風速計
【課題】検査などの際に作業効率を向上することができる風速計を提供する。
【解決手段】風を受ける皿部33を有し、風の風速に応じて回転数が変化する風杯13を有する風速計10において、軸中心に設けられた回転軸11に風杯が取り付けられるとともに、風杯を回転軸に支持固定するための支持部材15が設けられ、支持部材が、風杯の上面に形成された嵌合部36に嵌合可能な風杯固定ピン41と、風杯固定ピンが取り付けられ、回転軸に対して螺合される固定ナット42と、固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、回転軸に対して螺合される簡易ナット43と、回転軸に挿通され、固定ナットと簡易ナットとの間に配される締め付け部品44と、固定ナットの外周面と簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブ45と、を備え、支持部材を回転軸に螺合するだけで、風杯を回転軸に支持固定可能に構成されている。
【解決手段】風を受ける皿部33を有し、風の風速に応じて回転数が変化する風杯13を有する風速計10において、軸中心に設けられた回転軸11に風杯が取り付けられるとともに、風杯を回転軸に支持固定するための支持部材15が設けられ、支持部材が、風杯の上面に形成された嵌合部36に嵌合可能な風杯固定ピン41と、風杯固定ピンが取り付けられ、回転軸に対して螺合される固定ナット42と、固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、回転軸に対して螺合される簡易ナット43と、回転軸に挿通され、固定ナットと簡易ナットとの間に配される締め付け部品44と、固定ナットの外周面と簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブ45と、を備え、支持部材を回転軸に螺合するだけで、風杯を回転軸に支持固定可能に構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風速計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉄道の線路沿いの各所(高所)に風速計を設置し、風速計の値が基準値を超えると列車を徐行運転にしたり、運行を停止したりしている。このように風速計は列車の安全性を確保する上で重要な役割を果たしている。したがって、風速計は定期的に検査を実施し、故障の有無などを確認している。
風速計の検査方法としては、風速計の先端(上方)に取り付けられている風杯を一旦取り外し、そこに試験器を取り付けて検査するのが一般的である。
ここで、従来の風速計110は図12に示すように、回転軸に風杯113を取り付けた後、ダブルナット115を取り付けて、風杯113を回転自在に支持している。これは、一般的な送風機などにも同様の構成が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−276594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のように風杯113をダブルナット115で回転自在に支持している場合には、風速計110の検査の際に、ダブルナット115および風杯113を取り外した後に、回転軸を強制的に回転させる起動器を取り付ける必要があるため、工具を高所まで持ち運んでダブルナット115を取り外す必要があり、作業に手間がかかる。また、ダブルナット115は小さい部品であるため、取り外した際に落下させてしまう虞がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、検査などの際に作業効率を向上することができる風速計を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、風を受ける皿部を有し、前記風の風速に応じて回転数が変化する風杯を有する風速計において、軸中心に設けられた回転軸に前記風杯が取り付けられるとともに、該風杯を前記回転軸に支持固定するための支持部材が設けられ、前記支持部材が、前記風杯の上面に形成された嵌合部に嵌合可能な風杯固定ピンと、該風杯固定ピンが取り付けられ、前記回転軸に対して螺合される固定ナットと、該固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、前記回転軸に対して螺合される簡易ナットと、前記回転軸に挿通され、前記固定ナットと前記簡易ナットとの間に配される締め付け部品と、前記固定ナットの外周面と前記簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブと、を備え、前記支持部材を前記回転軸に螺合するだけで、前記風杯を前記回転軸に支持固定可能に構成されていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記簡易ナットに、貫通孔が形成された落下防止部材が設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記支持部材を前記回転軸に螺合し、前記風杯固定ピンが前記嵌合部に嵌合すると前記固定ナットが前記風杯に対して支持固定され、さらに螺合することで前記締め付け部品の付勢力に抗して前記簡易ナットのみが螺合され、前記締め付け部品が所定の撓み量になったときに前記簡易ナットが前記回転軸に支持固定されるように構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、風杯を回転軸に取り付けた後、支持部材を回転軸に対して螺合して取り付けるだけで、風杯を回転軸に支持固定することができる。つまり、支持部材を作業者が手で締め付けることで支持固定することができる。したがって、風速計の定期検査などの際に、工具を用いずに手で支持部材を取り外すことができ、合わせて風杯を取り外して、風速計の検査を実行することができるため、作業効率を向上することができる。また、従来のようにダブルナットを用いないため、ダブルナットを取り外し作業中に落下させてしまうのを防止することができ、作業安全性を向上することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、支持部材を取り外す際に、落下防止部材の貫通孔にヒモなどを通して、直近の電柱などにヒモを結びつけることにより、支持部材を落下させてしまうのをより確実に防止することができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、まず風杯固定ピンが取り付けられた固定ナットを風杯に支持固定することができ、その後簡易ナットを回転軸に支持固定することができるため、支持部材を確実に風杯および回転軸に支持固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態における風速計の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における風速計の断面図である。
【図3】本発明の実施形態における風杯固定ピンの側面図である。
【図4】本発明の実施形態における固定ナットの平面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明の実施形態における簡易ナットの平面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【図8】本発明の実施形態における締め付け部品の平面図である。
【図9】本発明の実施形態における固定スリーブの平面図である。
【図10】図9の固定スリーブの断面図および側面図である。
【図11】本発明の実施形態における風速計のメンテナンス時の状態を示す斜視図である。
【図12】従来の風速計の構成を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。
図1は風速計の斜視図であり、図2は風速計の断面図である。
図1、図2に示すように、風速計10は、軸中心に回転軸11が収容される本体部12と、回転軸11の一端部(先端)11a付近に回転軸11とともに回転可能に配された風杯13と、風杯13の一端側に取り付けられた支持部材15と、を備えている。
【0014】
本体部12の底部17は、フランジ状に径方向外側に延出されている。また、底部17の上面には軸方向に沿って貫通孔22が複数形成されており、貫通孔22にボルト18が挿通可能になっている。そして、本体部12は、ボルト18を用いて鉄柱19の支持面に支持固定可能に構成されている。本体部12の内部は空間部20が形成されており、空間部20内に回転軸11が配されている。
【0015】
回転軸11の他端部11bは、本体部12の内部に配された支持部21にボールベアリング23を介して回転可能に支持されている。また、回転軸11の一端部11aは、本体部12に形成された貫通孔24から突出されており、その突出された部分に風杯13および支持部材15が取り付け可能に構成されている。なお、空間部20における貫通部24との境界部近傍にはボールベアリング26が配されており、回転軸11を回転可能に支持している。
【0016】
本体部12の貫通孔24から突出した回転軸11の一端部11aには風杯13が回転可能に取り付けられている。なお、回転軸11の一端部11aにおける風杯13が取り付けられる箇所は周面が円滑な円柱状に形成されており、支持部材15が取り付けられる箇所は雄ネジ部39が形成されている。また、回転軸11の一端部11aにおける風杯13が取り付けられる箇所には、風杯13が取り付けられた際に、風杯13と回転軸11とを係合する係合凹部16が形成されている。
【0017】
風杯13は、回転軸11が挿通される貫通孔31が形成された本体部30と、本体部30から径方向外側に延出された支持棒32と、支持棒32の先端部に設けられた皿部33と、を備えている。貫通孔31の内周面には係合凹部16と係合する係合突起35が形成されている。また、支持棒32および皿部33は、それぞれ複数設けられており(本実施形態では、3個)、周方向に略等間隔に設けられている。皿部33は、中空状の球体を半割りにしたような形状で形成されており、開口部34が周方向を向くように取り付けられている。つまり、風が発生し、その風が皿部33の開口部34から内部に入り込むように吹き付けることで、皿部33が周方向に回転するようになっている。そして、皿部33が回転することにより、回転軸11も同時に回転し、その回転数(回転速度)から風速を検出することができるようになっている。
【0018】
ここで、風杯13の先端側には風杯13が回転軸11から脱落するのを防止するための支持部材15が取り付けられている。支持部材15は、風杯13の本体部30の上面に形成された嵌合穴36に嵌合可能な風杯固定ピン41と、風杯固定ピン41が取り付けられ、回転軸11に対して螺合される固定ナット42と、固定ナット42の外周を覆うように配されるとともに、回転軸11に対して螺合される簡易ナット43と、回転軸11に挿通され、固定ナット42と簡易ナット43との間に配される締め付け部品44と、固定ナット42の外周面と簡易ナット43の内周面との間に配される固定スリーブ45と、を備えている。
【0019】
図3に示すように、風杯固定ピン41は、例えばステンレスで製造されたピン部材であり、一端側は固定ナット42に螺合される雄ネジ部51が形成され、他端側は風杯13の嵌合穴36に嵌合される嵌合部52が形成されている。嵌合部52は先端が球状に形成されている。
【0020】
図4、図5に示すように、固定ナット42は、例えばステンレスで製造された略円板状部材であり、平面視において回転軸11に挿通される貫通孔53が形成されている。貫通孔53には雌ネジ部54が形成されている。また、風杯固定ピン41が取り付けられる貫通孔55が貫通孔53を中心にして周方向に沿って複数(本実施形態では、4箇所)形成されている。貫通孔55には雌ネジ部56が形成されており、風杯固定ピン41の雄ネジ部51と螺合されるように構成されている。また、固定ナット42は軸方向に沿って直径が異なるように段差部57が形成されており、一端(先端)側の直径が他端側の直径よりも大きくなるように形成されている。この段差部57には固定スリーブ45が係合できるようになっている。
【0021】
図6、図7に示すように、簡易ナット43は、例えばポリ塩化ビニルで製造された蓋状部材である。簡易ナット43は、固定ナット42および固定スリーブ45などを収容可能な空洞部61が形成されている。空洞部61における一端側には回転軸11の雄ネジ部39と螺合される雌ネジ部62が形成されている。また、空洞部61における周方向に沿った内周面63には固定スリーブ45が螺合される雌ネジ部64が形成されている。また、内周面63における一端側には周方向に沿って凹部65が形成されており、凹部65にはリング状の緩み止め部材66(図2参照)が取り付けられるようになっている。さらに、簡易ナット43は側面視で略円錐状に形成されており、その頂部67には落下防止部材46が取り付けられている。落下防止部材46は、貫通孔69が形成された板部70と、板部70の下方に形成された軸部68と、を備えている。落下防止部材46の板部70が簡易ナット43の頂部67から突出した位置に配されるように、落下防止部材46は簡易ナット43に固定されている。この貫通孔69に紐などの一端を結びつけ、紐の他端を鉄柱などに結びつけることにより、支持部材15を着脱する際に、落下するのを防止することができる。
【0022】
図8に示すように、締め付け部品44は、付勢力を有するバネ部材であり、固定ナット42と簡易ナット43と軸方向の間に介装されている。締め付け部品44は、回転軸11が挿通される貫通孔71が平面視略中央部分に形成されており、軸方向一端(先端)側に向かって付勢力を有している。具体的には、締め付け部品44を構成するバネ部72は周方向に沿って略等間隔に羽根状に複数形成されており、バネ部72は径方向外側に行くほど上方へ向かって湾曲形成されている。つまり、簡易ナット43を回転軸11に取りけるために螺合すると、簡易ナット43と締め付け部品44のバネ部72とが当接する。そして、さらに簡易ナット43を螺合すると締め付け部品44のバネ部72が撓む。そして、締め付け部品44の撓み量が所定量になるとロックがかかるようになっている。
【0023】
図9、図10に示すように、固定スリーブ45は、例えばステンレスで製造された円環状部材である。固定スリーブ45は、断面略L字状に形成された円環状部材であり、固定ナット42の段差部57に係合可能に構成されている。固定スリーブ45の外周面73には雄ネジ部74が形成されており、簡易ナット43の雌ネジ部64と螺合されるようになっている。
【0024】
また、図2に戻り、固定ナット42、簡易ナット43および固定スリーブ45で囲まれた箇所には、固定スリーブ45の内周面に沿うようにウエイブワッシャ49が取り付けられている。
【0025】
このように構成された支持部材15を風速計10に取り付けるには、まず回転軸11が既に取り付けられている本体部12の先端側に風杯13を取り付ける。風杯13の貫通孔31を回転軸11に挿通するとともに、回転軸11の係合凹部16と風杯13の係合突起35とが係合するように配置する。
【0026】
続いて、風杯13の上面に支持部材15を取り付ける。回転軸11に形成された雄ネジ部39に螺合するようにして支持部材15をねじ込む。なお、簡易ナット43に対して固定ナット42はフリーの状態である。したがって、支持部材15を螺合することにより、固定ナット42の雌ネジ部54と回転軸11の雄ネジ部39とが螺合して固定ナット42が風杯13側へ移動する。固定ネット42が回転軸11に対して所定量螺合されると、固定ナット42に取り付けられた風杯固定ピン41の嵌合部52が風杯13の嵌合穴36に嵌合する。すると、固定ナット42の回転が停止し、それ以上螺合することができなくなり、固定ナット42は風杯13に固定される。
【0027】
続いて、さらに支持部材15を回転軸11に対して締め付けるようにねじ込むと、簡易ナット43がさらにねじ込まれる。すると、簡易ナット43が、締め付け部品44およびワッシャ49に当接し、さらに締め付けると締め付け部品44およびワッシャ49の付勢力に抗して螺合される。
【0028】
そして、締め付け部品44およびワッシャ49が所定量撓んだ時点でロックされ、簡易ナット43の回転が停止する。このように、風杯13の上方に支持部材15を回転軸11に螺合して取り付けるだけで、風杯13の脱落を防止することができる。
【0029】
次に、本実施形態の風速計10をメンテナンスする際の手順について説明する。
風速計10をメンテナンスする際には、風杯13を一旦取り外し、回転軸11に起動器80を取り付ける必要がある。そのため、まず支持部材15を取り外す。
【0030】
支持部材15を取り外すには、回転軸11に対して締結を緩める方向に回転させるだけでよい。このとき作業員は工具を用いずに手作業で支持部材15を回転させて緩めることができる。また、支持部材15を取り外した際に、万一落下するのを防止するために、落下防止部材46の貫通孔に紐などを通し、その紐を鉄柱19の引っ掛け部(不図示)に引っ掛けた状態で取り外せばよい。
【0031】
続いて、図11に示すように、支持部材15を取り外した後、風杯13を回転軸11から取り外す。そして、その部分に起動器80を取り付けると、風速計10のメンテナンスを行うことができる。具体的には、起動器80により回転軸11を強制的に所定回転数で回転させ、その際に回転軸11から出力される回転速度(風速に相当)を検出して、誤差が生じていないかを判定する。
【0032】
そして、風速計10のメンテナンスが完了したら、起動器80を取り外し、再度風杯13および支持部材15を取り付ければよい。
【0033】
このように、メンテナンス時に工具を用いずに、作業員が容易にメンテナンス作業を行うことができる。
【0034】
本実施形態によれば、風杯13を回転軸11に取り付けた後、支持部材15を回転軸11に対して螺合して取り付けるだけで、風杯13を回転軸11に支持固定することができる。つまり、支持部材15を作業者が手で締め付けることで支持固定することができる。したがって、風速計10のメンテナンスなどの定期検査の際に、工具を用いずに手で支持部材15を取り外すことができ、合わせて風杯13を取り外して、風速計10の検査を実行することができるため、作業効率を向上することができる。また、従来のようにダブルナットを用いないため、ダブルナットを取り外し作業中に落下させてしまうのを防止することができ、作業安全性を向上することができる。
【0035】
また、簡易ナット43の頂部67に落下防止部材46を取り付けたため、支持部材15を取り外す際に、落下防止部材46の貫通孔にヒモなどを通して、直近の電柱などにヒモを結びつけることにより、支持部材15を落下させてしまうのをより確実に防止することができる。
【0036】
さらに、支持部材15を回転軸11に螺合し、風杯固定ピン41が嵌合穴36に嵌合すると固定ナット42が風杯13に対して支持固定され、さらに螺合することで締め付け部品44の付勢力に抗して簡易ナット43のみが螺合され、締め付け部品44が所定の撓み量になったときに簡易ナット43が回転軸11に支持固定されるように構成したため、まず風杯固定ピン41が取り付けられた固定ナット42を風杯13に支持固定することができ、その後簡易ナット43を回転軸11に支持固定することができる。したがって、支持部材15を確実に風杯13および回転軸11に支持固定することができる。
【0037】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、簡易ナットの頂部に落下防止部材を取り付けたものを用いて説明したが、落下防止部材の取り付け位置は頂部でなくてもよい。また、落下防止部材は取り付けていなくてもよい。
【符号の説明】
【0038】
10…風速計 11…回転軸 13…風杯 15…支持部材 33…皿部 36…嵌合穴(嵌合部) 41…風杯固定ピン 42…固定ナット 43…簡易ナット 44…締め付け部品 45…固定スリーブ 46…落下防止部材 69…貫通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、風速計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉄道の線路沿いの各所(高所)に風速計を設置し、風速計の値が基準値を超えると列車を徐行運転にしたり、運行を停止したりしている。このように風速計は列車の安全性を確保する上で重要な役割を果たしている。したがって、風速計は定期的に検査を実施し、故障の有無などを確認している。
風速計の検査方法としては、風速計の先端(上方)に取り付けられている風杯を一旦取り外し、そこに試験器を取り付けて検査するのが一般的である。
ここで、従来の風速計110は図12に示すように、回転軸に風杯113を取り付けた後、ダブルナット115を取り付けて、風杯113を回転自在に支持している。これは、一般的な送風機などにも同様の構成が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−276594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のように風杯113をダブルナット115で回転自在に支持している場合には、風速計110の検査の際に、ダブルナット115および風杯113を取り外した後に、回転軸を強制的に回転させる起動器を取り付ける必要があるため、工具を高所まで持ち運んでダブルナット115を取り外す必要があり、作業に手間がかかる。また、ダブルナット115は小さい部品であるため、取り外した際に落下させてしまう虞がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、検査などの際に作業効率を向上することができる風速計を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、風を受ける皿部を有し、前記風の風速に応じて回転数が変化する風杯を有する風速計において、軸中心に設けられた回転軸に前記風杯が取り付けられるとともに、該風杯を前記回転軸に支持固定するための支持部材が設けられ、前記支持部材が、前記風杯の上面に形成された嵌合部に嵌合可能な風杯固定ピンと、該風杯固定ピンが取り付けられ、前記回転軸に対して螺合される固定ナットと、該固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、前記回転軸に対して螺合される簡易ナットと、前記回転軸に挿通され、前記固定ナットと前記簡易ナットとの間に配される締め付け部品と、前記固定ナットの外周面と前記簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブと、を備え、前記支持部材を前記回転軸に螺合するだけで、前記風杯を前記回転軸に支持固定可能に構成されていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記簡易ナットに、貫通孔が形成された落下防止部材が設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記支持部材を前記回転軸に螺合し、前記風杯固定ピンが前記嵌合部に嵌合すると前記固定ナットが前記風杯に対して支持固定され、さらに螺合することで前記締め付け部品の付勢力に抗して前記簡易ナットのみが螺合され、前記締め付け部品が所定の撓み量になったときに前記簡易ナットが前記回転軸に支持固定されるように構成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載した発明によれば、風杯を回転軸に取り付けた後、支持部材を回転軸に対して螺合して取り付けるだけで、風杯を回転軸に支持固定することができる。つまり、支持部材を作業者が手で締め付けることで支持固定することができる。したがって、風速計の定期検査などの際に、工具を用いずに手で支持部材を取り外すことができ、合わせて風杯を取り外して、風速計の検査を実行することができるため、作業効率を向上することができる。また、従来のようにダブルナットを用いないため、ダブルナットを取り外し作業中に落下させてしまうのを防止することができ、作業安全性を向上することができる。
【0010】
請求項2に記載した発明によれば、支持部材を取り外す際に、落下防止部材の貫通孔にヒモなどを通して、直近の電柱などにヒモを結びつけることにより、支持部材を落下させてしまうのをより確実に防止することができる。
【0011】
請求項3に記載した発明によれば、まず風杯固定ピンが取り付けられた固定ナットを風杯に支持固定することができ、その後簡易ナットを回転軸に支持固定することができるため、支持部材を確実に風杯および回転軸に支持固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態における風速計の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態における風速計の断面図である。
【図3】本発明の実施形態における風杯固定ピンの側面図である。
【図4】本発明の実施形態における固定ナットの平面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明の実施形態における簡易ナットの平面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【図8】本発明の実施形態における締め付け部品の平面図である。
【図9】本発明の実施形態における固定スリーブの平面図である。
【図10】図9の固定スリーブの断面図および側面図である。
【図11】本発明の実施形態における風速計のメンテナンス時の状態を示す斜視図である。
【図12】従来の風速計の構成を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。
図1は風速計の斜視図であり、図2は風速計の断面図である。
図1、図2に示すように、風速計10は、軸中心に回転軸11が収容される本体部12と、回転軸11の一端部(先端)11a付近に回転軸11とともに回転可能に配された風杯13と、風杯13の一端側に取り付けられた支持部材15と、を備えている。
【0014】
本体部12の底部17は、フランジ状に径方向外側に延出されている。また、底部17の上面には軸方向に沿って貫通孔22が複数形成されており、貫通孔22にボルト18が挿通可能になっている。そして、本体部12は、ボルト18を用いて鉄柱19の支持面に支持固定可能に構成されている。本体部12の内部は空間部20が形成されており、空間部20内に回転軸11が配されている。
【0015】
回転軸11の他端部11bは、本体部12の内部に配された支持部21にボールベアリング23を介して回転可能に支持されている。また、回転軸11の一端部11aは、本体部12に形成された貫通孔24から突出されており、その突出された部分に風杯13および支持部材15が取り付け可能に構成されている。なお、空間部20における貫通部24との境界部近傍にはボールベアリング26が配されており、回転軸11を回転可能に支持している。
【0016】
本体部12の貫通孔24から突出した回転軸11の一端部11aには風杯13が回転可能に取り付けられている。なお、回転軸11の一端部11aにおける風杯13が取り付けられる箇所は周面が円滑な円柱状に形成されており、支持部材15が取り付けられる箇所は雄ネジ部39が形成されている。また、回転軸11の一端部11aにおける風杯13が取り付けられる箇所には、風杯13が取り付けられた際に、風杯13と回転軸11とを係合する係合凹部16が形成されている。
【0017】
風杯13は、回転軸11が挿通される貫通孔31が形成された本体部30と、本体部30から径方向外側に延出された支持棒32と、支持棒32の先端部に設けられた皿部33と、を備えている。貫通孔31の内周面には係合凹部16と係合する係合突起35が形成されている。また、支持棒32および皿部33は、それぞれ複数設けられており(本実施形態では、3個)、周方向に略等間隔に設けられている。皿部33は、中空状の球体を半割りにしたような形状で形成されており、開口部34が周方向を向くように取り付けられている。つまり、風が発生し、その風が皿部33の開口部34から内部に入り込むように吹き付けることで、皿部33が周方向に回転するようになっている。そして、皿部33が回転することにより、回転軸11も同時に回転し、その回転数(回転速度)から風速を検出することができるようになっている。
【0018】
ここで、風杯13の先端側には風杯13が回転軸11から脱落するのを防止するための支持部材15が取り付けられている。支持部材15は、風杯13の本体部30の上面に形成された嵌合穴36に嵌合可能な風杯固定ピン41と、風杯固定ピン41が取り付けられ、回転軸11に対して螺合される固定ナット42と、固定ナット42の外周を覆うように配されるとともに、回転軸11に対して螺合される簡易ナット43と、回転軸11に挿通され、固定ナット42と簡易ナット43との間に配される締め付け部品44と、固定ナット42の外周面と簡易ナット43の内周面との間に配される固定スリーブ45と、を備えている。
【0019】
図3に示すように、風杯固定ピン41は、例えばステンレスで製造されたピン部材であり、一端側は固定ナット42に螺合される雄ネジ部51が形成され、他端側は風杯13の嵌合穴36に嵌合される嵌合部52が形成されている。嵌合部52は先端が球状に形成されている。
【0020】
図4、図5に示すように、固定ナット42は、例えばステンレスで製造された略円板状部材であり、平面視において回転軸11に挿通される貫通孔53が形成されている。貫通孔53には雌ネジ部54が形成されている。また、風杯固定ピン41が取り付けられる貫通孔55が貫通孔53を中心にして周方向に沿って複数(本実施形態では、4箇所)形成されている。貫通孔55には雌ネジ部56が形成されており、風杯固定ピン41の雄ネジ部51と螺合されるように構成されている。また、固定ナット42は軸方向に沿って直径が異なるように段差部57が形成されており、一端(先端)側の直径が他端側の直径よりも大きくなるように形成されている。この段差部57には固定スリーブ45が係合できるようになっている。
【0021】
図6、図7に示すように、簡易ナット43は、例えばポリ塩化ビニルで製造された蓋状部材である。簡易ナット43は、固定ナット42および固定スリーブ45などを収容可能な空洞部61が形成されている。空洞部61における一端側には回転軸11の雄ネジ部39と螺合される雌ネジ部62が形成されている。また、空洞部61における周方向に沿った内周面63には固定スリーブ45が螺合される雌ネジ部64が形成されている。また、内周面63における一端側には周方向に沿って凹部65が形成されており、凹部65にはリング状の緩み止め部材66(図2参照)が取り付けられるようになっている。さらに、簡易ナット43は側面視で略円錐状に形成されており、その頂部67には落下防止部材46が取り付けられている。落下防止部材46は、貫通孔69が形成された板部70と、板部70の下方に形成された軸部68と、を備えている。落下防止部材46の板部70が簡易ナット43の頂部67から突出した位置に配されるように、落下防止部材46は簡易ナット43に固定されている。この貫通孔69に紐などの一端を結びつけ、紐の他端を鉄柱などに結びつけることにより、支持部材15を着脱する際に、落下するのを防止することができる。
【0022】
図8に示すように、締め付け部品44は、付勢力を有するバネ部材であり、固定ナット42と簡易ナット43と軸方向の間に介装されている。締め付け部品44は、回転軸11が挿通される貫通孔71が平面視略中央部分に形成されており、軸方向一端(先端)側に向かって付勢力を有している。具体的には、締め付け部品44を構成するバネ部72は周方向に沿って略等間隔に羽根状に複数形成されており、バネ部72は径方向外側に行くほど上方へ向かって湾曲形成されている。つまり、簡易ナット43を回転軸11に取りけるために螺合すると、簡易ナット43と締め付け部品44のバネ部72とが当接する。そして、さらに簡易ナット43を螺合すると締め付け部品44のバネ部72が撓む。そして、締め付け部品44の撓み量が所定量になるとロックがかかるようになっている。
【0023】
図9、図10に示すように、固定スリーブ45は、例えばステンレスで製造された円環状部材である。固定スリーブ45は、断面略L字状に形成された円環状部材であり、固定ナット42の段差部57に係合可能に構成されている。固定スリーブ45の外周面73には雄ネジ部74が形成されており、簡易ナット43の雌ネジ部64と螺合されるようになっている。
【0024】
また、図2に戻り、固定ナット42、簡易ナット43および固定スリーブ45で囲まれた箇所には、固定スリーブ45の内周面に沿うようにウエイブワッシャ49が取り付けられている。
【0025】
このように構成された支持部材15を風速計10に取り付けるには、まず回転軸11が既に取り付けられている本体部12の先端側に風杯13を取り付ける。風杯13の貫通孔31を回転軸11に挿通するとともに、回転軸11の係合凹部16と風杯13の係合突起35とが係合するように配置する。
【0026】
続いて、風杯13の上面に支持部材15を取り付ける。回転軸11に形成された雄ネジ部39に螺合するようにして支持部材15をねじ込む。なお、簡易ナット43に対して固定ナット42はフリーの状態である。したがって、支持部材15を螺合することにより、固定ナット42の雌ネジ部54と回転軸11の雄ネジ部39とが螺合して固定ナット42が風杯13側へ移動する。固定ネット42が回転軸11に対して所定量螺合されると、固定ナット42に取り付けられた風杯固定ピン41の嵌合部52が風杯13の嵌合穴36に嵌合する。すると、固定ナット42の回転が停止し、それ以上螺合することができなくなり、固定ナット42は風杯13に固定される。
【0027】
続いて、さらに支持部材15を回転軸11に対して締め付けるようにねじ込むと、簡易ナット43がさらにねじ込まれる。すると、簡易ナット43が、締め付け部品44およびワッシャ49に当接し、さらに締め付けると締め付け部品44およびワッシャ49の付勢力に抗して螺合される。
【0028】
そして、締め付け部品44およびワッシャ49が所定量撓んだ時点でロックされ、簡易ナット43の回転が停止する。このように、風杯13の上方に支持部材15を回転軸11に螺合して取り付けるだけで、風杯13の脱落を防止することができる。
【0029】
次に、本実施形態の風速計10をメンテナンスする際の手順について説明する。
風速計10をメンテナンスする際には、風杯13を一旦取り外し、回転軸11に起動器80を取り付ける必要がある。そのため、まず支持部材15を取り外す。
【0030】
支持部材15を取り外すには、回転軸11に対して締結を緩める方向に回転させるだけでよい。このとき作業員は工具を用いずに手作業で支持部材15を回転させて緩めることができる。また、支持部材15を取り外した際に、万一落下するのを防止するために、落下防止部材46の貫通孔に紐などを通し、その紐を鉄柱19の引っ掛け部(不図示)に引っ掛けた状態で取り外せばよい。
【0031】
続いて、図11に示すように、支持部材15を取り外した後、風杯13を回転軸11から取り外す。そして、その部分に起動器80を取り付けると、風速計10のメンテナンスを行うことができる。具体的には、起動器80により回転軸11を強制的に所定回転数で回転させ、その際に回転軸11から出力される回転速度(風速に相当)を検出して、誤差が生じていないかを判定する。
【0032】
そして、風速計10のメンテナンスが完了したら、起動器80を取り外し、再度風杯13および支持部材15を取り付ければよい。
【0033】
このように、メンテナンス時に工具を用いずに、作業員が容易にメンテナンス作業を行うことができる。
【0034】
本実施形態によれば、風杯13を回転軸11に取り付けた後、支持部材15を回転軸11に対して螺合して取り付けるだけで、風杯13を回転軸11に支持固定することができる。つまり、支持部材15を作業者が手で締め付けることで支持固定することができる。したがって、風速計10のメンテナンスなどの定期検査の際に、工具を用いずに手で支持部材15を取り外すことができ、合わせて風杯13を取り外して、風速計10の検査を実行することができるため、作業効率を向上することができる。また、従来のようにダブルナットを用いないため、ダブルナットを取り外し作業中に落下させてしまうのを防止することができ、作業安全性を向上することができる。
【0035】
また、簡易ナット43の頂部67に落下防止部材46を取り付けたため、支持部材15を取り外す際に、落下防止部材46の貫通孔にヒモなどを通して、直近の電柱などにヒモを結びつけることにより、支持部材15を落下させてしまうのをより確実に防止することができる。
【0036】
さらに、支持部材15を回転軸11に螺合し、風杯固定ピン41が嵌合穴36に嵌合すると固定ナット42が風杯13に対して支持固定され、さらに螺合することで締め付け部品44の付勢力に抗して簡易ナット43のみが螺合され、締め付け部品44が所定の撓み量になったときに簡易ナット43が回転軸11に支持固定されるように構成したため、まず風杯固定ピン41が取り付けられた固定ナット42を風杯13に支持固定することができ、その後簡易ナット43を回転軸11に支持固定することができる。したがって、支持部材15を確実に風杯13および回転軸11に支持固定することができる。
【0037】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、簡易ナットの頂部に落下防止部材を取り付けたものを用いて説明したが、落下防止部材の取り付け位置は頂部でなくてもよい。また、落下防止部材は取り付けていなくてもよい。
【符号の説明】
【0038】
10…風速計 11…回転軸 13…風杯 15…支持部材 33…皿部 36…嵌合穴(嵌合部) 41…風杯固定ピン 42…固定ナット 43…簡易ナット 44…締め付け部品 45…固定スリーブ 46…落下防止部材 69…貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
風を受ける皿部を有し、前記風の風速に応じて回転数が変化する風杯を有する風速計において、
軸中心に設けられた回転軸に前記風杯が取り付けられるとともに、該風杯を前記回転軸に支持固定するための支持部材が設けられ、
前記支持部材が、
前記風杯の上面に形成された嵌合部に嵌合可能な風杯固定ピンと、
該風杯固定ピンが取り付けられ、前記回転軸に対して螺合される固定ナットと、
該固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、前記回転軸に対して螺合される簡易ナットと、
前記回転軸に挿通され、前記固定ナットと前記簡易ナットとの間に配される締め付け部品と、
前記固定ナットの外周面と前記簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブと、を備え、
前記支持部材を前記回転軸に螺合するだけで、前記風杯を前記回転軸に支持固定可能に構成されていることを特徴とする風速計。
【請求項2】
前記簡易ナットに、貫通孔が形成された落下防止部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の風速計。
【請求項3】
前記支持部材を前記回転軸に螺合し、前記風杯固定ピンが前記嵌合部に嵌合すると前記固定ナットが前記風杯に対して支持固定され、さらに螺合することで前記締め付け部品の付勢力に抗して前記簡易ナットのみが螺合され、前記締め付け部品が所定の撓み量になったときに前記簡易ナットが前記回転軸に支持固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の風速計。
【請求項1】
風を受ける皿部を有し、前記風の風速に応じて回転数が変化する風杯を有する風速計において、
軸中心に設けられた回転軸に前記風杯が取り付けられるとともに、該風杯を前記回転軸に支持固定するための支持部材が設けられ、
前記支持部材が、
前記風杯の上面に形成された嵌合部に嵌合可能な風杯固定ピンと、
該風杯固定ピンが取り付けられ、前記回転軸に対して螺合される固定ナットと、
該固定ナットの外周を覆うように配されるとともに、前記回転軸に対して螺合される簡易ナットと、
前記回転軸に挿通され、前記固定ナットと前記簡易ナットとの間に配される締め付け部品と、
前記固定ナットの外周面と前記簡易ナットの内周面との間に配される固定スリーブと、を備え、
前記支持部材を前記回転軸に螺合するだけで、前記風杯を前記回転軸に支持固定可能に構成されていることを特徴とする風速計。
【請求項2】
前記簡易ナットに、貫通孔が形成された落下防止部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の風速計。
【請求項3】
前記支持部材を前記回転軸に螺合し、前記風杯固定ピンが前記嵌合部に嵌合すると前記固定ナットが前記風杯に対して支持固定され、さらに螺合することで前記締め付け部品の付勢力に抗して前記簡易ナットのみが螺合され、前記締め付け部品が所定の撓み量になったときに前記簡易ナットが前記回転軸に支持固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の風速計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−21907(P2011−21907A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−164829(P2009−164829)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(399039719)東日本電気エンジニアリング株式会社 (30)
【出願人】(597000168)株式会社 ホリー (2)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(399039719)東日本電気エンジニアリング株式会社 (30)
【出願人】(597000168)株式会社 ホリー (2)
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