説明

食品鮮度センサー

腐敗しやすい食品中の細菌の存在を検出するセンサーがpH感知溶液を含み、pH感知溶液が、アルカリと混合して一定のpH値にされたメチルレッドとブロモチモールブルーとからなり、一定の濃度の二酸化炭素にさらされると通常の緑色が概ね橙色に変化する。二酸化炭素が容器を通って効果的に拡散できるTPX(PMP)薄膜を用いたガス透過性容器中に前記溶液を詰める。酸性の二酸化炭素が前記溶液に接触して炭酸を形成するとpHレベルが下がり、前記溶液で二酸化炭素濃度を表示することで細菌増殖を表示する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に病原体の検出装置及び方法に関し、特に、食品媒介病原体及び損傷を検出する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品の損傷と同様に食品媒介感染症も世界的な食料供給で重大な負担となっている。米国だけでも、食品媒介疾病は、年間7600万件(米国人の4人に1人に相当する)あり、年間約325,000件が入院し、5000件超が死亡している。米国会計検査院(GAO)および米国農務省(USDA)によれば、食品媒介病原体によって、保健医療損失および生産性損失において70億米国ドル〜370億米国ドルの経済的損失がもたらされている。危害分析重要管理点(HACCP)規定では、食品の危害分析は、施設に入る前、間および後に行う食品安全性分析を含むべきであると述べられている。製造加工業者から消費者へ輸送される食物が消費前に可能な限り安全であることを保証することが、明らかに必要である。たとえば、食品媒介病原体の抗生物質に対する抵抗性の発達、潜在的な毒素の存在、および成長ホルモンの使用の全てが、より安全な食品を確実に消費者に届けるようにするために、HACCPの手順をさらに発展させる必要性を指し示している。そうした食物が購入されたり、一部使用されたり、および将来使用するために保存された後でも消費者によって扱われる食物が監視される必要もある。
【0003】
たとえば食肉は、製造加工業者で食品媒介病原体について無作為にサンプリングされている。一般的に、食肉が消費される前にさらなるテストは行われておらず、許容できないレベルの未検出の食品媒介病原体(サルモネラ属菌(Salmonella spp.)およびリステリア属菌(Listeria spp.))などが残る可能性のほか、腐敗細菌(シュードモナス属菌(Pseudomonas spp.)およびミクロコッカス属菌(Micrococcus spp.))などが製品を包装、運搬および陳列する間に望ましくないレベルまで繁殖し得る。続いて食品が消費者に購入され、状況を悪化させる非管理状態で運ばれて保存され、これら全てのことが消費前に起こり得る。
【0004】
小売業者は一般的に保存期限、すなわち鮮度を日付印で見積もる。この方法は少なくとも2つの重要な理由から正確ではない。第1に、製造加工業者での肉の細菌の実数値が一般には不明であり、および第2に、パッケージ商品の小売業者への輸送中の実際の時間−温度の環境が一般には不明である。一例として、3℃未満の温度上昇は、食品の保存期限を50%短くし、時間とともに細菌増殖を著しく増大し得る。確かに、食品の損傷は、食品の病原性細菌および非病原性細菌の合計負荷(load)が1×10cfu/g以下という、一般に受け入れられた値に基づくと、37℃において、わずか数時間で起こり得る。食品安全の指導者は、このレベルは肉製品の最大許容しきい値であると確認している。
【0005】
保存期限に敏感な食品の多くが一般に中心地で加工され包装されるが、これは食肉産業には一般に当てはまらない。最近の集中ケースレディ包装や肉製品用「クライオヴァック(cryovac)」包装の出現により、鮮度と細菌の存在の両方を検出するセンサーを大規模に組み込む機会が与えられている。
【0006】
時間−温度表示装置を含む、細菌負荷または食物の鮮度を反映する診断テストの提供を試みた多くの装置が公知である。今まで、これらの装置のどれも、適用される技術に特定的であるため消費者または小売市場で広く受け入れられていない。まず、時間−温度装置は、細菌増殖についてではなく積算温度履歴についての情報のみを提供する。よって、温度が正しく維持されていたにも関わらず、他の汚染手段を介した食物の細菌負荷が高くなっている可能性がある。ラップ用フィルム装置は一般に細菌と実際に接触することを要する。細菌が外側の食物表面に対して内側にある場合には、食物の内部の細菌負荷が高くてもセンサーを作動させない。アンモニアセンサは一般に炭水化物分解ではなくタンパク質分解を検出する。細菌は初めに炭水化物を利用するため、一般にこれらのセンサーは、海産物を除いたほとんどの正常な適用では感度が低い。
【0007】
さらに、食物物質における細菌検出用の公知の装置および方法は一般に、製造時に装置をパッケージに一体的に組み込む。供給者も消費者も、食品の再包装を伴う監視をし続けることができない。少なくとも腐敗しやすい食品における細菌の存在を検出するための、装置、食品包装、および関連した方法を提供するのが望ましい。さらに、消費者が、自身が食品を取り扱っている期間中は細菌の存在を検出できるのが望ましい。
【0008】
発明の概要
本発明は、食品の供給者または購入後に食品を扱っている消費者によって準備された容器またはパッケージにある腐敗しやすい食品中の少なくとも細菌の存在の検出に関する。本発明の実施形態は、食品中または食品上の細菌負荷の定量的測定および細菌の存在の検出を提供する。さらに、本発明によるセンサーは誤って食べられても安全に消化される。
【0009】
腐敗しやすい食物中の細菌の存在を検出するためのセンサーの1つは、例として、アルカリ性溶液と混合して一定のpH値にされたメチルレッドとブロモチモールブルーとからなるpH感知溶液を含んでもよく、一般に濃縮した二酸化炭素にさらされると緑色が概ね橙色に変わる。この溶液は、二酸化炭素が容器を通って効果的に拡散できるTPX(PMP)薄膜を用いたガス透過性容器に詰められる。酸性の二酸化炭素がこの溶液に接触し炭酸を形成するとpHレベルが下がるので、この溶液で二酸化炭素濃度を、従って細菌増殖を表示させる。
【0010】
別の実施形態では、腐敗しやすい食品から細菌の存在を検出するためのセンサーを含むこともできる。このセンサーはTPX(PMP)薄膜により形成されたガス透過性壁と、中身を見るための透明部分とを有する密封された容器を備えてもよい。pH感知溶液は容器内に入れられ、通常は緑色を有し、100万〜1000万個の細菌の細菌検出範囲において容器の外側で発生した0.5%濃度の酸性ガスに反応して一般に橙色に変わる。容器のガス透過性の第1壁部分と第2壁部分との間にpH感知溶液を入れ、これらの壁部分の間で二酸化炭素の所望の拡散が可能なようにできる。
【0011】
センサーはまた、容器内にpH感知混合物を含んでもよく、この混合物は、アルカリと混合してpH値を6〜8にしたメチルレッドとブロモチモールブルーとを含む。さらにまた、センサーは、アルカリと混合したメチルレッドとブロモチモールブルーとからなるpH感知混合物を含んでもよく、0.5%濃度の酸性ガスにさらされると、一般に緑色が概ね橙色に変わる。この場合、ブロモチモールブルーは0.02〜0.08重量/容量%であり、メチルレッドは0.001〜0.005重量/容量%であり、0.5mM〜1.5mMの範囲の量のアルカリ中に溶解している。
【0012】
本発明の1実施形態では、(細菌が成長する際に生成される)COガスが容器中に拡散して下記化学式のように溶液と反応してpHを下げるように、ガス透過性の覆いの中に水性pH指示薬を含んでもよい。

CO+HO ⇔ HCO ⇔ H+CO−−
【0013】
炭酸の形成によって水溶液のpHが下がると、pH指示薬が色を変えることで、pHの低下、すなわち細菌の存在を視覚的に表示する。
【0014】
広範囲にわたる研究と開発により、センサーを含んだ本発明の1実施形態の望ましい構成が得られた。センサー中への二酸化炭素の拡散を最大にするために、センサーの両面からガスが拡散できる二面構成を選択した。これにより、迅速な色変化が可能になり、センサーが「不確定ゾーン」にある時間が最小限に抑えられる。この「不確定ゾーン」では、色の変化は徐々に起こり、本発明の実施形態のように階段状に変化しない。センサーの両面へのガスの自由な拡散をさらに改善するために、食品が入っている食品パッケージの壁に対して一定の間隔を置いてセンサーを配置するのも望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
最小の製造コストで最高の性能と最大の保存期間を達成するように、各構成要素を選択し最適化した。センサーは、
1.pH指示薬及びセンサー溶液の初期pHと;
2.溶液を封入する透過性薄膜と;
3.薄膜の2つの層間に溶液を密封することによるセンサーの製造と;
を含み得る。
本発明の特徴と利点は以下で添付図面についての説明が進むと明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態が示される添付の図面を参照して以下で本発明をより詳細に記載する。しかしながら、本発明を多くの異なる形態で記載するが、本明細書で説明される実施形態に制限されると解釈されるべきではない。正しくは、これらの実施形態は、この開示が詳細で完全であるように、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるために提供される。全体を通して同様な番号は同様な要素を参照する。
【0017】
まず、図1及び2を参照すると、例として、腐敗しやすい食品12から細菌の存在を検出するための本発明のセンサー10が、向かい合ったガス透過性壁16、18を有する密封された容器14を含み、ガス透過性壁16、18は、容器14の中にあるpH感知溶液20を見るためにTPX(PMP)透明薄膜から形成されている。1実施形態では、pH感知溶液20は一般に緑色を有し、100万〜1000万個の細菌の細菌検出範囲において食品12の損傷により容器14の外側で生成した0.5%濃度の酸性ガスに反応して概ね橙色に変化する。続けて図1及び2を参照すると、食品12から放出される二酸化炭素ガス24の所望のガス拡散22が容器14及び溶液20を通過できるようにされ、pH感知溶液20が容器の向かい合った壁16、18の間に入れられる。必ずしも必要ではないが、センサー10は監視されている食品12と共にパッケージ26内に配置することが期待される。上述したように、センサー10中への二酸化炭素ガス24の拡散を最大にするために、センサーの両面からガスが拡散できる二面構成を選択した。これにより、迅速な色変化が可能になり、センサーが「不確定ゾーン」にある時間が最小限に抑えられる。この「不確定ゾーン」では、色変化は徐々に起こり、本発明の実施形態の場合のように階段状の変化を生じない。センサー10の両面に対するガスの自由な拡散をさらに改善するため、図1に示されるように食品12を入れたパッケージ26の壁27又は食品パッケージ自体の表面13に対して一定の間隔をあけてセンサーを配置するのも望ましい。
【0018】
例として本発明の1実施形態について上記説明したように、食品12中に存在する細菌汚染のレベルを定量的に見積もるために、細菌増殖の一般指示薬として二酸化炭素が使用される。よく知られているように、二酸化炭素が溶液に接触すると、炭酸の形成の結果としてpHが下がり、このpH値が二酸化炭素濃度、従って細菌負荷を表示する。
【0019】
ここに記載の本発明の実施形態では、センサー10はpH値が6〜8の溶液20を含む。さらに、1実施形態ではpH感知溶液を含み、このpH感知溶液は、水酸化ナトリウムのアルカリ性溶液と混合したメチルレッドとブロモチモールブルーとを含む。1実施形態では、pH値を約6.8にするために1mMの水酸化ナトリウム中に溶解させた0.0035重量/容量%のメチルレッドと0.05重量/容量%のブロモチモールブルーとを含む。例として、テスト結果により得られた効果的な溶液20は、溶液のpH値を6〜8の範囲にするために0.5mM〜1.5mMの範囲の水酸化ナトリウムのアルカリ性溶液中に溶解させた0.001〜0.005重量/容量%のメチルレッドと0.02〜0.08重量/容量%のブロモチモールブルーとを含む。
【0020】
図2に示されたセンサー10の実施形態では、壁16、18は厚み28が約0.001インチの薄膜から作られる。本発明の利点を知った当業者には分かるように、エチレングリコールなどの不凍剤を、所望のpH値を達成するために混合物の適当な改質剤と共に溶液20に加えてもよい。テストデータをここに提示した1実施形態では、外周30付近で密封された向かい合ったシートとしてTPX(PMP)膜からなる1.4ミル厚の透明膜を使用した。1実施形態では、図1に示されるように、約1インチX1インチの大きさ32の容器14を使用した。ここに例として提示された実施形態では、向かい合った膜シートの外周26を密封するために熱を加えた。
【0021】
溶液20についての研究では、初期には濃い緑色(信号機の緑と同様)であるが関連の微生物負荷では橙-赤色(一般に認められた危険色)を生じるpH範囲の生成物を発見することも行われた。例として、いくつかの状況で潜在的には有効であるが、初期の配合物は敏感すぎるので、鮮度検出器として実際の当該用途には望ましくないと分かった(0.5%CO及び約5x10CFU/gで色変化)。1mMのNaOH中に溶解した0.003%メチルレッドと0.05%ブロモチモールブルーとを含有した配合物を含む望ましい1実施形態では、開始時にはpHが6.8であり、0.5%CO濃度にて緑が橙色に変化した。もちろん、特定の用途では配合物に対する改質剤が必要となるかもしれない(例えば低い温度で凍結するのを防止するためエチレングリコールなどの不凍剤を活性配合物に加えることもできる)。さらに、例として、ここに提示の濃度にて使用される化学物質についての化学物質安全性データシート(MSDS)は、提示濃度でのこれらの配合物は人が誤って食しても無害であることを示している。例として、図3に示されるように、第1日(ハッチング・プロット)及び第60日(実線プロット)における室温でのpH配合物の溶液20のスペクトル(360〜720nm)が所望の配合物に対して優れた保存期間を示した。
【0022】
容器14については、多種多様な透明薄膜が市場で入手可能であった。しかし、水溶液を保持する膜の条件は非常に明確であり、センサーに最適な材料について実質的に管理された研究と実験を行った。望ましい条件としては、高いガス透過性;入手可能な薄膜(<2/1000インチ);相対的に高い二酸化炭素ガス透過性;高い透明性;高い柔軟性;熱シール可能な材料;高い柔軟性;pH指示薬配合物によって汚れていないこと;及び相対的に低い製造コスト;から選択された事項が挙げられる。
【0023】
広範囲にわたって評価した結果、高い透明性の等級で厚みが1.4/1000インチのTPX膜が上記すべての基準を満たすことが分かった。センサー10の1実施形態では、上述したように、例として、1.4ミル厚で一辺1インチの正方形の透明TPX膜を2つ切り出し、一方の正方形を他方の正方形の上部に配置し、パルス式ヒートシーラーを用いて3辺を密封し、形成した容器14に配合物を0.5ml加え、最後の辺を密封することによる正方形センサーの製造を伴う。角で漏れが生じるならば、各辺に二重シールを行えば漏れの問題は解消される。
【0024】
これでセンサー10は使用準備ができ、室温では2ヶ月の安定性を有し、予想される保存期間は冷蔵温度では1年を超える。もちろん、製造方法において説明した加える指示薬の形状、大きさ、容量などの多くのパラメータは、用途に依存して変わり得る。シーリングの方法では上述したように熱を用いることができるが、別法として接着剤又は他の結合剤を塗布してもよい。
【0025】
図4の表は、上述したように製造したセンサーの性能を表すデータを示す。細菌濃度はコロニー形成単位/グラム(CFU/g)で示されている。例として、上記説明したセンサー10が、データを収集した本発明の1実施形態を反映する。調理の後、調理したニワトリの表面に微生物集団を導入した。調理したニワトリでは、高い微生物負荷に達するまで約1.5倍長い時間を要したが、センサー性能は生のニワトリと調理したニワトリの両方に対して良好であった。
【0026】
上記説明から当業者ならば本発明の変形や他の実施形態を数多く想起するであろう。例として、本発明は、アンモニアに反応して色が緑から青に変わるセンサーの調製に適用することもできる。水酸化物イオンの形成の結果としてpHが増大してアルカリになると別の色変化が生じるような代わりのpH指示薬を選択することもできる。したがって、記載した特定の実施形態に本発明を限定すべきでなく、変形や実施態様も特許請求の範囲に含まれることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】食品の損傷を検出する上で有効な本発明の実施形態の概略断面図である。
【図2】本発明によるセンサーの1実施形態の部分断面図である。
【図3】第1日(ハッチング・プロット)と第60日(実線プロット)での室温におけるpH配合物の溶液のスペクトル(360〜720nm)を示し、配合物の優れた保存期間を反映している。
【図4】調理して又は生のまま10℃で保存しておいた皮なしニワトリの培養の、生化学的及び微生物学的なパラメータへの効果を示した表である。
【符号の説明】
【0028】
10 センサー
12 食品
14 容器
16、18 ガス透過性壁
20 pH感知溶液
22 ガスの拡散
24 二酸化炭素ガス
26 パッケージ
27 壁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
腐敗しやすい食品から細菌の存在を検出するためのセンサーであって、
TPX(PMP)薄膜から形成されたガス透過性壁とその中にある内容物を見るための透明部分とを有する密封された容器;及び
前記容器に入れられたpH感知溶液;
を備え、前記pH感知溶液は100万〜1000万個の細菌の細菌検出範囲において前記容器の外側で生成した0.5%濃度の酸性ガスに反応して通常の緑色から概ね橙色に変化し、前記pH感知溶液は容器の第1のガス透過性壁部分と第2のガス透過性壁部分との間に入れられて二酸化炭素が前記第1のガス透過性壁部分と第2のガス透過性壁部分との間に拡散できることを特徴とするセンサー。
【請求項2】
前記酸性ガスが二酸化炭素を含む請求項1に記載のセンサー。
【請求項3】
前記pH感知溶液のpH値が6〜8である請求項1に記載のセンサー。
【請求項4】
前記pH感知溶液が、アルカリ性溶液と混合したメチルレッドとブロモチモールブルーとを含む請求項1に記載のセンサー。
【請求項5】
前記アルカリ性溶液が水酸化ナトリウムを含む請求項4に記載のセンサー。
【請求項6】
1mMの水酸化ナトリウムのアルカリ性溶液に溶解してpH値を約6.8にした0.0035重量/容量%の前記メチルレッドと0.05重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含む請求項4に記載のセンサー。
【請求項7】
0.5mM〜1.5mMの範囲のアルカリ性溶液に溶解して該溶液のpH値を6〜8にした0.001〜0.005重量/容量%の前記メチルレッドと0.02〜0.08重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含む請求項4に記載のセンサー。
【請求項8】
前記薄膜の厚みが0.001インチである請求項1に記載のセンサー。
【請求項9】
不凍剤をさらに含む請求項1に記載のセンサー。
【請求項10】
前記不凍剤がエチレングリコールを含む請求項9に記載のセンサー。
【請求項11】
前記容器が1.4ミル厚の透明膜から形成される請求項1に記載のセンサー。
【請求項12】
前記第1のガス透過性壁部分と前記第2のガス透過性壁部分とが向かい合ったシートになったTPX(PMP)膜から形成され、前記向かい合ったシートが該シートの外周付近で密封されて前記pH感知溶液を前記容器内に密閉する請求項1に記載のセンサー。
【請求項13】
前記容器の大きさが約1インチ×1インチである請求項12に記載のセンサー。
【請求項14】
前記向かい合ったシートの外周を密封するために熱が加えられる請求項12に記載のセンサー。
【請求項15】
腐敗しやすい食品から細菌の存在を検出するためのセンサーであって、
ガス透過性壁を有する容器;及び
前記容器に入れられたpH感知混合物;
を備え、前記pH感知混合物が、アルカリ混合物と混合してpH値を6〜8にしたメチルレッドとブロモチモールブルーとを含み、前記pH感知混合物が0.5%濃度の酸性ガスにさらされると通常の緑色から概ね橙色に変化することを特徴とするセンサー。
【請求項16】
前記ガス透過性壁がTPX(PMP)薄膜からなる請求項15に記載のセンサー。
【請求項17】
前記容器がTPX(PMP)薄膜からなる向かい合った第1シート及び第2シートを備え、前記向かい合った第1シート及び第2シートはその外周付近で密封されて前記pH感知混合物を前記第1シートと第2シートとの間に保持する請求項16に記載のセンサー。
【請求項18】
前記薄膜の厚みが約1ミルである請求項16に記載のセンサー。
【請求項19】
前記容器は該容器に入れられた内容物を見るために透明部分を備える請求項15に記載のセンサー。
【請求項20】
前記酸性ガスが100万〜1000万個の細菌の細菌範囲から得られる二酸化炭素を含む請求項15に記載のセンサー。
【請求項21】
前記pH感知混合物が前記容器の第1のガス透過性壁部分と第2のガス透過性壁部分との間に入れられ、前記第1のガス透過性壁部分と第2のガス透過性壁部分との間で二酸化炭素が拡散できる請求項15に記載のセンサー。
【請求項22】
前記アルカリ混合物が水酸化ナトリウム溶液を含む請求項15に記載のセンサー。
【請求項23】
1mMの水酸化ナトリウム中に溶解させてpH値を約6.8にした0.0035重量/容量%の前記メチルレッドと0.05重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含む請求項15に記載のセンサー。
【請求項24】
前記混合物のpH値を得るように0.5mM〜1.5mMの範囲のアルカリ量中に溶解させた0.001〜0.005重量/容量%の前記メチルレッドと0.02〜0.08重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含む請求項15に記載のセンサー。
【請求項25】
細菌の存在を検出するためのセンサーであって、
前記センサーはpH感知混合物を含み、前記pH感知混合物は、アルカリと混合してpH値が6〜8となったメチルレッドとブロモチモールブルーとを含み、前記pH感知混合物は0.5%濃度の酸性ガスにさらされると通常の緑色が概ね橙色に変化し、0.5mM〜1.5mMの範囲のアルカリ混合物に溶解された0.001〜0.005重量/容量%の前記メチルレッドと0.02〜0.08重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含むことを特徴とするセンサー。
【請求項26】
前記混合物がガス透過性容器に入れられた溶液であり、前記ガス透過性容器はTPX(PMP)薄膜からなり該薄膜を通って前記酸性ガスが拡散できる請求項25に記載のセンサー。
【請求項27】
前記容器がTPX(PMP)薄膜からなる向かい合った第1シート及び第2シートを有し、前記向かい合った第1シート及び第2シートはその外周付近で密封され前記第1シートと第2シートとの間にpH感知混合物を保持する請求項26に記載のセンサー。
【請求項28】
前記アルカリ混合物が水酸化ナトリウム溶液を含む請求項25に記載のセンサー。
【請求項29】
1mMの水酸化ナトリウム中に溶解されpH値が約6.8となった0.0035重量/容量%の前記メチルレッドと0.05重量/容量%の前記ブロモチモールブルーとを含む請求項25に記載のセンサー。
【請求項30】
腐敗しやすい食品中に存在する細菌汚染のレベルを見積もるために前記酸性ガスが細菌増殖の一般指示薬として機能する二酸化炭素を含み、前記二酸化炭素が前記混合物に接触するとpHが下がり、前記pHで二酸化炭素濃度を表示することで細菌負荷を表示する請求項25に記載のセンサー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−523391(P2008−523391A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545538(P2007−545538)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/043843
【国際公開番号】WO2006/062870
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(507189493)フレッシュサート・エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】