説明

香料放出装置、及び香料放出方法

【課題】香料の放出量を少なくして、周囲の環境への香料の拡散を充分に抑えることのできる香料放出装置及び方法を提供することである。
【解決手段】香料放出装置は、利用者の呼吸情報を取得するための呼吸情報計測手段10と香料放出制御手段20と香料放出手段30を有し、香料放出制御手段20は、常に、吸気時間より短い時間だけ香料を放出する様に香料の放出持続時間を決める。香料放出制御手段20は、呼吸情報計測手段10で取得した呼吸情報に基づいて香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様を設定し、香料放出手段30は香料放出制御手段20で設定された香料放出態様に従って香料を放出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット方式などを用いて空間内に香料を放出する香料放出装置、及び香料放出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、リラックスやリフレッシュ、疲労回復などの効果を得ることを目的に、天然精油や合成精油などの香料を摂取する香料療法(アロマセラピー)が注目されている。また、これまで視聴覚情報のみの伝達に限られていた複合現実感(MR)技術においても、香料を呈示することでより臨場感を高めるという技術が注目を集めている。
【0003】
香料の呈示方法としては、香料を自然に気化させることで空間内に充満させたり、固形の香料をファンで拡散させたりすることなどが一般的であった。しかし、これら従来の方法では、呈示する香料の量を自在に制御することが容易でなかった。そのため、香料が空間全体に拡散してしまい、すでに呈示した香料が空間内に残留して不快感を催してしまうことや、複数種の香料を次から次へと自在に呈示することができないといった難点があった。
【0004】
このため、呈示した香料を空間全体に拡散することなく、また自在に複数種の香料を順次呈示しても互いが交じり合うことのない、新しい香料の放出方法が望まれていた。
【0005】
これまで、香料を制御して放出する方法としては、香料の呈示を受ける人の呼吸のリズムに応じて、人が空気を吸っている時に香料放出を行う方法が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003-260122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記提案技術では、人が息を吸っている間には香料を呈示し続けることがあるために、香料の拡散の抑制が充分とは言えなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑み、本発明の香料放出方法は、利用者の呼吸情報を取得し、取得した呼吸情報に基づいて香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様を設定し、設定した香料放出態様で、常に、吸気時間より短い放出持続時間だけ香料を放出する。この香料放出方法において、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、吸気し始める瞬間に香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わない形態が採用し得る。また、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、呼気が終了した瞬間に香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わない形態も採用し得る。更に、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、香料放出速度及び香料放出手段と利用者の鼻の直下間の距離を考慮したタイミングで、香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わない形態も採用し得る。
【0008】
また、上記課題に鑑み、本発明の香料放出装置は、利用者の呼吸情報を取得するための呼吸情報計測手段と香料放出制御手段と香料放出手段を有し、前記香料放出制御手段は、常に、吸気時間より短い時間だけ香料を放出する様に香料の放出持続時間を決める。ここで、前記香料放出制御手段は、前記呼吸情報計測手段で取得した呼吸情報に基づいて香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様を設定し、前記香料放出手段は前記香料放出制御手段で設定された香料放出態様に従って香料を放出する。前記香料放出手段としては、インクジェット方式によるものが採用できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明による香料放出装置及び方法によれば、利用者の呼吸情報を用いて決定されるタイミングで、香料を、常に、利用者の吸気時間より短い時間だけ放出する。そのため、周囲の環境への香料の拡散を充分に抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
本発明の一実施形態の構成概念を示す図1において、1は、利用者の呼吸リズムなどの呼吸情報を得るための呼吸情報計測手段である。呼吸情報を取得する手段1は、鼻部(例えば、鼻の直下)にサーミスタを設置して呼吸による空気の温度変化を計測するものや、胸部の周囲長の呼吸による変化を計測するもの等がある。しかし、呼気と吸気による何らかの変化を計測できるものであれば、どの様なものでもよい。2は、呼吸情報計測手段1で得た呼吸情報に含まれるものの中から適当なデータ(例えば、吸気開始の時点)を選択して検知する計測情報検知手段である。3は、検知手段2で選択・検知した呼吸データを基に香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様(他に、放出量、香料の種類などがある)を制御する香料の放出制御手段である。
【0012】
4は、放出制御手段3からの制御信号に従って香料を放出する香料放出手段である。香料放出手段4としては、放出量などを微細に制御可能なインクジェット方式が好適に用いられる。インクジェット方式の放出手段は、基本的には、次の方式によるものがある。1つは、ノズルと液流路で構成され、液流路の壁の一部を熱して気泡を発生させて液流路内の香料をノズルから噴射し放出する方式である。他は、ノズルと液流路で構成され、ピエゾアクチュエータなどで液流路の壁の一部を押して液流路内の香料をノズルから噴射し放出する方式である。インクジェット方式の放出手段では、吐出周波数、吐出するノズル数などを比較的精密且つ広い範囲で任意に制御できるので、香料の放出量、放出タイミング、放出持続時間、香料の種類などを細かく制御可能である。他にも、固体状或いは液状の芳香物質を収容した香り発生部にエアポンプなどで空気を送り込んで、電磁弁などを調節しながら香り付きエアを放出する放出手段を用いてもよい。このとき、別のエアポンプなどで送り込まれる空気を電磁弁のところで合流させて、香料の濃度を調節して香り付きエアを放出する構成などにもできる。
【0013】
次に、呼吸情報計測結果に基づく、吸気時間より短い放出持続時間だけのパルス的な香料放出の制御について具体的に説明する。
【0014】
図2は、利用者の鼻部にサーミスタを設置して利用者の呼吸状態を計測する装置(呼吸ピックアップ)により呼吸情報を計測した結果を示す。図2中、上に凸の部分は、サーミスタ周辺の温度が上昇していることを示しており、この間は利用者が呼気を行っている区間であるといえる。この区間中、上に凸の部分の立ち上がりのところは、呼気の起こり始めを示す。また、ピークの立ち下がりきったところが呼気の終わりを意味する。一方、図2中、下に凸の部分は、サーミスタ周辺の温度が下降していることを示しており、この間は利用者が吸気を行っている区間であるといえる。この区間中、ピークの立ち下がりのところが、吸気の起こり始めを意味する。また、ピークの立ち下がりきったところが吸気の終わりを示す。
【0015】
上記呼吸情報に基づく香料放出のパターンを次に説明する。検知手段2が利用者の吸気の起こり始めを検知すると、その瞬間に、制御手段3に信号を送り、放出手段4を通じて香料を数ミリ秒から数秒放出し、その後は香料の放出を中止する。このサイクルを繰り返すことで、香料の効果を有効に発揮させながら香料の放出量を必要最小限に抑えることができる。このとき、検知手段2は、例えば、図2の電位が上から下へ所定のレベル(負の電位)を切る時点を見て利用者の吸気の起こり始めを検知する。また、香料を放出する一回の持続時間は、検知手段2で検知される利用者の吸気時間を見つつ、その時間より短いものに設定すればよい。典型的には、一回あたりの香料放出持続時間は数ミリ秒から数秒である。香料の濃度、種類、吐出周波数、稼働ノズル数などにもよるが、吸気時間より短い香料放出持続時間は0.3秒程度よりは長いほうが、香料の効果を有効に発揮できる。
【0016】
或いは、検知手段2が利用者の吸気の起こりはじめを検知すると、制御手段3が、その瞬間から一定時間経過後に香料を放出する様に制御して放出手段4を通じて香料を放出させる様にもできる。
【0017】
また、検知手段2が利用者の呼気の終わりを検知すると、その瞬間に、制御手段3に信号を送り、放出手段4を通じて香料を数ミリから数秒放出し、その後は香料の放出を中止する様にもできる。このサイクルを繰り返すことでも、香料の放出量を必要最小限に抑えることができる。或いは、検知手段2が利用者の呼気の終わりを検知すると、制御手段3が、その瞬間から一定時間経過後に香料を放出する様に制御して放出手段4を通じて香料を放出させる様にもできる。
【0018】
香料放出のタイミングは、検知手段2で検知される呼吸リズムから、どの時点というように固定的に設定してもよいが、次の様にもできる。すなわち、放出手段4からの香料の吐出速度及び放出手段4と鼻の直下までの距離に基づいて、放出される香料が鼻の直下に達する時間を計算し、吸気が始まるときに香りが鼻の直下に達するタイミングで放出手段4から香料を放出してもよい。この場合、放出手段が鼻の近くにあれば吸気開始のタイミングで香料の放出が行われるが、放出手段が、例えば、耳元に設置されている様な構成では、吸気開始より或る程度早いタイミングで香料の放出が行われることになる。
【0019】
更には、この様な香料の放出の制御を行う際、主となる香料とは異なる香料の放出をランダムに行ったり、香料の放出を行わないサイクルを設けるなどの制御を行うことも可能である。こうした放出制御の実行で、嗅覚疲労による嗅覚の麻痺をより効果的に抑えることもでき、継続して効果的な香料の利用者への呈示を行うことが可能となる。
【0020】
上記香料放出制御において、複数種の香料を放出する場合は、複数種の香料を夫々収容する複数の収容部と夫々の放出部を備えた香料放出手段を用いればよい。また、取得した呼吸情報から利用者の体の状態(例えば、緊張しているとか弛緩しているとか)を推測して、緊張しているときには緊張を和らげるオレンジの香りなどを放出するといった様に香料の種類を選択する制御をすることもできる。更には、エンターティメント用に、周りに聞こえる音楽やリズムの情報をも入力して、それに合わせて、香料の放出量に強弱をつけたり、香料の種類を変化させたりすることもできる。勿論、こうした場合にも、常に吸気時間より短い時間のみ香料をパルス的に放出することは変わらない。
【0021】
本実施形態によれば、利用者の呼吸リズムなどの呼吸情報を測定し、適当なタイミングで、常に吸気時間より短い時間のみ香料をパルス的に放出し、それ以外の時には香料放出を行わないサイクルを適当に繰り返す。そのため、香料の余分な放出を防ぐことができて、香料の周辺空間への拡散を充分に抑制可能な香料放出装置及び方法を提供できる。従って、放出香料の種類を短期間に変更する様なことがあっても、周囲の空間で香料が混じり合うのが抑えられて、利用者は、常に所望の香りの提供を受けたり放出香料の種類を自在に変更したり、或いは香りの提供を中止したりすることができる。また、或る香料を放出している間に、香料放出を行わないサイクルや異なる香料を放出するサイクルを導入することなどが容易であるため、利用者の嗅覚疲労による嗅覚の麻痺をより効果的に防止ないし低減することができる。更に、香料放出量を必要最低限にすることができるため、香料の消費量の節約が可能となる。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の具体的な実施例を図面に沿って説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
図3に香料放出装置の一実施例の外観構成を示す。本実施例の香料放出装置100は、呼吸情報計測部10(図1の呼吸情報計手段1に対応)と香料放出部30(図1の香料放出手段4に対応)と制御部20(図1の計測情報検知手段2と香料放出制御手段3を含む)を有する。本実施例は、利用者が香料放出装置100の屈曲部を耳にかけて装置100を装着するときに、呼吸情報計測部10と香料放出部30は利用者の鼻の下方に来て、制御部20は耳元に来る様に構成されている。呼吸情報計測部10と香料放出部30の設けられた部分及び制御部20は、コンピュータバス50(図5参照)が通っている蔓部で繋がれている。
【0024】
図5は本実施例の装置構成の概念図である。図5に示す様に、呼吸情報計測部10は、呼吸を検出するサーミスタ11、A/Dコンバータ12、インターフェース13で構成される。サーミスタ11から出力されたアナログ信号はA/Dコンバータ12によりデジタル信号に変換され、インターフェース13によってコンピュータバス50に出力される。
【0025】
香料放出部30は、香料タンク32とノズルヘッド31と香料コントローラ33からなる香料吐出部と、ファン34とファンコントローラ35からなる送風部で構成される。制御部20は、CPU21とROM22とRAM23とで構成され、ROM22には予め、後述する制御方法がプログラムされている。こうしたプログラムは、幾つかある中から利用者が選んで、選んだプログラムを装置使用前に実装できるようにしてもよい。制御部20が呼吸情報計測部10から信号を受けて処理することで生成される香料吐出命令は、制御部20から香料放出部30に出力される。香料吐出命令は、香料コントローラ33によってノズルヘッド31の制御信号に変換され、香料タンク32と連通したノズルヘッド31より、この制御信号に従って香料が吐出される。同様に制御部20から出されるファン駆動命令は、ファンコントローラ35でファン制御信号に変換され、ファン34がこのファン制御信号に従って駆動される。
【0026】
本実施例の装置の動作の概略は以下の通りとなる。
呼吸情報計測部10のサーミスタ11は、利用者が呼気及び吸気を行うことにより生じる鼻の下方の空気の温度変化を検出する。検出されたデータはA/Dコンバータ12によりA/D変換されてインターフェース13へと通じる。こうして、呼吸情報計測部10により検出された信号はインターフェース13を介して制御部20内のRAM23に取り込まれる。RAM23に取り込まれた信号の状態は、ROM22にプログラムされた制御方法に基づき、CPU21により、香料放出可か否かが診断される。CPU21により香料放出が可と診断されると、それに応じた命令が制御部20から出され、香料放出部30の香料コントローラ33を通じてノズルヘッド31から香料が放出される。同時に、香料放出可の期間のみ、制御部20から命令を受けたファンコントローラ35を通じてファン34が動作する。こうして、計測呼吸情報に基づき、プログラムされた香料放出態様(放出持続時間、タイミング、放出量、香料の種類など)でノズルヘッド31から香料が放出される。ここで、香料の放出持続時間は常に利用者の呼吸の吸入時間より短くなっている。
【0027】
以下に、図6のフローチャートを用いて本実施例の動作の一例を詳しく説明する。
【0028】
まず、ステップS100では、香料放出のための予備動作を行う。予備動作では、香料放出装置100に備えた呼吸情報計測部10によって、香料放出装置100により香料の呈示を受ける人(以下、被呈示者)の、吸気を行う間隔、呼気を行う間隔、吸気と呼気の起こるリズムなどを含む呼吸情報を計測する。
【0029】
ステップS200では、呼吸情報計測部10により取得された呼吸情報に基づいて制御部20の計測情報検知手段で吸気開始の判定を行う。吸気が開始されたと判断すれば、制御部20の香料放出制御手段から香料吐出命令を出して、次工程へ進む。吸気が開始されたと判断されなければ、吸気開始か否かの判断をし続ける。
【0030】
ステップS300では、香料吐出命令を受けた香料放出部30より香料の放出を行う。このとき、香料の放出持続時間は、常に、ステップS100で計測した吸気を行う時間より短い時間とする。香料の放出が終了すると、ステップS200の工程に戻り、香料放出動作の制御をし続ける。
【0031】
次に、図7のフローチャートを用いて本実施例の他の動作例を説明する。この動作例は、上述した動作例より細かな制御を行なう例である。
【0032】
ここでも、ステップS100では、香料放出のための予備動作を行う。予備動作では、香料放出装置100に備えた呼吸情報計測部10によって、香料放出装置100により香料の呈示を受ける被呈示者の呼吸情報を計測する。
【0033】
ステップS200では、制御部20の計測情報検知手段により吸気開始の判定を行う。吸気が開始されたと判断すれば、次工程へ進む。吸気が開始されたと判断されなければ、吸気が開始したと判断されるまで吸気開始か否かの判断をし続ける。
【0034】
ステップS300では、香料放出部30より香料の放出を行う。このとき、香料の放出持続時間は、常に、ステップS100で計測した吸気を行う時間より短い時間とする。
【0035】
ステップS400では、制御部20の計測情報検知手段により、呼気の動作が終了したか否かの判定を行う。呼気が終了したと判断すれば、次工程へ進む。呼気が終了したと判断されなければ、呼気が終了したと判断されるまで呼気が終了したか否かの判断をし続ける。
【0036】
ステップS500では、制御部20の計測情報検知手段で、ステップS100で計測した呼気と吸気の起こるリズムより、呼気が終了した時点で、次の吸気が起こる時間を推測する。
【0037】
ステップS600では、制御部20の香料放出手段により、ステップS500で推測した次の吸気が起こる時間に基づき、次の香料放出を始める時間を決定する。次の香料放出を始める時間は、吸気が始まる瞬間でもよいし、吸気が始まる一定時間前(例えば0.1秒前)でもよい。吸気が始まった瞬間から被呈示者が香料を知覚できる様にするために、次の様にしてもよい。すなわち、予め、香料放出部30と被呈示者の鼻の直下との距離A(m)及び香料の移動する線速度(放出速度)B(m/s)とを計測しておいて(図4参照)、被呈示者の次の吸気が始まるよりも時間A/B(s)だけ早く香料放出を開始する様に決定してもよい。
【0038】
ステップS700では、ステップS600で決定した香料放出開始時間から、香料放出部30より香料の放出を行う。このときも、香料の放出持続時間は、常に、ステップS100で計測した吸気を行う時間より短い時間とする。香料の放出が終了すると、ステップS400の工程に戻り、香料放出動作の制御をし続ける。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態における香料放出方法の構成概念を示す図である。
【図2】本発明の香料放出装置の呼吸情報計測手段による呼吸情報計測結果の例を示すグラフ図である。
【図3】本発明の香料放出装置の携帯型の実施例の装着状態を示す図である。
【図4】香料発生源(香料放出部)から被呈示者の鼻の直下に放出香料が達する時間の決定方法を説明する図である。
【図5】本発明の香料放出装置の実施例の構成を説明するブロック図である。
【図6】本発明の香料放出装置の実施例の一動作例を説明するフローチャート図である。
【図7】本発明の香料放出装置の実施例の他の動作例を説明するフローチャート図である。
【符号の説明】
【0040】
1、10 呼吸情報計測手段(呼吸情報計測部)
2、20 計測情報検知手段(制御部)
3、20 香料放出制御手段(制御部)
4、30 香料放出手段(香料放出部)
11 呼吸情報計測手段のサーミスタ
31 呼吸情報計測手段のノズルヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の呼吸情報を取得し、取得した呼吸情報に基づいて香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様を設定し、設定した香料放出態様で、常に、吸気時間より短い放出持続時間だけ香料を放出することを特徴とする香料放出方法。
【請求項2】
請求項1に記載の香料放出方法において、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、吸気し始める瞬間に香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わないことを特徴とする香料放出方法。
【請求項3】
請求項1に記載の香料放出方法において、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、呼気が終了した瞬間に香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わないことを特徴とする香料放出方法。
【請求項4】
請求項1に記載の香料放出方法において、前記呼吸情報から呼吸リズムを測定し、測定した呼吸リズムのうち、香料放出速度及び香料放出手段と利用者の鼻の直下間の距離を考慮したタイミングで、香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わないことを特徴とする香料放出方法。
【請求項5】
請求項4に記載の香料放出方法において、吸気し始める時点より、前記香料放出速度で前記距離を割った時間だけ早く、香料を前記放出持続時間だけ放出し、それ以外の時には香料放出を行わないことを特徴とする香料放出方法。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の香料放出方法において、インクジェット方式による香料放出手段で香料を放出することを特徴とする香料放出方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の香料放出方法において、一回あたりの香料放出持続時間が数ミリ秒から数秒であることを特徴とする香料放出方法。
【請求項8】
利用者の呼吸情報を取得するための呼吸情報計測手段と、前記呼吸情報計測手段で取得した呼吸情報に基づいて香料の放出タイミングと放出持続時間を含む香料放出態様を設定するための香料放出制御手段と、前記香料放出制御手段で設定された香料放出態様に従って香料を放出するための香料放出手段を有し、前記香料放出制御手段は、常に、吸気時間より短い時間だけ香料を放出する様に香料の放出持続時間を決めることを特徴とする香料放出装置。
【請求項9】
請求項8に記載の香料放出装置において、前記香料放出手段はインクジェット方式によるものであることを特徴とする香料放出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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