説明

首回り用具

【課題】首に巻いて保温及び首から離れない枕にして、酸素吸収増と、後頭部のじょくそう対策も可能にする用具を提供する。
【解決手段】首回り用具1は、襟巻き、又は枕の使用目的によって、挿入口K、K′からクッション材2、3の複数枚を1部に、又は平均的な厚さ高さに自由に挿入して、使用中は、挿入口K、K′を内側4にして、常時、挿入口が自然に閉じられた状態にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は首回りの保温及び枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
首筋を保温するマフラー等の用具は多種多様、枕に関しては悩みを解決すると雑誌等に各種各様掲載され、使用者側も各自各様の目的で絶対的なものは無い。
【0003】
首に巻く用具は治療関係を除き、首回りを緩まないようにするため、首に巻くか、結ぶか、留め具を使用方法で手間が掛る。
【0004】
低い枕を使用すると、高い枕より酸素の吸収量が増える事は、誰でも経験上知るところであり、年間の吸収量増は体の健康に寄与すると考えられるが、低い枕の使用をすすめる記事は見掛けない。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
首回りが冷たく、又は寒く感じる人に、保温となる首回り用具を提供することである。
【0006】
首回りに巻いて首を温ためる襟巻き用具は、マフラー等の如く長いのが普通であるが、形状が短かく、寒さによって厚さが変えられ、結ぶ、又は留め具使用が無くても、首を締める度合を変えながら、首から離れにくい首回り用具を提供することである。
【0007】
枕になり、睡眠中、体内への酸素吸収増の希望の意志を持つ人に役立つ、首回り用具を提供することである。
【0008】
寝相が悪く目覚めた際、枕が離れた状態になる人に、首から離れなく、厚さ高さが自由になり、枕として使用出来る首回り用具を提供することである。
【0009】
介護の業界で、仰向け就寝中の後頭部を床部より多少でも持上げ、後頭部の床部からの圧と摩擦を和らげて、じょくそうの発生、進行を遅らせることを目的とした首回り用具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
寒さ対策として、人体の首回りに装着する脱着可能な筒状の布で、首回りを温ためる襟巻きになり、就寝の際は首回りを温ためながら枕に兼用出来ることを特徴とする。
【0011】
筒状の首回り用具の用具の内側に、複数のクッション材用の挿入口を作り、その挿入口よりクッション材を、襟巻き又は枕の使用目的によって、複数枚を1部に、又は平均的な厚さ高さに自由に挿入して、使用中は挿入口を内側にすることにより、常時、挿入口が自然に閉じられた状態になることを特徴とする。
【0012】
マフラーのように首に回して結んだり、留め具を必要としない装着方法として、筒状の一方の端部に、斜めに一定の長さの切り口を作り、他方の端部に縦に一定の長さの切り口を作り、首回りに緩く装着したい場合は、斜めの切り口に他方の端部を差し通して、首前方にV字型にし、首回りに密着するよう装着したい場合は、縦の切り口に他方の端部を差し通して装着することを特徴とする。
【0013】
寝相が悪く目覚めた際、枕が離れた状態になる人に、離れなく、厚さ高さが自由になる枕を特徴とする。
【0014】
じょくそう対策の枕として使用する際、仰向けに寝た時の床に対する肩と頭のアーチ状の隙間を、挿入口よりクッション材の枚数を多くした状態での挿入によって埋め、後頭部を持上げて、後頭部が床部から受けていた圧の一部を、首の底部が負担し、介護の業界での後頭部のじょくそう発生、進行を遅らせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、人体の首回りに装着する長方形の筒状の布材と、筒状の内側の挿入口より、内部にクッション材を複数枚、目的に合わせて挿入した簡素な構成で、多数の人の健康に多目的に貢献する用具である。
【0016】
0015の多目的の一つで、本発明の装着方法は、筒状の一方の端部に斜めに一定の長さの切り口を作り、他方の端部に縦の一定の長さの切り口を作り、首回りに緩く装着したい場合は、斜めの切り口に他方の端部を差し通して、首前方をV字型にし、首回りに密着するよう装着したい場合は、縦の切り口に他方の端部を差し通して装着し、マフラー等のように結んだり、留め具を必要としない。
【0017】
0015の多目的の一つで、襟巻きに使用する場合、挿入口より平均的な厚さになるようクッション材を挿入して使用する。
【0018】
0015の多目的の一つで、就寝中、寝相の悪い人で、目覚めた時の枕離れを防ぐため、首から離れない枕として使用する。
【0019】
0015の多目的の一つで、睡眠中、体内への酸素吸収量の増加を希望する人に、低い枕として首回り用具をすすめる。仰向けに寝た際、低い枕は高い枕より酸素吸収量が増える事は、誰でも経験上、知るところであり、毎日の量は僅かでも年間量は、本人の健康に寄与する。
【0020】
0015の多目的の一つで、介護業界での後頭部のじょくそう対策に枕として使用する場合、仰向けに寝た際、床に対する肩と頭のアーチ状の隙間を、用具の挿入口よりクッション材の挿入によって埋めて首を持上げ、後頭の底部が床から受けていた圧と摩擦を和らげて、じょくそうの発生及び進行を遅らせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0022】
図1は首回り用具1の布材Aの展開図で、標準サイズ縦横22×750mmである。布材Aは裁断しても、ほぐれない性状の合成布を使用し、製縫前にクッション材2、3の挿入口K、K′長さ60mmを中心線Jから挿入口K間と中心線Jから挿入口K′間をそれぞれ175mmとして作り、両端のどちらかを差し通すための切り口L、L′をFG間に、M、M′をF′G′間長さ60mmを作る。切り口KをGH間に、切り口K′をG′H′間に変更も自由である。
【0023】
図2は布材Aの中心線Dで二つ折し、縫い目E、E′を重ねて縫い合わせて筒状にし、それを裏返しすると長辺B、B′は内部に収納された状態になる。その状態の筒状の布にCF間、C′F′間を10mm、FG間、GH間、F′G′間G′H′を45mmにして縫い目F、G、H、F′、G′、H′を縦に縫うと首回り用具1となる。この際、切り口LとL′、MとM′は合致する。
【0024】
図3は、図2の中間線Nの断面図で、標準サイズ布材Aに合わせてクッション材2、縦横高さ65×75×10mmとクッション材3、65×150×10mmにして使用し、挿入口K、K′よりクッション材2、3を平面になるよう挿入し、主に首回りを温ためる目的で使用し、差し通すための切り口MM′に、短辺端部Cの方から差し通して、首前方にV字型にした状態が図4である。
【0025】
首回りに密着するよう装着したい場合は、差し通すための切り口LL′に短辺端部C′の方から差し通して首回りに密着させる。
【0026】
図5は首回り用具1を枕として使用する場合のクッション材2、3の挿入した状態の中間線Nの断面図で、クッション材2、3の枚数は、使用者の好みによって変えられ、図6は仰向けに寝た使用状態を示し、横向きになった場合も想定して、クッション材2、3の位置、厚さ高さは使用者の好みに変更出来る。
【0027】
後頭部5のじょくそう対策として、クッション材2、3の厚さを高くして後頭部5が床7から受けていた圧の一部を首の底部6が負担して、じょくそう発生、進行を遅らせることに役立つ。
【0028】
クッション材2、3に代用するものとして、布等を折り重ねて適当な厚みにしたものを、クッションとして使用することが出来る。
【0029】
首回り用具1のクッション挿入口K、K′を内側4にして使用すると、常時、挿入口K、K′は閉じた状態になる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】首回り用具に使用する布材の展開図である。
【図2】首回り用具の一方の面を示す図である。
【図3】首回り用具を保温用に使用するため、クッション材を平均的な厚さに挿入した状態の中間線の断面図である。
【図4】首回り用具を首に装着した状態を説明するための図である。
【図5】首回り用具を枕に使用するため、クッション材を内部に積み重ねた状態の中間線の断面図である。
【図6】首回り用具を枕に使用した状態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0031】
A 布材
B、B′ 布材の長辺端部
C、C′ 布材の短辺端部
D 長辺の中心線
E、E′ 長辺の縫い目
F、F′ 短辺の縫い目
G、G′ 短辺の縫い目
H、H′ 短辺の縫い目
I、I′ 挿入口の位置を示すための点線
J 縦の中心線
K、K′ クッション材を挿入するための挿入口
L、L′ 短辺端部C′を差し通すための切り口
M、M′ 短辺端部Cを差し通すための切り口
N 首回り用具の中間線
1 首回り用具
2 クッション材小
3 クッション材大
4 内側
5 後頭部
6 首の底部
7 床

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の首回りに装着する脱着可能な筒状の布で、首回りを温ためる襟巻きになり、就寝の際は首回りを温ためながら枕に兼用出来ることを特徴とする首回り用具。
【請求項2】
請求項1の筒状の首回り用具の内側に、複数のクッション材用の挿入口を作り、その挿入口よりクッション材を、襟巻き又は枕の使用目的によって、複数枚を1部に、又は平均的な厚さ高さに自由に挿入して、使用中は挿入口を内側にすることにより、常時、挿入口が自然に閉じられた状態になることを特徴とする首回り用具。
【請求項3】
請求項1の首回り用具の装着方法は、筒状の一方の端部に、斜めに一定の長さの切り口を作り、他方の端部に縦に一定の長さの切り口を作り、首回りに緩く装着したい場合は、斜めの切り口に他方の端部を差し通して、首前方にV字型にし、首回りに密着するよう装着したい場合は、縦の切り口に他方の端部を差し通して、装着することを特徴とする首回り用具。
【請求項4】
請求項3の切り口は、端部より差し通した用具の切り口に位置したクッション材を、縮小させて滑り止めの役割をして、結んだり、留め具を必要としないことを特徴とする首回り用具。
【請求項5】
請求項1の首回り用具であって、じょくそう対策の枕として使用する際、仰向けに寝た時の床に対する肩と頭のアーチ状の隙間を、挿入口よりクッション材の枚数を多くした状態での挿入によって埋め、後頭部を持上げて、後頭部が床部から受けていた圧の1部を、首の底部が負担することを特徴とする首回り用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−12197(P2010−12197A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198830(P2008−198830)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(595160282)
【Fターム(参考)】