説明

中足領域(1b)に凹部(2b)を有して構成されたアーチ中底(2a)を有する第1の薄い中底(2)が、靴の靴底本体(1)の上に提供され、靴底本体(1)は、踵領域(1a)から中足領域(1b)をわたって前部母趾球/足指領域(1c)まで延在する。アーチ中底(2a)のサイズに対応する切抜き部分(3a)を有する発泡インサート(3)が、第1の中底(2)の上に配置され、インサートは、踵領域(1a)から前部母趾球/足指領域(1c)まで延在する。中足領域(1b)で中底(4)の底部から突出し、アーチ中底凹部(2b)に適合された球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体(4c)を有する支持部の形態の第2の中底(4)が、発泡インサート(3)の上に提供される。本発明に従って構成されるそのような靴は、後部踵領域で靴底本体を着地させ、その後、中空体(4c)の形態の生理学的な誘導体を介して、前部母趾球/足指領域(1c)に向けて、特に親指の方向に重心移動することによって、生理学的に効果的であり正しいローリング運動(撓み運動)を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踵領域から中足領域を介して前部母趾球/足指領域まで延在する靴底本体と、靴底本体に固定された甲皮とを備える靴に関する。
【背景技術】
【0002】
EP999764号明細書には、踵領域から母趾球/足指領域まで延在する靴底を有する靴であって、前記靴底が、靴底本体と、靴底本体の下側に配置された靴底カバーとによって形成される靴が記載されている。さらに、中足領域付近から踵領域まで延在する凹部が、靴底本体と靴底カバーとの間に提供される。凹部に関係付けられる靴底領域の部分は、中足領域に向けられた凹部の端部に位置される軸の周りで枢動するように適合された枢動要素を形成する。凹部は、少なくとも1つのほぼ楔形状またはセグメント形状の弾性軟質材料の材料要素を含む。枢動可能な靴底カバーは、枢軸の領域内で可撓性があり、かつ/またはこの領域内で先細りになっている。
【0003】
既知の靴は、軸の周りでの靴底カバー部分の繰り返される枢動により、中足領域で摩耗および引裂が比較的大きいという欠点があることが分かっており、したがってこれがこの靴の弱点である。さらに、靴底カバーの枢軸が位置される正にこの領域が、一歩踏み出すたびに特に大きな応力を受けるので、この欠点は当然である。一歩踏み出すたびに、靴底カバーは、始めに踵領域で着地される。次いで、靴が、中足領域において、かつ中足領域を介して重心移動され、これは特に、可撓性靴底部分の枢軸の領域内で行われる。
【0004】
既知の靴の一実施形態では、ほぼ楔形状、レンズ形状、またはほぼセグメント形状の凹部が、弾性発泡材料で充填され、これが足および/または膝関節の負担を軽減する。発泡材料は、それが受ける常に高い応力により、時間が経つにつれて脆性をもつようになり、機械的な影響を受け易くなり、あらゆる種類の液体を吸収し、その結果、この発泡材料は、時間のかかる作業によって取り除かれて、新たな減衰材料と交換されなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、ウォーキング/ランニング中に生じる衝撃応力が、膝、臀部関節、および脊柱に伝達されない、またはごく限られた程度しか伝達されないように、かつそれと同時に、生理学的に正しいローリング運動が実現されるように靴を構成することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1、11、および12の特徴部に記載される特徴によって実現される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0007】
本発明によれば、この目的は、請求項1の前段に定義される靴に関して、中足領域に形成されて凹部を有するアーチ中底を有する第1の薄い中底と、踵領域から前部母趾球/足指領域まで連続的に延在し、アーチ中底のサイズに対応する切抜き部分を有する発泡インサートと、中足領域で第2の中底の下側から突出し、アーチ中底の凹部に適合された球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体を有するフットベッドの形態の第2の中底とを、靴底本体の上に互いに重ねて配置して提供することによって実現される。
【0008】
本発明に従って具現化される靴では、2つの中底と、それらの間に挟まれた発泡インサートとが設けられ、それにより生理学的に正しいローリング運動が行われ、したがって、例えば後部踵領域で足の外側から始まって、中足領域を介して、母趾球領域および親指に至る撓み運動の形でのローリング運動が行われる。したがって、2つの中底の間の繊細な発泡インサートは、機械的な影響から保護されるだけでなく、湿気からも保護される。そのようにして設計された靴の着用者は、その靴の見た目を、一般的な外観であると感じる。これは、この靴の着用者に安心感を与える。本発明に従って具現化された靴の着用者がいわゆる「バランス」靴と呼ばれる靴を履いているとは、誰にも分からない。
【0009】
上述した機能により、ウォーキングおよび起立中に、繊細な足関節および膝関節、ならびに脊柱に対する衝撃応力が大幅に減少される。さらに、本発明に従って具現化される靴の着用者は、膝がわずかに角度を付けられた基本的な生理学的姿勢を取らされる。これは、起立時に、膝に加えて脊柱の負担を軽減する。同時に、着用者の上半身の身体姿勢が改善される。これは、ウォーキングおよび起立中に取られる生理学的に正しい姿勢によって実現される。なぜなら、筋肉が、それにより自然な形で再び活性化され、したがって関節の負担を軽減し、一種の天然の衝撃吸収体として作用するからである。
【0010】
本発明の有利な実施形態によれば、踵領域での沈下を促進するために、発泡インサートが、踵領域の下側に深い凹部を有する。さらに、本発明はまた、前部母趾球/足指領域の下側に浅い凹部を提供し、したがって、発泡インサートの下側での2つの凹部によって、正しい生理学的ローリング運動がさらに支援される。
【0011】
これは、他の靴とは異なり、地面、しばしば硬いアスファルトに着地した時に踵領域が大きく沈むことに起因する。それにより、地面に足を着いたときに衝撃型負荷が身体に作用する前に、膝がわずかに角度を付けられ、上半身が真直ぐに伸び、筋肉が活性化される。したがって、筋肉が、衝撃応力の大部分を吸収し、それにより関節の負担がかなり軽減される。踵領域での沈下の後、次いで足は、中足領域を介して穏やかに重心移動する。
【0012】
ここで、炭素繊維強化材料、硬質プラスチック、硬質ゴム、金属、または対応する性質を有する同様の材料など、耐摩耗性/耐摩損性材料の2つの中底と、それらの間に挟まれた発泡インサートとが、足領域全体にわたる圧力負荷の分散を行う。ローリング・プロセス中、足および関節に対する負荷は、踵領域での沈下後にしか現れない。
【0013】
起立およびウォーキング中の歩行修正および姿勢修正のさらなる良い影響は以下のものである。
【0014】
扁平足、歪んだ足、および扁平化した土踏まず、または強い回内に関して、一歩踏み出すたびに主に足底腱膜(縦線維の束)の領域に「刺激」が加えられる。これはさらに、やはり顕著な回内または扁平な足の場合に、アーチを隆起させる。
【0015】
さらに、足関節および足屈筋の周囲の全ての筋肉が、それにより鍛えられる。さらに、その結果、例えば静脈瘤に関して特に重要な静脈筋の潅流が保証される。さらに、靴のロッキング運動によってリンパの流れが刺激され、老廃物の排出が向上される。
【0016】
アーチ中底と球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体との領域で中足に圧力が加わるのを回避するために、例えば発泡材料の形での減衰要素が中空体内に提供される。中空体内に減衰発泡材料を固定するために、第2の中底の上面に、革または革様の材料の薄いカバーが設けられる。
【0017】
生理学的に正しいローリング運動を支援して促進するために、本発明の有利な発展形態は、一方で、第2の中底の踵領域に、少なくとも1つのスリットが形成され、このスリットが、中底の外縁部から始まって、靴の長手方向軸に対して鋭角に前方に延在し、他方で、第2の中底の母趾球/足指領域に、少なくとも1つのスリットが形成され、中底の外縁部から始まって、靴の長手方向軸に対して鋭角に前方に向かい、さらに少なくとも2つのスリットが、中底の内縁部から始まって、靴の長手方向軸に対して鋭角に後方に向かうものである。第2の中底の椀状の設計と共に、これらのスリットは、ある種の誘導を実現し、それにより生理学的な効果がさらに促進される。
【0018】
撓み運動の形での生理学的に正しいローリング運動に関して有利な靴の上述の実施形態は、特にウォーキング・シューズに当てはまる。スポーツで使用される靴への適応を実現するために、第2の中底が、球状の踵として踵領域で隆起されるように設計されることがある。
【0019】
また、本発明による靴の上述の手段および発展形態は、第1の薄い中底と第2の中底との設計がそれぞれ交換される場合にも実現されることがある。この場合、球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体が、靴の靴底本体の上に配置された第1の薄い中底に組み込まれ、中足領域で靴底上面から突出し、一方、フットベッドの形態の第2の中底が、そこに組み込まれたアーチ中底を有し、アーチ中底は、中足領域で靴底下側から突出し、このアーチ中底はまた、球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体に対応する凹部を有する。
【0020】
本発明による靴の別の実施形態では、第1の薄い中底が、中足領域に組み込まれた、円錐台凹部を有するアーチ中底を備える。したがって、フットベッドとして設計される第2の中底が、前記靴底の下側から突出して凹部に対応する中空体をフットベッドに備え、前記中空体において、円錐台セクションが、球体セグメント形状セクションに嵌まる。
【0021】
膝関節症、および関節に関する他の問題について、本発明の靴の上述の実施形態は、静力学を変えるだけで、負担を大きく軽減する。本発明に従って設計された靴の着用者は、より直立に起立し、より「中心」で歩行および起立し、これはさらに、O脚(内反膝)またはX脚(外反膝)など、ずれのある姿勢に関しても非常に重要である。
【0022】
この効果は、さらに、本発明の靴が横方向でも安定であることによって促進される(「バランス」効果)。その結果、さらに、この靴の着用者/使用者は、足筋を鍛え(または鍛えることになり)、それにより回内または回外の傾向が防止される。
【0023】
能動的なウォーキングおよび生理学的に正しいローリング運動が実現され、それにより、大臀筋、中臀筋、小臀筋などの筋肉がさらに活性化され、これは、下背筋の支持および骨盤の安定化に特に重要である。また、足から上方向に伝搬する螺旋ダイナミクスが体幹全体を鍛える。
【0024】
また、このウォーキング運動には、腹筋と同様に背筋も含まれる。いわば、受動的なウォーキングから能動的なウォーキングになる。人は、自然であり能動的な腕の振り子運動も含めた意識的なウォーキングを学び、それにより肩および上背筋が活性化される。凝りが解消される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1〜図5で、本発明の靴の同一または同様の部分は、同じ参照番号によって識別される。本発明の靴は、連続する靴底本体1と、靴底本体1に接続された甲皮11とを備え、甲皮11は、図1のみに破線で表される着用者の足12を取り囲む。甲皮11は、通常の様式で、例えば紐や、ベルクロ型のファスナなどによって閉じることができる。靴底本体1は、後部踵領域1aから、隣接する中足領域1bを介して、前部母趾球足指領域1cまで延在する。これら3つの領域1a〜1cはそれぞれ、靴の長さの約3分の1にわたって延在する。
【0026】
靴底カバー(詳細には図示せず)が、靴底本体の下側に提供され、このカバーは、例えば硬質ゴムなどの耐摩損性材料からなり、その下側に輪郭付けを施されることがある。
【0027】
靴底本体1の上に、第1の薄い中底2が配置され、中底2には中足領域1bにアーチ中底2aが組み込まれ、アーチ中底2aには凹部2bが形成され、この凹部2bは、本明細書で以下に詳細に説明する中空体の形状に対応する(図3も参照のこと)。
【0028】
図1および図2から明らかなように、発泡インサート3が、第1の薄い中底2の上に提供され、このインサートは、踵領域1aから中足領域1bを介して母趾球/足指領域1cまで連続的に延在する。図1および4で見ることができるように、切抜き部分3aが提供され、切抜き部分3aのサイズは、第1の中底2に組み込まれたアーチ中底2aに対応している。
【0029】
発泡インサート3は、弾性材料からなり、図1の断面図および図4の説明図で見ることができるように、踵領域1aの下側に深い凹部3bを有し、かつ前部母趾球/足指領域1cにさらなる比較的浅い凹部3cを有する。
【0030】
また、図1および図2で見られるように、第2の中底4が、発泡インサート3の上に配置され、この中底は、フットベッドの様式で設計される。第2の中底4には、中底4の下側から突出し、中足領域1cに形成された楕円体セグメント形状の中空体4cが組み込まれ、アーチ中底2aにある凹部2bがこの中空体の形状に適合されている。また、中空体4cは、半球などの球体セグメント形状であってもよい。
【0031】
第1の薄い中底2と、幾分厚めの第2の中底4は共に、炭素繊維強化材料、ある程度の弾性を有する硬質プラスチックまたは弾性硬質ゴム、弾性変形可能な金属、または対応する性質を有する同様の材料など、耐摩耗性/耐摩損性材料からなる。
【0032】
断面図(図1)および側面図(図2)に示される第2の中底4は、特にウォーキング・シューズ向けのものである。これとは異なり、太い破線によって図1に示される第2の中底4の実施形態は、特にスポーツ・シューズ向けのものである。このために、第2の中底4の後部は、ヒトの足の球状の踵に対応して形成され、それに従って隆起される。
【0033】
図2の側面図から、かつ特に図5の上面図から見られるように、第2の中底4には、踵領域1aに少なくとも1つのスリット7が設けられ、かつ母趾球/足指領域1cにスリット8および9が設けられる。図5から明らかなように、スリット7は、踵領域1aでの靴底の外縁部から前方に、すなわち中足領域1bに向けて、一点鎖線で示される靴の長手方向軸10に対して鋭角に延在する。スリット8は、第2の中底4の母趾球領域1cでの靴底の外縁部から前方に、足指領域に向けられて延在し、やはり靴の長手方向軸10に対して鋭角に延び、一方、母趾球/足指領域1cでの2つの他のスリット9は、踵領域1aに向かって後方に、靴の長手方向軸10に対して鋭角に延在し、母趾球領域1cでの靴底の内縁部から始まって中足領域1bに至る。
【0034】
既に上述したように、アーチ中底と球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体との領域において中足に圧力が加わるのを回避するために、本発明の好ましい実施形態によれば、例えば発泡材料の形態の減衰要素が中空体4c内に提供されることがある。中空体内に減衰発泡材料を固定するために、第2の中底4の上面に、革または革様の材料の薄いカバーが設けられるが、これは詳細には図示されていない。
【0035】
ランニングまたはウォーキング中、靴の靴底本体1は、最初に踵領域1aで地面に着地される。それにより、足12は、下側に比較的深い凹部3bが形成されている発泡インサート3の踵領域1aで後部を押し踏む。次いで、足12は、例えば楕円体セグメント形状の中空体4cの形態で中足領域1bに提供された誘導体を介して重心移動され、靴底本体が地面に着くときに、足12が、前部母趾球/足指領域1cで、弾性変形可能な第2の中底を下方向に押すようになる。それにより、発泡インサート3の下側に浅い凹部3cが形成されている母趾球/足指領域1cでも、発泡インサート3が異なる強度で押され、すなわち、親指の領域で、他の4つの足指の領域よりも幾分強く押される。
【0036】
後部踵領域1aで靴または靴底本体1を着地してから、上述した実施形態では楕円体セグメント形状の中空体4cの形態を取る生理学的に重要な誘導体を介する中足領域1bでの足12のローリングを経て、前部母趾球/足指領域1c、特に親指を着地するまでの上述のローリング・プロセスは、非常に穏やかで関節に優しい様式のウォーキング、したがって生理学的に正しいローリング運動を実現する。
【0037】
例えば楕円体セグメント形状で提供された中空体4cが第2の中底4の下側に組み込まれることにより、ウォーキングおよび起立中に、生理学的に正しい姿勢も実現される。同時に、筋肉が自然な形で活性化され、それらの筋肉は、主に、ウォーキング運動に際して垂直方向で左右に足が傾かないようにする。したがって、靴の着用者は、安定感の向上または改善を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】甲皮が示されている、靴とその靴底領域との一実施形態を通る概略的な長手方向断面図である。
【図2】間にインサートが挟まれた2つの中底の概略的な側面図である。
【図3】第1の中底の概略的な上面図である。
【図4】中底の間に挟まれたインサートの下側を例示する、やはり概略的な上面図である。
【図5】第2の中底を例示する、やはり概略的な上面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 靴底本体(靴)
1a 踵領域
1b 中足領域
1c 母趾球/足指領域
2 第1の薄い中底
2a 2のアーチ中底
2b 2aの凹部
3 発泡インサート
3a 3の切抜き部分
3b 3の深い凹部
3c 3の浅い凹部
4 第2の中底
4c 球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体
5 4のインサート
7 4の踵領域にあるスリット
8 4の母趾球/足指領域にあるスリット
9 4の母趾球/足指領域にあるスリット
10 靴の長手方向軸
11 甲皮(靴)
12 足

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踵領域(1a)から中足領域(1b)を介して前部母趾球/足指領域(1c)まで延在する靴底本体(1)と、前記靴底本体(1)に固定された甲皮(11)とを備える靴であって、前記靴底本体(1)上に、
a)前記中足領域(1b)に形成されたアーチ中底(2a)を有し、該アーチ中底が凹部(2b)を有する第1の薄い中底(2)と、
b)前記第1の中底(2)の上にある、前記踵領域(1a)から前記前部母趾球/足指領域(1c)まで連続的に延在し、前記アーチ中底(2a)のサイズに対応する切抜き部分(3a)を有する発泡インサート(3)と、
c)該発泡インサート(3)の上にある、前記中足領域(1b)で第2の中底の下側から突出し、前記アーチ中底にある前記凹部(2b)に適合された球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体(4c)を有するフットベッドの形態の第2の中底(4)と
が提供されることを特徴とする靴。
【請求項2】
前記アーチ中底(2a)を有する前記第1の中底(2)と、前記球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体(4c)を有する前記第2の中底(4)とが、耐摩耗性/耐摩損性材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の靴。
【請求項3】
前記耐摩耗性/耐摩損性材料が、炭素繊維強化材料、硬質プラスチック、硬質ゴム、金属、または対応する性質を有する同様の材料であること特徴とする請求項2に記載の靴。
【請求項4】
前記踵領域(1a)で、前記発泡インサート(3)が、その下側に深い凹部(3b)を備え、前記前部母趾球/足指領域(1c)で浅い凹部(3c)を備えることを特徴とする請求項1に記載の靴。
【請求項5】
前記発泡インサート(3)が、弾性材料からなることを特徴とする請求項1または4に記載の靴。
【請求項6】
前記第2の中底(4)の前記踵領域(1c)が、球状の踵に対応する隆起された設計を与えられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の靴。
【請求項7】
減衰要素が、前記球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体(4c)内に収容されることを特徴とする請求項1または2に記載の靴。
【請求項8】
前記減衰要素が、発泡材料であることを特徴とする請求項7に記載の靴。
【請求項9】
前記第2の中底(4)の前記踵領域に、少なくとも1つのスリット(7)が形成され、前記少なくとも1つのスリット(7)が、外縁部から前方に、前記靴の長手方向軸(10)に対して鋭角に延在することを特徴とする請求項1または2に記載の靴。
【請求項10】
前記第2の中底(4)の前記母趾球/足指領域(1c)に、少なくとも1つのスリット(8)が形成され、前記少なくとも1つのスリット(8)が、前記靴底の外縁部から前方に、前記靴の長手方向軸(10)に対して鋭角に延在し、かつ少なくとも2つのスリット(9)が形成され、前記少なくとも2つのスリット(9)が、前記靴底の内縁部から後方に、前記靴の長手方向軸(10)に対して鋭角に延在することを特徴とする請求項1に記載の靴。
【請求項11】
踵領域から中足領域を介して前部母趾球/足指領域まで延在する靴底本体と、前記靴底本体に固定された甲皮とを備える靴であって、前記靴底本体に、
a')前記中足領域で前記中底の上側から突出する球体セグメント形状または楕円体セグメント形状の中空体を有する第1の薄い中底と、
b')前記第1の中底の上にある、前記踵領域から前記前部母趾球/足指領域まで連続して延在する発泡インレーであって、アーチ中底のサイズに対応する切抜き部分を有する発泡インレーと、
c')前記発泡インサートの上にある、前記中足領域で第2の中底の下側から突出する前記アーチ中底を有するフットベッドの形態の第2の中底であって、凹部が前記中空体に適合される第2の中底と
が提供されることを特徴とする靴。
【請求項12】
踵領域から中足領域を介して前部母趾球/足指領域まで延在する靴底本体と、前記靴底本体に固定される甲皮とを備える靴であって、前記靴底本体の上に、
a)前記中足領域に形成されたアーチ中底を有し、該アーチ中底が円錐台凹部を有する第1の薄い中底と、
b)前記第1の中底の上にあり、前記踵領域から前記前部母趾球/足指領域まで連続的に延在し、前記アーチ中底のサイズに対応する切抜き部分を有する発泡インレーと、
c)前記発泡インサートの上にあり、前記中足領域で第2の中底の下側から突出し、前記アーチ中底にある凹部に適合された中空体を有するフットベッドの形態の第2の中底と
が提供され、円錐台部分が、球体セグメント形状部分に嵌まることを特徴とする靴。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−539516(P2009−539516A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514717(P2009−514717)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【国際出願番号】PCT/EP2007/011022
【国際公開番号】WO2008/071443
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(508369836)ボディイフィール−プロダトス デ サウージ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BODYFEEL−PRODUTOS DE SAUDE LTD
【Fターム(参考)】