飲料用給水機における水タンク接続構造及び水タンク接続方法
【課題】 流路側接続部材を水タンクのタンク側接続部材から引き抜いた際に、流路側接続部材が外気に露出しないようにすることで雑菌の付着を防止させ、かつ流路側接続部材をタンク側接続部材に接続させた状態でも流路側接続部材とタンク側接続部材との嵌合部から雑菌が侵入するのを防止できる飲料用給水機における水タンク接続技術の提供。
【解決手段】 装着用挿通部61に挿通させることによって流路側接続部材10の外周に着脱可能に取り付けられると共に、装着用挿通部61から破断可能に形成された弾性被覆部材6を有し、該弾性被覆部材6は流路側接続部材10がタンク側接続部材50から離脱した状態では流路側接続部材10の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材10がタンク側接続部材50に接続した状態では流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆可能に形成されている。
【解決手段】 装着用挿通部61に挿通させることによって流路側接続部材10の外周に着脱可能に取り付けられると共に、装着用挿通部61から破断可能に形成された弾性被覆部材6を有し、該弾性被覆部材6は流路側接続部材10がタンク側接続部材50から離脱した状態では流路側接続部材10の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材10がタンク側接続部材50に接続した状態では流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆可能に形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭や各種のイベント会場、料飲店、会社等に設置され、温水及び/又は冷水を取り出すことができる飲料用給水機を対象とし、その水タンク接続構造及び水タンク接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料用給水機として、飲料水を収容した水タンクに着脱可能に接続させる吸水流路と、この吸水流路に設けたポンプによって水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンクで冷却して冷水吐出口から取り出す冷水流路及び/又は前記飲料水を温水タンクで加熱して温水吐出口から取り出す温水流路とが形成されたものが知られている。
【0003】
水タンクと吸水流路との接続構造として、水タンクの筒状口部に、薄肉上面壁と、この薄肉上面壁によって閉鎖されたタンク側接続部材を形成させ、そして、吸水流路の基端に設けた流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に挿入嵌合して接続することにより、この流路側接続部材の先端部によって前記薄肉上面壁を押上げ変形させてタンク側接続部材を開口させ、水タンク内と吸水流路とを連通させる構造のものを本出願人において既に提案している(特許文献1参照)。
【0004】
このような接続構造では、水タンクを吸水流路に接続しない状態では、筒状口部に形成したタンク側接続部材が薄肉上面壁によって閉鎖されているため、タンク側接続部材から水タンク内への雑菌の侵入を防止できるという利点がある。
【0005】
しかしながら、飲料用給水機では、雑菌の侵入を確実に防止することが衛生面で要求されるもので、従来、空になった旧水タンクを新たな新水タンクに交換するに際しての防菌対策については十分な対策がなされていないのが現状である。
特に、水タンクの交換に際しては、吸水流路の流路側接続部材を水タンクのタンク側接続部材から引き抜く必要があり、このとき新たな水タンクに交換するまでの間は流路側接続部材が外気に露出したままになるため、そこに雑菌が付着してしまう。
【0006】
流路側接続部材は吸水流路の基端に取り付けられたままの部品であるため、これに雑菌が付着してしまうと、いくら水タンク自体を防菌したとしても流路側接続部材から雑菌が侵入し、これが水の流通経路を通って飲料用給水機の全体に巡ってしまうという問題が生じる。
【特許文献1】特開2006−117248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
飲料用給水機にあっては、従来から雑菌の付着、侵入、繁殖について衛生的に問題がある、と保健所等においても問題提起されている。
飲料用給水機では、その水質の衛生を確保するには、水質検査によって雑菌量を0〜100/m3(理想的には0/m3)以下にすることが必要とされているが、現状の飲料用給水機はこの水質検査を満足できるとは言い難く、早急に安全安心な水質を確保できる飲料用給水機の開発が望まれている。
【0008】
本発明は、上記のような点に鑑みなされたもので、空になった旧水タンクを新たな新水タンクに交換するに際しての防菌対策であり、特に、吸水流路の流路側接続部材を水タンクのタンク側接続部材から引き抜いた際に、流路側接続部材が外気に露出しないようにすることで雑菌の付着を防止させ、さらに流路側接続部材をタンク側接続部材に接続させた状態においても、流路側接続部材とタンク側接続部材との嵌合部から雑菌が侵入するのを防止できるようにした飲料用給水機における水タンク接続技術を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)の飲料用給水機における水タンク接続構造は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続することにより、水タンク内と吸水流路とが連通するように形成された飲料用給水機において、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を有し、
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では前記流路側接続部材の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆可能に形成されている構成とした。
【0010】
また、本発明(請求項2)の飲料用給水機における水タンク接続方法は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S1)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新弾性被覆部材(6b)を流路側接続部材の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材を流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S2)と、
新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S3)と、
新弾性被覆部材を装着させた流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S4)と、を備えている構成とした。
【0011】
また、本発明(請求項3)の飲料用給水機における水タンク接続方法は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S11)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新水タンク(4b)のタンク側接続部材を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材(6b)に流路側接続部材を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S12)と、
この被覆部材装着工程(S12)を行いながら流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S13)と、
この接続工程(S13)によって流路側接続部材をタンク側接続部材に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S14)と、を備えている構成とした。
【発明の効果】
【0012】
本発明は弾性被覆部材を用いている構成に特徴がある。
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では流路側接続部材の先端を被覆している。
したがって、旧水タンクを新水タンクに交換するに際し、流路側接続部材が外気に露出することがないため、この流路側接続部材に雑菌が付着するのを防止できる。
また、流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆しているため、流路側接続部材とタンク側接続部材との嵌合部から雑菌が侵入するのを防止でき。
このように、本発明によれば、水タンクの交換時および水タンクの交換後においても、水タンク接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図6は本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図、図7は本発明の実施例にかかる弾性被覆部材の斜視図、図8は本発明の実施例にかかる飲料用給水機を示す模式図である。
【0014】
飲料用給水機は、図8に示すように、吸水流路1と、冷水流路2と、温水流路3を備えている。
【0015】
前記吸水流路1は、飲料水を収容した水タンク4の筒状口部40に着脱可能に接続させるプラグ状の流路側接続部材10が吸水管11の基端に設けられ、この吸水管11の先端に形成した分岐管12,12が貯水タンク13及び冷水流路2の冷水タンク20の内部に挿入するように配管されている。
【0016】
前記流路側接続部材10は、図1〜図6に示すように、外径を先端から後方に向けて次第に大径に形成したテーパ部10aと、このテーパ部10aの後端に形成された接続管部10bと、テーパ部10aの先端に形成された延長管部10cとが一体に形成され、その内部には延長管部10cの先端からテーパ部10aを経て接続管部10bの後端に至る通水孔10dが形成されている。
【0017】
前記吸水管11の途中には、ポンプ14が取り付けられ、前記流路側接続部材10を水タンク4の筒状口部40に形成したソケット状のタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させた状態で、このポンプ14を作動させることにより、水タンク4内の飲料水を貯水タンク13及び冷水タンク20に導水するようになっている。
【0018】
前記冷水流路2は、冷水タンク20の底部から冷水管21が延長配管され、この冷水管21の先端に冷水吐出口22が形成された構造になっている。
【0019】
前記冷水タンク20は、前記吸水流路1によって導水した飲料水を収容して冷却させるためのもので、外周下側に冷凍サイクル(図示省略)の蒸発管20aが巻き付けられ、この蒸発管20aによって冷却された冷水が水圧により冷水管21を通して冷水吐出口22から取り出せるようになっている。
【0020】
前記貯水タンク13は、前記吸水流路1によって導水した飲料水を収容させるためのもので、水位が一定レベル以下になると、これを水位センサ13aが感知して前記ポンプ14を作動させ、タンク内水位を所定の水位に保持させるようになっている。
【0021】
前記温水流路3は、前記貯水タンク13の底部から延長した第1送水管30が温水タンク31の底部に接続されると共に、前記冷水タンク20の底部から延長した第2送水管32が第1送水管30の途中に接続され、この第1送水管30及び第2送水管32によって貯水タンク13及び冷水タンク20の飲料水を温水タンク31に導水するようになっている。
また、前記温水タンク31の上部から温水管33が延長配管され、この温水管33の先端に温水吐出口34が形成された構造になっている。
又、温水タンク31の上部から前記貯水タンク13の上部に蒸気管35が延長配管されている。
【0022】
前記第1送水管30の途中にはドレン管36が分岐配管され、このドレン管36に設けたドレンコック37の閉鎖状態では、上記のように、貯水タンク13及び冷水タンク20の飲料水を第1送水管30及び第2送水管32によって温水タンク31に導水することができる。
他方、ドレンコック37の開放状態では、貯水タンク13及び冷水タンク20及び温水タンク31及び各配管内の飲料水を第1送水管30及び第2送水管32及びドレン管36によって外部に排水することができるようになっている。
【0023】
前記温水タンク31は、収容した飲料水を加熱して温水を得るためのもので、外周下側にバンドヒータ31aが巻き付けられ、このバンドヒータ31aによって加熱された温水が、水圧により温水管33を通して温水吐出口34から取り出せるようになっている。
又、この温水タンク31は、その外周が保温空間38を介して保温カバー39により覆われている。
【0024】
なお、前記貯水タンク13及び冷水タンク20には、冷却水の増減に応じて吸気又は排気させる吸気弁90及び排気弁91が取り付けられている。
吸気弁90及び排気弁91は、貯水タンク13及び冷水タンク20に直接に取り付けられ、吸気弁90は、冷却水が減少すると開放して、タンク内部に空気を吸入させ、排気弁91は、冷却水が増加すると開放して、タンク内部の空気を排出させるようになっている。
【0025】
図示省略したが、前記貯水タンク13及び冷水タンク20及び温水タンク31の内部には、布や網等に包んだ状態の抗菌セラミック体等(例えば、銀含有抗菌ボール)が収容されている。
又、前記冷水吐出口22及び温水吐出口34の内部、各配管の途中、ポンプ14の内部にも抗菌セラミックボールが収容されている。
又、前記吸気弁90及び排気弁91の内部には、抗菌フイルタが収容されている。
このように、各部に抗菌セラミックボールや抗菌フイルタを設けるようにすると、雑菌の繁殖を抑えて、衛生面を向上できる。
【0026】
前記水タンク4は、自在に変形可能な柔軟フィルムによって形成されたフィルムタンクに形成されている。
水タンク4(フィルムタンク)の素材としては、柔軟フィルム(ポリプロピレンフィルムやポリエチレンラミネートフィルム等)が用いられ、又、人体に害(例えば、環境ホルモンの溶出や臭気)を及ぼすことがないような素材を用いる。
なお、この水タンク4には、予め、飲料水(ミネラル水)が密封状態で収容されている。
【0027】
水タンク4の上面には、図1〜図6に示すように、筒状口部40が溶着によって一体に取り付けられ、この筒状口部40内に内側キャップ5が気密状態に取り付けられ、この内側キャップ5の底壁51にタンク側接続部材50が内側キャップ5の内部に向けて上向きに突設されている。このタンク側接続部材50は、内径を上向きに次第に大径に形成したテーパ穴に形成され、その上端外周に環状突起56が形成されている。
又、水タンク4の使用前において、前記内側キャップ5の上端開口部52は剥離可能な密閉用シート53で閉鎖され、また、前記タンク側接続部材50の底孔50aは底栓54によって閉鎖されている。
【0028】
なお、実施例では、前記内側キャップ5を水タンク4とは別部品とし、これを水タンク4とセットで販売(納品)させて、本機の使用者において内側キャップ5を筒状口部40内に嵌め込むようにしているが、内側キャップ5を予め水タンク4の筒状口部40に嵌め込んだ状態で販売(納品)させることができるし、内側キャップ5を用いずに筒状口部40にタンク側接続部材50を一体に形成させることができる。
【0029】
本実施例の飲料用給水機では、通常の使用に際しては、前記流路側接続部材10をタンク側接続部材50に挿入嵌合させて吸水管11(吸水流路1)に水タンク4の筒状口部4を接続させる。
【0030】
この際、実施例のように流路側接続部材10のテーパ部10aをタンク側接続部材50のテーパ穴に嵌合させると、その挿入嵌合が容易になるし、その嵌合状態を確実に保持させることができる。
【0031】
流路側接続部材10とタンク側接続部材50の状態では、水タンク4から吸水流路1を通して貯水タンク13及び冷水タンク20に飲料水が送水され、冷水タンク20内で冷却された冷水を、冷水管21を通して冷水吐出口22から取り出すことができる。
又、冷水タンク20及び貯水タンク13から飲料水が第1送水管30及び第2送水管32を通して温水タンク31に流入し、ここで加熱された温水を温水管33を通して温水吐出口34から取り出すことができる。
【0032】
そして、流路側接続部材10がタンク側接続部材50から離脱した状態(図2、図3、図4、図5の状態)では前記流路側接続部材10の先端が弾性被覆部材6によって被覆され、また、流路側接続部材10がタンク側接続部材50に接続した状態(図6の状態)では流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨るように弾性被覆部材6が被覆可能に形成されている。
【0033】
前記弾性被覆部材6は、図7に示すように円柱形に形成され、その中心部に装着用挿通部61としての十字状切込が形成され、この装着用挿通部61に流路側接続部材10を挿通させることによって該流路側接続部材10の外周に着脱可能に取り付けられると共に、図4に示すように、この装着用挿通部61から破断可能に形成されている。
この弾性被覆部材6は、常時は、その長さが前記流路側接続部材10のテーパ部10aから延長管部10cの先端を覆うことができ、その外径が前記内側キャップ5の内径よりも若干大径になるように形成されている。
【0034】
また、弾性被覆部材6は、微酸性電解水等を含水させることで抗菌処理が施され、この場合、微酸性電解水等を含水させて濡れた状態で弾性被覆部材6を密閉性のフィルム袋に収容させ、そのフィルム袋に収容した弾性被覆部材6を水タンク4の付属部品として販売(納品)させ、使用に際しては、フィルム袋から弾性被覆部材6を取り出せるようにしている。
このように弾性被覆部材6を抗菌液等で濡らした状態で密閉性のフィルム袋に収容させれば、弾性被覆部材6への雑菌の付着や繁殖を防止できるし、弾性被覆部材6の乾燥を防止できる。
【0035】
なお、弾性被覆部材6としては、内部に細かな孔が無数に形成された多孔質の柔らかい弾性物質であって、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡成形した通称スポンジが好適に使用できる。
この弾性被覆部材としては、前記スポンジ製に限られるものではなく、中心部に形成した装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成されたものであれば、エアーフィルター(抗菌エアーフィルターを含む)として使用されているもの全てを含むものとする。
【0036】
次に、第1実施例にかかる水タンク接続方法を図1〜図6により説明する。
この接続方法は、プラグ離反工程S1(図2で示す)と、被覆部材装着工程S2(図3で示す)と、被覆部材破断工程S3(図4で示す)と、接続工程S4(図6で示す)とを備えている。
【0037】
前記プラグ離反工程S1は、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4bに交換するに際し、旧弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材6aを伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材50から離反させる工程である。
このとき、図1に示すように、弾性被覆部材6aが内側キャップ5から抜け出るに際し、弾性被覆部材6aが内側キャップ5の内周面に形成した環状突起55及び前記環状突起56によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6aが常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0038】
被覆部材装着工程S2は、旧弾性被覆部材6aを装着させたまま、新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10の後方(図3:矢印A方向)に移動させながら新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく工程である。
【0039】
被覆部材破断工程S3は、新弾性被覆部材6bで流路側接続部材10の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材6aを装着用挿通部61としての切込を利用して、ここから破断して流路側接続部材10から取り外す工程である。
【0040】
接続工程S4は、図5で示すように、前記被覆部材破断工程S3において旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10から取り外した状態で、新弾性被覆部材6bを装着させた流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材6bを装着させる工程である。
【0041】
なお、前記接続工程S4に先達って前記密閉用シート53を剥がしておく。
また、流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合させると、この流路側接続部材10の延長管部10cにより押出されて底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aから自動的に外れる。
【0042】
なお、使用に伴い水タンク4の水が減ってくると、水タンク4が縮小してタンク側接続部材50の底孔50aを水タンク4自身のタンク壁によって塞ぐことがあるが、そのような場合、底孔50aから外れた底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aとタンク壁との間に介在してタンク側接続部材50の通水を確保させるように形成されている。
【0043】
上記のように、本発明は弾性被覆部材6を用いている構成に特徴があるもので、これにより水タンク4の交換時および水タンク4の交換後においても、水タンク4の接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保することできる。
【0044】
次に、図9〜図13は本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の一部を示す工程図である。
この接続方法では、水タンク4の筒状口部40にタンク側接続部材50が一体に形成され、そして、この筒状口部40内にタンク側接続部材50を覆うように予め弾性被覆部材6(新弾性被覆部材6b)がセットされている点に特徴がある。
【0045】
この第2実施例にかかる水タンク接続方法を図9〜図13により説明する。
この接続方法は、プラグ離反工程S11(図10で示す)と、被覆部材装着工程S12(図12で示す)と、接続工程S13(図13で示す)と、被覆部材破断工程S14(図13で示す)とを備えている。
【0046】
飲料用給水機では、その使用に際し、通常は図9に示すように、流路側接続部材10がタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続され、水タンク4の水が吸水流路1を通して吸い上げられる。
【0047】
前記プラグ離反工程S11は、図10に示すように、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4b(図11に示す)に交換するに際し、旧弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材6aを伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材50から離反させる工程である。
このとき、図10に示すように、弾性被覆部材6aが筒状口部40から抜け出るに際し、弾性被覆部材6aが筒状口部40の内周面に形成した環状突起55及びタンク側接続部材50の環状突起56によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6aが常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0048】
被覆部材装着工程S12は図12に示すように、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10に装着させたまま、新水タンク4bのタンク側接続部材50を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材6bに流路側接続部材10を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10の後方(図12:矢印A方向)に移動させながら新弾性被覆部材6bで流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく工程である。
【0049】
接続工程S13は、図13で示すように、筒状口部40内で前記被覆部材装着工程S12を行いながら流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で前記新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆するように装着させる工程である。
【0050】
なお、前記接続工程S4に先達って密閉用シート53(図11に示す)を剥がして新弾性被覆部材6bを露出させておく。
また、流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合させると、この流路側接続部材10の延長管部10cにより押出されて底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aから自動的に外れるのは第1実施例と同様である。
【0051】
被覆部材破断工程S14は、図13で示すように、前記接続工程S13によって流路側接続部材10をタンク側接続部材50に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材6aを装着用挿通部61から破断して流路側接続部材50(吸水管11)から取り外す工程である。
【0052】
上記のように、この接続方法は弾性被覆部材6を用いている構成に特徴があるもので、これにより水タンク4の交換時および水タンク4の交換後においても、水タンク4の接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保することできる。
【0053】
次に、図14〜図16は本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の一部を示す工程図である。
この第3実施例は、前述の特許文献1で示した接続構造に弾性被覆部材を用いた場合の例である。
【0054】
この弁付キャップ7は、図14で示すように、外筒部70と、この外筒部70の内周上部から下向き湾曲状に突出した薄肉上面壁71と、外筒部70に形成したソケット状のタンク側接続部材72と、薄肉上面壁71を引上げ変形させてタンク側接続部材72を開放させるための指掛けリング73(手動開放手段)と、この指掛けリング73を係止して引き上げ状態に保持させる突出部74(保持手段)を備えている。
なお、図中75は吐水口キャップ、76は環状突起である。
【0055】
そして、前記水タンク4の筒状口部40を、前記弁付キャップ7の外筒部70の内周面と薄肉上面壁71の外周面の間に挿入させることで、筒状口部40に弁付キャップ7が装着され、その装着状態で、薄肉上面壁71が筒状口部40の上端部に密着し、前記タンク側接続部材72が閉鎖されるように形成されている。
【0056】
なお、図15に示すように、前記指掛けリング73により薄肉上面壁71を引き上げて、この指掛けリング73を突出部74に係止して引き上げ状態に保持させると、タンク側接続部材72を開放状態に保持させることができる。これにより、水タンク4を吸水流路1に接続しない状態においても、必要に応じて吐水口管72を開放させることができる。
【0057】
接続に際しては、図16に示すように、吸水管11の基端に設けた流路側接続部材10を前記弁付キャップ7のタンク側接続部材72内に挿入嵌合させるもので、これにより、流路側接続部材10の先端部によって前記薄肉上面壁71が押上げ変形されてタンク側接続部材72が開放し、水タンク4内と吸水管11(吸水流路1)とを連通させることができる。
【0058】
そして、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4bに交換するに際しての流路側接続部材10とタンク側接続部材72との接続方法についても第1実施例と同様に、弾性被覆部材6を使用するものである。
【0059】
図16で示すように、弾性被覆部材6を装着させた流路側接続部材10を水タンク4のタンク側接続部材72に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材10とタンク側接続部材72に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材6を装着させる。
【0060】
次に、水タンク4が空になると、これを新たな水タンク4に交換するもので、弾性被覆部材6によって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この弾性被覆部材6を伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材72から離反させる(離反工程:図示省略)。
このとき、弾性被覆部材6がタンク側接続部材72から抜け出るに際し、弾性被覆部材6が環状突起76によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6が常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6によって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0061】
次に、弾性被覆部材6を装着させたまま、新たな弾性被覆部材6を流路側接続部材10の先端から装着させていくことで、元の弾性被覆部材6を流路側接続部材10の後方に移動させながら新たな弾性被覆部材6で流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく(被覆部材装着工程:図示省略)。
【0062】
次に、新たな弾性被覆部材6で流路側接続部材10の先端を被覆させたまま元の弾性被覆部材6を装着用挿通部としての切込を利用して、ここから破断して流路側接続部材10から取り外す(被覆部材破断工程:図示省略)ものである。
【0063】
このように、第3実施例にかかる水タンク接続方法についても弾性被覆部材6を使用し、プラグ離反工程と、被覆部材装着工程と、被覆部材破断工程と、接続工程とを備えている。
【0064】
なお、本発明において、飲料用給水機としては、前記図8で示した飲料用給水機における貯水タンク13を省略し、これに伴って冷水タンク20内の上部から温水タンク31の底部に延長して送水管を配管させるようにした構造の飲料用給水機に形成してもよい。
又、吸水流路と冷水流路を備えた冷水専用の飲料用給水機に形成してもよいし、吸水流路と温水流路を備えた温水専用の飲料用給水機に形成してもよい。
【0065】
実施例では、流路側接続部材をプラグ状に形成させ、タンク側接続部材をソケット状に形成したが、流路側接続部材をソケット状に形成させ、タンク側接続部材をプラグ状に形成してもよい。また、接続部材としてワンタッチカプラー等を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図2】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図5】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図6】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図7】本発明の第1実施例にかかる弾性被覆部材の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例にかかる飲料用給水機を示す模式図である。
【図9】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図10】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図11】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図12】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図13】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図14】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図15】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図16】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【符号の説明】
【0067】
1 吸水流路
10 流路側接続部材
13 貯水タンク
14 ポンプ
2 冷水流路
20 冷水タンク
22 冷水吐出口
3 温水流路
31 温水タンク
34 温水吐出口
4 水タンク
4a 旧水タンク
4b 新水タンク
40 筒状口部
5 内側キャップ
50 タンク側接続部材
55 環状突起
56 環状突起
6 弾性被覆部材
6a 旧弾性被覆部材
6b 新弾性被覆部材
61 装着用挿通部
7 弁付キャップ
70 外筒部
71 薄肉上面壁
72 タンク側接続部材
73 指掛けリング
74 突出部
75 吐水口キャップ
76 環状突起
S1 プラグ離反工程
S2 被覆部材装着工程
S3 被覆部材破断工程
S4 接続工程
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭や各種のイベント会場、料飲店、会社等に設置され、温水及び/又は冷水を取り出すことができる飲料用給水機を対象とし、その水タンク接続構造及び水タンク接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料用給水機として、飲料水を収容した水タンクに着脱可能に接続させる吸水流路と、この吸水流路に設けたポンプによって水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンクで冷却して冷水吐出口から取り出す冷水流路及び/又は前記飲料水を温水タンクで加熱して温水吐出口から取り出す温水流路とが形成されたものが知られている。
【0003】
水タンクと吸水流路との接続構造として、水タンクの筒状口部に、薄肉上面壁と、この薄肉上面壁によって閉鎖されたタンク側接続部材を形成させ、そして、吸水流路の基端に設けた流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に挿入嵌合して接続することにより、この流路側接続部材の先端部によって前記薄肉上面壁を押上げ変形させてタンク側接続部材を開口させ、水タンク内と吸水流路とを連通させる構造のものを本出願人において既に提案している(特許文献1参照)。
【0004】
このような接続構造では、水タンクを吸水流路に接続しない状態では、筒状口部に形成したタンク側接続部材が薄肉上面壁によって閉鎖されているため、タンク側接続部材から水タンク内への雑菌の侵入を防止できるという利点がある。
【0005】
しかしながら、飲料用給水機では、雑菌の侵入を確実に防止することが衛生面で要求されるもので、従来、空になった旧水タンクを新たな新水タンクに交換するに際しての防菌対策については十分な対策がなされていないのが現状である。
特に、水タンクの交換に際しては、吸水流路の流路側接続部材を水タンクのタンク側接続部材から引き抜く必要があり、このとき新たな水タンクに交換するまでの間は流路側接続部材が外気に露出したままになるため、そこに雑菌が付着してしまう。
【0006】
流路側接続部材は吸水流路の基端に取り付けられたままの部品であるため、これに雑菌が付着してしまうと、いくら水タンク自体を防菌したとしても流路側接続部材から雑菌が侵入し、これが水の流通経路を通って飲料用給水機の全体に巡ってしまうという問題が生じる。
【特許文献1】特開2006−117248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
飲料用給水機にあっては、従来から雑菌の付着、侵入、繁殖について衛生的に問題がある、と保健所等においても問題提起されている。
飲料用給水機では、その水質の衛生を確保するには、水質検査によって雑菌量を0〜100/m3(理想的には0/m3)以下にすることが必要とされているが、現状の飲料用給水機はこの水質検査を満足できるとは言い難く、早急に安全安心な水質を確保できる飲料用給水機の開発が望まれている。
【0008】
本発明は、上記のような点に鑑みなされたもので、空になった旧水タンクを新たな新水タンクに交換するに際しての防菌対策であり、特に、吸水流路の流路側接続部材を水タンクのタンク側接続部材から引き抜いた際に、流路側接続部材が外気に露出しないようにすることで雑菌の付着を防止させ、さらに流路側接続部材をタンク側接続部材に接続させた状態においても、流路側接続部材とタンク側接続部材との嵌合部から雑菌が侵入するのを防止できるようにした飲料用給水機における水タンク接続技術を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)の飲料用給水機における水タンク接続構造は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続することにより、水タンク内と吸水流路とが連通するように形成された飲料用給水機において、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を有し、
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では前記流路側接続部材の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆可能に形成されている構成とした。
【0010】
また、本発明(請求項2)の飲料用給水機における水タンク接続方法は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S1)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新弾性被覆部材(6b)を流路側接続部材の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材を流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S2)と、
新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S3)と、
新弾性被覆部材を装着させた流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S4)と、を備えている構成とした。
【0011】
また、本発明(請求項3)の飲料用給水機における水タンク接続方法は、
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S11)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新水タンク(4b)のタンク側接続部材を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材(6b)に流路側接続部材を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S12)と、
この被覆部材装着工程(S12)を行いながら流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S13)と、
この接続工程(S13)によって流路側接続部材をタンク側接続部材に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S14)と、を備えている構成とした。
【発明の効果】
【0012】
本発明は弾性被覆部材を用いている構成に特徴がある。
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では流路側接続部材の先端を被覆している。
したがって、旧水タンクを新水タンクに交換するに際し、流路側接続部材が外気に露出することがないため、この流路側接続部材に雑菌が付着するのを防止できる。
また、流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆しているため、流路側接続部材とタンク側接続部材との嵌合部から雑菌が侵入するのを防止でき。
このように、本発明によれば、水タンクの交換時および水タンクの交換後においても、水タンク接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図6は本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図、図7は本発明の実施例にかかる弾性被覆部材の斜視図、図8は本発明の実施例にかかる飲料用給水機を示す模式図である。
【0014】
飲料用給水機は、図8に示すように、吸水流路1と、冷水流路2と、温水流路3を備えている。
【0015】
前記吸水流路1は、飲料水を収容した水タンク4の筒状口部40に着脱可能に接続させるプラグ状の流路側接続部材10が吸水管11の基端に設けられ、この吸水管11の先端に形成した分岐管12,12が貯水タンク13及び冷水流路2の冷水タンク20の内部に挿入するように配管されている。
【0016】
前記流路側接続部材10は、図1〜図6に示すように、外径を先端から後方に向けて次第に大径に形成したテーパ部10aと、このテーパ部10aの後端に形成された接続管部10bと、テーパ部10aの先端に形成された延長管部10cとが一体に形成され、その内部には延長管部10cの先端からテーパ部10aを経て接続管部10bの後端に至る通水孔10dが形成されている。
【0017】
前記吸水管11の途中には、ポンプ14が取り付けられ、前記流路側接続部材10を水タンク4の筒状口部40に形成したソケット状のタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させた状態で、このポンプ14を作動させることにより、水タンク4内の飲料水を貯水タンク13及び冷水タンク20に導水するようになっている。
【0018】
前記冷水流路2は、冷水タンク20の底部から冷水管21が延長配管され、この冷水管21の先端に冷水吐出口22が形成された構造になっている。
【0019】
前記冷水タンク20は、前記吸水流路1によって導水した飲料水を収容して冷却させるためのもので、外周下側に冷凍サイクル(図示省略)の蒸発管20aが巻き付けられ、この蒸発管20aによって冷却された冷水が水圧により冷水管21を通して冷水吐出口22から取り出せるようになっている。
【0020】
前記貯水タンク13は、前記吸水流路1によって導水した飲料水を収容させるためのもので、水位が一定レベル以下になると、これを水位センサ13aが感知して前記ポンプ14を作動させ、タンク内水位を所定の水位に保持させるようになっている。
【0021】
前記温水流路3は、前記貯水タンク13の底部から延長した第1送水管30が温水タンク31の底部に接続されると共に、前記冷水タンク20の底部から延長した第2送水管32が第1送水管30の途中に接続され、この第1送水管30及び第2送水管32によって貯水タンク13及び冷水タンク20の飲料水を温水タンク31に導水するようになっている。
また、前記温水タンク31の上部から温水管33が延長配管され、この温水管33の先端に温水吐出口34が形成された構造になっている。
又、温水タンク31の上部から前記貯水タンク13の上部に蒸気管35が延長配管されている。
【0022】
前記第1送水管30の途中にはドレン管36が分岐配管され、このドレン管36に設けたドレンコック37の閉鎖状態では、上記のように、貯水タンク13及び冷水タンク20の飲料水を第1送水管30及び第2送水管32によって温水タンク31に導水することができる。
他方、ドレンコック37の開放状態では、貯水タンク13及び冷水タンク20及び温水タンク31及び各配管内の飲料水を第1送水管30及び第2送水管32及びドレン管36によって外部に排水することができるようになっている。
【0023】
前記温水タンク31は、収容した飲料水を加熱して温水を得るためのもので、外周下側にバンドヒータ31aが巻き付けられ、このバンドヒータ31aによって加熱された温水が、水圧により温水管33を通して温水吐出口34から取り出せるようになっている。
又、この温水タンク31は、その外周が保温空間38を介して保温カバー39により覆われている。
【0024】
なお、前記貯水タンク13及び冷水タンク20には、冷却水の増減に応じて吸気又は排気させる吸気弁90及び排気弁91が取り付けられている。
吸気弁90及び排気弁91は、貯水タンク13及び冷水タンク20に直接に取り付けられ、吸気弁90は、冷却水が減少すると開放して、タンク内部に空気を吸入させ、排気弁91は、冷却水が増加すると開放して、タンク内部の空気を排出させるようになっている。
【0025】
図示省略したが、前記貯水タンク13及び冷水タンク20及び温水タンク31の内部には、布や網等に包んだ状態の抗菌セラミック体等(例えば、銀含有抗菌ボール)が収容されている。
又、前記冷水吐出口22及び温水吐出口34の内部、各配管の途中、ポンプ14の内部にも抗菌セラミックボールが収容されている。
又、前記吸気弁90及び排気弁91の内部には、抗菌フイルタが収容されている。
このように、各部に抗菌セラミックボールや抗菌フイルタを設けるようにすると、雑菌の繁殖を抑えて、衛生面を向上できる。
【0026】
前記水タンク4は、自在に変形可能な柔軟フィルムによって形成されたフィルムタンクに形成されている。
水タンク4(フィルムタンク)の素材としては、柔軟フィルム(ポリプロピレンフィルムやポリエチレンラミネートフィルム等)が用いられ、又、人体に害(例えば、環境ホルモンの溶出や臭気)を及ぼすことがないような素材を用いる。
なお、この水タンク4には、予め、飲料水(ミネラル水)が密封状態で収容されている。
【0027】
水タンク4の上面には、図1〜図6に示すように、筒状口部40が溶着によって一体に取り付けられ、この筒状口部40内に内側キャップ5が気密状態に取り付けられ、この内側キャップ5の底壁51にタンク側接続部材50が内側キャップ5の内部に向けて上向きに突設されている。このタンク側接続部材50は、内径を上向きに次第に大径に形成したテーパ穴に形成され、その上端外周に環状突起56が形成されている。
又、水タンク4の使用前において、前記内側キャップ5の上端開口部52は剥離可能な密閉用シート53で閉鎖され、また、前記タンク側接続部材50の底孔50aは底栓54によって閉鎖されている。
【0028】
なお、実施例では、前記内側キャップ5を水タンク4とは別部品とし、これを水タンク4とセットで販売(納品)させて、本機の使用者において内側キャップ5を筒状口部40内に嵌め込むようにしているが、内側キャップ5を予め水タンク4の筒状口部40に嵌め込んだ状態で販売(納品)させることができるし、内側キャップ5を用いずに筒状口部40にタンク側接続部材50を一体に形成させることができる。
【0029】
本実施例の飲料用給水機では、通常の使用に際しては、前記流路側接続部材10をタンク側接続部材50に挿入嵌合させて吸水管11(吸水流路1)に水タンク4の筒状口部4を接続させる。
【0030】
この際、実施例のように流路側接続部材10のテーパ部10aをタンク側接続部材50のテーパ穴に嵌合させると、その挿入嵌合が容易になるし、その嵌合状態を確実に保持させることができる。
【0031】
流路側接続部材10とタンク側接続部材50の状態では、水タンク4から吸水流路1を通して貯水タンク13及び冷水タンク20に飲料水が送水され、冷水タンク20内で冷却された冷水を、冷水管21を通して冷水吐出口22から取り出すことができる。
又、冷水タンク20及び貯水タンク13から飲料水が第1送水管30及び第2送水管32を通して温水タンク31に流入し、ここで加熱された温水を温水管33を通して温水吐出口34から取り出すことができる。
【0032】
そして、流路側接続部材10がタンク側接続部材50から離脱した状態(図2、図3、図4、図5の状態)では前記流路側接続部材10の先端が弾性被覆部材6によって被覆され、また、流路側接続部材10がタンク側接続部材50に接続した状態(図6の状態)では流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨るように弾性被覆部材6が被覆可能に形成されている。
【0033】
前記弾性被覆部材6は、図7に示すように円柱形に形成され、その中心部に装着用挿通部61としての十字状切込が形成され、この装着用挿通部61に流路側接続部材10を挿通させることによって該流路側接続部材10の外周に着脱可能に取り付けられると共に、図4に示すように、この装着用挿通部61から破断可能に形成されている。
この弾性被覆部材6は、常時は、その長さが前記流路側接続部材10のテーパ部10aから延長管部10cの先端を覆うことができ、その外径が前記内側キャップ5の内径よりも若干大径になるように形成されている。
【0034】
また、弾性被覆部材6は、微酸性電解水等を含水させることで抗菌処理が施され、この場合、微酸性電解水等を含水させて濡れた状態で弾性被覆部材6を密閉性のフィルム袋に収容させ、そのフィルム袋に収容した弾性被覆部材6を水タンク4の付属部品として販売(納品)させ、使用に際しては、フィルム袋から弾性被覆部材6を取り出せるようにしている。
このように弾性被覆部材6を抗菌液等で濡らした状態で密閉性のフィルム袋に収容させれば、弾性被覆部材6への雑菌の付着や繁殖を防止できるし、弾性被覆部材6の乾燥を防止できる。
【0035】
なお、弾性被覆部材6としては、内部に細かな孔が無数に形成された多孔質の柔らかい弾性物質であって、ポリウレタン等の合成樹脂を発泡成形した通称スポンジが好適に使用できる。
この弾性被覆部材としては、前記スポンジ製に限られるものではなく、中心部に形成した装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成されたものであれば、エアーフィルター(抗菌エアーフィルターを含む)として使用されているもの全てを含むものとする。
【0036】
次に、第1実施例にかかる水タンク接続方法を図1〜図6により説明する。
この接続方法は、プラグ離反工程S1(図2で示す)と、被覆部材装着工程S2(図3で示す)と、被覆部材破断工程S3(図4で示す)と、接続工程S4(図6で示す)とを備えている。
【0037】
前記プラグ離反工程S1は、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4bに交換するに際し、旧弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材6aを伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材50から離反させる工程である。
このとき、図1に示すように、弾性被覆部材6aが内側キャップ5から抜け出るに際し、弾性被覆部材6aが内側キャップ5の内周面に形成した環状突起55及び前記環状突起56によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6aが常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0038】
被覆部材装着工程S2は、旧弾性被覆部材6aを装着させたまま、新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10の後方(図3:矢印A方向)に移動させながら新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく工程である。
【0039】
被覆部材破断工程S3は、新弾性被覆部材6bで流路側接続部材10の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材6aを装着用挿通部61としての切込を利用して、ここから破断して流路側接続部材10から取り外す工程である。
【0040】
接続工程S4は、図5で示すように、前記被覆部材破断工程S3において旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10から取り外した状態で、新弾性被覆部材6bを装着させた流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材6bを装着させる工程である。
【0041】
なお、前記接続工程S4に先達って前記密閉用シート53を剥がしておく。
また、流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合させると、この流路側接続部材10の延長管部10cにより押出されて底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aから自動的に外れる。
【0042】
なお、使用に伴い水タンク4の水が減ってくると、水タンク4が縮小してタンク側接続部材50の底孔50aを水タンク4自身のタンク壁によって塞ぐことがあるが、そのような場合、底孔50aから外れた底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aとタンク壁との間に介在してタンク側接続部材50の通水を確保させるように形成されている。
【0043】
上記のように、本発明は弾性被覆部材6を用いている構成に特徴があるもので、これにより水タンク4の交換時および水タンク4の交換後においても、水タンク4の接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保することできる。
【0044】
次に、図9〜図13は本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の一部を示す工程図である。
この接続方法では、水タンク4の筒状口部40にタンク側接続部材50が一体に形成され、そして、この筒状口部40内にタンク側接続部材50を覆うように予め弾性被覆部材6(新弾性被覆部材6b)がセットされている点に特徴がある。
【0045】
この第2実施例にかかる水タンク接続方法を図9〜図13により説明する。
この接続方法は、プラグ離反工程S11(図10で示す)と、被覆部材装着工程S12(図12で示す)と、接続工程S13(図13で示す)と、被覆部材破断工程S14(図13で示す)とを備えている。
【0046】
飲料用給水機では、その使用に際し、通常は図9に示すように、流路側接続部材10がタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続され、水タンク4の水が吸水流路1を通して吸い上げられる。
【0047】
前記プラグ離反工程S11は、図10に示すように、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4b(図11に示す)に交換するに際し、旧弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材6aを伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材50から離反させる工程である。
このとき、図10に示すように、弾性被覆部材6aが筒状口部40から抜け出るに際し、弾性被覆部材6aが筒状口部40の内周面に形成した環状突起55及びタンク側接続部材50の環状突起56によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6aが常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6aによって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0048】
被覆部材装着工程S12は図12に示すように、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10に装着させたまま、新水タンク4bのタンク側接続部材50を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材6bに流路側接続部材10を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材6aを流路側接続部材10の後方(図12:矢印A方向)に移動させながら新弾性被覆部材6bで流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく工程である。
【0049】
接続工程S13は、図13で示すように、筒状口部40内で前記被覆部材装着工程S12を行いながら流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で前記新弾性被覆部材6bを流路側接続部材10とタンク側接続部材50に跨って被覆するように装着させる工程である。
【0050】
なお、前記接続工程S4に先達って密閉用シート53(図11に示す)を剥がして新弾性被覆部材6bを露出させておく。
また、流路側接続部材10を新水タンク4bのタンク側接続部材50に挿入嵌合させると、この流路側接続部材10の延長管部10cにより押出されて底栓54がタンク側接続部材50の底孔50aから自動的に外れるのは第1実施例と同様である。
【0051】
被覆部材破断工程S14は、図13で示すように、前記接続工程S13によって流路側接続部材10をタンク側接続部材50に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材6aを装着用挿通部61から破断して流路側接続部材50(吸水管11)から取り外す工程である。
【0052】
上記のように、この接続方法は弾性被覆部材6を用いている構成に特徴があるもので、これにより水タンク4の交換時および水タンク4の交換後においても、水タンク4の接続部分からの雑菌の侵入を確実に防止でき、衛生面を確保することできる。
【0053】
次に、図14〜図16は本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の一部を示す工程図である。
この第3実施例は、前述の特許文献1で示した接続構造に弾性被覆部材を用いた場合の例である。
【0054】
この弁付キャップ7は、図14で示すように、外筒部70と、この外筒部70の内周上部から下向き湾曲状に突出した薄肉上面壁71と、外筒部70に形成したソケット状のタンク側接続部材72と、薄肉上面壁71を引上げ変形させてタンク側接続部材72を開放させるための指掛けリング73(手動開放手段)と、この指掛けリング73を係止して引き上げ状態に保持させる突出部74(保持手段)を備えている。
なお、図中75は吐水口キャップ、76は環状突起である。
【0055】
そして、前記水タンク4の筒状口部40を、前記弁付キャップ7の外筒部70の内周面と薄肉上面壁71の外周面の間に挿入させることで、筒状口部40に弁付キャップ7が装着され、その装着状態で、薄肉上面壁71が筒状口部40の上端部に密着し、前記タンク側接続部材72が閉鎖されるように形成されている。
【0056】
なお、図15に示すように、前記指掛けリング73により薄肉上面壁71を引き上げて、この指掛けリング73を突出部74に係止して引き上げ状態に保持させると、タンク側接続部材72を開放状態に保持させることができる。これにより、水タンク4を吸水流路1に接続しない状態においても、必要に応じて吐水口管72を開放させることができる。
【0057】
接続に際しては、図16に示すように、吸水管11の基端に設けた流路側接続部材10を前記弁付キャップ7のタンク側接続部材72内に挿入嵌合させるもので、これにより、流路側接続部材10の先端部によって前記薄肉上面壁71が押上げ変形されてタンク側接続部材72が開放し、水タンク4内と吸水管11(吸水流路1)とを連通させることができる。
【0058】
そして、空になった旧水タンク4aを新たな新水タンク4bに交換するに際しての流路側接続部材10とタンク側接続部材72との接続方法についても第1実施例と同様に、弾性被覆部材6を使用するものである。
【0059】
図16で示すように、弾性被覆部材6を装着させた流路側接続部材10を水タンク4のタンク側接続部材72に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材10とタンク側接続部材72に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材6を装着させる。
【0060】
次に、水タンク4が空になると、これを新たな水タンク4に交換するもので、弾性被覆部材6によって流路側接続部材10の先端を被覆させたまま、この弾性被覆部材6を伴って流路側接続部材10をタンク側接続部材72から離反させる(離反工程:図示省略)。
このとき、弾性被覆部材6がタンク側接続部材72から抜け出るに際し、弾性被覆部材6が環状突起76によって抵抗を受けるため、弾性被覆部材6が常時の形状に復元し、この弾性被覆部材6によって流路側接続部材10の先端を容易に被覆させることができる。
【0061】
次に、弾性被覆部材6を装着させたまま、新たな弾性被覆部材6を流路側接続部材10の先端から装着させていくことで、元の弾性被覆部材6を流路側接続部材10の後方に移動させながら新たな弾性被覆部材6で流路側接続部材10の先端を被覆させる状態に装着させていく(被覆部材装着工程:図示省略)。
【0062】
次に、新たな弾性被覆部材6で流路側接続部材10の先端を被覆させたまま元の弾性被覆部材6を装着用挿通部としての切込を利用して、ここから破断して流路側接続部材10から取り外す(被覆部材破断工程:図示省略)ものである。
【0063】
このように、第3実施例にかかる水タンク接続方法についても弾性被覆部材6を使用し、プラグ離反工程と、被覆部材装着工程と、被覆部材破断工程と、接続工程とを備えている。
【0064】
なお、本発明において、飲料用給水機としては、前記図8で示した飲料用給水機における貯水タンク13を省略し、これに伴って冷水タンク20内の上部から温水タンク31の底部に延長して送水管を配管させるようにした構造の飲料用給水機に形成してもよい。
又、吸水流路と冷水流路を備えた冷水専用の飲料用給水機に形成してもよいし、吸水流路と温水流路を備えた温水専用の飲料用給水機に形成してもよい。
【0065】
実施例では、流路側接続部材をプラグ状に形成させ、タンク側接続部材をソケット状に形成したが、流路側接続部材をソケット状に形成させ、タンク側接続部材をプラグ状に形成してもよい。また、接続部材としてワンタッチカプラー等を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図2】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図5】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図6】本発明の第1実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図7】本発明の第1実施例にかかる弾性被覆部材の斜視図である。
【図8】本発明の第1実施例にかかる飲料用給水機を示す模式図である。
【図9】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図10】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図11】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図12】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図13】本発明の第2実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図14】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図15】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【図16】本発明の第3実施例にかかる水タンク接続方法の工程図である。
【符号の説明】
【0067】
1 吸水流路
10 流路側接続部材
13 貯水タンク
14 ポンプ
2 冷水流路
20 冷水タンク
22 冷水吐出口
3 温水流路
31 温水タンク
34 温水吐出口
4 水タンク
4a 旧水タンク
4b 新水タンク
40 筒状口部
5 内側キャップ
50 タンク側接続部材
55 環状突起
56 環状突起
6 弾性被覆部材
6a 旧弾性被覆部材
6b 新弾性被覆部材
61 装着用挿通部
7 弁付キャップ
70 外筒部
71 薄肉上面壁
72 タンク側接続部材
73 指掛けリング
74 突出部
75 吐水口キャップ
76 環状突起
S1 プラグ離反工程
S2 被覆部材装着工程
S3 被覆部材破断工程
S4 接続工程
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続することにより、水タンク内と吸水流路とが連通するように形成された飲料用給水機において、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を有し、
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では前記流路側接続部材の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆可能に形成されていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続構造。
【請求項2】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S1)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新弾性被覆部材(6b)を流路側接続部材の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材を流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S2)と、
新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S3)と、
新弾性被覆部材を装着させた流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S4)と、を備えていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続方法。
【請求項3】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S11)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新水タンク(4b)のタンク側接続部材を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材(6b)に流路側接続部材を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S12)と、
この被覆部材装着工程(S12)を行いながら流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S13)と、
この接続工程(S13)によって流路側接続部材をタンク側接続部材に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S14)と、を備えていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続方法。
【請求項1】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続することにより、水タンク内と吸水流路とが連通するように形成された飲料用給水機において、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を有し、
この弾性被覆部材は、流路側接続部材がタンク側接続部材から離脱した状態では前記流路側接続部材の先端を被覆可能に形成され、かつ流路側接続部材がタンク側接続部材に接続した状態では流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆可能に形成されていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続構造。
【請求項2】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S1)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新弾性被覆部材(6b)を流路側接続部材の先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材を流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S2)と、
新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させたまま旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S3)と、
新弾性被覆部材を装着させた流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S4)と、を備えていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続方法。
【請求項3】
飲料水を収容した水タンク(4)に着脱可能に接続させる吸水流路(1)と、この吸水流路に設けたポンプ(14)により水タンクから吸水させた飲料水を冷却タンク(20)で冷却して冷水吐出口(22)から取り出す冷水流路(2)及び/又は前記飲料水を温水タンク(31)で加熱して温水吐出口(34)から取り出す温水流路(3)と、前記水タンクの筒状口部(40)に設けられたタンク側接続部材(50)と、前記吸水流路の基端に設けられた流路側接続部材(10)とを備え、
この流路側接続部材を前記タンク側接続部材内に接続させることにより、水タンク内と吸水流路とを連通させるようにした飲料用給水機における水タンク接続方法であって、
中心部に装着用挿通部(61)が形成され、この装着用挿通部に流路側接続部材を挿通させることによって該流路側接続部材の外周に着脱可能に取り付けられると共に、この装着用挿通部から破断可能に形成された弾性被覆部材(6)を用い、
空になった旧水タンク(4a)を新たな新水タンク(4b)に交換するに際し、旧弾性被覆部材(6a)によって流路側接続部材の先端を被覆させたまま、この旧弾性被覆部材を伴って流路側接続部材をタンク側接続部材から離反させるプラグ離反工程(S11)と、
旧弾性被覆部材を装着させたまま、新水タンク(4b)のタンク側接続部材を覆うように予めセットされた新弾性被覆部材(6b)に流路側接続部材を先端から装着させていくことで、旧弾性被覆部材を流路側接続部材の後方に移動させながら新弾性被覆部材で流路側接続部材の先端を被覆させる状態に装着させていく被覆部材装着工程(S12)と、
この被覆部材装着工程(S12)を行いながら流路側接続部材を新水タンクのタンク側接続部材に挿入嵌合して接続させると共に、その接続状態で流路側接続部材とタンク側接続部材に跨って被覆するように前記新弾性被覆部材を装着させる接続工程(S13)と、
この接続工程(S13)によって流路側接続部材をタンク側接続部材に挿入嵌合させた接続状態で旧弾性被覆部材を装着用挿通部から破断して流路側接続部材から取り外す被覆部材破断工程(S14)と、を備えていることを特徴とする飲料用給水機における水タンク接続方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図14】
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【図16】
【公開番号】特開2009−262980(P2009−262980A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117052(P2008−117052)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(591018040)株式会社九州開発企画 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(591018040)株式会社九州開発企画 (11)
【Fターム(参考)】
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