説明

食事管理システム

【課題】携帯電話のユーザがいる場所を問わず、体重や食欲等の健康状態の推移を踏まえ、食事のたびに栄養バランスを考慮した食事メニューを提示する。
【解決手段】ユーザは、Webサーバ9から送信された食事メニューの中から好みの食事メニューを選択し、選択した食事メニューを含む食事情報を携帯電話1に入力する。また、ユーザは、体重や食欲の程度等の健康状態を示す健康情報と、食材にかけられる費用や料理にかけられる時間の程度等の料理に関する要望を示す要望情報とを携帯電話1に入力する。携帯電話1は、食事情報と健康情報と要望情報をWebサーバ9に送信する。Webサーバ9は、次回の食事の際に、栄養バランス管理DB6に格納されているユーザの食事の履歴と、健康データ管理DB8に格納されている健康情報の履歴と要望情報を踏まえて、食事メニューDB7を検索して健康に良い食事メニューを求め、携帯電話1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話を利用した食事管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、健康や食事への関心が高まりつつある。このため、身近な例では、メタボ検診が行われるようになり、レストランではメニューにカロリーが表示されるようになった。
また、食事により健康管理を行うために、食事時に食卓上の飲食物をカメラ付き携帯電話で撮影し、撮影された画像データ等を元に栄養管理装置等で摂取した飲食物の栄養分析と栄養管理を行う栄養管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この栄養管理システムを利用すれば、栄養分析データに基づいて栄養士や医者等の助言を受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−164038
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
健康管理のためには、食事や自分の体重、健康状態を記録し、摂取済みの食事や体重の増減、健康状態を考慮して食事することが有効である。しかし、食事のたびに細かくカロリーを計算して記録をとり続け、その記録を元に日々の食事メニューを考えるのは面倒である。
また、どのような食事をとれば健康を維持できるかどうかなどは、専門的な知識がないと判断できない。
更に、食事は外出先で取ることも多いため、外出先でも健康に良い食事メニューを知ることができることが望ましい。
【0005】
特許文献1に開示されている栄養管理システムは、外出先でも飲食物の画像データを取得することができる。このため、この栄養管理システムの利用者は、外出先で摂取した飲食物を含む栄養分析データに基づいて栄養士や医者等の助言を受けることができる。
しかし、この栄養管理システムの利用者は、食事のたびに栄養バランスを考慮した食事メニューを自ら考えなければならない。また、栄養士や医者等から体重や健康状態の推移まで考慮した助言を受けることはできない。
【0006】
本発明の目的は、ユーザがいる場所を問わず、体重や食欲等の健康状態の推移を踏まえ、食事のたびに栄養バランスを考慮した食事メニューを提示することができる食事管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の食事管理システムは、
食事管理サーバと、携帯電話とを有する食事管理システムであって、
前記食事管理サーバが、
利用者によって摂取されたカロリーと各種の栄養素量とを格納する栄養バランス管理データベースと、
食事メニュー毎に、当該食事メニューに従う食事について、カロリーと、各種の栄養素量と、当該食事が利用者の要望を満たすか否かを判定するために参照される参照情報とを格納する食事メニューデータベースと、
利用者の健康状態を示す健康情報と、利用者の食事に対する要望を示す要望情報とを格納する健康データ管理データベースと、
前記携帯電話から、利用者によって指定された食事メニューを含む食事情報と、利用者の健康状態を示す健康情報と、利用者の料理に対する要望を示す要望情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された食事情報に含まれる食事メニューに基づいて前記食事メニューデータベースを検索し、当該食事メニューに従う食事に含まれるカロリーと各種の栄養素量を求める栄養バランス取得手段と、
前記栄養バランス取得手段によって求められたカロリーと各種の栄養素量により前記栄養バランス管理データベースを更新する栄養バランス管理データベース更新手段と、
前記受信手段によって受信された健康情報と要望情報により前記健康データ管理データベースを更新する健康データ管理データベース更新手段と、
前記食事メニューデータベースに格納されているカロリーと各種の栄養素量と参照情報、前記栄養バランス管理データベース更新手段に格納されているカロリーと各種の栄養素量、および前記健康データ管理データベースに格納されている健康情報と要望情報に基づいて、利用者に提示するための食事メニューを検索する食事メニュー検索手段と、
前記食事メニュー検索手段によって検索された食事メニューを前記携帯電話に送信する食事メニュー送信手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
【0008】
好ましくは、
前記食事管理サーバが、
既に摂取された食事について、食事メニューを含む食事情報を格納する食事データデータベースと、
前記受信手段によって受信された食事情報により前記食事データデータベースを更新する食事データデータベース更新手段と、
前記食事データデータベースに含まれる食事情報を前記携帯電話に送信する食事情報送信手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザがいる場所を問わず、体重や食欲等の健康状態の推移を踏まえ、食事のたびに栄養バランスを考慮した食事メニューを提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る食事管理システムの構成の一例を示す図である。
【図2】食事データDBに格納される情報の一例を示す図である。
【図3】栄養バランス管理DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図4】食事メニューDBに格納される情報の一例を示す図である。
【図5】健康データ管理DBに格納される情報の一例を示す図である。
【図6】データベース更新処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図7】食事メニュー検索処理のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る食事管理システムについて図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る食事管理システムの構成の一例を示す。食事管理システムは、携帯電話1とWebサーバ9で構成される。
携帯電話1は、携帯電話の基地局3を介して公衆回線網4に接続される。Webサーバ9は、図示しないネットワークに接続されている。Webサーバ9と携帯電話1は、そのネットワークと基地局3と公衆回線網4とを経由して相互にデータを送受信することができる。
【0013】
携帯電話1は、Webクライアントとしての機能を有し、Webサーバ9から送信されたウェブページをディスプレイに表示することができる。また、携帯電話1は、カメラ機能を有し、写真を撮影することができる。
携帯電話1のユーザは、Webサーバ9から送信された食事メニューの中から好みの食事メニューを選択し、選択した食事メニューを含む食事情報を入力キー等により携帯電話1に入力する。そのとき、ユーザは、携帯電話1で食事を撮影し、撮影した食事画像2を携帯電話1に保存する。また、ユーザは、体重や食欲の程度等の健康状態を示す健康情報と、食材にかけられる費用や料理にかけられる時間の程度等の料理に関する要望を示す要望情報とを携帯電話1に入力する。携帯電話1は、食事情報と、食事画像2と、健康情報と、要望情報とをWebサーバ9に送信する。
Webサーバ9は、次回の食事の際に、ユーザの食事の履歴と健康情報の履歴と要望情報を踏まえて健康に良い食事メニューを求め、携帯電話1に送信する。
【0014】
Webサーバ9は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、記憶装置とを有する。
メモリは、食事管理プログラムを記憶している。食事管理プログラムは、DB(データベース)更新部10、カロリー取得部11、データ送受信部12、食事メニュー検索部13、栄養バランス取得部14から構成される。
記憶装置は、ハードディスク装置や光ディスク装置で構成される。記憶装置は、食事データDB5と、栄養バランス管理DB6と、食事メニューDB7と、健康データ管理DB8とを記憶している。
CPUが食事管理プログラムを実行することにより、食事を管理するための食事管理サーバが実現される。
【0015】
DB更新部10は食事データDB5と、栄養バランス管理DB6と、食事メニューDB7と、健康データ管理DB8とを更新する。
カロリー取得部11は、ユーザから送信された食事情報が示す食事メニューを元に、食事メニューDB7を検索して摂取カロリーを取得する。
データ送受信部12は、ユーザから送信された情報を判別したり、提案する食事メニューをユーザの携帯電話1に送信する。
食事メニュー検索部13は、ユーザのこれまでの摂取カロリーやユーザの食欲の有無、料理時間の有無、体重の変化などを元に、次の食事として最適なメニューを検索する。
栄養バランス取得部14は、ユーザから送信された食事情報の示す食事メニューを元に、食事メニューDB7を検索して、該当日に摂取したカロリーや栄養バランス(各種栄養素の量)を求める。
【0016】
食事データDB5は、ユーザが食事した日時分、朝食・昼食・夕食のどれに該当するかや、携帯電話1で撮影し送信した撮影画像2を格納する。
栄養バランス管理DB6は、日ごとの摂取カロリー、たんぱく質や炭水化物、脂質、食物繊維の量等を格納する。
食事メニューDB7は、ユーザに提案する食事メニューに関する詳細な情報を格納する。
健康データ管理DB8は、ユーザの身長・体重、およびユーザに提案する食事メニューを選択する際に利用する、ユーザの食欲等についての情報を格納する。
【0017】
以下、各データベースに格納される情報について詳細に説明する。
図2は、食事データDB5に格納される情報の一例を示す。図2(A)、図2(B)、図2(C)は2010年2月22日にそれぞれ朝食、昼食、夕食として摂取した食事の例である。
日時分21は食事を摂取した日付と時間である。日付と時間は、ユーザが入力キー等を用いて携帯電話1に入力し、携帯電話1がWebサーバ9に送信する。ただし、ユーザが摂取時間の入力をスキップした場合には、DB更新部10は食事画像2が撮影された時間を日時分21に格納する。
食事区分22には、朝食・昼食・夕食・その他(間食など)のいずれかが格納される。食事区分は、ユーザが入力キー等を用いて携帯電話1に入力し、携帯電話1がWebサーバ9に送信する。ただし、ユーザが食事区分の入力をスキップした場合には、DB更新部10は、日時分21に格納する時間に基づいて朝食・昼食・夕食・その他(間食など)のいずれに該当するか判定して食事区分22に格納する。DB更新部10は、例えば、日時分21に午前6時〜午前9時の間の時間を格納する場合、朝食と判定する。
【0018】
カロリー23は、該当の食事が何キロカロリーであるかを示す。カロリー23には、カロリー取得部11によって取得された値が格納される。
食事内容24は、ユーザに選択された食事メニューに含まれる料理や食品の名前等が格納される。ユーザは、Webサーバ9から送信された食事メニューの中から好みの食事メニューを選択し、選択した食事メニューを携帯電話1に入力する。携帯電話1は入力された食事メニューをWebサーバ9に送信する。食事メニューの選択が簡単に行えるように、携帯電話1のディスプレイに食事メニューを表示し、ラジオボタンなどを使用して選択させる。
画像25は、ユーザが携帯電話1で撮影し、携帯電話1がWebサーバ9に送信した食事画像2が格納される。食事画像2は携帯電話1から閲覧することが可能である。
【0019】
図3は、栄養バランス管理DB6に格納される情報の一例を示す。
栄養バランス取得部14は、日ごとに栄養バランス(各種の栄養素量)を求めて栄養バランス管理DB6に栄養バランスの情報を格納する。
栄養バランスを日ごとに集計するため、日付31は一日単位とする。一日の中での摂取カロリーは上書きされる形で合算される。たとえば、朝食が400Kcalで昼食が800Kcalだった場合、昼食を登録するまではカロリーは400Kcalであるが、昼食を登録するとカロリーは1200Kcalとなる。
栄養バランス取得部14は、食事データDB5の食事内容24に格納されている料理や食品の名前等を元に、食事メニューDB7を検索し、たんぱく質33、炭水化物34、脂質35、食物繊維36について摂取したと思われる予測量を取得し、栄養バランス管理DB6に取得された予測量を格納する。その際、たんぱく質33、炭水化物34、脂質35、食物繊維36についても、カロリー32と同様に上書きされる形で合算される。
【0020】
図4は、食事メニューDB7に格納される情報の一例を示す。図4(A)と図4(B)は、それぞれ肉じゃがとカレーの例である。
食事メニューDB7は、食事メニュー検索部13がユーザの食事援助のために食事メニューを提案する際に利用する食事メニューを格納する。
料理名401は、食事メニューを提案する際に表示する料理名や食品名である。
カロリー402は、料理をレシピどおり作った際に摂取されると予測されるカロリーである。カロリー取得部11は、ユーザから送信された食事情報の示す食事メニューに含まれる料理名や食品名と一致する料理名401を検索し、検索された料理名401に対応するカロリー402を摂取カロリーとして取得する。
たんぱく質403、炭水化物404、脂質405、食物繊維406は、栄養バランス取得部14が栄養バランスを求める際に使用する値である。栄養バランス取得部14は、ユーザから送信された食事情報の示す食事メニューに含まれる料理名や食品名と一致する料理名401を検索し、検索された料理名401に対応するたんぱく質403等を元に栄養バランスを求める。
【0021】
材料費407、時間408、体への負担409は、食事メニュー検索部13が食事メニューを検索する際にユーザの希望を考慮することで、よりユーザが満足できるメニューを提供できるように工夫するための項目である。材料費407、時間408、体への負担409は、食事メニューに従う食事がユーザの要望を満たすか否かを判定するために参照される参照情報の一例である。
材料費407は、提案する食事メニューの材料費の程度を示す項目である。値としては、安・普通・高をとる。
時間408は、提案する食事メニューの料理を作るためにかかる時間の程度を示す項目である。値としては、小・中・大をとる。
体への負担409は、消化の良し悪しを示す項目で、値として悪・普通・良をとる。ユーザの食欲が旺盛な場合は消化が悪くても大丈夫であるが、食欲がないときには消化が良いものを選択できるようにするなど、よりユーザに満足してもらえる機能を実現するために利用される。
材料410、レシピ411は、食事メニューを提案する際にユーザの携帯電話1に送信する内容である。ユーザは、携帯電話1のディスプレイ上でその情報を見て料理をする。画像412も送信することで、ユーザに完成イメージを提供する。
【0022】
図5は、健康データ管理DB8に格納される情報の一例を示す。
健康データ管理DB8は、体重や食欲の程度等の健康状態を示す健康情報と、食材にかけられる費用や料理を作るためにかけられる時間の程度等のユーザの料理(食事)に対する要望を示す要望情報とを格納する。
健康データ管理DB8は、日ごとの体重変化や、メニューを提案する際によりユーザの満足する機能を実現するため、一日単位でデータが管理される。健康データ管理DB8に格納される項目の入手タイミングは、摂取した料理の食事画像2を登録するためにWebサーバ9が携帯電話1と通信した時を想定しており、Webサーバ9への接続の手間を省く目的がある。
【0023】
食欲54は、次の食事にむけて食欲があるかどうかを示す項目である。値として、旺盛・普通・不振をとる。材料費55は、次の食事に材料費をかけても良いかどうかを示す項目である。安・普通・高をとる。時間56は、次の食事で料理を作るために時間をかけることができるかどうかを示す項目である。値としては、小・中・大をとる。
食事メニュー検索部13は、これら3つの値と体重変化を考慮し、ユーザにとって最適なメニューを提案する。
例えば、健康データ管理DB8の体重53に格納されている体重が日々減少しており、食欲54に不振が格納されている場合、食事メニュー検索部13は、食事メニューDB7の体への負担409に良が格納されている食事メニューを選び、その食事メニューを携帯電話1に送信してユーザに提案する。
また、健康データ管理DB8の材料費55と時間56にそれぞれ高と大が格納されている場合、食事メニュー検索部13は、食事メニューDB7の材料費407と時間408にそれぞれに高と大が格納されている食事メニューを選び、その食事メニューを携帯電話1に送信してユーザに提案する。
【0024】
図6は、食事データDB5と健康データ管理DB8を更新するデータベース更新処理のフローチャートの一例を示す。
まず、食事の際、ユーザは携帯電話1のカメラ機能を使って食事画像2を撮影する(S601)。また、ユーザは、食事メニューを示す食事情報と、食事時間と、朝食や夕食等の食事区分とを携帯電話1に入力する(S602)。その後、携帯電話1は、食事画像2と、撮影時間と、食事情報と、食事時間と、食事区分とをWebサーバ9に送信する(S603)。
カロリー取得部11は、食事情報の示す食事メニューを元に、食事メニューDB7を検索して摂取カロリーを取得する(S604)。DB更新部10は、食事データDB5の日時分21と、食事区分22と、カロリー23と、食事内容24、と画像25とに、それぞれに食事時間と、食事区分と、摂取カロリーと、食事情報と、食事画像2とを登録する(S605)。
【0025】
その後、ユーザは、次の食事に対する質問(健康情報と要望情報に関する質問:食欲の有無、材料費の希望、料理時間が確保できるかなど)に回答する(S606)。携帯電話1は、回答をWebサーバ9に送信する(S607)。DB更新部10は、健康データ管理DB8の食欲54と材料費55と時間56に回答を登録する(S608)。
上述したステップにより、食事内容の登録と次の食事にむけての準備を行うことができる。
【0026】
図7は、食事メニュー検索部13における食事メニュー検索処理を表したフローチャートの一例を示す。
食事メニュー検索部13は、栄養バランス管理DB6と、健康データ管理DB8とに格納されている情報を参照して食事メニューDB7を検索し、ユーザに提案する食事メニューを選択する。
携帯電話1のユーザは、Webサーバ9にアクセスし、ディスプレイに表示されているブラウザ上で食事メニューページへのハイパーリンクをクリックすること等により、次の食事の食事メニューを提示することをWebサーバ9に要求する。データ送受信部12がこの要求を受信すると、まず、食事メニュー検索部13は、不足しているカロリーや栄養バランスを把握するため、栄養バランス管理DB6からカロリー、たんぱく質、炭水化物、脂質、食物繊維に関する所定の日数分の情報を取得する(S701)。次に、食事メニュー検索部13は、健康データ管理DB8から食欲、材料費、料理時間に関する本日分の情報を取得する(S702)。その後、食事メニュー検索部13は、不足分のカロリーを計算し、ユーザの希望(食欲、材料費、料理時)や最近の体重変動を考慮し、食事メニューDB7より最適な食事メニューを選び出す(S703)。そして、データ送受信部12は、選択した食事メニューの情報を携帯電話1に送信する(S704)。
【0027】
携帯電話1は食事メニューの情報を受信すると、ディスプレイに食事メニューを表示する。ユーザは、ディスプレイに表示された食事メニューを見て、携帯電話1にその食事メニューを選択する指示または次の食事メニューを要求する指示を入力する。携帯電話1は入力された指示をWebサーバ9に送信する。
データ送受信部12は、携帯電話1から食事メニューを選択する指示または次の食事メニューを要求する指示を受信する(S705)。携帯電話1から食事メニューを選択する指示を受信した場合(S706:Yes)、食事メニュー検索部13は食事メニュー検索処理を終了する。一方、携帯電話1から次の食事メニューを要求する指示を受信した場合(S706:No)、ステップS703に戻り、食事メニューをユーザに提示するステップを繰り返す(ステップ703〜706)。
【0028】
なお、上記実施形態では、食事情報は食事メニューを示すとしたが、食事情報は更に食事の摂取量を含んでもよい。料理名や食品名に加えて摂取量を考慮した食事メニューを食事メニューDB7に格納することにより、食事メニュー検索部13はより適切な食事メニューをユーザに提案することができる。
【0029】
また、上記実施形態では、栄養バランスの例として、たんぱく質と炭水化物と脂質と食物繊維とを示したが、栄養バランスは、ビタミンやミネラル等それ以外の栄養素を含んでもよい。
【0030】
また、上記実施形態では、健康データ管理DB8に格納される項目の入手タイミングは、摂取した料理の食事画像2を登録するためにWebサーバ9が携帯電話1と通信した時を想定しており、Webサーバ9への接続の手間を省く目的があるとしたが、食欲54と材料費55と時間56等の健康情報を入手するタイミングは、携帯電話1のユーザが次の食事の食事メニューの提示をWebサーバ9に要求する時としてもよい。このタイミングで健康情報を入手することにより、食事メニュー検索部13は食事する正にその時間のユーザの体調等に合った食事メニューを提示することができる。
【0031】
また、上記実施形態では、ステップS602において、ユーザは食事メニューを示す食事情報を入力するとしたが、図7の食事メニュー検索処理の終了直後に図6のデータベース更新処理を行うこととし、ステップS602でユーザは食事メニューを示す食事情報を入力せず、ステップS604ではステップS705でユーザにより選択するように指示された食事メニューを元に食事メニューDB7を検索することとしてもよい。
【0032】
また、ユーザがWebサーバ9によって提示される食事メニューで満足しない場合には、食事メニューDB7に登録されていない食事メニューを携帯電話1から直接入力することができるようにしてもよい。
ただし、食事メニューDB7に登録されていない食事メニューをユーザが直接入力した場合、食事メニューDB7を検索して摂取カロリーと栄養バランス(たんぱく質、炭水化物、脂質、食物繊維等)を求めることができない。
そこで、この場合、ユーザに携帯電話1より摂取カロリーと栄養バランスを入力してもらい、入力された摂取カロリーと栄養バランスを食事データDB5と栄養バランス管理DB6に登録することになる。
【0033】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザがいる場所を問わず、体重や食欲等の健康状態の推移を踏まえ、食事のたびに栄養バランスを考慮した食事メニューを提示することができる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、請求項に記載されている発明や発明の実施形態に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0035】
1…携帯電話、2…携帯電話で撮影した食事画像、3…基地局、4…公衆回線網、5…食事データDB、6…栄養バランス管理DB、7…食事メニューDB、8…健康データ管理DB、9…WEBサーバ、10…DB更新部、11…カロリー取得部、12…データ送受信部、13…食事メニュー検索部、14…栄養バランス取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食事管理サーバと、携帯電話とを有する食事管理システムであって、
前記食事管理サーバが、
利用者によって摂取されたカロリーと各種の栄養素量とを格納する栄養バランス管理データベースと、
食事メニュー毎に、当該食事メニューに従う食事について、カロリーと、各種の栄養素量と、当該食事が利用者の要望を満たすか否かを判定するために参照される参照情報とを格納する食事メニューデータベースと、
利用者の健康状態を示す健康情報と、利用者の食事に対する要望を示す要望情報とを格納する健康データ管理データベースと、
前記携帯電話から、利用者によって指定された食事メニューを含む食事情報と、利用者の健康状態を示す健康情報と、利用者の料理に対する要望を示す要望情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された食事情報に含まれる食事メニューに基づいて前記食事メニューデータベースを検索し、当該食事メニューに従う食事に含まれるカロリーと各種の栄養素量を求める栄養バランス取得手段と、
前記栄養バランス取得手段によって求められたカロリーと各種の栄養素量により前記栄養バランス管理データベースを更新する栄養バランス管理データベース更新手段と、
前記受信手段によって受信された健康情報と要望情報により前記健康データ管理データベースを更新する健康データ管理データベース更新手段と、
前記食事メニューデータベースに格納されているカロリーと各種の栄養素量と参照情報、前記栄養バランス管理データベース更新手段に格納されているカロリーと各種の栄養素量、および前記健康データ管理データベースに格納されている健康情報と要望情報に基づいて、利用者に提示するための食事メニューを検索する食事メニュー検索手段と、
前記食事メニュー検索手段によって検索された食事メニューを前記携帯電話に送信する食事メニュー送信手段と、
を備える、
ことを特徴とする食事管理システム。
【請求項2】
前記食事管理サーバが、
既に摂取された食事について、食事メニューを含む食事情報を格納する食事データデータベースと、
前記受信手段によって受信された食事情報により前記食事データデータベースを更新する食事データデータベース更新手段と、
前記食事データデータベースに含まれる食事情報を前記携帯電話に送信する食事情報送信手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の食事管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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