説明

食品原料及び食品原料のグリセミック指数低減方法

【課題】 炭水化物を含む食品原料であって、グリセミック指数がより低減された食品原料及びかかる食品原料を含有する食品を提供すること。
【解決手段】 課題を解決する食品原料は、炭水化物と、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンとを含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品原料及び食品原料のグリセミック指数低減方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病並びにその予備軍といわれる耐糖能異常(IFG、IGT)を呈する人々にとって、血糖値を安定させることは健康上非常に重要である。このような人々は、血糖値の急激な増加を抑制するために食事内容を制限していることが多い。特に、炭水化物の摂取は血糖値の増加に直接影響するため、炭水化物の摂取を制限することが一般的となっている。そのため、例えば、低インスリンダイエットに代表される高タンパク・低炭水化物の食事が普及している。
【0003】
しかしながら、上記の高タンパク・低炭水化物の食事のような偏ったエネルギー摂取は、健康を害する危険性も含んでいる。例えば、高タンパク・低炭水化物の食事のみに依存すると、ケトン体の過剰な生成により、典型的な症状としてケトン尿を引き起こす虞がある。また、以下のような報告の内容についても考慮する必要がある。
【0004】
すなわち、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が発表した合同報告書(1998)では、「十分な炭水化物の摂取が、人々の肥満防止に役立つだけでなく、食生活に関連するさまざまな疾病予防にもつながる」としており、「多種類の炭水化物から得られるエネルギーを少なくとも55%含む食事をとると、体内における脂肪量の蓄積を防げる」と結論づけている。
【0005】
さらには、炭水化物の摂取を制限するということは、炭水化物を主成分とする通常の主食を十分に摂取することができず、食事に対する満足感が得られにくいという問題もある。したがって、炭水化物を十分に摂取した場合であっても血糖値の上昇を十分抑制できることが強く望まれている。
【0006】
そこで、最近では、食品摂取後に血糖値をどれだけ増加させるかということを示すグリセミック指数(Glycemic Index)を利用して、炭水化物を摂取することが行われている。グリセミック指数は、WHOの定義では、50gの糖質を含む被試験炭水化物を食したときの血糖の上昇曲線と、標準ブドウ糖50gの上昇曲線とを比較して、その曲線下の面積比から算出される数字であり、食品のブドウ糖吸収速度の指標として用いられる。したがって、食品のグリセミック指数を低減させることができれば、食事の内容を大きく変化させることなく血糖値の抑制が可能となる。
【0007】
従来、グリセミック指数を低減する方法としては、炭水化物を含む食材の食物繊維の割合を増やすこと、又は、炭水化物を含む食材の調理法を工夫することなどにより、ブドウ糖の吸収を遅らせる方法が知られている(例えば、非特許文献1から4参照)。
【0008】
【非特許文献1】Wolever TM,Nuttall FQ,Lee R,Wong GS,Josse RG,Csima A, Jenkins DJ、「Prediction of the relative blood glucose response of mixed meals using the white bread glycemic index」、Diabetes Care、Sep−Oct;8(5):418−28.(1985)
【非特許文献2】Jenkins DJ,Jenkins AL、「Dietary fiber and the glycemic response」、Proc Soc Exp Biol Med、Dec;180(3):422−31.(1985)
【非特許文献3】Brand JC,Nicholson PL,Thorburn AW,Truswell AS、「Food processing and the glycemic index」、Am J Clin Nutr、Dec;42(6):1192−6、(1985)
【非特許文献4】Irsy G,Peterfai E、「New possibilities in the diabetic diet」、Ther Hung、;39(2):55−62、(1991)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記のグリセミック指数の低減方法を日常的に行うことは困難であるため、本発明者らは、現在多食されている炭水化物を、その基本的な性質を変化させずにグリセミック指数の低いものに変えることが、血糖値の安定化を図るうえで有効であると考えた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、炭水化物を含む食品原料であって、グリセミック指数がより低減された食品原料及びかかる食品原料を含有する食品を提供することにある。また、本発明の目的は、炭水化物を含む食品原料のグリセミック指数を低減する方法を提供することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、炭水化物に対して特定のトリテルペンを添加させることにより、炭水化物のグリセミック指数が大幅に減少することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明の食品原料は、炭水化物と、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンとを含有することを特徴とする。
【0013】
本発明の食品原料は、炭水化物と上記トリテルペンとを組み合わせて含有することにより、同質・同量の炭水化物を含む食品原料に比べて低いグリセミック指数を有することが可能となる。したがって、本発明の食品原料によれば、本発明の食品原料を含有する食品を日常的に摂取することにより、炭水化物を摂取できるとともに血糖値の上昇を抑制でき、生活習慣病の潜在因子としての耐糖能異常を予防又は改善し、生活習慣病の発病の可能性をより低減することが可能となる。さらには、本発明の食品原料においては、炭水化物と上記トリテルペンとの組み合わせによって食品原料の色、食味及び食感が著しく損なわれることはないので、多様な食品への使用が可能である。
【0014】
また、本発明の食品原料において、上記炭水化物が多糖類であることが好ましい。この場合、本発明の食品原料は、主食として摂取する食品に対して好適に用いることができる。
【0015】
また、本発明の食品原料において、上記炭水化物が二糖類であることが好ましい。この場合、本発明の食品原料は、特に甘味料等の用途として好適なものとなる。
【0016】
さらに、本発明の食品原料において、食品原料の100質量部に対して、上記トリテルペンを0.001〜10質量部含むことが好ましい。
【0017】
また、本発明の食品は、上述の本発明の食品原料のいずれかを含有することを特徴とする。本発明の食品によれば、上述したようにグリセミック指数が低減されている上記本発明の食品原料を含有することにより、炭水化物を摂取できるとともに血糖値の上昇を抑制でき、日常的に摂取することで生活習慣病の潜在因子としての耐糖能異常を予防又は改善し、生活習慣病の発病の可能性をより低減することが可能となる。
【0018】
また、本発明の食品原料のグリセミック指数低減方法は、炭水化物を主成分とする食品原料のグリセミック指数を低減する方法であって、食品原料に、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンを含有せしめることを特徴とする。
【0019】
本発明の食品原料のグリセミック指数低減方法によれば、炭水化物を主成分とする食品原料のグリセミック指数を低減することができ、グリセミック指数がより低減された食品原料を得ることが可能となる。また、本発明の食品原料のグリセミック指数低減方法においては、炭水化物と上記トリテルペンとの組み合わせによって食品原料の色、食味及び食感が著しく損なわれることはないので、炭水化物を主成分とする食品原料の種類に限定されることなくグリセミック指数の低減が可能である。
【0020】
また、本発明の食品原料のグリセミック指数低減方法において、上記炭水化物が多糖類又は二糖類であることが好ましい。
【0021】
多糖類を主成分とする食品原料の場合は、主食となる食品のグリセミック指数を低減する方法とすることが可能となる。また、二糖類を主成分とする食品原料の場合は、甘味料等のグリセミック指数を低減する方法とすることが可能となる。
【0022】
さらに、本発明の食品原料のグリセミック指数低減方法において、食品原料の100質量部に対して、上記トリテルペンを0.001〜10質量部含有せしめることが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、炭水化物を含む食品原料であって、グリセミック指数がより低減された食品原料及びかかる食品原料を含有する食品を提供することができる。また、本発明によれば、炭水化物を含む食品原料のグリセミック指数を低減する方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の食品原料は、炭水化物と、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンとを含有する。
【0025】
コロソリン酸は下記化学式(1)で示されるトリテルペンである。
【0026】
【化1】

【0027】
また、トルメンティック酸は下記化学式(2)で示されるトリテルペンである。
【0028】
【化2】

【0029】
また、マスリン酸は、下記化学式(3)で示されるトリテルペンである。
【0030】
【化3】

【0031】
本発明においては、これらのトリテルペンの薬学的に許容される塩を用いてもかまわない。
【0032】
これらトリテルペンの薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられ、具体的には、トリテルペンと、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニア、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、テトラメチルアンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミン等とで形成される塩が有効成分として好適である。
【0033】
上記のトリテルペンの中でも、コロソリン酸は耐糖能改善効果が顕著であり、食品原料はコロソリン酸を含有していることが好ましい。
【0034】
コロソリン酸及びその塩は、多くの植物中に含まれ、植物から抽出して得たものを用いることができるが、特に、コロソリン酸含有量の多い、バナバ(Lagerstroemia speciosa、Linn.又はPers.)の葉より抽出して得たものであることが好ましい。バナバは、フトモモ目ミソハギ科に属し、オオバナサルスベリともいわれる熱帯アジアに分布するサルスベリの一種である。
【0035】
トルメンティック酸及びその塩は、アカエネ・ピンナティフィーダ(Acaene pinnatifida)、キンミズヒキ(Agrimonia pilosa)、イザヨイバラ(Rosa roxburgii)、エリオペ・ブランケティー(Eriope blanchetii)、シソ(Perilla frutescens)、デブレゲアシア・サリチフォリア(Debregeasia salicifolia)、ホウロクイチゴ(Rubus sieboldii)又はズダヤクシュ(Tiarella polyphylla)等の植物から抽出して得たものを用いることができる。
【0036】
マスリン酸及びその塩は、ビワ(Eriobotrya japonica)、オリーブ(Olea europaea)又はオオサンザシ(Crataegus pinnatifida)等の植物から抽出して得たものを用いることができる。
【0037】
トリテルペンを得るためには、生育している植物から葉や茎等の部位を切り取り、切り取った部位を生の状態または乾燥させてから抽出してもよいし、切り取った植物を用いてカルス培養などの植物組織培養を行い、培養したカルス等においてトリテルペンを産生させてから抽出して得てもよい。植物組織培養による方法の場合、バナバから誘導したカルスを培養する方法を採用することが、コロソリン酸、トルメンティック酸及びマスリン酸を効率よく得られるため、好ましい。
【0038】
トリテルペンを植物から抽出する溶媒としては、水又はメタノール、エタノール等のアルコール等の親水性溶媒を用いることが好ましく、加温した水/アルコール混合溶媒を用いることがより好ましい。具体的には、乾燥した植物の粉砕化物(原料)にエタノール又はエタノール水溶液(エタノール含量50〜80重量%)を原料に対して5〜20重量倍、好ましくは8〜10重量倍加えて、常温〜90℃好ましくは約50〜85℃の温度で30分〜2時間加熱還流し、この抽出を2〜3回繰り返す方法を好適に採用できる。
【0039】
抽出されたエキスからのトリテルペンの精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーや、再結晶等の方法によって行うことができる。
【0040】
エキスの量が多い場合には、エキスを水に懸濁し、エーテルやヘキサン等に分配して低極性成分を除いてから、水層をダイアイオンHP−20カラムクロマトグラフィー等を用いて水、メタノール及びアセトンにて順次溶出し、メタノール溶出画分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー等で分離、精製を行うことが好ましい。
【0041】
また、分離、精製して得られるトリテルペンの純度を高めるために、トリテルペンの水酸基をアセチル化したり、カルボキシル基をメチルエステル化したりした状態でシリカゲルカラムクロマトグラフィーや再結晶等による精製を行った後、加水分解して所望のトリテルペンを得る方法も好適に採用できる。
【0042】
本発明の食品原料に含まれる炭水化物としては、多糖類や二糖類等を主成分とし消化管中で分解されて血中にグルコースの形で吸収されるものであればよく、具体的には、例えば小麦粉、砂糖、片栗粉及びその他の穀粉等を用いることができる。なお、多糖類としては、例えば、アミロース、アミロペクチン等のデンプン、及び、デキストリン等が挙げられる。また、二糖類としては、例えば、スクロース、異性化糖、マルトース、ラクトース、及び、トレハロース等が挙げられる。
【0043】
本発明の食品原料は、例えば、上記の炭水化物を含有する食品原料と上記したトリテルペンとを混合撹拌することにより製造することができる。この場合、上記トリテルペンが均一に分散して含有されていることが好ましい。
【0044】
本発明の食品原料の形態については、例えば、液体、ペースト等の半固体、固体、粉体、及びゲル状物等が挙げられる。食品原料の形態は、水との混合、増粘剤、ゲル化剤及び糊料等の使用などの、公知の方法により適宜調整することが可能である。
【0045】
本発明の食品原料は、食品原料の100質量部に対して、上記トリテルペンを0.001〜10質量部含むことが好ましく、0.01〜10質量部含むことがより好ましく、0.1〜10質量部含むことが更に好ましい。なお、理想的には上記トリテルペンを一日当たり1〜50ミリグラム摂取可能なように上記トリテルペンの量を設定する。
【0046】
また、本発明の食品は、上記した本発明の食品原料を含有するものである。具体的には、例えば、うどん、パスタ、そば、インスタントラーメン等の麺類、食パン、菓子パン、フランスパン等のパン類、アイスクリーム、クッキー、チップス、チョコレート、ケーキ等の菓子類、お茶、炭酸飲料、コーヒー、ジュース、健康飲料等の飲料類、カレールウ、シチュー等の香辛料加工食品類、コロッケ、エビフライ、烏賊リング等の冷凍食品類、砂糖、油脂、塩、酢、醤油、味噌、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、チリソース等の調味料類、おにぎり、すし、チャーハン等の米飯類、及び豆腐、アゲ、納豆等の穀物利用食品類が挙げられる。
【0047】
本発明の食品には、バナバ淡白色エキス及び炭水化物を含む食用材料以外にも、天然色素、ビタミン類、ミネラル類、香料、保存剤、難消化性デキストリン、桑、枇杷、グワバ等他の植物エキス、クロム、CoQ10、合成甘味料、アミノ酸、カテキン等のタンニン類等を更に添加できる。
【0048】
また、本発明の食品原料に含有される上記トリテルペンは250℃までの加熱では熱分解されにくいので、上記食品に対して加熱殺菌、加熱調理を行うことができる。
【実施例】
【0049】
以下、本発明の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
【0050】
<食品原料の調製>
(実施例1)
先ず、デンプンを主成分とした食品原料として小麦粉(市販の薄力小麦粉)75gを300gの水に撹拌混合し、これを加熱して糊状の混合物を得た。続いて、この混合物625質量部にコロンソリン酸2質量部を撹拌混合し、糊状の食品原料1を得た。
【0051】
(実施例2)
先ず、20%スクロース水溶液を調製した。続いて、この水溶液625質量部にコロンソリン酸2質量部を撹拌混合し、液体の食品原料2を得た。
【0052】
(比較例1)
デンプンを主成分とした食品原料として小麦粉(市販の薄力小麦粉)75gを300gの水に撹拌混合し、これを加熱して糊状の比較食品原料1を得た。
【0053】
<食品原料のグリセミック指数の評価>
まず、被検動物としてイヌ(ビーグル犬)を用い、上記で得られた食品原料1及び2、並びに、比較食品原料1を被検動物に体重1kg当り6.25gとなる量経口投与した場合の、血糖値及びインスリン値を測定した。
【0054】
なお、比較食品原料1は、体重13.0kgのイヌAに投与し、食品原料1は、体重11.5kgのイヌBに投与した。また、食品原料2は、体重11.0kgのイヌCに投与した。
【0055】
血糖値は、食品原料投与直前、30分後、60分後、120分後、180分後のそれぞれの時点で、イヌの静脈より採血し、採血した血をグルテストセンサー(商品名、(株)三和化学研究所製)により測定して求めた。また、インスリン値は、食品原料投与直前、30分後、60分後、120分後、180分後のそれぞれの時点で、イヌの静脈より採血し、採血した血の血中インスリン値を測定して求めた。
【0056】
得られた結果を表1並びに図1及び図2に示す。図1は、3頭のイヌの血糖値の時間変化を示すグラフである。また、図2は、3頭のイヌのインスリン値の時間変化を示すグラフである。
【0057】
【表1】

【0058】
図1に示すグラフの各血糖曲線下の面積(ΣΔBS)を計算すると、イヌAで110.5、イヌBで60.5、イヌCで27.5であった。
【0059】
ここで、食品原料1及び2のグリセミック指数を、基準食品のΣΔBSに対するその食品のΣΔBSの比で表したものとして算出した。比較食品原料1を基準食品とし、その値を100とすると、食品原料1のグリセミック指数は55であり、食品原料2のグリセミック指数は25であった。
【0060】
これらの結果から、炭水化物としての小麦粉と、コロンソリン酸とを含有する実施例1の食品原料1のグリセミック指数は、コロンソリン酸を含有しない比較例1の比較食品原料1のグリセミック指数よりも低くなっており、多糖類の炭水化物を含有する食品原料にコロンソリン酸を含有せしめることにより、多糖類のグリセミック指数の低減が可能であることが確認された。また、炭水化物としてのスクロースとコロンソリン酸とを含有する実施例2の結果から、二糖類の炭水化物を含有する食品原料にコロンソリン酸を含有せしめることにより、二糖類のグリセミック指数の低減も可能であることが確認された。
【0061】
なお、このような効果が得られたことについて本発明者らが考察したところ、グリセミック指数の低下はインスリンの初期分泌の増加によりもたらされた結果であることが図2のグラフから推察される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、3頭のイヌの血糖値の時間変化を示すグラフである。
【図2】図2は、3頭のイヌのインスリン値の時間変化を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭水化物と、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンと、を含有する、食品原料。
【請求項2】
前記炭水化物が、多糖類である、請求項1に記載の食品原料。
【請求項3】
前記炭水化物が、二糖類である、請求項1に記載の食品原料。
【請求項4】
前記食品原料の100質量部に対して、前記トリテルペンを0.001〜10質量部含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の食品原料。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の食品原料を含有する、食品。
【請求項6】
炭水化物を主成分とする食品原料のグリセミック指数を低減する方法であって、
前記食品原料に、コロソリン酸、マスリン酸、及びトルメンティック酸からなる群より選択される少なくとも1種のトリテルペンを含有せしめる、食品原料のグリセミック指数低減方法。
【請求項7】
前記炭水化物が、多糖類又は二糖類である、請求項6に記載の食品原料のグリセミック指数低減方法。
【請求項8】
前記食品原料の100質量部に対して、前記トリテルペンを0.001〜10質量部含有せしめる、請求項6又は7に記載の食品原料のグリセミック指数低減方法。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−121949(P2006−121949A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312761(P2004−312761)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(598169491)株式会社ユース・テクノコーポレーション (9)
【Fターム(参考)】