首掛けラベルの成形装着装置
【課題】精度よく筒状の首掛けラベルを製造できるとともに、高速運転しても首掛けラベルの高い装着精度を持続できる、首掛けラベルの成形装着装置を提供すること。
【解決手段】扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備する。
【解決手段】扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はラベルシートを用いて製造した筒状の首掛けラベルを容器の首部や肩部に装着する首掛けラベルの成形装着装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
平板状の首掛けラベルを対象としたラベル装着装置が特許文献１に開示されている。
このラベル装着装置は、容器の搬送方向に沿って傾斜して配設した左右に１対の上下走行ベルトにより構成されるラベル供給手段を具備している。一対の上下走行ベルトにより平板状のラベルの両側縁を挟持して搬送し、同期して搬送された容器の首部等にラベルを落とし込んで装着する構造になっている。
【０００３】
特許文献１の他のラベル装着装置として、扇状のラベル素材を基に筒状の首掛けラベルを製作する首掛けラベルの製造手段と、首掛けラベルを収容した傾斜シュートとからなり、これらの首掛けラベルの製造手段と傾斜シュートを容器搬送手段の上方に配置し、容器の搬送と同期して首掛けラベルを傾斜シュートから落下させて装着する装置が提案されている。
筒状の首掛けラベルを製作するには、成形用ドラムを一方向に回転させながらドラムの外周面にラベル素材を前端から順次巻付けて筒状に成形している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特許第３０１５２７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来のラベル装着装置にはつぎのような改善すべき点がある。
（１）特許文献１のラベル装着装置にあっては、一対の上下走行ベルトにより平板状のラベルの両側縁を挟持して搬送する方式であるため、テーパのついた筒状を呈する首掛けラベルに適用することができない。
（２）扇状のラベル素材を使用して筒状の首掛けラベルの製造方法にあっては、ラベル素材の前端から後端へ向けて順次成形用ドラムの外周面に巻き付ける際にラベル素材の後方が自重で降下してラベル始端とラベル後端が高さ方向にずれを生じ易い。
殊にラベル素材の全長が長くなるほど、ラベル始端とラベル後端の高さ方向のずれが大きくなる。
（３）さらに、この筒状の首掛けラベルの装着装置にあっては、傾斜シュートに首掛けラベルを滑走させるため、容器への装着タイミングが不正確となって、首掛けラベルの装着精度が低いという問題があった。
【０００６】
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ラベルシートの貼り合わせ箇所のずれをなくして精度よく筒状の首掛けラベルを製造できるとともに、高速運転しても首掛けラベルの高い装着精度を持続できる、首掛けラベルの成形装着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本願の第１発明は、容器の搬送手段の上方に配設されていて、ラベルシートを用いて首掛けラベルを製造しながら容器の首部に装着する首掛けラベルの成形装着装置であって、扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
本願の第２発明は、前記第１発明において、前記ラベルロータリー装置は、水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転する回転体と、回転体の外周部に放射状に配設されて正逆転可能に枢支された複数のマンドレルと、前記回転体の片側に配設された固定の第１及び第２ブラシと、前記第１及び第２ブラシの間に配設され、ラベルシートに接着剤を塗布する塗布装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
本願の第３発明は、前記第１発明または第２発明において、前記反転装置は水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転するスターと、スターの略半周を覆うガイドとを具備し、前記スターの中心をラベルロータリー装置の回転軸と同一の鉛直線上に位置させたことを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
【発明の効果】
【０００８】
＜１＞本発明では反転装置から首掛けラベルを直接容器へ装着するので、首掛けラベルの装着タイミングが合わせ易く、首掛けラベルの装着ミスの発生がほとんどない。
＜２＞首掛けラベルの装着速度を高めても首掛けラベルの装着ミスがないため、マシンの高速運転が可能となる。
＜３＞本発明ではラベルシートの左右の重量バランスを保った状態で、ラベルシートの左右を成形することができる。
したがって、ラベルシートの全長が長くなってもラベルシートの自重による「下がり」を防止できて、ずれのない高精度の首掛けラベルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明に係る首掛けラベルの成形装着装置のモデル図
【図２】ラベルロータリー装置のマンドレルの部分断面図
【図３】ラベル中央部の吸着搬送工程の説明図
【図４】ラベル右半の巻付け工程工程の説明図
【図５】接着剤の塗布工程の説明図
【図６】ラベル左半の巻付け工程の説明図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【００１１】
（１）首掛けラベルの成形装着装置の概要
図１に本発明に係る首掛けラベルの成形装着装置を正面から見たモデル図を示す。
容器Ａは胴部の上部に首部や肩部を有する瓶やボトル等で、その水平断面形状や寸法は問わない。
【００１２】
容器Ａの搬送手段１０の上方に配設されていて、扇状のラベルシートＳを用いて首掛けラベルＬを製造しながら容器Ａの首部や肩部に装着する首掛けラベルの成形装着装置は、ラベルシートＳを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸２１を中心に公転しながら自転する複数のマンドレル２３を具備していて、扇状のラベルシートＳを基にテーパ筒状の首掛けラベルＬを製造するラベルロータリー装置２０と、ラベルロータリー装置２０の直下に配設されて、首掛けラベルＬを反転して容器Ａの首部や肩部に装着する反転装置３０とを具備する。
容器Ａの搬送手段１０は反転装置３０の直下を通過するように配設されている。
以下、装着装置の各構成要素について詳述する。
【００１３】
（２）ラベルシートの供給手段
ラベルシートＳはテーパ筒を展開した略扇形を呈する紙製、樹脂製等の公知の各種素材からなるラベルである。
【００１４】
図示したラベルシートＳの供給手段について説明すると、多数のラベルシートＳを収容したラベルホッパー４０と、ラベルホッパー４０の前方で支軸４３を中心に揺動する揺動アーム４１とからなり、揺動アーム４１の自由端にはラベルシートＳを吸着可能な受渡し部４２が設けられている。
揺動アーム４１の往復動と、受渡し部４２の負圧のオンオフによって、ラベルホッパー４０内から取り出したラベルシートＳの中央部をラベルロータリー装置２０の外縁のマンドレル２３の外周面へ受渡しが可能に構成されている。
【００１５】
尚、ラベルシートＳの供給手段は図示した揺動アーム４１を用いた機構に限定されず、公知のラベル供給手段、ラベル供給機構を適用できる。
【００１６】
（３）ラベルロータリー装置
図１において、首掛けラベルＬを製造するラベルロータリー装置２０は、水平の回転軸２１を中心に一方向（図１の時計回り方向）へ向けて間欠回転又は連続回転する回転体２２と、回転体２２の外周部に放射状に配設された複数のマンドレル２３とを具備している。
回転軸２１と一体に設けた回転体２２の周縁部には間隔を隔てて環状を呈する複数の固定台２５が配設されているとともに、各固定台２５に円錐台の形状を呈するマンドレル２３が正逆転可能に枢支されている。
【００１７】
さらにラベルロータリー装置２０は固定の第１ブラシ５０Ａと第２ブラシ５０Ｂとを具備する。
第１ブラシ５０Ａおよび第２ブラシ５０ＢはラベルシートＳの中央部を中心に左右両側を交互に撫で付けて成形するための成形体であり、ラベルロータリー装置２０の各片側に、回転体の回転方向に向け距離を隔てて設けられている。
【００１８】
尚、第１ブラシ５０Ａおよび第２ブラシ５０Ｂは、ブラシに代えてウレタン等の軟質帯材、或いは空転ローラであってもよい。
【００１９】
前記第１ブラシ５０Ａと第２ブラシ５０Ｂの中間には、噴射式又はローラ式の塗布装置５１が配設されていて、該塗布装置５１を通じてラベルシートＳの前端に接着剤を塗布可能に構成されている。
【００２０】
（３．１）マンドレル
ラベルロータリー装置２０の一部のマンドレル２３の部分断面図を示した図２に基づき、マンドレル２３について説明する。
マンドレル２３は首掛けラベルＬを成形するための先細りの円錐台形状を呈した成形型で、その軸心に一体に設けた放射軸２４が固定台２５に回転可能に枢支されていている。
【００２１】
（３．２）マンドレルの正逆転手段
マンドレル２３は各第１、第２ブラシ５０Ａ，５０Ｂと個別に接触する際に、放射軸２４を中心に１８０度の範囲で互いに異方向（正逆）へ強制回転するように構成されている。
本例では放射軸２４の基端に設けた円形歯車２４ａと固定式の帯歯車２０ａによるラック・ピニオンを適用した場合を示すが、その他に各放射軸２４にモータ（サーボモータ、パルスモータ等）を配設し、モータにより各マンドレル２３の正逆転を個別制御するように構成してもよい。
【００２２】
（３．３）マンドレルの負圧機構
図２を参照しながらマンドレル２３の負圧機構について説明する。
マンドレル２３はその外周面に複数の吸着孔２２ａが形成されていて、ラベルシートＳの供給手段からラベルシートＳの受け取り位置から首掛けラベルＬの成形区間は勿論のこと、反転装置３０への首掛けラベルＬの受渡し地点へ到達するまでの限定区間に亘ってラベルシートＳおよび首掛けラベルＬを吸着し得るように構成されている。
【００２３】
マンドレル２３の本体内に穿設した通気路２３ｂの一方がマンドレル２３の外周面の吸着孔２２ａ連通し、通気路２３ｂの他方の開口部がマンドレル２３の底面に露出している。
固定台２５の載置面には環状または円弧状の通気溝２５ａが設けられていて、該通気溝２５ａとマンドレル２３の底面側の通気路２３ｂの開口部が対面する関係にある。
【００２４】
固定台２５の通気溝２５ａは配管２５ｂおよび図示しない公知の分配器を介してエアの吸引および吐出が可能に構成されている。
そして、マンドレル２３によりラベルシートＳ及び首掛けラベルＬを搬送する区間はエアの吸引を行い、マンドレル２３がラベルロータリー装置２０の最下位位置に達したときはエアの吐出を行うように構成されている。エアーの分配制御手段は周知であるので説明を省略する。
【００２５】
尚、マンドレル２３にエア吐出機能を付与したのは、首掛けラベルＬをマンドレル２３から分離し易くするためであるが、エア吐出機能は必須ではない。
【００２６】
（４）反転装置
反転装置３０は水平の回転軸３１を中心に一方向（図１の反時計回り方向）へ向けて間欠回転、又は連続回転するスター３２と、スター３２の略半周を覆うガイド３３とを具備する。
外周部に複数の突起体３２ａを放射状に突出したスター３２は、ラベルロータリー装置２０の直下で受け取った首掛けラベルＬを反転して容器Ａへ供給するための回転体である。
【００２７】
本発明では、首掛けラベルＬの受渡し精度を高めるため、スター３２とラベルロータリー装置２０の回転軸を同一の鉛直線上に位置させ、且つ、スター３２とラベルロータリー装置２０との間隔を互いに衝当しない程度まで接近させて配設することが肝要である。
【００２８】
スター３２の周囲には、首掛けラベルＬの飛び出しを防止する円弧形のガイド３３が縦向きに配設されていて、スター３２の突起体３２ａとガイド３３との協働により、スター３２の真上で受け取った首掛けラベルＬをスター３２の真下まで搬送可能である。
【００２９】
（５）容器の搬送手段
図１において、容器Ａの搬送手段１０は起立状態で容器Ａを水平搬送する手段であり、公知のスクリューコンベヤ、ベルト式コンベア１１、スター１２等を適宜組み合わせて構成されている。
容器Ａの搬送手段１０として重要なことは、首掛けラベルＬの落下タイミングに合せて容器Ａがラベルロータリー装置２０の直下に位置するように、両部材Ｌ，Ａの供給タイミングが同期することである。
【００３０】
［首掛けラベルの成形装着方法］
つぎに首掛けラベルの成形装着方法について説明する。
【００３１】
（１）ラベルシートの供給
図１において、揺動アーム４１は一往復することでラベルホッパー４０内のラベルシートＳを取り出し、取り出したラベルシートＳをラベルロータリー装置２０へ供給する。
【００３２】
（２）首掛けラベルの製造工程
回転軸２１を中心に一方向へ向けて間欠回転、又は連続回転するラベルロータリー装置２０は、マンドレル２３の外周面にラベルシートＳの中央部を吸着して受け取った後、反転装置３０へ向けてラベルシートＳを搬送する過程において、テーパ筒状の首掛けラベルＬを製造する。
以下に首掛けラベルＬの製造工程について詳述する。
【００３３】
図３〜図６はマンドレル２３へ供給したラベルシートＳが筒状の首掛けラベルＬが製造されるまで製造工程のモデル図を示したもので、図３〜図６における（ａ）はマンドレル２３を進行方向の正面側から見たモデル図を示し、（ｂ）は平面からみたモデル図を示している。
またラベルシートＳの部位を特定するために、ラベルシートＳの一方の半分を「右半Ｓ1」、他方の半分を「左半Ｓ2」の用語を用いて説明する。
【００３４】
（２．１）ラベル中央部の吸着搬送工程
図３はマンドレル２３へ受け渡されたラベルシートＳを吸着搬送する工程を示している。
このとき、マンドレル２３は非自転状態（自転停止）にあり、その外周面に吸着力が生じている。
【００３５】
マンドレル２３の進行前方へラベルシートＳが供給されると、マンドレル２３の外周面がラベルシートＳの中央部Ｐを吸着して公転を継続する。
このとき、ラベル素材の剛性によりラベルシートＳの右半Ｓ1及び左半Ｓ2はマンドレル２３の外周面から離間している。
【００３６】
（２．２）ラベル左半の巻付け工程
図４はマンドレル２３が第１ブラシ５０Ａを通過するときに、ラベルシートＳの左半Ｓ2をマンドレル２３の外周面に巻き付ける工程を示している。
【００３７】
この巻付け工程において、マンドレル２３は第１ブラシ５０Ａと接触して公転しながら放射軸２４を中心に反時計回り方向へ１８０度回転する。
マンドレル２３の自転と公転に伴い、第１ブラシ５０Ａに撫で付けられてラベルシートＳの左半Ｓ2がその全長に亘って成形されてマンドレル２３の外周面に巻付けられ、巻付けらたラベルシートＳの左半Ｓ2はマンドレル２３の外周面に吸着される。
【００３８】
ラベルシートＳの右半Ｓ1は未成形のままでマンドレル２３の外周面から離隔している。
マンドレル２３が放射軸２４を中心に１８０度回転すると、マンドレル２３の自転が停止する。
【００３９】
（２．３）接着剤の塗布工程
図５はラベルシートＳの前端に接着剤を塗布する工程を示している。
接着剤の塗布工程において、マンドレル２３は自転が停止した状態にある。
【００４０】
第１ブラシ５０Ａの通過直後におけるラベルシートＳは、その中央部Ｐがマンドレル２３の公転方向に対し後方に移動し、左半Ｓ2の端部はマンドレル２３の公転方向に対し前方に変位している。
この状態で図１に示した塗布装置５１を通じてラベルシートＳの左半Ｓ2の端部に接着剤を塗布して接着部Ｂを形成する。
尚、接着部ＢはラベルシートＳの先行して折曲成形した右半Ｓ1及び左半Ｓ2のいずれか一辺の端部に形成するものである。
【００４１】
（２．４）ラベル右半の巻付け工程
図５はラベルシートＳが第２ブラシ５０Ｂを通過するときにラベルシートＳの右半Ｓ1をマンドレル２３の外周面に巻き付ける工程を示している。
【００４２】
この巻付け工程において、マンドレル２３は第２ブラシ５０Ｂと接触して公転しながら放射軸２４を中心に時計回り方向へ１８０度回転する。
マンドレル２３の自転と公転に伴い、第２ブラシ５０Ｂに撫で付けられてラベルシートＳの右半Ｓ1がその全長に亘って成形されてマンドレル２３の外周面に巻付けられ、巻付けらたラベルシートＳの右半Ｓ1はマンドレル２３の外周面に吸着される。
【００４３】
マンドレル２３の外周面の形状に成形されたラベルシートＳの右半Ｓ1が端部が、先行して巻き付けた左半Ｓ2の接着部Ｂに貼付されて、テーパ筒状を呈する首掛けラベルＬが製造される。
製造された首掛けラベルＬは、マンドレル２３の外周面に吸着されたまま反転装置へ向けて搬送される。
【００４４】
本発明では、ラベルシートＳの中央部Ｐをマンドレル２３に吸着して、ラベルシートＳの左右の重量バランスを保った状態で、マンドレル２３を正逆転させてラベルシートＳの左半Ｓ2と右半Ｓ1とを成形するものである。
したがって、ラベルシートＳの全長が長くなってもラベルシートＳの自重による「下がり」を防止できて、ラベルシートＳの両端部が高さ方向のずれがなくなり、精度よく首掛けラベルＬを製造することができる。
【００４５】
（２．５）首掛けラベルの搬送工程
図１を参照して、首掛けラベルＬの搬送工程を説明する。
ラベルロータリー装置２０の回転に伴い、マンドレル２３は徐々に下向きに変位していくが、この間、首掛けラベルＬはマンドレル２３に吸着され続けるために不用意な落下が阻止される。
【００４６】
（３）反転装置への受渡し工程
マンドレル２３がラベルロータリー装置２０の最下位に達すると、マンドレル２３の外周面の吸着力が消失し、同時にマンドレル２３の外周面からエアを吐出して首掛けラベルＬをマンドレル２３から強制的に離脱させる。
マンドレル２３から離脱した首掛けラベルＬは、反転装置３０の最上位に位置する突起体３３へ外挿されて、反転装置３０への受け渡しを完了する。
【００４７】
首掛けラベルＬは小径開口側を下向きで、且つ大径側を上向きにした状態で、ラベルロータリー装置２０から反転装置３０へ受け渡される。
【００４８】
（４）首掛けラベルの反転工程
反転装置３０の回転に伴い、突起体３３に掛止された首掛けラベルＬはガイド３４で飛び出しを規制されながら首掛けラベルＬが装着位置へ向けて搬送される。
この間に、小径開口側を下向きで受け取った首掛けラベルＬは、大径側を下向きに反転される。
【００４９】
（５）首掛けラベルの装着
図１において、反転装置３０の最下位に達すると、ガイド３４による支持を失った首掛けラベルＬが自重で自然落下する。
首掛けラベルＬの落下タイミングに合せて容器Ａが供給されるため、首掛けラベルＬが容器Ａの首部や肩部に落とし込まれて装着を完了する。
【００５０】
本発明では反転装置３０から首掛けラベルＬを直接容器Ａの至近距離から落下させて装着するので、首掛けラベルＬの装着タイミングが合わせ易く、首掛けラベルＬの装着ミスの発生がほとんどない。
殊に、首掛けラベルＬの装着速度を高めても首掛けラベルの装着ミスがないため、マシンの高速運転が可能となる。
【符号の説明】
【００５１】
Ａ・・・・・・容器
Ｌ・・・・・・首掛けラベル
Ｂ・・・・・・接着部
Ｓ・・・・・・ラベルシート
１０・・・・・容器の搬送手段
２０・・・・・ラベルロータリー装置
２３・・・・・マンドレル
３０・・・・・反転装置
４０・・・・・マガジン
５０Ａ・・・・第１ブラシ
５０Ｂ・・・・第２ブラシ
５１・・・・・接着剤の塗布装置
【技術分野】
【０００１】
本発明はラベルシートを用いて製造した筒状の首掛けラベルを容器の首部や肩部に装着する首掛けラベルの成形装着装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
平板状の首掛けラベルを対象としたラベル装着装置が特許文献１に開示されている。
このラベル装着装置は、容器の搬送方向に沿って傾斜して配設した左右に１対の上下走行ベルトにより構成されるラベル供給手段を具備している。一対の上下走行ベルトにより平板状のラベルの両側縁を挟持して搬送し、同期して搬送された容器の首部等にラベルを落とし込んで装着する構造になっている。
【０００３】
特許文献１の他のラベル装着装置として、扇状のラベル素材を基に筒状の首掛けラベルを製作する首掛けラベルの製造手段と、首掛けラベルを収容した傾斜シュートとからなり、これらの首掛けラベルの製造手段と傾斜シュートを容器搬送手段の上方に配置し、容器の搬送と同期して首掛けラベルを傾斜シュートから落下させて装着する装置が提案されている。
筒状の首掛けラベルを製作するには、成形用ドラムを一方向に回転させながらドラムの外周面にラベル素材を前端から順次巻付けて筒状に成形している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特許第３０１５２７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来のラベル装着装置にはつぎのような改善すべき点がある。
（１）特許文献１のラベル装着装置にあっては、一対の上下走行ベルトにより平板状のラベルの両側縁を挟持して搬送する方式であるため、テーパのついた筒状を呈する首掛けラベルに適用することができない。
（２）扇状のラベル素材を使用して筒状の首掛けラベルの製造方法にあっては、ラベル素材の前端から後端へ向けて順次成形用ドラムの外周面に巻き付ける際にラベル素材の後方が自重で降下してラベル始端とラベル後端が高さ方向にずれを生じ易い。
殊にラベル素材の全長が長くなるほど、ラベル始端とラベル後端の高さ方向のずれが大きくなる。
（３）さらに、この筒状の首掛けラベルの装着装置にあっては、傾斜シュートに首掛けラベルを滑走させるため、容器への装着タイミングが不正確となって、首掛けラベルの装着精度が低いという問題があった。
【０００６】
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ラベルシートの貼り合わせ箇所のずれをなくして精度よく筒状の首掛けラベルを製造できるとともに、高速運転しても首掛けラベルの高い装着精度を持続できる、首掛けラベルの成形装着装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本願の第１発明は、容器の搬送手段の上方に配設されていて、ラベルシートを用いて首掛けラベルを製造しながら容器の首部に装着する首掛けラベルの成形装着装置であって、扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
本願の第２発明は、前記第１発明において、前記ラベルロータリー装置は、水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転する回転体と、回転体の外周部に放射状に配設されて正逆転可能に枢支された複数のマンドレルと、前記回転体の片側に配設された固定の第１及び第２ブラシと、前記第１及び第２ブラシの間に配設され、ラベルシートに接着剤を塗布する塗布装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
本願の第３発明は、前記第１発明または第２発明において、前記反転装置は水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転するスターと、スターの略半周を覆うガイドとを具備し、前記スターの中心をラベルロータリー装置の回転軸と同一の鉛直線上に位置させたことを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置を提供する。
【発明の効果】
【０００８】
＜１＞本発明では反転装置から首掛けラベルを直接容器へ装着するので、首掛けラベルの装着タイミングが合わせ易く、首掛けラベルの装着ミスの発生がほとんどない。
＜２＞首掛けラベルの装着速度を高めても首掛けラベルの装着ミスがないため、マシンの高速運転が可能となる。
＜３＞本発明ではラベルシートの左右の重量バランスを保った状態で、ラベルシートの左右を成形することができる。
したがって、ラベルシートの全長が長くなってもラベルシートの自重による「下がり」を防止できて、ずれのない高精度の首掛けラベルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】本発明に係る首掛けラベルの成形装着装置のモデル図
【図２】ラベルロータリー装置のマンドレルの部分断面図
【図３】ラベル中央部の吸着搬送工程の説明図
【図４】ラベル右半の巻付け工程工程の説明図
【図５】接着剤の塗布工程の説明図
【図６】ラベル左半の巻付け工程の説明図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【００１１】
（１）首掛けラベルの成形装着装置の概要
図１に本発明に係る首掛けラベルの成形装着装置を正面から見たモデル図を示す。
容器Ａは胴部の上部に首部や肩部を有する瓶やボトル等で、その水平断面形状や寸法は問わない。
【００１２】
容器Ａの搬送手段１０の上方に配設されていて、扇状のラベルシートＳを用いて首掛けラベルＬを製造しながら容器Ａの首部や肩部に装着する首掛けラベルの成形装着装置は、ラベルシートＳを供給するラベル供給手段と、水平の回転軸２１を中心に公転しながら自転する複数のマンドレル２３を具備していて、扇状のラベルシートＳを基にテーパ筒状の首掛けラベルＬを製造するラベルロータリー装置２０と、ラベルロータリー装置２０の直下に配設されて、首掛けラベルＬを反転して容器Ａの首部や肩部に装着する反転装置３０とを具備する。
容器Ａの搬送手段１０は反転装置３０の直下を通過するように配設されている。
以下、装着装置の各構成要素について詳述する。
【００１３】
（２）ラベルシートの供給手段
ラベルシートＳはテーパ筒を展開した略扇形を呈する紙製、樹脂製等の公知の各種素材からなるラベルである。
【００１４】
図示したラベルシートＳの供給手段について説明すると、多数のラベルシートＳを収容したラベルホッパー４０と、ラベルホッパー４０の前方で支軸４３を中心に揺動する揺動アーム４１とからなり、揺動アーム４１の自由端にはラベルシートＳを吸着可能な受渡し部４２が設けられている。
揺動アーム４１の往復動と、受渡し部４２の負圧のオンオフによって、ラベルホッパー４０内から取り出したラベルシートＳの中央部をラベルロータリー装置２０の外縁のマンドレル２３の外周面へ受渡しが可能に構成されている。
【００１５】
尚、ラベルシートＳの供給手段は図示した揺動アーム４１を用いた機構に限定されず、公知のラベル供給手段、ラベル供給機構を適用できる。
【００１６】
（３）ラベルロータリー装置
図１において、首掛けラベルＬを製造するラベルロータリー装置２０は、水平の回転軸２１を中心に一方向（図１の時計回り方向）へ向けて間欠回転又は連続回転する回転体２２と、回転体２２の外周部に放射状に配設された複数のマンドレル２３とを具備している。
回転軸２１と一体に設けた回転体２２の周縁部には間隔を隔てて環状を呈する複数の固定台２５が配設されているとともに、各固定台２５に円錐台の形状を呈するマンドレル２３が正逆転可能に枢支されている。
【００１７】
さらにラベルロータリー装置２０は固定の第１ブラシ５０Ａと第２ブラシ５０Ｂとを具備する。
第１ブラシ５０Ａおよび第２ブラシ５０ＢはラベルシートＳの中央部を中心に左右両側を交互に撫で付けて成形するための成形体であり、ラベルロータリー装置２０の各片側に、回転体の回転方向に向け距離を隔てて設けられている。
【００１８】
尚、第１ブラシ５０Ａおよび第２ブラシ５０Ｂは、ブラシに代えてウレタン等の軟質帯材、或いは空転ローラであってもよい。
【００１９】
前記第１ブラシ５０Ａと第２ブラシ５０Ｂの中間には、噴射式又はローラ式の塗布装置５１が配設されていて、該塗布装置５１を通じてラベルシートＳの前端に接着剤を塗布可能に構成されている。
【００２０】
（３．１）マンドレル
ラベルロータリー装置２０の一部のマンドレル２３の部分断面図を示した図２に基づき、マンドレル２３について説明する。
マンドレル２３は首掛けラベルＬを成形するための先細りの円錐台形状を呈した成形型で、その軸心に一体に設けた放射軸２４が固定台２５に回転可能に枢支されていている。
【００２１】
（３．２）マンドレルの正逆転手段
マンドレル２３は各第１、第２ブラシ５０Ａ，５０Ｂと個別に接触する際に、放射軸２４を中心に１８０度の範囲で互いに異方向（正逆）へ強制回転するように構成されている。
本例では放射軸２４の基端に設けた円形歯車２４ａと固定式の帯歯車２０ａによるラック・ピニオンを適用した場合を示すが、その他に各放射軸２４にモータ（サーボモータ、パルスモータ等）を配設し、モータにより各マンドレル２３の正逆転を個別制御するように構成してもよい。
【００２２】
（３．３）マンドレルの負圧機構
図２を参照しながらマンドレル２３の負圧機構について説明する。
マンドレル２３はその外周面に複数の吸着孔２２ａが形成されていて、ラベルシートＳの供給手段からラベルシートＳの受け取り位置から首掛けラベルＬの成形区間は勿論のこと、反転装置３０への首掛けラベルＬの受渡し地点へ到達するまでの限定区間に亘ってラベルシートＳおよび首掛けラベルＬを吸着し得るように構成されている。
【００２３】
マンドレル２３の本体内に穿設した通気路２３ｂの一方がマンドレル２３の外周面の吸着孔２２ａ連通し、通気路２３ｂの他方の開口部がマンドレル２３の底面に露出している。
固定台２５の載置面には環状または円弧状の通気溝２５ａが設けられていて、該通気溝２５ａとマンドレル２３の底面側の通気路２３ｂの開口部が対面する関係にある。
【００２４】
固定台２５の通気溝２５ａは配管２５ｂおよび図示しない公知の分配器を介してエアの吸引および吐出が可能に構成されている。
そして、マンドレル２３によりラベルシートＳ及び首掛けラベルＬを搬送する区間はエアの吸引を行い、マンドレル２３がラベルロータリー装置２０の最下位位置に達したときはエアの吐出を行うように構成されている。エアーの分配制御手段は周知であるので説明を省略する。
【００２５】
尚、マンドレル２３にエア吐出機能を付与したのは、首掛けラベルＬをマンドレル２３から分離し易くするためであるが、エア吐出機能は必須ではない。
【００２６】
（４）反転装置
反転装置３０は水平の回転軸３１を中心に一方向（図１の反時計回り方向）へ向けて間欠回転、又は連続回転するスター３２と、スター３２の略半周を覆うガイド３３とを具備する。
外周部に複数の突起体３２ａを放射状に突出したスター３２は、ラベルロータリー装置２０の直下で受け取った首掛けラベルＬを反転して容器Ａへ供給するための回転体である。
【００２７】
本発明では、首掛けラベルＬの受渡し精度を高めるため、スター３２とラベルロータリー装置２０の回転軸を同一の鉛直線上に位置させ、且つ、スター３２とラベルロータリー装置２０との間隔を互いに衝当しない程度まで接近させて配設することが肝要である。
【００２８】
スター３２の周囲には、首掛けラベルＬの飛び出しを防止する円弧形のガイド３３が縦向きに配設されていて、スター３２の突起体３２ａとガイド３３との協働により、スター３２の真上で受け取った首掛けラベルＬをスター３２の真下まで搬送可能である。
【００２９】
（５）容器の搬送手段
図１において、容器Ａの搬送手段１０は起立状態で容器Ａを水平搬送する手段であり、公知のスクリューコンベヤ、ベルト式コンベア１１、スター１２等を適宜組み合わせて構成されている。
容器Ａの搬送手段１０として重要なことは、首掛けラベルＬの落下タイミングに合せて容器Ａがラベルロータリー装置２０の直下に位置するように、両部材Ｌ，Ａの供給タイミングが同期することである。
【００３０】
［首掛けラベルの成形装着方法］
つぎに首掛けラベルの成形装着方法について説明する。
【００３１】
（１）ラベルシートの供給
図１において、揺動アーム４１は一往復することでラベルホッパー４０内のラベルシートＳを取り出し、取り出したラベルシートＳをラベルロータリー装置２０へ供給する。
【００３２】
（２）首掛けラベルの製造工程
回転軸２１を中心に一方向へ向けて間欠回転、又は連続回転するラベルロータリー装置２０は、マンドレル２３の外周面にラベルシートＳの中央部を吸着して受け取った後、反転装置３０へ向けてラベルシートＳを搬送する過程において、テーパ筒状の首掛けラベルＬを製造する。
以下に首掛けラベルＬの製造工程について詳述する。
【００３３】
図３〜図６はマンドレル２３へ供給したラベルシートＳが筒状の首掛けラベルＬが製造されるまで製造工程のモデル図を示したもので、図３〜図６における（ａ）はマンドレル２３を進行方向の正面側から見たモデル図を示し、（ｂ）は平面からみたモデル図を示している。
またラベルシートＳの部位を特定するために、ラベルシートＳの一方の半分を「右半Ｓ1」、他方の半分を「左半Ｓ2」の用語を用いて説明する。
【００３４】
（２．１）ラベル中央部の吸着搬送工程
図３はマンドレル２３へ受け渡されたラベルシートＳを吸着搬送する工程を示している。
このとき、マンドレル２３は非自転状態（自転停止）にあり、その外周面に吸着力が生じている。
【００３５】
マンドレル２３の進行前方へラベルシートＳが供給されると、マンドレル２３の外周面がラベルシートＳの中央部Ｐを吸着して公転を継続する。
このとき、ラベル素材の剛性によりラベルシートＳの右半Ｓ1及び左半Ｓ2はマンドレル２３の外周面から離間している。
【００３６】
（２．２）ラベル左半の巻付け工程
図４はマンドレル２３が第１ブラシ５０Ａを通過するときに、ラベルシートＳの左半Ｓ2をマンドレル２３の外周面に巻き付ける工程を示している。
【００３７】
この巻付け工程において、マンドレル２３は第１ブラシ５０Ａと接触して公転しながら放射軸２４を中心に反時計回り方向へ１８０度回転する。
マンドレル２３の自転と公転に伴い、第１ブラシ５０Ａに撫で付けられてラベルシートＳの左半Ｓ2がその全長に亘って成形されてマンドレル２３の外周面に巻付けられ、巻付けらたラベルシートＳの左半Ｓ2はマンドレル２３の外周面に吸着される。
【００３８】
ラベルシートＳの右半Ｓ1は未成形のままでマンドレル２３の外周面から離隔している。
マンドレル２３が放射軸２４を中心に１８０度回転すると、マンドレル２３の自転が停止する。
【００３９】
（２．３）接着剤の塗布工程
図５はラベルシートＳの前端に接着剤を塗布する工程を示している。
接着剤の塗布工程において、マンドレル２３は自転が停止した状態にある。
【００４０】
第１ブラシ５０Ａの通過直後におけるラベルシートＳは、その中央部Ｐがマンドレル２３の公転方向に対し後方に移動し、左半Ｓ2の端部はマンドレル２３の公転方向に対し前方に変位している。
この状態で図１に示した塗布装置５１を通じてラベルシートＳの左半Ｓ2の端部に接着剤を塗布して接着部Ｂを形成する。
尚、接着部ＢはラベルシートＳの先行して折曲成形した右半Ｓ1及び左半Ｓ2のいずれか一辺の端部に形成するものである。
【００４１】
（２．４）ラベル右半の巻付け工程
図５はラベルシートＳが第２ブラシ５０Ｂを通過するときにラベルシートＳの右半Ｓ1をマンドレル２３の外周面に巻き付ける工程を示している。
【００４２】
この巻付け工程において、マンドレル２３は第２ブラシ５０Ｂと接触して公転しながら放射軸２４を中心に時計回り方向へ１８０度回転する。
マンドレル２３の自転と公転に伴い、第２ブラシ５０Ｂに撫で付けられてラベルシートＳの右半Ｓ1がその全長に亘って成形されてマンドレル２３の外周面に巻付けられ、巻付けらたラベルシートＳの右半Ｓ1はマンドレル２３の外周面に吸着される。
【００４３】
マンドレル２３の外周面の形状に成形されたラベルシートＳの右半Ｓ1が端部が、先行して巻き付けた左半Ｓ2の接着部Ｂに貼付されて、テーパ筒状を呈する首掛けラベルＬが製造される。
製造された首掛けラベルＬは、マンドレル２３の外周面に吸着されたまま反転装置へ向けて搬送される。
【００４４】
本発明では、ラベルシートＳの中央部Ｐをマンドレル２３に吸着して、ラベルシートＳの左右の重量バランスを保った状態で、マンドレル２３を正逆転させてラベルシートＳの左半Ｓ2と右半Ｓ1とを成形するものである。
したがって、ラベルシートＳの全長が長くなってもラベルシートＳの自重による「下がり」を防止できて、ラベルシートＳの両端部が高さ方向のずれがなくなり、精度よく首掛けラベルＬを製造することができる。
【００４５】
（２．５）首掛けラベルの搬送工程
図１を参照して、首掛けラベルＬの搬送工程を説明する。
ラベルロータリー装置２０の回転に伴い、マンドレル２３は徐々に下向きに変位していくが、この間、首掛けラベルＬはマンドレル２３に吸着され続けるために不用意な落下が阻止される。
【００４６】
（３）反転装置への受渡し工程
マンドレル２３がラベルロータリー装置２０の最下位に達すると、マンドレル２３の外周面の吸着力が消失し、同時にマンドレル２３の外周面からエアを吐出して首掛けラベルＬをマンドレル２３から強制的に離脱させる。
マンドレル２３から離脱した首掛けラベルＬは、反転装置３０の最上位に位置する突起体３３へ外挿されて、反転装置３０への受け渡しを完了する。
【００４７】
首掛けラベルＬは小径開口側を下向きで、且つ大径側を上向きにした状態で、ラベルロータリー装置２０から反転装置３０へ受け渡される。
【００４８】
（４）首掛けラベルの反転工程
反転装置３０の回転に伴い、突起体３３に掛止された首掛けラベルＬはガイド３４で飛び出しを規制されながら首掛けラベルＬが装着位置へ向けて搬送される。
この間に、小径開口側を下向きで受け取った首掛けラベルＬは、大径側を下向きに反転される。
【００４９】
（５）首掛けラベルの装着
図１において、反転装置３０の最下位に達すると、ガイド３４による支持を失った首掛けラベルＬが自重で自然落下する。
首掛けラベルＬの落下タイミングに合せて容器Ａが供給されるため、首掛けラベルＬが容器Ａの首部や肩部に落とし込まれて装着を完了する。
【００５０】
本発明では反転装置３０から首掛けラベルＬを直接容器Ａの至近距離から落下させて装着するので、首掛けラベルＬの装着タイミングが合わせ易く、首掛けラベルＬの装着ミスの発生がほとんどない。
殊に、首掛けラベルＬの装着速度を高めても首掛けラベルの装着ミスがないため、マシンの高速運転が可能となる。
【符号の説明】
【００５１】
Ａ・・・・・・容器
Ｌ・・・・・・首掛けラベル
Ｂ・・・・・・接着部
Ｓ・・・・・・ラベルシート
１０・・・・・容器の搬送手段
２０・・・・・ラベルロータリー装置
２３・・・・・マンドレル
３０・・・・・反転装置
４０・・・・・マガジン
５０Ａ・・・・第１ブラシ
５０Ｂ・・・・第２ブラシ
５１・・・・・接着剤の塗布装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
容器の搬送手段の上方に配設されていて、ラベルシートを用いて首掛けラベルを製造しながら容器の首部に装着する首掛けラベルの成形装着装置であって、
扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、
水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、
ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備することを特徴とする、
首掛けラベルの成形装着装置。
【請求項２】
請求項１において、前記ラベルロータリー装置は、水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転する回転体と、回転体の外周部に放射状に配設されて正逆転可能に枢支された複数のマンドレルと、前記回転体の片側に配設された固定の第１及び第２ブラシと、前記第１及び第２ブラシの間に配設され、ラベルシートに接着剤を塗布する塗布装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置。
【請求項３】
請求項１または請求項２において、前記反転装置は水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転するスターと、スターの略半周を覆うガイドとを具備し、前記スターの中心をラベルロータリー装置の回転軸と同一の鉛直線上に位置させたことを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置。
【請求項１】
容器の搬送手段の上方に配設されていて、ラベルシートを用いて首掛けラベルを製造しながら容器の首部に装着する首掛けラベルの成形装着装置であって、
扇状のラベルシートを供給するラベル供給手段と、
水平の回転軸を中心に公転しながら自転する複数のマンドレルを具備し、前記ラベル供給手段から供給されたラベルシートの中央部を吸着して左右両片を円弧形に成形してテーパ筒状の首掛けラベルを製造するラベルロータリー装置と、
ラベルロータリー装置の直下に配設され、首掛けラベルを反転して容器に装着する反転装置とを具備することを特徴とする、
首掛けラベルの成形装着装置。
【請求項２】
請求項１において、前記ラベルロータリー装置は、水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転する回転体と、回転体の外周部に放射状に配設されて正逆転可能に枢支された複数のマンドレルと、前記回転体の片側に配設された固定の第１及び第２ブラシと、前記第１及び第２ブラシの間に配設され、ラベルシートに接着剤を塗布する塗布装置とを具備することを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置。
【請求項３】
請求項１または請求項２において、前記反転装置は水平の回転軸を中心に一方向へ向けて回転するスターと、スターの略半周を覆うガイドとを具備し、前記スターの中心をラベルロータリー装置の回転軸と同一の鉛直線上に位置させたことを特徴とする、首掛けラベルの成形装着装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１２−８６８５４（Ｐ２０１２−８６８５４Ａ）
【公開日】平成２４年５月１０日（２０１２．５．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２３３４６３（Ｐ２０１０−２３３４６３）
【出願日】平成２２年１０月１８日（２０１０．１０．１８）
【出願人】（３９１００５９４９）光洋自動機株式会社 (39)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年５月１０日（２０１２．５．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１０月１８日（２０１０．１０．１８）
【出願人】（３９１００５９４９）光洋自動機株式会社 (39)
【Ｆターム（参考）】
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