説明

香味料

本発明は動物の組織若しくは肉の抽出物、果物若しくは野菜の種子、葉、樹皮、または草質化合物の抽出物を含む香味料、および該香味料の製造方法を提供する。該香味料は様々な食用製品中で使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
食用製品の製造において、果物、野菜、および動物性材料は、長年、多くの方法で使用されている。例えば、果物、野菜、および動物性材料は、食用製品のための栄養補助食品または健康補助食品(nutritional or dietary supplements)、添加剤、および香味料として使用されている。典型的には、果物、野菜、および動物性材料の或る成分だけ(例えば、ジュース)がそのような製品の製造に使用されている。しかし、そのような材料中に存在する有益なビタミン、油、および他の栄養素の多くは、加工することが難しく、典型的には食品添加剤または製品の調製に使用されるよりはむしろ廃棄される、それら材料の部分中に含まれる。例えば、果物および野菜の種子は、一般に最も栄養豊富な成分の一つである。なぜならそれらは抗酸化物質および有益な脂肪酸(例えば、オメガ−3脂肪酸およびオメガ−6脂肪酸)を含有し得るからである。しかしそれらは、一般に加工中に除去および廃棄される。特に近年の肥満の流行および天然健康食品に対する注目を考慮すると、このように、果物、野菜、および動物性材料の最も栄養に富んだ部分のいくらかを利用し損なうことは残念なことである。該分野では、果物、野菜、および動物性の商業的に実行できる製品であって、そのような成分中に存在する重要な栄養素を有効に利用する製品に対する需要がある。
【発明の概要】
【0002】
(発明の簡単な概要)
本発明は、動物の組織若しくは肉の抽出物、果物の種子抽出物、野菜の種子抽出物、葉の抽出物、樹皮(bark)の抽出物、草質化合物の抽出物、またはこれらの組合せを含む香味料を提供する。該抽出物は、ビタミン、ミネラル、および栄養素、例えば脂肪酸(例えば、オメガ−3脂肪酸、オメガ−5脂肪酸、およびオメガ−6脂肪酸)および抗酸化物質(例えば、フェノール化合物)を含有し、これらは、組織、肉、種子、葉、樹皮、または草質化合物から抽出されたものであるか、またはそうでなければそれらから取り出されたものである。そうして、得られた香味料は、典型的には加工中に廃棄される有益な栄養素を含有する。その栄養的および健康的な利点を保持および増強するために、本発明の香味料は、好ましくは非天然由来の成分(例えば非天然保存料、化学変性された食品用デンプン、非天然着色料、および/または非天然溶剤)を実質的に含まない。
【0003】
本発明は、動物の組織若しくは肉の抽出物、果物若しくは野菜の種子、葉、樹皮、または草質化合物の抽出物を含む香味料の製造方法も提供し、該方法では、抽出物は超臨界CO2抽出によって調製される。
【0004】
本発明は、香味料を含む食用製品(例えば飲料、スナックバー、シリアル、または健康補助食品)を提供し、該食用製品において香味料は、動物の組織若しくは肉の抽出物、果物若しくは野菜の種子、葉、樹皮、または草質化合物の抽出物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
(図面のいくつかの見方の簡単な説明)
【図1】図1は、緑茶、紅茶、緑茶および紅茶、ルイボス、カモミール、または柑橘類の抽出物を含む様々なソフトドリンクについての[活性酸素消去能(ORAC)(μmol TE/mL)]対[貯蔵寿命(月)]のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(発明の詳細な説明)
本発明によれば、動物界または植物界に由来する栄養素および/または栄養分を含む香味料が提供される。動物界または植物界に由来する材料からの望ましい抽出物または抽出物混合物を香味料の必須成分として含めることによって、香味料の栄養価を向上させ得るか、またはそうでなければ高め得ることを見出した。
【0007】
植物界からの抽出物は、例えば、果物の種子、野菜の種子、葉、樹皮、草質化合物、および様々なこれらの組合せの全てに由来する抽出物を含む。好ましくは、香味料は果物の種子または野菜の種子の抽出物を含む。ここで使用される果物および野菜の用語は、ヒトによって消費され得る植物のあらゆる部分(例えばリンゴ、イチゴ、エンドウ豆、およびトウモロコシのような伝統的な食品、ハーブ、スパイス、並びに植物界に含まれる生物分類群に由来するその他の物、並びに様々なこれらの組合せの全てなど)を包含する。
【0008】
動物界からの抽出物は、例えば、動物界に含まれる生物分類群からの組織または肉に由来する抽出物を含み、これには、赤肉、豚肉、鳥肉、魚肉、野生動物の肉、並びに様々なこれらの組合せの全てが含まれる。
【0009】
抽出物をあらゆる適切な方法で加工することができ、その結果、対象成分中に含まれる望ましい栄養素が取り出される。そのような方法は、当業者に周知であり、エキスペラー(expellor)プレス、減圧および遠心濃縮、揮発性抽出物(volatile extraction)の蒸留および再捕捉、並びに選択的分子ふるい抽出および濃縮を含み得る。典型的に、超臨界流体抽出は二酸化炭素(CO2)を使用して行われる。CO2を高い溶媒和能力を有する濃密ガスに変換させるために、二酸化炭素は73barを超える圧力および31℃を超える温度で圧縮される。超臨界CO2ガスは、果物または野菜の成分から望ましい栄養素を抽出する能力を持つ。超臨界CO2の溶媒和能力は二酸化炭素ガス密度の関数であり、そうして望ましい栄養素の種類および量を、圧力と共に該ガスの密度を変化させることによって、抽出のために選択することができる。抽出される成分は密封容器内に入れられ、二酸化炭素は該容器中に押し出され、その混合物が加圧され、(望ましい成分):(CO2)の比に達するまで、超臨界二酸化炭素が該容器中の至るところで循環する。次いで減圧されて、CO2が気体形態に戻され、その抽出物が取り出される。超臨界CO2抽出は、一般に、他の抽出法(例えばプレス)よりもきれいな無溶媒の抽出物を生じさせ、より有効である。
【0010】
あらゆる望ましい栄養素を対象成分から抽出することができる。そのような栄養素は、タンパク質、植物化学物質、脂肪酸、抗酸化物質、ビタミン、およびミネラルを含む。好ましくは、該成分はオメガ脂肪酸および抗酸化物質を含有する。オメガ脂肪酸[例えばオメガ−3脂肪酸(例えばα−リノレン酸)、オメガ−5脂肪酸グリセロールエステル、およびオメガ−6脂肪酸]は、或る果物および野菜の種子中で見出すことができる。加えて、抗酸化物質[例えばフェノール化合物(例えば、ポリフェノール)およびアントシアニン化合物]も、一般に、或る果物および野菜の種子中で見出される。同様に、そのような栄養素が、果物および野菜に由来する葉、樹皮、および草質化合物中、または動物の組織若しくは肉中にも見出すことができ、これらから抽出することができる。
【0011】
種子抽出物は、あらゆる適切な量のオメガ−3脂肪酸を含み得る。種子抽出物中のオメガ−3脂肪酸量は、好ましくは、少なくとも約5wt%(例えば、少なくとも約10wt%、少なくとも約20wt%、少なくとも約30wt%、または少なくとも約50wt%)である。種子抽出物中のオメガ−3脂肪酸量は、好ましくは、約90wt%以下(例えば、約80wt%以下、約70wt%以下、または約60wt%以下)である。種子抽出物中のオメガ−3脂肪酸量は、例えば、約5wt%〜約90wt%、約10wt%〜約80wt%、約20wt%〜約70wt%、または約30wt%〜約70wt%である。同様に、そのような量のオメガ−3脂肪酸は、果物および野菜からの葉、樹皮、および草質化合物からの抽出物中、または動物の組織若しくは肉からの抽出物中に存在することができる。
【0012】
種子抽出物は、あらゆる適切な量のオメガ−6脂肪酸を含み得る。種子抽出物中のオメガ−6脂肪酸量は、好ましくは、少なくとも約0.01wt%(例えば、少なくとも約0.5wt%、少なくとも約1wt%、少なくとも約5wt%、または少なくとも約10wt%)である。種子抽出物中のオメガ−6脂肪酸量は、好ましくは、約70wt%以下(例えば、約50wt%以下、約40wt%以下、または約30wt%以下)である。種子抽出物中のオメガ−6脂肪酸量は、例えば、約0.01wt%〜約70wt%、約0.5wt%〜約50wt%、約1wt%〜約50wt%、または約10wt%〜約40wt%である。同様に、そのような量のオメガ−3脂肪酸は、果物および野菜からの葉、樹皮、および草質化合物からの抽出物中、または動物の組織若しくは肉からの抽出物中に存在することができる。
【0013】
あらゆる適切な果物または野菜からの種子、葉、樹皮、または草質化合物を、抽出物を調製するために使用することができる。例えば、クランベリー、ブドウ、ザクロ、ブルーベリー、グレープフルーツ、ルイボス、オレンジ、ライム、メロン、リンゴ、セイヨウナシ、スイカ、モモ、サクランボ、アンズ、パイナップル、タンジェリン、キーウィ、ラズベリー、イチゴ、ブラックベリー、および/またはトマトからの種子、葉、樹皮、または草質化合物を使用することができる。加えて、キュウリ、茶、チョウセンアザミ、ニンジン、ダイコン、ホウレンソウ、ビート、クミン、カルダモン、コリアンダー、ショウガ、セージ、ローズマリー、レモンバーム、マヨラマ、およびバジルからの種子、葉、樹皮、または草質化合物も使用することができる。加えて、異なる果物または野菜の供給源からの抽出物を同じ香味料中で使用することができる。例えば、香味料は、クランベリーおよびザクロの両方の供給源からの種子抽出物、またはトマトおよびチョウセンアザミの両方の供給源からの種子抽出物を含み得る。同様に抽出物を調製するために、あらゆる適切な動物供給源からの動物の組織または肉を使用することができ、これらには、例えば、エビ、サケ、マグロ、豚肉、牛肉、および鶏肉が含まれる。
【0014】
本発明の香味料は果物または野菜に由来する追加成分を含み得る。例えば、果物または野菜のジュース、ピューレ、皮(skin)、および抽出物を、種子、葉、樹皮、または草質化合物の抽出物を含む香味料に添加することができる。さらに、果物または野菜の香料を香味料に添加することができる。そのような香料は、例えば、選ばれた天然香料の物質、調製品、および溶剤を一般に含む。これらの追加材料は、当業者に知られている任意の多くの方法で調製または加工することができる。これらの追加成分は、種子、葉、樹皮、または草質化合物の抽出物と同じまたは異なる果物または野菜の供給源に由来する物であり得る。例えば、香味料はクランベリーからの種子抽出物およびブドウからの果物ジュースの両方を含み得る。
【0015】
香味料の性質(例えば濃度、甘さ、安定性、および粘度)を増強または調節するために、追加成分を、あらゆる適切な量で香味料に添加することができる。好ましくは、そのような成分は天然由来の物質である。例えば、糖質、マルトデキストリン、アラビアゴム、水、およびこれらの組合せを香味料に添加することができる。香味料の栄養分を増強または向上させる他の成分[例えば脂肪酸、抗酸化物質(例えば、ポリフェノール)、および植物性の抽出物(例えば、アロエ、オレンジブロッサム、およびサフラン)、特に健康上の利益(例えば、体重減少)を有することが知られているか、または推測される物]も添加することができる。
【0016】
好ましくは、香味料は実質的に非天然由来の成分および添加剤を含まない。非天然由来の成分を香味料に添加することは、本発明の好ましい実施形態では必要ではなく、望ましくない。そうして、香味料は、特に好ましい実施形態では、実質的に非天然保存料、非天然着色料、非天然溶剤、および化学変性された食品用デンプンを含まない。本明細書に記載する本発明に関連する「非天然」という用語は、人工的に作られた、人造の、またはそうでなければ自然には見出されない、若しくは自然に由来しない、あらゆる成分または添加剤を意味する。
【0017】
香味料はあらゆる適切な種類および量の栄養素を含有し得る。そのような栄養素は、タンパク質、植物化学物質、脂肪酸、抗酸化物質、ビタミン、およびミネラル含む。好ましくは、香味料は、オメガ脂肪酸および抗酸化物質[例えばオメガ−3脂肪酸(例えば、α−リノレン酸)、オメガ−5脂肪酸グリセロールエステル、オメガ−6脂肪酸、フェノール化合物(ポリフェノール)、アスタキサンチン、および/またはアントシアニン化合物]を含有する。
【0018】
香味料は、あらゆる適切な量のオメガ−3脂肪酸を含み得る。香味料中のオメガ−3脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約10mgのオメガ−3脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約30mgのオメガ−3脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約50mgのオメガ−3脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約70mgのオメガ−3脂肪酸、または香味料1グラムあたり少なくとも約100mgのオメガ−3脂肪酸)である。香味料中のオメガ−3脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり約300mg以下のオメガ−3脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり約250mg以下のオメガ−3脂肪酸、香味料1グラムあたり約200mg以下のオメガ−3脂肪酸、または香味料1グラムあたり約180mg以下のオメガ−3脂肪酸)である。香味料中のオメガ−3脂肪酸量は、例えば、香味料1グラムあたり約10mgのオメガ−3脂肪酸〜香味料1グラムあたり約300mgのオメガ−3脂肪酸、香味料1グラムあたり約30mgのオメガ−3脂肪酸〜香味料1グラムあたり約250mgのオメガ−3脂肪酸、香味料1グラムあたり約50mgのオメガ−3脂肪酸〜香味料1グラムあたり約200mgのオメガ−3脂肪酸、または香味料1グラムあたり約70mgのオメガ−3脂肪酸〜香味料1グラムあたり約180mgのオメガ−3脂肪酸である。
【0019】
香味料は、あらゆる適切な量のオメガ−5脂肪酸を含み得る。香味料中のオメガ−5脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約10mgのオメガ−5脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約30mgのオメガ−5脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約50mgのオメガ−5脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約70mgのオメガ−5脂肪酸、または香味料1グラムあたり少なくとも約100mgのオメガ−5脂肪酸)である。香味料中のオメガ−5脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり約300mg以下のオメガ−5脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり約250mg以下のオメガ−5脂肪酸、香味料1グラムあたり約200mg以下のオメガ−5脂肪酸、または香味料1グラムあたり約180mg以下のオメガ−5脂肪酸)である。香味料中のオメガ−5脂肪酸量は、例えば、香味料1グラムあたり約10mgのオメガ−5脂肪酸〜香味料1グラムあたり約300mgのオメガ−5脂肪酸、香味料1グラムあたり約30mgのオメガ−5脂肪酸〜香味料1グラムあたり約250mgのオメガ−5脂肪酸、香味料1グラムあたり約50mgのオメガ−5脂肪酸〜香味料1グラムあたり約200mgのオメガ−5脂肪酸、または香味料1グラムあたり約70mgのオメガ−5脂肪酸〜香味料1グラムあたり約180mgのオメガ−5脂肪酸である。
【0020】
香味料は、あらゆる適切な量のオメガ−6脂肪酸を含み得る。香味料中のオメガ−6脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約10mgのオメガ−6脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約30mgのオメガ−6脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約50mgのオメガ−6脂肪酸、香味料1グラムあたり少なくとも約70mgのオメガ−6脂肪酸、または香味料1グラムあたり少なくとも約100mgのオメガ−6脂肪酸)である。香味料中のオメガ−6脂肪酸量は、好ましくは香味料1グラムあたり約300mg以下のオメガ−6脂肪酸(例えば、香味料1グラムあたり約250mg以下のオメガ−6脂肪酸、香味料1グラムあたり約200mg以下のオメガ−6脂肪酸、または香味料1グラムあたり約180mg以下のオメガ−6脂肪酸)である。香味料中のオメガ−6脂肪酸量は、例えば、香味料1グラムあたり約10mgのオメガ−6脂肪酸〜香味料1グラムあたり約300mgのオメガ−6脂肪酸、香味料1グラムあたり約30mgのオメガ−6脂肪酸〜香味料1グラムあたり約250mgのオメガ−6脂肪酸、香味料1グラムあたり約50mgのオメガ−6脂肪酸〜香味料1グラムあたり約200mgのオメガ−6脂肪酸、または香味料1グラムあたり約70mgのオメガ−6脂肪酸〜香味料1グラムあたり約180mgのオメガ−6脂肪酸である。
【0021】
香味料は、あらゆる適切な(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比を有し得る。香味料中の(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比は、好ましくは、少なくとも約1:20(例えば、少なくとも約1:10、少なくとも約1:5、少なくとも約1:3、または少なくとも約1:1)である。香味料中の(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比は、好ましくは、約20:1以下(例えば、約10:1以下、約5:1以下、または約3:1以下)である。香味料中の(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比は、例えば、約1:20〜約20:1、約1:10〜約10:1、約1:5〜約5:1、または約1:3〜約3:1である。
【0022】
香味料は、あらゆる適切な抗酸化能力を有し得る。香味料の抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約10μmolのトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約30μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約50μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約70μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり少なくとも約90μmolのトロロックス当量)である。香味料の抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり約200μmol以下のトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり約150μmol以下のトロロックス当量、香味料1グラムあたり約120μmol以下のトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約100μmol以下のトロロックス当量)である。香味料の抗酸化能力は、例えば、香味料1グラムあたり約10μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約200μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約30μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約150μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約50μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約120μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約70μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約100μmolのトロロックス当量である。
【0023】
香味料は、あらゆる適切な水溶性抗酸化能力を有し得る。香味料の水溶性抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約10μmolのトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約30μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約50μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約80μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり少なくとも約100μmolのトロロックス当量)である。香味料の水溶性抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり約180μmol以下のトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり約150μmol以下のトロロックス当量、香味料1グラムあたり約120μmol以下のトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約100μmol以下のトロロックス当量)である。香味料の水溶性抗酸化能力は、例えば、香味料1グラムあたり約10μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約180μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約30μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約150μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約50μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約120μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約80μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約130μmolのトロロックス当量である。
【0024】
香味料は、あらゆる適切な脂溶性抗酸化能力を有し得る。香味料の脂溶性抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約0.5μmolのトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約1μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約3μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり少なくとも約5μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり少なくとも約10μmolのトロロックス当量)である。香味料の脂溶性抗酸化能力は、好ましくは香味料1グラムあたり約50μmol以下のトロロックス当量(例えば、香味料1グラムあたり約30μmol以下のトロロックス当量、香味料1グラムあたり約15μmol以下のトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約10μmol以下のトロロックス当量)である。香味料の脂溶性抗酸化能力は、例えば、香味料1グラムあたり約0.5μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約50μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約1μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約30μmolのトロロックス当量、香味料1グラムあたり約3μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約30μmolのトロロックス当量、または香味料1グラムあたり約5μmolのトロロックス当量〜香味料1グラムあたり約15μmolのトロロックス当量である。
【0025】
香味料は、あらゆる適切な量のフェノール化合物を含み得る。香味料中のフェノール化合物量は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約1mgのフェノール化合物(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約3mgのフェノール化合物、香味料1グラムあたり少なくとも約5mgのフェノール化合物、香味料1グラムあたり少なくとも約8mgのフェノール化合物、または香味料1グラムあたり少なくとも約10mgのフェノール化合物)である。香味料中のフェノール化合物量は、好ましくは香味料1グラムあたり約80mg以下のフェノール化合物(例えば、香味料1グラムあたり約50mg以下のフェノール化合物、香味料1グラムあたり約30mg以下のフェノール化合物、または香味料1グラムあたり約20mg以下のフェノール化合物)である。香味料中のフェノール化合物量は、例えば、香味料1グラムあたり約1mgのフェノール化合物〜香味料1グラムあたり約80mgのフェノール化合物、香味料1グラムあたり約3mgのフェノール化合物〜香味料1グラムあたり約50mgのフェノール化合物、香味料1グラムあたり約5mgのフェノール化合物〜香味料1グラムあたり約30mgのフェノール化合物、または香味料1グラムあたり約8mgのフェノール化合物〜香味料1グラムあたり約20mgのフェノール化合物である。
【0026】
香味料は、あらゆる適切な量のアントシアニン化合物を含有し得る。香味料中のアントシアニン化合物量は、好ましくは香味料1グラムあたり少なくとも約0.1mgのアントシアニン化合物(例えば、香味料1グラムあたり少なくとも約0.3mgのアントシアニン化合物、香味料1グラムあたり少なくとも約0.5mgのアントシアニン化合物、香味料1グラムあたり少なくとも約0.8mgのアントシアニン化合物、または香味料1グラムあたり少なくとも約1mgのアントシアニン化合物)である。香味料中のアントシアニン化合物量は、好ましくは香味料1グラムあたり約50mg以下のアントシアニン化合物(例えば、香味料1グラムあたり約30mg以下のアントシアニン化合物、香味料1グラムあたり約20mg以下のアントシアニン化合物、または香味料1グラムあたり約10mg以下のアントシアニン化合物)である。香味料中のアントシアニン化合物量は、例えば、香味料1グラムあたり約0.1mgのアントシアニン化合物〜香味料1グラムあたり約50mgのアントシアニン化合物、香味料1グラムあたり約0.3mgのアントシアニン化合物〜香味料1グラムあたり約30mgのアントシアニン化合物、香味料1グラムあたり約0.5mgのアントシアニン化合物〜香味料1グラムあたり約20mgのアントシアニン化合物、または香味料1グラムあたり約0.8mgのアントシアニン化合物〜香味料1グラムあたり約10mgのアントシアニン化合物である。
【0027】
香味料は、あらゆる適切な(オメガ−3脂肪酸)対(活性酸素消去能(ORAC))の比を有し得る。香味料の(オメガ−3脂肪酸)対(ORAC)の比は、好ましくは、少なくとも約1:10(例えば、少なくとも約1:1、少なくとも約5:1、または少なくとも約10:1)である。香味料の(オメガ−3脂肪酸)対(ORAC)の比は、好ましくは、約80:1以下(例えば、約50:1以下、約30:1以下、または約25:1以下)である。香味料の(オメガ−3脂肪酸)対(ORAC)の比は、例えば、約1:10〜約80:1、約1:5〜約50:1、約1:1〜約30:1、または約5:1〜約25:1である。
【0028】
香味料は、あらゆる適切な方法で製造することができる。典型的に、いくつかの成分が組み合わせられ、次いで混合工程が行われ、その後に追加成分が添加され、次いでもう一つの混合工程が行われる。全ての所望成分が混合物に添加されるまで、このプロセスが繰り返される。
【0029】
全ての所望成分を混合物に添加して香味料を形成した後に、望ましい粒度に達するまで、均一化を続けてもよい。香味料は、あらゆる適切な粒度を有し得る。香味料の粒度は、好ましくは、少なくとも約0.001ミクロン(例えば、少なくとも約0.01ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.5ミクロン、少なくとも約1ミクロン、または少なくとも約3ミクロン)である。香味料の粒度は、好ましくは、約100ミクロン以下(例えば、約50ミクロン以下、約30ミクロン以下、約10ミクロン以下、約5ミクロン以下、または約1ミクロン以下)である。香味料の粒度は、例えば、約0.001ミクロン〜約100ミクロン、約0.01ミクロン〜約50ミクロン、約0.1ミクロン〜約30ミクロン、約0.5ミクロン〜約10ミクロン、または約1ミクロン〜約10ミクロンである。
【0030】
香味料は、あらゆる適切な可溶性固形分(ブリックス度によって測定)を有し得る。香味料のブリックス度は、例えばデジタル屈折計(例えば Reichert ABBE Mark II)を使用することによって測定することができる。香味料の可溶性固形分は、典型的に、香味料の粘度の指標として使用される。香味料の可溶性固形分は、好ましくは、少なくとも約10°Bx(例えば、少なくとも約20°Bx、少なくとも約30°Bx、少なくとも約40°Bx、または少なくとも約50°Bx)である。香味料の可溶性固形分は、好ましくは、約100°Bx以下(例えば、約80°Bx以下、約70°Bx以下、または約60°Bx以下)である。香味料の可溶性固形分は、例えば、約10°Bx〜約100°Bx、約20°Bx〜約80°Bx、約30°Bx〜約70°Bx、または約40°Bx〜約60°Bxである。
【0031】
香味料は、滴定(例えば、Mettler DL12 Titrator)によって測定されるような、あらゆる適切な酸分(クエン酸%として計算)を有し得る。香味料のクエン酸分は、好ましくは、少なくとも約0.01%(例えば、少なくとも約0.1%、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、または少なくとも約2%)である。香味料のクエン酸分は、好ましくは、約30%以下(例えば、約20%以下、約10%以下、または約5%以下)である。香味料のクエン酸分は、例えば、約0.01%〜約30%、約0.1%〜約20%、約0.5%〜約10%、または約1%〜約5%である。
【0032】
香味料は、滴定(例えば、Mettler DL18 Karl Fisher Titrator)によって測定されるような、あらゆる適切な水分を有し得る。香味料の水分は、好ましくは、少なくとも約0.01g/(香味料100g)[例えば、少なくとも約0.1g/(香味料100g)、少なくとも約0.5g/(香味料100g)、少なくとも約1g/(香味料100g)、または少なくとも約2g/(香味料100g)]である。香味料の水分は、好ましくは、約20g/(香味料100g)以下[例えば、約10g/(香味料100g)以下、約7g/(香味料100g)以下、または約5g/(香味料100g)以下]である。香味料の水分は、例えば、約0.01g/(香味料100g)〜約20g/(香味料100g)、約0.1g/(香味料100g)〜約10g/(香味料100g)、約0.5g/(香味料100g)〜約7g/(香味料100g)、または約1g/(香味料100g)〜約5g/(香味料100g)である。
【0033】
香味料は、あらゆる適切なタンパク質含有量を有し得る。香味料のタンパク質含有量は、好ましくは、少なくとも約0.001g/(香味料100g)[例えば、少なくとも約0.01g/(香味料100g)、少なくとも約0.05g/(香味料100g)、少なくとも約0.1g/(香味料100g)、または少なくとも約0.5g/(香味料100g)]である。香味料のタンパク質含有量は、好ましくは、約5g/(香味料100g)以下[例えば、約3g/(香味料100g)以下、約1g/(香味料100g)以下、または約0.8g/(香味料100g)以下]である。香味料のタンパク質含有量は、例えば、約0.001g/(香味料100g)〜約5g/(香味料100g)、約0.01g/(香味料100g)〜約3g/(香味料100g)、約0.05g/(香味料100g)〜約3g/(香味料100g)、または約0.1g/(香味料100g)〜約1g/(香味料100g)である。
【0034】
全ての成分を混合物に添加した後に次いで、混合物を、所望により、あらゆる適切な方法(例えば凍結乾燥または噴霧乾燥)を使用して乾燥することができる。好ましくは、連続式減圧乾燥機が混合物を凍結乾燥するために使用される。連続式減圧乾燥機の例およびその使用は、米国特許第2,924,271号、同第2,924,272号、同第2,924,273号、同第3,085,018号、同第3,105,589号、同第5,024,848号、および同第5,149,558号中で示されている。乾燥容器のチャンバー圧力は、凍結乾燥される香味料を適切に分けるために、乾燥プロセス間中、約4.33mmHg以上で維持されなければならない。全ての他の減圧乾燥機の設定(例えばベルトスピード、温度領域、およびベルトに塗布する層の厚さ)を、あらゆる適切な設定に調節することができる。液体香味料は、連続式減圧乾燥機を使用して充分に凍結乾燥されるように、40°Fにおいて約500cps〜約25,000cpsの粘度範囲を有することが好ましい。あらゆる特定の理論に拘束されることは望まないが、連続式減圧乾燥機を使用して凍結乾燥される際に、香味料の炭水化物および/またはタンパク質組成が香味料の特性に影響を及ぼすと思われる。
【0035】
噴霧乾燥は、噴霧器または類似のデバイスを使用することによって行うことができ、そうして液体香味料を微細な液滴に小さくし、次いで該液滴を熱ガス(例えば空気または窒素)に曝して乾燥することができる。代わりに、香味料は液体形態のままでもよい。好ましくは、液体香味料は乳濁液形態である。
【0036】
香味料は、あらゆる幅広い種類の食用製品を調製するために使用することができる。例えば、香味料は、食用製品[例えば栄養補助バー、エネルギーバー、スナックバー、飲料(例えば、茶、炭酸ソフトドリンク、スポーツドリンク、パウダー状ドリンクシステム)、スムージーおよびスムージーミックス、シリアル、食事代用品(meal replacements)(例えば、栄養補助シェイクミックスなど)、またはあらゆる適切な食用製品]中で使用することができる。加えて、香味料は健康補助食品として使用することもできる。
【0037】
以下の実施例は、さらに本発明を説明するが、当然、決してその範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【実施例】
【0038】
実施例1
この実施例は、凍結乾燥クランベリー香味料の調製を説明する。
【0039】
水およびアラビアゴムを、下記表に示す量で、ロトソルバー(rotosolver)中1750rpmで5分間混合した。クランベリーピューレ(Milne)およびクランベリージュース濃縮物(Kerr)を混合物に添加し、次いで2500rpmで1分間混合した。次いで糖質を添加し、混合物をブレンドし、マルトデキストリンを添加し、混合物をさらに5〜7分間ブレンドした。アスタキサンチン(astaxantin)を含まない2グラムのクランベリー種子抽出物(Valensa 製の CranberolTM)を水100mLに加えてもどした。次いで種子抽出物を混合物にゆっくりと添加し、その後に香料(その配合を下記表8に示す)を2分かけて添加した。次いで混合物を2500rpmで2分間ブレンドした。混合物を、ローラーを使用してステンレススチールベルトに塗布し、約10mmHg以上に維持したチャンバー中に約40mL以上の層を供給した。ベルトは、混合物を乾燥させるために、約15フィート/分の速度で移動し、様々な温度領域を有する減圧乾燥機中に混合物を通過させた。領域1aはローラー塗布後の最初の10フィートであり、混合物を約68°Fの温度に約40秒間さらさせる。領域1bは次の30フィートであり、混合物を、約90〜100°Fの温度に約120秒間さらさせる。領域2は次の20フィートであり、混合物を約140°F以上の温度に約80秒間さらさせる。領域3は次の40フィートであり、混合物を約100°F以下の温度に約160秒間さらさせる。領域4は次の15フィートであり、混合物を約40°F以下の温度に約60秒さらさせる。真鍮製ドクターブレードで、得られた乾燥混合物をベルトから受取バッグ中に取り出し、圧力を大気圧に上昇させ、受取バッグを密封した。
【0040】
クランベリー香味料の配合を下記表1に示す。
【0041】
【表1】

【0042】
該湿潤配合物は2.39のクエン酸%および54.3の未修正°Bx(54.7の計算修正°Bxが得られる)を有していた。
【0043】
クランベリー香味料の性質および該香味料を調製するために使用したクランベリー種子抽出物の性質を、下記表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】
クランベリー香味料の脂肪酸分、および該香味料を調製するために使用したクランベリー種子抽出物の脂肪酸分を下記表3に示す。
【0046】
【表3】

【0047】
クランベリー香味料中に含まれる抗酸化物質のペルオキシラジカル(ヒト中で見出される最も一般的な活性酸素種の一つ)に対する除去能を、水溶性抗酸化物質および脂溶性抗酸化物質の両方について測定した。トロロックス(水溶性ビタミンE類縁体)を較正標準として使用した。その結果を、1グラムあたりのトロロックス当量(TE)(マイクロモル)で表す。加えて、クランベリー香味料中のフェノール化合物含有量を測定した。それを、1グラムあたりの没食子酸当量(mg)で表す。クランベリー香味料のアントシアニン含有量も測定した。それを、1グラムあたりのシアニジン(cyanidine)−3−グルコシド当量(mg)で表す。クランベリー香味料の抗酸化物質含有量を下記表4に示す。
【0048】
【表4】

【0049】
実施例2
この実施例は凍結乾燥ブドウ香味料の調製を説明する。
【0050】
水およびアラビアゴムを、下記表に示す量で、ロトソルバー(Admix)中1750rpmで5分間混合した。コンコードブドウピューレ(Milne)を混合物に添加し、1分間混合し、次いでブドウ濃縮物を添加し、次いでこれらを1分間ブレンドした。次いで混合物をロス高剪断ミキサー(Ross high shear mixer)中に入れ、1分間ブレンドした。次いで糖質を添加し、混合物を1分間ブレンドし、次いでマルトデキストリンを添加し、その後にブドウ搾りかす(grape pumice)抽出物およびブドウ香料を添加し、混合物をさらに1分間をブレンドした。混合物を乾燥させ、実施例1に記載するように梱包した。
【0051】
ブドウ香味料の配合を下記表5に示す。
【0052】
【表5】

【0053】
該湿潤配合物は2.2721のクエン酸%および52.9の未修正°Bx(53.3の計算修正°Bxが得られる)を有していた。
【0054】
実施例3
この実施例は凍結乾燥ザクロ香味料の調製を説明する。
【0055】
水およびアラビアゴムを、下記表に示す量で、ロトソルバー(Admix)中1750rpmで5分間混合した。ザクロ濃縮物を混合物に添加し、次いで1分間ブレンドした。次いで混合物をロス高剪断ミキサー中に入れ、1分間ブレンドした。次いで糖質を添加し、混合物を1分間ブレンドし、次いでマルトデキストリンを添加し、混合物をさらに1分間ブレンドした。次いでザクロ香料、およびアスタキサンチンを含まない種子抽出物(Valensa)を添加し、混合物を2分間ブレンドした。混合物を乾燥させ、実施例1に記載するように梱包した。
【0056】
ザクロ香味料の配合を下記表6に示す。
【0057】
【表6】

【0058】
該湿潤配合物は2.2721のクエン酸%および52.9の未修正°Bx(53.3の計算修正°Bxが得られる)を有していた。
【0059】
実施例4
この実施例は噴霧乾燥クランベリー香味料の調製を説明する。
【0060】
全ての固形物が溶解するまで、水(温度が約160〜180°F)およびアラビアゴムを、下記表に示す量で混合した。次いでマルトデキストリンを混合物に添加し、全ての固形物が溶解するまで、これらを再び混合した。次いで混合物を約120°F未満の温度に冷却した。次いでクランベリー種子抽出物およびクランベリー香料を添加し、混合物を一様になるまでブレンドした。混合物を均一化および噴霧乾燥した。
【0061】
クランベリー香味料の配合を下記表7に示す。
【0062】
【表7】

【0063】
噴霧乾燥香味料を調製するために使用したクランベリー香料の配合を下記表8に示す。
【0064】
【表8】

【0065】
実施例5
この実施例は乳濁液のクランベリー香味料の調製を説明する。
【0066】
クランベリー香料および種子抽出物を、下記に示す量で組み合わせた。別の容器に、水、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クランベリージュース濃縮物、およびクエン酸を順次添加した。次いでアラビアゴムを撹拌しながら混合物に添加した。次いで混合物をさらに30分間撹拌した。次いでクランベリー香料(その配合は上記表8で示している)および種子抽出物の混合物を、撹拌しながら、他の成分を含有する混合物に添加した。次いで混合物をさらに5分間撹拌した。高剪断ミキサーを使用して、さらに5分間または粒度が約3〜5ミクロンに減少するまで、混合物を予備均一化した。次いで、それぞれ7000および1000psiの圧力での高剪断ミキサーによる2パスを使用して混合物を均一化し、混合物の粒度を0.01〜0.25ミクロンにさらに減少させた。
【0067】
クランベリー香味料の配合を下記表9に示す。
【0068】
【表9】

【0069】
次いで、飲料調製に使用するための5%のシュガーシロップとクランベリージュースカクテル飲料とを調製するために、乳濁液の香味料を使用した。シロップおよび飲料の配合を、それぞれ下記表10および11に示す。該飲料を190〜195°Fで1〜2分間低温殺菌した。該飲料は、液体8オンスの一人前あたり約100mgのオメガ−3脂肪酸を与える。2.8体積の二酸化炭素を含有する6000mLの飲料中で希釈される場合、該シロップも、液体8オンスの一人前あたり約100mgのオメガ−3脂肪酸を与える。
【0070】
【表10】

【0071】
【表11】

【0072】
実施例6
この実施例は、茶、ルイボス、カモミール、および柑橘類の供給源から調製された様々な抽出物の活性酸素消去能(ORAC)、並びにソフトドリンク配合物中でのそのような抽出物の使用を説明する。
【0073】
下記表12に示す供給源からの抽出物を、浸軟(maceration)、沈降、および限外濾過、または蒸留のいずれかを使用して調製した。次いで各抽出物を濃縮および噴霧乾燥した。
【0074】
各抽出物の活性酸素消去能(ORAC)を測定した。これを下記表12に示す。
【0075】
【表12】

【0076】
各抽出物を含む六つの異なるソフトドリンクを作製した。該配合を下記表13に示す。
【0077】
【表13】

【0078】
ソフトドリンクの貯蔵寿命を評価するために、各ソフトドリンク配合物を安定室内にある0.5LのPETボトル中に入れた。該安定室は、温度が35℃、湿度が65%であり、露光レベルを変えて、棚上で費やす時間をシミュレートした[90Klux(3ヶ月)、180Klux(6ヶ月)、270Klux(9ヶ月)、および365Klux(12ヶ月)]。各ソフトドリンクのORACを0、3、6、9および12ヶ月で測定した。その結果を図1に示す。次いで下記表14に示すように、このデータを使用して、各ソフトドリンクについての経時的なORACレベルにおける分散の統計分析(ANOVA)を行った。
【0079】
【表14】

【0080】
緑茶および柑橘類を含むソフトドリンクのORACレベルはシミュレートした12ヶ月の貯蔵寿命にわたって有意差を示さなかったことが、表14に記載のデータで示される。ORAC値における有意差が、紅茶、緑茶および紅茶の混合物、並びにカモミールを含むソフトドリンクに対して12ヶ月のときに、並びにルイボスを含むソフトドリンクに対して9ヶ月のときに観察された。
【0081】
緑茶、紅茶、並びに緑茶および紅茶の混合物を含むソフトドリンクの0、3、6、9および12ヶ月でのカフェイン分を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(Hewlet Packard Model 1100 Agilent)を使用して測定した。該カフェイン分を下記表15に示す。
【0082】
【表15】

【0083】
緑茶葉、紅茶葉、並びに緑茶葉および紅茶葉の混合物を含むソフトドリンクのカフェインレベルはシミュレートした12ヶ月の貯蔵寿命にわたって安定したままであったことが、表15に記載のデータで示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
果物の種子抽出物、野菜の種子抽出物、またはこれらの組合せを含む香味料であり、種子抽出物が果物および/または野菜の種子から抽出されたオメガ脂肪酸および抗酸化物質を含有し、香味料が実質的に非天然保存料を含まない香味料。
【請求項2】
実質的に非天然着色料を含まない請求項1に記載の香味料。
【請求項3】
実質的に非天然溶剤を含まない請求項1に記載の香味料。
【請求項4】
実質的に化学変性された食品用デンプンを含まない請求項1に記載の香味料。
【請求項5】
さらに果物または野菜のジュースを含む請求項1に記載の香味料。
【請求項6】
さらに果物または野菜の抽出物を含む請求項1に記載の香味料。
【請求項7】
さらに果物または野菜の皮を含む請求項1に記載の香味料。
【請求項8】
さらに果物または野菜の香料を含む請求項1に記載の香味料。
【請求項9】
種子抽出物がブドウであり、ポリフェノールを含む請求項1に記載の香味料。
【請求項10】
種子抽出物がザクロであり、オメガ−5脂肪酸グリセロールエステルを含む請求項1に記載の香味料。
【請求項11】
(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比が約1:5〜約5:1である請求項1に記載の香味料。
【請求項12】
香味料1グラムあたり少なくとも約8mgのフェノール化合物を含む請求項1に記載の香味料。
【請求項13】
香味料1グラムあたり少なくとも約1mgのアントシアニン化合物を含む請求項1に記載の香味料。
【請求項14】
抗酸化能力が香味料1グラムあたり90μmolのトロロックス当量である請求項1に記載の香味料。
【請求項15】
請求項1に記載の香味料を含む健康補助食品。
【請求項16】
請求項1に記載の香味料を含む食用製品。
【請求項17】
超臨界CO2抽出によって果物および/または野菜の種子抽出物を調製することを含む請求項1に記載の香味料の製造方法。
【請求項18】
動物の組織若しくは肉の抽出物、葉の抽出物、樹皮の抽出物、草質化合物の抽出物、またはこれらの組合せを含む香味料であり、抽出物が動物の組織若しくは肉、葉、樹皮、および/または草質化合物から抽出されたオメガ脂肪酸および抗酸化物質を含有し、香味料が実質的に非天然保存料を含まない香味料。
【請求項19】
実質的に非天然着色料を含まない請求項18に記載の香味料。
【請求項20】
実質的に非天然溶剤を含まない請求項18に記載の香味料。
【請求項21】
実質的に化学変性された食品用デンプンを含まない請求項18に記載の香味料。
【請求項22】
(オメガ−3脂肪酸)対(オメガ−6脂肪酸)の比が約1:5〜約5:1である請求項18に記載の香味料。
【請求項23】
香味料1グラムあたり少なくとも約8mgのフェノール化合物を含む請求項18に記載の香味料。
【請求項24】
香味料1グラムあたり少なくとも約1mgのアントシアニン化合物を含む請求項18に記載の香味料。
【請求項25】
抗酸化能力が香味料1グラムあたり90μmolのトロロックス当量である請求項18に記載の香味料。
【請求項26】
請求項18に記載の香味料を含む健康補助食品。
【請求項27】
請求項18に記載の香味料を含む食用製品。

【図1】
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【公表番号】特表2011−502518(P2011−502518A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533286(P2010−533286)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/082847
【国際公開番号】WO2009/062068
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(506153859)ケリー グループ サーヴィシーズ インターナショナル、リミテッド (5)
【Fターム(参考)】