説明

香り付き本

【課題】香料部分を手で擦ることなく、本を開いただけで香りを発散させることができる。また、他のページを開いたときに香り移りがしない香り付き本を提供する。
【解決手段】香り付き本(1)は、香料部(2)と、凸部(3)とを本を閉じたときに香料部(2)と、凸部(3)とを接触するようにして配置して設ける。また、香料部(2)には、香料を内包したカプセルを含有させる。このカプセルは、本を閉じたときに、香料部(2)と、凸部(3)とが接触して割ることができる。本を開いたときにページに設定された香りを発散させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の香り成分を閉じ込めて塗着したページを用い、本を開いたときに香りが広がる香り付き本に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な本として、文字や絵柄などを印刷して1冊に綴じた書籍や雑誌などがある。このような本は、読者に文字や絵柄によって表現された情報を視覚に働きかけて伝達することができる。
【0003】
しかし、実物の香りについて読者に伝達したい場合、前述した一般的な本を用いたとしても文字や絵柄による表現だけではおのずと限界があり、実物の香りを伝達できない。
【0004】
そこで、実物の香りについて、読者の嗅覚に働きかけて伝達したいという要望が出てきた。特許文献1によると、特定の香料を含むマイクロカプセルを塗着した香料部を備えた本に関する技術である。当該技術によると、読者が本を開いて次いで香料部を指で擦ると香りを発散することができ、実物の香りを伝達するという課題が達成可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平6−55159号公報(段落番号0009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、当該技術によると、香りを発散させるためには、本を開いた後にさらに香料部を手で擦って香りを発散させる必要があり、本を開いただけでは香りを発散させることができなかった。
【0007】
また、香料部を手で擦ると、擦った手に香りが付着してしまい、他のページを開いたときに香りが移ってしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、上記課題を解決するため、本発明者は鋭意研究した結果、香料部と、凸部とを本を閉じたときに接触するように配置して設け、本を閉じたときに、香料部と凸部とが接触して香料部に含有した香料を内包したカプセルを割るようにした。次いで、本を開いたときに、香料部に含有した香りを内包したカプセルのうち割れたカプセルから香りが空気中に発散して、香りを伝達することができる香り付き本を見出し、これを解決するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の香り付き本は、香料部と、凸部とを本を閉じたときに接触するようにして配置して設け、前記香料部に香料を内包したカプセルを含有し、前記カプセルは本を閉じたときに凸部が接触することにより割れることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の香り付き本は、香料部と、凸部とを本を閉じたときに接触するようにして配置して設け、本を閉じたときに香料部に内包した香料入りのカプセルを割ることができる。さらに、この香料部の割れたカプセルは、本を開いたときに香りを発散させて、読者に香りを伝達することができる。
【0011】
また、本発明の香り付き本は、香料を含んで香りの発生源となる香料部を手で擦ることなく香りを発散させることができる。このように手に香りが付着することなくページをめくることができるため、他のページをめくるときに生ずる香り移りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略図
【図2】本発明の他の実施形態を示す概略図
【図3】本発明の他の実施形態を示す概略図
【図4】本発明の他の実施形態を示す概略図
【図5】本発明の他の実施形態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の香り付き本は、香料部と、凸部とを本を閉じたときに接触するようにして配置してなり、前記香料部に香料を内包したカプセルを含有し、前記カプセルは本を閉じたときに凸部が接触することにより割れることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態を説明する。
【0014】
本発明の香り付き本(1)は、本を開くだけでページに設定された香りが発散して、読者に香りを届けることができる。たとえば図1のように、香料部(2)と、凸部(3)とを本を閉じたときに接触するようにして配置して設ける。また、香料部(2)には、香料を内包したカプセルを含有させる。このカプセルは、本を閉じたときに、香料部(2)と、凸部(3)とが接触して割ることができる。この割れたカプセルは、香りの源となる香料がむき出しとなって空気に触れ香りを発散しやすい状態となる。次いで本を開いたときにページに設定された香りを発散させることができる。
【0015】
こうして発散された香りは、読者の鼻または口から吸い込まれ、鼻の奥にある嗅覚神経によって受容されて知覚することができる。
【0016】
香料部(2)は、読者に届けたい香りをページに設定する。例えば、図1の香料部(2)は読者に届けたいりんごの果実について香りを設定している。また、絵柄部(4)には読者に届けたい香りの絵柄(りんごの果実)を示している。このように、ページに絵柄部(4)がある場合には、香料部(2)は、絵柄部(4)が示す絵柄と関連付けした香りを設定するようにするとよい。もし、ページに絵柄部(4)がない場合には、ページの記述内容が示す香り(読者に届けたい香り)を香料部(2)に設定してもよい。このように、香料部(2)は、読者に届けたい香りについて、ページの香料部(2)に設定する。
【0017】
この香料部(2)の範囲は、後述する凸部(3)の形状などによる香りの発散効率や、香料部(2)に用いる香料の強さなどによって影響されるが、香りを有効に発散させるためには2cm2以上が好ましい。また、香料部(2)は、広い範囲のものとした場合には、図3のように読者のページをめくった手が香料部(2)に触れない範囲とすることが好ましい。
【0018】
また、香料部(2)の形状は、特に限定されるものではなく、図1のように絵柄部(4)を囲むように四角形であってもよく円形であってもよい。また、図2のように絵柄部(4)が表わす絵柄の形状の一部分であっても良い。いずれの場合であっても、読者のページをめくる手に香料部(2)が触れない形状とするのがよい。
【0019】
また、香料部(2)の位置は、ページのどの位置にあってもよいが、例えば、香り付き本を閉じた(6)ときに香料部(2)と凸部(3)とが接触する位置とする。さらに、図1〜図4のようにページをめくった手に香料部(2)が触れない位置とするのが好ましい。
【0020】
また、香料部(2)の位置は、絵柄部(4)が示す絵柄の位置か、もしくは、その近くとなる位置にするのが好ましい。例えば、図1のように、香料部(2)は絵柄部(4)を囲むように設けてもよい。このようにして香料部(2)は絵柄部(4)を囲むように設けると、読者は絵柄部(4)に鼻を近づけたときに、絵柄部(4)に関連付けられた絵柄の香り(りんごの果実の香り)を感じることができる。これ以外に、例えば、図2のように絵柄部(4)の一部分の絵柄に香料部(2)を設けると、絵柄部(4)の一部分の絵柄に関連付けられた香りがする。例えば図2の場合のように、絵柄部(4)の絵柄の一部分となるチューリップの花に鼻を接近させると、チューリップの花の絵柄からチューリップの花の香りがする。
【0021】
このように香りが発散する香料部(2)とするには、読者に届けたい香りを公知の香料の中から選定してカプセルに内包するようにする。さらに、この香料を内包させたカプセルを印刷インクに混ぜた後、インクジェットプリンタなどの印刷機を用いて印刷するようにして香料部(2)を形成してもよい。
【0022】
このカプセルは、容器の内部物質である香料と、容器自身である膜とを含んだ微小な容器のことをいう。このカプセルの大きさは、特に限定されないが、直径10〜50μmのものが好適に用いることができる。また、このようなカプセルを、公知技術を用いて、香りの源となる香料を内包させると、香料の保護や香りの放出速度の制御をおこなうことができる。
【0023】
このような香りを内包したカプセルは、カプセルが割れていないときには香が発散しない状態となり香らない状態とすることができる。一方、カプセルを割り香料が露出した状態とすることにより、香る状態とすることができる。
【0024】
このように香る状態とするには、香料部(2)と凸部(3)とを本を閉じたときに接触するように配置して設け、本を閉じたときに香料部(2)に内包したカプセルを割る形態とすることで、香りを発散させることが可能となる。
【0025】
香料部(2)のカプセルに内包する香料は、公知の香りを含む香料を用いる。例えば香りを含む香料は、花の香りとしてチューリップ、ジャスミン、キンモクセイ、ペーパーミントなどの香料が知られている。また、果物の香りを含む香料として、りんご、メロン、レモン、パイナップルなどの香料が知られている。また、その他の香りを含む香料として、杉、ガーリック、コーヒー、チョコレート、松茸などの香料が知られている。これらの香りを含む香料は、カプセルに香料を内包して用いることができるものなら、いずれも用いることができる。これら以外の香料でも、カプセルに香料を内包して用いることができるものなら用いてよい。
【0026】
凸部(3)は、本を閉じたときに、香料部(2)と凸部(3)とを接触するように配置する。このようにして、ページに凸部(3)を配置すると、次の効果が得られる。
【0027】
凸部の効果の1として、凸部(3)は、本を閉じたときに香料部(2)に含有された香料が内包されたカプセルを割って、香りを発散可能な状態にすることができる。その理由として、香料部(2)と、凸部(3)とを本を閉じたときに接触するようにして配置して設けたことによる。このようにして、香料部(2)と、凸部(3)とを接触して、香料部(2)に含有した香料を含んだカプセルを割ることができる。こうして割れたカプセルから香料が露出して香りを発散可能な状態とすることができる。
【0028】
凸部の効果の2として、香料部(2)を手で擦らなくても香りを発散させることができ、香り移りを防止することができる。その理由として、上述したように、香料部(2)と凸部(3)とが本を閉じたときに接触して、香料部(2)に含有した香料を含んだカプセルを割ることができることによる。こうして凸部(3)は、香料部(2)を手で擦らなくても香りを発散させることができる。
【0029】
このように香料部(2)を手で擦らなくても香りを発散させることができるため、ページをめくる読者の手に香りが付着するのを防止することができる。また、手に香りが付着しないので、他のページをめくるときの香り移りを防止することができる。
【0030】
もし、上述したように香り移りを防止できなかった場合には、ページに複数の香りが混在して、香りの識別が困難なものとなる。
【0031】
凸部の表面形状は、公知の技術の、成形、塗着、研磨、貼付などの方法によって付与してよい。こうして付与された凸部の表面形状は、本を閉じたときに香料部(2)と接触して、香料部(2)に含有した香料を内包したカプセルを割ることができる。
【0032】
成形する方法によって凸部の表面形状を付与する場合は、特に限定されないが、例えばページの凸部(3)となる部分に凸型を押し付けて凸部の表面形状を得てもよい。このようにして、凸部(3)は、香料部(2)との摩擦によって香料を含んだカプセルを割ることができる。
【0033】
塗着する方法によって凸部の表面形状を付与する場合は、特に限定されないが、例えば、ページの凸部(3)となる部分に研磨材を塗着させて凸部の表面形状を付与してもよい。例えば、公知技術により研磨材を接着材と混ぜてページに塗着乾燥させて表面形状を得るようにする。こうして得られた凸部の表面形状は、紙やすりのように塗着した研磨材の一部分がページの表面に露出した状態となる。
【0034】
研磨する方法によって凸部の表面形状を付与する場合は、特に限定されないが、例えば、ページの凸部(3)となる部分にフィルムなどの合成樹脂を用いた場合には、公知技術を用いて研磨して凸部(3)となる表面形状(ざらざらした表面)を形成してもよい。
【0035】
貼り付ける方法によって凸部の表面形状を付与する場合は、特に限定されないが、例えば、ページの凸部(3)となる部分に凸部(3)となる表面形状(ざらざらした表面)を貼り付ける方法を用いる。例えば、ページの凸部(3)となる部分に紙やすりを貼り付ける方法で凸部(3)を形成してもよい。
【0036】
この凸部の表面形状は、特に限定されるものではないが、三角柱、四角柱、六画柱などの多角柱を用いてもよいし、円柱や螺旋柱を用いてもよい。また、三角錘、四角錘やその他の多角錘を用いてもよい。あるいは円錘を用いてもよい。
【0037】
上記の表面形状は、同一形状のものを複数配置して用いてもよいし、2種類以上の異なる表面形状を用いて複数配置してもよい。あるいは、上記の表面形状にこだわらず不規則に変化するような表面形状を用いてもよい。
【0038】
凸部の表面形状は、図5の凸部を拡大した状態(8)のように、香料部と接触する部分(9)と、香料部と接触しない部分(10)とを形成している。この香料部と接触する部分(9)は、本を閉じたときに香料部と接触してカプセルを割ることができる。また、香料部と接触しない部分(10)は香料部に接触しないため、本を閉じたときにカプセルを割らない部分となる。
【0039】
凸部の表面形状は、様々なものを用いることができる。しかし、香料部(2)と接触したときの香りの発散効率は以下の理由により異なる。
【0040】
例えば、凸部の表面形状として三角錐や四角錘などを用いた場合には、香料部(2)との接触部分が点となり接触面積が小さいものとなる。このように香料部(2)と凸部(3)との接触面積が小さい場合には、カプセルを割る効率が悪いものとなる。この場合のように、効率の悪い表面形状を用いた場合には、香りの強い香料を含んだカプセルを用いるとよい。こうして本を閉じたときに、たとえ少量のカプセルしか割れなかったとしても、強い香りを含んだカプセルを用いたため、好適な強さの香りとなって発散させることができる。
【0041】
一方、凸部の表面形状として四角柱などの多角柱を用いた場合には、香料部(2)との接触部分の面積が広いものとなり、多くのカプセルを割ることができる。このように効率よくカプセルを割ることができる凸部の表面形状は、香料部(2)に香りの弱い香料を含んだカプセルを用いるとよい。このようにすると本を閉じたときに、たとえ多くのカプセルが割れたとしても、弱い香りを含んだカプセルを用いたため、好適な強さの香りとなって発散させることができる。
【0042】
また、凸部の表面形状の密度を粗くして配置すると、カプセルを割る効率が低下したものとなる。このようにして、カプセルを割る効率を低下させることにより、発散させる香りを弱くして調整することができる。また、凸部(3)を形成する個々の表面形状の密度を密にして配置することにより、カプセルを割る効率が高いものとなり、発散させる香りを強くして調整することができる。このように、表面形状の設置密度に応じてカプセルを割る効率を変化させることができ、発散させる香りの強さを調整することができる。
【0043】
凸部の表面形状の範囲は、香料部(2)との接触面積によってカプセルを割る効率が変化する。このため凸部の表面形状の大きさは、カプセルを割る効率と香料の香りの強さとを考慮して、好適な香りの強さとなるようにするとよい。
【0044】
凸部の表面形状の高さは、摩擦による摩滅を考慮した高さとする。もし、表面形状が摩擦によって摩滅してしまうと、表面形状だった部分が平坦な形状となり、もはや接触によってカプセルを割ることができず香りを発散させることができないものとなる。
【0045】
また、凸部の表面形状は、表面形状の硬度によって発散させる香りの強さに影響を与える。例えば、凸部の表面形状に硬度の強いものを用いると、接触によってカプセルを割りやすくなり、カプセルを割る効率が高いものとなる。このようにして凸部の表面形状は、カプセルを割る効率を高くすると香料部(2)から発散する香りを強くできる。
【0046】
また、凸部の表面形状の硬度を弱いものにすると、カプセルを割りにくいものとすることができ、カプセルを割る効率が低いものとなる。このようにして、カプセルを割る効率を低くして、発散させる香りを弱くできる。このようにして、凸部の表面形状の硬度を強いものにしたり、凸部の表面形状の硬度を弱いものしたりして香料部(2)から発散する香りの強さを調節することができる。
【0047】
以上のように、凸部(3)は、表面形状、密度、範囲、高さ、硬度などによってカプセルを割る効率を変化させて、香料部(2)の割れたカプセルから発散させる香りの強度を調整することができる。
【0048】
以上のようにして凸部(3)は、香料部(2)と、凸部(3)とを本閉じたときに接触するように配置して設け、香料部(2)に含有した香料を内包したカプセルを割ることができる。こうして割れたカプセルは香りを発散可能な状態となるが、このままページを閉じたままにしておくと、香料部(2)はページが密着した状態となり空気との接触面がなくなって香らない状態となる。次いで本を開いたときに、香料部(2)は空気との接触面が広がって香る状態となる。
【0049】
本発明の香り付き本は、繰り返し使用しても香りを持続させて用いることができる。その手段の1として、凸部の表面形状は、カプセルを割る部分(9)と、カプセルを割らない部分(10)とを有するようにする。
【0050】
本の各ページは、一端を接着材で固定したもので、本を閉じたときの位置にミクロのずれが発生しやすいものである。また、本を閉じたときにページが撓みやすく、本を閉じたときの位置にミクロのずれが発生する。このようなミクロのずれは普通に発生するもので、毎回本を閉じときに凸部(3)と香料部(2)との接触する位置に不規則なミクロのずれが発生してまだ割れていないカプセルを割ることができる。こうして本発明の香り付き本は、繰り返し使用しても、毎回本を閉じる毎に香りを継続させて発散させることができる。
【0051】
その手段の2として、香料部(2)は、含有するカプセルを複数回重ねて塗布するなどして積層して用いるようにする。そうして、凸部(3)は毎回本を閉じたときに香料部(2)に積層したカプセルを逐次割って香りを発散するようにする。このように、カプセルが逐次割れて香りを発散するようにするには、特に限定されるものではないが、例えば、積層するカプセルの割れ易さ、凸部の表面形状がカプセルを割る効率、本を閉じたとき加わる力などを検討して最適になるようにしてもよい。こうして本を一回閉じたときに、香料部(2)に含有された全てのカプセルを一度に割らないようにして、毎回繰り返し使用しても香りを持続させて好適に用いることができる。
【0052】
基材(5)は、本のページの支持体となるもので、この基材(5)に印刷可能なものを用いることができるが、上質紙、アート紙、コート紙等の各種紙類が一般的に使用されている。これらの紙類以外に、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等の合成樹脂フィルムなどを用いてもよい。
【0053】
また、基材(5)は、公知技術を用いて白色度を上げたものを用いてもよい。
【0054】
本発明の香り付き本の他の実施例として、図4のように本発明の実施例図2のページに、文書記載部(6)や点字文書記載部(7)を付加して香り付き本(1)としてもよい。このような構成とすることによって、盲人や、幼児に読み聞かせるための香り付き本として使用することができる。
【0055】
以上のように、本発明の香り付き本によれば、本を開くだけでページに設定された香りを発散することができ、読者に香りを伝達することができる。また、本発明の香り付き本は、香料部を手で擦らずに香りを発散させることができるため、手に香りが付着するのを防止することができる。さらに、手に香りが付着するのを防止することができるため、他のページをめくるときに香りが移るのを防止することができるという特別な効果が得られる。
【符号の説明】
【0056】
1・・・・香り付き本
2・・・・香料部
3・・・・凸部
4・・・・絵柄部
5・・・・基材
6・・・・文書記載部
7・・・・点字文書記載部
8・・・・凸部を拡大した状態
9・・・・香料部と接触する部分
10・・・・香料部と接触しない部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料部と、凸部とを本を閉じたときに接触するようにして配置してなり、前記香料部に香料を内包したカプセルを含有し、前記カプセルは本を閉じたときに凸部が接触することにより割れることを特徴とする香り付き本。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−93169(P2011−93169A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248387(P2009−248387)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(000125978)株式会社きもと (167)
【Fターム(参考)】