骨の固定または融合のためのシステムおよび方法
【課題】改良された骨固定/融合デバイスを提供する。
【解決手段】骨とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体10、該本体の一部分が、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域12を備える、骨固定/融合デバイスが提供される。上記本体は、直線に進む形態、曲線形態、細長い形態であり得、そしてカニューレ挿入領域を含み得る。さらに、上記本体は、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成し得る。1つの実施形態では、上記本体は、安定化要素に連結され得る。上記デバイスはまた、1つの実施形態では、骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体を備え、この本体が、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含み得る。
【解決手段】骨とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体10、該本体の一部分が、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域12を備える、骨固定/融合デバイスが提供される。上記本体は、直線に進む形態、曲線形態、細長い形態であり得、そしてカニューレ挿入領域を含み得る。さらに、上記本体は、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成し得る。1つの実施形態では、上記本体は、安定化要素に連結され得る。上記デバイスはまた、1つの実施形態では、骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体を備え、この本体が、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含み得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年8月9日に出願された同時係属中の米国特許出願第10/914,629号の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本出願は、一般に、骨の固定に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
多くのタイプのハードウェアが、骨折固定のため、および融合されるべき骨の固定のために利用可能である(関節固定術)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属および吸収可能なねじが、骨折および骨切断を固定するために慣用的に用いられている。このねじが、骨治癒を促進することで有益な圧縮力を生成し得ることが上記手順の成功する結果に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、骨セグメントを安定化するための骨固定/融合デバイスおよび関連する方法を提供し、この骨セグメントは、同じ骨のパーツ(例えば、骨折)または2つ以上の個々の骨(例えば、融合)を含み得る。このシステムおよび方法は、骨セグメントと関連する配置のために適合された固定/融合デバイスを含む。
【0006】
1つの実施形態では、上記デバイスの少なくとも一部分は、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域を含む。
【0007】
1つの実施形態では、上記デバイスは、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含む。
【0008】
1つの実施形態では、上記デバイスは、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成する。
【0009】
1つの実施形態では、上記デバイスは、少なくとも1つの安定化要素および/または抗回転要素を含む。
【0010】
上記骨固定/融合デバイスは、種々の形状をとり得、そして種々の断面幾何学的形状を有する。上記デバイスは、例えば、ほぼ曲線形態(すなわち、丸いか、または卵形)断面、またはほぼ直線に進む形態(すなわち、方形または矩形または三角形)、またはそれらの組み合わせを有し得る。この骨固定/融合デバイスは、例えば、丸いかまたは三角形または卵形断面を有して細長いか、または、それに代わって、例えば、矩形、方形、三角形、もしくはディスク形状を有する平坦化された「ウェーハ」形態を所有する。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体、上記本体の一部分が、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域を備える、骨固定/融合デバイス。
(項目2)
上記本体が、直線に進む形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
上記本体が、曲線形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
上記本体が、細長い形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
上記本体が、カニューレ挿入領域を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
上記本体が、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成する、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
上記本体が、安定化要素に連結される、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体を備え、上記本体が、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含む、骨固定/融合デバイス。
(項目9)
上記本体の少なくとも一部分が、骨の内生長および/また貫通生長を許容する表面を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
上記第2の領域が、骨を貫通する形状を備える、項目8に記載のデバイス。
(項目11)
上記骨を貫通するデバイスが、ねじを備える、項目10に記載のデバイス。
(項目12)
上記第2の領域が、据付ツールに連結されるサイズおよび形態である、項目8に記載のデバイス。
(項目13)
上記第2の領域が、上記第1の領域の機能とは異なる機能を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目14)
項目1に規定されるような骨固定/融合デバイスを用いる骨折固定のための方法。
(項目15)
項目1に規定されるような骨固定/融合デバイスを用いる骨融合のための方法。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1のAおよびBは、メッシュ形態の骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替物の斜視図である。
【図2】図2は、ビーズを備える骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図3】図3は、棚状織り形態の骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図4】図4は、骨折線または異なる骨セグメント間を横切る、骨に関係して挿入されている、図1に示されたタイプの骨固定/融合デバイスの概略図である。
【図5】図5は、骨折線または異なる骨セグメント間のスペースを横切って延びる骨内生長および/または貫通生長領域とともに、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた骨固定/融合デバイスの概略図である。
【図6】図6は、骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の全部平面図であり、ここでは、このデバイスは、円錐形態を有する。
【図7】図7は、骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の全部平面図であり、ここでは、このデバイスは、面取りした遠位先端部を有する。
【図8】図8のAおよびBは、骨折線または異なる骨セグメント間と関係している図6中に示されたタイプの骨固定/融合デバイスの挿入を概略的に示している。
【図9】図9は、骨折線または異なる骨セグメント間と関係して骨中に導入されているガイドワイヤを概略的に示している。
【図10】図10は、ガイドワイヤ上に導入されているドリルビットを示す、図9に類似の概略図である。
【図11】図11は、ドリルビットの引き抜きの後に残る骨中に形成された穴を示す図10に類似の概略図である。
【図12】図12は、予め形成された穴中への骨固定/融合デバイスの挿入を示す図11に類似の概略図である。
【図13】図13は、ねじによる係合によるによる一対の骨固定/融合デバイスの連結を示す分解前部平面図である。
【図14】図14は、骨折線または異なる骨セグメント間と関係して一緒に連結され、そして挿入された一対の骨固定/融合デバイスを示す概略図である。
【図15】図15は、別の骨固定/融合デバイス中の開窓を通る骨固定/融合デバイスの通過を示す前部平面図である。
【図16】図16は、骨中の一連の骨固定/融合デバイスの配置を示す概略図である。
【図17】図17は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図18】図18Aは、全体のデバイスに沿って実質的に延びる骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。図18Bは、図18Aに類似の、そしてデバイスの一部分に沿って延びる骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの斜視図である。
【図19】図19は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされる、図18Aの骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図20】図20は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされ、そして固定ねじによって安定化された図18Aの骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図21】図21A〜21Fは、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の形態を示す斜視図である。
【図22】図22のAおよびBは、デバイスが成形されている図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態示す斜視図である。
【図23】図23のAおよびBは、抗回転機能を提供する構造要素とともに図1に示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図24】図24は、デバイスが抗回転機能を提供する一連の溝を含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図25】図25は、デバイスが抗回転機能を提供する一対の対向するウイングを含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図26】図26は、デバイスが抗回転機能を提供する一対の対向するフランジを含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図27】図27は、一緒に適合されるとき、複合骨固定/融合デバイスを形成する一対の連結された骨固定/融合デバイスの分解図である。
【図28】図28は、図27に示される骨固定/融合デバイスのアセンブリから形成される複合骨固定/融合デバイスの組み立てられた図である。
【図29】図29は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた図28の組み立てられた複合骨固定/融合デバイスの前面図である。
【図30】図30は、固定プレートとともに図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図31】図31は、図30の骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図32】図32は、丸くなった形態を有する固定プレートの代替の実施形態の側面図である。
【図33】図33は、テーパー状の形態を有する固定プレートの代替の実施形態の側面図である。
【図34】図34は、一連の半径方向に延びる固定リッジを提供する図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図35】図35のAおよびBは、固定および/または抗回転抵抗性を提供するようにフレア付き、または拡大され得る展性領域を有する骨固定/融合デバイスの斜視図である。
【図36】図36は、同じ骨または異なる骨セグメント中の骨折線を含み得る、隣接する骨セグメント中のパイロット穴の穿孔を示す前部平面図である。
【図37】図37は、骨固定/融合デバイスを受容するためのパイロット穴間が開けられた腔を示す前部平面図である。
【図38】図38は、開けられた腔内の一対の案内ピンの配置を示す前部平面図である。
【図39】図39は、腔中への骨固定/融合デバイスの配置および案内ピンの除去を示す前部平面図である。
【図40】図40は、穿孔された腔内の対向するC形状拘束の配置を示す前部平面図である。
【図41】図41は、拘束内の腔中への骨固定/融合デバイスの配置を示す前部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(好ましい実施形態の説明)
本明細書の開示は、当業者が本発明を実施するようにするために詳細かつ正確であるが、本明細書中に開示される物理的実施形態は、その他の仕様構造で具現化され得る本発明の単なる例示である。好ましい実施形態が説明されているけれども、詳細は、特許請求の範囲によって規定される本発明から逸脱することなく変更され得る。
【0013】
図1Aおよび1Bは、骨折の固定のため(すなわち、同じ骨のパーツの固定)、または融合されるべき複数の骨の固定のため(関節固定)(すなわち、隣接および/または接続される2つ以上の個々の骨)のサイズおよび形態のデバイス10の代表的な代替の形態を示す。簡明さのため、このデバイスは、ときどき、骨固定/融合デバイスと呼ばれ、2つ以上の個々の間の固定機能、または同じ骨の2つ以上のパーツ間の融合機能、または両方の機能を実施し得ることを示す。本明細書で用いられるとき、「骨セグメント」または「隣接する骨領域」は、いずれかの状況、すなわち、単一の骨中の骨折線または異なる骨セグメント間のスペースをいう。
【0014】
図1Aおよび1Bに示されるように、骨固定/融合デバイス10は、細長い、幹様構造を備える。このデバイス10は、例えば、機械加工、成形、または押出し成形によって、制限されないで、チタン、チタン合金、タンタル、クロム、コバルト、外科用スチール、または任意のその他の関節再生置換金属および/またはセラミック、焼成ガラス、人工骨、またはそれらの組み合わせを含む、補綴具技術で使用可能な材料から形成され得る。あるいは、このデバイス10は、適切な耐久性の生物学的材料、または生体適合性骨充填材料のような金属と生物学的材料の組み合わせから形成され得る。このデバイス10は、例えば、流動可能でないか、または固形材料に、例えばUV光によって硬化されるアクリル骨セメントから成形され得る。
【0015】
この骨固定/融合デバイス10は、種々の形状をとり得、そして種々の断面の幾何学的形状を有する。このデバイス10は、例えば、図1Aが示すように、ほぼ曲線形状(すなわち、丸いかまたは卵形)の断面を有し得るか、または例示の目的のために図1Bが示すようにほぼ矩形の断面(すなわち、方形または矩形または三角形)、またはその組み合わせを有し得る。後により詳細に説明されるように(例えば、図21A〜21Fを参照のこと)、細長い幹のような形状の代わりに、骨固定/融合デバイス10の本体は、より細長くなく、そして、例えば、矩形、方形、またはディスク形状を有する平坦化された「ウェーハー」形態の複数の形態であり得る。
【0016】
図2および3が示すように、この骨固定/融合デバイス10は、望ましくは、少なくともその長さの部分に沿って形成された領域12を含み、このデバイス10の表面上またはその中への骨内生長、および/またはデバイスのすべてまたは一部分を完全に通る骨生長を促進する。
【0017】
この領域12は、例えば、貫通穴、および/または種々の表面パターン、および/または種々の表面テクスチャー、および/またはポア、またはそれらの組み合わせを含み得る。このデバイス10は、被覆されるか、または包まれるか、または表面処理されて、骨の内生長または貫通生長領域12を提供し得るか、またはそれは、例えば、多孔性メッシュ、ヒドロキシアパタイト、またはその他の多孔性表面のような、骨の内生長または貫通生長を誘導する構造を固有にそれ自身が所有する材料から形成され得る。このデバイス10は、抗生物質、抗血栓症剤、および骨誘導剤、またはそれらの組み合わせのような種々のその他の被覆でさらに覆われ得る。上記領域12は、所望であれば、このような薬剤で含浸され得る。
【0018】
この領域12の形態は、勿論、変動し得る。例えば、図1は、開放メッシュ形態としてのこの領域12を示し、図2は、ビーズを含む形態としてこの領域12を示し、そして図3は、三角形形態としてこの領域12を示す。骨の内生長および/または骨の貫通生長に誘導せいの任意の形態が十分である。
【0019】
使用において(図4および5を参照のこと)、この骨固定/融合デバイス10は、例えば、一緒に融合されるべき2つの隣接する骨表面間のスペース、例えば、単一の骨中の骨折部位中、または2つの骨(例えば、隣接する椎体)間に挿入される。図4では、デバイス10は、タップ16で、骨セグメント14を通って(すなわち、骨折線を横切るか、または融合されるべき隣接する骨間を)骨中にテーパー状であるとして示される。この骨は、最初、穿孔され得、このデバイス10の挿入を容易にする。このデバイス10の表面に沿った骨の内生長または貫通生長領域12は、デバイス10上への、その中への、またはそれを通る骨の内生長または貫通生長を加速する。デバイス10上への、その中への、またはそれを通る骨の内生長または貫通生長は、融合プロセスまたは骨折治癒時間を支援する。
【0020】
この骨の内生長または貫通生長領域12は、図4に示されるようにデバイス10の全外表面に沿って延び得るか、またはこの骨の内生長または貫通生長領域12は、図5に示されるように、骨セグメントまたは骨折線のいずれかの側面上でまさに所定の距離を覆い得る。デバイス10のサイズおよび形態は、処置されるべき骨のタイプおよび位置、ならびに個々の解剖学的構造を収容するために変動され得る。
【0021】
図6が示すように、デバイス10は、円錐形態に角度をなすか、またはテーパー状であり得る。角度の程度は、特定の必要性または個々の解剖学的構造を収容するように変動され得る。より少ない程度の角度(すなわち、より鋭い角度)は、このデバイス10が骨または骨折セグメント14中にテーパー状となるとき骨を分割するリスクを低減する。このデバイス10はまた、図7に示されるように、骨中へのデバイス10の挿入においてされに支援するための面取りした先端部18を含み得る。図8Aおよび8Bに示されるように、この円錐形形状はまた、骨セグメントまたは骨折フラグメントを一緒に駆動することを支援し、骨セグメント14または骨折セグメント間のギャップ(G)を減少する。
【0022】
図9〜12では、デバイス10は、カニューレ式で入れられ、これは、それを通って延びる中央管腔または貫通ボア20を有し、骨内のデバイス10の配置を支援する。図1Bはまた、異なる形態のカニューレ式貫通ボア20を示す。
【0023】
使用において、医師は、図9が示すように、従来法によって骨セグメント14を通って従来の案内ピン22を挿入し得る。カニューレ式挿入ドリルビット24が、次いで、図10に見られるように、案内ピン22上を導入され得る。単一のドリルビットまたは複数のドリルビット24が採用され得、骨セグメントまたは骨表面を通って穿孔し、所望のサイズおよび形態のボア26を生成する。例示の実施形態では、このドリルビット24は、デバイス10のサイズおよび形態に類似の円錐形ボア26を生成するようなサイズおよび形態である。ボア26は、望ましくは、ボア26内でデバイス10の締まった係合を許容するようなサイズおよび形態であり、それによって、デバイス10のボア26内の移動をも制限する。この予め形成されたボア26は、デバイス10より僅かに小さくてもよく、その一方、なおデバス10が、叩くことによってボア26内の位置に固定されることを可能にする。図11に見られるように、ドリルビット24は、次に引き抜かれる。デバイス10は、次いで、図12が示すように、案内ピン22上をボア26中に挿入される。案内ピン22が次いで引き抜かれる。
【0024】
あるいは、骨固定/融合デバイス10がそれ自体、このデバイスを場所にねじ込むために本体に沿ったねじ様のねじ山を含み得る。この配列では、デバイス10は、セルフタッピングである。また、この配列では、デバイス10は、案内ピンとの使用のためにカニューレ式で挿管され得るか、またはそれは、カニューレ式で挿管される必要はない。
【0025】
複数のデバイス10が採用され得、さらなる安定化を提供する。複数のデバイス10の使用は、ここで、同じサイズおよび形態の複数のデバイス10の使用を示して説明されるけれども、これらデバイス10はまた、異なるサイズおよび/または形態であることが企図され得、例えば、1つのデバイス10は円筒形態であり、そして第2のデバイス10は円錐形態であり。
【0026】
多くの場合において、一連のデバイス10を一緒に連結することが所望され得、例えば、より大きな表面領域の上で安定化を提供する。一連のデバイス10は、任意の適切な手段、例えば、スナップばめ係合、または溝およびタブ鍵配列、モールステーパー適合によるか、またはそれらの組み合わせによって一緒に連結され得る。1つの実施形態では、一連のデバイス10は、ねじによる係合により連結される。図13に示されるように、第1デバイス10Aは、1つの端部に凹部28を含み、一連の内部ねじ30を提供する。示される実施形態では、この第1のデバイス10は、円筒形形態であるが、任意の所望の形態であり得る。内部ねじ30は、類似であるか、または異なる形態の第2のデバイス10B上の一連の相補的外部ねじ32と連結し、これら第1および第2のデバイス10Aおよび10Bを一緒に連結する。
【0027】
これらデバイス10Aおよび10Bは、望ましくは、予め形成されるボア26中に挿入される前に連結される。一連の内部および外部ねじ30および32は、一連のデバイス10が積み上げられ、そして大きな領域または複数の骨セグメント14(例えば、複数の骨折を有する骨)を覆うように連結されることを可能にする相互ロック機構を提供し、そしてそれによって、図14に見られるように、さらなる安定化を提供する。
【0028】
図15は、デバイス10’が開口部または開窓34を含み別のデバイス10が通過することを可能にし、それによってさらなる安定化を提供する別の実施形態を示す。この開窓34は、別のデバイス10がデバイス10’を実質的に任意の角度で通過され得ることを許容するサイズおよび形態であり得る。この開窓34はまた、第2のデバイス10が別のデバイス10’に対する動きを制限するようなサイズおよび形態であり得る。
【0029】
使用において、そして図16に示されるように、医師は、開窓34を有する第1のデバイス10’を、骨セグメントを通って叩く。第2のデバイス10が、次いで、第1のデバイス10’の開窓を通って(例えば、叩くことにより)場所に挿入する。
【0030】
デバイス10’はまた、別のデバイス10Aとの(例えば、一連の外部および内部ねじによる)連結のために適合され得、図16にまた示されるように、デバイス10’および10Aがさらに積み上げられ、かつ連結されることを許容することがさらに企図される。
【0031】
図17は、骨固定/融合デバイス10の代替の形態を示す。先に記載された骨固定/融合デバイス10のタイプと同様に、デバイス100は、取り囲む骨または組織によって経時的に有意な生体吸収または再吸収を受けない耐久性材料から形成される本体106を含む。換言すれば、この本体106は、融合部位の骨折を安定化するに十分な時間の間その場に残ることが意図される。このような材料は、補綴具の技術分野では周知であり、そして、例えば、チタン、チタン合金、タンタル、クロム、コバルト、外科用スチール、または任意のその他の関節再生置換金属および/またはセラミック、焼成ガラス、人工骨、任意のセメントで結合されていない金属またはセラミック表面、またはそれらの組み合わせを含む。あるいは、骨固定/融合デバイス100の本体106は、適切な耐久性の生物学的材料、または生体適合性骨充填材料のような、金属と生物学的材料との組み合わせから形成され得る。デバイス100の本体106は、流動可能な材料、例えば、UV光によって流動可能でないか、または固形材料に硬化される、例えば、アクリル骨セメントから成形され得る。
【0032】
このデバイス100の本体106はまた、先の実施形態とともに既に説明された、骨の内生長または貫通生長領域108を含み得る。骨固定/融合デバイス10とは異なり、この骨固定/融合デバイス100は、本体106とは対照的に、取り囲む骨または組織によって経時的に、例えば、数週間または数ヶ月以内により迅速なインビボ生体吸収を受ける材料を含む、この本体106と組み合わせた少なくとも1つの領域を含む。この再吸収可能な材料は、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(ラクチデグリコリド)コポリマー、ポリアンリドリド、シクロデ、シルスンス、ポリオルトアステル、n−ビニルアルコール、またはその他の生体吸収性ポリマーもしくはこのような特徴を有するとして補綴具技術分野で認められている公知の同様の材料を含み得る。この生体吸収性領域は、本体106の移植または配置を容易にすること、しかし、経時的に吸収され、長期間に移植されたデバイス100の足跡を最小にするように吸収されることが意図される。
【0033】
この生体吸収性領域(単数または複数)は、移植プロセスにおいて支援する機能性を所有し得る。例えば、示された実施形態で示されるように、2つの生体吸収性領域102および104がある。領域102は、生体吸収性ねじ領域102を備え、これは、望ましくは、ねじにより、またはその他の適切な形態であって骨を穿孔し、そしてデバイス100の骨中への進行を容易にする。他方の領域104は、生体吸収性の頭部領域104を備え、これは、望ましくは、設置器具、例えば、スクリュードライバーと嵌合するような形態であり、骨における骨固定/融合デバイス100の進行および位置決めをさらに容易にする。この生体吸収性頭部104はまた、骨内にこのデバイス100を一時的に係留するようなサイズおよび形態であり得、例えば、この頭部104は、デバイス100の本体106よりわずかに大きい直径であり得る。この生体吸収性ねじ部分102および頭部部分104は、デバイス100の初期配置または位置決めの間に即座の利点を提供するが、それらが、移植の間にそれらの初期目的に役に立ったとき、経時的に吸収されるような形態である。これは、より耐久性でかつより吸収性でない本体106を後に残し、骨折または融合部位を安定化するその長期間機能に供される。
【0034】
先に開示されたように、所定の骨固定/融合デバイスは、種々の形状および幾何学的形状をとり得る。例えば、図18Aおよび18Bに示されるように、骨固定/融合デバイス200は、平坦化された矩形(またはウェーハ様)形態を所有する。このデバイス200の領域12は、先に記載のように、テクスチャーをもち得るか、または処理され得、骨内生長または貫通生長を提供する。上記骨内生長または貫通生長領域12は、全デバイス200に沿って(図18Aを参照のこと)、またはこのデバイス200の任意の部分(単数または複数)に沿って(図18Bを参照のこと)延び得る。
【0035】
骨固定/融合デバイス200は、望ましくは、図19が示すように、2つ以上の隣接する骨セグメント14(これは、骨折部位、融合部位、または両方を含み得る)を接続するために位置決めされるようなサイズおよび形態であり、隣接する骨セグメント14を固定し、そしてその融合を促進する。このデバイス200はまた、図20が示すように、複数の骨セグメント14または複合骨折を固定し、そしてその融合を促進するようなサイズおよび形態であり得る。図20は、例えば、第1くさび状骨(CE1)、第2くさび状骨(CE2)、第1中足骨(M1)、および第2中足骨(M2)の固定および融合のためのサイズおよび形態の骨固定/融合デバイス200の配置を示す。
【0036】
図20に示されるように、従来の整形外科ねじ206のような、1つ以上の補助固定要素がまた、従来技法によって骨セグメント14内、そして/またはそれを横切って配置され得、融合プロセスの間で骨セグメント14の安定化を増強する。
【0037】
骨固定/融合デバイス200のサイズおよび形態は、多様な様式で改変または調節され得、融合または修復されることが意図される、多様な骨位置、骨幾何学的形状、または骨タイプにおいて意図された安定化機能に役に立つ。この骨固定/融合デバイス200は、異なる予め確立されたサイズおよび形状のファミリーに入るか、または、それは、特定の個体の解剖学的構造の要求に合致するように個々のサイズおよび形状であり得る。例示のために、制限ではなく、所定の骨固定/融合デバイス200は、ディスク(図21A)、方形(図21B)、または卵形(図21C)の形態をとり得る。所定の骨固定/融合デバイス200の高さ、幅、および長さは、安定化のために交差されるべき骨の特定位置およびその量に依存して変動され得る。所定の骨固定/融合デバイス200は、対称幾何学的形状、または非対称もしくは複合幾何学的形状、例えば、L形状(図21D)、三角形(図21E)、または三角形の端部をもつ矩形(図21F)を所有し得る。
【0038】
先に記載のように、所定の骨固定/融合デバイスは、配置または移植の間の指導で補助するためにカニーレ式であり得る。例えば、図18Aおよび18Bに示されるように、このデバイス200は、一対の対向する案内ボア202を含み得る。この案内ボア202は、デバイス配置の意図される部位で固定される案内ピン204の通過を収容するようなサイズおよび形態である。カニューレ式デバイス200のその他の形態が、図21Bおよび24に示される。このようにして、骨固定/融合デバイス200は、意図される骨配置部位までピン204によって案内され得る。
【0039】
骨内の所定の骨固定/融合デバイスを安定化する際に支援するため、このデバイスは輪郭をもたされる。例えば、図22Aに示されるように、この骨固定/融合デバイス200は、デバイス200のその全体の長さを横切って高さが変動され得、テーパー状の楔を形成する。あるいは、図22Bに示されるように、この骨固定/融合デバイス200は、一方の端部のみの高さが変動し得る。これらの配列では、この骨固定/融合デバイス200は、望ましくは、最大高さの領域が近位方向で位置決めされ、これは、このデバイス200を骨内の位置に押し込むために供される。
【0040】
骨内に所定の骨固定/融合デバイスを安定化する際にまた支援するため、このデバイスは、1つ以上の抗回転要素を含み得、これは、このデバイスを骨内の所望の位置にさらに安定化および固定する。これら抗回転要素のサイズおよび形態は変動し得る。例えば、これら抗回転要素は、幹様デバイス10から突出するフィン300のアレイ(図23A)、または矩形のウェーハデバイス200中に形成される溝302のアレイ(図24)、または矩形のウェーハデバイス200中に形成されるウイング304(図25)、またはウェーハデバイス200から突出するフランジ306(図26)を含み得る。これら抗回転要素は、幹様またはウェーハ様であるこのデバイスのすべて、または一部分上に形成される隆起308または表面突出物310のアレイを備え得る(図23Bを参照のこと)。任意の数の抗回転要素、または任意の形状の抗回転要素、または形態の任意の組み合わせが、安定化の機能的目的に供するために提供され得る。
【0041】
先にまた説明されたように、上記で一般に説明されたタイプの2つ以上の骨固定/融合デバイス200がアセンブルされ、所望のサイズおよび形態を有する複合骨固定/融合デバイスを形成し得る。例えば、図27〜29に示される配列では、2つの骨固定/融合デバイス200の本体は、各々スロット208を有する。第1のデバイス中のスロット208は、第2のデバイス200中の同様または相補的なスロット208と嵌合し、複合骨固定/融合デバイス310のアセンブリを許容し、これは、骨セグメント14を横切る配置のための交差して抗回転形態を有する。この複合骨固定/融合デバイス310の交差した関係は、増加した表面積を有し、そして融合プロセスの間に骨中でデバイス200にさらなる安定化を付加する。
【0042】
スロット208の位置、サイズ、および形態は、特有の必要性および特有の解剖学的位置および個体の解剖学的構造を収容するために変動され得ることは当業者に明らかである。その他の嵌合形態、例えば、溝およびタブばめ、またはスナップばめ配列、またはモールステーパーばめ、またはねじによるアセンブリが、2つ以上の骨固定/融合デバイスを複合デバイス310にアセンブルするために用いられ得ることもまた明りょうである。
【0043】
図30に示されるように、固定または握持プレート212が、所定の骨固定/融合デバイスに適合され得る。図30に示される配列では、この骨固定/融合デバイス200の本体は、例えば、スリットまたは湾入である1つ以上の取り付け部位210を含み、これらは、選択的に除去可能な固定または握持プレート212を受容するようなサイズおよび形態である。スリット210内に受容されるとき、このプレート212は、デバイスから半径方向に延び、骨に入って握り、そして骨内にこのデバイス200をさらに固定する。
【0044】
代替の実施形態では、図31に示されるように、取り付け部位210は、タブ214を含み得、これは、固定プレート212中のノッチ216と嵌合し、このプレート212をデバイス200内に固定する。
【0045】
相互ロックまたは入れ子になる形態のその他の形状が用いられ得る。例えば、舌−溝ばめ、またはスナップばめ配列、またはねじばめ、またはモールステーパーアセンブリが、1つ以上の固定または握持プレートを骨固定/融合デバイスにアセンブルするために用いられ得る。
【0046】
固定または握持プレート212は、先に説明されたような、耐久性の生体適合性金属または骨置換材料から形成される。いくつかの場合には、上記プレート212の少なくとも一部分上に骨内生長表面を提供することが望ましくあり得る。あるいは、上記プレート212は、既に説明されたような生体吸収性材料から形成され得る。
【0047】
図30および31は、上記プレート212がほぼ平滑末端および平坦形態を提示する実施形態示す。しかし、これらプレート212がまた鋭くなったか、または切断エッジ、またはそうでなければ、特定の位置および個体の解剖学的構造を収容するために必要であるようなサイズおよび形態を提供し得ることは当業者に明らかである。例えば、このプレート212は、丸いか(図32)、またはテーパー状(図33)である。
【0048】
図34は、1つ以上の固定リッジ218が、骨固定/融合デバイス200から半径方向に延びる代替の実施形態を示す。固定プレート212と同様に、これらリッジ218は、骨に入って握り、そしてさらに骨固定/融合デバイス200を骨内にさらに固定するような種々のサイズおよび形態であり得る。
【0049】
固定要素は、インサイチュで形成され得る。例えば、図35Aに示されるように、骨固定/融合デバイス200は、通常、移植には誘導性の低い輪郭を提示する、展性領域320を含み得る。図35Bが示すように、この展性領域320のプロフィールは、移植後、インサイチュで、デバイス200に安定化または抗回転機能を提供する半径方向に拡大または延びるプロフィール326に変更され得る。例示の実施形態では、この展性領域320は、スロット状であり(図35Aを参照のこと)、スタイレットまたはカニューレ322によって操作のために保持される楔ツール324の配置を収容する(図35Bを参照のこと)。この楔ツール324は、このスロット状の展性領域を離して剥ぎ(図35Bが示すように)、安定化および/または回転抵抗性のために拡大されたプロフィール326を生成する。
【0050】
使用において、そして図36を参照して、パイロット穴220が、従来の外科的手順によって、隣接する骨セグメント14(例えば、単一の骨中の骨折線に沿って、または異なる骨の隣接するセグメント間)に穿孔される。示される実施形態では、単一のパイロット穴220が、各骨セグメント14中に穿孔される。このパイロット穴220の数および形態は、必要により、または所望により変動し得ることが理解されるべきである。
【0051】
図37に示されるように、医師は、次に、従来の方法を用いて、パイロット穴220間で、ひき切り、上記デバイス200を受容するための腔222を調製する。案内ピン204が、所望であれば、図38に見られるように、穴をあけた腔222の対向する端部に配置され得る。この配列では、図39に見られるように、選択された骨固定/融合デバイス200は、案内ピン204の上を、腔222とともにデバイス200を位置決めするために通過される。この案内ピン204は、次いで、除去され得る。代替の配列では、案内ピン204は用いられる必要はなく、そしてこのデバイス200は、医師により骨の腔222中に手で挿入される。
【0052】
代替の実施形態が、図40および41に示される。この実施形態では、c形状拘束224が、穴をあけた腔222の各端部に対して配置される。選択された骨固定/融合デバイス200が、次いで、これら拘束222の間に、これら拘束222がデバイス200と係合し、このデバイス200を骨内に固定するように位置決めされる。
【0053】
前述は、本発明の原理の例示に過ぎないと考えられる。さらに、多くの改変および変更が当業者に容易に行われるので、示され、そして説明されるまさにその構成および作動に本発明を制限することは所望されない。好ましい実施形態が説明されているが、詳細は、特許請求の範囲によって規定される本発明から逸脱することなく変更され得る。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2004年8月9日に出願された同時係属中の米国特許出願第10/914,629号の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本出願は、一般に、骨の固定に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
多くのタイプのハードウェアが、骨折固定のため、および融合されるべき骨の固定のために利用可能である(関節固定術)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属および吸収可能なねじが、骨折および骨切断を固定するために慣用的に用いられている。このねじが、骨治癒を促進することで有益な圧縮力を生成し得ることが上記手順の成功する結果に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、骨セグメントを安定化するための骨固定/融合デバイスおよび関連する方法を提供し、この骨セグメントは、同じ骨のパーツ(例えば、骨折)または2つ以上の個々の骨(例えば、融合)を含み得る。このシステムおよび方法は、骨セグメントと関連する配置のために適合された固定/融合デバイスを含む。
【0006】
1つの実施形態では、上記デバイスの少なくとも一部分は、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域を含む。
【0007】
1つの実施形態では、上記デバイスは、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含む。
【0008】
1つの実施形態では、上記デバイスは、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成する。
【0009】
1つの実施形態では、上記デバイスは、少なくとも1つの安定化要素および/または抗回転要素を含む。
【0010】
上記骨固定/融合デバイスは、種々の形状をとり得、そして種々の断面幾何学的形状を有する。上記デバイスは、例えば、ほぼ曲線形態(すなわち、丸いか、または卵形)断面、またはほぼ直線に進む形態(すなわち、方形または矩形または三角形)、またはそれらの組み合わせを有し得る。この骨固定/融合デバイスは、例えば、丸いかまたは三角形または卵形断面を有して細長いか、または、それに代わって、例えば、矩形、方形、三角形、もしくはディスク形状を有する平坦化された「ウェーハ」形態を所有する。
より特定すれば、本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体、上記本体の一部分が、骨の内生長および/または貫通生長を許容する領域を備える、骨固定/融合デバイス。
(項目2)
上記本体が、直線に進む形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
上記本体が、曲線形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
上記本体が、細長い形態を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
上記本体が、カニューレ挿入領域を含む、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
上記本体が、別の骨固定/融合デバイスと連結する領域を含み、複合デバイスを形成する、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
上記本体が、安定化要素に連結される、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
骨折線とともに、または異なる骨セグメント間で配置するために適合された本体を備え、上記本体が、本質的に再吸収可能でない材料の第1の領域、および本質的に再吸収可能な材料の第2の領域を含む、骨固定/融合デバイス。
(項目9)
上記本体の少なくとも一部分が、骨の内生長および/また貫通生長を許容する表面を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
上記第2の領域が、骨を貫通する形状を備える、項目8に記載のデバイス。
(項目11)
上記骨を貫通するデバイスが、ねじを備える、項目10に記載のデバイス。
(項目12)
上記第2の領域が、据付ツールに連結されるサイズおよび形態である、項目8に記載のデバイス。
(項目13)
上記第2の領域が、上記第1の領域の機能とは異なる機能を含む、項目8に記載のデバイス。
(項目14)
項目1に規定されるような骨固定/融合デバイスを用いる骨折固定のための方法。
(項目15)
項目1に規定されるような骨固定/融合デバイスを用いる骨融合のための方法。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1のAおよびBは、メッシュ形態の骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替物の斜視図である。
【図2】図2は、ビーズを備える骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図3】図3は、棚状織り形態の骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図4】図4は、骨折線または異なる骨セグメント間を横切る、骨に関係して挿入されている、図1に示されたタイプの骨固定/融合デバイスの概略図である。
【図5】図5は、骨折線または異なる骨セグメント間のスペースを横切って延びる骨内生長および/または貫通生長領域とともに、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた骨固定/融合デバイスの概略図である。
【図6】図6は、骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の全部平面図であり、ここでは、このデバイスは、円錐形態を有する。
【図7】図7は、骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の全部平面図であり、ここでは、このデバイスは、面取りした遠位先端部を有する。
【図8】図8のAおよびBは、骨折線または異なる骨セグメント間と関係している図6中に示されたタイプの骨固定/融合デバイスの挿入を概略的に示している。
【図9】図9は、骨折線または異なる骨セグメント間と関係して骨中に導入されているガイドワイヤを概略的に示している。
【図10】図10は、ガイドワイヤ上に導入されているドリルビットを示す、図9に類似の概略図である。
【図11】図11は、ドリルビットの引き抜きの後に残る骨中に形成された穴を示す図10に類似の概略図である。
【図12】図12は、予め形成された穴中への骨固定/融合デバイスの挿入を示す図11に類似の概略図である。
【図13】図13は、ねじによる係合によるによる一対の骨固定/融合デバイスの連結を示す分解前部平面図である。
【図14】図14は、骨折線または異なる骨セグメント間と関係して一緒に連結され、そして挿入された一対の骨固定/融合デバイスを示す概略図である。
【図15】図15は、別の骨固定/融合デバイス中の開窓を通る骨固定/融合デバイスの通過を示す前部平面図である。
【図16】図16は、骨中の一連の骨固定/融合デバイスの配置を示す概略図である。
【図17】図17は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図18】図18Aは、全体のデバイスに沿って実質的に延びる骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。図18Bは、図18Aに類似の、そしてデバイスの一部分に沿って延びる骨内生長および/または貫通生長領域を有する骨固定/融合デバイスの斜視図である。
【図19】図19は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされる、図18Aの骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図20】図20は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされ、そして固定ねじによって安定化された図18Aの骨固定/融合デバイスの平面図である。
【図21】図21A〜21Fは、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の形態を示す斜視図である。
【図22】図22のAおよびBは、デバイスが成形されている図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態示す斜視図である。
【図23】図23のAおよびBは、抗回転機能を提供する構造要素とともに図1に示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図24】図24は、デバイスが抗回転機能を提供する一連の溝を含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図25】図25は、デバイスが抗回転機能を提供する一対の対向するウイングを含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図26】図26は、デバイスが抗回転機能を提供する一対の対向するフランジを含む、図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態を示す斜視図である。
【図27】図27は、一緒に適合されるとき、複合骨固定/融合デバイスを形成する一対の連結された骨固定/融合デバイスの分解図である。
【図28】図28は、図27に示される骨固定/融合デバイスのアセンブリから形成される複合骨固定/融合デバイスの組み立てられた図である。
【図29】図29は、骨折線または異なる骨セグメント間に関係して位置決めされた図28の組み立てられた複合骨固定/融合デバイスの前面図である。
【図30】図30は、固定プレートとともに図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図31】図31は、図30の骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図32】図32は、丸くなった形態を有する固定プレートの代替の実施形態の側面図である。
【図33】図33は、テーパー状の形態を有する固定プレートの代替の実施形態の側面図である。
【図34】図34は、一連の半径方向に延びる固定リッジを提供する図18Aに示されるタイプの骨固定/融合デバイスの代替の実施形態の斜視図である。
【図35】図35のAおよびBは、固定および/または抗回転抵抗性を提供するようにフレア付き、または拡大され得る展性領域を有する骨固定/融合デバイスの斜視図である。
【図36】図36は、同じ骨または異なる骨セグメント中の骨折線を含み得る、隣接する骨セグメント中のパイロット穴の穿孔を示す前部平面図である。
【図37】図37は、骨固定/融合デバイスを受容するためのパイロット穴間が開けられた腔を示す前部平面図である。
【図38】図38は、開けられた腔内の一対の案内ピンの配置を示す前部平面図である。
【図39】図39は、腔中への骨固定/融合デバイスの配置および案内ピンの除去を示す前部平面図である。
【図40】図40は、穿孔された腔内の対向するC形状拘束の配置を示す前部平面図である。
【図41】図41は、拘束内の腔中への骨固定/融合デバイスの配置を示す前部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(好ましい実施形態の説明)
本明細書の開示は、当業者が本発明を実施するようにするために詳細かつ正確であるが、本明細書中に開示される物理的実施形態は、その他の仕様構造で具現化され得る本発明の単なる例示である。好ましい実施形態が説明されているけれども、詳細は、特許請求の範囲によって規定される本発明から逸脱することなく変更され得る。
【0013】
図1Aおよび1Bは、骨折の固定のため(すなわち、同じ骨のパーツの固定)、または融合されるべき複数の骨の固定のため(関節固定)(すなわち、隣接および/または接続される2つ以上の個々の骨)のサイズおよび形態のデバイス10の代表的な代替の形態を示す。簡明さのため、このデバイスは、ときどき、骨固定/融合デバイスと呼ばれ、2つ以上の個々の間の固定機能、または同じ骨の2つ以上のパーツ間の融合機能、または両方の機能を実施し得ることを示す。本明細書で用いられるとき、「骨セグメント」または「隣接する骨領域」は、いずれかの状況、すなわち、単一の骨中の骨折線または異なる骨セグメント間のスペースをいう。
【0014】
図1Aおよび1Bに示されるように、骨固定/融合デバイス10は、細長い、幹様構造を備える。このデバイス10は、例えば、機械加工、成形、または押出し成形によって、制限されないで、チタン、チタン合金、タンタル、クロム、コバルト、外科用スチール、または任意のその他の関節再生置換金属および/またはセラミック、焼成ガラス、人工骨、またはそれらの組み合わせを含む、補綴具技術で使用可能な材料から形成され得る。あるいは、このデバイス10は、適切な耐久性の生物学的材料、または生体適合性骨充填材料のような金属と生物学的材料の組み合わせから形成され得る。このデバイス10は、例えば、流動可能でないか、または固形材料に、例えばUV光によって硬化されるアクリル骨セメントから成形され得る。
【0015】
この骨固定/融合デバイス10は、種々の形状をとり得、そして種々の断面の幾何学的形状を有する。このデバイス10は、例えば、図1Aが示すように、ほぼ曲線形状(すなわち、丸いかまたは卵形)の断面を有し得るか、または例示の目的のために図1Bが示すようにほぼ矩形の断面(すなわち、方形または矩形または三角形)、またはその組み合わせを有し得る。後により詳細に説明されるように(例えば、図21A〜21Fを参照のこと)、細長い幹のような形状の代わりに、骨固定/融合デバイス10の本体は、より細長くなく、そして、例えば、矩形、方形、またはディスク形状を有する平坦化された「ウェーハー」形態の複数の形態であり得る。
【0016】
図2および3が示すように、この骨固定/融合デバイス10は、望ましくは、少なくともその長さの部分に沿って形成された領域12を含み、このデバイス10の表面上またはその中への骨内生長、および/またはデバイスのすべてまたは一部分を完全に通る骨生長を促進する。
【0017】
この領域12は、例えば、貫通穴、および/または種々の表面パターン、および/または種々の表面テクスチャー、および/またはポア、またはそれらの組み合わせを含み得る。このデバイス10は、被覆されるか、または包まれるか、または表面処理されて、骨の内生長または貫通生長領域12を提供し得るか、またはそれは、例えば、多孔性メッシュ、ヒドロキシアパタイト、またはその他の多孔性表面のような、骨の内生長または貫通生長を誘導する構造を固有にそれ自身が所有する材料から形成され得る。このデバイス10は、抗生物質、抗血栓症剤、および骨誘導剤、またはそれらの組み合わせのような種々のその他の被覆でさらに覆われ得る。上記領域12は、所望であれば、このような薬剤で含浸され得る。
【0018】
この領域12の形態は、勿論、変動し得る。例えば、図1は、開放メッシュ形態としてのこの領域12を示し、図2は、ビーズを含む形態としてこの領域12を示し、そして図3は、三角形形態としてこの領域12を示す。骨の内生長および/または骨の貫通生長に誘導せいの任意の形態が十分である。
【0019】
使用において(図4および5を参照のこと)、この骨固定/融合デバイス10は、例えば、一緒に融合されるべき2つの隣接する骨表面間のスペース、例えば、単一の骨中の骨折部位中、または2つの骨(例えば、隣接する椎体)間に挿入される。図4では、デバイス10は、タップ16で、骨セグメント14を通って(すなわち、骨折線を横切るか、または融合されるべき隣接する骨間を)骨中にテーパー状であるとして示される。この骨は、最初、穿孔され得、このデバイス10の挿入を容易にする。このデバイス10の表面に沿った骨の内生長または貫通生長領域12は、デバイス10上への、その中への、またはそれを通る骨の内生長または貫通生長を加速する。デバイス10上への、その中への、またはそれを通る骨の内生長または貫通生長は、融合プロセスまたは骨折治癒時間を支援する。
【0020】
この骨の内生長または貫通生長領域12は、図4に示されるようにデバイス10の全外表面に沿って延び得るか、またはこの骨の内生長または貫通生長領域12は、図5に示されるように、骨セグメントまたは骨折線のいずれかの側面上でまさに所定の距離を覆い得る。デバイス10のサイズおよび形態は、処置されるべき骨のタイプおよび位置、ならびに個々の解剖学的構造を収容するために変動され得る。
【0021】
図6が示すように、デバイス10は、円錐形態に角度をなすか、またはテーパー状であり得る。角度の程度は、特定の必要性または個々の解剖学的構造を収容するように変動され得る。より少ない程度の角度(すなわち、より鋭い角度)は、このデバイス10が骨または骨折セグメント14中にテーパー状となるとき骨を分割するリスクを低減する。このデバイス10はまた、図7に示されるように、骨中へのデバイス10の挿入においてされに支援するための面取りした先端部18を含み得る。図8Aおよび8Bに示されるように、この円錐形形状はまた、骨セグメントまたは骨折フラグメントを一緒に駆動することを支援し、骨セグメント14または骨折セグメント間のギャップ(G)を減少する。
【0022】
図9〜12では、デバイス10は、カニューレ式で入れられ、これは、それを通って延びる中央管腔または貫通ボア20を有し、骨内のデバイス10の配置を支援する。図1Bはまた、異なる形態のカニューレ式貫通ボア20を示す。
【0023】
使用において、医師は、図9が示すように、従来法によって骨セグメント14を通って従来の案内ピン22を挿入し得る。カニューレ式挿入ドリルビット24が、次いで、図10に見られるように、案内ピン22上を導入され得る。単一のドリルビットまたは複数のドリルビット24が採用され得、骨セグメントまたは骨表面を通って穿孔し、所望のサイズおよび形態のボア26を生成する。例示の実施形態では、このドリルビット24は、デバイス10のサイズおよび形態に類似の円錐形ボア26を生成するようなサイズおよび形態である。ボア26は、望ましくは、ボア26内でデバイス10の締まった係合を許容するようなサイズおよび形態であり、それによって、デバイス10のボア26内の移動をも制限する。この予め形成されたボア26は、デバイス10より僅かに小さくてもよく、その一方、なおデバス10が、叩くことによってボア26内の位置に固定されることを可能にする。図11に見られるように、ドリルビット24は、次に引き抜かれる。デバイス10は、次いで、図12が示すように、案内ピン22上をボア26中に挿入される。案内ピン22が次いで引き抜かれる。
【0024】
あるいは、骨固定/融合デバイス10がそれ自体、このデバイスを場所にねじ込むために本体に沿ったねじ様のねじ山を含み得る。この配列では、デバイス10は、セルフタッピングである。また、この配列では、デバイス10は、案内ピンとの使用のためにカニューレ式で挿管され得るか、またはそれは、カニューレ式で挿管される必要はない。
【0025】
複数のデバイス10が採用され得、さらなる安定化を提供する。複数のデバイス10の使用は、ここで、同じサイズおよび形態の複数のデバイス10の使用を示して説明されるけれども、これらデバイス10はまた、異なるサイズおよび/または形態であることが企図され得、例えば、1つのデバイス10は円筒形態であり、そして第2のデバイス10は円錐形態であり。
【0026】
多くの場合において、一連のデバイス10を一緒に連結することが所望され得、例えば、より大きな表面領域の上で安定化を提供する。一連のデバイス10は、任意の適切な手段、例えば、スナップばめ係合、または溝およびタブ鍵配列、モールステーパー適合によるか、またはそれらの組み合わせによって一緒に連結され得る。1つの実施形態では、一連のデバイス10は、ねじによる係合により連結される。図13に示されるように、第1デバイス10Aは、1つの端部に凹部28を含み、一連の内部ねじ30を提供する。示される実施形態では、この第1のデバイス10は、円筒形形態であるが、任意の所望の形態であり得る。内部ねじ30は、類似であるか、または異なる形態の第2のデバイス10B上の一連の相補的外部ねじ32と連結し、これら第1および第2のデバイス10Aおよび10Bを一緒に連結する。
【0027】
これらデバイス10Aおよび10Bは、望ましくは、予め形成されるボア26中に挿入される前に連結される。一連の内部および外部ねじ30および32は、一連のデバイス10が積み上げられ、そして大きな領域または複数の骨セグメント14(例えば、複数の骨折を有する骨)を覆うように連結されることを可能にする相互ロック機構を提供し、そしてそれによって、図14に見られるように、さらなる安定化を提供する。
【0028】
図15は、デバイス10’が開口部または開窓34を含み別のデバイス10が通過することを可能にし、それによってさらなる安定化を提供する別の実施形態を示す。この開窓34は、別のデバイス10がデバイス10’を実質的に任意の角度で通過され得ることを許容するサイズおよび形態であり得る。この開窓34はまた、第2のデバイス10が別のデバイス10’に対する動きを制限するようなサイズおよび形態であり得る。
【0029】
使用において、そして図16に示されるように、医師は、開窓34を有する第1のデバイス10’を、骨セグメントを通って叩く。第2のデバイス10が、次いで、第1のデバイス10’の開窓を通って(例えば、叩くことにより)場所に挿入する。
【0030】
デバイス10’はまた、別のデバイス10Aとの(例えば、一連の外部および内部ねじによる)連結のために適合され得、図16にまた示されるように、デバイス10’および10Aがさらに積み上げられ、かつ連結されることを許容することがさらに企図される。
【0031】
図17は、骨固定/融合デバイス10の代替の形態を示す。先に記載された骨固定/融合デバイス10のタイプと同様に、デバイス100は、取り囲む骨または組織によって経時的に有意な生体吸収または再吸収を受けない耐久性材料から形成される本体106を含む。換言すれば、この本体106は、融合部位の骨折を安定化するに十分な時間の間その場に残ることが意図される。このような材料は、補綴具の技術分野では周知であり、そして、例えば、チタン、チタン合金、タンタル、クロム、コバルト、外科用スチール、または任意のその他の関節再生置換金属および/またはセラミック、焼成ガラス、人工骨、任意のセメントで結合されていない金属またはセラミック表面、またはそれらの組み合わせを含む。あるいは、骨固定/融合デバイス100の本体106は、適切な耐久性の生物学的材料、または生体適合性骨充填材料のような、金属と生物学的材料との組み合わせから形成され得る。デバイス100の本体106は、流動可能な材料、例えば、UV光によって流動可能でないか、または固形材料に硬化される、例えば、アクリル骨セメントから成形され得る。
【0032】
このデバイス100の本体106はまた、先の実施形態とともに既に説明された、骨の内生長または貫通生長領域108を含み得る。骨固定/融合デバイス10とは異なり、この骨固定/融合デバイス100は、本体106とは対照的に、取り囲む骨または組織によって経時的に、例えば、数週間または数ヶ月以内により迅速なインビボ生体吸収を受ける材料を含む、この本体106と組み合わせた少なくとも1つの領域を含む。この再吸収可能な材料は、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ(ラクチデグリコリド)コポリマー、ポリアンリドリド、シクロデ、シルスンス、ポリオルトアステル、n−ビニルアルコール、またはその他の生体吸収性ポリマーもしくはこのような特徴を有するとして補綴具技術分野で認められている公知の同様の材料を含み得る。この生体吸収性領域は、本体106の移植または配置を容易にすること、しかし、経時的に吸収され、長期間に移植されたデバイス100の足跡を最小にするように吸収されることが意図される。
【0033】
この生体吸収性領域(単数または複数)は、移植プロセスにおいて支援する機能性を所有し得る。例えば、示された実施形態で示されるように、2つの生体吸収性領域102および104がある。領域102は、生体吸収性ねじ領域102を備え、これは、望ましくは、ねじにより、またはその他の適切な形態であって骨を穿孔し、そしてデバイス100の骨中への進行を容易にする。他方の領域104は、生体吸収性の頭部領域104を備え、これは、望ましくは、設置器具、例えば、スクリュードライバーと嵌合するような形態であり、骨における骨固定/融合デバイス100の進行および位置決めをさらに容易にする。この生体吸収性頭部104はまた、骨内にこのデバイス100を一時的に係留するようなサイズおよび形態であり得、例えば、この頭部104は、デバイス100の本体106よりわずかに大きい直径であり得る。この生体吸収性ねじ部分102および頭部部分104は、デバイス100の初期配置または位置決めの間に即座の利点を提供するが、それらが、移植の間にそれらの初期目的に役に立ったとき、経時的に吸収されるような形態である。これは、より耐久性でかつより吸収性でない本体106を後に残し、骨折または融合部位を安定化するその長期間機能に供される。
【0034】
先に開示されたように、所定の骨固定/融合デバイスは、種々の形状および幾何学的形状をとり得る。例えば、図18Aおよび18Bに示されるように、骨固定/融合デバイス200は、平坦化された矩形(またはウェーハ様)形態を所有する。このデバイス200の領域12は、先に記載のように、テクスチャーをもち得るか、または処理され得、骨内生長または貫通生長を提供する。上記骨内生長または貫通生長領域12は、全デバイス200に沿って(図18Aを参照のこと)、またはこのデバイス200の任意の部分(単数または複数)に沿って(図18Bを参照のこと)延び得る。
【0035】
骨固定/融合デバイス200は、望ましくは、図19が示すように、2つ以上の隣接する骨セグメント14(これは、骨折部位、融合部位、または両方を含み得る)を接続するために位置決めされるようなサイズおよび形態であり、隣接する骨セグメント14を固定し、そしてその融合を促進する。このデバイス200はまた、図20が示すように、複数の骨セグメント14または複合骨折を固定し、そしてその融合を促進するようなサイズおよび形態であり得る。図20は、例えば、第1くさび状骨(CE1)、第2くさび状骨(CE2)、第1中足骨(M1)、および第2中足骨(M2)の固定および融合のためのサイズおよび形態の骨固定/融合デバイス200の配置を示す。
【0036】
図20に示されるように、従来の整形外科ねじ206のような、1つ以上の補助固定要素がまた、従来技法によって骨セグメント14内、そして/またはそれを横切って配置され得、融合プロセスの間で骨セグメント14の安定化を増強する。
【0037】
骨固定/融合デバイス200のサイズおよび形態は、多様な様式で改変または調節され得、融合または修復されることが意図される、多様な骨位置、骨幾何学的形状、または骨タイプにおいて意図された安定化機能に役に立つ。この骨固定/融合デバイス200は、異なる予め確立されたサイズおよび形状のファミリーに入るか、または、それは、特定の個体の解剖学的構造の要求に合致するように個々のサイズおよび形状であり得る。例示のために、制限ではなく、所定の骨固定/融合デバイス200は、ディスク(図21A)、方形(図21B)、または卵形(図21C)の形態をとり得る。所定の骨固定/融合デバイス200の高さ、幅、および長さは、安定化のために交差されるべき骨の特定位置およびその量に依存して変動され得る。所定の骨固定/融合デバイス200は、対称幾何学的形状、または非対称もしくは複合幾何学的形状、例えば、L形状(図21D)、三角形(図21E)、または三角形の端部をもつ矩形(図21F)を所有し得る。
【0038】
先に記載のように、所定の骨固定/融合デバイスは、配置または移植の間の指導で補助するためにカニーレ式であり得る。例えば、図18Aおよび18Bに示されるように、このデバイス200は、一対の対向する案内ボア202を含み得る。この案内ボア202は、デバイス配置の意図される部位で固定される案内ピン204の通過を収容するようなサイズおよび形態である。カニューレ式デバイス200のその他の形態が、図21Bおよび24に示される。このようにして、骨固定/融合デバイス200は、意図される骨配置部位までピン204によって案内され得る。
【0039】
骨内の所定の骨固定/融合デバイスを安定化する際に支援するため、このデバイスは輪郭をもたされる。例えば、図22Aに示されるように、この骨固定/融合デバイス200は、デバイス200のその全体の長さを横切って高さが変動され得、テーパー状の楔を形成する。あるいは、図22Bに示されるように、この骨固定/融合デバイス200は、一方の端部のみの高さが変動し得る。これらの配列では、この骨固定/融合デバイス200は、望ましくは、最大高さの領域が近位方向で位置決めされ、これは、このデバイス200を骨内の位置に押し込むために供される。
【0040】
骨内に所定の骨固定/融合デバイスを安定化する際にまた支援するため、このデバイスは、1つ以上の抗回転要素を含み得、これは、このデバイスを骨内の所望の位置にさらに安定化および固定する。これら抗回転要素のサイズおよび形態は変動し得る。例えば、これら抗回転要素は、幹様デバイス10から突出するフィン300のアレイ(図23A)、または矩形のウェーハデバイス200中に形成される溝302のアレイ(図24)、または矩形のウェーハデバイス200中に形成されるウイング304(図25)、またはウェーハデバイス200から突出するフランジ306(図26)を含み得る。これら抗回転要素は、幹様またはウェーハ様であるこのデバイスのすべて、または一部分上に形成される隆起308または表面突出物310のアレイを備え得る(図23Bを参照のこと)。任意の数の抗回転要素、または任意の形状の抗回転要素、または形態の任意の組み合わせが、安定化の機能的目的に供するために提供され得る。
【0041】
先にまた説明されたように、上記で一般に説明されたタイプの2つ以上の骨固定/融合デバイス200がアセンブルされ、所望のサイズおよび形態を有する複合骨固定/融合デバイスを形成し得る。例えば、図27〜29に示される配列では、2つの骨固定/融合デバイス200の本体は、各々スロット208を有する。第1のデバイス中のスロット208は、第2のデバイス200中の同様または相補的なスロット208と嵌合し、複合骨固定/融合デバイス310のアセンブリを許容し、これは、骨セグメント14を横切る配置のための交差して抗回転形態を有する。この複合骨固定/融合デバイス310の交差した関係は、増加した表面積を有し、そして融合プロセスの間に骨中でデバイス200にさらなる安定化を付加する。
【0042】
スロット208の位置、サイズ、および形態は、特有の必要性および特有の解剖学的位置および個体の解剖学的構造を収容するために変動され得ることは当業者に明らかである。その他の嵌合形態、例えば、溝およびタブばめ、またはスナップばめ配列、またはモールステーパーばめ、またはねじによるアセンブリが、2つ以上の骨固定/融合デバイスを複合デバイス310にアセンブルするために用いられ得ることもまた明りょうである。
【0043】
図30に示されるように、固定または握持プレート212が、所定の骨固定/融合デバイスに適合され得る。図30に示される配列では、この骨固定/融合デバイス200の本体は、例えば、スリットまたは湾入である1つ以上の取り付け部位210を含み、これらは、選択的に除去可能な固定または握持プレート212を受容するようなサイズおよび形態である。スリット210内に受容されるとき、このプレート212は、デバイスから半径方向に延び、骨に入って握り、そして骨内にこのデバイス200をさらに固定する。
【0044】
代替の実施形態では、図31に示されるように、取り付け部位210は、タブ214を含み得、これは、固定プレート212中のノッチ216と嵌合し、このプレート212をデバイス200内に固定する。
【0045】
相互ロックまたは入れ子になる形態のその他の形状が用いられ得る。例えば、舌−溝ばめ、またはスナップばめ配列、またはねじばめ、またはモールステーパーアセンブリが、1つ以上の固定または握持プレートを骨固定/融合デバイスにアセンブルするために用いられ得る。
【0046】
固定または握持プレート212は、先に説明されたような、耐久性の生体適合性金属または骨置換材料から形成される。いくつかの場合には、上記プレート212の少なくとも一部分上に骨内生長表面を提供することが望ましくあり得る。あるいは、上記プレート212は、既に説明されたような生体吸収性材料から形成され得る。
【0047】
図30および31は、上記プレート212がほぼ平滑末端および平坦形態を提示する実施形態示す。しかし、これらプレート212がまた鋭くなったか、または切断エッジ、またはそうでなければ、特定の位置および個体の解剖学的構造を収容するために必要であるようなサイズおよび形態を提供し得ることは当業者に明らかである。例えば、このプレート212は、丸いか(図32)、またはテーパー状(図33)である。
【0048】
図34は、1つ以上の固定リッジ218が、骨固定/融合デバイス200から半径方向に延びる代替の実施形態を示す。固定プレート212と同様に、これらリッジ218は、骨に入って握り、そしてさらに骨固定/融合デバイス200を骨内にさらに固定するような種々のサイズおよび形態であり得る。
【0049】
固定要素は、インサイチュで形成され得る。例えば、図35Aに示されるように、骨固定/融合デバイス200は、通常、移植には誘導性の低い輪郭を提示する、展性領域320を含み得る。図35Bが示すように、この展性領域320のプロフィールは、移植後、インサイチュで、デバイス200に安定化または抗回転機能を提供する半径方向に拡大または延びるプロフィール326に変更され得る。例示の実施形態では、この展性領域320は、スロット状であり(図35Aを参照のこと)、スタイレットまたはカニューレ322によって操作のために保持される楔ツール324の配置を収容する(図35Bを参照のこと)。この楔ツール324は、このスロット状の展性領域を離して剥ぎ(図35Bが示すように)、安定化および/または回転抵抗性のために拡大されたプロフィール326を生成する。
【0050】
使用において、そして図36を参照して、パイロット穴220が、従来の外科的手順によって、隣接する骨セグメント14(例えば、単一の骨中の骨折線に沿って、または異なる骨の隣接するセグメント間)に穿孔される。示される実施形態では、単一のパイロット穴220が、各骨セグメント14中に穿孔される。このパイロット穴220の数および形態は、必要により、または所望により変動し得ることが理解されるべきである。
【0051】
図37に示されるように、医師は、次に、従来の方法を用いて、パイロット穴220間で、ひき切り、上記デバイス200を受容するための腔222を調製する。案内ピン204が、所望であれば、図38に見られるように、穴をあけた腔222の対向する端部に配置され得る。この配列では、図39に見られるように、選択された骨固定/融合デバイス200は、案内ピン204の上を、腔222とともにデバイス200を位置決めするために通過される。この案内ピン204は、次いで、除去され得る。代替の配列では、案内ピン204は用いられる必要はなく、そしてこのデバイス200は、医師により骨の腔222中に手で挿入される。
【0052】
代替の実施形態が、図40および41に示される。この実施形態では、c形状拘束224が、穴をあけた腔222の各端部に対して配置される。選択された骨固定/融合デバイス200が、次いで、これら拘束222の間に、これら拘束222がデバイス200と係合し、このデバイス200を骨内に固定するように位置決めされる。
【0053】
前述は、本発明の原理の例示に過ぎないと考えられる。さらに、多くの改変および変更が当業者に容易に行われるので、示され、そして説明されるまさにその構成および作動に本発明を制限することは所望されない。好ましい実施形態が説明されているが、詳細は、特許請求の範囲によって規定される本発明から逸脱することなく変更され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図2に示される骨固定/融合デバイス。
【請求項1】
図2に示される骨固定/融合デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【公開番号】特開2012−5848(P2012−5848A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−175425(P2011−175425)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【分割の表示】特願2007−525662(P2007−525662)の分割
【原出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(507040035)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175425(P2011−175425)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【分割の表示】特願2007−525662(P2007−525662)の分割
【原出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(507040035)
【Fターム(参考)】
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