説明

非常用水路

【課題】 従来の河川は、時々洪水に襲われ、家や畑が水に浸かり被害を受けていた。そこで、本発明の非常用水路は、洪水を防ぐため、河川の上流から海まで、水を流す水路で、非洪水時には道路として使用できる非常用水路に関するものである。
【解決手段】
上流の河川(1)の高水敷(2)から、海(3)までトンネル(4)を掘り、非常時には河川(1)に流れる水(6b)を、排水して町(5a)を洪水の被害を防ぎ、普段は道路(1b)として使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洪水を防ぐため、河川の上流や、町から海まで水を流す水路で、普段は道路として使用できる非常用水路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の河川は、突発的な豪雨や長雨により、河川は氾濫していた。それはニュースにも良く出るように、その氾濫が数十年に一度でも、その被害は甚大で、一度水没した畑や、家の電化製品は使い物にならなかった。しかし、最近では突発的な豪雨が、温暖化のために多くなっている。
【0003】
そこで、東京都などは、お寺の地下に、大きなトンネルを掘って、そこに水を溜てタンクとしていた。そこへ増水した水を、一時的にためて、その時をやり過ごす物であった。そして、水を溜めたタンクは、へどろの、不活性の老廃物などが水中に堆積して、コロイド状をなした物を、清掃人が清掃していた。
【0004】
特許文献1の特開平07−333996、名称、ダム用濁水処理施設は、河川への濁水放流の長期化を防ぎ、非洪水時には整備された車両道路としての利用ができ、また水路としても同時に利用することができ、環境保護のため漁道として有効活用でき、水源地住民への経済便益や道路改善便益を向上させることができる。さらに、支川がある水系においても適用することができるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平07−333996
【特許文献2】特開2003−20899
【特許文献3】特開2000−154553
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし東京都などは、地下に大きなトンネルを掘ってタンクを作り、そこへ増水した水を一時的に溜めて、その時をやり過ごす物であった。しかし、水を溜めるよりも海まで排水した方が、後のへどろの始末がいらない。また、費用も現在ある施設より安価にできる。さらに、雨水は下水道の処理施設を、通過する必要が無く、下水処理場の処理能力を越えると、処理してない下水が海岸に流れることがあったが、雨水は下水道施設を通らないので、その様なことがない。
【0007】
従来の特許文献1の特開平07−333996、名称、ダム用濁水処理施設は、ダムを濁水から守るもので、洪水時利用ができるものであった。しかし、洪水が起きようとしている時に、ダムだけを保護するのは無駄である。
【0008】
そこで、本発明の非常用水路は、上流の河川(1)の高水敷(2)から、海(3)までトンネル(4)を掘り、河川(1)の水位が高水敷(2)まで上がると、トンネル(4)から海(3)へ水(6b)を排出し、普段は道路として使用できる非常用水路を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の非常用水路は、上流の河川(1)内の高水敷(2)に取水口(2a)を設け、その取水口(2a)を海岸通(3b)までトンネル(4)で掘て排水口(3a)とし、普段は道路(1b)として使用できることで目的を達成した。
【0010】
請求項2の非常用水路は、町(5a)中に取水口(2a)を設け、その排水口(3a)は海岸通(3b)までトンネル(4)を掘り、排水口(3a)として使用する。普段は、道路(1b)として使用できることで目的を達成した。
【0011】
請求項3の非常用水路のトンネル(4)は、取水口(2a)から排水口(3a)は海岸通(3b)までトンネル(4)を掘り、そのトンネル(4)は軽四(5c)だけが通ることで目的を達成した。
【0012】
請求項4の排出装置を取り付けた非常用水路は、トンネル(4)の水(6b)を早く排出するため噴射口(6)を具備し、その噴射口(6)は水ポンプ(6a)で加圧された水(6b)を噴射し、そのトンネル(4)の水(6b)に流れを与えることで目的を達成した。
【発明の効果】
【0013】
本発明の非常用水路は、次のような効果がある。
(イ)洪水になりそうな時には、河川に流れる水を、海に流す水路である。
(ロ)普段は、河川の高水敷から、海岸に付いている道路まで、真っ直ぐなトンネルが付いている。
(ハ)非常用水路は、真っ直ぐなトンネルで抵抗がないため、高速で排水する。
(ニ)請求項2の町中が洪水の時、町中の取水口から海へ排水する。
(ホ)請求項3の軽自動車専用の非常用水路は、工事費が安い。
(ヘ)請求項4の水ポンプは、水を噴射口から噴射することで、他の水に勢いを付けて排水する。
(ト)請求項4の水ポンプは、川にも使用でき、河川の水に勢いを付けて下流に流す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図は、非常用水路の模式図である。
【図2】図は、取水口の平面図である。
【図3】図は、取水口の断面と斜視図である。
【図4】図は、取水口の断面図である。
【図5】図は、増水したときの、取水口の断面図である。
【図6】図は、排水するときの、排出口の斜視図である。
【図7】図は、請求項2の町中に取水口を取り付けた斜視図である。
【図8】請求項3は軽自動車専用の、非常用水路の断面図である。
【図9】図は、請求項4のジェットポンプの模式図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の非常用水路は、町(5a)より上流の、河川(1)の堤防(1a)の中にある、高水敷(2)から、海(3)までトンネル(4)を掘る。その特徴は、河川(1)を流れる水(6b)よりも、非常用水路の方が高速で流れて、水(6b)を沢山処理できることであり、そのためトンネル(4)の周りには、抵抗になるような物は取り付けていない。また、トンネル(4)は、町(5a)の地下を掘るのも、山(5)をくりぬいてトンネル(4)を開けるのも同じであるから、山(5)に開けた方が、平らな場所にトンネル(4)を開けるより、土地の権利関係が簡単である。また、山(5)をくりぬくのなら、真横に掘った方が海(3)に近い場所もある。
【0016】
河川(1)の水位が、高水敷(2)を少しでも越すと、排水口(3a)は高水敷(2)より低くなっていて、排水口(3a)の低くなった面積が広いため、排水口(3a)に流れる水(6b)は、直ぐに一杯になる。その取水口(2a)の前の低くなった場所は、十分な広さを取っているため、高水敷(2)の高さを少しでも越すと、一挙にトンネル(4)は満杯になって、排水する。したがって、排水しだすと一挙に流れ出すので、注意が必要である。
【0017】
排水口(3a)は海岸通(3b)に設置し、非常時には水(6b)を排水するので、海岸通(3b)は通行止めになる。したがって、迂回路が必要である。そして、普段は道路(1b)として使用できるため、町(5a)を通らずに目的地に行く、バイパス道路の役目を果たす。しかも、このトンネル(4)は信号が無いので、早く着き、時間の計算がしやすい。
【0018】
請求項2は、町中に取水口(2a)を取り付けたところである。町(5a)中の取水口(2a)は、電車の線路の鉄道(1c)を交わすため、道路(1b)を下に下げて立体交差をしている場所などが良い。また、洪水の時は水(6b)が集まって、被害が起こる所である。したがって立体交差は、通常の水(6b)の排水は、6メータ低い位置から排水するのは無理だから、ポンプを使用して排水をしている。
【0019】
しかし大雨が降ると、雨水の排水は追いつかず、立体交差は水没していた。そこで、海岸までトンネル(4)を掘ると、水路として利用できるだけでなく、辺りの排水にも利用できる。そして、通常時には自動車(5b)用のトンネル(4)として利用できる。
【0020】
請求項3の、軽自動車専用の非常用水路は、費用が安くできるのが利点である。その軽自動車専用を略して軽四(5c)の非常用水路は、大きさに規定があり幅1.48 高さ2.00 長さ3.40の、軽四(5c)だけを通すことで、トンネル(4)の大きさを必要以上に大きくすることが無い。また、轍(4a)を取り付けることで、軽四(5c)はレールのように食み出さずに、目的地に付くので、トンネル(4)の大きさは3メートルでよい。
【0021】
さらに、軽四(5c)だけを通すことによって、一般道路の通行量が減る。道路(1b)は、大型車であろうが、軽四(5c)であろうが、ある程度の車間距離を、取る必要があるため、軽四(5c)専用の非常用水路は効果がある。その上、軽四(5c)だけしか走らないことで、軽四(5c)を運転するとき、前後を大型車で挟まれた時、後ろの運転手の不注意で追突すると、大型車に挟まれた軽四(5c)は、跡形もなく潰れることが想像できるため不安であったが、その様なこともない。
【0022】
請求項4は、非常用水路が高速で、水を排水しない時に使用するもので、水ポンプ(6a)の動力を利用して、高圧の水(6b)を噴射口(6)から噴射して、トンネル(4)の水(6b)を下流に流す。その噴射口(6)のノズルから噴出する、高圧の水(6b)で、トンネル(4)内にある水(6b)を連れ出す方式のジェットポンプの原理を利用するもので、排水する水(6b)に勢いを付けるものである。そこで、普段は電気をエネルギーとして、モーターでポンプを動かすのが普通だが、非常時には停電になることも考えられるため、高圧の空気の圧力を利用して、水ポンプ(6a)を回す。
【実施例1】
【0023】
本発明の非常用水路を、図面を参照して説明する。
図1は、非常用水路の模式図である。取水口(2a)は、河川(1)の上流の、堤防(1a)の中にあり、高水敷(2)の高さで、洪水の時は水(6b)を流し、海(3)に設置した排水口(3a)から水(6b)を放水して、河川(1)の氾濫を押さえる物である。その河川(1)は、町(5a)の10キロ上流で、海(3)から20キロ上流の場所にある。したがって、20キロの直線のトンネル(4)を掘る必要がある。
【0024】
トンネル(4)の大きさは、直径10メートルで、片側1車線で、歩道(4b)が付いている。したがって、普段は道路(1b)として使用する。その排水能力は、時速100キロで流れるとして、毎秒1250トンの水(6b)を排出する。一方、一般の河川(1)は、横幅が100メートルで、深さが5メートルで、時速20キロで流れるとして、毎秒2500トン流れるのに対し、非常用水路は毎秒1250トンで、半分の処理能力がある。
【0025】
図2は、取水口(2a)の平面図である。堤防(1a)の上には道路(1b)があり、その道路(1b)は、堤防(1a)内の高水敷(2)に降りて、高水敷(2)にはトンネル(4)の入り口の取水口(2a)がある。取水口(2a)は1メートル下がっていて、その下がった場所の面積は200平方メートルで、その周りは140メートルで高水敷(2)を越えた水(6b)は、高さは少しでも周囲が140メートルあるので、その水(6b)の処理能力は多くなる。また取水口(2a)は、流体力学の関係で、取水口(2a)の入り口を広くする必要がある。
【0026】
それを分かり易く説明するため、図3は取水口(2a)の断面と斜視図である。取水口(2a)は、高水敷(2)からさらに下がってトンネル(4)がある。その図は、トンネル(4)の真ん中から切った断面で、トンネル(4)の上には堤防(1a)があり、堤防(1a)の上の平らな部分は、道路(1b)として使用されている。また、トンネル(4)に続く道路(1b)は、緩やかに下がっていて、高水敷(2)の高さが、まるで堤防のように残り、その端を河川(1)が流れている。
【0027】
図4は、取水口(2a)のトンネル(4)の、中心から切った断面図である。トンネル(4)の上には堤防(1a)があり、そこは道路(1b)として有効利用されている。そして、その堤防(1a)から高水敷(2)に降りた道路(1b)は、取水口(2a)でさらに下がってトンネル(4)に降りて行く。左端に河川(1)が流れて、河川(1)の水位と取水口(2a)の下がった位置は同じ高さにあり、この断面は高水敷(2)の所だけが一時的に高くなり、ミニ堤防のようになっている。
【0028】
図5は、増水したときの、取水口(2a)の断面図である。雨が降って、河川(1)が増水して高水敷(2)が決壊しそうな時は、トンネル(4)が、もうじき非常用水路になることを公知して、自動車(5b)を通行止めにする必要がある。河川(1)の水位が140センチと高くなり、高水敷(2)より40センチ水位が高くなると、取水口(2a)は高水敷(2)より1メートル低くしているため、取水口(2a)に水が集まる。取水口(2a)の下がっている場所は、面積が広く、その周囲は140メートルもあり、40センチを越えた水は取水口(2a)一杯になる。
【0029】
もし高水敷(2)を1センチ越えると、周囲が140メートルあるので、取水口(2a)には毎秒7トン流れ、トンネル(4)内の深さは14センチになるので、最早自動車(5b)の通行はできない。したがって、高水敷(2)を少しでも越えると、取水口(2a)は水(6b)を集めるので、河川(1)の水位には注意が必要であり、非常用水路は流れ出すと、一挙に流れる性質がある。
【0030】
図6は排水するときの、排水口(3a)の斜視図である。その排水口(3a)は、普段は道路(1b)としてトンネル(4)に使用され、非常用水路として使用される時は、海岸線(3b)を通行止めにして、排水口(3a)より放出する。したがって、海岸通(3b)を通行していた自動車(5b)は、迂回しなければならない。しかし、数年に1度のことであり、河川(1)が決壊すると、被害が大きいことなどを鑑みると、我慢できるはずである。
【実施例2】
【0031】
図7は、請求項2の町(5a)の中に、取水口(2a)を設けた斜視図である。町(5a)の中に、取水口(2a)を取り付けたところで、普段は道路(1b)のトンネル(4)として使用している。町(5a)中の取水口(2a)は、鉄道(1c)を立体交差するため、道路(1b)が下を通っている場所である。立体交差の場所は、水(6b)が集まって、被害が起こる所で、その立体交差は、通常の水(6b)の排水は、約6メートルの低い位置から排水するのは無理だから、ポンプを使用して排水をしている。
【0032】
しかし大雨が降ると、雨水の排水は追いつかず、立体交差は水没していた。そこで、海岸通(3b)まで、トンネル(4)を掘ると、その取水口(2a)だけの水路として利用できるだけでなく、辺りの排水にも利用できる。つまり、大雨になった時の排水で、雨水の処理を下水道が処理できなくなった排水も、海(3)に流す。そして、通常時には自動車用のトンネル(4)として利用できる。
【実施例3】
【0033】
図8は、請求項3は軽自動車専用の、非常用水路の断面図である。軽四(5c)専用の非常用水路は、費用が安くできるのが利点である。そのトンネル(4)は、一方通行だけのトンネル(4)であるから、直径は3メートルにできる。つまり朝は、海方向の一方方向で、午後は山に向かっての一方通行がよい。その軽四(5c)専用の非常用水路は、大きさに規定があり、軽四(5c)だけを通すことで、幅1.48 高さ2.00 長さ3.40の、トンネル(4)大きさは、最小2.5メートルにおさえられ、必要以上に大きくすることが無い。
【0034】
また、轍(4a)を取り付けることで、軽四(5c)はレールの上を走る電車のように食み出さずに、目的地に着くので、道端を狭くすることができる。それは、農作業よう道路は舗装をしていなくて、土の上を自動車(5b)が通ると、轍(4a)になる。轍(4a)は、そこから出ようとしてもなかなか出られず、その轍(4a)はさらに深くなって、ハンドルから手を放しても食み出すことがない、ことでもわかる。
【0035】
さらに、軽四(5c)だけを通すことによって、一般道路の通行量が減る役目を果たす。それは道路が、大型車であろうが、軽四(5c)であろうが、ある程度の車間距離を、取る必要がある。このため一般道路で、通常時速が40キロの場合、軽四(5c)が20メートルの車間距離をとって運転していると、軽四(5c)の専有している道路(1b)は23.4メートルである。一方15メートルの大型車は20メートルの車間距離をとって運転していると、大型車の専有している道路(1b)は35メートルであり、軽四(5c)が23.4メートルと大型車の35メートルと、そんなに違いはない。
【0036】
その上、軽四(5c)だけしか走らないことで、軽四(5c)を運転するとき、前後に大型車で挟まれた時、後ろの運転手が追突するのが不安であった。それは、大型車と大型車に挟まれた、軽四(5c)は、後ろのブレーキのタイミングが遅く、ほんの少し追突しても、前の大型車が総重量20トンで、後ろの大型車も総重量20トンの時、間に挟まれた総重量0.8トンの軽四(5c)は、跡形もなく潰れることが想像できるため、不安であったが、その様なこともない。
【実施例4】
【0037】
図9は、請求項4のジェットポンプの模式図である。非常用水路が、高速で水を排水しない時に使用するもので、全体を排水ポンプで排水すると、洪水の時は何が流れてくるか分からない。そこで、網などで漉しとると、直ぐに目づまりしてしまうことは容易に想像できる。そこで、ジェットポンプのように、噴射口(6)のノズルから噴出する高圧の水(6b)が、辺りの水(6b)を連れ出す方式のポンプを利用して、排水するものである。
【0038】
配管(6c)を通って水ポンプ(6a)に入り、噴射口(6)から加圧された水(6b)が噴射される。その時の水(6b)の速度を矢印で、速度エネルギーを現している。最初に水ポンプ(6a)に入る時は、長さ1センチの矢印で、水ポンプ(6a)で加圧された水(6b)は4センチである。トンネル(4)内の上流で、図面の右側の矢印は1センチであり、噴射口(6)のノズルから高圧の水(6b)を噴射し、ジェットポンプのように停滞するトンネル(4)の水(6b)に動力を与え、図面の左側のように2センチの矢印となって排水される。
【0039】
それでは、その矢印を実際の早さにすると、配管(6c)は圧力の0.2パスカルの毎時5キロで流れ、水ポンプ(6a)で加圧され、圧力は6パスカルの、毎時200キロで噴射口(6)から噴射している。トンネル(4)は大気圧の、毎時5キロで流れ、噴射口(6)を過ぎると、水(6b)の早さは、毎時50キロで流れるが、水(6b)が最終的に毎時50キロで流れるときは、トンネル(4)の上流も、バキューム効果が加わり、毎時50キロで流れることになる。したがって、図面に書いてある矢印の上流部分は、下流部分と同じ長さに訂正しないといけないが、説明を分かり易くするために、訂正は省いた。
【0040】
水ポンプ(6a)は電気でも良いが、大雨の時は停電になることが予想でき、停電になった時のためにバッテリーを用意するなどと、無駄なことは考えず、圧搾空気を利用して水ポンプ(6a)を回す。圧搾空気はカードルの9本セットの物を3個用意し、30分もてば、後から追加で、窒素ボンベや酸素ボンベなどを、ガス屋に注文すれば持ってくる。水ポンプ(6a)に繋がる配管(6c)は、河川(1)の水(6b)だけでなく、上水道の配管でも良い。上水道の水(6b)は、水ポンプ(6a)をつまらす程の不純物がないので、そのまま使える。また、水道管に加わった圧力の、0.2パスカルは貴重である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
請求項3の、軽自動車専用のトンネル(4)は、非常用水路に使用するより他に、一般トンネルとして使用できる。例えば、通勤の時、町(5a)までトンネル(4)を利用して行き、帰りもトンネル(4)を利用して帰る。そのトンネル(4)も、一方通行が費用の面で安価にでき、通る自動車(5b)を軽四(5c)だけにしたことで、普通の道路が渋滞になるのを回避する。
【0042】
請求項4のジェットポンプは、河川(1)に利用すると、水の流れが早くなる。河口にある橋の、橋げたに噴射口(6)を取り付ける。そこから高圧に加圧された水(6b)を、下流に噴射すると、河川(1)の水(6b)は勢い良く流れる。そして、勢いの付いた水(6b)は早く流れるため、そこには水(6b)がなくなり、段差ができる。そうすると、水(6b)は低い方に流れる性質があるため、河川(1)全体が早く流れる。
【0043】
この水ポンプ(6a)は、電気モーターよりも、圧縮空気を使用したものが良く、非常用時には停電になることが予想できる。そこで、圧搾空気を動力として使用すると、川の水(6b)やへどろを、早く処理できるが、効率は悪い。しかし、大雨の時使用すると、非効率であるが排水の施設が小さくて済み、メンテナンスが簡単である。
【符号の説明】
【0044】
1 河川 1a 堤防 1b 道路 1c 鉄道
2 高水敷 2a 取水口
3 海 3a 排水口 3b 海岸線
4 トンネル 4a 轍 4b 歩道
5 山 5a 町 5b 自動車 5c 軽四
6 噴射口 6a 水ポンプ 6b 水 6c 配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流の河川(1)内の高水敷(2)に取水口(2a)を設け、
該取水口(2a)を海岸通(3b)までトンネル(4)を掘り排水口(3a)とし、普段は道路として使用できることを特徴とする非常用水路。
【請求項2】
町中に取水口(2a)を設け、
排水口(3a)は、海岸通(3b)までトンネル(4)を掘り、
普段は道路として使用できることを特徴とする非常用水路。
【請求項3】
取水口(2a)は、排水口(3a)までトンネル(4)を掘り、
該トンネル(4)は、軽四(5c)だけが通ることを特徴とする非常用水路。
【請求項4】
トンネル(4)は、水(6b)を早く排出するため噴射口(6)を具備し、
該噴射口(6)は、水ポンプ(6a)で加圧された水(6b)を噴射し、
前記トンネル(4)の水(6b)に流れを与えることを特徴とする、排出装置を取り付けた非常用水路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−17599(P2012−17599A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155335(P2010−155335)
【出願日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(307010384)