説明

高スループットのエンドー照明器用プローブ

【課題】高スループットのエンドー照明器および高スループットのエンドー照明の手術システムの提供。
【解決手段】光ビームを供給する光源12と、光ビームを受光し伝達する光源に光学的に結合する近接の光ファイバ13と、近接の光ファイバの遠位末端に光学的に結合し、手術部位を照明するために、光ビームを受光し光ビームを伝達し、遠位末端の直径よりも大きい近接端部の直径を有するテーパ部分を含む先端の光ファイバ20と、先端の光ファイバと動作可能に結合するハンドピース10と、先端の光ファイバを収納し方向付けするためにハンドピースと動作可能に結合するカニューレ16と、を有する手術システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に手術器具に関わる。詳細に言えば、本発明は、眼科手術中に領域を照明する手術器具に関わる。さらに詳細に言えば、本発明は、手術領域を照明するための高スループットのエンドー照明器(endo-illuminator)に関する。
【背景技術】
【0002】
眼科手術において、特に硝子体網膜の手術において、網膜の部分ができる限り大きく見えるように、広角度の手術用マイクロスコープ・システムを使用することが望まれる。このようなマイクロスコープ・システム用として広角度の対物レンズが存在するが、このレンズは、従来の一般的な光ファイバ照明器プローブの照明による円錐によって付与される照明領域よりも、一層広い領域を必要とする。結果として、光ファイバ照明器が付与する比較的インコヒーレントな光のビームの拡がりを増大させるように、種々の技術が発展してきた。それ故に、これらの技術で知られる広角度用照明器は、現在の広角度の手術用マイクロスコープ・システムが要求するよりも、より広い網膜の部分を照らすことができる。しかしながら、上記の広角度用照明器は、照明角度と光束との交換条件に制約される。この交換条件において、最大広角のプローブは、一般的に最小の透過効率および最低の光束(ルーメンで測定)を有することになる。従って、網膜を照らす光から得られる照度(単位当りのルーメン)は、眼科手術で要求される照度よりも低いことが度々ある。さらに、これらの広角度用照明器は、一般的に、より大きい直径のファイバを含む。このファイバは、より高いゲージ/より小さい直径の最新の光ファイバ照明器よりも、小さいゲージ(即ち、より大きい直径のカニューレ)のプローブ(例えば、直径749μm(0.0295インチ)のファイバは、外径902μm(0.0355インチ)、内径787μm(0.0310インチ)の20ゲージのカニューレに収納可能)に収まるようにデザインされている。なお、上記最新の光ファイバ照明器は、現在眼科手術で実施される最も小さな切開サイズで必要とされる。
【0003】
眼科用照明器に使用する主な光源は、キセノン光源、ハロゲン光源、または、光ファイバケーブルを介してインコヒーレントな光が供給できる他の光源を含む。一般に、これらの光源は、光学的に結合されている20ゲージ適合の光ファイバ(例えば、直径749μm(0.0295インチ)のファイバ)に、発生光を集束するようにデザインされる。これは、光源からの光を手術領域に伝達するのに、20ゲージ適合の光ファイバを有するプローブが、しばらくの間、標準となっていたためである。しかしながら、現在、多くの外科医に好まれる手術技術は、より小さな切開サイズが要求され、結果として一層高いゲージの照明用プローブと一層小さな直径の光ファイバとが要求されている。特に、25ゲージ適合の光ファイバを有するエンドー照明器が、多くの小さな切開の眼科手術のために要求されている。さらに、カニューレの外径を(切開部の穴のサイズを最小化するために)低減すること、およびファイバの直径を(照射する光束を最大化するために)大きくすることの競合するゴールは、一般的に柔軟性のある極薄の壁を有するカニューレの使用に結論を得ることになる。このようなカニューレは、眼科手術において好ましくない。多くの眼科の外科医は、外科手術のあいだ眼球位置に動かすように、照明用プローブ自身を使用することを好む。非常に柔軟性がある薄い壁のカニューレは、外科医が上記のようにプローブを使用することを難しくする。
【0004】
より高いゲージの光ファイバ照明器を、20ゲージ適合の光ファイバに光を集束するようにデザインされた光源に、結合させる計画がなされていた。例えば、市販の25ゲージのエンドー照明器用プローブは、長さ213cm(84インチ)の接触用ファイバを含む。このファイバの長さの大部分において、当該ファイバは、508μm(0.020インチ)の直径を有する。しかし、プローブの遠位末端の近傍で、ファイバは、5.08cm〜7.62cm(2〜3インチ)の範囲において、508μm(0.020インチ)から432μm(0.017インチ)に先細りするテーパ形状をなし、432μm(0.017インチ)の直径まで、5.08〜7.62cm(2〜3インチ)の間、テーパ部から下流に連続している。ファイバの開口数(“NA”)は、全長において0.50である。従って、ファイバのNAは、近接端部において、光源のビームのNA0.50に一致する。しかしながら、このデザインは、少なくとも3つの不利な点を有する。
【0005】
第1の不利な点は、光源のランプが、20ゲージに適合する直径749μm(0.0295インチ)の光ファイバに、光を集束するようにデザインされている。しかしながら、プローブのファイバは、僅か508μm(0.020インチ)の直径である。従って、光源からの光を集束したビームスポットの光の大部分は、ファイバのより小さな直径には入射されず、損失となる。第2の不利な点は、ファイバの直径が508μm(0.020インチ)から432μm(0.017インチ)にテーパされているため、伝達される光のビームがテーパ領域を通過するにつれ、面積維持のために、光のNAが0.50を超えて増加することである。しかしながら、遠位末端でのファイバのNAは、0.5に留まっている。従って、ファイバは、テーパ部分の下流となるファイバコア内に、ビーム全体を閉じ込めることができない。代わりに、光源のビームの一部(軸外の最大角度に相当する光線)は、コアからファイバを囲む被覆層に漏れて、損失される。このことは、ファイバの遠位末端に到着し、眼に放出される光のスループットを低減させる結果をもたらす。これらの不利な結果として、上記ファイバ・スループットは、一般的な20ゲージ適合のファイバ・スループットよりも著しく低下することになる(平均して、20ゲージ適合のファイバ・スループットの35%未満)。第3の不利な点は、このプローブは、外径が521μm(0.0205インチ)で、内径が大凡432μm(0.017インチ)となる極薄の壁を有するカニューレを使用することである。このことは、非常に剛性を損なうことになり、カニューレに何かの横力が加わるとき、著しく曲がることになる。
【0006】
別に市販されている25ゲージのエンドー照明器用プローブは、接触するテーパ無しの直径399μm(0.0157インチ)で、0.38のNAを有するファイバを備える。上記で説明したテーパ型の従来技術のエンドー照明器と同様に、このテーパ無しのデザインは、一般的な20ゲージ適合のファイバよりも著しく低い、ファイバ・スループットを有する。これは、光源のランプが、20ゲージに適合する直径749μm(0.0295インチ)の光ファイバに、光を集束するようにデザインされていることが再び原因する。従って、光源を集束したビームスポットからの大部分の光は、直径3988μm(0.157インチ)のファイバには入射されず、損失されることになる。また、ファイバのNAが0.38であることは、NAが0.50である光源のビームよりも非常に小さい。従って、ファイバに集束された光の大部分は、ファイバのコアを介しては伝播されず、代わりにコアから漏れ、被覆層を通過して損失される。総合すると、これら2つの不利な点は、平均して一般的な20ゲージ適合のファイバ・スループットの25%未満の結果を生み出す。さらに、このプローブは、また外径が521μm(0.0205インチ)で、内径が大凡432μm(0.017インチ)となる極薄の壁を有するカニューレを使用する。このことは、非常に剛性を損なうことになり、カニューレに何かの横力が加わるとき、著しく曲がることになる。
【0007】
従来技術の小さなゲージ(例えば、25ゲージ)の照明器の更なる不利な点は、伝達させる光を、小さな円錐角(例えば、上記の2つの従来技術例において、各々が〜30度の半角、および〜22度の半角)に放射するように一般的にデザインされている。しかしながら、眼科の外科医は、網膜のより広い部分を照らすために、より広い角度の照明パターンを有することを好む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、高スループットのエンドー照明器に対するニーズが存在し、本発明の照明器は、従来技術の高ゲージのエンドー照明器に付随する問題を低減または解消するものである。特に、ファイバ長の全体において、光源のビームのNAよりも高いNAのファイバを有する一方で、集束されたスポットサイズの光源をファイバの近接断面に一致させる問題、光源から伝達された光を小さな円錐角の上に入射させる問題、および極薄の壁となって過度に柔軟なカニューレが存在する問題、を低減または解消するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の高スループットのエンドー照明器の実施例は、実質的に上記ニーズ等に対応するものである。本発明の一実施例は、高スループット照明の手術システムであって、光ビームを供給する光源と、近接の光ファイバであって、該光ビームを受光し伝達するために、該光源に光学的に結合する近接の光ファイバと、上記近接の光ファイバの遠位末端に光学的に結合し、手術部位を照明するために、上記光のビームを受光し上記光ビームを放射する先端の光ファイバであって、遠位末端の直径よりも大きい近接端部の直径を有するテーパ部分を含む、先端の光ファイバと、上記先端の光ファイバと動作可能に結合するハンドピースと、上記先端の光ファイバを収納し方向付けするために、上記ハンドピースと動作可能に結合するカニューレと、を備える手術システムである。
【0010】
上記テーパ部分の近接端部の直径は、上記近接の光ファイバの直径に等しく、例えば20ゲージに適合する直径にできる。上記テーパ部分の遠位末端の直径は、例えば25ゲージに適合する直径にできる。上記カニューレは、内径25ゲージのカニューレにすることができる。上記近接の光ファイバは、好ましくは上記光源ビームのNAに等しいまたは大きいNAを有し、上記先端の光ファイバは、上記近接の光ファイバよりも大きく、かつ当該光ファイバのどのポイントにおいても上記光源ビームより大きいNAを有する(上記光源ビームのNAは、上記テーパ部分を通過するに従い増加できるので)。
【0011】
上記先端の光ファイバは、カニューレの遠位末端と一緒になる上記先端の光ファイバの遠位末端において、高ゲージ(例えば、25ゲージに適合)の光ファイバにすることができる。また、上記先端の光ファイバは、上記先端の光ファイバの遠位末端をカニューレの遠位末端より約127μm(0.005インチ)ほど越えて伸びるようにして、カニューレに結合することができる。カニューレおよびハンドピースは、生体適合物質から製作することができる。光ケーブルは、近接の光ケーブルを含むことができ、該ケーブルは、上記光源に動作可能に結合する第1の光コネクタ、および上記ハンドピースに(または、上記近接の光ファイバを上記先端の光ファイバに光学的に結合させる他の方法により)動作可能に結合する第2の光コネクタを含む。代案として、上記ハンドピースおよび上記光ケーブルは、当業者に知られている別の方法によって動作可能に結合することができる。上記光コネクタは、SMA光ファイバ・コネクタにすることができる。上記先端の光ファイバと上記近接の光ファイバとは、光学的に結合され、上記光源からの光のビームを手術領域により効率良く伝達するように、結合する接触面において適合できるゲージにすることができる。例えば、両方の光ファイバは、結合点において等しいゲージにすることができる。
【0012】
図2に示すように、上記近接の光ファイバは、上記光源からの光を受光するために、上記光源に光学的に動作可能に結合できるように、より大きい直径の光ファイバ(例えば、20ゲージに適合)にすることができる。上記先端の光ファイバは、高い開口数(“NA”)、より小さな直径(例えば、25ゲージに適合)の光ファイバ、または上記近接の光ファイバの下流に置かれる円筒状で、高いNAのテーパ部分を含む光パイプにすることができる。上記テーパ部分は、光学的結合点において上記近接の光ファイバに適合する直径を有するようなテーパにすることができる(例えば、テーパ部分は、749μm(0.0295インチ)すなわち20ゲージ適合で開始され、ここではテーパ部分は近接の光ファイバに結合され、そして下流の結合ポイントにおいて、381μm(0.015インチ)すなわち25ゲージに適合するようテーパする)。別の実施例において、上記テーパ部分は、光学的に上記近接の光ファイバと上記先端の光ファイバとを結合させる分離した部分にすることができ、テーパ部の全長において上記近接の直径から上記先端の直径になるようにする。
【0013】
本発明の実施例に付加できる利点として、上記先端の光ファイバは、カニューレ内の光ファイバが線形的に移動できるように、ハンドピースに動作可能に結合することができる。上記先端の光ファイバの遠位末端部は、当該ケーブルがカニューレの開口部を越えて延びるように、カニューレの開放された開口部で相対的に移動することができる。前記ハンドピースは、上記先端の光ファイバの線形的移動を調整するためのプッシュ/プル機構のような手段を含むことができる。当業者に知られている別の手段を使用することもできる。上記先端の光ファイバの線形的移動を調整することは、カニューレの開口部を越えて延びる当該光ファイバの量を変化することになり、いくつかの場合において、上記先端の光ファイバの端部から散乱する光の角度を変化させることになる。従って、手術領域(例えば、眼の網膜)を照らすための上記先端の光ファイバによって供給される照明の角度および照明の量は、上記先端の光ファイバの線形的移動を調整することによって、外科医が調整することができる。
【0014】
本発明の別の実施例は、本発明の教示にしたがう高スループットなエンドー照明器を使用する手術領域の照明方法、および眼科手術に使用するための本発明の高スループットなエンドー照明器を有する手術用ハンドピースの実施を含むことができる。さらに、本発明の実施例は、眼および他の手術に使用するための手術用設備またはシステムに取り込むことができる。本発明の教示にしたがいデザインされた高スループットなエンドー照明器の他への使用は、当業者に知られるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の教示による高スループットのエンドー照明器システムの一実施例を簡単化した図である。
【図2】本発明の高スループットのエンドー照明器の一実施例を拡大した図である。
【図3】本発明における光ファイバを調製するための結合用スリーブを示す図である。
【図4】本発明におけるベル形状の光ファイバを生成するためのシステムを表す図である。
【図5a】本発明におけるカニューレ付きのベル形状の形成プロセスを説明する図である。
【図5b】図5aのプロセスにしたがい製作された、一般的なカニューレ付きのベル形状を有する光ファイバの写真である。
【図6】本発明によるカニューレ内のベル形状のファイバを結合する方法を説明する図である。
【図7】本発明によるベル形状のファイバをモールドするシステムを説明する図である。
【図8】本発明により、引き伸ばされベル形状にされた光ファイバを生成するためのシステムを説明する図である。
【図9】分離したテーパ部分を有する、本発明の高スループットのエンドー照明器の別の実施例を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例にしたがい、光ファイバおよび分離したテーパ部分を調整するための結合用スリーブを示す図である。
【図11】先端の光パイプを有する本発明の高スループットのエンドー照明器の別の実施例を説明する図である。
【図12】眼科手術における本発明の高スループットのエンドー照明器の一実施例の使用を説明する図である。
【図13】本発明による調整手段40の一実施例を説明する図である。
【図14】本発明による接触用光ファイバの典型的な実施例を説明する図である。
【図15】本発明による接触用光ファイバの典型的な実施例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明および本発明による利点を一層完全に理解することは、添付図面に関連しながら、以下に説明することにより達成することができる。
【0017】
本発明の好ましい実施例を、図面により説明するが、複数の図面において、同一の参照番号は、同一品および同一相当品に関連するものに使用される。
【0018】
本発明の種々の実施例は、硝子体の網膜/後部における部分手術のような手術手順で使用するための、より高いゲージ(例えば、20及び/又は25ゲージに適合)の光ファイバ・ベースのエンドー照明器を提示する。本発明の実施例は、テキサス州フォートワースの米国アルコン社によって販売されている、Alcon-Grieshaber Revolution-DSP(登録商標)のようなハンドピースを含むことができる。カニューレの内径は、本発明の教示に従いテーパ形状を有する、先端の光ファイバを収納するのに使用することができる。高スループットのエンドー照明器の実施例は、眼科手術の一般的分野において使用できるように構成することができる。しかし、本発明の適用範囲は、眼科医療に限定されることなく、一般的な他の手術分野にも適用可能であることは、当業者にとって予測されることであり、実現するであろう。なお、一般的な他の手術分野とは、高いスループットと、より高いゲージの照明と、を要求される分野である。
【0019】
本発明の高いスループットのエンドー照明器の一実施例は、先端の光ファイバと、ステム(カニューレ)と、および生体適合性の高分子物質から製作されたハンドピースと、を含むことができる。この結果、生体適合性物質のおかげで、照明器の侵襲的な部分は、使い捨て可能な手術用品目となる。従来技術と異なり、本発明のエンドー照明器の実施例は、低い光学上の損失により、高い光学的伝達/高い輝度を供給することができる。生体適合性の高分子物質から製作される本発明の実施例は、低価格の連結式のハンドピース機構に組み込むことができるので、本発明の実施例は、安価な使い捨て可能な照明機器を含むことができる。
【0020】
図1は、ハンドピース10を含む手術システム2を簡単に示した図であり、このハンドピース10は、光源12からの比較的インコヒーレントな光のビームを、ケーブル14を介して、ステム(カニューレ)16の遠位末端に供給する。ケーブル14は、業界で知られているゲージ数の光ファイバケーブルからなる近接の光ファイバ13を含むことができるが、しかし近接の光ファイバ13は、20または25ゲージに適合するファイバが好ましい。ステム16は、図2から図11で明解に説明するように。先端の光ファイバ20を収納するように構成される。結合システム32は、光源12を光ケーブル14内の近接の光ファイバ13に光学的に結合させるように、光ケーブル14の近接端部において光ファイバ用コネクタを備えることができる。
【0021】
図2は、本発明の高スループットのエンドー照明器の一実施例の拡大図である。この照明器は、ハンドピース10、カニューレ16、およびこれら各々の内部構成品を含む。ステム16は、先端の光ファイバ20のテーパされていない先端部分を収納しているのが見られる。先端の光ファイバ20は、光学的に近接の光ファイバ13に結合し、そして、この近接の光ファイバ13は、光源12からの光を受光するために、光源12に光学的に直接結合している。近接の光ファイバ13は、より大きな直径で、小さなNA(例えば、0.5NA)の光ファイバ、すなわち20ゲージに適合する光ファイバにすることができる。先端の光ファイバ20は、高い開口数(“NA”)で、より小さな直径(例えば、25ゲージに適合)の光ファイバ、または近接の光ファイバの下流に置かれる円筒形の光パイプ(pipe)にすることができる。先端の光ファイバ20は、高いNAのテーパ部分26を含むことができる。テーパ部分26は以下の構成にする。先端の光ファイバ20の上流端の直径は、光学的結合部分において、近接の光ファイバ13の直径に一致させる(例えば、先端の光ファイバ20の直径は、749μm(0.0295インチ)で20ゲージに適合し、こうして、近接の光ファイバ13に結合させる)。そして、テーパ部分26を介して結合する部分の下流において、例えば、381μm(0.015インチ)すなわち25ゲージに適合するようなテーパ形状にする。別の実施例において、テーパ部分26は、分離する光学的部分にすることができ、近接の光ファイバ13と先端の光ファイバ20とが光学的に結合できるように、テーパ部全体において、上記の近接のファイバ直径から上記先端のファイバ直径に変化するようにテーパする。テーパ部分26は、光学的に傾斜する形で機械加工するか、または射出成形するプラスチックか、または別のポリマー加工で、製作することができる。
【0022】
ハンドピース10は、テキサス州フォートワースの米国アルコン社によって販売されている Revolution-DSP(登録商標)のように業界で知られている手術用ハンドピースを含めることができる。光源12は、キセノン光源、ハロゲン光源、または光ファイバケーブルを介してインコヒーレントな光を供給できる何か別の光源にすることができる。ステム16は、当業者に知られている25ゲージのような小さな直径のカニューレにすることができる。ステム16は、当業者に知られているような、ステンレス鋼または適切な生体適合性の高分子物質(例えば、PEEK、ポリイミド、等)にすることができる。
【0023】
近接の光ファイバ13、先端の光ファイバ20及び/又はステム16は、例えば図12および図13に示すような調整手段40を介して、ハンドピース10に、動作可能に結合することができる。調整手段40は、例えば、当業者に知られているような簡単なプッシュ/プル機構を備えることができる。光源12は、ハンドピース10に、動作可能に結合することができる(即ち、光ケーブル14内の近接の光ファイバ13に光学的に結合)。この結合は、たとえば光ファイバケーブル14の近接端部において、標準のSMA(Scale Manufacturers Association)光ファイバ・コネクタを使用することで実施できる。このことは、近接の光ファイバ13を介して、光源12から手術部位までの光の効率的な伝達を可能にする。なお、光の伝達は、ハンドピース10内を通過し、先端の光ファイバ20の遠位末端およびステム16から発散させるために、(先端の光ファイバ20に分離、または一体化された)テーパ部分26および光ファイバ20を介して、光源12から伝達される。光源12は、当業者に知られているフィルタを備えることができ、このフィルタが、光源からの赤外放射を吸収することで、損害を生じる温度効果を低減させることができる。光源12のフィルタは、手術箇所の色が明確になるように、異なる光の色で手術箇所を照らすように選択して使用することができる。
【0024】
図2に示す本発明の高スループットのエンドー照明器の実施例は、低いNAで、より大きな直径の近接の光ファイバ13を備え、この光ファイバは、テーパ形状を有し、高いNAで、より小さな直径の先端の光ファイバ20に光学的に結合する。近接の光ファイバ13(上流のファイバ)は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)のコアで、750μm(0.030インチ)のコア直径を有する、0.50NAのプラスチックファイバにすることができ(例えば、光源12のNAに一致させる)、または、当業者に知られている別の等価なファイバにすることができる。例えば、このようなファイバは、テキサス州フォートワースの米国アルコン社によって製作されているアキュラス(登録商標)のように、20ゲージの光源12からの集束された光のスポットの直径に対応する。例えば、本発明の実施例の近接の光ファイバ13のために適したファイバは、三菱レイヨン株式会社が製作しており(製品名:スーパーエスカ ファイバ)、インダストリアル・ファイバ・オプティクス社経由で購入することができ、また、東レ株式会社も製作しており、モリテックス社経由で購入することができる。
【0025】
先端の光ファイバ20に適するファイバ(下流用ファイバ)は、ポリマイクロ社のHigh OH(FSU)0.66NA、シリカ コア/テフロン(登録商標)AFクラッドの光ファイバであり、この光ファイバは、要求仕様および東レ株式会社のPJU-FB500の0.63NAファイバ(コア直径486ミクロン)により、特別注文で製作されるコア直径を有する。先端の光ファイバ20のために選択される物質にかかわらず、本発明の一実施例において、テーパ部分26は、上記の教示にしたがって先端の光ファイバ20において生成する必要がある。先端の光ファイバ20の近接端部においてテーパ部分を生成する方法は、たとえば(1)ファイバをベル形状にすること、および(2)ファイバを引き伸ばすことを含む。別の実施例において、テーパ部分26は、分離した光学部分とすることができ、たとえばテーパ部分26は、ダイアモンド研磨またはモールド射出で生成することにより、アクリルのテーパ形状にすることができる。テーパ部分26が、先端の光ファイバ20において一旦生成されると、種々の部分を、完成した照明用プローブの中に組み込むことができる。例えば、光ファイバ(および、いくつかの実施例ではテーパ部分26)は、いくつかの光学要素と共に固定させ、各々の要素間でのフレネル反射損失を低減させるように、光学部品用接着剤で結合することができる。上記光学要素は、x−y−z用移動ステージおよびビデオ・マイクロスコープを使用して、精密な配置で組み込むことができる。代替として、上記光学要素は、結合用スリーブ50の援助により組み込むこともできる。例えば、図3に示すように、各々の光学要素を並進運動による配置および角度の配置で押し進める。
【0026】
光ファイバをベル形状にすることは、端部を、拡張する直径まで、“ベル”形状にするすなわち広げるまでの短時間(例えば、2〜3秒の間)の間、光ファイバの端部を加熱することを含む。図4は、光ファイバをベル形状にするためのシステム60を示す。一般的に、光ファイバは、柔らかくした大きな直径のコア物質の円筒を、長い小さな直径のファイバに引き伸ばすことで生成される。そして、引き伸ばされた光ファイバは、再凝固が可能である。得られたファイバは、ファイバを軟化点まで再加熱したときに開放する圧縮力を、内部に蓄える傾向がある。加えて、ファイバ販売者によって供給されるファイバ、特に標準直径(例えば、508μm(0.020インチ))のファイバは、要求される直径(例えば、25ゲージのエンドー照明器のために、直径381μm( 0.015インチ)−432μm(0.017インチ))を得るために、さらに引き伸ばすことが必要になる可能性がある。この引き伸ばす作業は、ファイバにさらに圧縮力を加えることができる。
【0027】
(図2の先端の光ファイバ20を形成することができた)ファイバ62は、図4に示すように温度加熱器64の空洞部に挿入され、軟化点まで加熱されたとき、ファイバ62は、開放された圧縮力に応えて長さを収縮させる。ファイバ62の量は、固定なので、長さを収縮させることは、直径を増加させる結果となる。実際、段階的なS字状のテーパ状の変化が、入り口の広い直径と得られたファイバ62の狭い直径との間に通常存在する。繰り返し可能な方法でベル形状のファイバ62を生成する一つの方法は、ファイバ62をファイバ用チャック66に挿入することである。なお、このファイバ用チャック66は、計算機が制御するx−y−z用移動ステージ68に付属している。プロセッサ(計算機)70は、垂直方向(z軸)の挿入速度、挿入深さ、滞留時間、および移動装置68の撤回時間を制御し、同様に温度制御装置72を介して温度加熱の温度も制御することができる。このタイプのベル形状処理は、プラスチックファイバ62をベル形状にするのに効率的である。
【0028】
光ファイバ62をベル形状にすることは、またカニューレ付きのベル形状用プロセスによって実現することができる。図5aは、カニューレ付きのベル形状用プロセスを説明する図で、このプロセスにおいて、光ファイバ62は、カニューレ80に挿入され、そして、カニューレ80と光ファイバ62とは、温度加熱器82の空洞の中に挿入される。カニューレ82内で光ファイバ62がベル形状になるのにしたがい、当該部分の形状およびサイズは、種々の性能向上が得られるように、カニューレ82によって限定される。例えば、得られるベルの直径は、カニューレ82の内径に一致するようになる。従って、カニューレ82の内径に適応させることにより、得られるベルの直径は、近接の光ファイバ13の直径に一致するように製作することができるので、ベル形状の光ファイバ62は、図2を参照して説明したように、近接の光ファイバ13に光学的に結合することができる。このように一致するファイバを組み込める照明用プローブの光学的スループットは、従来技術のスループットを超えて増大することになる。さらに、得られるベル形状は、幅方向に対して長くなり、段階的なテーパ形状を有することになるので、ベルの軸は、実質的に非ベル形状のファイバ62の軸と並行になる。ベル形状の近接端部表面は平坦であり、ファイバ62の光軸に対してほとんど垂直となり、またベル形状の側面は、光学的に平滑化され、光沢が存在する。これらの特性の各々は、光学的性能を増強するのに望ましいことである。
【0029】
図5bは、一般的なカニューレ付きのベル形状のファイバ62の写真である。
【0030】
カニューレ付きのベル形状のさらなる利点として、ファイバ62が、ベル形状(テーパ部分26)を形成するために、カニューレ80内の奥まった場所に存在することで、ベル形状のファイバ62を、カニューレ80から移動させることもなく、ベル形状のファイバ62を、より大きな直径の近接の光ファイバ13(例えば、20ゲージに適合する0.5NAのファイバ)に結合することが可能となる。図6は、カニューレ80内の光学部品用接着剤22により、ベル形状のファイバ62(先端の光ファイバ20)を近接の光ファイバ13に結合させる一つの方法を示す。光学部品用接着剤22は、何か軸合わせ用の光学部品用接着剤を使用することができ、当業者に知られているダイマックス142−Mのような光学部品用接着剤を使用することができる。ベル形状のファイバ62/先端の光ファイバ20は、動作可能に結合(接着)することができ、例えば、25ゲージのカニューレ/ステム16は、順番に、20ゲージのカニューレ80に両端を押し付けることができる。
【0031】
成形処理は、テーパ部分26を光ファイバ62内で形成できる別のプロセスになる。図7は、成形処理技術を示す。この技術において、ファイバ62の片端を軟化点まで加熱すること、およびベル形状を形成するために、ピストン90使用して、ファイバ62の片端を押し付けるようにモールド92の空洞に押すことで、ベル形状は、ファイバ62内で形成される。成形処理は、実現可能な方法として、プラスチックおよびガラスのファイバ62を形成するために使用することができる。
【0032】
光ファイバ62内にテーパ部分26を形成する、もう一つの技術は、光ファイバ62を引き伸ばすことである。図8は、引き伸ばしたファイバ62を形成するための1つのシステム100を示す。光ファイバ62を引き伸ばすことは、円筒形の加熱器120内において、チャック125から垂直方向に吊るすプラスチックまたはガラスのファイバ62に、錘110を加えることで実施する。加熱器120内で、ファイバ62は、軟化され、錘110の働きにより、より小さな直径になるように引き伸ばされる。チャック125に固定されるファイバ62の部分は、加熱されていないので、したがって元々の大きな直径が維持される。ファイバ用チャック125と加熱器120との間のファイバ62の部分は、テーパ形状の変化部分26に引き伸ばされる。テーパ形状部分26の長さは、ファイバ62に沿った温度をどれだけ急速に変化させるかを制御することで、調整することができる。
【0033】
上記に説明した方法は、一方法だけを使用するときよりも、より良い特性を有することが要求される先端の光ファイバを製作するために、組み合わせることができる。例えば、標準の508μm(0.020インチ)のコア直径のファイバ62は、光ファイバの遠位末端を、381μm(0.015インチ)−432μm(0.017インチ)のカニューレ16の内径(例えば、25ゲージ)に適合するように、引き伸ばすことができる。そして、近接端部は、一般的な20ゲージに適合するコア直径すなわち0.5NAの近接の光ファイバ13に一致するように、749μm(0.0295インチ)のコア直径のベル形状にすることができる。
【0034】
先端の光ファイバ20を形成するために、テーパ部分26が、光ファイバ62に一旦追加されると、先端の光ファイバ20と近接の光ファイバ13とは、光学的に結合することができる。両部分は、たとえばビデオ・マイクロスコープおよびx−y−z用移動装置による精密な配置によって、または好ましくは図3の結合用スリーブと共に、光学的に結合することができる。近接の光ファイバ13および先端の光ファイバ20は、ダイマックス142−Mの光学部品用接着剤22または当業者に知られている別の同等の軸調整用光学部品用接着剤22使用することで、一緒に結合することができる。なお、ダイマックス142−Mの光学部品用接着剤は、紫外線すなわち短波長の可視光の照射から早急に回復する性質がある。近接の光ファイバ13および先端の光ファイバ20は、本発明による高スループットのエンドー照明器用プローブの組立てに使用することができる。一実施において、以下のように組み立てることができる。
・先端の光ファイバ20の狭い端部を、結合用スリーブ50の大きな直径の穴に挿入する。
・先端の光ファイバ20の狭い端部が、結合用スリーブ50の下流の狭い穴を通過するように、結合用スリーブ50を介して先端の光ファイバ20をスライドさせる。
・テーパ部分26が、結合用スリーブ50の下流の狭い穴に接触し、もはやスライドしないところまで、先端の光ファイバ20のスライドを、結合用スリーブ50の中で継続させる。
・先端の光ファイバ20および近接の光ファイバ13を効率良く接着させるために、近接の光ファイバ13の遠位末端に少量の接着剤22を置く。
・近接の光ファイバ13の遠位末端を覆う接着剤を、結合用スリーブ50の大きな直径の開口部に挿入する。
・接着剤22が、先端の光ファイバ20の大きな直径の末端部に接触するまで、近接の光ファイバ13を、結合用スリーブ50の中にスライドさせる。結合用スリーブ50で先端の光ファイバ20に対して近接の光ファイバ13が押せるように、近接の光ファイバ13に軽く圧力をかける。この結果、2つのファイバ13/20の間の接着層は、軽く押され、光ファイバ/結合用スリーブ50の界面領域まで拡張される。
・近接の光ファイバ13の近接端部を、照明器すなわちアキュラス(登録商標)の白光用照明器に接続し、接着剤が固定化するまで接着剤に光が当るように照明器を点灯させる。アキュラス(登録商標)の照明器をHI 3に設定した状態で、一般的に、10秒−60秒の照明時間が必要となる。
・付加された機械的強度のおかげで、接着剤22は、近接の光ファイバ13と結合用スリーブ50の上流末端部との間の結合、先端の光ファイバ20と結合用スリーブ50の下流末端部との間の結合、および紫外線すなわち短波長の可視光からの回復のために、随意に適用することができる。
・カニューレ16およびハンドピース10は、本発明にしたがい完全な25ゲージのエンドー照明器を生成するために、当業者に知られている方法で取り付けられる。
【0035】
本発明の高スループットのエンドー照明器の別の実施例を、図9に示す。図9の実施例は、高いNAのプラスチックまたはガラスの分離するテーパ部分126によって、より小さな直径の高いNAの先端の光ファイバ20に光学的に結合する、より大きな直径の低いNAの近接の光ファイバ13の端末部を含む。この実施例のテーパ部分126は、近接および先端の光ファイバ13/20に結合する、分離する光学要素である。典型的な一実施において、ダイマックス142−Mのような光学部品用接着剤22は、上記3つの光学的要素を一緒に結合するのに使用することができる。
【0036】
近接の光ファイバ13(上流のファイバ)は、0.50NAのプラスチックファイバにすることができ(例えば、光源12のNAに一致するために)、このファイバは、ポリメチル・メタクリレート(PMMA)コアで、および750μm(0.030インチ)のコア直径を有する。または、近接の光ファイバ13は、他の当業者に知られている同等のファイバにすることもできる。本発明の第1の実施例のように、上記の近接の光ファイバ13は、アキュラス(登録商標)の照明器のような、20ゲージの光源12からの集束された光スポットの直径に、適合している。先端の光ファイバ20(下流のファイバ)に適したファイバは、ポリマイクロ社のHigh OH(FSU)0.66NA、シリカ コア/テフロン(登録商標)AFクラッド光ファイバであり、このファイバは、要求仕様および東レ株式会社のPJU-FB500の0.63NAファイバ(コア直径486μm)により、特別注文で製作されるコア直径を有する。
【0037】
上記実施例のテーパ部分126は、ダイアモンド研磨、鋳造、および射出成形で製作することができる。例えば、テーパ部分126は、ダイアモンド研磨されたアクリル系の光学部分を備えることができる。テーパ部分126は、光ファイバ(例えば、近接の光ファイバ13)と異なり、内部に被覆層は存在しない。この部分は、単一物質なので、テーパ部分126は、テーパ部分の屈折率および周辺媒体の屈折率に依存するNAを有することになる。テーパ部分126は、眼内からの塩水のような液体に曝されないように、ハンドピース内に取り付けるデザインをしたとき、テーパ部分126周辺の媒体は、大気を意図して、テーパ部分126のNAは、実質的に1になるであろう。このNAは、テーパ部分126を通過する光のビームよりも非常に大きなNAとなる。従って、テーパ部分126を通過する光の透過率は、理論的には100%に等しい値にすることができる。
【0038】
本発明のエンドー照明器の一実施例が、テーパ部分126を、塩水、光学部品用接着剤、またはプラスチックのハンドピース等の大気以外の周辺媒体に曝すようにデザインするとき、テーパ部分126は、当該テーパ部分の外側表面上に低屈折率の物質の層128をコーティングすることで、周辺媒体に光が流出することを防ぐことができる。例えば、テフロン(登録商標)は、1.29−1.31の屈折率を有する。テーパ部分126の外側表面をテフロン(登録商標)でコーティングしたとき、テーパ部分126で得られるNAは、0.71−0.75となり、テーパ部分126に伝達される光の大部分は、周辺媒体に流出することから防ぐことができる。他の実施例において、テーパ部分126の表面部は、大気外の周辺媒体と接触する状態になる可能性があるので、テーパ部分126に閉じ込められた伝達光を維持するために、代替として反射特性を有する金属または誘電性のコーティング材をコーティングすることができる。
【0039】
図9に示す実施例は、長さ254cm(100インチ),コア直径749μm(0.0295インチ),0.5NAの近接の光ファイバ13、長さ37mm,コア直径419μm(0.0165インチ),0.66NAの先端の光ファイバ20、および、コア直径749μm(0.0295インチ)から370μm(0.0146インチ),長さ6.35mm(0.25インチ)以上のアクリル系のテーパ部分126を備え、20ゲージに適合する光ファイバと比較して、平均透過率46.5%(3%の標準偏差)を得ることができる。この透過率は、従来の照明器の透過率に比較して非常に優れている。例えば、従来技術例として既に説明した従来の装置は、各々が平均透過率35%または25%より下である。
【0040】
図9に示す本発明の実施例は、ビデオ・マイクロスコープとx−y−z用移動ステージとを伴う精密な配置方法または結合用スリーブ150を使用して、図10に示すように組み立てることができる。図9の実施例において、近接の光ファイバ13はプラスチックファイバであり、先端の光ファイバ20はガラスファイバであるけれど、近接および先端の光ファイバ13、20は、プラスチックまたはガラスにすることができる。近接の光ファイバ13、テーパ部分126、および先端の光ファイバ20は、ダイマックス142−Mの光学部品用接着剤22または当業者に知られている別の同等の軸調整用光学部品用接着剤22使用することで、一緒に結合することができる。なお、ダイマックス142−Mの光学部品用接着剤は、紫外線すなわち短波長の可視光の照射から早急に回復する性質がある。近接の光ファイバ13、テーパ部分126、および先端の光ファイバ20は、本発明による高スループットのエンドー照明器用プローブを組み立てることができる。この実施において、以下のように組み立てることができる。
・テーパ部分126の狭い端部を、結合用スリーブ150の大きな直径の開口部に挿入する。
・テーパ部分126が、結合用スリーブ150の下流の狭い内壁に接触し、もはや進行しないところまで、テーパ部分126を、結合用スリーブ150の中でスライドさせる。
・近接の光ファイバ13およびテーパ部分126を効率良く接着させるために、近接の光ファイバ13の遠位末端の上に少量の接着剤22を置く。
・近接の光ファイバ13の遠位末端を覆う接着剤を、結合用スリーブ150の大きな直径の開口部に挿入する。
・接着剤22が、テーパ部分126と光学的に接触するまで、近接の光ファイバ13を、結合用スリーブ150の中でスライドさせる。結合用スリーブ150内でテーパ部分126に対して近接の光ファイバ13を押すように、近接の光ファイバ13に軽く圧力をかける。この結果、2つの間の接着層は、軽く押される。
・近接の光ファイバ13の近接端部を、照明器すなわちアキュラス(登録商標)の白光用照明器に接続し、接着剤が固定化するまで接着剤に光が当るように照明器を点灯させる。アキュラス(登録商標)の照明器をHI 3に設定した状態で、一般的に、10秒−60秒の照明時間が必要となる。
・付加された機械的強度のおかげで、接着剤22は、近接の光ファイバ13と結合用スリーブ150の上流端部との間の結合、および紫外線すなわち短波長の可視光からの回復のために、随意に適用することができる。
・先端の光ファイバ20とテーパ部分126とを、互いに効率良く接着させるために、先端の光ファイバ13の近接端部に少量の接着剤22を置く。
・先端の光ファイバ20の近接端部を覆う接着剤を、結合用スリーブ150の小さな直径の開口部に挿入する。
・接着剤22が、テーパ部分126の遠位末端に光学的に接触するまで、先端の光ファイバ20を、結合用スリーブ150の中にスライドさせる。結合用スリーブ150でテーパ部分126に対して先端の光ファイバ20を押すように、先端の光ファイバ20に軽く圧力をかける。この結果、2つの間の接着層は、軽く押される。
・近接の光ファイバ13の近接端部を、照明器すなわちアキュラス(登録商標)の白光用照明器に接続し、接着剤が固定化するまで接着剤に光が当るように照明器を点灯させる。アキュラス(登録商標)の照明器をHI 3に設定した状態で、一般的に、10秒−60秒の照明時間が必要となる。
・付加された機械的強度のおかげで、接着剤22は、先端の光ファイバ20と結合用スリーブ150の下流端部との間の結合、および紫外線すなわち短波長の可視光からの回復のために、随意に適用することができる。
・カニューレ16およびハンドピース10は、本発明にしたがい完全な25ゲージのエンドー照明器を生成するために、当業者に知られている方法で取り付けられる。
【0041】
図11は、本発明の高スループットのエンドー照明器の一実施例を示す。当該装置は、より大きい直径を有する低いNAの近接の光ファイバ13を備え、この近接の光ファイバ13は、テーパ部分226と直線部分230とを含む高いNAの光パイプ210に光学的に結合する。光パイプ210は、プラスチックまたはガラスから製作することができ、ダイアモンド研磨、鋳造、または射出モールド成形を使用して製作できる。アクリル系物質で製作するとき、アクリル/塩分の接触面のNAは、0.61となり、光パイプ210の許容角度帯域幅は、38度になるであろう。この許容角度帯域幅は、現存する照明用プローブの角度帯域幅よりも著しく広くなっている。従って、本発明の照明用プローブのこの実施例におけるスループットは、従来技術のプローブのスループットよりも著しく高くなるであろう。
【0042】
光パイプ210内を伝達する光が、光パイプ/ハンドピースの接触面から流出するのを防ぐために、光パイプ210表面上の領域は、テフロン(登録商標)または反射性の金属コーティングもしくは誘電性コーティング240によってコーティングすることができる。代替として、光パイプ210の遠位末端部全体(光パイプ/ハンドピースの接触面から遠位末端まで)をテフロン(登録商標)でコーティングすることができる。テフロン(登録商標)は、1.29−1.31の屈折率を有するので、アクリル系の光パイプ210が得られるNAは、0.71−0.75となり、角度帯域幅の半角は、45〜49度になるので、従来技術のプローブよりも著しく高いスループットが得られることになるであろう。
【0043】
本発明の実施例は、高いスループットのエンドー照明器を提示することである。この装置は、従来技術と異なり、ファイバ長のすべてにおいて光源ビームのNAよりも高いファイバのNAを有する一方で、近接端部において、スポットサイズに集束された光源に、光ファイバの通路を充分に一致させることができる。更に、本発明の実施例は、伝達する光源の光を、従来技術のより高いゲージの照明器よりも、より広い円錐角で放射することができる(より広い視野領域を実現)。本発明の実施例は、25ゲージのエンドー照明器用プローブと、25ゲージの広角のエンドー照明器用プローブ(サファイア・レンズ、バルク拡散器、回折格子、または、プローブの近接部の遠位末端でいくつかの別の角度分散体を追加したプローブであり、この内容は、共願の米国特許出願 2005/0078910号、2005/0075628号、60/731,843号、60/731,942号、および60/731,770号に記載しており、本明細書に参照として充分に盛り込んだ)と、当業者に知られているシャンデリア・プローブ(カニューレ16を除去し、先端の光ケーブル長を短縮し、かつプローブの遠位末端に小さな修正を加えたプローブ)と、及び/又は当業者が慣れることができるような、従来プローブよりも高スループットを有する他の眼科用エンドー照明器の変形と、を含むことができる。
【0044】
本発明の実施例は、上流の近接の光ファイバ13よりも大きな許容角度帯域幅を有するテーパ部分26/126/226を含むことができる(即ち、テーパ部分26は、より高いNAを有する)。さらに、テーパ部分26/126/226のNAは、当該部分を通過する光のビームのNAよりも大きい。従って、より大きな直径の近接の光ファイバ13から、テーパ部分26/126/226を介して、より小さな直径の先端の光ファイバ20まで通過して伝達される光は、非常に効率良く伝達される。テーパ部分26/126/226を通過するとき、光のビームは、より小さな直径に集束される。従って、面積確保の結論として、光のビームの得られる角度分散(即ち、ビームのNA)は、増大させる必要がある。また、テーパ部分26/126/226の下流にある、より小さな直径の先端の光ファイバ20は、ビームのNAに等しいまたは大きい、高いNAのファイバを有する。このことは、先端の光ファイバ20のコアを通過して眼に進入することができる、先端の光ファイバの遠位末端に、高い伝達の伝播を保証する。
【0045】
従って、本発明の実施例は、高スループットを含め、従来技術を超えて種々の利点を有することになる。光ファイバ通路の近接端部は、照明ランプ12の集束されたスポットサイズ(例えば、749μm(0.0295インチ))に一致するようにデザインされ、増加した光がファイバに入射するようになる。テーパ部分26/126/226のNAは、光のビームのNAよりも高いので、この結果、テーパ部分26を通過する光の透過率は100%に等しい値にすることができる。また、先端の光ファイバ20のNAは、高い(例えば、ポリマイクロ社のガラスファイバで、0.66のNA)ので、下流への多くの光が、先端の光ファイバ20のコア内に維持され、僅かな光が、被覆層から漏れて消失することを保証する。
【0046】
本発明の実施例の別の利点は、従来技術の照明器よりも、より広い角度の照明範囲である。現在の25ゲージの照明器は、小さな円錐角の領域を光が拡散するようにデザインされている。しかしながら、眼科手術では、網膜のより広い部分を照らすことができるように、より広い角度の照明パターンを有することが好まれている。本発明の実施例の一態様は、伝達される光のビームの角度の拡がりが、この光がコア内を伝達することで、テーパ部分26/126/226と先端の光ファイバ20とが、広い許容角度帯域幅(即ち、より高いNA)を有することを受けて増加することである。結果として、光が放射する円錐は、より広い角度の拡がりを有することになる。
【0047】
図12は、本発明の高スループットのエンドー照明器を、眼科手術において使用する一実施例を説明する図である。手術において、ハンドピース10は、ステム16(近接の光ファイバ13および先端の光ファイバ20/テーパ部分26/126/226を経由)を介して、眼30の網膜28を照らすためにインコヒーレントな光のビームを供給する。ハンドピース10を介して先端の光ファイバ20から外に供給されるコリメート光は、光源12によって生成され、光ファイバケーブル14および結合システム32によって、網膜28を照らすために供給される。先端の光ファイバ20は、光源12から供給される光のビームを、従来技術のプローブよりも、網膜のより広い領域にわたって拡げる。
【0048】
図13は、本発明の教示によるエンドー照明器の別の考え方を提示する図で、調整手段40の実施を一層明解に示す図である。この実施例において、調整手段40は、当業者に知られるスライドボタンを備える。ハンドピース10上の調整手段40の操作、例えば穏やかな両方向のスライド操作は、調整手段40をスライドさせることで決定される量により、先端の光ファイバ20/近接の光ファイバ13/テーパ部分26/126/226の集合体を、ステム16の遠位末端に対して横方向に、前後に移動させることができる。従って、手術領域(例えば、眼30の網膜28)を照らすために、照明用プローブによって供与される照明の角度および照明量は、調整手段40を使用することにより、外科医によって装置の制限内で容易に調整することができる。上記方法で、外科医は、まぶしさを最小化する一方で視野領域を最適化しながら、手術領域に広がる光の量を調整することができる。ハンドピース10の調整手段40は、この技術分野に慣れている者が知っている調整方法にすることができる。
【0049】
本発明のエンドー照明器の一実施例において、当業者が知っている簡単なロック機構は、ユーザによって解除及び/又は再調整されるまで、先端の光ファイバ20/近接の光ファイバ13/テーパ部分26/126/226の集合体を、調整手段40によって安定化させることを可能にする。従って、ステム16の遠位末端から放射される照明32のパターンは、確定した角θに関わる領域を照らすことになる。また、この角度θは、ハンドピース10の調整手段40を経由して、ユーザ(例えば、外科医)によって継続的に調整することができる。
【0050】
本発明の高スループットなエンドー照明器の別の実施例は、分離した近接の光ファイバ13および分離した先端の光ファイバ20の代わりに、本発明の教示にしたがい、テーパ部分26を有する単一の接触用光ファイバ300を含むことができる。この実施例において、接触する光ファイバ300は、より小さなゲージ(例えば、20ゲージに適合)で、当該ファイバの遠位末端の近くにテーパ部分26を有する高いNAの光ファイバにすることができる。または、代替として、上記光ファイバ300は、より大きなゲージ(例えば、25ゲージに適合)で、当該ファイバの近接端部の近くにテーパ部分26を有する高いNAの光ファイバにすることができる。これら実施例のいずれかにおいて、接触する光ファイバ300のNAは、接触用光ファイバ300に沿って伝達される光のビームのNAよりも、当該光ファイバの全長を通して高いNAにする必要がある。図14および図15は、本発明により、接触用光ファイバのエンドー照明器を実施する典型的な例を示す。接触用光ファイバ300は、本明細書内で説明した方法のいずれか、すなわち引き伸ばし法、ベル形状の形成、モールド処理、またはこれらのいずれかの組合せにより、生成することができる。
【0051】
本発明を、図示した実施例に関連して詳細に説明してきたが、この説明は、例示として示したものであり、制限する考えで記載されたものでないことを理解すべきである。従って、さらに本発明の実施例における多くの詳細な変形、および本発明の付加的な実施例が、本明細書に関連する分野で通常の技術を有する者にとって、理解されるであろうし、また実施できるであろう。このような変形例および付加的な実施例の全てが、特許請求の範囲に記載した本発明の精神と範囲にあることは明白なことである。従って、本発明は、特に眼科手術の一般的な分野に関連して説明してきたが、ここに含まれる教示内容は、より高いゲージのエンドー照明器を伴う照明が望まれる如何なる分野にも等しく適用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高スループットのエンドー照明器(endo-illuminator)であって、
近接の光ファイバであって、光源に光学的に結合し、該光源から受光した光のビームを伝達可能とする近接の光ファイバと、
前記近接の光ファイバの遠位末端に光学的に結合し、手術部位を照らすために前記光のビームを受光し前記光のビームを放射する先端の光ファイバであって、遠位末端の直径よりも大きい近接端部の直径を有するテーパ部分を含む、先端の光ファイバと、
前記先端の光ファイバと動作可能に結合するハンドピースと、
前記先端の光ファイバを収納し方向付けするために、前記ハンドピースと動作可能に結合するカニューレ(cannula)と、を備えるエンドー照明器。
【請求項2】
前記テーパ部分の近接端部の直径は、前記近接の光ファイバの直径に等しい請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項3】
前記テーパ部分の近接端部の直径は、20ゲージに適合する直径であり、前記テーパ部分の遠位末端の直径は、25ゲージに適合する直径である請求項2に記載のエンドー照明器。
【請求項4】
前記近接の光ファイバは、20ゲージに適合する光ファイバであり、前記カニューレは、内径25ゲージのカニューレであり、前記先端の光ファイバは、20ゲージに適合する近接端部の直径と25ゲージに適合する遠位末端の直径とを有する、請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項5】
前記近接の光ファイバは、約0.5の開口数(“NA”)を有し、前記先端の光ファイバは、0.5より大きなNAを有する請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項6】
前記近接の光ファイバは、前記光源のビームのNAに等しいまたは大きいNAを有し、前記先端の光ファイバは、前記近接の光ファイバよりも大きく、かつ前記先端の光ファイバのどのポイントにおいても前記光源のビームより大きいNAを有する請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項7】
前記カニューレ、前記先端の光ファイバ、および前記ハンドピースは、生体適合物質から製作される請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項8】
前記近接の光ケーブルを前記光源に光学的に結合させるのに、SMA光ファイバ・コネクタをさらに含む請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項9】
前記カニューレ内で、前記先端の光ファイバの線形移動を可能にするため、前記先端の光ファイバは、前記ハンドピースに動作可能に結合する請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項10】
前記光ファイバの前記線形移動を調整する手段をさらに含む請求項9に記載のエンドー照明器。
【請求項11】
前記調整する手段は、プッシュ/プル機構を備える請求項10に記載のエンドー照明器。
【請求項12】
前記先端の光ファイバの線形移動の量は、前記手術部位を照らすために、前記先端の光ファイバの要素によって供与される照明の角度および照明の量を決定する請求項11に記載のエンドー照明器。
【請求項13】
前記光のビームは、比較的インコヒーレントな光のビームを含む請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項14】
前記光源は、キセノン光源である請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項15】
前記近接の光ファイバと前記先端の光ファイバとは、光学用接着剤を使用して光学的に結合される請求項1に記載のエンドー照明器。
【請求項16】
高スループットのエンドー照明の手術システムであって、
光のビームを供給する光源と、
近接の光ファイバであって、前記光のビームを受光し伝達するために、前記光源に光学的に結合する近接の光ファイバと、
前記近接の光ファイバの遠位末端に光学的に結合し、手術部位を照らすために前記光のビームを受光し前記光のビームを放射する先端の光ファイバであって、遠位末端の直径よりも大きい近接端部の直径を有するテーパ部分を含む、先端の光ファイバと、
前記先端の光ファイバと動作可能に結合するハンドピースと、
前記先端の光ファイバを収納し方向付けするために、前記ハンドピースと動作可能に結合するカニューレと、備える手術システム。
【請求項17】
前記テーパ部分の近接端部の直径は、前記近接の光ファイバの直径に等しい請求項16に記載の手術システム。
【請求項18】
前記テーパ部分の近接端部の直径は、20ゲージに適合する直径であり、前記テーパ部分の遠位末端の直径は、25ゲージに適合する直径である請求項17に記載の手術用システム。
【請求項19】
前記近接の光ファイバは、20ゲージに適合する光ファイバであり、前記カニューレは、内径25ゲージのカニューレであり、前記先端の光ファイバは、20ゲージに適合する近接端部の直径と25ゲージに適合する遠位末端の直径とを有する、請求項16に記載の手術システム。
【請求項20】
前記近接の光ファイバは、約0.5の開口数(“NA”)を有し、前記先端の光ファイバは、0.5より大きなNAを有する請求項16に記載の手術システム。
【請求項21】
前記近接の光ファイバは、前記光源のビームのNAに等しいまたは大きいNAを有し、前記先端の光ファイバは、前記近接の光ファイバよりも大きく、かつ前記先端の光ファイバのどのポイントにおいても前記光源のビームより大きいNAを有する請求項16に記載の手術システム。
【請求項22】
前記カニューレ、前記先端の光ファイバ、および前記ハンドピースは、生体適合物質から製作される請求項16に記載の手術システム。
【請求項23】
前記近接の光ケーブルを前記光源に光学的に結合させるのに、SMA光ファイバ・コネクタをさらに含む請求項16に記載の手術システム。
【請求項24】
前記カニューレ内で、前記先端の光ファイバの線形移動を可能にするため、前記先端の光ファイバは、前記ハンドピースに動作可能に結合する請求項16に記載の手術システム。
【請求項25】
前記光ファイバの前記線形移動を調整する手段をさらに含む請求項24に記載の手術システム。
【請求項26】
前記調整する手段は、プッシュ/プル機構を備える請求項25に記載の手術システム。
【請求項27】
前記先端の光ファイバの線形移動の量は、前記手術部位を照らすために、前記先端の光ファイバの要素によって供与される照明の角度および照明の量を決定する請求項26に記載の手術システム。
【請求項28】
前記光のビームは、比較的インコヒーレントな光のビームを含む請求項16に記載の手術システム。
【請求項29】
前記光源は、キセノン光源である請求項16に記載の手術システム。
【請求項30】
前記近接の光ファイバと前記先端の光ファイバとは、光学用接着剤を使用して、光学的に結合される請求項16に記載の手術システム。

【図1】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−90953(P2013−90953A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−18273(P2013−18273)
【出願日】平成25年2月1日(2013.2.1)
【分割の表示】特願2007−555355(P2007−555355)の分割
【原出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(501449322)アルコン,インコーポレイティド (140)