説明

頭皮ケア装置

【課題】使用時において疲れにくくすることが可能な頭皮ケア装置を提供する。
【解決手段】頭皮ケア装置1は、ハウジング21と、ハウジング21に設けられた施術子31aとからなる装置本体2を備え、施術子31aは、ハウジング21の内部に収容保持されたモータ26の駆動により動作される。そして、頭皮ケア装置1は、ハウジング21を取付面Fに固定するための取付部材3を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮ケア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1の頭皮ケア装置では、施術突起を備えた施術子が、駆動源の駆動力に基づき回転される出力軸に対して連結されており、出力軸の回転に伴って動作される施術子の施術突起を頭皮に接触させて刺激を与えることで、血流促進等の頭皮のケア効果が得られるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−229159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような頭皮ケア装置では、使用者が頭皮ケア装置を手に持ち、施術子を頭皮に接触させて使用するように構成されているため、頭皮ケア装置を持つ腕が疲れてしまうといった問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、使用時において疲れにくくすることが可能な頭皮ケア装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の頭皮ケア装置は、駆動源の駆動により動作する施術子をハウジングに備え、前記施術子を頭皮に接触させて刺激を与える頭皮ケア装置において、前記ハウジングを取付箇所に固定するための取付部を備えたことを特徴とする。
【0007】
また上記構成において、前記施術子の形状又は動作に方向性を有するものであり、前記取付部に対する前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて位置決め可能に構成されたことが好ましい。
【0008】
また上記構成において、前記ハウジング及び前記取付部にはそれぞれ、前記取付部に対する前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて位置決めするための位置決め部が設けられたことが好ましい。
【0009】
また上記構成において、前記位置決め部は、前記ハウジングの取付方向から見て前記ハウジング及び前記取付部の中心からずれた位置に設けられたことが好ましい。
また上記構成において、前記ハウジングは、取付方向から見た外形が前記取付部に対して位置決め可能な形状に形成されたことが好ましい。
【0010】
また上記構成において、前記取付部は、前記取付箇所に固定される固定部と、該固定部に対して回転可能に設けられ、前記ハウジングを保持するハウジング保持部とを有し、前記ハウジング保持部が前記ハウジングを保持する状態でそのハウジング保持部とハウジングとを1つの部材と見なしたときのその重心は、前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて一定に保つように前記ハウジング保持部の回転軸からずれて構成されたことが好ましい。
【0011】
また上記構成において、前記ハウジング保持部又は前記ハウジングには、前記ハウジング保持部が前記ハウジングを保持する状態でそのハウジング保持部とハウジングとを1つの部材と見なしたときのその重心を、前記ハウジング保持部の回転軸からずらすためのおもりが設けられたことが好ましい。
【0012】
また上記構成において、前記ハウジング保持部が前記固定部に対して回転しないようにロックするロック機構を備えたことが好ましい。
また上記構成において、前記ロック機構は、前記ハウジングを前記ハウジング保持部に取り付ける際の取付動作、又は前記ハウジング保持部に保持された前記ハウジングの施術子に対する押圧力に基づいて、前記ハウジング保持部の回転をロックするように構成されたことが好ましい。
【0013】
また上記構成において、前記取付部は、前記取付箇所に対して吸着固定される吸盤部を有し、前記ハウジングの内部には、前記ハウジングを前記取付部に取り付けた状態において前記吸盤部と前記取付箇所との間の密閉空間内の空気を吸引するための吸引手段が設けられたことが好ましい。
【0014】
また上記構成において、前記ハウジングを前記ハウジング保持部に取り付ける際の取付動作、又は前記ハウジング保持部に保持された前記ハウジングの施術子に対する押圧力に基づき駆動信号を出力する駆動スイッチと、前記駆動スイッチからの前記駆動信号に基づき前記吸引手段を駆動させる制御手段とを備えたことが好ましい。
【0015】
また上記構成において、前記制御手段は、前記駆動信号に基づき前記吸引手段を予め設定された駆動時間だけ駆動させることが好ましい。
また上記構成において、前記取付部は、前記取付箇所に固定される固定部と、該固定部に支持され前記ハウジングを保持するハウジング保持部とを有し、前記固定部と前記ハウジング保持部との間には、前記固定部に対する前記ハウジング保持部の角度を可変可能な角度可変接合部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
従って、上記記載の発明によれば、使用時において疲れにくくすることが可能な頭皮ケア装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【図2】第1実施形態の頭皮ケア装置を装置本体の取付方向から見た模式図である。
【図3】第1実施形態の取付部材を装置本体の取付方向から見た模式図である。
【図4】第1実施形態の頭皮ケア装置の装置本体の取付態様を示す概略構成図である。
【図5】第2実施形態の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【図6】第2実施形態の頭皮ケア装置を装置本体の取付方向から見た模式図である。
【図7】別例の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【図8】(a)(b)ロック機構の動作を説明するための説明図。
【図9】第3実施形態の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【図10】(a)(b)ポンプによる密閉空間内の空気の吸引の態様を説明するための説明図。
【図11】別例の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【図12】別例の頭皮ケア装置を装置本体の取付方向から見た模式図である。
【図13】別例の頭皮ケア装置を装置本体の取付方向から見た模式図である。
【図14】別例の頭皮ケア装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、頭皮ケア装置1は、装置本体2と、装置本体2を所定の取付面F(取付箇所)に固定するための取付部材3とを備えている。本実施形態では、取付面Fは、例えばバスタブ又はバスルームの壁面となっている。これにより、使用者は装置本体2を把持せずにバスタブに浸かった状態で装置本体2による頭皮マッサージを行うことが可能となっている。
【0019】
取付部材3は、取付面Fに吸着固定される固定部としての吸盤部11と、吸盤部11に支持されたハウジング保持部12とからなる。吸盤部11は円形をなし、取付面Fに対して押しつけられることで吸着されるようになっている。また、吸盤部11はその表面に突出形成されたつまみ11aを有し、取付面Fから吸盤部11を取り外す際にはつまみ11aをつまんで、吸盤部11を取付面Fから容易に剥がすことが可能となっている。
【0020】
ハウジング保持部12はゴム材よりなり、その外形が装置本体2の取付方向Z(本実施形態では水平方向)から見て楕円状をなしている(図2及び図3参照)。このハウジング保持部12には、装置本体2のハウジング21を収容保持する収容凹部13が形成されている。この取付部材3は、吸盤部11により取付面Fに対して着脱可能であり、バスタブやバスルームの壁面以外の壁面にも吸着させることが可能である。
【0021】
装置本体2は、図1及び図2に示すように、ハウジング21と、ハウジング21に設けられた4つの施術子31a,31b(図1では手前の2つのみ図示)とを備える。尚、施術子31a,31bは、図2において左側の2つの施術子を施術子31aとし、右側の2つの施術子を施術子31bとしており、図1では左側の2つの施術子31aが図示されている。
【0022】
ハウジング21は、外観が略円柱状をなすとともに、取付方向Zから見て楕円状をなす側壁部22(図2参照)と、ハウジング21の施術子31a,31bとは反対側の端部に形成された楕円球状の突出部23とを有している。尚、突出部23は、把持するのに適した形状となっている。突出部23には、取付方向Zに突出する電源スイッチ24が設けられている。
【0023】
一方、ハウジング保持部12の収容凹部13は、装置本体2の取付方向Zから見てハウジング21の側壁部22の外周を覆うように楕円状をなしている(図2及び図3参照)。また、収容凹部13の底部には、ハウジング21の突出部23を収容する基端収容部14と、電源スイッチ24が挿入されるスイッチ挿入部15とが形成されている。ハウジング21が収容凹部13に取り付けられた状態(ハウジング21の取付状態)において、ハウジング21の突出部23は、基端収容部14に対して取付方向Zに沿った方向に係止され、これによりハウジング21の抜け止めとなっている。また、収容凹部13には、ハウジング21の側壁部22に形成されたハウジング側凸部22aと取付方向Zに沿った方向に係合する取付部側凸部16が形成され、それらの係合によってもハウジング21の抜け止めがなされている。
【0024】
また、収容凹部13のスイッチ挿入部15は、図3に示すように、取付方向Z(紙面直交方向)から見て矩形をなしている。そして、スイッチ挿入部15は、収容凹部13の中心Mから収容凹部13の長手方向(図3において上下方向)にずれた位置に形成されている。一方、電源スイッチ24は、取付方向Zから見てハウジング21の中心(取付状態において収容凹部13の中心Mと一致)からずれた位置に設けられている(図2参照)。つまり、電源スイッチ24と収容凹部13のスイッチ挿入部15とは、ハウジング保持部12に対する装置本体2の位置決めの役割をなしている。これにより、電源スイッチ24をスイッチ挿入部15に合わせて装置本体2をハウジング保持部12に取り付けることで、装置本体2の向きを上下逆さまに取り付けてしまうといったことが防止されている。また、スイッチ挿入部15は、収容凹部13の中心Mからずれた位置に形成されているため、装置本体2を取り付ける向きを容易に認識することが可能となっている。
【0025】
ハウジング21は、収容凹部13内において取付方向Zに沿った方向に若干移動可能に構成されている。そして、ハウジング21の取付状態において、ハウジング21の突出部23と基端収容部14との間の取付方向Zの間隙は、電源スイッチ24とスイッチ挿入部15との間の取付方向Zの間隙よりも大きく設定されている。これにより、取付状態において装置本体2がハウジング保持部12側に押し込まれると、電源スイッチ24がスイッチ挿入部15により押し込まれてオンとなる。
【0026】
ハウジング21の内部には、電源25と、駆動源としての4つのモータ26(図1では手前の2つのみ図示)と、制御部27とが収容保持されている。4つのモータ26は、4つの施術子31a,31bにそれぞれ対応しており、各モータ26の駆動力に基づいて各施術子31a,31bが回転駆動されるようになっている。各モータ26は、制御部27と電気的に接続されるとともに、その制御部27は電源25及び電源スイッチ24と電気的に接続されている。制御部27は、電源スイッチ24がオンとされると、モータ26を回転駆動させるための駆動電流を電源25からモータ26に供給するようになっている。
【0027】
ハウジング21には、4つのモータ26にそれぞれ対応する4つの出力軸28(図1では手前の2つのみ図示)が軸受29を介して回転可能に支持されている。各出力軸28の基端部にはギヤ28aが固定されており、各出力軸28のギヤ28aは、それぞれ対応するモータ26の回転軸の先端に固定された駆動ギヤ26aと噛合されている。各出力軸28の先端側はハウジング21から外部に突出するように構成されている。そして、出力軸28の先端には、対応する施術子31a,31bがそれぞれ連結されている。尚、図2に示すように、出力軸28(図2ではその中心である第1の軸X1のみを図示)は、左右方向及び上下方向に2つずつ並んで配置され、第1の軸X1は矩形の角部にそれぞれ位置するように構成されている。また、本実施形態では、出力軸28(第1の軸X1)は、取付方向Zに対して平行となるように構成されている。
【0028】
施術子31a,31bは、図1及び図2に示すように、出力軸28の中心である第1の軸X1からずれた第2の軸X2中心で出力軸28に対して回転可能に設けられる回転部材32と、前記第1の軸X1に対して偏った位置に配置(第2の軸X2の周囲に配置)されるように回転部材32に設けられた複数の突起33とを有する。尚、本実施形態では、突起33は施術子31a,31b毎に4つずつ(図1中、2つずつのみ図示)設けられている。
【0029】
詳しくは、出力軸28の先端と施術子31a,31bとは、回転板34、回転支持部材35及び軸受36を介して連結されている。回転板34は、円盤状に形成され、その中心孔に出力軸28の先端が嵌入されて固定されている。回転支持部材35は、略円柱状に形成されるとともに下端にフランジ部が形成され、その軸中心が出力軸28の中心である第1の軸X1からずれた第2の軸X2中心となるように前記回転板34上に固定されている。一方、施術子31a,31bの回転部材32は、略円盤状の円盤部32aと、円盤部32aの下面から筒状に延びる筒部32bとを有する。そして、施術子31a,31bは、その回転部材32における筒部32bの内周面が軸受36を介して前記回転支持部材35の外周面に回転可能に支持されている。
【0030】
また、突起33は、エラストマー等の弾性部材よりなり、略円錐形状に形成され、本実施形態では円盤部32aの上部に(第2の軸X2と平行に)上方に突出するように4つ固定されている。これら各施術子31a,31bにおける4つの突起33は、それぞれ前記第2の軸X2を中心として均等な距離に等角度(90°)間隔に配置されている。
【0031】
また、施術子31aと施術子31bとは、それぞれ連結される出力軸28によって、互いに逆方向に回転駆動される。詳しくは、図2に示すように、装置本体2を第1の軸X1方向の施術子31a,31b側から見て、各施術子31aが反時計回りに、各施術子31bが時計回りに回転駆動されるようになっている。そして、施術子31aと施術子31bとは、第1の軸X1方向から見て左右方向に並ぶ出力軸28同士を結ぶ線分の垂直二等分線Yに対して線対称に動作するように(即ち位相差が180°となるように)設定されている。
【0032】
このような頭皮ケア装置1では、まず、取付部材3を取付面Fに吸着固定する。このとき、スイッチ挿入部15が収容凹部13の中心Mの真下に位置する向きで取付部材3を固定する(図4参照)。次に、取付部材3のハウジング保持部12の収容凹部13に、装置本体2を突出部23から取付方向Zに挿入する。また、ハウジング21の突出部23に対して基端収容部14への入口14aは狭くなっているが、ハウジング保持部12はゴム材よりなるため、ハウジング21の突出部23を基端収容部14に強制的に挿入すると、基端収容部14の入口14aは弾性により開く。そして、突出部23が基端収容部14に入りきった状態では基端収容部14の入口14aは形状復帰する。
【0033】
また、このとき、装置本体2は、ハウジング21の電源スイッチ24が基端収容部14のスイッチ挿入部15に合った向きで取り付けられ、電源スイッチ24はスイッチ挿入部15に挿入される。この電源スイッチ24及びスイッチ挿入部15によって、図2に示すように、各施術子31a同士及び各施術子31b同士がそれぞれ上下方向に並ぶとともに、互いに逆回転する施術子31a,31bが左右方向に並ぶ向きに装置本体2の向きが位置決めされる。そして、この装置本体2の向きでは、左右方向に隣り合い、前述のように垂直二等分線Yに対して線対称に動作する施術子31aと施術子31bとによって、頭皮を挟み上げるようなマッサージが可能となっている。
【0034】
取付部材3に取り付けられた装置本体2の施術子31a,31bに使用者が頭皮を押しつけると、装置本体2がハウジング保持部12側に押し込まれ、電源スイッチ24がオンとされる。すると、制御部27は、駆動電流を電源25からモータ26に供給する。そして、モータ26の回転軸が回転駆動されると、出力軸28及び回転板34が前記第1の軸X1を中心として一体回転する。すると、回転支持部材35及び施術子31a,31b(その軸中心)が前記第1の軸X1を周回するように前記第1の軸X1を中心として回転する。これにより、施術子31a,31bの突起33の動きに合わせて使用者の頭皮が動かされることになり、頭皮がマッサージ(挟み上げマッサージ)されるようになっている。
【0035】
つまり、使用者はバスタブに浸かった状態で、取付部材3により取付面Fに固定された装置本体2の施術子31a,31bに頭皮を接触させるだけで、頭皮マッサージを行うことが可能となっている。これにより、装置本体2のハウジング21を把持せずにリラックスした状態での頭皮マッサージが可能となり、ほとんど疲れを感じることなく頭皮ケア装置1を使用することが可能となっている。尚、使用状態から頭皮を施術子31a,31bから離すと、ハウジング保持部12(ゴム)の弾性によりスイッチ挿入部15による電源スイッチ24の押し込みが解除され、電源スイッチ24がオフとなり、モータ26並びに施術子31a,31bの回転が停止されるようになっている。
【0036】
また、本実施形態では、電源スイッチ24とスイッチ挿入部15によって、ハウジング保持部12に対するハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせて(本実施形態では挟み上げ動作となる向きに合わせて)位置決め可能に構成される。このため、ハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせることによる所望のマッサージ効果(本実施形態では挟み上げ動作によるマッサージ効果)を得ることが可能となっている。
【0037】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)ハウジング21を取付面Fに固定するための取付部材3を備える。このため、ハウジング21(装置本体2)を取付部材3によって取付面Fに固定し、その施術子31a,31bに頭皮を接触させることで、ハウジング21を把持せずに頭皮マッサージをすることが可能となる。これにより、ハウジング21を把持して装置本体2を使用することによる腕の疲れを感じることなく、頭皮マッサージをすることが可能となる。
【0038】
(2)取付部材3に対するハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせて(本実施形態では挟み上げ動作となる向きに合わせて)位置決め可能に構成される。このため、ハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせることによる所望のマッサージ効果(本実施形態では挟み上げ動作によるマッサージ効果)を得ることが可能となる。
【0039】
(3)ハウジング21及び取付部材3には、位置決め部としての電源スイッチ24及びスイッチ挿入部15がそれぞれ設けられる。このため、取付方向Zから見たハウジング21の形状を円形、楕円形、多角形等とした場合においても、電源スイッチ24及びスイッチ挿入部15によってハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせて位置決めすることが可能となる。
【0040】
(4)電源スイッチ24及びスイッチ挿入部15は、ハウジング21の取付方向Zから見てハウジング21及び取付部材3(収容凹部13)の中心Mからずれた位置に設けられるため、ハウジング21を取付部材3に取り付ける向きを容易に認識することができる。
【0041】
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態は、取付面Fに吸着固定される吸盤部11(固定部)に対してハウジング保持部12が回転可能に設けられた点で上記第1実施形態とは異なる。従って、以下には、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0042】
図5に示すように、吸盤部11は、吸着面とは反対側の面の中央部に凹設された支持部41を有している。支持部41には、ハウジング保持部12の底面12aの中央から延びる係合部12bが嵌め込まれており、この支持部41は係合部12bを回転可能に支持している。この構成により、ハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転軸Lを中心に回転可能に支持されるようになっている。尚、ハウジング保持部12の回転軸Lは、吸盤部11の中心及びハウジング保持部12(収容凹部13)の中心と一致するとともに、出力軸28(第1の軸X1)に対して平行に設定されている。
【0043】
ハウジング保持部12の内部には、基端収容部14の側方位置であってハウジング保持部12の回転軸Lからずれた位置におもりWが埋設されている。図6に示すように、おもりWは、装置本体2の取付方向Zから見て、ハウジング保持部12の回転軸Lに対してハウジング保持部12の長手方向(図6において上下方向)であってスイッチ挿入部15と同じ側にずれた位置に設けられている。これにより、ハウジング保持部12の重心は、装置本体2の取付方向Zから見て、ハウジング保持部12の回転軸Lに対してハウジング保持部12の長手方向のスイッチ挿入部15側にずれた位置に設定されるようになっている。
【0044】
このような取付部材3では、例えばスイッチ挿入部15(図3参照)が収容凹部13の中心Mの左右方向の横側にくるように取付面Fに取り付けた場合、ハウジング保持部12は、その重心が上記のようにずれていることから、吸盤部11に対して回転軸Lを中心に回転し、その重心並びにスイッチ挿入部15が回転軸Lの真下にくる位置を向くようになっている。そして、ハウジング保持部12は、その向きで一定に保たれる。従って、取付部材3を取付面Fに取り付ける際に、上記第1実施形態のようにスイッチ挿入部15が収容凹部13の中心Mの真下にくるように取付部材3の向きを気にする必要がなくなる。その結果、取付部材3を容易に取り付けることができるようになっている。
【0045】
また、本実施形態では、装置本体2の重心は、ハウジング21の中心軸上に位置するように設定され、このハウジング21の中心軸は、装置本体2をハウジング保持部12に取り付けた状態で、ハウジング保持部12の回転軸Lと一致するように構成されている。即ち、装置本体2がハウジング保持部12に保持された状態では、その装置本体2とハウジング保持部12とを1つの部材と見なしたときのその重心Gは、装置本体2の取付方向Zから見て、ハウジング保持部12の回転軸Lに対してハウジング保持部12の長手方向のスイッチ挿入部15側にずれた位置に設定されるようになっている(図6参照)。これにより、装置本体2は、ハウジング保持部12に取り付けられた状態において、電源スイッチ24がハウジング保持部12の回転軸Lの真下にくる向き、即ち、施術子31a,31bによる挟み上げ動作が可能な向きに一定に保たれるようになっている。このため、上記第1実施形態と同様に、ハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせることによる所望のマッサージ効果(挟み上げ動作によるマッサージ効果)を得ることが可能となっている。
【0046】
本実施形態の頭皮ケア装置1は、上記第1実施形態とは若干の構成の相違はあるが、第1実施形態で記載したものと略同様の作用効果を有する。更に、本実施形態では以下の特徴的な作用効果を有する。
【0047】
(5)装置本体2(ハウジング21)がハウジング保持部12に保持された状態でその装置本体2とハウジング保持部12とを1つの部材と見なしたときのその重心Gが、ハウジング保持部12の回転軸Lからずれて構成される。そして、その重心Gの位置ずれにより、ハウジング21の向きが施術子31a,31bの形状又は動作の方向性に合わせて一定に保たれる。これにより、ハウジング21の向きを施術子31a,31bの動作の方向性に合わせることによる所望のマッサージ効果(挟み上げ動作によるマッサージ効果)を得ることが可能となる。
【0048】
(6)ハウジング保持部12には、ハウジング保持部12とハウジング21を合わせた部材の重心Gを、ハウジング保持部12の回転軸LからずらすためのおもりWが設けられる。このため、おもりWの追加だけで重心Gをハウジング保持部12の回転軸Lからずらすことができる。また、おもりWを設ける位置によって回転軸Lに対する重心Gのずれ方向を設定できるため、簡素な構成でハウジング21の向きを設定することが可能となる。
【0049】
尚、上記第2実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第2実施形態では、ハウジング保持部12におもりWが埋設されたが、これ以外に例えば、装置本体2におもりWを設けてもよい。また、例えば、おもりWをハウジング保持部12の外側面に設けてもよく、また、装置本体2側におもりWを設けてもよい。
【0050】
・上記第2実施形態では、ハウジング保持部12に設けたおもりWによってハウジング保持部12とハウジング21とを合わせた部材の重心Gが回転軸Lからずれるように構成されたが、これに特に限定されるものではない。例えば、おもりを設けず、ハウジング21内のモータ26や電源25の配置等によって重心Gが回転軸Lからずれるように構成してもよい。
【0051】
・上記第2実施形態において、図7及び図8(a)(b)に示すように、ハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転しないようにロックするロック機構51を設けてもよい。図7及び図8(a)(b)に示す例では、ロック機構51は、ハウジング保持部12の基端収容部14の中央に設けられている。図8(a)に示すように、ロック機構51は、可動部材52と、圧縮コイルばね53と、フェースギア54a,54bとからなる。
【0052】
ハウジング保持部12には、基端収容部14から係合部12bにかけて第1の軸X1方向に貫通する貫通孔12cが形成されており、この貫通孔12c内には、可動部材52が第1の軸X1方向にスライド可能に設けられている。可動部材52は、幅広部52aと、幅広部52aから延び幅広部52aよりも細い幅狭部52bとを有する。可動部材52の幅広部52aの端部(幅狭部52bとは反対側の端部)は、貫通孔12cから基端収容部14内に突出しており、ハウジング21の突出部23と接触可能に構成されている。また、貫通孔12cの幅広部52aが挿通される部分は断面多角形をなし、可動部材52の幅広部52aもそれに対応する断面多角形状をなしており、それにより、可動部材52がハウジング保持部12に対して回転軸L周りに回転不能となっている。圧縮コイルばね53は、可動部材52の幅広部52aと貫通孔12cの内周面に形成された段差部12dとの間に介在されており、この圧縮コイルばね53は、幅広部52aに対して段差部12dから離間させる方向への付勢力を付与する。フェースギア54a,54bは、可動部材52の幅狭部52bの先端と吸盤部11の支持部41の底面にそれぞれ設けられている。
【0053】
このような構成によれば、例えば、施術子31a,31bが頭皮に接触されて装置本体2がハウジング保持部12側に押圧されると、装置本体2のハウジング21(突出部23)によって可動部材52が吸盤部11側に押し込まれる。すると、図8(b)に示すように、フェースギア54a,54bが互いに噛み合い、これにより、可動部材52並びにハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転しないようにロックされる。このように、ロック機構51は、使用時における施術子31a,31bに対する押圧力に基づきハウジング保持部12の回転を自動的にロックするようになっている。
【0054】
また、このとき、上記第1実施形態と同様に、電源スイッチ24がスイッチ挿入部15により押し込まれてオンとなり、施術子31a,31bが回転駆動され、頭皮に対するマッサージがなされる。このとき、ハウジング21は、施術子31a,31bの駆動の反力を受けるが、ロック機構51によって回転軸Lを中心とする回転ブレが抑制されるようになっている。
【0055】
施術子31a,31bが頭皮に接触していない時等、装置本体2がハウジング保持部12側に押圧されていない状態では、図8(a)に示すように、可動部材52は、圧縮コイルばね53の付勢力により反吸盤部側にスライドする。これにより、フェースギア54a,54bの噛合状態が解除され、可動部材52並びにハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転可能となる。
【0056】
このような構成によれば、ハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転しないようにロックするロック機構51を備えるため、使用時におけるハウジング保持部12並びにそれに保持されたハウジング21の回転ブレを抑制することが可能となる。
【0057】
また、ロック機構51は、ハウジング21がハウジング保持部12に保持された状態において、ハウジング21の施術子31a,31bに対する押圧力に基づいて自動的にハウジング保持部12の回転をロックする。これにより、ハウジング21の施術子31a,31bに頭皮を押しつけたときに、意識せずともハウジング保持部12の回転がロックされるため、ハウジング保持部12の回転ブレを確実に抑制することが可能となる。また、ハウジング保持部12の回転をロックするための余分な操作が不要となり、使い勝手を向上する。
【0058】
尚、図7及び図8に示す例では、ロック機構51は施術子31a,31bに対する押圧力に基づいてハウジング保持部12の回転を自動的にロックする構成としたが、これに特に限定されるものではない。例えば、装置本体2のハウジング21をハウジング保持部12に取り付ける際の取付動作に基づいてハウジング保持部12の回転を自動的にロックする構成としてもよい。即ち、ハウジング21をハウジング保持部12に取り付ける際に、可動部材52がハウジング21によって吸盤部11側に押し込まれて、フェースギア54a,54bが互いに噛み合うようにしてもよい。この構成によれば、ハウジング21をハウジング保持部12に取り付けるだけで、ハウジング保持部12が吸盤部11に対して回転しないようにすることができる。
【0059】
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態は、吸盤部11と取付面Fとの間の密閉空間S内の空気を吸引するためのポンプPをハウジング21の内部に備えた点で上記第1実施形態とは異なる。従って、以下には、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0060】
図9及び図10(a)(b)に示すように、装置本体2のハウジング21には、突出部23の底面中央から取付方向Zと平行な方向に延びる断面円形の吸引孔21aが形成され、この吸引孔21aはポンプPと接続されている。一方、取付部材3は、吸盤部11とハウジング保持部12とが一体部材からなり、ハウジング保持部12の底部中央には、吸盤部11と取付面Fとの間の密閉空間Sと基端収容部14とを連通する連通孔61が形成されている。連通孔61の基端収容部14側の端部には、取付方向Zと平行な方向に延びる筒部62が形成されている。筒部62の外周面は、ハウジング21の吸引孔21aと略同サイズの円形をなしている。また、筒部62の端部には、その端部の一部と繋がる蓋部63が連通孔61を閉塞可能に形成されている。取付部材3が取付面Fに吸着固定された状態では、密閉空間Sの負圧により蓋部63は筒部62の開口(連通孔61)を閉塞している。
【0061】
装置本体2がハウジング保持部12に取り付けられた状態において、ハウジング保持部12の筒部62は、ハウジング21の吸引孔21aに挿入されている。この状態では、筒部62の外周面と吸引孔21aとの間はシールされ、これにより、吸引孔21aは筒部62によって気密性を保った状態で閉塞されるようになっている。
【0062】
図10(b)に示すように、ハウジング保持部12に取り付けられた状態で装置本体2がハウジング保持部12側に押し込まれて電源スイッチ24がオンとされると、電源スイッチ24から制御部27に駆動信号が出力される。制御部27は、駆動信号に基づきモータ26に駆動電流を供給するとともに、ポンプPを駆動させる。それにより、ポンプPは吸引孔21a内の空気を吸引して、密閉空間Sに対して吸引孔21a内が負圧となる。すると、密閉空間S及び連通孔61内の空気が蓋部63を押し開けて吸引孔21a内に流れ込む。このように、ポンプPが密閉空間S内の空気を吸引するため、密閉空間Sの気圧が低下し、吸盤部11の吸着力を向上させることができるようになっている。
【0063】
また、制御部27は、駆動信号に基づきポンプPを予め設定された所定の駆動時間だけ駆動させる。即ち、ポンプPは、駆動されてから前記駆動時間を経過後に停止される。これにより、省消費電力化に貢献できるようになっている。
【0064】
本実施形態の頭皮ケア装置1は、上記第1実施形態とは若干の構成の相違はあるが、第1実施形態で記載したものと略同様の作用効果を有する。更に、本実施形態では以下の特徴的な作用効果を有する。
【0065】
(7)ハウジング21の内部には、ハウジング21を取付部材3に取り付けた状態において吸盤部11と取付面Fとの間の密閉空間S内の空気を吸引するためのポンプPが設けられる。これにより、取付面Fに対する吸盤部11の吸着力を向上させることができる。
【0066】
(8)ハウジング保持部12に保持されたハウジング21の施術子31a,31bに対する押圧力に基づき駆動信号を出力する電源スイッチ24と、電源スイッチ24からの駆動信号に基づきポンプPを駆動させる制御部27とを備える。これにより、ハウジング21の施術子31a,31bに頭皮を押しつけたときに、意識せずともポンプPが駆動されるため、吸盤部11の吸着力を確実に向上させることが可能となる。また、ポンプPを駆動するための余分な操作が不要となり、使い勝手を向上する。
【0067】
(9)制御部27は、駆動信号に基づき吸引手段を予め設定された駆動時間だけ駆動させるため、省消費電力化に貢献できるようになっている。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0068】
・上記第3実施形態では、モータ26の駆動のためのスイッチとポンプPの駆動のためのスイッチとを兼用(電源スイッチ24)としたが、それぞれ別で備えてもよい。また、駆動スイッチ(電源スイッチ24)は、ハウジング21に対する押圧力に基づき駆動信号を出力するように構成したが、これ以外に例えば、装置本体2のハウジング21をハウジング保持部12に取り付ける際の取付動作に基づき駆動信号を出力するように構成してもよい。即ち、ハウジング21をハウジング保持部12に取り付ける際に、ポンプPの駆動のための駆動スイッチがオンとされる構成としてもよい。
【0069】
・上記各実施形態において、例えば図11に示すように、固定部としての吸盤部11とハウジング保持部12との間に、吸盤部11に対するハウジング保持部12の角度を可変可能な角度可変接合部71を有する構成としてもよい。図11に示す例では、角度可変接合部71は、吸盤部11に一体に形成されハウジング保持部12を回転軸Rを中心として回転可能に支持する支持部72を有する。そして、角度可変接合部71は、支持部72に形成された3つの係合凹部72aと、ハウジング保持部12に形成され係合凹部72aと係合可能な係合凸部73とによって、ハウジング保持部12の高さ方向の角度を可変可能に構成されている。これにより、角度可変接合部71にてハウジング保持部12の角度を可変することで、施術子31a,31bの高さ及び向きを調節可能となっている。このような構成によれば、使用者の好みに合わせてハウジング21の角度を調整することが可能となる。
【0070】
尚、図11に示す例では、角度可変接合部71はハウジング保持部12の高さ方向の角度を可変するように構成されたが、これ以外に例えば、ハウジング21の水平方向の角度を可変するように構成してもよい。また、図11に示す例では、支持部72側に係合凹部72aを設け、ハウジング21側に係合凸部73を設けたが、反対に支持部72側に係合凸部を設け、ハウジング21側に係合凹部を設けてもよい。
【0071】
上記各実施形態では、ハウジング保持部12に対するハウジング21の位置決めのための位置決め部(電源スイッチ24及びスイッチ挿入部15)を備えたが、これに特に限定されるものではない。例えば、図12及び図13に示すように、ハウジング21(及び収容凹部13)の取付方向Z(図12及び図13において紙面直交方向)から見た外形をハウジング保持部12に対して位置決め可能な形状としてもよい。
【0072】
図12に示す例では、ハウジング21の側壁部22の外周面には、位置決め凸部22bが形成され、収容凹部13の内面には、位置決め凸部22bが嵌め込まれる凹部13aが形成されている。この位置決め凸部22bと凹部13aとにより、ハウジング保持部12に対するハウジング21の位置決めがなされる。また、図13に示す例では、取付方向Zから見たハウジング21及び収容凹部13の形状が鏡餅状とされ、これにより、ハウジング保持部12に対するハウジング21の位置決めがなされる。
【0073】
これらのような構成によれば、ハウジング21は、取付方向Zから見た外形が取付部材3に対して位置決め可能な形状に形成されるため、ハウジング21を取付部材3に取り付ける向きを容易に認識することができる。
【0074】
・上記各実施形態では、ハウジング21を施術子31a,31bが挟み上げ動作となる向きに合わせて位置決めしたが、これ以外に例えば、施術子31a,31bが挟み下げ動作となる向きに合わせて位置決めしてもよい。また、上記各実施形態では、ハウジング21の向きが施術子31a,31bの動作の方向性に合わせて位置決めされたが、これに特に限定されるものではない。例えば、施術子の形状が方向性を有する構成(例えば施術子が楕円状)の場合には、施術子の形状の方向性に合わせて(例えば施術子の楕円状の長手方向が水平方向と平行となるように)ハウジング21の向きを位置決めするように構成してもよい。また、施術子が複数の場合には、配置の方向性に合わせて(例えば施術子の並設方向が水平方向と平行となるように)ハウジング21の向きを位置決めするように構成してもよい。
【0075】
・上記各実施形態では、電源スイッチ24はハウジング21の突出部23から突出するように構成されたが、これ以外に例えば、電源スイッチを突出部23の内部に設け、突出部23を押圧することで電源スイッチがオンされるように構成してもよい。
【0076】
・上記第1実施形態において、吸盤部11とハウジング保持部12とを一体部材で構成してもよい。
・上記各実施形態では、装置本体2とは別体の取付部材3を備えたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、図14に示すように、ハウジング21に取付部としての吸盤部81を一体に設けた構成としてもよい。
【0077】
・上記各実施形態では、施術子31a,31bが回転駆動される構成の頭皮ケア装置1に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、例えば施術子が振動駆動される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1…頭皮ケア装置、3…取付部材(取付部)、11…吸盤部(固定部)、12…ハウジング保持部、15…スイッチ挿入部(位置決め部)、21…ハウジング、24…電源スイッチ(位置決め部及び駆動スイッチ)、27…制御部(制御手段)、31a,31b…施術子、51…ロック機構、71…角度可変接合部、81…吸盤部(取付部)、F…取付面(取付箇所)、G…重心、L…ハウジング保持部の回転軸、M…収容凹部の中心、P…ポンプ(吸引手段)、S…密閉空間、Z…取付方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源の駆動により動作する施術子をハウジングに備え、前記施術子を頭皮に接触させて刺激を与える頭皮ケア装置において、
前記ハウジングを取付箇所に固定するための取付部を備えたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項2】
請求項1に記載の頭皮ケア装置において、
前記施術子の形状又は動作に方向性を有するものであり、
前記取付部に対する前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて位置決め可能に構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項3】
請求項2に記載の頭皮ケア装置において、
前記ハウジング及び前記取付部にはそれぞれ、前記取付部に対する前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて位置決めするための位置決め部が設けられたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項4】
請求項3に記載の頭皮ケア装置において、
前記位置決め部は、前記ハウジングの取付方向から見て前記ハウジング及び前記取付部の中心からずれた位置に設けられたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項5】
請求項2に記載の頭皮ケア装置において、
前記ハウジングは、取付方向から見た外形が前記取付部に対して位置決め可能な形状に形成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の頭皮ケア装置において、
前記取付部は、前記取付箇所に固定される固定部と、該固定部に対して回転可能に設けられ、前記ハウジングを保持するハウジング保持部とを有し、
前記ハウジング保持部が前記ハウジングを保持する状態でそのハウジング保持部とハウジングとを1つの部材と見なしたときのその重心は、前記ハウジングの向きを前記施術子の形状又は動作の方向性に合わせて一定に保つように前記ハウジング保持部の回転軸からずれて構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項7】
請求項6のいずれか1項に記載の頭皮ケア装置において、
前記ハウジング保持部又は前記ハウジングには、前記ハウジング保持部が前記ハウジングを保持する状態でそのハウジング保持部とハウジングとを1つの部材と見なしたときのその重心を、前記ハウジング保持部の回転軸からずらすためのおもりが設けられたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の頭皮ケア装置において、
前記ハウジング保持部が前記固定部に対して回転しないようにロックするロック機構を備えたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項9】
請求項8に記載の頭皮ケア装置において、
前記ロック機構は、前記ハウジングを前記ハウジング保持部に取り付ける際の取付動作、又は前記ハウジング保持部に保持された前記ハウジングの施術子に対する押圧力に基づいて、前記ハウジング保持部の回転をロックするように構成されたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の頭皮ケア装置において、
前記取付部は、前記取付箇所に対して吸着固定される吸盤部を有し、
前記ハウジングの内部には、前記ハウジングを前記取付部に取り付けた状態において前記吸盤部と前記取付箇所との間の密閉空間内の空気を吸引するための吸引手段が設けられたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項11】
請求項10に記載の頭皮ケア装置において、
前記ハウジングを前記ハウジング保持部に取り付ける際の取付動作、又は前記ハウジング保持部に保持された前記ハウジングの施術子に対する押圧力に基づき駆動信号を出力する駆動スイッチと、
前記駆動スイッチからの前記駆動信号に基づき前記吸引手段を駆動させる制御手段と
を備えたことを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項12】
請求項11に記載の頭皮ケア装置において、
前記制御手段は、前記駆動信号に基づき前記吸引手段を予め設定された駆動時間だけ駆動させることを特徴とする頭皮ケア装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の頭皮ケア装置において、
前記取付部は、前記取付箇所に固定される固定部と、該固定部に支持され前記ハウジングを保持するハウジング保持部とを有し、前記固定部と前記ハウジング保持部との間には、前記固定部に対する前記ハウジング保持部の角度を可変可能な角度可変接合部を有することを特徴とする頭皮ケア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−45090(P2012−45090A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188277(P2010−188277)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】