又は強酸性水)の利点は次のとおりである(1)希釈して使うことにより、輸送及び保管上便利である。(2)使用目的に合ったpH値の電解水が現場で容易に造れる。(3)非常に強い強アルカリ性水は洗浄力が強く、従来種々の洗剤を使っても容易には取れなかった汚れが落とせて、なおかつ安全性が高いことである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図面により説明する。図1は、この電解水製造装置の構成図である。
電解液は、出来るだけ濃厚な物を用いる。電解質は、用途によりKCO、NCO、KCl、NaCl等を使用する。電解液は、電解槽10と電解液タンク50の両方に入れる。電解槽においては、電解液は電解隔膜13の内側を満たす。また電解槽には、電解液のオーバーフロー管が付いており、規定量を超えた電解液は電解液タンク50に流れ込む。電解液は、「電解槽(隔膜内側)→電解液タンク→ポンプ60→電解槽(隔膜内側)」の経路で循環させる。循環させる目的は、電解液の電解槽への安定供給である。
【0007】
電解水タンク20には、バルブ1を通して最初通常の水を所定量貯水する。ポンプ30を起動し、電解水タンク20の水を電解槽に送り込む。請求項1記載のpH12〜14の非常に強い強アルカリ性水を生成する場合は、電解槽の内側電極12に正の電圧、外側電極11に負の電圧を掛ける。すると電解槽では強アルカリ性水が生成され、その強アルカリ性水は電解水タンクに戻される。すなわち、電解水は、「電解槽(隔膜外側)→電解水タンク→ポンプ30→電解槽(隔膜外側)」の経路で循環させる。このことが繰り返されることにより、電解水タンクの水は、ますます強い強アルカリ性水になる。電解水タンクの水が所定のpH値になったところで、電解槽への給電をやめ、ポンプを停止する。バルブ4を開き、出来上がったpH値の非常に高い強アルカリ性水をボトル等に充填する。
【0008】
請求項2記載のpH0〜2の非常に強い強酸性水を生成する場合は、同様にして、電解槽の内側電極12に負の電圧、外側電極11に正の電圧を掛けて循環電解を行う。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態例を説明する構成概要図
【図2】図1の電解槽10の内部の水の流れを示すための平面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気分解により、pH12〜14の非常に強い強アルカリ性水を生成する方法。
【請求項2】
電気分解により、pH0〜2の非常に強い強酸性水を生成する方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−144379(P2007−144379A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367086(P2005−367086)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(504174054)JWSテクニカ株式会社 (4)
【出願人】(504140129)
【Fターム(参考)】