説明

餃子

【課題】 野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練していることから、味付け材の味を具内に封じ込めることが可能で、食する時にタレを付けずに味を感じることができ、タレによる塩分を抑え、健康に配慮した餃子を提供することにある。
【解決手段】 野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練し、具を餃子の皮で包むことを特徴とし、味付け材を、コラーゲンを用いてゲル状にし、茶を混練することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、餃子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、多くの種類の餃子が食されている。従来からの餃子としては、例えば特許文献1に示されているものがある。特許文献1の餃子は、肉味噌、ニラ及びサッポロ味噌、セロリ・胡瓜及び人参、所定の方法で加工したステーキ、一定の方法で加工した干し納豆、ツナサラダ、荒挽きの鶏肉及び焼き鳥のタレ等を餃子の皮に包み込んだものである。具には各種の調味料で味付けを行っているが、その味は下味にすぎず、餃子を食するときはタレを付けるようにする。
【特許文献1】 特開平06−284879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の餃子では、餃子を食するときは塩分を多く含み濃い味のタレを付けていることから、健康上適した食品とは言い難い。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、タレによる塩分を抑え、健康に配慮した餃子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の餃子は、野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練し、具を餃子の皮で包むことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の餃子は、味付け材を、コラーゲンを用いてゲル状にすることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の餃子は、具に、茶を混練することを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の餃子は、具中に、あさりを混入し、出汁として、あさりの汁を用いることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の餃子は、具中に、乾燥桜エビを混入し、出汁として、乾燥桜エビの戻汁を用いることを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の餃子は、具中に、エシャレットを混入したことを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の餃子は、味付け材のお酒として、梅酒を用いることを特徴とする。
【0012】
請求項8記載の餃子は、皮が、小麦粉と馬鈴薯澱粉とを1対1又は、馬鈴薯澱粉を小麦粉より多く用いた餃子の皮であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練していることから、味寸け材の味を具内に封じ込めることが可能で、食する時にタレを付けずに味を感じることができ、タレによる塩分を抑え、健康に配慮した餃子を提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の形態について具体的に説明する。本発明の形態の餃子は、野菜や肉等の具を、餃子の皮で包んだ餃子である。
【0015】
まず、餃子の具は、主に、豚肉、鶏肉、あさり、キャベツ、白菜、長ネギ等である。また、具には、下ごしらえとして混ぜ合わせる段階で、味付け材として、醤油、日本酒、出汁等が用いられている。具の中身の割合としては、あさり:鶏肉:豚肉:野菜類がおおよそ3:2:1:5の割合である。尚、野菜類としては、白菜とキャベツが半々程度で、薬味的な分量としてエシャレットと長ネギがある。
【0016】
また、出汁は、醤油:日本酒:あさり汁がおおよそ1:1:2の割合である。尚、この出汁は、みりん、味噌、生姜汁、梅干し、粉末ダシ等を適量配合させ、具に適する味に仕上げる。また、この出汁にコラーゲンを混ぜ合わせ、ゲル状にする。あさり汁は、あさりを殻付きのまま水洗いして、その水分で鍋で蒸したときに出る汁である。
【0017】
まず、具の作り方を説明すると、まず、あさり、鶏肉、豚肉、野菜類を練り合わせる。この時に、肉の臭みを取るように茶を混練するようにする。茶とは、例えば、玉葱の葉を煮出したものや、緑茶や、柿の葉のお茶や、ビワの葉のお茶や、桑の葉のお茶や、銀杏の葉のお茶や、ウーロン茶等である。次に、練り上げた具に、ゲル状の味付け材を混練して、具全体の味付けを行う。そして、味が付けられた具を、所定時間冷所で寝かせる(およそ一昼夜)。
【0018】
その後、寝かせた具を、餃子の皮で包んで餃子は出来上がる。出来上がった餃子をそのまま焼いても良いし、冷凍して保存するようにしてもよい。
【0019】
このように、本実施の形態の発明によれば、野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練していることから、味付け材の味を具内に封じ込めることが可能で、食する時にタレを付けずに味を感じることができ、タレによる塩分を抑え、健康に配慮した餃子を提供することにある。
【0020】
また、味付け材をゲル状にするにあたりコラーゲンを用いていることから、ゲル状にすることが用意であると共に、コラーゲンの栄養価による健康面の配慮も期待される。
【0021】
さらに、具に、茶を混練することで、肉の臭みを抑えることができると共に、各種の健康茶を用いることで、その健康茶がもつ効能を活かすことが出来る。その効能としては、脂肪の消化を促したり、血圧も抑えたり等である。
【0022】
さらに、具中にあさりを混入することで、あさりに多く含まれる鉄分やビタミンB12等により、餃子が貧血気味の人や低血圧の人、妊産婦には最適な食材となる。さらに、出汁として、あさりの汁を用いることで、味付け材に塩を混ぜる必要がなく、自然の塩味の風味をだすことができ、塩分を抑えることができる。
【0023】
さらに、具中にエシャレットを混入することで、ニンニクと同等な風味を餃子に持たせることができ、一方、エシャレットはニンニクに比べ臭いが強くないことから、臭いを気にしないで食べられる餃子を提供することができる。また、エシャレットは、しゃきしゃきした歯ごたえがあることから、従来の餃子にない歯ごたえを楽しむこともできる。
【0024】
尚、あさりに加え、またはあさりに代えて、具中に乾燥桜エビを混入させることもできる。乾燥桜エビを用いることで、食感や風味を向上させることができると共に、出汁として乾燥桜エビの戻汁を用いることで、味付け材に塩を混ぜる必要がなく、自然の塩味の風味をだすことができ、塩分を抑えることができる。尚、乾燥桜エビを戻すときに、上述の茶を用いることもできるし、日本酒や梅酒を用いることもできる。味付け材を含め、お酒として梅酒を用いることで、梅の風味を具に持たせることができ、食欲を増進させる梅の効果を享受することができる。
【0025】
また、餃子の皮に関しては、特に制限されるものではないが、例えば、小麦粉と馬鈴薯澱粉とを1対1又は、馬鈴薯澱粉を小麦粉より多く用いた餃子の皮を用いることもできる。この馬鈴薯澱粉を用いた皮の場合、揚げ餃子にした場合、皮自体がパリパリとした食感で、香ばしい感じの風味となる。
【0026】
尚、上述の実施の形態では、具にあさりを混入させ、出汁にあさりの汁を用いたが、必ずしもあさりを使わないといけないものではなく、出汁としてホタテの出汁や鶏ガラスープを用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上のように、タレによる塩分を抑え、健康に配慮した餃子を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
野菜や肉等の具に、出汁や醤油やお酒等の味付け材をゲル状にして混練し、該具を餃子の皮で包むことを特徴とする餃子。
【請求項2】
前記味付け材を、コラーゲンを用いてゲル状にすることを特徴とする請求項1記載の餃子。
【請求項3】
前記具に、茶を混練することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の餃子。
【請求項4】
前記具中に、あさりを混入し、
前記出汁として、あさりの汁を用いることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の餃子。
【請求項5】
前記具中に、乾燥桜エビを混入し、
前記出汁として、該乾燥桜エビの戻汁を用いることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の餃子。
【請求項6】
前記具中に、エシャレットを混入したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の餃子。
【請求項7】
前記味付け材のお酒として、梅酒を用いることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の餃子。
【請求項8】
前記皮が、小麦粉と馬鈴薯澱粉とを1対1又は、馬鈴薯澱粉を小麦粉より多く用いた餃子の皮であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の餃子。