説明

食器篭

【課題】食器の収納および取り出しを行う際の省スペース化が図れるとともに、構成および操作を簡素化することができる食器篭を提供することを目的とする。
【解決手段】篭本体と、前記篭本体に複数の食器200の周端部を重ね方向に沿って支持する複数の支持体を有する食器篭であって、前記食器の一方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する篭本体1に固定した複数の固定食器支持体21、22と、前記食器の他方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する押え用の複数の可動食器支持体23、24と、を備え、前記可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動可能とし、前記可動食器支持体間から食器の収納および取出しを行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に学校、病院等の給食のように皿、お椀、トレイなどの被洗浄物である食器を比較的大量に使用する状況において、複数の食器を重ねた状態で収納する食器篭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の複数の食器を収納し、この食器の運搬または食器の洗浄等に供する食器篭としては、下記のものが知られている。
【0003】
特許文献1に記載されているように、上下方向に積層された複数の被収容物(食器)の側方へのずれを制限することで被収容物の積層した状態を保持する側方当接部(支持体)を有し、この側方当接部の一方側を、下端側を支点として縦方向に回動させて倒し、被収容物の収納および取り出しを行うものがある。
【0004】
また、特許文献2に記載されているように、食器を支持する支持体を各々に有する収納部と蓋部とに分割し、前記蓋部を、収納部に対して一方を回動支点として横方向に回動させ、食器の収納および取り出しを行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−217284号公報
【特許文献2】特開平10−137172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載されたものは、食器(被収容物)の収納および取り出しを行う際、複数の食器の周端部を支持する複数の支持体(側方当接部)の一方側を、下端側を支点として縦方向に回動させて倒す構成となっているため、倒した支持体の占めるスペースが必要で、広い作業スペースが必要となる。また、倒した支持体がむき出しになっているため、これを避けながらの食器の収納および取り出しとなる。さらに、回動させる支持体のサイズ、質量が大きく、作業性、操作性の面からも課題を有している。また、複数の食器を収納後、支持体を再び縦方向に回動させて係合部を介して固定するが、この固定操作を万一忘れて把持部(取手)を持って運搬しようした場合、食器が脱落する恐れがある。
【0007】
また、前記特許文献2に記載されたものは、食器(被収容物)の収納および取り出しを行う際、複数の食器の周端部を支持する複数の支持体を有する蓋部を、一方を回動支点として横方向開閉させる構成となっているため、蓋部の回動軌跡スペースおよび開状態時において蓋部の占めるスペースが必要で、広い作業スペースが必要となる。また、篭本体と蓋部を二分割して構成するため、構成の簡素化が求められている。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、食器の収納および取り出しを行う際の省スペース化を図るとともに、構成および操作を簡素化した食器篭を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の食器篭は、篭本体と、前記篭本体に複数の食器の周端部を重ね方向に沿って支持する複数の支持体を有する食器篭であって、前記食器の一方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する篭本体に固定した複数の固定食器支持体と、前記食器の他方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する押え用の複数の可動食器支持体と、を備え、前記可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動可能とし、前記可動食器支持体間から食器の収納および取出しを行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の食器篭によれば、食器の収納および取り出しを行う際の省スペース化が図れるとともに、構成および操作を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態1の縦方向の姿勢の食器篭における食器の収納または取出し時の状態を示す斜視図。
【図2】食器の収納時の状態を示す斜視図。
【図3】(a)図1、図2における食器位置規制部材の平面図、(b)同食器位置規制部材の側面図。
【図4】食器収納後における可動食器支持体の固定時の係止機構部を示す斜視図。
【図5】同可動食器支持体の固定開放時の係止機構部を示す斜視図。
【図6】食器篭に食器を収納した後の状態を示す図1の側方図。
【図7】食器を収納した食器篭の横方向の姿勢における構成図。
【図8】図7における側面図。
【図9】本発明の実施形態2の縦方向の姿勢の食器篭における食器の収納または取出し時の状態を示す斜視図。
【図10】食器の収納時の状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の請求項1記載の発明は、篭本体と、前記篭本体に複数の食器の周端部を重ね方向に沿って支持する複数の支持体を有する食器篭であって、前記食器の一方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する篭本体に固定した複数の固定食器支持体と、前記食器の他方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する押え用の複数の可動食器支持体と、を備え、前記可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動可能とし、前記可動食器支持体間から食器の収納および取出しを行うことを特徴とする食器篭としたものである。
【0013】
これにより、複数の可動食器支持体の各々を互いに離して、食器を支持する位置から食器が通過できる位置に移動させ、この移動させた可動食器支持体間から食器の収納および取出しを可能とするもので、各々の可動食器支持体の移動距離が小さく、前記従来の食器篭のような広い作業スペースを必要としない。さらに、移動させる可動食器支持体の質量が小さいため、食器の出し入れのための操作力を減少させ、また、操作を簡単に安全に行うことができ、構成も簡素化することができる。したがって、食器の収納および取り出しを行う際の省スペース化が図れるとともに、構成および操作を簡素化することができる。
【0014】
本発明の請求項2記載の発明は請求項1記載の発明において、可動食器支持体の長手方向の両端の各々に固定した支持部材と、前記支持部材の回動支点部の各々を篭本体に備え、前記回動支点部を中心として支持部材を介して可動食器支持体を回動させることを特徴とする食器篭としたものである。
【0015】
これにより、各々の可動食器支持体の移動を回動させて行うことでよりスムーズな移動が可能となり、したがって操作力をさらに減少させることができる。
【0016】
本発明の請求項3記載の発明は請求項2記載の発明において、食器の他方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する位置に可動食器支持体を固定する係止手段を備えたことを特徴とする食器篭としたものである。
【0017】
これにより、収納後の複数の食器を確実に支持し、食器の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0018】
本発明の請求項4記載の発明は請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、複数の食器の重ね方向の先頭に位置する食器の表面と、最後尾に位置する食器の裏面との距離を調整する食器位置調整部材を可動食器支持体および固定食器支持体に備え、前記食器位置調整部材を可動食器支持体とともに食器の外径よりも大きい位置に各々移動させることを特徴とする食器篭としたものである。
【0019】
これにより、可動食器支持体とともに食器位置調整部材も移動し、かつ食器位置調整部材間は食器の外径よりも大きい位置に各々移動することで食器の収納および取り出しをより容易に行うことができる。
【0020】
本発明の請求項5記載の発明は請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動させたとき、縦方向の姿勢とした篭本体の上面の開口部および正面の開口部から食器の収納および取出しを可能としたことを特徴とする食器篭としたものである。
【0021】
これによって、収納および取出し方向が多面となり、より容易に食器200の出し入れを行うことができる。さらに、例えば縦方向の姿勢の篭本体1を載せる作業台等の高さが比較的高い場合には、正面の開口部300から食器200の収納および取出しを行い、作業台等の高さが比較的低い場合には、上面の開口部400から食器200の収納および取出しを行うことができる。また、開口部400と開口部300を介して斜め上方から食器200の収納および取出しを行うこともできる。このように状況に応じてさらに容易に食器200の出し入れを行うことができるものである。
【0022】
本発明の請求項6記載の発明は請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、複数の食器を収納した後、固定食器支持体を下方側、可動食器支持体を上方側として運搬する取手を篭本体に備えたことを特徴とするとするものである。
【0023】
これにより、可動食器支持体の回動機構部、係止機構部(係止手段)にかかる振動、衝撃力が弱められる。したがって、可動食器支持体の回動機構部、係止機構部(係止手段)の構成の簡素化、耐久性の向上を図ることができる。さらに、可動食器支持体によって、食器の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0024】
さらに、複数の食器を収納した後、可動食器支持体を食器の周端部を支持する位置に回動、移動させる操作、および係止機構部(係止手段)によって可動食器支持体23、24を係止させる操作を万一行わず、複数の食器を収納した縦方向の姿勢の食器篭を、取手を持って横方向(水平方向)の姿勢としてしまうことがあっても、食器の収納、取り出しを行う開口部が上方側となっていることから食器の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の食器篭について図1〜図8を参照しながら説明する。先ず、本発明の実施の形態1の食器篭の基本的な構成を説明する。
【0026】
篭本体1は、環状に形成した枠線材2、3と、この枠線材2、3を溶接等により連結固定する連結線材4、5、6、7、8の各々によって外形を四角形状に構成している。また、枠線材2、3の間にはコの字状に形成した中線材9、10が溶接等により線材4、5、6、7、8に連結固定してある。枠線材2には連結線材11、12、さらに、枠線材3には連結線材13が連結固定してある。また、連結線材5、6を回動支点とした取手14、15を各々取り付けている。なお、篭本体1は、例えばステンレス材等を用いた円形状の線材により構成しているが、板状の部材で構成してもよい。また、外形を円形状に構成してもよく、実施形態の構成に限定するものではない。
【0027】
枠線材2、3の間には溶接等により固定部材16、17、18、19が連結固定してあり、固定部材16、17上に食器200の裏面側が載り、食器の裏面側の位置を規制する受板(食器位置規制部材)20が固定してある。
【0028】
固定部材17、19間には、複数重ねた丸形状の食器200の一方(食器の収納方向と対向する側)の半周側の周端部を支持する固定食器支持体21、22を有し、固定食器支持体21、22の長手方向の上下両端部は固定部材17、19の各々に固定している。
【0029】
また、複数重ねた丸形状の食器200の他方(食器の収納方向側)の半周側の周端部を支持する可動食器支持体23、24を有し、この内、可動食器支持体23の長手方向の上下両端部は可動部材25、26の各々に固定している。
【0030】
固定食器支持体21、22、および可動食器支持体23、24の各々は、断面が丸形状の棒状体とし、この表面には樹脂コーティングが施されている。
【0031】
可動部材25は回動支点軸27を介して固定部材16に支持されている。また、固定部材16には、可動部材25の食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)への回動範囲を規制する回動規制突部33を設けている。また、可動部材25の外方(篭本体1の右側面側)への回動範囲は、可動部材25の端面が連結線材11に接触し規制されるようになっている。
【0032】
可動部材26は回動支点軸28を介して固定部材18に支持されている。また、固定部材18には、可動部材26の食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内側方向)への回動範囲を規制する回動規制突部35が設けている。また、可動部材26の外方(篭本体1の右側面側)への回動範囲は、可動部材26の端面が連結線材11に接触し規制されるようになっている。
【0033】
また、複数重ねた丸形状の食器200の他方(食器の収納方向側、開口部300側)の半周側の周端部を支持する可動食器支持体23、24を有し、この内、可動食器支持体24の長手方向の上下両端部を可動部材29、30の各々に固定している。
【0034】
可動部材29は回動支点軸31を介して固定部材16に支持されている。また、固定部材16には、可動部材29の食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)への回動範囲を規制する回動規制突部34が設けている。また、可動部材29の外方(篭本体1の左側面側)への回動範囲は、枠線材3に形成した突部3aに接触し規制されるようになっている。
【0035】
可動部材30は回動支点軸32を介して固定部材18に支持されている。また、固定部材18には、可動部材30の食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)への回動範囲を規制する回動規制突部36を設けている。
【0036】
作業台等に縦方向(鉛直方向)に載置した篭本体1は、受台20側を底面、受台20と対向する上側を上面、固定食器支持体21、22側を後面、可動食器支持体23、24側を正面とし、さらに枠線材2側を右側面、枠線材3側を左側面として構成している。
【0037】
図1、図2に示す食器篭において、可動食器支持体23、24が位置する正面側に開口部300を有し、この開口部300を介して複数の食器200の収納および取出しを行うものである。さらにいえば、開口部300を有する正面側が食器200の収納および取出し方向である。また、固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24、および受台20、食器位置規制部材37に囲まれた空間に複数の食器200の収納部100を構成しているものである。
【0038】
固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24の各々の所定位置には、収納時における重ねた食器の表面側の位置を規制する食器位置規制部材37が固定されている。
この食器位置規制部材37の構成の一例を図3に示す。図3(a)は、図1、図2における食器位置規制部材37の平面図、図3(b)は同食器位置規制部材37の側面図を示す。
【0039】
食器位置規制部材37は、半割り状に形成した規制部材半部37a、37bによって構成され、この各々の中心側の内面部37c、37dによって断面円形状の固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24の各々の外面を挟んで、ボルト38a、ナット38bにより固定する。食器位置規制部材37は、ナット38bの締め付けを緩め、固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24の各々に固定する位置を調節可能としてある。
【0040】
図4、図5に固定時の係止機構部(係止手段)39の構成を示し、図4は、食器収納後における可動食器支持体23、24の固定時の係止機構部(係止手段)39の斜視図、図5は同可動食器支持体23、24の固定開放時の係止機構部の斜視図である。
【0041】
固定部材16に筒状の支持リング40、41、47、48を溶接等により固定し、この支持リング40、41、47、48により直線の可動線材42、49の各々を移動自在に支持している。また、可動線材42、49は摘み部45、52、および補強部46、53と一体になって形成している。
【0042】
補強部46、53の一端は各々可動線材42、49に固定され、支持リング41、48と補強部46、53の各々の間において、コイルバネ(付勢手段)44、51が可動線材42、49に挿入され、先端係止部43、50の各々を外方(篭本体1の右側面側または左側面側)に移動するように付勢されている。このように、可動食器支持体23、24の係止機構部39は、可動食器支持体23、24側の各々に対称配置にしているものである。
【0043】
なお、複数重ねた円形状の食器200の一方(食器の収納方向と対向する側)の半周側の周端部を支持する固定食器支持体21、22と、食器200の他方(食器の収納方向側)の半周側の周端部を支持する可動食器支持体23、24の配置の一例を図8に示す。固定食器支持体21、22の各々は、食器200の中心を挟んでθ1、θ2の角度として一方の半周側の周端部を支持する。また、可動食器支持体23、24の各々は、食器200の中心を挟んでθ3、θ4の角度として他方の半周側の周端部を支持する。θ1〜θ4の各々は、例えば10〜45度に設定されている。
【0044】
固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24の各々の配置は一例であってこれに限定されるものではない。固定食器支持体21、22の数は2本としたが、これよりも多い例えば3から6本としてもよい。この場合食器位置規制部材37は、食器200の中心を挟んだ両側に一個ずつ固定すればよい。
【0045】
図7、図8に示す篭本体1を縦方向(鉛直方向)から横方向(水平方向)にした姿勢(運搬時等における姿勢)においては、固定食器支持体21、22を下方側、可動食器支持体23、24を上方側に位置している。さらには、食器200の収納、取り出しを行う開口300を上方側としている。これは、開口300側に取手14、15を設け、これを持つようにしたことによって実現させているものである。
【0046】
次に、前記した本発明の実施形態1の食器篭の基本構成における食器の収納または取出し時、および食器の収納後の操作、状態を説明する。
【0047】
先ず、食器の収納時における操作、状態を説明する。複数の食器200が収納されていない食器篭おいて、図2、図4に示すように回動部材25が回動支点軸27を支点として食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)に回動し、回動部材25の一方の端面が回動規制突部33に当たって位置を規制されている。また、回動部材26が回動支点軸28を支点として食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)に回動し、回動部材26の一方の端面が回動規制突部35に当たって位置を規制されている。
【0048】
また、回動部材29が回動支点軸31を支点として食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)に回動し、回動部材29の一方の端面が回動規制突部34に当たって位置を規制されている。また、回動部材30が回動支点軸32を支点として食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)に回動し、回動部材30の一方の端面が回動規制突部36に当たって位置を規制されている。
【0049】
このとき、回動部材25、26に固定した可動食器支持体23、および、回動部材29、30に固定した可動食器支持体24の各々が食器200の周端部を支持する位置(篭本体1の内方向)に回動している。さらに、図4に示すように、可動食器支持体の係止機構部(係止手段)39を構成する可動線材42の先端係止部43が可動食器支持体23の下端側の外周面に接触または近接し、回動規制突部33と先端係止部43とで可動食器支持体23の下端部を挟む構成として外側への回動を阻止し、可動食器支持体23を食器200の周端部を支持する位置に固定している。
【0050】
また、可動線材49の先端係止部50が可動食器支持体24の下端側の外周面に接触または近接し、回動規制突部34と先端係止部50とで可動食器支持体24の下端部を挟む構成として外側への回動を阻止し、可動食器支持体24を食器200の周端部を支持する位置に固定している。
【0051】
次に、前記した可動食器支持体23、24の各々が食器200の周端部を支持する位置に固定している状態から、学校給食、病院等において喫食に用いた複数の食器200を収納する操作、状態を説明する。なお、複数の食器は喫食に用いたもの以外のもの(例えば喫食に用いてない新しい食器、洗浄済の食器)も含むことはもちろんである。
【0052】
図5に示すように、可動食器支持体23、24の係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、52の部分を一方の手の指で掴み、コイルバネ(付勢手段)42、51の付勢力に抗して内方に移動させる。これにともなって可動線材42、49も内方に移動し、先端係止部43、50が可動食器支持体23、24の各々から外れる。この状態を保ちながら他方の手で可動食器支持体23、24の各々を、食器200の周端部を支持する位置から可動食器支持体23、24同士が互いに離れる方向で外方(右側面側、左側面側)に回動、移動させる。
【0053】
図1に示すように、外方に回動させた可動食器支持体23の停止位置は、回動部材25、26の端面が連結線材11に接触し規制される。また、可動食器支持体24の停止位置は、回動部材29の端面が枠線材3に設けた突部3aに接触し規制される。この後、可動食器支持体の係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、52の部分から手の指を離すと、コイルバネ(付勢手段)44、51の付勢力により、可動線材42、49も外方に移動し、先端係止部43、50は図4の位置に戻ることになる。
【0054】
また、図1に示すように、可動食器支持体23、24に固定した各々の食器位置規制部材37も可動食器支持体23、24とともに外方に回動、移動する。
【0055】
なお、外方に回動させ停止させた可動食器支持体23、24間の内側の距離は、少なくとも収納する食器200の外径よりも大きくすれば、開口部300を構成する枠線材2、3間、可動食器支持体23、24間から食器200を通過させ、食器200の周端部が固定食器支持体21、22に当たるまで押し込んで収納部100内に収納することができる。
【0056】
可動食器支持体23、24を外方に回動させ停止させた状態において、篭本体1の正面側の開口部300から食器200を、裏面側(糸尻側)を下にして挿入し、受台20上に載せるとともに、食器200の周端部が固定食器支持体21、22に当たるまで押し込んで収納部100に収納する。このとき、固定食器支持体21、22は、挿入方向と対向する円形状の食器200の半周側の周端部を複数個所に亘って支持することによって、食器200の中心を所定の位置に収めることができる。この後、順次食器200を挿入し、既に収納した食器200の上に次の食器200を載せて予め定めた数を積み上げていく。
【0057】
予め定めた数(例えば10〜40個)の複数の食器200の挿入、収納の仕方は、一個ずつ順次積み上げて収納してもよいが、複数の数ごとに区分けして挿入、収納してもよい。
また、予め定めた数の複数の食器200全体を予め積み上げた後、最下端側の食器200の裏面を受台20上に載せ固定食器支持体21、22に当たるまで押し込んで収納してもよい。
【0058】
次に、予め定めた数の複数の食器全体を収納した後、図2に示すように、可動食器支持体23、24を篭本体1の内方に回動させる。このとき、図5に示すように、可動食器支持体23、24の係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、52の部分を一方の手の指で掴み、コイルバネ(付勢手段)44、51の付勢力に抗して内方に移動させる。これにともなって可動線材42、49も内方に移動し、先端係止部43、50が可動食器支持体23、24の各々から外れる。この状態を保ちながら他方の手で可動食器支持体23、24の各々を内方にさらに回動させる。
【0059】
図2、図4に示すように、内方に回動させた可動食器支持体23の停止位置は、回動部材25、26の端面が回動規制突部33、35に接触し規制される。また、可動食器支持体24の停止位置は、回動部材29、30の端面が回動規制突部34、36に接触し規制される。
【0060】
この後、係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、52の部分から手の指を離すと、コイルバネ(付勢手段)44、51の付勢力により、可動線材42、49も外方に移動し、先端係止部43、50は図2、図4の位置に戻ることになる。
【0061】
さらに、図4に示すように、可動線材42の先端係止部43が可動食器支持体23の下端側の外周面に接触または近接し、回動規制突部33と先端係止部43とで可動食器支持体23の下端部を挟む構成として外側への回動を阻止し、可動食器支持体23を食器200の周端部を支持する位置に固定する。
【0062】
また、可動線材49の先端係止部50が可動食器支持体24の下端側の外周面に接触または近接し、回動規制突部34と先端係止部50とで可動食器支持体24の下端部を挟む構成として外側への回動を阻止し、可動食器支持体24を食器200の周端部を支持する位置に固定する。これにより、食器篭に収納した複数の食器は、重ね方向の各々の周端部が固定食器支持体21、22、および可動食器支持体23、24によって支持される。これにより、収納後の複数の食器200を確実に支持し、食器200の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0063】
図1の側方図である図6に食器を収納した後の食器篭の状態を示す。この状態において、
予め定めた数を収納した複数の食器200の最下端側に位置する食器200の裏面と最上端側に位置する食器200の表面間の距離(L1)に対して、受台20の上面と食器位置規制部材37の下面の距離を、所定寸法(L2)の分、大きくして収納するものである。
この、所定寸法(L2)は例えば10〜20ミリメートルに設定する。これは、後述する噴射した洗浄水により、互いに隣り合う食器間を前記所定寸法(L2)分離して離間させ、複数の食器を順次洗浄するために設けるものである。また、所定寸法(L2)設けることによって、一個ずつ収納する場合に最上端側に収納する食器200の挿入をしやすくする効果がある。
【0064】
食器200は、例えば10〜40個の範囲で予め定めた数を収納するが、食器の収納数に応じて食器位置規制部材37の固定食器支持体21、22、可動食器支持体23、24への固定位置を調節し、収納する食器200の数に拘らず、前記所定寸法(L2)を確保する。なお、食器位置規制部材37は、食器200の表面側の周端部に当接する大きさ(外径)であればよい。
【0065】
図7、図8に食器を収納した食器篭の横方向の姿勢を示す。図2、図6に示す食器を収納した食器篭を、取手14、15を持つことによって、図7、図8に示すように、縦方向(鉛直方向)から横方向(水平方向)の姿勢となる。このとき固定食器支持体21、22が下方側、可動食器支持体23、24が上方側に位置している。さらには、食器200の収納、取り出しを行う開口300が上方側に位置している。これは、開口300側に取手14、15を設け、これを持つようにしたことによって実現させているものである。
【0066】
また、この食器篭の姿勢において、収納した食器は、前記所定寸法(L2)の範囲において、食器200の裏面側を下方として収納した複数の食器200の全体が所定角度傾斜した姿勢となる。この傾斜角度は5〜10度が好ましい。さらに、収納した複数の食器200の全質量は、固定食器支持体21、22にかかり、可動食器支持体23、24にはかからず、複数の食器200の上方への移動または脱落を防止する。
【0067】
この食器篭の横方向の姿勢において、取手14、15を持って運搬するものである。さらに、食器200を収納した食器篭の食器洗浄装置での洗浄または消毒保管庫での洗浄後の熱風による消毒乾燥を行うものである。
【0068】
図7、図8に示した食器篭の姿勢における収納した食器の洗浄方法の一例を説明する。食器200の表面側を先頭にして食器篭ごと食器洗浄装置(図示なし)に搬入し、食器洗浄装置内を食器200の重ね方向に移動させる。食器洗浄装置内に有するノズルから移動する食器200の重ね方向に順次洗浄水を噴射し、互いに隣り合う食器200を前記所定寸法(L2)分に相当する距離を離して離間させ、この離間した間隔に入った圧洗浄水の流動により、食器200の喫食による汚れを除去する。離間時、食器200の全体が傾斜姿勢から略鉛直方向の姿勢に変化している。
【0069】
前記した洗浄時において、可動食器支持体23、24によって食器200の上方への移動を規制し、安定した姿勢を維持して効率よく洗浄を行うことができ、さらに、食器篭外への飛び出し、脱落を防止することができる。なお、洗浄時、消毒乾燥時においては運搬時のような衝撃が少ないため、食器篭の横方向の姿勢において、固定食器支持体21、22側が下方、可動食器支持体23、24側が上方となってなくともよい。
【0070】
図7、図8に示した食器篭の姿勢において、台車、消毒保管庫、トラック等による運搬を行うが、この運搬時に食器篭に収納した食器200に振動、衝撃がかかる。このとき収納した複数の食器200の全質量は、上方側に位置する可動食器支持体23、24にはかからず、下方側に位置する固定食器支持体21、22で受けていることによって、可動食器支持体23、24の回動機構部、係止機構部(係止手段)39にかかる振動、衝撃力が弱められる。したがって、可動食器支持体23、24の回動機構部、係止機構部(係止手段)39の構成の簡素化、耐久性の向上を図ることができる。さらに、可動食器支持体23、24によって、食器200の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0071】
さらに、複数の食器200を収納した後、可動食器支持体23、24を食器200の周端部を支持する位置に回動、移動させる操作、および係止機構部(係止手段)39によって可動食器支持体23、24を係止、固定する操作を万一行わず、図2、図6に示す複数の食器200を収納した縦方向の姿勢の食器篭を、取手14、15を持って図7、図8に示すように、横方向(水平方向)の姿勢としてしまうことも考えられる。この場合、前記したように食器200の収納、取り出しを行う開口300が上方側となっていることから食器200の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
【0072】
したがって、複数の食器200を収納した縦方向の姿勢の食器篭を、取手14、15を持って図7、図8に示すように、横方向(水平方向)の姿勢とした後、可動食器支持体23、24の回動、移動、および係止機構部(係止手段)39によって可動食器支持体23、24を係止、固定する操作を行ってもよい。また、横方向(水平方向)の姿勢とし食器篭に、上側となった開口部300から複数の食器200を収納することもでき、食器200の収納、取り出しの自由度をより増すこと効果がある。
【0073】
次に、食器200を食器篭から取り出す操作、状態を説明する。洗浄、消毒乾燥、保管等の工程を経て運搬されてきた食器篭から、喫食前の食器の取り出しは、先ず図7、図8に示す食器篭の姿勢で運搬されてきた食器篭を図2に示す縦方向の姿勢とする。
【0074】
さらに、図2、図5に示すように、可動食器支持体の係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、53の部分を一方の手の指で掴み、コイルバネ(付勢手段)44、51の付勢力に抗して内方に移動させる。これにともなって可動線材42、49も内方に移動し、先端係止部43、50が可動食器支持体23、24の各々から外れる。この状態を保ちながら他方の手で可動食器支持体23、24の各々を外側に回動させる。
【0075】
図1に示すように、外側に回動させた可動食器支持体23の停止位置は、回動部材25、26の端面が連結線材11に接触し規制される。また、可動食器支持体24の停止位置は、回動部材29の端面が枠線材3に設けた突部3aに接触し規制される。この後、可動食器支持体の係止機構部(係止手段)39を構成する摘み部45、52の部分から手の指を離すと、コイルバネ(付勢手段)44、51の付勢力により、可動線材42、49も外方に移動し、先端係止部43、50は図4の位置に戻ることになる。
【0076】
この状態において、積み重ねた複数の食器200の全数を開口部300から一度に取り出すか、または、積み重ねた複数の食器200の上端側から一個ないし複数個ずつ順次取り出す。取り出した食器200は順次喫食に用いられるものである。
【0077】
次に、喫食に用いた複数の食器200を再び収納する操作、状態を説明する。食器200を食器篭から取り出した状態において、可動食器支持体23、24の各々を外方に回動させたままの場合は、既に食器を収納できる状態にあり、前記した動作により複数の食器200を収納する。
【0078】
また、食器200を食器篭から取り出した状態において、可動食器支持体23、24の各々を内方に回動させ、かつ係止機構部(係止手段)39により可動食器支持体23、24の各々を係止した状態にした場合は、前記したように可動食器支持体23、24の各々を外方に回動させる動作から操作し複数の食器200を収納する。
【0079】
以降、喫食に用いた複数の食器200を収納した食器篭は、前記したように洗浄、消毒乾燥、保管のサイクルを繰り返すことになる。
【0080】
なお、可動食器支持体23、24の各々を、食器200を支持する位置から可動食器支持体23、24同士が互いに離れる方向で、かつ食器200の外径よりも大きい位置に移動させ、前記可動食器支持体23、24間から食器200の収納および取出しを行うようにしたが、可動食器支持体23、24の内側の位置の各々を枠線材2、3の位置またはこの外側まで移動させることが食器200の収納および取出しがより容易となって好ましい。
【0081】
また、複数の食器200の重ね方向の先頭に位置する食器200の表面と、最後尾に位置する食器200の裏面との距離を調整する食器位置調整部材37を可動食器支持体23、24および固定食器支持体21、22に備え、可動食器支持体23、24に備えた食器位置調整部材37を、可動食器支持体23、24とともに食器200の外径よりも大きい位置に各々移動させ、食器200の収納および取出しを行う。
【0082】
これにより、可動食器支持体23、24とともに食器位置調整部材37も移動し、かつ食器位置調整部材37間は食器200の外径よりも大きい位置に各々移動することで食器200の収納および取り出しをより容易に行うことができる。さらには、食器位置調節部材37の外周部が枠線材2、3の位置または外側まで移動させることが食器200の収納をよりやり易くして好ましい。
【0083】
なお、本発明の実施形態において、可動食器支持体23、24を回動させる構成としたが、例えば直線的にスライドし、可動食器支持体23、24の各々を、食器200を支持する位置から可動食器支持体23、24同士が互いに離れる方向で、かつ食器200の外径よりも大きい位置に移動可能とする構成であってもよい。
【0084】
可動食器支持体23、24の係止機構部(係止手段)39の構成は、実施形態に限定されるものではなく、可動食器支持体23、24を複数の食器200の周端部を支持する位置に固定できる構成であればよい。さらに、可動食器支持体23、24の係止機構部(係止手段)39を、篭本体1の下方側(可動食器支持体23、24の下端側)に設けたが、篭本体1の上方側(可動食器支持体23、24の上端側)に設けてもよい。
【0085】
また、実施形態において、食器篭を洗浄、消毒乾燥、保管等を行う用途として説明したが、食器200の収納、保管、運搬の一般的な用途にも用いることができる。
【0086】
(実施形態2)
図9は本発明の実施の形態2の食器篭の食器の収納または取出し時の状態を示す斜視図、図10は食器の収納時の状態を示す斜視図である。図1〜図8と同一番号は同一箇所を示し説明を省略する。
【0087】
実施形態1と異なるところは、図1、図2における連結線材6の中央部を削除し、新たに枠線材2側に連結線材6a、枠線材3側に連結線材6bとして固定し、さらに固定部材18の中央部(連結線材6aと6b間)を削除し、枠線材2側に連結線材6a、枠線材3側に連結線材6bとして固定したものである。また、前記構成の変更にともない、取手14、15を枠線材2、3側に各々設けたものである。なお、14a、15aは枠線材2、3に固定した取手14、15の位置決め部材である。さらに、前記した構成とするとともに、固定部材19、連結線材6a、6bとにより、篭本体1の上面にも食器200の収納、取り出しを可能とする開口部400を形成させたものである。
【0088】
前記した構成において、可動食器支持体23、24の各々を回動させて、食器200の周端部を支持する位置から可動食器支持体23、24同士が互いに離れる方向で、かつ食器200の外径よりも大きい位置に移動させたとき、篭本体1の上面の開口部400および正面の開口部300から食器200の収納および取出しを可能とするものである。
【0089】
これによって、収納および取出し方向が多面となり、より容易に食器200の出し入れを行うことができる。さらに、例えば縦方向の姿勢の篭本体1を載せる作業台等の高さが比較的高い場合には、正面の開口部300から食器200の収納および取出しを行い、作業台等の高さが比較的低い場合には、上面の開口部400から食器200の収納および取出しを行うことができる。また、開口部400と開口部300を介して斜め上方から食器200の収納および取出しを行うこともできる。このように状況に応じてさらに容易に食器200の出し入れを行うことができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0090】
食器に限らず、食器以外の複数の被収納物を収納する用途にも適用することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 篭本体
2 枠線材
3 枠線材
3a 突部
4 連結線材
5 連結線材
6 連結線材
6a 連結線材
6b 連結線材
7 連結線材
8 連結線材
9 中線材
10 中線材
11 連結線材
12 連結線材
13 連結線材
14 取手
14a 位置決め部材
15 取手
15a 位置決め部材
16 固定部材
17 固定部材
18 固定部材
19 固定部材
20 受板
21 固定食器支持体
22 固定食器支持体
23 可動食器支持体
24 可動食器支持体
25 回動部材
26 回動部材
27 回動支点軸
28 回動支点軸
29 回動部材
30 回動部材
31 回動支点軸
32 回動支点軸
33 回動規制突部
34 回動規制突部
35 回動規制突部
36 回動規制突部
37 食器位置規制部材
37a 規制部材半部
37b 規制部材半部
37c 内面部
37d 内面部
38a ボルト
38b ナット
39 係止機構部(係止手段)
40 支持リング
41 支持リング
42 可動線材
43 先端係止部
44 コイルバネ(付勢手段)
45 摘み部
46 補強部
47 支持リング
48 支持リング
49 可動線材
50 先端係止部
51 コイルバネ(付勢手段)
52 摘み部
53 補強部
100 収納部
200 食器
300 開口部
400 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
篭本体と、前記篭本体に複数の食器の周端部を重ね方向に沿って支持する複数の支持体を有する食器篭であって、前記食器の一方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する篭本体に固定した複数の固定食器支持体と、前記食器の他方の半周側の周端部を重ね方向に沿って支持する押え用の複数の可動食器支持体と、を備え、前記可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動可能とし、前記可動食器支持体間から食器の収納および取出しを行うことを特徴とする食器篭。
【請求項2】
可動食器支持体の長手方向の両端の各々に固定した支持部材と、前記支持部材の回動支点部の各々を篭本体に備え、前記回動支点部を中心として支持部材を介して可動食器支持体を回動させることを特徴とする請求項1に記載の食器篭。
【請求項3】
可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置に固定する係止手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の食器篭。
【請求項4】
複数の食器の重ね方向の先頭に位置する食器の表面と、最後尾に位置する食器の裏面との距離を調整する食器位置調整部材を可動食器支持体および固定食器支持体に備え、前記食器位置調整部材を可動食器支持体とともに食器の外径よりも大きい位置に各々移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器篭。
【請求項5】
可動食器支持体の各々を、食器を支持する位置から可動食器支持体同士が互いに離れる方向で、かつ食器の外径よりも大きい位置に移動させたとき、縦方向の姿勢とした篭本体の上面の開口部および正面の開口部から食器の収納および取出しを可能としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の食器篭。
【請求項6】
複数の食器を収納した後、篭本体を縦方向から横方向の姿勢とし、固定食器支持体を下方側、可動食器支持体を上方側として運搬する取手を篭本体に備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の食器篭。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−92448(P2011−92448A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−249698(P2009−249698)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(390007456)株式会社中西製作所 (26)
【Fターム(参考)】